JP2015217496A - 主軸装置 - Google Patents

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Shigeru Matsunaga
茂 松永
良太 棚瀬
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Abstract

【課題】工作機械又は被加工物の剛性の異方性により生じる被加工物の加工誤差を低減できる主軸装置を提供する。【解決手段】本手段に係る主軸装置5においては、数値制御装置8の第一X方向調整部81、第一Y方向調整部82、第二X方向調整部83、第二Y方向調整部84は、第一X方向調整弁61、第一Y方向調整弁62、第二X方向調整弁63、第二Y方向調整弁64をそれぞれ制御することにより、減衰付加軸受50を介して工作機械1又は被加工物Wの剛性を変更できる。よって、数値制御装置8は、上記剛性の異方性に起因する被加工物Wにおける理想加工位置に対する実加工位置のずれ量を低減でき、被加工物Wの加工精度を向上できる。【選択図】図3

Description

本発明は、工作機械に使用される主軸装置に関する。
例えば、特許文献1には、主軸を支持する転がり軸受と、転がり軸受における減衰係数より大きな減衰係数を有する減衰付加軸受とを備え、主軸の振動を抑制する主軸装置が開示される。また、特許文献2には、主軸を支持するハウジングの円筒内周面の周方向に複数の油排出開口部を設け、各油排出開口部に供給する油の圧力や量を制御して主軸の振動を抑制する主軸装置が開示される。
特開2014−637号公報 特開2011−235404号公報
一般的に、主軸装置を備える工作機械の構成物自体の剛性、工作機械の構成物間の支持剛性、工作機械で加工される被加工物自体の剛性は、主軸の回転軸線に直交する平面において異方性をそれぞれ有する。すなわち、工作機械の構成物自体及び被加工物自体は、形状や材質等により剛性の異方性を有し、工作機械の構成物間は、構成物同士の組付けのずれ等により剛性の異方性を有する。
被加工物の加工においては、上記剛性の異方性に起因して、主軸の回転軸線に直交する平面において被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向、すなわち主軸の回転軸線に直交する平面での加工時における合成した全負荷の方向に応じて異なる場合、被加工物の加工精度を悪化させるという問題がある。なお、被加工物における理想加工位置は、上記剛性の異方性がない場合における実加工位置である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、工作機械又は被加工物の剛性の異方性により生じる被加工物の加工誤差を低減できる主軸装置を提供することを目的とする。
(請求項1)本手段に係る主軸装置は、回転工具を保持して回転駆動される主軸と、前記主軸を回転可能に支持する軸受と、を備えた工作機械の主軸装置において、前記軸受よりも前記回転工具側に設けられ、円筒内周において周方向に間隔をあけて三個以上のポケットが設けられ、前記各ポケットに流体が供給されることにより前記主軸に減衰を付加しつつ前記主軸を回転可能に支持する減衰付加軸受と、前記各ポケットに供給する前記流体の圧力及び量の少なくとも一方をそれぞれ調整して、前記主軸に対する減衰力及び支持力を変化させる調整手段と、前記工作機械又は被加工物の剛性の異方性に起因して、前記被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向に応じて異なる場合に、前記加工負荷方向に応じて前記調整手段を制御する制御手段と、を備える。
制御手段は、調整手段を制御することにより、減衰付加軸受を介して工作機械又は被加工物の剛性を変更できる。よって、制御手段は、上記剛性の異方性に起因する被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量を低減でき、被加工物の加工精度を向上できる。
(請求項2)また、前記制御手段は、前記工作機械の構成物のうち少なくとも1つの構成物の剛性の異方性に起因して、前記被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向に応じて異なる場合に、前記加工負荷方向に応じて前記調整手段を制御するとよい。
これにより、制御手段は、工作機械の構成物の形状や材質等により構成物自体に剛性の異方性があっても位置ずれ量を低減でき、被加工物の加工精度を向上できる。
(請求項3)また、前記制御手段は、前記工作機械の構成物間の支持剛性の異方性に起因して、前記被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向に応じて異なる場合に、前記加工負荷方向に応じて前記調整手段を制御するとよい。
これにより、制御手段は、工作機械の構成物同士の組付けのずれ等により構成物間に剛性の異方性があっても位置ずれ量を低減でき、被加工物の加工精度を向上できる。
(請求項4)また、前記制御手段は、前記加工負荷方向に応じた前記ずれ量を、前記工作機械又は前記被加工物に実際に負荷を与えた時の前記工作機械又は前記被加工物の変位量を実測することにより、又は、前記工作機械又は前記被加工物のモデルに負荷を与えた時の前記工作機械又は前記被加工物の変位量を解析することにより、予め求めて記憶するとよい。
これにより、制御手段は、正確な位置ずれ量を反映した制御を容易に実行できる。
(請求項5)また、前記制御手段は、前記加工負荷方向に応じた前記ずれ量を、加工結果により予め求めて記憶するとよい。
これにより、制御手段は、実加工に即したずれ量を反映した制御を容易に実行できる。
(請求項6)また、前記制御手段は、前記主軸の回転軸線に直交する前記被加工物の断面が楕円状となるように、前記調整手段を制御して前記被加工物を加工するとよい。
これにより、制御手段は、加工困難な楕円の穴等を高精度に加工できる。
本発明の実施形態の主軸装置が取り付けられる工作機械の概略図である。 図1の主軸装置の軸方向の断面図である。 図2の主軸装置の減衰付加軸受を軸線方向から見た断面図及び数値制御装置のブロック線図である。 真円の穴の加工を行う場合の図3の数値制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 楕円の穴の加工を行う場合の図3の数値制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 工作機械の剛性の異方性に起因する被加工物における理想加工位置に対する実加工位置の位置ずれ量を被加工物の軸線方向から見た図である。 被加工物に楕円の穴を加工するときの楕円の穴の基準となる真円の穴の加工状態を被加工物の軸線方向から見た図である。 基準となる真円の穴から楕円の穴を加工するときの加工方法を説明するため被加工物を軸線方向から見た図である。 被加工物に加工する楕円の穴の加工状態を被加工物の軸線方向から見た図である。 真円の穴から楕円の穴を加工するときの真円の穴の位相に対する加工量の関係を示す図である。
(工作機械の概略構成)
以下、本発明の実施形態の主軸装置が取り付けられる工作機械について図面を参照しつつ説明する。工作機械としては、3軸マシニングセンタを例に挙げて説明する。つまり、当該工作機械は、駆動軸として相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)を有する工作機械である。なお、図3においては、図示右方向をX+方向、図示左方向をX−方向、図示上方向をY+方向、図示下方向をY−方向という。
図1に示すように、工作機械1は、ベッド2と、コラム3と、サドル4と、主軸装置5と、テーブル6と、数値制御装置8等とを備える。
ベッド2は、床面に設置されており、上面にX軸方向(水平方向)に延在する一対のレール11及びX軸方向と直交するZ軸方向(水平方向)に延在する一対のレール12が設けられる。
コラム3は、図略のX軸モータによりベッド2に対してX軸方向に移動可能に一対のレール11に係合される。コラム3の前側面には、X軸方向及びZ軸方向と直交するY軸方向(垂直方向)に延在する一対のレール13が設けられる。
サドル4は、図略のY軸モータによりコラム3に対してY軸方向に移動可能に一対のレール13に係合される。
主軸装置5は、Z軸方向に突出するようにサドル4に設けられる。主軸装置5は、主軸20(図2参照)を内蔵の主軸モータ30(図2参照)により軸線回りに回転可能に支持する。回転工具7は、主軸20の先端に保持され、主軸20の回転に伴って回転する。また、回転工具7は、コラム3及びサドル4の移動に伴ってベッド2に対してX軸方向及びY軸方向に移動する。なお、回転工具7としては、例えば、ボールエンドミル、エンドミル、ドリル、タップ等である。
テーブル6は、図略のZ軸モータによりベッド2に対してZ軸方向に移動可能に一対のレール12に係合される。テーブル6の上面には、被加工物Wが図示しないクランプ装置により固着される。
数値制御装置8は、数値制御データに基づいて、主軸モータ30を駆動制御して回転工具7を回転させるとともに、コラム3、サドル4及びテーブル6の各軸モータを駆動制御して被加工物Wに対して回転工具7を相対移動させ、さらに、流体供給装置70のポンプ72(図2参照)を駆動制御するとともに第一X方向調整弁61、第一Y方向調整弁62、第二X方向調整弁63、第二Y方向調整弁64(図2、図3参照)を調整制御して被加工物Wの加工を行う。各調整弁61〜64は、本発明の「調整手段」に相当する。なお、各調整弁61〜64の調整制御については、後述する。
(主軸装置の概略構成)
上述の主軸装置5の概略構成について図面を参照しつつ説明する。
図2及び図3に示すように、主軸装置5は、ハウジング10と、主軸20と、主軸モータ30と、複数の転がり軸受41〜44と、減衰付加軸受50と、第一X方向調整弁61、第一Y方向調整弁62、第二X方向調整弁63及び第二Y方向調整弁64と、流体供給装置70等とを備える。
ハウジング10は、中空筒状に形成され、その中に主軸20を保持する。主軸20は、先端側(図2の左側)に回転工具7を保持し、主軸モータ30によって回転駆動される。主軸モータ30は、ハウジング10の筒内に配置されており、ハウジング10に固定されたステータ31及び主軸20に固定されたロータ32を備える。
転がり軸受41〜44は、ハウジング10に対して主軸20を回転可能に支持する。転がり軸受41〜43は、例えば玉軸受を適用し、主軸モータ30よりも回転工具7側に配置される。一方、転がり軸受44は、例えばころ軸受を適用し、主軸モータ30より回転工具7の反対側(後端側)に配置される。つまり、転がり軸受41〜44は、主軸モータ30を軸方向中央に挟むように配置される。
減衰付加軸受50は、例えば油などの流体による流体静圧軸受を適用し、最も回転工具7側に位置する転がり軸受41よりもさらに回転工具7側に配置される。減衰付加軸受50は、円筒内周50aにおいて周方向に一定間隔で静圧を発生させるための複数のポケット、本例では、X方向及びY方向に十字状に配置される四個の第一X方向ポケット51、第一Y方向ポケット52、第二X方向ポケット53、第二Y方向ポケット54を備える。
すなわち、第一X方向ポケット51は、主軸20に対しX−方向側に配置され、第一Y方向ポケット52は、主軸20に対しY−方向側に配置され、第二X方向ポケット53は、主軸20に対しX+方向側に配置され、第二Y方向ポケット54は、主軸20に対しY+方向側に配置される。減衰付加軸受50は、各ポケット51〜54に流体が供給されることにより主軸20に減衰を付与しつつ主軸20を回転可能に支持する。
第一X方向調整弁61、第一Y方向調整弁62、第二X方向調整弁63、第二Y方向調整弁64は、第一X方向ポケット51、第一Y方向ポケット52、第二X方向ポケット53、第二Y方向ポケット54にそれぞれ接続される。各調整弁61〜64は、各ポケット51〜54に供給する流体の圧力や量の調整が可能な弁であり、主軸20に対する減衰力及び支持力を変化させる(本発明の「調整手段」に相当する)。
流体供給装置70は、貯留タンク71と、貯留タンク71に接続されるポンプ72等とを備える。貯留タンク71には、各ポケット51〜54に供給するための流体が貯留される。ポンプ72は、各調整弁61〜64に接続され、貯留タンク71から各調整弁61〜64に流体を供給する。
(数値制御装置の概略構成)
上述の数値制御装置8の概略構成について図面を参照しつつ説明する。
図3に示すように、数値制御装置8は、第一X方向調整部81と、第一Y方向調整部82と、第二X方向調整部83と、第二Y方向調整部84と、記憶部85と、加工制御部86等とを備える。各調整部81〜84は、本発明の「制御手段」に相当する。
ここで、背景技術でも述べたように、一般的に、主軸装置5を備える工作機械1の構成物(例えば、コラム3やベッド2等)自体、工作機械1の構成物間(例えば、主軸20がハウジング10に支持されている部分等)、工作機械1で加工される被加工物W自体は、主軸20の回転軸線に直交する平面において剛性の異方性をそれぞれ有する。そして、被加工物Wの加工においては、上記剛性の異方性に起因して、主軸20の回転軸線に直交する平面において被加工物Wにおける理想加工位置に対する実加工位置のずれ量(以下、単に「位置ずれ量」という)が加工負荷方向に応じて異なる場合、被加工物Wの加工精度を悪化させるという問題がある。
そこで、本実施形態の主軸装置5には、被加工物Wの加工精度を向上させる方向に各剛性を変化させる、すなわち上記剛性の異方性をキャンセルして加工負荷方向に応じた位置ずれ量を低減して被加工物Wの加工精度を向上するため、第一X方向ポケット51、第一Y方向ポケット52、第二X方向ポケット53、第二Y方向ポケット54を有する減衰付加軸受50、各ポケット51〜54に流体を供給する第一X方向調整弁61、第一Y方向調整弁62、第二X方向調整弁63、第二Y方向調整弁64、及び各調整弁61〜64を調整制御する第一X方向調整部81、第一Y方向調整部82、第二X方向調整部83、第二Y方向調整部84を備える。
記憶部85には、工作機械1の構成物自体の剛性の異方性に起因する加工負荷方向に応じた位置ずれ量と、当該位置ずれ量を低減させるための各調整弁61〜64の圧力や量とのテーブル、工作機械1の構成物間の剛性の異方性に起因する加工負荷方向に応じた位置ずれ量と、当該位置ずれ量を低減させるための各調整弁61〜64の圧力や量とのテーブル、被加工物W自体の剛性の異方性に起因する加工負荷方向に応じた位置ずれ量と、当該位置ずれ量を低減させるための各調整弁61〜64の圧力や量とのテーブル、その他の被加工物Wの加工に必要な加工データ等を含む数値制御データ等が記憶される。
加工負荷方向に応じた位置ずれ量は、工作機械1又は被加工物Wに実際に負荷を与えた時の工作機械1又は被加工物Wの変位量を実測することにより、もしくは工作機械1又は被加工物Wのモデルに負荷を与えた時の工作機械1又は被加工物Wの変位量を解析することにより、予め求められる。これにより、数値制御装置8は、正確な加工負荷方向に応じた位置ずれ量を反映した制御を容易に実行できる。また、加工負荷方向に応じた位置ずれ量は、加工結果、すなわち試し加工後の被加工物Wの寸法精度を測定することにより、予め求められる。これにより、数値制御装置8は、実加工に即した加工負荷方向に応じた位置ずれ量を反映した制御を容易に実行できる。変位量の実測は、例えば、既知のハンマリング法やロードセルを用いる方法で行う。変位量の解析は、例えば、既知の有限要素構造解析による方法等で行う。位置ずれ量を低減させるための各調整弁61〜64の圧力や量は、実験により予め求められる。
各調整部81〜84は、記憶部85から数値制御データを読み出して解析し、流体供給装置70のポンプ72を駆動制御し、各調整弁61〜64をそれぞれ調整制御して各ポケット51〜54に供給する流体の圧力又は量を設定し、剛性の異方性をキャンセルして加工負荷方向に応じた位置ずれ量を低減する。減衰付加軸受50は、最も回転工具7側に位置する転がり軸受41よりもさらに回転工具7側に配置されるので、各調整部81〜84は、各調整弁61〜64をそれぞれ調整制御して各ポケット51〜54に供給する流体の圧力又は量を設定することにより、主軸20のオフセット及び傾きのキャンセルが可能となる。
加工制御部86は、記憶部85から数値制御データを読み出して解析し、主軸モータ30を駆動制御して回転工具7を回転させるとともに、コラム3、サドル4及びテーブル6の各軸モータを駆動制御して被加工物Wに対して回転工具7を相対移動させ、被加工物Wの加工を行う。
(工作機械の加工動作)
先ず、上述の工作機械1で真円の穴を加工する場合の動作について説明する。例えば、図5に示すように、主軸20の回転軸線に直交する断面が真円の穴Haを試し加工したとき、工作機械1の構成物のうちコラム3自体の剛性に異方性があるために、真円の穴Haの中心点Cが、主軸20の回転中心20aに対しX+方向にΔxw、Y+方向にΔywだけ位置ずれしていたとする。
先ず、数値制御装置8は、工作機械1の構成物のうちコラム3自体の剛性の異方性をキャンセルする(図4AのステップS1)。具体的には、第一、第二X方向調整部81,83は、記憶部85に記憶されたコラム3自体の剛性の異方性に起因する加工負荷方向に応じた位置ずれ量と、当該位置ずれ量を低減させるための各調整弁61〜64の圧力や量とのテーブルを参照し、X+方向の変位量Δxwを低減するために、第一X方向調整弁61を調整制御して第一X方向ポケット51の圧力や量を低下させるとともに、第二X方向調整弁63を調整制御して第二X方向ポケット53の圧力や量を上昇させる。
さらに、第一、第二Y方向調整部82は、Y+方向の変位量Δywを低減するために、第一Y方向調整弁62を調整制御して第一Y方向ポケット52の圧力や量を低下させるとともに、第二Y方向調整弁64を調整制御して第二Y方向ポケット54の圧力や量を上昇させる。これにより、数値制御装置8は、コラム3自体の剛性の異方性をキャンセルできる。
そして、数値制御装置8は、被加工物Wに対し真円の穴Haの加工を行う(図4AのステップS2)。具体的には、加工制御部86は、真円の穴Haを被加工物Wに加工するために、主軸モータ30を駆動制御して回転工具7を回転させるとともに、コラム3、サドル4及びテーブル6の各軸モータを駆動制御して被加工物Wに対して回転工具7を相対移動させる。そして、数値制御装置8は、真円の穴Haの加工が完了するまで加工を継続し(図4AのステップS3,S2)、真円の穴Haの加工が完了したら全ての処理を終了する。この場合、コラム3自体の剛性の異方性は、キャンセルされているので、数値制御装置8は、真円の穴Haの中心点Cを主軸20の回転中心20aに略一致させることができ、真円の穴Haを高精度に加工できる。
次に、上述のコラム3自体の剛性の異方性をキャンセルした工作機械1で楕円の穴を加工する場合の動作について説明する。例えば、図8に示すように、主軸20の回転軸線に直交する断面が長径a、短径bの楕円の穴H3を被加工物Wに加工する場合を図面を参照しつつ説明する。
数値制御装置8は、被加工物Wに楕円の穴H3の基準となる真円の穴H1(図6参照)を加工する(図4BのステップS1)。具体的には、加工制御部86は、図6に示すように、主軸20の回転軸線に直交する断面が直径c(<b)の真円の穴H1を被加工物Wに加工するために、主軸モータ30を駆動制御して回転工具7を回転させるとともに、コラム3、サドル4及びテーブル6の各軸モータを駆動制御して被加工物Wに対して回転工具7を相対移動させる。この場合、コラム3自体の剛性の異方性は、キャンセルされているので、真円の穴H1を高精度に加工できる。
次に、数値制御装置8は、真円の穴H1に基づいて楕円の穴H3を加工する(図4BのステップS2)。具体的には、加工制御部86は、真円の穴H1の加工が完了したら、図7に示すように、真円の穴H1を基準に主軸20の回転軸線に直交する断面が直径bの真円の穴H2を被加工物Wに加工するために、主軸モータ30を駆動制御して回転工具7を回転させるとともに、コラム3、サドル4及びテーブル6の各軸モータを駆動制御して被加工物Wに対して回転工具7を相対移動させる。同時に、第一、第二X方向調整部81,82は、加工制御部86による真円の穴H2の加工時に、主軸20の回転軸線に直交する断面が長径a、短径bの楕円形状の穴H3を被加工物Wに加工するために、主軸20の剛性を変化させる。
すなわち、図7に示すように、真円の穴H1の加工時のX方向の加工点が、真円の穴H1の位相0度から90度に移動するにつれて、加工量が徐々に増加するように、第一X方向調整部81は、第一X方向調整弁61を調整制御して第一X方向ポケット51の圧力や量を徐々に下降させ、第二X方向調整部83は、第二X方向調整弁63を調整制御して第二X方向ポケット53の圧力や量を徐々に上昇させる。最終的な加工量は、図9に示すように、真円の穴H1の位相が0度から90度までの間で(b−c)/2から(a−c)/2まで増加すればよいので、徐々に増加する加工量は、例えば楕円の穴H3の相似形の曲線G1のように変化させればよい。
そして、図7に示すように、真円の穴H1の加工時のX方向の加工点が、真円の穴H1の位相90度から180度に移動するにつれて、加工量が徐々に減少するように、第一X方向調整部81は、第一X方向調整弁61を調整制御して第一X方向ポケット51の圧力や量を徐々に上昇させ、第二X方向調整部83は、第二X方向調整弁63を調整制御して第二X方向ポケット53の圧力や量を徐々に下降させる。最終的な加工量は、図9に示すように、真円の穴H1の位相が90度から180度までの間で(a−c)/2から(b−c)/2まで減少すればよいので、徐々に減少する加工量は、例えば楕円の穴H3の相似形の曲線G2のように変化させればよい。
以降、第一、第二X方向調整部81,82は、X方向の加工点が真円の穴H1の位相180度から270度に移動するにつれて、上述の真円の穴H1の位相0度から90度に移動するときと同じ制御を行い、X方向の加工点が真円の穴H1の位相270度から360度(0度)に移動するにつれて、上述の穴H1の位相90度から180度に移動するときと同じ制御を行う。
そして、数値制御装置8は、楕円の穴H3の加工が完了するまで加工を継続し(図4BのステップS3,S2)、図8に示すように、楕円の穴H3の加工が完了したら全ての処理を終了する。具体的には、加工制御部86、第一X方向調整部81及び第二X方向調整部83は、X方向の径がa、Y方向の径がbに達するまで上述の加工制御を継続し、X方向の径がa、Y方向の径がbに達したら、加工制御を終了する。以上により、被加工物Wには、主軸20の回転軸線に直交する断面が長径a、短径bの楕円の穴H3が高精度に加工される。
以上のように、数値制御装置8の第一X方向調整部81、第一Y方向調整部82、第二X方向調整部83、第二Y方向調整部84は、第一X方向調整弁61、第一Y方向調整弁62、第二X方向調整弁63、第二Y方向調整弁64をそれぞれ制御することにより、減衰付加軸受50を介して工作機械1又は被加工物Wの剛性を変更できる。よって、数値制御装置8は、上記剛性の異方性に起因する被加工物Wにおける理想加工位置に対する実加工位置のずれ量を低減でき、被加工物Wの加工精度を向上できる。
なお、上述の実施形態においては、減衰付加軸受50は、四個のポケット51〜54を有する構成としたが、三個以上のポケットを有する減衰付加軸受であれば同様の効果が得られる。
1…工作機械、 5…主軸装置、 7…回転工具、 8…数値制御装置、20…主軸、 41〜44…転がり軸受、 50…減衰付加軸受、 50a…円筒内周、 51…第一X方向ポケット、 52…第一Y方向ポケット、 53…第二X方向ポケット、 54…第二Y方向ポケット、 61…第一X方向調整弁、 62…第一Y方向調整弁、 63…第二X方向調整弁、 64…第二Y方向調整弁、 70…流体供給装置、 81…第一X方向調整部、 82…第一Y方向調整部、 83…第二X方向調整部、 84…第二Y方向調整部、 85…記憶部、 86…加工制御部。

Claims (6)

  1. 回転工具を保持して回転駆動される主軸と、
    前記主軸を回転可能に支持する軸受と、
    を備えた工作機械の主軸装置において、
    前記軸受よりも前記回転工具側に設けられ、円筒内周において周方向に間隔をあけて三個以上のポケットが設けられ、前記各ポケットに流体が供給されることにより前記主軸に減衰を付加しつつ前記主軸を回転可能に支持する減衰付加軸受と、
    前記各ポケットに供給する前記流体の圧力及び量の少なくとも一方をそれぞれ調整して、前記主軸に対する減衰力及び支持力を変化させる調整手段と、
    前記工作機械又は被加工物の剛性の異方性に起因して、前記被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向に応じて異なる場合に、前記加工負荷方向に応じて前記調整手段を制御する制御手段と、
    を備える、主軸装置。
  2. 前記制御手段は、前記工作機械の構成物のうち少なくとも1つの構成物の剛性の異方性に起因して、前記被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向に応じて異なる場合に、前記加工負荷方向に応じて前記調整手段を制御する、請求項1に記載の主軸装置。
  3. 前記制御手段は、前記工作機械の構成物間の支持剛性の異方性に起因して、前記被加工物における理想加工位置に対する実加工位置のずれ量が加工負荷方向に応じて異なる場合に、前記加工負荷方向に応じて前記調整手段を制御する、請求項1又は2に記載の主軸装置。
  4. 前記制御手段は、前記加工負荷方向に応じた前記ずれ量を、前記工作機械又は前記被加工物に実際に負荷を与えた時の前記工作機械又は前記被加工物の変位量を実測することにより、又は、前記工作機械又は前記被加工物のモデルに負荷を与えた時の前記工作機械又は前記被加工物の変位量を解析することにより、予め求めて記憶する、請求項1〜3の何れか一項に記載の主軸装置。
  5. 前記制御手段は、前記加工負荷方向に応じた前記ずれ量を、加工結果により予め求めて記憶する、請求項1〜3の何れか一項に記載の主軸装置。
  6. 前記制御手段は、前記主軸の回転軸線に直交する前記被加工物の断面が楕円状となるように、前記調整手段を制御して前記被加工物を加工する、請求項1〜5の何れか一項に記載の主軸装置。
JP2014104434A 2014-05-20 2014-05-20 主軸装置 Pending JP2015217496A (ja)

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JP2020520813A (ja) * 2017-05-23 2020-07-16 ヨット ゲー ヴァイサー ゼーネ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトJ.G. Weisser Soehne GmbH & Co. KG 旋削加工装置、静圧軸受の使用およびワークを旋削加工する方法

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JP2020520813A (ja) * 2017-05-23 2020-07-16 ヨット ゲー ヴァイサー ゼーネ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフトJ.G. Weisser Soehne GmbH & Co. KG 旋削加工装置、静圧軸受の使用およびワークを旋削加工する方法
JP7275047B2 (ja) 2017-05-23 2023-05-17 ヨット ゲー ヴァイサー ゼーネ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 旋削加工装置、静圧軸受の使用およびワークを旋削加工する方法

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