JP2015208910A - 改ざん防止形成体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材の少なくとも一部に、改ざん防止効果に優れた印刷部が、レーザ加工により形成された形成体を提供することを目的とする。
【解決手段】 PET、PET−G又はABSのいずれかから成る基材上の少なくとも一部に、基材と異なる色、かつ、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料から成る印刷部を備え、印刷部は、基材と異なる断面形状、かつ、基材と表面の色が等色の微細領域を有し、微細領域は、印刷部に対して所定のレーザ波長を照射することで、印刷部の下の基材が溶融して再硬化することで形成されたことを特徴とする改ざん防止形成体である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有価証券、旅券及び各種証明書等の改ざん防止機能が必要とされる形成体に関するものである。
旅券及び各種証明書等の貴重印刷物は、個人情報や有意味情報が印字された領域を有機溶剤により消去する改ざん行為に対する対策として、インキに変色効果を有する材料を配合し、当該印刷物が有機溶剤に接触した場合、インキが変色することにより改ざんを防止する機能が付与された改ざん防止インキが代表的である。
しかしながら、一般的な改ざん防止インキを用いた印刷物では、有機溶剤への接触により印刷部が変色したものであっても、隠ぺい性の高いインキを用いて異なる個人情報を印刷した場合に、改ざんの痕跡を容易に確認することができなくなり、改善の余地があった。
そこで、レーザマーキングを用いて貴重印刷物の表面を変質又は除去することで情報を付与することで、貴重印刷物上に形成された情報が有機溶剤により除去された場合であっても、基材上に改ざんの痕跡を残すことを可能とした改ざん防止方法がある。
レーザマーキングを用いた個人情報の付与方法の一例としては、多層構成のレーザマーキング用記録紙を用いたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の記録紙は、用紙上の印字を行う位置に黒インキを付与し、それ以外の箇所に白インキを付与した後、その上に黒インキと白インキを覆うように隠ぺい層が付与された構成である。記録紙に対し、レーザマーキングにより、黒インキ上の隠ぺい層を除去することで黒インキが露呈し、黒く鮮明な個人情報を付与することが可能となる。また、改ざん目的でレーザマーキングを行った際に、追加のマーキングは、白インキ上の隠ぺい層を除去することで行われるので、黒く鮮明な個人情報を付与することはできない。
特開2004−58585号公報
しかしながら、特許文献1の記録紙は、有機溶剤による改ざん行為を防止することは可能となったものの、あらかじめ個人情報の形状に対応した位置に黒インキを形成した後、その上に隠ぺい層を形成する必要があることから、複数の貴重印刷物を製造する際には、個々の異なる位置に、あらかじめ黒インキを形成した記録紙を製造する必要があり、コストがかかるという問題がある。
また、近年、記録紙の表面を黒色の凹形状に変色又は変形させるレーザ装置が流通されていることから、当該レーザ装置を用いた場合、基材に対して比較的簡易に黒色の凹形状の個人情報を形成可能であることから、さらなる改善が求められている。
本発明は、上記課題の解決を目的とするものであり、具体的には、基材の少なくとも一部に、有機溶剤による改ざん防止効果に優れた印刷部が、レーザ加工により形成された形成体を提供することを目的とする。
本発明の改ざん防止形成体は、PET、PET−G又はABSのいずれかから成る基材上の少なくとも一部に、基材と異なる色、かつ、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料から成る印刷部を備え、印刷部は、基材と異なる断面形状、かつ、基材と表面の色が等色の微細領域を有し、微細領域は、印刷部に対して所定のレーザ波長の照射により、印刷部の下の基材が溶融して凹凸が形成されたことを特徴とする改ざん防止形成体である。
また、本発明の改ざん防止形成体は、印刷部に隣接又は近接する位置に、印刷部と等色、かつ、所定のレーザ波長に対する反射率が70%以上の材料から成るカモフラージュ部を有することを特徴とする改ざん防止形成体である。
本発明の改ざん防止形成体は、PET、PET−G又はABSから成る基材上に、基材と異なる断面形状、かつ、基材と等色の微細領域を有する印刷部が形成されることで、改ざん防止効果に優れた印刷部をレーザ加工により形成することが可能となる。また、微細領域は、基材と等色、かつ、異なる断面形状であることから、従来と比べて再現が難しく、偽造防止効果も向上する。
さらに、印刷部及び微細領域は、基材及び印刷部を形成する材料の組み合わせによって形成されることから、特許文献1のように、あらかじめ情報を付与する印刷部の形状に対応した位置に黒インキや白インキを施しておく必要がなく、複数の貴重印刷物を製造する際にも、共通する一種類の基材により形成可能であることから、コストパフォーマンスにも優れる。
本発明の改ざん防止形成体(S)の一例を示す平面図 本発明の印刷部(2)を拡大した平面図 図2の印刷部(2)における拡大図(P)のX−X’及びY‐Y’の断面図 本発明の形成体(S)の改ざん行為を示す模式図 本発明の印刷部(2)の他の形状を示す平面図 従来のレーザ加工により形成した凹部(4)を示す模式図 従来の形成体(S’)の改ざん行為を示す模式図 本発明の微細領域(3)の平面形状及び断面形状を示す図 本発明の微細領域(3)の他の形状を示す平面図 本発明のカモフラージュ部(5)を説明する模式図 本発明の印刷部(2)とカモフラージュ部(5)の配置の一例を示す平面図 実施例1における微細領域(3)の形成方法を示す模式図
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内であれば、その他の色々な形態が実施可能である。
図1は、本発明の改ざん防止形成体(以下「形成体」という。)(S)における実施の形態の一例を示す平面図である。
形成体(S)は、例えば、紙幣、証券、パスポート及び身分証明書等の貴重印刷物であり、図1では、身分証明書としている。形成体(S)は、基材(1)上の少なくとも一部に、基材(1)と異なる色の印刷部(2)を有している。
図2は、印刷部(2)を拡大した平面図である。印刷部(2)は、文字、数字及び模様等の有意味情報を表しており、図2では、身分証明書の持ち主の氏名を表している。図2の拡大図に示すように、印刷部(2)は、印刷が施されていない幅(W)の微細領域(3)を有する。なお、図2において、微細領域(3)は、模式的に実線で囲まれた網点領域として示しているが、実際は、基材(1)と等色の領域である。
また、微細領域(3)は、肉眼ではその存在を視認しにくいが、ルーペで確認可能な領域であり、本発明においては、幅(W)が50〜300μmの領域のことである。
図3は、図2に示す領域(P)の断面図である。図3(a)は、図2のX−X’断面図であり、図3(b)は、図2のY−Y’断面図である。原理についての詳細は後述するが、本発明では、図3(b)に示す微細領域(3)がレーザ加工によって、図3(a)に示す基材(1)と異なる断面形状で形成されている。
それにより、図4(a)に示すように、形成体(S)の印刷部(2)を有機溶剤により除去した後に、図4(b)に示すように、形成体(S)の持ち主とは異なる氏名を印刷するという改ざんを行った場合においても、微細領域(3)の形状は維持されたままであることから、図4(b)の拡大図に示すように、印刷部(2)と微細領域(3)の位置ずれがあるか否かをルーペにより確認することで、改ざん行為を簡易に発見することが可能となる。以下、形成体(S)を構成する各要素について説明する。
まず、基材(1)について説明する。本発明における基材(1)は、プラスチック材料であるPET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−G(ポリエチレンテトラフタレートグレインドエチレングリコール)又はABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)のいずれかから成る。詳細な原理については後述するが、微細領域(3)は、レーザ照射時において、印刷部(2)にレーザエネルギーが吸収されて熱が発生することで形成される。
その際、印刷部(2)が形成されていない基材(1)のみの箇所に所定のレーザ波長を照射しても、基材(1)は、レーザエネルギーを吸収しないことから、図3(a)に示すように加工されず、レーザ照射前と色及び形状に変化はない。この、レーザエネルギーを吸収しない材料が、PET、PET−G又はABSであることから、本発明の基材(1)はこれらの材料で形成する必要がある。
本発明の所定のレーザ波長とは、PET、PET−G又はABSが吸収しないレーザエネルギーを発するレーザであれば特に限定はないが、例えば、1064nmのYVOレーザを用いることが可能である。反対に、好ましくない所定のレーザ波長とは、PET、PET−G又はABSが吸収するレーザエネルギーを発するレーザであり、例えば、10064nmのCOレーザである。10064nmのCOレーザをPET、PET−G又はABSに照射した場合、PET、PET−G又はABSがレーザエネルギーを吸収することから、印刷部(2)が形成されていない基材(1)のみの個所も溶融してしまい、本発明の微細領域(3)を形成することができないからである。
なお、基材(1)の厚みについては特に制限はなく、用途に併せてカード状やペーパー状のものを適宜選択することが可能である。
次に、印刷部(2)について説明する。本発明における印刷部(2)は、基材(1)と異なる色で形成される。印刷部(2)を基材(1)と異なる色とすることで、肉眼において印刷部(2)を視認可能とすることができる。
さらに、印刷部(2)は、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料から成る。詳細な原理については後述するが、微細領域(3)は、レーザ照射時において、印刷部(2)にレーザエネルギーが吸収されて熱が発生することで形成される。
よって、印刷部(2)を所定のレーザ波長に対して反射率が70%未満の材料とすることで、微細領域(2)が形成可能となる。印刷部(2)を所定のレーザ波長に対して反射率が70%以上の材料とした場合、印刷部(2)は、レーザエネルギーを吸収しないため、微細領域(2)を形成することができない。以上の理由から、印刷部(2)は、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料とする必要がある。
所定のレーザ波長に対して反射率が70%未満の材料としては、自記分光光度計(例えば、株式会社日立製作所製 「U−4000」)を用いて測定対象物に1064nmの光を当てた際に測定した反射率が70%未満となる材料のことであり、具体的には、黒色の油性ペン、Bkのインクリボン及び黒色トナー等がある。
なお、印刷部(2)の形状については特に制限はなく、例えば、図5(a)に示すように、階調模様とすることも可能である。また、図5(b)に示すように、印刷部(2)を第一の領域(2a)と第二の領域(2b)という、異なる色のインキで形成しても良い。
次に、微細領域(3)について説明する。本発明における微細領域(3)は、基材(1)と等色、かつ、異なる断面形状であり、基材(1)の一部を変形させることで形成された領域である。本発明でいう等色とは、観察者が注意を払わずに領域を一瞥した場合に、同じ色彩であると感じられる程度に二つの色彩が近い状態を指すこととする。具体的には、色差ΔEが9以下の数値までを本発明上の等色と定義する。
基材(1)と異なる断面形状とは、図3(b)の拡大図に示すように、基材(1)に対して凹凸を有する形状のことをいう。次に、図3(b)のように、微細領域(3)が形成される原理について詳細に説明する。
次に、本発明の形成体との比較例として、図6及び図7を用いて、従来のレーザ加工によって形成される凹部(4)について説明し、図8以降においては、本発明のレーザ加工によって形成される微細領域(3)について説明する。
図6は、従来のレーザ加工によって形成される凹部(4)を示す模式図である。なお、図6に示す印刷部(2’)は、所定のレーザ波長に対する反射率が70%以上の材料から成り、基材(1’)は、PET、PET−G又はABS以外の所定のレーザ波長に対して吸収する材料から成る。
図6(a)に示す印刷部(2’)に対して、図6(b)に示すように、所定のレーザ波長を幅(W)で照射部(L’)に照射した場合、図6(c)に示すように、照射部(L’)と同一形状の幅(W)の直線状の凹部(4)が形成される。なお、レーザ波長は、直線状の凹部(4)の幅(W)と同一の幅で一度に照射しても良いし、幅(W)より狭い幅で複数回照射しても良い。
直線状の凹部(4)は、図6(d)に示す、基材(1’)のみの箇所である図6(c)のX−X’断面図にも形成され、図6(e)に示す、基材(1’)の上に印刷部(2’)が形成された箇所である図6(c)のY−Y’断面図にも形成され、双方ともに照射部(L’)においては、幅(W)の一つの直線状の凹部(4)が形成される。
これは、印刷部(2’)を、所定のレーザ波長に対する反射率が70%以上の材料で形成し、基材(1’)を、所定のレーザ波長に対して吸収する材料から形成することで、レーザ照射時において、基材(1’)がレーザエネルギーを吸収し、印刷部(2’)の有無に関わらず、基材(1’)が一度に昇華することで、照射部(L’)と同一形状の一つの直線状の凹部(4)となるからである。
よって、図7(a)に示すように、印刷部(2’)を、有機溶剤を用いて除去した後に、図7(b)に示すように、異なる氏名を印刷するという改ざんを行った場合であっても、直線状の凹部(4)にはインキが付着せず、その他の領域に印刷部(2’)が形成される。よって、図4(b)の拡大図に示す状態とは異なり、真正品と同様の構成として再現されるおそれがある。
一方、図8は、本発明のレーザ加工によって形成される微細領域(3)を示す模式図である。図8(a)に示す本発明の印刷部(2)に対して、図8(b)に示す所定のレーザ波長を幅(W)で照射部(L)に照射した場合、図8(c)に示すように、照射部(L)と同一形状ではなく、基材(1)の上に印刷部(2)が形成されている箇所のみが加工されることから、図8(e)に示す、図8(c)のY−Y’断面図に図示するように、幅(W)の微細領域(3)が形成される。
微細領域(3)は、図8(d)に示す、図8(c)のX−X’断面図に示すように、基材(1)のみの箇所には形成されず、図8(e)に示す、基材(1)上に印刷部(2)が形成された箇所である図8(c)のY−Y’断面図に図示する箇所のみに形成される。
これは、印刷部(2)を、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料で形成し、基材(1)を、PET、PET−G又はABSで形成したことで、レーザ照射時において、基材(1)はレーザエネルギーを吸収しない。よって、図8(d)に示すように、基材(1)のみの箇所はレーザ加工されず、断面形状に変化はない。
一方、基材(1)上に形成した印刷部(2)に対して、所定のレーザ波長を照射することで、印刷部(2)にレーザエネルギーが吸収されて、熱が発生する。それにより、印刷部(2)は昇華するとともに、その熱により印刷部(2)の下の基材(1)が溶融することで、微細領域(3)が形成される。
前述した、図7において凹部(4)は、基材(1)を一度の昇華のみで形成していたが、微細領域(3)は、昇華に加え、熱溶融により形成されることで、基材(1)自体が溶けた後に再度硬化することで形成される。よって、図8(e)に示すように、一つの微細領域(3)内において、複数の凹凸を有する断面形状となる。
以上のように、複数の凹凸を有する断面形状の微細領域(3)を有することで、ルーペ等で拡大して視認した際には、微細領域(3)の有無を確認することができる。よって、従来の微細領域(3)を有しない形成体と比べて、簡易に改ざんされたか否かを判別することができるだけではなく、改ざん行為を行う際には、前述した図4に示すように、既に基材(1)に形成された微細領域(3)に対して、真正品と同じ位置に印刷部(2)を形成することは極めて困難であることから、より偽造防止効果の高い形成体(S)となる。
なお、微細領域(3)の形状については、四角形状の例で説明したが、形状については特に制限がなく、基材(1)上の印刷部(2)のどの位置にレーザ波長を照射するかにより決定する。例えば、図9(a)に示すように、印刷部(2)の形状は、前述した図2と同様であるが、所定のレーザ波長を文字「印刷太郎」の全体である照射部(L)に照射した場合、文字「印刷太郎」の形状の微細領域(3)が形成される。
また、別の形状としては、図9(b)に示すように、階調模様である印刷部(2)に、所定のレーザ波長を文字形状「1980/01/01」で照射することで、文字形状「1980/01/01」の微細領域(3)を、階調模様である印刷部(2)内に形成することも可能である。
次に、印刷部(2)の他の構成について説明する、前述した形成体(S)は、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料から成る印刷部(2)を可視光下においてカモフラージュをするカモフラージュ部(5)を更に設けても良い。
図10は、カモフラージュ部(5)を説明する模式図である。図10(a)おいては、文字「ABC」を表する印刷部(2)と隣接する位置に、文字「DEF」を表するカモフラージュ部(5)が形成されている。
カモフラージュ部(5)は、印刷部(2)と等色、かつ、所定のレーザ波長に対する反射率が70%を超える材料で形成されている。例えば、印刷部(2)を所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料であるカーボンブラック(Bk)で形成した場合、カモフラージュ部(5)は、所定のレーザ波長に対する反射率が70%を超える材料である、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)を混色した、混色ブラックにより形成される。これにより、可視光下においては、「ABCDEF」が単色の黒色で形成された文字として視認される。
図10(a)に示す印刷部(2)及びカモフラージュ部(5)に対して、図10(b)に示すように、所定のレーザ波長を照射部(L)に照射した場合、図10(c)に示すように、印刷部(2)には、微細領域(3)が形成されるが、カモフラージュ部(5)には微細領域(3)は形成されない。照射部(L)の幅(W)を狭くした場合、肉眼では微細領域(3)が確認されず、印刷部(2)とカモフラージュ部(5)が一つの文字列として視認されるが、ルーペ等で拡大して視認した際には、印刷部(2)のみに微細領域(3)が形成されたことを確認することができる。よって、カモフラージュ部(5)により、印刷部(2)内の微細領域(3)がカモフラージュされることから、より改ざん防止効果の高い形成体(S)となる。
図11は、印刷部(2)とカモフラージュ部(5)の配置の一例を示す平面図である。図11(a)に示すように、印刷部(2)の一部と隣接するように、カモフラージュ部(5)を配置しても良い。また、図11(b)に示すように、印刷部(2)は一つに限らず、複数配置しても良い。さらには、図11(c)に示すように、カモフラージュ部(5)の周囲に印刷部(2)を配置しても良い。
なお、複数の形成体(S)を作製する場合、印刷部(2)の印刷方法は、オンデマンド印刷とすることが好ましい。オンデマンド印刷で作製することにより、印刷部(2)と微細領域(3)を形成体(S)ごとに異なる画像又は形状として形成することが可能となる。すなわち、印刷部(2)及び微細領域(3)を可変画像として扱うことが可能となる。
例えば、三人分の身分証明書である形成体(S)を作製する場合、印刷部(2)をそれぞれ持ち主の顔画像とし、微細領域(3)を持ち主の生年月日の文字形状とすることも可能である。印刷部(2)及び微細領域(3)を持ち主の固有情報である可変画像とすることで、より、改ざん防止効果に優れた形成体(S)となる。
以下、実施例1を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明を限定するものではない。実施例1として、図1に示した形成体(S)を作製した。基材(1)は、不透明度80%の白色のPET−G(GCP株式会社製)で形成されたプラスチックカードとした。
印刷部(2)は、 黒色のインクリボン(CP400用)を用いて、カード印字装置(凸版印刷株式会社製「Card Printer CP400」)により形成した。
図12は、実施例1の微細領域(3)の形成方法を示す模式図である。次に、図12(a)に示すように、印刷部(2)に対して、レーザ装置(M)(株式会社キーエンス製 「MD−V」)を用いて、波長1064nmのYVOレーザを、印字パワー80%、スキャンスピード200mm/s、Qスイッチ周波数0kHzで照射部(L)に対して照射することで、図12(b)に示す微細領域(3)を形成した。
実施例1で作製した形成体(S)をルーペで観察したところ、印刷部(2)上のみに形成された微細領域(3)を視認することができた。また、印刷部(2)を、有機溶剤を用いて全て除去した後に、図4(b)に示した異なる印刷部(2)を印刷し、再度ルーペで観察したところ、図4(b)拡大図に示すように、微細領域(3)と印刷部(2)が隣接せずに形成されていたことから、改ざん行為が行われたことを確認することができた。
1 基材
2、2’ 印刷部
2a 第一の領域
2b 第二の領域
3 微細領域
4 凹部
5 カモフラージュ部
S 改ざん防止形成体
L、L’ 照射部
M レーザ装置

Claims (2)

  1. PET、PET−G又はABSのいずれかから成る基材上の少なくとも一部に、前記基材と異なる色、かつ、所定のレーザ波長に対する反射率が70%未満の材料から成る印刷部を備え、
    前記印刷部は、前記基材と異なる断面形状、かつ、前記基材と表面の色が等色の微細領域を有し、
    前記微細領域は、前記印刷部に対して前記所定のレーザ波長の照射により、前記印刷部の下の前記基材が溶融して凹凸が形成されたことを特徴とする改ざん防止形成体。
  2. 前記印刷部に隣接又は近接する位置に、前記印刷部と等色、かつ、所定のレーザ波長に対する反射率が70%以上の材料から成るカモフラージュ部を有することを特徴とする請求項1記載の改ざん防止形成体。
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