JP2015206608A - 血液凝固時間測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定流路40に塗布配設される凝固促進剤76が、運搬途中等で、測定流路40内に長さ方向に往復移動自在に配設される球体78の移動により、剥がされたり削られたりしないようにする。【解決手段】測定流路40の底部に長さ方向の溝62を設け、この溝62の幅を測定流路40内に長さ方向に往復移動し得る球体78が溝底部に当接しないようにする。溝62内に血液凝固促進剤76を塗布配設する。球体78が、凝固促進剤76に当接しないので、球体78が移動しても、凝固促進剤76が剥がされたり削られたりすることがない。【選択図】 図7

Description

本発明は、血液が凝固するまでの時間を測定するために、測定流路内に塗布配設される凝固促進剤が、測定流路内に配設された移動体により剥がされたり削られたりしないようにした血液凝固時間測定装置に関するものである。
人工透析や循環器系の手術等にあっては、血液を体外に取りだし、再び体内に戻しながら行われる。体外に取り出された血液は時間が経過すると凝固が進行し、体内に戻すのに不適当なものとなる。この血液の凝固を阻止するために、抗凝固剤が投与されるが、かかる抗凝固剤の作用効果は人体の作用により徐々に減少させられるため、血液の凝固が始まる前に抗凝固剤を再度投与する必要がある。そこで、血液が自然に凝固する前に、血液が凝固するであろう時間が予測できれば、適切な時点で抗凝固剤を再び投与することができる。ここで、体外に取り出された血液を撹拌し、また血液に凝固促進剤を混ぜると、血液の凝固が促進される。かかる現象を利用して、血液の凝固を促進しその凝固する時間を測定すれば、その測定時間から凝固促進剤を混ぜない状態での血液凝固時間の予測が可能であり、また血液を撹拌しない場合の血液凝固時間の予測が可能である。かかる目的から体外に取り出された血液の凝固時間を測定する種種の技術が提案されている。その一例として、特表2008−525784号公報(特許文献1)に示される技術は以下のようなものである。断面積に対して長い測定流路内に磁石を長さ方向に往復動自在に配設し、測定流路に電磁コイル等を用いて外部から加える磁界方向を周期的に交互に切り換えることで磁石を往復移動させるようにし、測定流路内に投与された測定血液の凝固が進行して粘性が大きくなって、磁石の移動距離が所定値以下に短くなるまでの時間を測定する。なお、測定流路の内壁面に凝固促進剤が塗布配設されている。このようにして測定された時間から、測定血液が自然に凝固を開始する時間の予測が可能となる。また、本発明出願人が先に提案した特開2011−196843号公報(特許文献2)にあっては、断面積に対して長い測定流路内に磁石を長さ方向に往復動自在に配設し、測定流路に磁界発生装置としての電磁コイルを用いて、通電する電流方向を切り換えることで外部から加える磁界方向を交互に切り換えて磁石を往復移動させるようにし、測定血液の凝固により、電磁コイルの磁界方向により磁石の存在すべき位置と現実に磁石が存在する位置のずれが生ずるまでの時間を測定する。または、測定流路内に強磁性体を長さ方向に往復動自在に配設し、測定流路の両端側に設けた磁界発生装置としての電磁コイルを交互に励磁して強磁性体を往復移動させるようにし、測定血液の凝固により、電磁コイルの励磁により強磁性体の存在すべき位置と現実に強磁性体が存在する位置のずれが生ずるまでの時間を測定する。なお、特許文献2記載の技術にあっても、測定流路の内壁面に凝固促進剤が塗布配設されている。このようにして測定された時間から、測定血液が自然に凝固を開始する時間の予測が可能となる。
特表2008−525784号公報 特開2011−196843号公報
上述の特許文献1および2に記載されたいずれの技術にあっても、測定流路の内壁面に凝固促進剤が塗布配設されているために、運搬途中等で強い衝撃等が加わると、測定流路内に配設された磁石または強磁性体が測定流路内を長さ方向に移動して内壁面の凝固促進剤を剥がしたり削ったりする虞がある。このようにして凝固促進剤が剥がれまたは削られたりしていると、剥がれたり削られたりしていない状態での測定流路内に投与された測定血液との混合状態が異なり、測定の精度に悪い影響を与えるという不具合が生ずる。そこで、凝固促進剤と測定血液の混合状態の違いが生じないように、運搬等には細心の注意が必要であった。
本発明は、かかる従来技術の事情に鑑みてなされたもので、運搬途中等で凝固促進剤が剥がれまたは削られたりしないようにして、測定流路に投与された測定血液に凝固促進剤が適正に混合され得るようにした血液凝固時間測定装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の血液凝固時間測定装置は、断面積に対して長い測定流路を設た測定カートリッジと、前記測定カートリッジを収容して前記測定流路内の測定血液の凝固時間を測定する測定装置本体とからなる血液凝固時間測定装置において、前記測定流路内に長さ方向に往復移動し得る移動体を配設し、この移動体を往復移動させて前記測定流路内に注入された前記測定血液を撹拌するようにし、前記測定流路の底部に長さ方向の溝を設け、この溝の幅を前記移動体が溝底部に当接しないようにし、前記溝内に凝固促進剤を塗布配設して構成されている。
そして、前記移動体が球体であり、前記測定装置本体が測定カートリッジを前記測定流路の長さ方向に水平状態を経て長さ方向の端部が上下移動して斜め状態に傾くように揺動させて前記球体を前記測定流路内で往復移動させるように構成しても良い。
また、前記移動体が磁石からなり、前記測定装置本体に設けた磁界発生装置で、前記測定流路に与えられる磁界の方向を交互に切り換えて前記磁石を前記測定流路内で往復移動させるように構成することもできる。
そしてまた、前記移動体が強磁性体からなり、前記測定流路の両端部にそれぞれに臨んで前記測定装置本体に設けた磁界発生装置で、前記測定流路に与える磁界の発生位置を前記測定流路の一端部と他端部を交互に切り換えて前記強磁性体を前記測定流路内で往復移動させるように構成することもできる。
請求項1記載の血液凝固時間測定装置にあっては、測定流路の底部に長さ方向の溝を設け、この溝内に凝固促進剤を塗布配設し、この溝の幅を測定流路内を長さ方向に往復移動する移動体が溝底部に当接しないようにしているので、移動体の移動により凝固促進剤が剥がされたり削られるようなことがない。そこで、測定カートリッジの運搬中等において、移動体の移動で凝固促進剤が剥離したり削られるようなことがない。もって、測定血液の撹拌に伴い凝固促進剤が溶けだして混合され、凝固促進剤と測定血液の混合状態の再現性に優れていて、凝固時間の測定精度にバラツキが生じにくい。
そして、請求項1ないし3記載のいずれの血液凝固時間測定装置においても、測定流路内で移動体を移動させる構造が相違するが、移動体の移動で、溝内に塗布配設された凝固促進剤が剥がされたり削られるようなことがない。
以下、本発明の血液凝固時間測定装置の第1実施例につき、図1ないし図10を参照して説明する。図1は、本発明の血液凝固時間測定装置の第1実施例の外観斜視図であり、測定装置本体と測定カートリッジからなり、測定装置本体に測定カートリッジを挿入する前の状態を示す。図2は、図1の状態から、測定装置本体に測定カートリッジを挿入した状態を示す。図3は、図2の状態の測定装置本体の内部を示す一部切り欠き図であり、(a)は一部切り欠き正面図であり、(b)は一部切り欠き側面図である。図4は、測定装置本体内に設けられたカートリッジ収容部材の縦断面図と揺動機構を示す図である。図5は、測定装置本体内でのカートリッジ収容部材の動きを示す図であり、(a)は先端部を斜め上方に揺動させた状態であり、(b)は先端部を斜め下方に揺動させた状態である。図6は、測定カートリッジの構造を示す図であり、(a)は一部切り欠き平面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は(a)のA−A断面矢視図であり、(d)は(a)のB−B断面矢視図である。図7は、測定カートリッジに設けられた測定流路の構造を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面矢視図であり、(c)は(a)のB−B断面矢視拡大図である。図8は、測定カートリッジに設けられたシリンダ機構のピストンをシリンダ駆動機構のロッドで押圧することを示す図である。図9は、カートリッジ収容部に測定カートリッジを収容した状態で、揺動させたときの測定流路内の測定血液と球体の状態を示し、(a)は先端側を斜め上方に最も上げた状態であり、(b)は先端側を斜め下方に最も下げた状態である。
第1実施例において、本発明の血液凝固時間測定装置は、図1に示すように、測定装置本体10と測定カートリッジ12により構成される。測定装置本体10には、操作手段としての電源スイッチ14やスタートスイッチ16および凝固時間を表示するために表示手段18が設けられ、さらに測定カートリッジ12を測定装置本体10内に挿入して収容し得るように開口部20が設けられている。図2に示すように、測定装置本体10に測定カートリッジ12を長さ方向に挿入し、この挿入状態で測定カートリッジ12の挿入後端部が測定装置本体10の外側に位置し、後述する血液注入口22に測定血液を注入できる状態とされる。測定装置本体10内において、図3および図4に示すごとく、測定カートリッジ12が挿入されてこれを収容し得るカートリッジ挿入孔24が設けられたカートリッジ収容部材26が、カートリッジ挿入孔24の開口を測定装置本体10の開口部20に臨むようにして、揺動軸28により揺動自在に配設される。カートリッジ収容部材26には、ガイドピン30が設けられ、測定装置本体10に設けられた揺動機構32のカム34が当接している。このカム34は、モーター36により回転駆動され、その回転状態がフォトインタラプタ38により検出されて、回転方向の切り換え制御がなされる。よって、カートリッジ収容部材26がカム34の回転により揺動させられる。さらに、カートリッジ収容部材26には、挿入収容された状態の測定カートリッジ12の中央部に臨んで、後述する測定流路40に臨んでこれを上下方向に挟むように発光装置42と受光装置44が配設される。これらの発光装置42と受光装置44で受光検出手段が構成される。また、カートリッジ挿入孔24に測定カートリッジ12が適切に挿入されたことを検出するためのリミットスイッチ46がカートリッジ挿入孔24の奥の位置に配設される。さらに、測定カートリッジ12を所定温度に維持するためヒーター48と温度センサー50が配設される。そして、カートリッジ収容部材26には、測定カートリッジ12に設けられた後述するシリンダ機構52のピストン54を押圧移動させるためのシリンダ駆動機構としてのロッドスライド機構56が設けられている。揺動機構32のカム34の回転により、図5に示すごとく、カートリッジ収容部材26が、(a)に示すごとく先端側が斜め上方に上げられた状態と、(b)に示すごとく先端部が斜め下方に下げられた状態との間で揺動させられる。先端部が斜め上方に最も上げられた状態と先端部が斜め下方に最も下げられた状態とは、カム34の位置がフォトインタラプタ38により検出されて、マイクロコンピュータ等により適宜に制御されて、揺動方向の切り換えがなされる。
測定カートリッジ12は、図6と図7に示すごとく、全体が樹脂等の透明部材からなる偏平形状であり、上下の面がそれぞれ薄い封止材58、58で覆われている。一例として、長さが約80mm、幅が約25mm、厚さが約8mmである。そして、中心部材60に長さ方向に長い測定流路40が上方から切削されて設けられ、その底部に長さ方向に幅の細い溝62が設けられる。この溝62内に凝固促進剤76が塗布配設される。なお、溝62は、受光検出手段の光軸が通過する測定流路40の中央部の位置には設けられていないことが望ましい。測定流路40は、一例として長さ約25mmで、幅は約5mmで、深さは約7mmである。また、中心部材60の挿入後端部側に上方から血液注入口22が切削されて設けられる。さらに、中心部材60の挿入先端面からシリンダ機構52のシリンダ壁64となる孔が深く穿設される。なお、この孔は、開口側が大きな径で途中で段差を設けて穿設される。さらに、この孔の穿設先端部に中心部材60の外側と連通する空気抜き孔66が穿設される。そして、中心部材60に下方から血液注入口22の底部と測定流路40の一端部の底部を連通する連通路68として幅が狭く深さの浅い溝が切削されて設けられる。また、中心部材60に下方から測定流路40の他端部の底部とシリンダ機構52のピストン54の移動で内容積が大きくなる圧力室を連通する第2連通路70として幅が狭く深さの浅い溝が切削されて設けられる。測定流路40は上面に設けた封止材58により蓋がなされ、連通路68と第2連通路70は下面に設けた封止部材58により蓋がなされる。シリンダ機構52のシリンダ壁64となる孔には、先端側の径の小さい孔のシリンダ壁64に密着して摺動するガスケット72を設けたピストン54が挿入される。また、孔の大きな径の段差の部分にピストン54が貫通するブッシュ74が配設される。ガスケット72とブッシュ74の間の圧力室が、ピストン54の移動によりその内容積が増大するシリンダ機構52が構成されている。
揺動機構32の駆動によりカートリッジ収容部材26が揺動されると、図9(a)に示すように測定カートリッジ12の挿入先端側が上方斜めに最も上げられた状態では、球体78は挿入先端側とは反対の他端側にあり、測定血液も他端側に溜まった状態である。そしてこの状態で、受光検出手段の光軸が通過する測定流路40の中央部の底に付着している測定血液の厚さを透過する光量が検出される。また、揺動が切り換えられて、図9(b)に示すように測定カートリッジ12の挿入先端側が下方斜めに最も下げられた状態では、球体78は挿入先端側にあり、測定血液も先端側に溜まった状態である。そしてこの状態で、受光検出手段の光軸が通過する測定流路40の中央部の底に付着している測定血液の厚さを透過する光量が検出される。かかる揺動が繰り返されて、測定血液の凝固が進行して行くと、測定流路40の中央部に付着する測定血液の厚さが少しずつ厚くなる。そして、この底部に付着する測定血液の層が厚くなるほど、透過する光量が減少して受光量に応じた信号値は減少する。なお、受光検出手段は、赤外光を用いる。そこで、測定流路40内に所定量の測定血液が吸引されて何度かの揺動がなされ、測定流路40の内壁が測定血液で濡れた状態で、初期値として受光量に応じた信号値が検出されて記憶される。さらに、揺動操作毎に信号値が検出され、初期値に対して信号値が変化し、判別手段によりその変化した割合が演算され、所定の割合またはそれ以上に変化したか否かが判別され、所定の割合またはそれ以上に変化するまで揺動動作と時間計測が継続される。そして、信号値の変化分が大きくなり、所定の割合またはそれ以上に変化すると、揺動動作が停止されるとともに時間計測が停止され、測定された時間が表示手段18により凝固時間として表示される。なお、これらの信号値の検出制御および判別動作等は、図示しないマイクロコンピュータにより行われる。
図9(a)(b)に示すごとく、測定カートリッジ12が揺動されて、球体78が測定流路40内を往復移動することで、測定流路40内の測定血液が撹拌される。そして、この撹拌される測定血液に溝62内に塗布配設されている凝固促進剤76が溶けだして混入し、しかも撹拌により凝固促進剤76が測定血液に均等に混合される。測定血液に対する凝固促進剤76の混入濃度が、再現性に優れており、測定血液が凝固するまでの時間を測定する精度が優れたものとなる。なお、測定血液の凝固時間を測定する前に凝固促進剤が剥がれたり削られたりしている状態では、測定血液に対する凝固促進剤の混入度合いが一定とならず、測定結果にバラツキを生じさせ易い。
次に、図10と図11を参照して本発明の血液凝固時間測定装置の第2実施例で用いる測定カートリッジを説明する。図10は、第2実施例で用いる測定カートリッジの構造を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面矢視図であり、(c)は(a)のB−B断面矢視図である。図11は、図10に示す測定カートリッジの使用方法を示す図であり、(a)は測定流路に分注器で測定血液を注入する図であり、(b)は測定流路に分注器で測定血液が注入された状態示す図であり、(c)は測定流路に測定血液が注入された測定カートリッジを長さ方向の端部を揺動させて、球体の往復移動により測定血液で測定流路の内壁を濡らした状態の図である。
第2実施例で用いる測定カートリッジ112の構造は、図10に示すごとく、全体が透明部材からなる偏平形状であり、中心部材114の中央部に長さ方向に長い測定流路40が上方から切削され、その上面が薄い封止材116で蓋がなされている。測定流路40の底部には長さ方向に幅の狭い溝62が設けられ、この溝62内に凝固促進剤76が塗布配設される。そして、測定流路40内に長さ方向に往復動自在に球体78が配設される。溝62の幅は、第1実施例と同様に、球体78が溝62の底に当接しないように設定される。この第2実施例の測定カートリッジ112の全体の寸法は、一例として、長さが約80mm、幅が約13mm、厚さが約8mmである。そして、図11に示すごとく、まず分注器120で所定量の測定血液を採取し、その測定血液を(a)のごとく注入穴118から測定流路40内に注入する。この測定血液が分注器120で測定流路40に注入された状態では、(b)のごとく、表面張力により測定血液が測定流路40内を流動するようなことがない。そこで、測定カートリッジ112を測定流路40の長さ方向の端部が上下動するように揺動させて球体78を測定流路40内で往復移動させれば、測定流路40の内壁を測定血液で濡らした(c)のごとき状態となる。そして、第1実施例と同様に、測定装置本体10の測定カートリッジ挿入口24に挿入することで、第1実施例と同様に凝固時間を測定することができる。
なお、上述の実施例の説明において、移動体としての球体78は、測定流路40内を揺動に伴って長さ方向に往復移動自在であれば良く、球形状に限られず、円板状であっても良い。この円板状とすると、円板の側面と測定流路40の内壁の接触面積が大きくなり、移動に対して抵抗として作用する場合があるが、測定流路40の内壁に円板の側面に接触する長さ方向の突条を設けたり、円板の側面の中央部に突起を設けるなどして、接触抵抗を小さなものとすればよい。また、円板の側面を外側が凸なる曲面としても良く、さらには側面から見た形状は円形であるが縦断面形状が縦に長い楕円形であっても良い。また、球体40は、測定血液より比重の重いものであれば良く、鉄製に限られず、ガラス製等であっても良い。
また、上述の実施例の説明にあっては、測定カートリッジ12を揺動させて測定流路40内の球体78を往復移動させて球体78による撹拌するとともに凝固促進剤76により測定血液の凝固を促進して凝固するまでの時間を測定しているが、凝固時間の測定は他の方法であっても良い。例えば、特許文献1に記載された技術のごとく、測定流路内に移動体としての磁石を長さ方向に移動自在に配設し、測定流路に加える磁界方向を一定周期で交互に切り換え、磁界方向の切り換えに伴って磁石を往復移動させ、測定血液の凝固の進行による粘性の増加によって、一定周期の間に磁石が移動し得る距離の変化から、凝固時間を測定するようにしても良い。そして、かかる測定方法にあっても、測定流路の底に溝を設けて凝固促進剤を塗布配設し、この溝の幅を磁石が底部に当接しない狭いものに設定すればよい。また、特許文献2に記載された技術のごとく、測定流路内に移動体としての磁石または強磁性体を長さ方向に移動自在に配設し、この磁石または強磁性体の往復移動から、測定血液の凝固時間を測定する技術にあっても、測定流路の底に溝を設けて凝固促進剤を塗布配設し、この溝の幅を磁石または強磁性体が底部に当接しない狭いものに設定すればよい。このように測定流路内に移動体を往復移動自在に配設して、測定血液の凝固時間を測定する如何なる技術であっても、本発明の測定流路の底に溝を設けて凝固促進剤を塗布配設し、この溝の幅を移動体が底部に当接しない狭いものに設定する技術を適用し得ることは容易に理解されるであろう。さらに、上述の実施例のごとく、凝固時間の測定に測定流路の中央部を光軸が通過する受光検出手段を用いる技術にあっては、光軸が通過する位置に凝固促進剤76が配設された溝62が設けられていないことが望ましいために、溝62が長さ方向の途中で分断されて設けられている。しかるに、特許文献1や特許文献2に記載の技術のごとく、測定流路の中央部を光軸が通過しないものにあっては、溝62が途中で分断される必要がないのは勿論である。
本発明の血液凝固時間測定装置の第1実施例の外観斜視図であり、測定装置本体と測定カートリッジからなり、測定装置本体に測定カートリッジを挿入する前の状態を示す。 図1の状態から、測定装置本体に測定カートリッジを挿入した状態を示す図である。 図2の状態の測定装置本体の内部を示す一部切り欠き図であり、(a)は一部切り欠き正面図であり、(b)は(a)のA−Aで一部切り欠いた側面図である。 測定装置本体内に設けられたカートリッジ収容部材の縦断面図と揺動機構を示す図である。 測定装置本体内でのカートリッジ収容部材の動きを示す図であり、(a)は先端部を斜め上方に揺動させた状態であり、(b)は先端部を斜め下方に揺動させた状態である。 測定カートリッジの構造を示す図であり、(a)は一部切り欠き平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は(a)のA−A断面矢視図であり、(d)は(a)のB−B断面矢視図である。 測定カートリッジに設けられた測定流路の構造を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面矢視図であり、(c)は(a)のB−B断面矢視拡大図である。 測定カートリッジに設けられたシリンダ機構のピストンをシリンダ駆動機構のロッドで押圧することを示す図である。 カートリッジ収容部に測定カートリッジを収容した状態で、揺動させたときの測定流路内の測定血液と球体の状態を示し、(a)は先端側を斜め上方に最も上げた状態であり、(b)は先端側を斜め下方に最も下げた状態である。 第2実施例で用いる測定カートリッジの構造を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面矢視図であり、(c)は(a)のB−B断面矢視図である 図10に示す測定カートリッジの使用方法を示す図であり、(a)は測定流路に分注器で測定血液を注入する図であり、(b)は測定流路に分注器で測定血液が注入された状態示す図であり、(c)は測定流路に測定血液が注入された測定カートリッジを長さ方向の端部を揺動させて、球体の往復移動により測定血液で測定流路の内壁を濡らした状態の図である。
10 測定装置本体
12 測定カートリッジ
14 電源スイッチ
16 スタートスイッチ
18 表示手段
20 開口部
22 血液注入口
24 カートリッジ挿入孔
26 カートリッジ収容部材
28 揺動軸
30 ガイドピン
32 揺動機構
34 カム
36 モーター
38 フォトインタラプタ
40 測定流路
42 発光装置
44 受光装置
46 リミットスイッチ
48 ヒーター
50 温度センサー
52 シリンダ機構
54 ピストン
56 ロッドスライド機構
58 封止材
60 中心部材
62 溝
64 シリンダ壁
66 空気抜き孔
68 連通路
70 第2連通路
72 ガスケット
74 ブッシュ
76 凝固促進剤
78 球体
80 ロッド
112 測定カートリッジ
114 中心部材
116 封止材
118 注入穴
120 分注器

Claims (4)

  1. 断面積に対して長い測定流路を設た測定カートリッジと、前記測定カートリッジを収容して前記測定流路内の測定血液の凝固時間を測定する測定装置本体とからなる血液凝固時間測定装置において、前記測定流路内に長さ方向に往復移動し得る移動体を配設し、この移動体を往復移動させて前記測定流路内に注入された前記測定血液を撹拌するようにし、前記測定流路の底部に長さ方向の溝を設け、この溝の幅を前記移動体が溝底部に当接しないようにし、前記溝内に凝固促進剤を塗布配設して構成したことを特徴とする血液凝固時間測定装置。
  2. 請求項1記載の血液凝固時間測定装置において、前記移動体が球体であり、前記測定装置本体が測定カートリッジを前記測定流路の長さ方向に水平状態を経て長さ方向の端部が上下移動して斜め状態に傾くように揺動させて前記球体を前記測定流路内で往復移動させるように構成したことを特徴とする血液凝固時間測定装置。
  3. 請求項1記載の血液凝固時間測定装置において、前記移動体が磁石からなり、前記測定装置本体に設けた磁界発生装置で、前記測定流路に与えられる磁界の方向を交互に切り換えて前記磁石を前記測定流路内で往復移動させるように構成したことを特徴とする血液凝固時間測定装置。
  4. 請求項1記載の血液凝固時間測定装置において、前記移動体が強磁性体からなり、前記測定流路の両端部にそれぞれに臨んで前記測定装置本体に設けた磁界発生装置で、前記測定流路に与える磁界の発生位置を前記測定流路の一端部と他端部を交互に切り換えて前記強磁性体を前記測定流路内で往復移動させるように構成したことを特徴とする血液凝固時間測定装置。
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