JP2015198300A - 情報処理装置、撮像装置、画像管理システム - Google Patents

情報処理装置、撮像装置、画像管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、同じ撮影環境で撮影された複数の写真の中から、複数の異なる表現方法で撮影された写真を効率よくユーザに提示する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、表示した代表写真に対するユーザ操作に基づいて、撮影パラメータの設定を行う撮像装置に対し、前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報に基づいて、蓄積されている複数の写真のうち前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真群の特徴に基づいて、前記撮影環境における注目パラメータを決定し(S313)、前記写真群のうち、撮影時に設定された撮影パラメータのうち前記決定された注目パラメータの値が異なる複数の写真を、前記撮像装置に表示させる代表写真として決定し(S314)、前記代表写真の情報を、該代表写真の撮影パラメータの情報とともに前記撮像装置に送信する(S315)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ユーザに現在の環境に応じた写真を提示する技術に関する。
デジタルカメラで撮影した写真を共有するサービスが普及している。このようなサービスでは、自分が撮影した写真に限らず、他人が撮影した写真も見ることができる。また、最近では、GPS(Global Positioning System)が搭載されたデジタルカメラによって、撮影した写真のメタデータとして緯度、経度の値を記録することができる。
特許文献1では、カメラから現在地を示すGPS情報をサーバに送信すると、サーバ側で、撮影者によらず現在地周辺で撮影された写真を抽出し、抽出結果をカメラに返送するシステムが提案されている。これにより、ユーザは現在地周辺で他人が撮影した写真を容易に閲覧することができる。
特開2007−27945号公報
カメラのユーザは、撮影に係るパラメータを調整し、様々な表現方法(撮影術)を用いた写真を撮ることができる。例えば、川を撮るという環境では、シャッタースピードの長短を調整することで、水の流れを白糸のように撮影したり、あるいは水しぶきの粒が止まって見えるように撮影したりする表現方法がある。1人のユーザでも、このように表現方法が異なる写真をそれぞれ撮る場合もある。
特許文献1のシステムでは、撮影に用いられた表現方法(撮影術)を考慮して、ユーザに提示する写真を決定してはいなかった。従って、例えば、他人の写真を参考にして複数の表現方法を用いた写真を撮ろうとするユーザは、現在地周辺で撮影された写真が多数提示された中から、表現方法の異なる写真を選び出す作業が必要だった。
そこで本発明は、同じ撮影環境で撮影された複数の写真の中から、複数の異なる表現方法で撮影された写真を効率よくユーザに提示する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、表示部に表示した代表写真に対するユーザ操作に基づいて、撮影パラメータの設定を行う撮像装置に対し、前記代表写真の情報を提供する情報処理装置であって、前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報に基づいて、蓄積されている複数の写真のうち前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された1以上の写真の特徴に基づいて、前記撮像装置において設定される撮影パラメータのうち、前記撮影環境における注目パラメータを決定する注目パラメータ決定手段と、前記抽出手段によって抽出された1以上の写真の中で、撮影時に設定された撮影パラメータのうち、前記注目パラメータの値が異なる複数の写真を、前記撮像装置に表示させる代表写真として決定する代表写真決定手段と、前記代表写真決定手段によって決定された複数の代表写真に対応する画像情報を、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータの情報とともに前記撮像装置に送信する送信手段とを備える。
本発明によれば、同じ撮影環境で撮影された複数の写真の中から、異なる表現方法で撮影された写真を効率よくユーザに提示することができる。
カメラのハードウェア及び機能構成を示すブロック図 管理装置のハードウェア及び機能構成を示すブロック図 カメラと管理装置の処理の流れを示すフローチャート 注目パラメータを決定する処理の流れを示すフローチャート 代表写真を決定する処理の流れを示すフローチャート 管理装置の処理の流れを示すフローチャート 管理装置の処理の流れを示すフローチャート 撮影シーンと注目パラメータのテーブルの一例 注目パラメータの決定過程で用いる情報をまとめたテーブル 代表写真の決定過程を説明する模式図 代表写真の決定過程を説明する模式図
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、撮像装置が取得した撮影環境に関する情報に基づいて、写真データベースを管理する管理装置が、ユーザに表現方法の手本として提示する手本写真を、代表写真として決定し、撮像装置にその情報を提供する例を説明する。なお、本実施形態は、複数の撮像装置と、そのそれぞれと通信可能な1つの管理装置とで構成される画像管理システムを想定している。なお、本実施形態では管理対象の画像は、撮像装置で撮像された写真である。ただし、いずれの撮像装置でも実行される処理は同一であるため、以下では1つの撮像装置(特にデジタルスチルカメラ)を例に挙げて説明する。
図1の(a)は、本実施形態に係るデジタルスチルカメラ100(以下、カメラ100)のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU101は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)であり、各種処理のための演算や論理判断などを行い、システムバス112に接続された各構成要素を制御する。このカメラ100には、プログラムメモリとデータメモリを含むメモリが搭載されている。ROM(Read−Only Memory)102は、プログラムメモリであって、後述する各種処理手順を含むCPUによる制御のためのプログラムを格納する。RAM103(Random Access Memory)103は、データメモリであり、CPU101の上記プログラムのワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、上記制御プログラムのロード領域などを有する。なお、カメラ100に接続された外部記憶装置などからRAM103にプログラムをロードすることで、プログラムメモリを実現しても構わない。HDD104は、本実施形態に係るデータやプログラムを記憶しておくためのハードディスクドライブである。同様の役割を果たすものとして外部記憶装置を用いてもよい。外部記憶装置は、例えば、メディア(記録媒体)と、当該メディアへのアクセスを実現するための外部記憶ドライブとで実現することができる。このようなメディアとしては、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVD、USBメモリ、MO、フラッシュメモリ等が知られている。また、外部記憶装置は、ネットワークで接続されたサーバ装置などであってもよい。撮像部105は、レンズによる撮像光学系、CMOSセンサなどによる撮像素子、信号処理回路等を有し、受光素子の撮像面に結像された被写体の光学像を画像情報としてカメラ100に入力する。より詳細には、撮像素子により光学像がアナログ電気信号に変換され、さらにアナログ−デジタル変換(A/D変換)処理によってデジタル信号化されたデータが、カメラ100に入力される。本実施形態では、デジタル信号として入力された画像情報に対して、後述する物体検出処理、認識処理などの画像処理を行う。入力されたデジタル信号は、画像表示用のメモリ(VRAM)106に書き込まれ、デジタル−アナログ変換(D/A変換)を経てアナログ信号化され、本実施形態の表示部であるタッチパネルディスプレイ107に出力される。このように、撮像された光学像は電気信号化され、A/D変換を経て画像表示用のメモリに蓄積される。そのデジタル信号を、D/A変換によってアナログ変換し、表示部に逐次転送して表示することで、ディスプレイは電子ビューファインダとして機能し、ライブビュー画像表示を行える。このように、撮像部105によって撮像され、画像ファイルとして保存されることなく逐次更新されながら表示出力されるリアルタイムの映像は、一般的にライブビュー画像、またはライブビュー映像といわれることが多い。タッチパネルディスプレイ107は、タッチ対象領域に対するユーザの操作情報を取り込むためのタッチセンサ等からなるポインティングデバイスと、表示領域に表示出力を行う表示画面を兼ねるデバイスである。本実施形態においては、タッチ対象領域と、ディスプレイの表示領域は同じ面積のものが重畳する構成を有する。本実施形態では、撮像部105及びタッチパネルディスプレイ107はカメラ100に一体化したものとするが、外部装置が接続される形態であってもよく、それぞれが独立した装置であってもかまわない。なお、本実施形態では、タッチパネルは静電容量方式のものを使用する。ただし、タッチパネルの方式は静電容量方式に限らず、感圧方式や光学方式であっても構わない。通信インタフェース108は、公知の通信技術によって、他の情報処理装置や外部記憶装置との有線あるいは無線で接続し、双方向に情報の送受信を行うことを可能とする。本実施形態では一例として、無線LAN(Local Area Network)によって外部機器との通信を行う。他の情報処理装置とは、直接通信するだけでなく、中継装置を利用した間接的な通信を利用することもできる。GPSレシーバ109は、GPS信号を受信し、カメラ100が存在する現在地の緯度と経度を取得するデバイスである。加速度センサ110は、カメラ100に係る加速度の方向及び大きさを検知するデバイスであり、地磁気センサ111はカメラ100に係る地磁気の方向と大きさを検知するデバイスである。本実施形態では、加速度センサ110と地磁気センサ111の検知する値にもとづいて、カメラ100の姿勢を考慮してカメラがいずれの方位を向いているかを判別可能となる。
図1(b)は、本実施形態に係るカメラ100の機能構成の一例を示すブロック図である。カメラ100は、環境取得部113、送信部114、画像取得部115、受信部116、表示制御部117、受付部118、設定部119を有する。これらの各機能部は、CPU101が、ROM102に格納されたプログラムをRAM103に展開し、後述する各フローチャートに従った処理を実行することで実現されている。また例えば、上記CPU101を用いたソフトウェア処理の少なくとも一部の代替としてハードウェアを構成する場合には、ここで説明する各機能部の処理に対応させた演算部や回路を構成すればよい。
環境取得部113は、現在の撮影環境を取得する。ここで、撮影環境とは、現在地(撮影場所)、カメラの向き、時間、季節、天気、被写体などである。例えば、現在地の位置情報はGPSレシーバ109がGPS信号に基づいて取得する緯度、経度である。また、カメラの向きは、加速度センサ110と地磁気センサ111から取得される値に基づいて、カメラのレンズが向けられている方位とアングルを特定した情報である。その他の情報も、カメラに搭載されている時計や、ネットワークを介して接続される外部装置から、あるいはライブビュー画像を解析することによって取得可能である。送信部114は、通信I/F108を介して環境取得部113が取得した撮影環境を表す情報や画像取得部115が撮像したライブビュー画像を画像管理用の管理装置200に送信する。画像取得部115は、撮像部105によって撮像された画像や映像を取得する。受信部116は、通信I/F108を介して、画像管理用の管理装置200から通知される代表写真の情報を受信する。本実施形態では、代表写真の画像データ、及び、当該写真が撮影されたときの撮影パラメータの情報が送信されるとする。なお、撮影パラメータの情報は、メタデータとして画像データに埋め込まれている。ただし画像データに関連付けて別途保存される関連ファイルであっても良い。受信された撮影パラメータの情報は、後述する設定部119が参照可能なように、RAM103の機能部である保持部120に保持される。表示制御部117は、画像取得部115が撮像した映像や写真、受信部116が管理装置200から受信した情報に基づいて、代表写真を表示画面に表示させる。具体的には、代表写真と、その他ユーザインタフェース部品で構成される表示画像を生成して、タッチパネルディスプレイ107に表示出力する。受付部118は、表示画面に表示された写真の中からユーザが1枚選択する操作の入力を受け付ける。設定部119は、RAM103に保持された情報を参照して、受付部118が受け付けた操作によって選択された写真の撮影パラメータを特定し、同じ撮影パラメータをカメラ100に設定する。
図2(a)は、本実施形態に係る管理装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU201は、中央処理装置であり、各種処理のための演算や論理判断などを行い、システムバス206に接続された各構成要素を制御する。また、管理装置200にも、プログラムメモリであるROM202と、データメモリであるRAM203が搭載されている。ROM202は、後述する各種処理手順を含むCPU201による制御のためのプログラムを格納する。RAM203は、CPU201の上記プログラムのワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、上記制御プログラムのロード領域などを有する。なお、管理装置200に接続された外部記憶装置などからRAM203にプログラムをロードすることで、プログラムメモリを実現しても構わない。HDD204は、本実施形態に係る複数の電子データやプログラムを記憶しておくためのハードディスクである。管理装置200の場合も、HDD204の代替として、同様の役割を果たす外部記憶装置を用いてもよい。また、外部記憶装置は、ネットワークで接続されたサーバ装置などであってもよい。通信I/F205は、公知の通信技術によって、カメラ100などの他の情報処理装置や外部記憶装置との有線あるいは無線で接続し、双方向に情報の送受信を行うことを可能とする。なお、他の情報処理装置とは、直接通信ではなく中継装置を利用した間接的な通信を利用することもできる。
図2(b)は、本実施形態に係る管理装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。管理装置200は、受信部207、抽出部208、写真データベース209、注目パラメータ決定部210、代表写真決定部211、送信部212を有する。これらの各機能部は、CPU201が、ROM202に格納されたプログラムをRAM203に展開し、後述する各フローチャートに従った処理を実行することで実現されている。ただし、上記CPU201を用いたソフトウェア処理の少なくとも一部を、各要素に対応させた演算部や回路などのハードウェアにより代替してもよい。本実施形態の管理装置200が有する写真データベース209はHDD204の機能部である。以下、各要素について説明する。
受信部207は、通信I/F205を介して、カメラ100から送信された撮影環境を表す情報、及びライブビュー画像を受信する。抽出部208は、受信部207が受信した撮影環境を表す情報を抽出条件(検索キー)として、写真データベース209に保持されている画像を抽出し、カメラ100の撮影環境に適合する写真を抽出結果として得る。写真データベース209は、カメラ100のユーザに限らず、画像管理システムを利用するユーザが撮影した多数の写真が保持されている。写真データベース209では、各写真に、撮影時の撮影環境を表す情報が関連付けられるとともに、及び撮影時にカメラに設定された撮影パラメータの値を示すメタデータが付与されている。なお、撮影環境を表す情報、及び撮影パラメータの保存形式はこれに限らない。例えば、撮影環境を表す情報も、メタデータとして写真に埋め込まれる形で記録されてもよい。注目パラメータ決定部210は、抽出部208が取得した抽出結果の中から、受信部207を介してカメラ100から受け取ったライブビュー画像に類似する写真を抽出する。そして、抽出結果として得られた写真群全体と、抽出された写真群の撮影パラメータに基づいて、注目パラメータを決定する。注目パラメータとは、カメラ100の現在の撮影環境において、特に用いるのが効果的な写真の表現方法に対し、支配的に作用するパラメータである。注目パラメータの詳細は後述する。代表写真決定部211は、抽出された写真の中から、注目パラメータに基づいて、1枚または複数枚の代表写真を決定する。代表写真とは、カメラ100の現在の撮影環境において、特に用いるのが効果的な1以上の表現方法をそれぞれ用いて撮影された写真である。送信部212は、代表写真決定部211が決定した代表写真の画像情報を、撮影時に設定されていた撮影パラメータの情報とともに通信I/F205を介してカメラ100に送信する。ユーザは、提示された代表写真を手本として気に入った表現方法を選択し、同じ撮影パラメータを用いた撮影を行うことが可能となる。
図3は、本実施形態におけるカメラ100と管理装置200の処理の流れを示すフローチャートである。点線矢印は、カメラ100と管理装置200の間でのデータの送受信を表している。はじめにカメラ100の処理の流れについて図3(a)のフローチャートを参照して説明する。本実施形態では、カメラ100において、現在地で撮像された代表写真に従って撮影パラメータを設定するパラメータのレコメンド機能が起動されたことに応じて、図3(a)のフローチャートの処理が開始される。
ステップS301では、画像取得部115が、撮像部105が撮像しているライブビュー画像を取得する。本実施形態では、ステップS301の処理が起動された後は、以下に続く処理が実行されている間も、1/60秒毎に1フレームの静止画が取得され、表示制御部117によってディスプレイ107に表示出力される処理が繰り返される。
ステップS302では、環境取得部113が、現在の撮影環境を表す情報を取得する。ここで、撮影環境とは、現在地、カメラの向き、時間、季節、天気、被写体などである。本実施形態では、少なくともGPS情報に基づいてカメラ100が存在する現在地(緯度、経度)、加速度と地磁気の情報からカメラ100のレンズが向けられた向き、時計に基づいて、日時と季節を取得する。さらに、ネットワークが接続可能な環境にあれば、専用サーバから当日の天気や気温の情報や、現在地情報に基づく周辺情報を取得することが可能となる。環境取得部113はさらに、画像取得部115が逐次更新しながら取得しているライブビュー画像のうち、ステップS302が起動された時点でVRAMに存在する1フレーム分の画像を解析し、主な被写体の種別を認識した結果を、被写体の情報として取得する。なお、被写体情報は、使用された撮影モードなどによって取得可能である。例えば、ポートレートモードで撮像された写真の場合、主となる被写体は人物である場合が多い。ただし、カメラのモード設定は、ユーザにより実際の被写体とは関係なく自由に設定可能であるため、本実施形態では、後述する被写体を用いた写真群の分類においては、写真そのものの特徴量を優先して用いる。
一般的に、撮影パラメータの設定は、所望とする写真を撮る直前に行うものである。従って本実施形態では、撮影パラメータの設定機能を起動した時点以降で取得されるライブビュー画像には、ユーザがこれから撮影しようとする写真の撮影環境が反映されているものとみなす。ただし、ユーザが液晶画面の見え易さを優先した角度でカメラ100を支持している場合など、必ずしも被写体がレンズの画角に含まれているとは限らない。従って、ライブビュー画像を用いて被写体の情報を得る場合には、表示制御部117によって、表示画面に「被写体にレンズを向けて下さい」あるいは「画面中心に被写体を合わせて下さい」などのガイダンスを表示してもよい。このように、ユーザに対して被写体に向けてカメラを構えることを促すことで、そうではない時点で撮像されたライブビューが撮影環境の取得に用いられる不要な処理を回避し、ユーザが撮影しようとする被写体を特定し易くなる。
ステップS303では、送信部114が、環境取得部113が取得した撮影環境を表す情報を、管理装置200に送信する。本実施形態では、管理装置200のアドレス情報は、カメラ100に予め登録されているとする。
ステップS304では、送信部114が、画像取得部115が撮像した最新の1フレームのライブビュー画像を、静止画像データとして管理装置200に送信する。本実施形態では、ステップS304で送信された静止画像データは、ユーザが撮影パラメータを設定した直後に撮影しようとする被写体を含む撮影構図がある程度反映されているとみなす。そこで、後述する管理装置200側の処理において、ここで送信された静止画像データと類似する画像を手本となる代表写真とすることで、より撮影環境に適した撮影アシストを実現する。ただし、より確実に、ユーザにカメラを構えさせるために、ステップS304の処理の前に表示制御部117によって、表示画面に「カメラを構えて下さい」などのガイダンスを表示してもよい。
ステップS305では、受信部116が、管理装置200から1以上の代表写真を受信する。ここで代表写真とは、ユーザに表現方法の手本として提示する手本写真のことである。異なる複数の表現方法を少ない枚数の画像で効率よく例示するため、後述する管理装置200側の処理において、少なくとも1つの撮影パラメータの設定値が分散している1以上の写真が代表写真として選ばれている。
ステップS306では、表示制御部117が、受信部116が管理装置200から受信した1以上の代表写真を、表示画面に表示する。この際、本実施形態では、代表写真の中から1枚選択する操作を促すガイダンスと、いずれかの代表写真を選択する操作を受け付けるためのGUIをともに表示する。例えば、まず1画面に全ての代表画面を並べて表示することで、各代表写真の相違点を直感的に解り易くユーザに提示する。また例えば、代表写真を1枚ずつ表示画面に全画面表示し、フリックで所望とする画像に切り替え、ピンチで表示倍率の拡大縮小をすることを可能とし、選択時にはダブルタップを入力するように促す文字やアイコンを表示する。なお、フリックとはタッチパネルをタッチした指を特定の方向に払うように高速で動かしながら離す操作、ピンチとはタッチパネルをタッチした複数の指の間隔を変化させる操作、ダブルタップとは所定時間の間に2度タッチパネル上にタッチして離す操作をいう。このように、代表写真を1枚ずつ表示することで、デジタルスチルカメラの小さい画面を最大限利用して各代表写真の内容を確認することができる。また、拡大縮小操作と選択操作を区別して受け付けることで、代表写真の表示倍率を変更して内容の詳細を確認する操作を任意に受け付け可能とし、かつ、選択操作と混同されることを避けることができる。1画面に全ての代表画面を並べて表示する場合でも、写真の選択を確定する前に、各写真を任意に拡大して詳細まで確認することを可能とすることで、ディスプレイの大きさが小さい場合でも、ユーザが所望とする写真を特定しやすくなる。もちろんこれらの各操作を専用のアイコンをタップしたり、物理ボタンを押したりする操作によって受け付けても構わない。
ステップS307では、受付部118が、ユーザによる代表写真の選択する操作を受け付けたかを判定する。受け付けていないと判定された場合(ステップS307でNo)には、選択されるまで所定時間毎にステップS307の判定を繰り返す。選択操作を受け付けたと判定された場合(ステップS307でYes)には、ステップS308に進む。
ステップS308では、設定部119が、ユーザが選択した代表写真に記録されている撮影パラメータを抽出し、抽出した撮影パラメータを、撮像部による撮像用に設定する。従って、ステップS308の設定処理後に、撮像部によって次に撮像される写真は、ユーザが選択した代表写真と同じ撮影パラメータで撮った写真となる。なお、本実施形態では、抽出した撮影パラメータを撮像部に設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、注目パラメータだけを撮像部に設定してもよい。この場合、その他のパラメータはオート設定を利用すればよい。注目パラメータだけを設定することで、所望の表現方法を実現しつつ、支配的でない撮影パラメータの設定をカメラに任せることが可能になる。
次に管理装置200の処理の流れを説明する。ステップS309では、受信部207が、カメラ100から送信された撮影環境を表す情報を受信する。
ステップS310では、抽出部208が、受信部207がカメラ100から受信した撮影環境を表す情報を基に、写真データベースから類似した撮影環境で撮影された写真を抽出し、抽出結果を得る。ここで、抽出結果となる写真群は、撮影環境の情報が全て一致している必要はなく、GPS情報をはじめとする撮影環境を表す情報のそれぞれに予め設定された許容値に収まる程度に類似した撮影環境で撮影された写真である。例えば、現在地情報であれば、緯度、経度に対してプラスマイナス100メートル分の許容幅を持たせ、その範囲内であれば現在地は一致しているとみなす。本実施形態では少なくとも、撮影環境を表す情報としてGPSレシーバが受信する値を用いるため、ステップS310で抽出結果となる写真群は、少なくともカメラ100の現在地周辺で撮影された写真群である。
ステップS311では、注目パラメータ決定部210が、抽出部208が得た抽出結果である写真群を、画像特徴量に基づいてクラスタリングする。本実施形態では、ステップS311のクラスタリングの結果として、主被写体(川、花、人、建物など)が共通する写真が分類されたクラスタを得る。なお、クラスタリングは一般的なアルゴリズムを用いればよい。このように本実施形態では、画像の特徴量を基に類似した写真群をクラスタリングするため、写真自体に被写体を示すメタデータが付与されていなくても類似した写真群を得ることができる。従って、被写体を特定してメタデータを付与する機能を有さないカメラで撮像された写真でも、利用することができる。ただし、このようなメタデータが付与された写真が写真データベース上に記憶されていれば、それを利用したクラスタリングと組み合わせて、写真群を分類してもよい。
ステップS312では、注目パラメータ決定部210が、受信部207がカメラ100から受信した1フレーム分の静止画像(ライブビュー画像)と、クラスタリング結果に基づいて、受信した静止画像に類似する写真が分類されたクラスタを決定する。ここで、ライブビュー画像に類似する写真とは、ライブビュー画像の被写体と類似する被写体を写した写真に相当する。さらにこの段階で、ライブビュー画像と、決定したクラスタ内の画像の特徴量を比較することにより、クラスタに含まれる写真のうち、撮影構図がライブビュー画像に類似する写真をさらに絞り込んで抽出してもよい。このように撮影構図による絞り込みを行えば、よりユーザの撮影環境に近い代表写真を提示することが可能となる。
ステップS313では、注目パラメータ決定部210が、抽出した写真に基づいて、各種撮影パラメータが注目パラメータであるか否かを判別し、注目パラメータを決定する。ステップS313の処理の、注目パラメータ決定処理の詳細は後述する。
ステップS314では、代表写真決定部211が、注目パラメータ決定部210が決定した注目パラメータに基づいて、代表写真を決定する。ステップS314の代表写真の決定処理の詳細は後述する。
ステップS315では、送信部212が、決定した代表写真に対応する画像情報を、撮影に用いられたパラメータの情報とともにカメラ100に送信して、処理を終了する。本実施形態では、送信部212は、決定された代表写真を所定のデータサイズに圧縮した画像に、撮影パラメータの値をメタデータとして付与したデータをカメラに対し送信する。ただし、元の画像データそのものを送信したり、サムネイル画像と撮影パラメータの値の情報とを別々のデータとして送信したりする形式を採用しても構わない。また、撮影に用いられたパラメータの情報のうち、注目パラメータの情報のみをカメラ100に送信するようにしてもよい。
ここで、注目パラメータについて説明する。撮影環境に応じて撮影パラメータを調整し、印象的な写真を撮る様々な表現方法(ノウハウや知見による撮影術)が知られている。例えば、川の写真を撮るときは、シャッタースピードを遅くすることで、長時間露光の間に動いた水の流れが軌跡となり、白糸の束のように写る。一方でシャッタースピードを速くすることで、水しぶきの粒が止まっているように写る、といった表現方法がある。夜景の撮影時は、露出をアンダーに設定することで、暗い中に光源だけが強調されたように写る。一方、露出をオーバーに設定することで、建物自体が光って見え、まるで未来都市のような雰囲気の写真が表現できる。紅葉の撮影時は、ホワイトバランスを調節することで、紅葉の赤や黄の色を鮮やかに見せることが可能である。このように、ある被写体の特性を活かし複数のパターンの表現方法で写真を撮影する場合、表現方法を変化させる要素として1つまたは複数の撮影パラメータの寄与が大きい。本明細書では、これを注目パラメータと呼ぶ。上述した例での注目パラメータは、川の撮影ではシャッタースピード、夜景の撮影では露出、紅葉の撮影ではホワイトバランスである。
ここで、ステップS313において注目パラメータ決定部210が行う注目パラメータの決定処理の詳細を説明する。本実施形態では、カメラ100から受信した撮影環境を表す情報に基づいて撮影シーンを特定し、予め撮影シーン毎に対応付けられた注目パラメータを特定する。ここで撮影シーンとは、人物、夜景、夕景、紅葉等、被写体や撮影環境を抽象化した分類項目である。例えば、被写体が同一の「建物」であっても、それが夕景として撮影された場合と、夜景として撮影された場合では、それぞれに最適化される撮影パラメータは異なる。また、同じように被写体として「木」が撮影された場合でも、新緑として撮影された場合と、紅葉として撮影された場合では、それぞれに最適化される撮影パラメータは異なる。本実施形態では、予め、異なる設定パラメータが使用されるべき状況を撮影シーンとして区別し、撮影シーンと注目パラメータの対応関係を、予めテーブルとして管理装置200のHDD204に保持している。図8は、撮影シーンと注目パラメータからなるテーブルの一例を示した図である。例えば図8においては、川の撮影シーンでは、シャッタースピードと絞り値が注目パラメータとして対応付けられている。なお、この方法で注目パラメータの決定処理を行うためには、決定されたクラスタに分類された写真の特徴や、受信した撮影環境を表す情報に基づいて、撮影シーンを認識する必要がある。本実施形態では、注目パラメータ決定部210が、ステップS312において選択されたクラスタに含まれる写真群(クラスタ全体であっても、さらに構図が絞り込まれた写真群)に基づいて、被写体を特定する。具体的には、HDD204等に予め記憶された辞書情報を参照し、当該クラスタに分類された写真の画像特徴量が示す被写体を特定する。またあるいは、クラスタに含まれる写真に付与されたメタデータ等により特定してもよい。特定された被写体に対して、複数の撮影シーンの候補がある場合には、ステップS309で受信した撮影環境を表す情報のうち写真が撮影された季節や時間帯を基に、撮影シーンを絞り込む。この他、撮影シーンの認識には、画像認識や、クラスタ写真に付与されているタグの言語解析の他、公知の認識技術を用いることもできる。このように、本実施形態では、注目パラメータ決定部210が、代表写真を選択する元となる写真群の撮影シーンを特定し、図8のようなテーブルを参照することで、注目パラメータを決定する。
本実施形態における注目パラメータの決定処理は上述した方法に限定されない。例えば、撮影環境を表す情報のうち、現在地情報に基づいて注目パラメータを特定する方法を用いることもできる。この場合、管理装置200は、現在地を示す位置情報の特定の範囲に対して撮影シーンを対応付けたテーブルを予め保持しておく。そして、カメラ100から受信した現在地の位置情報(緯度、経度)を含む範囲、あるいは近い範囲に対応する注目パラメータを特定する。
また例えば、事前に用意されたテーブルを参照する方法ではなく、受信したフレーム画像に基づいて、カメラ100の撮影環境を分析し、注目パラメータを決定する方法を用いることもできる。以下、図4を使って、現在の撮影環境で撮像されたライブビュー画像(受信したフレーム画像)に基づいて、注目パラメータを決定する変形例の詳細を説明する。
図4において、ステップS401では、注目パラメータ決定部210が、注目パラメータの候補となるすべての撮影パラメータに対して、処理を終えたかを判定する。処理を終えた場合(ステップS401)較が終わっていない場合は、ステップS402に移る。
ステップS402では、未比較の撮影パラメータの中から1つの撮影パラメータを選択して、ステップS403に移る。
ステップS403では、一般的な撮影環境における当該撮影パラメータの傾向を抽出する。ここで一般的な撮影環境とは、現在の撮影環境だけでなくあらゆる撮影環境を含めたものを意味する。つまり、写真データベース209に含まれるすべての写真から、その撮影に用いられたパラメータの値を抽出し、その傾向を分析する。具体的には、撮影パラメータの値の頻度分布を撮影パラメータの傾向として取得する。ただし、頻度分布以外のデータを傾向として利用してもよい。例えば、平均と分散値を撮影パラメータの傾向として利用してもよい。
ステップS404では、注目パラメータ決定部210が、カメラ100の現在の撮影環境における、選択中の撮影パラメータの傾向を取得する。具体的には、カメラ100から受信した撮影環境に適合する写真を写真データベース209から取得し、それらの撮影パラメータ値の傾向を分析する。ここでは、ステップS403と同じように、選択されている撮影パラメータについて、値の頻度分布を傾向として取得する。
ステップS405では、注目パラメータ決定部210が、選択されている撮影パラメータについて、一般的な撮影環境における撮影パラメータの傾向と、カメラ100の現在の撮影環境における撮影パラメータの傾向とを比較する。すなわち、傾向が類似する程度を分析する。
ステップS406では、注目パラメータ決定部210が、一般的な撮影環境における撮影パラメータの傾向と、カメラ100の現在の撮影環境における撮影パラメータの傾向が一致するか否かを判定する。なお、傾向が一致するとは、一致するとみなせる程度に類似することをいい、ここでは一例として、ステップS405の処理において分析された類似の程度が所定の閾値レベルを超えたか否かに応じて判定を行う。一致すると判定された場合(ステップS406でYes)、処理はステップS407に進む。一方、一致しないと判定された場合(ステップS406でNo)は、ステップS401に戻り、全撮影パラメータについて処理が終了するまで一連の処理を繰り返す。
ステップS407では、注目パラメータ決定部210が、選択されている撮影パラメータを、注目パラメータとして決定し、それを示す情報をRAM203に保持し、代表写真決定部211に通知する。
ここで図9は、図4に示した注目パラメータの決定処理に関する情報の一例をまとめた表である。シャッタースピード、ホワイトバランス、露出の各撮影パラメータについて、現在の撮影環境と一般的な撮影環境における傾向(頻度分布を示すグラフ)と、両者の分布間距離、注目パラメータか否かの判別結果が示される。図9で示す例では、現在の撮影環境は川の周辺であるとし、本実施形態では「川」という撮影シーンに対して予め注目パラメータが設定され、管理装置200が記憶しているとする。撮影環境に依存して、効果的に用いられる表現方法(撮影術)、及びその表現方法に効果的に作用する撮影パラメータは変わる。そこで本実施形態では、ある撮影環境において、一般的な傾向となる特異な傾向を示す撮影パラメータは、注目パラメータであるとみなす。そのため、上述した変形例では、ある撮影環境の撮影パラメータと一般的な撮影環境における撮影パラメータの傾向を比較することで、注目パラメータか否かを判定する。図9の例では、シャッタースピードに関して、現在の撮影環境では、頻度分布に2つの山が見られる。値が小さい側(左)の山が水しぶきの粒を写す表現方法に対応し、値が大きい側(右)の山が流れを白糸のように連なって見える表現方法に対応する。一方、一般的な撮影環境の分布では、なだらかな1つの山が見られる。このように、両者の分布を比較することにより、分布間距離10が算出されたとする。一例として、分布間距離の閾値を5とし、分布関距離が閾値より大きい撮影パラメータを、注目パラメータと決定する。閾値は事前に決定しておくものとする。図9の場合、シャッタースピードについては、分布間距離が閾値以上のため、注目パラメータと決定される。同様に、ホワイトバランスも注目パラメータと判別される。一方、露出については、分布間距離が閾値以下のため注目パラメータとはならない。なお、分布間距離はKL距離など既存の方法を用いるものとする。例えば簡単な方法としては、各撮影パラメータ値における頻度の差の絶対値を積算したものを分布間距離としてもよい。この場合、撮影パラメータ間、現在の撮影環境と一般的な撮影環境間、それぞれにおいてデータの密度を正規化しておくものとする。
本実施形態では、このように、現在の撮影環境の撮影パラメータの傾向と、一般的な撮影環境の撮影パラメータの傾向を比較することにより、注目パラメータを決定することも可能である。
次に、ステップS314において代表写真決定部211が行う代表写真の決定処理の図5の詳細を説明する。本実施形態では、図5(a)のフローチャートに従って処理を行う。ステップS501では、代表写真決定部211が、ステップS312で選択したクラスタに含まれる写真に対して、ステップS313で決定した注目パラメータの値の分布に基づくクラスタリングを行う。分類されるクラスタ数は、パラメータの値の頻度分布において、ピークの数(図9に例示したような、頻度分布の山の数)に応じて決定する。そして、最終的に各クラスタから1枚ずつ代表写真を選出すれば、提示する写真はなんらかの異なる表現がなされたものとなる。なお、クラスタの数を決定するにあたり、一画面に表示した際に表現方法の違いを十分認識可能な数(例えば4枚)を考慮し、代表写真の表示させ方に反映することで、ユーザが代表写真を見て、所望とする表現方法を選択する操作の効率をより向上できる。ステップS502では、代表写真決定部211が、各クラスタから代表写真を決定する。具体的には、各クラスタのセントロイドに最も近い撮影パラメータを持つ写真を、そのクラスタの代表写真とする。全てのクラスタから代表写真を決定し、処理を終了する。
次に、図5(a)に示した代表写真の決定方法について、図10(a)の模式図を参照して具体的に説明する。図10(a)において、写真データベース209から4枚の写真A〜Dが、カメラ100の現在の撮影環境に類似する撮影環境で撮影された写真として抽出されているとする。写真A、B、Dは、川の流れを白糸のように撮影した写真、写真Cは、水しぶきの粒が見えるように撮影した写真である。なお、この例では写真を4枚に絞って説明するが、ステップS311のクラスタリングの結果1つのクラスタに分類される写真の数は問わない。撮影パラメータの種類としては、シャッタースピード、ホワイトバランス、露出フラッシュ、絞りなどがある。ステップS313により、シャッタースピードとホワイトバランスが注目パラメータとして決定されているものとする。本実施形態では、代表写真を決定する方法として、注目パラメータに基づくクラスタリングを行う。図10(a)の例では、クラスタリングの結果、2つのクラスタができ、クラスタ1には写真A、写真B、写真Dが属し、クラスタ2には写真Cが属している。この結果、それぞれのクラスタから代表写真を選ぶ。通常クラスタの代表写真はクラスタのセントロイドに最も近い写真を選べばよい。クラスタ1のセントロイドは(1667,4000)なので、それに最も近い写真Aがクラスタ1の代表写真として選ばれる。クラスタ2は写真Cしかないので写真Cがクラスタ2の代表写真として選ばれる。この2枚は、それぞれ異なる表現方法に対応する写真である。
代表写真の決定方法は、注目パラメータのセントロイドに最も近い写真をクラスタの代表写真として選ぶ方法に限定されない。例えば、注目パラメータではない(撮影環境において特に効果的な表現方法に対し支配的に寄与しない)撮影パラメータに基づいて代表写真を選択することもできる。図5(b)のフローチャートを参照して、そのような変形例において行われる代表写真決定処理を説明する。
ステップS501では、図5(a)で説明したのと同じ処理が行われるため、説明を省略する。ステップS503では、注目パラメータ決定部210が、ステップS313における注目パラメータの決定結果に基づいて、カメラ100の現在の撮影環境において非注目パラメータを決定し、ステップS504に移る。ここでは、非注目パラメータとは、撮影パラメータのうち注目パラメータでないものとする。ただし、さらに絞りこむために、撮影環境において特に効果的な表現方法に対し支配的に寄与しない撮影パラメータを予め設定しておく等しても構わない。ステップS504において、代表写真決定部211は、ステップS501でクラスタリングした結果に基づいて、異なるクラスタに属する写真間の、非注目パラメータに基づく写真間距離を計算し、分類結果として得る。写真間距離としては、ユークリッド距離やマハラノビス距離など任意の距離を用いることができる。ステップS505において、各クラスタから1枚ずつ写真を選択した場合の写真間距離の合計が最小となる写真セットを抽出し、これを代表写真とする。写真セットの抽出方法としては、総当たり法でもよいし、動的計画法など任意の方法を用いてもよい。
代表写真の決定に、注目パラメータ以外の撮影パラメータを考慮しない場合には、各クラスタの代表写真として選ばれた写真の、非注目パラメータの値はそろっていないことがある。そのような場合には、代表写真を見比べた場合に、注目パラメータ以外の要素によっても、写真の見た目が影響されている可能性がある。例えば、川の写真を撮影するという撮影環境で効果的に用いられる表現方法には支配的に作用しなくとも、露出の値が大きく違えば、明るさが大きく異なる写真が撮影される。しかしながら、代表写真の明るさはできるだけそろっていた方が、それらを提示されたユーザが、純粋にシャッタースピードなど注目パラメータによる表現方法の違いを認識しやすい。従って、図5(b)の処理のように、非注目パラメータに基づく写真間距離の合計が最小となる写真セットを代表写真とすることで、注目パラメータ以外によって生じる写真の見た目への影響を最小限に抑えることができる。
図5(b)に示した代表写真の決定方法について図10(b)を使って具体的に説明する。ステップS501のクラスタリングの結果、クラスタが2つでき、クラスタ1には写真A、写真B、写真Dが属し、クラスタ2には写真Cが属しているのは図10(a)と同じである。図10(b)において、図5(a)の方法で選ばれた写真Aと写真Cの非注目パラメータの値を見ると、露出が+1と−1、フラッシュが1(ON)と0(OFF)、絞りが8と2.8となっており、これらの違いが写真の見た目に与える影響は大きい。そこで、非注目パラメータの値を揃えるため、非注目パラメータに基づく写真間距離を計算する。図10(b)ではユークリッド距離を使っている。異なるクラスタに属する写真間の写真間距離を求めると、写真Aと写真Cの写真間距離は5.7、写真Bと写真Cでは1.2、写真Dと写真Cでは13.4となる。その結果、写真間距離が最小となる写真セットは写真Bと写真Cであることが分かる。よって、この2枚が代表写真となる。クラスタ数が3つ以上の場合は、写真間距離の合計が最小となる写真セットを代表写真とする。以上説明したように、非注目パラメータの値が近い写真を代表写真とすることで、表現方法の違いをユーザが認識しやすい代表写真を決定することができる。
なお、図5(b)に示した代表写真の決定方法では、異なるクラスタに属する写真間の非注目パラメータに基づく写真間距離を求めることにより、非注目パラメータの値が近い写真を代表写真とする方法について説明した。しかしながら、クラスタ数やクラスタに属する写真枚数が大量になると組み合わせ数が膨大となり処理負荷が大きくなる。負荷を軽減するためには、非注目パラメータに基づくクラスタリング処理を利用することが有効である。図5(c)のフローチャートを参照して、そのような変形例において行われる処理を説明する。
図5(c)において、ステップS501とステップS502、及び、ステップS503は図5(a)及び(b)と同じ処理であるため説明を省略する。なお、以下の説明のため、ステップS501の注目パラメータによるクラスタリングによって得られたクラスタをクラスタセットAと呼ぶ。ステップS506において、代表写真決定部211は、非注目パラメータを使ってクラスタリングを行う。クラスタリングの対象は、ステップS312で選択したクラスタに含まれる写真である。つまり、ステップS501でのクラスタリングと同じ写真を対象に、もう一度非注目パラメータでクラスタリングする。非注目パラメータによるクラスタリングによって得られたクラスタ(分類結果)をクラスタセットBと呼ぶことにする。クラスタセットBの同一クラスタに含まれる写真は非注目パラメータが近いものとみなすことができる。ステップS507において、クラスタセットBに、ステップS508以降の処理を未処理のクラスタがある場合はステップS508に進み、未処理クラスタがない場合はステップS502に進む。ここで未処理クラスタがないことは、非注目パラメータに基づくクラスタリングによっては、非注目パラメータの値がそろった代表写真を選べなかったことを意味する。よって、ステップS502に進み、図5(a)の方法と同様にクラスタセットAのセントロイドに最も近い写真を代表写真とする。一方ステップS508においては、代表写真決定部211が、クラスタセットBの中から未処理のクラスタを1つ選択する。ステップS509では、代表写真決定部211が、選択したクラスタに含まれる写真の中から、クラスタセットAの各クラスタに含まれる写真を、1枚ずつ選択可能か判定する。クラスタセットAの各クラスタから写真を1枚ずつ選択可能と判定される場合(ステップS509でYes)、ステップS510に進む。選択不可能と判定される場合(ステップS509でNo)、ステップS507に戻る。ステップS510では、代表写真決定部211が、クラスタセットAの各クラスタから選出した写真セットを代表写真として決定し、処理を終了する。
図5(c)に示した代表写真の決定方法について図11を使って具体的に説明する。ステップS501のクラスタリングの結果、クラスタが2つでき、クラスタ1には写真A、写真B、写真Dが属し、クラスタ2には写真Cが属しているのは図10(a)と同じである。ステップS506で行った非注目パラメータを使ったクラスタリングの結果、クラスタ(1)とクラスタ(2)を得る。クラスタ(1)には写真Aと写真Dが属し、クラスタ(2)には写真Bと写真Cが属する。ステップS508で、まずクラスタ(1)に着目する。ステップS509では、クラスタ(1)に属する写真だけで、クラスタ1とクラスタ2の代表写真を選出できるか否かを判定する。この例の場合は、クラスタ1には写真Aと写真Dが含まれているため、クラスタ1の代表写真を選出することは可能である。しかし、クラスタ2にはクラスタ(1)の写真が含まれていないため、クラスタ2の代表写真をクラスタ(1)から選出することができない。よって、ステップS507に戻る。
続くステップS508で、クラスタ(2)に着目する。ステップS509において、クラスタ(2)に属する写真だけで、クラスタ1とクラスタ2の代表写真が選出できるか否かを判定する。この場合、クラスタ1には写真B、クラスタ2には写真Cが含まれているため、選出可能である。よって、ステップS510に移り、写真Bと写真Cが代表写真として決定される。
以上説明したように、第1の実施形態及びその変形例によれば、ユーザがカメラを構えている撮影環境において効果的に用いられる写真の表現方法をユーザにレコメンドすることができる。カメラは、レコメンドする表現方法において支配的に作用する撮影パラメータの値を分散した代表写真を提示し、ユーザが代表写真を選択するだけで、選択された代表写真と同じパラメータをカメラに反映する。それにより、ユーザは容易な操作で、手本とした写真に近い撮影パラメータを設定することができる。
なお、ここまで説明した第1の実施形態では、ステップS308において撮影パラメータが設定された後、写真の撮影が実行されるかどうかは問わなかった。ただし、さらに設定後に撮影された写真を、自動であるいはユーザ操作に従って管理装置に送信し、写真データベース209に蓄積することで、ユーザは他のユーザと撮影した写真を共有することができる。また、画像管理システムは、レコメンド機能を利用して新たに撮影された写真を、今後その撮影環境で撮影が行われる際に提示する代表写真の候補とすることによって、レコメンド機能をより充実させることができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、図4に示した撮影環境に基づいた注目パラメータの決定処理を実行する場合は、カメラ100の現在の撮影環境と類似した撮影環境で撮影された写真を用い、撮影パラメータの値の頻度分布に基づいて、撮影パラメータの傾向を取得する。このようにして撮影パラメータの傾向を得るためには、ある程度以上の枚数の写真から撮影パラメータの情報を得る必要がある。第2の実施形態では、写真データベースに、現在地周辺で撮影された写真が十分な枚数登録されていない場合でも、撮影パラメータの傾向を取得できるように、傾向を分析する際に、類似した撮影環境で撮影された写真を利用する例を説明する。これにより、新しい撮影スポットやマイナーな撮影スポットなどで、写真データベースに十分な枚数の写真が登録されていない場合でも、適切な注目パラメータを決定することができる。
第2の実施形態におけるカメラ100のハードウェア構成と機能構成は、第1の実施形態の図1に示したものと同様であるため、説明を省略する。同様に、管理装置200のハードウェア構成と機能構成は、第1の実施形態の図2と同様である。ただし、第2の実施形態では、注目パラメータ決定部210は、カメラ100の現在地周辺で撮影された写真ではなくとも、カメラ100の現在の撮影環境と類似する環境で撮影された写真の撮影パラメータを考慮して、注目パラメータを決定する。第2の実施形態において、管理装置200は図3ではなく図6のフローチャートに従って、カメラ100と管理装置200の処理が実行される。図6は、類似した撮影環境から写真を補充して注目パラメータの決定に利用する処理の流れを説明するフローチャートである。図3の管理装置200のフローチャートと同じ処理には同じ符号を割り当て、説明を省略する。
第2の実施形態では、ステップS312において、注目パラメータ決定部210が、受信したフレーム画像に類似する写真を含むクラスタを選択したら、処理はステップS601に進む。ステップS601において、注目パラメータ決定部210は、ステップS312で選択したクラスタに含まれる写真の枚数が所定の閾値より多いか否かを判定する。閾値より多いと判定された場合(ステップS601でYes)、ステップS313に進む。以降の処理は、第1の実施形態と同様に行われる。一方、閾値より少ないと判定された場合(ステップS601でNo)、ステップS602に進む。
ステップS602において、抽出部208は、写真データベース209から写真群を抽出する際の条件となる撮影環境の情報を変更する。本実施形態においても、カメラ100から送信される撮影環境を表す情報は、現在地、カメラの向き、時間、季節、天気、被写体などである。本実施形態では、現在地が異なっても、類似する被写体を撮影している写真を優先して、注目パラメータの決定処理に利用する。従ってステップS602では、注目パラメータ決定部210は、現在地情報とカメラの向きを除く撮影環境情報を、変更後の抽出条件とする。
ステップ603において、抽出部208は、ステップS602で決定された撮影環境の情報を抽出条件として写真データベース209からカメラ100の現在の撮影環境に類似した撮影環境で撮影された写真群を抽出する。そして、処理はステップS601に戻る。さらにデータ量が足りない場合には、再びステップS602の処理が行われる。本実施形態では、2回目以降にステップS602の処理が行われる場合には、抽出条件をさらに段階的に緩和していく。本実施形態では、撮影環境の情報に予め定められた許容幅を広げていく。その際さらに、現在地とカメラの向き以外の撮影環境の情報に予め優先順位を定めておき、ステップS602の処理が繰り返される度に、優先順位の低い情報に対して、それぞれの許容幅に所定の変更を加えていくこともできる。このとき、写真の表現方法に対する依存度の高い情報の優先順位を高くしておくことで、抽出される写真の類似度を確保したまま、データ量を増やすができる。例えば、2度目に抽出条件を変更する処理では、2度目は天気の条件を不問とし、3度目は撮影時間の許容幅を広げ、4度目は季節を不問とする。またその際、被写体や撮影モードが何か、に応じて異なる優先順位で変更を加えても良い。例えば、撮影モードが紅葉モードであれば、季節の情報の優先順位を高く設定することで、紅葉シーズンに撮影された写真群が抽出されるようにする。また例えば、撮影モードが夜景であれば、夜の時間帯に撮影された写真であることは必須の条件であるため、撮影時間の優先順位を高くしておく。ただし、抽出条件を変更する方法は、ここで説明したものでなくても構わない。例えば、撮影環境を表す情報の全てに対して、段階的に許容幅を加える処理を加えてもよい。ただし、全ての撮影環境を表す情報を大きく緩和して抽出を行うと、結果として抽出される写真の中に、現在の撮影環境との類似度が低いものが含まれる可能性が高くなり、その後で実行されるパラメータの決定処理の負荷が高くなる場合がある。従って、被写体の認識結果など、表現方法を選択するにあたって重要度の高い情報は緩和する幅を狭める、あるいは当該撮影条件だけは緩和しないなどの区別をつけることで、抽出結果となる写真群の情報の精度を確保すると良い。
また、第2の実施形態では、ステップS314で代表写真決定部211が代表写真を決定する際、カメラ100の現在の撮影環境との一致度の高い写真を代表写真として決定する。これにより、ステップS308で設定される撮影パラメータを、カメラ100の現在の撮影環境に適した値とすることができる。
以上説明したように、注目パラメータを決定するのに十分な写真の枚数が得られない場合、代表写真の候補となる写真群の条件を緩和し、現在地で撮影された写真でなくとも、類似した撮影環境で撮影された写真を考慮する。これにより、注目パラメータを決定するのに十分な写真の枚数を得て、かつ、適切な注目パラメータを決定することが可能になる。
<第3の実施形態>
第1の実施形態、第2の実施形態を通じて説明した代表写真の決定方法では、管理装置200は、カメラから問い合わせがある度に撮影環境に対応する代表写真を決定した。これにより、ユーザはレコメンド機能を使う毎に、あるいは同じ場所でもユーザ毎に、異なる代表写真が選択される場合があり、結果が一様でないレコメンド機能を実現することができる。第3の実施形態では、管理装置200が、代表写真を一度決定した処理の結果を決定の基準となったカメラの撮影環境情報に関連付けて蓄積し、以降、類似した撮影環境の情報を受信した際には蓄積した情報を再利用可能とする。これにより、代表写真を決定するまでの処理負荷を低減する例を説明する。
第3の実施形態におけるカメラ100のハードウェア構成と機能構成は、第1の実施形態の図1に示したものと同様であるため、説明を省略する。同様に、管理装置200のハードウェア構成と機能構成は、第1の実施形態の図2と同様である。ただし、第3の実施形態の代表写真決定部211は、受信された撮影環境情報と、それに基づいて決定した代表写真を関連付ける情報を蓄積するとともに、受信された撮影環境情報に基づいて以前に決定した代表写真があれば、その結果を再利用する。
図7は、第3の実施形態において、管理装置200が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図3の管理装置200のフローチャートと同じ処理には同じ符号を割り当て、説明を省略する。
第3の実施形態では、ステップS313において、代表写真決定部211が、代表写真を決定したら、処理はステップS701に進む。ステップS701では、代表写真決定部211が、ステップS313及びステップS314の注目パラメータや代表写真を決定する過程において、十分な枚数の写真を使って決定することができたか否かを判定する。つまり、カメラ100から受信した現在の撮影環境を表す情報を抽出条件として、写真データベース209を抽出した結果、所定の閾値より大きい枚数の写真を抽出できたか否かを判定する。所定の閾値より大きい枚数の写真を抽出できたと判定された場合、すなわち、十分な枚数の写真を使うことができた場合(ステップS701でYes)は、ステップS702に進む。一方、十分な枚数の写真を使うことができなかったと判定された場合(ステップS701でNo)は、ステップS315に進む。ステップS702では、代表写真決定部211が、カメラ100から受信した撮影環境を表す情報と、ステップS314で決定した代表写真とを関連付ける情報をHDD204に蓄積し、ステップS315に進む。なお、ここでは、撮影環境を表す情報に対して、ステップS310の抽出処理で用いるのと同等の許容幅を与え、許容範囲に対して、当該範囲に収まる撮影環境であれば、同じ代表写真を再利用可能となるように情報を蓄積する。
一方、第3の実施形態では、受信部207が、カメラ100から送信された撮影環境を表す情報を受信したら、処理はステップS703に進む。ステップS703では、代表写真決定部211が、HDD204に蓄積された情報を参照し、受信した撮影環境を許容する範囲に、代表写真として関連付けられた写真があるかを判定する。受信した撮影環境を許容する範囲に関連付けられた代表写真があると判定された場合(ステップS703でYes)は、処理はステップS704に進む。受信した撮影環境を許容する範囲に関連付けられた代表写真はないと判定された場合(ステップS703でNo)は、ステップS310に進む。ステップS704では、代表写真決定部211が、受信した撮影環境を表す情報を含む範囲に関連付けられた写真を、代表写真として決定し、処理はステップS315に進む。
以上説明したように、管理装置200において、カメラ100から受信した撮影環境を表す情報と、当該情報に基づいて決定した代表写真とを関連付けて記憶しておくことにより、同じ撮影環境の問い合わせに対して、代表写真を再利用することが可能である。例えば観光地などの人気のある撮影スポットでは、同一の場所付近で同一の被写体を撮影するユーザが多いため、同じような場所に存在するカメラ100から撮影環境情報を受信する機会が多い。第3の実施形態によれば、同一の撮影環境とみなせる情報に対して、管理装置200において同じ代表写真の決定処理が繰り返される処理負荷を低減することができる。ただし、写真データベース209には、随時写真データが登録されていくため、一定期間が経過するごとに新たに代表写真を決定する処理を行って、蓄積情報を更新するなどすることで、新たに撮影された写真を代表写真の候補とすることができる。
<その他の実施形態>
上述した実施形態とその変形例は、デジタルスチルカメラを画像管理システムを構成する撮像装置の一例として説明したが、カメラモジュールを搭載したスマートフォンや任意の情報処理装置であっても同様に本発明の効果を得ることができる。また、管理装置はパーソナルコンピュータなどの任意の情報処理装置であってもよく、1以上の管理装置を構成してもよい。さらに、カメラと管理装置に処理を分割する場合について説明してきたが、写真データベースとしての蓄積機能を除き、全てをカメラ側で行っても構わない。また、カメラと管理装置に処理を分割する方法は上記に限らず、技術的に可能であれば任意に振り分けてもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
113 撮影環境取得部
115 画像取得部
118 受付部
119 設定部
208 抽出部
209 写真データベース
210 注目パラメータ決定部
211 代表写真決定部

Claims (16)

  1. 表示部に表示した代表写真に対するユーザ操作に基づいて、撮影パラメータの設定を行う撮像装置に対し、前記代表写真の情報を提供する情報処理装置であって、
    前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報に基づいて、蓄積されている複数の写真のうち前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された1以上の写真の特徴に基づいて、前記撮像装置において設定される撮影パラメータのうち、前記撮影環境における注目パラメータを決定する注目パラメータ決定手段と、
    前記抽出手段によって抽出された1以上の写真の中で、撮影時に設定された撮影パラメータのうち、前記注目パラメータの値が異なる複数の写真を、前記撮像装置に表示させる代表写真として決定する代表写真決定手段と、
    前記代表写真決定手段によって決定された複数の代表写真に対応する画像情報を、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータの情報とともに前記撮像装置に送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. さらに、前記複数の写真を、撮影時の撮影環境を表す情報と関連付けて蓄積する蓄積手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記撮影環境を表す情報には、前記撮像装置の現在地の情報が含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記撮影環境を表す情報には、前記撮像装置のライブビュー画像を解析することで特定された被写体を示す情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記注目パラメータ決定手段は、さらに、前記撮像装置において設定される撮影パラメータのうち、前記撮影環境における非注目パラメータを決定し、
    前記代表写真決定手段は、前記抽出手段によって抽出された1以上の写真から、前記非注目パラメータの値が類似し、前記注目パラメータの値が異なる複数の写真を、前記撮像装置に表示させる代表写真として決定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記抽出手段は、前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報に基づいて抽出した写真の枚数が所定の数に満たない場合、前記撮影環境と類似する撮影環境を特定するための条件を緩和して、抽出を実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. さらに、前記代表写真決定手段によって決定された前記代表写真を、当該決定する処理の基準となった前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報と関連付けて蓄積手段を備え、
    前記代表写真決定手段は、前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報と類似する撮影環境と関連付けられた代表写真が蓄積されている場合には、該代表写真を、代表写真として決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 撮像装置が存在する撮影環境を表す情報に基づいて、前記撮像装置のユーザに提示する代表写真を決定する他の情報処理装置に対し、前記撮影環境を表す情報を提供する撮像装置であって、
    現在地を含む撮影環境を表す情報を取得する環境取得手段と、
    前記撮影環境を表す情報を、前記他の情報処理装置に送信する送信手段と、
    前記他の情報処理装置において決定された複数の前記代表写真に対応する画像情報を、各代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの情報とともに受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された情報に基づいて、前記複数の代表写真を表示画面に表示させる表示制御手段と、
    前記受信手段によって受信された情報に基づいて、前記複数の代表写真のうち、前記表示画面に対するユーザ操作によって選択された1つの代表写真に対し、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値を、撮像部による撮像用に設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  9. 現在地を含む撮影環境を表す情報を取得する環境取得手段と、
    蓄積されている複数の写真のうち、前記撮影環境を表す情報に基づいて抽出される前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真群から、撮影時に設定された撮影パラメータのうち、前記撮影環境に応じた注目パラメータの値が異なる複数の代表写真を決定し、表示画面に表示させる表示制御手段と、
    前記複数の代表写真のうち、前記表示画面に対するユーザ操作によって選択された1つの代表写真に対し、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値を、撮像部による撮像用に設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  10. 1以上の撮像装置と、前記1以上の撮像装置のそれぞれと通信可能な管理装置からなる画像管理システムであって、
    前記管理装置は、
    前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報に基づいて、蓄積されている複数の写真のうち前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真を抽出する抽出手段と、
    少なくとも前記抽出手段によって抽出された1以上の写真の特徴に基づいて、前記撮像装置において設定される撮影パラメータのうち、前記撮影環境における注目パラメータを決定する注目パラメータ決定手段と、
    前記抽出手段によって抽出された1以上の写真の中で、撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値が異なる複数の写真を、前記撮像装置に表示させる代表写真として決定する代表写真決定手段と、
    前記代表写真決定手段によって決定された複数の代表写真に対応する画像情報を、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータの情報とともに前記撮像装置に送信する代表写真の送信手段と、
    を備え、
    前記1以上の撮像装置のそれぞれは、
    少なくとも現在地を含む撮影環境を表す情報を取得する環境取得手段と、
    前記撮影環境を表す情報を、前記管理装置に送信する送信手段と、
    前記管理装置において決定された複数の前記代表写真に対応する画像情報を、各代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータの情報とともに受信する撮影環境の受信手段と、
    前記受信手段によって受信された情報に基づいて、前記複数の代表写真を表示画面に表示させる表示制御手段と、
    前記受信手段によって受信された情報に基づいて、前記複数の代表写真のうち、前記表示画面に対するユーザ操作によって選択された1つの代表写真に対し、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値を、撮像部による撮像用に設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする画像管理システム。
  11. 表示部に表示した代表写真に対するユーザ操作に基づいて、撮影パラメータの設定を行う撮像装置に対し、前記代表写真の情報を提供する情報処理装置の制御方法であって、
    抽出手段により、前記撮像装置から取得した撮影環境を表す情報に基づいて、蓄積されている複数の写真のうち前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真を抽出する抽出工程と、
    注目パラメータ決定手段により、少なくとも前記抽出工程において抽出された1以上の写真の特徴に基づいて、前記撮像装置において設定される撮影パラメータのうち、前記撮影環境における注目パラメータを決定する注目パラメータ決定工程と、
    代表写真決定手段により、前記抽出工程において抽出された1以上の写真の中で、撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値が異なる複数の写真を、前記撮像装置に表示させる代表写真として決定する代表写真決定工程と、
    送信手段により、前記代表写真決定工程において決定された複数の代表写真に対応する画像情報を、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータの情報とともに前記撮像装置に送信する送信工程と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  12. 請求項11に記載の制御方法をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
  13. 撮像装置が存在する撮影環境を表す情報に基づいて、前記撮像装置のユーザに提示する代表写真を決定する他の情報処理装置に対し、前記撮影環境を表す情報を提供する撮像装置の制御方法であって、
    環境取得手段により、少なくとも現在地を含む撮影環境を表す情報を取得する環境取得工程と、
    送信手段により、前記撮影環境を表す情報を、前記他の情報処理装置に送信する送信工程と、
    受信手段により、前記他の情報処理装置において決定された複数の前記代表写真に対応する画像情報を、各代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの情報とともに受信する受信工程と、
    表示制御手段により、前記受信工程において受信された情報に基づいて、前記複数の代表写真を表示画面に表示させる表示制御工程と、
    設定手段により、前記受信工程において受信された情報に基づいて、前記複数の代表写真のうち、前記表示画面に対するユーザ操作によって選択された1つの代表写真に対し、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値を、撮像部による撮像用に設定する設定工程と、
    を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
  15. 環境取得手段により、現在地を含む撮影環境を表す情報を取得する環境取得工程と、
    表示制御手段により、蓄積されている複数の写真のうち、前記撮影環境を表す情報に基づいて抽出される前記撮影環境と類似する撮影環境で撮影された1以上の写真群から、撮影時に設定された撮影パラメータのうち、前記撮影環境に応じた注目パラメータの値が異なる複数の代表写真を決定し、表示画面に表示させる表示制御工程と、
    設定手段により、前記複数の代表写真のうち、前記表示画面に対するユーザ操作によって選択された1つの代表写真に対し、該代表写真の撮影時に設定された撮影パラメータのうち、少なくとも前記注目パラメータの値を、撮像部による撮像用に設定する設定工程と、
    を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。
  16. 請求項15に記載の制御方法をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
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