JP2015191692A - 燃料電池システムの停止方法、及び、燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムを停止する際に、未改質ガスの発生を抑える。
【解決手段】燃料電池システムは、停止指令を受けると、改質冷却工程、カソード冷却工程、及びパージ工程を経て停止する。改質冷却工程では、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、原燃料及び改質用水の供給量を減少させた状態で、水蒸気改質反応による吸熱冷却を行わせる。この改質冷却工程中に、燃料改質装置の温度が所定温度以下になったことを条件として、改質用酸化剤の供給量を増大させて、自己熱改質反応を行わせる。
【選択図】図2
【解決手段】燃料電池システムは、停止指令を受けると、改質冷却工程、カソード冷却工程、及びパージ工程を経て停止する。改質冷却工程では、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、原燃料及び改質用水の供給量を減少させた状態で、水蒸気改質反応による吸熱冷却を行わせる。この改質冷却工程中に、燃料改質装置の温度が所定温度以下になったことを条件として、改質用酸化剤の供給量を増大させて、自己熱改質反応を行わせる。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システムに関し、特にその停止時の制御方法に関する。
特許文献1は、燃料電池の停止の際に、炭化水素ガスと水蒸気の混合ガスを改質器に供給し続けて、水蒸気改質反応を継続させ、水蒸気改質反応による吸熱によって降温を促進させる、燃料電池の停止方法を開示している。
特許文献1に記載の停止方法では、改質触媒の温度が、該触媒の酸化発生温度の±150℃の範囲に降温するまで、炭化水素ガスと水蒸気の混合ガスを改質器に供給し続ける。触媒の温度が低下すると、改質反応が不十分となって未改質ガスが改質器内に発生し、燃料電池に供給されるようになる。このため、未改質ガスの分解反応によって、改質触媒及び燃料電池セルに炭素質の固体(コーク)が付着し、改質触媒及び燃料電池セルがダメージを受ける可能性がある。特に、炭素数が2以上の重質ガスを含有するプロパンガスを燃料とする場合には、それらが未改質ガスとなりやすい。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたもので、燃料電池システムを停止する際に、未改質ガスの発生を抑えることを課題とする。
本発明の対象となる燃料電池システムは、原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を受けて水素リッチな改質ガスを生成する燃料改質装置と、改質ガスとカソード用酸化剤との供給を受けて電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、この燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃焼させて前記燃料電池スタック及び前記燃料改質装置を加熱するオフガス燃焼部と、を含んで構成される。
本発明にて提供する燃料電池システムの停止方法は、停止指令を受けて、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、原燃料及び改質用水の供給量を減少させた状態で、水蒸気改質反応による吸熱冷却を行わせる改質冷却工程と、前記改質冷却工程中に、前記燃料改質装置の温度が所定温度Tr以下になったことを条件として、改質用酸化剤の供給量を増大させて、自己熱改質反応を行わせる自己熱改質工程と、前記改質冷却工程及び前記自己熱改質工程の実施後、原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を停止する一方、カソード用酸化剤の供給を続行して、カソード用酸化剤による冷却を行わせるカソード冷却工程と、を含むことを特徴とする。
本発明にて提供する燃料電池システムの停止方法は、停止指令を受けて、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、原燃料及び改質用水の供給量を減少させた状態で、水蒸気改質反応による吸熱冷却を行わせる改質冷却工程と、前記改質冷却工程中に、前記燃料改質装置の温度が所定温度Tr以下になったことを条件として、改質用酸化剤の供給量を増大させて、自己熱改質反応を行わせる自己熱改質工程と、前記改質冷却工程及び前記自己熱改質工程の実施後、原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を停止する一方、カソード用酸化剤の供給を続行して、カソード用酸化剤による冷却を行わせるカソード冷却工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、改質冷却工程中に一時的に自己熱改質工程を実施することで、燃料改質装置内に発生する未改質ガスの酸化が促進され、改質触媒、及び燃料電池セルの触媒へのコーキングによるダメージを軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す燃料電池システムの概略図である。
燃料電池システムは、燃料改質装置1と、燃料電池スタック2とを含んで構成される。
また、本実施形態の燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池(SOFC)方式であり、燃料改質装置1及び燃料電池スタック2はオフガス燃焼部3と共に筐体(燃焼室区画部材)4内に配置される。
更に、燃料電池システムは、燃料改質装置1の温度を計測する燃料改質装置温度センサ21、及び、燃料電池スタック2の温度を計測する燃料電池温度センサ22を備える。
図1は本発明の第1実施形態を示す燃料電池システムの概略図である。
燃料電池システムは、燃料改質装置1と、燃料電池スタック2とを含んで構成される。
また、本実施形態の燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池(SOFC)方式であり、燃料改質装置1及び燃料電池スタック2はオフガス燃焼部3と共に筐体(燃焼室区画部材)4内に配置される。
更に、燃料電池システムは、燃料改質装置1の温度を計測する燃料改質装置温度センサ21、及び、燃料電池スタック2の温度を計測する燃料電池温度センサ22を備える。
燃料改質装置1は、耐熱性金属により形成されたケース内の室に改質触媒を充填して構成されており、外部からの原燃料、改質用水、改質用酸化剤(一般には空気)の供給通路7、8、9が接続されている。そして、各供給通路7、8、9には、適宜の供給量制御デバイス(ポンプ及び/又は流量制御弁)7p、8p、9pが設けられる。
更に、燃料改質装置1は、その内部若しくはその前段に、供給通路8から供給される改質用水を気化させる気化器(図示せず)を備えている。従って、燃料改質装置1は、原燃料を、改質触媒の存在下で改質用水を気化させて得た水蒸気又は酸素と反応させ、水素を含有する改質ガスを生成する。この反応には、水蒸気改質、部分酸化改質、自己熱改質がある。
更に、燃料改質装置1は、その内部若しくはその前段に、供給通路8から供給される改質用水を気化させる気化器(図示せず)を備えている。従って、燃料改質装置1は、原燃料を、改質触媒の存在下で改質用水を気化させて得た水蒸気又は酸素と反応させ、水素を含有する改質ガスを生成する。この反応には、水蒸気改質、部分酸化改質、自己熱改質がある。
尚、ここでいう原燃料としては、改質することで燃料電池20における発電に利用可能となる程度に水素に富むガス(水素リッチガス)にできるものであり、典型的には炭化水素系燃料が用いられる。具体例として、炭化水素類、アルコール類、エーテル類、バイオ燃料が挙げられ、これらの炭化水素系燃料は、石油・石炭等の化石燃料由来のもの、合成ガス等の合成系燃料由来のもの、バイオマス由来のもの等を適宜用いることができる。炭化水素類としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、天然ガス、LPG、都市ガス、タウンガス、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油が挙げられる。アルコール類として、メタノール、エタノールが挙げられる。エーテル類として、ジメチルエーテルが挙げられる。バイオ燃料として、バイオガス、バイオエタノール、バイオディーゼル、バイオジェットが挙げられる。
また、改質用酸化剤としては、空気の他、酸素付加ガス、純酸素を挙げることができる。
また、改質触媒としては、例えば、アルミナ等の担体にルテニウム、ロジウムなどの貴金属を担持した貴金属系触媒、ニッケルを担持したニッケル系触媒を挙げることができる。
また、改質用酸化剤としては、空気の他、酸素付加ガス、純酸素を挙げることができる。
また、改質触媒としては、例えば、アルミナ等の担体にルテニウム、ロジウムなどの貴金属を担持した貴金属系触媒、ニッケルを担持したニッケル系触媒を挙げることができる。
水蒸気改質では、原燃料と水蒸気とが反応し水素と一酸化炭素が生成される。原燃料としてメタンを使用すると、下記(1)式の改質反応が生起される。
CH4+H2O→3H2+CO ・・・(1)
水蒸気改質は吸熱反応であり、高温下で良質な水素リッチガスを発生させる。水蒸気改質は、温度が低いと改質されない未改質ガスが増えるため、高温度下にて行われる。
CH4+H2O→3H2+CO ・・・(1)
水蒸気改質は吸熱反応であり、高温下で良質な水素リッチガスを発生させる。水蒸気改質は、温度が低いと改質されない未改質ガスが増えるため、高温度下にて行われる。
部分酸化改質では、原燃料と酸素とが反応し水素と一酸化炭素が生成される。原燃料としてメタンを使用すると、下記(2)式の改質反応が生起される。
CH4+1/2O2→2H2+CO ・・・(2)
部分酸化改質は発熱反応であり、水蒸気改質と比べ生成される水素濃度が低い。
CH4+1/2O2→2H2+CO ・・・(2)
部分酸化改質は発熱反応であり、水蒸気改質と比べ生成される水素濃度が低い。
自己熱改質は、水蒸気改質と部分酸化改質の両方が組み合わさったものである。自己熱改質では、原燃料と水蒸気と酸素とが反応し水素と一酸化炭素が生成される。原燃料としてメタンを使用すると、下記(3)式の改質反応が生起される。
CH4+1/2H2O+1/4O2→5/2H2+CO ・・・(3)
自己熱改質工程は吸熱と発熱がバランス良くなされており、外部からの熱供給が不要とされる。
CH4+1/2H2O+1/4O2→5/2H2+CO ・・・(3)
自己熱改質工程は吸熱と発熱がバランス良くなされており、外部からの熱供給が不要とされる。
燃料電池システムの定格運転時には、より多くの水素ガスが得られる水蒸気改質が用いられる。従って、燃料電池システムの定格運転時には、燃料改質装置1に燃料及び改質用水が供給される。水蒸気改質では、改質触媒が高温(具体的には500℃〜700℃)に維持される必要があり、この温度は改質触媒の種類等によって異なる。燃料改質装置1を高温に維持する方法については、後述する。
燃料電池スタック2は、複数の固体酸化物形の燃料電池セルの集合体である。
各燃料電池セルは、固体酸化物からなる電解質の両面にアノード(燃料極)及びカソード(酸化剤極)を備える。アノードには、燃料改質装置1から改質ガスが供給される。カソードには、外部からのカソード用酸化剤(一般には空気)の供給通路10が接続されている。そして、カソード供給通路10には、適宜の供給量制御デバイス(ポンプ及び/又は流量制御弁)10pが設けられる。
電解質は、高温下で酸化物イオンを伝導する。アノードは、酸化物イオンと燃料中の水素とを反応させて、電子及び水を発生させる。カソードは、カソード用酸化剤中の酸素と電子とを反応させて、酸化物イオンを発生させる。電解質としては、SOFC方式で使用する公知の固体電解質を用いることができる。固体電解質は700℃〜1000℃の高温になると、酸化物イオンが固体中を伝導するようになる。
従って、燃料電池スタック2は高温下で、各燃料電池セルのカソードにて、下記(4)式の電極反応が生起され、アノードにて、下記(5)式の電極反応が生起されて、発電がなされる。
カソード: 1/2O2+2e−→O2−(電解質) ・・・(4)
アノード: O2−(電解質)+H2→H2O+2e− ・・・(5)
カソード: 1/2O2+2e−→O2−(電解質) ・・・(4)
アノード: O2−(電解質)+H2→H2O+2e− ・・・(5)
燃料電池スタック2は、上記のような燃料電池セルを多数備え、これらが電気的に直列(及び並列)に接続されて、発電出力を発生させる。
オフガス燃焼部3は、燃料電池スタック2から排出されるオフガス(発電未反応ガスとして排出される水素含有燃料)を酸化剤の存在下で燃焼させ、筐体(燃焼室区画部材)4内の燃料電池スタック2を高温状態に維持する。ここで、燃料電池スタック2の上端部が燃料電池スタック2からのオフガスの排出部となり、このオフガスは着火デバイス(図示せず)により着火されて燃焼する。従って、燃料電池スタック2の上端部側がオフガス燃焼部3となる。オフガス燃焼部3での燃焼熱により燃料電池スタック2は発電可能な高温状態に維持される。
また、燃料改質装置1はオフガス燃焼部3での燃焼熱によって加熱されるように、筐体内4で燃料電池スタック2の上方に配置される。言い換えれば、燃料改質装置1の下方にオフガス燃焼部3が配置される。これにより、燃料電池システムの定格運転時に、燃料改質装置1は高温に維持される。
また、燃料改質装置1はオフガス燃焼部3での燃焼熱によって加熱されるように、筐体内4で燃料電池スタック2の上方に配置される。言い換えれば、燃料改質装置1の下方にオフガス燃焼部3が配置される。これにより、燃料電池システムの定格運転時に、燃料改質装置1は高温に維持される。
筐体4内での燃焼によって生成された高温の排気ガスは、排気通路により、筐体4外側に排出される。その廃熱は適宜回収され、熱利用される。
また、燃料電池システムは、前記各供給量制御デバイス7p、8p、9p、10pを制御することにより発電量を制御する、制御装置100を備える。制御装置100には、燃料改質装置温度センサ21及び燃料電池温度センサ22の信号が入力されている。
ここで、制御装置100は、燃料電池システムの停止制御の際に、後述する改質冷却工程、自己熱改質工程、及びカソード冷却工程を制御する、改質冷却部、自己熱改質冷却部、及びカソード冷却部としての機能をソフトウエア的に備えている。
ここで、制御装置100は、燃料電池システムの停止制御の際に、後述する改質冷却工程、自己熱改質工程、及びカソード冷却工程を制御する、改質冷却部、自己熱改質冷却部、及びカソード冷却部としての機能をソフトウエア的に備えている。
次に、燃料電池システムの停止制御について、図2、図3を参照しつつ、説明する。図2は、燃料電池システムの停止制御のフローチャートであり、停止指令を受けて開始する。
改質冷却工程(ステップS101)では、燃料改質装置1に供給される燃料及び改質用水を減少させる。水蒸気改質は継続されるが、燃料電池スタック2に供給される改質ガスは減少し、オフガス燃焼部3での燃焼熱も減少するため、燃料改質装置1と燃料電池スタック2の温度が低下し始める。
改質冷却工程中に、ステップS102において、自己熱改質の実施条件を満たすか判定する。具体的には、ステップS102の改質冷却工程が、所定の時間(例えば、2〜3時間)以上継続され、かつ、燃料改質装置温度センサ21によって検出される燃料改質装置温度が所定温度Tr以下か否かを判定する。
前記所定温度Trは、温度低下により、原燃料が改質触媒で完全に改質されず、コーキングにより改質触媒又は燃料電池セルに損傷を与え得る未改質ガスが発生して改質ガスに混入し始める温度を意味し、例えば、400℃である。前記所定温度Trは、原燃料の種類、改質触媒、燃料改質装置の構造等に依存する。
また、前記所定温度Trは、未改質ガスが発生する温度の他に、改質触媒にコーキングが発生する温度としてもよく、例えば、450℃である。
また、前記所定温度Trは、未改質ガスが発生する温度の他に、改質触媒にコーキングが発生する温度としてもよく、例えば、450℃である。
ステップS102の条件が満たされない場合(NOの場合)、ステップS104に移行し、ステップS104の条件が満たされる(YESの場合)まで、改質冷却工程(ステップS101)を続行する。
ステップS102の条件が満たされた場合(YESの場合)、ステップS103に移行する。
ステップS102の条件が満たされた場合(YESの場合)、ステップS103に移行する。
ステップS103では、原燃料と改質用水に加えて、改質用酸化剤が燃料改質装置1に供給される。即ち、自己熱改質工程が実現され、燃料改質装置1内に発生する未改質ガスの酸化が促進される。
尚、本実施形態の自己熱改質工程では、燃料電池システムの制約のために、原燃料及び改質用水の供給量を、改質冷却工程での供給量に比べ増加させている(図3参照)。その結果、自己熱改質工程中に、燃料改質装置1の温度が上昇することもあるが、燃料電池システムの制約を満たすことができれば、原燃料及び改質用水の供給量を、改質冷却工程と同一、又は、減少させてもよい。これにより、自己熱改質工程中の温度上昇を抑制することができる。
自己熱改質工程は所定時間(例えば、10秒〜1分)継続され、その後、ステップS104に移行する。
尚、自己熱改質工程時に燃料改質装置1に供給される原燃料、改質用水、及び改質用酸化剤の量、並びに、改質冷却工程の時間及び自己熱改質工程の時間は、燃料改質装置1に発生する改質ガスの量が最小限となるように、かつ、自己熱改質工程時の温度上昇が抑制されるように、予め実験等により適宜決定される。
一方、改質冷却工程中に、ステップS104において、燃料電池温度が所定温度T1以下であると判定された場合(YESの場合)には、次のカソード冷却工程(ステップS105)に移行する。
前記所定温度T1は、燃料電池セルの触媒の酸化発生温度を基に設定され、例えば、350℃(ニッケル触媒の酸化発生温度)である。
前記所定温度T1は、燃料電池セルの触媒の酸化発生温度を基に設定され、例えば、350℃(ニッケル触媒の酸化発生温度)である。
ステップS105のカソード冷却工程では、燃料改質装置1への原燃料及び改質用水の供給が停止させられ、燃料電池スタック2にはカソード用酸化剤が継続して供給される。燃料電池スタック2に常温のカソード用酸化剤が供給されることにより、燃料電池スタック2の冷却が促進される。
カソード冷却工程中に、ステップS106において、燃料電池温度センサ22により検出される燃料電池温度が所定温度T2以下であると判定されると、次のパージ工程(ステップS107)に移行する。
ステップS107のパージ工程では、燃料改質装置1にパージガスが供給される。パージガスとしては、空気、窒素を用いることができる。燃料改質装置1の改質用酸化剤として空気を用いている場合は、この空気をパージガスとして供給してもよい。また、パージガス供給のために、外部からのパージガスの供給通路が燃料改質装置1に接続されていてもよい。
燃料改質装置1に常温のパージガスが供給されることにより、燃料改質装置1の冷却が促進される。
尚、前記所定温度T2は、例えば、150℃である。ステップS107は省略されてもよい。
燃料改質装置1に常温のパージガスが供給されることにより、燃料改質装置1の冷却が促進される。
尚、前記所定温度T2は、例えば、150℃である。ステップS107は省略されてもよい。
パージ工程中に、ステップS109において、燃料電池温度センサ22により検出される燃料電池温度が所定温度T3以下であると判定されると、燃料改質装置1への改質用酸化剤の供給、及び、燃料電池スタック2へのカソード用酸化剤の供給が停止させられる。前記所定温度T3は、燃料電池スタック2がカソードへのカソード用酸化剤の供給を不要とする温度であり、その温度は、例えば80℃である。
かくして、燃料電池システムの運転は停止させられる。
かくして、燃料電池システムの運転は停止させられる。
本実施形態によれば、改質冷却工程中に一時的に自己熱改質工程を行うことで、燃料改質装置1内に発生する未改質ガスの酸化が促進され、改質触媒、及び燃料電池セルの触媒へのコーキングによるダメージを軽減することができる。
また、本実施形態によれば、カソード冷却工程の実施後に、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、燃料改質装置にパージガスを供給するパージ工程を含むことで、燃料改質装置1の冷却が促進され、停止工程の所要時間が短縮される。
図4は、本発明の第2実施形態における燃料電池システムの停止制御のフローチャートである。
カソード冷却工程以降(ステップS205〜ステップS208)は、第1実施形態の(ステップS105〜ステップS108と同様であるので、第1実施形態と異なる点について説明する。
燃料電池システムの停止工程は、停止指令を受けて開始し、改質冷却工程(ステップS201)に移行する。改質冷却工程(ステップS201)中に、まず、燃料電池温度が所定温度T1以下であるか否か(ステップS204)が判定される。
ステップS204において、燃料電池温度が所定温度T1以下であると判定された場合(YESの場合)には、次のカソード冷却工程(ステップS205)に移行する。前記所定温度T1は、第1実施形態と同様に設定される。
一方、燃料電池温度が所定温度T1以下でないと判定された場合に、自己熱改質実施条件を満たすか否か(ステップS210)が判定される。本実施形態では、自己熱改質の実施条件として、燃料改質装置温度センサ21によって検出される燃料改質装置温度が所定温度Tr以下であることを判定し、自己熱改質を実施する。
自己熱改質工程(ステップS211)は第1実施形態と同様に所定時間(例えば、10秒〜1分)継続される。自己熱改質工程では、燃料改質装置1内に発生する未改質ガスの酸化が促進される。
自己熱改質工程後、ステップS212において、燃料電池温度が所定温度T1以下であると判定された場合(YESの場合)には、次のカソード冷却工程(ステップS205)に移行する。燃料電池温度が所定温度T1以下でない場合(NOの場合)は、再び、改質冷却工程(ステップS201)に戻る。
尚、ステップS212は省略されてもよい。即ち、自己熱改質工程(ステップS211)実施後、再び改質冷却工程(ステップS201)に戻るようにしてもよい。
尚、ステップS212は省略されてもよい。即ち、自己熱改質工程(ステップS211)実施後、再び改質冷却工程(ステップS201)に戻るようにしてもよい。
本実施形態によれば、燃料電池温度が所定温度T1以下でない場合(ステップS204においてNOの場合)に、自己熱改質実施条件が判定される(ステップS210)。即ち、第2実施形態では、自己熱改質工程を実施する条件は、燃料電池スタックの温度が所定温度T1より高いことを更に条件として含めている、ことを意味する。これにより、燃料電池システムの発電開始直後に停止指令を受けた場合など、燃料改質装置1の温度と燃料電池スタック2の温度のバランスが取れていない状況下(例えば、燃料改質装置1の温度が高いにも関わらず、燃料電池スタック2の温度が燃料電池セルの触媒の酸化発生温度より低い場合)において、直ちにカソード冷却工程に移行することで、コーキングによるダメージを軽減することができる。
尚、上記の説明では、工程の時間や、温度等について、数値を示して説明したが、これは理解を容易にするためであり、数値限定する趣旨ではない。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
例えば、第1及び第2実施形態の説明において、自己熱改質工程は所定時間(例えば、10秒〜1分)継続される例を説明したが、1回の自己熱改質工程(所定時間)内において改質用酸化剤の供給を断続的に複数回繰り返してもよい。
また、自己熱改質の実施条件として、所定温度Trを複数段に設定しておき、燃料改質装置温度がそれらの温度に低下する毎に実施するようにしてもよい。例えば、所定温度Trを500℃、450℃、400℃と設定した場合、改質冷却工程中に、燃料改質装置温度が500℃に低下すると、1回目の自己熱改質工程が実施され、燃料改質装置温度が450℃に低下すると、2回目の自己熱改質工程が実施され、燃料改質装置温度が400℃に低下すると、3回目の自己熱改質工程が実施される。この実施条件によって、自己熱改質工程は、改質冷却工程中に、間隔をあけて複数回実施されることになる。これによると、自己熱改質工程実施条件の所定温度Trは、自己熱改質工程の複数回の実施に対応させ、互いに異ならせて複数設定されることで、改質冷却工程中に自己熱改質工程を、間隔をあけて複数回に分けて実施することとなり、自己熱改質工程1回当たりの温度上昇を抑制しつつ、燃料電池スタック2の温度を低下させることができる。
また、自己熱改質工程を実施する時間又は改質用酸化剤の供給量は、自己熱改質工程の繰り返し回数や燃料改質装置温度に応じて可変にしてもよい。これにより、酸化反応による燃料改質装置1の過度な温度上昇を抑制することができる。
1 燃料改質装置
2 燃料電池
3 オフガス燃焼部
4 筐体(燃焼室区画部材)
7 原燃料の供給通路
7p 原燃料の供給量制御デバイス
8 改質用水の供給通路
8p 改質用水の制御量制御デバイス
9 改質用酸化剤の供給通路
9p 改質用酸化剤の供給量制御デバイス
10 カソード用酸化剤の供給通路
10p カソード用酸化剤の供給量制御デバイス
21 燃料改質装置温度センサ
22 燃料電池温度センサ
100 制御装置
2 燃料電池
3 オフガス燃焼部
4 筐体(燃焼室区画部材)
7 原燃料の供給通路
7p 原燃料の供給量制御デバイス
8 改質用水の供給通路
8p 改質用水の制御量制御デバイス
9 改質用酸化剤の供給通路
9p 改質用酸化剤の供給量制御デバイス
10 カソード用酸化剤の供給通路
10p カソード用酸化剤の供給量制御デバイス
21 燃料改質装置温度センサ
22 燃料電池温度センサ
100 制御装置
Claims (8)
- 原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を受けて水素リッチな改質ガスを生成する燃料改質装置と、改質ガスとカソード用酸化剤との供給を受けて電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、この燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃焼させて前記燃料電池スタック及び前記燃料改質装置を加熱するオフガス燃焼部と、を含んで構成される燃料電池システムの停止方法であって、
停止指令を受けて、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、原燃料及び改質用水の供給量を減少させた状態で、水蒸気改質反応による吸熱冷却を行わせる改質冷却工程と、
前記改質冷却工程中に、前記燃料改質装置の温度が所定温度Tr以下になったことを条件として、改質用酸化剤の供給量を増大させて、自己熱改質反応を行わせる自己熱改質工程と、
前記改質冷却工程及び前記自己熱改質工程の実施後、原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を停止する一方、カソード用酸化剤の供給を続行して、カソード用酸化剤による冷却を行わせるカソード冷却工程と、
を含むことを特徴とする、燃料電池システムの停止方法。 - 前記自己熱改質工程を実施する条件は、前記燃料電池スタックの温度が所定温度T1より高いことを更に条件として含む請求項1に記載の燃料電池システムの停止方法。
- 前記自己熱改質工程は、前記改質冷却工程中に、間隔をあけて複数回実施することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システムの停止方法。
- 前記所定温度Trは、前記自己熱改質工程の複数回の実施に対応させ、互いに異ならせて複数設定されることを特徴とする、請求項3に記載の燃料電池システムの停止方法。
- 前記自己熱改質工程の継続時間は、前記燃料改質装置の温度に応じて定められることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の燃料電池システムの停止方法。
- 前記カソード冷却工程の実施後に、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、前記燃料改質装置にパージガスを供給するパージ工程を更に含むことを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の燃料電池システムの停止方法。
- 前記カソード冷却工程から前記パージ工程への移行は、前記燃料電池スタックの温度判定に基づいて行うことを特徴とする、請求項6に記載の燃料電池システムの停止方法。
- 原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を受けて水素リッチな改質ガスを生成する燃料改質装置と、改質ガスとカソード用酸化剤との供給を受けて電気化学反応により発電する燃料電池スタックと、この燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃焼させて前記燃料電池スタック及び前記燃料改質装置を加熱するオフガス燃焼部と、前記原燃料、改質用水、改質用酸化剤及びカソード用酸化剤の供給量を制御する制御装置と、を含んで構成される燃料電池システムであって、
前記制御装置は、停止指令を受けて、カソード用酸化剤の供給を続行しつつ、原燃料及び改質用水の供給量を減少させた状態で、水蒸気改質反応による吸熱冷却を行わせる改質冷却部と、
前記改質冷却工程中に、前記燃料改質装置の温度が所定温度Tr以下になったことを条件として、改質用酸化剤の供給量を増大させて、自己熱改質反応を行わせる自己熱改質部と、
前記改質冷却工程及び前記自己熱改質工程の実施後、原燃料、改質用水及び改質用酸化剤の供給を停止する一方、カソード用酸化剤の供給を続行して、カソード用酸化剤による冷却を行わせるカソード冷却部と、
を含んで構成されることを特徴とする、燃料電池システム。
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JP2014065682A JP2015191692A (ja) | 2014-03-27 | 2014-03-27 | 燃料電池システムの停止方法、及び、燃料電池システム |
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Cited By (2)
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JP2019033023A (ja) * | 2017-08-09 | 2019-02-28 | 日産自動車株式会社 | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 |
CN114503317A (zh) * | 2019-12-25 | 2022-05-13 | 富士电机株式会社 | 燃料电池*** |
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