JP2015185708A - 冷却装置とこれを備えたデータセンター - Google Patents

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Abstract

【課題】ラック型サーバーを冷却する冷却装置において、凝縮した作動流体の温度を低下させ、冷却能力を高めることを目的とする。
【解決手段】受熱部12、放熱経路13、放熱部15、帰還経路14、受熱部12を順番に接続して、環状で、作動流体17が収納された循環経路を形成するとともに、受熱部12は、その受熱部12の上流に逆止弁21を設けた構成の冷却装置4において、放熱部15は、直方体形状の放熱ケース16と、放熱ケース16内を左右に仕切る仕切板33と、仕切板33の左右に液化室34と冷却水室35とを配して構成され、液化室34内において、複数の開口38aを有する第1の放熱フィン38を仕切板33の上下方向に複数設け、第1の放熱フィン38は仕切板33側から上向きに傾斜する構成とした。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷却装置とこれを備えたデータセンターに関するものである。
大きな消費電力の電子機器や電気自動車の電力変換回路では、CPUや半導体スイッチング素子などの電子部品に、数十アンペアの大電流が流れるので、この部分で大きな発熱が発生することになる。
そこで、従来は、例えば特許文献1のようなループ型ヒートパイプを用いた冷却装置で、電子部品の冷却を行っていた。
以下、特許文献1に示すループ型ヒートパイプについて、図8を参照しながら説明する。
図8に示すようにループ型ヒートパイプは上昇管101と下降管102とを別個に含むループ回路103と、ループ回路103に真空下において封入された作動流体である熱媒体112と、ループ回路103の一部を構成し、かつループ回路103の上方に位置する冷却器105と、上昇管101の下部に位置する加熱部113と、ループ回路103内の下部に介装しループ回路103内の熱媒体112の循環方向を限定する逆止弁107とを備えている。
ここで、加熱部113に接触させた電子部品に熱が発生すると、発生した熱は加熱部113へ伝わり、加熱部113を循環する熱媒体112に熱が加えられ気化する。
逆止弁107によりその循環方向が制限され、気化した熱媒体112は、上昇管101を上昇し冷却器105に導かれて冷却され凝縮後、液化する。また、ここで加熱部113で加えられた熱が放出される。
冷却器105で熱を放出し、液化した熱媒体112は、下降管102を下降し、逆止弁107を介して再び加熱部113へと循環する。
特開昭61−038396号公報
このような従来の冷却装置においては、冷却器105内に冷却用の熱交換パイプ111が挿入され、この熱交換パイプ111には冷却液として水が供給されるようになっているが、気化した熱媒体112と熱交換パイプ111との接触確率が低く、冷却器105における冷却能力が低いという課題があった。
また、電子部品を冷却する目的においては、冷却器105で熱を放出し凝縮した熱媒体112の温度を低くする必要があり、凝縮した熱媒体112の温度を低下させることが要求されていた。
そこで本発明は、凝縮した熱媒体(以下では、作動流体)の温度を低下させ、冷却能力を高めることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために、本発明は、筐体内に電子部品を有する複数の電子機器を備えたラック型サーバーを冷却する冷却装置で、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、前記受熱部を順番に接続して、環状に作動流体が収納された循環経路を形成するとともに、前記受熱部は、その受熱部の上流に逆止弁を設けた構成の冷却装置において、前記放熱部は、放熱ケース内を仕切板で左右に仕切って一方の液化室ともう一方の冷却水室とに分離した構成としている。前記液化室には、前記放熱経路への第1の接続部を上方に、前記帰還経路への第2の接続部を下方に設けるとともに、複数の開口または切欠きを有する第1の放熱フィンを前記仕切板の上下方向に複数設け、前記第1の放熱フィンは前記仕切板側から上向きに傾斜した構成としている。また、前記冷却水室には、冷却水入口と冷却水出口を設けるとともに、前記冷却水室内において、前記冷却水入口側から冷却水出口側への経路を複数の並列経路に分離する複数の第2の放熱フィンを前記仕切板の冷却水室側に前記第1の放熱フィンと直交するように設けることを特徴とする冷却装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、筐体内に電子部品を有する複数の電子機器を備えたラック型サーバーを冷却する冷却装置で、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、前記受熱部を順番に接続して、環状で、作動流体が収納された循環経路を形成するとともに、前記受熱部は、その受熱部の上流に逆止弁を設けた構成の冷却装置において、前記放熱部は、放熱ケース内を仕切板で左右に仕切って一方の液化室ともう一方の冷却水室とに分離した構成とし、前記液化室には、前記放熱経路への第1の接続部を上方に、前記帰還経路への第2の接続部を下方に設けるとともに、複数の開口または切欠きを有する第1の放熱フィンを前記仕切板の上下方向に複数設け、前記第1の放熱フィンは前記仕切板側から上向きに傾斜した構成としている。また、前記冷却水室には、冷却水入口と冷却水出口を設けるとともに、前記冷却水室内において、前記冷却水入口側から冷却水出口側への経路を複数の並列経路に分離する複数の第2の放熱フィンを前記仕切板の冷却水室側に前記第1の放熱フィンと直交するように設けるものであるので、凝縮した作動流体の温度を低下させ、冷却能力を高めることができる。
すなわち、放熱器の液化室内において、前記放熱経路への第1の接続部側から前記帰還経路への第2の接続部側へと流れる気化後の作動流体は、この液化室内において、上方から下方へ複数の第1の放熱フィンの開口及び第1の放熱フィンの先端部と放熱ケースの内壁との隙間を通って、前記第1の接続部側から第2の接続部側へと進行することとなる。
また、放熱器の冷却水室内において、冷却水入口側から冷却水出口側へと流れる冷却水は、この冷却水室内において、複数の第2の放熱フィンによって、前記冷却水入口側から冷却水出口側へと、複数の並列経路に分離された状態で進行することになる。
したがって、放熱器の液化室内および冷却水室内において、作動流体および冷却水からそれぞれの第1、第2の放熱フィンへの熱移動が効果的に行われることになる。
そして、仕切板側から上向きに傾斜した第1の放熱フィンの開口または切欠きは仕切板近傍には設けられていないため、第1の放熱フィンに接触し冷却され凝縮した作動流体は、第1の放熱フィンの傾斜に従って仕切板側へ流れ、仕切板近傍に溜まっていく。
このとき、仕切板は冷却水室内において、冷却水に冷やされた第2の放熱フィンで冷却されているため、仕切板近傍に停留した作動流体は凝縮温度より低い温度まで冷却される。
その後凝縮した作動流体が更に溜まっていき、水位が第1の放熱フィンの開口または切欠きの下端を越えると、凝縮した作動流体は開口または切欠きからすぐ下の第1の放熱フィン上に落ち、第1の放熱フィンの傾斜に従って仕切板側へ流れ、仕切板近傍に溜まっていく。
この動作を最上段の第1の放熱フィンから最下段の第1の放熱フィンまで繰り返すことにより、最下段の第1の放熱フィンの開口または切欠きから落ち液化室内の底面上に溜まった凝縮した作動流体は凝縮温度より低い温度で帰還経路へ流れることになる。
また、第1の放熱フィンと放熱ケースの仕切板と対向する内壁の隙間を設けているので、第1の接続部側から液化室内へ流入した気化した作動流体がこの隙間と第1の放熱フィンの開口または切欠き、両方に流れることができ、圧力損失を低減できる。
また、本発明では仕切板の外周を放熱器ケースの内面に溶接したものであるので、液化室内の密閉度を高く維持でき、作動流体が収納された循環経路内の負圧も維持できるため、冷媒が半導体スイッチング素子の熱量で連続的に循環することができる。
本発明の実施の形態1のラック型サーバーを冷却する冷却装置を備えたデータセンターの概略図 (a)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の側面図、(b)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の背面図 (a)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の内冷却ループの側面図、(b)図3(a)のA−A断面を示す構成図 (a)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の内部透視平面図、(b)図4(a)のB−B断面を示す構成図 (a)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の内部透視側面詳細図、(b)図5(a)のC−C断面を示す構成図、(c)図5(b)のA部詳細図、(d)図5(b)のD−D断面を示す構成図 (a)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の他の放熱部の内部透視側面詳細図、(b)図6(a)のE−E断面を示す構成図 (a)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の内部構成図、(b)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の放熱フィンの製造方法を示す側面図、(c)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の放熱フィンの製造方法を示す背面図、(d)同ラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の他の放熱フィンの製造方法を示す側面図 従来の冷却装置を示す概略図
(実施の形態1)
図1に示すのは、ラック型ユニットとしてラック型サーバー2を複数台納めたデータセンター1の概略図である。 ラック型サーバー2は、前面側と背面側に開口を設けた筐体22(図2)を有し、その筐体22内部、上下方向の各段のラックに垂直に設けられた複数の電子機器3を、前面側に操作パネルや表示部を向けて備えられている。そして、背面側に電子機器3同士、あるいは、外部機器との接続を行う配線類、電源線類が設けられている。
なお、全ての電子機器に操作パネルまたは表示部が備わっているとは限らない。このラック型サーバー2は、データセンター1内に複数台設置されて、全体として電子計算機室、サーバールームなどと呼ばれている。
本実施の形態による冷却装置4は、図2に示すとおり、外冷却ループ5と複数の内冷却ループ6により構成され、外冷却ループ5は、屋外冷却塔7、往路水冷管8、水冷熱交換部9、および復路水冷管10を順次接続して冷媒11を循環させる水冷サイクルである。
すなわち、冷媒11は水であり、ここで往路水冷管8と復路水冷管10とは、水冷熱交換部9と屋外冷却塔7とを接続する。水冷熱交換部9は、筐体22の背面側23に設けられ、2本のヘッダー24a、24bと、内冷却ループ6の放熱部15に接続された冷却水入口管25a、冷却水出口管25b(図3)と、ヘッダー24a、24bと冷却水入口管25a、冷却水出口管25bを接続するフレキ管26a、26bで構成している。
図3(a)は、本発明の実施の形態1のラック型サーバー2を冷却する冷却装置4の内冷却ループ6の側面図、図3(b)は、図3(a)のA−A断面図である。図3に示すように、内冷却ループ6の受熱部12、放熱経路13、帰還経路14、放熱部15は電子機器3と一緒にケース3aの中に設けられている。また、放熱部15は冷却水入口管25a、冷却水出口管25bを介して、ケース3a外の外冷却ループ5と接続されている。放熱経路13および帰還経路14は、受熱部12と放熱部15とを接続する。
そして、受熱部12、放熱経路13、放熱部15、および帰還経路14が順に連結されて作動流体17が循環する循環経路が形成され、受熱部12の熱が放熱部15へ移動させられる。また帰還経路14と受熱部12との接続側に、すなわち循環経路のうちの放熱部15から受熱部12の間に逆止弁21が設けられている。
また循環経路内の気圧は、使用する作動流体17によって決定され、例えば作動流体17が水の場合、大気圧よりも低く設定される場合が多い。
以下、各部の詳細な構成について説明する。
図3に示すように、受熱部12は、箱状で垂直に設けられている。受熱部12の側面には発熱体である電子部品19(例えばCPUなど)が、熱伝導できる状態で取り付けられている。受熱部12は、電子部品19からの熱を作動流体17に伝える。また、受熱部12の側面には、放熱経路13と帰還経路14との一端が連結されている。
図4(a)は本発明の実施の形態1のラック型サーバーを冷却する冷却装置の放熱部の平面部分を上から見た内部透視図、図4(b)は図4(a)のB−B断面図、図5(a)は同放熱部の内部透視側面詳細図、図5(b)は放熱部の図5(a)のC−C断面図である。
図4〜図5に示すように作動流体17の熱を放出する放熱部15は、直方体形状の放熱ケース16と、放熱ケース16内を左右に仕切る仕切板33と、仕切板33の左右に液化室34と冷却水室35とを配して構成されている。
液化室34には、放熱経路13への第1の接続部36を上方に、帰還経路14への第2の接続部37を下方に設けるとともに、この液化室34内において、第1の放熱フィン38を仕切板33の上下方向に複数(本実施形態では7枚)設けている。第1の放熱フィン38は複数の開口38a(本実施形態では9個)を有している。
また、冷却水室35には、冷却水入口39と冷却水出口40を設けるとともに、この冷却水室35内において、冷却水入口39側から冷却水出口40側への経路を複数の並列経路に分離する複数の第2の放熱フィン41を仕切板33の冷却水室35側に設け、仕切板33の外周は放熱ケース16の内面に溶接している。
第1の放熱フィン38は、仕切板33の液化室34側の面に溶接により一体化され、第2の放熱フィン41は、仕切板33の冷却水室35側の面に溶接により一体化されている。
第1の放熱フィン38は、仕切板33側から上向きに傾斜し(図5(c)のθ)、第2の放熱フィン41は、第1の放熱フィン38と配置方向が略垂直となるように配置されている。ここでのθは、5〜45゜が好ましい。
また図5(b)に示すように、第1の接続部36から第2の接続部37へ、第1の放熱フィン38の複数の開口38a以外にも作動流体17の流路を確保するため、第1の放熱フィン38の傾斜した先端部は、放熱ケース16の内壁から離間して配置されている。
第2の放熱フィン41は、冷却水29の出入りを妨げないように、冷却水室35内の冷却水入口39側と冷却水出口40側にチャンバー空間を確保するため、放熱ケース16から離間して配置されている。
上記構成において、電子部品19の冷却作用を内冷却ループ6から説明する。
図3に示すように内冷却ループ6は、受熱部12、放熱経路13、放熱部15、および帰還経路14により構成され、作動流体17(例えば水)が流れる。以下では、作動流体17を水として説明する。
通常運転時において、図4(b)の放熱部15内の波線にて示す液面20(水位h)までの水が液化室34の底面上に溜まっている。
図1に示すラック型サーバー2が起動されると、電子部品19には大電流が流れ、急速に発熱が始まる。すると、その熱を受けて図3に示す受熱部12内の水が急激に沸騰、気化し、勢い良く放熱経路13を介して放熱部15の液化室34内に流れ込む。このとき逆止弁21の存在により、受熱部12内の水は帰還経路14方向には向かわない。
図4〜図5に示すように、第1の接続部36から液化室34の上部に流れ込んだ気化した水、すなわち蒸気は、最上段の第1の放熱フィン38に接触しつつ、第1の放熱フィン38の複数の開口38a、第1の放熱フィン38の傾斜した先端部と放熱ケース16の内壁の間の隙間を通過し、直下の第1の放熱フィン38へ向かう。
このとき、第1の放熱フィン38に接触した蒸気の一部は凝縮水となり、第1の放熱フィン38の傾斜にしたがって仕切板33側へ流れ、複数の開口38aで落ちなかった凝縮水が、仕切板33と第1の放熱フィン38で形成される雨樋状の貯水部38bに溜まっていく。
ここで、図5(b)には、第1の放熱フィン38の複数の開口38aを通過する蒸気の流れ17aを実線矢印、第1の放熱フィン38の傾斜した先端部と放熱ケース16の内壁の間の隙間を通過する蒸気の流れ17bを破線矢印で示している。
最上段の第1の放熱フィン38の複数の開口38a、第1の放熱フィン38の傾斜した先端部と放熱ケース16の内壁の間の隙間を通過した蒸気は、上から2段目の第1の放熱フィン38に接触しつつ、第1の放熱フィン38の複数の開口38a、第1の放熱フィン38の傾斜した先端部と放熱ケース16の内壁の間の隙間を通過し、直下の第1の放熱フィン38へ向かう。
このとき、上から2段目の第1の放熱フィン38に接触した蒸気の一部も凝縮水となり、第1の放熱フィン38の傾斜にしたがって仕切板33側へ流れ、複数の開口38aで落ちなかった凝縮水が、仕切板33と第1の放熱フィン38で形成される雨樋状の貯水部38bに溜まっていく。
このように第1の接続部36から液化室34の上部に流れ込んだ蒸気は、最上段から最下段へ向かい各段で第1の放熱フィン38に接触して、一部が凝縮水となって雨樋状の貯水部38bに溜まっていく。
貯水部38bに溜まった凝縮水の水位が、第1の放熱フィン38の複数の開口38aの最下端より高くなると、オーバーフローした凝縮水が開口38a内から第1の放熱フィン38の下面から仕切板33を伝い、直下の貯水部38bに落ちていく。
このように凝縮水が各段の貯水部38bから順々にオーバーフローしつつ、最終的に、液化室34の底面上に溜まり、液化室34内の図5(a)の水位hを形成し、維持している。
図5(b)に示すように、最下段の第1の放熱フィン38は通常の水位hより下で水没しているが、この構成により第2の接続部37から帰還経路14へ出て行く水を凝縮温度よりさらに低下させることができる。
一方、図5(d)に示すように、冷却水入口管25aから冷却水入口39を通り冷却水室35内へ流入した冷却水は、冷却水入口39側のチャンバー空間39aから複数の第2の放熱フィン41間をほぼ均一に流れ、冷却水出口40側のチャンバー空間40aから冷却水出口40を通り、冷却水出口管25bへと流れる。
このとき、冷却水は第2の放熱フィン41を冷却するとともに、溶接により一体化された仕切板33、第1の放熱フィン38をも冷却する。
液化室34内に流れ込んだ蒸気は、このように冷却された第1の放熱フィン38表面に接触し凝縮することで凝縮水となり、各段の貯水部38bに溜まるとともに、各段順々にオーバーフローしつつ、最終的に、液化室34の底面上に溜まり、通常運転時の水位hを維持している。
ここで、図4(b)、図5に示すように、第1の放熱フィン38は各段同じものであり、開口38aは、各段同じ位置に配している。
第1の接続部36から液化室34の上部に流れ込んだ蒸気は、水平方向のベクトルを持っているため、各段同じ位置に配した開口38aを上から下へ連続して通過することはほとんどなく、第1の放熱フィン38に接触し、下から2段目の第1の放熱フィン38の開口38aを通過する際にはほとんど凝縮水になっている。
このように、貯水部38bに停留した凝縮水が、冷却水で冷やされた仕切板33に接触することにより凝縮温度より低い温度まで冷却され、さらに液化室34の底面上に溜まった水位hの凝縮水は、水没した最下段の第1の放熱フィン38によっても冷却され、より低い温度となる。本実施形態では、第1の放熱フィン38に複数の開口38aを設けた場合を説明したが、図6に示すように、開口ではなく切欠きを設けた場合には、第1の接続部36から液化室34の上部に流れ込んだ蒸気が、第1の放熱フィン38の先端近傍、液化室34の内壁近傍を通過することができ、第1の放熱フィン38の先端部と放熱ケース16の内壁の間の隙間を設けなくても、複数の開口38aを設けた場合と同等の圧力損失とすることができる。
次に図7を用いて、第1の放熱フィン38、第2の放熱フィン41を、仕切板に溶接により一体化する方法を説明する。ここで、第1の放熱フィン38、第2の放熱フィン41の材質として、Cu、Al、SUSなどが使用できるが、作動流体17が水の場合は、Cuが好ましい。図7(a)は、仕切板33の上部に第1の放熱フィン38、下部に第2の放熱フィン41を別々に順番に溶接し、一体化した状態の内部構成図である。
図7(b)は、第1の放熱フィン38として図に示すように複数のL字断面のフィンを並べ、電極としてローラーを用い、ローラーと仕切板33に例えば交流電圧を印加し、L字の短辺の中央部をローラーで連続的に溶接するシーム溶接で一体化する工法を示したものである。
図7(c)は、フィン形状を角波状に形成した場合で、図7(b)の複数のフィンに比べ、フィンの固定が容易で、溶接作業の工数を低減できる。
なお、第1の放熱フィン38、第2の放熱フィン41を、仕切板に溶接により一体化しない場合、ネジ止めによる一体化も可能であるが、接続面の熱抵抗を考慮すると、溶接による一体化が好ましい。
続いて図2(b)を用いて、冷却水配管32内を通過して作動流体17と熱交換する冷却水29を冷却する外冷却ループ5の冷却作用を説明する。
冷却された往路冷却水28が屋外冷却塔7から送水され、往路水冷管8を経て水冷熱交換部9のヘッダー24aから複数の放熱部15に分かれた後、ヘッダー24bで合流し、復路水冷管10へと循環する。
このとき、放熱部15内の冷却水配管32を流れる、気化した作動流体17からの熱を受け取った冷却水29は、復路冷却水30となって、復路水冷管10を通って屋外冷却塔7へ運ばれる。そして、放熱部15からの熱を外気31へ放出し、復路冷却水30は外気温レベルまで冷却される。
屋外冷却塔7により冷却された復路冷却水30は往路冷却水28となり、往路冷却水28が再度、水冷熱交換部9へ送られ、内冷却ループ6の放熱部15から熱を奪う。このような循環により、連続的に電子機器3の冷却が行われる。
また、図2(b)に示すように、複数の放熱部15に並列に流入する冷却水29は、おのおののヘッダー24a〜放熱部15〜ヘッダー24bまでの経路の流路圧力損失が等しくなるようにして、各々の放熱部15に均一な流量の冷却水29が流入する。その結果、水冷熱交換部9のどの放熱部15も同じ冷却性能となる。
このように、本発明の実施の形態のラック型サーバーを冷却する冷却装置4を備えたデータセンターにおいて、図3に示す内冷却ループ6の放熱部15から奪った熱は、図1、2に示すように、屋外冷却塔7から外気31へ放出される。そのため、冷却装置4の排熱による室内温度上昇が防止でき、空調を含めたデータセンター1全体として消費電力の増加が抑制される。
以上のように、放熱ケース16内を左右に仕切る仕切板33と、仕切板33の左右に液化室34と冷却水室35とで構成し、第1の放熱フィン38と仕切板33で形成した貯留部に凝縮水を所定の時間、停留させるとともに、最下段の第1の放熱フィン38を凝縮水の通常の水位hより下で水没させることにより、液化室34の底面上停留した凝縮水は凝縮温度より低い温度まで冷却した後、帰還経路へ流れることになる。この帰還経路の凝縮水の温度の低下は、液化室34や受熱部12内の飽和蒸気圧(飽和蒸気温度)を自動的に下げる効果があり、結果的に受熱部12の冷却能力を高めることが可能となる。
本発明にかかる冷却装置は、筐体内に電子部品を有する複数の電子機器を備えたラック型サーバーを冷却する冷却装置で、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、前記受熱部を順番に接続して、環状で、作動流体が収納された循環経路を形成するとともに、前記受熱部は、その受熱部の上流に逆止弁を設けた構成の冷却装置において、前記放熱部は、放熱ケース内を仕切板で左右に仕切って一方の液化室ともう一方の冷却水室とに分離した構成とし、前記液化室には、前記放熱経路への第1の接続部を上方に、前記帰還経路への第2の接続部を下方に設けるとともに、複数の開口または切欠きを有する第1の放熱フィンを前記仕切板の上下方向に複数設け、前記第1の放熱フィンは前記仕切板側から上向きに傾斜しており、前記冷却水室には、冷却水入口と冷却水出口を設けるとともに、前記冷却水室内において、前記冷却水入口側から冷却水出口側への経路を複数の並列経路に分離する複数の第2の放熱フィンを前記仕切板の冷却水室側に前記第1の放熱フィンと直交するように設ける構成としたものであり、データセンターの電子機器および電気自動車のインバータ回路内の半導体スイッチング素子などの冷却に有用である。
1 データセンター
2 ラック型サーバー
3 電子機器
3a ケース
4 冷却装置
5 外冷却ループ
6 内冷却ループ
7 屋外冷却塔
8 往路水冷管
9 水冷熱交換部
10 復路水冷管
11 冷媒
12 受熱部
13 放熱経路
14 帰還経路
15 放熱部
16 放熱ケース
17 作動流体
17a 蒸気の流れ
17b 蒸気の流れ
19 電子部品
20 液面
21 逆止弁
22 筐体
23 背面側
24a ヘッダー
24b ヘッダー
25a 冷却水入口管
25b 冷却水出口管
26a フレキ管
26b フレキ管
28 往路冷却水
29 冷却水
30 復路冷却水
31 外気
32 冷却水配管
33 仕切板
34 液化室
35 冷却水室
36 第1の接続部
37 第2の接続部
38 第1の放熱フィン
39 冷却水入口
40 冷却水出口
41 第2の放熱フィン

Claims (4)

  1. 筐体内に電子部品を有する複数の電子機器を備えたラック型サーバーを冷却する冷却装置で、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、前記受熱部を順番に接続して、環状で、作動流体が収納された循環経路を形成するとともに、前記受熱部は、その受熱部の上流に逆止弁を設けた構成の冷却装置において、
    前記放熱部は、
    放熱ケース内を仕切板で左右に仕切って一方の液化室ともう一方の冷却水室とに分離した構成とし、
    前記液化室には、
    前記放熱経路への第1の接続部を上方に、前記帰還経路への第2の接続部を下方に設けるとともに、複数の開口または切欠きを有する第1の放熱フィンを前記仕切板の上下方向に複数設け、
    前記第1の放熱フィンは前記仕切板側から上向きに傾斜しており、
    前記冷却水室には、
    冷却水入口と冷却水出口を設けるとともに、前記冷却水室内において、前記冷却水入口側から冷却水出口側への経路を複数の並列経路に分離する複数の第2の放熱フィンを前記仕切板の冷却水室側に前記第1の放熱フィンと直交するように設けることを特徴とする冷却装置。
  2. 第1の放熱フィンは複数の開口を有し、前記第1の放熱フィンの先端部と、放熱ケースの仕切板と対向する内壁の間に、隙間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 第1の放熱フィンを、仕切板の液化室面に溶接により一体化し、第2の放熱フィンを、前記仕切板の冷却水室面に溶接により一体化したことを特徴とする請求項1または2に記載の冷却装置。
  4. ラック型サーバーを複数台配置し、請求項1から3のいずれかに記載の冷却装置を備えたことを特徴とするデータセンター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020003044A1 (en) * 2018-06-29 2020-01-02 Ers Gx Holding Pte Ltd System of heated air staging chamber for server cluster
CN114364238A (zh) * 2022-03-18 2022-04-15 苏州浪潮智能科技有限公司 平稳切换负压液冷***和平稳切换负压液冷控制方法
WO2023206666A1 (zh) * 2022-04-29 2023-11-02 北京市鑫全盛科技有限公司 分布式水冷散热装置

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