JP2015182991A - 口腔内崩壊錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般的な生産設備にて生産性良く製造でき、硬度が高く、崩壊時間の短い、小型化されたL−カルボシステイン含有口腔内崩壊錠の提供。【解決手段】(A)、(B)及び(C)を含有し、(A)の含有量が錠剤中70質量%以上であり、(C)の含有量が錠剤中5質量%以上30質量%以下である、口腔内崩壊錠。(A)L−カルボシステイン又はその塩、(B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、(C)崩壊剤【選択図】なし

Description

本発明は口腔内崩壊錠に関する。
近年、疾病の治療において、患者のQOL(Quality of Life)の改善を目
的に、製剤学的工夫を凝らした製剤開発が盛んである。口腔内崩壊錠は、口腔内の少量の唾液でも瞬時に崩壊することから服用が容易であり、通常の錠剤では嚥下が困難な高齢者や小児に最適な製剤である。また水なしで服用できるため、服用の場所や時間が制限されない利点も有する。
L−カルボシステインは、上気道炎や急性気管支炎の去痰薬として知られる薬剤であるが、1回投与量が通常成人で500mgと高用量であり、嚥下しやすい小さな錠剤にすることが難しい。よって、患者のQOL改善の目的から、口腔内崩壊錠の開発が望まれている。また、L−カルボシステインを高濃度に含有することで、剤形を小型化した口腔内崩壊錠の開発が望まれている。
L−カルボシステインを高濃度に含有する口腔内崩壊錠としては、遊離形として存在するL−カルボシステインにその医学的に許容しうる塩を配合した口腔内崩壊錠(特許文献1)、特定の平均粒子径を有するL−カルボシステインと非晶質状態のトレハロースを含有する造粒物を使用した口腔内崩壊錠(特許文献2)が知られている。
一方、低粘度の結合剤を使用することによって崩壊性が向上することが知られている。(特許文献3及び4)。また、複数の崩壊剤を使用し、溶出性に優れた小型の口腔内崩壊錠が得られることが知られている(特許文献5)。
特許4585210号 特開2010−132626 特開2010−270040 WO2013/047353 特開2013−147470
L−カルボシステインを有効成分とする口腔内崩壊錠の製造方法は、いずれも圧縮成型した錠剤を加湿湿潤後、乾燥する工程を有するため、製造が複雑であった。本発明の目的は一般的な生産設備にて生産性良く製造できる、小型化されたL−カルボシステイン含有口腔内崩壊錠を提供することである。また、硬度が高く、崩壊時間の短いL−カルボシステイン含有口腔内崩壊錠を提供することである。
本発明者らは、L−カルボシステイン又はその塩と、低粘度の水溶性結合剤、及び崩壊剤を含有することにより、硬度が高く、崩壊時間が短く、L−カルボシステインの含有量が錠剤中70質量%以上と非常に小型化された口腔内崩壊錠を得ることに成功した。
本発明を更に詳細に記載すると以下の通りである。
〔1〕(A)、(B)及び(C)を含有し、(A)の含有量が錠剤中70質量%以上であり、(C)の含有量が錠剤中5質量%以上30質量%以下である、口腔内崩壊錠。
(A)L−カルボシステイン又はその塩、
(B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、
(C)崩壊剤
〔2〕(A)、(B)、(C1)及び(C2)を含有し、(A)の含有量が錠剤中70質量%以上である、口腔内崩壊錠。
(A)L−カルボシステイン又はその塩、
(B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、
(C1)導水性崩壊剤
(C2)膨潤性崩壊剤
〔3〕前記水溶性結合剤(B)が、2質量%水溶液の25℃における粘度が5mPa・s以下である水溶性結合剤である、〔1〕または〔2〕に記載の口腔内崩壊錠。
〔4〕前記水溶性結合剤(B)が、2質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以下である水溶性結合剤である、〔1〕乃至〔3〕のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
〔5〕前記水溶性結合剤(B)が、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルセルロースである、〔4〕に記載の口腔内崩壊錠。
〔6〕前記崩壊剤(C)として、カルメロース、トウモロコシデンプン及び結晶セルロースからなる群より選ばれる1又は2以上の導水性崩壊剤(C1)、並びに、膨潤性崩壊剤(C2)を含有する、〔1〕乃至〔5〕のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
〔7〕前記崩壊剤(C)として、カルメロース、トウモロコシデンプン及び結晶セルロースからなる群より選ばれる1又は2以上の導水性崩壊剤(C1)、並びに、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(C2)を含有する、〔1〕乃至〔6〕のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
〔8〕さらに滑沢剤を含有している〔1〕乃至〔7〕のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
〔9〕滑沢剤がフマル酸ステアリルナトリウムである〔8〕に記載の口腔内崩壊錠。
〔10〕前記L−カルボシステインの50%粒子径が20〜60μmである、〔1〕乃至〔9〕のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
〔11〕(A)、(B)及び(C2)を含有する造粒物を打錠して得られる口腔内崩壊錠であり、前記造粒物の内又は外にさらに(C1)を含有しており、(A)の含有量が錠剤中70量%以上である、口腔内崩壊錠。
(A)L−カルボシステイン又はその塩、
(B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、
(C1)導水性崩壊剤、
(C2)膨潤性崩壊剤
L−カルボシステイン又はその塩と、低粘度の水溶性結合剤及び崩壊剤を含有することにより、硬度が高く、崩壊時間が短く、L−カルボシステイン又はその塩の含有量が錠剤中70質量%以上と非常に小型化された口腔内崩壊錠を得ることに成功した。
実施例1〜4及び比較例1で得られた錠剤の、絶対硬度と口腔内崩壊時間の関係を表した図である。 実施例2〜3及び比較例2〜3で得られた錠剤の、絶対硬度と口腔内崩壊時間の関係を表した図である。 実施例5〜8で得られた錠剤の、絶対硬度と口腔内崩壊時間の関係を表した図である。
剤形を小型化する点から、L−カルボシステイン又はその塩の好ましい含有量は、錠剤中70質量%以上である。さらに好ましくは、錠剤中75質量%以上95質量%以下、より好ましくは、80質量%以上90質量%以下である。
使用するL−カルボシステインの塩としては、例えばカルボシステインリジンが挙げられる。
L−カルボシステインの粒子径は、特に限定されるものではないが、より高い成形性が得られる粒子径は50%粒子径が10〜130μmである。さらに好ましくは15〜90μm、特に好ましくは20〜60μmが挙げられる。50%粒子径が15〜90μmさらには、20〜60μmのL−カルボシステインを使用することで、成形性が上がり、打錠の際に高い打圧をかけても打錠障害が起きにくくなる。これにより、硬度の高い錠剤が得られる。なお、L−カルボシステインの50%粒子径は、レーザー回折法により測定される。
本明細書において「50%粒子径」とは、1つの粉体の集団を仮定し、その粒度分布をレーザー回折法により求め、その粉体の集団の全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる点の粒子径を意味する。
本件明細書において、水溶性結合剤とは水に可溶な高分子である。例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、が挙げられる。本件発明では、水溶性結合剤のうち、2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤を使用する。これにより、口腔内崩壊時間の短縮された口腔内崩壊錠が得られる。
2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤として、ポリビニルピロリドンK90(BASF社の商品名、コリドン90F)、ポリビニルピロリドンK25(BASF社の商品名、コリドン25)、ポリビニルピロリドンK30(BASF社の商品名、コリドン30)、ポリビニルピロリドンK17(BASF社の商品名、コリドン17PF)、ポリビニルピロリドンK12(BASF社の商品名、コリドン12PF)、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達社の商品名、HPC−SL又はHPC−SSL)、ポリビニルアルコール(KURARAY社の商品名、クラレポバール PVA−203、PVA−205、PVA−105、PVA−210、PVA−217又はPVA−117)、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー(BASF社の商品名、コリコートIR)などが挙げられる。
水溶性結合剤として、好ましくは、2質量%水溶液の25℃における粘度が5mPa・s以下であるものが挙げられる。2質量%水溶液の25℃における粘度が5mPa・s以下である水溶性結合剤として、ポリビニルピロリドンK90(BASF社の商品名、コリドン90F)、ポリビニルピロリドンK25(BASF社の商品名、コリドン25)、ポリビニルピロリドンK30(BASF社の商品名、コリドン30)、ポリビニルピロリドンK17(BASF社の商品名、コリドン17PF)、ポリビニルピロリドンK12(BASF社の商品名、コリドン12PF)、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達社の商品名、HPC−SL又はHPC−SSL)、又はポリビニルアルコール(KURARAY社の商品名、クラレポバール PVA−203、PVA−205、PVA−105)などが挙げられる。
水溶性結合剤として、より好ましくは、2質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以下であるものが挙げられる。2質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以下である水溶性結合剤として、ポリビニルピロリドンK25(BASF社の商品名、コリドン25)、ポリビニルピロリドンK30(BASF社の商品名、コリドン30)、ポリビニルピロリドンK17(BASF社の商品名、コリドン17PF)、ポリビニルピロリドンK12(BASF社の商品名、コリドン12PF)、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達社の商品名、HPC−SSL)、又はポリビニルアルコール(KURARAY社の商品名、クラレポバール PVA−203、PVA−205、PVA−105)などが挙げられる。
水溶性結合剤の含有量は、錠剤中0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、1.0質量%以上5.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%以上3.0質量%以下である。
水溶性結合剤の含有量は、L−カルボシステイン1重量部に対し、好ましくは0.001重量部以上0.2重量部以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.005重量部以上0.1重量部以下、より好ましくは0.01重量部以上0.05重量部以下である。
本件明細書において、水溶性結合剤の水溶液粘度は日本薬局方収載の粘度測定法により測定できる。
水溶性結合剤は、水等の分散液に溶解して用いてもよいし、懸濁して用いてもよいが、均一に水溶性結合剤を分散させるという点で、溶解して用いることが好ましい。
L−カルボシステインは、水溶性結合剤の水溶液を用いて造粒してもよい。造粒方法として、乾式造粒法、攪拌造粒法、押出造粒法、流動層造粒法、又は転動流動層造粒法が挙げられるが、好ましくは転動流動層造粒法が挙げられる。造粒過程において粗大粒子発生抑制の点から、L−カルボシステインを造粒する際には、水分を保持しやすい添加剤、例えば崩壊剤を添加することが好ましい。この結果、L−カルボシステイン、水溶性結合剤及び崩壊剤を含有する造粒物が得られる。造粒の際に添加する崩壊剤は、膨潤性崩壊剤が好ましく、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが、より好ましい。得られた造粒物は、圧縮成形され、口腔内崩壊錠が得られる。この時、得られた造粒物に、崩壊剤、滑沢剤等の添加剤を加えた混合物の状態にした後に、圧縮成形することが好ましい。
本件明細書において使用される「崩壊剤」は、膨潤性崩壊剤と導水性崩壊剤を包括した意味で用いている。硬度が高く、かつ、速やかに崩壊する錠剤が得られるという点で、崩壊剤の含有量は、錠剤中5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、5質量%以上25質量%以下、より好ましくは5質量%以上20質量%以下である。
本件明細書において、膨潤性崩壊剤とは、水を吸収し膨潤することにより、経口固形製剤を崩壊に導く崩壊剤である。例えば、ヒドロキシプロピルスターチ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドンが挙げられ、より好ましくは低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
本件明細書において、導水性崩壊剤とは、毛管現象により経口固形製剤を崩壊に導く崩壊剤である。導水性崩壊剤が空隙を介して吸水することで、経口固形製剤内の粒子間結合力を低下させることで、経口固形製剤を崩壊させる崩壊剤である。例えば、カルメロース、カルメロースナトリウム、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、酢酸フタル酸セルロース、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α化デンプン、部分α化デンプン、結晶セルロースが挙げられる。より好ましくは、カルメロース、トウモロコシデンプン又は結晶セルロースが挙げられ、更に好ましくはカルメロース又はトウモロコシデンプンが挙げられる。硬度上昇に伴う口腔内崩壊時間の増大が起きにくい製剤が得られるという点で、最も好ましくはトウモロコシデンプンが挙げられる。
導水性崩壊剤としてトウモロコシデンプンを使用する場合、キャッピング等の打錠障害が抑えられるという点で、水分を含有することが好ましい。好ましくは、乾燥減量が3%以上、より好ましくは5%以上、さらに好ましくは7%以上、特に好ましくは10%以上、最も好ましくは10%以上15%以下であるトウモロコシデンプンが挙げられる。
導水性崩壊剤は、膨潤性崩壊剤1重量部に対し、0.5重量部以上5.0重量部以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.75重量部以上4.0重量部以下、より好ましくは1.0重量部以上3.0重量部以下である。尚、一般的に崩壊剤として配合される添加剤は水分を保持しやすいため、造粒物処方に配合すると、造粒の際の過造粒が抑制でき、好ましい。
本件明細書において、乾燥減量とは、第十六改正日本薬局方の一般試験法「乾燥減量試験法」に記載される試験方法にて測定した値である。
本件明細書において、錠剤の硬度とは錠剤硬度計(岡田精工製)を用いて測定され、また絶対硬度とは測定された硬度を錠剤の破断面積で除した値である。絶対硬度として好ましくは0.04kgf/mm以上、さらに好ましくは0.05kgf/mm以上、より好ましくは0.06kgf/mm以上が挙げられる。
本件明細書において、口腔内崩壊時間とは、ヒトによる口腔内における崩壊時間であり、錠剤を口に含み、分泌される唾液とともに錠剤を舌と上顎で舐めこし、完全に崩壊した時点の崩壊時間として測定した値である。口腔内崩壊時間として好ましくは1分以内、さらに好ましくは45秒以内、より好ましくは30秒以内が挙げられる。
本件明細書において、口腔内崩壊錠とは、口腔内において唾液等の水分により速やかに崩壊する錠剤であり、チュアブル錠も含まれる。
本件発明においては、更に滑沢剤を用いてもよい。滑沢剤として、疎水性滑沢剤又は親水性滑沢剤のどちらを使用してもよい。滑沢剤の使用量を増量しても錠剤の崩壊時間が遅延しないという点において、親水性滑沢剤が好ましい。
疎水性滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。親水性滑沢剤の例としては、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
親水性滑沢剤のうち、フマル酸ステアリルナトリウムが特に好ましい。フマル酸ステアリルナトリウムを使用すると、より高い打圧で打錠して硬度を増加させても、崩壊時間の遅延を起こしにくい。そのため、硬度と口腔内崩壊時間をより優れたバランスで両立した錠剤を作ることが出来る。
L−カルボシステインのような水に溶けにくい薬物を高濃度に配合した口腔内崩壊錠にショ糖脂肪酸エステルのような融点の低い滑沢剤を配合した場合は、高温の苛酷条件下保存すると、崩壊遅延が生じるという課題が生じる。滑沢剤としてフマル酸ステアリルナトリウムを使用した場合は、そのような崩壊遅延が生じず、安定な製剤が得られる。
以下に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって本発明の範囲を限定するものではない。
なお、以下の実施例及び比較例に用いた商品名で示される化合物は、下記の通りである(例えば、医薬品添加物辞典2007(薬事日報社発行)などを参照)。
1.商品名 Kollidon25(BASF):ポリビニルピロリドンK25
2.商品名 メトローズSM−15(信越化学工業):ヒプロメロース
3.商品名 L−HPC NBD−022(信越化学工業):低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
4.商品名 NS−300(五徳薬品):カルメロース
5.商品名 セオラスKG−1000(旭化成ケミカルズ):結晶セルロース
6.商品名 局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業):トウモロコシデンプン
7.商品名 フローライトR(富田製薬):ケイ酸カルシウム
8.商品名 アスパルテーム(味の素):アスパルテーム
9.商品名 リョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ):ショ糖脂肪酸エステル
10.商品名 サーフホープSE PHARMA J-2203F(三菱化学フーズ):ショ糖脂肪酸エステル
11.商品名 LubriSanaq(PHARMATRANS SANAQ AG):フマル酸ステアリルナトリウム
12.商品名 ヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料):香料
13.商品名 ピーチパウダーフレーバー(小林香料):香料
14.商品名 Kollicoat IR White II(BASFジャパン):ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー/色素プレミックス製剤
(崩壊剤の使用量と種類について)
(実施例1)
L−カルボシステイン(50%粒子径81μm)800gを転動流動層造粒機(ダルトン、NQ−160)に仕込み、Kollidon25(BASFジャパン)24gを水276gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥した。得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)0.6g、NS−300(五徳薬品)0.75g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量582mgの錠剤を錠厚6.0mm、5.9mm、及び5.7mmとなるように製した。
(実施例2)
実施例1で得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)0.6g、NS−300(五徳薬品)1.5g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量607mgの錠剤を錠厚6.2mm、6.0mm、及び5.8mmとなるように製した。
(実施例3)
実施例1で得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)1.5g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量587mgの錠剤を錠厚6.1mm、5.9mm、及び5.7mmとなるように製した。
(実施例4)
実施例1で得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)0.6g、セオラスKG−1000(旭化成ケミカルズ)1.29g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量600mgの錠剤を錠厚6.2mm、6.0mm、及び5.8mmとなるように製した。
(比較例1)
実施例1で得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)0.6g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鉄工)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量557mgの錠剤を錠厚5.9mm、5.8mm、及び5.6mmとなるように製した。
比較例1及び実施例1〜4の処方を表1に纏めた。得られた錠剤の硬度、絶対硬度、口腔内崩壊時間を測定し、表2に示した。また、横軸に絶対硬度(kgf/mm)を、縦軸に口腔内崩壊時間(秒)をプロットし直線回帰式を求めた。回帰直線を図1に示した。回帰直線の傾きを表2下欄に記載した。本願明細書における「傾き」とは、絶対硬度上昇に伴う口腔内崩壊時間の増大割合を示す。傾きの値が小さい程、硬度増加に伴う口腔内崩壊時間の増加が小さく、好ましい。傾きの値は小さければ小さいほどよく、好ましくは400以下、さらに好ましくは300以下、より好ましくは200以下、特に好ましくは100以下が挙げられる。
Figure 2015182991
Figure 2015182991
輸送時に割れ、欠けを起こすことのない十分な硬度を持ち、口腔内で速やかに崩壊する錠剤として、絶対硬度0.06kgf/mm以上でかつ口腔内崩壊時間が30秒以下の錠剤が望ましい。
比較例1は、崩壊剤を錠剤中3.6質量%しか用いていないが、硬度を上げると口腔内崩壊時間が著しく増大し、硬度と崩壊性を兼ね備えた錠剤は得られなかった(絶対硬度0.06kgf/mm以上でかつ口腔内崩壊時間が30秒以下の錠剤を得ることができなかった)。一方、実施例1〜4のように、崩壊剤を5質量%以上用いることにより、絶対硬度0.06kgf/mm以上で、かつ、口腔内崩壊時間が30秒以下の錠剤が得られた。
さらに、実施例1〜2及び実施例4では、L−HPCという膨潤性崩壊剤の他に、カルメロース(実施例1〜2)または結晶セルロース(実施例4)という導水性崩壊剤を用いている。表2に記載の傾きから分かる通り、膨潤性崩壊剤の他に導水性崩壊剤を用いることにより、絶対硬度の増加に伴う口腔内崩壊時間の増加が抑制できる。このような製剤は、製造工程過程中に打圧変動で硬度が上がったとしても、口腔内崩壊時間に影響が出にくいという点で優れた製剤である。
(結合剤の粘度について)
(比較例2)
L−カルボシステイン(50%粒子径81μm)800gを転動流動層造粒機(ダルトン、NQ−160)に仕込み、メトローズSM−15(信越化学工業)24gを水276gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥した。得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)0.6g、NS−300(五徳薬品)0.75g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量582mgの錠剤を錠厚6.2mm、6.0mm、及び5.9mmとなるように製した。
(比較例3)
比較例2で得られた造粒物15.45g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)1.5g、アスパルテーム(味の素)0.3g、及びヨーグルトパウダーフレーバー(小林香料)0.015gを混合後、さらにリョートーシュガーエステルB−370F(三菱化学フーズ)0.36gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.5mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量587mgの錠剤を錠厚6.2mm、6.0mm、及び5.9mmとなるように製した。
比較例2〜3及び実施例2〜3の処方を表3に纏めた。比較例2〜3で得られた錠剤の硬度、絶対硬度、口腔内崩壊時間を測定し、表4に示した。また、縦軸に口腔内崩壊時間(秒)を、横軸に絶対硬度(kgf/mm)をプロットし、回帰直線を図2に示した。回帰直線の傾きを表4下欄に記載した。
Figure 2015182991
Figure 2015182991
比較例2及び3は、結合剤として、粘度の高いメトローズSM−15を用いている(2質量%水溶液の25℃における粘度が約14mPa・s)。一方で実施例2及び3は、粘度の低いKollidon25を用いている(2質量%水溶液の25℃における粘度が約1.3mPa・s)。表4及び図2から分かる通り、粘度の高い結合剤を用いると、口腔内崩壊時間が30秒以内の錠剤を得ることができない。口腔内崩壊時間30秒以内を達成するためには、2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である、粘度の低い結合剤を用いる必要がある。
(トウモロコシデンプン及び滑沢剤について)
(実施例5)
L−カルボシステイン(50%粒子径40μm)12500g及びL−HPC NBD−022(信越化学工業)550gを転動流動層造粒機(フロイント産業、SFC−15)に仕込み、Kollidon25(BASFジャパン)375gを水4312.5gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥した。得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにLubriSanaq(PHARMATRANS SANAQ AG)50gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.8mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量608mgの錠剤を錠厚5.6mm、5.5mm、及び5.4mmとなるように製した。
(実施例6)
実施例5で得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにサーフホープSE PHARMA J-2203F(三菱化学フーズ)74gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.8mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量614mgの錠剤を錠厚5.6mm、5.5mm、及び5.4mmとなるように製した。
(実施例7)
実施例5で得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにLubriSanaq(PHARMATRANS SANAQ AG)50gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて錠径8.5mmのL−カルボシステイン250mgを含む質量304mgの錠剤を錠厚4.7mm、4.6mm、及び4.5mmとなるように製した。
(実施例8)
実施例5で得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにサーフホープSE PHARMA J-2203F(三菱化学フーズ)74gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて錠径8.5mmのL−カルボシステイン250mgを含む質量307mgの錠剤を錠厚4.7mm、4.6mm、及び4.5mmとなるように製した。
実施例5〜8の処方を表5に纏めた。錠剤の硬度、絶対硬度、口腔内崩壊時間を測定し、表6に示した。また、縦軸に口腔内崩壊時間(秒)を、横軸に絶対硬度(kgf/mm)をプロットし、回帰直線を図3に示した。回帰直線の傾きを表6下欄に記載した。
Figure 2015182991
Figure 2015182991
実施例5〜8は、導水性崩壊剤としてトウモロコシデンプン(商品名 局方松谷コーンスターチ)を使用しているが、実施例1〜2(導水性崩壊剤:カルメロース)や実施例4(導水性崩壊剤:結晶セルロース)と比較しても、傾きが小さく、硬度増加に伴う口腔内崩壊時間の増加が起きにくい処方であることが分かる。さらに、実施例5及び7は滑沢剤として、フマル酸ステアリルナトリウム(LubriSanaq)を使用している。実施例5及び7は、滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステルを使用した実施例6及び8に比べ、崩壊時間が短く、傾きの小さな錠剤が得られることが分かる。この点で、滑沢剤は、ショ糖脂肪酸エステルよりもフマル酸ステアリルナトリウムが好ましい。特に実施例7は、絶対硬度が上がっても、口腔内崩壊時間がほぼ一定であり、非常に優れた製剤である。
(苛酷試験後の安定性について)
(実施例9)
L−カルボシステイン(50%粒子径40μm)12500g及びL−HPC NBD−022(信越化学工業)550gを転動流動層造粒機(フロイント産業、SFC−15)に仕込み、Kollidon25(BASFジャパン)375gを水4312.5gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥した。得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにLubriSanaq(PHARMATRANS SANAQ AG)50gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.8mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量608mgの錠剤を錠厚5.4mmとなるように製した。得られた素錠395.2g(650錠)をコーティング機(フロイント産業、HCT−MINI)に仕込み、Kollicoat IR White II(BASFジャパン)3.25gを水29.25gに溶解した液でコーティングした。
(実施例10)
実施例9で得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにサーフホープSE PHARMA J-2203F(三菱化学フーズ)74gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて長径15.5mm及び短径7.8mmのL−カルボシステイン500mgを含む質量614mgの錠剤を錠厚5.5mmとなるように製した。得られた素錠399.1g(650錠)をコーティング機(フロイント産業、HCT−MINI)に仕込み、Kollicoat IR White II(BASFジャパン)3.25gを水29.25gに溶解した液でコーティングした。
(実施例11)
実施例9で得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにLubriSanaq(PHARMATRANS SANAQ AG)50gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて錠径8.5mmのL−カルボシステイン250mgを含む質量304mgの錠剤を錠厚4.6mmとなるように製した。得られた素錠395.2g(1300錠)をコーティング機(フロイント産業、HCT−MINI)に仕込み、Kollicoat IR White II(BASFジャパン)3.9gを水35.1gに溶解した液でコーティングした。
(実施例12)
実施例9で得られた造粒物2148g、L−HPC NBD−022(信越化学工業)32g、局方松谷コーンスターチ(松谷化学工業)148g、アスパルテーム(味の素)40g、フローライトR(富田製薬)14g、及びピーチパウダーフレーバー(小林香料)2gを混合後、さらにサーフホープSE PHARMA J-2203F(三菱化学フーズ)74gを加え混合後、ロータリー打錠機(畑鐵工所)を用いて錠径8.5mmのL−カルボシステイン250mgを含む質量307mgの錠剤を錠厚4.6mmとなるように製した。得られた素錠399.1g(1300錠)をコーティング機(フロイント産業、HCT−MINI)に仕込み、Kollicoat IR White II(BASFジャパン)3.9gを水35.1gに溶解した液でコーティングした。
実施例9〜12の処方を表7に纏めた。
Figure 2015182991
(試験例)
実施例9〜12のコーティング錠を60℃(ガラス瓶、密栓)の環境下で7日間保存し、口腔内崩壊時間を調べた。開始時(保存前)の口腔内崩壊時間と、保存後の口腔内崩壊時間及び、保存前後の口腔内崩壊時間の差を、表8に示した。
Figure 2015182991
滑沢剤としてフマル酸ステアリルナトリウム(LubriSanaq)を用いた実施例9及び11は、ショ糖脂肪酸エステルを使用した実施例10及び12に比べて口腔内崩壊時間に変化が小さくより安定であった。尚、硬度に関しては保存前後で大きな変化はなかった。
本発明により、小型化されたL−カルボシステイン含有口腔内崩壊錠が、一般的な生産設備にて生産性良く製造でき産業上有用である。さらに、得られたL−カルボシステイン含有口腔内崩壊錠は、輸送の際に割れや欠けが生じない程に高い硬度を有し、また、口腔中で速やかに崩壊するため、産業上有用である。

Claims (11)

  1. (A)、(B)及び(C)を含有し、(A)の含有量が錠剤中70質量%以上であり、(C)の含有量が錠剤中5質量%以上30質量%以下である、口腔内崩壊錠。
    (A)L−カルボシステイン又はその塩、
    (B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、
    (C)崩壊剤
  2. (A)、(B)、(C1)及び(C2)を含有し、(A)の含有量が錠剤中70質量%以上である、口腔内崩壊錠。
    (A)L−カルボシステイン又はその塩、
    (B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、
    (C1)導水性崩壊剤
    (C2)膨潤性崩壊剤
  3. 前記水溶性結合剤(B)が、2質量%水溶液の25℃における粘度が5mPa・s以下である水溶性結合剤である、請求項1または2に記載の口腔内崩壊錠。
  4. 前記水溶性結合剤(B)が、2質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以下である水溶性結合剤である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
  5. 前記水溶性結合剤(B)が、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルセルロースである、請求項4に記載の口腔内崩壊錠。
  6. 前記崩壊剤(C)として、カルメロース、トウモロコシデンプン及び結晶セルロースからなる群より選ばれる1又は2以上の導水性崩壊剤(C1)、並びに、膨潤性崩壊剤(C2)を含有する、請求項1乃5のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
  7. 前記崩壊剤(C)として、カルメロース、トウモロコシデンプン及び結晶セルロースからなる群より選ばれる1又は2以上の導水性崩壊剤(C1)、並びに、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(C2)を含有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
  8. さらに滑沢剤を含有している請求項1乃至7のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
  9. 滑沢剤がフマル酸ステアリルナトリウムである請求項8に記載の口腔内崩壊錠。
  10. 前記L−カルボシステインの50%粒子径が20〜60μmである、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の口腔内崩壊錠。
  11. (A)、(B)及び(C2)を含有する造粒物を打錠して得られる口腔内崩壊錠であり、前記造粒物の内又は外にさらに(C1)を含有しており、(A)の含有量が錠剤中70量%以上である、口腔内崩壊錠。
    (A)L−カルボシステイン又はその塩、
    (B)2質量%水溶液の25℃における粘度が10mPa・s以下である水溶性結合剤、
    (C1)導水性崩壊剤、
    (C2)膨潤性崩壊剤
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