JP2015179589A - 電極活物質材料、電極、電池、及び、電極活物質材料の製造方法 - Google Patents

電極活物質材料、電極、電池、及び、電極活物質材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い放電容量又は高い容量維持率を有する電極活物質材料を提供する。
【解決手段】本実施形態の電極活物質材料は、クラスレート化合物と、炭素質物質とを含有する。クラスレート化合物は、結晶格子およびゲスト物質を含む。ゲスト物質は、結晶格子に内包される。炭素質物質は、電極活物質材料中に分散される。電極活物質中の炭素質物質の含有率は、質量%で0.2〜4%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電極活物質材料、電極、電池、及び、電極活物質材料の製造方法に関する。
近年、クラスレート化合物の研究開発が精力的に進められている。米国特許出願公開第2012/0021283号明細書(特許文献1)では、ゲスト物質を内包しないシリコンのみから成るクラスレート化合物(以下「ゲスト物質非内包シリコンクラスレート化合物」という)をリチウムイオン二次電池等の金属イオン二次電池の電極活物質材料として利用することが提案されている。
ところで、特許文献1に開示されたシリコンクラスレート化合物は準安定状態の不安定な物質である。そのため、このシリコンクラスレート化合物に対してリチウムイオン等が何度も侵入・脱離を繰り返すと、その結晶構造に極度の負荷がかかる。その結果、シリコンクラスレート化合物が崩壊して通常の結晶シリコンに戻り、電極活物質材料として機能しない場合があると考えられる。特許文献1ではさらに、ゲスト物質非内包シリコンクラスレート化合物の放電容量や容量維持率に関して何ら開示されていない。
米国特許出願公開第2012/0021283号
本発明の目的は、高い放電容量又は高い容量維持率を有する電極活物質材料を提供することである。
本実施形態の電極活物質材料は、クラスレート化合物と、炭素質物質とを含有する。クラスレート化合物は、結晶格子およびゲスト物質を含む。ゲスト物質は、結晶格子に内包される。炭素質物質は、電極活物質材料中に分散される。電極活物質中の炭素質物質の含有率は、質量%で0.2〜4%である。
本実施形態の電極活物質材料は、高い放電容量又は高い容量維持率を有する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本実施形態の電極活物質材料は、クラスレート化合物と、炭素質物質とを含有する。クラスレート化合物は、結晶格子およびゲスト物質を含む。ゲスト物質は、結晶格子に内包される。このクラスレート化合物は、いわゆるゲスト物質内包クラスレート化合物である。炭素質物質は、電極活物質材料中に分散して含有される。電極活物質中の炭素質物質の含有率は、質量%で0.2〜4%である。
この電極活物質材料は、本発明の主旨を損なうことがない範囲で、他の電極活物質材料(例えば、ケイ素粒子、スズ粒子等)を含有してもよい。
好ましくは、本実施形態のクラスレート化合物は、電極活物質材料の主成分である。本明細書にいう主成分とは、体積割合で50%以上を占める成分を意味する。電極活物質材料は不可避不純物を含有してもよい。しかしながら、電極活物質材料中の不可避不純物はできるだけ少ないことが好ましい。
本実施形態の電極活物質材料を含有する電極は、正極、及び、負極のいずれであってもよい。好ましくは、本実施形態の電極は負極である。好ましくは、本実施形態の電極は、非水系電解質二次電池に用いられる。本明細書にいう「非水系電解質二次電池」は、例えば、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、カルシウムイオン二次電池等の金属イオン二次電池である。
鋭意研究の結果、本発明者らは次の知見を得た。ゲスト物質を内包する結晶構造を含むクラスレート化合物を含有する電極活物質材料を用いた電極を、金属イオン二次電池に使用した場合、その金属イオン二次電池が一定の容量維持率を示す。したがって、この電極活物質材料は、ゲスト物質を内包しないシリコンクラスレートよりもリチウムイオン等の侵入及び脱離の繰返しに伴う負荷に耐え得る。さらに、上記電極の放電容量も、黒鉛の放電容量(660〜790mAh/cc)以上のものが得られる場合がある。したがって、ゲスト物質を内包する結晶構造を含むクラスレート化合物は、電極活物質材料として機能し得る。このようなクラスレート化合物を含む電極活物質材料は、さらに炭素質物質を微細に分散して特定量含有することにより、さらに高い容量維持率が得られる。電極活物質材料中の炭素質物質の含有率は、0.2質量%以上、4質量%以下である。
本実施形態の炭素質物質はたとえば、黒鉛質炭素、非黒鉛質炭素、非結晶性炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン、カーボンブラック、アセチレンブラック等である。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物の結晶粒がナノ粒子化されていることが好ましい。本明細書において、「ナノ粒子化」とは、電極活物質材料中のクラスレート化合物の結晶粒がナノ粒子であることを意味する。「ナノ粒子」とは、1nm〜300nmの平均粒径を有する粒子を意味する。ナノ粒子化したクラスレート化合物を含有する電極活物質材料を利用した場合、金属イオン二次電池の放電容量が顕著に向上する。このため、ナノ粒子化されたクラスレート化合物は、電極活物質材料として極めて有用である。ナノ粒子の平均粒径の好ましい下限は10nmである。ナノ粒子の平均粒径の好ましい上限は、100nmであり、さらに好ましくは、90nmである。
クラスレート化合物の結晶粒の平均粒径は、次の方法で求められる。クラスレート化合物に対して、X線回折装置(株式会社リガク製 RINT−1100)でCuを線源とし、X線回折測定を実施する。得られたクラスレート化合物のピークのうち最強のピークを特定する。特定された最強ピークの半値幅に基づいて、シェラ−の式により平均粒径を求める。このとき、定数K=0.89とする。
上述の電極活物質材料において、ゲスト物質は、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。結晶格子は、ガリウム(Ga),アルミニウム(Al),インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種と、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種とを含むことが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、これらの元素を含有すれば、電極活物質材料を容易に製造することができることが明らかになったからである。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物は、AxByCzの組成を有することが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、上記組成とすることにより、より容易に電極活物質材料を製造することができることが明らかになったからである。Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Bは、インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。xは、7〜9である。yは、0〜6である。(y+z)/xは、5.1〜6.6である。zは(46−y)であることが好ましい。A、B又はCが2種以上の元素を含む場合、そのトータルの原子数がx、y、zの各規定に適合する。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物は、AxAlyzの組成、又は、AxGayzの組成を有することが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、これらの組成のクラスレート化合物が、金属イオン二次電池の放電容量、充放電効率、充放電サイクル特性をバランスよく向上させる電極活物質材料であることが明らかとなったからである。Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。xは、7〜9である。yは、0〜16である。また、(y+z)/xは、5.1〜6.6である。zは(46−y)であることが好ましい。A、B又はCが2種以上の元素を含む場合、そのトータルの原子数がx、y、zの各規定に適合する。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物は、AxCuyzの組成を有することが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、この組成のクラスレート化合物が、金属イオン二次電池の充放電サイクル特性を向上させる電極活物質材料であることが明らかとなったからである。Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。xは、7〜9である。yは、0〜6である。また、(y+z)/xは、5.1〜6.6である。zは(46−y)であることが好ましい。A、B又はCが2種以上の元素を含む場合、そのトータルの原子数がx、y、zの各規定に適合する。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物は、AxNiyzの組成を有することが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、この組成のクラスレート化合物が、金属イオン二次電池の充放電サイクル特性を向上させる電極活物質材料であることが明らかとなったからである。Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。xは、7〜9の範囲内である。yは、0〜6の範囲内である。(y+z)/xは、5.1〜6.6である。zは(46−y)であることが好ましい。A、B又はCが2種以上の元素を含む場合、そのトータルの原子数がx、y、zの各規定に適合する。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物は、AxAgyzの組成を有することが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、この組成のクラスレート化合物が、金属イオン二次電池の放電容量、充放電効率、充放電サイクル特性を高いレベルでバランスよく向上させる電極活物質材料であることが明らかとなったからである。Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。xは、7〜9以下の範囲内である。yは、0〜6の範囲内である。(y+z)/xは、5.1〜6.6である。zは(46−y)であることが好ましい。A、B又はCが2種以上の元素を含む場合、そのトータルの原子数がx、y、zの各規定に適合する。
上述の電極活物質材料において、クラスレート化合物は、AxySnzの組成を有することが好ましい。本発明者らの鋭意研究の結果、この組成のクラスレート化合物が、金属イオン二次電池の放電容量、充放電効率、充放電サイクル特性を高いレベルでバランスよく向上させる電極活物質材料であることが明らかとなったからである。Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。Bは、インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種を含む。xは、7〜9である。yは、0〜6である。(y+z)/xは、5.1〜6.6である。zは(46−y)であることが好ましい。A、B又はCが2種以上の元素を含む場合、そのトータルの原子数がx、y、zの各規定に適合する。
本実施形態の電極活物質材料の製造方法は、準備工程および分散工程を備える。準備工程では、粒子状のクラスレート化合物を準備する。
分散工程では次の工程を実施する。初めに、クラスレート化合物に粒子状の炭素質物質を添加する。その後、炭素質物質が添加されたクラスレート化合物に対して、せん断力を加える。この工程により、炭素質物質がクラスレート化合物の結晶粒間に微細に分散される。好ましくは、この工程により、クラスレート化合物の結晶粒がナノ粒子化される。
クラスレート化合物は、結晶格子のみならずゲスト物質を含む。ゲスト物質は結晶格子に内包される。せん断力による分散工程には、ボールミルやビーズミルを好適に利用することができる。この分散工程において、その条件によって微量のSiCが生成することがある。本実施形態の電極活物質材料は、不純物としてSiCを含んでもよい。
上述の製造方法において、クラスレート化合物は、例えば、アルミニウム原子、銀原子、第1金属原子及び第2金属原子から形成されてもよい。かかる場合、第1金属原子は、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)の少なくとも一種の元素を含むことが好ましい。第2金属原子は、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)の少なくとも一種の元素を含むことが好ましい。金属イオン二次電池の放電容量、充電容量を顕著に向上させることができる電極活物質材料を得ることができるからである。
以下、上述の本実施形態の電極活物質材料について、さらに詳述する。
上述のとおり、本発明の実施の形態による電極活物質材料は、クラスレート化合物(包摂化合物)を主成分として含有する。このクラスレート化合物は、結晶格子と、ゲスト物質とを含む。ゲスト物質は結晶格子に内包される。ゲスト物質は、結晶格子と共有結合することなく安定して存在し得る。電極活物質材料は、炭素質物質を分散して含有する。電極活物質材料中の炭素質物質の含有率は、質量%で0.2〜4%である。炭素質物質の含有率が0.2%未満であれば、容量維持率向上の効果が低い。炭素質物質の含有率が4%を超えれば、初期充放電効率が大きく低下する。
炭素質物質はたとえば、黒鉛質炭素、非黒鉛質炭素、非結晶性炭素等であり、より具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン、カーボンブラック、アセチレンブラック等である。クラスレート化合物を含有する電極活物質材料は、炭素質物質を微細に分散して含有することにより、高い容量維持率が得られる。
炭素質物質の含有率の好ましい下限は、1%である。炭素質物質の含有率の好ましい上限は3%である。電極活物質材料中に分散される炭素質物質の平均粒径は特に限定されない。リチウムの拡散パスを阻害しない範囲で各結晶粒が微細分散している方が好ましいことを考慮すれば、炭素質物質の平均粒径の好ましい下限は10nmであり、好ましい上限は100nmである。
本発明の実施の形態に係るクラスレート化合物は、Axyzの組成を有することが好ましい。Axはゲスト物質を示し、Byzは結晶格子を示す。(y+z)は46であることが好ましい。
ゲスト物質の元素「A」は、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。ゲスト物質がバリウムのみであっても、電極活物質として十分な性能を発現することができる。しかしながら、バリウムからなる複数のゲスト物質の一部をカルシウムで置換すれば、原料コストが低減する。さらに、バリウムからなる複数のゲスト物質の一部をリチウムで置換すれば、電極の初期効率が向上する。したがって、好ましくは、「A」は、Baと、Ca及びLiからなる群から選択される少なくとも一種とを含有する。
「x」は、好ましくは7〜9であり、さらに好ましくは7.9〜8.1である。「A」に2種以上の元素が含まれる場合、「x」はそのトータルの原子数に相当する。
結晶格子中「B」で示される元素は、インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。好ましくは、「y」は、0〜16であり、さらに好ましくは0〜10であり、さらに好ましくは0〜8であり、さらに好ましくは0〜7であり、さらに好ましくは0〜6であり、特に好ましくは0〜5である。「B」に2種以上の元素が含まれる場合、「y」はそのトータルの原子数に相当する。
ところで、In、Ag、Au、Cu、Ni、Coが結晶格子中の構成元素に含まれる場合、これらの元素がケイ素、特にC6サイトのケイ素を置換することが知られている。ケイ素と置換された置換元素の種類、量により、クラスレート化合物の格子定数が変化する。このため、ケイ素クラスレート化合物において、ケイ素の一部を他の元素で置換することにより、金属イオン二次電池の放電容量を調整することができる。
特に置換元素が銀(Ag)、金(Au)である場合、原料粉末をアルゴンアーク溶解して結晶粒径が非常に大きくなっても、金属イオン二次電池の放電容量を十分に大きくすることができる。このようなクラスレート化合物の結晶粒をさらに小さくすれば、金属イオン二次電池の充放電サイクル特性をさらに向上させることができる。
一方、置換元素がインジウム(In)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)である場合、これらの元素の合金を鋳造した後、そのままではリチウムイオンを拡散する能力を発現しきれない。しかしながら、これらの合金に対して、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル等で機械的せん断力を加えて結晶粒径を小さくした場合、大きな容量が得られる。この場合、好ましい「y」は0〜6である。
置換元素がアルミニウム(Al)又はガリウム(Ga)である場合、置換元素は、最大16個のケイ素(Si)を置換することができる。この場合、置換サイトはC6サイトに限定されず、ランダムにケイ素(Si)がアルミニウム(Al)又はガリウム(Ga)で置換される。この場合の好ましい「y」は0〜16であり、さらに好ましくは12〜15.5である。yがこの範囲内であると、金属イオン二次電池の充放電サイクル特性を良好に保つことができる。
結晶格子中「C」で示される元素は、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。好ましい「z」は、25〜46であり、さらに好ましくは30〜46であり、さらに好ましくは35〜46であり、さらに好ましくは38〜46であり、さらに好ましくは39〜46であり、さらに好ましくは40〜46であり、特に好ましくは41〜46である。「C」に2種以上の元素が含まれる場合、「z」はそのトータルの原子数に相当する。
「C」で示される元素がスズ(Sn)である場合、クラスレート化合物の比重が大きくなる。このため、クラスレート化合物を含有する電極活物質では、体積当たりのエネルギー密度が大きくなる。この場合、好ましくは、(y+z)/xは5.1〜6.6である。(y+z)/xがこの範囲内であると、金属イオン二次電池の放電容量を良好に保つことができる。
好ましくは、このようなクラスレート化合物に衝撃力、せん断力を加えてクラスレート化合物の結晶粒をナノ粒子化する。この場合、電極の放電容量を向上させると共に、電極の充放電サイクル特性を向上させることができる。
[電極活物質材料の製造方法]
本実施形態による電極活物質材料の製造方法の一例を説明する。電極活物質材料の製造方法は、クラスレート化合物の準備工程と、分散工程とを含む。準備工程は、鋳造工程と、粉砕工程とを備える。
鋳造工程では、非酸化雰囲気下(不活性ガス雰囲気下または真空雰囲気下)で混合原料がアーク溶解、プラズマ溶解、高周波誘導加熱、抵抗加熱といった適当な方法で溶解される。溶解された混合原料は冷却されて、クラスレート化合物のインゴットが製造される。
粉砕工程では、インゴットが粉砕されてクラスレート化合物の粉末が製造される。必要に応じて、粉砕後のクラスレート化合物が非酸化雰囲気下(不活性ガス雰囲気下または真空雰囲気下)で熱処理されてもよい。粉砕工程前に、インゴットが非酸化性雰囲気下で熱処理されてもよい。
分散工程では、初めに、準備工程で得られたクラスレート化合物に炭素質物質を添加する。次に、炭素質物質が添加されたクラスレート化合物に対して、せん断力を加えて、クラスレート化合物の結晶粒間に炭素質物質を分散させる。炭素質物質の分散には、せん断力を用いた機械的方法を用いる。例えば、回転型ボールミル、遊星型ボールミル、振動型ボールミル、ビーズミル、アトライタ等を用い、粉砕後のクラスレート化合物と炭素質物質粒子とをこれらの機器に投入する。そして、メカニカルグラインディング効果によって、効率的に炭素質物質をクラスレート化合物の結晶粒間に分散させる。
好ましくは、分散工程により、クラスレート化合物の結晶粒をナノ粒子化する。工業的な取扱いの容易さと、分散に要する時間を考慮すれば、投入するクラスレート化合物粉末、及び炭素質物粒子の好ましい平均粒径は1μm〜50μmである。分散工程は、不活性ガス雰囲気で実施してもよい。分散工程は、メカニカルグラインディング反応を促進するため、還元雰囲気又は酸化雰囲気で実施してもよい。
本実施形態による電極活物質材料が、上記の炭素質物質含有クラスレート化合物からなる場合、上記工程により電極活物質材料が製造される。電極活物質材料が、上記の炭素質物質含有クラスレート化合物と、他の物質とを含有する場合、上記クラスレート化合物に他の物質を混合することにより、電極活物質材料が製造される。
[電極の製造方法]
本発明の実施の形態に係る電極活物質材料を用いた電極は、当業者に周知の方法で製造することができる。以下、一例として、負極の製造方法について説明する。
例えば、上記電極活物質材料に対して、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンラバー(SBR)等のバインダが混合される。負極に十分な導電性を付与するために天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック等の炭素材料粉末が混合されてもよい。これにN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、水などの溶媒が加えられ、バインダが溶解される。その後、必要であればホモジナイザ、ガラスビーズを用いて十分に攪拌し、スラリにする。
このスラリは圧延銅箔、電析銅箔などの活物質支持体に塗布されて乾燥される。その後、その乾燥物がプレスされる。以上の工程により、電極(本例では負極)が製造される。
以下、実施例を示して、本発明について詳述する。
[本発明例1]
<リチウムイオン電池用負極活物質材料の調製>
12.66gのバリウム、4.39gの銅、及び、12.95gのケイ素の混合物を原料として準備した。原料の組成は、Ba8Cu6Si40に相当した。原料を、水冷モールドで冷却したアルゴンアーク炉で溶解させて鋳造した。この鋳造時の凝固速度は約100℃/秒であった。得られた鋳塊を、メノウ乳鉢を用いて粉砕し、その粉砕物を20μmの目開きの篩でふるい分けした。
そして、スーパーミスニ(日新技研製)を用いて、20μmの目開きを通過した粉砕物に対し、炭素質物質を分散して含有させ、かつナノ粒子化(結晶粒のナノサイズ化)を行った。具体的には、スーパーミスニに、粉砕物と炭素質物質(平均粒径約15μmの天然黒鉛粉末)とを投入した。さらに、粉砕物10gに対して約8mmの直径を有するSUJ2製ボール100gをスーパーミスニに投入し、40時間ボールミル処理した。投入した炭素質物質の量は、粉砕物と炭素質物質の投入量の和に対して0.5質量%であった。
以上の工程により得られた炭素質物質含有クラスレート化合物を、電極活物質材料とした。
上記炭素質物質含有クラスレート化合物について、X線回折装置(株式会社リガク製 RINT−1100)でX線回折測定を行った。その結果、ブロードニングした回折ピークが確認され、クラスレート化合物が微結晶化されていることが確認された。
クラスレート化合物の結晶粒(ナノ粒子)の平均粒径は、次の方法で求めた。Cuを線源として上記X線回折装置で得られたクラスレート化合物のピークのうち最強ピークを特定した。本発明例1のBa8Cu6Si40では、最強ピークは[321]の強度ピークに相当した。特定された最強ピークの半値幅に基づいて、シェラ−の式により平均粒径を求めた(定数K=0.89)。この測定方法で得られた本発明例1のクラスレート化合物中の結晶粒の平均粒径を、表1に示す。
さらに、WDX分析法(波長分散型X線分光器を用いる)によりこの電極活物質材料の化合物組成を同定した。その結果、その化合物組成はBa8Cu6Si40であった。したがって、この電極活物質材料の組成を上述のとおりAxyzとした場合、x(=8)は7〜9の範囲内であり、y(=5)は0〜6の範囲内であり、(y+z)/x(=5.75)は5.1〜6.6の範囲内であった。
[リチウムイオン電池用負極活物質材料から作製される負極の電池特性評価]
(1)電極作製
作製された上記電極活物質材料を、負極活物質材料として、電極を作製した。具体的には、上述の負極活物質材料100重量部に対し、15重量部のアセチレンブラック(導電性付与剤)、5重量部のSBR(スチレンブタジエンラバー)(結着剤)、5重量部のCMC(カルボキシメチルセルロース)を混合した。その後、この混合物にイオン交換水(溶媒)を加えて負極合剤スラリを製造した。この負極合剤スラリを、厚み17μmの銅箔(集電体)上にドクターブレード法により塗布した。塗布量は5mg/cm2であった。塗布液を乾燥させて塗膜を得た後、その塗膜を直径13mmのディスク状に打ち抜いた。そのディスクをプレス成形機により加圧して、約1.30g/cm3の電極密度を有する電極を作製した。得られた電極の電極密度は、マイクロメータにより厚みを測定して体積を算出し、さらに、そのディスク(銅箔を除いた部分)の質量を計測することにより得られた。
(2)電池作製
ポリオレフィン製セパレーター(セルガード(株)製)の両側に上述の電極と対極のLi金属箔とを配置して電極組立体を作製した。その電極組立体の内部に電解液を注入してセルサイズ2016のコイン型非水試験セルを作製した。電解液としては、支持電解質をLiPF6とし、LiPF6:エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC):ジメチルカーボネート(DMC):ビニレンカーボネート(VC):フルオロエチレンカーボネート(FEC)=16:48:23:16:1:8(質量比)とした混合溶媒を用いた。
(3)放電容量、充放電効率および充放電サイクルの評価
この非水試験セルにおいて、先ず、0.25mA/cm2の電流値で、対極に対して電位差0(ゼロ)Vになるまで定電流ドープ(電極へのリチウムイオンの挿入、リチウムイオン二次電池の充電に相当)を行った。その後、さらに0Vを保持したまま、5μA/cm2になるまで定電圧で対極に対してドープを続け、ドープ容量を測定した。次に、0.25mA/cm2の定電流で、電位差1.5Vになるまで脱ドープ(電極からのリチウムイオンの離脱、リチウムイオン二次電池の放電に相当)を行い、脱ドープ容量を測定した。このときのドープ容量、脱ドープ容量は、この電極をリチウムイオン二次電池の負極として用いた時の充電容量、放電容量に相当する。したがって、測定されたドープ容量を充電容量とし、測定された脱ドープ容量を放電容量とした。本実施例では、上述の通りに測定した充電容量、放電容量から、アセチレンブラックの容量およびバインダの容量を考慮して、本実施例に係るリチウムイオン電池用負極活物質材料単独の体積当たりの放電容量を算出した。本実施例に係る負極活物質材料の放電容量は、表1に示すとおりであった。ドープ容量/脱ドープ容量の比は、リチウムイオン二次電池の放電容量/充電容量の比に相当するので、この比を充放電効率とした。本実施例に係る非水試験セルの充放電効率は、表1に示すとおりであった。
サイクル特性の測定は、上記と同様のコイン型の非水試験セルを用いて行った。この試験セルにおいて、1サイクル目以降、0.5mA/cm2の定電流で、対極に対して電位差5mVになるまでドープした(充電に相当)。その後、さらに5mVを保持したまま、50μA/cm2になるまで定電圧でドープを続けた。次に、0.5mA/cm2の定電流で、電位差1.5Vになるまで脱ドープを行って(放電に相当)、脱ドープ容量を測定した。このときの脱ドープ容量を放電容量とした。
上述と同一条件でドープと脱ドープとを30回繰り返し、「1サイクル目の脱ドープ時の放電容量」に対する「30サイクル目の脱ドープ時の放電容量」の比率(容量維持率)を求めた。求めた容量維持率を指標としてサイクル特性を評価した。本実施例に係る非水試験セルの容量維持率は、表1に示すとおりであった。
なお、結晶性の高い天然黒鉛の放電容量は660〜790mAh/cc程度である。
[本発明例2〜4]
本発明例2〜4では、本発明例1と比較して、炭素質物の添加量を表1に示す通りに変更した。それ以外の製造条件は、本発明例1と同じとして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価を行った。それらの結果は、表1の通りであった。
[比較例1]
比較例1では、クラスレート化合物に対して、炭素質物を添加しなかった。それ以上の製造条件は本発明例1と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[比較例2及び3]
比較例2及び3では、本発明例1と比較して、炭素質物質の添加量を表1に示す通りに変更した。それ以外の製造条件は本発明例1と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[本発明例5]
本発明例5では、アーク溶解し鋳造する際の原料を、12.80gのバリウム、4.10gのニッケル、13.09gのケイ素の混合物とした。それ以外の製造条件は本発明例2と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。この原料の組成は、Ba8Ni6Si40に相当した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[本発明例6]
本発明例6では、アーク溶解し鋳造する際の原料を、11.49gのバリウム、6.77gの銀、11.75gのケイ素の混合物とした。それ以外の製造条件は本発明例2と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。この原料の組成は、Ba8Ag6Si40に相当した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[本発明例7]
本発明例7では、アーク溶解し鋳造する際の原料を、13.89gのバリウム、5.46gのアルミニウム、10.65gのケイ素の混合物とした。それ以外の製造条件は本発明例2と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。この原料の組成は、Ba8Al16Si30に相当した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[本発明例8]
本発明例8では、アーク溶解し鋳造する際の原料を、12.55gのバリウム、0.92gのアルミニウム、3.70gの銀、12.83gのケイ素の混合物とした。それ以外の製造条件は本発明例2と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。この原料の組成は、Ba8Al3Ag3Si40に相当した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[比較例4〜7]
比較例4〜7では、炭素質物を添加しなかった。それ以外の製造条件は、それぞれ本発明例5〜8と同様にして、電極活物質材料、負極及びコイン型非水試験セルを製造した。
本発明例1と同様にして、クラスレート化合物の化学組成の特定、ナノ粒子の平均粒径の測定、及び試験セルの各種充放電性能評価をおこなった。それらの結果は、表1の通りであった。
[試験結果]
表1に、上記本発明例1〜8、比較例1〜7の試験結果を示す。
Figure 2015179589
表1を参照して、本発明例1〜8及び比較例1〜3では、原料組成はいずれも同じであるものの、炭素質物質の含有率が異なった。本発明例1〜8では、炭素質物質の含有率が0.2〜4%の範囲内であった。一方、比較例1〜3では、炭素質物質の含有率が0.2〜4%の範囲外であった。そのため、本発明例1〜8の30サイクル後の容量維持率は、比較例1〜3よりも高かった。さらに、本発明例1〜8の放電容量は2000mAh/cc以上と高かった。
本発明例5及び比較例4の原料組成はいずれも同じであった。しかしながら、本発明例5の炭素質物質の含有率は0.2〜4%の範囲内であり、比較例4では、炭素質物質は含有されなかった。そのため、本発明例5の容量維持率は、比較例4よりも高かった。さらに、本発明例5の放電容量は2000mAh/cc以上と高かった。
本発明例6及び比較例5の原料組成はいずれも同じであった。しかしながら、本発明例6の炭素質物質の含有率は0.2〜4%の範囲内であり、比較例5では、炭素質物質は含有されなかった。そのため、本発明例6の容量維持率は、比較例5よりも高かった。さらに、本発明例6の放電容量は2000mAh/cc以上と高かった。
本発明例7及び比較例6の原料組成はいずれも同じであった。しかしながら、本発明例7の炭素質物質の含有率は0.2〜4%の範囲内であり、比較例6では、炭素質物質は含有されなかった。そのため、本発明例7の容量維持率は、比較例6よりも高かった。さらに、本発明例7の放電容量は2000mAh/cc以上と高かった。
本発明例8及び比較例7の原料組成はいずれも同じであった。しかしながら、本発明例8の炭素質物質の含有率は0.2〜4%の範囲内であり、比較例7では、炭素質物質は含有されなかった。そのため、本発明例8の容量維持率は、比較例7よりも高かった。さらに、本発明例7の放電容量は2000mAh/cc以上と高かった。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。

Claims (14)

  1. 電極活物質材料であって、
    結晶格子と前記結晶格子に内包されるゲスト物質とを含むクラスレート化合物と、
    前記電極活物質材料内に分散され、質量%で0.2〜4%の炭素質物質とを含有する、電極活物質材料。
  2. 請求項1に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物の結晶粒は、ナノ粒子化されている、電極活物質材料。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電極活物質材料であって、
    前記ゲスト物質は、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記結晶格子は、ガリウム(Ga),アルミニウム(Al),インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種と、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種とを含む、電極活物質材料。
  4. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、Axyzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Bは、インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜6であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6以下である、電極活物質材料。
  5. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、AxAlyzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜16であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6である、電極活物質材料。
  6. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、AxGayzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜16であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6である、電極活物質材料。
  7. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、AxCuyzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜6であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6である、電極活物質材料。
  8. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、AxNiyzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜6であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6である、電極活物質材料。
  9. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、AxAgyzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Cは、ケイ素(Si)及びスズ(Sn)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜6であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6である、電極活物質材料。
  10. 請求項3に記載の電極活物質材料であって、
    前記クラスレート化合物は、AxySnzの組成を有し、
    前記Aは、バリウム(Ba),カルシウム(Ca)及びリチウム(Li)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記Bは、インジウム(In),銀(Ag),金(Au),銅(Cu),ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)からなる群から選択される少なくとも一種を含み、
    前記xは、7〜9であり、
    前記yは、0〜6であり、
    (y+z)/xは、5.1〜6.6である、電極活物質材料。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電極活物質材料を含む電極。
  12. 請求項11に記載の電極を備える電池。
  13. 粒状のクラスレート化合物を準備する準備工程と、
    前記クラスレート化合物に粒状の炭素質物質を添加し、前記炭素質物質が添加された前記クラスレート化合物にせん断力を加えて、前記炭素質物質を前記クラスレート化合物の結晶粒間に分散して含有させる分散工程と
    を備える、請求項1に記載の電極活物質材料の製造方法。
  14. 請求項13に記載の製造方法であって、
    前記分散工程において、前記クラスレート化合物の結晶粒がナノ粒子化される、製造方法。
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