JP2015175994A - 反射防止フィルム及び画像表示装置 - Google Patents

反射防止フィルム及び画像表示装置 Download PDF

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剛志 黒田
Tsuyoshi Kuroda
剛志 黒田
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Abstract

【課題】斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されることが無いようにする。【解決手段】少なくとも直線偏光子7、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長板6、正Cプレート5が配置された反射防止フィルム3において、極角0度から60度、方位角0度から360度において、もっとも漏れ光が多い角度の輝度を正面輝度で割り算した漏れ光の比が6.0より小さくし、かつ極角0度から60度、方位角0度から360度方向の色味の中で、正面色味との差がもっとも大きい角度における正面色味との色差が、10.0より小さくする。【選択図】図1

Description

本発明は、円偏光板による反射防止フィルム、この反射防止フィルムを使用した画像表示装置に関する。
従来、画像表示装置に関して、画像表示パネルのパネル面(視聴者側面)に円偏光板による反射防止フィルムを配置し、この反射防止フィルムにより外来光の反射を低減する方法が提案されている。ここでこの反射防止フィルムは、直線偏光子、1/4波長板の積層により構成され、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光子により直線偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。ここでこの円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転する。その結果、この反射光は、到来時とは逆に、1/4波長板により、直線偏光子で遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光子により遮光され、その結果、外部への出射が著しく抑制される。
ところが、通常の1/4波長板は、正の波長分散性を有するため、波長が短くなるほど位相差値が大きくなるという特性を有している。このため、ある特定の波長に対してのみ、1/4波長板として機能し、入射した全ての外光反射を防止することができないという問題があった。そのため、特許文献1等には、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層を積層して1/4波長板を構成することにより、正の波長分散特性による材料を使用して1/4波長板を逆分散特性により機能させる方法が提案されている。また、液晶材料による位相差層により、逆分散特性を示す技術も提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。ここで、逆分散特性とは、短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性であり、より具体的に、450nmの波長におけるリタデーション(R450)と、550nmの波長におけるリタデーション(R550)との関係が、R450<R550である波長分散特性である。
この他に、特許文献4には、1/2波長板、1/4波長板の画像表示パネル側に正Cプレートを配置する構成が開示されている。この特許文献1に開示の構成によれば、斜め方向の反射率を正面方向の反射率に近づけることができ、その結果、視野角方向の視認性を改善することができる。なおCプレートは、nx=ny<nz又はnx=ny>nzで表され、正のCプレートは、nx=ny<nzであり、面内屈折率nx、nyが厚み方向の屈折率nzよりも小さい特長がある。
ところでこの種の反射防止フィルムを使用した画像表示装置では、斜め方向から表示画面を見た場合に、正面方向から表示画面を見た場合の色味と異なって知覚される問題がある。因みに特許文献4に開示の構成の場合、正面方向から見た色味及び斜め方向の反射率については改善することができるものの、このように斜め方向から見た色味を改善することは困難である。
特開平10−68816号公報 米国特許第8119026号明細書 特表2010−522892号公報 特開2007−188033号公報
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ね、その結果、正面方向と斜め方向との色差を一定値以下となるように設定するとの着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明では、以下のものを提供する。
(1) 少なくとも直線偏光子、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長板、正Cプレートが順次配置された反射防止フィルムにおいて、
極角0度から60度、方位角0度から360度において、もっとも漏れ光が多い角度の輝度を正面輝度で割り算した漏れ光の比が6.0より小さく、
かつ極角0度から60度、方位角0度から360度方向の色味の中で、正面色味との差がもっとも大きい角度における正面色味との色差が、10.0より小さい。
(1)によれば、色味の相違を知覚できないようにすることができ、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
(2) (1)において、
前記1/4波長板は、
面内位相差Reが、120nm以上、160nm以下であり、
正Cプレートは、
厚み方向のリタデーションRthが、−140nm以上、−40nm以下である。
(2)によれば、より具体的構成により、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
(3) (1)、又は(2)において、
前記1/4波長板及び前記正Cプレートのうち少なくとも一方は、液晶化合物により形成された。
(3)によれば、より具体的構成により、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
(4) (1)、(2)、(3)の何れかに記載の反射防止フィルムが、前記正Cプレートがパネル面側となる配置により、画像表示パネルのパネル面に配置された画像表示装置。
(4)によれば、画像表示装置に適用して、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
(5) (4)において、
前記画像表示パネルが、有機EL又は反射型液晶による画像表示パネルである。
(5)によれば、有機EL又は反射型液晶による画像表示パネルを使用した画像表示装置に関して、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
本発明によれば、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す図である。 図1の画像表示装置に係る反射防止フィルムの計測結果を示す図である。 計測方法の説明に供する図である。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。この画像表示装置1は、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に反射防止フィルム3が配置される。ここで画像表示パネル2は、種々の画像表示パネルを適用することができる。しかしながらこの実施形態では自発光型の画像表示パネルである有機ELによる画像表示パネルが適用されるものの、反射型液晶による画像表示パネルに適用してもよい。
反射防止フィルム3は、透明フィルム材である基材4に、面内屈折率が厚み方向の屈折率よりも小さい正Cプレート5、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長板6、直線偏光子7を順次積層して構成される。反射防止フィルム3は、基材4に設けられた粘着剤層8によりこの画像表示パネル2のパネル面に配置され、これにより画像表示装置1は、視聴者側より直線偏光子7、1/4波長板6、正Cプレート5が設けられる。これにより画像表示装置1は、外来光を直線偏光子7により直線偏光に偏光した後、円偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。反射防止フィルム3は、この円偏光による外来光を画像表示パネル2に出射すると共に、画像表示パネル2における反射により回転方向が逆向きとなった円偏光による反射光を1/4波長板6により直線偏光に変換して直線偏光子7により遮光し、効率良く反射光を抑圧する。また正Cプレート5により視野角方向の特性を向上する。
なおこの図1の構成では、基材4に順次正Cプレート5、1/4波長板6、直線偏光子7を積層した構成により反射防止フィルム3を示しているものの、基材の一方の面に1/4波長板6、正Cプレート5を順次積層した後、基材の他方の面に直線偏光子を配置する場合等、正Cプレート5、1/4波長板6、直線偏光子7の積層方法にあっては、種々の積層方法を適用することができる。従ってこの積層方法によって、基材4は、例えば1/4波長板6と直線偏光子7との間に設けられる場合等もある。また例えば転写法を適用して反射防止フィルムを作製する場合には、基材4を設けないようにすることができる。なお転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
反射防止フィルム3は、漏れ光の比が6.0より小さく、かつ色差が10.0より小さいように設定される。ここでこの漏れ光の比は、極角0度から60度、方位角0度から360度において検出される漏れ光の光量の最大値を、正面輝度で割り算した値である。この漏れ光の比が大きい場合は、斜め方向への漏れ光の光量が大きいことにより、斜め方向より見た場合の表示画面の視認性が低下する。より具体的に、表示画面が白味を帯びることによるコントラスト低下し、視認性が低下する。
色差は、極角0度から60度、方位角0度から360度における色味において、正面方向の色味との差が最も大きな色味の、正面方向の色味との差であり、L*a*b*表色系で表される色度a*及びb*の距離により表される差である。より具体的に、この最も差の大きな色味のL*a*b*表色系における色度a*及びb*をa1、b1とし、正面方向の色味をa2、b2とした場合に、((a1−a2)+(b1−b2)1/2により表される値である。色差が大きい場合、正面方向から見た色味に対して斜め方向から見た色味の差が大きいと言え、これにより斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚され易くなる。
しかしながら漏れ光の比及び色差が一定値以下の場合には、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっているとは知覚し得ず、この漏れ光の比又は色差の何れかが一定値以上となった場合に、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なって知覚される。これによりこの実施形態では、漏れ光の比が6.0以下であり、かつ色差が10.0以下であるように設定することにより、斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにする。
さらにこの実施形態において、1/4波長板6は、逆分散の波長分散特性であり、波長550nmの光に対する面内位相差Reが120nm以上、160nm以下に設定され、正Cプレート5は、波長550nmの光に対する厚み方向のリタデーション値Rthが−140nm以上、−40nm以下に設定され、これにより実用上十分に1/4波長板、正Cプレートをして機能するように構成される。
〔基材〕
基材4は、種々の透明フィルム材、透明シート材を適用することができる。この実施形態では、基材4は、TAC(Triacetylcellulose)フィルム等が適用される。なお転写法による場合には、基材は、最終的に剥離されることにより、光学異方性の大きなPET基材の上に1/4波長板、+Cプレートを作製しても良い。
〔正Cプレート及び1/4波長板〕
1/4波長板6は、逆分散波長特性の液晶材料により作製され、これにより画像表示装置1は、広い波長帯域で十分に正面から入射する外光の反射光を抑圧できるように構成される。また正Cプレート5は、1/4波長板6と同様の逆分散波長特性の液晶材料により作製され、これにより画像表示装置1は、正Cプレート5の波長分散特性を1/4波長板6の波長分散特性に近づけ、上述した漏れ光の比及び色差の条件を満足することができるように構成される。なおこのように正Cプレート5及び1/4波長板6の双方を逆分散特性による液晶材料により作製する代わりに、上述した条件を満足することを条件に、何れか1方に逆分散の波長特性によるフィルム材を適用してもよく、また何れか1方又は双方を正の波長分散特性による液晶材料、フィルム材により構成しても良い。なおこのようなフィルム材としては、ポリスチレンの延伸フィルム、アクリル系の延伸フィルム等を適用することができる。なお1/4波長板6は、液晶材料の配向に供する配向膜が作製された後、塗工液が塗布され、その後、乾燥、硬化して作成される。正Cプレート5は、正Cプレートに係る垂直配向膜が作製された後、塗工液を塗布、乾燥、硬化して作成される。
この正Cプレート、1/4波長板に適用可能な液晶材料には、例えば下記の液晶化合物を適用することができる。
Figure 2015175994
(gは2〜5の整数)
さらに液晶材料は、例えば、特表2010−522892号公報、特開2006−243470号公報、特開2007−243470号公報、特開2009−75494号公報、特開2009−62508号公報、特開2009−179563号公報、特開2009−242717号公報、特開2009−242718号公報、特許第4222360号公報、特許第4186981号公報、などに記載されている逆分散特性の液晶化合物を適用することができる。
〔比較結果〕
図2は、実施例と比較例との比較結果を示す図である。実施例1、2は、上述の実施形態による反射防止フィルムを使用した計測結果である。この実施例、比較例において、1/4波長板等は以下のようにして作製した。
<1/4波長板A(λ/4(A))の作製>
ガラス基板上にポリイミド配向剤AL1254(JSR社製)をスピンコート(2000回転/分、30秒)した後、150℃で1時間乾燥させることにより製膜した。このように製膜したポリイミド薄膜表面にラビング処理して、水平配向膜付ガラス基板を作製した。
特表2010−522892号公報記載の化合物(1)、RM(1)、RM(3)の混合物を5:3:2の配合比で、トルエン/シクロヘキサノンの7:3の混合溶剤に溶解させて、光重合開始剤として、Irg184(チバスペシャリティケミカルズ)を、固形分に対して5%添加し、固形分濃度が21.5%になるように液晶インキを調整した。
水平配向膜付ガラス基板上に、この液晶インキを、測定波長550nmでの面内位相差Re(550)が140nmとなるようにスピンコート回転数を調整して塗工した。その後、乾燥温度65℃で、5分間乾燥させた後にFusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化した。王子計測機器(株)社製 KOBRA−WRを用いて波長分散を評価したところ、R450/R550=0.92である1/4波長板Aを得た。
<1/4波長板B(λ/4(B))の作製>
1/4波長板Aと同様の方法で、水平配向膜付ガラス基板を作製した。
両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと前記アクリレートとの間にスペーサを有する、液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))を、トルエン/シクロヘキサノンの7:3の混合溶剤に溶解させて、光重合開始剤として、Irg184(チバスペシャリティケミカルズ)を、固形分に対して5%添加し、固形分濃度が21.5%になるように液晶インキを調整した。
水平配向膜付ガラス基板上に、液晶インキを、測定波長550nmでの面内位相差Re(550)が140nmとなるようにスピンコート回転数を調整して塗工した。その後、乾燥温度90℃で、3分間乾燥させた後にFusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化した。王子計測機器(株)社製 KOBRA−WRを用いて波長分散を評価したところ、R450/R550=1.09である1/4波長板Bを得た。
<1/2波長板A(λ/2(A))の作製>
測定波長550nmでの面内位相差Re(550)が275nmとなるようにスピンコート回転数を調整した以外は、1/4波長板Bと同様の方法で1/2波長板Aを作製した。王子計測機器(株)社製 KOBRA−WRを用いて波長分散を評価したところ、R450/R550=1.09であった。
<正CプレートA(逆分散(A))の作製>
ガラス基板上に、無機系垂直配向膜の一つであるEXPOA−018をエタノール/ブチルセロソルブ系の溶媒に4%の濃度で溶かした配向膜インキを、スピンコート(2000回転/分、30秒)した後、乾燥温度120℃、5分間乾燥させ、垂直配向膜付ガラス基板を作製した。
垂直配向膜付ガラス基板上に、R450/R550=0.92の波長分散性を示した1/4波長板Aで調整した液晶インキを、測定波長550nmでの厚さ方向位相差Rth(550)が−70nmとなるようにスピンコート回転数を調整した。その後、乾燥温度65℃で、5分間乾燥させた後にFusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化し、正CプレートAを得た。
<正CプレートB(正分散(B))の作製>
正CプレートAと同様の方法で、垂直配向膜付ガラス基板を作製した。
垂直配向膜付ガラス基板上に、R450/R550=1.09の波長分散性を示した1/4波長板Bで調整した液晶インキを、測定波長550nmでの厚さ方向位相差Rth(550)が−70nmとなるようにスピンコート回転数を調整して塗工した。その後、乾燥温度90℃で、3分間乾燥させた後にFusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cmになるように紫外線を照射して硬化することで固定化し、正CプレートBを得た。
<偏光子の作製>
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で浸漬した。引き続き8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光子を得た。延伸は、主に、ヨウ素染色およびホウ酸処理の工程で行い、トータル延伸倍率は5.3倍であった。
得られた偏光子の一方の面側に、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、1/4波長板A、B等を接着貼合した後、偏光子の1/4波長板が積層された側とは反対側面に、等方性フィルムであるTD80UL−M(富士フィルム社製)を、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して接着貼合して作製した。
〔比較例1〕
比較例1は、逆分散の波長特性による液晶材料により1/4波長板を構成し、正Cプレートを省略した構成である。具体的に、転写法により上述した1/4波長板Aを偏光子に積層した後、等方性フィルムを配置して作製した。
〔実施例1〕
実施例1は、正Cプレートを正の波長分散特性の液晶材料により作製した例であり、1/4波長板を逆分散の波長特性による液晶材料により作製した。脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、1/4波長板Aの次に、正CプレートBを液晶層のみ転写して接着貼合し、その後、比較例1と同様の方法にて円偏光板を作製した。
〔実施例2〕
実施例2は、正Cプレート及び1/4波長板を逆分散波特性の液晶材料により作製した。具体的に、実施例2は、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、1/4波長板Aの次に、正CプレートAを液晶層のみ転写して接着貼合し、その後、比較例1と同様の方法にて円偏光板を作製した。
〔比較例2〜4〕
比較例2〜4は、比較例1、実施例1、2に係る1/4波長板を、特開平10−68816号公報等に開示されているように、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層(λ/2)と、透過光に1/4波長分の位相差層を付与する1/4波長位相差層(λ/4)との積層により作製した構成である。
〔比較例2〕
比較例2は、正の波長分散特性の液晶材料からなる、1/2波長位相差層と1/4波長位相差層との積層による1/4波長板を用い、正Cプレートを省略した構成である。偏光子の一方の面側に、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、1/2波長板Aの遅相軸とのなす角度が15度となるように液晶層のみ転写して接着貼合した。さらに、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、1/4波長板Bの遅相軸とのなす角度が75度となるように液晶層のみ転写して接着貼合した以外は、比較例1同様の方法にて、比較例2に係る円偏光板を作製した
〔比較例3〕
比較例3は、比較例2と同様に、正の波長分散特性の液晶材料からなる、1/2波長位相差層と1/4波長位相差層との積層による1/4波長板を用い、実施例1同様に、正Cプレートを正の波長分散特性の液晶材料により作製した例である
偏光子の一方の面側に、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、1/2波長板Aの遅相軸とのなす角度が15度となるように液晶層のみ転写して接着貼合した。さらに、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、1/4波長板Bの遅相軸とのなす角度が75度となるように液晶層のみ転写して接着貼合した。さらに、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、正CプレートBを液晶層のみ転写して接着貼合した以外は、比較例1同様の方法にて、比較例2に係る円偏光板を作製した。
〔比較例4〕
比較例4は、比較例2と同様に、正の波長分散特性の液晶材料からなる、1/2波長位相差層と1/4波長位相差層との積層による1/4波長板を用い、実施例2同様に、正Cプレートを逆波長分散特性の液晶材料により作製した例である。
偏光子の一方の面側に、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、1/2波長板Aの遅相軸とのなす角度が15度となるように液晶層のみ転写して接着貼合した。さらに、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、1/4波長板Bの遅相軸とのなす角度が75度となるように液晶層のみ転写して接着貼合した。さらに、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、正CプレートAを液晶層のみ転写して接着貼合した以外は、比較例1同様の方法にて、比較例3に係る円偏光板を作製した。
<評価>
漏れ光比及び、色差を評価するため、図3のように実施例及び比較例にて作製した円偏光板の等方性フィルムとは反対側に、感圧式接着剤(P−3132、リンテック社製)を介してアルミ蒸着フィルム(パナック社製メタライト125KT2)を設置し、反射色度及び反射輝度を計測器(ELDIM社製EZ Constrast)で測定し、漏れ光比、色差を算出した。
また周辺照度400ルクス(明所)の室内にて、10人で観察を行い、下記の基準に従い、目視により評価した。なお図2の目視評価化は、最多数の評価を観察結果としている。ここで二重丸は、色差が小さく、良好と知覚される場合であり、色差は<8.0であった。
また○は、色差は少しあるが、実使用上問題ない程度と判断される場合であり、色差は<10.0であった。また×は、色差があり、実使用上問題があると判断される場合であり、色差は≧10.0であった。
これら実施例、比較例では、極角が大きくなるに従って漏れ光の比(漏れ光比)、色差が増大し、これにより斜めに大きく傾いた方向より見る場合程、表示画面の色味の変化が大きいことが判る。特に、比較例1〜4では、極角が40の場合に、既に色差が10.0より大きくなっており、これにより正面方向から見た場合に対する斜め方向から見た場合の色味の変化が知覚されることが判る。また比較例2〜4では、漏れ光の比が大きく増大していることにより、斜めから見た場合に表示画面が白味を帯びて認識されることになり、その結果、視認性が低下することになる。
しかしながら実施例1、2では、極角60度の場合でも、漏れ光の比が6.0より小さく、かつ色差が10.0より小さくなるように保持されており、これにより斜め方向から表示画面を見た場合の色味が、正面方向から表示画面を見た場合と異なっていると知覚されないようにすることができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
1 画像表示装置
2 画像表示パネル
3 反射防止フィルム
4 基材
5 正Cプレート
6 1/4波長板
7 直線偏光子
8 粘着剤層

Claims (5)

  1. 少なくとも直線偏光子、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長板、正Cプレートが配置された反射防止フィルムにおいて、
    極角0度から60度、方位角0度から360度において、もっとも漏れ光が多い角度の輝度を正面輝度で割り算した漏れ光の比が6.0より小さく、
    かつ極角0度から60度、方位角0度から360度方向の色味の中で、正面色味との差がもっとも大きい角度における正面色味との色差が、10.0より小さい
    反射防止フィルム。
  2. 前記1/4波長板は、
    面内位相差Reが、120nm以上、160nm以下であり、
    正Cプレートは、
    厚み方向のリタデーションRthが、−140nm以上、−40nm以下である
    請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 前記1/4波長板及び前記正Cプレートのうち少なくとも一方は、液晶化合物により形成された
    請求項1又は請求項2に記載の反射防止フィルム。
  4. 請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の反射防止フィルムが、前記正Cプレートがパネル面側となる配置により、画像表示パネルのパネル面に配置された
    画像表示装置。
  5. 前記画像表示パネルが、有機EL又は反射型液晶による画像表示パネルである
    請求項4に記載の画像表示装置。
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