JP2015169422A - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷房運転時に、筐体底面の第二吸い込み口14から吸い込まれた室内空気を熱交換器2の上流側まで導く吸い込み風路16の内壁面への結露を防止するとともに、吸い込み風路16内壁面を清潔にすることができるようにする。【解決手段】 吹き出し口4の後方で筐体2の底面に開口する第二吸い込み口14と、背面側を吹き出し風路壁7にて仕切られた吹き出し風路6と、吹き出し風路壁7の後方に形成され、第二吸い込み口14から吸い込まれた室内空気が熱交換器2の上流側まで流れる吸い込み風路16と、吹き出し風路壁7の背面に接して設置される断熱材20と、を備えたものであり、さらには断熱材20の後方に、断熱材20の背面を覆う非発泡成形された樹脂製の断熱材カバー21を有しているものである。【選択図】 図4

Description

この発明は、空気調和機の室内機に関し、特に、壁掛けタイプで筐体の底面に第二吸い込み口を有する空気調和機の室内機に関するものである。
室外機と室内機とを有するセパレート型の空気調和機の室内機にあって、空調する部屋の壁面上部に設置される壁掛けタイプの室内機の多くは、室内機の筐体の上面に室内空気の入口となる吸い込み口が形成されている。そして筐体の内部に熱交換器と室内ファンを有し、室内ファンの回転によって上面の吸い込み口から筐体内部に導いた室内空気を熱交換器にて冷やしたり暖めたりして調和空気とし、筐体下部の前面側に形成される吹き出し口から室内へと吹き出している。
冷房運転時に吹き出し口から吹き出される調和空気は、室内空気よりも低温な冷気であって室内空気よりも比重が大きいので、室内の下側に移動しようとする。そこで、冷房運転時に空調対象室内の空気の循環を良好とするために、筐体の上面の吸い込み口(以降、第一吸い込み口)とは別に、さらに筐体底面の吹き出し口より背面側(壁面寄り)となる位置に第二吸い込み口が形成されている室内機もある。(例えば特許文献1参照。)
このような筐体底面の第二吸い込み口には、回動してこの第二吸込み口を開口させたり閉じたりする開閉板が設けられている。そして、熱交換器を通過した空気を吹き出し口へと導く吹き出し風路の背面側には、吹き出し風路壁を隔てて、第二吸い込み口と筐体内部の熱交換器の上流側空間とを連通する吸い込み風路が形成される。
吸い込み風路は、吹き出し風路の背面側の隔壁となる吹き出し風路壁を挟んで、吹き出し風路と室内機の前後方向に隣り合っている。このため吹き出し風路壁は、前面が吹き出し風路に面し、その裏面となる背面が吸い込み風路に面していることになる。
室内送風ファンの回転により第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気は、この吸い込み風路を上方へと流れ、熱交換器の上流側空間に流入し、ここで第一吸い込み口から吸い込まれた室内空気と合流して熱交換器を通過する。吸い込み風路を出た後の室内空気は、熱交換器を通過する前に熱交換器の上流側を覆っているエアフィルターを通過する。これにより空気中に含まれている塵埃が、そのエアフィルターに捕捉される。
特開2012−220062号公報(0038〜0044欄、0054〜0061欄、図1、図5)
特許文献1に示すような吹き出し風路の背面側に、吹き出し風路壁を隔てて吸い込み風路を有する空気調和機の室内機においては、冷房運転時には、熱交換器で冷却されて室内空気よりも温度が低下した調和空気が吹き出し風路を流れるので、吹き出し風路壁もその調和空気により冷やされる。その結果、吹き出し風路壁の背面が面している吸い込み風路内を流れる室内空気中に含まれる水蒸気が、吹き出し風路壁により冷やされて凝縮し、吹き出し風路壁の背面に水滴(結露水)となって付着する。
このように、冷房運転時もしくは除湿運転時には、第二吸い込み口から吸い込まれる湿った室内空気により、吸い込み風路の内壁面に結露が生じることがあるため、付着した結露水が室内機外へ落下しないような手段を備えないとならないという課題があった。
また、第二吸い込み口から筐体内部に導かれる室内空気は、吸い込み風路を経てからエアフィルターを通過するため、吸い込み風路の内壁面には、エアフィルター通過前の室内空気中に含まれる塵埃が付着するという課題があった。
また、筐体底面の第二吸い込み口により、冷房運転時には冷気のよどみをなくし室内の空気の循環を良好する効果を奏するが、暖房運転時には筐体底面の第二吸い込み口が有効利用されていないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、冷房運転時に、筐体底面の第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気を熱交換器の上流側まで導く吸い込み風路の内壁面に結露が生じるのを防止するとともに、吸い込み風路内壁面を清潔にすることができる空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
またこの発明は、暖房運転時に、筐体底面の第二吸い込み口を利用して、ユーザ(使用者)の運転開始指示から短時間で吹き出し口からユーザが所望する温度の温風を吹き出すことができる空気調和機の室内機を提供することを目的とする。
この発明に係る空気調和機の室内機は、上面に第一吸い込み口、前面側下部に吹き出し口が形成され、内部に送風ファン、該送風ファンの上流側に配置される熱交換器を有する筐体と、吹き出し口の後方で筐体の底面に開口する第二吸い込み口と、送風ファンから吹き出し口に至り、背面側を吹き出し風路壁にて仕切られた吹き出し風路と、筐体の内部で吹き出し風路壁の後方に形成され、第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気を熱交換器の上流側に導く吸い込み風路と、吹き出し風路壁と吸い込み風路との間で、吹き出し風路壁の背面に接して設置される断熱材と、を備えたものであり、さらには断熱材の後方に、断熱材の背面を覆う非発泡成形された樹脂製の断熱材カバーを有して、吸い込み風路には断熱材が面することなく断熱材カバーが面しているものである。
また、この発明に係る空気調和機の室内機は、上面に第一吸い込み口、前面側下部に吹き出し口が形成され、内部に送風ファン、該送風ファンの上流側に配置される熱交換器を有する筐体と、吹き出し口から吹き出される吹き出し風の上下方向の向きを調整する上下風向板と、吹き出し口の後方で筐体の底面に開口する第二吸い込み口と、送風ファンから吹き出し口に至り、背面側を吹き出し風路壁にて仕切られた吹き出し風路と、筐体の内部で吹き出し風路壁の後方に形成され、第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気を熱交換器の上流側に導く吸い込み風路と、回動して第二吸い込み口を開閉する開閉板と、当該空気調和機の室内機の運転を制御する制御装置と、を備え、開閉板が、回動の支点を後端部に有し、前端が下向きに前から後へと回動することで第二吸い込み口を開口する構成であって、制御装置が、当該空気調和機の暖房運転開始時に、熱交換器の温度Thが予め定められた温度Ta以上となるまで、もしくは当該暖房運転の開始から予め定められた時間が経過するまで、開閉板を開いて第二吸い込み口を開口させるとともに上下風向板の向きを調整して、吹き出し風の少なくとも一部が第二吸い込み口に流れるショートサーキットを形成するものである。
この発明によれば、冷房運転時に、筐体底面の第二吸い込み口から室内空気を熱交換器の上流側まで導く吸い込み風路で室内空気中の水分が結露するのを防止できるとともに、吸い込み風路の内壁面を清潔にすることが可能な空気調和機の室内機を得ることができる。
また、この発明によれば、筐体底面の第二吸い込み口を利用して、使用者の暖房運転開始指示から短時間で吹き出し口から温風を吹き出すことが可能な空気調和機の室内機を提供することができる。
この発明の実施の形態1における室内機の斜視図である。 図1の室内機の開閉板が開いた状態の斜視図である。 図1の室内機の縦断面図である。 図2の室内機の縦断面図である。 図1の室内機における開閉板の単体斜視図である。 図1の室内機に取り付けられた状態の開閉板の部分斜視図である。 この発明の実施の形態2における室内機の縦断面図である。 この発明の実施の形態3における室内機の縦断面図である。 図8の室内機における暖房運転時の制御フローチャートである。
実施の形態1.
図1および図2は、この発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機100を斜め下方から見た斜視図であり、図1は運転停止の状態、図2は冷房運転中の状態を示している。また、図3および図4は、その室内機100の縦断面図であり、図3が図1に対応した運転停止の状態、図4が図2に対応した冷房運転中の状態を示している。この室内機100は、屋外に設置される室外機(図示なし)と冷媒配管で接続されており冷凍サイクル回路が構成されている。
室内機100は、空調する部屋の壁面上部に設置される壁掛けタイプであり、図1から図4に示すように、背面ケース11と前面枠体12から成り、左右方向が長い直方体状の筐体10を有し、その筐体10の内部に、送風ファン1と、その送風ファン1の上流側に送風ファン1を囲うように、下向きにV字形状の熱交換器2とが配置されている。熱交換器2は、筐体10内部の前面側に位置する前側熱交換器2aと背面側に位置する背面側熱交換器2bとから構成されている。送風ファン1は細長い円筒状のクロスフローファンで、その長手方向が筐体10の左右方向となるように水平に配置されている。
筐体10の正面には、上部を支点に上下方向に回動することで開閉可能な前面意匠パネル13が取り付けられている。なおここでは、室内機100に対して、この室内機100が設置される部屋の壁面側の方向を背面側や後方、または奥側、後側と、その反対方向を前面側や前方、または正面側、前側と呼ぶこととし、この前面側と背面側を結ぶ方向を前後方向もしくは奥行き方向と呼ぶものとする。
筐体10の上面には、室内空気の入口となる格子状に形成された第一吸い込み口3が設けられている。そして筐体10の前面側下部には、この室内機100の左右方向に長く伸びる吹き出し口4が形成されている。吹き出し口4と筐体10の長手方向は同じ方向となる。また、筐体10の内部には、この室内機100の運転を制御する制御装置30が設置されている。制御装置30は制御基板を有し、その基板上に室内機100を運転制御するためのマイクロコンピュータを含む回路が構成されている
吹き出し口4には、室内への吹き出し風の風向を上下方向に調整する板状の上下風向板5が設置されており、室内機100の運転停止中は、図1および図3に示すように、上下風向板5が吹き出し口4を覆うような向きとなっている。上下風向板5は、図3および図4に示すように、前後方向に分かれた前側上下風向板5aと後側上下風向板5bから成り、それぞれ別々の駆動モータにより独立した回動制御が可能となっていて、制御装置30の指示に基づき回動して上下方向に角度を変更することで、吹き出し風の上下方向を変化させる。
送風ファン1の下流には、送風ファン1からその送風ファン1よりも下方に位置する吹き出し口4に至るまでの吹き出し風路6が形成されており、その吹き出し風路6は背面側を曲面状の吹き出し風路壁7にて仕切られている。吹き出し風路壁7は吹き出し風路6に対して凹むように湾曲しており、背面ケース11の前側に固定されている。
吹き出し風路6内で上下風向板5の奥側には、室内への吹き出し風の風向を左右方向に調整する左右風向板8が設置されている。左右風向板8は、吹き出し口4の左右方向に並列する複数の板状羽根から構成され、それら板状羽根が制御装置30の指示に基づき左右方向に角度を変更することで、吹き出し風の左右方向を変化させる。
筐体10内部で熱交換器2の上流側には、筐体10の内部に吸い込まれる室内空気中の塵埃を捕捉するエアフィルター9が設置されている。第一吸い込み口3および後述する第二吸い込み口14から吸い込まれた室内空気は、このエアフィルター9を通過した後で熱交換器2に流入する。
吹き出し口4の後方、すなわち壁面側で、筐体10の底面(下面)には、室内空気の入口となる第二吸い込み口14が形成されている。第二吸い込み口14は、筐体10の底面に、筐体10の左右方向に細長い長方形状に開口しており、この室内機100では、背面ケース11の底面に形成されている。第二吸い込み口14には、前後方向の端部を支点に前後方向に回動して、第二吸い込み口9を開閉する長方形状の開閉板15が取り付けられている。この室内機100では、開閉板15の後端部に回動の支点を設け、開閉板15が閉じた状態から、開閉板15の前端が下向きに前側から壁面側へと弧を描くように80度回動することで第二吸い込み口14が開口される。開閉板15の開閉は駆動モータによって行われ、制御装置30により制御される。回動角度は80度に限定されるものではないが、最大でも90度とするのが望ましい。
図3、4に示すように、吹き出し風路6の背面側の仕切り壁である吹き出し風路壁7の後方には、第二吸い込み口9から吸い込まれた室内空気を、筐体10内部で背面側熱交換器2bの上流側となる空間Sまで導く吸い込み風路16が形成されている。第二吸い込み口14から吸い込まれ吸い込み風路16を通ってきた室内空気は、この空間Sにて、第一吸い込み口3から吸い込まれた室内空気と合流する。吸い込み風路16の上端部には、吸い込み風路16を流れる室内空気が空間Sへ流入するための流入口17が形成されている。第二吸い込み口9と流入口17とが吸い込み風路16により連通している。エアフィルター9は、第一吸い込み口3を下流側で覆うとともに、この流入口17も下流側で覆っている。
吸い込み風路16は、前後左右を隔壁で囲まれ、第二吸い込み口14(ただし開閉板15が開いている状態)と流入口17とが開口したおおよそ長方体状の空間である。吸い込み風路16の背面側の隔壁となる後側風路壁18は、背面ケース11の背面壁が担っており、後側風路壁18は背面ケース11の一部である。後側風路壁18を含む背面ケース11は、樹脂材料のPS(ポリスチレン)を非発泡射出成形した樹脂成形品である。なお、樹脂材料は、PSに限らず、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)やPP(ポリプロピレン)のような他の汎用樹脂材料でもよい。
この室内機100の冷房運転もしくは除湿運転時には、制御装置30により開閉板15が開き第二吸い込み口14が開口されるが、吸い込まれる室内空気中の塵埃を捕捉するエアフィルター9が流入口17の下流側にあるため、吸い込み風路16を第二吸い込み口14から流入口17へと流れる室内空気は、エアフィルター9を通過する前の塵埃を含んだ状態の空気となる。このため、吸い込み風路16を流れる室内空気に含まれる塵埃が、吸い込み風路16の内壁面に付着し易い状況となっており、付着した塵埃やそれに伴う汚れを清掃して吸い込み風路16の清潔を保つ必要がある。
吸い込み風路16の前側の隔壁は、吹き出し風路6の後側となる部分と吹き出し風路6よりも上側となる部分とで構成が分かれている。まずは、吹き出し風路6よりも上側となる部分について説明する。この部分には前側風路壁19が形成されており、この前側風路壁19によって、背面側熱交換器2bの上流側空間である空間Sと吸い込み風路16とが隔てられている。ただし、上述した流入口17が前側風路壁19に開口しており、この流入口17により空間Sと吸い込み風路16とは連通している。前側風路壁19の前方には主として空間Sが位置し、奥側には吸い込み風路16が位置するが、どちらも熱交換器2を通過する前の室内空気が存在する空間であるため、前側風路壁19を挟んだ前後の空間の温度差はほとんどない。
この室内機100では、前側風路壁19は、吹き出し風路6の背面壁である吹き出し風路壁7と一体成形されていて、吹き出し風路壁7とともに背面ケース11の前側に固定されている。なお、前側風路壁19は、吹き出し風路7とは別体に成形してもよいし、背面ケース11と一体成形してもよい。いずれにしても、吹き出し風路壁7も前側風路壁19も、背面ケース11(後側風路壁18を含む)と同様に、PSもしくはABSもしくはPPを非発泡射出成形した樹脂成形品とする。
続いて、吸い込み風路16の前側の隔壁のうち、吹き出し風路6の後側となる部分について説明する。先に挙げた先行技術文献のような従来の室内機では、熱交換器にて温度調整された空気が吹き出し口に向かって流れる吹き出し風路と、筐体下面の第二吸い込み口から吸い込まれ熱交換器の上流側の空間に向かって室内空気が流れる吸い込む風路とが、吹き出し風路壁を挟んで、前後に隣り合っていた。すなわち、板状の吹き出し風路壁の前面が吹き出し風路に臨み、背面が吸い込み風路に面していた。
しかし、この実施の形態1に示す室内機100では、図3、4に示されるように、吹き出し風路壁7の後方には、吹き出し風路壁7の背面に接して断熱材20が設置されている。吹き出し風路7の背面は直接に吸い込み風路16には面していない。ここでは、吹き出し風路壁7の背面に接着剤により断熱材20を貼り付け固定している。なお、断熱材20の固定は、接着剤による貼り付け固定に限定されるものではない。例えば、吹き出し風路壁7の背面に、背面側へと突出する折り返し片や突起による固定枠を一体形成し、その固定枠に断熱材20を嵌め込んで固定してもよい。ただし、接着剤による貼り付け固定の方が吹き出し風路壁7の背面と断熱材20とを確実に接触させることができる利点がある。
この室内機100では、断熱材20として、断熱性が高く汎用性がある利点を活かして、発泡成形された発泡樹脂を用いており、その中でも特に汎用性の高いポリスチレン(PS)を発泡射出成形した発泡スチロール(発泡ポリスチレン)を使用している。なお、断熱材20は発泡スチロールに限定するものではなく、発泡ポリエチレンや発泡ポリウレタンなど他の発泡樹脂であってもよい。また、発泡樹脂ではないガラス繊維でできたグラスウールなども利用可能である。
発泡樹脂製の断熱材20は、吹き出し風路壁7の背面と接触させるために、後方に凹むように湾曲している吹き出し風路壁7に合わせて湾曲状に成形されている。このように、断熱材20は吹き出し風路7の形状に合った形状に成形可能な発泡樹脂を用いる方が、吹き出し風路壁7の背面と断熱材20とを接触させ易い。そしてその発泡樹脂の中でも、発泡成形が容易で特に汎用性の高い発泡スチロールをこの室内機100では使用している。
この室内機100を備えた空気調和機の冷房運転時もしくは除湿運転時では、制御装置30により開閉板15が開かれ、送風ファン1の回転により、筐体10上面の第一吸い込み口3からだけでなく、筐体10底面の第二吸い込み口14からも室内空気が吸い込まれ、それら吸い込まれた室内空気は、熱交換器2を通過する際に熱交換器2内を流れる冷媒との熱交換により冷却され、温度が低下した調和空気となって吹き出し風路6を通って、吹き出し口4から吹き出される。
吹き出し風路壁7は、吹き出し風路6を流れる冷却後の調和空気を吹き出し口4まで案内しているので、この調和空気によって冷やされる。このため、第二吸い込み口14から吸い込まれて吸い込み風路16を流れる冷却前の室内空気の温度よりも、吹き出し風路壁7の表面温度は低くなる。吹き出し風路壁7の吹き出し風路6に面する表面だけでなく、熱伝導により吹き出し風路壁7の背面の表面温度も同様に、吸い込み風路16を流れる室内空気の温度よりも低くなる。
先行技術文献として提示した特許文献1に示されるような従来の空気調和機の室内機であれば、冷房運転時の冷却された吹き出し風にて冷やされた吹き出し風路壁7の背面が、吸い込み風路16に直接に面しているため、吸い込み風路16を流れる室内空気の一部は、冷たい吹き出し風路壁7の背面によって冷やされてしまう。そのため、その室内空気中に含まれる水蒸気が吹き出し風路壁7の背面で凝縮し水滴となって付着し、いわゆる結露が生じてしまっていた。
しかしこの室内機100では、前後に位置する吹き出し風路壁7と吸い込み風路16との間に、吹き出し風路壁7の背面に接するようにして断熱材20が設置されている。この断熱材20によって、吸い込み風路16を流れる室内空気と、冷房運転の吹き出し風で冷やされた吹き出し風路壁7と、の間の熱の出入りが遮断されるので、吸い込み風路16を流れる室内空気が、吹き出し風路壁7によって冷やされることがない。そのため、吸い込み風路16を流れる室内空気中の水分が凝縮することなく、吸い込み風路16内での結露の発生が回避できる。よって、上述した従来の室内機では、吹き出し風路壁の背面に付着した結露水が第二吹き出し口から滴下するのを防止するために必要であった結露水の回収機構を、この室内機100では省くことができる。
さらに、この室内機100では、断熱材20の後方(背面側)に、断熱材カバー21を設置している。この断熱材カバー21は、吹き出し風路壁7や背面ケース11と同様に、PSもしくはABSもしくはPPを非発泡射出成形した樹脂成形品であり、少なくとも断熱材20の背面を覆っている。そのため、吸い込み風路16には断熱材20の背面が面しておらず、断熱材カバー21の背面が吸い込み風路16に面している。換言すれば、吹き出し風路6の後方に位置する吸い込み風路16の前面側を仕切る壁面は、断熱材カバー21となっている。
断熱材カバー21は、吹き出し風路壁7に取り付けられて固定されている。吹き出し風路壁7に形成された穴もしくは段部もしくは端部に、断熱材カバー21に形成された爪部(図示せず)を引っ掛けて固定している。ここでは、断熱材20は吹き出し風路壁7の背面に接着剤により貼り付け固定されているので、断熱材20と断熱カバー21との間には、前後方向に隙間が存在している。
なお断熱材20の固定については、接着剤を使用せずに、吹き出し風路壁7と断熱材カバー21とで断熱材20を挟んで保持するようにしてもよい。断熱材20の弾性力を利用し、断熱材カバー21で、断熱材20を前後方向に少し圧縮させ吹き出し風路7に押し付けるように保持して、断熱材20の吹き出し風路壁7背面への接触を確保するのである。このように断熱材20を固定する場合には、断熱カバー21は断熱材20の背面に接触する。断熱材カバー21の作用効果については後述する。
以上のように、この室内機100では、吹き出し風路壁7の背面に接触させて断熱材20を設置しているので、冷房運転中に吹き出し風路6の後方に位置する吸い込み風路16を流れる室内空気中の水分が結露して、吸い込み風路16の内壁面に水滴が付着してしまうことがなく、結露水の回収機構も不要とすることができるし、また、吸い込み風路16の内壁面に結露水に起因したカビの発生を防止することができる。
ここで組み立て手順であるが、湾曲した板状部品である吹き出し風路壁7(前側風路壁19を含む)の背面に断熱材20を接着や嵌め込みで固定し、さらに断熱材20の背面側に断熱カバー21を固定してから、吹き出し風路壁7を背面ケース11の前側に取り付け固定するようになる。断熱材20を吹き出し風路壁7と断熱材カバー21とで挟持して固定する場合でも、同様に断熱材20を先に挟持させた後で、吹き出し風路壁7を背面ケース11の前側に取り付ける。吹き出し風路壁7ではなく、断熱材カバー21を背面ケース11に取り付けることで吹き出し風路壁7を固定させてもよい。
吹き出し風路壁7と前側風路壁19を別体で設ける場合には、吹き出し風路壁7の取り付け時に前側風路壁19も背面ケース11の前側上部に取り付ける。前側風路壁19を吹き出し風路壁7に取り付けて固定するようにしてもよい。それぞれの取り付け構造は、爪係合によるものであるが、ネジ固定を使用してもよいし、爪固定とネジ固定とを併用してもよい。なお、図3および図4に示すように、背面ケース11の背面下部には、熱交換器2に接続する冷媒配管22が配置される。
この室内機100では、第二吸い込み口14を開閉する開閉板15が、背面ケース11に取り付けられている。図5は、その開閉板15の単体斜視図であり、室内機100において第二吸い込み口14を閉じているときの状態を斜め上方から見ている図となっている。図5に示すように、開閉板15は、矩形状の平板15aの左右両端のそれぞれの背面側(後端寄り)に支持片15dが突設している。
そして、左側の支持片15dの先端部には、外側面(左側面)から平板15aの長手方向と平行に円筒状の軸15bが、平板15aの左端よりも左側に(外側に)突出して形成されており、右側の支持片15dの先端部には、外側面(右側面)から、軸15bと同軸状に中空円筒状のボス15cが、平板15aの右端よりも右側に(外側に)突出して形成されている。平板15a、軸15b、ボス15c、2つの支持片15dは一体成形されており、背面ケース11と同様な非発泡成形された樹脂成形品である。
また、平板15aの後端部には、長手方向(左右方向)の中央にて、別体のストッパー23が固定されている。ストッパー23は、平板15aの長手方向にスライド可能で、ストッパー23の左側に突出するスライド軸23aを有し、つまみ部23bの左右方向の動きに連動してスライド軸23aは左右方向に平行移動可能となっている。
図示されないが、背面ケース11の第二吸い込み口14の左右両縁の背面寄りにはそれぞれ軸受が形成されており、両軸受の中心は同軸である。開閉板15が室内機100に取り付けられた状態では、左側の軸受には軸15bが回転自在に嵌合し、右側の軸受にはボス15cが回転自在に嵌合する。そしてボス15cの内周には駆動モータのモータ軸が固定され、モータ軸とボス15cは同期回転する。駆動モータは背面ケース11の底面の上側に固定されている。なお、右側の軸受がモータ軸を嵌合してよい。また、左右の構成が逆であってもよい。
図6は、開閉板15が室内機100に取り付けられ、第二吸い込み口14を開口している様子を斜め下方から見た部分斜視図となっている。ここに図示されるように、背面ケース11の第二吸い込み口14の後縁の中央部分には軸受アーム24が形成されており、アームの先端に中空円筒状の軸受部が形成されている。この軸受部にストッパー23のスライド軸23aが回動自在に嵌合し、駆動モータの回転により、軸15b、ボス15c、スライド軸23aが同軸状を同期回転し、軸受を支点に平板15aが回動する。
このように開閉板15は、回動の支点を平板15aの背面側(後端部)に置き、平板15aの前端が下向きに正面側(前)から奥側(後)に向かって弧を描くように回動することで、第二吸い込み口14が開口され、逆に奥側(後)から正面側(前)に向かって上向きに回動することで、開口していた第二吸い込み口14が閉ざされる。換言すると、開閉板15は、回動の支点を後端部に有して前後方向に回動して第二吸い込み口14を開閉する前開き構成となっている。
左右方向に細長い平板15aを、左右両端で回動支持するだけでなく、左右方向中央部においても軸受アーム24で回動支持することにより、平板15aが自重によってたわむ変形、すなわち中央部分が下がって湾曲状となる変形が防止できる。なお、開閉板15を回動する駆動モータの制御は制御装置30が行う。冷房運転中もしくは除湿運転中は第二吸い込み口14が開口され、リモコンから運転停止指示が室内機100に届くと、駆動モータが回転し開閉板15は閉じる。
この室内機100では、この開閉板15がユーザにより簡単に脱着することが可能であり、ここでその脱着方法について説明する。当該空気調和機の停止中に、開閉板15をユーザが手で開ける。開閉板15が閉じている状態では、少なくとも平板15aの前端および左右端と第二吸い込み口14の前縁および左右縁との3箇所(3辺)には、1〜3mm幅の隙間が設けられている。この隙間に指先を入れる、もしくは引っ掛けて、平板15aを押下げれば、駆動モータのトルクに打ち勝って容易に開閉板15aは回動し、開いた状態にすることができる。
このように手動にて、最大開き角度である80度まで回動させ開き状態にしたところで、この開閉板15は正面側から奥側へと下方に回動して閉から開状態へとなる前開き構成であるため、開閉板15の中央奥側に取り付けられているストッパー23が正面を向いて露出される。ユーザはそのストッパー23のつまみ部23bをつまむ、もしくは指を押し付け、ここでは右側にスライドさせる。つまみ部23bのスライドに連動してスライド軸23aが右側へ移動し、固定されている軸受アーム24の軸受から外れ、スライド軸23と軸受アーム24の嵌合が解除される。
スライド軸23と軸受アーム24との嵌合を解除した状態では、細長い平板15aが左右両端でしか支持されていないため、平板15aの弾性を利用して容易にたわませられる。そこで左右方向の中央部を後方すなわち壁側へ凹ませるように押して湾曲状に弾性変形(たわみ変形)させることで、軸15bとボス15cのどちらか一方を軸受から外すことができ、それに続いて他方を軸受から抜くことで、背面ケース11から開閉板15を取り外すことができる。
取り外すことにより、開閉板15を洗面所やお風呂場など別の場所で水洗いすることができ、付着した塵埃や汚れを除去でき、開閉板15の清潔性を維持することができる。なお、平板15aをたわみ変形させて、軸15bとボス15cの両方をほぼ同時に嵌合している軸受から取り外してもよい。なお、手動で開閉板15を開ける場合に、必ずしも最大開き角度まで開く必要はなく、ストッパー23のつまみ部23bをスライドさせられる状態であれば、最大開き角度よりも小さい開度であってもよい。ここで、開き角度とは、閉じた状態を0度として下向きに平板15aが回動する角度のことである。
取り外した開閉板15を背面ケース11に取り付ける場合には、上述の取り外し作業の逆を行えばよい。まず、軸15bかボス15cのどちらか一方を対応する軸受に嵌合し、平板15aを弓形にたわみ変形させて他方を軸受に嵌合させる。平板15aをたわませて軸15bとボス15cをほぼ同時に軸受に嵌合させるようにしてもよい。そして、開閉板15を開いた状態の向きにしてストッパー23を正面側に向け、つまみ部23bを左側にスライドさせて、連動するスライド軸23aを軸受アーム24に嵌合させることで取り付けが完了する。
このように、ユーザによる簡単な作業で開閉板15の背面ケース11への脱着が可能である。このため、開閉板15を水洗いする頻度も上がり、開閉板15の清潔性が維持される。開閉板15が下向き前開きな構成であるため、ストッパー23が正面を向いて露出する。そのため、室内機100が設置されている壁面を向いて手動で開閉板15を開く作業をしたユーザが、そのまま身体の向きを変えることなくストッパー23を正面に見ながらつまみ部23aをスライドさせることができる。また、軸15bおよびボス15cを軸受から外す作業もユーザはそのまま正面にそれら操作対象を見ながら作業可能となる。これにより、取り外し作業が容易で、作業が確実に遂行できるとともに、ユーザが安心感を持ちながら作業することができる。取り付け作業時にも同様な効果がある。
開閉板15は、前側に回動の支点を持たせ、後端が下向きに弧を描くように後から前へと回動するような後開きな構成であっても構わない。しかし、そのような後開きな構成で開閉板15脱着しようとすると、ストッパー23や軸15b、ボス15cといった操作対象が平板15aの後方に位置することになり、それらを見ながら作業することが困難となる。それら操作対象を見ながら作業しようと思ったら、壁に向かっている身体の向きを変えたり、首を後ろへひねったりしなければならなくなり、作業姿勢が悪くなって作業性が低下する。このため、開閉板15を脱着可能な構成とするのであれば、開閉板15は前開き構成の方が作業性の点で極めて有利である。
開閉板15を取り外すことで、第二吸い込み口14は全面的に開口する。これにより、吸い込み風路16の内壁面の清掃が容易となる。ユーザが、第二吸い込み口14から、極細の合成繊維で塵埃を除去する市販のハンディモップを挿入して、吸い込み風路16の内壁面に付着した塵埃を除去することが可能となる。第二吸い込口14の奥行き幅(前後方向の幅)によっては、ユーザが雑巾を持った手を直接に第二吸い込み口14から入れて、その雑巾で吸い込み風路16の内壁面を清掃することができる。
ここで、吸い込み風路16の内壁面とは、背面側は後側風路壁18の壁面であり、これは上述のとおり樹脂の非発泡成形品である背面ケース11の一部である。同様に前面側は、上部が前側風路壁19の壁面で、これは吹き出し風路壁7と一体成形された樹脂の非発泡成形品である。そして前面側の下部は、別体の断熱材カバー21の壁面で、これも上述のとおり樹脂の非発泡成形品である。吸い込み風路16の内壁面のうち、左右両側の壁面を構成する隔壁は、ここではそれぞれ背面ケース11に一体成形されている。ただし、これらは吹き出し風路7に一体成形されていてもよい。いずれにしても、左右両側の壁面も樹脂の非発泡成形品となる。
このように吸い込み風路16の内壁面は前後左右の四方すべてが、非発泡射出成形による樹脂成形品で構成されていることになる。これにより、吸い込み風路16に面する内壁面は四方すべてが凹凸のない滑らかな面となる。このため、ユーザがハンディモップや雑巾で、付着した塵埃や汚れを簡単に除去することができ、吸い込み風路16の内部を清潔にすることができる。なお、ここで凹凸のないとは巨視的なものであり、ミクロンオーダーの微小な凹凸まで含んでいない。
このように吸い込み風路16の内壁面の四方すべてを、樹脂の非発泡成形品の滑らかな面で構成させるために、この室内機100では、断熱材20の後方に樹脂の非発泡成形品である断熱材カバー21を設置し、この断熱材カバー21の背面を吸い込み風路16に臨ませているのである。もしこの断熱材カバー21を設置しない場合には、吸い込み風路16の前側下部には発泡スチロールである断熱材20が臨むことになる。
発泡スチロールのような発泡成形された樹脂成形品(発泡樹脂)は、その構造上、表面は凹凸のある粗い面となる。そのような面では凹み部に付着した塵埃や汚れが、ハンディモップや雑巾では除去できないこともあり、同じ清掃方法で清掃した場合では、断熱材カバー21のような非発泡成形された樹脂成形品による滑らかな面と比べると、塵埃や汚れが残ってしまい、吸い込み風路16の内部を清潔とすることができなくなる。
また、特にここで断熱材20として使用している発泡スチロールは、静電気を帯びやすい性質がある。そのため、ハンディモップや乾いた雑巾で清掃した際に、それらとの摩擦によって静電気を帯びてしまい、室内空気中の塵埃が引き寄せられて付着し易くなるという悪循環が起こり得るのである。
断熱材20が、発泡スチロール以外の発泡樹脂であっても、発泡スチロールと同様に表面は凹凸のある粗い面であって、吸い込み風路16に直接的に断熱材20を露出させれば、ハンディモップや雑巾等で拭くだけの簡単な清掃では、吸い込み風路16の内壁面を清潔とすることができなくなる。また、断熱材20としてガラス繊維から成るグラスウールを用いれば、その表面は綿状であって、そこに塵埃や汚れが付着すると、発泡樹脂よりもさらに除去するのが困難となる。
この室内機100では、断熱材20の背面を滑らかな面で構成される非発泡成形された樹脂成形品である断熱材カバー21が覆い、断熱材20が吸い込み風路16に露出されることなく、断熱材カバー21が吸い込み風路16に面しており、吸い込み風路16の内壁面が滑らかな非発泡成形された樹脂成形品で構成されているので、ユーザがハンディモップや乾いた雑巾で、断熱材カバー21を含む吸い込み風路16の内壁面に付着した塵埃や汚れを簡単に除去することができ、吸い込み風路16の内部を清潔に維持することができる。
また、上記のように断熱材カバー21を設置することにより、断熱材20が吸い込み風路16に露出することがないので、表面に付着した塵埃や汚れを除去するのが難しい断熱部材を断熱材20として吹き出し風路壁7の背面に設置することができる。
そして、吹き出し風路壁7の背面に接するように断熱材20を設置したことにより、冷房運転もしくは除湿運転時に、熱交換器2通過後の吹き出し風路6を流れる吹き出し風(冷風)で冷やされた吹き出し風路壁7と、吸い込み風路16を流れる室内空気と、の間の熱の移動がその断熱材20によって遮られるので、吸い込み風路16を流れる室内空気が吹き出し風路壁7により冷やされることがなく、吸い込み風路16の内壁面への結露の発生が回避できる。このため、吸い込み風路16の内壁面には結露水に起因するカビの発生が防止でき、吸い込み風路16内の清潔レベルをより高められる。また、吸い込み風路16内の結露水の回収機構を不要とすることができる。
また、第二吸い込み口14を開閉する開閉板15をユーザが脱着できるようにしたので、開閉板15を別の場所で水洗いすることもでき、開閉板15も清潔に維持することができる。そして、開閉板15を取り外すことで、第二吸い込み口14の周囲に突出物がなくなるので、ユーザがハンディモップや雑巾を第二吸い込み口14から挿し入れて吸い込み風路16の内壁面を清掃する際に、その清掃作業がし易く、また付着した塵埃や汚れの除去能力が高くなる。
さらに、開閉板15は回動の支点を後端部(背面側)に置き、前端が弧を描くように開く前開き構成としたことにより、ユーザによる開閉板15の脱着の際、ユーザは開いた状態の開閉板15に対して、身体や首をひねることなく操作対象を直接目で見ながら作業することができるので、開閉板15の脱着作業を容易にかつ確実に実施することができる。
断熱材20は、吹き出し風路6と吸い込み風路16が前後方向に重なる領域(対象領域)すべてに設置されるのが理想である。しかし構造上の物理的な制約によって対象領域すべてに設置することが困難な場合もある。このような場合であっても、形状や厚さが異なる複数の断熱材20を用いるなどして対象領域のできる限り広い範囲に設置することが望ましい。また、断熱材20の背面をすべて断熱材カバー21で覆うことが望ましく、そのために断熱材カバー21を複数用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態1による室内機100は、冷房運転や除湿運転だけでなく、暖房運転時であっても、上面の第一吸い込み口3からだけでなく、開閉板15を開いて第二吸い込み口14から室内空気を吸い込むようにしてもよい。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機200の縦断面図である。この図7において、図3および図4と同一の符号で示すものは、実施の形態1で説明した室内機100と同一もしくは相当する部品であり、ここでの説明は省略する。図7に示す室内機200が図4に示す室内機100と異なる点は、吹き出し風路壁7と吸い込み風路16を流れる室内空気との間の熱の出入りを抑える断熱構造である。
図7に示すようにこの室内機200では、実施の形態1における室内機100のように吹き出し風路壁7の背面には断熱材20を設置せず、吹き出し風路壁7の後側で吹き出し風路壁7と吸い込み風路16との間に、内部に空気が存在する空間25を形成している。そしてこの空間25は、内部の空気が空間25外部と流通しないように、密閉されている。空間25内には密閉するときの空気が存在しているが、密閉されており、空間25には空気の出入りがない。
密閉された空間25の形成方法は後述するが、このように内部に空気が存在する閉ざされた空間25を形成することで、吹き出し風路壁7と吸い込み風路16との間に、対流のほとんどない空気層が存在することになるため、この空気層が断熱効果を発揮し、冷房運転もしくは除湿運転時に、吹き出し風路6を流れる吹き出し風(冷風)で冷却された吹き出し風路壁7と、吸い込み風路16を流れる室内空気と、の間の熱の出入りが遮られる。このため、吸い込み風路16を流れる室内空気が吹き出し風路壁7により冷やされることがなく、吸い込み風路16の内壁面への結露の発生が回避できる。
吹き出し風路壁7と吸い込み風路16との間に断熱効果を発揮する空気層を設けるために、両者の間に空気が封じ込められた密閉された空間25が必要であるわけだが、以下にその空間25の形成方法について説明する。密閉された空間25は、吹き出し風路壁7の背面側に樹脂製の断熱カバー26を配置し、この断熱カバー26を吹き出し風路7の背面に振動溶着させることで形成する。断熱カバー26は、吸い込み風路16に面する板状部材であるカバー板26aと、カバー板26aから吹き出し風路壁7に向かって突出する接合リブ26bとを有し、これらが一体成形され箱状を成している。
断熱カバー26は、背面ケース11と同様に、PSもしくはABSもしくはPPを射出成形した非発泡な樹脂成形品である。断熱材カバー26のカバー板26aの背面、すなわち接合リブ26bが突出する面の反対側の面が吸い込み風路16に面し、この断熱カバー26が、吸い込み風路16の前側下部の隔壁となる。接合リブ26bは、板状で、カバー板26aの外周に沿って、もしくは外周に近い位置から筐体10の前後方向に突出し、上下左右の四方に閉じた状態となるように連続している。この突出した板状の接合リブ26bの先端が吹き出し風路壁7との接合面となる。
背面カバー11に装着する前の単体部品状態の吹き出し風路壁7の背面に、断熱カバー26の四方に閉じた接合リブ26bの先端面を接触させるとともに、カバー板26aに圧力を付与して断熱カバー26を吹き出し風路壁7に押し付け、その状態で断熱カバー26に圧力作用方向と直角な方向への横振動を与える。これにより、吹き出し風路壁7の背面と接合リブ26bの先端面とが摩擦熱により溶着する。接合リブ26bの先端はすべて吹き出し風路壁7の背面に接合される。
このような振動溶着にて、断熱カバー26の外周に沿って四方に閉じている板状の接合リブ26bの先端が全周にわたって吹き出し風路壁7の背面に接合されるので、吹き出し風路壁7の背面に、吹き出し風路壁7と断熱カバー26のカバー板26aとで前後方向を挟まれ、周壁として上下左右の四方を断熱カバー26の接合リブ26bで囲まれた空間25が形成される。そして接合リブ26bの先端がすべて吹き出し風路壁7の背面に接合されているので、形成される空間25は密閉状態となる。そのため、この空間25内には溶着時の空気が封じ込められた状態となる。空間25は密閉状態なので、空間25には空気の出入りが生じない。
なお、断熱カバー26の吹き出し風路壁7への接合方法は、振動溶着に限るものではなく、超音波溶着など他の溶着方法であってもよい。また、空間25の周壁となる接合リブ26bを断熱カバー26に形成したが、板状の接合リブ26bを吹き出し風路壁7の背面から突出させ、その先端面にカバー板26aを接合させる構成にしてもよい。また、吹き出し風路壁7の前面に圧力を作用させて吹き出し風路壁7を断熱カバー26に押し付け、吹き出し風路壁7を振動させて溶着させるようにしてもよい。
また、図7に示すように、吹き出し風路壁7もしくはカバー板26aが湾曲している場合には、接合リブ26bの先端の相手面への溶着が容易に行えないこともあるので、吹き出し風路壁7の背面からカバー板26aに向かって、およびカバー板26aから吹き出し風路壁7へと向かって、両方からそれぞれ接合リブ26bを突出させ、互いのリブの先端同士を接合(溶着)させるようにすれば、溶着作業の作業性が向上し、接合不良の発生リスクが抑制できる。
吹き出し風路壁7と、この吹き出し風路壁7の後方に吹き出し風路壁7と定められた距離を隔てて位置して、吸い込み風路16の前側下部の隔壁となって吸い込み風路16に面する板状部材であるカバー板26aと、前後方向に伸びてこれらを接続する板状の接合リブ(リブ)26bと、に囲まれ、接合リブ26bが周壁となって、吹き出し風路壁7と吸い込み風路16との間に空間25が形成される。
空間25の周壁となる接合リブ26bは、カバー板26aから突出してその先端が吹き出し風路壁7の背面に接合されていても、吹き出し風路壁7から突出してその先端がカバー板26aに接合されていてもよい。また、吹き出し風壁7とカバー板26aの両方からそれぞれ接合リブ26bを突出させ、それぞれの接合リブ26bの先端同士を接合させる構成にしてもよい。
また、接合強度を高めるために、空間25の周壁となる接合リブ26b以外に、四方に閉じた接合リブ26bの内側に別のリブを設け、そのリブの先端も吹き出し風路壁7の背面に溶着させてもよい。別のリブは、接合リブ26bと接続していてもよいし、接合リブ26bとは接続せずに独立して形成されていてもよい。
このようにして背面に断熱カバー26を溶着し、空気が存在する密閉の空間25を形成した吹き出し風路壁7を、爪固定やボルト固定、またはそれらの併用により背面カバー11の前側に取り付け固定することにより、前後方向に並列する吹き出し風路壁7と吸い込み風路16との間に空間25が位置し、その空間25内の空気による空気層が存在することとなる。
空間25は密閉されていて空間25の外部との空気の出入りがないので、空間25内に存在する空気の対流はほとんど生じない。このため、空間25内の空気層が断熱効果を発揮し、冷房運転もしくは除湿運転時に、吹き出し風路6を流れる冷たい吹き出し風で冷却された吹き出し風路壁7と、吸い込み風路16を流れる室内空気と、の間の熱の出入りが遮られる。よって、吸い込み風路16を流れる室内空気が吹き出し風路壁7により冷やされることがなく、吸い込み風路16の内壁面への結露の発生が回避できる。したがって、吸い込み風路16の内壁面には結露水に起因するカビの発生が防止でき、吸い込み風路16内の清潔レベルを高められるとともに、吸い込み風路16内の結露水の回収機構を不要とすることができる。
断熱カバー26は非発泡射出成形されているので、実施の形態1における室内機100の断熱材カバー21と同じく、その表面は凹凸のない滑らかな面であり、そのような表面である断熱カバー26の背面が吸い込み風路16に臨むことになるので、実施の形態1の室内機100と同様に、ユーザが第二吸い込み口14から挿入したハンディモップや雑巾で、付着した塵埃や汚れを簡単に除去することができ、吸い込み風路16の内部を清潔に維持することができる、という効果も兼ね備える。
この室内機200は、実施の形態1の室内機100における断熱材20の代わりに、密閉された空間25内の空気による断熱効果を利用して、吹き出し風路壁7と吸い込み風路16を流れる室内空気との間の熱の移動を遮ろうとするものである。この室内機200は、前面側から背面側に向かって、吹き出し風路6、吹き出し風路壁7、空気層となる空間25、断熱カバー26のカバー板26a、吸い込み風路16、後側風路壁18(背面カバー11)の順に並んでいる。
断熱効果を発揮する空気層を有する密閉された空間25は、吹き出し風路6と吸い込み風路16が前後方向に重なる領域(対象領域)すべてに設置されるのが理想である。しかし構造上の物理的な制約によって対象領域すべてに設置することが困難な場合もある。このような場合であっても、複数の断熱カバー26を用いて空間25を複数形成するなどして対象領域のできる限り広い範囲に設置することが望ましい。
なお、この実施の形態2による室内機200も、冷房運転や除湿運転だけでなく、暖房運転時でも、上面の第一吸い込み口3からだけでなく、開閉板15を開いて第二吸い込み口14から室内空気を吸い込むようにしてもよい。
実施の形態1の室内機100および実施の形態2の室内機200ともに、少なくとも吸い込み風路16を構成する樹脂部品の吸い込み風路16に面する表面に、防汚剤または帯電防止剤をコーティングすることによって、吸い込み風路16を流れる室内空気中の塵埃を吸い込み風路16の内壁面へ付着しにくくすることができ、ユーザの清掃頻度を低くする効果が得られる。脱着可能な開閉板15に対してこれらのコーティングを施しても同様な効果が得られる。
ここで帯電防止剤は、吸い込み風路16を構成する樹脂部品が静電気を帯びにくくして、もしくは静電気の蓄積を防いで、静電作用により塵埃が吸引されて吸い込み風路16の内壁面に付着するのを防止しようとするものである。
吸い込み風路16の周壁は、後側風路壁18と側壁を有する背面カバー11、前側風路壁19、断熱材カバー21もしくは断熱カバー26によって構成されているが、これらの構成部品の吸い込み風路16に面する面、すなわち吸い込み風路16の内壁面となる部分にのみ上述のコーティングを施すようにしてもよいが、それら構成部品のそれぞれをコーティング液に浸漬させ、部品全表面をコーティングするようにしてもよい。
実施の形態3.
この実施の形態3では、第二吸い込み口14や開閉板15を利用した暖房運転時の運転制御について説明する。この運転制御を行う空気調和機の構成は、上述した実施の形態1の室内機100であっても実施の形態2の室内機200であっても、どちらでもよいのであるが、ここでは実施の形態1の室内機100を用いて説明することとする。図8に示すように室内機100はさらに、熱交換器2の温度Thを測定する伝熱管温度センサー31を備えている。
熱交換器2はフィンアンドチューブ型であり、左右方向に並列する複数の金属製(ここではアルミ製)薄板であるフィンに、冷媒が流れる金属製の伝熱管(ここでは銅管)がフィンの並列方向に複数列、複数段で挿通されている。この伝熱管の外表面に金属製のホルダーを介して伝熱管温度センサー31が熱的に接触されていて、伝熱管の表面温度を測定している。この伝熱管温度センサー31が測定する温度を熱交換器2の温度Th(以降、熱交換器温度Th)としている。熱交換器温度Thの情報はリード線を介して制御装置30に入力される。暖房運転時には熱交換器2は凝縮器として作用し、ここを通過する室内空気に冷媒の凝縮熱を付与し、すなわち通過する室内空気を加熱して、吹き出し口4からは温風が吹き出るようになる。
ここでの室内機100の暖房運転開始時の動作、すなわち制御装置30による制御内容について図9に示すフローチャートに基づいて説明する。 ユーザがリモコンにより暖房運転の開始を指示すると、暖房運転が開始される(ステップS1)。まず、室外機に設置されている冷凍サイクルの圧縮機を駆動させ(ステップS2)、冷凍サイクルに冷媒を循環させる。また、制御装置30は、上下風向板5の向きを図8に示すようなショートサーキットモードとし(ステップS3)、開閉板15を開き第二吸い込み口14を開口する(ステップS4)。そして、送風ファン1を回転させる(ステップS5)。これにより、後述する第二吸い込み口14を利用した吹き出し風のショートサーキットが形成される(ステップS6)。
ここでステップS3の上下風向板5のショートサーキットモードとは、図8に示すように、前側上下風向板5aを吹き出し風が正面方向に吹き出る、いわゆる水平吹きとなる向きとするとともに、後側上下風向板5bを、吹き出し風が鉛直線方向下向き(重力方向)より当該室内機100が設置されている壁面側、すなわち後方へと傾斜した方向に吹き出る向きとする。前側上下風向板5aがほぼ横向きとなり、後側上下風向板5bが下向きよりもさらに壁面寄りに鋭角の範囲で傾斜している。ここで後側上下風向板5bが下向き(実質的に重力方向)よりも壁面寄りに傾斜している角度は、重力方向を基準線として反時計回りに30度となっている。
なお、この上下風向板5のショートサーキットモードであるが、前側上下風向板5aと後側上下風向板5bの両方を、吹き出し風が重力方向よりも当該室内機100が設置されている壁面側へと傾斜した方向に吹き出る向きにすることでもよい。
ステップS4における開閉板15が開く際の開き角度であるが、閉じた状態から90度以下とする。ここでは、最大開き角度(回動角度)を下向きに80度としているので、その最大角度である80度まで開いた状態で静止させる。
送風ファン1はこの室内機100の通常運転時において回転数が3段階に切り換え可能となっていて、制御装置30がその回転数を制御する。回転数が最も高く吹き出し風量が最大となる回転数モードが強風であり、回転数が最も低いモードが弱風、強風と弱風のほぼ中間の回転数となるモードが中風である。ステップ5における送風ファン1の回転数は、上記の3つのモードの中の弱風モードが選択され、ここでは600rpmとなっている。
ステップ6のショートサーキットの形成においては、送風ファン1の回転数が弱風モードであって吹き出し風の風速が弱いため、図8にて点線矢印で示されるように、室内機100下方の壁面方向に傾斜した後側上下風向板5bに風向を調整されて重力方向よりも壁面寄りに吹き出された吹き出し風の一部が、送風ファン1の回転による吸引作用にてすぐに第二吸い込み口14から吸い込まれる現象が生じる。言い換えれば、吹き出し口4から吹き出された吹き出し風が室内を循環することなくすぐに第二吸い込み口14から吸い込まれる、いわゆるショートサーキットが発生する。
なお、ステップ5の送風ファン1の回転数であるが、通常運転時では用いられないような弱風モードの回転数よりもさらに低い、例えば450rpmのような回転数に設定して、ショートサーキット形成時の吹き出し風の風速をより弱めるようにしてもよい。吹き出し風の風速が弱い場合では、ステップS3における上下風向板5のショートサーキットモードを、吹き出し風が重力方向となるような通常運転時の下吹きの向きに設定することでも、第二吸い込み口14を使った吹き出し風のショートサーキットが形成可能である。
このように吹き出し口4から吹き出された吹き出し風の少なくとも一部が第二吸い込み口14へと流れて第二吸い込み口14から吸い込まれるショートサーキットが形成されることにより、熱交換器2を通過後の空気が、吸い込み風路16を通って再度、熱交換器2を通過し熱交換器2で再加熱されることになる。このためショートサーキットのない場合に比べて、吹き出し風の温度を所望する温度に高めるまでに要する時間を短くすることができる。これは、ショートサーキットの形成により、温められた吹き出し風を熱交換器2に再度通過させることにより、ショートサーキットの形成がない場合に比べて、熱交換器温度Thの温度上昇が早いことが寄与している。
また、このショートサーキットが形成されている状態においては、開閉板15が平板15aの前端が前側から奥側へと下方に回動して閉状態から開状態になる前開き構成であるので、開閉板15の平板15aが、第二吸い込み口14の奥縁近傍から垂れ下がった状態となる。そのため、この開いた状態の開閉板15の平板15aが、後側上下風向板5bに風向を調整された吹き出し風の一部に対して、壁面方向への流れを塞き止めるとともに第二吸い込み口14へと導くガイドして機能する。このため、ショートサーキットして第二吸い込み口14に吸い込まれる吹き出し風量を多く確保することができ、短時間で吹き出し風の温度を所望する温度に高めることに貢献する。
開閉板15が、第二吸い込み口14の前側に回動の支点を有し、平板15aの後端が奥側から前側へと下方に回動して開く後開き構成であると、開いた状態の平板15aが、第二吸い込み口14の前側に下がって、後側上下風向板5bに風向を調整された吹き出し風の第二吸い込み口14へ向かう流れを遮るようになるので、第二吸い込み口14から再度吸い込まれる吹き出し風の風量が大きく減少し、ショートサーキットによる効果、すなわち吹き出し風の温度を所望する温度に高めるまでに要する時間を短くする効果が、前開き構成の開閉板15に比べて大幅に劣ることになる。第二吸い込み口14を利用した吹き出し風のショートサーキットにより暖房運転立ち上がり時に室温を早く上昇させるのには、前開き構成の開閉板15の方が効果的であり適している。
ステップS6で第二吸い込み口14を使った吹き出し風のショートサーキットが形成されると、ステップS7にて、制御装置30が、伝熱管温度センサー31が測定する熱交換器温度Thが予め定められた温度Ta以上であるか否かを判断し、Th≧Taとなったならば、ステップS8に進み、上下風向板5のショートサーキットモードを解除しショートサーキットを解消して、ステップS9の通常暖房運転へと移行する。ステップS9に進んですぐの段階では、まだ室温が設定温度までは到達していない場合が多く、ステップS9の通常暖房運転に移行すると、制御装置30は、送風ファン1の回転数を中風モードや強風モードに上昇させるとともに、上下風向板5を、吹き出し風が床面に向かうようになる、すなわち下吹きとなる向きに変更することとなる。上下風向板5のショートサーキットモードが通常運転時の下吹きとなる向きである場合は、その向きを維持することになる。
なお、上記した温度Taは、この室内機100ではTa=38℃に設定している。通常暖房運転に移行して、ショートサーキットが形成されているときよりも送風ファン1の回転数が高くなって、吹き出し風が室内に居る人に直接に当たるようなことがあったとしても、熱交換器温度Thが体温よりも高い38度以上となっているので、当たった人が冷風感を感じてしまうことを避けられる。温度Ta=38℃は一例であり、何℃に設定するかは設計マターであるが、冷風感の排除のためには、人の体温より高く設定するのが望ましい。
ステップS3における上下風向板5のショートサーキットモードで、前側上下風向板5aを水平吹きとなる向きにするのも、ショートサーキット形成中の送風ファン1の回転数が低いとはいえ、まだTh<Taの状態の熱交換器2を通過した吹き出し風がもし直接人体に当たってしまったらその人へ冷風感を与えることになってしまうので、そのような事態を避けるために、人体に直接吹き出し風が当たる可能性が低い水平吹きとなる向きとしている。
ステップS9で通常暖房運転に移行すると、この室内機100では開閉板15を閉じ、それ以降の暖房運転中は開閉板15を開けずに第二吸い込み口14を閉ざした状態とするようにしている。暖房運転中は、吹き出される温風(暖気)の密度が室内空気よりも小さいため、上下風向板5の調整が自動の場合には吹き出し風を床面に向けて吹き出す下吹きとなる向きとする。このため、室内温度とユーザによる設定温度の差が小さくなると、制御装置30は送風ファン1の回転数を弱風モードまで下げる。
吹き出し風が下吹きで風速が弱い状態で、吹き出し口4の後方に位置する第二吸い込み口14が開口していると、再びショートサーキットが形成される恐れがある。室内温度とユーザによる設定温度の差が小さい暖房の定常運転状態において、ショートサーキットが形成されて吹き出し風が再加熱されることは、熱交換能力を低下させエネルギー消費量の増加を招く。このため、暖房の定常運転中に第二吸い込み口14へのショートサイクルが形成されないように暖房運転中は開閉板15を閉ざしている。
しかし、下吹きの方向が室内機100より前方となるように、上下風向板5の向きを重力方向を基準線として例えば時計回りに20度のようにして、第二吸い込み口14からのショートサーキットが起こりにくくすることで、ステップS8で通常暖房運転に移行した後であっても、開閉板15を開いて第二吸い込み口14を開口してもよい。
または、ステップS9で通常暖房運転に移行した後では、制御装置30が送風ファン1の回転数に応じて開閉板15の開閉を制御してもよい。送風ファン1の回転数が大きく吹き出し風の風速が強いときには、第二吸い込み口14から吹き出し風が直接に吸い込まれることは起こりにくいので、例えば、強風モードと中風モードのときは開閉板15を開いておき、弱風モードになると開閉板15を閉じるというような制御を行ってもよい。どちらであっても、通常暖房運転へ移行した後でショートサーキットの形成を回避でき、第二吸い込み口14を使用して空調対象室内の空気の循環を良好とすることができる。
なお、冷房運転時や除湿運転時は、吹き出される冷気の密度が室内空気よりも大きいこと、またそのために、制御装置30が上下風向板5を吹き出し風が水平吹きとなる向きに制御することにより、送風ファン1の回転数に関わらずショートサーキットが形成されにくいので、運転中は常時、開閉板15が開いて第二吸い込み口14が開口された状態となる。
また、ステップS2〜S5はほぼ同時に行われるような説明であったが、ほぼ同時のステップS2〜S4の終了からしばらく時間をおいて、ステップS5の制御を行うようにしてもよい。または、ステップS2とS3の終了からしばらく時間をおいて、ステップS4とS5の制御をほぼ同時に行う、もしくはステップS2とS4を実行しその終了からしばらく時間をおいて、ステップS3とS5の制御をほぼ同時に行うようにしてもよい。いずれの場合でも、ステップS2の圧縮機駆動開始からステップS5の送風ファン1の回転開始までにしばらく時間をおくようにするのである。
圧縮機の起動直後は冷媒が冷凍サイクルを循環しているとはいえ、熱交換器温度Thは室温に近い温度であるので、もし吹き出し風が人体に当たってしまったらその人に冷風感を与えてしまう。このため、送風ファン1は回転させずに循環する冷媒の凝縮熱だけである程度まで熱交換器温度Thを高めるのである。送風ファン1が回転していないので吹き出し口4からの吹き出し風はなく、温度が低い吹き出し風が人体に当たることはない。
ステップS2の完了からステップS5の開始までにしばらくおく時間であるが、例えば1分間など予め定められた時間とする制御でもよいし、熱交換器温度Thが予め定められた温度Tb(ただし、Tb<Ta)以上となるまでの時間としてもよい。 なお、ステップS3とS4のいずれかはステップS2とほぼ同時に行って、当該空気調和機が暖房運転の指示を受けて開始したことを、ユーザが目で見て認識できるようにしておく必要がある。
また、ステップS7にて、熱交換器温度Thが予め定められた温度Ta以上であるか否かを判断するのではなく、暖房運転開始の指示、すなわち当該空気調和機の暖房運転の開始からの経過時間が予め定められた時間以上であるか否かを判断し、予め定められた時間以上であるならばステップS8に進むようにしてもよい。
以上のように、暖房運転開始時に吹き出し風の少なくとも一部に対して、第二吸い込み口14を使ったショートサーキットを形成し、熱交換器2を通過した空気を吹き出し口4からすぐに第二吸い込み口14から吸い込ませて熱交換器2で再加熱させるので、ショートサーキットのない場合に比べて、吹き出し風の温度がユーザの所望する温度に高まるまでの時間を短くすることができ、ユーザの運転開始指示から短時間で吹き出し口からユーザが所望する温度の温風を吹き出すことができるようになる。このため、暖房する部屋の室温が設定温度に到達までの時間を短縮でき、ユーザが所望する暖かい環境を早く提供することができる。
吹き出し風のショートサーキットが形成されている状態では、前開き構造の開閉板15が第二吸い込み口4の後端部に垂れ下がり、吹き出し口4からの吹き出し風の少なくとも一部を第二吸い込み口14へと導くガイドとして機能するので、ショートサーキットして第二吸い込み口14に吸い込まれる吹き出し風量を多く確保することができ、吹き出し風の温度が所望する温度に高まるまでの時間の短縮化に大きく貢献する。
実施の形態3による暖房運転開始時の制御は、室内機100だけではなく、実施の形態2の室内機200に対しても適用でき、同様な効果を得ることができる。なお、断熱材カバー21を備えずに断熱材20の背面が吸い込み風路16に面している構造の室内機であっても、また、吹き出し風路壁7の背面が吸い込み風路16に面している従来構造であっても、実施の形態3による暖房運転開始時の制御を行うことで、吹き出し風の温度が所望する温度に高まるまでの時間を短くすることができ、ユーザが所望する暖かい環境を早く提供できる効果が得られる。
1 送風ファン、2 熱交換器、3 第一吸い込み口、4 吹き出し口、5 上下風向板、6 吹き出し風路、7 吹き出し風路壁、10 筐体、14 第二吸い込み口、15 開閉板、16 吸い込み風路、20 断熱材、21 断熱材カバー、25 空間、26a カバー板(板状部材)、26b リブ、30 制御装置。

Claims (10)

  1. 上面に第一吸い込み口、前面側下部に吹き出し口が形成され、内部に送風ファン、該送風ファンの上流側に配置される熱交換器を有する筐体と、
    前記吹き出し口の後方で前記筐体の底面に開口する第二吸い込み口と、
    前記送風ファンから前記吹き出し口に至り、背面側を吹き出し風路壁にて仕切られた吹き出し風路と、
    前記筐体の内部で前記吹き出し風路壁の後方に形成され、前記第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気を前記熱交換器の上流側に導く吸い込み風路と、
    前記吹き出し風路壁と前記吸い込み風路との間で、前記吹き出し風路壁の背面に接して設置される断熱材と、
    を備えたことを特徴とする空気調和機の室内機。
  2. 前記断熱材の後方に、前記断熱材の背面を覆う非発泡成形された樹脂製の断熱材カバーを備え、
    前記吸い込み風路には前記断熱材が面することなく前記断熱材カバーが面していることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の室内機。
  3. 前記断熱材カバーが、前記吹き出し風路壁に取り付け固定されることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記断熱材が、発泡樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
  5. 上面に第一吸い込み口、前面側下部に吹き出し口が形成され、内部に送風ファン、該送風ファンの上流側に配置される熱交換器を有する筐体と、
    前記吹き出し口の後方で前記筐体の底面に開口する第二吸い込み口と、
    前記送風ファンから前記吹き出し口に至り、背面側を吹き出し風路壁にて仕切られた吹き出し風路と、
    前記筐体の内部で前記吹き出し風路壁の後方に形成され、前記第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気を前記熱交換器の上流側に導く吸い込み風路と、
    前記吹き出し風路壁と前記吸い込み風路との間に形成され、内部に空気が存在する密閉された空間と、を備え、
    前記空間が、
    前記吹き出し風路壁と、該吹き出し風路壁から後方に定められた距離を隔てて位置し前記吸い込み風路に面する板状部材と、前後方向に突出して前記吹き出し風路壁と前記板状部材とを接続する板状のリブと、に囲まれ、前記リブが周壁となって形成されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  6. 前記吹き出し風路壁から前記板状部材に向かって、および前記板状部材から前記吹き出し風路壁に向かって、それぞれ前記リブが突出され、互いの前記リブの先端が接合されて前記空間の周壁をなしていることを特徴とする請求項5に記載の空気調和機の室内機。
  7. 前記筐体に脱着可能に取り付けられ、回動して前記第二吸い込み口を開閉する開閉板を備え、
    前記開閉板は、回動の支点を後端部に有し、前端が下向きに前から後へと回動することで、前記第二吸い込み口を開口する構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
  8. 上面に第一吸い込み口、前面側下部に吹き出し口が形成され、内部に送風ファン、該送風ファンの上流側に配置される熱交換器を有する筐体と、
    前記吹き出し口から吹き出される吹き出し風の上下方向の向きを調整する上下風向板と、
    前記吹き出し口の後方で前記筐体の底面に開口する第二吸い込み口と、
    前記送風ファンから前記吹き出し口に至り、背面側を吹き出し風路壁にて仕切られた吹き出し風路と、
    前記筐体の内部で前記吹き出し風路壁の後方に形成され、前記第二吸い込み口から吸い込まれた室内空気を前記熱交換器の上流側に導く吸い込み風路と、
    回動して前記第二吸い込み口を開閉する開閉板と、
    当該空気調和機の室内機の運転を制御する制御装置と、を備え、
    前記開閉板が、回動の支点を後端部に有し、前端が下向きに前から後へと回動することで前記第二吸い込み口を開口する構成であって、
    前記制御装置が、
    当該空気調和機の暖房運転開始時に、前記熱交換器の温度Thが予め定められた温度Ta以上となるまで、もしくは当該暖房運転の開始から予め定められた時間が経過するまで、前記開閉板を開いて前記第二吸い込み口を開口させるとともに、前記上下風向板の向きを調整して、前記吹き出し風の少なくとも一部が前記第二吸い込み口に流れるショートサーキットを形成することを特徴とする空気調和機の室内機。
  9. 前記制御装置は、
    前記吹き出し風の少なくとも一部が重力方向、もしくは重量方向よりも後方に傾斜した方向に吹き出るように前記上下風向板の向きを調整することを特徴とする請求項8に記載の空気調和機の室内機。
  10. 前記制御装置は、
    前記熱交換器の温度Thが予め定められた温度Ta以上となったら、もしくは当該暖房運転の開始から予め定められた時間が経過したら、前記開閉板を閉じ、それ以降の暖房運転中は前記開閉板を開けないことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の空気調和機の室内機。
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