JP2015169347A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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基樹 谷村
渡辺 耕輔
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耕輔 渡辺
田中 章三
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章三 田中
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Abstract

【課題】2段圧縮のための低段側圧縮機および高段側圧縮機を活かして、冷却運転および加熱運転の同時運転を可能にするヒートポンプ装置、を提供する。【解決手段】ヒートポンプ装置は、熱源側熱交換器(37)と、第1利用側熱交換器(33)と、低段側圧縮機(31)と、高段側圧縮機(32)と、高段側圧縮機(32)の吐出側の冷凍回路(21)から分岐する分岐回路(24)上に設けられる第2利用側熱交換器(38)とを備える。第1利用側熱交換器(33)における冷却運転および第2利用側熱交換器(38)における加熱運転の同時運転時、第1利用側熱交換器(33)から送られる冷媒の一部が高段側圧縮機(32)に導かれるとともに、高段側圧縮機(32)により圧縮された冷媒が分岐回路(24)を通じて第2利用側熱交換器(38)に送られる。【選択図】図4

Description

この発明は、一般的には、ヒートポンプ装置に関し、より特定的には、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に下段側圧縮機および高段側圧縮機を備える2段圧縮式のヒートポンプ装置に関する。
従来のヒートポンプ装置に関して、たとえば、特開平4−80545号公報には、吹き出し温度が低い場合または外気温度が高い場合に、単段圧縮運転を可能にして、エネルギ効率が高い冷凍サイクルを実現することを目的とした、ヒートポンプ式空気調和機が開示されている(特許文献1)。
特許文献1に開示されたヒートポンプ式空気調和機は、第1圧縮部および第2圧縮部の2つの圧縮機構を有する圧縮装置と、単段圧縮運転および2段圧縮運転を切り換え制御する制御部とを備える。
また、特開2001−235246号公報には、単段圧縮運転および2段圧縮運転の切り換え機構を簡素化して、低コスト化および回路の簡素化を可能にし、同時に切り換え制御も容易に行なうことを目的とした、冷凍装置が開示されている(特許文献2)。
特許文献2に開示された冷凍装置では、単段圧縮運転および2段圧縮運転の切り換えを四路切り換え弁により行なう。
また、特開2001−56157号公報には、2段圧縮冷凍サイクルの高段圧縮機における冷凍機油の貯留量を確保し、トラブルを回避して信頼性を向上させることを目的とした、冷凍装置が開示されている(特許文献3)。
特許文献3に開示された冷凍装置は、2段圧縮式冷凍サイクルを行なう低段圧縮機および高段圧縮機と、第1膨張弁および第2膨張弁の間で中間圧の冷媒を気液分離する気液分離器と、その気液分離器と、低段圧縮機および高段圧縮機の間を接続する第1吐出管との間を接続するインジェクション管とを備える。気液分離器内におけるインジェクション管の内部管路は、J字状に形成されており、湾曲した下部には油孔が形成されている。気液分離器に貯留する冷凍機油は、その油孔からインジェクション管に流入し、ガス冷媒とともに高段圧縮機に送られる。
特開平4−80545号公報 特開2001−235246号公報 特開2001−56157号公報
上述の特許文献に開示されるように、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に低段側圧縮機および高段側圧縮機を備えた2段圧縮式のヒートポンプ装置が知られている。
2段圧縮の特徴として、外気温が低いとき、つまり凝縮側と蒸発側との圧縮比が大きいときに、効率がよいことが挙げられる。しかしながら、凝縮側と蒸発側との圧縮比が大きくない場合に2段圧縮を用いると、1段圧縮を用いた場合と比較して効率が低下してしまう。そこで、このような問題を解決するための手段として、1段圧縮および2段圧縮を条件により切り替える方式が利用されている。
1段圧縮および2段圧縮を切り替え可能なヒートポンプ装置においては、蒸発圧力が低くて高圧縮比の運転が要求される加熱(暖房)運転時に2段圧縮が用いられる一方、逆サイクルとなる冷却(冷房)運転または除霜運転時には、熱源側熱交換器における冷媒圧力に対応する冷媒温度は必ずしも外気温に追従する必要がないため、一般的に1段圧縮よりも2段圧縮が用いられる。このとき、高段側圧縮機は停止しており、使用用途がない。
一方、ヒートポンプ装置において、冷却運転と加熱運転とを切り替えて運転するためには、一度運転を停止し、そのあと逆サイクルで運転を再開する必要がある。たとえば、夏に冷房と給湯とを同時に行なうといった要求があるが、冷却運転と加熱運転とを同時に行なうことはできない。
そこでこの発明の1つの目的は、上記の課題を解決することであり、2段圧縮のための低段側圧縮機および高段側圧縮機を活かして、冷却運転および加熱運転の同時運転を可能にするヒートポンプ装置を提供することである。
次に、2段圧縮式のヒートポンプ装置では、高段側圧縮機における冷媒の吸い込み温度および吐出温度が上昇し、圧縮機の動作範囲を超えるという問題がある。このような問題を解決する手段として、低段側圧縮機および高段側圧縮機間の管路と、利用側熱交換器(凝縮器)および熱源側熱交換器(蒸発器)間の管路とを接続するようにインジェクション管路を設け、利用側熱交換器および熱源側熱交換器間の管路を流通する冷媒の一部を、インジェクション管路を通じて低段側圧縮機および高段側圧縮機間の管路に注入する方法がある。この場合、高段側圧縮機における冷媒の吸い込み温度を低下させて、信頼性を保った運転を実現することができる。
一方、ヒートポンプ装置に用いられる圧縮機では、そのシリンダ内に貯留する冷凍機油を用いて圧縮機構や軸受け等の潤滑を行なう。しかしながら、インジェクション管路を通じて低段側圧縮機および高段側圧縮機間の管路に注入される冷媒量によっては、高段側圧縮機に液冷媒が過度に供給される場合が起こり得る。この場合、高段側圧縮機における圧縮工程に伴って高段側圧縮機のシリンダ内の冷凍機油が液冷媒と一緒に吐出され易くなり、シリンダ内の冷凍機油が急激に減少するおそれがある。
そこでこの発明の別の目的は、上記の課題を解決することであり、高段側圧縮機における冷凍機油の油量を適正に保つヒートポンプ装置を提供することである。
この発明の1つの局面に従ったヒートポンプ装置は、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に設けられ、冷媒および熱源の間で熱交換を行なう熱源側熱交換器と、冷凍回路上に設けられ、冷媒および利用流体の間で熱交換を行なう第1利用側熱交換器と、冷凍回路上に設けられ、第1利用側熱交換器における加熱運転時に熱源側熱交換器から送られる冷媒を圧縮し、第1利用側熱交換器における冷却運転時に第1利用側熱交換器から送られる冷媒を圧縮する低段側圧縮機と、冷凍回路上に設けられ、低段側圧縮機から送られる冷媒を圧縮する高段側圧縮機と、高段側圧縮機の吐出側の冷凍回路から分岐する分岐回路上に設けられ、冷媒および利用流体の間で熱交換を行なう第2利用側熱交換器とを備える。第1利用側熱交換器における冷却運転および第2利用側熱交換器における加熱運転の同時運転時、第1利用側熱交換器から送られる冷媒の一部が高段側圧縮機に導かれるとともに、高段側圧縮機により圧縮された冷媒が分岐回路を通じて第2利用側熱交換器に送られる。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、第1利用側熱交換器および熱源側熱交換器の間の冷凍回路上に設けられ、冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器と、第1利用側熱交換器および気液分離器の間の冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第1減圧装置と、気液分離器および熱源側熱交換器の間の冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第2減圧装置とをさらに備える。分岐回路は、気液分離器で分離された気相の冷媒の一部を、低段側圧縮機および高段側圧縮機の間の冷凍回路に導くインジェクション回路に接続される。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、分岐回路上に設けられ、第2利用側熱交換器から送られる冷媒を減圧する第3減圧装置をさらに備える。
また好ましくは、第3減圧装置は、分岐回路を形成する管路を遮断する機能を有する。
また好ましくは、分岐回路は、低段側圧縮機の吐出側の冷凍回路に接続される。
この発明の別の局面に従ったヒートポンプ装置は、冷媒および熱源の間で熱交換を行なう熱源側熱交換器と、冷媒および利用流体との間で熱交換を行なう利用側熱交換器と、熱源側熱交換器から送られる冷媒を圧縮する低段側圧縮機と、冷凍機油を収容するシリンダを有し、低段側圧縮機から送られる冷媒をシリンダ内で圧縮する高段側圧縮機と、利用側熱交換器から送られる冷媒を減圧する第1減圧装置と、第1減圧装置から送られる冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器と、気液分離器の液相側に接続され、気液分離器から送られる冷媒を減圧する第2減圧装置と、気液分離器の気相側に接続され、気液分離器から送られる冷媒を、低段側圧縮機と高段側圧縮機との間の管路上に導くインジェクション管路と、シリンダ内の冷凍機油が予め定められた油量以上となるように、第2減圧装置における減圧比および高段側圧縮機の吐出流量の少なくともいずれか一方を制御する制御部とを備える。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、第1減圧装置と気液分離器との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T1を検出する第1温度検出部と、低段側圧縮機と高段側圧縮機との間の管路上に設けられ、インジェクション管路を流れる冷媒が合流した後の冷媒の温度T2を検出する第2温度検出部とをさらに備える。制御部は、第1温度検出部で検出された冷媒の温度T1と、第2温度検出部で検出された冷媒の温度T2との比較に基づいて、シリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する。
また好ましくは、制御部は、第2温度検出部で検出された冷媒の温度T2が第1温度検出部で検出された冷媒の温度T1と等しくなる状態が、予め定められた時間だけ続いた場合に、シリンダ内の冷凍機油の油量が適正でないと判定する。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、第1減圧装置と気液分離器との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T1を検出する第1温度検出部と、高段側圧縮機と利用側熱交換器との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T3および圧力Pをそれぞれ検出する第3温度検出部および圧力検出部とをさらに備える。制御部は、p(圧力)−h(比エンタルピ)線図において、第1温度検出部で検出された冷媒の温度T1から定まる中間圧力線と、第3温度検出部および圧力検出部で検出された冷媒の温度T3および圧力Pから定まる点を通る等エントロピ線との交点から、比エンタルピH´を特定し、比エンタルピH´と、中間圧線上における飽和蒸気の比エンタルピHとの比較に基づいて、シリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、低段側圧縮機と高段側圧縮機との間の管路であって、インジェクション管路を流れる冷媒が合流した後の冷媒が流れる管路上に設けられ、液冷媒を貯留するためのバッファ部をさらに備える。バッファ部は、液冷媒とともに貯留された冷凍機油を高段側圧縮機に戻す戻し管路を有する。
この発明の1つの局面に従えば、2段圧縮のための低段側圧縮機および高段側圧縮機を活かして、冷却運転および加熱運転の同時運転を可能にするヒートポンプ装置を提供することができる。
また、この発明の別の局面に従えば、高段側圧縮機における冷凍機油の油量を適正に保つヒートポンプ装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れを示す回路図である。 この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、加熱運転(1段圧縮)時の冷媒流れを示す回路図である。 この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、冷却運転時の冷媒流れを示す回路図である。 この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、冷却運転および加熱運転の同時運転時の冷媒流れを示す回路図である。 この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ装置において、冷却運転および加熱運転の同時運転時の冷媒流れを示す回路図である。 この発明の実施の形態3におけるヒートポンプ装置を示す回路図である。 図6中のヒートポンプ装置によるヒートポンプサイクルを示すモリエル線図である。 図6中のヒートポンプ式装置において、高段側圧縮機のシリンダ内の冷凍機油量の制御方法のフローチャートを示す図である。 この発明の実施の形態4におけるヒートポンプ装置を示す回路図である。 図9中のヒートポンプ装置において、高段側圧縮機のシリンダ内の冷凍機油量の制御方法のフローチャートを示す図である。 図9中のヒートポンプ装置において実行される制御を説明するためのモリエル線図である。 この発明の実施の形態5におけるヒートポンプ装置を示す回路図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れを示す回路図である。図2は、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、加熱運転(1段圧縮)時の冷媒流れを示す回路図である。図3は、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、冷却運転時の冷媒流れを示す回路図である。図4は、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置において、冷却運転および加熱運転の同時運転時の冷媒流れを示す回路図である。
図1から図4を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ装置10は、その回路構成として、冷凍回路21、インジェクション回路22、1段圧縮切り替え回路26および分岐回路24を有する。これらの回路には、冷媒として、たとえばR410Aが封入されている。
冷凍回路21は、環状に延びて、ヒートポンプサイクルを構成している。冷凍回路21の経路上には、第1利用側(室内側)熱交換器33および熱源側(室外側)熱交換器37が設けられている。第1利用側熱交換器33は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、利用流体(水または空気)との間で熱交換を行なう。熱源側熱交換器37は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、熱源(外気)との間で熱交換を行なう。
冷凍回路21の経路上には、第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36がさらに設けられている。
第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36は、第1利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間に設けられている。第1利用側熱交換器33から熱源側熱交換器37に向かう冷凍回路21の経路上において、第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36は挙げた順に並んでいる。すなわち、気液分離器35は、第1利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間に設けられている。第1減圧装置34は、第1利用側熱交換器33と気液分離器35との間に設けられている。第2減圧装置36は、気液分離器35と熱源側熱交換器37との間に設けられている。
図1中に示す加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れを想定して冷凍回路21の構成を説明すると、第1減圧装置34は、第1利用側熱交換器33から送られた冷媒を減圧する。第1減圧装置34は、第1利用側熱交換器33における冷媒の過冷却を制御するための減圧装置として設けられている。
気液分離器35は、第1減圧装置34から送られた冷媒を気相状態の冷媒と液相状態の冷媒(液冷媒)とに分離する。気液分離器35は、気相状態の冷媒が配置される気相冷媒空間35aと、液相状態の冷媒が配置される液相冷媒空間35bとを有する。
第2減圧装置36は、配管を通じて気液分離器35の液相冷媒空間35bに接続されている。第2減圧装置36は、気液分離器35から送られた液冷媒を減圧する。第2減圧装置36は、熱源側熱交換器37における冷媒の過熱度と、後述するインジェクション回路22によるインジェクション冷媒量とを制御するための減圧装置として設けられている。本実施の形態では、第1減圧装置34および第2減圧装置36として、膨張弁が用いられている。
冷凍回路21の経路上には、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32がさらに設けられている。
低段側圧縮機31および高段側圧縮機32は、熱源側熱交換器37と第1利用側熱交換器33との間に設けられている。冷凍回路21の経路上において、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32は、第1利用側熱交換器33および熱源側熱交換器37を挟んで、第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36の反対側に設けられている。熱源側熱交換器37から第1利用側熱交換器33に向かう冷凍回路21の経路上において、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32は挙げた順に並んでいる。すなわち、低段側圧縮機31は、熱源側熱交換器37と高段側圧縮機32との間に設けられている。高段側圧縮機32は、低段側圧縮機31と利用側熱交換器33との間に設けられている。
低段側圧縮機31は、熱源側熱交換器37から送られた低圧の冷媒を中間圧まで圧縮する低圧側の圧縮機として設けられている。高段側圧縮機32は、低段側圧縮機31から送られた中間圧の冷媒をさらに高圧に圧縮する高圧側の圧縮機として設けられている。
本実施の形態では、低段側圧縮機31が、冷媒の吐出容量を制御可能な可変容量タイプの圧縮機(たとえば、回転数を変更可能なインバータ仕様の圧縮機)であり、高段側圧縮機32が、回転数が一定速タイプの圧縮機である。なお、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32の少なくともいずれか一方が、可変容量タイプであればよく、回転数が一定速の低段側圧縮機31と可変容量の高段側圧縮機32との組み合わせや、可変容量の低段側圧縮機31と可変容量の高段側圧縮機32との組み合わせであってもよい。低段側圧縮機31が容量可変タイプである場合、高負荷時における運転可能範囲が広がる。
冷凍回路21の経路上には、加熱(暖房)運転および冷却(冷房)運転の切り換えを可能とするための四方弁44がさらに設けられている。
四方弁44は、加熱運転時、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32(一段圧縮運転時の場合、低段側圧縮機31のみ)により吐出された冷媒を利用側熱交換器33に導き、冷却運転時、低段側圧縮機31により吐出された冷媒を熱源側熱交換器37に導くように冷媒流れを制御する。
冷凍回路21の経路上には、第1二方弁41がさらに設けられている。第1二方弁41は、高段側圧縮機32および第1利用側熱交換器33の間の冷凍回路21に設けられている。第1二方弁41は、高段側圧縮機32および第1利用側熱交換器33の間の冷凍回路21における冷媒流れを許容または遮断する開閉弁として設けられている。
インジェクション回路22は、気液分離器35の気相冷媒空間35aに分離された冷媒の一部を、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間の冷凍回路21(合流位置28)に導くように設けられている。
より具体的には、インジェクション回路22は、その両端が、気液分離器35の気相冷媒空間35aと、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間の冷凍回路21とにそれぞれ繋がるように設けられている。インジェクション回路22の冷媒入り口は、気液分離器35の気相冷媒空間35aに接続され、インジェクション回路22の冷媒出口(合流位置28)は、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間の冷凍回路21に接続されている。
インジェクション回路22の経路上には、第2二方弁43が設けられている。第2二方弁43は、インジェクション回路22における冷媒流れを許容または遮断する開閉弁として設けられている。
1段圧縮切り替え回路26は、2段圧縮の加熱運転から1段圧縮の加熱運転への切り替えを可能とするように設けられている。
より具体的には、1段圧縮切り替え回路26は、1段圧縮の加熱運転時、低段側圧縮機31から吐出された冷媒を、高段側圧縮機32を迂回させて第1利用側熱交換器33に直接、導くように設けられている。1段圧縮切り替え回路26は、その両端が、第1二方弁41および第1利用側熱交換器33の間の冷凍回路21と、第2二方弁43および合流位置28の間のインジェクション回路22とにそれぞれ繋がるように設けられている。
1段圧縮切り替え回路26の経路上には、第3二方弁42が設けられている。第3二方弁42は、1段圧縮切り替え回路26における冷媒流れを許容または遮断する開閉弁として設けられている。
分岐回路24は、高段側圧縮機32の吐出側の冷凍回路21から分岐するように設けられている。分岐回路24は、インジェクション回路22に接続されている。より具体的には、分岐回路24は、高段側圧縮機32および第1二方弁41の間の冷凍回路21から分岐するように設けられている。分岐回路24は、気液分離器35および第2二方弁43の間のインジェクション回路22に接続されている。
分岐回路24の経路上には、第2利用側熱交換器38および第3減圧装置39が設けられている。第2利用側熱交換器38は、分岐回路24の、冷凍回路21からの分岐位置と、第3減圧装置39との間に設けられている。第3減圧装置39は、第2利用側熱交換器38と、分岐回路24の、インジェクション回路22への接続位置との間に設けられている。
第2利用側熱交換器38は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、利用流体(水または空気)との間で熱交換を行なう。第3減圧装置39は、第2利用側熱交換器38から送られる冷媒を減圧する。第3減圧装置39は、分岐回路24を形成する管路を遮断する機能を有する。すなわち、第3減圧装置39は、減圧装置としての機能と、分岐回路24における冷媒流れを遮断可能な開閉弁としての機能とを併せ持つ。
本実施の形態におけるヒートポンプ装置10では、第1利用側熱交換器33による加熱運転(2段圧縮)と、第1利用側熱交換器33による加熱運転(1段圧縮)と、第1利用側熱交換器33による冷却運転(除霜運転)と、第1利用側熱交換器33による冷却運転および第2利用側熱交換器38による加熱運転の同時運転との4つの運転モードが選択可能である。
なお、冷却運転および加熱運転の同時運転の代表的な例としては、第1利用側熱交換器33において冷房を行ない、第2利用側熱交換器38において給湯を行なう組み合わせが挙げられるが、本発明はこのような組み合わせに限られるものではない。
最初に、図1中に示す加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れについて説明する。このとき、第1二方弁41、第2二方弁43、第3二方弁42および第3減圧装置39は、それぞれ、開状態、開状態、閉状態および閉状態に制御される。
本運転モードでは、高段側圧縮機32から吐出されたガス冷媒は、第1利用側熱交換器33に流入し、凝縮した高温の液冷媒となる。このとき、冷媒から利用流体への放熱によって利用流体が加熱される。高温の液冷媒が第1減圧装置34を通過することによって、冷媒の圧力、温度が低下する。
次に、冷媒は、気液分離器35に流入して、気相と液相とに分離される。分離された液冷媒が第2減圧装置36を通過することによって、冷媒の圧力、温度がさらに低下する。次に、冷媒が熱源側熱交換器37を通過することによって、冷媒は外気から吸熱して蒸発する。冷媒は、低段側圧縮機31に流入して、中間圧力まで圧縮される。
一方、気液分離器35の気相冷媒空間35aに分離された冷媒(インジェクション冷媒)の一部は、インジェクション回路22を通って、低段側圧縮機31から吐出された冷媒と合流位置28において合流する。インジェクション冷媒の温度は、低段側圧縮機31から吐出された冷媒の温度よりも低いため、インジェクション冷媒合流後の冷媒温度は、低下する。
加熱運転時、外気温が低温になって蒸発圧力が低下すると圧縮比が大きくなるが、低段側圧縮機31における圧縮工程の後であって、高段側圧縮機32による圧縮工程の前の段階で、中間圧の冷媒にインジェクション冷媒を注入して冷媒流量を増大させることによって、吐出温度を異常に上昇させることなく加熱能力を確保することができる。
続いて、上記の加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れの説明をもとに、図2中に示す加熱運転(1段圧縮)時の冷媒流れについて説明する。このとき、第1二方弁41、第2二方弁43、第3二方弁42および第3減圧装置39は、それぞれ、閉状態、閉状態、開状態および閉状態に制御される。
本運転モードでは、低段側圧縮機31から吐出された冷媒が、合流位置28からインジェクション回路22および1段圧縮切り替え回路26を順に通って、第1利用側熱交換器33に向かう。これにより、低段側圧縮機31から吐出された冷媒が高段側圧縮機32を迂回して第1利用側熱交換器33に直接、流入する。
続いて、上記の加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れの説明をもとに、図3中に示す冷却運転時の冷媒流れについて説明する。このとき、第1二方弁41、第2二方弁43、第3二方弁42および第3減圧装置39は、それぞれ、閉状態、閉状態、開状態および閉状態に制御される。
本運転モードでは、低段側圧縮機31から吐出された冷媒が、熱源側熱交換器37、第2減圧装置36、気液分離器35、第1減圧装置34および第1利用側熱交換器33を順に流れる。第1利用側熱交換器33において、利用流体から冷媒への吸熱によって利用流体が冷却される。第1利用側熱交換器33から流出した冷媒は、1段圧縮切り替え回路26およびインジェクション回路22を順に通り、再び低段側圧縮機31に向かう。
続いて、上記の加熱運転(2段圧縮)時の冷媒流れの説明をもとに、図4中に示す冷却運転および加熱運転の同時運転時の冷媒流れについて説明する。このとき、第1二方弁41、第2二方弁43、第3二方弁42および第3減圧装置39は、それぞれ、閉状態、閉状態、開状態および開状態に制御される。
本運転モードでは、第1利用側熱交換器33における冷却運転のための冷却流れは、図3中に示す冷却運転時の冷媒流れと同じである。
さらに、第1利用側熱交換器33から流出した冷媒の一部が合流位置28で分岐して、高段側圧縮機32に向かう。高段側圧縮機32により圧縮された冷媒は、分岐回路24を通って第2利用側熱交換器38に流入する。第2利用側熱交換器38において、冷媒から利用流体への放熱によって利用流体が加熱される。第2利用側熱交換器38から流出した冷媒は、第3減圧装置39を通過して減圧される。冷媒は、分岐回路24からインジェクション回路22を通って、冷凍回路21上の気液分離器35に戻される。
このように構成された、この発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置10によれば、冷却運転および加熱運転の同時運転時、第1利用側熱交換器33における蒸発工程で冷媒が得た熱量と、高段側圧縮機32による圧縮工程で冷媒が得た熱量とを利用して、第2利用側熱交換器38による加熱運転を行なう。これにより、2段圧縮のための低段側圧縮機31および高段側圧縮機32を活かして、冷却運転および加熱運転の同時運転を実現することができる。
(実施の形態2)
図5は、この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ装置において、冷却運転および加熱運転の同時運転時の冷媒流れを示す回路図である。本実施の形態におけるヒートポンプ装置は、実施の形態1におけるヒートポンプ装置10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図5を参照して、本実施の形態では、分岐回路24が、低段側圧縮機31の吐出側の冷凍回路21に接続されている。分岐回路24は、低段側圧縮機31および四方弁44の間の冷凍回路21に接続されている。
このような構成においては、冷却運転および加熱運転の同時運転時、分岐回路24において第3減圧装置39から流出した冷媒は、低段側圧縮機31から吐出された冷媒と合流して冷凍回路21に戻される。本実施の形態では、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32が、第1利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間の冷凍回路21上で並列に設けられている。このため、第2利用側熱交換器38における利用流体送り用のファンまたはポンプを停止するなどして、第2利用側熱交換器38を流れる冷媒と利用流体との間で熱交換を行なわなければ、第1利用側熱交換器33における冷却能力や除霜能力を向上させることができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2におけるヒートポンプ装置によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
本発明の構成および作用効果についてまとめて説明すると、以下のとおりである。なお、発明の構成に実施の形態1〜2に記載の参照番号を付すが、これは一例である。
この発明の1つの局面に従ったヒートポンプ装置は、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路(21)上に設けられ、冷媒および熱源の間で熱交換を行なう熱源側熱交換器(37)と、冷凍回路(21)上に設けられ、冷媒および利用流体の間で熱交換を行なう第1利用側熱交換器(33)と、冷凍回路(21)上に設けられ、第1利用側熱交換器(33)における加熱運転時に熱源側熱交換器(37)から送られる冷媒を圧縮し、第1利用側熱交換器(33)における冷却運転時に第1利用側熱交換器(33)から送られる冷媒を圧縮する低段側圧縮機(31)と、冷凍回路(21)上に設けられ、低段側圧縮機(31)から送られる冷媒を圧縮する高段側圧縮機(32)と、高段側圧縮機(32)の吐出側の冷凍回路(21)から分岐する分岐回路(24)上に設けられ、冷媒および利用流体の間で熱交換を行なう第2利用側熱交換器(38)とを備える。第1利用側熱交換器(33)における冷却運転および第2利用側熱交換器(38)における加熱運転の同時運転時、第1利用側熱交換器(33)から送られる冷媒の一部が高段側圧縮機(32)に導かれるとともに、高段側圧縮機(32)により圧縮された冷媒が分岐回路(24)を通じて第2利用側熱交換器(38)に送られる。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、第1利用側熱交換器における冷却運転および第2利用側熱交換器における加熱運転の同時運転時、第1利用側熱交換器における蒸発工程で冷媒が得た熱量と、高段側圧縮機による圧縮工程で冷媒が得た熱量とを利用して、第2利用側熱交換器における加熱運転を行なう。これにより、2段圧縮のための低段側圧縮機および高段側圧縮機を活かして、冷却運転および加熱運転の同時運転を可能にしたヒートポンプ装置を実現することができる。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、第1利用側熱交換器(33)および熱源側熱交換器(37)の間の冷凍回路(21)上に設けられ、冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器(35)と、第1利用側熱交換器(33)および気液分離器(35)の間の冷凍回路(21)上に設けられ、冷媒を減圧する第1減圧装置(34)と、気液分離器(35)および熱源側熱交換器(37)の間の冷凍回路(21)上に設けられ、冷媒を減圧する第2減圧装置(36)とをさらに備える。分岐回路(24)は、気液分離器(35)で分離された気相の冷媒の一部を、低段側圧縮機(31)および高段側圧縮機(32)の間の冷凍回路(21)に導くインジェクション回路(22)に接続される。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、第1利用側熱交換器における冷却運転および第2利用側熱交換器における加熱運転の同時運転時、第2利用側熱交換器から送られる冷媒をインジェクション回路を通じて冷凍回路に戻す。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、分岐回路(24)上に設けられ、第2利用側熱交換器(38)から送られる冷媒を減圧する第3減圧装置(39)をさらに備える。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、第1利用側熱交換器における冷却運転および第2利用側熱交換器における加熱運転の同時運転時、第3減圧装置における冷媒の減圧比を制御することによって、第2利用側熱交換器に流入する冷媒量を調整することができる。
また好ましくは、第3減圧装置(39)は、分岐回路(24)を形成する管路を遮断する機能を有する。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、ヒートポンプ装置における運転状況に応じて、分岐回路における冷媒流れを遮断することができる。
また好ましくは、分岐回路(24)は、低段側圧縮機(31)の吐出側の冷凍回路(21)に接続される。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、第1利用側熱交換器における冷却運転および第2利用側熱交換器における加熱運転の同時運転時、第2利用側熱交換器から送られる冷媒を低段側圧縮機の吐出側の冷凍回路に戻す。また、第2利用側熱交換器と利用流体との間で熱交換が実施されなければ、並列接続された高段側圧縮機および低段側圧縮機による圧縮工程によって、第1利用側熱交換器における冷却能力を向上させることができる。
(実施の形態3)
図6は、この発明の実施の形態3におけるヒートポンプ装置を示す回路図である。図6を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ装置60は、代表的には、ヒートポンプ式給湯機やヒートポンプ式暖房機に適用される。ヒートポンプ装置60は、その回路構成として、冷凍回路21およびインジェクション回路22を有する。冷凍回路21およびインジェクション回路22には、冷媒として、たとえばR410Aが封入されている。
冷凍回路21は、環状に延びて、ヒートポンプサイクルを構成している。冷凍回路21の経路上には、利用側(室内側)熱交換器33および熱源側(室外側)熱交換器37が設けられている。利用側熱交換器33は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、利用流体(水または空気)との間で熱交換を行なう。熱源側熱交換器37は、ヒートポンプサイクルを循環する冷媒と、熱源(外気)との間で熱交換を行なう。
冷凍回路21の経路上には、第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36がさらに設けられている。
第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36は、利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間に設けられている。利用側熱交換器33から熱源側熱交換器37に向かう冷凍回路21の経路上において、第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36は挙げた順に並んでいる。すなわち、気液分離器35は、利用側熱交換器33と熱源側熱交換器37との間に設けられている。第1減圧装置34は、利用側熱交換器33と気液分離器35との間に設けられている。第2減圧装置36は、気液分離器35と熱源側熱交換器37との間に設けられている。
第1減圧装置34は、利用側熱交換器33から送られた冷媒を減圧する。第1減圧装置34は、利用側熱交換器33における冷媒の過冷却を制御するための減圧装置として設けられている。
気液分離器35は、第1減圧装置34から送られた冷媒を気相状態の冷媒と液相状態の冷媒(液冷媒)とに分離する。気液分離器35は、気相状態の冷媒が配置される気相冷媒空間35aと、液相状態の冷媒が配置される液相冷媒空間35bとを有する。
第2減圧装置36は、配管を通じて気液分離器35の液相冷媒空間35bに接続されている。第2減圧装置36は、気液分離器35から送られた液冷媒を減圧する。第2減圧装置36は、熱源側熱交換器37における冷媒の過熱度と、後述するインジェクション回路22よるインジェクション冷媒量とを制御するための減圧装置として設けられている。本実施の形態では、第1減圧装置34および第2減圧装置36として、膨張弁が用いられている。
冷凍回路21の経路上には、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32がさらに設けられている。
低段側圧縮機31および高段側圧縮機32は、熱源側熱交換器37と利用側熱交換器33との間に設けられている。冷凍回路21の経路上において、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32は、利用側熱交換器33および熱源側熱交換器37を挟んで、第1減圧装置34、気液分離器35および第2減圧装置36の反対側に設けられている。熱源側熱交換器37から利用側熱交換器33に向かう冷凍回路21の経路上において、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32は挙げた順に並んでいる。すなわち、低段側圧縮機31は、熱源側熱交換器37と高段側圧縮機32との間に設けられている。高段側圧縮機32は、低段側圧縮機31と利用側熱交換器33との間に設けられている。
低段側圧縮機31は、熱源側熱交換器37から送られた低圧の冷媒を中間圧まで圧縮する低圧側の圧縮機として設けられている。高段側圧縮機32は、低段側圧縮機31から送られた中間圧の冷媒をさらに高圧に圧縮する高圧側の圧縮機として設けられている。
本実施の形態では、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32が、冷媒の吐出容量を制御可能な可変容量タイプの圧縮機(たとえば、回転数を変更可能なインバータ仕様の圧縮機)である。
圧縮機のシリンダ内には、圧縮機構や軸受け等の潤滑を行なうための冷凍機油(潤滑油)が収容されている。
インジェクション回路22は、冷媒が流通可能なインジェクション管路23から構成されている。インジェクション回路22は、気液分離器35の気相冷媒空間35aに配置された冷媒を、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間の冷凍回路21(合流位置28)に導くように設けられている。
より具体的には、インジェクション回路22は、その両端が、気液分離器35の気相冷媒空間35aと、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間の冷凍回路21とにそれぞれ繋がるように設けられている。インジェクション回路22の冷媒入り口は、気液分離器35の気相冷媒空間35aに接続され、インジェクション回路22の冷媒出口(合流位置28)は、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間の冷凍回路21に接続されている。
冷凍回路21の経路上には、バッファ部61およびバッファ部62がさらに設けられている。バッファ部61およびバッファ部62は、液冷媒を貯留可能なアキュムレータにより構成されている。バッファ部61は、冷凍回路21の経路上において、熱源側熱交換器37と低段側圧縮機31との間に設けられている。バッファ部62は、冷凍回路21の経路上において、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間に設けられている。バッファ部62は、合流位置28と高段側圧縮機32との間に設けられている。バッファ部61およびバッファ部62は、それぞれ、低段側圧縮機31および高段側圧縮機32に液冷媒が浸入して圧縮機の信頼性が低下することを防ぐために設けられている。
バッファ部62には、液冷媒とともにアキュムレータに貯留された冷凍機油を高段側圧縮機32のシリンダ内に戻すための戻し管路が設けられている。その戻し管路は、冷凍機油の比重が冷媒の比重よりも大きい場合、アキュムレータの底部に接続され、冷凍機油の比重が冷媒の比重よりも小さい場合、アキュムレータの底部から鉛直上方向に離れた位置に接続されている。
図7は、図6中のヒートポンプ装置によるヒートポンプサイクルを示すモリエル線図である。
モリエル線図はP−h線図ともいわれ、縦軸を圧力[MPa]、横軸を比エンタルピ[kJ/kg]としている。モリエル線図は、冷凍サイクルに用いる冷媒の圧力や比エンタルピ、温度、相状態、エンタルピ、比体積などの冷媒固有の特性を示す図である。図7中に示すA〜Hの冷媒状態は、それぞれ、図6中のA〜Hにおける冷媒状態に対応する。
図6および図7を参照して、まず、高段側圧縮機32から吐出されたガス冷媒(状態A)は、利用側熱交換器(凝縮器)33に流入し、凝縮した高温の液冷媒(状態B)となる。この高温の液冷媒が第1減圧装置34を通過することによって、冷媒の圧力、温度が低下する(状態C)。
次に、冷媒は、気液分離器35へ流入して、気相と液相とに分離される。分離された液冷媒(状態D)が第2減圧装置36を通過することによって、冷媒の圧力、温度がさらに低下する(状態E)。次に、冷媒が熱源側熱交換器(蒸発器)37を通過することによって、冷媒は外気から吸熱して蒸発する(状態F)。状態Fの冷媒は、低段側圧縮機31に流入して、中間圧力まで圧縮される(状態G)。
一方、気液分離器35の気相冷媒空間35aに分離された冷媒(インジェクション冷媒)は、インジェクション回路22を通って、合流位置28において低段側圧縮機31から吐出された冷媒と合流する。インジェクション冷媒の温度は、低段側圧縮機31から吐出された冷媒の温度よりも低いため、インジェクション冷媒合流後の冷媒温度は、低下する(状態H)。
加熱運転時、外気温が低温となって蒸発圧力が低下すると圧縮比が大きくなるが、低段側圧縮機31による圧縮工程の後であって、高段側圧縮機32による圧縮工程の前の段階で、中間圧の冷媒にインジェクション冷媒を注入して冷媒流量を増大させることによって、吐出温度を異常に上昇させることなく加熱(暖房)能力を確保することができる。このように、インジェクション冷媒による効果によって、たとえば、外気温が−20℃程度の極低温であっても、十分な加熱能力を得ることができる。
ヒートポンプ装置60は、制御部50と、第1温度検出部としての温度検出部71と、第2温度検出部としての温度検出部72とを有する。
温度検出部71は、第1減圧装置34と気液分離器35との間に設けられている。温度検出部71は、第1減圧装置34の吐出位置に設けられている。温度検出部71は、第1減圧装置34から吐出され、気液分離器35に流入する冷媒の温度T1を検出する。温度検出部72は、低段側圧縮機31と高段側圧縮機32との間に設けられている。温度検出部72は、高段側圧縮機32と合流位置28との間に設けられている。温度検出部72は、バッファ部62と合流位置28との間に設けられている。温度検出部72は、低段側圧縮機31から吐出された冷媒であって、インジェクション回路22を流れる冷媒が合流した後の冷媒の温度T2を検出する。温度検出部72は、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒の温度T2を検出する。
ヒートポンプ装置60においては、制御部50が、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油が予め定められた油量以上となるように、第2減圧装置36における減圧比および高段側圧縮機32の吐出流量の少なくともいずれか一方を制御する(以下、第2減圧装置36における減圧比および高段側圧縮機32の吐出流量の少なくともいずれか一方の制御を、油量減少の回避制御ともいう)。
特に本実施の形態では、制御部50は、温度検出部71で検出された冷媒の温度T1と、温度検出部72で検出された冷媒の温度T2との比較に基づいて、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定し、適正でないと判定した場合に、油量減少の回避制御を行なう。制御部50は、温度検出部71で検出された冷媒の温度T1と、温度検出部72で検出された冷媒の温度T2との差に基づいて、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定し、適正でないと判定した場合に、油量減少の回避制御を行なう。
続いて、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量の制御方法について具体的に説明する。まず、圧縮機の回転数は、加熱能力を最も直接的に調整できる操作量であるため、可変容量タイプの低段側圧縮機31の回転数を負荷に応じて制御する。たとえば、使用者が設定した目標加熱温度または装置内に予め設定された目標加熱温度と、測定された加熱温度との偏差に応じて、低段側圧縮機31の回転数を増減する。
図8は、図6中のヒートポンプ式装置において、高段側圧縮機のシリンダ内の冷凍機油量の制御方法のフローチャートを示す図である。図中に示す制御フローは、制御部50にて実行する。
高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量が適正であるか否かを判定するため、まず、温度検出部71により第1減圧装置34と気液分離器35との間の冷媒の温度T1を検出し、温度検出部72により高段側圧縮機32の吸い込み位置の冷媒の温度T2を検出する。検出された温度T1および温度T2を制御部50に格納する(S101)。
次に、高段側圧縮機32の吸い込み位置における目標冷媒温度T2SPを決定する(S102)。
冷凍回路21上において、温度検出部71が設けられた第1減圧装置34と気液分離器35との間の冷媒は、気液二相状態である。また、温度検出部71が設けられた位置と温度検出部72が設けられた位置との間には減圧装置が存在しておらず、両者の位置の冷媒圧力は同一である。さらに、冷媒が、飽和蒸気状態から気液二相状態までの間にあるとき、気相と液相との割合によって冷媒の乾き度は変化するが、冷媒の温度は変化しない。このため、高段側圧縮機32に液冷媒が過度に流入するのを防ぎながら加熱能力を向上したい場合には、目標冷媒温度T2SP=T1に設定すればよい。
ここでは、高段側圧縮機32の吸い込み位置における液冷媒量が高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油が減少する状態とならないように、目標冷媒温度T2SP=T1+α(αは任意に定めた値)に設定する(S102)。一例を挙げれば、αは5℃である。αは、0℃を超え10℃以下の値であることが好ましく、0℃を超え5℃以下の値であることがさらに好ましい。圧縮機を安全に動作させるためにはαをより大きく設定し、加熱能力を高めるためにはαをより小さく設定すればよい。その程度は、実験による信頼性評価により決定すればよい。
次に、温度T2と目標冷媒温度T2SPとを比較する(S103)。T2<T2SPの関係を満たすとき、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒が目標とする状態よりも飽和蒸気側にシフトしており、このため、バッファ部62および高段側圧縮機32に対して液冷媒が過度に供給されていると判断される。
バッファ部62に貯留される液冷媒量が過剰となると、アキュムレータ内部で冷媒が激しく流動するため、バッファ部62から高段側圧縮機32に冷凍機油が戻り難くなる。また、バッファ部62における液冷媒量がさらに増加して、バッファ部62から戻し管路を通じて高段側圧縮機32に液冷媒が供給されると、高段側圧縮機32における圧縮工程に伴って、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油が液冷媒と一緒に吐出され易くなる。このため、制御部50は、T2<T2SPの関係を満たすとき、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量が適正でないと判定して、油量減少の回避制御を行なう(S104)。
一方、S103においてT2≧T2SPの関係を満たすとき、続くS105のステップを実行する。
温度検出部71および温度検出部72による冷媒温度の検出後からt秒間、待機する(S105)。その後、温度T1および温度T2を測定し(S101)、S102以降のステップを繰り返す。
上記のS102に示すステップにおいて、冷媒が気相状態から飽和蒸気状態に変化する場合、同じ圧力でも冷媒温度は変化するため、その状態の変化を検知することができる。しかしながら、冷媒温度は飽和蒸気状態から気液二相状態になっても変化しないため、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒の温度は、インジェクション回路22からの液冷媒の流入にもかかわらず変化しない。このような場合に、T2SP(T1)=T2の状態が予め定めた時間β秒だけ続いた時に、飽和蒸気状態を超えて気液二相状態になっていると判断する方法がある。T2SP(T1)=T2の状態がβ秒だけ続いた時には、バッファ部62から戻し管路を通じて高段側圧縮機32に液冷媒が供給される可能性が高くなる。この場合、冷凍機油が液冷媒と一緒に高段側圧縮機32から吐出されて、急激な冷凍機油量の減少を招くおそれがあるため、より程度の大きい油量減少の回避制御が必要となる。一例を挙げれば、βは30秒である。
すなわち、本実施の形態におけるヒートポンプ装置60においては、インジェクション冷媒の温度T1と、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒の温度T2とを比較して、熱源側熱交換器37の過熱度が取れている状況であれば、適正なインジェクション状態であると判断する。一方、熱源側熱交換器37の過熱度が取れなくなった状況になるか、そのような状況が一定時間続くようであれば、バッファ部62および高段側圧縮機32に対して液冷媒が過度に供給されているとみなして、油量減少の回避制御を行なう。
制御部50による油量減少の回避制御について説明する。制御部50は、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量が適正でないと判定した場合、第2減圧装置36の開度を大きくする(第2減圧装置36における冷媒の減圧比を小さくする)。これにより、インジェクション冷媒の流量が減少し、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒の状態が過熱ガス側にシフトする。このため、バッファ部62および高段側圧縮機32への液冷媒の過度な供給を抑えることができる。
また、制御部50は、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量が適正でないと判定した場合、高段側圧縮機32の回転数を小さくする(高段側圧縮機32における冷媒の吐出流量を小さくする)。これにより、高段側圧縮機32における圧縮工程に伴って高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油が液冷媒と一緒に流出する現象が起こり難くなる。
これら油量減少の回避制御を行なうことによって、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量を適正に保つことができる。これにより、圧縮機の負荷の大小に関わらず、適切な量のインジェクション冷媒に保持して、安全な運転を行なうことができる。
なお、バッファ部62および高段側圧縮機32への液冷媒の過度な供給が進行しており、早急な油量減少の回避制御が必要であれば、第2減圧装置36の開度調整のステップ数をより大きい値に設定すればよい。また、バッファ部62および高段側圧縮機32への液冷媒の過度な供給をより確実に防ぎたい場合には、S102に示すステップにおいて、αをより大きい値に設定すればよい。
次に、本実施の形態におけるヒートポンプ装置60において、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量が適正に保たれる理由について説明する。
インジェクション冷媒の供給は、加熱側の冷媒流量を増加させて加熱能力を増加させる作用があり、また、圧縮機の運転圧力比の限界をより大きくする。加熱側の冷媒流量を増加させるためには、気相状態のインジェクション冷媒よりも、液相状態のインジェクション冷媒の方が有効である。しかしながら、液相状態のインジェクション冷媒を過度に供給すると、COP(Coefficient Of Performance)の悪化と、液圧縮による圧縮機の信頼性の低下とを招く懸念がある。すなわち、インジェクション冷媒中の液相の割合が多すぎると、バッファ部62および高段側圧縮機32に液冷媒が過度に供給される。この場合、バッファ部62から高段側圧縮機32に冷凍機油が戻り難くなる現象および高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油が液冷媒と一緒に吐出され易くなる現象の少なくともいずれか一方が生じている可能性が高くなる。
そこで、本実施の形態におけるヒートポンプ装置60においては、温度検出部71で検出された冷媒温度T1と、温度検出部72で検出された冷媒温度T2との比較に基づき、容易に判断可能なインジェクション冷媒の状態変化を検知することによって、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する。凝縮温度や蒸発温度、圧縮機の回転数が同条件である場合、ヒートポンプサイクルの能力を決定付ける最大の要因は、高段側圧縮機32の吸い込み圧力であるといえる(図6中の状態H)。本実施の形態では、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量を適正に保ちながら、インジェクション冷媒の流量を増やすことで、加熱側の冷媒流量を増大させ、加熱能力を増加できる。このため、高段側圧縮機32の冷凍機油量を仕様範囲内に収めつつ、従前と同等以上の加熱能力を実現することができる。
また、本実施の形態では、新たな装置を設けることなく、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定するため、ヒートポンプ装置60を簡易な構成にできる。
なお、インジェクション回路22の経路上に減圧装置を設け、この減圧装置における減圧比の制御によって、油量減少の回避制御を行なってもよい。この場合、温度検出部71は、減圧装置による減圧後の冷媒の温度を検出可能なように設けられる。
このように構成された、この発明の実施の形態3におけるヒートポンプ装置60によれば、高段側圧縮機32における冷凍機油の油量を適正に保つことによって、信頼性の高い運転を実現することができる。
(実施の形態4)
図9は、この発明の実施の形態4におけるヒートポンプ装置を示す回路図である。本実施の形態におけるヒートポンプ装置は、実施の形態3におけるヒートポンプ装置60と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図4を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ装置は、温度検出部71に加えて、第3温度検出部としての温度検出部76と、圧力検出部77とをさらに有する。
温度検出部76は、高段側圧縮機32と利用側熱交換器33との間に設けられている。温度検出部76は、高段側圧縮機32の吐出位置に設けられている。温度検出部76は、高段側圧縮機32から吐出され、利用側熱交換器33に流入する冷媒の温度T3を検出する。圧力検出部77は、高段側圧縮機32と利用側熱交換器33との間に設けられている。圧力検出部77は、高段側圧縮機32の吐出位置に設けられている。圧力検出部77は、高段側圧縮機32から吐出され、利用側熱交換器33に流入する冷媒の圧力Pを検出する。
図10は、図9中のヒートポンプ装置において、高段側圧縮機のシリンダ内の冷凍機油量の制御方法のフローチャートを示す図である。図11は、図9中のヒートポンプ装置において実行される制御を説明するためのモリエル線図である。
図9から図11を参照して、本実施の形態では、まず、温度検出部71により第1減圧装置34と気液分離器35との間の冷媒の温度T1を検出し、温度検出部76および圧力検出部77により高段側圧縮機32の吐出側の冷媒の温度T3および圧力Pを検出する。検出された温度T1、温度T3および圧力Pを制御部50に格納する(S201)。
次に、第1減圧装置34と気液分離器35との間の冷媒の温度T1を、冷媒が気液二相状態であるところの温度とみなし、冷媒の物性値を用いてこの温度T1から中間圧力線301(D→C→H→G)をp−h線図上に定める。また、温度T3および圧力Pから定まる点A´を通る等エントロピ線X´をp−h線図上に定める。中間圧力線301と等エントロピ線X´との交点が、現在のサイクルにおいての高段側圧縮機32の吸い込み位置における比エンタルピH´であり、中間圧力線301と冷媒の飽和蒸気線302との交点が、飽和蒸気状態の冷媒の比エンタルピHである(S202)。
この場合に、p−h線図上に定められた等エントロピ線X´が、飽和蒸気状態の冷媒の比エンタルピHを通る等エントロピ線Xに重なり、H´=Hの関係を満たすとき、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒が飽和蒸気状態にある。p−h線図上に定められた等エントロピ線X´が等エントロピ線Xよりも飽和蒸気線302の外側にシフトしており(図11中の等エントロピ線X´1)、H´>Hの関係を満たすとき、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒が過熱ガス状態にある。p−h線図上に定められた等エントロピ線X´が等エントロピ線Xよりも飽和蒸気線302の内側にシフトしており(図11中の等エントロピ線X´2)、H´<Hの関係を満たすとき、高段側圧縮機32の吸い込み位置における冷媒が気液二相状態であって、液相が多い状態にある。
次に、制御部50は、H´と、H+α(αは任意に定めた値)とを比較する(S203)。H+α≦H´の関係を満たすとき、圧縮機吐出部において過熱度を確保しつつ問題無く動作が行われていると判断する。H+α>H´の関係を満たすとき、制御部50は、Hと、H´とを比較する(S204)。H−H´≧0(H≧H´)の関係を満たすとき、バッファ部62および高段側圧縮機32に対して液冷媒が過度に供給されている。このとき、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量が適正でないと判定して、油量減少の回避制御を行なう(S205)。
S203のステップでH+α≦H´の関係を満たすとき、S204のステップでH−H´<0(H<H´)の関係を満たすとき、およびS205のステップの各ステップの後、t秒間、待機する(S206)。その後、温度T1,T3および圧力P1を測定し(S201)、S202以降のステップを繰り返すことによって、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油量を適正に保つ。
このように本実施の形態では、温度検出部71で検出された冷媒の温度T1、温度検出部76で検出された冷媒の温度T3および圧力検出部77で検出された圧力Pに基づき、インジェクション冷媒の状態変化を検知することによって、高段側圧縮機32のシリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する。
このように構成された、この発明の実施の形態4におけるヒートポンプ装置によれば、実施の形態3に記載の効果を同様に得ることができる。
特に本実施の形態では、気液二相状態の冷媒に占める液相の割合を、比エンタルピを通じて特定することが可能であるため、液圧縮運転が行われていることを精度よく検知することができ、冷凍機油の過剰な流出を効果的に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、圧力検出部77を新たに追加しているが、ヒートポンプ装置が給湯機である場合には、利用側熱交換器(凝縮器)33はプレート熱交換器である。この場合、圧力検出部77を用いなくても、同様の箇所に温度検出部を設け、実験により温度と圧力との相関性を特定すれば、圧力検出部77を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図12は、この発明の実施の形態5におけるヒートポンプ装置を示す回路図である。本実施の形態におけるヒートポンプ装置は、実施の形態3におけるヒートポンプ装置と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図12を参照して、本実施の形態におけるヒートポンプ装置は、温度検出部71および温度検出部72に加えて、第4温度検出部としての温度検出部81をさらに有する。温度検出部81は、インジェクション回路22上に設けられている。温度検出部81は、インジェクション回路22を流れる冷媒の温度T4を検出する。
第2減圧装置36の開度の制御方法は、図8中のフローチャートに示すものと基本的には同じである。しかしながら、第1減圧装置34から吐出される冷媒は、外気温が低い場合に配管が冷やされたり、インジェクション回路22を流れる冷媒と冷凍回路21を流れる冷媒との間で熱交換を行なうための内部熱交換器を設けたサイクルにおいては、インジェクション冷媒との熱交換によって過冷却状態になったりして、液冷媒状態になる可能性がある。このとき、温度検出部71で検出された冷媒温度を、高段側圧縮機32の吸い込み位置での冷媒温度とみなすことが困難となる。そのような場合であっても、本実施の形態では、インジェクション回路22を流れる冷媒の温度を検出する温度検出部81を設けることによって、インジェクション回路22を流れる冷媒温度T4と、第1減圧装置34の吐出側の冷媒温度T1とを比較して、気液二相状態の冷媒温度を判断する。
すなわち、T4=T1の関係を満たす場合、いずれの検出位置における冷媒も気液二相状態であるため、図8中のS102のステップにおいてT1またはT4を利用する。T1>T4の関係を満たすとき、インジェクション回路22を流れる冷媒が過冷却状態の可能性があるため、図8中のS102のステップにおいてT1を利用する。T1<T4の関係を満たすとき、外気温や内部熱交換器の影響により、第1減圧装置34の後の冷媒が過冷却されて液冷媒状態である可能性があるため、図8中のS102のステップにおいてT4を利用する。
このように構成された、この発明の実施の形態5におけるヒートポンプ装置によれば、実施の形態3に記載の効果を同様に奏することができる。
本発明の構成および作用効果についてまとめて説明すると、以下のとおりである。なお、発明の構成に実施の形態3〜5に記載の参照番号を付すが、これは一例である。
この発明の別の局面に従ったヒートポンプ装置は、冷媒および熱源の間で熱交換を行なう熱源側熱交換器(37)と、冷媒および利用流体との間で熱交換を行なう利用側熱交換器(33)と、熱源側熱交換器(37)から送られる冷媒を圧縮する低段側圧縮機(31)と、冷凍機油を収容するシリンダを有し、低段側圧縮機(31)から送られる冷媒をシリンダ内で圧縮する高段側圧縮機(32)と、利用側熱交換器(33)から送られる冷媒を減圧する第1減圧装置(34)と、第1減圧装置(34)から送られる冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器(35)と、気液分離器(35)の液相側に接続され、気液分離器(35)から送られる冷媒を減圧する第2減圧装置(36)と、気液分離器(35)の気相側に接続され、気液分離器(35)から送られる冷媒を、低段側圧縮機(31)と高段側圧縮機(32)との間の管路上に導くインジェクション管路(23)と、シリンダ内の冷凍機油が予め定められた油量以上となるように、第2減圧装置(36)における減圧比および高段側圧縮機(32)の吐出流量の少なくともいずれか一方を制御する制御部(50)とを備える。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、第2減圧装置における減圧比を制御することにより、インジェクション管路を通じて低段側圧縮機と高段側圧縮機との間の管路に合流する冷媒の流量を抑え、また、高段側圧縮機の吐出流量を制御することにより、高段側圧縮機から吐出される冷媒の流量を抑える。これにより、高段側圧縮機における圧縮工程に伴ってシリンダ内の冷凍機油が液冷媒と一緒に流出する現象を防ぎ、高段側圧縮機における冷凍機油の油量を適正に保つことができる。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、第1減圧装置(34)と気液分離器(35)との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T1を検出する第1温度検出部(71)と、低段側圧縮機(31)と高段側圧縮機(32)との間の管路上に設けられ、インジェクション管路(23)を流れる冷媒が合流した後の冷媒の温度T2を検出する第2温度検出部(72)とをさらに備える。制御部(50)は、第1温度検出部(71)で検出された冷媒の温度T1と、第2温度検出部(72)で検出された冷媒の温度T2との比較に基づいて、シリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する。
また好ましくは、制御部(50)は、第2温度検出部(72)で検出された冷媒の温度T2が第1温度検出部(71)で検出された冷媒の温度T1と等しくなる状態が、予め定められた時間だけ続いた場合に、シリンダ内の冷凍機油の油量が適正でないと判定する。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、第1減圧装置(34)と気液分離器(35)との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T1を検出する第1温度検出部(71)と、高段側圧縮機(32)と利用側熱交換器(33)との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T3および圧力Pをそれぞれ検出する第3温度検出部(76)および圧力検出部(77)とをさらに備える。制御部(50)は、p(圧力)−h(比エンタルピ)線図において、第1温度検出部(71)で検出された冷媒の温度T1から定まる中間圧力線と、第3温度検出部(76)および圧力検出部(77)で検出された冷媒の温度T3および圧力Pから定まる点を通る等エントロピ線との交点から、比エンタルピH´を特定し、比エンタルピH´と、中間圧線上における飽和蒸気の比エンタルピHとの比較に基づいて、シリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、簡易な構成で、高段側圧縮機のシリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定することができる。
また好ましくは、ヒートポンプ装置は、低段側圧縮機(31)と高段側圧縮機(32)との間の管路であって、インジェクション管路(23)を流れる冷媒が合流した後の冷媒が流れる管路上に設けられ、液冷媒を貯留するためのバッファ部(62)をさらに備える。バッファ部(62)は、液冷媒とともに貯留された冷凍機油を高段側圧縮機(32)に戻す戻し管路を有する。
このように構成されたヒートポンプ装置によれば、バッファ部に貯留された冷凍機油を戻し管路を通じて高段側圧縮機に戻すことによって、高段側圧縮機における冷凍機油の油量を適正に保つことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に下段側圧縮機および高段側圧縮機を備える2段圧縮式のヒートポンプ装置に適用される。
10,60 ヒートポンプ装置、21 冷凍回路、22 インジェクション回路、23 インジェクション管路、24 分岐回路、26 1段圧縮切り替え回路、28 合流位置、31 低段側圧縮機、32 高段側圧縮機、33 第1利用側熱交換器(利用側熱交換器)、34 第1減圧装置、35 気液分離器、35a 気相冷媒空間、35b 液相冷媒空間、36 第2減圧装置、37 熱源側熱交換器、38 第2利用側熱交換器、39 第3減圧装置、41 第1二方弁、42 第3二方弁、43 第2二方弁、44 四方弁、50 制御部、61,62 バッファ部、71,72,76,81 温度検出部、77 圧力検出部、301 中間圧力線、302 飽和蒸気線。

Claims (10)

  1. ヒートポンプサイクルを構成する冷凍回路上に設けられ、冷媒および熱源の間で熱交換を行なう熱源側熱交換器と、
    前記冷凍回路上に設けられ、冷媒および利用流体の間で熱交換を行なう第1利用側熱交換器と、
    前記冷凍回路上に設けられ、前記第1利用側熱交換器における加熱運転時に前記熱源側熱交換器から送られる冷媒を圧縮し、前記第1利用側熱交換器における冷却運転時に前記第1利用側熱交換器から送られる冷媒を圧縮する低段側圧縮機と、
    前記冷凍回路上に設けられ、前記低段側圧縮機から送られる冷媒を圧縮する高段側圧縮機と、
    前記高段側圧縮機の吐出側の前記冷凍回路から分岐する分岐回路上に設けられ、冷媒および利用流体の間で熱交換を行なう第2利用側熱交換器とを備え、
    前記第1利用側熱交換器における冷却運転および前記第2利用側熱交換器における加熱運転の同時運転時、前記第1利用側熱交換器から送られる冷媒の一部が前記高段側圧縮機に導かれるとともに、前記高段側圧縮機により圧縮された冷媒が前記分岐回路を通じて前記第2利用側熱交換器に送られる、ヒートポンプ装置。
  2. 前記第1利用側熱交換器および前記熱源側熱交換器の間の前記冷凍回路上に設けられ、冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器と、
    前記第1利用側熱交換器および前記気液分離器の間の前記冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第1減圧装置と、
    前記気液分離器および前記熱源側熱交換器の間の前記冷凍回路上に設けられ、冷媒を減圧する第2減圧装置とをさらに備え、
    前記分岐回路は、前記気液分離器で分離された気相の冷媒の一部を、前記低段側圧縮機および前記高段側圧縮機の間の前記冷凍回路に導くインジェクション回路に接続される、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記分岐回路上に設けられ、前記第2利用側熱交換器から送られる冷媒を減圧する第3減圧装置をさらに備える、請求項1または2に記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記第3減圧装置は、前記分岐回路を形成する管路を遮断する機能を有する、請求項3に記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記分岐回路は、前記低段側圧縮機の吐出側の前記冷凍回路に接続される、請求項1から4のいずれか1項に記載のヒートポンプ装置。
  6. 冷媒および熱源の間で熱交換を行なう熱源側熱交換器と、
    冷媒および利用流体との間で熱交換を行なう利用側熱交換器と、
    前記熱源側熱交換器から送られる冷媒を圧縮する低段側圧縮機と、
    冷凍機油を収容するシリンダを有し、前記低段側圧縮機から送られる冷媒を前記シリンダ内で圧縮する高段側圧縮機と、
    前記利用側熱交換器から送られる冷媒を減圧する第1減圧装置と、
    前記第1減圧装置から送られる冷媒を気相と液相とに分離する気液分離器と、
    前記気液分離器の液相側に接続され、前記気液分離器から送られる冷媒を減圧する第2減圧装置と、
    前記気液分離器の気相側に接続され、前記気液分離器から送られる冷媒を、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機との間の管路上に導くインジェクション管路と、
    前記シリンダ内の冷凍機油が予め定められた油量以上となるように、前記第2減圧装置における減圧比および前記高段側圧縮機の吐出流量の少なくともいずれか一方を制御する制御部とを備える、ヒートポンプ装置。
  7. 前記第1減圧装置と前記気液分離器との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T1を検出する第1温度検出部と、
    前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機との間の管路上に設けられ、前記インジェクション管路を流れる冷媒が合流した後の冷媒の温度T2を検出する第2温度検出部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1温度検出部で検出された冷媒の温度T1と、前記第2温度検出部で検出された冷媒の温度T2との比較に基づいて、前記シリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  8. 前記制御部は、前記第2温度検出部で検出された冷媒の温度T2が前記第1温度検出部で検出された冷媒の温度T1と等しくなる状態が、予め定められた時間だけ続いた場合に、前記シリンダ内の冷凍機油の油量が適正でないと判定する、請求項7に記載のヒートポンプ装置。
  9. 前記第1減圧装置と前記気液分離器との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T1を検出する第1温度検出部と、
    前記高段側圧縮機と前記利用側熱交換器との間の管路上に設けられ、冷媒の温度T3および圧力Pをそれぞれ検出する第3温度検出部および圧力検出部とをさらに備え、
    前記制御部は、p(圧力)−h(比エンタルピ)線図において、前記第1温度検出部で検出された冷媒の温度T1から定まる中間圧力線と、前記第3温度検出部および前記圧力検出部で検出された冷媒の温度T3および圧力Pから定まる点を通る等エントロピ線との交点から、比エンタルピH´を特定し、前記比エンタルピH´と、前記中間圧線上における飽和蒸気の比エンタルピHとの比較に基づいて、前記シリンダ内の冷凍機油の油量が適正であるか否かを判定する、請求項6から8のいずれか1項に記載のヒートポンプ装置。
  10. 前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機との間の管路であって、前記インジェクション管路を流れる冷媒が合流した後の冷媒が流れる管路上に設けられ、液冷媒を貯留するためのバッファ部をさらに備え、
    前記バッファ部は、液冷媒とともに貯留された冷凍機油を前記高段側圧縮機に戻す戻し管路を有する、請求項6から9のいずれか1項に記載のヒートポンプ装置。
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