JP2015166436A - 水系防錆塗料及びalc防錆塗膜 - Google Patents

水系防錆塗料及びalc防錆塗膜 Download PDF

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禎次 後藤
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Abstract

【課題】耐候性、密着性、及び防錆性に優れる塗膜を形成でき、低温塗装作業性に優れる水系防錆塗料及びALC防錆塗膜を提供することを目的とする。【解決手段】塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)とを含み、前記アクリル系樹脂(2)のガラス転移温度(Tg)が−40℃以上5℃未満であり、前記塩化ビニリデン系樹脂(1)が、塩化ビニリデン単量体単位70〜92質量部と、該塩化ビニリデン単量体と共重合可能な少なくとも1種のビニル系単量体単位8〜30質量部と、を含む水系防錆塗料。【選択図】なし

Description

本発明は、水系防錆塗料及びALC防錆塗膜に関する。
近年、地球環境保護に対する関心が高まるなか、塗料に対する溶剤規制や重金属に対する規制が強化されるなどの影響で溶剤系塗料から水系塗料へ移行する動きが活発となっている。水系塗料へ移行において、溶剤系塗料並みの塗装作業性を維持しつつ、高いレベルの塗膜性能を有する水系塗料が強く望まれている。種々の塗料用樹脂の中で特に塩化ビニリデン系樹脂は、水蒸気透過率や酸素透過率が低いなどのバリア性に優れていることから、防錆塗料用樹脂として好適である。しかしながら塩化ビニリデン系樹脂は耐候性などの機能が乏しく、塩化ビニリデン系樹脂塗膜の上に耐候性に優れる別の塗膜を形成することや、他の樹脂などと混合して使用することなどが必要である。
このような観点から、耐候性に優れる水系防錆塗料として塩化ビニリデン系共重合エマルションとアクリル系共重合エマルションを混合してなる塗料組成物が特許文献1に開示されている。
特開2013−151598号公報
しかしながら、特許文献1の塗装組成物は、耐候性や上塗りを重ねて塗装したあとの耐水密着性は発現するものの、例えば、ALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)木口(軽量気泡コンクリートパネルの切断面)の金属部防錆用途において、冬場の屋外などの低温環境下で塗装作業した際に、乾燥後の塗膜の割れや密着性不足に起因するはく離が発生するなど、低温環境下における防錆塗膜としての本来の機能が発現しにくいという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、耐候性、密着性、及び防錆性に優れる塗膜を形成でき、低温塗装作業性に優れる水系防錆塗料及びALC防錆塗膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、塩化ビニリデン系樹脂と特定のガラス転移温度(Tg)を有するアクリル系樹脂とを組み合わせることにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)とを含み、前記アクリル系樹脂(2)のガラス転移温度(Tg)が−40℃以上5℃未満であり、前記塩化ビニリデン系樹脂(1)が、塩化ビニリデン単量体単位70〜92質量部と、該塩化ビニリデン単量体と共重合可能な少なくとも1種のビニル系単量体単位8〜30質量部と、を含む水系防錆塗料。
〔2〕
前記塩化ビニリデン系樹脂(1)30〜80質量部と、前記アクリル系樹脂(2)20〜70質量部と、を含み、前記塩化ビニリデン系樹脂(1)と前記アクリル合樹脂(2)との合計が、100質量部である、前項〔1〕に記載の水系防錆塗料。
〔3〕
前記アクリル系樹脂(2)が、少なくとも1種の、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体単位と、少なくとも1種の、カルボキシル基を有しないエチレン性不飽和単量体単位と、を含む、前項〔1〕〜〔2〕いずれか1項に記載の水系防錆塗料。
〔4〕
pHが、5〜9である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の水系防錆塗料。
〔5〕
前項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の水系防錆塗料から得られる、ALC防錆塗膜。
本発明によれば、耐候性、密着性、及び防錆性に優れる塗膜を形成でき、低温塗装作業性に優れる水系防錆塗料及びALC防錆塗膜を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔水系防錆塗料〕
本実施形態に係る水系防錆塗料は、
塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)とを含み、前記アクリル系樹脂(2)のガラス転移温度(Tg)が−40℃以上5℃未満であり、前記塩化ビニリデン系樹脂(1)が、塩化ビニリデン単量体単位70〜92質量部と、該塩化ビニリデン単量体と共重合可能な少なくとも1種のビニル系単量体単位8〜30質量部と、を含む。
<塩化ビニリデン系樹脂(1)>
本実施形態で用いる塩化ビニリデン系樹脂(1)は、塩化ビニリデン単量体と該塩化ビニリデン単量体と共重合可能なその他のビニル系単量体からなる共重合体であって、重合体を構成する全単量体単位を100質量部として、塩化ビニリデン単量体単位70〜92質量部と、該塩化ビニリデン単量体と共重合可能なその他のビニル系単量体単位8〜30質量部と、を含む。
その他のビニル系単量体単位は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、本明細書において「単量体」とは、重合前の化合物をいい、「単量体単位」とは、単量体から導かれる樹脂中の構成単位をいう。
塩化ビニリデン系樹脂(1)は、塩化ビニリデン系樹脂エマルションの状態であることが好ましい。エマルションの状態であることにより塗料化加工性がより向上する傾向にある。塩化ビニリデン系樹脂エマルションは、特に限定されないが、例えば、塩化ビニリデン系単量体と、該塩化ビニリデン単量体と共重合可能なビニル系単量体と、の混合物を乳化重合により共重合することにより得ることができる。なお、塩化ビニリデン系樹脂(1)及び乳化重合方法については後述する。
上記塩化ビニリデン単量体単位の含有量は、70〜92質量部であり、好ましくは70〜87質量部であり、より好ましくは70〜83質量部である。塩化ビニリデン単量体単位が70質量部以上であることにより、バリア性の低下が抑制されるため、優れた防錆性が効果的に発現できる傾向にある。一方、塩化ビニリデン単量体単位の含有量が92質量部以下であることにより、塗膜の成膜性の低下や防錆性の低下、さらには基材への密着性の低下が抑制できるばかりでなく、光や熱による塗膜の変色が抑制されるため耐候性もより向上する傾向にある。
また、ビニル系単量体単位の含有量は、8〜30質量部であり、好ましくは13〜30質量部であり、より好ましくは17〜30質量部である。ビニル系単量体単位の含有量が8質量部以上であることにより、成膜性がより向上し基材への密着性が良くなるためより優れた防錆性が発現する傾向にある。また、光や熱による塗膜の変色がより少なくなるためより耐候性が向上する傾向にある。一方、ビニル系単量体単位の含有量が30質量部以下であることにより、防錆性とバリア性の低下を一層防ぐことができる傾向にある。
前記塩化ビニリデン単量体と共重合可能な、その他のビニル系単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル等のエチレン系α,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基を有するシアン化ビニル単量体;アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピルなどのエチレン系α,β−不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエチレン系α,β−不飽和カルボン酸エポキシ基含有アルキルエステル;アクリルアミド等のエチレン系α,β−不飽和カルボン酸のアミド化合物;塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル;酢酸アリル等のアリルエステル;アリルメチルエーテル等のアリルエーテル;スチレン系化合物;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸含有ビニル系単量体が挙げられる。これらの中でもアクリル酸ブチルやメタクリル酸メチル、塩化ビニル、アクリル酸やメタクリル酸が汎用性と作業性の点から好ましい。
塩化ビニリデン系樹脂(1)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、ラジカル重合により製造することができる。ラジカル重合による塩化ビニリデン系樹脂(1)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。このなかでも、塩化ビニリデン系樹脂(1)は乳化重合により製造することが好ましい。乳化重合法を用いた製造方法では、塩化ビニリデン単量体と必要に応じて上記ビニル系単量体とを所定の範囲内で混合し、重合開始剤、界面活性剤等を添加して乳化重合することにより塩化ビニリデン系樹脂を含むエマルションを得ることができる。なお、重合開始剤、界面活性剤等の種類は特に限定されず、公知のものを用いることができる。また、この乳化重合は従来公知の方法と同様の方法で実施することができる。
<アクリル系樹脂(2)>
アクリル系樹脂(2)は、アクリル系樹脂エマルションの状態であることが好ましい。エマルションの状態であることにより塗料としての加工性がより向上する傾向にある。アクリル系樹脂エマルションは、特に限定されないが、例えば、少なくとも1種の、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、少なくとも1種の、カルボキシル基を有しないエチレン性不飽和単量体と、の混合物を乳化重合により共重合することにより得ることができる。なお、アクリル系樹脂(2)及び乳化重合方法については後述する方法が挙げられる。
本実施形態で用いるアクリル系樹脂(2)のガラス転移温度(Tg)は、−40℃以上5℃未満であり、好ましくは−35℃以上0℃以下であり、より好ましくは−30℃以上−5℃以下である。ガラス転移温度(Tg)が−40℃未満であると、塩化ビニリデン系樹脂との混合膜にバリア性が出ないために十分な防錆性を発現させることが難しい。また、耐候性も低下する。一方、ガラス転移温度(Tg)が5℃以上であると、低温塗装作業性が低下するとともに基材への密着性が低下する。一方で、ガラス転移温度(Tg)が上記範囲内であることにより、防錆性、バリア性、及び耐候性、さらには低温塗装作業性が共に優れる防錆塗膜を得ることができる。ガラス転移温度(Tg)は、アクリル系樹脂(2)を構成する単量体単位の組成により制御することができる。本実施形態で用いられるアクリル系樹脂は特に限定されず、単独重合体であっても共重合体であってもよいが、樹脂物性を調節する点から共重合体であることが好ましい。
なお、単独重合体のTgは、例えばポリマーハンドブック(John Willey&Sons)に記載されている値を使用することができる。共重合体のTg(K:絶対温度)は、共重合体を構成する各単量体が単独重合体である場合の単独重合体のTgと、単量体の共重合比率(共重合体中の質量分率)より次式によって推定することが可能である。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
Tg:単量体1、2・・・単位を含む共重合体のTg(K)
W1、W2・・:単量体1、単量体2、・・の共重合体中の質量分率
ここでW1+W2+・・=1
Tg1、Tg2・・:単量体1、単量体2、・・が単独重合体である場合の単独重合体のTg(K)
計算に使用する単量体の単独重合体のTg(K)は、例えばポリマーハンドブック(John Willey&Sons)に記載されている値を使用することができる。以下、一部の単独重合体のTgを例示する。カッコ内の値が単独重合体のTgを示す。ポリスチレン(373K)、ポリメタクリル酸メチル(378K)、ポリメタクリル酸シクロヘキシル(339K)、ポリアクリル酸ブチル(219K)、ポリアクリル酸(379K)である。なお、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、Si含有化合物、分子中にビニル基、アクリロイル基あるいはメタクリロイル基などのラジカル重合性の二重結合を有しアクリル系単量体と共重合可能な界面活性剤(反応性乳化剤)はTg計算に考慮しない。ここで「反応性乳化剤」の具体的な例示としては、スルホン酸基又は硫酸エステル基と重合性の不飽和二重結合を分子中に有する、いわゆる反応性乳化剤などのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテルや、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、又は前述の骨格と重合性の不飽和二重結合を分子中に有する反応性ノニオン性界面活性剤などのノニオン性界面活性剤などが挙げられる。
アクリル系樹脂(2)のTgは、熱分解ガスクロマトグラフィーや質量分析熱分解ガスクロマトグラフィーにより単量体単位の組成を分析し、上記式から特定することができる。
アクリル系樹脂(2)は、少なくとも1種の、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体単位と、少なくとも1種の、カルボキシル基を有しないエチレン性不飽和単量体単位と、を含むことが好ましい。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸、並びに、イタコン酸、及びマレイン酸の半エステルからなる群より選ばれる1又は2以上のエチレン性不飽和単量が挙げられる。
また、カルボキシル基を有しないエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル(以下、単に「(メタ)アクリル酸エステル」ともいう。);スチレン、ビニルトルエン等の芳香族単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、パーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;ブタジエン等のジエン類;(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ジアセトン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、メチルプロパンスルホン酸アクリルアミド、ジビニルベンゼン、(ポリ)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;加水分解性シラン単量体等の種々の単量体が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。
本実施形態で用いる(メタ)アクリル酸エステルの中でもシクロアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体を使用することが好ましい。シクロアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体としては、特に限定されないが、具体的には、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、及び(メタ)アクリル酸第3級ブチルシクロヘキシル等からなる群より選ばれる1種又は2種以上の単量体を使用することが好ましい。このなかでも、特に好ましくは、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルである。このように、アクリル系樹脂(2)として、シクロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を含む共重合体を用いることにより、耐候性により優れる傾向にある。
本実施形態で用いるアクリル系樹脂(2)は、加水分解性シラン単量体単位を含むシリコーン変性アクリル系共重合体を含んでもよい。このようなアクリル系樹脂(2)を用いることにより、耐候性により優れる傾向にある。なお、加水分解性シラン単量体単位を含むシリコーン変性アクリル系共重合体はエマルションであることが好ましい。
加水分解性シラン単量体としては、特に限定されないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等からなる群より選ばれる1種又は2種以上の単量体を使用することが好ましい。このなかでも、特に好ましくは、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランである。
加水分解性シラン単量体単位の含有量は、アクリル系樹脂(2)に使用する重合性単量体全体を100質量部として、好ましくは0.01〜5質量部であり、より好ましくは0.05〜2質量部である。加水分解性シラン単量体単位の含有量が0.01質量部以上であることにより、基材との密着性が向上するため耐候性がより向上する傾向にある。また、加水分解性シラン単量体単位の含有量が5質量部以下であることにより、塗膜の柔軟性が維持される傾向にある。
アクリル系樹脂(2)はラジカル重合により製造することができる。ラジカル重合によるアクリル系樹脂(2)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。このなかでも、乳化重合を用いた製造方法が好ましい。乳化重合法は従来公知の方法により行なうことができる。その代表例としては、水中にて乳化剤及び重合開始剤などの存在下で、pHが4以下の状態で重合性単量体を、通常60〜90℃の加温下で乳化重合する方法が挙げられる。この工程は一回又は複数段回繰り返し行ってもよい。
本実施形態で用いる重合方法としては、単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法や、単量体を連続的に滴下する単量体滴下法、単量体と水と乳化剤とを予め混合乳化しておき、これらを滴下するプレエマルション法、あるいは、これらを組み合わせる方法などが挙げられる。なお、重合開始剤の使用方法は特に限定されるものではない。また、加水分解性シラン単量体の使用方法としては、加水分解性シラン単量体の縮合反応と不飽和単量体のラジカル重合を同時に、若しくは、加水分解性シランの縮合反応を先行させた後に不飽和単量体のラジカル重合を進行させる乳化重合方法、又は、不飽和単量体のラジカル重合を進行させた後に加水分解性シランの縮合反応を進行させる方法などが用いられる。
アクリル系樹脂(2)を乳化重合する際に使用する重合開始剤としては、特に限定されず、一般に用いられるラジカル開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤は、熱又は還元性物質等によってラジカルを生成して重合性単量体の付加重合を起こさせるものであれば、特に限定されないが、例えば、水溶性又は油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物が挙げられる。このようなラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。このなかでも、好ましくは水溶性のものである。なお、重合速度の促進や低温反応を望む場合には、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホオキシレート塩等の還元剤をラジカル重合開始剤と組み合わせて用いることができる。
必要に応じて乳化重合に際して、分子量調整剤を使用することができる。分子量調整剤としては、特に限定されないが、具体的には、ドデシルメルカプタン、ブチルメルカプタン等が挙げられる。分子量調整剤の使用方法は特に限定されるものではないが、分子量調整剤の使用量は全体単量体量の2%以下が好ましい。
アクリル系樹脂(2)が加水分解性シラン単量体単位を含む場合において、乳化重合終了後、得られたアクリル系樹脂(2)に成膜時に作用する硬化用触媒を添加することができる。このような硬化用触媒としては、特に限定されないが、例えば、ジブチルすずジラウレート、ジオクチルすずジラウレート、ジブチルすずジアセテート、オクチル酸すず、ラウリン酸すず、オクチル酸鉄、オクチル酸鉛、テトラブチルチタネートなどの有機酸の金属塩;n−ヘキシルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどのアミン化合物が挙げられる。なお、これらの硬化用触媒が水溶性でない場合には、その使用に際して、乳化剤と水を用いてエマルション化しておくことが望ましい。
〔水素イオン濃度(pH)〕
本実施形態の水系防錆塗料の水素イオン濃度(pH)は、好ましくは5以上9以下であり、より好ましくは6以上8以下であり、さらに好ましくは6.5以上7.5以下である。pHが5以上であることにより、金属部に塗装した直後に発生する初期錆(フラッシュラスト)が抑制される傾向にある。一方、pHが9以下であることにより、塗料を貯蔵した際の経時的な変色が抑制されるなど、貯蔵安定性の低下を抑制できる傾向にある。
本実施形態の水系防錆塗料のpHを調整する際に使用されるpH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア水、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一ナトリウム、及びリン酸一カリウムなどのアルカリ金属ホスフェートなどの塩基性剤が好ましい。これらは1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
塩化ビニリデン系樹脂(1)の含有量(固形分)は、塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)との合計100質量部として、好ましくは30〜80質量部であり、より好ましくは50〜70質量部であり、さらに好ましくは50〜60質量部である。また、アクリル系樹脂(2)の含有量(固形分)は、塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)との合計100質量部として、好ましくは20〜70質量部であり、より好ましくは30〜50質量部であり、さらに好ましくは40〜50質量部である。アクリル系樹脂(2)の含有量が20質量部以上であることにより、基材との密着性、重ね塗り時の耐水密着性、バリア性が向上する傾向にある。一方、アクリル系樹脂(2)の含有量が70質量部以下であることにより防錆性、バリア性の低下を一層防ぐことができる傾向にある。
〔その他の添加剤〕
本実施形態の水系防錆塗料及び後述する防錆塗膜は、塩化ビニリデン系樹脂(1)、及びアクリル系樹脂(2)のみで構成して、コーティング剤としてクリヤー塗膜を形成させるために使用することもできるし、必要に応じて、一般的に使用されている種々の公知成分、たとえば、成膜助剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、防腐剤、及び、界面活性剤等の安定化剤、湿潤剤、可塑剤、フラッシュラスト防止剤、上記pH調整剤、ワックス、シリコーンオイルなどを任意に配合してもよい。また、必要に応じて、体質顔料、防錆顔料、紫外線吸収剤、着色顔料、を配合することもできる。
成膜助剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ブタンジオールイソブチレート、グルタル酸ジイソプロピル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテルなどが挙げられる。これらの成膜助剤は、単独で配合してもよいし、又は任意に併用して配合することができる。
増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、変性オルガノクレー、ポリビニルアルコール(部分鹸化ポリ酢酸ビニル等を含む)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の高分子分散安定剤等、その他ポリエーテル系増粘剤、ポリカルボン酸系増粘剤等が挙げられる。これらの増粘剤は、単独で配合してもよいし、又は任意に併用して配合することができる。
体質顔料としては、特に限定されないが、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、含水珪酸マグネシウム(タルク)、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム(石膏)、珪藻土、マイカ(雲母粉)、クレー(カオリン)、シリカ、アルミナホワイト、バライト粉、ペントナイト、リトポン等が挙げられる。これらの体質顔料は、単独で配合してもよいし、又は任意に併用して配合することができる。
防錆顔料としては、特に限定されないが、例えば、金属のリン酸塩、亜リン酸塩、リン珪酸塩、ホウ珪酸塩、ホウ酸塩、メタホウ酸塩、モリブデン酸塩、ポリリン酸塩などが挙げられる。これらの金属カチオンとしては、特に限定されないが、例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムが挙げられる。また、防錆顔料としては、イオン交換を受けさせたシリカ(イオン交換樹脂で珪酸イオン(SiO3-)を除去したシリカ等)、例えばカルシウム交換を受けさせたシリカ、キレート能を有するホスホン酸を含む防錆顔料、オルガノ置換ホスホン酸、又はホスホノカルボン酸の多価金属塩を含有する防錆顔料などが挙げられる。これらの防錆顔料は、単独で配合してもよいし、又は任意に併用して配合することができる。
着色顔料としては、特に限定されないが、例えば、白色顔料であれば、酸化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、リトポン(硫化亜鉛と硫酸バリウムの混合物)、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム及びバライト粉等の無機顔料;ポリスチレン系共重合体粒子等の有機顔料が使用できる。また、黒色顔料であればカーボンブラック等が、赤色顔料であれば鉛丹、酸化鉄赤等が、黄色顔料であれば、黄鉛、亜鉛黄等が、青色顔料であればウルトラマリンブルー、フタロシアニン青が、緑色顔料であればフタロシアニン緑等が使用できる。これらの着色顔料は、単独で配合してもよいし、又は任意に併用して配合することができる。
紫外線吸収剤にとしては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物が挙げられる。ベンゾフェノン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ステアリルオキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3,5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコール(分子量300)との縮合物(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN1130)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN384)、2−(3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロフェニル)ベンゾトリアゾール(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチルレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2,2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェノールエチル)フェノール(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN900)などが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−(4,6−ビス(2,4‘−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニル, とオキシラン〔(C10―C16主としてC12−C13アルキルオキシ)メチル〕オキシランとの反応生成物と1−メトキシ−2−プロパノール(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN400)、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN405)、2,4−〔ビス2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル〕−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン (BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN460)、ヒドロキシフェニルトリアジン(BASFジャパン株式会社製、製品名:TINUVIN477−DW、TINUVIN479)が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、単独で配合してもよいし、又は任意に併用して配合することができる。
〔ALC防錆塗膜〕
本実施形態のALC防錆塗膜は、上記水系防錆塗料から得られる。本実施形態の水系防錆塗料から防錆塗膜を形成する方法には特に制限はないが、本技術分野において従来公知、又は好適に用いられている方法(例えば刷毛塗り、スプレー塗装、ローラー塗装、浸漬塗装、静電塗装、電着塗装)を、適宜使用することができる。
〔用途〕
本実施形態において、水性防錆塗料を用いて防錆塗膜を設けるべき物品としては、特に限定されないが、例えば、建築及び建材などの各種金属部材を始めとする、本技術分野において従来好適に防錆塗膜が適用されている物品に、適宜適用することができる。このなかでも、特にALC木口の金属部防錆塗膜として好適に用いることができる。
以下、実施例等により本実施形態を更に具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例等により何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の部及び%は、別途の記載がないかぎりそれぞれ質量部、及び質量%を示す。
<Tgの測定方法>
アクリル系共重合樹脂のTgは、各単量体単位の単独重合体のTgと、各単量体単位の共重合対中の質量分率に基づいて、下記式により算出した。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
Tg:単量体1、2・・・単位を含む共重合体のTg(K)
W1、W2・・:単量体1、単量体2、・・の共重合体中の質量分率
ここでW1+W2+・・=1
Tg1、Tg2・・:単量体1、単量体2、・・が単独重合体である場合の単独重合体のTg(K)
<固形分率の測定>
塩化ビニリデン系共重合樹脂及びアクリル系共重合樹脂の固形分率をCEM社製 水分固形分計SMART System5にて測定した。
<pHの測定>
得られた樹脂エマルション及び防錆塗料のpHを東亜デーケーケー株式会社製のガラス電極式水素イオン濃度指示計HM−50Gにて液温が20℃の条件で測定した。
[低温塗装作業性試験]
5℃雰囲気下にて、予め5℃に冷却されたALC木口面に刷毛を用いて水性防錆塗料を乾燥塗膜の厚みが約1〜2mmとなるように塗装した。塗膜を乾燥させた後、塗膜の表面状態を観察した。なお低温塗装作業性の評価は下記の基準とした。
○(合格) ;乾燥塗膜に割れの発生がなく、塗膜がALC木口面に十分密着している。
△(準合格);乾燥塗膜に割れの発生はないが、塗膜がALC木口面から部分的にはく離している。
×(不合格);乾燥塗膜に割れが発生し、塗膜がALC木口面から完全にはく離している。
[耐候性試験]
鋼板(寸法:70×150×1t)の表裏面及び端部に、乾燥塗膜が40μmとなるように、アプリケーターを用いて水性防錆塗料を塗装した。得られた塗装板を20℃、55%RH雰囲気下、7日間乾燥した。このようにして得られた塗装板に対し、サンシャインウエザオメーター(スガ試験機株式会社製、WEL−SUN−DC)を用いて、曝露試験(降雨サイクル;18分/2時間、ブラックパネル温度60〜65℃)を実施した。暴露前と曝露時間100時間後の塗装板の色差(ΔE)を日本電色工業株式会社製色差計300Aにて測定した。なお、耐候性の評価は下記の基準とした。
○(合格) ;色差が10未満
×(不合格);色差が10以上
[防錆性試験]
鉄筋が埋め込まれたALC木口面に刷毛を用いて水性防錆塗料を乾燥塗膜の厚みが約1〜2mmとなるように塗装し、20℃にて55%RH雰囲気下、7日間乾燥させた。その後、20℃の水に7日間浸漬し、浸漬後の鉄筋部の錆発生状況を観察した。なお、防錆性の評価は下記の基準とした。
○(合格) ;錆による変色なし
△(準合格);部分的に錆による変色あり
×(不合格);全面に錆による変色あり
[密着性試験]
鉄筋が埋め込まれたALC木口面に刷毛を用いて水性防錆塗料を乾燥塗膜の厚みが約1〜2mmとなるように20℃雰囲気下にて塗装し、20℃にて55%RH雰囲気下、7日間乾燥させた。その後、−20℃雰囲気下に1ヶ月静置し、静置後の乾燥塗膜の表面状態を観察した。
○(合格) ;乾燥塗膜に割れやはく離の発生がなく、塗膜がALC木口面に十分密着している。
△(準合格);乾燥塗膜に割れの発生はないが、塗膜がALC木口面から部分的にはく離している。
×(不合格);乾燥塗膜に割れが発生し、塗膜がALC木口面から完全にはく離している。
<塩化ビニリデン系共重合樹脂エマルションの合成>
[塩化ビニリデン系共重合樹脂エマルション VD−a]
ガラスライニングを施した耐圧反応器中に水100部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.20部、過硫酸ナトリウム0.1部を仕込み、脱気を行った後、内容物の温度を55℃に保った。別の容器に塩化ビニリデン85部、塩化ビニル10部、及びアクリル酸メチル5部を計量混合して単量体混合物を調製した。該単量体混合物のうち2部を上記耐圧反応器中に一括添加し、内圧が降下するまで重合した。続いて、単量体混合物98部を12時間にわたって連続的に定量圧入した。並行して、アルキルスルホン酸ソーダ1.0部も10時間にわたって連続的に定量圧入した。この間、内容物を55℃に保ち、内圧が十分に降下するまで反応を進行させたのち室温冷却した。かくして得られたラテックスに15%アルキルスルホン酸ソーダ水溶液を加えて、20℃における表面張力が42mN/mとなるように調整した。この後、エバポレーターに移し60℃に加温して未反応単量体を除去したのち室温まで冷却した。その後に樹脂固形分を50%に調整して塩化ビニリデン系共重合樹脂エマルション〔VD−a〕を得た。
[塩化ビニリデン系共重合樹脂エマルション VD−b]
ガラスライニングを施した耐圧反応器中に水100部、ラウリル硫酸ナトリウム0.60部、過硫酸カリウム0.01部を仕込み、脱気を行った後、内容物の温度を45℃に保った。別の容器に塩化ビニリデン50部、アクリル酸エチル50部、を計量混合して単量体混合物を調製した。該単量体混合物のうち20部を上記耐圧反応器中に一括添加し、内圧が降下するまで重合した。続いて、単量体混合物80部を20時間にわたって連続的に定量圧入した。並行して、過硫酸カリウム0.02部、無水重亜硫酸ソーダ0.01部、ラウリル硫酸ナトリウム2.0部も20時間にわたって連続的に定量圧入した。この間、内容物を45℃に保ち、内圧が十分に降下するまで反応を進行させたのち室温冷却した。かくして得られたラテックスに30%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を加えて、20℃における表面張力が42mN/mとなるように調整した。この後、エバポレーターに移し60℃に加温して未反応単量体を除去したのち室温まで冷却した。その後に樹脂固形分を50%に調整して塩化ビニリデン系共重合樹脂エマルション〔VD−b〕を得た。
<アクリル系共重合樹脂エマルションの合成>
[アクリル系共重合樹脂エマルション AC−a]
ステンレス製容器にスチレン41部、アクリル酸2エチルヘキシル55部、メタクリル酸4部、エマルゲン150(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)の20%水溶液4部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液0.4部、水62部を添加し、ホモミキサーにより5分間混合してプレ乳化液を作製した。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、エマールD−3−D(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)の25%水溶液0.06部、エマルゲン147(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル)0.25部、エマルゲン150(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)0.5部、水57部を仕込み、反応器内の温度を80℃保ったまま、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を0.025部添加した。添加した5分後に上記プレ乳化液を120分かけて一定流速で滴下した。反応容器温度を80℃に保ったまま60分維持した。その後冷却し、10%濃度のアンモニア水溶液を添加してpH8に調整したのちアクリル系樹脂エマルション〔AC−a〕を得た。得られたエマルションのガラス転移温度(Tg)は−15℃、固形分は45%であった。
[アクリル系共重合樹脂エマルション AC−b]
ステンレス製容器にメタクリル酸メチル18部、アクリル酸ブチル80部、メタクリル酸1部、アクリル酸メチル1部、エマールD−3−D(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)の25%水溶液1.05部、ラムテルE−118B(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)2.4部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液0.2部、水40部を添加し、ホモミキサーにより5分間混合してプレ乳化液を作製した。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水63部を仕込み、反応器内の温度を80℃保ったまま、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を0.06部添加した。添加した5分後に上記プレ乳化液を120分かけて一定流速で滴下した。反応容器温度を80℃に保ったまま60分維持し、その後室温まで冷却し、アクリル系樹脂エマルション〔AC−b〕を得た。得られたエマルションのガラス転移温度(Tg)は−34℃、固形分は45%であった。
[アクリル系共重合樹脂エマルション AC−c]
ステンレス製容器にメタクリル酸メチル43部、メタクリル酸シクロヘキシル20部、アクリル酸ブチル35部、アクリル酸2部、「アクアロンKH−1025」6.0部、ノニオン性乳化剤「エマルゲン120」(商品名、花王(株)製)の20%水溶液1.5部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液8.5部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.25部、水70部をホモジナイザーにより5分間混合してプレ乳化液を作製した。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水50部とアニオン性反応性乳化剤「アクアロンKH−1025」(登録商標、第一工業製薬(株)製、25%水溶液)0.8部仕込み、反応器内の温度を80℃保ったまま、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を1.5部添加した。添加した5分後に上記プレ乳化液を200分かけて一定流速で滴下した。反応容器温度を80℃に保ったまま60分維持し、その後室温まで冷却し、アクリル系樹脂エマルション〔AC−c〕を得た。得られたエマルションのガラス転移温度(Tg)は23℃、固形分は46%であった。
[アクリル系共重合樹脂エマルション AC−d]
ステンレス製容器にメタクリル酸メチル10部、アクリル酸ブチル70部、アクリル酸2エチルヘキシル20部、エマールD−3−D(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)の25%水溶液1.05部、ラムテルE−118B(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)2.4部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液0.2部、水40部を添加し、ホモミキサーにより5分間混合してプレ乳化液を作製した。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水63部を仕込み、反応器内の温度を80℃保ったまま、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を0.06部添加した。添加した5分後に上記プレ乳化液を120分かけて一定流速で滴下した。反応容器温度を80℃に保ったまま60分維持し、その後室温まで冷却し、アクリル系樹脂エマルション〔AC−d〕を得た。得られたエマルションのガラス転移温度(Tg)は−48℃、固形分は45%であった。
上記のようにして得られた塩化ビニリデン系樹脂とアクリル系樹脂について、表1に示す。
Figure 2015166436
[実施例1]
純水8.57部、ノプコ8034L(消泡剤:サンノプコ(株)製)0.11部、エマルゲンPP290(安定化剤:花王株式会社製)20%水溶液2.24部、サーフィノール104E(湿潤剤:日信化学工業株式会社製)0.18部、Proxel BD(防腐剤:Avecia製)0.03部、BYK154(分散剤:BYK Chemie Gmbh製)0.31部、K−white84(防錆顔料:テイカ株式会社製)5.67部、JR−701(着色顔料:テイカ株式会社製)5.5部、タルクMS(体質顔料:日本タルク株式会社製)6.63部を容器に仕込み、VMA GETZMANN GmbH社製 DISPERMAT GMBH−D−51580にて毎分10000回転で20分間攪拌して顔料分散液を調製した。この顔料分散液に、塩化ビニリデン系共重合樹脂エマルション〔VD−a〕を33.73部(樹脂固形分比50)及びアクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕を37.48部(樹脂固形分比50)、CS−12(成膜助剤:チッソ(株)製)1.00部、10%亜硝酸ナトリウム(フラッシュラスト防止剤:和光純薬工業(株)製)1.14部、SNデフォーマー777(消泡剤:サンノプコ(株)製)0.18部、UH420(増粘剤:商品名、(株)ADEKA製50%水溶液)1.30部を加えて均一なるまで攪拌して水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[実施例2]
アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕に代えて、アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−b〕を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[実施例3]
塩化ビニリデン系共重合エマルション〔VD−a〕とアクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕の樹脂固形分比率が70:30になるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[実施例4]
塩化ビニリデン系共重合エマルション〔VD−a〕とアクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕の樹脂固形分比率が30:70になるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[比較例1]
アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕に代えて、アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−c〕を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[比較例2]
アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕に代えて、アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−d〕を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[比較例3]
アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕を用いず、塩化ビニリデン系共重合エマルション〔VD−a〕を樹脂固形分で100部配合した以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[比較例4]
塩化ビニリデン系共重合エマルション〔VD−a〕を用いず、アクリル系共重合樹脂エマルション〔AC−a〕を樹脂固形分で100部配合した以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
[比較例5]
塩化ビニリデン系共重合エマルション〔VD−b〕とアクリル系共重合樹脂エマルションを〔AC−a〕の固形分比率が50:50になるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で水性防錆塗料を得た。得られた塗料を防錆塗膜にして、前記の試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2015166436
本発明の水系防錆塗料は、低温塗装作業性が良好で、各種基材への密着性、防錆性、耐候性に優れる。そのため、本発明は、ALC木口等の金属部防錆をはじめ、各種金属部材への防錆塗料用途において好適であり、産業の各分野おいて高い利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 塩化ビニリデン系樹脂(1)とアクリル系樹脂(2)とを含み、前記アクリル系樹脂(2)のガラス転移温度(Tg)が−40℃以上5℃未満であり、前記塩化ビニリデン系樹脂(1)が、塩化ビニリデン単量体単位70〜92質量部と、該塩化ビニリデン単量体と共重合可能な少なくとも1種のビニル系単量体単位8〜30質量部と、を含む水系防錆塗料。
  2. 前記塩化ビニリデン系樹脂(1)30〜80質量部と、前記アクリル系樹脂(2)20〜70質量部と、を含み、前記塩化ビニリデン系樹脂(1)と前記アクリル合樹脂(2)との合計が、100質量部である、請求項1に記載の水系防錆塗料。
  3. 前記アクリル系樹脂(2)が、少なくとも1種の、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体単位と、少なくとも1種の、カルボキシル基を有しないエチレン性不飽和単量体単位と、を含む、請求項1または2に記載の水系防錆塗料。
  4. pHが、5〜9である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水系防錆塗料。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水系防錆塗料から得られる、ALC防錆塗膜。
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