JP2015163846A - 磁気信号測定装置及び磁気信号測定方法 - Google Patents

磁気信号測定装置及び磁気信号測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気測定におけるブランク値を低減することを課題とする。【解決手段】複数の磁性粒子抗体に被測定物質が結合しつつある時に、磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、磁性物質における磁気モーメントの向きを揃えることができる程度の強度を有する第1の磁場を印加する第1の磁場印加部141と、第1の磁場を印加された磁性物質に、磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、磁気信号を得ることができる程度の強度を有する第2の磁場をさらに印加する第2の磁場印加部142と、磁性物質に由来する磁気信号を測定するSQUID101と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、液体中において、被測定物質と結合している磁性物質に由来する磁気信号を測定する磁気信号測定装置及び磁気信号測定方法の技術に関する。
近年、感染症、ガン、アレルギ等の診断における免疫検査の技術が急速な進歩を遂げている。免疫検査は、抗原と抗体との特異的な結合反応により、生体内の被測定物質を検出、定量する技術である。免疫検査における被測定物質は、主にタンパク質であり、病原微生物や食品に由来する抗原、免疫グロブリン、ホルモン、腫瘍マーカ等である。免疫検査では、予め被測定物質との結合能力が既知である1〜数種類の抗体を用いて、被測定物質と抗体との結合の有無や、結合の程度により、生体内の被測定物質が検出される。
従来、被測定物質との結合能力が既知である抗体を、発光物質、蛍光物質、酵素等で標識し、被測定物質との結合の程度を光学的に検出する光学的免疫検査が用いられている。このような学的免疫検査の手法もおいて標識された抗体を標識抗体と称する。例えば、このような手法として、蛍光抗体法(FTA;Fluorescent Treponemal Antibody test)、酵素免疫検査法(EIA;Enzyme Immunoassay)等が代表的な手法として知られている。
ここで、多くの光学的免疫検査では、被測定物質に結合しなかった標識抗体が残存すると、発光物質や蛍光物質から非特異的な信号が検出されてしまう。そのため、余剰の標識抗体を洗浄除去する工程が必要である。
一方、光学的免疫検査とは異なり、特許文献1,2に記載されているような磁気的手法によって被測定物質の検出を行う技術が磁気的免疫検査として知られている。磁気的免疫検査では、まず、抗体が磁性粒子で標識される。このように、抗体によって標識された磁性粒子は磁性粒子抗体と称される。そして、被測定物質と磁性粒子抗体との結合反応に起因する磁気信号を磁気センサが検出する。
例えば、SQUID(Superconducting Quantum Interference Device;超伝導量子干渉素子)磁気センサを使用する場合、ミクロンレベルの粒径をもつビーズ担体上に固定された被測定物質と、磁性粒子抗体とを溶液中で結合させた試料が作製される。そして、当該試料に外部から直流磁場が印加されることで、磁性粒子抗体が磁化される。次に、外部からの直流磁場が遮断されると、被測定物質と結合した磁性粒子抗体は、被測定物質と結合していない磁性粒子抗体より大きさが大きくなるためブラウン回転運動が遅くなる。これにより、磁性粒子抗体は残留磁気を持つので、磁性粒子抗体に由来する磁気信号が検出される。
一方、被測定物質と結合しなかった磁性粒子抗体も溶液中に存在する。被測定物質と結合しなかった磁性粒子抗体は、単体で存在するために粒径が小さく、ブラウン回転運動が早くなる。従って、被測定物質と結合しない磁性粒子抗体は磁気モーメントの方向がランダムとなりやすく、磁気の残留がない。このため、被測定物質と結合しない磁性粒子抗体は磁気信号として検出されない。
このように、磁気的免疫検査は、被測定物質との結合の有無に影響される、磁性粒子抗体の残留磁気特性の違いを利用しているため、磁性粒子抗体を洗浄除去する工程が不要であることが利点である。
ここで、前記したように磁気的免疫検査では、磁気信号を測定する前に、予め磁性粒子抗体を磁化させる処理することが必要である。磁性粒子抗体から検出される磁気信号強度は、外部から印加する磁場の強度や、磁性粒子抗体の磁気モーメントの密度に従う。従って、磁気的免疫検査では、磁場が強く、磁気モーメントの密度が高いほど、測定される磁気信号の強度が強くなる。この原理を応用したものとして、特許文献3に記載されているように、抗原抗体反応工程の終了後に、0.5〜500ガウスの磁場を印加した状態で、試料を乾燥させる手法がある。この手法では、磁場中で試料を乾燥させることにより、磁性粒子抗体の磁気モーメントの方向を揃えることができ、かつ、磁気モーメントの密度を高めることができる。これにより、特許文献3に記載の手法によれば、強い磁気信号を得ることが可能である。
特許04676361号明細書 特許05189825号明細書 特開2004−061144号公報
しかしながら、特許文献3に記載の手法では、被測定物質と結合していない余剰の磁性粒子抗体を予め洗浄・除去する工程が必要である。これは磁場中において試料を乾燥する際に余剰の磁性粒子抗体が残存すると、ブランク値が上昇するからである。ブランク値とは、被測定物質の存在量が「0」の場合でも検出される磁気信号の値である。また、一般的に、免疫検査では短時間での効率的な検査が求められるため、特許文献3に記載の手法におけるような長時間を要する乾燥処理は免疫検査に適していない。
一方、特許文献1及び特許文献2に記載の手法は、液体試料を用いているため、試料を乾燥させる特許文献3に記載の手法と比較して短時間での検査が可能である。しかしながら、当該試料に予め外部から直流磁場を与えて磁性粒子抗体を磁化させる工程において、被測定物質と結合していない余剰の磁性粒子抗体が非特異的に凝集するという現象が起こる場合がある。これは、磁性粒子抗体の残留磁気を強めて高い磁気信号を得るために、外部から与える磁場を強くすることが原因である。このように非特異的な磁性粒子抗体の凝集が生じると、磁気モーメントの向きが揃い、磁気モーメント密度も高められた磁性粒子抗体の塊が生じる。そのため、このような磁性粒子抗体の塊からの磁気信号が発生し、ブランク値が上昇するという課題がある。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、磁気測定におけるブランク値を低減することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、磁性物質を含む試料に対して、2回の磁場を印加する。第1の磁場は、磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、磁性物質における磁気モーメントの向きを揃えることができる程度の強度を有する。そして、第2の磁場は、磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、磁気信号を得ることができる程度の強度を有することを特徴とする。
本発明によれば、磁気測定におけるブランク値を低減することができる。
本実施形態に係る磁気信号測定システムの構成例を示す図である。 本実施形態における免疫検査方法の詳細な手順を示したフローチャートである。 液体試料の詳細な組成を示す図である。 比較例として、磁性粒子抗体に磁場を1回のみ印加することで生じる現象を模式化したものを示す図である。 本実施形態に係る手法によって、磁性粒子抗体に磁場を2回印加することで生じる現象を模式化したものを示す図である。 印加される磁場の強度Hと、磁化特性L(x)との関係を示すグラフである。 外部から印加する磁場強度に対する、結合エネルギUの値と熱雑音エネルギPの値との比の関係を示すグラフである。 各測定手法による測定結果を示すグラフである。 磁性粒子抗体を互いに被測定物質により凝集させる変形例の反応を示す模式図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
[磁気信号測定装置]
図1は、本実施形態に係る磁気信号測定システムの構成例を示す図である。図1(a)は磁気信号測定装置の側面概観図と制御分析装置を示し、図1(b)は試料容器の上面図を示す。
磁気信号測定システム1において磁気信号測定装置100は、平面型SQUIDセンサ(以下、SQUID101と称する)を有している。そして、磁気測定装置100は、SQUID101を保持するためのサファイヤロッド102及び銅ロッド103を有している。さらに、磁気測定装置100は、SQUID101を冷却するための冷却容器104を有している。また、磁気測定装置100は、SQUID101及び冷却容器104を収容する磁気シールド105を有している。そして、磁気測定装置100は試料容器106を有している。試料容器106は、溶液中において磁性粒子抗体(磁性物質)と被測定物質とが結合している液体試料を保持するためのウェル112を有している。また、磁気測定装置100は、試料容器106を支持し、回転させるための回転機構107を有している。さらに、磁気測定装置100は、試料容器106における液体試料に磁場を与える磁場印加部108を有している。磁場印加部108については後記する。そして、磁気測定装置100は、これら各部材及び各機構を収容する電磁シールド109及び磁気シールド110を有している。
冷却容器104には、液体窒素111が充填されており、銅ロッド103がこの液体窒素111に浸漬されている。銅ロッド103とサファイヤロッド102とは、互いに接続している。サファイヤロッド102の上面に接着されているSQUID101は、銅ロッド103及びサファイヤロッド102を介することで、液体窒素111により間接的に冷却されている。冷却されたSQUID101は磁気センサとして稼動し、液体試料中の磁性粒子抗体から発生する磁気信号を検出する。
液体試料を保持している試料容器106は、磁気信号の検出処理の際、回転機構107により回転される。磁場を与える磁場印加部108により、液体試料は磁化された後、回転によりSQUID101の上方を通過する。ウェル112内の液体試料がSQUID101の上方を通過する際に生じる磁場の変化量は、液体試料から発生する磁気信号量としてSQUID101によって検出される。また磁場を与える磁場印加部108は、電磁コイルによって直流磁場を印加する機構を有している。
制御分析装置200は、磁気信号測定装置100の試料容器106を回転させたり、SQUID101が測定した磁気信号を受信、解析したりする装置である。
図1(b)に示すように、液体試料の入った試料容器106が回転することでウェル112が移動する。これにより、ウェル112が磁場印加部108とSQUID101の上方を通過する。
試料容器116は、図1(b)に示すように円盤状であり、樹脂等の非磁性材料で作製されている。試料容器116の中心部には、回転機構107に固定するための孔120があり、外周部には10箇所のウェル112を有している。回転機構107によって、試料容器116は矢印130の方向に回転している。回転速度は一定であることが望ましいが、一定時間停止したのち、動くといった断続的な回転でもよい。
図1(b)に示すように、ウェル112はある2点で磁場印加部108を構成する第1の磁場印加部141と、第2の磁場印加部142とを通過する。これにより、ウェル112内の液体試料に、第1の磁場と、第2の磁場とが印加される。また、ウェル112はある1点でSQUID101の上方を通過する。ウェル112がSQUID101の上方を通過する際に、ウェル112内の液体試料における磁気信号が測定される。なお、ウェル112の個数は10に限らない。
図2は、本実施形態における免疫検査方法の詳細な手順を示したフローチャートである。適宜図1を参照する。
まず、本実施形態における磁気的免疫検査では、まず、ウェル112に充填されている溶液内にて被測定物質と磁性粒子抗体との混和が行われる(S101)ことで液体試料が作製される。
そして、被測定物質と磁性粒子抗体との結合反応が開始される(S102)。例えば、被測定物質が抗原である場合、結合反応は一般的に抗原抗体反応と呼ばれるものとなり、抗原と抗体との特異的な結合反応が行われる。一般的に、この結合反応は一連の測定が終了するまで行われ続ける。
次に、試料容器116が回転することによって、液体試料が第1の磁場印加部141を通過することで、結合反応中の液体試料に第1の磁場が印加される(S103)。第1の磁場の強度については後記するが、被測定物質と結合しなかった磁性粒子抗体(磁性粒子)が凝集しない程度の強度である。
第1の磁場印加部141を通過後、試料容器116がさらに回転することによって、液体試料が第1の磁場印加部141から外れる。これにより、液体試料に印加されていた第1の磁場が遮断される。
なお、ステップS102で結合反応が開始された後、ある程度結合反応が進むのを待つため、数分〜数十分程度経過してから、ステップS103を開始することが望ましい。
続いて、試料容器116がさらに回転することによって、液体試料が第2の磁場印加部142を通過することで、液体試料に第2の磁場が印加される(S104)。第2の磁場の強度については後記するが、被測定物質と結合しなかった磁性粒子抗体(磁性粒子)が凝集しない程度の強度であり、かつ、第1の磁場の強度よりも強い磁場である。なお、本実施形態では、結合反応が行われつつ、第2の磁場が印加されているが、結合反応を停止させた後、第2の磁場が印加されるようにしてもよい。
第2の磁場印加部142を通過後、試料容器116がさらに回転することによって、液体試料が第2の磁場印加部142から外れる。これにより、液体試料に印加されていた第2の磁場が遮断される。
そして、試料容器116がさらに回転して、SQUID101上方を通過すると、SQUID101によって液体試料の磁気信号が測定される(S105)。以降、ステップS103〜S105の処理が繰り返される。
なお、試料容器116が1周する時間は数十秒程度である。
すなわち、1つの液体試料に対し、第1の磁場、第2の磁場、磁気の測定が複数回行われる。そして、制御分析装置200は、複数回行われた磁気の測定の結果を加算平均する。このようにすることで、S/N比の向上が可能となる。
図3は、液体試料の詳細な組成を示す図である。図3(a)は、ウェル112内の状態を示した模式的なものであり、図3(b)は第1の抗体が固定されたビーズ担体の拡大模式図であり、図3(c)は第1の抗体の拡大模式図である。また、図3(d)は磁性粒子抗体の拡大模式図であり、図3(e)は第2の抗体の拡大模式図であり、図3(f)は抗原の拡大模式図である。
図3(a)に示すように、液体試料300は、ウェル112内に入っており、抗原301、第1の抗体311が固定されているビーズ担体302(図3(b)参照)及び磁性粒子抗体303を混合したものである。図3(b)に示すように、ビーズ担体302には抗原301と特異的に結合する第1の抗体311が固定されている。また、磁性粒子抗体303は、磁性粒子(磁性物質)321の表面に抗原301と特異的に結合する第2の抗体322が固定されているものである。図1におけるステップS102で開始される結合反応では、ビーズ担体302に固定されている第1の抗体311と、磁性粒子抗体303の第2の抗体322によって、抗原301を挟むようにそれぞれが結合するサンドイッチ反応によって、抗原抗体の複合体351が形成される。
なお、抗原301に対する認識部位を、第2の抗体332が有しており、第1の抗体311と抗原301との複合体が形成される場合でも、磁性粒子抗体303が過剰に存在すると、余剰の磁性粒子抗体303が複合体351を形成せず、単体の状態として存在する。
(比較例)
図4は、比較例として、磁性粒子抗体に磁場を1回のみ印加することで生じる現象を模式化したものを示す図である。なお、図4、図5において、図3と同様の要素については同一の符号を付して説明を省略する。
図4(a)では、磁場を印加せずに、抗原301と磁性粒子抗体303との結合反応を行った場合が示されている。
溶液中において、磁性粒子抗体303はブラウン運動により回転するため、図4(a)に示されるように、磁性粒子抗体303(磁性粒子321)の磁気モーメント400の向きがランダムな状態のままで、抗原301と磁性粒子抗体303との結合反応が行われる。磁性粒子抗体303における磁気モーメント400の向きがランダムな状態では、それぞれの磁性粒子抗体303が発する磁気信号が互いに打ち消しあうため、磁性粒子抗体303全体から発生する磁気信号は低い。
そこで、図4(b)に示すように、強い磁場401が印加されることによって、磁性粒子抗体303(磁性粒子321)の磁気モーメント400が強制的に一方向に揃えられる。このように、磁性粒子抗体303の磁気モーメント400が一方向に揃えられることによって、磁気信号を増強させることができる。しかしながら、その結果、複合体351を形成しておらず、単体で存在する余剰の磁性粒子抗体303Aも強く磁化されてしまう。これにより、図4(b)の符号911のように、余剰の磁性粒子抗体303A同士が互いに凝集してしまう。これにより、凝集している磁性粒子抗体303Aに由来する磁気信号が発生してしまう現象が起こり、ブランク値の上昇につながる。
(本実施形態)
図5は、本実施形態に係る手法によって、磁性粒子抗体に磁場を2回印加することで生じる現象を模式化したものを示す図である。
図5(a)に示すように、本実施形態では図1のステップS103において、抗原抗体反応(結合反応)が行われつつ、第1の磁場印加部141が第1の磁場501を印加する。第1の磁場501は、磁性粒子抗体303(磁性粒子321)における磁気モーメント400の方向を揃えるため、ブラウン回転運動を防止し、かつ磁性粒子抗体303の凝集を生じない程度の磁場強度である。つまり、第1の磁場501は磁性粒子抗体303の凝集を生じない程度の強度であり、かつ、磁性粒子抗体303における磁気モーメント400の方向を揃えることができる程度の強度である。
第1の磁場501が印加されている条件下で結合反応が行われることにより、磁性粒子抗体303における磁気モーメント400の方向が揃えられた状態で複合体351が生成される。磁気モーメント400の方向が揃えられた状態となることで、後の磁気信号測定時において、磁気信号の測定が容易となり、また、磁気信号の測定精度を向上させることができる。
それとともに、余剰の磁性粒子抗体303Bも生じる。図5(a)に示すように、余剰の磁性粒子抗体303Bは、複合体351を形成しておらず、単体で存在している。
そして、図5(b)に示すように、図2のS104において、複合体351において抗原301と結合している磁性粒子抗体303に対して、第2の磁場印加部142が第2の磁場502を印加し、磁性粒子抗体303(磁性粒子321)を磁化する。第2の磁場502の強度は、磁性粒子抗体303の凝集を生じない程度の磁場であり、かつ、SQUID101で磁気信号を受信できる程度の磁場である。さらに、第2の磁場502の強度は、第1の磁場501の強度より大きい。
このとき、複合体351を形成せず、単体として存在している余剰の磁性粒子抗体303Bも磁化されるが、第2の磁場502は、磁性粒子抗体303の凝集を生じない程度の磁場強度であるため、余剰の磁性粒子抗体303は凝集しない。このため、凝集によって生じるブランク値は上昇しない。
以下、図1、図3、図5を適宜参照しつつ、第1の磁場501と、第2の磁場502の条件について詳細に説明する。
このように、本実施形態に係る磁気測定装置100において印加する第1の磁場501は、ブラウン回転運動を防止して磁性粒子抗体303(磁性粒子321)の磁気モーメント400の方向を揃えることが目的である。そのためには、磁気モーメント400の方向が揃えられた状態で、磁性粒子抗体303の並進運動を妨げず、かつ磁性粒子抗体303の凝集を生じさせないような強度を規定する必要がある。例えば、溶液中の磁性粒子抗体303に強度Hの磁場を印加したとき、磁性粒子抗体303における磁性粒子321の磁化特性L(x)は、以下の式(1)で定義されるLangevin関数で表すことができる。
L(x)=coth(x)−(1/x)・・・(1)
ここで、パラメータxは、磁性粒子321における磁気モーメント400の大きさm、磁場の強度H、ボルツマン定数k=1.38×10−23、及び温度Tから、以下の式(2)で定義される。
x=(mH)/(kT)・・・(2)
ここで、溶液中の磁性粒子抗体303(磁性粒子321)に強度Hの磁場を印加したときの磁化特性は、式(1)及び式(2)のパラメータxの値に依存する。例えば、第1の磁場501の印加における磁場の強度の下限値は、パラメータxの値が式(3)の条件のときである。
x>1・・・(3)
図6は、印加される磁場の強度Hと、磁化特性L(x)との関係を示すグラフである。
磁化特性は、式(1)で定義されるLangevin関数を用いて定義される。
図6において、グラフの横軸は印加される磁場の強度H(単位:mT)であり、縦軸は磁化特性L(x)である。
例えば、磁性粒子抗体303の磁気モーメント400の大きさmが1.6×10−17(Am)であるとき、磁場の強度Hが1mTより低い条件の領域601では、符号611に示されように、磁性粒子抗体303がブラウン回転運動を生じるため、磁気モーメント400の向きはランダムである。
一方、磁場の強度Hが1mTより高い条件の領域602では、符号612に示されるように、磁性粒子抗体303のブラウン回転運動は発生せずに、磁気モーメント400は一方向に揃い、並進運動のみが起こる。
つまり、磁性粒子抗体303における磁気モーメント400の大きさmの条件が1.6×10−17(Am)である場合、磁性粒子抗体303の磁気モーメント400を揃えた状態で維持できるのは、外部から印加する磁場強度が1mTより高い条件のときである。従って、磁気モーメント400の大きさmが1.6×10−17(Am)である場合、第1の磁場501の下限値は1mTである。
次に、第2の磁場502で印加される磁場強度の上限値について説明する。溶液中の磁性粒子抗体300に磁場を印加すると、磁性粒子抗体303(磁性粒子321)の磁気モーメント400の向きを、磁場と同じ方向に揃えることができる。このとき、隣接する磁性粒子抗体303同士には吸引力が働き、互いに結合して凝集を起こす。このときの結合エネルギUは、真空の透磁率μ、磁気モーメント400の大きさm、及び隣接する磁性粒子抗体303間の距離dにより、式(4)で示される。
=―μ/2πd・・・(4)
例えば、磁性粒子抗体303の直径Φと粒子間の距離dが等しいとき、結合エネルギUの値が、熱雑音エネルギPと比較して大きくなると、磁性粒子抗体303は結合しやすくなり、凝集が発生する。なお熱雑音エネルギPは、ボルツマン定数k=1.38×10−23、及び温度Tから式(5)で示される。
=kT・・・(5)
従って、磁性粒子抗体303の凝集を防止できる、磁場の上限値は以下の式(6)の条件で示される。
/P=U/(kT)<1・・・(6)
図7は外部から印加する磁場強度に対する、結合エネルギUの値と熱雑音エネルギPの値との比の関係を示すグラフである。
図7において、横軸は外部から印加する磁場の強度H(単位:mT)を示し、縦軸は結合エネルギUと熱雑音エネルギPの比(U/P)を示している。
例えば、磁性粒子321の直径が270nmの場合、結合エネルギUと熱雑音エネルギPの比は、図7のグラフに示すとおりである。
図7に示すように、U/Pの比が、式(6)の条件(U/P<1)となる磁場の値は約7mTである。従って、磁性粒子321の直径が270nmの場合、磁場の上限値は約7mTである。
このように、第2の磁場502の上限値は、結合エネルギUと熱雑音エネルギPの比(U/P)と、磁場の強度Hのグラフを生成し、このグラフを基に決定されることが一般的である。
(実測結果)
次に、図8を参照して、本実施形態に係る磁気測定システム1による磁気測定の効果を実証する。適宜、図3を参照する。
ここでは、以下の液体試料300が用いられて測定が行われた。磁性粒子321として、細胞分離用として市販されているもの(R&D systems(登録商標)社)を用いた。また、磁性粒子321には表面に第2の抗体422の代わりとしてストレプトアビジンが固定されている。また被測定物質はビオチン分子とした。そして、このビオチン分子が予めビーズ担体302上に固定されているビオチンビーズを使用した(粒径3.3μm、SpheroTech社)。そのため、ここでは、図3、図5における第1の抗体311に相当する物質は使用していない。なお、ビオチン分子は強固にストレプトアビジンと結合する性質をもっている。ビオチンビーズは緩衝液にて希釈し、0〜2×10個/ウェルになるように希釈した。次に、磁性粒子抗体303とビオチンビーズを混和し、磁性粒子抗体303とビオチンビーズの結合反応を行わせつつ、第1の磁場501(0.5mT)を印加した。次に、結合反応した液体試料300に第2の磁場502(1mT)が印加されて磁性粒子抗体303が磁化させられた後、SQUID101が磁気信号を取得した。なお、本実験にて採用した磁場の条件は、使用した磁性粒子抗体303の磁気特性を基に、前記した式(1)〜(6)を用いて算出されたものである。
一方、本実施形態の対照実験として、磁場を一回のみ印加する一般的な手法による磁場測定が行われた。
一般的な手法による液体試料300では、本実施形態の実験と同様のビオチンビーズと磁性粒子抗体303を、本実施形態の実験と同様の条件で混和し、第1の磁場を印加しない液体試料300が作成されることで、結合反応が行われた。次に、この液体試料300に対し、磁場(60mT)が印加されることで、磁性粒子抗体303の磁化が行われた。そして、SQUID101が磁気信号を測定した。
図8は、各測定手法による測定結果を示すグラフである。
図8において、縦軸は測定された磁気信号の強さを示し、横軸はビオチンビーズ数を示す。
図8において、線802は一般的な手法による測定結果であり、線801は、本実施形態に基づく手法で測定した結果である。
ビオチンビーズ数が0個での測定値であるブランク値は、一般的な手法において、約6mΦと高い値を示している。一方、本実施形態に基づく手法では、ブランク値が約0.8mΦと低く、一般的な手法と比較すると、およそ1/8まで低下している。またビオチンビーズ数が2×10個のときの磁気信号強度は、従来の方法において約18mΦ、本実施例に基づく方法においては約12mΦであるが、それぞれの磁気信号からブランク値を差分すると、どちらも約12mΦとなり、磁気信号における強度の絶対値は変わらない。すなわち、本実施形態における磁気信号測定方法では、ビオチンビーズ数が0以外の部分でも正確な測定ができている。
以上より、本実施形態に基づく測定方法により、ブランク値を低減させることができ、液体試料300からの磁気信号も低下せずに検出可能であることが分かる。
本実施形態によれば、液体試料300中の磁性粒子抗体303に対し、以下に示す2段階の磁場を印加する。
(1)まず、被測定物質が結合しつつある時に、磁性粒子抗体303を構成する磁性粒子321における磁気モーメントの向きを揃えることができる程度の強度を有する第1の磁場501を印加する。これにより、磁性粒子抗体303(磁性粒子321)の磁気モーメント400の向きが揃った状態で複合体351を生成することができる。磁気モーメント400の向きを揃えることで、後の磁気信号測定時において、磁気信号の測定が容易となり、また、磁気信号の測定精度を向上させることができる。
また、第1の磁場501は、磁性粒子抗体303同士が凝集しない程度の強度であるので、複合体351を形成せず、余剰となった磁性粒子抗体303同士が凝集することがない。
(2)次に、磁気信号を得ることができる程度の強度を有する第2の磁場502が磁性粒子抗体303に印加される。これにより、複合体351に結合している磁性粒子抗体303に由来する磁気信号の測定が可能となる。ここで、第2の磁場502は磁性粒子抗体303(磁性粒子321)同士が凝集しない程度の強度である。これにより、複合体351を形成していない、余剰の磁性粒子抗体351同士が凝集することがなくなる。従って、余剰の磁性粒子抗体351同士が凝集することに由来する磁気信号のブランク値を低減することができる。
さらに、第1の磁場の強度の下限値を式(1)〜(3)に基づいて規定することにより、第1の磁場の強度を適切に設定することが可能となる。
また、第2の磁場の強度の上限値を式(4)〜(6)に基づいて規定することにより、第2の磁場の強度を適切に設定することが可能となる。
そして、試料を液体試料300とすることで、乾燥を行うことがないので、短時間で磁気測定が可能となり、免疫検査に最適な磁気信号測定システム1を提供することができる。
<変形例>
本実施形態では、タンパク質の検出を行う磁気的免疫検査について述べているため、図3に示すように被測定物質は抗原301であり、磁性粒子抗体303及びビーズ担体302に固定され、抗原301と特異的に結合する物質は第1の抗体311及び第2の抗体322である。本実施形態の変形として、被測定物質が抗体であり、磁性粒子抗体及びビーズ担体に固定され、抗体と特異的に結合する物質が抗原であってもよい。またタンパク質以外にも、低分子物質及び核酸物質との特異的、選択的結合を利用して、磁性粒子抗体とビーズ担体との結合検査としても変形可能である。例えば、被測定物質に含まれる受容体に対し、薬剤等のリガンドを結合物質として、磁性粒子抗体及びビーズ担体に固定する構成が採用されてもよい。また、被測定物質がビオチンである場合、あるいは被測定物にビオチンを結合させたものである場合、磁性粒子及びビーズ担体にはストレプトアビジン、もしくはニュートラアビジンを結合物質として固定したものが採用されてもよい。
また、本実施形態では、溶液中の被測定物質と、ビーズ担体302及び磁性粒子抗体303に固定した2種類の結合物質(第1の抗体311、第2の抗体322)によって、サンドイッチ結合反応を用いて、被測定物質の検出が行われている。このようなビーズ担体302と2種類の結合物質を用いたサンドイッチ結合反応以外に、図9に示すような、別の結合反応を利用することも可能である。
図9は、磁性粒子抗体を互いに被測定物質により凝集させる変形例の反応を示す模式図である。図9(a)は、ウェル内の状態を示した模式的なものであり、図9(b)は結合物質が結合した磁性粒子抗体の拡大模式図であり、図9(c)は結合物質の拡大模式図であり、図9(d)は被測定物質の拡大模式図である。
例えば、被測定物質が低分子物質や核酸物質である場合、その分子量が小さいために、複数の結合物質が認識する部位も1箇所しか存在しない。そこで、図9に示すように、液体試料300aに、被測定物質901と特異的に結合する1種類の結合物質921を磁性粒子922に固定した磁性粒子抗体911が添加される。この場合、ビーズ担体302(図3)は使用していないが、被測定物質901を介して磁性粒子抗体911同志が結合し、磁性粒子抗体911の複合体931が形成される。複合体931となった磁性粒子抗体911はブラウン回転運動が遅くなるため、磁場の印加により、残留磁気を生じる。これにより、磁気信号が検出される。
図9に示す手法における磁気信号の検出方法は、図2に示した磁気信号測定装置における手法と同様である。これにより、大きな分子量を持つタンパク質以外の物質の検出が可能となる。
以上の実施形態ならびに変形例で実施される磁気信号測定方法では、磁場印加部108による磁場の印加が必要であるが、磁場印加部108としては電磁コイルを用いたり、磁石を用いたりすることが可能である。例えば、電磁コイルを用いる場合では、第1の磁場及び第2の磁場のON/OFFは、電磁コイルに入力する電流のON/OFFによって行われる。また磁石を用いる場合では、第1の磁場及び第2の磁場のON/OFFは、磁石の移動によって行われる。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。
また、制御装置200が有する機能は、それらの一部又はすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、制御装置200における各機能等は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、HD(Hard Disk)に格納すること以外に、メモリや、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1 磁気信号測定システム
100 磁気信号測定装置
101 SQUID(測定部)
106 試料容器
107 回転機構
108 磁場印加部
112 ウェル
141 第1の磁場印加部
142 第2の磁場印加部
300 液体試料
301 被測定物質
302 ビーズ単体
303 磁性粒子抗体(磁性物質)
311 第1の抗体
321 磁性粒子(磁性物質)
322 第2の抗体
501 第1の磁場
502 第2の磁場

Claims (8)

  1. 複数の磁性物質と、前記磁性物質に結合可能な被測定物質とが未結合の状態で混合している試料に対して、前記磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、前記磁性物質における磁気モーメントの向きを揃えることができる程度の強度を有する第1の磁場を印加する第1の磁場印加部と、
    前記第1の磁場を印加された磁性物質に対して、前記磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、磁気信号を前記磁性物質から得ることができる程度の強度を有する第2の磁場をさらに印加する第2の磁場印加部と、
    前記磁性物質に由来する磁気信号を測定する測定部と、
    を有することを特徴とする磁気信号測定装置。
  2. 前記第1の磁場の強度Hは、以下の式(1)で規定される下限値を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気信号測定装置。
    (mH)/(kT)>1・・・(1)
    なお、mは磁性粒子の磁気モーメントの大きさ、Hは磁場の強度、k=1.38×10−23はボルツマン定数、Tは温度である。
  3. 前記第2の磁場の強度Hは、以下の式(2)で規定されるU/Pを満足する上限値を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気信号測定装置。
    /P<1・・・(2)
    ここで、Uは以下の式(3)で規定される。
    =―μ/2πd・・・(3)
    なお、μは真空の透磁率、mは磁気モーメントの大きさ、dは磁性物質間の距離である。
    また、Pは以下の式(4)で規定される。
    =kT・・・(4)
    なお、k=1.38×10−23はボルツマン定数、Tは温度である。
  4. 前記試料は、溶液中に前記磁性物質及び前記被測定物質が存在する液体試料である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気信号測定装置。
  5. 複数の磁性物質と、前記磁性物質に結合可能な被測定物質と結合している磁性物質に由来する磁気信号を測定する磁気信号測定装置が、
    前記磁性物質と、前記被測定物質とが未結合の状態で混合している試料に対して、前記磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、前記磁性物質における磁気モーメントの向きを揃えることができる程度の強度を有する第1の磁場を印加し、
    前記第1の磁場を印加された磁性物質に対して、前記磁性物質同士が凝集しない程度、かつ、磁気信号を前記磁性物質から得ることができる程度の強度を有する第2の磁場をさらに印加し、
    前記磁性物質に由来する磁気信号を測定する
    ことを特徴とする磁気信号測定方法。
  6. 前記第1の磁場の強度Hは、以下の式(1)で規定される下限値を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気信号測定方法。
    (mH)/(kT)>1・・・(1)
    なお、mは磁性粒子の磁気モーメントの大きさ、Hは磁場の強度、k=1.38×10−23はボルツマン定数、Tは温度である。
  7. 前記第2の磁場の強度Hは、以下の式(2)で規定されるU/Pを満足する上限値を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気信号測定方法。
    /P<1・・・(2)
    ここで、Uは以下の式(3)で規定される。
    =―μ/2πd・・・(3)
    なお、μは真空の透磁率、mは磁気モーメントの大きさ、dは磁性物質間の距離である。
    また、Pは以下の式(4)で規定される。
    =kT・・・(4)
    なお、k=1.38×10−23はボルツマン定数、Tは温度である。
  8. 前記試料は、溶液中に前記磁性物質及び前記被測定物質が存在する液体試料である
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気信号測定方法。
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