JP2015163785A - 組み立てカムシャフト - Google Patents
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Abstract
【課題】カムピース14をシャフト12に強固に接合することのできる組み立てカムシャフト10を提供すること。
【解決手段】組み立てカムシャフト10は、内周面14aによって挿入孔を区画するカムピース14がシャフト12に挿入されて構成される。シャフト12の外周には、雄ねじ12aが形成されており、カムピース14は、その両側から、雄ねじ12aに対応する雌ねじ18aが形成されたベアリングナット18によって締め付けられている。カムピース14とベアリングナット18とはそれぞれテーパ部14b,18bを備え、これらテーパ部14b,18b同士が面接触している。ベアリングナット18が締め付けられるほど、テーパ部14b、18bを介してカムピース14に、シャフト12の径方向においてカムピース14の内周面14aをシャフト12から離間させる方向の力が及ぼされる。
【選択図】図1
【解決手段】組み立てカムシャフト10は、内周面14aによって挿入孔を区画するカムピース14がシャフト12に挿入されて構成される。シャフト12の外周には、雄ねじ12aが形成されており、カムピース14は、その両側から、雄ねじ12aに対応する雌ねじ18aが形成されたベアリングナット18によって締め付けられている。カムピース14とベアリングナット18とはそれぞれテーパ部14b,18bを備え、これらテーパ部14b,18b同士が面接触している。ベアリングナット18が締め付けられるほど、テーパ部14b、18bを介してカムピース14に、シャフト12の径方向においてカムピース14の内周面14aをシャフト12から離間させる方向の力が及ぼされる。
【選択図】図1
Description
本発明は、カムピースがシャフトに組み付けられた組み立てカムシャフトに関する。
近年、車載内燃機関のバルブを駆動するカムピースおよびシャフトは、軽量化とカム高強度化を目的に、カムピースとシャフトとが一体的に形成されたものから別体となる組み立てカムシャフトに置き換わりつつある。カムピースをシャフトに組み付ける手法としては、大きくは、シャフトにカムピースを圧入する手法や、シャフトに高温のカムピースを嵌め込む焼き嵌め等が実用化されている。
ただし、上記いずれの手法も、カムピースのうちシャフトの挿入孔を区画する内周面とカムピースの外周との間のクリアランスが、カムピースとシャフトとの接合力を決めるパラメータとなるため、クリアランスに高い精度が要求される。
そこで従来、たとえば特許文献1に見られるように、複数のカムピースやジャーナル、スペーサをシャフトに挿入した状態において、シャフトの端部からボルトをねじ込むことで、カムピース等をシャフトに固定するものが提案されている。
ただし、上記の場合、複数のカムピースやジャーナル等が1つのボルトによって固定されることとなるため、シャフトの周方向のトルクに対するカムピースの接合力が不足するおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、カムピースをシャフトに強固に接合することのできる組み立てカムシャフトを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
技術的思想1:カムピースがシャフトに組み付けられた組み立てカムシャフトにおいて、前記シャフトの外周には、雄ねじが形成され、前記カムピースには、前記シャフトに挿入するための挿入孔が形成され、前記雄ねじに対応する雌ねじを有するナットを備え、前記シャフトに前記カムピースが挿入されて、前記カムピースの両側から前記ナットにより前記カムピースが締め付けられていることを特徴とする組み立てカムシャフト。
技術的思想1:カムピースがシャフトに組み付けられた組み立てカムシャフトにおいて、前記シャフトの外周には、雄ねじが形成され、前記カムピースには、前記シャフトに挿入するための挿入孔が形成され、前記雄ねじに対応する雌ねじを有するナットを備え、前記シャフトに前記カムピースが挿入されて、前記カムピースの両側から前記ナットにより前記カムピースが締め付けられていることを特徴とする組み立てカムシャフト。
上記構成によれば、ナットとシャフトとがネジ止めされるに際し、ナットがカムピースの両側からカムピースを締め付ける。このため、ナットによる締め付け力がカムピースにダイレクトに伝わるために、カムピースをシャフトに強固に接合することができる。
<第1の実施形態>
以下、組み立てカムシャフトの第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、組み立てカムシャフト10の一部断面図を示す。図示される組み立てカムシャフト10は、中空円筒状のシャフト12に、車載内燃機関(図示略)の吸気バルブや排気バルブ(機関バルブ)を駆動するカムピース14が組み付けられたものである。ここで、シャフト12の内部は、潤滑油の流通経路となる。一方、カムピース14は、カムノーズまたはその周辺部が機関バルブを開閉させる部材に接触することで、機関バルブを開弁させ、カムノーズまたはその周辺部が機関バルブを開閉させる部材に接触しなくなることで、機関バルブを閉弁させる。
以下、組み立てカムシャフトの第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、組み立てカムシャフト10の一部断面図を示す。図示される組み立てカムシャフト10は、中空円筒状のシャフト12に、車載内燃機関(図示略)の吸気バルブや排気バルブ(機関バルブ)を駆動するカムピース14が組み付けられたものである。ここで、シャフト12の内部は、潤滑油の流通経路となる。一方、カムピース14は、カムノーズまたはその周辺部が機関バルブを開閉させる部材に接触することで、機関バルブを開弁させ、カムノーズまたはその周辺部が機関バルブを開閉させる部材に接触しなくなることで、機関バルブを閉弁させる。
図2に示すように、カムピース14の内周面14aによって区画された挿入孔の口径は、シャフト12の外周の径よりも大きい値とされている。
シャフト12の外周には、雄ねじ12aが形成されている。そして、カムピース14は、その両側から、上記雄ねじ12aに対応する雌ねじ18aを有するベアリングナット18に締め付けられている。
シャフト12の外周には、雄ねじ12aが形成されている。そして、カムピース14は、その両側から、上記雄ねじ12aに対応する雌ねじ18aを有するベアリングナット18に締め付けられている。
図3に示すように、ベアリングナット18は、中空リング状の部材である。また、ベアリングナット18には、図1に示すように、カムピース14に接する側の側面にテーパ部18bが形成されている。テーパ部18bは、ベアリングナット18の全周に渡って均一の形成されている。一方、カムピース14には、ベアリングナット18に接する両側面にそれぞれ、テーパ部14bが形成されている。テーパ部14bは、カムピース14の全周にわたって均一の形成されている。ここで、カムピース14のテーパ部14bは、シャフト12の径方向にシャフト12から離れるほどカムピース14の幅を拡大させるものである。一方、ベアリングナット18のテーパ部18bは、シャフト12の径方向にシャフト12から離れるほどベアリングナット18の幅を縮小させるものである。
上記構成において、カムピース14の両側からベアリングナット18を締め付けると、シャフト12の径方向であって且つシャフト12から離れる方向に、ベアリングナット18からカムピース14に力が及ぼされる。このため、カムピース14の内周面14aによって区画される挿入孔の口径よりもシャフト12の外周の径の方がわずかに小さくなるように形成されているにもかかわらず、カムピース14の軸の位置は強固に固定される。
詳しくは、本実施形態では、テーパ部18bのテーパ角とテーパ部14bのテーパ角とが、互いに等しい値に設定されている。ここで、カムピース14に形成されているテーパ部14bのテーパ角は、シャフト12の径方向への変位に対するカムピース14の幅の変化速度の「1/2」またはその逆正接関数値として定量化することができる。一方、ベアリングナット18に形成されているテーパ部18bのテーパ角は、シャフト12の径方向への変位に対するベアリングナット18の厚さの変化速度またはその逆正接関数値として定量化することができる。
次に、図4を用いて、カムピース14をシャフト12に組み付ける工程について説明する。
この一連の工程においては、まず、図4(a)に示すように、旋削加工によって、所定の直径を有するシャフトを構成する。この際、シャフト12の基準位置を定めるフロントピース20も形成される。続いて、図4(b)に示すように、シャフト12の外周に転造加工を施すことで、シャフト12の外周に雄ねじ12aを形成する。続いて、図4(c)に示すように、ジャーナル部を構成する部分に形成されている雄ねじ12aを旋削加工によって除去し、研削加工を施すことでジャーナル部を形成する。
この一連の工程においては、まず、図4(a)に示すように、旋削加工によって、所定の直径を有するシャフトを構成する。この際、シャフト12の基準位置を定めるフロントピース20も形成される。続いて、図4(b)に示すように、シャフト12の外周に転造加工を施すことで、シャフト12の外周に雄ねじ12aを形成する。続いて、図4(c)に示すように、ジャーナル部を構成する部分に形成されている雄ねじ12aを旋削加工によって除去し、研削加工を施すことでジャーナル部を形成する。
次に、図4(d)に示すように、ベアリングナット18をシャフト12に挿入する。ここで、ベアリングナット18の配置箇所は、フロントピース20を基準として用いて治具30によって定められる。ベアリングナット18の配置箇所を定めると、図4(e)に示すように、このベアリングナット18が挿入されたシャフト12に、さらに、カムピース14を挿入する。
次に、図4(f)に示すように、カムピース14のうち、ベアリングナット18に接していない側に、別のベアリングナット18を締め付ける。こうして1つのカムピース14をシャフト12に組み付ける処理が完了すると、図4(g)〜図4(i)に示すように、上記と同様に、別のカムピース14を組み付ける。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する作用効果が得られるようになる。
(1)シャフト12の外周に雄ねじ12aを形成し、カムピース14の両側から雄ねじ12aに対応する雌ねじ18aを有するベアリングナット18を締め付けた。これにより、カムピース14をシャフト12に接合することができる。
(1)シャフト12の外周に雄ねじ12aを形成し、カムピース14の両側から雄ねじ12aに対応する雌ねじ18aを有するベアリングナット18を締め付けた。これにより、カムピース14をシャフト12に接合することができる。
(2)カムピース14にテーパ部14bを形成し、ベアリングナット18にテーパ部18bを形成した。これにより、ベアリングナット18を締め付けるほど、テーパ部18bからテーパ部14bに、シャフト12の径方向においてカムピース14の内周面14aをシャフト12から引き離す方向の力をカムピース14に及ぼすことができる。このため、カムピース14とシャフト12との接合力を増大させることができる。また、テーパ部14bをカムピース14の全周にわたって均一に形成して且つ、テーパ部18bをベアリングナット18の全周にわたって均一に形成することで、カムピース14の内周面14aによって区画される挿入孔の軸とシャフト12の軸とのずれ(芯ずれ)を抑制することができる。
(3)カムピース14に形成されるテーパ部14bのテーパ角と、ベアリングナット18に形成されるテーパ部18bのテーパ角とを等しくした。これにより、カムピース14に形成されるテーパ部14bと、ベアリングナット18に形成されるテーパ部18bとを十分に面接触させることができる。
(4)カムピース14の内周面14aによって区画される挿入孔の口径をシャフト12の外周の径よりも大きくした状態でシャフト12にカムピース14を挿入する手法において、カムピース14にテーパ部14bを形成し、ベアリングナット18にテーパ部18bを形成した。上記挿入孔の口径を大きくするいわゆるすきま嵌めを利用する場合、カムピース14の挿入孔の中心軸と、シャフト12の中心軸とにずれ(芯ずれ)が生じることが懸念される。したがって、カムピース14にテーパ部14bを形成し、ベアリングナット18にテーパ部18bを形成する構成の利用価値が特に大きい。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に示すように、本実施形態においては、カムピース14の内周面14aに雌ねじ14cを形成する。そして、カムピース14のテーパ部14bを、シャフト12の径方向にシャフト12から離れるほどカムピース14の幅を縮小させるものとする。一方、ベアリングナット18のテーパ部18bを、シャフト12の径方向にシャフト12から離れるほどベアリングナット18の幅を拡大させるものとする。なお、本実施形態においても、カムピース14に形成されているテーパ部14bのテーパ角と、ベアリングナット18に形成されているテーパ部18bのテーパ角とを等しい値に設定する。
次に、上記構成の作用を記載する。ベアリングナット18を締め付けるほど、ベアリングナット18のテーパ部18bは、テーパ部14bを介してカムピース14をシャフト12側に押し付ける力を及ぼす。そしてこれにより、シャフト12の雄ねじ12aとカムピース14の雌ねじ14cとの密着性を向上させることができ、ひいては、シャフト12とカムピース14との接合力を向上させることができるという効果を奏する。
なお、本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(4)に準じた作用効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に示すように、本実施形態においては、カムピース14は、テーパ部14bの先端部分においてその幅が最小となるものの、シャフト12から更に離間した部分においてその幅を拡大する。そして、幅が最小となる部分である凹部14dには、ベアリングナット18が接触可能とされている。これにより、本実施形態によれば、上記第2の実施形態と比較して、カムピース14の両側のベアリングナット18間の間隔を縮小することができる。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第4の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図示されるように、本実施形態にかかるカムピース14は、内周面14aに雌ねじ14cが形成されている。また、カムピース14の内部には、空洞14eが形成されている。詳しくは、この空洞14eは、カムピース14の内周面側(シャフト12側)に行くほど、その横幅が狭くなる形状を有する。
次に、上記構成の作用を記載する。ベアリングナット18を締め付けることで、カムピース14のうち内周面側(シャフト12側)の部分に、カムピース14内の空洞14e側方向の力が働く。そしてこれにより、カムピース14に形成されている雌ねじ14cのピッチが縮小することから、雌ねじ14cがシャフト12の雄ねじ12aに食いつくようになる。そしてこれにより、カムピース14とシャフト12との接合力が増大する。
以上説明した本実施形態によれば、第1の実施形態の上記(1)の作用効果に加えて、さらに以下の作用効果が得られるようになる。
(5)カムピース14の内部に空洞14eを形成したため、カムピース14の両側からベアリングナット18を締め付けることで、カムピース14の雌ねじ14cが形成された部分を空洞14e側に撓ませることが容易となる。そしてこれにより、雌ねじ14cのピッチを縮小させることができることから、雄ねじ12aと雌ねじ14cとの係合力を向上させることができる。
(5)カムピース14の内部に空洞14eを形成したため、カムピース14の両側からベアリングナット18を締め付けることで、カムピース14の雌ねじ14cが形成された部分を空洞14e側に撓ませることが容易となる。そしてこれにより、雌ねじ14cのピッチを縮小させることができることから、雄ねじ12aと雌ねじ14cとの係合力を向上させることができる。
(6)空洞14eを、カムピース14の内周面側(シャフト12側)に行くほどその幅が狭くなる形状とした。これにより、カムピース14の両側からベアリングナット18を締め付けることで、カムピース14の雌ねじ14cが形成された部分を空洞14e側に撓ませることがいっそう容易となる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・図1、図5、図6等においては、カムピース14に形成されているテーパ部14bのテーパ角と、ベアリングナット18に形成されているテーパ部18bのテーパ角とを等しくしたが、これに限らない。これらの差が大きくなるほど、テーパ部14bとテーパ部18bとが面接触することは困難となるものの、カムピース14にテーパ部14bを備えベアリングナット18にテーパ部18bを備えることで、カムピース14とシャフト12との接合力を増大させたり、カムピース14の芯ずれを抑制したりすることはできる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・図1、図5、図6等においては、カムピース14に形成されているテーパ部14bのテーパ角と、ベアリングナット18に形成されているテーパ部18bのテーパ角とを等しくしたが、これに限らない。これらの差が大きくなるほど、テーパ部14bとテーパ部18bとが面接触することは困難となるものの、カムピース14にテーパ部14bを備えベアリングナット18にテーパ部18bを備えることで、カムピース14とシャフト12との接合力を増大させたり、カムピース14の芯ずれを抑制したりすることはできる。
・図1、図5、図6等においては、テーパ部14bをカムピース14の全周に渡って形成し、テーパ部18bをベアリングナット18の全周に渡って形成したがこれに限らない。たとえば、カムピース14に形成されるテーパ部を、カムピース14の周方向においてとぎれつつも均等に形成して且つ、ベアリングナット18に形成されるテーパ部を、ベアリングナット18の周方向にとぎれつつも均等に形成してもよい。この場合であっても、カムピース14の内周面14aによって区画される挿入孔の軸とシャフト12の軸とのずれを抑制することができる。
・第4の実施形態において、空洞14eの形状としては、図7に例示したものに限らない。たとえば、幅を一定としてもよい。
・図7において、ベアリングナット18のうちカムピース14側の側面に、シャフト12の径方向においてシャフト12から離間するほどベアリングナット18の幅を縮小させるテーパ部を形成し、カムピース14に、シャフト12の径方向においてシャフト12から離間するほどカムピース14の幅を拡大させるテーパ部を形成してもよい。この場合、ベアリングナット18が締め付けられるほど、カムピース14の挿入孔を形成する内周面14aをシャフト12の外周面側に変位させようとする力を及ぼされるため、カムピース14とベアリングナット18とはテーパ部を介して互いにシャフト12の径方向に力を及ぼすこととなる。これにより、カムピース14とシャフト12との接合力を増大することができる。また、カムピース14に形成するテーパ部をカムピース14の周方向において均等に形成し、ベアリングナット18に形成するテーパ部をベアリングナット18の周方向において均等に形成することで、カムピース14の内周面14aによって形成される挿入孔の軸と、シャフト12の軸とのずれを抑制することができる。
・図7において、ベアリングナット18のうちカムピース14側の側面に、シャフト12の径方向においてシャフト12から離間するほどベアリングナット18の幅を縮小させるテーパ部を形成し、カムピース14に、シャフト12の径方向においてシャフト12から離間するほどカムピース14の幅を拡大させるテーパ部を形成してもよい。この場合、ベアリングナット18が締め付けられるほど、カムピース14の挿入孔を形成する内周面14aをシャフト12の外周面側に変位させようとする力を及ぼされるため、カムピース14とベアリングナット18とはテーパ部を介して互いにシャフト12の径方向に力を及ぼすこととなる。これにより、カムピース14とシャフト12との接合力を増大することができる。また、カムピース14に形成するテーパ部をカムピース14の周方向において均等に形成し、ベアリングナット18に形成するテーパ部をベアリングナット18の周方向において均等に形成することで、カムピース14の内周面14aによって形成される挿入孔の軸と、シャフト12の軸とのずれを抑制することができる。
・また、図7において、ベアリングナット18に、シャフト12の径方向においてシャフト12から離間するほどベアリングナット18の幅を拡大させるテーパ部を形成し、カムピース14に、シャフト12の径方向においてシャフト12から離間するほどカムピース14の両側面間の間隔を縮小させるテーパ部を形成してもよい。この場合、ベアリングナット18が締め付けられるほど、カムピース14の挿入孔を形成する内周面14aをシャフト12の外周面側に変位させようとする力を及ぼされるため、カムピース14とベアリングナット18とはテーパ部を介して互いにシャフト12の径方向に力を及ぼすこととなる。これにより、カムピース14とシャフト12との接合力を増大することができる。また、カムピース14に形成するテーパ部をカムピース14の周方向において均等に形成し、ベアリングナット18に形成するテーパ部をベアリングナット18の周方向において均等に形成することで、カムピース14の内周面14aによって形成される挿入孔の軸と、シャフト12の軸とのずれを抑制することができる。
・図4では、治具30によってシャフト12の軸方向におけるベアリングナット18の位置を定めることで、シャフト12の軸方向におけるカムピース14の位置を間接的に定めたが、これに限らない。たとえば、治具30によってシャフト12の軸方向におけるカムピース14の位置を直接的に定めてもよい。これは、図4(d)に示した工程では治具30を用いず、図4(e)に示した工程において、治具30をカムピース14に接触させることで実現することができる。
・一対のベアリングナット18に挟まれるカムピースとしては、カムノーズを1つのみ備えるものに限らず、複数備えるものであってもよい。これにより、単一の気筒に複数の吸気バルブ(排気バルブ)を備える構成において、それら複数の吸気バルブ(排気バルブ)間の間隔が狭いときに、カムノーズ間の間隔を吸気バルブ(排気バルブ)間の間隔にあわせることが容易となる。
・シャフト12としては、中空のものに限らない。
10…カムシャフト、12…シャフト、12a…雄ねじ、14…カムピース、14a…内周面、14b…テーパ部、14c…雌ねじ、14d…凹部、14e…空洞、18…ベアリングナット、18a…雌ねじ、18b…テーパ部、20…フロントピース、30…治具。
Claims (1)
- カムピースがシャフトに組み付けられた組み立てカムシャフトにおいて、
前記シャフトの外周には、雄ねじが形成され、
前記カムピースには、前記シャフトに挿入するための挿入孔が形成され、
前記雄ねじに対応する雌ねじを有するナットを備え、
前記シャフトに前記カムピースが挿入されて、前記カムピースの両側から前記ナットにより前記カムピースが締め付けられていることを特徴とする組み立てカムシャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014039762A JP2015163785A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 組み立てカムシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=54186791
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JP (1) | JP2015163785A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018513307A (ja) * | 2015-04-17 | 2018-05-24 | ティッセンクルップ プレスタ テックセンター アクチエンゲゼルシャフト | カムシャフト要素をカムシャフトのシャフトセグメント上に位置決めする方法 |
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2014
- 2014-02-28 JP JP2014039762A patent/JP2015163785A/ja active Pending
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