JP2015162848A - デジタル放送送信システム及びその方法並びに受信装置 - Google Patents

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範明 田靡
成彦 仁平
Shigehiko Nihei
成彦 仁平
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Abstract

【課題】隣接チャネル間をガードバンド無しで送信した場合の隣接チャネル間の干渉を軽減することができるデジタル放送送信システムとその方法及び受信装置を提供する。
【解決手段】送波の伝送歪みを補正するためのスキャタードパイロット信号13a,13bを異なる送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用しているOFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置して、異なる送信局から放送される隣接した周波数のOFDM信号間にガードバンドを設けずに放送を行う。スキャタードパイロット信号13a,13bのうち、隣接する異なるOFDM信号が共用するキャリア11,12の中のスキャタードパイロット信号13a,13bを、異なる送信局が順番に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、隣接する周波数チャネルでデジタル信号を異なる送信局から送信する地上デジタル放送において、周波数の有効利用を図るためにガードバンド無しで放送するためのデジタル放送送信システム及びその方法並びに受信装置に関する。
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、地上波放送においてもデジタルTV放送システムが確立した。更に比較的狭帯域でのサービスが可能なデジタル放送についても、全国モバイルマルチメディア放送のサービスが開始されるなど、その発展は著しい。また、同放送と同様の技術基準に基づく、地域モバイルマルチメディア放送及び市町村単位の行政区分地域へのサービスに特化したデジタルコミュニティ放送サービスの実現が期待されている。
こうした放送においては、デジタル放送信号を単独で送信するほかに、複数の変調されたデジタル放送信号を各信号間のガードバンド無しで連結して送信することで周波数を有効利用できるようにしたシステムが標準化されている。このシステムにおいては、連結された複数のデジタル放送信号のうち、任意のデジタル放送信号のみを受信することが可能であり、受信帯域幅を狭くすることにより受信機の消費電力をさげることが可能となる。このような連結送信の技術に関連して様々な発明が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
図15は、3セグメント形式のデジタル音声放送システムの従来例を示す。図15に示すように、放送プログラム事業者から供給されたトランスポートストリーム形式の放送プログラム信号(本明細書において、「放送TS信号」ということがある。)は、デジタル音声放送送信局に配置される伝送路符号化部101に入力される。この放送TS信号は外符号符号器102において外符号を付加された後、3セグメント形式時には2階層に階層分割され畳込み符号化回路103,103Bで誤り訂正符号を付加され、キャリア変調回路104,104Bに供給され、3セグメント形式に対応する信号処理が施された後にフレーム構成部111に供給される。なお、1セグメント形式の場合は畳み込み符号化回路103Bおよびキャリア変調回路104Bが不要である。
フレーム構成部111では、時間/周波数インターリーブ部112で時間インターリーブと周波数インターリーブが行われた後に、OFDMフレーム構成回路113において、パイロット信号生成部114、制御信号生成部115及び付加情報生成部116でそれぞれ生成されたパイロット信号、制御信号及び付加情報とともにOFDMフレームに構成され、その出力は、デジタル変調部121に供給される。
デジタル変調部121では、逆フーリエ変換(IFFT)回路122においてOFDMのシンボル波形に変換され、ガードインターバル付加回路123においてガードインターバルが付加された後に、周波数変換回路124において無線周波数帯の放送信号に変換される。この放送信号は電力増幅器125において所定の電力レベルまで増幅された後に送信アンテナ126から放送電波として送信される。
図16は、図15の送信システムで生成された、単独送信方式の場合の送信波スペクトラムを示し、(a)は1セグメント形式、(b)は3セグメント形式の単独送信波スペクトラムを示す。横軸は、いずれも周波数を示す。
図15に示すように、スペクトラムの右端(周波数軸の上端)には、セグメント131,133に隣接してPRBS(Psuedo Random Binary Sequence;擬似ランダムバイナリーシーケンス)信号でデジタル変調されたパイロットキャリア132(本明細書において、単に「キャリア」ということがある。)が配置される。これは、電波の伝送路歪みを補正するためのスキャタードパイロット(Scattered Pilot;分散パイロット)信号を最外部に配置し、伝搬特性推定を行うための最外縁に配置される基準データとして使用するためである。このパイロットキャリア132は、デジタル送信信号のセグメント数に関わらず、いずれの場合でも付加されている。
デジタル音声放送信号は、例えば比較的狭いエリアをカバーする放送システムにおいては、各サービスエリアをカバーするようにそれぞれ異なる送信局から送信される。この場合、図17に示すように、各送信局に割り当てられるチャネル間の干渉を軽減するため、チャネル1,2,3が、それぞれセグメント131a,131b,131cに隣接してパイロットキャリア132a,132b,132cを配置しているが、各チャネル間にガードバンド134a,134bを設けてチャネル配置を行っている。ガードバンドの周波数幅は、1/7MHzが推奨されている(非特許文献1参照)。
このようなガードバンドを設けることは、連結送信方式の場合に比べて周波数利用効率が悪くなることと、単独送信と連結送信に対して割り当て周波数が異なってくるという周波数管理上の問題があり、受信機側が同一放送サービスに対して連結送信と単独送信によって受信周波数が異なってくるという課題を有している。
連結送信された放送信号は、単独送信された放送信号の受信機を用いて受信することができる。このとき、単独送信時に帯域上端に付加されたパイロットキャリアは上隣接セグメントの下端のパイロットキャリアで代用する。当該パイロットキャリアを用いて伝送特性を外挿することにより、単独送信のデジタル放送信号を受信した場合と同等の受信性能を確保できる。
特開2009−16923号公報 特開2012−209935号公報
ARIB STD−B29「地上デジタル音声放送の伝送方式」、2.2版、社団法人電波産業会、2005年11月30日2.2改定
しかしながら、デジタルコミュニティ放送のように比較的狭いサービスエリアに対して異なるサービスを提供する放送システムでは、連結送信方式を採用すると対象エリア外の放送サービスのように不要な放送信号も含めて放送することになるため、希望するデジタル放送信号を放送サービスに組み込むことができない。
また、隣接するデジタル放送信号の間にガードバンドを設けて送信する単独送信方式とガードバンド無しで送信する連結送信方式を併用した場合には、単独送信方式の場合の周波数利用効率が悪くなるほかに、連結送信と単独送信では放送信号の周波数が異なるという弊害が生じる。
図18は、連結送信と単独送信の場合の送信波スペクトラムの周波数配置を比較して示し、(a)は連結送信、(b)は単独送信の場合を示す。図18に示すように、単独送信の場合にはチャネル間にガードバンド134を配置するため、ガードバンド帯域幅だけ周波数配置がシフトしていく。そのため、連結送信の場合と周波数配置がずれてくるので、エリアにより単独送信、連結送信を組み合わせて放送するメリットがなくなる。また、行政局は送信方式を決定しないと周波数割り当てができなくなる。
図19は、単独送信かつガードバンド無しで送信した場合に生じる問題を説明するためのものであり、(a)は、第1の送信局141からチャネル1で、第2の送信局142からチャネル2でそれぞれ送信し、受信点143で両放送電波を受信する場合について示し、(b)は両送信信号の周波数関係を示し、(c)は両チャネルの伝搬路周波数特性の例を示す。
伝搬路144,145はマルチパスを含めた伝搬環境が異なるため、通常は伝搬路の特性を与える伝搬路周波数特性が異なる。受信点143において受信されたチャネル1,2の伝搬特性をそれぞれFa(f),Fb(f)とすると、チャネル1の上端のパイロットキャリアはチャネル2の下端のパイロットキャリアと同じ周波数位置にあるため、これらのパイロットキャリアは両チャネルの受信基準として使用される。周波数fb0における受信信号特性は、両チャネルの伝搬特性の影響を受けているため{Fa(fb0)+Fb(fb0)}となる。
しかしながら、受信機の受信基準として必要なデータは、チャネル1についてはFa(fb0)、チャネル2についてはFb(fb0)であるため、キャリア周波数fb0のデータをそのまま受信基準として利用すると受信特性の劣化を招く。
以上説明したように、従来技術を使用したデジタル音声放送の単独送信伝送方式では、連結送信と同じ周波数配列で放送を行うと隣接チャネルとの干渉により受信性能が劣化するため、連結送信と同じ周波数配置での送信は困難である。
図20は、デジタル放送信号のフレーム構成を示す。モード1の場合は、1セグメントは108キャリア×204シンボルで、1つのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)フレームが構成される。図20において、符号151はSP(Scattered Pilot:スキャタードパイロット)セルを示す(本明細書において、符号151をスキャタードパイロット信号について使用することがある。)。また、符号152は情報を送信する情報セルを示し、Si,jはi番目のキャリアでj番目のシンボルに位置する情報セルであることを示す。また、TMCC(Transmission Multiplexing Configuration Control)153は伝送制御情報を伝送し、AC(Auxiliary Channel)154はパイロット信号の役割に加え、伝送制御の付加情報の伝送にも利用することができる。
スキャタードパイロット信号は、12キャリア毎に位置するSPセル151に挿入され、シンボル毎に順次3キャリアずつシフトして配置される。これは、デジタル音声放送においてガードインターバル以内のマルチパス(最大シンボル長の1/4まで)による伝搬歪みを推定するために、キャリア間隔(シンボル長の逆数で与えられる)の3倍でSPセル151を配置することにより、シンボル長の1/4のマルチパスによる伝送路歪みまで補正を可能とするためである。
図20はセグメントのフレーム構成を示しているが、例えば1セグメント信号を単独送信する場合には、前述のように107番目のキャリアの上側にパイロットキャリアを付加して送信する。
図21は、連結送信を行う場合のセグメントの関係を示す。連結送信においては、下隣接チャネル(チャネル1)のすぐ上側にガードバンド無しで上隣接チャネル(チャネル2)が配置される。連結送信信号から、受信機がチャネル1のみを受信・復調する場合には、チャネル2のキャリア番号0の中に配置されているSPセル151Aも併せて受信・復調し、受信基準信号としている。
図19ないし図22に示すように、単独送信で第1の送信局141がチャネル1のデジタル放送信号を、第2の送信局142がチャネル2のデジタル放送信号をそれぞれ送信した場合、両送信局の送信信号が受信できるエリアにおいては、チャネル2の0番目のキャリアに配置されたSPセル151が両方の送信局から送信されるため、図19(c)に示した干渉が生じる。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するものであり、隣接チャネル間をガードバンド無しで送信した場合の隣接チャネル間の干渉を軽減することができるデジタル放送システムとその送信システム及び方法並びに受信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るデジタル放送送信システムは、少なくとも1セグメントからなる放送トランスポートストリームの単位送信波からOFDMフレーム構造のOFDM信号を生成するOFDM信号生成部を具備し、OFDMフレーム内の予め決められた位置に特定の位相を持つスキャタードパイロット信号が配置されたデジタル放送信号を送信するデジタル放送送信システムであって、前記OFDM信号生成部は、複数の送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用しているOFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する前記各送信局が順番に送信するようにOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成回路を有し、前記各送信局から送信される隣接した周波数のOFDM信号間にガードバンドが設けられていないことを特徴とする。
本発明の別の観点では、本発明に係るデジタル放送送信システムは、少なくとも1セグメントからなる複数系統の放送トランスポートストリームの単位送信波からOFDMフレーム構造のOFDM信号を生成する複数のOFDM信号生成部(52,62)と、複数の前記OFDM信号生成部で生成された複数のOFDM信号を連結させて連結OFDM信号を生成する連結送信フレーム構成部(117)を具備し、連結されたOFDMフレーム内の予め決められた位置に特定の位相を持つスキャタードパイロット信号が配置されたデジタル放送信号を送信するデジタル放送送信システムであって、複数の前記OFDM信号生成部のうち前記連結OFDM信号の周波数軸上の両端に位置するOFDM信号を生成するOFDM信号生成部は、複数の送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用している連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する前記各送信局が順番に送信するようにOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成回路(53,63)を有することを特徴とする。
好ましい態様では、前記連結OFDM信号を構成する各OFDM信号の位相補正が必要なモードとガードインターバル長で送信するとき、連結送信を構成する前記各OFDM信号が共用している各OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号の位相を当該スキャタードパイロット信号が属する各OFDM信号と同じ位相に補正する手段を有する。
これによって、連結送信の際、共用するスキャタードパイロット信号の位相を、当該スキャタードパイロット信号が属するセグメントと同じ位相に補正できるので、そのセグメントの情報セルとスキャタードパイロット信号の位相関係が単独送信のとき同じになるため、単独送信信号の場合と同様に受信復調することができる。
本発明に係るデジタル放送送信システムおいて、前記各送信局から送信される周波数軸上で隣接する各OFDM信号又は各連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が互いに重複することのないように、当該スキャタードパイロット信号をデジタル放送信号のOFDMフレーム同期信号を基準として各送信局間で予め指定した順序で順番に送信する手段を含むのが好ましい。
これによって、各送信局からのキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が送信局毎に予め指定順序で順番に送信されるので、共用するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号の重複を防止でき、受信装置にてスキャタードパイロット信号を正しく受信できる。
本発明に係るデジタル放送送信システムおいて、前記各送信局から送信される周波数軸上で隣接する各OFDM信号又は各連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号のOFDMフレーム又は連結OFDMフレーム内での位置情報を、同じデジタル放送信号内に多重化されている送信制御情報を用いて指定する手段を含むのが好ましい。
これによって、キャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が送信制御情報を用いて指定されるため、受信装置をそれに対応させることで、スキャタードパイロット信号を正しく受信することができる。
本発明に係るデジタル放送送信システムおいて、トランスポートストリーム形式の放送プログラム信号を送信局に送信するスタジオ局(31,41)又は前記各送信局(51,61)が、基準時刻情報を生成する共通基準時刻生成局(71)によって生成された当該基準時刻情報に基づいて各々の送信タイミングを制御して前記スタジオ局間又は送信局間の送信タイミングを、同期化し又は4の整数倍のシンボルだけずらせてOFDMフレーム同期信号を生成する同期信号生成部(37,47,59,69)を有するのが好ましい。
これにより、複数のスタジオ局又は送信局間の同期化が簡易な方法で行なわれるため、所定の放送サービス区域内で隣接するOFDM信号又は連結OFDM信号が共有するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号の送信タイミングを所定の時間差範囲内に収めることができる。
好ましい態様では、所定の時刻におけるフレーム同期信号の送出タイミングを前記各送信局(51,61)に予め通知する通知手段と、通知された前記送出タイミングに基づいて前記各送信局がそれぞれ送信タイミングを制御する制御手段と、前記各送信局間の送信タイミングを、同期化し又は4の整数倍のシンボルだけずらせて送信する同期化手段(57,67)とを含む。
これにより、複数の送信局を同一周波数、同一送信タイミングで動作させることにより、所定の放送サービス区域内で隣接するOFDM信号又は連結OFDM信号が共有するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号の送信タイミングを所定の時間差範囲内に収めることができる。
本発明の別の態様では、本発明は、受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号について、当該受信したデジタル放送信号のスキャタードパイロット信号のデータに基づいて伝送歪みを補正する手段を有する受信装置を提供する。
本発明に係る受信装置おいて、前記受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が送信されないタイミングにおいては、直前に受信したスキャタードパイロット信号のデータを代用して伝送歪みを補正する手段を有することが好ましい。これにより、当該受信信号のスキャタードパイロット信号が送信されないタイミングにおいても、伝送歪みの補正を行うことができる。
本発明に係る受信装置おいて、前記受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が送信されないタイミングにおいては、その前後に受信したスキャタードパイロット信号のデータから補間されたデータを利用して伝送歪みを補正する手段を有することが好ましい。これにより、受信条件が時間的に変化するので直前のデータで代用すると誤差を生じやすい場合においても、伝送歪みの補正を有効に行うことができる。
好ましい態様では、前記受信したデジタル放送信号に多重化された識別情報を認識する認識手段と、該認識手段によって認識された識別情報に基づき、前記スキャタードパイロット信号のデータを使って受信したデジタル放送信号の補正を行うかどうかを判定する判定手段を備え、前記スキャタードパイロット信号を各セグメントの周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置して放送する既存のデジタル放送信号と、上記デジタル放送送信システムにより送信されたデジタル放送信号を分別する。
このことによって、スキャタードパイロット信号を各セグメントの周波数軸の上端及び下端に配置して放送する既存のデジタル放送信号と、上記いずれかに記載のデジタル放送送信システムにより送信されたデジタル放送信号を区別し得るので、いずれのデジタル放送信号についても既存の受信装置に比べて機能を下げないで受信することができる。
本発明の更に別の態様では、複数の送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号又は連結OFDM信号と共用しているOFDM信号又は連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する前記各送信局が順番に送信するデジタル放送送信方法を提供する。
本発明に係るデジタル放送送信システム及びその方法によれば、少なくとも1セグメントからなる放送トランスポートストリームの単位送信波の周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用しているOFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が、同期して動作する複数の送信局によって順番に送信されるので、隣接チャネル間の干渉を軽減することができるとともに、伝送歪みを隣接デジタル放送信号の影響を受けることなく補正することができる。
本発明に係るデジタル放送送信システム及びその方法によれば、複数の送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用している連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が、同期して動作する各送信局から順番に送信されるので、連結送信の場合において隣接チャネル間の干渉を軽減することができるとともに、伝送歪みを隣接デジタル放送信号の影響を受けることなく補正することができる。
本発明の受信装置によれば、受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号のデータに基づいて伝送歪みの補正が行われるため、伝搬特性の時間的に変化する場合においても隣接放送信号の影響を受けることなく伝送歪みの補正を行うことができ、受信特性の劣化を低減することができる。
本発明に係るデジタル放送送信システムにおけるデジタル放送の単独送信時のフレーム構成を示す図である。 受信装置の復調出力端における受信信号のフレーム構成を示す図である。 連結及び単独送信時の送信波スペクトラムの周波数配置例を示す図である。 連結送信におけるチャネル数を変えた場合の例を示す図である。 本発明の連結送信時のフレーム構成を示す図である。 実施例1のデジタル放送送信システムの概略構成を示すブロック図である。 図6に示した各部のタイミング関係を示す図である。(実施例1) 実施例2のデジタル放送送信システムの概略構成を示すブロック図である。 図8に示した各部のタイミング関係を示す図である。(実施例2) 実施例3のデジタル放送送信システムの概略構成を示すブロック図である。 実施例4の連結送信の送信システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の受信装置の概略構成を示すブロック図である。(実施例5) ガードバンド無し/有りの場合のチャネル配置例を示す図である。 1セグメント形式のみの場合と3セグメント形式が混在する場合の周波数配置の違いの説明図である。 デジタル音声放送システムの従来例を示すブロック図である。 単独送信方式の場合の送信波スペクトラムを示す図である。 単独送信方式の場合のチャネル配置例を示す図である。 連結及び単独送信時の送信波スペクトラムの周波数配置の比較図である。 単独かつガードバンド無しで送信した場合に生じる問題の説明図である。 デジタル音声放送信号のフレーム構成を示す図である。 連結送信を行う場合のセグメントの関係を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタル放送送信システムにおけるデジタル放送の単独送信時のフレーム構成を示す。図1に示す第1チャネル18及び第2チャネル19のデジタル放送信号は、それぞれ第1及び第2の送信局から送信され、第1チャネル18のデジタル放送信号の周波数軸の上端に隣接して第2チャネル19のデジタル放送信号が配置される。図1では、わかりやすくするため、第1チャネルの上端部分と第2チャネルの下端部分を分離して表記するが、実際の電波では、第1チャネルのセグメントの上端となるパイロットキャリア11の周波数位置と、第2チャネルのセグメントの下端となるキャリア番号0のキャリア12の周波数位置は一致する。すなわち、隣接している放送信号(キャリア11,12)が共用することになる。
第1チャネル18のパイロットキャリア11では、シンボル番号4、12 … がSPセル(SP−A)13aであり、スキャタードパイロット信号を送信するが、それ以外のシンボル番号のセル(斜線を入れて表記)14は電波を送信しない。一方、第2チャネル19のキャリア12は、シンボル番号0、8 … がSPセル(SP−B)13bであり、スキャタードパイロット信号を送信するが、シンボル番号4、12 … のセルは電波を送信しない。このため、第1チャネル18のスキャタードパイロット信号との干渉は避生じない。
第2チャネルのキャリア番号0の情報セル16は、シンボル番号4、12 … のセル(S0,4、S0,12 … )を除いて、そのまま電波を送信する。このように、スキャタードパイロット信号を送信するシンボル番号(4×n;n=0,1,2、…)のセルについては、異なる送信局が重複しないようにして交互にスキャタードパイロット信号を送信する。つまり、異なる送信局から送信された共用するパイロットキャリア11,12中のスキャタードパイロット信号が互いに重複することのないように、当該スキャタードパイロット信号をデジタル放送信号のOFDMフレーム同期信号を基準として各送信局間で予め指定した順序で交互に又は順番に送信する。
また、スキャタードパイロット信号以外は、すべて第2の送信局から第2チャネルの情報(情報セル16)を送信し、第1の送信局からは電波が送信されない。従って、第2チャネルのキャリア番号0のキャリアは,第2チャネルの上端で共有されているにも関わらず干渉を生じることがない。
図2は、上記第1チャネル18と第2チャネル19のデジタル放送信号を同時に受信した受信装置の復調出力端における受信信号のフレーム構成を示す。図2から分るように、第2チャネルのキャリア番号0のキャリア12において、シンボル番号4,12、… のSPセル(SP−A)13aのスキャタードパイロット信号は第1の送信局(図19参照)から送信された電波が受信され、それ以外のSPセル(SP−B)13bや情報セル16は第2の送信局(図19参照)から送信された電波が受信される。
第1チャネルのデジタル放送信号を受信する受信装置は、その上側のパイロットキャリア、つまり、第2チャネルのキャリア12の中のSPセル(SP−A)13aの信号を検出して伝搬特性を推定する。当該信号は、第1の送信局から送信された信号であるため、この伝搬特性はFa(fb0)(図19(c)参照)と与えられ、第2の送信局からの電波の干渉がない。
同様に、第2チャネルのデジタル放送信号を受信する受信装置は、第2チャネルのキャリア12の中の第2の送信局が送信したSPセル(SP−B)13bの信号を受信して基準信号とする。この伝搬関数はFb(fb0)と与えられ、第1の送信局からの電波の干渉がない。
本発明に係るデジタル放送送信システムにおけるデジタル放送の単独送信時のフレーム構成により、隣接するチャネル間にガードバンドを設けることなくチャネル配置を行うことができ、単独送信時のフレーム構成のみならず、連結送信の場合においても隣接チャネル間の干渉を排除できる。
図3は、連結送信と単独送信の場合の送信波スペクトラムの周波数配置例であり、(a)は連結送信、(b)及び(c)は単独送信の場合を示す。本発明によると、単独送信、連結送信に関わらずチャネル配置を共通にすることができる。ここで、連結送信とは、複数のチャネル(例えば、1セグメント形式,3セグメント形式又は13セグメント形式)をガードバンドなしに同一送信点より送信することをいう。
図4は、連結送信におけるチャネル数を変えた場合の例を示す。例えば、隣接区域との干渉を避けるため、境界領域のみチャネル数を変えて送信するケースでは、図4(a)に示すように、第3の送信局(図示せず)から送信したN個のチャネルを連結した連結送信信号の最も高い周波数の第Nチャネルと、図4(b)に示すように、第4の送信局(図示せず)から送信した(N+1)個のチャネルを連結した連結送信信号の最も高い周波数の第(N+1)チャネルの間には、前述の図19で説明した単独送信の場合と同様な干渉が生じることが容易に理解できる。
すなわち、第3の送信局から送信されるデジタル放送信号の第Nチャネルのセグメントの上端に配置されるパイロットキャリア11と、第4の送信局から送信されるデジタル放送信号の第(N+1)チャネルのキャリア番号0のキャリアの周波数が一致している。このため、このパイロットキャリアは両チャネルの受信基準として使用され、周波数fのポイントおける第3及び第4の送信局から送信されるチャネルの伝搬特性をそれぞれFc(f)、Fd(f)とすると、周波数 f(N+1)0 のポイントにおける受信信号特性は、両チャネルの伝搬特性の影響を受けるため、{Fc(f(N+1)0)+Fd(f(N+1)0)}となる。つまり、前述の第1及び第2送信局から送信される隣接チャネル間と同じ形態の干渉が生じる(図19(c)参照)。
発明者らは、第3の送信局から送信される連結送信電波の最も高い周波数の第Nチャネル28と、第4の送信局から送信される連結送信電波の最も高い周波数の第(N+1)チャネル29のフレーム構成を図5に示すようにすることで、両電波の干渉を避けることができた。
図5は、本発明の連結送信時のフレーム構成を示す図である。図5において、第Nチャネル28のデジタル放送信号は第3の送信局(図示せず)から送信され、第(N+1)チャネル29のデジタル放送信号は第4の送信局(図示せず)から送信され、第Nチャネル28のセグメントの上側に隣接して第(N+1)チャネル29のセグメントが配置される。また、図5では、わかりやすくするため、第Nチャネル28の上端部分と第(N+1)チャネル29の下端部分を拡大し、第Nチャネル28と第(N+1)チャネル29を離して表記するが、実際の電波は、第Nチャネル28のセグメントの上側端となるパイロットキャリア21の周波数位置と、第(N+1)チャネル29のセグメントの下端となるキャリア番号0のキャリア22の周波数位置は一致する。
図5に示すように、第Nチャネル28のセグメントの上端となるパイロットキャリア21についてはシンボル番号4、12 … がSPセル(SP−C)23aであり、当該セル23aはスキャタードパイロット信号を送信し、それ以外のシンボル番号のセル(斜線を入れて表記)24については電波を送信しない。
一方、キャリア22は、シンボル番号0、8 … がSPセル(SP−D)23bであり、当該セル23bはスキャタードパイロット信号を送信するが、第Nチャネル28のスキャタードパイロット信号との干渉を避けるため、シンボル番号4、12 … のセルには電波を送信しない。
情報を送信する情報セル26のSi,jは、i番目のキャリアでj番目のシンボルに位置することを示し、第(N+1)チャネル29のキャリア番号0の情報セル16は、シンボル番号4、12 … のセルを除いて、そのまま電波を送信する。
このように、スキャタードパイロット信号を送信するシンボル番号(4×n;但し、n=0,1,2、…)のセルについては、第3の送信局と第4の送信局が交互にスキャタードパイロット信号を送信する。また、SPセル23a,23b以外は、すべて第4の送信局からのみ第(N+1)チャネル29の情報(情報セル26)を送信しており、第3の送信局からは電波が送信されていない。従って、第(N+1)チャネル29のキャリア番号0のキャリアは第Nチャネル28と第(N+1)チャネル29で共有されているにも関わらず干渉を生じることがない。
また、発明者らは、それぞれの送信電波に属するチャネルのスキャタードパイロット信号のみを受信復調に使用する受信装置を開発することにより、単独送信同士の場合と同様に隣接チャネル間の相互の干渉を回避することができた。
第Nチャネル28のデジタル放送信号を受信する本発明に係る受信装置は、上側パイロットキャリア、すなわち、第(N+1)チャネル29のキャリア番号0のキャリア23の中のSPセル(SP−C)23aの信号を検出して伝搬特性を推定する。当該信号は、第3の送信局から送信された信号であるため、このセルの伝搬特性はFc(f(N+1)0)(図19(c)参照)と与えられ、第4の送信局からの電波の干渉がない。
同様に、第(N+1)チャネル29のデジタル放送信号を受信する本発明に係る受信装置は、前記キャリア22の中の第4の送信局が送信したSPセル(SP−D)23bの信号を受信して基準信号とする。このセルの伝搬関数はFd(f(N+1)0)と与えられ、第3の送信局からの電波の干渉がない。
連結送信の場合、特定のモードとガードインターバル長については、位相回転をシンボルごとに施して送信することが規定されている。また、この時に上隣接チャネルの再下端のパイロットキャリアは下端のセグメントに対してシンボルごとに位相が回転しているため、下隣接チャネルがこのパイロットキャリアを基準信号として使用する場合は、受信装置において当該キャリアの位相をシンボルごとに補正することが規定されている。(非特許文献1「4.3 連結送信におけるセグメント信号の位置補正」参照)
本発明による連結送信では、セグメント間のパイロットキャリア内のSPセルについては、そのセルが属するセグメントと同じ位相回転をスキャタードパイロット信号に与える。このことにより、情報セルとSPセルの位相関係が単独送信の場合と同じになるため、単独送信信号の受信と同様に受信復調が可能になる。従って、既存のデジタル放送の連結送信システムのように受信装置において前記パイロット信号をシンボルごとに位相回転する必要はない。
なお、位相補正が必要のないモードとガードインターバル長の組み合わせについては、位相補正量が0度となるため、結果的に情報セル、SPセルとも位相補正無しで送信すればよい。
以上説明したように、本発明によるデジタル放送送信システムのフレーム構成を連結送信時に適用することにより、連結送信数を任意に設定して送信することが可能となる。また、本発明によるフレーム構成を適用した単独送信同士、連結送信同士の関係について説明したが、この関係は単独送信と連結送信の間でも成立することは明らかである。
次に、図に示す実施例により本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例では、第1の送信局から送信される第1チャネルと第2の送信局から送信される第2チャネルの受信点における受信タイミングが所定の許容範囲内で同期するように、2つの送信局は同期して動作する。つまり、複数の送信局が共通の時刻基準に同期される。以下の実施例により、本発明が限定されるものではない。また、以下の実施形態における同一構成要素については同一の符号を付し、その重複する説明は省略する。
−実施例1−
図6は、本発明の実施例1に係るデジタル放送送信システムの概略構成を示す。図6に示すように、本実施例は、第1スタジオ局31、第2スタジオ局41、第1送信局51、第2送信局61、共通基準時刻生成局71、第1伝送回線81、第2伝送回線82、一般通信回線83より構成される。第1スタジオ局31及び第2スタジオ局41は、それぞれデジタル放送スタジオ32,42、伝送速度変換部33,43、多重フレーム生成部34,44、基準時刻信号生成部35,45を備えている。更に、基準時刻信号生成部35,45は、GPS受信機36,46、同期信号生成回路37,47より構成される。
第1送信局51及び第2送信局61は、それぞれOFDM信号生成部52,62、デジタル変調部54,64、送信機55,65及び送信アンテナ56,66を備えている。OFDM信号生成部52,62は、それぞれ伝送路符号化部52a,62a及びOFDMフレーム構成回路53,63を有するフレーム構成部52b,62bを備えている。
デジタル放送スタジオ31,41において制作されたデジタル音声放送信号は、伝送速度変換部33,43にて伝送速度変換され、OFDM信号形式で放送される場合のビットレートに変換された後、多重フレーム生成部34,44にて多重フレームに変換されて放送TS信号が生成され、該放送TS信号はデジタル伝送回線81,82を介して送信局51,61に伝送される。
共通基準時刻生成局71は、GPS受信機72及び同期信号生成回路73より構成される。GPS受信機72は、GPS衛星からの信号を受信して10MHzクロック信号と1PPS信号を生成する。同期信号生成回路73は、10MHzクロック信号からカウントダウンして得られるOFDMフレーム同期信号を生成するとともに、1PPS信号を基準としたOFDMフレーム同期信号の基準時刻情報(図7において、T(R)と表記)を生成する。本実施例では、この基準時刻情報(フレーム同期基準時刻情報)は、一般通信回線83を介して第1及び第2スタジオ局31,41の同期信号生成回路37,47に送られる。基準時刻情報が伝送された同期信号生成回路37,47では前記フレーム同期基準時刻情報により送出タイミングが制御されたフレーム同期信号が生成される。当該フレーム同期信号は、多重フレーム生成部34,44に送られて第1スタジオ局31及び第2スタジオ局41のOFDMフレーム送信タイミングが制御される。
本実施例にて伝送回線を一般通信回線83としたのは、基準時刻情報はデジタル回線を使用したタイミング情報としてだけでなく、一般的なデータ形式で伝送されるからである。
第1及び第2送信局51,61のOFDM信号生成部52,62では、それぞれ第1及び第2伝送回線81,82を介して伝送された1セグメント若しくは3セグメント又は13セグメントの単位送信波について伝送路符号化部52a,62aで誤り訂正と符号化が行われ、フレーム構成部52b,62bで時間インターリーブと周波数インターリーブが行われた後に、パイロット信号、制御信号及び付加情報とともにOFDMフレーム構造のOFDM信号が生成される。
OFDMフレーム構成回路53,63では、OFDMフレーム内の予め決められた位置に特定の位相を持つスキャタードパイロット信号を配置し、かつ送信局51,61から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用しているOFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、送信局51,61が交互に送信するようにOFDMフレームが構成される。当該OFDMフレーム構成回路53,63の出力は、デジタル変調部54,64にて、逆フーリエ変換によりOFDMのシンボル波形に変換され、次いで、ガードインターバルが付加された後に、無線周波数帯の放送信号に変換される。当該放送信号は送信機55,65において所定の電力レベルまで増幅された後に送信アンテナ56,66から放送電波として送信される。つまり、第1送信局51及び第2送信局61より複数の地上波デジタル音声放送信号が放送信号間のガードバンドを設けずに送信される
図7は、図6に示したデジタル放送送信システムの各部の1PPS信号に対するタイミング関係を示し、(a)は1PPS信号とフレーム同期基準時刻情報T(R)、(b)及び(d)は第1及び第2スタジオ局31,41における1PPS信号とフレーム同期信号75、(c)及び(e)は第1及び第2送信局51,61におけるフレーム同期信号77のそれぞれタイミング関係を示す。各場合とも、横軸は時間を示す。
第1スタジオ局31及び第2スタジオ局41では、フレーム同期基準時刻情報T(R)を基準として、それぞれ遅延時刻情報T1(S),T2(S)だけ遅延させたタイミングで放送TS信号を第1送信局51及び第2送信局61に送る。第1スタジオ局31と第2スタジオ局41で遅延時間を変えているのは、各伝送回線の遅延時間が異なる場合を想定したためである。すなわち、遅延時刻情報T1(S),T2(S)は次式を満足するように予め各スタジオ局31,41において設定される。
T(R)+T1(S)+T1(N)=T(R)+T2(S)+T2(N)= TTOTAL
ここで、T1(N)及びT2(N)は、それぞれ第1伝送回線81及び第2伝送回線82の伝送遅延時間を、TTOTALは1PPS信号を基準とした各送信局51,61の送信タイミングまでの合計遅延時間を示す。
このように、スタジオ局31,41と送信局51,61の間の伝送遅延時間が既知で、かつ、変化がない場合は、本実施例に係るデジタル放送送信システムのような簡易な同期システムにより、複数のスタジオ局の送信タイミングの同期化を図ることが可能である。
−実施例2−
図8は、本発明の実施例2に係るデジタル放送送信システムの概略構成を示す。実施例1は、伝送遅延時間が固定でかつ既知の場合に送信局51,61間の同期化を図ったが、通信回線に不具合が生じた場合には迂回ルートで伝送されることがある。本実施例は、送信局51,61において送信タイミングを直接制御して複数の送信局51,61の送信タイミングの同期化を図るものである。
図8に示すように、本実施例のデジタル放送送信システムは、第1送信局51及び第2送信局61がそれぞれGPS受信機58,68と同期信号生成回路59,69から構成される基準時刻信号生成部57,67を備えている。そして、共通基準時刻生成局71は、複数の送信局の送信タイミングを合わせるために生成するOFDMフレーム同期信号の基準時刻情報(図9において、T(R)と表記)を、一般通信回線83を介して第1送信局51及び第2送信局61に備えられた基準時刻信号生成部57,67の同期信号生成回路59,69に送って各送信局51,61のOMDFフレーム同期タイミングを制御する。その他の構成及び作用は実施例1と同じである。
同期信号生成回路59,69で生成されたフレーム同期信号は、フレーム構成部52b,62bに送られて第1送信局51及び第2送信局61のOFDMフレーム送信タイミングが制御される。
図9は、図8に示したデジタル放送送信システムの各部の1PPS信号に対するタイミング関係を示し、(a)は1PPS信号とフレーム同期基準時刻情報T(R)、(b)及び(d)は第1及び第2スタジオ局31,41における1PPS信号とフレーム同期信号75、(c)及び(e)は第1及び第2送信局51,61におけるフレーム同期信号77のそれぞれタイミング関係を示す。
図9(c)及び(e)に示すように、送信局51及び送信局61の送信タイミングは、1PPS信号を基準にしてTTOTALだけ遅延したタイミングでもって送信するようOFDMフレーム構成回路53,63の動作を制御する。すなわち、OFDMフレーム構成回路53,63において、TTOTALになる遅延時間T1(B),T2(B)に制御して、第1送信局51及び第2送信局61の送信タイミングを直接制御することで当該送信局51,61の送信タイミングの同期化を図ることができる。ここで、TTOTALは1PPS信号を基準とした各送信局51,61の送信タイミングまでの合計遅延時間を示す。
この場合、第1チャネルと第2チャネルはフレーム先頭タイミングを一致させるか、又は4の整数倍のシンボルだけずらせることにより隣接チャネル干渉を排除することができるので、スタジオ局31,41から伝送される放送TS信号のOFDMフレームタイミングとの関係は問題とならない。
−実施例3−
図10は、本発明の実施例3に係るデジタル放送送信システムの概略構成を示す。本実施例は、実施例1及び2同様、複数の送信局の送信タイミングの同期化を図る地上デジタル音声放送送信システムであるが、複数の送信局を異なる周波数のチャネルで放送させる実施例1及び2の場合と違って、同一チャネルを複数の送信局で同一周波数、同一送信タイミングで動作させる単一周波数ネットワーク(Single Frequency Network;SFN)の場合についてである。
図10に示すように、第1送信局51及び第2送信局61がそれぞれGPS受信機58,68、同期信号生成回路59,69より構成される基準時刻信号生成部57,67を備えている。そして、共通基準時刻生成局71は、複数の送信局の送信タイミングを合わせるために生成するOFDMフレーム同期信号の基準時刻情報を、一般通信回線83を介して第1送信局51及び第2送信局61の基準時刻信号生成部57,67に備えられた同期信号生成回路59,69に送る。基準時刻情報が伝送された同期信号生成回路59,69はフレーム同期信号を生成する。当該フレーム同期信号は、フレーム構成部52b,62bに送られて第1送信局51及び第2送信局61のOFDMフレーム送信タイミングが制御される。第1送信局51及び第2送信局61のその他の構成及び作用は実施例1と同じである。
本実施例のデジタル放送送信システムでは、SFNが形成する複数の送信局51,61を同期化して動作させる。2つの送信局51,61に接続される伝送回線は異なるため、回線障害も個別に生じ得る。この場合には、実施例1のようにスタジオ局31で送信タイミングを決めることはできない。図10は第1チャネルの送信ネットワークを示すが、第2チャネルについても同様な構成で同期化を行うことができる。
図10では、第1スタジオ局31も同期化する構成を示すが、これはフレーム番号まで含めたタイミング管理が必要となるため、スタジオ局31からの送出タイミングも同期化しておくことが望ましいことによる。
−実施例4−
図11は、本発明の実施例4に係る連結送信のデジタル放送送信システムの概略構成を示す。本実施例は、連結送信チャネル数がNの場合の例を示し、実施例2の第1送信局51において、OFDM信号生成部52及び基準時刻信号生成部57と同一構成のOFDM信号生成部52-1〜52-N及び基準時刻信号生成部57-1〜57-NがN個ずつ並列に配置され、各OFDM信号生成部52-1〜52-Nからの各OFDM信号を受信する連結送信フレーム構成部117を備える。
本実施例では、連結送信フレーム構成部117で連結される連結OFDM信号の周波数軸上の両端に位置するOFDM信号を生成するOFDM信号生成部52-1,52-Nは、周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用している連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する複数の送信局(図示せず)が順番に送信するようにOFDMフレームを構成する。
OFDMフレーム構成回路53-1〜53-Nからの出力は、連結送信フレーム構成部117に供給される。
その他の各OFDM信号生成部52-1〜52-N及び基準時刻信号生成部57-1〜57-Nの機能は実施例2のOFDM信号生成部52及び基準時刻信号生成部57の場合と同様である。
連結送信フレーム構成部117では、OFDMフレーム構成回路53-1〜53-Nから供給されたOFDM信号を、基準フレームの先頭を一致させて連結OFDM信号を生成する。このとき、基準フレームの先頭を一致させないで、4の整数倍のシンボルだけずらせて連結OFDM信号を生成してもよい。
連結送信フレーム構成部117の出力は、デジタル変調部54、送信機55に供給され、実施例2と同様に処理された後に送信アンテナ56から放送電波として送信される。
次に、上記したデジタル放送送信システムにより送信されたデジタル放送信号を受信する受信装置について説明する。
−実施例5−
図12は、本発明の実施例5に係るデジタル放送受信装置の受信・復調の主要部分の概略構成を示す。図12に示すように、実施例4のデジタル放送受信装置は、受信アンテナ91、チューナ部92、局部発振器93、同期再生回路94、フーリエ変換回路(FFT)95、パイロット信号抽出回路96、補正値計算回路97、データ補正回路98より構成される。
受信アンテナ91で受信されたデジタル音声放送信号は、チューナ部92において周波数変換され、所定の信号レベルまで増幅された後、フーリエ変換回路95に供給される。また、この信号は同期再生回路94にも供給され、フーリエ変換回路95を動作させるシンボルタイミング及びフレーム同期タイミングを再生する。
局部発振器93は、受信信号をフーリエ変換可能なベースバンド信号に変換するための局部発振信号を生成し、チューナ部92に供給する。
フーリエ変換回路95は、受信信号を周波数軸の信号に変換する回路で、その出力はOFDMフレーム構成の信号となり、パイロット信号抽出回路96に供給される。パイロット信号抽出回路96は、図22においてSPと表記されているスキャタードパイロット信号を抽出する。抽出されたスキャタードパイロット信号は補正値計算回路97に供給される。補正値計算回路97は、周波数軸方向のスキャタードパイロット信号データを用いて各周波数の補正値を計算する。
デジタル音声放送信号の補正を行う場合、図1に示す第1チャネル18を受信している場合は、その周波数帯域の上端のパイロット信号として図1中にSP-Aと表記されたスキャタードパイロット信号のデータを補正値計算に使用する。一方、第2チャネルを受信する場合は、その周波数帯域の下端のパイロット信号として図1中にSP-Bと表記されたスキャタードパイロット信号のデータを補正値計算に使用する。次いで、データ補正回路98でデータ補正を行い、次段の復号回路へ出力する。このことにより、隣接チャネルからの妨害を受けることなく所定のチャネルのデータ復調が可能となる。
固定受信で送信機・受信機間の伝搬環境が変化しない場合は、伝搬特性の時間的な変化が生じないため、計算された補正値をそのまま使い続けても問題は生じないが、例えば、移動体などからの反射により伝搬環境が変化する場合や、携帯型受信機のように受信点そのものが変動する場合には伝搬特性が時間的に変化するため、補正値の計算を順次更新することが必要である。
しかしながら、このような場合に上記の受信方式では、例えば、図1に示す第1チャネルにおけるシンボル番号0、8、16 … (8×n) … の位置では基準となるスキャタードパイロット信号を取ることができない。この場合、前後のスキャタードパイロット信号のデータを用いて近似値を計算することができる。
その第1の方式は、直前のスキャタードパイロット信号のデータを利用することである。例えば、シンボル番号{4×2k}のデータとして直前のシンボル番号{4×(2k−1)}のデータで代用する。これは受信条件が大きく変化しない状況では有効な方法である。
第2の方式は、前後のスキャタードパイロット信号のデータの平均値を利用することである。例えば、シンボル番号{4×2k}のスキャタードパイロット信号のデータは、次のようにその前後のスキャタードパイロット信号のデータを用いて計算する。
SP{4×2k}=Ave[SP{4×(2k−1)}+SP{4×(2k+1)}]
ここで、Ave[ ]は平均値演算を示す。SP(n)は複素数データとして与えられるので、平均値演算は複素数演算となる。
第2の方式は、移動受信や携帯受信のように受信条件が時間的に変化することによって直前のデータで代用すると誤差を生じやすい場合に特に効果がある。
その他の補間方法として、時間軸方向のフィルタ(テンポラルフィルタルタ)を用いて前記データが送られてこないスキャタードパイロット信号のデータを補間することも考えられる。
以上、本発明に係るデジタル放送の受信装置及び受信方法について説明したが、本発明の受信装置によって地上デジタルテレビジョン放送や全国デジタルマルチメディア放送などの既に放送を開始しているデジタル音声放送信号を受信した場合には既存の受信装置に比べて受信性能が低下するおそれがある。この課題は、同じデジタル音声放送信号内に多重化されている送信制御情報(以下、「TMCC信号」という。)内に、実施例1ないし4で説明したデジタル音声放送信号であることを示す識別信号を多重化することによって解決できた。
−実施例6−
実施例6の受信装置は、図12に示す制御信号復号回路109において多重化された識別信号を復号し、受信したデジタル音声放送信号に多重化された識別情報を認識する認識手段がこの識別情報を認識した場合には、その情報は補正値計算回路97に送られ、実施例5で説明した信号処理動作が行なわれる。一方、既存のデジタル放送電波であることを示す識別情報を受信した場合には、従来の受信装置と同じ信号処理動作が行なわれる。信号処理動作では、デジタル音声放送信号の帯域上端にパイロットキャリアを付加してあるので、そのパイロットキャリア内のすべてのスキャタードパイロットセルのデータを使用する。言い換えれば、SPセル(SP−A)とSPセル(SP−B)の両方をデータ補間に使用する。
本実施例に係る受信装置によれば、既存のデジタル音声放送信号を受信した場合にも、既存のデジタル放送受信装置と同等の受信性能を得ることができる。
上記実施例では、デジタル音声放送について説明したが、本発明はデジタル放送であれば、音声放送に限定されない。また、本発明は、以下に示すような種々の効果を有する。
(1)異なる場所に配置された送信所から放送される単独送信方式において隣接チャネル間のガードバンドを不要とすることにより、周波数資源の有効利用を図ることができる。図13は、例えば、6MHz帯域を利用したガードバンド無し/有りの場合のチャネル配置例を示す。図13(a)はガードバンド無しの場合の配置例を示す。この配置では第14チャネルのセグメントの上端にパイロットキャリア11を配置している。一方、図13(b)はガードバンド有りの場合の配置例を示す。この配置では第1チャネルないし第10チャネルの各セグメントの上端にそれぞれパイロットキャリア11を配置している。
図13から分るように、ガードバンド有りの場合は10個のチャネル、ガードバンド無しの場合は14個のチャネルの配置が可能となり、周波数利用効率が30%以上向上するという効果をもたらす。
(2)地上デジタル音声放送では、1セグメント形式の放送電波と3セグメント形式の放送電波が規定されているが(非特許文献1参照)、隣接チャネル間にガードバンド134を設ける方式では、図14(a)に示すように1セグメント形式の放送電波のみの場合と、(b)に示すように1セグメント形式と3セグメント形式の放送電波が混在する場合とでチャネル周波数配置が異なってくる。両者を比較すると、ガードバンド134の位置が変わっていることがわかる。これは電波行政上、周波数割り当てが異なってくるという管理上の問題を引き起こす。更に、受信装置の放送電波選択動作が3セグメント形式の有無で異なるという問題も生じる。また、連結送信と単独送信が混在するようなケースにおいても同様な問題が生じる。本発明は、これらの問題を解決することができる。
(3)本発明によると、デジタルコミュニティ放送において、近接する複数の自治体が、図3に示すように特定区域では送信インフラコスト削減のため連結送信方式を採用し、周辺区域では他の隣接放送エリアの周波数の関係から単独送信方式を採用するというような運用形態も可能となる。一方、従来技術では各チャネル間にガードバンドを設けるため、連結送信方式と単独送信方式を併用することはできない。
<変形例>
本発明は、上述した本発明の実施形態の記載内容に限定されず、種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば、次のように実施しても良い。
(1)上述した実施形態では、隣接するチャネルが共有するパイロットキャリアのSPセルのうち、上隣接チャネル側がシンボル番号0、8、16 … (8×n)を、下隣接チャネルがシンボル番号4,12,20 … {4×(2n+1)}と、交互に使用する例を示したが、利用するシンボル番号については、この例に限定されない。また、シンボル番号位置をTMCCのような伝送制御情報などを用いて指定する方法も本発明の範囲に含まれる。
(2)複数の送信局の同期化方法について、基準時刻生成局が生成するフレーム同期基準時刻情報を利用する方法を示したが、これに限定されない。複数の送信局で共用可能な基準時刻であれば他の手段を用いてもよい。例えば、わが国の場合、V―Low周波数帯では地域マルチメディア放送とデジタルコミュニティ放送が共存する計画であるが、地域マルチメディア放送とデジタルコミュニティ放送が共通する伝送パラメータを使用する場合には、地域マルチメディア放送の放送ネットワークを管理する同期情報がそのままデジタルコミュニティ放送のフレーム同期基準として利用できる。
(3)複数の送信局の同期化方法について、データ通信回線を通じて配信することを示したが、これに限定されない。フレーム同期タイミングはGPS受信機で生成された10MHzクロック信号を分周することで得られる。GPS受信機を具備する各送信局で生成されるフレーム同期信号の周期は一致するので、基準時刻生成局は、例えば、1時間に1回の周期で1PPS信号を基準としたフレーム同期信号の送出タイミングを各送信局に通知するだけで後は各送信局のフレーム同期タイミングを同期させることができる。
従って、特定の時刻における1PPS信号とフレーム同期信号の時間関係のみ予め通知しておけば各送信局の同期を取ることができるので、フレーム同期基準時刻情報を配信する通信回線は正確な時間に情報を配信する必要がなく、IP通信のような非同期の通信回線を用いて行うことも可能である。
(4)上述した実施形態では、各送信局の同期化を行うため、GPS受信機を具備する方法を示したが、これに限定されない。共通の時刻基準であればGPS信号に限定されない。例えば、放送TS信号を配信するデジタル回線のクロックを用いる方法も可能である。また、時刻基準としてはJJY(登録商標)のような標準周波数局から放送される標準時を使用することも可能である。
11,21,132 パイロットキャリア
12,22 キャリア番号0のキャリア
13a,13b,23a,23b スキャタードパイロット(SP)セル
16,26 情報セル
31 第1スタジオ局
32,42 デジタル放送スタジオ
33,43 伝送速度変換部
34,44 多重フレーム生成部
35,45,57,57-1〜57-N,67 基準時刻信号生成部
36,46,58,68,72 GPS受信機,受信機
37,47,59,69 同期信号生成回路,同期信号生成部,同期化手段
41 第2スタジオ局
51,61 第1送信局
52,52-1〜52-N,62 OFDM信号生成部
52a,62a 伝送路符号化部
52b,62b フレーム構成部
53,53-1〜53-N OFDMフレーム構成回路
54,64 デジタル変調部
55,65 送信機
56,66 送信アンテナ
61 第2送信局
71 共通基準時刻生成局
73 同期信号生成回路,同期信号生成部
75,77 フレーム同期信号
81 第1伝送回線
82 第2伝送回線
83 一般通信回線
91 受信アンテナ
92 チューナ部
93 局部発振器
94 同期再生回路
95 フーリエ変換回路(FFT)
96 パイロット信号抽出回路
97 補正値計算回路
98 データ補正回路
109 制御信号復号回路
117 連結送信フレーム構成部
134,134a,134b ガードバンド

Claims (12)

  1. 少なくとも1セグメントからなる放送トランスポートストリームの単位送信波からOFDMフレーム構造のOFDM信号を生成するOFDM信号生成部を具備し、OFDMフレーム内の予め決められた位置に特定の位相を持つスキャタードパイロット信号が配置されたデジタル放送信号を送信するデジタル放送送信システムであって、
    前記OFDM信号生成部は、複数の送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用しているOFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する前記各送信局が順番に送信するようにOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成回路を有し、
    前記各送信局から送信される隣接した周波数のOFDM信号間にガードバンドが設けられていないことを特徴とするデジタル放送送信システム。
  2. 少なくとも1セグメントからなる複数系統の放送トランスポートストリームの単位送信波からOFDMフレーム構造のOFDM信号を生成する複数のOFDM信号生成部と、複数の前記OFDM信号生成部で生成された複数のOFDM信号を連結させて連結OFDM信号を生成する連結送信フレーム構成部を具備し、連結されたOFDMフレーム内の予め決められた位置に特定の位相を持つスキャタードパイロット信号が配置されたデジタル放送信号を送信するデジタル放送送信システムであって、
    複数の前記OFDM信号生成部のうち前記連結OFDM信号の周波数軸上の両端に位置するOFDM信号を生成するOFDM信号生成部は、前記各送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号と共用している連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する前記各送信局が順番に送信するようにOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成回路を有することを特徴とするデジタル放送送信システム。
  3. 前記連結OFDM信号を構成する各OFDM信号の位相補正が必要なモードとガードインターバル長で送信するとき、連結送信を構成する前記各OFDM信号が共用している各OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号の位相を当該スキャタードパイロット信号が属する各OFDM信号と同じ位相に補正する手段を有する請求項2に記載のデジタル放送送信システム。
  4. 前記各送信局から送信される周波数軸上で隣接する各OFDM信号又は各連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が互いに重複することのないように、当該スキャタードパイロット信号をデジタル放送信号のOFDMフレーム同期信号を基準として各送信局間で予め指定した順序で順番に送信する手段を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載のデジタル放送送信システム。
  5. 前記各送信局から送信される周波数軸上で隣接する各OFDM信号又は各連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号のOFDMフレーム又は連結OFDMフレーム内での位置情報を、同じデジタル放送信号内に多重化されている送信制御情報を用いて指定する手段を含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載のデジタル放送送信システム。
  6. トランスポートストリーム形式の放送プログラム信号を前記送信局に送信するスタジオ局又は前記各送信局が、基準時刻情報を生成する共通基準時刻生成局によって生成された該基準時刻情報に基づいて各々の送信タイミングを制御して前記スタジオ局間又は送信局間の送信タイミングを、同期化し又は4の整数倍のシンボルだけずらせてOFDMフレーム同期信号を生成する同期信号生成部を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のデジタル放送送信システム。
  7. 所定の時刻におけるフレーム同期信号の送出タイミングを前記各送信局に予め通知する通知手段と、
    通知された前記送出タイミングに基づいて前記各送信局がそれぞれ送信タイミングを制御する制御手段と、
    前記各送信局間の送信タイミングを、同期化し又は4の整数倍のシンボルだけずらせて送信する同期化手段と
    を含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載のデジタル放送送信システム。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のデジタル放送送信システムにより送信されたデジタル放送信号を受信する受信装置であって、
    受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号について、当該受信したデジタル放送信号のスキャタードパイロット信号のデータに基づいて伝送歪みを補正する手段
    を有することを特徴とする受信装置。
  9. 前記受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が送信されないタイミングにおいては、直前に受信したスキャタードパイロット信号のデータを代用して伝送歪みを補正する手段を有する請求項8に記載の受信装置。
  10. 前記受信したデジタル放送信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号が送信されないタイミングにおいては、その前後に受信したスキャタードパイロット信号のデータから補間されたデータを利用して伝送歪みを補正する手段を有する請求項8に記載の受信装置。
  11. 前記受信したデジタル放送信号に多重化された識別情報を認識する認識手段と、
    該認識手段によって認識された識別情報に基づき、前記スキャタードパイロット信号のデータを使って受信したデジタル放送信号の補正を行うかどうかを判定する判定手段を備え、
    前記スキャタードパイロット信号を各セグメントの周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置して放送する既存のデジタル放送信号と、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のデジタル放送送信システムにより送信されたデジタル放送信号を分別することを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項記載の受信装置。
  12. 複数の送信局から送信される周波数軸上で隣接する異なるOFDM信号又は連結OFDM信号と共用しているOFDM信号又は連結OFDM信号の周波数軸の両端に位置するキャリア中に配置されたスキャタードパイロット信号を、同期して動作する前記各送信局が順番に送信するデジタル放送送信方法。
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