JP2015162471A - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

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光 三塚
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光 三塚
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弘 谷中
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Kiyoshi Takahashi
潔 高橋
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Abstract

【課題】耐振動性に優れている、特に車載用途のアルミニウム電解コンデンサを得る。
【解決手段】陽極側と陰極側の各電極箔をセパレータを介して巻回したコンデンサ素子20を金属ケース10内に収納してなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、コンデンサ素子20の外周部分に、1周長以上にわたってセパレータのみが巻回された空巻き部220を設けるとともに、軸方向の両端にセパレータのはみ出し部230を設け、金属ケース10の底部内面の隅部に空巻き部220の角部を押さえる第1素子押さえ部110を形成し、コンデンサ素子20の軸方向高さをH1として、金属ケース10の外周面に、金属ケース10の底部内面からH1/2〜H1までの間の高さ位置に、空巻き部220の周囲を押さえる第2素子押さえ部120としての横絞り溝121を形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、アルミニウム電解コンデンサに関し、さらに詳しく言えば、耐振動性,耐衝撃性に優れている、特に車載用途のアルミニウム電解コンデンサに関するものである。
アルミニウム電解コンデンサは、ともにアルミニウム材により帯状に形成された電極箔としての陽極箔と陰極箔とをセパレータ(電解紙とも言う)を介して渦巻き状に巻回してなるコンデンサ素子を備え、コンデンサ素子に所定の電解液を含浸して、有底円筒状の金属ケース(通常はアルミケース)内に収納し、金属ケースの開口部を例えばゴム封口体で封止することにより製造される。
なお、陽極側と陰極側の各電極箔には、タブ端子にCP線(銅めっき被覆鋼線)を溶接してなるリード端子がかしめ針等によって固着されており、これらのリード端子は、ゴム封口体に穿設されているリード挿通孔を通して外部に引き出される。
ところで、特に車載用途のアルミニウム電解コンデンサでは、外部から加えられる振動や衝撃により、金属ケース内でコンデンサ素子が動くと、電極箔とリード端子との接続部分に負荷がかかり、最悪の場合、端子剥がれ等により断線することがある。
そこで、金属ケース内におけるコンデンサ素子の動きを封ずる対策が種々提案されており、その一つとして、特許文献1に記載された発明では、金属ケースの底部内面の隅部にコンデンサ素子の頭部側の角部を支持するたとえばゴム材からなる支持リングを配置するようにしている。
また、別の方法として、特許文献2に記載された発明では、金属ケースの外周面の複数箇所、例えばケース底部側、ケース中央部側、ケース封口部側の3箇所からコンデンサ素子の周面を押さえる横絞り溝を形成するようにしている。
特開2006−202888号公報 特開2013−41894号公報
上記特許文献1による従来技術によれば、コンデンサ素子の頭部側は支持リングによって固定されるものの、頭部とは反対のリード端子引出側は特に固定されていないため、振動や衝撃の繰り返しに対して、耐振動性,耐衝撃性が必ずしも十分とは言えない。車載用に設定されている仕様はかなり厳しく、その仕様をクリアできないことがある。
これに対して、上記特許文献2による従来技術によれば、金属ケース内でコンデンサ素子が3箇所で横絞り溝によって固定されるため、振動や衝撃に対する固定の信頼性が高いと言えるが、他方において、製造上次のような問題がある。
金属ケースにかしめ駒によって横絞り溝を形成する場合、金属ケース内には電解液が含浸されたコンデンサ素子が収納されているため、金属ケースをその開口部が上を向くように逆さまとした状態でチャック治具で掴むことになる。
しかしながら、ケース底部側に横絞り溝を形成する際には、その掴み代が狭いため、製品を確実に掴むことが困難であり、そのため、既存の封口用チャックでは対応できず、特別なチャック手段を新規に導入する必要がある。
そればかりでなく、例えば3箇所に横絞り溝を形成する際、コンデンサ素子の歪みによる機械的ストレスが生じないように、各溝による素子固定が同軸となるように正確な制御技術も必要とされ、これらが製品のコストアップの要因となる。
したがって、本発明の課題は、耐振動性,耐衝撃性に優れているとともに、既存の製造設備で製造し得るアルミニウム電解コンデンサを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、アルミニウム材により帯状に形成された陽極側と陰極側の各電極箔をセパレータを介して渦巻き状に巻回してコンデンサ素子とし、上記コンデンサ素子に所定の電解液を含浸させて有底円筒状の金属ケース内に収納し、上記金属ケースの開口部を封口体で封止するとともに、上記各電極箔に固着されているリード部材を上記封口体から外部に引き出してなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、上記コンデンサ素子は、外周部分に1周長以上にわたって上記セパレータのみが巻回された空巻き部を備えているとともに、上記セパレータは、上記各電極箔の幅よりも大きな幅であり、上記コンデンサ素子の軸方向の両端には、上記セパレータのはみ出し部が設けられており、上記金属ケースの底部内面の隅部には、上記空巻き部の角部が押し潰されるように変形して当接する第1素子押さえ部が形成されているとともに、上記コンデンサ素子の軸方向高さをH1として、上記金属ケースの外周面には、上記金属ケースの底部内面からH1/2〜H1までの間の高さ位置に、上記空巻き部の周囲を押さえる横絞り溝からなる第2素子押さえ部が形成されていることを特徴としている。
上記セパレータは、上記各電極箔の長さよりも1周長以上長い余剰長さを有し、上記余剰長さの部分により、上記空巻き部が形成されていることが好ましいが、これとは別に、上記コンデンサ素子内に上記電極箔とともに巻回されるセパレータを第1セパレータとして、上記空巻き部は、上記第1セパレータと同幅である空巻き専用の第2セパレータにより形成されてもよい。
素子固定力によって、電極箔に機械的ストレスが加えられないようにするため、上記セパレータの1枚あたりの厚さは20〜70μmで、上記空巻き部における上記セパレータの巻回数は2〜5周であることが好ましい。
上記はみ出し部を介してコンデンサ素子の頭部側を固定するうえで、上記コンデンサ素子の軸方向における上記はみ出し部の高さH2が片側の各々で1.0mm以上であることが好ましい。
本発明において、上記第1素子押さえ部は、上記コンデンサ素子の軸方向一端側の頭部が上記金属ケースの底部内面に到達する前に上記空巻き部の角部が突き当たる当接面を備えていることを特徴としている。
好ましくは、上記当接面は上記金属ケースの底部内面から内周面にかけて直線的に形成されたテーパ面からなる。
この場合、上記金属ケースの底部内面と内周面との交差部分を基点とし、上記基点から上記テーパ面のうちの上記金属ケースの底部内面側の一方の裾部に至る距離をA,上記基点から上記テーパ面のうちの上記金属ケースの内周面側の他方の裾部に至る距離をBとして、A:BもしくはB:Aが、1:6〜6:1であることが好ましい。
上記当接面は、上記金属ケース内に向けて突き出るように形成された凸曲面であってもよい。別の態様として、上記当接面は、上記金属ケースの底部内面から内周面にかけて形成された凹曲面であってもよい。
また、上記当接面は、上記金属ケース内に向けて突き出る断面L字状の凸部によって形成されてもよい。この場合、上記断面矩形状の凸部には、階段状である複数のL字部が含まれてもよい。
上記第1素子押さえ部は、合成樹脂やゴム材等により形成されてもよいが、上記金属ケースのプレスによる絞り加工時に、上記金属ケースの隅部に一体として形成されることが好ましい。
また、上記第1素子押さえ部は、上記金属ケースの円周方向に所定の間隔をもって上記隅部の複数箇所に設けられてもよい。
上記横絞り溝により電極箔に機械的ストレスが加えられないようするため、上記コンデンサ素子の上記空巻き部の外径をφ1,上記コンデンサ素子内の上記電極箔巻回部の外径をφ2,上記横絞り溝の溝底間の内径をφ3として、φ2<φ3<φ1であることが好ましい。
また、上記横絞り溝には、半円状の円弧溝もしくはコ字形溝が採用されてよいが、素子固定を確実なものとするため、その開口幅は1〜10mmであるとよい。
本発明によれば、第1素子押さえ部にて、コンデンサ素子の軸方向一端の頭部側を固定し、第2素子押さえ部の横絞り溝にて、コンデンサ素子の軸方向他端側を固定するようにしたことにより、金属ケース内のコンデンサ素子を確実に固定することができ、優れた耐振動性,耐衝撃性が得られる。
また、セパレータのはみ出し部および空巻き部を介してコンデンサ素子が固定されることにより、電極箔に機械的ストレスがほとんど加えられないため、コンデンサの特性が損なわれることもない。
また、横絞り溝を形成するにしても、コンデンサ素子の軸方向高さをH1として、金属ケースの底部内面からH1/2〜H1までの間の高さ位置に横絞り溝を形成するようにしたことにより、金属ケースを逆さまにして封口機のチャックで掴む際、その掴み代を大きくとることができることから、既存の製造設備(封口機)をそのまま利用して、横絞り溝付きのアルミニウム電解コンデンサを容易に製造することができる。
本発明の一実施形態に係るアルミニウム電解コンデンサを示す概略的な断面図。 コンデンサ素子を一部解いて示す斜視図。 上記コンデンサ素子を構成する(a)陽極箔,(b)陰極箔,(c)セパレータを示す展開図。 上記アルミニウム電解コンデンサの各要部を示す分解図。 上記コンデンサ素子の要部と第1素子押さえ部のテーパ面とを示す模式図。 金属ケースに第2素子押さえ部の横絞り溝を形成する態様を示す模式図。 (a)〜(e)第1素子押さえ部の変形例を示す模式的な断面図。 (a),(b)第2素子押さえ部の変形例を示す模式的な断面図。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。
図1に示すように、この実施形態に係るアルミニウム電解コンデンサ1は、基本的な構成として、有底円筒状の金属ケース10と、金属ケース10内に収納されるコンデンサ素子20とを備えている。金属ケース10は、アルミニウム製であってよい。
図2を併せて参照して、コンデンサ素子20には、ともにアルミニウム材により帯状(テープ状)に形成された陽極箔21a,陰極箔21bと、同じく帯状に形成された2枚のセパレータ(電解紙)22a,22bとが含まれている。
なお、陽極箔21a,陰極箔21bとを特に区別する必要がない場合には、総称として電極箔21とし、また、セパレータ22a,22bについても特に区別する必要がない場合には、総称としてセパレータ22と言う。
コンデンサ素子20は、陽極箔21a,セパレータ22a,陰極箔21b,セパレータ22bの順に重ねられ、陽極箔21aを内周側、セパレータ22bを外周側として、これら4枚を渦巻き状に巻回することにより作成される。なお、陽極箔21aと陰極箔21bの配置を入れ替えて、陰極箔21b,セパレータ22a,陽極箔21a,セパレータ22bの順に重ねてもよい。
この実施形態において、陽極箔21aと陰極箔21bの各々には、アルミニウム材からなる羽子板状のタブ端子25aの丸棒端部に、CP線(銅めっき被覆鋼線)25bを溶接してなるリード端子25がかしめ針等により固着されている。
図3を参照して、陽極箔21a,陰極箔21bおよびセパレータ22の幅と長さの関係について説明する。陽極箔21aの幅をW1,長さをL1、陰極箔21bの幅をW2,長さをL2として、幅は、ほぼ同幅(W1≒W2)であるが、長さは、陽極箔21aよりも陰極箔21bの方が若干長く、L1<L2である。
これに対して、セパレータ22(22a,22b)の幅W3は、電極箔21の幅よりも広い(W1,W2<W3)。したがって、巻回してコンデンサ素子20とした場合、コンデンサ素子20の軸方向両端には、図5に示すように、セパレータ22のはみ出し部230が形成される。
なお、セパレータ22には、マニラ麻、エスパルト、クラフト、レーヨン、ヘンプ、コットンリンターや、メルトブロー繊維、スパンボンド繊維等の一般的なものが用いられてよい。
また、セパレータ22(22a,22b)は、電極箔21の長さ(陰極箔21bの長さL2)よりも1周長以上長い長さL3を有している。すなわち、電極箔21(21a,21b)が巻き終わったのちにおいても、セパレータ22のみがさらに1周長以上巻回され、これによって、コンデンサ素子20の外周部分には、セパレータ22のみによる空巻き部220が形成される。
なお、これとは別に、セパレータ22の長さを電極箔21の長さとほぼ同じ長さとしてコンデンサ素子20を巻回して作製した後、好ましくは同一素材からなるセパレータをコンデンサ素子20の外周に後巻きして空巻き部220を形成するようにしてもよく、このような態様も本発明に含まれる。
このようにして、この実施形態でのコンデンサ素子20には、セパレータ22を挟んで巻回された電極箔21よりなる素子コアとしての電極箔巻回部210と、その軸方向両端に形成されたセパレータ22のはみ出し部230と、外周部分に形成されたセパレータ22の空巻き部220とが含まれている。
コンデンサ素子20は、常法にしたがって、所定の電解液が含浸された状態で、図1に示すように、金属ケース10内に収納され、金属ケース10の開口部10cが封口体13により封口される。
この実施形態において、封口体13には、一対のリード挿通孔131,131を有する封口ゴムが用いられており、各電極箔21に取り付けられているリード端子25,25は、リード挿通孔131,131を介して外部に引き出される。
封口体13は、最終的に金属ケース10の対応する部分にかしめ駒により形成された封口溝132にて金属ケース10の開口部10cに強固に固定される。なお、封口体13として、ゴム封口体以外に、例えばゴム貼りベークライト板等からなる2層構成の封口体が用いられてもよい。
このようにして、コンデンサ素子20は、金属ケース10内に封入されるが、本発明によると、耐振動性,耐衝撃性を高めるため、セパレータ22のはみ出し部230と、セパレータ22の空巻き部220とを介してコンデンサ素子20の特性を損なうことなく、コンデンサ素子20を金属ケース10内に固定する。
そのため、本発明は、第1素子押さえ部110と第2素子押さえ部120とを備えており、以下に、その構成について説明する。なお、はみ出し部230は、コンデンサ素子20の軸方向両端に形成されるが、その軸方向一端側の金属ケース10の底部内面10aと対向する頭部側をはみ出し部230aとし、その反対側(軸方向他端側)をはみ出し部230bとする。
図1,図4および図5を参照して、第1素子押さえ部110は、金属ケース10の底部内面10aと、円筒部の内周面10bとが交差する隅部に肉盛り状に設けられ、コンデンサ素子20の頭部側の角部20eに当接する当接面111を備えている。なお、コンデンサ素子20の頭部側の角部20eとは、図5に示すように、空巻き部220の最外周に存在するはみ出し部230の角である。
コンデンサ素子20の固定を確実にするうえで、はみ出し部230の高さ(電極箔21の端部からの突出高さ)H2は、1mm以上であることが好ましい。また、セパレータ22の厚さは、一枚あたり20〜70μm、空巻き部220の巻き数は1〜8周(特には2〜5周)が好ましい。
この実施形態において、当接面111は、金属ケース10の底部内面10aから内周面10bにかけて直線的に形成されたテーパ面111aからなり、コンデンサ素子10を金属ケース10に収納する際、コンデンサ素子10の頭部(はみ出し部230aの端面)が底部内面10aに到達する前に、その角部20eがテーパ面111aに当接する。
図4に拡大して示すように、テーパ面111aにより、金属ケース10の底部内面10aの隅部にはすり鉢状の斜面が形成され、このテーパ面111aに上記角部20eを当接させるには、テーパ面111aによるすり鉢の内径をφ4、コンデンサ素子20の空巻き部220を含む外径をφ1として、φ4<φ1とすればよい。
図5を参照して、テーパ面111aの傾斜角については、金属ケース10の底部内面10aと内周面10bとの交差部分を基点Oとして、はみ出し部230の高さH2が1mm以上である場合、基点Oからテーパ面111aのうちの底部内面10a側の一方の裾部に至る距離をA,基点Oからテーパ面111aのうちの内周面10b側の他方の裾部に至る距離をBとして、A:BもしくはB:Aが0.5〜3.0mm(比率にして、1:6〜6:1)であることが好ましい。
このように、金属ケース10の底部内面10aの隅部に、第1素子押さえ部110としてのテーパ面111aを設けることにより、コンデンサ素子20の挿入に伴って、その頭部側のセパレータ22よりなる角部20eがテーパ面111aに当接して内側に倒伏するため、コンデンサ素子20の頭部側が固定されることになる。
その際、セパレータ22が緩衝材として作用し、電極箔21がテーパ面111aに直に当接しないため、電極箔21に過大な機械ストレスがかかることがない。この意味において、空巻き部220の幅W4は、コンデンサ素子20の金属ケース10内への挿入性が損なわれない範囲で、できるだけ大きくすることが好ましい。
この実施形態において、第1素子押さえ部110は、金属ケース10のプレスによる絞り加工時に、金属ケース10の隅部に肉厚状として一体に形成されているが、別部材として、合成樹脂やゴム材等により形成されてもよい。
また、第1素子押さえ部110は、一連の環状ではなく、金属ケース10の円周方向に所定の間隔をもって底部内面10aの隅部に複数箇所として設けられてもよい。
なお、上記実施形態では、金属ケース10の隅部を肉厚として、上記した当接面111(テーパ面111a)を形成しているが、図7(a)に示すように、金属ケース10の板厚を均一とし、プレス成形時に底部側角部にテーパを付けることによっても当接面111(テーパ面111a)を形成することができる。
また、第1素子押さえ部110の当接面111の変形例として、上記の直線的(平坦)なテーパ面111a以外に、図7(b)に示す金属ケース10内に向けて突き出るように形成された凸曲面111b、図7(c)に示す金属ケース10の底部内面10aから内周面10bにかけて形成された凹曲面111cであってもよい。
さらに、第1素子押さえ部110の当接面111には、図7(d)に示す金属ケース10内に向けて突き出る断面L字状の凸部111dや、図7(e)に示す階段状である複数のL字部111eが含まれてもよい。
次に、第2素子押さえ部120について説明する。第2素子押さえ部120は、横絞り溝121よりなるが、本発明によると、図1,図4に示すように、コンデンサ素子20の軸方向高さをH1として、金属ケースの底部内面10aからH1/2〜H1までの間の高さ位置に設けられる。
これによれば、図6に示すように、金属ケース10を逆さまにして封口機30のチャック31で掴む際、その掴み代31aを、少なくともH1/2以上として大きくとることができることから、既存の製造設備(封口機)をそのまま利用して、横絞り溝付きのアルミニウム電解コンデンサを容易に製造することができる。
横絞り溝121は、図示しないかしめ駒によって金属ケース10を1周するように形成されるが、図4に示すように、コンデンサ素子20の空巻き部220の外径(コンデンサ素子の外径でもある)をφ1,コンデンサ素子10内の電極箔巻回部210の外径をφ2,横絞り溝121の溝底間の内径をφ3として、φ2<φ3<φ1であることが好ましい。
すなわち、コンデンサ素子20のコアである電極箔巻回部210に機械的なストレスをほとんどかけずに、空巻き部220を押圧するように、横絞り溝121を形成することが好ましい。
横絞り溝121を深く形成しすぎて、φ3<φ2になると、電極箔巻回部210に強い機械的なストレスがかかり、最悪の場合、セパレータ22を通して電極箔21間短絡が生ずることがあるので、この点注意を要する。
この実施形態では、横絞り溝121を半円状の円弧溝としているが、図8(a)に示すコ字形溝121aや、図8(b)に示す半長円形溝121bとしてもよい。いずれにしても、横絞り溝121の開口幅W5は、1〜10mmであることが好ましい。
本発明において、第2素子押さえ部120としての横絞り溝121は、耐振動,耐衝撃上1箇所で十分であるが、金属ケースの底部内面10aからH1/2〜H1までの間の高さ位置において、横絞り溝121を複数箇所(例えば2箇所)に形成する態様も本発明に含まれる。
〔耐振動試験について〕
第1素子押さえ部110と第2素子押さえ部120とを有する本発明品と、これらの振動対策を施していない従来品(ともに、外径18.0mm,軸長31.5mm、定格3.5V2200μFのアルミニウム電解コンデンサで、試料数は各10個)について、加速度試験(10G,20G,40Gの3モード)を行ってリード端子の切断発生の有無を観察した。
その結果、本発明品は、10G,20G,40Gのいずれにおいても、端子切断発生は0/10(10個中「0」個)であったが、従来品の場合、端子切断発生は、10Gで3/10(10個中「3」個発生)、20G,40Gともに10/10(10個中「10」個発生)であった。
10 金属ケース
10a 底部内面
10b 内周面
13 封口体
110 第1素子押さえ部
111 当接面
120 第2素子押さえ部
121 横絞り溝
132 封口溝
20 コンデンサ素子
21 電極箔
22 セパレータ
25 リード端子
210 電極箔巻回部
220 空巻き部
230 はみ出し部

Claims (17)

  1. アルミニウム材により帯状に形成された陽極側と陰極側の各電極箔をセパレータを介して渦巻き状に巻回してコンデンサ素子とし、上記コンデンサ素子に所定の電解液を含浸させて有底円筒状の金属ケース内に収納し、上記金属ケースの開口部を封口体で封止するとともに、上記各電極箔に固着されているリード部材を上記封口体から外部に引き出してなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、
    上記コンデンサ素子は、外周部分に1周長以上にわたって上記セパレータのみが巻回された空巻き部を備えているとともに、上記セパレータは、上記各電極箔の幅よりも大きな幅であり、上記コンデンサ素子の軸方向の両端には、上記セパレータのはみ出し部が設けられており、
    上記金属ケースの底部内面の隅部には、上記空巻き部の角部が押し潰されるように変形して当接する第1素子押さえ部が形成されているとともに、上記コンデンサ素子の軸方向高さをH1として、上記金属ケースの外周面には、上記金属ケースの底部内面からH1/2〜H1までの間の高さ位置に、上記空巻き部の周囲を押さえる横絞り溝からなる第2素子押さえ部が形成されていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  2. 上記セパレータは、上記各電極箔の長さよりも1周長以上長い余剰長さを有し、上記余剰長さの部分により、上記空巻き部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  3. 上記コンデンサ素子内に上記電極箔とともに巻回されるセパレータを第1セパレータとして、上記空巻き部は、上記第1セパレータと同幅である空巻き専用の第2セパレータにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  4. 上記セパレータの1枚あたりの厚さは20〜70μmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  5. 上記空巻き部における上記セパレータの巻回数は2〜5周であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  6. 上記コンデンサ素子の軸方向における上記はみ出し部の高さH2が片側の各々で1.0mm以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  7. 上記第1素子押さえ部は、上記コンデンサ素子の軸方向一端側の頭部が上記金属ケースの底部内面に到達する前に上記空巻き部の角部が突き当たる当接面を備えていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  8. 上記当接面は、上記金属ケースの底部内面から内周面にかけて直線的に形成されたテーパ面からなることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  9. 上記金属ケースの底部内面と内周面との交差部分を基点とし、上記基点から上記テーパ面のうちの上記金属ケースの底部内面側の一方の裾部に至る距離をA,上記基点から上記テーパ面のうちの上記金属ケースの内周面側の他方の裾部に至る距離をBとして、A:BもしくはB:Aが、1:6〜6:1であることを特徴とする請求項8に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  10. 上記当接面は、上記金属ケース内に向けて突き出るように形成された凸曲面からなることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  11. 上記当接面は、上記金属ケース内に向けて突き出る断面L字状の凸部によって形成されていることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  12. 上記断面矩形状の凸部には、階段状である複数のL字部が含まれていることを特徴とする請求項11に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  13. 上記当接面は、上記金属ケースの底部内面から内周面にかけて形成された凹曲面からなることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  14. 上記第1素子押さえ部は、上記金属ケースのプレスによる絞り加工時に、上記金属ケースの隅部に一体として形成されていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  15. 上記第1素子押さえ部は、上記金属ケースの円周方向に所定の間隔をもって上記隅部の複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  16. 上記コンデンサ素子の上記空巻き部の外径をφ1,上記コンデンサ素子内の上記電極箔巻回部の外径をφ2,上記横絞り溝の溝底間の内径をφ3として、φ2<φ3<φ1であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
  17. 上記横絞り溝は半円状の円弧溝もしくはコ字形溝であり、その開口幅は1〜10mmであることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサ。
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