JP2015162470A - 印刷回路用アンカーコート剤、印刷回路用基材および印刷回路 - Google Patents

印刷回路用アンカーコート剤、印刷回路用基材および印刷回路 Download PDF

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宏行 近藤
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Abstract

【課題】本発明は、導電性ペーストで印刷回路を形成したときに、にじみが生じにくく細線の形成が可能な印刷回路用アンカーコート剤の提供を目的とする。
【解決手段】エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂(A)、架橋剤(B)、無機フィラー(C)を含み、樹脂(A)、架橋剤(B)および無機フィラー(C)の合計量に対して平均粒子径1〜1000nmの無機フィラー(C)を1〜10重量%含む印刷回路用アンカーコート剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性ペーストを使用した印刷回路を形成するため基材のアンカー層の形成に使用できるアンカーコート剤に関する。
スマートフォンやタブレット端末等の情報機器は、その大きさを維持したまま、高機能化が進んでいる。そのため、情報機器の内部に組み込まれている配線回路を小型化、薄膜化する高密度実装が進められている。
一方、印刷回路の形成は、生産効率を高めるために生産工程を簡略化する検討がされている。この生産工程の簡略化は、従来のサブトラクティブ法に代えて、アディティブ法として導電性インクを使用したインクジェット法、導電性ペーストを使用したスクリーン印刷法が知られている。
ここでスクリーン印刷法による印刷回路形成は、技術の飛躍的向上によって60μm程度の細線による配線パターンを形成することが可能になっている。
しかし、スクリーン印刷法による細線は、スクリーン印刷特有のにじみが生じるため、50μm以下の細線を形成することは難しかったため、係る細線形成には、サブトラクティブ法が使用されていた。一方、前方法は、工程が複雑であり製造コストが高いという問題があった。
そこでインクジェット法の特許文献1では、導電性インク(導電性ペースト)のにじみを防止するため導電性インクを受容するシートに受容層(アンカー層ともいう)を形成できる樹脂組成物が開示されている。
特開2013−218318号公報
しかし、特許文献1の樹脂組成物は、インクジェット法ではにじみ防止に効果があったが、スクリーン印刷法は、導電性ペーストの粘度特性が異なるため、にじみが防止できない問題があった。
本発明は、導電性ペーストで印刷回路を形成したときに、にじみが生じにくく細線の形成が可能な印刷回路用アンカーコート剤の提供を目的とする。
本発明の印刷回路用アンカーコート剤は、エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂(A)、架橋剤(B)、無機フィラー(C)を含み、
樹脂(A)、架橋剤(B)および無機フィラー(C)の合計量に対して1〜1000nmの無機フィラー(C)を1〜10重量%含む。
上記の本発明によれば、エポキシ樹脂またはフェノキシ樹脂を含む樹脂(A)と硬化剤(B)との架橋構造、および所定の平均粒子径の無機フィラー(C)を適量含むアンカーコート剤で形成したアンカー層は、スクリーン印刷法で印刷された導電性ペースト中の溶剤を適度に吸収することで、配線のにじみの抑制と細線の形成を両立できた。
本発明により導電性ペーストで配線回路を形成したときに、にじみが生じにくく細線の形成が可能な印刷回路用アンカーコート剤を提供できた。
本発明の印刷回路用アンカーコート剤(以下、アンカーコート剤という)は、エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂(A)、架橋剤(B)、無機フィラー(C)を含み、樹脂(A)、架橋剤(B)および無機フィラー(C)の合計量に対して平均粒子径1〜1000nmの無機フィラー(C)を1〜10重量%含む。
樹脂(A)は、エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂の少なくともいずれかの樹脂である。
樹脂(A)は、架橋剤(B)と架橋できる反応性官能基を有する。前記反応性官能基は、架橋構造を形成できる官能基であればよく特に限定されない。具体的には、例えば、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられる。本発明では反応性官能基として水酸基がより好ましい。
樹脂(A)の重量平均分子量は、1万〜10万が好ましい。重量平均分子量が1万〜10万であれば多様な印刷方式に対応した粘度特性を容易にできる。
また樹脂(A)のガラス転移温度(以下、Tgという)は40〜160℃が好ましく、60〜140℃がより好ましい。Tgが40〜160℃に範囲にあることでアンカー層の柔軟性と耐ブロッキングを向上し易くなることで、フレキシブルプリント基板用途に使用し易くなる上、良好なスクリーン印刷適性が得易くなる。
前記エポキシ樹脂は、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、及びテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂が挙げられる。
前記フェノキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及び水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。コスト及び溶剤溶解性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
架橋剤(B)は、樹脂(A)の反応性官能基と反応可能な官能基を複数有する化合物である。架橋剤(B)は、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジニル化合物、酸無水物基含有化合物、金属キレート化合物が好ましい。これらの中でもイソシアネート化合物がより好ましい。また、イソシアネート基がブロック剤によってブロックされていてもよい。
前記イソシアネート化合物は、トリレンジイソシアネート、キリシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネート等のジイソシアネートとトリメチロールプロパンを使用したアダクト体、ヌレート体、ビュウレット体が挙げられる これらの中でも、特にヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体またはビュレット体を使用すると導電性ペーストを印刷した場合、印刷のにじみが少ない細線を形成し易くなる。
架橋剤(B)は、樹脂(A)100質量部に対して0.5〜15質量部の範囲で使用することが好ましい。架橋剤(B)を前記範囲で使用すると導電性ペーストを印刷したときの配線のにじみ(以下、単に「にじみ」という)を抑制でき、細線の形成がより容易になり、さらに導電性ペーストとアンカー層との密着性がより向上する。
本発明において無機フィラー(C)は、主にアンカーコート剤の粘度を調整し、スクリ4ーン印刷に適した粘度特性を得るために使用する。本発明では無機フィ
ラー(C)を含むことで、アンカーコート剤の粘度調整のみならず、アンカー層の形成後、導電性ペーストを印刷したときに細線の形成に大きく寄与する効果が得られることが分かった。具体的には、の平均粒子径が01〜1000nmの無機フィラー(C)をアンカーコート剤(樹脂(A)、架橋剤(B)および無機フィラー(C)の合計100質量%)に対して1〜10重量%含むことが好ましい。なお、平均粒子径は、電子顕微鏡の拡大画像(1000倍〜1万倍程度)中の10〜20個程度の一次粒子を平均した。また粒子が棒状の場合、長軸長さを平均した。
また、無機フィラー(C)は、DBP給油量が200〜400ml/が好ましく、150〜350mlがより好ましい。200〜400mlの範囲にあることで「にじみ」をより抑制できることで細線の形成により寄与できる。
無機フィラー(C)は、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、シリカ等が好ましく、中でもシリカがより好ましい。またシリカの中でも親水性シリカがさらに好ましい。
本発明のアンカーコート剤は、任意成分として染料、顔料等の着色成分を含むことができる。着色成分を含むことでアンカー層に視認性が得られるため、印刷の際、見当合わせ作業時の作業性を向上できる。
本発明の印刷回路用基材は、少なくとも基材シートとアンカー層を備えている。
前記アンカー層は、本発明のアンカーコート剤を塗工することで形成する。また、前記基材シートはその両面にアンカー層を備えていても良い。
アンカー層の塗工量は、0.5〜60g/mが好ましく、0.5〜30g/mがより好ましい。0.5〜60g/mの範囲にあることで細線が形成しやすくなる。
前記塗工は、例えば、グラビア方式、フレキソ方式、スクリーン方式、ローラー方式、ロータリー方式、スプレー方式等の公知の印刷方式を使用できる。また、塗工後に赤外線ヒーターや熱風乾燥機等を使用して溶媒を除去することが好ましい。
前記基材シートは、例えば、プラスチックス、セルロース、セラミックス、ガラス、シリコン、金属等が好ましい。基材シートの表面は平滑または多孔質状が好ましい。
前記プラスチックスは、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、アクリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。これらの基材シートの中でも耐熱性、及びコストの安さ、入手し易さの面からPETが好ましい。
基材シートの厚さは、塗工後の加工性等を考慮すると10〜200μmが好ましい。
本発明の印刷回路は、少なくとも前記印刷回路用基材と導電層を備えている。前記導電層は、導電性ペーストを使用して印刷工程を経て形成することが好ましい。
前記印刷工程は、公知の印刷方式を適宜使用することができる。例えばペーストジェット印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ダイコート法、スリットコート法、ロールコート法、ディップコート法等が挙げられる。これらの中でもシルクスクリーン印刷がより好ましい。
前記導電層は、配線回路、電磁波シールド層およびアンテナ部等として使用できる。
前記印刷工程において配線回路を形成した後、加熱工程を行うことが好ましい。前記加熱工程で配線回路に導電性を与えると共に、アンカー層とのに密着性をより高めることができる。加熱温度は60〜180℃が好ましい。60℃以下であれば導電性不足、密着性不足を生じ、180℃以上の場合、アンカー剤中の樹脂が変性、或いは分解が生じ、却って密着性を損なう。
前記導電性ペーストは、少なくとも導電性物質および溶媒を含み、必要に応じて分散剤等の添加剤を含む。
前記導電性物質は、遷移金属およびその合金が好ましい。具体的には、例えば銅、銀、金、ニッケル、パラジウム、白金およびコバルト等の遷移金属が挙げられる。これらの中でも銀、金および銅等は、配線の導電性および腐食抑制の点から好ましい。
導電性物質の平均粒子径は、50nm〜50μm程度が好ましい。なお、前記平均粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置で測定したD50粒子径である。
導電性物質は、導電性ペースト100質量%中に30質量%〜80質量%の範囲で含むことが好ましい。
前記溶媒は、有機溶剤および水等が好ましい。溶媒は、導電性ペーストの使用目的に応じて適宜選択できる。線幅がより狭い配線形成を考慮すると「にじみ」の減少、およびアンカー層との密着性(以下、単に密着性という)の点から有機溶剤が好ましい。
前記溶媒は、アルコール、グリコール、グリコールエーテルおよびグリセリン等の極性溶媒が好ましく、グリコールエーテルがより好ましい。グリコールエーテルを使用すると「にじみ」が減少し、密着性がより向上する。また極性溶媒に加えて、他の溶剤を併用することもできる。
前記グリコールエーテルは、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
溶媒は、アンカーコート剤100質量%に対して40質量%〜90質量%の範囲で使用することが好ましい。
本発明の印刷回路は、例えば、フレキシブルプリント基板等のプリント配線板、太陽電池、電子書籍端末、有機EL、有機トランジスタ、RFID等の配線回路(導電層)を形成する基材、ならびに電磁波シールドシート等のプリンテッド・エレクトロニクス分野、ならびに自動車等の印刷アンテナ等の用途に好ましく使用できる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明が実施例に限定されないことはいうまでもない。
「実施例1」
<アンカーコート剤の作成>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコにJER−1256(フェノキシ樹脂、重量平均分子量60000、三菱化学社製)100質量部とジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート150質量部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら100℃まで昇温し、充分に混合することでベースワニスAを250質量部(不揮発分40.1%)得た。
得られたベースワニスA 230質量部に対し、Aerosil300(フュームドシリカ:平均粒子径7nm、吸油量 290ml/100g(測定 JIS K 5101-13-1、以下同じ) 日本アエロジル社製)58質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80B(アダクト型ブロックイソシアネート 旭化成社製)13.7質量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート140質量部を配合し混合することでアンカーコート剤を得た。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
東ソー株式会社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)「HPC−8020」を用いた液体クロマトグラフィーによって分子サイズの差による分離定量を行い、樹脂の重量平均分子量(Mw)を測定した。溶媒:テトラヒドロフラン。
<印刷回路用基材の作成>
100mm×100mmの長方形形状の画線部を有するスクリーン版(1)(線径23μmのステンレス鋼線、400メッシュ、乳剤厚9μm)を製版し、スクリーン印刷機に取り付けた。得られたアンカーコート剤を使用して、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルム)上に乾燥後の厚さが約2μmになるように印刷し、次いで130℃に調節したBOX型オーブン内で30分間加熱乾燥することでアンカー層を有する印刷回路用基材を得た。
「実施例2」
実施例1で得られたベースワニスA230質量部に対し、Aerosil300 30質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80B(アダクト型ブロックイソシアネート 旭化成社製)13.7質量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート140質量部を配合し混合することでアンカーコート剤を得た。
<印刷回路用基材の作成>
得られたアンカーコート剤を実施例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「実施例3」
実施例1で得られたベースワニスA 230質量部に対し、Aerosil300 10質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80B(アダクト型ブロックイソシアネート 旭化成社製)8.0質量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート140質量部を配合し混合することでアンカーコートを得た。
<印刷回路用基材の作成>
得られたアンカーコート剤を実施例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「実施例4」
実施例1で得られたベースワニスA 230質量部に対し、Aerosil200(フュームドシリカ:平均粒子径 12nm、吸油量 290ml/100g(測定 JIS K 5101-13-1、以下同じ) 日本アエロジル社製)10質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80B(アダクト型ブロックイソシアネート 旭化成社製)13.7質量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート140質量部を配合し混合することでアンカーコート剤を得た。
<印刷回路用基材の作成>
得られたアンカーコート剤を実施例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「実施例5」
<アンカーコート剤の作成>
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコにJER−1256(フェノキシ樹脂 ビスAタイプ、三菱化学社製、重量平均分子量50,000)100質量部とジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート150質量部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら100℃まで昇温し、充分に混合することでベースワニスBを250部(不揮発分40.1%)得た。
得られたベースワニスB 230質量部に対し、Aerosil300 10質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80B(アダクト型ブロックイソシアネート 旭化成社製)13.7質量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート140質量部を配合し混合することでアンカーコート剤を得た。
<印刷回路用基材の作成>
100mm×100mmの長方形形状の画線部を有するスクリーン版(1)(線径23μmのステンレス鋼線、400メッシュ、乳剤厚9μm)を製版し、スクリーン印刷機に取り付けた。得られたアンカーコート剤を使用して、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルム)上に乾燥後の厚さが約2μmになるように印刷し、次いで130℃に調節したBOX型オーブン内で30分間加熱乾燥することでアンカー層を有する印刷回路用基材を得た。
「比較例1」
<アンカーコート剤の作成>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた反応容器にバイロン300(非晶性ポリエステル、Mn30,000、酸価2mgKOH/g以下、VYLON社製)を100.0質量部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート500.0質量部を仕込み、窒素雰囲気下80℃、3時間の加熱攪拌を行い、ベースワニスB 600質量部を得た(不揮発分:20.3%)。
得られたベースワニスB 230質量部に対し、Aerosil300 29質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80Bを13.7質量部を配合し混合することでアンカーコート剤を得た。
<印刷回路用基材の作成>
得られたアンカーコート剤を実施例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「比較例2」
<アンカーコート剤の作成>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた反応容器にCAB−171−15(セルロースアセテートブチレート、Mn65,000、OH含量%=1.1、EastmanChemical Company社製)を100.0質量部、イソホロンを250.0質量部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート250.0質量部を仕込み、窒素雰囲気下100℃、3時間の加熱攪拌を行い、ベースワニスC 600質量部を得た(不揮発分:19.7%)。
得られたベースワニスC 230質量部に対し、Aerosil300 29質量部を配合し、攪拌機で混合した。次いで前記混合物を分散装置を使用して十分に分散した。次いでデュラネートE402−B80Bを13.7質量部を配合し混合することでアンカーコート剤C−1を得た。このアンカーコート剤C−1を比較例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「比較例3」
実施例と同様に作成したベースワニスA(不揮発分:40.1%)230質量部に対し、デュラネートE402−B80Bを13.7質量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート140質量部を配合し混合することで、フィラー成分が含まれていないアンカーコート剤を得た。このアンカーコート剤を実施例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「比較例4」
比較例1と同様に作成したベースワニスB(不揮発分:20.3%)230質量部に対し、デュラネートE402−B80Bを7.0質量部配合し混合することでフィラー成分を含まないアンカーコート剤を得た。このアンカーコート剤を比較例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
「比較例5」
比較例2と同様に作成したベースワニスC(不揮発分:19.7%)230質量部に対し、デュラネートE402−B80Bを7.0質量部配合し混合することでフィラー成分を含まないアンカーコート剤を得た。このアンカーコート剤を比較例1と同様に印刷することで印刷回路用基材を得た。
<評価サンプル作製>
基材:実施例2〜5および比較例1〜5で得られた印刷回路用基材を使用
試験用スクリーン版(2):ライン/スペースが50/50μmに設定した10本の縦線を形成でき縦5.0cm・横5.0cmの印刷版(線径18μmのステンレス鋼線500メッシュ、乳剤厚13μm)
上記試験用スクリーン版(2)を装着したシルクスクリーン印刷機を使用して、実施例1で得られた印刷回路用基材上に導電性ペースト RAFS094(粘度85Pa・s、25℃)を用いて印刷し、135℃、30分間乾燥することで10本の縦線を有する配線回路を形成して評価サンプルを得た。
実施例2〜5および比較例1〜5で得られた印刷回路用基材を使用して、それぞれ実施例1と同様に導電性ペーストを重ね刷り印刷することで評価サンプルを得た。
「参考例」
厚さ75μmのPETフィルムに、アンカー層しなかったこと以外は、実施例1と同様の導電性ペーストの印刷を行うことで、評価サンプルを得た。
[線幅形成性]
得られた評価サンプルの10本の縦線について顕微鏡を使用して線幅の平均値を求めた。平均値がスクリーン製版上の設定値(線幅50μm)に対し、下記計算式で求めた線幅のばらつきが±3%以下の場合を良好、±3%を超えた場合を不良とした。
計算式:(線幅平均値−設定値)÷設定値×100
[密着性]
得られた評価サンプルの配線回路に対して、市販のセロハンテープを貼り付け密着させた後に引き剥がすことで配線の密着性を評価した。配線回路、及びアンカー層が剥離しない場合を良、剥離した場合を不良と評価した。
[印刷性]
印刷回路用基材上に導電性ペーストを重ね刷りする際、基材のアンカー層にタックが生じ、細線に髭状の糸引き現象が発生しないサンプルを良、発生したサンプルを不良とした。
得られた測定結果を表1に示す。
Figure 2015162470
表1の結果から実施例1〜5は、導電性ペーストを印刷すると線幅形成性、および密着性等が良好な印刷回路を得ることができた。一方、比較例1〜5は、線幅形成性および密着性を両立することができなかった。

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂(A)、架橋剤(B)、無機フィラー(C)を含み、樹脂(A)、架橋剤(B)および無機フィラー(C)の合計量に対して平均粒子径1〜1000nmの無機フィラー(C)を1〜10重量%含む印刷回路用アンカーコート剤。
  2. 前記樹脂(A)100重量部に対して、架橋剤(B)を0.5〜15重量部含む請求項1記載の印刷回路用アンカーコート剤。
  3. 前記樹脂(A)の重量平均分子量が1万〜10万である請求項1または2記載の印刷回路用アンカーコート剤。
  4. 基材シート、請求項1〜3いずれか1項に記載の印刷回路用アンカーコート剤から形成したアンカー層を備えた印刷回路用基材。
  5. 請求項4記載の印刷回路用基材、導電性ペーストから印刷した導電層を備えた印刷回路。
  6. 前記印刷がスクリーン印刷であることを特徴とした請求項5記載の印刷回路。
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