JP2015157405A - 積層造形方法および積層造形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体材料の無駄をより低減することが望まれている。【解決手段】粉末供給装置6は、所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を帯状に撒布する。均一化装置7は、撒布された材料粉体を設定厚tに従って均し、所定の高さの粉末層を形成する。レーザ照射装置8は、材料粉体の撒布にレーザ光を追従するように走査して粉末層を焼結して固化し、焼結層を形成する。各層毎に帯状の焼結層を合わせて所定の平面形状で規定される所定の造形領域の焼結層を形成し、各層の焼結層を積層して所望の物品を得る。【選択図】図1

Description

本発明は、所望の形状物品を複数の層に分割し、最下層から順番に各層の形状を形成しながら各層を重ね合わせるようにして、所望の形状の金属製の物品を生成する積層造形方法および積層造形装置に関する。特に、本発明は、粉末積層法によって金属製の物品を生成する積層造形方法および積層造形装置に関する。
三次元造形による物品の生成は、基本的に積層造形法によって実施される。材料粉体を所要の形状に固化して積層していく粉末積層法、特に、高エネルギのレーザ光によって材料粉体を焼結して形状を形成する方法、または、例えば、電子ビームによって材料粉体を溶融し直後に固化させて形状を形成する方法によって金属製の物品を生成することができることが知られている。本発明では、材料粉体をレーザ光によって焼結して形状を形成する方法を粉末焼結積層法という。また、材料粉体を電子の衝突によって溶融固化させて形状を形成する方法を粉末溶融積層法という。
三次元形状の金属の加工は、専ら切削加工または放電加工によって実施されている。本発明において、“加工”は、材料を除去する操作のことをいう。一方、“造形”は、材料を付加する操作のことをいう。加工と造形は、物品の生成において一長一短がある。それでも、加工と造形のそれぞれにおける操作のプロセスの本質的な差異によって、三次元造形は、三次元加工では得ることができない、いくつかの利点を有している。
例えば、造形では、加工にとって必要不可欠である工具が存在しないので、複数の工具を準備したり、工具を交換する作業が要求されない。そのため、総合的な観点から、三次元の任意の形状を加工する場合に比べて同じような三次元の形状の物品を生成するまでの時間を短縮することが期待できる。また、三次元造形によると、工具が到達することができずに加工を施すことが困難な部位を形成することができる。
以下の説明では、特段のことわりがない限り、粉末焼結積層法による金属製の物品の造形について説明する。本発明では、所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を撒布してから所定の高さに平定されてできる材料粉体の層を粉末層といい、特に、粉末層のうち焼結によって固化して形成された部位を焼結層という。また、粉末層のうち溶融固化されてできた部位を溶融固化層という。なお、生成される物品の基礎になる最下層の粉末層または焼結層を複数の層の第1層とする。
粉末層の厚さは、材料粉体が平均粒径30μmφの銅のときで、およそ50μmである。材料粉体の平均粒径が異なると、同一のエネルギの1回のレーザ光の照射で焼結できる粉末層の厚さが変わる。また、生成される物品の材質が黄銅あるいは超硬合金(バインダであるコバルトを含む)のような合金である場合は、混合している金属材料粉体の平均粒径あるいは混合比の違いによって、確実に焼結することができる粉末層の厚さが異なる可能性がある。したがって、本発明では、粉末層の設定厚を30μmないし100μmの範囲に想定している。
粉末焼結積層法によって三次元造形を行なうにあたっては、造形前に、例えば、三次元コンピュータ支援デザインシステム(CAD,Computerized Aided Design Systems)によって作成された所望の物品のソリッドデータを予め決められている厚さでスライスするようにして複数の層に分割し、各層毎に平面形状のデータを得て、レーザ光の走査経路を演算する。
造形時は、各層毎に粉末供給装置によって枠体で形成されている造形室の全域にわたって材料粉体を撒布し、その後、均一化装置によって所定の高さに均して予め決められている所定の厚さの粉末層を形成してから、所定の走査経路に従ってレーザ光を照射しながら走査して、物品となる所定の造形領域だけを選択的に焼結する。
特許文献1には、所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に所定の平均粒径を有する材料粉体を撒布して、撒布した材料粉体を予め決められている各層の厚さに相当する高さに均して粉末層を形成してから、各層毎に各層における平面形状に合わせてレーザ光を走査しながら照射して、焼結層を積層して所望の形状の物品を生成する積層造形法が開示されている。
特許文献2および特許文献3に代表的に開示されているように、粉末積層法によって所望の三次元造形を行なう一般的な積層造形装置には、予め定められている平均粒径の材料粉体をテーブルまたはテーブルに載置されるベースプレート上に撒布する粉体供給装置と、ブレードまたはワイパと称される撒布された材料粉体を所定の高さに平定する部材を有する、いわゆるスキージング装置が設けられている。特許文献2および特許文献3の発明によると、高さが均一の粉末層を形成して所要の部位にレーザ光あるいは電子ビームを照射することによって、より確実に焼結層を積層していくことができる。
したがって、一般的な積層造形装置においては、撒布された材料粉体の多くが物品の生成に直接関わることがなく造形室に残される。残った材料粉体を回収することは可能ではあるが、全てが再利用できる状態で残されているわけではない。そのため、再利用できる材料粉体と再利用できない材料粉体とを分別して回収する作業が必要であり、作業の効率を低下させる原因になる。また、物品に直接使用される材料粉体よりも十分に多い量の材料粉体を常時余分に準備しておくことが要求される。特に、希少価値の高い比較的高価な金属材料粉体を含む場合には、可能な限り再利用できない無駄な材料粉体を生じさせないことが望まれている。
また、各層を積層していく間に造形領域以外に撒布されている余剰の粉体材料が累積して造形室に大量に残されたままになるので、造形途中で平均粒径あるいは材質が異なる材料粉体に交換することは容易ではない。そのため、例えば、造形時間の短縮を図るために、平均粒径が比較的大きい材料粉体を使用して要求される面粗さが大きい部位を焼結して積層しながら、選択的に平均粒径が比較的小さい材料粉体を使用して要求される面粗さが小さい部位を積層するというような造形の手法を簡単に採用することができない。
特許文献4は、所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に必要な造形領域を特定して、特定の造形領域に局所的に材料粉体を供給する積層造形方法を開示している。特許文献4の発明は、具体的に、特定の造形領域に移動可能な材料粉体を貯留する原料貯蔵タンクと、特定の造形領域の大きさに合わせて幅寸法を変えることができるスキージング用ブレードを備える。
また、特許文献5は、水平方向に移動しながら落下供給する材料粉体を平坦に均す両側枠を設けるとともに、両側枠の間に造形領域を制限する仕切板を設けてなる積層造形装置を開示している。特許文献5の発明によると、材料粉体を供給する所定の造形領域の端部において、材料粉体が長手方向に流動しないようにすることによって所定の造形領域に供給される材料粉体の幅を調整することができ、材料粉体の無駄を低減することができる。
特表平1−502890号公報 特開平8−281807号公報 特開平6−192702号公報 特開2012−246541号公報 特開2007−216595号公報
所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に特定される所定の造形領域に制限して材料粉体を供給するときは、任意の平面形状を有する所定の造形領域を十分に包囲し得るより広い四角形のエリアに材料粉体を撒布する必要がある。したがって、撒布する材料粉体の量をより少なくできる余地がある。また、撒布する材料粉体の量を減らそうとするほど、粉体で囲まれている造形室の全域に材料粉体を撒布して一気に所定の高さに均す場合に比べて粉末層を形成する時間を余計に要し、かえって作業の効率が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みて、撒布する材料粉体の量をより少なくすることができる改良された積層造形方法および積層造形装置を提供することを主たる目的とする。また、材料粉体を局所的に撒布して固化するときに、材料粉体を撒布してから材料粉体を焼結または溶融固化するまでの作業の効率を可能な限り低下させないようにする積層造形方法および積層造形装置を提供することを目的とする。その他の本発明の積層造形方法および積層造形装置の有利な点は、具体的な実施の形態の説明において、その都度詳しく記述される。
本発明の積層造形方法は、上記課題を解決するために、所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を帯状に撒布し、帯状に撒布された粉体材料を各層毎に予め決められている厚さに従って所定の高さの粉末層を形成し、材料粉体の撒布に追従させて粉末層を固化して帯状に焼結層または溶融固化層を形成し、各層毎に帯状の焼結層または溶融固化層を合わせて所定の造形領域の焼結層または溶融固化層を得て、各層の所定の造形領域の焼結層または溶融固化層を積層して所望の物品を得るようにする。
上記積層造形方法は、好ましくは、粉末層を固化する進行方向に対して直交する方向にレーザ光または電子ビームを所定の距離の範囲内で繰返し往復移動させて照射しながら帯状の焼結層または溶融固化層を形成するようにする。
本発明の積層造形装置は、所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を帯状に撒布する粉末供給装置(6)と、粉末供給装置(6)に追従して帯状に撒布された材料粉体を各層の設定厚に従って所定の高さに均して帯状の粉末層を形成する均一化装置(7)と、均一化装置(7)に追従して帯状に平定された粉末層を焼結して帯状の焼結層を形成するレーザ照射装置(8)と、を備えてなる。
上記積層造形装置は、好ましくは、粉末供給装置(7)の粉末貯留箱(7A)と、均一化装置(7)のブレード(7A)と、レーザ照射装置(8)のレーザ照射器(8A)と、を一体に取り付けてなるとともに、水平1軸方向とその水平1軸方向に直交する他の水平1軸方向と各水平1軸方向に直交する鉛直1軸方向とに同期して相対移動するとともに鉛直1軸廻りに各軸方向に同期して回転角度割出可能に水平に回転する造形ヘッド(2)を備えてなる。
上記積層造形装置は、より好ましくは、レーザ照射器(8A)が進行方向に対して直交する方向に所定の距離の範囲内で往復移動するようにする。また、望ましくは、造形ヘッド(2)が粉末供給装置(6)から供給される材料粉体が造形途中の造形物の縁から自由落下しないように上記縁に密接する落下阻止体(2C)を含んでなるようにする。
なお、上記括弧書きで示される符号は、説明の便宜上付されたものであって、本発明を図面に具体的に示されている実施の形態の積層造形方法および積層造形装置に限定するものではない。
本発明の積層造形方法は、各層毎に材料粉体を帯状に撒布するとともに撒布した材料粉体の高さを均一にし、材料粉体の撒布に追従させて帯状に焼結層または溶融固化層を形成するようにするので、撒布する材料粉体の量をより少なくすることができる。そのため、材料粉体に要するコストを削減することができる。また、残された材料粉体を再利用するために材料粉体を回収する作業の負担が軽減される。加えて、造形途中で平均粒径または材質が異なる材料粉体の交換をより容易に行なうことができ、より効率のよい造形を実施することができる。
本発明の積層造形装置は、材料粉体を帯状に撒布する粉末供給装置と、粉末供給装置に追従して材料粉体を所定の高さに均して帯状の粉末層を形成する均一化装置と、均一化装置に追従して粉末層を焼結して固化するレーザ照射装置とを備えるので、粉末層と焼結層の形成をほぼ同時に行なうことができ、造形室の全域に材料粉体を撒布して造形するときに比べて、それほど作業の効率を低下させない。また、造形室の全域に材料粉体を撒布しないので、テーブル、ベースプレート、または造形室を形成する枠体を造形の進行に合わせて移動する必要がなく、積層造形装置の全体の構成をより簡素にすることができる。
特に、材料粉体を帯状に撒布する粉末貯留箱と一体でレーザ照射器が追従ヘッドに取り付けられている構成の本発明の積層造形装置では、三次元方向に移動可能な粉末貯留箱に追従するレーザ照射器の駆動源を共用することができるとともに、位置決め制御をすることなく粉末貯留箱とレーザ照射器の位置関係を維持することができ、積層造形装置の全体の構成をより簡素にすることができる。また、三次元造形に切削加工のような三次元加工を組み合わせて実施する場合には、積層造形における造形ヘッドと切削加工における加工ヘッドの駆動源を共用することが可能になる。
本発明の積層造形方法を実施する積層造形装置の基本的な構成を模式的に部分的に示す斜視図である。 本発明の積層造形装置の実施の形態の概容を部分的に示す斜視図である。 図2に示される実施の形態の造形ヘッドの要部を示す下面図である。 図3に示される造形ヘッドの斜視図である。 図3に示される造形ヘッドの相対移動軌跡を示す平面図である。 図3に示される造形ヘッドの要部を示す右側面図である。 造形途中の造形物の縁に位置するときの図3に示される造形ヘッドの要部を示す前面図である。 造形途中の造形物の上面を移動しているときの図3に示される造形ヘッドの要部を示す前面図である。 直線移動時の造形ヘッドの要部を示す上面図である。 曲線移動時の造形ヘッドの要部を示す上面図である。 レーザ照射器が往復移動するときの造形ヘッドの要部を示す上面図である。
図1に、本発明の積層造形方法を実施することができる積層造形装置の基本的な構成が示されている。図1は、積層造形装置を部分的に切断されている状態で示している。図1に示される積層造形装置は、各層毎に金属材料粉体を帯状に散布しながら均一の高さに平定し、帯状の粉末層の形成に追従させて所定の造形領域を焼結することを繰り返すことによって金属の物品を生成する。
積層造形装置1は、図1に示されるように、造形ヘッド2と、造形ヘッド2を水平1軸方向と、その水平1軸方向に直交する他の水平1軸方向と、それら水平2軸方向に直交する鉛直1軸方向との同時3軸方向に移動させる移動装置3と、図示しない基台上に設定されるテーブル4と、テーブル4に形成される造形室5とを備える。また、積層造形装置1は、材料を帯状に撒布する粉末供給装置6と、帯状に撒布された材料粉体を各層の設置厚に従って所定の高さに均して帯状の粉末層を形成する均一化装置7と、均一化装置7に追従して帯状に予定された粉末層を焼結して帯状の焼結層を形成するレーザ照射装置8とを備える。
図1に示される積層造形装置1のレーザ照射装置8は、レーザ照射器8Aと、光源であるレーザ発振器8Bと、複数の反射装置および集光装置を含む走査装置8Cとを備えている。レーザ光を走査する走査装置8Cは、ガルバノミラーによってレーザ光を偏向してスキャンさせる光学システムである。走査装置8Cは、積層造形装置1の上梁1Aの架設方向に対して直交する方向に向けてレーザ光を走査して任意の位置に照射する。また、レーザヘッドである走査装置8Cは、積層造形装置1の上梁1Aの架設方向に沿って往復移動することができ、上梁1Aにおける任意の位置からレーザ光を照射することができる。
積層造形装置1による本発明の積層造形方法の基本的なプロセスは、次のとおりである。まず、造形ヘッド2を水平2軸方向に移動させて、造形ヘッド2に設けられている粉末供給装置6によって所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を帯状に撒布する。
粉末供給装置6に追従するように造形ヘッド2に設けられている均一化装置7を移動させて、均一化装置7によって帯状に撒布された材料粉体を各層毎に予め決められている厚さに従って所定の高さの粉末層を形成する。
均一化装置7の移動に追従させてレーザ照射装置8または電子ビーム照射装置を操作して、帯状に形成されていく粉末層を追跡するようにレーザ光または電子ビームを走査して照射し、材料粉体の撒布に追従させて粉末層を固化して帯状に焼結層または溶融固化層を形成する。そして、各層毎に帯状の焼結層または溶融固化層を合わせて所定の造形領域の焼結層または溶融固化層を得て、各層の所定の造形領域の焼結層または溶融固化層を積層して所望の物品を得る。
図2および図3は、本発明の積層造形装置の適する実施の形態を示す。図2に示される積層造形装置は、図1に示される積層造形装置と同じ手段を含んでいる。ただし、図2に示される実施の形態の積層造形装置は、レーザ照射装置のレーザ照射器が造形ヘッドに取り付けられている点で、図1に示される基本的な構成の積層造形装置と異なる。
以下、適する実施の形態の積層造形装置1を図2ないし図11を適宜参照して詳しく説明する。図2に示される実施の形態の積層造形装置1は、各層毎に金属材料粉体を撒布して均一の高さに平定して帯状の粉末層を形成し、粉末層に高出力のレーザ光を照射して所定の造形領域を焼結することを繰り返すことによって金属製の三次元形状の物品を生成する。図2に示される積層造形装置1においては、図面向かって左手に位置する面を前面とし、前面に対して右に位置する面を右側面、前面に対して左に位置する面を左側面、前面に対して反対に位置する面を背面とする。
図2に示される実施の形態の積層造形装置1の造形ヘッド2においては、造形ヘッド2が相対的に前進する方向に位置する面を前面とし、前面の反対に位置する面を後面として、造形ヘッド2が前進する方向に対して右に位置する面を右側面、左に位置する面を左側面とする。なお、造形ヘッド2が前進する方向は、造形の進行方向と一致するので、特にことわりがない限りは、造形ヘッド2が前進する方向を単に進行方向という。
造形ヘッド2は、図3および図4に詳しく示されるように、粉末供給装置6の粉末貯留箱6Aと、均一化装置7のブレード7Aと、レーザ照射装置8のレーザ照射器8Aと、を進行方向に沿って前面側から直線上に順番に並べて筐体2Aに一体的に取り付けてなる組体である。造形ヘッド2の筐体2Aには、粉末貯留箱6Aから自由落下する金属材料粉体が通過する貫通孔とブレード7Aが貫通する貫通孔(共に不図示)、およびレーザ照射器8Aが挿通される長孔2Bが設けられている。
造形ヘッド2は、移動装置3によって、積層造形装置1における水平1軸方向(左右方向)と、その水平1軸方向に直交する他の水平1軸方向(前後方向)と、各水平1軸方向に直交する鉛直1軸方向(上下方向)と、に同期して積層造形装置1の造形室5に対して相対移動する。また、造形ヘッド2は、鉛直1軸廻りに各軸に同期して回転角度割出可能に水平に回転移動する。
造形ヘッド2は、落下阻止体2Cを備える。落下阻止体2Cは、粉末供給装置6から供給される材料粉体が造形途中の造形物(焼結体)の縁から自由落下しないように造形物の縁に密接する弾性体である。落下阻止体2Cは、望ましくは、造形ヘッド2の円滑な前進のために、造形ヘッド2の前面において面取りされている。落下阻止体2Cは、着脱自在であって、少なくとも造形ヘッド2の左右片側に取り付けられ、必要に応じて造形ヘッド2の左右両側に取り付けられる。
落下阻止体2Cは、造形途中の造形物の輪郭形状に合わせて造形物の縁に押し付けられるときに、造形物の縁との間に隙間を形成しない程度に変形し得る歪量が比較的大きい材質によって形成される。また、落下阻止体2Cの表面は、造形物の縁との間に生じる摩擦力を可能な限り小さくするように円滑に形成されている。具体的に、実施の形態の積層造形装置1の造形ヘッド2に設けられている落下阻止体2Cは、例えば、繊維密度が十分に高く表面が円滑な海綿体、いわゆるスポンジである。
落下阻止体2Cは、図6および図7に示されるように、筐体2Aの外枠よりも所定の突出量hだけ下方向に突出して設けられる。また、落下阻止体2Cは、図7に示されるように、突出量h以下で上方向に変形することができる。所定の突出量hは、予め決められている粉末層PLまたは焼結層SLの設定厚tよりも僅かでも大きい値であることが望ましい。なお、落下阻止体2Cを電歪材のようなアクチュエータによって焼結層SLの設定厚tに合わせて上下動するようにすることができる。
移動装置3は、複数の移動体を有し、各移動体を同期させて所定の方向に往復移動させることによって造形ヘッド2を三次元の任意の方向に相対移動させる。移動装置3は、図示しない制御装置を含んでなる。制御装置は、各移動体毎に設けられる位置検出器の検出信号を入力して各移動体を移動させるサーボモータを制御する。移動装置3の各移動体は、具体的に、トップビーム31と、スライダ32と、クイル33と、ロータ34である。
トップビーム31は、図2に示されるように、一対のリニアモータでなるサーボモータ31Aによって積層造形装置1の左右方向に相当する水平1軸方向に往復移動する。実施の形態の積層造形装置1においては、便宜上、積層造形装置1の左右方向の制御軸をX軸とする。
トップビーム31には、その中心軸線に沿って長手方向にほぼ長方形の中空空間31Bが形成されている。トップビーム31は、クイル33を中空空間31Bに貫通させた状態でクイル33を支持するスライダ32を前後方向に往復移動可能に搭載する。したがって、トップビーム31が左右方向に移動するとき、スライダ32とクイル33も同時に左右方向に移動する。
スライダ32は、リニアモータであるサーボモータ32Aによって積層造形装置1の前後方向に相当する水平1軸方向に往復移動する。実施の形態の積層造形装置1においては、積層造形装置1の前後方向の制御軸をY軸とする。スライダ32は、クイル33が上下方向に移動可能であるように支持する。
クイル33は、回転サーボモータ33Aによって積層造形装置1の上下方向に相当する鉛直1軸方向に往復移動する。実施の形態の積層造形装置1においては、積層造形装置1の上下方向の制御軸をZ軸とする。クイル33は、トップビーム31に設けられている中空空間31Bを貫通し、スライダ32の移動にともなって前後方向に移動する。
図4に示されるようなクイル33の中空孔33Bには、回転型サーボモータ33Aの駆動力を伝達してクイル33を上下に移動させるボールネジとナットのような図示しない伝達機構と、粉末供給装置6の粉末供給管6Dと、レーザ照射装置8のレーザ光を導光する光軸管8Dまたは光軸管8Dに代わる光の誘導ラインがそれぞれ収容されている。
ロータ34は、クイル33の下端に設けられるダイレクトドライブ方式の回転サーボモータ34によって鉛直1軸(Z軸)廻りに水平に回転する。ロータ34は、回転角度割出による回転方向の位置決めが可能であって、時計回りと反時計回りに選択的に回動して造形ヘッド2をZ軸の軸線を中心にして水平方向に回転移動させる。実施の形態の積層造形装置1においては、積層造形装置1の水平回転方向の制御軸をC軸とする。
回転サーボモータ34Aの動力供給線と、制御信号の入出力線と、位置検出器の信号出力線とを含む図示しない各ケーブルは、他のケーブル群と共に、クイル33の中空孔33Bの中を通されるか、またはクイル33の外周に沿って引き回されて、積層造形装置1の外に導出される。
テーブル4は、造形途中の造形物ないし造形後の所望の物品を水平に設置する手段である。図2に示されるように、実施の形態の積層造形装置1では、テーブル上に予めベースプレート4Aを設置している。そのため、焼結層の第1層を形成する時間をなくすことができ、造形時間を短縮することができる。ベースプレート4Aは、第2層の粉末層を焼結するときに、第2層の焼結層が基礎である第1層に定着しやすい材質であることが有利である。ベースプレート4Aの材質は、望ましくは、物品を形成する金属材料粉体と同一である。
造形室5は、4枚の枠板5Aで包囲される空間に形成される。枠体5Aは、テーブル4上に立設される。したがって、造形室5は、テーブル4上に形成される。造形室5の中で造形が実施され、枠体5Aは、材料粉体が造形室5の外に飛散しにくいように造形室5を覆う。特に、実施の形態の積層造形装置1では、帯状に焼結層を形成していくので、撒布された材料粉体が造形室5の外に出ないように枠体5Aによって仕切る必要がなく、その結果、造形の進行に合わせてテーブル4または枠体5Aを上下方向に移動させる必要がない点で有利である。
粉末供給装置6は、図3および図4に示されるように、少なくとも、粉末貯留箱6Aと、口金6Bと、供給量調整器6Cと、粉末供給管6Dとを含んでなる。粉末供給装置6は、造形室5の外側に設置される図示しない1以上の粉末貯留槽と粉末圧送装置を備え、粉末圧送装置によって粉末貯留槽から必要な量の金属粉末粉体を吸い上げて粉末供給管6Dを通して粉末貯留箱6Aに送る。ただし、材料粉体の補給は、造形ヘッド2の相対移動の障害にならない範囲で任意の方法で行なわれる。例えば、材料粉体を封入しているボトルから材料粉体を粉末供給箱6Aに補充するようにすることができる。
粉末貯留箱6Aと、口金6Bと、供給量調整器6Cは、それぞれ均一化装置7のブレード7Aおよびレーザ照射装置8のレーザ照射器8Aよりも前方に位置するように造形ヘッド2に設けられる。したがって、粉末貯留箱6Aと、口金8Bと、供給量調整器6Cは、ブレード7Aとレーザ照射器8Aに先行して移動する。
粉末供給装置6の粉末貯留箱6Aは、その上端における最大の横断面積が口金6Bによって形成される粉末供給口6Eの開口面積よりも十分に大きくなるように形成され、上端から下端に向かって口金6Bと連通する下端の開口を絞るような漏斗形状を有する。そのため、比重の大きい殆どの粉体材料は、自重で自由落下して粉末供給口7Eから所定の造形領域に供給される。
干渉を回避する理由によって粉末供給箱6Aの大きさに制約があるときであって、材料の自由落下だけでは単位時間当たりに要求される量の材料粉体を所定の造形領域に連続して供給することが期待できない場合は、圧送装置によって材料粉体を常時圧送している状態にすることによって粉末貯留箱6Aに大気圧よりも高い気圧を付与する。その結果、粉末貯留箱6Aに貯留されている材料粉体が粉末供給口6Eに押し出されて、要求される十分な量の材料粉体を供給するようにすることができる。
供給量調整器6Cは、単位時間当たりに供給する材料粉体の量を調整する。供給量調整器6Cは、口金6Bで形成される粉末供給口6Eと同じ面積以上の貫通孔を有する図示しないスライドプレートを造形ヘッド2の進行方向に対して直交する方向に水平移動させることによって、粉末供給口6Eの開口面積を任意に変更することができる。したがって、スライドプレートを移動させて粉末供給口6Eの開き具合を調整することによって、単位時間当たりに自由落下する材料粉体の量を決めることができる。造形を行なわないときは、スライドプレートによって粉末供給口6Eを塞いで材料粉体の供給を停止する。
均一化装置7は、少なくともブレード7Aを有する。ブレード7Aは、造形ヘッド2が進行方向に沿って粉末供給管6の口金6Bよりも後方であってレーザ照射装置8のレーザ照射器8Aよりも前方の造形ヘッド2の筐体2Aに設けられる。ブレード7Aの一端は、造形ヘッド2に設けられている落下阻止体2Cの側面に殆ど接触するように設けられる。
ブレード7Aは、上下方向に移動することができる。ブレード7Aを上下方向に移動させてブレード7Aの高さ位置を調整することによって、予め定められている設定厚の粉末層を形成するように粉末供給装置6によって帯状に撒布された材料粉体を均すことができる。
レーザ照射装置8は、図3に示されるような予め決められる所定の照射スポット8EにYAGレーザあるいは炭酸ガスレーザのようなレーザ光を照射して、所定の照射スポット8Eにおける粉末層PLの金属材料粉体を焼結して固化する。レーザ照射装置8は、高出力のレーザ発振器から出力されるレーザ光の光エネルギを複数の反射板、導光板、光ファイバケーブルによってレーザ照射器8Aまで案内する。レーザ照射装置8は、レーザ光を走査し粉末層の形成に追従させて粉末層上の所定の照射スポット8Eにレーザ光を照射する。
レーザ照射器8Aは、上下方向に相対移動可能な複数の集光レンズを含む図示しない照準機を内蔵している。レーザ照射装置8は、レーザ発振器から出力されるレーザ光をレーザ照射器8Aまで導光する。レーザ照射器8Aでは、照準機によって所定の照射スポット8Eの照射径dでエネルギ量が一定であるように照準が合わされてレーザ光が照射される。
レーザ照射器8Aは、進行方向に沿って粉末供給装置6の粉末供給口6Eを形成する口金6Bと均一化装置7のブレード7Aよりも後方の造形ヘッド2の筐体2Aに材料供給箱6Aと一体であるように設けられ、粉末供給口6Eを追尾するように移動する。
レーザ照射器8Aは、常に粉末供給口6Eとブレード7Aが移動する移動軌跡を追跡するように移動するので、粉末層PLを形成しながら帯状の焼結層を形成することができる。そのため、実施の形態の積層造形装置1によると、撒布する材料粉体をより少なくすることができる。また、材料粉体の撒布および粉末層と焼結層の形成を連続して行なうことによって、材料粉体を造形室5の全域に撒布して粉末層を形成し所定の造形領域に焼結層を形成する方法に比べて作業の効率をそれほど低下させることがない。
実施の形態の積層造形装置は、粉末層を固化する進行方向に沿ってレーザ光を照射するとともに、進行方向に対して直交する方向にレーザ光または電子ビームを所定の距離の範囲内で繰返し往復移動させて照射することによって所望の幅の帯状の焼結層または溶融固化層を形成するようにすることができる。
具体的に、図2に示される実施の形態の積層造形装置1では、図4および図5に示されるように、レーザ照射器8Aがリニアモータのような小型の電動アクチュエータ8Fによって造形ヘッド2の筐体2Aに設けられている長孔2Bに沿って造形ヘッド2の進行方向Fに対して直交する方向V(以下、単に直交方向という)に沿って所定の距離Lの範囲内で往復移動することができる。
そのため、例えば、造形ヘッド2を進行方向Fに移動させるとともにレーザ照射装置8Aを直交方向Vに移動させながら連続的または線的、もしくは断続的または点的にレーザ光を照射することによって、粉末層PLに対して帯状に形成される焼結層SLの幅を所定の距離Lの範囲内で調整しながら造形することができる。その結果、実施の形態の積層造形装置1によると、作業の効率をより向上させることができる。
以下に、図2ないし図11を適宜引用して、本発明の積層造形方法によって金属製の所望の物品を生成する実施の形態の積層造形装置1の動作を説明する。ただし、実施の形態の積層造形装置1では、造形時間を短縮するために、予めベースプレート4Aをテーブル上に水平に設定して造形を行なうようにしている。
造形に先立って、予め図示しない制御装置に造形ヘッド2の相対移動軌跡を設定する。具体的には、まず、CADで作成されている所望の物品のソリッドデータから設定厚tで複数の層に分割した各層毎の三次元形状のデータを得る。そして、各層毎に三次元形状のデータから各層における造形途中の造形物の平面形状(輪郭形状)OLのデータを得る。
次に、各層毎に平面形状OLのデータと予定されているレーザ光の所定の照射スポット8Eの照射径dとから図5に示されるような平面形状OLに沿った造形ヘッド2の相対移動軌跡を生成する。この生成された相対移動軌跡と予め定義されている基本の相対移動軌跡BLとを接続して各層毎の造形ヘッド2の相対移動軌跡のデータを生成する。そして、各層毎に造形ヘッド2の移動速度と進行方向のデータを付加して、造形ヘッド2の移動制御データ(移動プログラム)を生成する。
実施の形態の積層造形装置1における基本の相対移動軌跡BLは、レーザ光の所定の照射スポット8Eの照射径dによって決定される幅で水平面上を直線状に縦横に移動する櫛歯形状に予め定義されている。ただし、図11に示されるように、造形ヘッド2を進行方向Fに移動させながらレーザ照射器8Aを直交方向Vに所定の距離Lの範囲内で繰返し往復移動させる場合は、所定の照射スポット8Eの照射径dに代えて所定の距離Lによって櫛歯形状の基本の相対移動軌跡BLを決める。
なお、レーザ照射器8Aを直交方向Vに所定の距離Lの範囲内で往復移動させるときに、レーザ照射器8Aが直交方向Vに所定の距離L移動するたびに造形ヘッド2を進行方向Fに所定単位移動距離k移動させるように動作させる場合は、レーザ光の走査軌跡は、図5左下に示されるような矩形になる。また、造形ヘッド2を進行方向Fに所定の移動速度で移動させながら、同時にレーザ照射器8Aを所定の“揺動速度”で直交方向Vに所定の距離Lの範囲内で往復移動するように動作させる場合は、レーザ光の走査軌跡は、図5右下に示されるように鋸歯形になる。
造形時は、制御装置は、所望の物品を複数の層に分割してなる各層のうちのある第n層において、図5に示されるように、すでに生成されている造形ヘッド2の移動制御データに基づいて造形ヘッド2を始点SPに移動し、始点SPから平面形状OLに沿って所定の移動速度で移動させる。
造形ヘッド2が所定の移動速度で移動している間に、粉末供給装置6の粉末貯留箱6Aから予め決められている所定の供給量で金属材料粉体を粉末供給口6Eに供給して、粉末供給口6Eから所定の造形領域に撒布する。直後に、図6ないし図8に示されるように、材料粉体の撒布に平坦化装置7のブレード7Aを追従させて撒布された材料粉体を設定厚tに従う高さに均して帯状の粉末層PLを形成する。
粉末層PLを形成した後に、粉末貯留箱6Aとブレード7Aに追従するレーザ照射器8Aによって粉末層PLを所定の幅で焼結して帯状の焼結層SLを形成する。焼結層SLの幅は、図11に示されるように、所定の照射スポット8Bの照射径dであるか、または所定の距離Lから照射径dを加えた長さとほぼ同じである。造形ヘッド2は、平面形状OLに従って各層毎の造形領域をおよそ1周した地点から櫛歯形状の基本の相対移動軌跡BL上を移動し、終点EPで第n層における造形を終了する。
造形途中の造形物の平面形状OLが直線であるときは、図9に示されるように落下阻止体2Cが直線形の縁に密接して、図6および図7に示されるように設定厚tよりも少し大きい程度で下方向に突出する。平面形状OLが曲線であるときは、図10に示されるように落下阻止体2Cが曲面に合わせて変形して曲線形の縁に密接し、図6および図7に示されるように設定厚tよりも少し大きい程度で下方向に突出する。そのため、造形ヘッド2が平面形状OLに沿って造形途中の造形物の縁を移動している間は、落下阻止体2Cによって材料粉体の落下が抑えられ、粉末層PLの高さが保たれる。
縁が角である場合は、造形ヘッド2が方向転換する前後の直線において落下阻止体2Cと縁が接している長さが極めて小さくなる。しかしながら、レーザ光の所定の照射スポット8Eの照射径dが十分に小さい、言い換えると、撒布される材料粉体で形成される帯状の粉末層の幅がそれほど大きいわけではないから、角の縁が落下阻止体2Cに食い込むような状態になることによって、実質的に材料粉体の落下が最小限度に抑えられる。
粉末層PLの設定厚tが約30μmないし100μmの範囲であるとすると、落下阻止体2Cに要求される突出量hは、せいぜい200μm程度である。したがって、落下阻止体2Cが0.2mmから1.0mmの範囲で上下方向に復元可能に変形できるとともに、表面が円滑な材質で形成されているならば、造形ヘッド2が造形途中の造形物の上面を移動しているときに、図8で示されるように、突出部位が上方向に押し潰されるように変形することによって、落下阻止体2Cが造形ヘッド2の走行の障害になることがなく、すでに形成されている焼結層SLを損傷させずに造形ヘッド2を移動させることができる。
造形ヘッド2が基本の相対移動軌跡を移動しながら帯状の焼結層を形成していくと、平面形状OLに沿って形成されている焼結層と基本の相対移動軌跡に沿って形成されていく焼結層とが合わせられ、また、隣り合う帯状の焼結層どうしが合わせられて、各層毎の所定の平面形状OLで囲まれて規定される所定の造形領域の焼結層を得ることができる。そして、各層における所定の造形領域の焼結層を積層していくことによって所望の物品を得ることができる。
以上に説明される実施の形態の積層造形方法および積層造形装置は、具体的に示されている態様に限定されることははく、すでにいくつかの例が示されているが、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、種々の応用が可能である。なお、実施の形態で示される具体的な積層造形装置は、レーザ照射装置を具備する積層造形装置であるが、同じ技術思想の下で電子ビームの照射に必要な作業環境を整えることによって電子ビーム照射装置を具備する積層造形装置に置き換えて適用することができる。
本発明は、金属材料粉体を固化して積層する積層造形法による任意の三次元形状を有する金属製の物品の生成に適用することができる。例えば、本発明は、金型あるいは歯車のような金属部品の製造に利用することができる。本発明は、造形によって金属製の物品を生成する技術分野の発展に寄与する。
1 積層造形装置
2 造形ヘッド
2A 筐体
2B 長孔
2C 落下阻止体
3 移動装置
4 テーブル
5 造形室
5A 枠体
6 粉末供給装置
6A 粉末貯留箱
6B 口金
6C 供給量調整器
6D 粉末供給管
6E 粉末供給口
7 均一化装置
7A ブレード
8 レーザ照射装置
8A レーザ照射器
8B レーザ発振器
8C 走査装置
8D 光軸管
8E 照射スポット
8F 電動アクチュエータ

Claims (6)

  1. 所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を帯状に撒布し、前記帯状に撒布された材料粉体を前記各層毎に予め決められている厚さに従って所定の高さの粉末層を形成し、前記材料粉体の撒布に追従させて前記粉末層を固化して帯状に焼結層または溶融固化層を形成し、前記各層毎に前記帯状の焼結層または溶融固化層を合わせて所定の造形領域の焼結層または溶融固化層を得て、前記各層の前記所定の造形領域の焼結層または溶融固化層を積層して所望の物品を得ることを特徴とする積層造形方法。
  2. 前記粉末層を固化する進行方向に対して直交する方向にレーザ光または電子ビームを所定の距離の範囲内で繰返し往復移動させて照射しながら前記帯状の焼結層または溶融固化層を形成することを特徴とする請求項1に記載の積層造形方法。
  3. 所望の物品を複数の層に分割してなる各層毎に材料粉体を帯状に撒布する粉末供給装置と、前記粉末供給装置に追従して前記帯状に撒布された材料粉体を前記各層の設定厚に従って所定の高さに均して帯状の粉末層を形成する均一化装置と、前記均一化装置に追従して帯状に平定された前記粉末層を焼結して帯状の焼結層を形成するレーザ照射装置と、を備えてなる積層造形装置。
  4. 前記粉末供給装置の粉末貯留箱と、前記均一化装置のブレードと、前記レーザ照射装置のレーザ照射器と、を一体に取り付けてなるとともに、水平1軸方向と当該水平1軸方向に直交する他の水平1軸方向と前記各水平1軸方向に直交する鉛直1軸方向とに同期して相対移動するとともに前記鉛直1軸廻りに前記各軸方向に同期して回転角度割出可能に水平に回転する造形ヘッドを備えてなる請求項3に記載の積層造形装置。
  5. 前記レーザ照射器が前記進行方向に対して直交する方向に所定の距離の範囲内で往復移動することを特徴とする請求項4に記載の積層造形装置。
  6. 前記造形ヘッドが前記粉末供給装置から供給される前記材料粉体が造形途中の造形物の縁から自由落下しないように上記縁に密接する落下阻止体を含んでなる請求項4に記載の積層造形装置。
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