JP2015149602A - 無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

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Munehiro Matsui
宗大 松井
淺井 裕介
Yusuke Asai
裕介 淺井
ヒランタシティラ アベーセーカラ
Sithira Abeysekera Hirantha
ヒランタシティラ アベーセーカラ
匡人 溝口
Masato Mizoguchi
匡人 溝口
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Abstract

【課題】隠れ端末が存在するか否かを判断し、隠れ端末が存在しない場合にはRTS/CTSスキームを省くように制御することができる無線通信システム及び無線通信方法を提供する。
【解決手段】複数の無線通信機器を備える無線通信システムであって、受信した信号の送信元機器を一意に特定することができる機器特定情報を抽出する機器特定情報抽出手段と、無線通信機器間で機器特定情報を収集する収集手段と、収集した機器特定情報に基づいて隠れ端末の存在を検出する検出手段と、検出手段による隠れ端末の存在の検出結果に基づいて、無線通信機器におけるRTS/CTSスキームの制御を行う制御手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
近年スマートホンの利用が急速に広まっており、タブレットPC(personal computer)や携帯ゲーム機なども普及し続けている。これらスマートホンやタブレットPC、携帯ゲーム機は無線LAN(Local Area Network)の送受信機を備えているものが多く、無線LANシステムが利用される機会が増加している。無線LANでは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance;搬送波感知多重アクセス/衝突回避方式)に基づく自律アクセス制御によって、無線LAN機器間で干渉が発生しないように、時間的にチャネルを共用している。CSMA/CAでは、各端末及びアクセスポイント(以下、APと称する)がランダム時間に渡って送信を待機した後、他の無線LAN APや端末が信号を発信していないことを確認した上で、信号を発信する。
しかしながら、無線LAN APや端末の位置によっては、隠れ端末問題が発生する。隠れ端末問題とは、無線LAN APや端末が、障害物等によって他の無線LAN APや端末が発信している信号を検出できない場合に、他の無線LAN APや端末から信号は発信されていないと誤認識して信号を発信し、他の無線LAN APや端末が発信した信号と衝突して、正しく信号の送受信ができなくなることである。隠れ端末問題が発生する状況の例を図26に示す。図26は、隠れ端末問題が発生する状況を示す説明図である。無線LAN AP5に対して、無線LAN端末6及び無線LAN端末7が帰属している。
無線LAN端末7は、無線LAN端末6が発信する信号の存在を、障害物8のために確認することができない。また、逆に無線LAN端末6も、無線LAN端末7が発信する信号の存在を確認することができない。この場合、無線LAN端末6は、無線LAN端末7から信号が発信されているにもかかわらず、発信されていないと誤認識して、無線LAN AP5へ信号を発信する可能性がある。同様に、無線LAN端末7も誤認識により信号を発信する可能性がある。この結果、無線LAN AP5において双方の信号が衝突し、信号の送受信に失敗して、無線LAN端末のスループットが低下する。
このような隠れ端末問題を回避する手段として、RTS/CTSスキームがある。図27は、RTS/CTSスキームの使用形態例を示す説明図である。無線LAN端末6は、データフレームを送信する前に、データフレーム送信先に対してRTS(request to send)フレームを発信する(図27(1)、(1)’)。送信先(ここでは、無線LAN AP5)はRTSフレームを受け取った場合に、CTS(clear to send)フレームを返信する(図27(2))。障害物8によってRTSフレームが遮られるため、無線LAN端末7には、RTSフレームは到達しない。
無線LAN AP5または無線LAN端末6、7は、RTS/CTSフレームのいずれかを受信すると、データフレーム送信を開始する他の無線LAN AP5または無線LAN端末6、7が存在することを認識することができる。RTS及びCTSフレーム中には、送信禁止期間(NAV:Network Allocation Vector)の情報が格納されており、この期間は、無線LAN AP5または無線LAN端末6、7は、信号の送信を止める。
図28は、RTS/CTSスキームを使った時の動作を示すシーケンス図である。無線LAN端末6は、DIFS(Distributed interflame space)+ランダムバックオフ時間待機後、時刻t1において他の無線LAN APや無線LAN端末が信号を発信していないことを確認し、データフレームを発信する前に、無線LAN AP5に対してRTSフレームF1を送信する。無線LAN AP5は、時刻t2において、受信したRTSフレームに対応して、CTSフレームF2を送信する。一方、無線LAN端末7は、RTSフレームF1を受信することはできないが、CTSフレームF2を受信することはできるため、無線LAN端末6がデータフレームを発信している送信禁止期間(NAV)の間において信号の発信を止めることができる。そして、無線LAN端末6は、データフレームF3を送信する。これを受けて、無線LAN AP5は、ACKフレームF4を送信する。これにより、送信禁止期間が終了する。
このように、RTS/CTSスキームを用いることにより、隠れ端末問題の発生を抑止することができる。しかしながら、RTS/CTSフレームを発信すると、その分データフレームを送信できる期間が減少し、端末のスループットが低下する問題が発生する。RTS/CTSスキームを利用しない場合と比較すると、RTS及びCTSフレームの送信期間、及び前後のSIFS(Short interflame space)の期間がデータフレーム送信に利用されない期間となるため、この分スループットが低下する。特に、隠れ端末が存在していない場合にRTS/CTSスキームを利用することは、スループットの低下のみが引き起こされ、無線LANシステムの通信効率が低下する問題が発生する。
このような問題を解決するために、特許文献1では、RTS/CTSフレームの送受信、または、データフレームとACKフレームの送受信における受信状況に基づいて隠れ端末の存在を判定し、隠れ端末が存在していない場合は、RTSの送受を行わない無線LANシステムが示されている。
特開2002−217913号公報
ところで、特許文献1に記載の無線LANシステムでは、第1の無線局がRTSを送信し、第2の無線局がCTSを送信した場合に、第3の無線局がこれらRTS/CTSを受信したか否かの情報を基に、隠れ端末に該当するか否かを判定する。ここで、もし第3の無線局が制御できない無線LAN機器の場合は、この無線局がRTS/CTSを受信したか否かが不明となるため正しい判定できない。したがって、特許文献1に記載の無線LANシステムでは、すべての無線LAN機器が制御できることが前提となる。
このように、特許文献1に記載の無線LANシステムにあっては、全ての無線LAN機器が制御できることが前提であり、制御できない無線LAN機器に対してRTS/CTSフレームの送受を意図的に発生させることはできないという問題がある。また、無線LAN APや無線LAN端末がデータ通信を行っていない場合、隠れ端末か否かを判定することはできないという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、隠れ端末が存在するか否かを判断し、隠れ端末が存在しない場合にはRTS/CTSスキームを省くように制御することができる無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の無線通信機器を備える無線通信システムであって、受信した信号の送信元機器を一意に特定することができる機器特定情報を抽出する機器特定情報抽出手段と、前記無線通信機器間で前記機器特定情報を収集する収集手段と、収集した前記機器特定情報に基づいて隠れ端末の存在を検出する検出手段と、前記検出手段による前記隠れ端末の存在の検出結果に基づいて、前記無線通信機器におけるRTS/CTSスキームの制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記検出手段は、複数の前記無線通信機器から収集した送信元機器を一意に特定することができる前記機器特定情報を無線リンク毎に突合させることにより、前記隠れ端末の存在を検出することを特徴とする。
本発明は、前記機器特定情報は、MACアドレスまたはIPアドレスであることを特徴とする。
本発明は、前記収集手段は、前記MACアドレスまたは前記IPアドレスの一部を前記無線通信機器間おいて収集することを特徴とする。
本発明は、前記制御手段は、前記隠れ端末の存在の検出結果に応じて、無線リンク毎にRTS/CTSスキームの利用有無の設定、またはRTS閾値の設定を変更することを特徴とする。
本発明は、前記制御手段は、前記隠れ端末の存在の検出結果と、前記隠れ端末からの信号受信の頻度と、前記受信した信号の長さに応じて、無線リンク毎にRTS/CTSスキームの利用有無の設定、またはRTS閾値の設定を変更することを特徴とする。
本発明は、複数の無線通信機器を備える無線通信システムが行う無線通信方法であって、受信した信号の送信元機器を一意に特定することができる機器特定情報を抽出する機器特定情報抽出ステップと、前記無線通信機器間で前記機器特定情報を収集する収集ステップと、収集した前記機器特定情報に基づいて隠れ端末の存在を検出する検出ステップと、前記検出ステップによる前記隠れ端末の存在の検出結果に基づいて、前記無線通信機器におけるRTS/CTSスキームの制御を行う制御ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、隠れ端末が存在するか否かを判断し、隠れ端末が存在しない場合にはRTS/CTSスキームを省くように制御するようにしたため、周波数利用効率を向上させることができるという効果が得られる。
本発明の第一実施形態の構成を示す図である。 図1に示す無線端末2の構成を示すブロック図である。 図1に示す無線基地局1の構成を示すブロック図である。 図1に示す無線通信システムの全体処理を示すフローチャートである。 図1に示す無線端末2の処理動作を示すフローチャートである。 図1に示す無線基地局1の処理動作を示すフローチャートである。 無線端末及び無線基地局における信号受信時の処理動作を示すフローチャートである。 図1に示す制御サーバ4の処理動作を示すフローチャートである。 無線基地局と無線端末の配置例を示す図である。 データフレームのMACヘッダ部のフォーマットを示す図である。 ビーコンフレームのMACヘッダ部のフォーマットを示す図である。 無線基地局1に記憶されているMACアドレスの一覧を示す説明図である。 無線端末2に記憶されているMACアドレスの一覧を示す説明図である。 無線端末3に記憶されているMACアドレスの一覧を示す説明図である。 無線基地局1におけるMACアドレス情報を示す説明図である。 無線端末2におけるMACアドレス情報を示す説明図である。 無線端末3におけるMACアドレス情報を示す説明図である。 第四の実施形態における無線端末2、3の構成を示すブロック図である。 第四の実施形態における無線基地局1の構成を示すブロック図である。 無線基地局1に格納されているMACアドレスファイルのMACアドレス一覧を示す説明図である。 無線端末2に格納されているMACアドレスファイルのMACアドレス一覧を示す説明図である。 無線端末3に格納されているMACアドレスファイルのMACアドレス一覧を示す説明図である。 制御サーバ4に送信されたMACアドレス情報を示す説明図である。 制御サーバ4に送信されたMACアドレス情報を示す説明図である。 制御サーバ4に送信されたMACアドレス情報を示す説明図である。 隠れ端末問題が発生する状況を示す説明図である。 RTS/CTSスキームの使用形態例を示す説明図である。 RTS/CTSスキームを使った時の動作を示すシーケンス図である。
<第一の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第一の実施形態による無線通信システムを説明する。図1は同実施形態の構成を示す図である。無線通信システムは、無線基地局1、2台の無線端末2、3、制御サーバ4により構成される。無線端末2、3は、無線基地局1に接続し、パケットを無線で送受信することで無線基地局1と通信を行い、無線基地局を介してインターネットに接続することができる。
無線基地局1と制御サーバ4は有線で接続されており、制御用パケットが送受信可能である。制御サーバ4と無線端末2、3間は、無線基地局1を介して制御用パケットを送受信することができる。制御用パケットには、無線基地局1及び無線端末2、3から制御サーバ4へ送付されるMACアドレス情報パケットと、制御サーバ4から無線基地局1及び無線端末2、3へ送付されるRTS/CTS制御パケットの2つがある。
次に、図2を参照して、図1に示す無線端末2の構成を説明する。図2は、図1に示す無線端末2の構成を示すブロック図である。ここでは、図1に示す無線端末2の構成を説明するが、図1に示す無線端末3の構成についても同様である。無線端末2は、アンテナ21、無線信号送受信装置22、MAC層送受信装置23、上位層送受信装置24、アプリケーション処理装置25及び記憶装置26により構成される。アンテナ21は、無線信号を送信または受信する。無線信号送受信装置22は、MACフレーム信号を変調し無線信号に変換、及び受信した無線信号を復調しMACフレーム信号に変換する。
MAC層送受信装置23は、MACフレームをIPフレームに変換、及びIPフレームをMACフレームに変換する。上位層送受信装置24は、アプリケーションフレームをIPフレームに変換、また、IPフレームをアプリケーションフレームに変換する。アプリケーション処理装置25は、アプリケーションフレームを、アプリケーション用データに変換し、アプリケーション上で処理実行する。また、アプリケーション用データをアプリケーションフレームに変換する。記憶装置26は、受信したMACフレーム中の送信元アドレスに格納されているMACアドレスを記憶する。MACアドレスは、MACフレームの受信時刻と共に、記憶装置内に保持される。
次に、図3を参照して、図1に示す無線基地局1の構成を説明する。図3は、図1に示す無線基地局1の構成を示すブロック図である。無線基地局1は、アンテナ11、無線信号送受信装置12、MAC層送受信装置13、上位層送受信装置14、有線信号送受信装置15、WAN側ポート16、記憶装置17により構成される。無線信号送受信装置12は、MACフレーム信号を変調し無線信号に変換、及び受信した無線信号を復調しMACフレーム信号に変換する。MAC層送受信装置13は、MACフレームをIPフレームに変換、及びIPフレームをMACフレームに変換する。上位層送受信装置14は、アプリケーションフレームをIPフレームに変換、また、IPフレームをアプリケーションフレームに変換する。有線信号送受信装置15は、無線端末から送られたMACフレームを有線信号に変換、及びWAN側ポート16において受信した有線信号をMACフレームに変換する。また、記憶装置17は、無線信号から受信したMACフレームの送信元MACアドレスを記憶する。
次に、図4を参照して、図1に示す無線通信システムの動作を説明する。図4は、図1に示す無線通信システムの全体処理を示すフローチャートである。無線基地局1及び無線端末2、3は、無線信号を受信した際に、受信信号をMACフレームに変換した後、送信元MACアドレスを抽出して、記憶装置17、26内に記憶する(ステップS1)。次に、無線基地局1及び無線端末2、3は、記憶している送信元MACアドレスを定期的に制御サーバ4へ送付する(ステップS2)。
次に、制御サーバ4は、無線基地局1及び無線端末2、3から送付された送信元MACアドレス情報を基に、リンク毎にMACアドレスを突合させて、隠れ端末の存在を検出し、隠れ端末の存在状況に応じて、リンク毎にRTS/CTSの利用有無を決定する(ステップS3)。そして、制御サーバ4は、RTS/CTSの利用有無の情報を無線基地局1及び無線端末2、3に通知する(ステップS4)。これを受けて、無線基地局1及び無線端末2、3は、リンク毎にRTS/CTSの制御を行う(ステップS5)。
次に、図1示す無線端末2の処理動作を説明する。図5は、図1に示す無線端末2の処理動作を示すフローチャートである。ここでは、ここでは、図1に示す無線端末2の処理動作を説明するが、図1に示す無線端末3の処理動作についても同様である。無線端末2が無線基地局1に接続すると、処理が開始される。まず、無線端末2は、信号を受信したか否かを判定する(ステップS11)。無線信号が受信された場合は、信号受信時の処理が実行される(ステップS12)。ステップS12の処理は、後述する。
そして、無線端末2は、MACアドレス情報送信カウンタが満了したか否かを判定する(ステップS13)。この判定の結果、MACアドレス情報送信カウンタが満了になった場合、無線端末2は、記憶しているMACアドレス情報から古い受信時刻のMACアドレス情報を削除した(ステップS14)後、MACアドレス情報を制御サーバ4へ送信する。また、カウンタをリセットする(ステップS15)。一方、MACアドレス情報送信カウンタが満了していない場合、無線端末2は、無線基地局1へ接続中であるか否かを判定し(ステップS16)、接続中であれば、前述の処理を繰り返し、無線基地局への接続が切れると、処理を終了する。
次に、図1示す無線基地局1の処理動作を説明する。図6は、図1に示す無線基地局1の処理動作を示すフローチャートである。無線端末2または無線端末3が無線基地局1に接続すると、処理が開始される。まず、無線基地局1は、信号を受信したか否かを判定する(ステップS21)。無線信号が受信された場合は、信号受信時の処理が実行される(ステップS22)。ステップS22の処理は、後述する。
そして、無線基地局1は、MACアドレス情報送信カウンタが満了したか否かを判定する(ステップS23)。この判定の結果、MACアドレス情報送信カウンタが満了になった場合、無線基地局1は、記憶しているMACアドレス情報から古い受信時刻のMACアドレス情報を削除した(ステップS24)後、MACアドレス情報を制御サーバ4へ送信する。また、カウンタをリセットする(ステップS25)。一方、MACアドレス情報送信カウンタが満了していない場合、無線基地局1は、運用中であるか否かを判定し(ステップS26)、運用中であれば、前述の処理を繰り返し、運用中でなくなった場合に処理を終了する。
次に、図7を参照して、図5に示すステップS12、図6に示すステップS22の詳細な処理動作を説明する。図7は、無線端末及び無線基地局における信号受信時の処理動作を示すフローチャートである。図7に示す処理動作は、図5に示すステップS12の処理と図6に示すステップS22の処理に相当し、これらの処理は、無線端末または無線基地局においてそれぞれ実行される。まず、無線端末2を例にして処理動作を説明する。無線端末2は、無線信号からMACフレームに変換後、MACフレームを解析し、送信元のMACアドレスを抽出する(ステップS31)。そして、無線端末2は、抽出したMACアドレスが既に記憶されているか否かを判定し(ステップS32)、MACアドレスが記憶されていない場合は、抽出したMACアドレス情報及び受信時刻を記憶する(ステップS33)。一方、既にMACアドレスが記憶されている場合、無線端末2は、該当するMACアドレスの受信時刻を更新する(ステップS34)。
次に、無線基地局1の処理動作を説明する。無線基地局1は、無線信号からMACフレームに変換後、MACフレームを解析し、送信元のMACアドレスを抽出する(ステップS31)。そして、無線基地局1は、抽出したMACアドレスが既に記憶されているか否かを判定し(ステップS32)、MACアドレスが記憶されていない場合は、抽出したMACアドレス情報及び受信時刻を記憶する(ステップS33)。一方、既にMACアドレスが記憶されている場合、無線基地局1は、該当するMACアドレスの受信時刻を更新する(ステップS34)。
次に、図8を参照して、図1に示す制御サーバ4の処理動作を説明する。図8は、図1に示す制御サーバ4の処理動作を示すフローチャートである。まず、制御サーバ4は、無線基地局1及び無線端末2、3から送付されたMACアドレス情報を受信し(ステップS41)、リンク毎にMACアドレスを突合する(ステップS42)。そして、制御サーバ4は、全てのMACアドレスが合致しているか否かを判定することによってRTS/CTSスキームの利用判定を行う(ステップS43)。あるリンクにおいて、全てのMACアドレスが合致する場合、制御サーバ4は、隠れ端末が存在していないと判定し、RTS/CTSスキームの利用をしないと判断する(ステップS44)。
一方、合致しないMACアドレスが存在する場合、制御サーバ4は、隠れ端末が存在すると見なし、そのリンクでのRTS/CTSスキームを利用すると判断する(ステップS45)。最後に、制御サーバ4は、無線基地局1及び無線端末2、3に対して、判断結果を通知する(ステップS46)。これを受けて、無線基地局1及び無線端末2、3では、通知された判断結果に基づき、リンク毎にRTS/CTSスキームを利用する。
次に、図2、図3、図9を参照して、無線通信システム全体の動作を説明する。図9は、無線基地局と無線端末の配置例を示す図である。無線基地局1には、無線端末2及び無線端末3が帰属しており、webブラウジングを行っている。無線基地局1は制御サーバ4に接続されており、制御サーバ4と無線基地局1/端末2、3間で、制御用パケットの送受信が可能である。また、周辺に無線基地局10が存在し、ビーコンフレームを発信している。無線基地局及び無線端末には電波が届く範囲があり、範囲外の無線基地局及び無線端末には、発信するパケットが届かない。
無線基地局10から発信された信号は、無線基地局1及び無線端末2には届かず、無線端末3に届く。無線基地局1からは無線基地局10が発信する信号の存在を把握できないため、無線基地局1にとって無線基地局10が隠れ端末となる。無線基地局10から信号が発信された場合は、無線基地局1ではこの信号を検出できないため、この時に無線基地局1から無線端末3に信号を送信した場合に、無線端末3において受信信号の衝突が発生する。
無線基地局1及び無線端末2、3では、制御サーバ4からのRTS/CTS制御パケットが送付され、このRTS/CTS制御パケットの内容に基づいて、RTS/CTSスキームの設定を行う。無線基地局1及び無線端末2、3においてRTS/CTSスキームが有効に設定されている場合は、データフレームを送信する前に、RTSフレームをデータ送信対象の無線基地局1あるいは無線端末2、3に送信し、対象の無線基地局1あるいは無線端末2、3から送信されたCTSフレームの受信の後、対象の無線基地局1あるいは無線端末2、3にデータフレームを送信する。なお、デフォルトの設定では、RTS/CTSスキームの設定は有効となっている。
無線基地局1のMACアドレスは00−05−a7−12−ce−01、無線基地局10のMACアドレスは00−08−a1−cf−71−d1、無線端末2のMACアドレスは00−02−d7−2c−c7−e2、無線端末3のMACアドレスは00−04−de−39−1d−b7とする。無線基地局1及び無線端末2、3におけるMACアドレス情報送信カウンタは、60秒と設定されている。また、最新のパケット受信時刻から10分経過すると、MACアドレスファイルから該当MACアドレスが削除される。
無線端末2、3を利用してwebブラウジングを実行した時に、アプリケーション処理装置25により生成されたアプリケーションフレームは、上位層送受信装置24において、IPフレームに変換される。この時の宛先のIPアドレスはwebサーバのIPアドレス、送信元IPアドレスは無線端末2、3に割り当てられているIPアドレスが入る。
次に、MAC層送受信装置23においてMACフレームに変換される。図10は、データフレームのMACヘッダ部のフォーマットを示す図である。無線端末から無線基地局に送付される場合は、宛先アドレスとしてアドレス1に無線基地局1のMACアドレス、送信元アドレスとしてアドレス2に無線端末2または無線端末3のMACアドレスが格納される。MACフレームは、無線信号送受信装置22において無線信号に変換されてアンテナ21より送信される。
無線基地局1では、アンテナ11で受信した無線信号は、無線信号送受信装置において、MACフレームに変換される。MACフレームは、MAC層送受信装置13において、送信元MACアドレスが記憶装置に記憶され、MACアドレスファイル内に記入される。また、宛先のMACアドレスが自局(無線基地局)のMACアドレスに合致する場合に、MACフレームはIPフレームに変換される。合致しない場合は、MACフレームは廃棄される。上位層送受信装置14では、IPフレームから宛先IPアドレスが抽出され、転送するポートを決定する。ここではWAN側ポート16が転送ポートとなる。次に、MAC層送受信装置13において、転送先ルータのMACアドレスを宛先MACアドレスとし、送信元アドレスとして無線基地局1のMACアドレスとしてMACフレームが作成され、有線信号送受信装置15において、有線信号に変換され、WAN側ポート16へ出力される。以下、ルータ間でパケットが転送され、webサーバにパケットが到着する。
webサーバから無線端末2、3へのHTTPパケット等が送信される場合も同様の処理が行われる。無線基地局1から無線端末2、3に伝送される際は、送信元MACアドレスは無線基地局1のMACアドレス、宛先MACアドレスは無線端末2または無線端末3のMACアドレスが入る。無線端末2、3では、無線基地局1から無線信号を受信すると、送信元MACアドレスである無線基地局1のMACアドレスが記憶装置26内に記憶される。また、宛先のMACアドレスが自局のMACアドレスに合致する場合に、MACフレームはIPフレームに変換される。この後、上位層送受信装置24においてアプリケーションフレームに変換され、アプリケーション処理装置25において、webサイトの表示などが行われる。
また、無線基地局1及び無線基地局10は、データフレームとは別に、ビーコンフレームを定期的に発信している。図11は、ビーコンフレームのMACヘッダ部のフォーマットを示す図である。MACヘッダには、送信元アドレスとして無線基地局のMACアドレスが格納されている。無線端末2、3は、無線基地局1からビーコンフレームを受信すると、送信元MACアドレスである無線基地局のMACアドレスを抽出して記憶装置26内に記憶する。
図9に示す形態でしばらく運用した後の、無線基地局1、無線端末2及び無線端末3に記憶されているMACアドレスの一覧(16進数表示)を図12、図13及び図14それぞれに示す。1行目は、無線基地局/無線端末自身のMACアドレス、2行目以降は受信したパケットの送信元MACアドレスが記憶される。2列目には、該当のパケットを受信した日時[年/月/日 時:分:秒]が格納される。
無線基地局1及び無線端末2、3では、カウンタが60秒ごとに満了し、記憶装置26内に記憶しているMACアドレス情報から10分以上前に受信されたMACアドレス情報を削除された後、MACアドレス情報パケットにより制御サーバ4に送信される。制御サーバ4では、無線基地局1、無線端末2、3より送付されたMACアドレス情報中のMACアドレスを、リンク毎にそれぞれ突合する。無線基地局1と無線端末2のリンクでは、無線基地局1と無線端末2から送付されたMACアドレス情報を突合させると、自局MACアドレスを含めて全てのMACアドレスが合致しており、いずれか片方のみに含まれるMACアドレスは存在しない。したがって、隠れ端末は存在しないと見なし、RTS/CTSスキームに利用は不要と判断する。
次に、無線基地局1と無線端末3のリンクでは、無線基地局1と無線端末3から送付されたMACアドレス情報を突合させると、無線端末3のMACアドレス情報における無線基地局10のMACアドレス(00−08−a1−cf−71−d1)が、無線基地局1のMACアドレス一覧中に含まれず、合致無しとなる。このことから、無線端末3では無線基地局10からの信号を受信できるが、無線基地局1では無線基地局10からの信号は受信できないことが分かる。したがって、無線基地局1から無線端末3に信号を発信する場合に、無線基地局10が隠れ端末となり、無線基地局10から発信された信号と衝突する可能性があるため、RTS/CTSスキームの利用が必要と判断する。
制御サーバ4は、無線基地局1、無線端末2、無線端末3に対してRTS/CTS制御パケットを送付する。無線基地局1に対しては、無線基地局1から無線端末3に信号を送信する際のRTS/CTSスキームの利用を有効にする旨を通知し、無線基地局1は無線端末3に信号を送信する際にのみRTS/CTSスキームを利用する設定を行う。また、無線端末1及び無線端末3に対しては、RTS/CTSスキームの利用を無効にする旨を通知し、無線端末2、3はRTS/CTSスキームを無効にする設定を行う。
以上のように、隠れ端末の存在を判定し、必要に応じてRTS/CTSスキームを実施することで、スループットの低下を防ぐことができる。
なお、本実施形態では、無線基地局10が発信するビーコンフレームを基に隠れ端末の存在判定を行ったが、この限りではなく、認証要求/応答(request request/response)やデータフレームなど、送信元アドレスに送信機器のMACアドレスが格納されているフレームでも同様な処理が可能である。
<第二の実施形態>
次に、本発明の第二の実施形態による無線通信システムを説明する。第二の実施形態における無線通信システムの構成は、図9に示す構成と同様である。無線基地局1及び無線端末2、3の構成は、第一の実施形態と同様である。ただし、第二の実施形態による無線基地局1及び端末2、3では、RTS閾値が設定されている。1パケットで送信するフレーム長がRTS閾値で設定されている値よりも大きい場合、無線基地局1及び無線端末2、3は、データ送信前に、RTSフレームを送信する。対象の無線基地局または無線端末からのCTSフレーム返信後に、データフレームを送信する。
次に、第二の実施形態による無線通信システム動作を説明する。無線基地局1のMACアドレスは00−05−a7−12−ce−01、無線基地局2のMACアドレスは00−08−a1−cf−71−d1、無線端末1のMACアドレスは00−02−d7−2c−c7−e2、無線端末2のMACアドレスは00−04−de−39−1d−b7とする。
第一の実施形態と同様に、無線端末2、3のユーザは無線基地局1に接続し、webブラウジングを実行している。この時の無線基地局1及び無線端末2、3に記憶しているMACアドレス一覧は図12、図13、図14と同様となる。無線基地局1及び無線端末2、3よりMACアドレス情報が制御サーバ4へ送信され、それぞれ突合される。突合結果より、無線基地局1と無線端末3間はRTS/CTSスキームの利用が必要と判断される。この後、制御サーバ4は、無線基地局1に対して、RTS/CTS制御パケットを送付して、RTS閾値の変更を行い、RTS閾値を2500byteから1000byteに設定する。無線基地局1は、無線端末3へ1000byte以上のデータフレームを送信する場合に、事前にRTSフレームを送信し、CTSフレームが返信された後にデータフレームを送信する。
このように、CSMA/CAにおいて隠れ端末が存在する場合、長いデータフレームであるとフレーム衝突の可能性が増加する。フレーム衝突が多発すると再送も多発することになり、スループットが低下するなどの問題が発生する。これを防ぐため、RTS閾値以上の長いデータフレームを送信する場合は、RTS/CTSスキームを利用するようにした。第二の実施形態では、隠れ端末が存在する場合はRTS閾値を下げて、比較的短いデータフレームを送信する場合でもRTS/CTSスキームを利用する制御を行う。この構成により、データフレームが長い場合に、ランダムアクセスの衝突によって周波数利用効率が低下することを防止することができる。
<第三の実施形態>
次に、本発明の第三の実施形態による無線通信システムを説明する。第三の実施形態における無線通信システムの構成は、図9に示す構成と同様である。無線基地局1及び無線端末2、3の構成は、第一の実施形態と同様である。
次に、第三の実施形態による無線通信システム動作を説明する。無線基地局1のMACアドレスは00−05−a7−12−ce−01、無線基地局2のMACアドレスは00−08−a1−cf−71−d1、無線端末1のMACアドレスは00−02−d7−2c−c7−e2、無線端末2のMACアドレスは00−04−de−39−1d−b7とする。
第一の実施形態と同様に、無線端末2、3のユーザは無線基地局1に接続し、webブラウジングを実行している。無線基地局1及び無線端末2、3よりMACアドレス情報が制御サーバ4へ送信され、それぞれ突合される。この際に、MACアドレス48ビットの内、上位24ビットを削除して送信することにより、送信データ容量を削減する。この時に送付された無線基地局1、無線端末2及び無線端末3におけるMACアドレス情報(16進数表示)を図15、図16及び図17にそれぞれ示す。
制御サーバ4では、送付されたMACアドレス情報中のMACアドレスの下位24ビットをそれぞれ突合する。突合の結果、無線端末3のMACアドレス情報一覧に含まれる基地局10のMACアドレスが、無線基地局1のMACアドレス情報に含まれず、合致無しとなる。制御サーバ4は、無線基地局1に対して、RTS/CTS制御パケットを送付し、RTS/CTSスキームの利用を有効にする設定を行う。
このように、MACアドレス情報の上位24ビットを削除して送付することによって情報量を削減し、制御パケットの送受によるスループットの低下を防ぐことができる。
<第四の実施形態>
次に、本発明の第四の実施形態による無線通信システムを説明する。第四の実施形態における無線通信システムの構成は、図9に示す構成と同様である。本実施形態におけるデータフレームやビーコンフレームのMACフレームの長さ[バイト]や、物理層における伝送速度[Mbit/s]は不変とする。図18は、第四の実施形態による無線端末2、3の構成を示すブロック図である。図19は、第四の実施形態による無線基地局1の構成を示すブロック図である。図18、図19に示す構成は、図2、図3に示す構成と同様であるが、新たにフレーム長算出装置18、27が設けられている。フレーム長算出装置18、27は、MACフレームの長さ[バイト]や単位時間当たりの受信フレーム数、物理層の伝送速度から、単位時間当たりの信号の長さ[秒]を算出する。単位時間当たりの信号の長さ[秒]は、以下の(1)式で算出される。
単位時間当たりの信号の長さ[秒]=単位時間当たりのMACフレームの平均の長さ[バイト]×8/物理層の伝送速度[Mbit/s]×単位時間当たりの受信フレーム数 ・・・(1)
MAC層送受信装置13、23では、受信したMACフレームの送信元MACアドレスの抽出の他に、送信元MACアドレス毎に、1秒当たりに受信されたMACフレーム数及びフレーム長をMACアドレスファイルに記入する。制御サーバ4において、RTS/CTSスキーム利用の判断を行う際、隠れ端末が存在し、かつ、隠れ端末から送信される単位時間当たりの信号の長さ[秒]が、リンク中の無線基地局1または無線端末2、3から発信される単位時間当たりの信号の長さ[秒]の5%以上であった場合に、隠れ端末による影響が大きいと判定し、RTS/CTSスキームの利用を行う判断を行う。
次に、第四の実施形態による無線通信システム動作を説明する。無線基地局1のMACアドレスは00−05−a7−12−ce−01、無線基地局2のMACアドレスは00−08−a1−cf−71−d1、無線端末1のMACアドレスは00−02−d7−2c−c7−e2、無線端末2のMACアドレスは00−04−de−39−1d−b7とする。
無線基地局1及び無線基地局10、無線端末2及び無線端末3の通信頻度は異なるものとする。無線端末2及び無線端末3から無線基地局1への送信フレーム数はそれぞれ100、MAC層フレームの長さは100byteとする。無線基地局1から無線端末2及び無線端末3への1秒あたりの送信フレーム数はそれぞれ100、MAC層での1フレームの長さは1500byteとする。また、無線基地局1、10から発信するビーコンフレームの1秒あたりの送信フレーム数は10、MAC層での1フレームの長さは100byteとする。また、無線基地局1、10、無線端末2、3における物理層での伝送速度は、全て等しいものとし、10Mbit/sとする。
第一の実地形態と同様に、無線端末2、3のユーザは無線基地局1に接続し、webブラウジングを実行している。無線基地局1及び無線端末2、3では、受信信号の送信元MACアドレスが抽出され、記憶装置15、26内にそれぞれ記憶する。また、このMACアドレスが送信元MACアドレスとなっている1秒あたりに受信されたフレーム数のカウント、及び受信したMAC層フレームの1秒あたりの平均の長さ[バイト]の算出を行い、MACアドレスと共に記憶する。無線基地局1、無線端末2及び無線端末3に格納されているMACアドレスファイルのMACアドレス一覧を図20、図21及び図22に示す。3列目には、1秒あたりに受信されたフレーム数が格納され、4列目には、受信したMAC層フレームの平均の長さ[バイト]が格納される。
無線基地局1及び無線端末2、3では、カウンタが60秒ごとに満了し、記憶装置15、26内にそれぞれ格納されているMACアドレス情報から10分以上前に受信されたMACアドレス情報を削除された後、(1)式に基づいて、単位時間当たりの信号の長さ[秒]が算出される。例えば、無線端末3から無線基地局10への信号の長さは、以下で計算される。
(1500×8)/(10×10)×100=0.12[s]
同様に、無線基地局10から無線端末3の場合は、以下で計算される。
(100×8)/(10×10)×10=0.0008[s]
その後、上記の信号の長さの情報は、MACアドレス情報と共にMACアドレス情報パケットに格納されて、制御サーバ4に送信される。制御サーバ4に送信されたMACアドレス情報を、図23、図24、図25に示す。2列目は、単位時間当たりの信号の長さ[秒]である。
制御サーバ4では、無線基地局1、無線端末2、3より送付されたMACアドレス情報中のMACアドレスを、リンク毎にそれぞれ突合する。突合の結果、第一の実施形態のように、無線基地局1から無線端末3に発信する際、無線基地局10が隠れ端末となることが分かる。次に、隠れ端末から送信される単位時間当たりの信号の長さ[秒]が、リンク中の無線基地局1または無線端末2、3から発信される単位時間当たりの信号の長さ[秒]の割合を算出する。
無線基地局1から無線端末3に発信する信号の長さは0.11、隠れ端末から送信される信号の長さは0.0008なので、割合[%]は0.73%(0.0008/0.11×100で算出)となる。5%以下であるため、RTS/CTSスキームの利用は不要と判断する。
このように、隠れ端末の存在を判定し、隠れ端末の影響を推定して、必要に応じてRTS/CTSスキームを実施することで、スループットの低下を防ぐことができる。
なお、本実施形態では、MACフレーム長や物理層の伝送速度は不変としたが、MACフレーム長や物理層の伝送速度が変化する場合は、無線基地局1及び無線端末2、3において信号を受信する度に、そのフレームのMACフレーム長及び伝送速度からフレーム長を算出し、単位時間でフレーム長の平均化処理を行った後で、制御サーバ4に送付することで対応可能である。
なお、前述した説明においては、周辺無線局情報の突合を制御サーバ4を介して行う例を説明したが、無線局(無線基地局1、無線端末2、3)が自律して周辺無線局情報の突合を行って、RTS/CTS利用の制御を行うようにしてもよい。この場合、例えば、無線端末が周辺無線局情報をブロードキャストし合うことによって情報を交換し、それぞれの端末内で情報突合して、RTS/CTS利用を判断する制御を行えばよい。
無線LANの規格(IEEE802.11)では、隠れ端末問題を解消するため、データフレームを送信する前に、送受信局が互いにRTS制御パケットとCTS制御パケットを交換する仕組み(RTS/CTSスキーム)が規定されている。しかし、明らかに隠れ端末問題が存在しない状況においてRTS/CTSスキームを用いることは、周波数利用効率が低下する要因である。本実施形態では、各無線局で把握できる周辺無線局の情報に基づき、把握できる周辺無線局の情報が一致する無線局同士の通信においては、隠れ端末が存在しないと判断して、原則的にRTS/CTSスキームを用いずにデータフレームを送信し、一致しない無線局同士の通信においては、隠れ端末が存在すると判断して、原則的にRTS/CTSスキームを用いるようにした。これにより、隠れ端末問題が存在するか否かを把握し、隠れ端末が存在しない状況における非効率なRTS/CTSスキームを省き、周波数利用効率を向上させることができる。
以上説明したように、RTS/CTSフレームやデータフレーム、ACKフレームの送受信に依らず、受信したフレームから送信元機器が特定できる情報を抽出し、複数の基地局・端末で得たこれらの情報を突合させることによって隠れ端末の存在を判断し、隠れ端末の存在状況に応じてRTS/CTSスキームを制御することにより、隠れ端末が存在していない場合のスループットの低下を防ぐようにした。
この構成によれば、受信したフレームから送信元機器が特定できる情報を抽出し、これらの情報を突合させることによって、隠れ端末の存在を判定するため、RTS/CTSフレームやデータフレーム、ACKフレームの送受信が不要となる。隠れ端末の存在状況によって、RTS/CTSの利用を適切に制御することにより、隠れ端末が存在しない場合のスループット低下を回避することができる。また、送信元機器が特定できる情報の一部を収集することにより、収集によるオーバヘッドを抑圧することができる。
前述した実施形態における無線基地局及び無線端末をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
隠れ端末が存在するか否かを判断し、隠れ端末が存在しない場合にはRTS/CTSスキームを省くように制御することが不可欠な用途に適用できる。
1・・・無線基地局、11・・・アンテナ、12・・・無線信号送受信装置、13・・・MAC層送受信装置、14・・・上位層送受信装置、15・・・有線信号送受信装置、16・・・WAN側ポート、17・・・記憶装置、18・・・フレーム長算出装置、2、3・・・無線端末、21・・・アンテナ、22・・・無線信号送受信装置、23・・・MAC層送受信装置、24・・・上位層送受信装置、25・・・アプリケーション処理装置、26・・・記憶装置、27・・・フレーム長算出装置、4・・・制御サーバ

Claims (7)

  1. 複数の無線通信機器を備える無線通信システムであって、
    受信した信号の送信元機器を一意に特定することができる機器特定情報を抽出する機器特定情報抽出手段と、
    前記無線通信機器間で前記機器特定情報を収集する収集手段と、
    収集した前記機器特定情報に基づいて隠れ端末の存在を検出する検出手段と、
    前記検出手段による前記隠れ端末の存在の検出結果に基づいて、前記無線通信機器におけるRTS/CTSスキームの制御を行う制御手段と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記検出手段は、複数の前記無線通信機器から収集した送信元機器を一意に特定することができる前記機器特定情報を無線リンク毎に突合させることにより、前記隠れ端末の存在を検出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記機器特定情報は、MACアドレスまたはIPアドレスであることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信システム。
  4. 前記収集手段は、前記MACアドレスまたは前記IPアドレスの一部を前記無線通信機器間おいて収集することを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 前記制御手段は、前記隠れ端末の存在の検出結果に応じて、無線リンク毎にRTS/CTSスキームの利用有無の設定、またはRTS閾値の設定を変更することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 前記制御手段は、前記隠れ端末の存在の検出結果と、前記隠れ端末からの信号受信の頻度と、前記受信した信号の長さに応じて、無線リンク毎にRTS/CTSスキームの利用有無の設定、またはRTS閾値の設定を変更することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  7. 複数の無線通信機器を備える無線通信システムが行う無線通信方法であって、
    受信した信号の送信元機器を一意に特定することができる機器特定情報を抽出する機器特定情報抽出ステップと、
    前記無線通信機器間で前記機器特定情報を収集する収集ステップと、
    収集した前記機器特定情報に基づいて隠れ端末の存在を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップによる前記隠れ端末の存在の検出結果に基づいて、前記無線通信機器におけるRTS/CTSスキームの制御を行う制御ステップと
    を有することを特徴とする無線通信方法。
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