JP2015134424A - 木材の耐火・耐候方法 - Google Patents

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操 門井
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Abstract

【構成】木材中に水ガラスを含浸させて木材を耐火性木材とし且つ耐候性を向上させる方法において、当該水ガラスと界面活性剤とビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−とを配合してなる処理液にて木材中に含浸させる木材の耐火・耐候方法。
【効果】水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、水ガラスを木材中に含浸させることができ、広葉樹に留まらずに針葉樹に対しても含浸させることができ、針葉樹を広葉樹並みの硬度に高めることも可能で、優れた耐候性により水の侵入を防ぎ、防腐・防蟻効果をも高めることができ、加えて、処理液の保存性が改善され長期間の保存が可能となり、又、当該処理液の木材への含浸後の含浸材の乾燥温度を上昇させることができるようになり、その結果、熱風乾燥時間を短縮できるばかりではなく、当該水ガラスの木材中での固化を促進し、当該乾燥温度を上昇させても木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
【選択図】なし

Description

本発明は、木材の耐火・耐候方法、詳しくは、水ガラスを木材中に含浸させて当該木材を耐火性木材とし、且つ、耐候性を向上させる方法に関するものである。
木材(木質材料を含む。)の耐火性における欠点を補い、その利用を拡大しようとして各種技術が提案されている。
当該耐火性には、その程度に応じて、次のようなクラス分けがなされている。
(1)不燃性
継続して燃焼しない性質。
(2) 難燃性
燃焼する速さは遅いが、ある程度の時間は燃え続ける性質。用語としては耐燃性と同義にて使用される場合も多い。
(3)自己消火性
炎にさらされる間は燃えるが、炎から離されれば消火する性質。
(4)遅燃性
自己消火性は無いが、燃焼する速さが遅い性質。
通常、木材の燃焼を物理的に抑制するのに、主に、被覆、積層、混合、含浸の四方法がある。
被覆は、木材表面を難燃材料や不燃材料で被覆して、木材への熱エネルギーと酸素の供給を遮断する方法で、防火塗料などによる防火塗装はこの例である。
積層は、例えば、金属箔等とのオ−バ−レイ等により、木材の燃焼を物理的に抑制する方法である 。
混合は、不燃性成分の構成比を高めて着火と燃焼の持続を抑制するもので、木片セメントなどがこの例である。
含浸は、例えば、木材に薬剤溶液を注入・浸透させて、薬剤を木材中に混在させる方法である。従来から、薬剤として、例えば、有機リン系難燃化剤などが使用されている。
木材への耐火性の付与として、水ガラスはその優れていることが従来から知られていて、水ガラスを用いて木材を耐火性木材とすることが、従来から行われている(特開平08−283060号公報、特開2007−246370号公報、特開2007−083715号公報、特開平07−018202号公報、特開2001−207118号公報、特開2006−199009号公報、特開2010−228960号公報、特開2006−182024号公報、特開2005−186620号公報、特開平02−167848号公報、特公昭62−215689号公報、特公昭62−174142号公報)。
当該水ガラスは、木材中に含浸されることで、木材に耐火性を付与する一方で、木材樹種の一つである針葉樹を、他方の樹種である広葉樹並みの硬度に高めることが可能で、又、同時に優れた耐候性により水の侵入を防ぎ、防腐・防蟻効果をも高めることができる。
しかしながら、従来から水ガラスを用いて耐火性木材とすることが試みられてきてはいるが、水ガラスは、通常、珪酸ナトリウムの濃厚な水溶液で、空気中に放置すると、COを吸収し、ゲル状珪酸が析出する。又、酸により加水分解し、ゲル状珪酸が沈殿する。即ち、水ガラスは、容易にゲル化し易く、急激に固化し易く、又、粘度の急激な上昇もあったりして、その取扱いが容易ではない。
従って、当該水ガラスは、被覆、積層及び混合技術では、ある程度使用できても、木材中に含浸するのは容易ではなく、又、広葉樹では含浸できても、針葉樹では、その道管の欠如、ゲル状珪酸の析出や沈殿や当該水ガラスの粒子の大きさなどの問題で含浸するのは容易ではない。
一方、界面活性剤は、その界面活性により、各種分野に使用され、例えば、水ガラス、エステル及び水からなる添加剤に界面活性剤を配合してミセル化して地盤改良注入材としたり(特開2006−152262号公報)、界面活性剤と珪酸ナトリウムなどからなる岩盤などへの注入材(特開2004−75754号公報)としたり等の土木分野に留まらず、アニオン系界面活性剤を配合してなる不燃性軽量硬化物(特開昭50−34025号公報)、焼成発砲させた無機質軽量粉砕体にケイ酸ソーダやアニオン系界面活性剤を配合してなるもの(特開昭51−80324号公報)、界面活性剤を配合してなる板状基材、合成樹脂シート及び無機質材料からなる床材(特開平6−81447号公報)等の建材分野でも使用され、木材に対しても、特開61−246003号公報、特開63−51102号公報、特開平3−112604号公報及び特開平4−259502号公報には、アニオン含有処理液とカチオン含有処理液を共に木材中に含浸させて木材中で反応させ木材を改質することが記載され、処理液はイオンとして含浸させるので含浸が容易となると記載されている。
本発明者は、先に、木材中に水ガラスを含浸させて当該木材を耐火性木材とする方法において、当該水ガラスと界面活性剤とを配合してなる処理液にて木材中に含浸させる木材の耐火性付与方法について提案した(特願2013−12713)。当該発明によれば、その水ガラスはゲル化が抑制され、当該処理液は、広葉樹の他、道管を欠く針葉樹中にも注入できるようになり、又、木材に優れた耐火性を付与できる等の作用効果を奏し得るようになったが、処理液の保存性に難点を包蔵し、又、当該処理液の木材への含浸後の含浸材を温度を掛けて乾燥する場合に、100℃位迄しか乾燥温度を上げることができないという難点を包蔵している。
特開平08−283060号公報、特開2007−246370号公報、特開2007−083715号公報、特開平07−018202号公報、特開2001−207118号公報、特開2006−199009号公報、特開2010−228960号公報、特開2006−182024号公報、特開2005−186620号公報、特開平02−167848号公報、特公昭62−215689号公報、特公昭62−174142号公報、特開2006−152262号公報、特開2004−75754号公報、特開昭50−34025号公報、特開昭51−80324号公報、特開平6−81447号公報、特開61−246003号公報、特開63−51102号公報、特開平3−112604号公報及び特開平4−259502号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を克服してその欠点を解消することの出来る技術を提供することを目的としたものである。
本発明の他の目的や新規な特徴については本件明細書及び図面の記載からも明らかになるであろう。
本発明の特許請求の範囲は、次の通りである。
(請求項1)木材中に水ガラスを含浸させて当該木材を耐火性木材とし、且つ、耐候性を向上させる方法において、当該水ガラスと界面活性剤とビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−とを配合してなる処理液にて木材中に含浸させることを特徴とする木材の耐火・耐候方法。
(請求項2)ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−^又はプレポリマ−が、親水基を有する(メタ)アクリレ−トであることを特徴とする、請求項1に記載された木材の耐火・耐候方法。
(請求項3) 処理液が、水ガラス100重量部に対して、界面活性剤を0.1から15重量部、及び、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−を5から40重量部添加してなることを特徴とする、請求項1又は2に記載された木材の耐火・耐候方法。
(請求項4) 界面活性剤が、親水性原子団と親油性原子団とを備え、その親水性原子団としてポリエチレンオキサイドを有し、そのエチレンオキサイドの付加モル数が、3から18であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
(請求項5) 界面活性剤が、親水性原子団と親油性原子団とを備え、その親油性原子団の炭素数が3から18の界面活性剤であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
(請求項6) 界面活性剤が、非イオン系界面活性剤であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
(請求項7) 水ガラスが、珪酸ナトリウムの水溶液で、酸化ナトリウム(NaO)と二酸化珪素(SiO)とのモル比が2.5から3.5であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載された木材の耐火性付与方法。
(請求項8) 木材が、木質材料を包含することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
本発明によれば、請求項1に示すように、木材中に水ガラスを含浸させて当該木材を耐火性木材とし、且つ、耐候性を向上させる方法において、当該水ガラスと界面活性剤とビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−とを配合してなる処理液にて木材中に含浸させることにより、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し得たこと、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にしたこと、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができたこと、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化によりその含浸に成功したこと、その結果、当該水ガラスを木材中に含浸させることができたので、優れて木材に耐火性を付与し得ただけでなく、針葉樹を広葉樹並みの硬度に高めることも可能としたこと、又、優れたその耐候性により水の侵入を防ぎ、防腐・防蟻効果をも高めることができた。
加えて、上記のように、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−の使用により、処理液の保存性が改善され、長期間の保存が可能となり、又、当該処理液の木材への含浸後の含浸材の乾燥温度を上昇させることができるようになり、その結果、熱風乾燥時間を短縮できるばかりではなく、当該水ガラスの木材中での固化を促進し、当該乾燥温度を上昇させても木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明によれば、請求項2に示すように、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−として、親水基を有する(メタ)アクリレ−トの使用により、より一層、前記効果と共に、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明によれば、請求項3に示すように、処理液について、界面活性剤を、水ガラス100重量部に対して0.1から15重量部、及び、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−を、水ガラス100重量部に対して5から40重量部添加してなると、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。又、より一層、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明によれば、請求項4に示すように、界面活性剤について、親水性原子団と親油性原子団とを備え、その親水性原子団としてポリエチレンオキサイドを有し、そのエチレンオキサイドの付加モル数が、3から18である界面活性剤を用いると、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。又、より一層、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明によれば、請求項5に示すように、界面活性剤について、親水性原子団と親油性原子団とを備え、その親油性原子団の炭素数が3から18の界面活性剤を用いることにより、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。又、より一層、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明によれば、請求項6に示すように、界面活性剤について、非イオン界面活性剤を用いると、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。又、より一層、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明によれば、請求項7に示すように、水ガラスが、珪酸ナトリウムの水溶液で、酸化ナトリウム(NaO)と二酸化珪素(SiO)とのモル比が2.5から3.5であると、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。又、より一層、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明の方法は、請求項8に示すように、木材に留まらず、木質材料にも適用でき、当該木質材料について、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。又、より一層、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができた。
本発明において使用される水ガラスは、例えば、次式のようにして、炭酸ナトリウム(NaCO)と二酸化珪素(SiO)とを溶融させることにより得ることができる。
NaCO3+SiO2→NaO/nSiO+CO
但し、式中のnは、モル比で、酸化ナトリウム(NaO)と二酸化珪素(SiO)との分子比で表される。
日本工業規格(JIS K 1408)では、1号から5号を規定しており、1号では、二酸化珪素(SiO)%と酸化ナトリウム(NaO)%との比率が、前者が35から38に対して後者が17から19になっている。2号は、同34から36に対して14から15;3号は、同28から30に対して9から10;4号は、同27.5から29に対して28.5から30;5号は、同19から22に対して20から22になっている。
本発明では、当該4号を除く、その作業性などから、2、3,5号が好ましい。1号では、粘度が高過ぎたりする。。
本発明では、当該水ガラスを木材中に含浸させる際の水ガラスの容易なゲル化の抑制、急激な固化の抑制、又、粘度の急激な上昇の抑制、その取扱いの容易さ、防腐・防蟻効果等からは、当該n(モル比、係数)が2.5から3.5のアルカリ−珪酸系ガラスの濃厚な水溶液であることが好ましい。
本発明において使用される水ガラスは、狭義には、珪酸ナトリウムを指すが、広義には、珪酸塩を指し、その下位概念のアルカリ金属珪酸塩を包含する。
アルカリとしては、通常は、Naであるが、Kを含む場合もある。
本発明で使用される界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1分子中に少なくとも1個の親油性原子団と、少なくとも1個の親水性原子団とを有する化合物の総称で、本発明では、水ガラスを木材中に含浸させる際の水ガラスの容易なゲル化の抑制、急激な固化の抑制、又、粘度の急激な上昇の抑制、その取扱いの容易さ、防腐・防蟻効果等からは、その親油性原子団の炭素数が3から18好ましくは3から15の界面活性剤であることが好ましく、又、その親水性原子団としてポリエチレンオキサイドを有し、そのエチレンオキサイドの付加モル数が、3から18好ましくは3から10である界面活性剤の使用が好ましい。
本発明では、特に、界面活性剤が、水ガラスとの相互関係から、イオンに乖離しない非イオン系界面活性剤であることが好ましい。特に、ポリエチレンオキサイド(P.O)系非イオン系界面活性剤であることが好ましい。ポリエチレンオキサイド(P.O)系非イオン系界面活性剤の例としては、次のようなものが挙げられる。
R−O−(CHCHO)n−H、
RCOO−(CHCHO)n−H
但し、Rは、アルキル基、nは、エチレンオキサイドの付加モル数
又、同様の理由から、界面活性剤が、HLB価(親水性親油性バランス)が、5から20好ましくは9から16の界面活性剤であることが好ましい。
本発明で使用されるビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−としては、例えば、ビニル基CH=CH−又は当該ビニル基CH=CH−における=CHのH原子をアルキル基で置換したビニル基を有する次の式(1)で示されるようなアクリル酸系原子団に、親水基、例えば、OH基、SOH基、OSOH基、SOM(M:アルカリ金属又はNH4)基、OSOM(M:アルカリ金属又はNH)基、NRX(R:アルキル基、X:ハロゲン)基、NH基、CN基、NHCONH基を有する重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−が挙げられ、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシブチルル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチルアクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アクリレ−ト、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ、当該親水基としては、特に、OH基が木材中への含浸の容易さ等から好ましい。
(式中、Rは、水素原子又はアルキル基)
本発明では、木材の含浸に際して、水ガラスと界面活性剤とビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−からなる水溶液を、攪拌機などで撹拌混合して処理液とするとよい。
当該水ガラスはゲル化が抑制され、又、当該処理液は、広葉樹の他、道管を欠く針葉樹中にも注入できるようになる。
処理液は、水ガラス100重量部に対して、界面活性剤を0.1から15重量部好ましくは0.1から10重量部添加してなるとよい。界面活性剤が、0.1重量部未満であるときには、水溶液がゼリ−状となり、水ガラスのゲル化抑制効果が低減し、水溶液が固化したり、又、粘度の上昇を招き、水ガラスが取扱い難くなる。界面活性剤が、15重量部を越えるときには、沈殿物が出現し、当該効果が飽和し、又、経済的ではない。
処理液は、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−を、水ガラス100重量部に対して50重量部以下、好ましくは、5から40重量部添加してなるとよい。当該ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−が、5重量部未満であるときには、保存性を高め、処理液の透明性を高め、又、前記乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は割れなどの不良を生じないようにする効果が弱くなる。一方、40重量部を越えるときには、沈殿物が出現し、当該効果が飽和し、又、経済的ではない。
本発明では、使用されるビニル基と親水基とを有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−の重合に必要な重合触媒を添加する。
当該重合触媒としては、例えば、ベンゾイルパ−オキサイド、クメンハイドロパ−オキサイド、パラメタンハイドロパ−オキサイド、タ−シャリ−ブチルハイドロパ−オキサイド、メチルエチルケトンパ−オキサイド、タ−シャリ−ブチルパ−オキシベンゾエ−ト等の有機過酸化物よりなる重合開始剤を使用することができるが、これらに限定されるものではなく、広くは、重合触媒として、酸化剤単独又は酸化剤と還元剤の組み合わせからなるもの、又はアゾ系誘導体が使用できるが、特に水溶性であるもののがよい。酸化剤としては、ナトリウム、カリウム、アンモニウムの過硫酸塩が望ましく、還元剤としては、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、ジメチルアミノプロピオニトリル、ジエチルアミノエタノ−ル、ジメチルアミノプロパノ−ル、ピペラジン、モルホリン等のアミン類、第一鉄塩、亜硫酸塩、チオ尿素、エリソルビン酸ナトリウム、ロンガリット等があり、これらは二種以上併用してもよい。また、アゾ系誘導体としては、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N(ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕等がある。
重合促進剤としてのトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルパラトルイジン、メチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジメチルアニリン、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、バナジルアセチルアセトン等を必要に応じて使用してもよい。
重合触媒の下に、ビニル基と親水基とを有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−を加熱重合させて木材組織内に不溶性の硬化樹脂を生成させる。
水ガラスの固化には、通常、800℃から1000℃の温度を必要とするが、当該ビニル基と親水基とを有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−の使用により、又、その重合により、前記のように、乾燥温度を高め、それにも係わらず、木材表面は、木材の自然色、木目模様を保持し、割れなどの不良を生じないようにすることができる。
重合触媒の添加量は、ビニル基と親水基とを有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−100重量部に対して0.05〜4重量部を添加することができる。0.05重量部未満では重合速度が遅く、4重量部を超えると貯蔵安定性が低下する。
本発明では、処理液について、そのpHを8以下好ましくは7から2の範囲に調整することが、水ガラスを木材中に含浸させる際の水ガラスの容易なゲル化の抑制、急激な固化の抑制し、又、粘度の急激な上昇の抑制、その取扱いの容易さ、防腐・防蟻効果等から好ましい。即ち、処理液について、pHを7から2の範囲に調整すると、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。当該範囲を逸脱し、pHが8を越えたりすると、木材変色も起こったりする。
pHの範囲の調整は、例えば、酸の使用により行うことができ混酸等の無機酸でも、氷酢酸などの有機酸でもよい。
pHの範囲の調整は、水ガラス添加時、界面活性剤添加時、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−添加時個々に行うことができる。
本発明では、上記の撹拌混合により、処理液中の水ガラス粒子は細粒化される。
処理液について、水ガラスと界面活性剤とビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−とからなる水溶液を撹拌混合し、水ガラス粒子を細粒化してなると、より一層、水ガラスの容易なゲル化、急激な固化を抑制し、又、粘度の急激な上昇を抑制して、その取扱いを容易にして、ゲル状珪酸の析出や沈殿を抑えつつ、当該水ガラスを木材中に含浸させることができ、特に、広葉樹に留まらずに、針葉樹に対しても、より一層、当該水ガラスの粒子の細粒化により含浸させることができる。
広葉樹は、道管(細胞が軸方向に連続して合体し、不確定の長さで分節を持った管状の構造を形成しているもの。)を持つ木材である。広葉樹は、道管を有し、その道管は、材の横断面では穴となって現れ、その存在は肉眼でも認められる程である。広葉樹では、主に、液体の通路は当該道管が担っている。
それに対して、針葉樹は、広葉樹に存在する道管の穴がなく、道管を欠く材である。針葉樹は、仮道管と呼ばれる細胞が95%前後を構成していて、針葉樹では、液体の通路は,当該仮道管が担っていて、仮道管の長さは3mm程度,幅は数十ミクロンmで,広葉樹材のような大きなすき間がなく、液体を浸透させ難い。
広葉樹には、例えば、カエデ、ツゲ、、ブナ、トチノキが挙げられる。針葉樹には、例えば、スイ、ヒノキ、サクラ、イチョウ、ドドマツ、カラマツ、エゾマツ、アカマツが挙げられる。
撹拌混合は、例えば、攪拌混合機で行うことができる。当該撹拌混合の際の回転数としては、特に制限はないが、100から700rpmであることが好ましい。
回転数が100rpm未満では、水ガラス粒子の細粒化が低減し、又、水ガラスのゲル化、急激な固化、又、粘度の急激な上昇の抑制を達成することが難しくなり、一方、700rpmを越えても、効果が飽和する。
本発明では、上記の処理液の調製に際して、溶剤などを添加してもよい。
溶剤の使用は、処理液の粘度の調整に役立つ。溶剤としては、特に、制限はないが、エ−テル系の溶剤(エ−テル類)が、処理液の粘度の調整上好ましく、又、本発明の目的上も、好ましい。
本発明では、溶剤中に水がラスの濃厚水溶液、界面活性剤、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−、及びその他必要に応じての添加剤等を添加し、撹拌混合して処理液を調製することができる。
当該エ−テル類としては、例えば、メチルセロソルブアセテ−ト、エチルセロソルブアセテ−ト、ブチルセロソルブアセテ−ト、IPE(イソプロピルエ−テル)、THF(テトラヒドロフラン)、1,4−ジオキサン、MTBE(メチルタ−シャリ−ブチルエ−テル)、アニソ−ル(CHOC)、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル(メチルセロソルブ)、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テル(セロソルブ、エチルセロソルブ)、ブチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ等が挙げられる。
本発明で使用される木材としては、木質材料を包含する。当該木材又は木質材料としては、天然の木材の他、合板、集成材等のような木質材が使用できる。木材、木質材は、国内、国外産の針葉樹及び広葉樹の区別はなく種々の樹種が使用でき、例えば、杉、赤松、黒松、樫、楠及び桧等を挙げることができ、その形状としては、丸太、製材品、単板及び木片いずれも使用可能であり、又、パ−チクルボ−ド、ベニヤ合板等の加工木材も対象となるが、本発明では、特に、松、杉、桧、ツガ等の針葉樹にも適用できることが特徴の一つともなっている。
本発明では、適宜必要に応じて、上記した溶剤の他に、難燃剤、染料、紫外線吸収剤、防虫剤、防腐剤などを使用することができる。
本発明の方法では、真空にして処理液を木材又は木質材に注入後に、常圧に戻し含浸を行えばよい。
当該真空度(真空圧)は、1Torr〜25Torrが好ましい。
放置後に、含浸材を乾燥させる。乾燥により水ガラスが、木材中で固化する。
本発明によれば、処理液の保存性が改善され、1ヶ月にも及んで保存が可能となり、又、当該処理液の木材への含浸後の含浸材の乾燥温度を、通常は、60から100℃程度で実施するが、120℃程度まで上昇させることができるようになり、その結果、熱風乾燥時間を短縮できるばかりではなく、当該水ガラスの木材中での固化を促進し、当該乾燥温度を上昇させても木材表面は割れなどの不良を生じないようにすることができた。
以下に実施例を挙げ本発明のより詳細な理解に供する。当然のことながら本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
水に、順次、水ガラス、2−ヒドロキシブチルル(メタ)アクリレ−ト、重合触媒及び非イオン界面活性剤を、下記の割合で添加して処理液を調製した。
水ガラス 100重量部
2−ヒドロキシブチルル(メタ)アクリレ−ト 30重量部
非イオン界面活性剤 4重量部
2,5−ジメチル(ベンゾイルパ−オキサイド)ヘキサン 0.05重量部
水ガラスを添加時、pHを氷酢酸で2に調整し、2−ヒドロキシブチルル(メタ)アクリレ−ト添加時、硼酸ソ−ダでpHを4に調整し、非イオン界面活性剤添加時、苛性ソ−ダで、pHを7に調整した。
非イオン界面活性剤を添加すると、透明液となったので、上記のようにpHを調整しつつ、溶剤としてのエチルセロソルブアセテ−トで処理液の粘度を調整した。
処理液の調整に際し、撹拌混合機で回転数300rpmで撹拌混合を行った。
上記の水ガラスには、日本工業規格(JIS K 1408)2号品を使用した。
非イオン界面活性剤には、炭素数が12で、エチレンオキサイドの付加モル数が10のポリオキシエチレンアルキルエ−テル(HLB価10)を使用した。
当該処理液を含浸槽に入れ、当該処理液に、杉材辺材(寸法:300LmmX90WmmX25Tmm、含水率:35〜40%、高周波含水率計で測定)を完全に浸漬しタンクに挿入密閉し真空減圧を行った。真空度は水銀マノメ−タ15Torrとして、真空時間60分で真空操作を行い、注入後、常圧に戻し、常圧含浸を60分行い、含浸材を含浸液より取り出し、120分放置した。
熱風乾燥を120℃で60時間行った。
水ガラスは、ゲル化せずに木材中に含浸することができた。
粘度は、b型粘度計で2,3回測定したが、110cp前後で急激な上昇は見られなかった。
上記試験片を観察すると、白色を保持し、ほとんど変色はなく、試験片に検査ろ紙を当てて観察しても、試験片表面での水ガラスの存在は観察されず、水ガラスは、木材中に含浸することができたことが判る。
上記試験片を切断し、その切断面を観察すると、水ガラスが固化していることが観察された。
上記試験片の含浸前の重量は、10gで、含浸後は、18gで、水ガラスが含浸できたことが判る。
得られた含浸後試験片について、国土交通省の規定による難燃性テストの結果、(1)燃焼しないこと、(2)防火上有害な変形、溶融、 亀裂その他の損傷を生じないこと及び(3)避難上有害な煙、又はガスを生じないことの条件を具備し、又、同規格の準不燃材料(令一条.五)15mm以上木毛セメント板9mm以上石膏ボード等(平12建告1401)、10分間に合格するものであった。
処理液を室温で1ヶ月保存したが、ゲル化せず、粘度も、殆ど上昇は見られなかった。
実施例2
2−ヒドロキシブチルル(メタ)アクリレ−トに代えて、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−トとした以外は、実施例1と同様に、水ガラスを含浸した試験片を作成した。水ガラスは、ゲル化せずに木材中に含浸することができた。
粘度は、b型粘度計で2,3回測定したが、実施例1と同様に急激な上昇は見られなかった。
上記試験片を観察すると、白色を保持し、ほとんど変色はなく、試験片に検査ろ紙を当てて観察しても、試験片表面での水ガラスの存在は観察されず、水ガラスは、木材中に含浸することができたことが判る。
上記試験片を切断し、その切断面を観察すると、水ガラスが固化していることが観察された。
上記試験片の含浸前の重量測定をしたが、実施例1と同様に水ガラスが含浸できたことが判った。
得られた含浸後試験片について、国土交通省の規定による難燃性テストの結果、、実施例1と同様に、(1)燃焼しないこと、(2)防火上有害な変形、溶融、 亀裂その他の損傷を生じないこと及び(3)避難上有害な煙、又はガスを生じないことの条件を具備し、又、同規格の準不燃材料(令一条.五)15mm以上木毛セメント板9mm以上石膏ボード等(平12建告1401)、10分間に合格するものであった。
処理液を室温で1ヶ月保存したが、ゲル化せず、粘度も、殆ど上昇は見られなかった。
実施例3
実施例1で得られた1ヶ月保存後の処理液を使用した以外は、実施例1と同様に、水ガラスを含浸した試験片を作成した。水ガラスは、ゲル化せずに木材中に含浸することができた。
粘度は、b型粘度計で2,3回測定したが、実施例1と同様の粘度を示した。
上記試験片を観察すると、白色を保持し、ほとんど変色はなく、試験片に検査ろ紙を当てて観察しても、試験片表面での水ガラスの存在は観察されず、水ガラスは、木材中に含浸することができたことが判る。
上記試験片を切断し、その切断面を観察すると、水ガラスが固化していることが観察された。
上記試験片の含浸前の重量測定をしたが、実施例1と同様に水ガラスが含浸できたことが判った。
得られた含浸後試験片について、国土交通省の規定による難燃性テストの結果、実施例1と同様に、(1)燃焼しないこと、(2)防火上有害な変形、溶融、 亀裂その他の損傷を生じないこと及び(3)避難上有害な煙、又はガスを生じないことの条件を具備し、又、同規格の準不燃材料(令一条.五)15mm以上木毛セメント板9mm以上石膏ボード等(平12建告1401)、10分間に合格するものであった。
本発明の方法は、各種の場合に適用することができる。
本発明の方法により製造された木材、木質部材は、例えば、木工品材料や、テ−ブルその他の家具材、自動車や建築物の内装材、窓枠、構造用LVL・集成材の外貼り、木製ドア、システムキッチン用装飾木材などとして利用することができ、特に、耐火性を具備した外装材としても使用でき、又、家具、障子などの生活用木質材にも適用できる。

Claims (8)

  1. 木材中に水ガラスを含浸させて当該木材を耐火性木材とし、且つ、耐候性を向上させる方法において、当該水ガラスと界面活性剤とビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−とを配合してなる処理液にて木材中に含浸させることを特徴とする木材の耐火・耐候方法。
  2. ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−^又はプレポリマ−が、親水基を有する(メタ)アクリレ−トであることを特徴とする、請求項1に記載された木材の耐火・耐候方法。
  3. 処理液が、水ガラス100重量部に対して、界面活性剤を0.1から15重量部、及び、ビニル基及び親水基を有する水溶性の重合性モノマ−、オリゴマ−又はプレポリマ−を5から40重量部添加してなることを特徴とする、請求項1又は2に記載された木材の耐火・耐候方法。
  4. 界面活性剤が、親水性原子団と親油性原子団とを有し、その親水性原子団としてポリエチレンオキサイドを有し、そのエチレンオキサイドの付加モル数が、3から18であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
  5. 界面活性剤が、親水性原子団と親油性原子団とを有し、その親油性原子団の炭素数が3から18の界面活性剤であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
  6. 界面活性剤が、非イオン系界面活性剤であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
  7. 水ガラスが、珪酸ナトリウムの水溶液で、酸化ナトリウム(NaO)と二酸化珪素(SiO)とのモル比が2.5から3.5であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載された木材の耐火性付与方法。
  8. 木材が、木質材料を包含することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載された木材の耐火・耐候方法。
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