JP2015134115A - 羽毛布団 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用時の身体へのフィット性を一層向上させることが可能な羽毛布団を提供すること。
【解決手段】羽毛布団F1は、羽毛層と、羽毛層の外周側を全周にわたって覆うように配置される真綿層と、を有した二層構造とされる。羽毛層と真綿層とは、袋状の隔壁部によって、相互に区画される。真綿層の外周側を覆う外袋部9が、内表面を、真綿層を滑らせがたく構成される。外袋部9におけるの短辺9a,9b側に、係止時に、少なくとも外袋部9及び真綿層にタックを形成するようにして、短辺9a,9bの長さ寸法を縮め可能な一対の係止部10L,10Rが、形成される。係止部10L,10Rは、短辺9a,9bの中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成される。
【選択図】図1
【解決手段】羽毛布団F1は、羽毛層と、羽毛層の外周側を全周にわたって覆うように配置される真綿層と、を有した二層構造とされる。羽毛層と真綿層とは、袋状の隔壁部によって、相互に区画される。真綿層の外周側を覆う外袋部9が、内表面を、真綿層を滑らせがたく構成される。外袋部9におけるの短辺9a,9b側に、係止時に、少なくとも外袋部9及び真綿層にタックを形成するようにして、短辺9a,9bの長さ寸法を縮め可能な一対の係止部10L,10Rが、形成される。係止部10L,10Rは、短辺9a,9bの中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、羽毛層と、羽毛層の外周側を全周にわたって覆うように配置される真綿層と、を有した二層構造の羽毛布団に関する。
従来、羽毛層の外周側に、羽毛より重く、かつ、保温性及び吸湿性の良好な真綿を配置させることにより、保温性や身体へのフィット性を向上させた二層構造の羽毛布団があった(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の羽毛布団においても、羽毛布団が単なる扁平な長方形状であることから、就寝時等において身体にかけた際に、身体に円滑に沿わせがたく、使用時の身体へのフィット性を向上させる点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、使用時の身体へのフィット性を一層向上させることが可能な羽毛布団を提供することを目的とする。
本発明に係る羽毛布団は、羽毛層と、羽毛層の外周側を全周にわたって覆うように配置される真綿層と、を有した二層構造とされ、
羽毛層と真綿層とは、袋状の隔壁部によって、相互に区画され、
真綿層の外周側を覆う外袋部が、内表面を、真綿層を滑らせがたく構成される略長方形状の羽毛布団において、
外袋部における少なくとも一方の短辺側に、係止時に、少なくとも外袋部及び真綿層にタックを形成するようにして、短辺の長さ寸法を縮め可能な一対の係止部が、形成され、
係止部は、短辺の中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成されていることを特徴とする。
羽毛層と真綿層とは、袋状の隔壁部によって、相互に区画され、
真綿層の外周側を覆う外袋部が、内表面を、真綿層を滑らせがたく構成される略長方形状の羽毛布団において、
外袋部における少なくとも一方の短辺側に、係止時に、少なくとも外袋部及び真綿層にタックを形成するようにして、短辺の長さ寸法を縮め可能な一対の係止部が、形成され、
係止部は、短辺の中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成されていることを特徴とする。
本発明の羽毛布団では、外袋部における少なくとも一方の短辺側に、一対の係止部が、少なくとも左右方向に沿って離れた2箇所に形成されており、この係止部の係止時には、少なくとも外袋部及び真綿層にタックが形成されることとなる。そのため、就寝時等において身体にかけた際に、肩口のあたりに位置する短辺側の部位を、少なくとも2つのタックを設け、このタックの部位で屈曲させることにより、羽毛布団を、就寝時の身体に沿うように立体的に配置させることができて、使用時に、羽毛布団が身体から滑り落ちることを抑制できる。また、本発明の羽毛布団では、羽毛層の外周側に、羽毛より重い真綿層を配置させ、この真綿層は、外袋部の内表面に対して滑り難く、外袋部に対して位置ずれし難いことから、全域にわたって羽毛層を略均等に押えることができ、羽毛布団自体の自重自体によっても、羽毛布団を、身体との間に大きな隙間が生じることを抑制して、身体に沿わせることができる。そのため、係止部を係止させて、少なくとも2つのタックを設けることと相まって、身体と羽毛布団との間に隙間が生じることを抑制でき、身体への良好なフィット性を確保することができる。
したがって、本発明の羽毛布団では、使用時の身体へのフィット性を一層向上させることができる。
また、本発明の羽毛布団において、係止部を、外袋部において、対向して配置される2つの短辺に、それぞれ、形成させる構成とすれば、使用時に、どちらの短辺を頭側にしてもよく、使い勝手が良好となり、また、対向して配置される2つの短辺側の係止部を、ともに、係止させて使用すれば、羽毛布団全体が立体的に配置されることとなり、身体の周囲を略全面にわたって隙間なく覆うような立体状となって好ましい。
さらに、上記構成の羽毛布団において、一対の係止部を、それぞれ、外袋部の外周縁から突出させて形成する構成とすれば、係止部が、真綿層や羽毛層の配置される領域から外れて配置されることとなり、真綿や羽毛への影響を極力小さくして、係止部を配置させることができて、係止部の配置部位から真綿や羽毛がはみ出ることを抑制できて、好ましい。
さらに、上記構成の羽毛布団を、羽毛と、羽毛を収納させるための内袋部と、を有した羽毛布団本体と、
真綿と、真綿を内部に収納させた二重袋部と、を有して、羽毛布団本体を内部に収納させて、羽毛布団本体の外周側を全周にわたって覆い可能とされるカバー部と、
を備える構成とし、
内袋部と、二重袋部における真綿の内周側に配置される内周壁と、により、隔壁部を構成し、
二重袋部における真綿の外周側に配置される外周壁により、外袋部を、構成することが、好ましい。
真綿と、真綿を内部に収納させた二重袋部と、を有して、羽毛布団本体を内部に収納させて、羽毛布団本体の外周側を全周にわたって覆い可能とされるカバー部と、
を備える構成とし、
内袋部と、二重袋部における真綿の内周側に配置される内周壁と、により、隔壁部を構成し、
二重袋部における真綿の外周側に配置される外周壁により、外袋部を、構成することが、好ましい。
羽毛布団を上記構成とすれば、羽毛布団を、羽毛布団本体とカバー部とに容易に分離できることから、メンテナンス等が容易である。
さらにまた、上記構成の羽毛布団において、カバー部に、羽毛布団本体を出し入れ可能な開閉手段を、形成する構成とすれば、使用者が、容易に、羽毛布団本体とカバー部とを分離させることができることから、例えば、寒暖の差に応じて、カバー部を取り外した状態の羽毛布団本体単体を、使用することも可能となって、好ましい。
さらにまた、羽毛布団用カバーとして、袋状の外側袋部と内側袋部とを有した二重袋状として、内部に真綿を収納させ、
内側袋部を、羽毛布団を内部に収納可能とし、かつ、羽毛布団の外周側を全周にわたって覆い可能に構成し、
真綿の外周側を覆う外側袋部の内表面を、真綿を滑らせがたく構成し、
羽毛布団を出し入れ可能な開閉手段を、備え、
外側袋部における少なくとも一方の短辺側に、係止時に、タックを形成するようにして、短辺の長さ寸法を縮め可能な一対の係止部を、形成し、
係止部を、短辺の中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成させる構成としてもよい。
内側袋部を、羽毛布団を内部に収納可能とし、かつ、羽毛布団の外周側を全周にわたって覆い可能に構成し、
真綿の外周側を覆う外側袋部の内表面を、真綿を滑らせがたく構成し、
羽毛布団を出し入れ可能な開閉手段を、備え、
外側袋部における少なくとも一方の短辺側に、係止時に、タックを形成するようにして、短辺の長さ寸法を縮め可能な一対の係止部を、形成し、
係止部を、短辺の中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成させる構成としてもよい。
このような構成の羽毛布団用カバーは、既製品の羽毛布団を内部に収納させて使用することができ、例えば、手持ちの羽毛布団等、任意の羽毛布団を使用することができて、既製品の羽毛布団を使用した場合にも、就寝時等において身体にかけた際に、肩口のあたりに位置する短辺側の部位を、係止部相互を係止させることにより、カバーに生ずる少なくとも2つのタックの部位で、羽毛布団全体を屈曲させることにより、就寝時の身体に沿うように立体的に配置させることができて、使用時に、羽毛布団が身体から滑り落ちることを抑制できる。また、上記構成の羽毛布団用カバーは、羽毛より重い真綿を内部に収納させて構成されており、この真綿は、外側袋部の内表面に対して滑り難く、外側袋部に対して位置ずれし難いことから、全域にわたって羽毛を略均等に押えることができ、このカバーの自重自体によっても、羽毛布団を、身体との間に大きな隙間が生じることを抑制して、身体に沿わせることができる。そのため、係止部を係止させて、少なくとも2つのタックを設けることと相まって、身体と羽毛布団との間に隙間が生じることを抑制でき、身体への良好なフィット性を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態の羽毛布団F1は、図1,4に示すように、外形形状を略長方形板状として構成されるもので、図2,3に示すように、羽毛布団本体1と、羽毛布団本体1を内部に収納させるためのカバー部5と、を備える構成とされている。
羽毛布団本体1は、羽毛(羽毛層)2と、羽毛2を収納させるための内袋部3と、を備えている。内袋部3は、織布製とされ、詳細には、内部に収納させた羽毛2の飛び出しを抑制可能に、織目を細かく設定された織布にダウンプルーフ加工を施した基布を使用して、形成されている。この内袋部3は、実施形態の場合、羽毛2(羽毛層)と、カバー部5の真綿6(真綿層)とを区画する袋状の隔壁部を、構成している。実施形態の場合、羽毛布団本体1は、カバー部5から分離可能として、カバー部5に形成される後述するファスナー部11により、カバー部5に出し入れ自在とされている。
カバー部5は、図2,3に示すように、真綿(真綿層)6と、真綿6を内部に収納させた二重袋部7と、を有して構成されるもので、羽毛布団本体1を内部に収納させて、羽毛布団本体1の外周側を全周にわたって覆い可能に、構成されている。二重袋部7は、真綿6の内周側に配置される内周壁8と、真綿6の外周側に配置される外周壁9と、を備えるもので、内周壁8と外周壁9とは、それぞれ、袋状とされている。真綿6の内周側に配置される内周壁8は、羽毛布団本体1の内袋部3とともに、羽毛2(羽毛層)と、カバー部5の真綿6(真綿層)とを区画する袋状の隔壁部を、構成している。また、真綿6の外周側に配置される外周壁9は、羽毛布団F1の外壁となる外袋部を、構成している。内周壁8及び外周壁9は、織布製とされ、詳細には、内部に収納させた真綿6の飛び出しを抑制可能で、かつ、羽毛布団本体1の内袋部3よりも織目を荒く設定された織布から、形成されている。そして、実施形態の場合、二重袋部7において、真綿6の外周側を覆う外周壁9(外袋部)は、真綿6と接触する内表面を、真綿(真綿層)6に対する摩擦力を大きく設定されて、真綿6を滑らせ難い織布から、構成されている。具体的には、実施形態の場合、外周壁9と内周壁8とは、ともに、真綿6を滑らせ難い「日清紡エジプシャン21」(日清紡ホールディングス株式会社製)を使用して、形成されている。
外周壁9(外袋部)において、対向して配置される2つの短辺9a,9bには、図1,4に示すように、係止部としての一対のスナップボタン10L,10Rが、それぞれ、2箇所ずつに、形成されている。一対のスナップボタン10L,10Rは、短辺9a,9bに沿った方向側で離隔して配置される雌型部10aと雄型部10bとを有し、相互に係止可能に構成されている。各一対のスナップボタン10L,10Rは、外周壁9(外袋部)の短手方向側の中心線L1から左右の外方にずれた位置であって、それぞれ、この中心線L1を中心として略左右対称となる位置に、配置されている。実施形態の場合、各スナップボタン10L,10Rは、外周壁9の端縁9c近傍において、それぞれ、短辺9a,9bを略三等分するような位置に、配置されている。また、実施形態の場合、各スナップボタン10L,10Rの雌型部10a及び雄型部10bは、図1,3に示すように、外周壁9の端縁9c近傍であって、羽毛布団本体1の外方となる位置において、それぞれ、カバー部5全体(外周壁9と、外周壁9の間に挟んだ内周壁8)を挟持させるようにして、配置されている。すなわち、各スナップボタン10L,10Rは、羽毛布団本体1から外れた領域において、カバー部5を部分的に圧縮させるようにして、配置されている。また、各スナップボタン10L,10Rにおいて、雌型部10aと雄型部10bとの離隔距離は、相互に係止させた際に、カバー部5全体に、外周壁9の端縁9cから、短辺9a,9bと略直交するように延びるようなタックT1(図5参照)を形成可能な寸法に、設定されている。そして、実施形態のカバー部5では、各スナップボタン10L,10Rの雌型部10aと雄型部10bとを係止させれば、カバー部5(外周壁9)の短辺9a,9b側の端縁9c近傍の部位は、短辺9a,9b自体の長さ寸法を縮めつつ、このスナップボタン10L,10Rの位置を屈曲点として、屈曲可能な態様となる。
また、カバー部5において、一方の長辺5a側には、図4に示すように、内部に羽毛布団本体1を出し入れ可能とする開閉手段としてのファスナー部11が、形成されている。
第1実施形態の羽毛布団F1では、外袋部を構成するカバー部5の外周壁9の短辺9a,9b側に、一対のスナップボタン10L,10R(係止部)が、左右方向に沿って離れた2箇所に形成されており、各スナップボタン10L,10Rの係止時には、カバー部5(外周壁9及び真綿6)にタックT1,T1が形成されることとなる。そのため、就寝時等において身体Bにかけた際に肩口のあたりに位置する外周壁9(外袋部)の短辺9a側の部位(羽毛布団F1の短辺側の部位)を、2つのタックT1,T1を設け、このタックT1の部位で屈曲させることにより、図6に示すように、羽毛布団F1を、就寝時の身体Bに沿うように立体的に配置させることができて、使用時に、羽毛布団F1が身体Bから滑り落ちることを抑制できる。また、第1実施形態の羽毛布団F1では、羽毛層(羽毛2)の外周側に、羽毛2より重い真綿層(真綿6)を配置させ、この真綿6は、外周壁9の内表面に対して滑り難く、外周壁9に対して位置ずれし難いことから、全域にわたって羽毛2を略均等に押えることができ、羽毛布団F1自体の自重自体によっても、羽毛布団F1を、身体Bとの間に大きな隙間が生じることを抑制して、身体Bに沿わせることができる。そのため、各スナップボタン10L,10Rを係止させて、2つのタックT1,T1を設けることと相まって、身体Bと羽毛布団F1との間に隙間が生じることを抑制でき、身体Bへの良好なフィット性を確保することができる。
したがって、第1実施形態の羽毛布団F1では、使用時の身体Bへのフィット性を一層向上させることができる。
また、第1実施形態の羽毛布団F1では、係止部としてのスナップボタン10L,10Rを、カバー部5の外周壁9において、対向して配置される2つの短辺9a,9bに、それぞれ、形成していることから、使用時に、どちらの短辺9a,9bを頭側にしてもよく、使い勝手が良好である。また、対向して配置される2つの短辺9a,9b側のスナップボタン10L,10Rを、ともに、係止させて使用すれば、羽毛布団F1全体が立体的に配置されることとなり、身体の周囲を略全面にわたって隙間なく覆うような立体状となって、寝袋のように、身体の周囲を隙間なく覆うことができ、暖められた空気が逃げることを極力抑制できて、快適に使用することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、係止部としてのスナップボタンを、外周壁における一方の短辺側のみに、配置させる構成としてもよい。
さらに、第1実施形態の羽毛布団F1は、羽毛布団本体1と、羽毛布団本体1の外周側を覆うカバー部5と、を備える構成としていることから、羽毛布団を、羽毛布団本体1とカバー部5とに容易に分離できて、メンテナンス等が容易である。なお、このような点を考慮しなければ、後述する第2実施形態のごとく、羽毛布団を、羽毛布団本体とカバー部とに分離不能な構成としてもよい。
さらにまた、第1実施形態の羽毛布団F1は、カバー部5に、羽毛布団本体1を出し入れ可能な開閉手段としてのファスナー部11を形成していることから、使用者が、容易に、羽毛布団本体1とカバー部5とを分離させることができ、例えば、寒暖の差に応じて、カバー部5を取り外した状態の羽毛布団本体1単体を、使用することもできる。勿論、このような点を考慮しなければ、カバー部に、開閉手段を配置させない構成としてもよい。
次に、第2実施形態の羽毛布団F2について説明をする。第2実施形態の羽毛布団F2は、図7に示すように、外形形状を略長方形板状として構成されるもので、図8に示すように、二重袋状の袋部16の内部に、羽毛14と真綿15とを、それぞれ収納させて構成される。詳細には、第2実施形態の羽毛布団F2では、袋部16において内側に配置される内袋部17の内部に羽毛14を収納させ、外側に配置される外袋部18と内袋部17との間に真綿15を収納させて、羽毛14(羽毛層)と真綿15(真綿層)とを二層構造としている。すなわち、この第2実施形態の羽毛布団F2では、内袋部17が、羽毛14(羽毛層)と真綿15(真綿層)とを区画する袋状の隔壁部を構成している。第2実施形態の羽毛布団F2では、羽毛14の外周側を覆う内袋部17は、前述の第1実施形態の羽毛布団F1における内袋部3と同様に、内部に収納させた羽毛14の飛び出しを抑制可能に、織目を細かく設定された織布にダウンプルーフ加工を施した基布を使用して、形成されている。また、真綿15の外周側を覆う外袋部18は、前述の第1実施形態の羽毛布団F1における外周壁9と同様に、真綿15と接触する内表面を、真綿15(真綿層)に対する摩擦力を大きく設定されて真綿15を滑らせ難い「日清紡エジプシャン21」(日清紡ホールディングス株式会社製)を使用して、形成されている。
外袋部18において、対向して配置される2つの短辺18a,18bには、一対の係止部20L,20Rが、それぞれ、2箇所ずつに、形成されている(図7参照)。各一対の係止部20L,20Rは、外袋部18の短手方向側の中心線L2から左右の外方にずれた位置であって、それぞれ、この中心線L2を中心として、略左右対称となる位置に、配置されている。実施形態の場合、各係止部20L,20Rは、外袋部18の外周縁18cから外方向に突出するように形成されるとともに、外袋部18の短辺18a,18bをそれぞれ略三等分するような位置に、配置されている。各係止部20L,20Rは、図7,9に示すように、短辺18a,18bに沿った方向側で離隔して配置される係止片部21と被係止部22とを備えている。係止片部21は、一端側を外袋部18に連結させた可撓性を有した帯片状の部材から構成されるもので、先端側と中間部位とに、一対のスナップボタン21aを配置させて構成されている。被係止部22は、可撓性を有した帯状体の両端を、外袋部18に連結させたループ状として、係止片部21を挿通可能に構成されている。そして、係止片部21を、先端側を被係止部22に挿通させた状態で、スナップボタン21a相互を係止させれば、図9に示すように、係止片部21と被係止部22とを係止させることができて、被係止部22と係止片部21との間の部位の長さを縮めるようにして、羽毛布団F2(外袋部18)の短辺18a,18b側に、タックT2を形成することができる。なお、この係止片部21と被係止部22との離隔距離は、相互に係止させた際に、羽毛布団F2全体に、外袋部18の端縁18cから、短辺18a,18bと略直交するように延びるようなタックT2を形成可能な寸法に、設定されている。
この第2実施形態の羽毛布団F2においても、外袋部18の短辺18a,18b側に、一対の係止部20L,20Rが、左右方向に沿って離れた2箇所に形成されており、各係止部20L,20Rの係止時には、外袋部18及び真綿15を含めた羽毛布団F2全体に、タックT2,T2が形成されることとなる。そのため、タックT2,T2の部位で屈曲させることにより、就寝時の身体に沿うように立体的に配置させることができて、使用時に、羽毛布団F2が身体から滑り落ちることを抑制できる。また、第2実施形態の羽毛布団F2においても、羽毛層(羽毛14)の外周側に、羽毛14より重い真綿層(真綿15)を配置させ、真綿15は、外袋部18の内表面に対して滑り難く、外袋部18に対して位置ずれし難いことから、全域にわたって羽毛14を略均等に押えることができ、羽毛布団F2自体の自重自体によっても、羽毛布団F2を、身体との間に大きな隙間が生じることを抑制して、身体に沿わせることができる。そのため、各係止部20L,20Rを係止させて、2つのタックT2,T2を設けることと相まって、身体と羽毛布団F2との間に隙間が生じることを抑制でき、身体への良好なフィット性を確保することができる。
したがって、第2実施形態の羽毛布団F2においても、使用時の身体へのフィット性を一層向上させることができる。
また、第2実施形態の羽毛布団F2では、一対の係止部20L,20Rを、それぞれ、外袋部18の外周縁18cから突出させて形成していることから、係止部20L,20Rが、真綿層(真綿15)や羽毛層(羽毛14)の配置される領域から外れて配置されることとなり、真綿15や羽毛14への影響を極力小さくして、係止部20L,20Rを配置させることができて、係止部20L,20Rの配置部位から真綿や羽毛がはみ出ることを抑制できる。なお、このような点を考慮しなければ、上述した第1実施形態の羽毛布団の如く、係止部を、外袋部(外周壁)の領域内に、配置させる構成としてもよい。
さらに、第2実施形態の羽毛布団F2では、一対の係止部20L,20Rは、一対のスナップボタン21aを有した係止片部21と、ループ状の被係止部22とを備える構成であることから、それぞれ、係止片部21をループ状の被係止部22に挿通させた状態で、係止片部21に設けられる一対のスナップボタン21a相互を係止させることにより、係止可能であり、係止片部21の被係止部22への係止作業が容易である。なお、外袋部の外周縁から突出させて配置される係止部の構成は、実施形態に限られるものではなく、例えば、外袋部の外周縁から突出して配置される二本の係止片部に、それぞれ、一対のスナップボタンを配置させ、スナップボタン相互を係止させる構成のものや、外袋部の外周縁から突出して配置される係止片部に、ループ状の被係止部を係止可能なボタンを配置させ、被係止部をボタンに引っかけるようにして、係止させる構成のもの等を、例示できる。
また、第1実施形態の羽毛布団F1に使用されるカバー部5を、羽毛布団用カバーとして、任意の羽毛布団を内部に収納させるようにして、使用してもよい。このような羽毛布団用カバーは、既製品の羽毛布団を内部に収納させて使用することができ、例えば、手持ちの羽毛布団等、任意の羽毛布団を使用することができる。そして、既製品の羽毛布団を使用した場合にも、就寝時等において身体にかけた際に、肩口のあたりに位置するカバーの短辺側の部位を、係止部相互を係止させることにより、カバーに生ずる少なくとも2つのタックの部位で、羽毛布団全体を屈曲させることにより、就寝時の身体に沿うように立体的に配置させることができて、使用時に、羽毛布団が身体から滑り落ちることを抑制できる。また、このような構成の羽毛布団用カバーは、羽毛より重い真綿を内部に収納させて構成されており、この真綿は、外周壁(外側袋部)の内表面に対して滑り難く、外周壁(外側袋部)に対して位置ずれし難いことから、全域にわたって羽毛を略均等に押えることができ、このカバーの自重自体によっても、羽毛布団を、身体との間に大きな隙間が生じることを抑制して、身体に沿わせることができる。そのため、係止部を係止させて、少なくとも2つのタックを設けることと相まって、身体と羽毛布団との間に隙間が生じることを抑制でき、身体への良好なフィット性を確保することができる。
なお、第1,第2実施形態の羽毛布団F1,F2では、係止部としてのスナップボタン10L,10R、及び、係止部20L,20Rを、それぞれ、2箇所ずつに配置させているが、係止部の配置数はこれに限られるものではなく、3箇所以上に配置させてもよい。しかしながら、製造コストと使い勝手とを考慮すれば、係止部を、左右対称となる2箇所に配置させることが好ましい。また、係止部の形状も、実施形態に限られるものではなく、相互に係止で、かつ、係止解除も容易な構成であれば、任意の係止部材を使用することができる。勿論、第1実施形態のタイプの羽毛布団に第2実施形態の羽毛布団に使用される係止部を設け、逆に、第2実施形態のタイプの羽毛布団に第1実施形態の羽毛布団に使用される係止部を設ける構成としてもよい。
1…羽毛布団本体、2…羽毛(羽毛層)、3…内袋部(隔壁部)、5…カバー部、6…真綿(真綿層)、7…二重袋部、8…内周壁(隔壁部)、9…外周壁(外袋部)、9a,9b…短辺、10L,10R…スナップボタン(係止部)、11…ファスナー部(開閉手段)、14…羽毛(羽毛層)、15…真綿(真綿層)、17…内袋部(隔壁部)、18…外袋部、18a,18b…短辺、20L,20R…係止部、21…係止片部、21a…スナップボタン、22…被係止部、T1,T2…タック、F1,F2…羽毛布団。
Claims (6)
- 羽毛層と、該羽毛層の外周側を全周にわたって覆うように配置される真綿層と、を有した二層構造とされ、
前記羽毛層と前記真綿層とは、袋状の隔壁部によって、相互に区画され、
前記真綿層の外周側を覆う外袋部が、内表面を、前記真綿層を滑らせがたく構成される略長方形状の羽毛布団において、
前記外袋部における少なくとも一方の短辺側に、係止時に、少なくとも前記外袋部及び前記真綿層にタックを形成するようにして、前記短辺の長さ寸法を縮め可能な一対の係止部が、形成され、
該係止部は、前記短辺の中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成されていることを特徴とする羽毛布団。 - 前記係止部が、前記外袋部において、対向して配置される2つの短辺に、それぞれ、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の羽毛布団。
- 一対の前記係止部が、それぞれ、前記外袋部の外周縁から突出して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の羽毛布団。
- 羽毛と、該羽毛を収納させるための内袋部と、を有した羽毛布団本体と、
真綿と、該真綿を内部に収納させた二重袋部と、を有して、前記羽毛布団本体を内部に収納させて、前記羽毛布団本体の外周側を全周にわたって覆い可能とされるカバー部と、
を備える構成とされ、
前記内袋部と、前記二重袋部における前記真綿の内周側に配置される内周壁と、が、前記隔壁部を構成し、
前記二重袋部における前記真綿の外周側に配置される外周壁が、前記外袋部を、構成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の羽毛布団。 - 前記カバー部に、前記羽毛布団本体を出し入れ可能な開閉手段が、形成されていることを特徴とする請求項4に記載の羽毛布団。
- 袋状の外側袋部と内側袋部とを有した二重袋状として、内部に真綿が収納され、
前記内側袋部が、羽毛布団を内部に収納可能とし、かつ、前記羽毛布団の外周側を全周にわたって覆い可能に構成され、
前記真綿の外周側を覆う前記外側袋部が、内表面を、前記真綿を滑らせがたく構成され、
前記羽毛布団を出し入れ可能な開閉手段を、備え、
前記外側袋部における少なくとも一方の短辺側に、係止時に、タックを形成するようにして、前記短辺の長さ寸法を縮め可能な一対の係止部が、形成され、
該係止部は、前記短辺の中心から左右の外方にずれた位置であって、少なくとも略左右対称となる2箇所に、形成されていることを特徴とする羽毛布団用カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014007237A JP2015134115A (ja) | 2014-01-17 | 2014-01-17 | 羽毛布団 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014007237A JP2015134115A (ja) | 2014-01-17 | 2014-01-17 | 羽毛布団 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015134115A true JP2015134115A (ja) | 2015-07-27 |
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ID=53766467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014007237A Pending JP2015134115A (ja) | 2014-01-17 | 2014-01-17 | 羽毛布団 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015134115A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105411297A (zh) * | 2015-12-31 | 2016-03-23 | 浙江银桑丝绸家纺有限公司 | 方便更换被芯的被套及被子 |
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2014
- 2014-01-17 JP JP2014007237A patent/JP2015134115A/ja active Pending
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CN105411297A (zh) * | 2015-12-31 | 2016-03-23 | 浙江银桑丝绸家纺有限公司 | 方便更换被芯的被套及被子 |
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