JP2015133834A - 無線電力伝送装置及びその製造方法 - Google Patents

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尚 津田
畑中 武蔵
Takezo Hatanaka
武蔵 畑中
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Abstract

【課題】被給電機器の負荷が変動したときに、被給電機器の負荷の変動傾向に合わせて、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を変動させることができるようにした無線電力伝送装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】給電共振器及び受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値が、二つのピーク帯域を有し、給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、伝送特性『S21』の二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数帯域に設定し、被給電機器における負荷変動範囲の最高値において、少なくとも電力の電源周波数に対する被給電機器を含む無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定した無線電力伝送装置。
【選択図】図10

Description

本発明は、給電モジュールから受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置、及び、その無線電力伝送装置の製造方法に関する。
近年、ノート型PC、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、携帯ゲーム機、イヤホン型音楽プレイヤー、無線式ヘッドセット、補聴器、レコーダーなど人が携帯しながら使用できる携帯型の電子機器が急速に普及してきている。そして、これらの携帯型の電子機器の多くには充電池が搭載されており、定期的な充電が必要とされる。この電子機器に搭載された充電池への充電作業を簡易にするために、充電器に搭載された給電モジュールと電子機器に搭載された受電モジュールとの間で無線による電力伝送を利用した給電技術(磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送技術)により、充電池を充電する機器が増えつつある。
例えば、無線電力伝送技術としては、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う技術や(例えば、特許文献1参照)、給電モジュール及び受電モジュールが備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う技術が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
また、充電池(例えば、リチウムイオン二次電池など)を充電する方式に関しては、定電流定電圧充電方式が知られている。そして、上記無線による電力伝送を行う無線電力伝送装置によって、リチウムイオン二次電池を定電流定電圧充電方式によって充電する場合、定電流充電(CC)から定電圧充電(CV)に移行したときに、充電池に供給される電流値が減衰し、充電池を含めた被給電機器(充電池、安定回路、充電回路などが含まれる)の負荷インピーダンスの値が上がることになる(負荷変動)。
そうすると、被給電機器を含めた無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスも変動することになるが、仮に、被給電機器の負荷インピーダンスの値の上昇に応じて、被給電機器を含めた無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスを上昇させることが実現できれば、被給電機器の負荷インピーダンスの上昇に合わせて、被給電機器を含めた無線電力伝送装置の入力電流を小さくすることができ、被給電機器を含めた無線電力伝送装置での消費電力を低減させることが可能となる。
この点、被給電機器の負荷インピーダンスの値の上昇に応じて、被給電機器を含めた無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスを上昇させるために、別個にインピーダンス整合器を設けることが考えられる。
特許第4624768号公報 特開2013−239692号公報
しかしながら、別個にインピーダンス整合器を設けることは、携帯性・コンパクト化・低コスト化が求められる携帯電子機器においては、部品点数が多くなってしまい不都合である。
換言すれば、無線電力伝送装置に新たな機器を追加せずに、被給電機器の負荷インピーダンスの値の上昇に応じて、被給電機器を含めた無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスを上昇させることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、新たな機器を追加せずに、被給電機器の負荷が変動したときに、被給電機器の負荷の変動傾向に合わせて、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を変動させることができるようにした無線電力伝送装置及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための発明の一つは、少なくとも給電共振器を備えた給電モジュールから、負荷変動する被給電機器が接続された、少なくとも受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置であって、
前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有し、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、前記伝送特性の二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数帯域に設定し、
前記被給電機器における負荷変動範囲の最高値において、少なくとも前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定したことを特徴としている。
上記構成によれば、被給電機器の負荷が変動したときに、被給電機器の負荷の変動傾向に合わせて、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を変動させることができる。例えば、被給電機器の負荷が上昇した場合、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を上昇させることができる。これにより、被給電機器の負荷が上昇した場合、被給電機器を含めた無線電力伝送装置の入力電流を小さくすることができ、被給電機器の負荷が上昇した際における消費電力を低減させることができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、 前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する複数の回路素子の各素子値をパラメータとして、当該パラメータをそれぞれ変えることにより、前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有し、且つ、前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定したことを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュール及び受電モジュールを構成する複数の回路素子の各素子値を相互に調整することにより、給電共振器及び受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値を二つのピーク帯域を有し、且つ、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、 前記給電モジュール、及び、前記受電モジュールが有するコイル間における結合係数の値を調整することにより、前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有し、且つ、前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定したことを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュール、及び、受電モジュールが有するコイル間における結合係数の値を変えることにより、給電共振器及び受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値を二つのピーク帯域を有し、且つ、電力の電源周波数に対する無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が二つのピーク帯域を有するように設定することができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュール、及び、前記受電モジュールが有するコイル間における結合係数の値は、前記コイル間の距離を変化させることにより調整されることを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュール、及び、受電モジュールが有するコイル間における結合係数の値を、コイル間の距離を変化させることにより調整することができる。これにより、コイル間の距離を物理的に変化させるという簡易な設計によって調整が可能となる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、前記伝送特性の二つのピーク帯域のうち高周波側に形成されるピーク帯域に対応する周波数帯域に設定したことを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、伝送特性の二つのピーク帯域のうち高周波側に形成されるピーク帯域に対応する周波数帯域に設定することにより、給電共振器と受電共振器との間に、付近の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することが可能となる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、前記伝送特性の二つのピーク帯域のうち低周波側に形成されるピーク帯域に対応する周波数帯域に設定したことを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、伝送特性の二つのピーク帯域のうち低周波側に形成されるピーク帯域に対応する周波数帯域に設定することにより、給電共振器及び受電共振器の外側に、付近の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することが可能となる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、少なくとも給電共振器を備えた給電モジュールから、負荷変動する被給電機器が接続された、少なくとも受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有するように設定する工程と、
前記被給電機器における負荷変動範囲の最高値において、少なくとも前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定する工程と、
を含むことを特徴としている。
上記方法により製造された無線電力伝送装置によれば、被給電機器の負荷が変動したときに、被給電機器の負荷の変動傾向に合わせて、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を変動させることができる。例えば、被給電機器の負荷が上昇した場合、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を上昇させることができる。これにより、被給電機器の負荷が上昇した場合、被給電機器を含めた無線電力伝送装置の入力電流を小さくすることができ、被給電機器の負荷が上昇した際における消費電力を低減させることができる。
新たな機器を追加せずに、被給電機器の負荷が変動したときに、被給電機器の負荷の変動傾向に合わせて、被給電機器を含む無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスの値を変動させることができるようにした無線電力伝送装置及びその製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る無線電力伝送装置を搭載した充電器及び無線式ヘッドセットの説明図である。 無線電力伝送装置の概略説明図である。 無線電力伝送装置の等価回路の説明図である。 共振器間の伝送特性『S21』が二つのピークを有するときの説明図である。 ネットワークアナライザに接続した無線電力伝送装置の説明図である。 逆相共振モードにおける磁界ベクトル図である。 同相共振モードにおける磁界ベクトル図である。 リチウムイオン二次電池の充電特性を示すグラフである。 無線電力伝送における、コイル間距離と結合係数との関係を示すグラフである。 実施例1に係る測定結果を示す説明図である。 実施例2に係る測定結果を示す説明図である。 実施例3に係る測定結果を示す説明図である。 実施例4に係る測定結果を示す説明図である。 比較例に係る測定結果を示す説明図である。 無線電力伝送装置を含む無線式ヘッドセット及び充電器の設計方法を説明したフローチャートである。
(実施形態)
以下に本発明に係る無線電力伝送装置、及び、無線電力伝送装置の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態では、図1に示すように、周辺の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G1(G2)を形成する、給電共振器22を備えた給電モジュール2及び受電共振器32を備えた受電モジュール3を主な構成要素とする無線電力伝送装置1を、給電モジュール2を搭載した充電器101、及び、受電モジュール3を搭載した無線式ヘッドセット102を例に説明する。なお、図1は、充電時における充電器101及び無線式ヘッドセット102の状態を示している。
(充電器101及び無線式ヘッドセット102の構成)
充電器101は、図1に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を有した給電モジュール2を備えている。また、無線式ヘッドセット102は、イヤホンスピーカ部102a、受電コイル31及び受電共振器32を有した受電モジュール3を備えている。そして、給電モジュール2の給電コイル21には、給電モジュール2に供給する電力の電源周波数を所定の値に設定した、発振回路を備えた交流電源6が接続されている。また、受電モジュール3の受電コイル31には、受電された交流電力を整流化する安定回路7及び過充電を防止する充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9が接続されている。そして、安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9は、受電共振器32の内周側に位置するように配置されている(なお、図面では、説明の都合上、安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9を受電共振器32の外に図示している)。詳細は後述するが、これら安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9が配置された、受電共振器32の内周側には、充電時に、周辺の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G1が形成される。なお、本実施形態における安定回路7、充電回路8、及び、リチウムイオン二次電池9は、図1及び図2に示すように、最終的な電力の給電先となる被給電機器10であり、被給電機器10は、受電モジュール3に接続された電力の給電先の機器全体の総称である。
また、図示しないが、充電器101には、無線式ヘッドセット102を収納するための、無線式ヘッドセット102の形状に即した収納溝が設けられており、この充電器101の収納溝に無線式ヘッドセット102を収納することにより、充電器101が備える給電モジュール2と無線式ヘッドセット102が備える受電モジュール3とが対向配置されるように無線式ヘッドセット102を位置決めすることができるようになっている。
給電コイル21は、交流電源6から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器22に供給する役割を果たす。この給電コイル21は、図3に示すように、抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路を構成している。なお、コイルL部分には、ソレノイドコイルを使用している。また、給電コイル21を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとしており、本実施形態では、給電コイル21を構成する抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、給電コイル21に流れる電流をIする。なお、電流Iは、無線電力伝送装置1に入力される入力電流Iinと同義である。また、本実施形態では、給電コイル21にRL回路を例に挙げて説明しているが、RLC回路の構成としてもよい。
受電コイル31は、給電共振器22から受電共振器32に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によって受電し、安定回路7及び充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9に供給する役割を果たす。この受電コイル31は、給電コイル21同様に、図3に示すように、抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路を構成している。なお、コイルL部分には、ソレノイドコイルを使用している。また、受電コイル31を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとしており、本実施形態では、受電コイル31を構成する抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、受電コイル31に接続された被給電機器10(安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9)の合計の負荷インピーダンスをZとする。また、受電コイル31に流れる電流をIする。なお、被給電機器10の合計の負荷インピーダンスをZとしているが、便宜的にRと置き換えてもよい。また、本実施形態では、受電コイル31にRL回路を例に挙げて説明しているが、RLC回路の構成としてもよい。
給電共振器22は、図3に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。また、受電共振器32は、図3に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。そして、給電共振器22及び受電共振器32は、それぞれ共振回路となり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。ここで、磁界共鳴状態(共振現象)とは、2つ以上のコイルが共振周波数帯域において共振することをいう。また、給電共振器22を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電共振器22を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、受電共振器32を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電共振器32を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとする。また、給電共振器22に流れる電流をIとし、受電共振器32に流れる電流をIとする。
また、給電共振器22、及び、受電共振器32における共振回路としてのRLC回路では、インダクタンスをL、コンデンサ容量をCとすると、(式1)によって定まるfoが共振周波数となる。
・・・(式1)
また、給電共振器22及び受電共振器32には、ソレノイドコイルを使用している。また、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は一致させている。なお、給電共振器22及び受電共振器32は、コイルを使用した共振器であれば、スパイラル型やソレノイド型などのコイルであってもよい。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離をd12とし、給電共振器22と受電共振器32との間の距離をd23とし、受電共振器32と受電コイル31との間の距離をd34としている(図2及び図3参照)。
また、図3に示すように、給電コイル21のコイルLと給電共振器22のコイルLとの間の相互インダクタンスをM12、給電共振器22のコイルLと受電共振器32のコイルLとの間の相互インダクタンスをM23、受電共振器32のコイルLと受電コイル31のコイルLとの間の相互インダクタンスをM34としている。また、無線電力伝送装置1において、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk12と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk23と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk34と表記している。
なお、上記構成による無線電力伝送装置1(安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9含む)の回路図を示すと図2の下図のようになる。これは、無線電力伝送装置1全体を一つの入力インピーダンスZinに置き換えて示したものであり、無線電力伝送装置1に印加する電圧を電圧Vin、無線電力伝送装置1に入力する電流をIinとしている。
そして、この電流Iinを電圧Vin及び入力インピーダンスZinを踏まえた関係式で表すと(式2)のように示せる。
・・・(式2)
また、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinをより詳細に表すために、無線電力伝送装置1の構成を等価回路によって表すと図3に示すようになる。そして、図3の等価回路より、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinは、(式3)のように表記することができる。
・・・(式3)
そして、本実施形態における無線電力伝送装置1の給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31におけるインピーダンスZ、Z、Z、Z4、は、それぞれ(式4)のように表記することができる。
・・・(式4)
次に、(式3)に(式4)を導入すると、(式5)のようになる。
・・・(式5)
ここで、給電コイル21のRL回路のR、L、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRL回路のR、Lにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34は、設計・製造段階等で変更可能なパラメータとして機能する。
上記無線電力伝送装置1によれば、給電共振器22の共振周波数と受電共振器32の共振周波数とを一致させた場合、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界共鳴状態を創出することができる。給電共振器22及び受電共振器32が共振した状態で磁界共鳴状態が創出されると、給電共振器22から受電共振器32に電力を磁界エネルギーとして伝送することができる。そして、受電共振器32で受電された電力が受電コイル31、安定回路7及び充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9に給電されて充電される。
(磁界空間の形成)
本実施形態の無線電力伝送装置1では、給電モジュール2及び受電モジュール3の内部・周辺に発生する磁界の強度を抑制するために、磁界強度を弱めた磁界空間G1又は磁界空間G2を形成する。具体的には、図1〜図5に示すように、給電モジュール2の給電共振器22から受電モジュール3の受電共振器32に共振現象を利用した電力供給をする際に、給電共振器22及び受電共振器32の近辺に、周辺の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G1又は磁界空間G2を形成する。
磁界空間G1・G2を形成するためには、給電共振器22及び受電共振器32における、電源周波数に対する伝送特性『S21』を示すグラフが、二つのピーク帯域を有するように設定し、給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数に設定することにより実現する。本実施形態では、図1〜図5に示すように、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界空間G1を形成するために、電源周波数を、二つのピーク帯域のうち高周波側に形成されるピーク帯域に対応する電源周波数に設定する。なお、給電共振器22及び受電共振器32の外側に、磁界空間G2を形成したい場合は(図5参照)、電源周波数を、二つのピーク帯域のうち低周波側に形成されるピーク帯域に対応する電源周波数に設定する。
ここで、伝送特性『S21』とは、無線電力伝送装置1(給電モジュール2及び受電モジュール3)をネットワークアナライザ110(例えば、アジレント・テクノロジー株式会社製のE5061Bなど、図5参照)に接続して計測される信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど電力伝送効率が高いことを意味する。また、電力伝送効率とは、ネットワークアナライザ110に無線電力伝送装置1を接続した状態で、出力端子111から給電モジュール2に供給される電力に対する入力端子112に出力される電力の比率のことをいう。
具体的には、図5に示すように、ネットワークアナライザ110を使用して、給電共振器22及び受電共振器32における、電源周波数に対する伝送特性『S21』を、給電共振器22に供給する交流電力の電源周波数を変えながら解析する。この際、図4のグラフに示すように、横軸を出力端子111から出力される交流電力の電源周波数とし、縦軸を伝送特性『S21』として解析する。ここで、給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』を測定するにあたり、給電コイル21と給電共振器22との間の結合が強いと、給電共振器22と受電共振器32との間の結合状態に影響を与えてしまい、給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』の正確な測定ができないため、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12は、給電共振器22が十分に励振でき、給電共振器22による磁界を生成させ、かつ、給電コイル21と給電共振器22とができるだけ結合しない距離に保持する必要がある。また、同様の理由で受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34も、受電共振器32が十分に励振でき、受電共振器32による磁界を生成させ、かつ、受電共振器32と受電コイル31とができるだけ結合しない距離に保持する必要がある。そして、解析された給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』の解析波形が、図4に示すように、低周波数側に形成されるピーク帯域(f(Low P))と高周波数側に形成されるピーク帯域(f(High P))との二つのピーク帯域を有するように設定される(実線150参照)。
なお、上記のように給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』の解析波形が、低周波側と高周波側とにピークが分離して二つのピーク帯域を有するには、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23を調整したり、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、結合係数k23などの給電共振器22及び受電共振器32を構成する変更可能なパラメータを調整したりすることにより実現される。
そして、給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』の解析波形が、二つのピーク帯域を有する場合に、高周波数側に形成されるピーク帯域(f(High P))に、供給する交流電力の電源周波数を設定した場合、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、図6に示すように、給電共振器22に流れる電流の向き(22A)と受電共振器32に流れる電流の向き(32A)とが逆向きになる。その結果、図6の磁界ベクトル図に示すように、給電共振器22の内周側に発生する磁界と受電共振器32の内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の内周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の外周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G1を形成することができる。ここで、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きとなる共振状態を逆相共振モードと呼ぶことにする。
一方、給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』の解析波形が、二つのピーク帯域を有する場合に、低周波数側に形成されるピーク帯域(f(Low P))に、供給する交流電力の電源周波数を設定した場合、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、図7に示すように、給電共振器22に流れる電流の向き(22A)と受電共振器32に流れる電流の向き(32A)とが同じ向きになる。その結果、図7の磁界ベクトル図に示すように、給電共振器22の外周側に発生する磁界と受電共振器32の外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の外周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G2を形成することができる。ここで、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きとなる共振状態を同相共振モードと呼ぶことにする。
(被給電機器の負荷変動に伴う無線電力伝送装置の負荷変動)
ここでは、リチウムイオン二次電池を例に、リチウムイオン二次電池の負荷変動に伴う無線電力伝送装置1の負荷変動がどのような影響を与えるかを簡単に説明する。
本実施形態では、電力が給電される被給電機器10の一つとしてリチウムイオン二次電池9を使用している。そして、一般的に、リチウムイオン二次電池9を充電するには、定電流定電圧充電方式が使用されている。この定電流定電圧充電方式によるリチウムイオン二次電池9の充電では、図8(A)のリチウムイオン二次電池の充電特性に示すように、充電を開始してからしばらくの間は定電流による充電が行われる(CC:コンスタントカレント)。そして、定電流による充電が行われている間に電圧(Vch)が、所定の上限電圧(本実施形態では、4.2V)まで上昇する。電圧が上限電圧まで上昇すると、その上限電圧に保持されたまま定電圧による充電が行われる(CV:コンスタントボルテージ)。定電圧による充電が行われると、電流値(Ich)が減衰していき、所定の電流値、又は、所定時間経過後に充電完了となる。
そして、無線電力伝送装置1によって、リチウムイオン二次電池9を上記定電流定電圧充電方式によって充電する場合、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行したときに、図8(B)の被給電機器10を構成する安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9に係る負荷インピーダンスZの負荷変動特性に示すように、被給電機器10を構成する安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9に供給される電流値(Iin)が減衰することによって、定電圧充電(CV)においては、負荷インピーダンスZの値は上がることになる。即ち、本実施形態における被給電機器10(安定回路7、充電回路8、リチウムイオン二次電池9)全体としての負荷インピーダンスZの値は上がることになる(負荷変動)。
そして、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値の上昇に伴い、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinも変動することになる。ここで、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値の上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降してしまうと、一定電圧の下では、被給電機器10の負荷インピーダンスの上昇に合わせて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまう。
一方、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値の上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinを上昇させることができれば、一定電圧の下で、被給電機器10の負荷インピーダンスの上昇に合わせて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減させることが可能となる。例えば、充電の際(特にコンスタントボルテージに移行後)に消費される電力量を低減することができる。
即ち、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値の上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinを上昇させることができれば、被給電機器10の負荷変動に応じて被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減させることができる。例えば、被給電機器10にリチウムイオン二次電池9が含まれる場合であれば、リチウムイオン二次電池9の充電の際に消費される電力量を低減することができる。また、被給電機器10に直接電力を消費しながら可動する駆動機器を採用した場合(例えば、二次電池等を介さずに、供給電力で機器を直接駆動させるもの)、駆動機器の負荷が上昇した場合、それに伴い、駆動機器の消費電力を低減させることができる。
本実施形態では、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値の上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinを上昇させるために、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値が、二つのピーク帯域を有し、給電モジュール2に供給する電力の電源周波数を、伝送特性『S21』の二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数帯域に設定し(逆相共振モード、又は、同相共振モードに設定)、被給電機器10における負荷変動範囲の最高値において(例えば、負荷が50Ω〜200Ωで変動するならば、200Ωが負荷変動範囲の最高値になる)、少なくとも電力の電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有するように設定している。
また、本実施形態では、被給電機器10における負荷変動範囲の最高値において、少なくとも電力の電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有するように設定するために、給電モジュール2及び受電モジュール3を構成する複数の回路素子の各素子値をパラメータとして、当該パラメータをそれぞれ変えることにより実現している。
具体的には、給電コイル21のRL回路のR、L、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRL回路のR、Lにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、結合係数k12、k23、k34などが、設計・製造段階等で変更可能なパラメータとなる。なお、給電コイル21及び受電コイル31にRLC回路を使用した場合には、それぞれのRLC回路のコンデンサ容量も設計・製造段階等で変更可能なパラメータとなる。
なお、これらのパラメータは、上述した給電共振器22及び受電共振器32における伝送特性『S21』の解析波形を、低周波側と高周波側とにピークが分離して二つのピーク帯域を有するように設定するパラメータでもある。
また、給電モジュール、及び、受電モジュールが有するコイル間における結合係数k12、k23、k34、の値を調整する手法としては、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を変えること、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、受電コイル31のコイル径を変えること、給電共振器22の中心軸と受電共振器32の中心軸をずらす方法や、給電共振器22のコイル面と受電共振器32のコイル面に角度をつける方法や、給電コイル21・給電共振器22や受電共振器32・受電コイル31などの各素子(抵抗、コンデンサ、コイル)の容量を変化させる方法や、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を変える方法などが挙げられる。
ここで、一般的に、図9に示すように、無線電力伝送において、コイルとコイルとの間の距離と結合係数kとの関係は、コイルとコイルとの間の距離を縮める(短くする)と結合係数kの値が高くなる傾向がある。これを本実施形態に係る無線電力伝送装置1に当てはめると、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34をそれぞれ縮めることによって、給電コイル21(コイルL)と給電共振器22(コイルL)との間の結合係数k12、給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23、受電共振器32(コイルL)と受電コイル31(コイルL)との間の結合係数k34を高めることができる。逆に、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34をそれぞれ伸ばすことによって、給電コイル21(コイルL)と給電共振器22(コイルL)との間の結合係数k12、給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23、受電共振器32(コイルL)と受電コイル31(コイルL)との間の結合係数k34を低めることができる。
(実施例及び比較例)
次に、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を変えて、結合係数k12、k34を変化させた場合に、電力の電源周波数に対する、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinがどのような値を示すかを、条件を変えた実施例1〜4及び比較例により説明する。
実施例1〜4及び比較例では、無線電力伝送装置1をインピーダンスアナライザ(本実施形態では、アジレント・テクノロジー株式会社製のE5061Bを使用)に接続して、電源周波数に対する被給電機器10を含めた入力インピーダンスZinの値を測定する。なお、実施例1〜4及び比較例では、被給電機器10(安定回路7、充電回路8、及び、リチウムイオン二次電池9)の代わりに可変抵抗器(R)を接続して測定する。ここで、可変抵抗器(R)の値を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に変えて測定することによって、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値が変動する現象を疑似的に再現している。
また、実施例1〜4及び比較例で使用する無線電力伝送装置1は、給電コイル21は、抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路であり、コイルL部分は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径100mmφに設定している(共振なし)。受電コイル31は、抵抗器R、及び、コイルLを要素とするRL回路であり、コイルL部分は、給電コイル21同様に、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径100mmφに設定している(共振なし)。また、給電共振器22は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路であり、コイルL部分は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を2回巻きにしたコイル径100mmφのソレノイドコイルである。受電共振器32は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路であり、コイルL部分は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を2回巻きにしたコイル径100mmφのソレノイドコイルである。そして、給電共振器22、及び、受電共振器32における共振周波数は12.63MHzである。また、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23を120mmとして、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値が、低周波数側に形成されるピーク帯域(f(Low P))と高周波数側に形成されるピーク帯域(f(High P))との二つのピーク帯域を有するように設定している(図10〜14の実線150参照)。なお、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を測定条件に合わせて調整している。
(実施例1)
実施例1では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を40mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を40mmに設定したうえで、可変抵抗器(R)の値を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に変えた場合における、電源周波数に対する可変抵抗(被給電機器10に相当)を含めた無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を測定した(図10参照)。また、給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を、低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合(同相共振モード:12.53MHz)の測定値、共振周波数f0に設定した場合(共振周波数12.63MHz)の測定値、高周波数側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合(逆相共振モード:12.73MHz)の測定値を図10の表にまとめて示す。なお、実施例1では、図10に示すように、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値(実線150)、及び、給電コイル21、給電共振器22及び受電共振器32、受電コイル31における伝送特性『S21』の値(実線151)も測定している。その測定結果を図10に示す。
図10に示すように、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=25.0Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=24.4Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=23.9Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降していると言える。従って、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまうことが分かる。
一方、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=40.6Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=41.8Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=43.1Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=32.7Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=35.6Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=37.3Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、実施例1では、被給電機器10における負荷を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に設定し、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値が50Ω〜200Ωの間で負荷変動する現象を疑似的に再現している。そして、この負荷変動の最高値である200Ωにおいて、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図10の電源周波数に対する入力インピーダンスの項目の200Ωのグラフ参照)。なお、実施例1では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を40mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を40mmに設定することにより、負荷を50Ω、及び、100Ωにしたときでも、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図10参照)。
(実施例2)
実施例2では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を30mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を30mmに設定したうえで、可変抵抗器(R)の値を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に変えた場合における、電源周波数に対する可変抵抗(被給電機器10に相当)を含めた無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を測定した(図11参照)。また、給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を、低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合(同相共振モード:12.53MHz)の測定値、共振周波数f0に設定した場合(共振周波数12.63MHz)の測定値、高周波数側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合(逆相共振モード:12.73MHz)の測定値を図11の表にまとめて示す。なお、実施例2では、図11に示すように、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値(実線150)、及び、給電コイル21、給電共振器22及び受電共振器32、受電コイル31における伝送特性『S21』の値(実線152)も測定している。その測定結果を図11に示す。
図11に示すように、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=33.5Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=29.0Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=26.7Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降していると言える。従って、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまうことが分かる。
一方、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=55.2Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=57.5Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=60.4Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=40.0Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=47.7Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=52.4Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、実施例2では、被給電機器10における負荷を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に設定し、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値が50Ω〜200Ωの間で負荷変動する現象を疑似的に再現している。そして、この負荷変動の最高値である200Ωにおいて、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図11の電源周波数に対する入力インピーダンスの項目の200Ωのグラフ参照)。なお、実施例2では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を30mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を30mmに設定することにより、負荷を50Ω、及び、100Ωにしたときでも、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図11参照)。
(実施例3)
実施例3では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を20mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を20mmに設定したうえで、可変抵抗器(R)の値を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に変えた場合における、電源周波数に対する可変抵抗(被給電機器10に相当)を含めた無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を測定した(図12参照)。また、給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を、低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合(同相共振モード:12.53MHz)の測定値、共振周波数f0に設定した場合(共振周波数12.63MHz)の測定値、高周波数側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合(逆相共振モード:12.73MHz)の測定値を図12の表にまとめて示す。なお、実施例3では、図12に示すように、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値(実線150)、及び、給電コイル21、給電共振器22及び受電共振器32、受電コイル31における伝送特性『S21』の値(実線153)も測定している。その測定結果を図12に示す。
図12に示すように、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=84.8Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=63.0Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=48.5Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降していると言える。従って、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまうことが分かる。
一方、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=74.3Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=77.7Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=84.1Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=61.3Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=74.7Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=87.0Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、実施例3では、被給電機器10における負荷を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に設定し、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値が50Ω〜200Ωの間で負荷変動する現象を疑似的に再現している。そして、この負荷変動の最高値である200Ωにおいて、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図12の電源周波数に対する入力インピーダンスの項目の200Ωのグラフ参照)。なお、実施例3では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を20mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を20mmに設定することにより、100Ωにしたときでも、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図12参照)。ただし、負荷を50Ωにしたときは、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、一つのピーク帯域しか有していない(図12参照)。
(実施例4)
実施例4では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を10mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を10mmに設定したうえで、可変抵抗器(R)の値を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に変えた場合における、電源周波数に対する可変抵抗(被給電機器10に相当)を含めた無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を測定した(図13参照)。また、給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を、低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合(同相共振モード:12.53MHz)の測定値、共振周波数f0に設定した場合(共振周波数12.63MHz)の測定値、高周波数側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合(逆相共振モード:12.73MHz)の測定値を図13の表にまとめて示す。なお、実施例4では、図13に示すように、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値(実線150)、及び、給電コイル21、給電共振器22及び受電共振器32、受電コイル31における伝送特性『S21』の値(実線154)も測定している。その測定結果を図13に示す。
図13に示すように、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=267.4Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=203.5Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=149.5Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降していると言える。従って、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまうことが分かる。
一方、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=144.1Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=146.5Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=156.4Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=170.5Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=172.2Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=181.9Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、実施例4では、被給電機器10における負荷を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に設定し、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値が50Ω〜200Ωの間で負荷変動する現象を疑似的に再現している。そして、この負荷変動の最高値である200Ωにおいて、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有している(図13の電源周波数に対する入力インピーダンスの項目の200Ωのグラフ参照)。なお、実施例4では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を10mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を10mmに設定することにより、負荷を50Ω、100Ωにしたときは、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、一つのピーク帯域しか有していない(図13参照)。
(比較例)
比較例では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を5mm、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を5mmに設定したうえで、可変抵抗器(R)の値を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に変えた場合における、電源周波数に対する可変抵抗(被給電機器10に相当)を含めた無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を測定した(図14参照)。また、給電モジュール2に供給する交流電力の電源周波数を、低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合(同相共振モード:12.53MHz)の測定値、共振周波数f0に設定した場合(共振周波数12.63MHz)の測定値、高周波数側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合(逆相共振モード:12.73MHz)の測定値を図14の表にまとめて示す。なお、比較例では、図14に示すように、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値(実線150)、及び、給電コイル21、給電共振器22及び受電共振器32、受電コイル31における伝送特性『S21』の値(実線155)も測定している。その測定結果を図14に示す。
図14に示すように、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=565.5Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=485.9Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=387.1Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降していると言える。従って、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまうことが分かる。
一方、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=241.7Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=241.6Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=247.1Ωであり、負荷Rが上昇したとしても、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinは、ほぼ変わらない値を示した。従って、電源周波数を低周波側のピーク帯域(f(Low P))に設定した場合は、負荷Rが上昇したとしても、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流はほぼ変わらないと言える。
また、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合、R=を50Ωにしたときは入力インピーダンスZin=347.3Ωであり、R=を100Ωにしたときは入力インピーダンスZin=338.0Ωであり、R=を200Ωにしたときは入力インピーダンスZin=333.6Ωであり、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降していると言える。従って、電源周波数を高周波側のピーク帯域(f(High P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまうことが分かる。
また、比較例では、被給電機器10における負荷を50Ω、100Ω、200Ωの3つの値に設定し、被給電機器10の負荷インピーダンスZの値が50Ω〜200Ωの間で負荷変動する現象を疑似的に再現している。そして、この負荷変動の最高値である200Ωにおいて、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、一つのピーク帯域しか有していない(図14の電源周波数に対する入力インピーダンスの項目の200Ωのグラフ参照)。なお、比較例では、負荷を50Ω、100Ωにしたときも、電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、一つのピーク帯域しか有していない(図14参照)。
上記のように、実施例1〜4と比較例を比べると、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値が、二つのピーク帯域を有し、給電モジュール2に供給する電力の電源周波数を、伝送特性『S21』の二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数帯域に設定し(f(High P)、又は、f(Low P)に設定)、被給電機器10における負荷変動範囲の最高値(実施例1〜4では200Ω)において、電力の電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有するように設定することにより、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが上昇していると言える。従って、電源周波数を高・低周波側のピーク帯域(f(High P)、又は、f(Low P))に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力を低減することができることが分かる。
また、実施例1〜4及び比較例より、電源周波数を共振周波数f0に設定した場合は、負荷Rの上昇に応じて、無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinが下降し、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流が大きくなってしまい、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1での消費電力が増大してしまう。このため、給電モジュール2に供給する電力の電源周波数を、伝送特性『S21』の二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数帯域(f(High P)、又は、f(Low P))に設定する必要があることが分かる。
(効果)
上記構成によれば、被給電機器10の負荷が変動したときに、被給電機器10の負荷の変動傾向に合わせて、被給電機器10を含む無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinの値を変動させることができる。例えば、被給電機器10の負荷が上昇した場合、被給電機器10を含む無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinの値を上昇させることができる。これにより、被給電機器10の負荷が上昇した場合、被給電機器10を含めた無線電力伝送装置1の入力電流を小さくすることができ、被給電機器10の負荷が上昇した際における消費電力を低減させることができる。
また、上記構成によれば、給電モジュール2及び受電モジュール3を構成する複数の回路素子の各素子値を相互に調整することにより、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値を二つのピーク帯域を有し、且つ、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が、二つのピーク帯域を有するように設定することができる。
また、上記構成によれば、給電モジュール2、及び、受電モジュール3が有するコイル間における結合係数k12、k23、k34の値を変えることにより、給電共振器22及び受電共振器32における、電力の電源周波数に対する伝送特性『S21』の値を二つのピーク帯域を有し、且つ、電力の電源周波数に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が二つのピーク帯域を有するように設定することができる。
また、上記構成によれば、給電モジュール2、及び、受電モジュール3が有するコイル間における結合係数k12、k23、k34の値を、コイル間の距離を変化させることにより調整することができる。これにより、コイル間の距離を物理的に変化させるという簡易な設計によって調整が可能となる。
また、上記構成によれば、給電モジュール2に供給する電力の電源周波数を、伝送特性『S21』の二つのピーク帯域のうち高周波側に形成されるピーク帯域(f(High P))に対応する周波数帯域に設定することにより、給電共振器22と受電共振器32との間に、付近の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G1を形成することが可能となる。
また、上記構成によれば、給電モジュール2に供給する電力の電源周波数を、伝送特性『S21』の二つのピーク帯域のうち低周波側に形成されるピーク帯域(f(Low P))に対応する周波数帯域に設定することにより、給電共振器22及び受電共振器32の外側に、付近の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間G2を形成することが可能となる。
(製造方法)
次に、無線電力伝送装置1を製造する一工程である、設計方法(設計工程)について、図1及び図15を参照して説明する。本説明では、無線電力伝送装置1を搭載する携帯機器として無線式ヘッドセット102、及び、充電器101を例にして説明する(図1参照)。
(設計方法)
まず、図15に示すように、リチウムイオン二次電池9の容量、及び、リチウムイオン二次電池9の充電に必要とされる充電電流から、受電モジュール3が受電する受電電力量が決まる(S1)。
次に、給電モジュール2と受電モジュール3との間の距離を決定する(S2)。これは、受電モジュール3を内蔵した無線式ヘッドセット102を、給電モジュール2を内蔵した充電器101に載置した際の給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23であり、使用形態としては充電中の状態である。より詳細には、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23は、無線式ヘッドセット102と充電器101の形状・構造を考慮して決定される。
また、無線式ヘッドセット102の大きさ・形状・構造を踏まえて、受電モジュール3における受電コイル31及び受電共振器32のコイル径が決定される(S3)。
また、充電器101の大きさ・形状・構造を踏まえて、給電モジュール2における給電コイル21及び給電共振器22のコイル径が決定される(S4)。
上記S2〜S4の手順を経ることにより、無線電力伝送装置1の給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23と、電力伝送効率が想定されることになる。
上記S1で決定した受電モジュール3が受電する受電電力量、及び、S2〜S4の手順を経て決定された電力伝送効率より、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量が決定される(S5)。
そして、上記受電モジュール3が受電する受電電力量、電力伝送効率、及び、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量を踏まえて、給電共振器22及び受電共振器32における電源周波数に対する伝送特性『S21』の値が二つのピーク帯域を有する設計値の範囲が決まる(S6)。
また、被給電機器10である安定回路7、充電回路8、リチウムイオン二次電池9の想定される負荷変動範囲の最高値において、少なくとも電力の電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が二つのピーク帯域を有する設計値が決まる(S7)。
ここで、被給電機器10で想定される負荷変動範囲の少なくとも最高値において、電力の電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が二つのピーク帯域を有するように設計することにより、被給電機器10で想定される負荷変動範囲の全て(あるいは、ある程度の範囲)において電力の電源周波数に対する被給電機器10を含む無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値が二つのピーク帯域を有するように設計する場合に比べて、設計自由度の向上が実現される。
そして、S5及びS7で決定された設計値を満たすように給電コイル21と給電共振器22、及び、受電共振器32と受電コイル31に関する最終的なパラメータを決定する(S8)。ここで、給電コイル21と給電共振器22、及び、受電共振器32と受電コイル31に関するパラメータとしては、給電コイル21のRL回路のR、L、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRL回路のR、Lにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量や、結合係数k12、k23、k34や、更には、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34などが挙げられる。なお、給電コイル21及び受電コイル31にRLC回路を使用した場合には、それぞれのRLC回路のコンデンサ容量も設計・製造段階等で変更可能なパラメータとなる。
(その他の実施形態)
上記製造方法の説明では、無線式ヘッドセット102を例示して説明したが、負荷変動する機器であれば、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、イヤホン型音楽プレイヤー、補聴器、集音器などにも使用することができる。
また、上記説明では、給電モジュール2及び受電モジュール3が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う無線電力伝送装置1を例示して説明したが、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う無線電力伝送装置1においても適用可能である。
また、上記説明では、無線電力伝送装置1を携帯型の電子機器に搭載した場合を想定して説明したが、用途はこれら小型なものに限らず、必要電力量に合わせて仕様を変更することにより、例えば、比較的大型な電気自動車(EV)における無線充電システムや、より小型な医療用の無線式胃カメラなどにも搭載することができる。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態・実施例に限定されず、その他の実施形態・実施例にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
1 無線電力伝送装置
2 給電モジュール
3 受電モジュール
6 交流電源
7 安定回路
8 充電回路
9 リチウムイオン二次電池
10 被給電機器
21 給電コイル
22 給電共振器
31 受電コイル
32 受電共振器
101 充電器
102 無線式ヘッドセット
G1・G2 磁界空間

Claims (7)

  1. 少なくとも給電共振器を備えた給電モジュールから、負荷変動する被給電機器が接続された、少なくとも受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置であって、
    前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有し、前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、前記伝送特性の二つのピーク帯域の何れかに対応する電源周波数帯域に設定し、
    前記被給電機器における負荷変動範囲の最高値において、少なくとも前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定したことを特徴とする無線電力伝送装置。
  2. 前記給電モジュール及び前記受電モジュールを構成する複数の回路素子の各素子値をパラメータとして、当該パラメータをそれぞれ変えることにより、前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有し、且つ、前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定したことを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  3. 前記給電モジュール、及び、前記受電モジュールが有するコイル間における結合係数の値を調整することにより、前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有し、且つ、前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定したことを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  4. 前記給電モジュール、及び、前記受電モジュールが有するコイル間における結合係数の値は、前記コイル間の距離を変化させることにより調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置。
  5. 前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、前記伝送特性の二つのピーク帯域のうち高周波側に形成されるピーク帯域に対応する周波数帯域に設定したことを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  6. 前記給電モジュールに供給する電力の電源周波数を、前記伝送特性の二つのピーク帯域のうち低周波側に形成されるピーク帯域に対応する周波数帯域に設定したことを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  7. 少なくとも給電共振器を備えた給電モジュールから、負荷変動する被給電機器が接続された、少なくとも受電共振器を備えた受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
    前記給電共振器及び前記受電共振器における、電力の電源周波数に対する伝送特性の値が、二つのピーク帯域を有するように設定する工程と、
    前記被給電機器における負荷変動範囲の最高値において、少なくとも前記電力の電源周波数に対する前記被給電機器を含む前記無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値が、二つのピーク帯域を有するように設定する工程と、
    を含むことを特徴とする無線電力伝送装置の製造方法。
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