JP2015128113A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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裕亮 糸井
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Abstract

【課題】低電圧駆動が可能で、高効率且つ長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子用材料は、陽極110と、主に1重項励起状態を経た発光が得られる発光層130と、陽極と発光層との間に、膜組成の異なる3層以上の積層構造と、を備え、LUMO準位が−9.0eV以上−4.0eV以下である電子受容性化合物で形成された第1の層と、第1の層よりも発光層側に配置され、カリバゾルリル基を有する化合物を含む第2の層と、第2の層よりも発光層側に配置され、第1層とは異なるカリバゾルリル基を有する化合物を含む第3の層と、を備え、且つ、発光層がアントラセン系化合物を含む。【選択図】図1

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。特に、低電圧で駆動し、高効率で長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
近年、画像表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(Organic Electroluminescence Display:有機EL表示装置)の開発が盛んになってきている。有機EL表示装置は、液晶表示装置等とは異なり、陽極及び陰極から注入された正孔及び電子を発光層において再結合させることにより、発光層における有機化合物を含む発光材料を発光させて表示を実現するいわゆる自発光型の表示装置である。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)としては、例えば、陽極、陽極上に配置された正孔輸送層、正孔輸送層上に配置された発光層、発光層上に配置された電子輸送層及び電子輸送層上に配置された陰極から構成された有機エレクトロルミネッセンス素子が知られている。陽極からは正孔が注入され、注入された正孔は正孔輸送層を移動して発光層に注入される。一方、陰極からは電子が注入され、注入された電子は電子輸送層を移動して発光層に注入される。発光層に注入された正孔と電子とが再結合することにより、発光層内で励起子が生成される。有機エレクトロルミネッセンス素子は、その励起子の輻射失活によって発生する光を利用して発光する。尚、有機エレクトロルミネッセンス素子は、以上に述べた構成に限定されず、種々の変更が可能である。
有機エレクトロルミネッセンス素子を表示装置に応用するにあたり、有機エレクトロルミネッセンス素子の低電圧駆動と、高効率化及び長寿命化が求められている。特に、青色発光領域及び緑色発光領域においては、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率と寿命は十分なものとは言い難い。有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧の低電圧化及び高効率化を実現するために、陽極と発光層との帯域と、発光層との定常化、安定化が重要である。このため、正孔輸送を補助する目的で電子アクセプタ性の材料で構成される層(以下アクセプタ層と呼ぶ)を形成することがある。しかしながら、このような構成の素子では、通電中に発光層へ電子アクセプタが拡散することにより寿命が低下する。
正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料としては、アントラセン誘導体や芳香族アミン系化合物等の様々な化合物が知られているが、有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧の更なる低電圧化と、高効率化を実現するためには、新たな材料の開発が必要である。例えば、特許文献1には、非対称なbis-carbazole化合物を正孔注入層や正孔輸送層に用いた有機エレクトロルミネッセンス素子が記載されている。また、特許文献2には、カルバゾール部とフルオレン部とを有するアミン誘導体を正孔輸送材料に用いることが記載されている。しかし、文献1は特定の層を形成する材料のみに着目しただけで、有機エレクトロルミネッセンス素子全体としての低電圧化と、高効率化を実現するものではない。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子の材料と構造外関係について検討した特許文献3には、カルバゾール部とフルオレン部とを有するアミン誘導体からなる正孔輸送層を発光層に接して積層し、陽極と正孔輸送層との間に三層構造の正孔注入層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子が記載されている。正孔注入層は陽極側から、(1)2つの窒素原子にそれぞれカルバゾール部が結合したジアミン誘導体層、(2)2つの窒素原子にそれぞれカルバゾール部が結合したジアミン誘導体を含む層、(3)HAT層により形成されることが記載されている。特許文献4には、陽極と発光層との間に、(1)カルバゾール部とフルオレン部とを有するアミン誘導体層、(2)HATをドープした2つの窒素原子にそれぞれカルバゾール部が結合したジアミン誘導体層、(3)カルバゾール部とフルオレン部とを有するアミン誘導体層の繰り返し構造を有し、発光層にカルバゾール部とフルオレン部とを有するアミン誘導体層が接するように配置された有機エレクトロルミネッセンス素子が記載されている。
一方、特許文献5及び6には、特定のジアミン構造を有する化合物を第1正孔輸送層材料として用い、ターフェル構造及びカルバゾール構造を有する芳香族アミン誘導体を第2正孔輸送層材料として用いる、あるいは、特定の電子受容性化合物を用い、かつ、ターフェルアミン構造及びカルバゾール構造を有する芳香族アミン誘導体を第1正孔輸送材料として用いることが記載されている。また、第1正孔輸送層が電子受容性化合物としてトリフェニレンを含むことが記載されている。
韓国特許出願公開第2010−0079458号明細書 韓国特許出願公開第2011−0088898号明細書 韓国特許出願公開第2013−0007159号明細書 特開2011−187959号公報 国際公開第2010/114021号 国際公開第2011/090149号
有機エレクトロルミネッセンス素子の特定の層を形成する材料についての検討は数多くなされてきたが、素子の構成を含めた検討は僅かである。また、更なる低電圧駆動が可能で、高効率且つ長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を実現するためには、特許文献3〜6の構成では十分とは言い難く、材料と層構成の組合せについて、更なる検討が必要であった。
本発明は、上述の問題を解決するものであって、低電圧駆動が可能で、高効率且つ長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によると、陽極と、1重項励起状態を経た発光が得られる発光層と、前記陽極と前記発光層との間に、膜組成の異なる3層以上の積層構造と、を備え、LUMO準位が−9.0eV以上−4.0eV以下である電子受容性化合物で形成された第1の層と、前記第1の層よりも前記発光層側に配置され、下記一般式(1)で表される化合物を含む第2の層と、前記第2の層よりも前記発光層側に配置され、下記一般式(2)で表される化合物を含む第3の層と、を備え、且つ、前記発光層が下記一般式(3)で表される化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。


式(1)中、Ar1、Ar2及びAr3は置換もしくは無置換のアリール基又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基、ヘテロアリール基、カルバゾリル基又はアルキル基であり、L1は単結合、置換もしくは無置換のアリーレン基又はヘテロアリーレン基であり、式(2)中、R1〜R13はそれぞれ独立的に環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子であり、a及びbは0以上3以下の整数であり、R14は環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、又は炭素数1以上15以下のアルキル基であり、L3は単結合又は炭素数4以上の2価の連結基であり、式(3)中、Ar15はそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基、環形成原子数5以上50以下の複素環基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシル基であり、nは1以上10以下の整数である。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、低電圧駆動が可能で、発光効率の向上と長寿命化を達成することができる。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記第1の層が、前記陽極に隣接して配置されてもよい。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極に隣接して電子受容性化合物を含む第1の層を配置することにより、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記第3の層が、前記発光層に隣接して配置されてもよい。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光層で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造を保護するとともに、発光層で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の積層構造に拡散するのを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記積層構造の全ての層にカルバゾリル基を有する化合物を含んでもよい。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、正孔輸送性の積層構造にカルバゾリル基を有する化合物を含むことにより、電荷輸送性及び通電耐久性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記積層構造の全ての層に前記一般式(1)又は(2)で表される化合物を含んでもよい。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光層で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造を保護するとともに、発光層で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の積層構造に拡散するのを防止することができる。また、正孔輸送性の積層構造にカルバゾリル基を有する化合物を含むことにより、電荷輸送性及び通電耐久性を向上することができる。
本発明によると、低電圧駆動が可能で、高効率且つ長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100を示す模式図である。 本発明の一実施例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子200を示す模式図である。
上述の問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、陽極側に電子受容性化合物で形成された層を配置することにより、陽極からの正孔注入性を向上させることができることを見出し、発明を完成させた。本発明は、発光層と陽極との間の正孔輸送性の多重積層膜を一つの構造体と考えて、積層構造のうちで陽極側に配置する層に電子受容性材料層を積層し、正孔輸送性の積層構造にカルバゾリル基を有する化合物を積層し、発光層側に配置する層にはカルバゾリル基を有するアミン誘導体を含む中間層を積層したものである。
以下、図面を参照して本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。但し、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100を示す模式図である。有機エレクトロルミネッセンス素子100は、例えば、基板101上に陽極110、主に1重項励起状態を経た発光が得られる発光層130、電子輸送層140、電子注入層150及び陰極160を備える。陽極110と発光層130との間には、正孔輸送帯域120が配置される。正孔輸送帯域120は、正孔輸送層や正孔注入層等を配置する帯域である。
本発明においては、有機エレクトロルミネッセンス素子100を低電圧で駆動し、発光効率の向上と長寿命化を実現するために、陽極110と発光層130との間の正孔輸送帯域120に、膜組成の異なる3層以上の積層構造(第1の層121、第2の層123及び第3の層125)を備える。積層構造の陽極110側に配置する少なくとも一層(第1の層121)が、LUMO準位が−9.0eV以上−4.0eV以下である電子受容性化合物で形成される。第1の層121よりも発光層110側に配置する少なくとも一層(第2の層123)が、一般式(4)で表される化合物を含む。さらに、第2の層123よりも発光層110側に配置する少なくとも一層(第3の層125)が、下記一般式(5)で表される化合物を含む。また、発光層130が下記一般式(6)で表される化合物を含む。

式(4)中、Ar1、Ar2及びAr3は置換もしくは無置換のアリール基又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基、ヘテロアリール基、カルバゾリル基又はアルキル基であり、L1は単結合、置換もしくは無置換のアリーレン基又はヘテロアリーレン基である。
式(5)中、R1〜R13はそれぞれ独立的に環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子であり、a及びbは0以上3以下の整数であり、R14は環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、又は炭素数1以上15以下のアルキル基であり、L3は単結合又は炭素数4以上の2価の連結基である。
式(6)中、Ar15はそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、置換又は無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換又は無置換の核炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換又は無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基、置換又は無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル基、置換又は無置換の核炭素数6以上50以下のアリールオキシ基、置換又は無置換の核炭素数6以上50以下のアリールチオ基、置換又は無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル基、置換又は無置換の核炭素数6以上50以下のアリール基、核原子数5以上50以下の複素環基、置換又は無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基もしくはヒドロキシル基であり、nは1以上10以下の整数である。
本発明に係る電子受容性化合物は、一例として、以下の一般式1〜14により示される化合物である。





上記電子受容性化合物1〜14において、Rは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上50以下のフッ化アルキル基、シアノ基、炭素数1以上50以下のアルコキシ基、炭素数1以上50以下のアルキル基又は炭素数5以上50以下のアリール基又はヘテロアリール基である。ただし、同一分子内で全てが水素原子、重水素原子又はフッ素原子で置換されることはない。Arは電子吸引性の炭素数5以上50以下のアリール基又は炭素数5以上50以下のヘテロアリール基である。また、Arは、互いに同じ置換基であってもよく、異なった置換基であってもよい。Yはメチン基(-CH=)又は窒素原子(-N=)である。Zは擬ハロゲン又は硫黄(S)である。Xは以下に示すX1〜X7の置換基の何れかである。




ここで、Raは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上50以下のフッ化アルキル基、シアノ基、炭素数1以上50以下のアルコキシ基、炭素数1以上50以下のアルキル基、炭素数5以上50以下のアリール基又は炭素数5以上50以下のヘテロアリール基である。
置換もしくは無置換の環形成原子数5以上20以下のアリール基又はヘテロアリール基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のフッ化アルキル基の例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタデカフルオロオクタン基等のパーフルオロアルキル基、またはモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリイフルオロエチル基、テトラフルオロプロピル基、オクタフルオロペンチル基などが挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基は−OYで表される基であり、Yの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
式(4)中のAr1、Ar2、Ar3及びAr4として具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、アセトナフテニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、およびジベンゾチエニル基などを列挙することができる。好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などを挙げることができる。
式(4)中のL1として具体的には、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、フルオレニレン基、インデニレン基、ピレニレン基、アセトナフテニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピリジレン基、フラニレン基、ピラニレン基、チエニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチエニレン基、インドリレン基、カルバゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、ベンゾチアゾリレン基、キノキサリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、ピラゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、およびジベンゾチエニレン基などを列挙することができる。好ましくは、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、フルオレニレン基、カルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基などを挙げることができる。
上記の一般式(4)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。



上記の一般式(4)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。



上記の一般式(4)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。

式(5)中のR1〜R14として具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、アセトナフテニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、およびジベンゾチエニル基などを列挙することができる。好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などを挙げることができる。
式(5)中のL3として具体的には、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、フルオレニレン基、インデニレン基、ピレニレン基、アセトナフテニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピリジレン基、フラニレン基、ピラニレン基、チエニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチエニレン基、インドリレン基、カルバゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、ベンゾチアゾリレン基、キノキサリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、ピラゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、およびジベンゾチエニレン基などを列挙することができる。好ましくは、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、フルオレニレン基、カルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基などを挙げることができる。
上記の一般式(5)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。


上記の一般式(5)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。



上記の一般式(5)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。


上記の一般式(5)で表される化合物は、一例として、以下の構造式により示された化合物であるが、これらに限定されるものではない。

また、一般式(6)中のAr15は、例えば、以下に示す置換基の何れかであるが、これらに限定されるものではない。また、Ar1が2つ以上存在する場合は、互いに同じ置換基であってもよく、異なった置換基であってもよい。Ar15として具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、アセトナフテニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、およびジベンゾチエニル基などを列挙することができる。好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などを挙げることができる。
また、本発明に係る発光層130は、一例として、以下の構造式により示された物質を含む。


有機エレクトロルミネッセンス素子100は、正孔輸送帯域120に配置した膜組成の異なる3層以上の積層構造において、LUMO準位が−9.0eV以上−4.0eV以下である電子受容性化合物で形成されることにより、陽極110からの正孔注入性を向上させることができる。したがって、一実施形態において、電子受容性化合物を含む層が、第1の層121のように陽極110に隣接して配置されることが好ましく、有機エレクトロルミネッセンス素子100の陽極110からの正孔注入性を顕著に向上させることができる。また、このような効果は、上記の一般式(6)で表される化合物を含む発光層130と組み合わせた時に顕著であり、有機エレクトロルミネッセンス素子100の低電圧駆動を実現することができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100は、正孔輸送性の第2の層123又は第3の層125にカルバゾリル基を有する化合物を含むことにより、発光層130で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造を保護することができる。また、発光層130で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の積層構造に拡散することを防止し、有機エレクトロルミネッセンス素子100全体の電荷バランスを整えることができる。
上述したように、電子受容性化合物を含む第1の層を正孔注入層121として、陽極110に隣接して配置されることが好ましい。したがって、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100において、上記の一般式(4)で表される化合物を含む第2の層と、上記の一般式(5)で表される化合物を含む第3の層とが、電子受容性化合物で形成された第1の層よりも発光層130側に配置されるのが好ましい。正孔輸送性の積層構造にカルバゾリル基を有する化合物を含むことにより、電荷輸送性及び通電耐久性を向上することができる。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子100においては、一般式(5)で表される化合物を含む第3の層125が、一般式(4)で表される化合物を含む第2の層123よりも発光層130側に配置されることが好ましい。一般式(5)で表される化合物を含む第3の層125が発光層130側に配置されることにより、有機エレクトロルミネッセンス素子100は、発光層130で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造(第1の層121及び第2の層123)を保護するとともに、発光層130で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の第1の層121及び第2の層123に拡散するのを防止することができる。したがって、本発明においては、一般式(6)で表される化合物を含む第3の層125が、発光層130に隣接して配置されることが好ましい。
有機エレクトロルミネッセンス素子100においては、積層構造の第1の層121を除く全ての層にカルバゾリル基を有する化合物を含むことが好ましい。正孔輸送性の積層構造にカルバゾリル基を有する化合物を含むことにより、電荷輸送性及び通電耐久性を向上することができる。また、有機エレクトロルミネッセンス素子100においては、積層構造の第1の層121を除く全ての層に一般式(4)又は(5)で表される化合物を含むことが好ましい。これにより、発光層130で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造を保護するとともに、発光層130で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の積層構造に拡散するのを防止することができる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子について、より詳細に説明する。本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100において、基板101は、例えば、透明ガラス基板や、シリコン等から成る半導体基板や、樹脂等のフレキシブルな基板であってもよい。陽極110は、基板101上に配置され、酸化インジウムスズ(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等を用いて形成することができる。
上述したように、陽極110と発光層130との間には、正孔輸送帯域120が配置される。一例として、陽極110上には、上述した電子受容性化合物を含む材料を用いて第1の層として正孔注入層121が形成される。
正孔注入層121上には、上記一般式(4)で表される正孔輸送材料を含む材料を用いて正孔輸送層123が形成される。また、第2の層として正孔輸送層123を複数積層してもよく、その場合には、正孔注入層121側に配置される正孔輸送層には、上述した電子受容性化合物を含んでもよい。
正孔輸送層123上には、上記一般式(5)で表される正孔輸送材料を含む材料を用いて中間層125が形成される。第3の層として中間層125は、発光層130に隣接して配置されることが好ましく、これにより、発光層130で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造を保護するとともに、発光層130で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の積層構造に拡散するのを防止し、有機エレクトロルミネッセンス素子100全体の電荷バランスを整えることができる。また、中間層125を発光層130側に配置することにより、電子受容性化合物が発光層130に拡散するのを抑制し、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率と寿命を改善することができる。
中間層125上には、上述した一般式(6)で表される化合物を含む材料を用いて発光層130が形成される。また、発光層130は、Tetra-t-butylperylene(TBP)等の公知のP型ドーパントを含み、本発明においては特に限定されない。
発光層130上には、例えば、Tris(8-hydroxyquinolinato)aluminium(Alq3)を含む材料を用いて、電子輸送層140が形成される。電子輸送層140上には、例えば、フッ化リチウム、リチウム8−キノリナート等を含む材料を用いて、電子注入層150が形成される。また、電子注入層150上には、例えば、Al、Ag、Ca等の金属や酸化インジウムスズ(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等の透明材料を用いて、陰極160が形成される。上記薄膜は、真空蒸着、スパッタ、各種塗布など材料に応じた適切な成膜方法を選択することにより、形成することができる。
本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子においては、上述した本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を、TFTを用いたアクティブマトリクスの有機EL発光装置にも適用することができる。
また、本実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子100においては、上述した層構造と材料との組合せにより、発光層130で消費されなかった電子から正孔輸送性の積層構造を保護するとともに、発光層130で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送性の積層構造に拡散するのを防止し、有機エレクトロルミネッセンス素子100全体の電荷バランスを整えることができる。また、中間層125を発光層130側に配置することにより、電子受容性化合物が発光層130に拡散するのを抑制し、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率と寿命を改善することができる。
(製造方法)
上述した材料を用いて実施例の有機エレクトロルミネッセンス素子を形成した。図2は、実施例の有機エレクトロルミネッセンス素子200を示す模式図である。本実施例においては、150nmの膜厚のITOで陽極110を形成した。上記一般式14で表される化合物として化合物59を用い、正孔注入層221として10nmの膜厚のHTL1を形成した。上記一般式(4)で表される化合物として化合物17を用い、正孔輸送層223として10nmの膜厚のHTL2を形成した。また、上記一般式(5)で表される化合物として化合物34を用い、10nmの膜厚のHTL3を形成して中間層225とした。

続いて、上記一般式(6)で表される化合物として、9,10-Di(2-naphthyl)anthracene(ADN)を含むホスト材料にTetra-t-butylperylene (TBP)を3%ドープして25nmの膜厚の発光層130を形成した。25nmの膜厚のAlq3で電子輸送層140を形成し、1nmの膜厚のLiFで電子注入層150を形成し、100nmの膜厚のAlで陰極116を形成した。
また、比較例として、HTL1〜HTL3に上記の化合物の他、下記の化合物60〜62を用いて、有機エレクトロルミネッセンス素子を作製した。


作製した有機エレクトロルミネッセンス素子のHTL1〜HTL3に用いた化合物の組合せを表1にまとめる。

作製した実施例及び比較例の有機エレクトロルミネッセンス素子について、電圧、発光効率及び半減寿命を評価した。なお、電流密度は、10 mA/cm2とした。評価結果を表2に示す。

表2から明らかなように、本発明の実施例1は、HTL2をHTL3入れ替えた場合(比較例1)と比較した場合、HTL1とHTL3に化合物34を用いて電子受容性化合物層を両層間に挿入した場合(比較例2)と比較した場合、ともに若干の発光効率の改善効果が認められた。また本発明の実施例1は、HTL2とHTL3に同じ化合物17を用いた場合(比較例3)と比較しても、同じく効率改善効果が認められた。HTL3に非カルバゾール系正孔輸送性化合物60を用いた場合(比較例4)と比較すると、さらに大きな効率改善効果が認められた。
また、本発明の実施例1は、電子受容性化合物に替えてStarburst型正孔注入材料を陽極隣接層に用いた場合(比較例5、6、7)と比較して、効率向上に加えて、有機エレクトロルミネッセンス素子200の駆動電圧の低下効果も目立って認められた。この電圧低下と効率向上は、(1)HTL1〜HTL3の各層の何れかに電子受容性化合物が存在すること、或いは(2)発光層110の近傍層にカルバゾール系正孔輸送性化合物層が存在することの重要性を示した。また、電子受容化合物層を除いた陽極110と発光層130との間の各層がすべて非カルバゾール化合物で構成されている比較例7は、HTL2層又はHTL3層にカルバゾール化合物17又は化合物34がある場合(比較例5、6)と比較して有機エレクトロルミネッセンス素子200の寿命が大幅に低下していた。比較例3と比較例4の寿命差をも合わせて考慮すると、素子寿命を確保するためには、陽極110と発光層130との間の集積体内におけるカルバゾール誘導体濃度が高いことが重要であることが明らかとなった。
100 有機EL素子、101 基板、110 陽極、120 正孔輸送帯域、121 層、123 層、125 層、130 発光層、140 電子輸送層、150 電子注入層、160 陰極、200 有機EL素子、220 正孔輸送帯域、221 正孔注入層、223 正孔輸送層、225 中間層

Claims (5)

  1. 陽極と、1重項励起状態を経た発光が得られる発光層と、
    前記陽極と前記発光層との間に、膜組成の異なる3層以上の積層構造と、を備え、
    LUMO準位が−9.0eV以上−4.0eV以下である電子受容性化合物で形成された第1の層と、
    前記第1の層よりも前記発光層側に配置され、下記一般式(1)で表される化合物を含む第2の層と、
    前記第2の層よりも前記発光層側に配置され、下記一般式(2)で表される化合物を含む第3の層と、を備え、且つ、
    前記発光層が下記一般式(3)で表される化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。


    [式(1)中、Ar1、Ar2及びAr3は置換もしくは無置換のアリール基又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
    Ar4は置換もしくは無置換のアリール基、ヘテロアリール基、カルバゾリル基又はアルキル基であり、
    L1は単結合、置換もしくは無置換のアリーレン基又はヘテロアリーレン基であり、
    式(2)中、R1〜R13はそれぞれ独立的に環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、炭素数1以上15以下のアルキル基、ハロゲン原子、水素原子又は重水素原子であり、
    a及びbは0以上3以下の整数であり、
    R14は環形成炭素数6以上30以下のアリール基、環形成原子数5以上30以下のヘテロアリール基、又は炭素数1以上15以下のアルキル基であり、
    L3は単結合又は炭素数4以上の2価の連結基であり、
    式(3)中、Ar15はそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基、環形成原子数5以上50以下の複素環基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシル基であり、nは1以上10以下の整数である。]
  2. 前記第1の層が、前記陽極に隣接して配置されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記第3の層が、前記発光層に隣接して配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記積層構造の全ての層にカルバゾリル基を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記積層構造の全ての層に前記一般式(1)又は(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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