JP2015125609A - 画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置及び工業製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
本発明の画像処理方法は、オブジェクト40の画像データ30を記憶する記憶部20と、入力部21と、表示部22と、処理部23と、を備えた画像処理装置10を用いて行う、画像処理方法であって、処理部23が、表示部22に、オブジェクト40を画像データ30として表示させる画像データ表示ステップと、入力部21の操作によって、表示部22に表示されたオブジェクト40の輪郭42から内側の領域が選択領域A4として選択されると、処理部23が所定の判断基準に従って選択領域A4の画像がオブジェクト40の特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した場合に、処理部23が、選択領域A4を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、を含む。
【選択図】図7
Description
オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、入力部と、表示部と、処理部と、を備えた画像処理装置を用いて行う、画像処理方法であって、
前記処理部が、前記表示部に、前記オブジェクトを画像データとして表示させる画像データ表示ステップと、
前記入力部の操作によって、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域が選択領域として選択されると、前記処理部が所定の判断基準に従って前記選択領域の画像が前記オブジェクトの特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した場合に、前記処理部が、前記選択領域を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、
を含むことを特徴とする。
この構成によれば、ユーザは、高いデザイン能力を要するデフォルメ加工をすることなく、要素データをそのまま用いるだけで、独自性が高く美しいデザイン画像を簡単に創出することができる。すなわち、ユーザ個人のデザイン能力の高さに依らず、誰でも独自性が高く美しいデザイン画像を創り出すことが可能になる。
この構成によれば、デザイン画像を観た者によってオブジェクトが想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができるので、ユーザは、より独自性が高く美しいデザイン画像を創出することができる。
この構成によれば、デザイン画像を観た者によってオブジェクトがより想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができるとともに、要素データに十分な量のデザイン素材を含めることができるので、ユーザは、より独自性が高く美しいデザイン画像を創出することができる。
前記要素データ抽出ステップの前に、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域を、前記画像データに基づき特定される前記オブジェクトの3次元形状に基づいて、複数の部分領域に区分けする区分けステップをさらに含み、
前記要素データ抽出ステップにおいて、前記処理部は、前記選択領域がいずれか1つの前記部分領域の少なくとも一部であり、かつ、前記選択領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似である場合に、前記選択領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断することが好ましい。
この構成によれば、デザイン画像を観た者によってオブジェクトがより想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができることができる。
前記要素データ抽出ステップの前に、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域を、前記画像データに基づき特定される前記オブジェクトの3次元形状に基づいて複数の部分領域に区分けする区分けステップをさらに含み、
前記要素データ抽出ステップにおいて、前記処理部は、前記選択領域がいずれか1つの前記部分領域の少なくとも一部であり、前記選択領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似であり、かつ、前記選択領域の面積が前記オブジェクトの面積の0.001〜90%である場合に、前記選択領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断することが好ましい。
この構成によれば、デザイン画像を観た者によってオブジェクトがより想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができるとともに、要素データに十分な量のデザイン素材を含めることができるので、ユーザは、より独自性が高く美しいデザイン画像を創出することができる。
オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、入力部と、表示部と、処理部と、を備えた画像処理装置を用いて行う、画像処理方法であって、
前記処理部が、前記表示部に、前記オブジェクトを画像データとして表示させる画像データ表示ステップと、
前記処理部が、前記表示部に、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域であって、前記処理部が所定の判断基準に従って該領域の画像が前記オブジェクトの特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した1以上の領域を、選択可能領域として表示させる、選択可能領域表示ステップと、
前記入力部の操作によっていずれか一つ以上の前記選択可能領域が選択領域として選択されると、前記処理部が、前記選択領域を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、
を含むことを特徴とする。
この構成によれば、ユーザは、高いデザイン能力を要するデフォルメ加工をすることなく、要素データをそのまま用いるだけで、独自性が高く美しいデザイン画像を簡単に創出することができる。すなわち、ユーザ個人のデザイン能力の高さに依らず、誰でも独自性が高く美しいデザイン画像を創り出すことが可能になる。さらに、ユーザの操作を簡単にすることができる。
この構成によれば、デザイン画像を観た者によってオブジェクトが想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができるとともに、要素データに十分な量のデザイン素材を含めることができるので、ユーザは、より独自性が高く美しいデザイン画像を創出することができる。
この構成によれば、要素データの画像をそのままデザイン画像として用いる場合と比べて、デザイン画像を観た者によってオブジェクトがさらに想起又は特定されにくいようなデザイン画像を創り出すことができる。
この構成によれば、要素データの画像をそのままデザイン画像として用いる場合と比べて、デザイン画像を観た者によってオブジェクトがさらに想起又は特定されにくいようなデザイン画像を創り出すことができる。
オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、入力部と、表示部と、処理部と、を備えた画像処理装置における、前記処理部に実行させる、画像処理プログラムであって、
前記処理部が、前記表示部に、前記オブジェクトを画像データとして表示させる画像データ表示ステップと、
前記入力部の操作によって、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域が選択領域として選択されると、前記処理部が所定の判断基準に従って前記選択領域の画像が前記オブジェクトの特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した場合に、前記処理部が、前記選択領域を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、
を前記処理部に実行させることを特徴とする。
この構成によれば、ユーザは、高いデザイン能力を要するデフォルメ加工をすることなく、要素データをそのまま用いるだけで、独自性が高く美しいデザイン画像を簡単に創出することができる。すなわち、ユーザ個人のデザイン能力の高さに依らず、誰でも独自性が高く美しいデザイン画像を創り出すことが可能になる。
オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、
入力部と、
表示部と、
上記の画像処理プログラムを実行する処理部と、
を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ユーザは、高いデザイン能力を要するデフォルメ加工をすることなく、要素データをそのまま用いるだけで、独自性が高く美しいデザイン画像を簡単に創出することができる。すなわち、ユーザ個人のデザイン能力の高さに依らず、誰でも独自性が高く美しいデザイン画像を創り出すことが可能になる。
この構成によれば、誰でも簡単に、独自性が高く美しいデザインが施されてなる工業製品を提供することができる。
一般的に、人間が目で見て認識できる物体(オブジェクト)には、特定のオブジェクトであることを明確に示す属性(以下、「特定属性」という。)と、専門家から説明されなければそのオブジェクトの属性である、と認識できない隠れた属性(以下、「付加属性」という。)とがある。
オブジェクトを目で見た時に、そのオブジェクトを誰でも特定できる属性に外観の形状がある。あるいは複数の形状の組み合わせから一つのオブジェクトを特定できる場合もある。前者の例として、動物や植物等の生物は、そのオブジェクトと特定できる外観の特徴を持っている。後者の例として、風景は複数の組み合わせ、例えば森と川の組み合わせの特徴から特定の地域の風景と認識できる。このように目で見ることのできるオブジェクトではそのオブジェクトを特徴づける属性からオブジェクトを特定でき、またそのオブジェクトを特定できる属性を必ずオブジェクトは少なくとも一つあるいは少なくとも一組持っている。この属性が「特定属性」である。なお、本発明では、オブジェクト又はオブジェクトの「特定属性」を、オブジェクト又はオブジェクトの「特徴」という場合もある。
このようなオブジェクトの性質がある一方で、そのオブジェクトの属性であるにもかかわらず、日常その属性を使ってオブジェクトを認識していないために、専門家で無ければオブジェクトを特定することができない属性がある。この属性が「付加属性」である。例えば、虫の羽根の一部の模様を取り出した画像は、専門家でなければその画像が虫の画像の一部とは気がつかない。あるいは風景の一部として水しぶきの輝きを取り出した画像では、水しぶきの画像と認識できないだけでなく、その水しぶきがどこの風景であるかは、専門家でも認識できない場合もある。すなわち、特定のオブジェクトを想起させることはできないが、明らかにそのオブジェクトの属性である、というのが「付加属性」である。
なお、本発明において「特徴捨象画像」とは、オブジェクトの特定属性(特徴)を含まない、オブジェクトの付加属性だけで構成された画像であり、言い換えれば、オブジェクトの特徴を捨象した画像である。
また、本発明において、「要素データ」とは、その電子データ自体を意味する場合以外にも、要素データに基づき表示される画像を意味する場合もある。
図1〜図9は、本発明の第1実施形態を示すものである。まず、図1を参照して、本実施形態に係る画像処理装置10の構成を説明する。画像処理装置10は、例えばPC、タブレット端末、携帯電話、スマートフォン等を構成することができ、記憶部20と、入力部21と、表示部22と、処理部23とを、備えている。画像処理装置10は、一体的に構成されて1ユニットを形成してもよいし、記憶部20、入力部21、表示部22及び処理部23のうち少なくともいずれか1つが、画像処理装置10の他の部分と別体に構成されて、当該他の部分と有線通信又は無線通信が可能なように接続されてもよい。
後述するように、本実施形態では、この画像データ30から、オブジェクトの特定属性を含まない、オブジェクトの付加属性だけで構成された部分の画像を要素データとして抽出し、この要素データをデフォルメせずに用いてデザイン画像データを作成することとなる。
画像データ30としては、例えば、デジタルカメラでオブジェクトを撮影するか、又は、オブジェクトを撮影したアナログ媒体すなわち紙等に印刷等されたオブジェクトの画像をスキャナーで読み取る等して、デジタル画像化されたものを用いる。
オブジェクトとしては、例えば、植物、昆虫、動物等の生物や、山、川、谷等の自然の風景や、建築物、自動車、半導体等の人工物等、表実に世に存在する又はしていたものであることが好ましいが、このようなものをそのまま描写した、手で描いた絵画や、ソフトウェアを用いて描いた絵画でもよい。
画像データ30におけるオブジェクト以外の部分(背景)は、オブジェクトとの区別が容易につくように、単一色で表れていることが好ましい。
画像データ30には、オブジェクトの全体像が含まれていることが最も好ましいが、オブジェクトの一部のみが含まれていてもよい。具体的には、画像データ30に含まれているオブジェクト部分の面積が、オブジェクト全体の投影面積に対して1/100000倍〜1倍であることが好ましく、1/100倍〜1倍であることがさらに好ましく、1倍であることが最も好ましい。オブジェクト全体に対する、画像データ30に含まれているオブジェクト部分の割合が大きくなるほど、デザインの要素データの候補となる画像情報が多くなるので、ユーザにとっての選択の自由度を上げることができる。逆に、画像データ30に含まれているオブジェクト部分の面積が、オブジェクト全体の投影面積に対して1/100000倍未満である場合、オブジェクトの特定属性(特徴)を初めからできるだけ画像データ30に含ませないようにできる点では有利だが、画像データ30には少量の画像情報しか含まれないので、ユーザにとっての選択の自由度を低下させるおそれがある。
なお、人の目に余り触れないようなオブジェクトを画像データ30のオブジェクトとすることが、独自性の高いデザイン画像を創出する観点からは好ましい。
なお、図3の画像データ30は、虫(和名:アラメミドリフトタマムシ:学名Sternocera pulchra)を沸騰したお湯に入れ、形を整えて標本とした後、この標本をオブジェクト40として、AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDをとりつけたニコンD3で撮影して得たものである。表示部22に表示されている画像データ30のオブジェクト40は、アドビ システムズ株式会社製のPHOTOSHOP (登録商標) CS5.1を用いて、原寸の100倍に拡大されている。本例において、オブジェクト40(虫)の特定属性は、当該虫の触角及び歩脚等であり、当該虫における他の部分が付加属性である。
ここで、処理部23は、オブジェクト40の輪郭42の特定を、画像データ30に基づいて自動で行ってもよいし、かつ/又は、ユーザに、表示部22に表示される画像データ30上で、入力部21によってオブジェクト40の輪郭42を指定させることにより行ってもよい。なお、画像データ30に基づいて自動でオブジェクト40の輪郭42を特定する方法としては、例えば、画像データ30のうちほぼ単一色で表れている部分又はピントぼけしている(鮮明でない)部分を背景41として特定して、それ以外の部分をオブジェクト40として特定することで、背景41とオブジェクト40との境界線をオブジェクト40の輪郭42として特定する方法等があるが、公知であるので詳細な説明を省略する。
なお、本発明において、「オブジェクト40の輪郭42」とは、画像データ30にオブジェクト40の一部のみが含まれていて、これによりオブジェクト40の一部が画像データ30の外縁上に位置する場合、画像データ30内に表れているオブジェクト40の輪郭と、画像データ30の外縁のうちオブジェクト40と重なる部分とからなるものとする。
ここで、「輪郭42から内側」とは、輪郭42よりも内側の領域と、輪郭42とを含む。よって、「第1の選択領域A1の全部が、オブジェクト40の輪郭42から内側に存在する場合」とは、第1の選択領域A1の全部が、オブジェクト40の輪郭42よりも内側の領域内に存在する場合に限られず、第1の選択領域A1の輪郭の一部が、オブジェクト40の輪郭42の一部と重なる場合も含む。
また、「画像データ30に基づいて特定されるオブジェクト40の3次元形状」とは、例えば、画像データ30に写るオブジェクト40の光と影を特定することで把握できる表面粗さ等であり、その具体的な特定方法は公知であるので、詳細な説明を省略する。
ステップS15では、具体的に、例えば、第1の選択領域A1を単位面積毎に区画して、区画された各区画領域でのオブジェクト40の3次元形状(平均表面粗さ等)を数値化し、3次元形状の差異が所定値以上である2つの区画領域どうしが隣接する場合に、これら区画領域間で区分けできると判断する。そして、このように区分けできると判断した区画領域間の境界線どうしを連結させることにより、第1の選択領域A1を区分けするための区分け線を引くことができれば、第1の選択領域A1を複数の部分領域へと区分けできると判断する。
オブジェクト40の3次元形状の特定は、ステップS15以前である限りにおいて任意のタイミングで行ってよく、例えばステップS12の後に、オブジェクト40の輪郭42から内側の領域全体について行ってもよいし、あるいは、ステップS14の後に、第1の選択領域A1のみについて行ってもよい。
なお、「いずれか1つの部分領域A2、A3の少なくとも一部分」とは、当該部分領域A2、A3の輪郭を含んでもよい。
ここで、ステップS18では、具体的に、第2の選択領域A4の輪郭の形状を、拡大若しくは縮小、平行移動、回転、及び/又は反転させることで、オブジェクト40の輪郭42の形状と重なるようにすることができる場合に、両形状が「相似」であると判断する。ここで、両形状が完全に重ならくても、両形状間のずれが所定範囲内である場合に、両形状が「相似」である判断してもよい。第2の選択領域A4の輪郭の形状がオブジェクト40の輪郭42の形状と相似であると、デザインの要素データとして抽出されることとなる第2の選択領域A4の輪郭形状から、オブジェクトが想起又は特定され易くなるので、好ましくない。ステップS18を設け、これによって第2の選択領域A4の画像が特徴捨象画像か否かを判断することにより、要素データ又はこれを用いて作成されたデザイン画像データを観た者によって、オブジェクト40がより想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができるので、ユーザは、より独自性が高く美しいデザイン画像を創出することができる。
ステップS19において、第2の選択領域A4の面積と比較される「所定範囲」とは、オブジェクト40の輪郭42の内側の領域の面積の0.001〜90%の範囲に設定することが好ましい。ここで、この「所定範囲」を、オブジェクト40の輪郭42の内側の領域の面積の90%以下と設定することにより、デザインの要素データとして抽出されることとなる第2の選択領域A4に、オブジェクト40の特定属性が、ほとんど又は全く含まれなくすることができるので、要素データを、ほぼ当該オブジェクトの付加属性のみから構成することができる。これにより、デザイン画像を観た者によってオブジェクト40がより想起又は特定されにくいような要素データを、確実に抽出することができる。また、この「所定範囲」を、オブジェクト40の輪郭42の内側の領域の面積の0.001%以上とすることにより、第2の選択領域A4に十分な量のデザイン素材(オブジェクトの付加属性情報)を含めることができる。したがって、ステップS19を設け、これによって第2の選択領域A4の画像が特徴捨象画像か否かを判断することにより、ユーザは、より独自性が高く美しいデザイン画像を創出することができる。同様の観点からは、この「所定範囲」を、オブジェクト40の輪郭42の内側の領域の面積の0.1〜50%の範囲に設定することが、さらに好ましい。
図9に示す画像データ44は、12個の要素データ43を、それぞれ交互に左右反転させて左右方向に連結させてなるものである。
例えば、図2のステップS11〜S21の処理を、複数の異なるオブジェクトの画像データについて繰り返し行い、その後、ステップS22において、それぞれのオブジェクトの画像データから抽出された要素データを組み合わせて、1つのデザイン画像データ44を作成してもよい。この場合、デザイン画像データ44のデザイン独自性をさらに高めることができる。
また、デザイン画像データ44を作成するにあたっては、同一の又は異なる複数の要素データ43を、数学の関数関係に従った順番で並べてもよいし、繰り返しの規則性を持たせた順番で並べてもよいし、ランダムな順番で並べてもよい。
また、デザイン画像データ44を作成するにあたっては、要素データ43の色を、補色の関係にある色に変換した上で、当該変換された要素データを用いてもよいし、要素データ43の色情報をすべて色相に変換してモノクロ画像データに変換した上で、当該変換された要素データを用いてもよい。
デザイン画像データ44を作成するにあたっては、要素データ43を、1000倍までの範囲で、より好ましくは1.1〜1000倍に拡大させ、又は、0.01倍までの範囲で、より好ましくは0.01〜0.99倍に縮小させた画像のデータを用いると、デザイン画像を観た者によってオブジェクトがさらに想起又は特定されにくくすることができる。
なお、要素データ43を拡大させる場合は、画像をより鮮明にするために、デジタル画像の補間技術で画素を補間するのが好ましい。このような補間技術として、例えば、コンピュータのソフトウェアであるPHOTOSHOP(登録商標、アドビ システムズ株式会社)や、株式会社ニコン製やキヤノン株式会社製のデジタルカメラに付属するソフトウェアを使用し、画像の画素を増加させる方法などが知られている。
図10及び図11を主に参照して、本発明の第2実施形態を説明する。上述した第1実施形態は、デザインの要素データとして抽出されるための領域が、ユーザにより選択された後に、この選択された第1の選択領域にオブジェクトの3次元形状が複数種類含まれることが判明した場合、第1の選択領域をオブジェクトの3次元形状の種類毎に区分けして、区分けされた部分領域内で、再度ユーザに領域を選択させるものである。これに対して、第2実施形態は、ユーザに領域の選択をさせる前に、オブジェクトの輪郭から内側の領域を、オブジェクトの3次元形状に基づき区分けして、区分けされた部分領域内でユーザに領域を選択させるものである。これにより、ユーザにより選択される領域にオブジェクトの3次元形状が複数種類含まれることが防止されるので、ユーザに領域を選択し直させることが防止され、ユーザの操作が簡単になる。
なお、第2実施形態に係る画像処理装置の構成は、基本的に第1実施形態について図1を参照して説明した構成と同様である。
この画像処理は、処理部23が画像処理プログラム31を実行して行うものである。予め、この画像処理の開始前には、オブジェクトを表した1つ又は複数の画像データ30が記憶部20に記憶されている。
なお、「いずれか1つの部分領域の少なくとも一部分」とは、当該部分領域の輪郭を含んでもよい。
図12及び図13を主に参照して、本発明の第3実施形態を説明する。上述した第1及び第2実施形態は、オブジェクトの輪郭から内側の領域で、ユーザに領域を選択させた後に、この選択領域の画像が特徴捨象画像であると判断した場合に、当該選択領域を要素データとして抽出するものである。これに対して、第3実施形態は、ユーザに領域を選択させる前に、処理部が該領域の画像が特徴捨象画像であると判断した1以上の領域を、選択可能領域として表示部に表示させ、ユーザにいずれか一つ以上の選択可能領域を選択させて、選択された領域を要素データとして抽出するものである。これにより、ユーザは表示部に表示される1以上の選択可能領域を選ぶだけでよいので、ユーザの操作がさらに簡単になる。また、ユーザにより選択される領域の画像は必ず特徴捨象画像となるので、ユーザに領域を選択し直させることが確実に防止され、ユーザの操作をさらに簡単にすることができる。
なお、第3実施形態に係る画像処理装置の構成は、基本的に第1実施形態について図1を参照して説明した構成と同様である。
この画像処理は、処理部23が画像処理プログラム31を実行して行うものである。予め、この画像処理の開始前には、オブジェクトを表した1つ又は複数の画像データ30が記憶部20に記憶されている。
また、予め、この画像処理の開始前には、表示部22に表示させることとなる選択可能領域の数及び形状の設定情報が、記憶部20に記憶されている。本例では、当該設定情報として、長方形、三角形、円形及び八角形の選択可能領域がそれぞれ1個ずつ、表示部22に表示されることが、予め記憶部20に記憶されている。この設定情報は、この画像処理の開始前に、例えばユーザによる入力部21の操作によって入力される。
ここで、特徴捨象画像であるか否かの判断において、処理部は、図2のステップS18及びS19と同様に、ある領域の輪郭形状がオブジェクト40の輪郭42の形状と非相似であり、かつ、当該領域の面積が所定範囲内である場合に、当該領域が特徴捨象画像であると判断する。当該領域の面積と比較される「所定範囲」とは、オブジェクト40の輪郭42の内側の領域の面積の0.001〜90%の範囲に設定することが好ましく、オブジェクト40の輪郭42の内側の領域の面積の0.1〜50%の範囲に設定することがさらに好ましい。
なお、「少なくとも1つの部分領域内」とは、当該部分領域の輪郭よりも内側の領域と、当該部分領域の輪郭とを含む。
表示部22に表示される各選択可能領域A31〜A34の具体的な位置及び大きさについては、処理部23が、上述した各条件を満たす範囲において、各選択可能領域A31〜A34どうしが重なり合わないように、ランダムに決定する。
ただし、図12のステップS63において、図11に示すように、各部分領域の輪郭を、表示部22に、画像データ30上に重ね合わせて表示させてもよい。
Claims (12)
- オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、入力部と、表示部と、処理部と、を備えた画像処理装置を用いて行う、画像処理方法であって、
前記処理部が、前記表示部に、前記オブジェクトを画像データとして表示させる画像データ表示ステップと、
前記入力部の操作によって、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域が選択領域として選択されると、前記処理部が所定の判断基準に従って前記選択領域の画像が前記オブジェクトの特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した場合に、前記処理部が、前記選択領域を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、
を含むことを特徴とする、画像処理方法。 - 前記要素データ抽出ステップにおいて、前記処理部は、前記選択領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似である場合に、前記選択領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断する、請求項1に記載の画像処理方法。
- 前記要素データ抽出ステップにおいて、前記処理部は、前記選択領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似であり、かつ、前記選択領域の面積が前記オブジェクトの面積の0.001〜90%である場合に、前記選択領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断する、請求項1に記載の画像処理方法。
- 前記要素データ抽出ステップの前に、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域を、前記画像データに基づき特定される前記オブジェクトの3次元形状に基づいて、複数の部分領域に区分けする区分けステップをさらに含み、
前記要素データ抽出ステップにおいて、前記処理部は、前記選択領域がいずれか1つの前記部分領域の少なくとも一部であり、かつ、前記選択領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似である場合に、前記選択領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断する、請求項1に記載の画像処理方法。 - 前記要素データ抽出ステップの前に、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域を、前記画像データに基づき特定される前記オブジェクトの3次元形状に基づいて複数の部分領域に区分けする区分けステップをさらに含み、
前記要素データ抽出ステップにおいて、前記処理部は、前記選択領域がいずれか1つの前記部分領域の少なくとも一部であり、前記選択領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似であり、かつ、前記選択領域の面積が前記オブジェクトの面積の0.001〜90%である場合に、前記選択領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断する、請求項1に記載の画像処理方法。 - オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、入力部と、表示部と、処理部と、を備えた画像処理装置を用いて行う、画像処理方法であって、
前記処理部が、前記表示部に、前記オブジェクトを画像データとして表示させる画像データ表示ステップと、
前記処理部が、前記表示部に、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域であって、前記処理部が所定の判断基準に従って該領域の画像が前記オブジェクトの特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した1以上の領域を、選択可能領域として表示させる、選択可能領域表示ステップと、
前記入力部の操作によっていずれか一つ以上の前記選択可能領域が選択領域として選択されると、前記処理部が、前記選択領域を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、
を含むことを特徴とする、画像処理方法。 - 前記選択可能領域表示ステップにおいて、前記処理部は、前記領域の輪郭の形状が前記オブジェクトの輪郭の形状と非相似であり、かつ、前記領域の面積が前記オブジェクトの面積の0.001〜90%である場合に、前記領域の画像が前記特徴捨象画像であると判断する、請求項6に記載の画像処理方法。
- 前記処理部が、前記入力部の操作に従って、前記要素データを用いて他の画像データを作成する画像データ作成ステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像処理方法。
- 前記画像データ作成ステップにおいて、前記処理部は、前記要素データとして抽出された前記選択領域の画像を、1000倍までの範囲で拡大させ、または、0.01倍までの範囲で縮小させた画像のデータを用いて前記他の画像データを作成する、請求項8に記載の画像処理方法。
- オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、入力部と、表示部と、処理部と、を備えた画像処理装置における、前記処理部に実行させる、画像処理プログラムであって、
前記処理部が、前記表示部に、前記オブジェクトを画像データとして表示させる画像データ表示ステップと、
前記入力部の操作によって、前記表示部に表示された前記オブジェクトの輪郭から内側の領域が選択領域として選択されると、前記処理部が所定の判断基準に従って前記選択領域の画像が前記オブジェクトの特徴を捨象した特徴捨象画像であると判断した場合に、前記処理部が、前記選択領域を要素データとして抽出する要素データ抽出ステップと、
を前記処理部に実行させることを特徴とする、画像処理プログラム。 - オブジェクトの画像データを記憶する記憶部と、
入力部と、
表示部と、
請求項10に記載の画像処理プログラムを実行する処理部と、
を備えたことを特徴とする、画像処理装置。 - 請求項1〜7に記載の画像処理方法を用いて抽出された前記要素データ、または、請求項8又は9に記載の画像処理方法を用いて作成された前記他の画像データに基づくデザインが、施されてなることを特徴とする、工業製品。
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