JP2015119363A - アンテナ装置 - Google Patents

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秀哉 宗
Hideya So
秀哉 宗
篤也 安藤
Atsuya Andou
篤也 安藤
杉山 隆利
Takatoshi Sugiyama
隆利 杉山
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Abstract

【課題】従来のアンテナ装置と同様の電磁波の放射特性を維持しつつ、アンテナ装置を従来に比較してより小型とすることが可能なアンテナ装置を提供する。
【解決手段】本発明のアンテナ装置は、電磁波を放射するアンテナ放射素子と、アンテナ放射素子に対して対向する位置に配置されており、誘電体基板の表面に導体のエレメントが格子状に周期的に配列され、電磁波の特定の周波数を反射する周波数選択板とを備え、誘電体基板は、最外周に配列された前記エレメントが当該エレメントの部分的な領域が所定の割合で残存する形状である部分エレメントとなる大きさで形成されており、所定の割合は、最外周にある全ての部分エレメントの面積の合計値を、完全な形状のエレメントの面積に最外周にある全ての部分エレメントの数を乗算した結果で除算した数値である。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電体パッチやスリットの周期配列からなる周波数選択板を反射板に用いるアンテナ装置に関する。
従来、アンテナ装置においては、アンテナ放射素子とこのアンテナ放射素子が放射した電波を反射する反射板を用いた基本構造により、特定方向へ放射される電磁波の指向性を強めている。
上記反射板に周波数選択板を適用し、特定の周波数の電磁波の放射を制御するアンテナ装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この周波数選択板には、メタマテリアル反射板が用いられる。
メタマテリアルとは、誘電体や金属パッチなどを周期配列する構造体であり、誘電率ε及び透磁率μの双方を制御することができる。誘電率ε及び透磁率μの双方が負となるメタマテリアルを左手系メタマテリアルと呼び、このマテリアルは左手系の電磁界ベクトルを有し、波動の群速度と位相速度が逆方向となる特徴を有している。
上記メタマテリアル反射板は、例えば、基板表面が導体(例えば、金属)で被膜された誘電体基板(プリント基板)の導体の被膜部分を、非特許文献1に示されるように、所定の格子状の周期配列を有するパターンにパターンニングされて作成される。
上述したメタマテリアル反射板は、人工的に格子状に周期配列させたパターンの構造により負の誘電率εを実現し、かつ格子状の周期配列のパターンの周期間隔や形状に対応したバンドギャップ帯域を有している。ここでバンドギャップ帯域とは、上記メタマテリアル反射板に入射する電磁波が所定の比率以上で反射する場合における、この電磁波の周波数帯域を示している。
図8は、従来の構成の周波数選択板を用いたアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ放射素子100と周波数選択板101とが対向して配置されている。図8(a)は、従来の構成の周波数選択板101を反射板として用いたアンテナ装置の構成例を示す斜視図である。アンテナ放射素子100と周波数選択板101とは距離s離れて対向して配置されている。距離sは、周波数選択板101のバンドギャップ帯域の電磁波の波長λの1/4の距離である。
図8(b)は、従来の構成の周波数選択板101を反射板として用いたアンテナ装置の構成例を示す側面図である。
この図8(a)及び図8(b)に示す構成において、アンテナ放射素子100から放射された電磁波が、周波数選択板101の格子状に周期的に配置されたエレメント(パッチ)が形成された面で反射され、反射された電磁波がX軸方向に放射される。周波数選択板101で反射される電磁波は、周波数選択板101の有するバンドギャップ帯域の周波数を有している。また、周波数選択板101はL×Lの正方形状の誘電体基板で構成されている。
しかし、非特許文献1には、アンテナ装置のビーム幅を任意に変えることが記載されていないため、ビーム幅の制御をどのように行うかが不明である。
一方、周波数選択板に配置されているエレメントの配列させる周期の数を変更することにより、アンテナ装置の放射するビーム幅を制御するビーム幅制御方法が考えられる。
H. So, A. Ando, T. Seki, M. Kawashima, and T. Sugiyama, "Directional Multi-Band Antenna Employing Frequency Selective Surfaces," Electron. Lett.,vol.49,no.4,pp.243-245,Feb.2013.
しかしながら、アンテナ装置の放射する電磁波の指向性を向上させようとした場合、すなわちビーム幅を細く調整しようとした場合、周波数選択板に配列されるエレメントの周期の数を多くする必要がある。
このため、エレメントの周期の数を多くすると、エレメントの周期の数が増加した分、周波数選択板の面積を大きくする必要がある。アンテナ装置の大きさは、周波数選択板101の面積と、アンテナ放射素子100及び周波数選択板101との距離で決定される。この距離は、放射させる電磁波の周波数で決定される。
したがって、アンテナ装置の放射する電磁波の指向性を向上させる場合、周波数選択板101の面積が大きくなるために、アンテナ装置が大型化する問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来のアンテナ装置と同様の電磁波の放射特性を維持しつつ、アンテナ装置を従来に比較して小型とすることが可能なアンテナ装置を提供することを目的とする。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明のアンテナ装置は、電磁波を放射するアンテナ放射素子と、前記アンテナ放射素子に対して対向する位置に配置されており、誘電体基板の表面に導体のエレメントが格子状に周期的に配列され、前記電磁波の特定の周波数を反射する周波数選択板とを備え、前記誘電体基板は、最外周に配列された前記エレメントが当該エレメントの部分的な領域が所定の割合で残存する形状である部分エレメントとなる大きさで形成されており、前記所定の割合は、最外周にある全ての前記部分エレメントの面積の合計値を、完全な形状の前記エレメントの面積に最外周にある全ての部分エレメントの数を乗算した結果で除算した数値であることを特徴とする。
本発明のアンテナ装置は、前記所定の割合が20%以上であることを特徴とする。
本発明のアンテナ装置は、前記電磁波を放射する際のビーム幅を制御する際、前記パッチの配列の周期数を変更することを特徴とする。
本発明のアンテナ装置は、反射する電磁波の周波数が各々異なる複数枚の前記周波数選択板が、それぞれの反射面が平行となるように重ね合わされて設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、従来のアンテナ装置と同様の電磁波の放射特性を維持しつつ、アンテナ装置を従来に比較して小型とすることが可能なアンテナ装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態による周波数選択板を反射板として用いたアンテナ装置の構成例を示す図である。 本実施形態で用いる最外周のエレメントの残存金属割合の説明を行うための図である。 本実施形態におけるエレメントが形成された基本ブロックの形状を示す平面視の図である。 本実施形態で用いた十字形状以外のエレメント形状を示す平面図である。 アンテナ装置1の放射する電磁波のビーム幅と周波数選択板11における誘電体基板上に形成された最外周のエレメントの残存金属割合との関係を示す図である。 最外周のエレメントの残存金属割合を減少させることにより、アンテナの面積が減少することを示す図である。 本実施形態におけるアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との各々の電磁波のビーム放射の方位角を示す水平面内放射パターンを示す図である。 従来の構成の周波数選択板を用いたアンテナ装置の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による周波数選択板を反射板として用いたアンテナ装置の構成例を示す斜視図である。図1においては、アンテナ放射素子100と周波数選択板11とから構成されている。アンテナ装置1において、アンテ放射素子100と周波数選択板11との各々は、離間距離sをもって対向する位置に配置されている。アンテナ放射素子100から放射される電磁波が、その周波数に応じて反射板1による反射の影響を受けることで、アンテナ装置1は所望する指向性を得る仕組みとなっている。アンテナ装置100と周波数選択板11との離間距離sは、アンテナ装置1で送受信する電磁波の周波数に応じて、所望する指向性が得られるように選択する。具体的には、アンテナ装置1で送受信する電磁波の波長の整数分の一(例えば1/4)などと設定するのが好ましい。
ここで、アンテナ放射素子100は、従来例と同様の構成であり、λ/2のダイポールアンテナである。ここで、λは、アンテナ放射素子100が放射する電磁波の波長である。
また、アンテナ放射素子100は、特定の周波数帯域の電磁波の大気中への放射を行う機能部である。アンテナ放射素子100には、図示しない高周波電源が接続されており、当該高周波電源から入力する特定の周波数帯域の高周波信号を大気中へ放射する。なお、アンテナ放射素子100は、大気中を伝搬する特定の周波数帯域の電磁波信号を吸収して受信する受信素子として機能してもよい。
なお、本実施形態に係るアンテナ装置1のアンテナ放射素子100は、図1に示すように、z軸に沿って延在したダイポールアンテナとしているが、他の実施形態に係るアンテナ装置100については、この態様に限定されない。例えば、アンテナ放射素子100は、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、またはホーンアンテナ等であってもよい。
また、周波数選択板11は、誘電体基板の表面に対して、導体薄膜のエレメント(パッチ)50が格子状の周期的な配列となるように所定の周期数でパターンニングされて構成されている。
本実施形態における図1のアンテナ装置1は、周波数選択板11の構成が図8の周波数選択板101の構成と異なるのみで、従来のアンテナ装置における他の構成については同様である。
図1における周波数選択板11は、平面視において正方形であり、各辺がL−αの長さとなっている。従来例においては各辺がLであったため、周波数選択板11は、従来例に比較して(L−α)/Lの割合の面積に減少している。
本実施形態においては、アンテナ装置1が放射する電磁波の指向性の特性であるビーム幅を保持しつつ、周波数選択板11を従来例の周波数選択板101と比較して、面積の小さな構成としている。
図2は、本実施形態で用いる最外周のエレメント(部分エレメント51)の残存金属割合の説明を行うための周波数選択板の平面視の図である。この図2において、誘電体基板12の表面に導体(金属)で形成されたエレメント50、部分エレメント51のパターンが格子状の周期的な配列で配置されている。また、図2には、エレメント50、部分エレメント51が行方向(X軸方向)及び列方向(Y軸方向)に5周期で配列されて配置されている。
外周のL(縦)×L(横)の大きさが従来例の周波数選択板101の構成である。一方、エレメント50及び内部が黒く塗りつぶされた領域を有する部分エレメント51含む枠内が本実施形態の周波数選択板11の大きさである。ここで、黒く塗りつぶされた部分が残存している導体の部分である。したがって、波線で囲まれた領域20内に含まれるエレメントが最外周の部分エレメント51である。
本実施形態における周波数選択板11は、誘電体基板12をL×Lの大きさから、(L−α)×(L−α)とするため、誘電体基板12の外周部を縮めている(すなわち、α分だけ誘電体基板12の外周領域を切断して削除している)。
このとき、最外周の部分エレメント51の形状は、図2に示すように部分的に残存するのみで、中央部の完全な形状のエレメント50に対して、不完全な形状となっている。ここで不完全な形状とは、α分だけ誘電体基板12の外周領域を切断して削除したことで、最外周のエレメントのパターンの一部も、エレメント50の完全な形状が切断されて消失され、所定の面積を有して残存しているパターンの形状である。
したがって、最外周の部分エレメント51の残存金属割合(%)とは、最外周のエレメントが完全な形状(すなわちエレメント50)である場合の最外周の部分エレメント51の面積の合計値(最外周のエレメントの個数とエレメント50の面積との乗算した結果の数値)により、全ての部分エレメント51の残存する部分(黒く塗りつぶされた部分)の面積の合計値を除算した値である。ただし、本実施形態においては、周波数選択板11の重心に対して点対称に部分エレメント51が残存するように外周領域を切断して削除する。
図3は、本実施形態におけるエレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が形成された基本ブロックの形状を示す平面視の図である。この基本ブロック800が誘電体基板12表面に周期的に配列されて周波数選択板11が形成される。また、図3において、エレメント50は、正方形の基本ブロック800内に十字形状の導体のパターンとして形成されている。エレメント50を形成するパターンの太さは8.125(mm)であり、パターンの長さは32.5(mm)である。パターンの長さは、反射する電磁波の波長λに対して約λ/2に設定されている。基本ブロック800の各辺は、35.5(mm)である。したがって、5周期の場合、35.5×5=であるため、エレメントが完全な形状、すなわち全ての基本ブロックが完全な形状である従来の場合にはLが177.5となる。
図4は、本実施形態で用いた十字形状以外のエレメント形状を示す平面図である。
図4(a)において、エレメント901は、サブエレメント901a、901b及び901cの各々が、それぞれ所定のずれ幅を有して、サブエレメントの長手方向に対して垂直のスプリットに平行に配列して構成されている。ここで、サブエレメント901a、901b及び901cの各々の長さは、約λ/2である(図4においては、「約」を「〜」と示している)。
図4(b)において、エレメント902は、長尺状のサブエレメント902a、902b及び902cの各々が、それぞれの一端が共通に接続され、それぞれが120°の角度で配置されて構成されている。ここで、サブエレメント902a、902b及び902cの各々の長さは、約λ/4である。したがって、例えば、サブエレメント902b及び902cが接続された長さは、約λ/2である。
図4(c)において、エレメント903は、一端が矢印形状のサブエレメント903a、903b及び903cの各々が、それぞれの他端が共通に接続され、それぞれが120°の角度で配置されて構成されている。ここで、サブエレメント903a、903b及び903cの各々の長さは、約λ/4である。したがって、例えば、サブエレメント903b及び903cが接続された長さは、約λ/2である。
図4(d)において、エレメント904は、T字形状のサブエレメント904a、904b、904c及び904dの各々が、それぞれのT字形状のTの下端で共通に接続され、それぞれが90°の角度で配置されて構成されている。ここで、サブエレメント904a、904b、904c及び904dの各々の長さは、約λ/4である。したがって、例えば、サブエレメント904a及び904cが接続された長さは、約λ/2である。
図4(e)において、エレメント905は、L字形状のサブエレメント905a、905b、905c及び905dの各々が、それぞれのL字形状のLの上端で共通に接続され、それぞれが90°の角度で配置されて構成されている。ここで、サブエレメント905a、905b、905c及び905dの各々の長さは、約λ/4である。したがって、例えば、サブエレメント905a及び905cが接続された長さは、約λ/2である。
図5は、アンテナ装置1の放射する電磁波のビーム幅と周波数選択板11における誘電体基板上に形成された最外周の部分エレメント51の残存金属割合との関係を示す図である。図5において、縦軸がビーム幅(deg)を示し、横軸が最外周の部分エレメント51の残存金属割合(%)を示している。曲線L1は、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が1周期から3周期となるまでに最外周の部分エレメント51の残存金属割合とビーム幅との関係を示している。曲線L2は、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が3周期から5周期となるまでに最外周の部分エレメント51の残存金属割合とビーム幅との関係を示している。
曲線L1におけるA点は、エレメント50が1周期、すなわち1個のエレメントが完全な形状の場合、すなわち残存金属割合が0である場合の周波数選択板におけるアンテナ装置1のビーム幅を示している。曲線L1におけるB点は、エレメント50が1周期及び部分エレメントが2周期の合計3周期、すなわちエレメント50が1個、部分エレメント51が8個の合計9個の場合であり、最外周の6個の部分エレメント51における残存金属割合が20%である場合の周波数選択板におけるアンテナ装置1のビーム幅を示している。曲線L1におけるC点は、エレメント50が3周期、すなわちエレメント50が9個の場合であり、最外周の8個のエレメントがエレメント50であり完全な形状であり残存金属割合が100%である場合の周波数選択板におけるアンテナ装置1のビーム幅を示している。図5から判るように、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が1周期から3周期までの形状において、最外周の部分エレメント51の残存金属割合が20%から100%まではほぼ同様のビーム幅となっている。
曲線L2におけるD点は、エレメント50が3周期、すなわち9個のエレメントが完全な形状のエレメント50である場合、すなわち残存金属割合が0である場合の周波数選択板におけるアンテナ装置1のビーム幅を示している。曲線L2におけるE点は、エレメント50が3周期、部分エレメント51が2周期の合計5周期、すなわちエレメント50が9個、部分エレメント51が16個の合計25個の場合であり、最外周の16個の部分エレメント51における残存金属割合が20%である場合の周波数選択板におけるアンテナ装置1のビーム幅を示している。曲線L2におけるF点は、エレメント50が5周期、すなわちエレメント50が25個の場合であり、最外周の16個のエレメントが完全な形状のエレメント50であり残存金属割合が100%である場合の周波数選択板におけるアンテナ装置1のビーム幅を示している。図5から判るように、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が3周期から5周期までの形状において、最外周のエレメントの残存金属割合が20%から100%まではほぼ同様のビーム幅となっている。
上述したように、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が1周期から3周期までの形状と、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が3周期から5周期までの形状との各々において、いずれも最外周の部分エレメント51の残存金属割合が20%から100%まではほぼ同様のビーム幅となっている。
また、図5に示されるように、エレメントが縦及び横に3周期で配列された周波数選択板11を用いた場合と、エレメントが縦及び横に5周期で配列された周波数選択板11を用いた場合とにおいて、アンテナ装置1のビーム幅が変化している。これにより、エレメントの縦及び横の配列の周期数が多くなるにつれ、放射される電磁波のビーム幅が狭く、すなわち電磁波の指向性を向上する。エレメントの縦及び横の配列の周期数を変更することにより、電磁波の指向性を調整することができる。
したがって、図5からは、いずれのエレメント(エレメント50及び部分エレメント51)の周期においても、最外周の部分エレメント51を部分的な形状となっても、ビーム幅の特性は最外周に完全な形状のエレメント50が配列されている場合と同等のビーム幅の特性を得ることができることが判る。すなわち、最外周の部分エレメント51の面積をいずれの部分エレメント51の部分が残るように減少させるように、周波数選択板700の面積を減少させても、ビーム幅の特性は完全な形状のエレメント50が最外周に配列されている場合と同等のビーム幅の特性が得られる。
図6は、最外周の部分エレメント51の残存金属割合を減少させることにより、アンテナの面積が減少することを示す図である。周波数選択板600は、従来技術における周波数選択板の構成であり、完全形状のエレメント50を5行5列の5周期に配列した構成である。周波数選択板700は、本実施形態における周波数選択板であり、エレメント(エレメント50及び部分エレメント51)が5行5列に配列しているが、最外周の部分エレメント51の残存金属割合を20%とした構成である。
アンテナ放射素子100が4GHzの周波数の電磁波を放射する場合、図1におけるアンテナ放射素子100と周波数選択板11との距離は、4GHzの波長の1/4の18.8(mm)である。本実施形態においては、周波数選択板11がバンドギャップ帯域(特定の周波数帯域)として4GHz近傍の周波数帯域となるよう設計されている。周波数選択板600はL=177.5(mm)であり、周波数選択板700はL−α=134.9(mm)である。したがって、周波数選択板700の各辺は、134.9/177.5=0.76から、0.76Lとなる。したがって、0.76×0.76=0.58となり、周波数選択板700の面積は、周波数選択板600の58%になり、周波数選択板600に対して42%の面積を減少する。
また、アンテナ装置1の体積は、図1から判るように、周波数選択板11の面積と、アンテナ放射素子100及び周波数選択板11間の距離sとの乗算で求められる。
ここで、距離sは従来例も本実施形態も変わらないため、本実施形態のアンテナ装置1の体積も、面積と同様に、従来の構成の周波数選択板600に比較して42%減少することになる。
図7は、本実施形態におけるアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との各々の電磁波のビーム放射の方位角を示す水平面内放射パターンを示す図である。図7において、水平面内放射パターンを極座標で示しており、θ軸の方向が方位角であり、動径が電力ベクトルを示している。また、図7において、実線のパターンは、本実施形態による周波数選択板700を用いたアンテナ装置1による水平面内放射パターンの特性を示している。また、破線のパターンは、従来の周波数選択板600を用いたアンテナ装置による水平面内放射パターンを示している。
実線のパターンと破線のパターンとの各々の水平面内放射パターンを比較すると、実線のパターンと破線のパターンともほぼ同様の特性を有している。特に、実線のパターン(本実施形態)と破線のパターン(従来)との各々のメインローブを見ると、実線のパターン(本実施形態)が破線のパターン(従来)と同様の電磁波の放射特性、すなわちビーム幅が双方ともに105degであり、ビームの電力ゲインもで同一である特性を有していることが判る。また、FBR(Front-to-Back Ratio)が、破線のパターン(従来)に対して、実線のパターン(本実施形態)が2dB劣化している。上述したように、アンテナ装置に用いる周波数選択板の各辺は、本実施形態の周波数選択板が従来の周波数選択板に対して24%減少している。このため、アンテナ装置の体積は、本実施形態のアンテナ装置1が従来のアンテナ装置に対して42%減少している。
上述したように、本実施形態は、電磁波の放射特性が劣化しない程度に最外周の部分エレメント51の面積を減少させ(最外周の部分エレメント51の総面積を20%に低下させ)、アンテナ装置1に使用する周波数選択板11の面積を減少させている。
これにより、本実施形態によれば、従来のアンテナ装置における電磁波の放射特性と同様のままで、周波数選択板11の面積が従来に比較して減少させることができるため、従来のアンテナ装置に対して体積を減少させたアンテナ装置1を実現することができる。
上述した本実施形態においては、周波数選択板11を一枚のみとし、単一の周波数に対応して送受信を行うアンテナ装置として説明した。
しかしながら、他の構成として、反射する電磁波の周波数λが各々異なる帯域を有する周波数選択板11が、それぞれの反射面がアンテナ放射素子100に対向し、かつそれぞれの反射面が平行となるように複数枚重ね合わされて設けられるように構成してもよい。この場合、複数の周波数選択板11の各々は、例えばアンテナ放射素子100に対して近い順番に、反射させる周波数が高い順から低い順に積み重ねられている。
このように、反射させる周波数が各々異なる周波数選択板11を複数枚重ね合わせることにより、複数の周波数の電磁波の送受信を行う多周波数共用のアンテナ装置を構成することができる。
このとき、アンテナ放射素子100は、複数の異なる周波数の電磁波を放射あるいは受信することができるマルチバンドのアンテナ放射素子が用いられる。すなわち、アンテナ放射素子100は、上述した多周波数共用のアンテナ装置における周波数選択板11の各々が反射する周波数の電磁波を放射あるいは受信する。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
1…アンテナ装置
11,600…周波数選択板
12…誘電体基板
20…領域
50…エレメント
51…部分エレメント
100…アンテナ放射素子

Claims (4)

  1. 電磁波を放射するアンテナ放射素子と、
    前記アンテナ放射素子に対して対向する位置に配置されており、誘電体基板の表面に導体のエレメントが格子状に周期的に配列され、前記電磁波の特定の周波数を反射する周波数選択板と
    を備え、
    前記誘電体基板は、最外周に配列された前記エレメントが当該エレメントの部分的な領域が所定の割合で残存する形状である部分エレメントとなる大きさで形成されており、
    前記所定の割合は、最外周にある全ての前記部分エレメントの面積の合計値を、完全な形状の前記エレメントの面積に最外周にある全ての部分エレメントの数を乗算した結果で除算した数値である
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記所定の割合が20%以上であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記電磁波を放射する際のビーム幅を制御する際、前記パッチの配列の周期数を変更する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 反射する電磁波の周波数が各々異なる複数枚の前記周波数選択板が、それぞれの反射面が平行となるように重ね合わされて設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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KR102047987B1 (ko) * 2018-11-26 2019-11-22 국방과학연구소 전도성 시트, 전도성 시트를 포함하는 주파수 선택 장치 및 제조 방법

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