JP2015118225A - 可変アッテネータおよび描画装置 - Google Patents

可変アッテネータおよび描画装置 Download PDF

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Masahiko Kokubo
正彦 小久保
北村 藤和
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Abstract

【課題】透過率を変更する際に可変アッテネータを通過したレーザ光の光路にずれが生じることを防止する。
【解決手段】可変アッテネータ4の減衰部41は、光軸K1に沿って照射されるレーザ光に対して透明な板部材411を有し、板部材の一方の主面412に反射防止膜が形成され、他方の主面413に透過率の入射角依存性が板部材の本体よりも大きい機能膜が形成される。可変アッテネータを通過するレーザ光の透過率を変更する際には、板部材の両主面に平行かつ光軸に垂直な回動軸J1を中心として板部材が回動し、板部材の光軸に対する傾斜角が変更される。また、反射部43は、減衰部の出射面から出射されるレーザ光の光路を、回動軸および光軸に平行な光路包含面内において平行に折り返して、当該レーザ光を出射面に入射させる。これにより、透過率を変更する際に可変アッテネータを通過したレーザ光の光路にずれが生じることが防止される。
【選択図】図4

Description

本発明は、可変アッテネータおよび描画装置に関する。
従来より、レーザ加工装置やレーザ描画装置では、ハイパワーレーザが用いられる。対象物に照射するレーザ光のパワーを調節するために、当該レーザの出力をレーザ自体が有する機能により調整する場合、ガスレーザや半導体励起固体レーザでは、レーザ光のビーム径やビームウェスト位置が変化し、半導体レーザでは、これらの現象に加えてレーザ光の波長も変化してしまう。そこで、2枚のプレートを互いに逆方向に同じ角度だけ傾ける可変アッテネータが多く用いられる(このような可変アッテネータとして、例えば特許文献1参照)。
具体的に、上記可変アッテネータでは、入射角によって透過率が変化する誘電体多層膜がコートされたプレートが用いられ、光軸に対して当該プレートを傾けることにより透過光量が調節される。このとき、1枚目のプレートを透過したレーザ光の光路が光軸に対してずれるが(「光軸シフト」とも呼ばれる。)、当該プレートとは逆方向に同じ角度だけ傾けたもう1つのプレート(「補償板」とも呼ばれる。)を透過する際に、光軸に対するレーザ光の光路のずれが補正される。2枚のプレートを利用した上記可変アッテネータは、優れた耐パワー性を有する。
特開2005−33007号公報
ところで、上記可変アッテネータでは、2枚のプレートを同じ角度だけ傾けるために、ノーバックラッシュギアが用いられるが、ノーバックラッシュギアを用いても2枚のプレートの角度を高精度に一致させることは容易ではない。また、2枚のプレートを完全に同じ厚さにすることも困難である。したがって、透過率を変更するためにプレートの角度を変えた際に、可変アッテネータを通過したレーザ光の光路にずれが生じてしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、透過率を変更する際に可変アッテネータを通過したレーザ光の光路にずれが生じることを防止することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、レーザ光の強度を減衰させる可変アッテネータであって、所定の光軸に沿って照射されるレーザ光に対して透明な板部材を有し、前記板部材において、一方の主面に反射防止膜が形成され、他方の主面に透過率の入射角依存性が前記板部材の本体よりも大きい膜が形成される、または、前記他方の主面にいずれの膜も形成されない減衰部と、前記板部材の両主面に平行な回動軸を中心として前記減衰部を回動することにより、前記板部材の前記光軸に対する傾斜角を変更する回動部と、前記板部材を透過して前記減衰部の出射面から出射されるレーザ光の光路を、前記回動軸に平行な面である光路包含面内において折り返し、当該レーザ光を前記出射面に入射させる反射部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の可変アッテネータであって、前記減衰部が、前記板部材と同様の構造であるもう1つの板部材を有し、前記減衰部において、前記板部材および前記もう1つの板部材が前記光軸に沿って並び、前記回動部が、前記板部材および前記もう1つの板部材を、前記回動軸を中心として回動する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の可変アッテネータであって、前記板部材および前記もう1つの板部材の双方において、前記他方の主面にいずれの膜も形成されない。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の可変アッテネータであって、前記板部材において前記他方の主面に誘電体多層膜が形成される。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の可変アッテネータであって、前記光軸上においてレーザ光を出射する光源と前記減衰部との間に配置され、p偏光成分とs偏光成分とを分離する偏光分離部と、前記偏光分離部と前記減衰部との間に配置される1/4波長板とを備え、前記光源から出射されたレーザ光が前記偏光分離部および前記1/4波長板を介して前記減衰部の入射面に入射し、前記減衰部の前記出射面から出射されるレーザ光が、前記光路包含面内の同一の光路を往復して前記出射面に入射し、前記減衰部の前記入射面から出射されるレーザ光が、前記1/4波長板を介して前記偏光分離部に入射する。
請求項6に記載の発明は、描画装置であって、レーザ光を出射する光源と、前記光源からの前記レーザ光が照射される空間光変調器と、前記光源と前記空間光変調器との間における前記レーザ光の光路上に配置される請求項1ないし5のいずれかに記載の可変アッテネータと、前記空間光変調器により空間変調された光を対象物上に導く投影光学系と、前記空間変調された光の対象物上における照射位置を移動する移動機構と、前記移動機構による前記照射位置の移動に同期して前記空間光変調器を制御する制御部とを備える。
本発明によれば、透過率を変更する際に可変アッテネータを通過したレーザ光の光路にずれが生じることを防止することができる。
描画装置の構成を示す図である。 ヘッド部の内部構成を示す図である。 出射部を示す図である。 可変アッテネータを示す斜視図である。 板部材近傍を示す図である。 機能膜における光の入射角と透過率との関係を示す図である。 可変アッテネータの他の例を示す図である。 出射部の他の例を示す図である。 出射部の他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る描画装置1の構成を示す図である。描画装置1は、感光材料が表面に付与された半導体基板やガラス基板等の基板9の表面に光ビームを照射してパターンを描画する直接描画装置である。図1では、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を矢印にて示している。
描画装置1は、ステージ21と、移動機構22と、複数のヘッド部3と、制御部11と、を備える。ステージ21は基板9を保持する。移動機構22は基台20上に設けられ、X方向移動機構221と、Y方向移動機構222と、を備える。ステージ21はX方向移動機構221の移動体に固定され、X方向移動機構221により、ステージ21が基板9の主面に沿うX方向に移動する。X方向移動機構221はY方向移動機構222の移動体に固定され、Y方向移動機構222により、X方向移動機構221が基板9の主面に沿うY方向に移動する。移動機構22は、基板9を、主面に垂直な軸(図1中のZ方向に伸びる軸)を中心として回動してもよい。基台20には、移動機構22を跨ぐように、支持台30が設けられる。複数のヘッド部3は、支持台30に固定され、ステージ21の上方にてX方向に配列される。Y方向移動機構222の移動体には、光量測定部5が取り付けられる。光量測定部5は、図示省略の移動機構によりX方向に移動可能であり、複数のヘッド部3からの光の強度(光量)を測定することができる。
図2は、ヘッド部3の内部構成を示す図である。ヘッド部3は、出射部31と、空間光変調器32と、投影光学系33と、を備える。出射部31は線状光を出射し、ミラー39を介して空間光変調器32に線状光を照射する。出射部31の構成については、後述する。空間光変調器32は、例えば回折格子型かつ反射型であり、格子の深さを変更することができる回折格子である。空間光変調器32は、半導体装置製造技術を利用して製造される。本実施の形態に用いられる回折格子型の光変調器は、例えば、GLV(グレーティング・ライト・バルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サニーベール、カリフォルニア)の登録商標)である。空間光変調器32は一列に配列された複数の格子要素(リボン対)を有し、各格子要素は、1次回折光が出射される状態と、0次回折光(0次光)が出射される状態との間で遷移する。このようにして、空間光変調器32から空間変調された光が出射される。
投影光学系33は、遮光板331と、レンズ332と、レンズ333と、絞り板334と、フォーカシングレンズ335と、を備える。遮光板331は、ゴースト光および高次回折光の一部を遮蔽し、空間光変調器32からの光を通過させる。レンズ332,333はズーム部を構成する。絞り板334は、(±1)次回折光(および高次回折光)を遮蔽し、0次回折光を通過させる。絞り板334を通過した光は、フォーカシングレンズ335により基板9の主面上に導かれる。このようにして、空間光変調器32により空間変調された光が、投影光学系33により基板9上に導かれる。なお、絞り板334は0次回折光のみを遮断し、(±1)次回折光(および高次回折光)を通過させるものであってもよい。
図1の制御部11は、複数のヘッド部3および移動機構22に接続され、これらの構成を制御する。描画装置1では、移動機構22がステージ21を移動することにより、空間光変調器32からの光の基板9上における照射位置が移動する。また、制御部11が、移動機構22による当該照射位置の移動に同期して、空間光変調器32を制御する。これにより、基板9上の感光材料に所望のパターンが描画される。
図3は、出射部31を(+Z)側から(−Z)方向を向いて見た様子を示す図である。図2および図3に示すように、出射部31は、光源311と、可変アッテネータ4と、ミラー312と、ミラー313と、シリンドリカルレンズ314と、を備える。可変アッテネータ4、ミラー312,313およびシリンドリカルレンズ314は、光源311と空間光変調器32との間におけるレーザ光の光路上に配置される。光源311は、例えば半導体レーザであり、レーザ光を出射する。光源311は、固体レーザやガスレーザ等であってもよい。光源311からのレーザ光は可変アッテネータ4に入射する。可変アッテネータ4はレーザ光の強度を減衰させる。
図4は、可変アッテネータ4を示す斜視図である。図3および図4に示すように、可変アッテネータ4は、減衰部41と、回動部42と、反射部43と、を備える。減衰部41は、レーザ光に対して透明な板部材411を有する。図4に示すように、板部材411では、両主面412,413が互いに平行な平面である。また、板部材411の両主面412,413の法線がX方向に垂直、すなわち、両主面412,413がX方向に平行である。光源311からのレーザ光は、Y方向に平行な光軸に沿って板部材411に照射される。図2および図3では、一点鎖線にて光軸を示し、図4では、矢印にて光軸を示している。以下の説明では、光軸において光源311と可変アッテネータ4との間のY方向に平行な部分を「光軸K1」と呼ぶ。
図3および図4に示すように、回動部42は、例えばモータを有し、板部材411の側面に固定されるとともにX方向に伸びるシャフト421を回動する。これにより、両主面412,413に平行な回動軸J1を中心として、板部材411が回動する。すなわち、板部材411の(および、板部材411の法線の)光軸K1に対する傾斜角が変更され、板部材411におけるレーザ光の入射角が変化する。
反射部43は、2つの反射ミラー(平面ミラー)431,432を有する。2つの反射ミラー431,432は、X方向に配列されるとともに、反射面の法線がXY平面に平行である。また、反射ミラー431の反射面を含む平面と、反射ミラー432の反射面を含む平面とがなす角度が90度となるように、2つの反射ミラー431,432は互いに傾斜する。図3および図4に示す例では、2つの反射ミラー431,432はY方向に対して45度傾く。板部材411を透過して(+Y)方向に向かうレーザ光は反射ミラー431にて反射して(+X)方向に向かい、反射ミラー432にてさらに反射して(−Y)方向に向かう。板部材411はX方向に長く、反射ミラー432から(−Y)方向に向かうレーザ光は板部材411に再度入射する。このとき、板部材411の反射部43側の主面412において、(+Y)方向に進む(反射部43に向かう)レーザ光が通過する位置と、(−Y)方向に進むレーザ光が通過する位置とがX方向に相違する。
板部材411を透過して(−Y)側へと進む光は、図2に示すミラー312,313を介してシリンドリカルレンズ314に入射する。シリンドリカルレンズ314はZ方向のみに正のパワーを有する。X方向に沿ってヘッド部3を見た場合に、シリンドリカルレンズ314を通過したレーザ光は、ミラー39を介して空間光変調器32上にて集光する。すなわち、空間光変調器32上において光束断面がX方向に長い線状のレーザ光が照射される。空間光変調器32では、複数の格子要素がX方向に配列され、全ての格子要素に線状光が照射される。
図5は、板部材411近傍を(+X)側から(−X)方向を向いて見た様子を示す図である。図5では、互いに平行な2本の線L1により板部材411を透過するレーザ光の外縁(光束断面において所定強度以上の領域の外縁)を示してる。板部材411の反射部43側の主面412には、図5中にて太線にて示す反射防止膜414が形成される。板部材411では、反射防止膜414が設けられない場合に比べて、主面412における反射率が低下する。また、板部材411の他方の主面413には、図5中にて太線にて示す機能膜415が形成される。
図6は、機能膜415における光の入射角と透過率との関係を示す図である。図6に示すように、機能膜415では、光の入射角を0度近傍から45度近傍に変更することにより、透過率が100%近傍から0%近傍へと大幅に減少する。一方、板部材411の本体、すなわち、機能膜415を除いた板部材411自体において透過率を大幅に減少するには、光の入射角を大きくする(例えば、45度よりも十分に大きくする)必要があり、光の入射角を0度から45度に変更しても、透過率の変化は大幅には減少しない。このように、機能膜415は、入射角が、例えば0から45度に変化する際における透過率の変化が板部材411の本体よりも大きい膜であり、透過率の入射角依存性が板部材411の本体よりも大きい膜であるといえる。機能膜415の典型例は、誘電体多層膜である。
図5に示す可変アッテネータ4では、光源311から出射されたレーザ光が、減衰部41の入射面である機能膜415の表面に入射し、減衰部41の出射面である反射防止膜414の表面から出射される。このとき、図5中の2本の線L1にて示すように、反射防止膜414(の表面)から出射されるレーザ光の光路は、光源311から板部材411へと至るレーザ光の光路(光軸K1)と平行であるが、両光路のZ方向の位置が互いに相違する。図5の例では、光源311から板部材411へと至るレーザ光の光路に対して、反射防止膜414から出射されるレーザ光の光路が(−Z)方向にずれる。以下の説明では、可変アッテネータ4に入射するレーザ光の光路と、減衰部41から反射部43に出射されるレーザ光の光路との間のZ方向の距離をシフト量という。なお、図5では、(−Y)側から板部材411に入射するレーザ光のうち、主面413および機能膜415にて反射する光の光路を符号L2を付す矢印にて示している。
減衰部41の反射防止膜414の表面(出射面)から(+Y)方向に出射されるレーザ光は、反射面の法線がXY平面に平行な反射ミラー431,432にて反射して減衰部41の反射防止膜414に入射する。このとき、減衰部41から出射されて反射部43により減衰部41へと戻されるレーザ光の光路は、XY平面に平行な所定の面(図4中にて板部材411から反射ミラー431,432を経由して板部材411に戻る矢印を含む面であり、以下、「光路包含面」という。)内に含まれる。すなわち、反射部43において、レーザ光の光路のZ方向における位置は一定である。
反射防止膜414へと入射したレーザ光は、板部材411を透過して機能膜415(の表面)から出射される。図5に示すようにX方向に沿って可変アッテネータ4を見た場合に、反射防止膜414へと入射したレーザ光の板部材411内の復路光路は、光源311から機能膜415へと入射したレーザ光の板部材411内の往路光路と一致する。したがって、機能膜415から出射されるレーザ光の光路が、反射部43から減衰部41に入射するレーザ光の光路に対して上記シフト量だけ(+Z)方向にずれるとともに、Y方向に平行となる。よって、可変アッテネータ4では、光源311からのレーザ光の入射位置とZ方向における同じ位置から、Y方向に平行なレーザ光が出射される。なお、図5では、反射部43から板部材411に入射するレーザ光のうち、主面413および機能膜415にて反射する光の光路を符号L3を付す矢印にて示している。
以上のように、可変アッテネータ4では、レーザ光が板部材411を最初に透過する際に生じる、光軸K1に対する光路のZ方向のずれが、同一の板部材411をレーザ光が2回目に透過する際に補正(補償)される。板部材411では、レーザ光が最初に透過する部位と、2回目に透過する部位とで、厚さや光軸K1に対する角度を極めて高い精度で一致させることができる。これにより、可変アッテネータ4から出射されるレーザ光の光路が、可変アッテネータ4に入射するレーザ光の光路(光軸K1)に対してZ方向にずれることが防止される。
また、可変アッテネータ4を通過するレーザ光の透過率(または減衰率)を変更する際には、板部材411の両主面412,413に平行かつ光軸K1に垂直な回動軸J1を中心として板部材411が回動し、板部材411の光軸K1に対する傾斜角が変更される。この場合、光軸K1に沿って可変アッテネータ4に入射するレーザ光の光路と、減衰部41から反射部43に出射されるレーザ光の光路との間のシフト量も変化する。しかしながら、可変アッテネータ4では、反射部43が、減衰部41の出射面(ここでは、反射防止膜414の表面)から出射されるレーザ光の光路を、回動軸J1および光軸K1に平行な光路包含面内において平行に折り返して、当該レーザ光を出射面に入射させる。したがって、回動軸J1に沿って可変アッテネータ4を見た場合に、板部材411がいずれの傾斜角であっても、反射部43から出射面に入射したレーザ光の減衰部41内の復路光路は、光源311から減衰部41に入射したレーザ光の減衰部41内の往路光路と一致する。よって、可変アッテネータ4から出射されるレーザ光の光路が、可変アッテネータ4に入射するレーザ光の光路に対して光路包含面に垂直なZ方向にシフトすることはない。
このように、描画装置1では、透過率を変更する際に可変アッテネータ4を通過したレーザ光の光路にずれが生じることを簡単な構造にて防止することができる。その結果、基板9上に照射されるレーザ光の強度を様々に変更する場合であっても、基板9上に精度よくパターンを描画することができる。なお、板部材411において、(−Y)側の主面413に反射防止膜414が形成され、(+Y)側の主面412に機能膜415が形成されてもよい。この場合、反射防止膜414の表面が、光源311からのレーザ光が入射する減衰部41の入射面となり、機能膜415の表面が、板部材411を透過した当該レーザ光を出射する減衰部41の出射面となる。
図7は、可変アッテネータの他の例を示す図であり、図5に対応する図である。図7に示す可変アッテネータ4aでは、図2ないし図5に示す可変アッテネータ4と比較して、減衰部41aの構成のみが相違する。他の構成は、図2ないし図5と同様であり、同じ構成に同じ符号を付す。
減衰部41aは、互いに同様の構造である2つの板部材411を有し、2つの板部材411は光軸K1に沿って並ぶ。2つの板部材411は、その(主面の)法線がX方向に垂直となるように、図7中にて破線の矩形にて示す1つの支持部材410に固定される。図7の例では、2つの板部材411は互いに平行であるが、必ずしも両者が平行である必要はない。回動部42(図3参照)が支持部材410を回動することにより、2つの板部材411が回動軸J1を中心として一体的に回動する。2つの板部材411の双方において、一方の主面413(図7の(−Y)側の主面413)に反射防止膜414が形成される。また、他方の主面412には、いずれの膜も形成されない。
図7の可変アッテネータ4aにおいても、レーザ光が2つの板部材411を最初に透過する際に生じる、光軸K1に対する光路のZ方向のずれが、同一の2つの板部材411をレーザ光が2回目に透過する際に補正される。各板部材411では、レーザ光が最初に透過する部位と、2回目に透過する部位とで、厚さや光軸K1に対する角度を極めて高い精度で一致させることができる。これにより、可変アッテネータ4aから出射されるレーザ光の光路が、可変アッテネータ4aに入射するレーザ光の光路(光軸K1)に対してZ方向にずれることが防止される。
また、可変アッテネータ4aを通過するレーザ光の透過率を変更する際には、2つの板部材411の両主面412,413に平行かつ光軸K1に垂直な回動軸J1を中心として2つの板部材411が回動し、2つの板部材411の光軸K1に対する傾斜角が同じ角度だけ変更される。また、反射部43が、減衰部41aの出射面(ここでは、(+Y)側の板部材411の主面412)から出射されるレーザ光の光路を、回動軸J1および光軸K1に平行な光路包含面内において平行に折り返して、当該レーザ光を当該出射面に入射させる。したがって、回動軸J1に沿って見た場合に、各板部材411がいずれの傾斜角であっても、反射部43から出射面に入射したレーザ光の減衰部41a内の復路光路は、光源311から減衰部41aに入射したレーザ光の減衰部41a内の往路光路と一致する。これにより、可変アッテネータ4aを有する描画装置1では、透過率を変更する際に可変アッテネータ4aを通過したレーザ光の光路にずれが生じることを防止することができる。
なお、図7の板部材411において、(−Y)側の主面413にいずれの膜も形成されず、(+Y)側の主面412に反射防止膜414が形成されてもよい。この場合、(−Y)側の板部材411の(−Y)側の主面413が、光源311からのレーザ光が入射する減衰部41aの入射面となり、(+Y)側の板部材411の反射防止膜414の表面が、2つの板部材411を透過した当該レーザ光を出射する減衰部41aの出射面となる。
ところで、板部材411において反射防止膜414が形成されない主面に機能膜415を形成することも可能である。しかしながら、この場合、機能膜415の厚さにムラ(コートムラ)があるときには、レーザ光が通過する板部材411上の領域内の位置毎に強度の減衰率が相違し、レーザ光の強度分布にばらつきが生じる虞がある。一方、図7のように、各板部材411において機能膜415が形成されない可変アッテネータ4aでは、機能膜415の厚さのムラに起因して、レーザ光の強度分布にばらつきが生じることを抑制することができる。また、複数の板部材411が設けられる可変アッテネータ4aでは、板部材411へのレーザ光の入射角を過度に大きくすることなく、透過率を大幅に減少することが可能である。なお、可変アッテネータ4aでは、3以上の板部材411が設けられてよい。
図8および図9は、出射部の他の例を示す図である。図8は、出射部31bを(+X)側から(−X)方向を向いて見た様子を示す図であり、図9は、出射部31bを(+Z)側から(−Z)方向を向いて見た様子を示す図である。図8および図9に示す出射部31bでは、図2の出射部31と比較して、ミラー312が省略される(または、後述の偏光分離部44に置き換えられる)とともに、可変アッテネータ4bの構成が相違する。他の構成は、図2の出射部31と同様であり、同じ構成に同じ符号を付す。
可変アッテネータ4bは、偏光分離部44と、1/4波長板45と、をさらに備える。偏光分離部44は、p偏光成分とs偏光成分とを分離する偏光ビームスプリッタであり、光軸K1上において光源311と減衰部41との間に配置される。1/4波長板45は、偏光分離部44と減衰部41との間に配置される。また、可変アッテネータ4bでは、図3に示す2つの反射ミラー431,432に代えて、直角プリズム433が反射部43bとして設けられる。図9に示すようにZ方向に沿って出射部31bを見た場合に、光源311、偏光分離部44、1/4波長板45、減衰部41および反射部43はY方向に一列に配置される。なお、可変アッテネータ4bにおいて、複数の板部材411を有する減衰部41aが設けられてもよい。
出射部31bでは、光源311から出射されたレーザ光が偏光分離部44に入射する。偏光分離部44に入射する当該レーザ光のほとんどはp偏光成分であり、当該レーザ光は偏光分離部44を透過して1/4波長板45に向かう。1/4波長板45では、90度の位相差を生じさせることにより、直線偏光であるレーザ光が円偏光に変換され、減衰部41の入射面(図8の例では、機能膜415の表面)に入射する。減衰部41の出射面(図8の例では、反射防止膜414の表面)から出射されるレーザ光は、Y方向に平行な光路に沿って直角プリズム433に入射し、同じ光路を戻って減衰部41の出射面に入射する。すなわち、減衰部41の出射面から出射されるレーザ光は、減衰部41と反射部43bとの間において、回動軸J1および光軸K1に平行な光路包含面内の同一の光路を往復する。
反射部43bから出射面に入射したレーザ光の減衰部41内の復路光路は、1/4波長板45から減衰部41に入射したレーザ光の減衰部41内の往路光路と一致する。減衰部41の入射面から出射されるレーザ光は、1/4波長板45に入射する。1/4波長板45では、円偏光であるレーザ光が直線偏光に変換され、偏光分離部44に入射するレーザ光のほとんどはs偏光成分となる。当該レーザ光は偏光分離部44にてミラー313に向かって反射し、ミラー313、シリンドリカルレンズ314、ミラー39を介して空間光変調器32に照射される(図2参照)。
以上のように、可変アッテネータ4bでは、レーザ光が、偏光分離部44と反射部43bとの間において同一の光路を往復しつつ減衰される。これにより、図3の可変アッテネータ4に比べて、板部材411のX方向の幅を小さくすることができる。また、偏光分離部44および1/4波長板45を設けることにより、強度が減衰されたレーザ光が容易に分離可能となる。可変アッテネータ4bにおいても、透過率を変更する際に可変アッテネータを通過したレーザ光の光路にずれが生じることを防止することが実現される。なお、反射部43bにおいて直角プリズム433に代えて平面ミラーや、互いになす角が90度の2枚の平面ミラーが用いられてよい。
上記描画装置1および可変アッテネータ4,4a,4bでは様々な変形が可能である。
図5の減衰部41における板部材411において、可変アッテネータの設計によっては、図7の減衰部41aにおける板部材411と同様に、機能膜415が省略されてもよい。この場合、透過率を大幅に減少する、すなわち、減衰率を大幅に増大する際に、板部材411を光軸K1に対して大きく傾斜させる必要があるが、機能膜415の厚さのムラに起因して、レーザ光の強度分布にばらつきが生じることを抑制することが可能となる。また、既述のように、図7の減衰部41aにおいて、各板部材411の両主面に反射防止膜414および機能膜415がそれぞれ形成されてよい。この場合、レーザ光の入射角を僅かに変更するのみで、透過率を大きく変化させることができる。以上のように、可変アッテネータ4,4a,4bでは、一方の主面に反射防止膜414が形成され、他方の主面に透過率の入射角依存性が大きい機能膜415が形成される、または、当該他方の主面にいずれの膜も形成されない板部材411が利用される。
減衰部41の出射面から出射されるレーザ光が、反射部43bにより同一の光路を往復して減衰部41の出射面へと戻る可変アッテネータ4bでは、光軸K1が必ずしも回動軸J1に対して直交しなくてもよい。この場合でも、可変アッテネータ4bでは、透過率を変更する際におけるレーザ光の光路のずれを防止することが可能である。
図5および図7の反射部43において、直角プリズムやコーナーキューブ等が用いられてもよい。例えば、図4および図5の可変アッテネータ4において、板部材411の側面の中心以外の位置に回動軸J1が設けられてよく、可変アッテネータ4,4a,4bでは、板部材411の両主面に平行な回動軸J1は、任意の位置に設けることが可能である。
描画装置1の設計によっては、光束断面が線状のレーザ光の強度が可変アッテネータ4,4a,4bにより減衰されてよい。ただし、板部材411の大きさを小さくして可変アッテネータ4,4a,4bの小型化を図るという観点では、光束断面が線状となる前のレーザ光が可変アッテネータ4,4a,4bに入射することが好ましい。
描画装置1において、例えば、音響光学偏向素子(AOD:acousto-optic deflector)や微小なミラーの集合を用いた空間光変調器32が設けられてよい。
図1の描画装置1では、半導体基板や、液晶表示装置用のガラス基板、プリント配線基板等の基板9がパターン描画の対象物であるが、描画装置1では、基板以外の対象物に対してパターンの描画が行われてよい。
可変アッテネータ4,4a,4bは、レーザ加工装置等、ハイパワーのレーザ光を利用する他の装置にて用いられてよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 描画装置
4,4a,4b 可変アッテネータ
9 基板
11 制御部
22 移動機構
32 空間光変調器
33 投影光学系
41,41a 減衰部
42 回動部
43,43b 反射部
44 偏光分離部
45 1/4波長板
311 光源
411 板部材
412,413 主面
414 反射防止膜
415 機能膜
J1 回動軸
K1 光軸

Claims (6)

  1. レーザ光の強度を減衰させる可変アッテネータであって、
    所定の光軸に沿って照射されるレーザ光に対して透明な板部材を有し、前記板部材において、一方の主面に反射防止膜が形成され、他方の主面に透過率の入射角依存性が前記板部材の本体よりも大きい膜が形成される、または、前記他方の主面にいずれの膜も形成されない減衰部と、
    前記板部材の両主面に平行な回動軸を中心として前記減衰部を回動することにより、前記板部材の前記光軸に対する傾斜角を変更する回動部と、
    前記板部材を透過して前記減衰部の出射面から出射されるレーザ光の光路を、前記回動軸に平行な面である光路包含面内において折り返し、当該レーザ光を前記出射面に入射させる反射部と、
    を備えることを特徴とする可変アッテネータ。
  2. 請求項1に記載の可変アッテネータであって、
    前記減衰部が、前記板部材と同様の構造であるもう1つの板部材を有し、
    前記減衰部において、前記板部材および前記もう1つの板部材が前記光軸に沿って並び、
    前記回動部が、前記板部材および前記もう1つの板部材を、前記回動軸を中心として回動することを特徴とする可変アッテネータ。
  3. 請求項2に記載の可変アッテネータであって、
    前記板部材および前記もう1つの板部材の双方において、前記他方の主面にいずれの膜も形成されないことを特徴とする可変アッテネータ。
  4. 請求項1または2に記載の可変アッテネータであって、
    前記板部材において前記他方の主面に誘電体多層膜が形成されることを特徴とする可変アッテネータ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の可変アッテネータであって、
    前記光軸上においてレーザ光を出射する光源と前記減衰部との間に配置され、p偏光成分とs偏光成分とを分離する偏光分離部と、
    前記偏光分離部と前記減衰部との間に配置される1/4波長板と、
    を備え、
    前記光源から出射されたレーザ光が前記偏光分離部および前記1/4波長板を介して前記減衰部の入射面に入射し、前記減衰部の前記出射面から出射されるレーザ光が、前記光路包含面内の同一の光路を往復して前記出射面に入射し、前記減衰部の前記入射面から出射されるレーザ光が、前記1/4波長板を介して前記偏光分離部に入射することを特徴とする可変アッテネータ。
  6. 描画装置であって、
    レーザ光を出射する光源と、
    前記光源からの前記レーザ光が照射される空間光変調器と、
    前記光源と前記空間光変調器との間における前記レーザ光の光路上に配置される請求項1ないし5のいずれかに記載の可変アッテネータと、
    前記空間光変調器により空間変調された光を対象物上に導く投影光学系と、
    前記空間変調された光の対象物上における照射位置を移動する移動機構と、
    前記移動機構による前記照射位置の移動に同期して前記空間光変調器を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする描画装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110544861A (zh) * 2019-09-18 2019-12-06 北京理工大学 一种激光衰减保护装置
CN112436371A (zh) * 2020-11-19 2021-03-02 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种大倍率且倍率连续可调激光衰减器

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