JP2015115180A - 透明導電体 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐湿性が高く、高いフレキシブル性を有し、かつ光透過性が高い透明導電体を提供する。
【解決手段】透明基板と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が高い誘電性材料または酸化物半導体材料を含む第一高屈折率層と、透明金属膜と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が高い誘電性材料または酸化物半導体材料を含む第二高屈折率層と、をこの順に含む透明導電体であって、前記第一高屈折率層または前記第二高屈折率層のうち、少なくとも一方の層がZnSと、波長570nmの光の屈折率が1.5以上であり、かつ酸化物、フッ化物、及び窒化物からなる群から選ばれる高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層である、透明導電体とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明金属膜を含む透明導電体に関する。
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、無機及び有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等の表示装置の電極材料、無機及び有機EL素子の電極材料、タッチパネル材料、太陽電池材料等の各種装置に透明導電膜が使用されている。
このような透明導電膜を構成する材料として、Au、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Cr等の金属やIn、CdO、CdIn、CdSnO、TiO、SnO、ZnO、ITO(酸化インジウムスズ)等の酸化物半導体が知られている。
ここで、タッチパネル型の表示装置等では、表示素子の画像表示面上に、透明導電膜等からなる配線が配置される。したがって、透明導電膜には、光の透過性が高いことが求められる。このような各種表示装置には、光透過性の高いITOからなる透明導電膜が多用されている。
近年、静電容量方式のタッチパネル表示装置が開発され、透明導電膜の表面電気抵抗をさらに低くすることが求められている。しかし、従来のITO膜では、表面電気抵抗を十分に下げられない、との問題があった。
そこで、Agの蒸着膜を透明導電膜とすることが検討されている(特許文献1)。また、Ag膜を高い屈折率の層で挟み込むと、透明導電体の表面反射が抑制されて、透明導電体の光透過性が高まる。そこで、Ag膜を酸化ニオブ(Nb)や、IZO(酸化インジウム・酸化亜鉛)、ICO(インジウムセリウムオキサイド)、a−GIO(ガリウム、インジウム、及び酸素からなる非晶質酸化物)等からなる膜で挟み込むことも提案されている(特許文献2〜4、及び非特許文献3)。また、高屈折率層の材料として、ZnSや、ZnS−SiO等も提案されている(非特許文献1及び2、並びに特許文献5)。
特表2011−508400号公報 特開2006−184849号公報 特開2002−15623号公報 特開2008−226581号公報 中国特許出願公開第102677012号明細書
Xuanjie Liu,et al, (2003). Thin Solid Films 441, 200-206 Optically transparent IR reflective heat mirror films of ZnS - Ag - ZnS, Bruce W. Smith, May 1989. Rochester Institute Of Technology Center For Imaging Science Transparent Conductive Film Nb2O5/Ag/IZO with an Anti-Reflection Design,Ywh-Tarng Leu, et al., SID 2012 DIGEST p.352-353
しかし、酸化ニオブやITO等によってAg膜が挟み込まれた透明導電体は、耐湿性が十分でなく、湿度環境下で透明導電体を使用すると、Ag膜が腐食したり、Agがマイグレーションする等の問題があった。
一方、Ag層がZnS層に挟み込まれた透明導電体では、透明導電体の耐湿性が十分に高いものの、ZnS層のフレキシブル性が低い。そのため、透明導電体の用途が限定されるとの問題があった。また、Ag層をZnS−SiOで挟み込んだ透明導電体では、フレキシブル性が高いものの、透明導電体の光透過性が十分に高まらないとの問題があった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。本発明は、耐湿性が高く、高いフレキシブル性を有し、かつ光透過性が高い透明導電体を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、以下の透明導電体に関する。
[1]透明基板と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が高い誘電性材料または酸化物半導体材料を含む第一高屈折率層と、透明金属膜と、前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が高い誘電性材料または酸化物半導体材料を含む第二高屈折率層と、をこの順に含む透明導電体であって、前記第一高屈折率層または前記第二高屈折率層のうち、少なくとも一方の層がZnSと、波長570nmの光の屈折率が1.5以上であり、かつ酸化物、フッ化物、及び窒化物からなる群から選ばれる高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層である、透明導電体。
[2]前記高屈折率化合物が、TiO、ITO、ZnO、Nb、ZrO、CeO、Ta、Ti、Ti、Ti、TiO、SnO、LaTi、IZO、AZO、GZO、ATO、ICO、IGZO、Bi、GeO、WO、HfO、a−GIO、In、Y、MGOからなる群から選ばれる1種以上の化合物である、[1]に記載の透明導電体。
[3]前記透明金属膜が、所定の形状にパターニングされた金属パターンである、[1]または[2]に記載の透明導電体。
本発明によれば、耐湿性が高く、フレキシブル性が高く、かつ光透過性が高い透明導電体が得られる。
本発明の透明導電体の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の透明導電体の層構成の他の例を示す概略断面図である。 本発明の透明導電体の導通領域及び絶縁領域からなるパターンの一例を示す模式図である。 実施例1で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例2で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例3で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例4で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例5で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例6で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例7で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例8で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例9で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例10で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例11で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例12で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例13で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例14で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例15で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例16で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例17で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例18で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例19で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例20で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例21で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例22で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例23で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例24で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 実施例25で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 比較例1で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 比較例3で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 比較例4で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。 比較例7で作製した透明導電体の分光特性を示すグラフである。
本発明の透明導電体の層構成の例を図1及び図2に示す。図1及び図2に示されるように、本発明の透明導電体100には、透明基板1/第一高屈折率層2/透明金属膜3/第二高屈折率層4が含まれる。そして、本発明の透明導電体100では、当該第一高屈折率層2または第二高屈折率層4のいずれか一方、もしくは両方が、ZnSと高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層である。
前述のように、第一高屈折率層または第二高屈折率層にZnSが含まれると、耐湿性が高まり、透明金属膜が腐食し難くなる。しかし、ZnSは結晶性が高く、柔軟性が低い。そのため、第一高屈折率層及び第二高屈折率層がZnSのみからなると、透明導電体のフレキシブル性が低く、透明導電体の用途が限定されるとの問題があった。一方で、ZnSと共にSiOが含まれると、透明導電体のフレキシブル性は高まるが、SiOによって高屈折率層の屈折率が低下する。高屈折率層の屈折率が低下すると、長波長域の光の透過性が低くなりやすく、透明導電体の光透過性が不十分になりやすい等の問題があった。
これに対し、本願発明の第一高屈折率層または第二高屈折率層には、ZnSと共に高屈折率化合物が含まれる。そのため、当該高屈折率層を含む透明導電体は、透過率が高く、さらに幅広い波長範囲の光の透過性が良好である。また、当該高屈折率層は、高屈折率化合物によってアモルファス化されているため、柔軟性が高い。したがって、得られる透明導電体は、各種装置に適用可能である。
本発明の透明導電体では、図1に示されるように、透明金属膜3が透明基板1の全面に積層されていてもよく、図2に示されるように、透明金属膜3が所望の形状にパターニングされていてもよい。本発明の透明導電体において、透明金属膜3が積層されている領域aが、電気が導通する領域(以下、「導通領域」とも称する)である。一方、図2に示されるように、透明金属膜3が含まれない領域bが絶縁領域である。
導通領域a及び絶縁領域bからなるパターンは、透明導電体100の用途に応じて、適宜選択される。例えば透明導電体100が静電方式のタッチパネルに適用される場合には、図3に示されるような、複数の導通領域aと、これを区切るライン状の絶縁領域bとを含むパターン等でありうる。絶縁領域bのラインの幅は50μm以下であることが好ましく、より好ましくは20μm以下である。
また、本発明の透明導電体100には、透明基板1、第一高屈折率層2、透明金属膜3、及び第二高屈折率層4以外の層が含まれてもよい。例えば透明金属膜3の成膜時に成長核になり得る下地層が、透明金属膜3と第一高屈折率層2との間に含まれてもよい。また、透明金属膜の硫化を防止するための層が、第一高屈折率層2と透明金属膜3との間、もしくは透明金属膜3と第二高屈折率層4との間に含まれてもよい。
第二高屈折率層4上に屈折率の低い低屈折率層がさらに含まれてもよく、低屈折率層上に高い屈折率を有する第三高屈折率層等がさらに含まれてもよい。ただし、本発明の透明導電体100に含まれる層は、透明基板1を除いて、いずれも無機材料からなる層である。例えば第二高屈折率層4上に有機樹脂からなる接着層が積層されている場合等には、透明基板1から第二高屈折率層4までの積層体が、本発明の透明導電体100である。
(1)透明基板
透明導電体100に含まれる透明基板1は、各種表示デバイスの透明基板と同様でありうる。透明基板1は、ガラス基板や、セルロースエステル樹脂(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース等)、ポリカーボネート樹脂(例えばパンライト、マルチロン(いずれも帝人社製))、シクロオレフィン樹脂(例えばゼオノア(日本ゼオン社製)、アートン(JSR社製)、アペル(三井化学社製))、アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、「アクリライト(三菱レイヨン社製)、スミペックス(住友化学社製))、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート)、ポリエーテルスルホン、ABS/AS樹脂、MBS樹脂、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール/EVOH(エチレンビニルアルコール樹脂)、スチレン系ブロックコポリマー樹脂等からなる透明樹脂フィルムでありうる。透明基板1が透明樹脂フィルムである場合、当該フィルムには2種以上の樹脂が含まれてもよい。
透明性の観点から、透明基板1はガラス基板、もしくはセルロースエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂(特にポリエチレンテレフタレート)、トリアセチルセルロース、シクロオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリエーテルスルホン、ABS/AS樹脂、MBS樹脂、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール/EVOH(エチレンビニルアルコール樹脂)、またはスチレン系ブロックコポリマー樹脂からなるフィルムであることが好ましい。
また、透明基板1は、ハードコート層や平滑層を表面に含むものでもありうる。ハードコート層や平滑層が含まれると、透明基板1上に成膜される各層の平滑性が高まりやすく、特に透明金属膜3が平滑になりやすい。さらに、透明基板1から、第一高屈折層2側に不純物が析出し難くなり、透明導電体の擦り傷耐性が高まる、という効果も得られる。ハードコート層や平滑層は、樹脂からなる層でありうる。
透明基板1は、可視光に対する透明性が高いことが好ましく;波長450〜800nmの光の平均透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。透明基板1の光の平均透過率が70%以上であると、透明導電体100の光透過性が高まりやすい。また、透明基板1の波長450〜800nmの光の平均吸収率は10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。
上記平均透過率は、透明基板1の表面の法線に対して、5°傾けた角度から光を入射させて測定する。一方、平均吸収率は、平均透過率と同様の角度から光を入射させて、透明基板1の平均反射率を測定し;平均吸収率=100−(平均透過率+平均反射率)として算出する。平均透過率及び平均反射率は分光光度計で測定される。
透明基板1の波長570nmの光の屈折率は1.40〜1.95であることが好ましく、より好ましくは1.45〜1.75であり、さらに好ましくは1.45〜1.70である。透明基板の屈折率は、通常、透明基板の材質によって定まる。透明基板1の屈折率は、エリプソメーターで測定される。
透明基板1のヘイズ値は0.01〜2.5であることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.2である。透明基板のヘイズ値が2.5以下であると、透明導電体のヘイズ値が抑制される。ヘイズ値は、ヘイズメーターで測定される。
透明基板1の厚みは、1μm〜20mmであることが好ましく、より好ましくは10μm〜2mmである。透明基板の厚みが1μm以上であると、透明基板1の強度が高まり、第一高屈折率層2の作製時に割れたり、裂けたりし難くなる。一方、透明基板1の厚みが20mm以下であれば、透明導電体100のフレキシブル性が十分となる。さらに透明導電体100を用いた機器の厚みを薄くできる。また、透明導電体100を用いた機器を軽量化することもできる。
(2)第一高屈折率層
第一高屈折率層2は、透明導電体100の導通領域aに少なくとも形成される層である。透明導電体100に第一高屈折率層2及び後述の第二高屈折率層4が含まれると、透明金属膜3が成膜されている領域の表面反射が抑制され、透明導電体100の光の透過性が高まる。第一高屈折率層2は、透明導電体100の絶縁領域bにも形成されていてもよいが、導通領域a及び絶縁領域bからなるパターンを視認され難くするとの観点から、導通領域aのみに形成されていることが好ましい。
第一高屈折率層2には、前述の透明基板1の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料が含まれる。当該誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の屈折率は、透明基板1の波長570nmの光の屈折率より0.1〜1.1大きいことが好ましく、0.4〜1.0大きいことがより好ましい。一方、第一高屈折率層2に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の具体的な屈折率は1.5より大きいことが好ましく、1.7〜2.5であることがより好ましく、さらに好ましくは1.8〜2.5である。誘電性材料または酸化物半導体材料の屈折率が1.5より大きいと、第一高屈折率層2によって、透明導電体100の導通領域aの光透過性が十分に調整される。なお、第一高屈折率層2の屈折率は、第一高屈折率層2に含まれる材料の屈折率や、第一高屈折率層2に含まれる材料の密度で調整される。
第一高屈折率層2に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料は、絶縁性の材料であってもよく、導電性の材料であってもよい。誘電性材料または酸化物半導体材料の例にはZnS、TiO、ITO(酸化インジウムスズ)、ZnO、Nb、ZrO、CeO、Ta、Ti、Ti、Ti、TiO、SnO、LaTi、IZO(酸化インジウム・酸化亜鉛)、AZO(AlドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、ATO(SbドープSnO)、ICO(インジウムセリウムオキサイド)、IGZO(インジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物)、Bi、GeO、WO、HfO、a−GIO(ガリウム、インジウム、及び酸素からなる非晶質酸化物)等が含まれる。第一高屈折率層2には、誘電性材料または酸化物半導体材料が1種のみ含まれてもよく、2種以上が含まれてもよい。
ここで、第一高屈折率層2は、ZnSと、波長570nmの光の屈折率が1.5以上である高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層であることが好ましい。前述のように、第一高屈折率層2にZnSが含まれると、透明基板1側から透明金属膜3に水分が透過し難くなり、透明金属膜3の腐食が抑制される。さらに、透明金属膜3がAgからなる場合、ZnSとAgとの相互作用が強いため、透明金属膜3に含まれる金属のマイグレーションも抑制される。一方、第一高屈折率層2に高屈折率化合物が含まれると、第一高屈折率層2の屈折率が高まり、透明導電体100の光透過性が高まる。さらに、第一高屈折率層2の柔軟性が高まり、透明導電体100のフレキシブル性が高まる。
高屈折率化合物の波長570nmの光の屈折率は1.8以上であることが好ましく、より好ましくは2.0以上である。高屈折率化合物は、酸化物、フッ化物、または窒化物でありうる。高屈折率化合物でありうる酸化物の例には、TiO、ITO、ZnO、Nb、ZrO、CeO、Ta、Ti、Ti、Ti、TiO、SnO、LaTi、IZO、AZO、GZO、ATO、ICO、IGZO、Bi、GeO、WO、HfO、a−GIO、In3、、MgO等の金属酸化物が含まれる。高屈折率化合物でありうるフッ化物の例には、LaF、CeF、NdF、YF等の金属フッ化物が含まれる。高屈折率化合物でありうる窒化物の例には、Si、AlN等の金属窒化物が含まれる。高屈折率化合物は、特に好ましくは金属酸化物である。高屈折率化合物は、アモルファス層に2種類以上含まれてもよい。
第一高屈折率層(アモルファス層)には、第一高屈折率層2を構成する材料の総質量に対して、ZnSが0.1質量%以上95質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは50〜90質量%であり、さらに好ましくは60〜85質量である。第一高屈折率層2に高屈折率化合物や低屈折率化合物が5質量%以上含まれると、第一高屈折率層2が非晶質になりやすく、第一高屈折率層2の柔軟性が高まりやすい。一方、ZnSの比率が高いとスパッタ速度が速くなり、第一高屈折率層2の成膜速度が速くなる。さらに第一高屈折率層(アモルファス層)の、屈折率が高まりやすい。
また、第一高屈折率層(アモルファス層)には、波長570nmの光の屈折率が1.5未満の低屈折率化合物が少量含まれてもよい。低屈折率化合物は、例えばSiO2、BaF、AlF、CaF、MgF、Si、NaAl14、NaAlF、Gaでありうる。低屈折率化合物は、第一高屈折率層(アモルファス層)に10質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、含まれないことが特に好ましい。
第一高屈折率層(アモルファス層)の波長570nmの光の屈折率は、2.15以上であることが好ましく、より好ましくは2.2〜2.4である。第一高屈折率層2の屈折率が2.15以上であると、透明導電体100の波長400nm〜1000nmの光の透過率が全領域で高まりやすくなる。第一高屈折率層の屈折率は、エリプソメーターで測定される。
第一高屈折率層2の厚みは、15〜150nmであることが好ましく、より好ましくは20〜80nmである。第一高屈折率層2の厚みが15nm以上であると、第一高屈折率層2によって、透明導電体100の光透過性が十分に高まる。また15nm以上であれば湿度から透明金属膜3が十分に保護される。一方、第一高屈折率層2の厚みが150nm以下であれば、第一高屈折率層2が含まれる領域の光透過性が低下し難い。第一高屈折率層2の厚みは、エリプソメーターで測定される。
第一高屈折率層2は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等、一般的な気相成膜法で成膜された層でありうる。第一高屈折率層2の屈折率(密度)が高まり、かつ量産コストが低いとの観点から、第一高屈折率層2は、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、イオンプレーティング法、またはスパッタ法で成膜された層であることが好ましい。電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法の場合には、膜密度を高めるためにIAD(イオンアシスト)などのアシストがあることが望ましい。
ここで、第一高屈折率層2がZnSと高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層である場合、ZnSや高屈折率化合物、さらに必要に応じて低屈折率化合物を所望の比率で混合し、当該混合物を蒸着源やスパッタリングターゲットとしてもよい。また、ZnS及び高屈折率化合物等を共蒸着または共スパッタしてもよい。
また、第一高屈折率層2が所望の形状にパターニングされた層である場合、パターニング方法は特に制限されない。第一高屈折率層2は、例えば、所望のパターンを有するマスク等を被成膜面に配置して、気相成膜法でパターン状に成膜された層であってもよく;例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(3)透明金属膜
透明金属膜3は、透明導電体100において電気を導通させるための膜である。透明金属膜3は、前述のように、透明基板1の全面に形成されていてもよく、また所望の形状にパターニングされていてもよい。
透明金属膜3に含まれる金属は、導電性の高い金属であれば特に制限されず、例えば銀、銅、金、白金族、チタン、クロム等でありうる。透明金属膜3には、これらの金属が1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれてもよい。導電性が高いとの観点から、透明金属膜は銀のみ、または銀と他の金属との合金であることが好ましい。
透明金属膜3が銀と他の金属との合金である場合、他の金属は、銀との合金としたときに、透明金属膜3の表面に局在しやすい金属、もしくは銀と硫黄との結合力より、銀との結合力が強い金属であることが好ましい。当該金属の例にはゲルマニウム、ビスマス、白金族、銅、金、モリブデン、亜鉛、ガリウム、スズ、インジウム、ネオジム、チタン、アルミニウム、タングステン、マンガン、鉄、ニッケル、イットリウム、及びマグネシウムが含まれ、好ましくは亜鉛、ゲルマニウム、ビスマス、パラジウム、銅、金、またはネオジムである。透明金属膜3には、これらの金属が一種のみ含まれてもよく、二種以上含まれてもよい。
透明金属膜3が銀と他の金属との合金からなる場合、透明金属膜3の表面に他の金属の酸化皮膜が形成されて、銀の硫化が抑制される;もしくは銀と他の金属との結合力によって銀の硫化が抑制される。その結果、第一高屈折率層2や第二高屈折率層4にZnSが含まれたとしても、透明金属膜3中の銀が硫化され難く、透明金属膜3が着色し難い。
透明金属膜3が銀と他の金属との合金である場合、銀以外の金属の量は、透明金属膜3を構成する全原子の量に対して、0.01〜10at%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5at%であり、さらに好ましくは0.2〜3at%である。透明金属膜3に他の金属が0.1at%以上含まれると、銀の硫化が抑制されやすい。一方、透明金属膜3に含まれる他の金属の量が10at%以下であると、透明金属膜3の光透過性が高まりやすい。透明金属膜に含まれる各原子の種類や、その含有量は、例えばXPS法等で特定される。
透明金属膜3の厚みは好ましくは10nm以下であり、好ましくは3〜9nmであり、さらに好ましくは5〜8nmである。本発明の透明導電体100では、透明金属膜3の厚みが10nm以下であると、透明金属膜3に金属本来の反射が生じ難い。さらに、透明金属膜3の厚みが10nm以下であると、第一高屈折率層2及び第二高屈折率層4によって、透明導電体100の表面反射が十分に抑制されやすく、導通領域a表面での光の反射が抑制されやすい。透明金属膜3の厚みは、エリプソメーターで測定される。
透明金属膜3は、いずれの成膜方法で成膜された膜でありうるが、透明金属膜の平均透過率を高めるためには、スパッタ法で成膜された膜;もしくは後述する下地層上に成膜された膜であることが好ましい。
スパッタ法では、成膜時に材料が被成膜体に高速で衝突するため、緻密かつ平滑な膜が得られやすく;透明金属膜3の光透過性が高まりやすい。また、透明金属膜3がスパッタ法により成膜された膜であると、透明金属膜3が高温かつ低湿度な環境においても腐食し難くなる。スパッタ法の種類は特に制限されず、イオンビームスパッタ法や、マグネトロンスパッタ法、反応性スパッタ法、2極スパッタ法、バイアススパッタ法、対向スパッタ法等でありうる。透明金属膜3は、特に対向スパッタ法で成膜された膜であることが好ましい。透明金属膜3が、対向スパッタ法で成膜された膜であると、透明金属膜3が緻密になり、表面平滑性が高まりやすい。また、対向スパッタ法では、材料が斜めに入射して成膜される。その結果、透明金属膜3の表面電気抵抗が低くなり、光の透過率も高まりやすい。
一方、後述する下地層上に透明金属膜3を成膜すると、透明金属膜3の成膜時に下地層が成長核となるため、透明金属膜3が平滑な膜になりやすい。その結果、透明金属膜3が薄くとも、プラズモン吸収が生じ難くなる。つまり光透過性の高い膜になる。この場合、透明金属膜3の成膜方法は特に制限されず、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等、一般的な気相成膜法でありうる。
また、透明金属膜3が所望の形状にパターニングされた膜である場合、パターニング方法は特に制限されない。透明金属膜3は、例えば、所望のパターンを有するマスクを配置して成膜された膜であってもよく;例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(4)第二高屈折率層
第二高屈折率層4は、透明導電体100の導通領域aに少なくとも形成される層である。前述のように、透明導電体100に第一高屈折率層2及び第二高屈折率層4が含まれると、透明金属膜3が成膜されている導通領域aにおける光の表面反射が抑制され、透明導電体100の光透過性が高まる。第二高屈折率層4は、透明導電体100の絶縁領域bにも形成されていてもよいが、導通領域a及び絶縁領域bからなるパターンを視認され難くするとの観点から、導通領域aのみに形成されていることが好ましい。
第二高屈折率層4には前述の透明基板1の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料が含まれる。当該誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の屈折率は、透明基板1の波長570nmの光の屈折率より0.1〜1.1大きいことが好ましく、0.4〜1.0大きいことがより好ましい。一方、第二高屈折率層4に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の具体的な屈折率は1.5より大きいことが好ましく、1.7〜2.5であることがより好ましく、さらに好ましくは1.8〜2.5である。誘電性材料または酸化物半導体材料の屈折率が1.5より大きいと、第二高屈折率層4によって、透明導電体100の導通領域aの光の表面反射が十分にされる。なお、第二高屈折率層4の屈折率は、第二高屈折率層4に含まれる材料の屈折率や、第二高屈折率層4に含まれる材料の密度で調整される。
第二高屈折率層4に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料は、絶縁性の材料であってもよく、導電性の材料であってもよい。誘電性材料または酸化物半導体材料は、第一高屈折率層に含まれる誘電性材料または酸化物材料と同様でありうる。第二高屈折率層4には、誘電性材料または酸化物材料が1種のみ含まれてもよく、2種以上が含まれてもよい。
ここで、第二高屈折率層4は、ZnSと、波長570nmの光の屈折率が1.5以上である高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層であることが好ましい。前述のように、第二高屈折率層4にZnSが含まれると、第二高屈折率層4側から透明金属膜3に水分が透過し難くなり、透明金属膜3の腐食が抑制される。また、透明金属膜3がAgからなる場合、ZnSとAgとの相互作用が強いため、透明金属膜3に含まれる金属のマイグレーションも抑制される。また、第二高屈折率層4に高屈折率材料が含まれると、第二高屈折率層4の屈折率が高まったり、第二高屈折率層4のフレキシブル性が高まりやすい。高屈折率化合物は、第一高屈折率層に含まれる高屈折率化合物と同様でありうる。
第二高屈折率層(アモルファス層)には、第二高屈折率層4を構成する材料の総質量に対して、ZnSが0.1質量%以上95質量%以下含まれることが好ましく、50質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは60質量%以上85質量%以下である。高屈折率化合物や低屈折率化合物が5質量%以上含まれると、第二高屈折率層4が非晶質になりやすく、第二高屈折率層4の柔軟性が高まりやすい。一方、ZnSの比率が高いとスパッタ速度が速くなり、第二高屈折率層4の成膜速度が速くなる。
また、第二高屈折率層(アモルファス層)には、波長570nmの光の屈折率が1.5未満の低屈折率化合物が少量含まれてもよい。第二高屈折率層4に含まれる低屈折率化合物は、第一高屈折率層2に含まれる低屈折率材料と同様でありうる。低屈折率化合物は、第二高屈折率層(アモルファス層)に10質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、含まれないことが特に好ましい。
第二高屈折率層(アモルファス層)の波長570nmの光の屈折率は、2.15以上であることが好ましく、より好ましくは2.2〜2.4である。第二高屈折率層4の屈折率が2.15以上であると、透明導電体100の波長400nm〜1000nmの光の透過率が全領域で高まりやすくなる。第二高屈折率層4の屈折率は、エリプソメーターで測定される。
第二高屈折率層4の厚みは、好ましくは15〜150nmであり、さらに好ましくは20nm〜80nmである。第二高屈折率層4の厚みが15nm以上であると、第二高屈折率層4によって、透明導電体100の導通領域aの光透過性が十分に調整される。一方、第二高屈折率層4の厚みが150nm以下であれば、第二高屈折率層4が含まれる領域の光透過性が低下し難い。第二高屈折率層4の厚みは、エリプソメーターで測定される。
第二高屈折率層4の成膜方法は特に制限されず、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等、一般的な気相成膜法で成膜された層であり得る。第二高屈折率層4の透湿性が低くなり、かつ量産コストが低いとの観点から、第二高屈折率層4は電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、イオンプレーティング法、またはスパッタ法で成膜された膜であることが特に好ましい。電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法の場合は膜密度を高めるため、IAD(イオンアシスト)などのアシストがあることが望ましい。
また、第二高屈折率層4がZnSと高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層である場合、ZnSや、高屈折率化合物、低屈折率化合物を所望の比率で混合し、当該混合物を、蒸着源やスパッタリングターゲットとしてもよい。また、ZnSや高屈折率化合物等を共蒸着または共スパッタしてもよい。
また、第二高屈折率層4が所望の形状にパターニングされた層である場合、パターニング方法は特に制限されない。第二高屈折率層4は、例えば、所望のパターンを有するマスク等を被成膜面に配置して、気相成膜法でパターン状に成膜された層であってもよい。また、例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(5)下地層
前述のように、透明導電体100には、透明金属膜3の成膜時に成長核となる下地層が含まれてもよい。下地層は、透明金属膜3より基板1側、かつ透明金属膜3に隣接して形成された層;つまり、第一高屈折率層2と透明金属膜3との間に成膜された層でありうる。下地層は、少なくとも透明導電体の導通領域aに形成されていることが好ましく、透明導電体100の絶縁領域bに成膜されていてもよい。
透明導電体100に下地層が含まれると、透明金属膜3の厚みが薄くとも、透明金属膜3の表面の平滑性が高まる。その理由は以下の通りである。
一般的な気相成膜法で透明金属膜3の材料を、例えば第一高屈折率層2上に堆積させると、成膜初期には、第一高屈折率層2上に付着した原子がマイグレート(移動)し、原子が寄り集まって塊(島状構造)を形成する。そして、この塊にまとわりつきながら膜が成長する。そのため、成膜初期の膜では、塊同士の間に隙間があり、導通しない。この状態からさらに塊が成長すると、塊同士の一部が繋がり、かろうじて導通する。しかし、塊同士の間に未だ隙間があるため、プラズモン吸収が生じる。そして、さらに成膜が進むと、塊同士が完全に繋がって、プラズモン吸収が少なくなる。しかしその一方で、金属本来の反射が生じ、膜の光透過性が低下する。
これに対し、第一高屈折率層2上をマイグレートし難い金属からなる下地層が成膜されていると、当該下地層を成長核として、透明金属膜3が成長する。つまり、透明金属膜3の材料がマイグレートし難くなり、前述の島状構造を形成せずに膜が成長する。その結果、厚みが薄くとも平滑な透明金属膜3が得られやすくなる。
ここで、下地層には、パラジウム、モリブデン、亜鉛、ゲルマニウム、ニオブまたはインジウム;あるいはこれらの金属と他の金属との合金や、これらの金属の酸化物や硫化物(例えばZnS)が含まれることが好ましい。下地層には、これらが一種のみ含まれてもよく、二種以上が含まれてもよい。
下地層に含まれるパラジウム、モリブデン、亜鉛、ゲルマニウム、ニオブまたはインジウムの量は、下地層に含まれる全ての材料の総量に対して20質量%以上であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上である。下地層に上記金属が20質量%以上含まれると、下地層と透明金属膜3との親和性が高まり、下地層と透明金属膜3との密着性が高まりやすい。下地層にはパラジウムまたはモリブデンが含まれることが特に好ましい。
一方、パラジウム、モリブデン、亜鉛、ゲルマニウム、ニオブまたはインジウムと合金を形成する金属は特に制限されないが、例えばパラジウム以外の白金族、金、コバルト、ニッケル、チタン、アルミニウム、クロム等でありうる。
下地層の厚みは、3nm以下であり、好ましくは0.5nm以下であり、より好ましくは単原子膜である。下地層は、透明基板1上に金属原子が互いに離間して付着している膜でもありうる。下地層の付着量が3nm以下であれば、下地層が透明導電体100の光透過性に影響を及ぼし難い。下地層の有無はICP−MS法で確認される。また、下地層の厚みは、成膜速度と成膜時間との積から算出される。
下地層は、スパッタ法または蒸着法で成膜された層でありうる。スパッタ法の例には、イオンビームスパッタ法や、マグネトロンスパッタ法、反応性スパッタ法、2極スパッタ法、バイアススパッタ法等が含まれる。下地層成膜時のスパッタ時間は、所望の下地層の平均厚み、及び成膜速度に合わせて適宜選択される。スパッタ成膜速度は、好ましくは0.1〜15Å/秒であり、より好ましくは0.1〜7Å/秒である。
一方、蒸着法の例には、真空蒸着法、電子線蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法等が含まれる。蒸着時間は、所望の下地層の厚み、及び成膜速度に合わせて適宜選択される。蒸着速度は、好ましくは0.1〜15Å/秒であり、より好ましくは0.1〜7Å/秒である。
下地層が所望の形状にパターニングされた層である場合、パターニング方法は特に制限されない。下地層は、例えば、所望のパターンを有するマスク等を被成膜面に配置して、気相成膜法でパターン状に成膜された層であってもよく;例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。また特に、フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(6)硫化防止層
前述の第一高屈折率層2または第二高屈折率層4にZnSが含まれる場合、第一高屈折率層2と透明金属膜3との間、もしくは透明金属膜3と第二高屈折率層4との間に、硫化防止層が含まれてもよい。硫黄を含む第一高屈折率層2上に透明金属膜3を直接成膜すると、透明金属膜3の成膜時に未反応の硫黄等が透明金属膜3の材料と反応することがある。一方、透明金属膜3上に硫黄を含む第二高屈折率層4を直接成膜すると、第二高屈折率層4の成膜雰囲気中に含まれる硫黄と透明金属膜3中の金属とが反応することがある。そして、透明金属膜3の金属が硫化されると、透明金属膜3が着色し、透明金属膜3の光透過性が低下しやすい。これに対し、第一高屈折率層2と透明金属膜3との間、もしくは透明金属膜3と第二高屈折率層4との間に硫化防止層が含まれると、透明金属膜3の硫化が抑制され、透明導電体100の光透過性が高まりやすい。硫化防止層は、透明導電体100の絶縁領域bにも形成されていてもよいが、導通領域a及び絶縁領域bからなるパターンを視認され難くするとの観点から、導通領域aのみに形成されていることが好ましい。
硫化防止層は、金属酸化物、金属窒化物、金属フッ化物等、またはZnを含む層でありうる。硫化防止層には、これらが一種のみ含まれてもよく、二種以上含まれてもよい。硫化防止層の材料は、硫黄と反応しにくい化合物であることが好ましい。硫化防止層が硫黄と反応可能な化合物からなる場合、当該化合物と硫黄との反応物は、可視光の透過性が高いことが好ましい。
金属酸化物の例には、TiO、ITO、ZnO、Nb、ZrO、CeO、Ta、Ti、Ti、Ti、TiO、SnO、LaTi、IZO、AZO、GZO、ATO、ICO、Bi、a−GIO、Ga、GeO、SiO、Al、HfO、SiO、MgO、Y、WO、等が含まれる。
金属フッ化物の例には、LaF、BaF、NaAl14、NaAlF、AlF、MgF、CaF、CeF、NdF、YF等が含まれる。
金属窒化物の例には、Si、AlN等が含まれる。
ここで、硫化防止層の厚みは、第一高屈折率層2の表面、もしくは透明金属膜3の表面を保護可能な厚みであることが好ましい。一方で、第一高屈折率層2または第二高屈折率層4に含まれ得るZnSは、透明金属膜3に含まれる金属との親和性が高い。そのため、硫化防止層の厚みが非常に薄く、第一高屈折率層2の一部が僅かに露出した状態で透明金属膜3を成膜すると、当該露出部分を中心に膜が成長し、透明金属膜3が緻密になりやすい。また、第一高屈折率層2と透明金属膜3との密着性が高まりやすい。同様に、硫化防止層の厚みが非常に薄く、透明金属膜3の一部が露出した状態で第二高屈折率層4を成膜すると、透明金属膜3と第二高屈折率層4との密着性が高まりやすい。具体的な硫化防止層の厚みは0.1nm〜10nmであることが好ましく、より好ましくは0.5nm〜5nmであり、さらに好ましくは1nm〜3nmである。硫化防止層の厚みは、エリプソメーターで測定される。Znを用いる場合は1Å〜3nm以下であることが望ましい。Znからなる硫化防止層が3nmであれば、硫化防止層が硫化されたとしても、透明になりやすい。硫化の進み具合は装置やスパッタパワーによって異なるので最適化される。
硫化防止層は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等、一般的な気相成膜法で成膜された層でありうる。
硫化防止層が、所望の形状にパターニングされた層である場合、パターニング方法は特に制限されない。硫化防止層は、例えば、所望のパターンを有するマスク等を被成膜面に配置して、気相成膜法でパターン状に成膜された層であってもよく;例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(7)低屈折率層
前述のように、本発明の透明導電体100には、第二高屈折率層4上に、透明導電体の導通領域aの光透過性を調整する低屈折率層(図示せず)が含まれてもよい。低屈折率層は、透明導電体100の導通領域aにのみ成膜されていてもよく、透明導電体100の導通領域a及び絶縁領域bの両方に成膜されていてもよい。
低屈折率層には、第一高屈折率層2及び第二高屈折率層4に含まれる誘電性材料または酸化物半導材料の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が低い誘電性材料または酸化物半導体材料が含まれる。低屈折率層に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の屈折率は、第一高屈折率層2及び第二高屈折率層4に含まれる上記材料の波長570nmの光の屈折率より、それぞれ0.2以上低いことが好ましく、0.4以上低いことがより好ましい。
低屈折率層に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の具体的な屈折率は1.8未満であることが好ましく、より好ましくは1.30〜1.6であり、特に好ましくは1.35〜1.5である。なお、低屈折率層の屈折率は主に、低屈折率層に含まれる材料の屈折率や、低屈折率層に含まれる材料の密度で調整される。
低屈折率層に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料は、MgF、SiO、AlF、CaF、CeF、CdF、LaF、LiF、NaF、NdF、YF、YbF、Ga、LaAlO、NaAlF、Al、MgO、及びThO等でありうる。誘電性材料または酸化物半導体材料は中でも、MgF、SiO、CaF、CeF、LaF、LiF、NaF、NdF、NaAlF、Al、MgO、またはThOであることが好ましく、屈折率が低いとの観点から、MgF及びSiOが特に好ましい。低屈折率層には、これらの材料が1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれてもよい。
低屈折率層の厚みは、10〜150nmであることが好ましく、より好ましくは20〜100nmである。低屈折率層の厚みが10nm以上であると、低屈折率層によって透明導電体100の光の透過性が高まりやすい。一方、低屈折率層の厚みが150nm以下であれば、透明導電体の厚みが薄くなる。低屈折率層の厚みは、エリプソメーターで測定される。
低屈折率層は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、熱CVD法等、一般的な気相成膜法で成膜された層であり得る。成膜の容易性等の観点から、低屈折率層は、電子ビーム蒸着法またはスパッタ法で成膜された層であることが好ましい。
また、低屈折率層がパターニングされた層である場合、パターニング方法は特に制限されない。低屈折率層は、例えば、所望のパターンを有するマスク等を被成膜面に配置して、気相成膜法でパターン状に成膜された層であってもよく;例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(8)第三高屈折率層
前述のように、本発明の透明導電体100には、低屈折率層上にさらに、透明導電体の導通領域aの光透過性を調整する第三高屈折率層が含まれてもよい。第三高屈折率層は、透明導電体100の導通領域aにのみ成膜されていてもよく、透明導電体100の導通領域a及び絶縁領域bの両方に成膜されていてもよい。
第三高屈折率層には、前述の透明基板1の屈折率及び前記低屈折率層の屈折率より高い屈折率を有する誘電性材料または酸化物半導体材料が含まれることが好ましい。
第三高屈折率層に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料の波長570nmの光の具体的な屈折率は1.5より大きいことが好ましく、1.7〜2.5であることがより好ましく、さらに好ましくは1.8〜2.5である。誘電性材料または酸化物半導体材料の屈折率が1.5より大きいと、第三高屈折率層によって、透明導電体100の導通領域aの光透過性が十分に調整される。なお、第三高屈折率層の屈折率は、第三高屈折率層に含まれる材料の屈折率や、第三高屈折率層に含まれる材料の密度で調整される。
第三高屈折率層に含まれる誘電性材料または酸化物半導体材料は、絶縁性の材料であってもよく、導電性の材料であってもよい。誘電性材料または酸化物半導体材料は、前述の第一高屈折率層2または第二高屈折率層4に含まれる材料と同様でありうる。
第三高屈折率層の厚みは特に制限されず、好ましくは1〜40nmであり、さらに好ましくは5〜20nmである。第三高屈折率層の厚みが上記範囲であると、透明導電体100の導通領域aの光透過性が十分に調整される。第三高屈折率層の厚みは、エリプソメーターで測定される。
第三高屈折率層の成膜方法は特に制限されず、第一高屈折率層2や第二高屈折率層4と同様の方法で成膜された層でありうる。
また、第三高屈折率層がパターニングされた層である場合、パターニング方法は特に制限されない。第三高屈折率層は、例えば、所望のパターンを有するマスク等を被成膜面に配置して、気相成膜法でパターン状に成膜された層であってもよく;例えばフォトリソグラフィー法等、公知のエッチング法によってパターニングされた膜であってもよい。フォトリソグラフィー法等でエッチングする場合、エッチング液は、無機酸または有機酸のいずれでもありうるが、シュウ酸、塩酸、塩化鉄、酢酸、またはリン酸、またはこれらの混合物であることがより好ましい。
(9)透明導電体の物性について
本発明の透明導電体の波長450〜800nmの光の平均透過率は、導通領域a及び絶縁領域bのいずれにおいても83%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは88%以上である。上記波長範囲における平均透過率が83%以上であると、透明導電体を、可視光に対して高い透明性が要求される用途に適用することができる。
一方、透明導電体の波長400〜1000nmの光の平均透過率は、導通領域a及び絶縁領域bのいずれにおいても80%以上であることが好ましく、より好ましくは83%以上、さらに好ましくは85%以上である。波長400〜1000nmの光の平均透過率が80%以上であると、広い波長範囲の光に対して透明性が要求される用途、例えば太陽電池用の透明導電膜等にも透明導電体を適用することができる。
一方、透明導電体の波長400nm〜800nmの光の平均吸収率は、導通領域a及び絶縁領域bのいずれにおいても10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下であり、さらに好ましくは7%以下である。また、透明導電体の波長450nm〜800nmの光の吸収率の最大値は、導通領域a及び絶縁領域bのいずれにおいても15%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは9%以下である。一方、透明導電体の波長500nm〜700nmの光の平均反射率は、導通領域a及び絶縁領域bのいずれにおいても、20%以下であることが好ましく、より好ましくは15%以下であり、さらに好ましくは10%以下である。透明導電体の平均吸収率及び平均反射率が低いほど、前述の平均透過率が高まる。
上記平均透過率、平均反射率、及び平均反射率は、透明導電体の使用環境下での平均透過率、平均反射率、及び平均反射率であることが好ましい。具体的には、透明導電体が有機樹脂と貼り合わせて使用される場合には、透明導電体上に有機樹脂からなる層をOCA(光学透明粘着シート)やマッチングオイルで接着して平均透過率及び平均反射率測定することが好ましい。一方、透明導電体が大気中で使用される場合には、大気中での平均透過率及び平均反射率を測定することが好ましい。透過率及び反射率は、透明導電体の表面の法線に対して5°傾けた角度から測定光を入射させて分光光度計で測定する。吸収率は、100−(透過率+反射率)の計算式より算出される。
また透明導電体100に導通領域a及び絶縁領域bが含まれる場合、導通領域aの反射率及び絶縁領域bの反射率がそれぞれ近似することが好ましい。具体的には、導通領域aの視感反射率と、絶縁領域bの視感反射率との差ΔRが5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは1%以下であり、特に好ましくは0.3%以下である。一方、導通領域a及び絶縁領域bの視感反射率は、それぞれ5%以下であることが好ましく、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。視感反射率は、分光光度計(U4100;日立ハイテクノロジーズ社製)で測定されるY値である。反射率を近似させる方法としては、絶縁領域表面の光学アドミッタンスと、導通領域表面の光学アドミッタンスが近似するように、各層の厚みを調整する方法が挙げられる。
また透明導電体100に導通領域a及び絶縁領域bが含まれる場合、いずれの領域においても、L*a*b*表色系におけるa*値及びb*値は±30以内であることが好ましく、より好ましくは±5以内であり、さらに好ましくは±3.0以内であり、特に好ましくは±2.0以内である。L*a*b*表色系におけるa*値及びb*値が±30以内であれば、導通領域a及び絶縁領域bのいずれの領域も無色透明に観察される。L*a*b*表色系におけるa*値及びb*値は、分光光度計で測定される。
透明導電体の導通領域aの表面電気抵抗は、50Ω/□以下であることが好ましく、さらに好ましくは30Ω/□以下である。導通領域の表面電気抵抗値が50Ω/□以下である透明導電体は、静電容量方式のタッチパネル用の透明導電パネル等に適用できる。導通領域aの表面電気抵抗値は、透明金属膜の厚み等によって調整される。導通領域aの表面電気抵抗値は、例えばJIS K7194、ASTM D257等に準拠して測定される。また、市販の表面電気抵抗率計によっても測定される。
(10)透明導電体の用途
前述の透明導電体は、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッションなど各種方式のディスプレイをはじめ、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子など様々なオプトエレクトロニクスデバイスの基板等に好ましく用いることができる。
このとき、透明導電体の表面(例えば、透明基板と反対側の表面)は、接着層等を介して、他の部材と貼り合わせられてもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら、本発明の範囲はこれによって何ら制限を受けない。
[実施例1]
シクロオレフィンポリマーからなるフィルム上に、下記の方法で、第一高屈折率層(ZnS−TiO)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(ZnS−TiO)をこの順に、それぞれ下記の方法で積層した。その後、当該積層体を下記の方法でパターニングした。各層の厚みは、J.A.Woollam Co.Inc.製のVB−250型VASEエリプソメーターで測定した。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図4に示す。
(第一高屈折率層(ZnS−TiO))
前記透明基板上にシンクロン製のBMC−800T蒸着機にてZnSとTiOとを共蒸着した。ZnSを抵抗加熱、成膜レート10Å/sで成膜した。同時にTiOをEB蒸着、成膜レートは2Å/sで成膜した。ZnSとTiOとの比率(質量比)は、80:20であり、第一高屈折率層の屈折率は2.37であった。得られた透明導電体の透過領域の分光特性を図4に示す。
(透明金属膜(Ag))
前記第一高屈折率層上に、シンクロン製のBMC−800T蒸着機を用いて、抵抗加熱でAgを7.2nm成膜した。Agは抵抗加熱、成膜レートは5Å/sとした。
(第二高屈折率層(ZnS−TiO))
前記透明基板上にシンクロン製のBMC−800T蒸着機にてZnSとTiOとを共蒸着した。ZnSを抵抗加熱、成膜レート10Å/sで成膜した。同時にTiOをEB蒸着、成膜レートは2Å/sで成膜した。ZnSとTiOとの比率(質量比)は、80:20であり、第一高屈折率層の屈折率は2.37であった。
(積層体のパターニング)
得られた積層体上にレジスト層をパターン状に成膜し、第一高屈折率層、透明金属膜、及び第二高屈折率層を図3に示されるパターン(複数の導通領域aと、これを区切るライン状の絶縁領域bとを含むパターン)状にエッチング液(Clean Etch 102:林純薬製)でパターニングした。絶縁領域には、透明基板のみが含まれるものとした。また、ライン状の絶縁領域bの幅は16μmとした。
[実施例2]
コニカミノルタ製HC付きTACフィルム上に、第一高屈折率層(ZnS−Y)/透明金属膜(Ag−Ge合金)/第二高屈折率層(ZnS−Y)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、以下のようにマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、Ag−Ge合金(Ag:Ge 99at%:1at%)を以下のように、対向スパッタ装置で成膜した。
そして、得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図5に示す。
(第一高屈折率層及び第二高屈折率層(ZnS−Y))
大阪真空社のマグネトロンスパッタ装置を用い、Ar 20sccm、O 0sccm、スパッタ圧0.1Pa、室温下、ターゲット側電力150W、成膜レート3.0Å/sでZnS−YをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は90mmであった。ZnSとYとの比率(質量比)は、80:20とした。
(透明金属膜(Ag−Ge合金)
FTSコーポレーション社の対向スパッタ機を用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.5Pa、室温下、ターゲット側電力1300Wで、Ag−Ge合金を対向スパッタした。ターゲット−基板間距離は90mmであった。
[実施例3]
きもと製両面CHC付きPET(125μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−Nb)/透明金属膜(APC−SR合金)/第二高屈折率層(ZnS−Nb)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをZnS−Nb(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。 透明金属膜は、ターゲットをAPC−SR合金(フルヤ金属社製)とした以外は、以下のように、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。
そして、得られた積層体をエッチング液(clean etch 102:林純薬社製)でパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図6に示す。
(透明金属膜(APC−SR合金))
前記第一高屈折率層上に、大阪真空社のマグネトロンスパッタ装置を用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.5Pa、室温下、ターゲット側電力150W、APC−SR合金(フルヤ金属社製)をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は90mmであった。
[実施例4]
ポリカーボネートからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−IZO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(GZO)を順に積層した。
第一高屈折率層は、ターゲットを(ZnS−IZO(80:20))に変更した以外は、実施例2の第一高屈折率層と同様に、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
第二高屈折率層は、ターゲットをGZOとした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(pure etch 100:林純薬社製)でパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図7に示す。
[実施例5]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(ZnS−CeO)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(IGZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、それぞれターゲットをZnS−CeO(質量比80:20)、及びIGZOとした以外は実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAgとした以外は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図8に示す。
[実施例6]
シクロオレフィンポリマーからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−ZnO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(IZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、それぞれターゲットをZnS−ZnO(質量比80:20)、及びIZOとした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図9に示す。
[実施例7]
薄ガラスからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−SiO−GeO)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(ITO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、それぞれターゲットをZnS−SiO−GeO(質量比80:5:15)、及びITOとした以外は実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAgとした以外は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体を、エッチング液(SEA−5:関東化学社製)及びエッチング液(pure etch 100:林純薬社製)の混合液(質量比1:1)にて40℃でエッチングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図10に示す。
[実施例8]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(Nb)/下地層(Pd)/透明金属膜(Ag−Bi−Ge−Au合金)/第二高屈折率層(ZnS−SnO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、それぞれターゲットをNb、及びZnS−SnO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
下地層は、以下の方法で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAg−Bi−Ge−Au合金(98.35at%:0.35at%:0.3at%:1at%)とした以外は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の透過領域の分光特性を図11に示す。
(下地層(Pd))
真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、パラジウムを0.2秒間成膜し、平均厚み0.1nmの下地層を形成した。下地層の平均厚みはスパッタ装置のメーカー公称値の成膜速度から算出した。
[実施例9]
東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−ZnO)/第一硫化防止層(ZnO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二硫化防止層(ZnO)/第二高屈折率層(ZnS−ZnO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−ZnO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層及び第二硫化防止層は、以下のように、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
(第一硫化防止層及び第二硫化防止層(ZnO))
大阪真空社のマグネトロンスパッタ装置を用い、Ar 20sccm、O 0sccm、スパッタ圧0.1Pa、室温下、ターゲット側電力150W、成膜レート1.1Å/sでZnOをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は90mmであった
そして得られたエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図12に示す。
[実施例10]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(ZnS−HfO)/第一硫化防止層(SiO)/透明金属膜(Ag)/第二硫化防止層(SiO)/第二高屈折率層((ZnS−HfO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、以下のように、蒸着装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例1と同様に蒸着装置で成膜した。
第一硫化防止層及び第二硫化防止層は、以下のように蒸着装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図13に示す。
(第一高屈折率層及び第二高屈折率層(ZnS−HfO))
シンクロン製のBMC−800T蒸着機にてZnSとHfOを共蒸着した。ZnSを抵抗加熱、成膜レート10Å/sで成膜し、同時にHfOをEB蒸着、成膜レート4Å/sで成膜した。
(第一硫化防止層及び第二硫化防止層(SiO))
シンクロン製のBMC−800T蒸着機にて、SiOをEB蒸着した。成膜レートは0.3Å/sとした。
[実施例11]
きもと製両面CHC付きPET(50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−GZO)/第一硫化防止層(IZO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二硫化防止層(ZnO)/第二高屈折率層(ZnS−GZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−GZO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層及び第二硫化防止層は、ターゲットをIZOとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(pure etch 100:林純薬社製)でパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図14に示す。
[実施例12]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(ZnS−ITO)/第一硫化防止層(ZnO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二硫化防止層(IGZO)/第二高屈折率層(ZnS−ITO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−ITO(質量比90:10)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層及び第二硫化防止層は、ターゲットをそれぞれ、ZnO、及びIGZOとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAPC−TR合金(フルヤ金属社製)とした以外は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した
そして得られた積層体をエッチング液(Clean Etch 102:林純薬製)でパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図15に示す。
[実施例13]
薄ガラスからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−AZO)/透明金属膜(APC合金)/第二硫化防止層(ZnO)/第二高屈折率層(ZnS−AZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−AZO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第二硫化防止層は、ターゲットをZnOとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAPC合金(フルヤ金属社製)とした以外は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(pure etch 100:林純薬社製)でパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図16に示す。
[実施例14]
シクロオレフィンポリマーからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−TiO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二硫化防止層(ZnO)/第二高屈折率層(ZnS−GZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−TiO(質量比80:20)、及びZnS−GZO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第二硫化防止層は、実施例13と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(pure etch 100:林純薬社製)でパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図17に示す。
[実施例15]
ポリカーボネートからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−IZO)/透明金属膜(Ag−Pd合金)/第二硫化防止層(AlN)/第二高屈折率層(ZnS−SiO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−IZO(質量比80:20)、及びZnS−SiO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第二硫化防止層は、ターゲットをAlNとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAg−Pd合金(99at%:1at%)とした以外は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図18に示す。
[実施例16]
東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−GZO)/第一硫化防止層(Ga)/透明金属膜(Ag−Bi合金)/第二高屈折率層(ZnS−GZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−GZO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層は、ターゲットをGaとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAg−Bi合金(99at%:1at%)とした以外は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図19に示す。
[実施例17]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(ZnS−ZnO)/第一硫化防止層(GZO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(ZnS−ZnO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−ZnO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層は、ターゲットをGZOとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
そして得られた積層体をエッチング液(SEA−5:関東化学社製)で40℃にてパターニングした。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図20に示す。
[実施例18]
シクロオレフィンポリマーからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−Ta)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(ZnS−SiO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、以下の方法により蒸着装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例1と同様に蒸着装置で成膜した。得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図21に示す。
(第一高屈折率層(ZnS−Ta))
第一高屈折率層は、シンクロン製のBMC−800T蒸着機にてZnS−Ta(質量比30:70)を共蒸着した。ZnSを抵抗加熱、成膜レート10Å/sで成膜し、同時にTaをEB蒸着で、成膜レートは3Å/sで成膜した。
(第二高屈折率層(ZnS−SiO))
第二高屈折率層は、シンクロン製のBMC−800T蒸着機にてZnS−SiO(質量比80:20)を共蒸着した。ZnSを抵抗加熱、成膜レート10Å/sで成膜し、同時にTiOをEB蒸着で、成膜レートは2Å/sで成膜した。
[実施例19]
ポリカーボネートからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−IZO)/透明金属膜(APC−SR合金)/第二高屈折率層(ZnS−IZO)/低屈折率層(SiO)/第三高屈折率層(Bi)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−IZO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
低屈折率層及び第三高屈折率層は、それぞれ以下のようにマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図22に示す。
(低屈折率層(SiO))
大阪真空社のマグネトロンスパッタ装置を用い、Ar 20sccm、O 0sccm、スパッタ圧0.1Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート0.5Å/sでSiOをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は90mmであった
(第三高屈折率層(Bi))
大阪真空社のマグネトロンスパッタ装置を用い、Ar 20sccm、O 0sccm、スパッタ圧0.1Pa、室温下、ターゲット側電力300WをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は90mmであった
[実施例20]
薄ガラスからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−ZnO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(ZnS−ZnO)/低屈折率層(SiO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−ZnO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
低屈折率層は、実施例19と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図23に示す。
[実施例21]
東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−ZnO)/第一硫化防止層(ZnO)/透明金属膜(Ag−Bi−Ge−Au合金)/第二硫化防止層(ZnO)/第二高屈折率層(ZnS−GZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−ZnO(質量比80:20)とした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層及び第二硫化防止層は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、ターゲットをAg−Bi−Ge−Au合金(98.35at%:0.35at%:0.3at%:1at%)とした以外は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図24に示す。
[実施例22]
東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−TiO)/透明金属膜(Ag)/第二硫化防止層(Ga)/第二高屈折率層(ZnS−TiO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、それぞれ実施例1と同様に蒸着装置で成膜した。
第二硫化防止層は、以下の方法により、蒸着装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例1と同様に蒸着装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図25に示す。
(第二硫化防止層(Ga))
前記透明基板上にシンクロン製のBMC−800T蒸着機にてGaをEB蒸着した。成膜レートは0.2Å/sとした。
[実施例23]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(ZnS−ZnO)/第一硫化防止層(ZnO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(IGZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−ZnO(質量比80:20)、及びIGZOとした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図26に示す。
[実施例24]
薄ガラスからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−GZO)/第一硫化防止層(Ga)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(IZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−GZO(質量比80:20)、及びIZOとした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層は、ターゲットをGaとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例3と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図27に示す。
[実施例25]
シクロオレフィンポリマーからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS−AZO)/第一硫化防止層(GZO)/透明金属膜(APC−TR合金)/第二高屈折率層(GZO)を順に積層した。
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、ターゲットをそれぞれZnS−AZO(質量比80:20)、及びGZOとした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
第一硫化防止層は、ターゲットをGZOとした以外は、実施例9と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、実施例2と同様に対向スパッタ装置で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図28に示す。
[比較例1]
石英からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(ZnS)を順に積層した。
第一高屈折率層(ZnS)、透明金属膜(Ag)、及び第二高屈折率層(ZnS)は、それぞれ下記の方法で成膜した。
得られた透明導電体の透過領域の分光特性を図29に示す。
(第一高屈折率層及び第二高屈折率層(ZnS))
シンクロン製のBMC−800T蒸着機を用いて、抵抗加熱でZnSからなる膜を成膜した。このときの投入電流値は210A、成膜レートは5Å/sとした。
(透明金属膜の成膜方法)
第一高屈折率層上に、シンクロン製のBMC−800T蒸着機を用いて、抵抗加熱でAgを12nm成膜した。このときの投入電流値は210A、成膜レートは5Å/sとした。
[比較例2]
EAGLE Glassからなる透明基板上に、第一高屈折率層(ZnS)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(ZnS)を順に積層した。
第一高屈折率層、及び第二高屈折率層は、ターゲット材料をZnSとした以外は、実施例2と同様にマグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、比較例1と同様に成膜した。
[比較例3]
東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(Nb)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(IZO)を順に積層した。
各層はそれぞれ下記の方法で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図30に示す。
(第一高屈折率層(Nb))
アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート0.74Å/sでNbをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。Nbの波長570nmの光の屈折率は2.31であるが、高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は2.35とした。
(透明金属膜(Ag))
日本真空技術株式会社の小型スパッタ装置(BC4279)でDCスパッタした。このとき、ターゲット側電力200Wとした。
(第二高屈折率層(IZO))
アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、O 5sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力300W、成膜レート2.2Å/sでIZOをRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。IZOの波長570nmの光の屈折率は2.05であるが、第二高屈折率層の波長570nmの光の屈折率は1.98とした。
[比較例4]
コニカミノルタ製TACフィルム(透明基板)上に、第一高屈折率層(ICO)/透明金属膜(NiCr/AgAu/NiCr)/第二高屈折率層(ICO)/低屈折率層(SiO)/フッ素系材料層(KP801M)を順に積層した。
低屈折率層(SiO)は、実施例19の低屈折率層と同様に成膜した。それ以外の各層は、それぞれ下記の方法で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図31に示す。
(第一高屈折率層及び第二高屈折率層(ICO))
ターゲットをインジウム中にセリウムが10原子%含まれる材料(ICO)とした以外は、比較例3の第二高屈折率層と同様に成膜した。ICOの波長570nmの光の屈折率は2.2であり、第一高屈折率層及び第二高屈折率層の波長570nmの光の屈折率も2.2とした。
(透明金属膜(NiCr/AgAu/NiCr))
真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、NiCrを成膜し、平均厚み0.8nmのNiCr層を形成した。続いて、アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力100W、成膜レート2.5Å/sでAg合金(Ag中にAuが1.5原子%、Cuが0.5原子%含まれる合金)をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。
さらに、真空デバイス社製のマグネトロンスパッタ装置(MSP−1S)で、NiCrを成膜し、平均厚み0.8nmのNiCr層を形成した。
(フッ素系材料層(KP801M))
Optorun社のGener 1300によって、190mA、成膜レート10Å/sでフッ素系材料(信越化学工業社製:KP801M)を抵抗加熱蒸着した。
[比較例5]
東洋紡製PET(コスモシャインA4300 厚み50μm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(ITO)/透明金属膜(APC)/第二高屈折率層(ITO)を順に積層した。
第一高屈折率層、及び第二高屈折率層は、ターゲット材料をITOとした以外は、実施例2と同様に、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。
透明金属膜は、下記の方法で成膜した。
(透明金属膜)
アネルバ社のL−430S−FHSを用い、Ar 20sccm、スパッタ圧0.3Pa、室温下、ターゲット側電力100W、成膜レート2.5Å/sでAgとPdとCuとの合金(Ag:Pd:Cu=99:1:1(質量比))をRFスパッタした。ターゲット−基板間距離は86mmであった。
[比較例6]
コーニング社製ガラス基板(#7059、厚み1.1mm)からなる透明基板上に、第一高屈折率層(a−GIO)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(a−GIO)を順に積層した。
各層はそれぞれ下記の方法で成膜した。
(第一高屈折率層及び第二高屈折率層(a−GIO))
ガスを混入したArガス0.6Paの雰囲気中、2.2W/cmの電力密度で、GaとInの酸化物焼結体を直流スパッタした。導入するOガスの割合は、8〜12体積%とした。
(透明金属膜(Ag))
Arガス0.6Paの雰囲気中、0.55W/cm2の電力密度で純度4NのAgターゲットを直流スパッタした。
[比較例7]
K9ガラス基板上に、第一高屈折率層(ZnS−SiO)/透明金属膜(Ag)/第二高屈折率層(ZnS−SiO)を順に積層した。
各層はそれぞれ下記の方法で成膜した。
得られた透明導電体の導通領域の分光特性を図32に示す。
(第一高屈折率層及び第二高屈折率層の成膜方法)
第一高屈折率層及び第二高屈折率層は、前述の特許文献5に記載の方法と同様に成膜した。具体的には、マグネトロンスパッタにより、ZnS−SiOをRFスパッタした。ZnSとSiOとの比率(質量比)は、80:20であり、第一高屈折率層の屈折率は2.14であった。
(透明金属膜の成膜方法)
第一高屈折率層上に、前述の特許文献5に記載の方法と同様に、Agターゲットを直流スパッタした。
[評価]
(腐食評価)
実施例及び比較例で得られた透明導電体の腐食耐性を評価した。腐食耐性は、実施例または比較例で得られた透明導電体を、2個ずつ、65℃、95%Rh中に100時間保存した後の外観で評価した。評価は、以下の基準とした。
○:30mm×30mmの領域において、サイズ20μm以上の腐食箇所が0個
△:30mm×30mmの領域において、サイズ20μm以上の腐食箇所が1個以上10個未満
×:30mm×30mmの領域において、サイズ20μm以上の腐食箇所が10個以上
(フレキシブル性評価)
実施例及び比較例で得られた透明導電体を平板状の支持部材に載置し、一端を固定した。当該透明導電体をU字状に屈曲させた。屈曲部の曲率半径は5mmとした。そして、支持部材と平行に配置した摺動板に、透明導電体の他端を固定した。摺動板と支持部材とを平行に保ったまま、透明導電体の長さ方向に摺動板を1000回往復移動させた。その後、透明導電体の各層にクラック等が生じたかを目視で確認した。フレキシブル性は以下のように評価した。
○:屈曲部位を含む30mm×30mmの領域に、クラックが一つも生じなかった
△:屈曲部位を含む30mm×30mmの領域に、1個以上50個以下のクラックが生じた
×:屈曲部位を含む30mm×30mmの領域に、50個超のクラックが生じた
(光の透過率、反射率、及び吸収率の測定)
実施例1〜17、22、及び23の透明導電体表面については、以下のように光の透過率、反射率、及び吸収率を測定した。
各実施例で得られた透明導電体の第二高屈折率層上に、マッチングオイル(ニコン社製 屈折率=1.515)を塗布した。そして、透明導電体とコーニング社製無アルカリガラス基板(EAGLE XG(厚さ7mm×縦30mm×横30mm)とを貼り合わせた。そして、無アルカリガラス基板側から、透明導電体の透過率及び反射率を測定した。このとき、無アルカリガラス基板の表面の法線に対して、5°傾けた角度から、導通領域に測定光(例えば、波長450nm〜800nmの光)を入射させ、日立株式会社製:分光光度計 U4100にて、光の透過率及び反射率を測定した。そして、吸収率は、100−(透過率+反射率)の計算式より算出した。
なお、反射率の測定値から、無アルカリガラス基板と大気との界面での反射(4%)、及び透明導電体の透明基板と大気との界面での反射(4%)を差し引いた値を、透明導電体の反射率とした。また、透過率についても、上記無アルカリガラス基板と大気との界面での反射、及び透明導電体の透明基板と大気との界面での反射を考慮し、透過率の測定値に8%足した値を透明導電体の透過率とした。
一方、実施例18〜21、24、及び25、並びに比較例1、3、及び7の透明導電体は、空気と接触して使用されるものとした。したがって、透明導電体上に、無アルカリガラス基板を貼り合わせずに、導通領域に測定光(例えば、波長450nm〜800nmの光)を入射させ、日立株式会社製:分光光度計 U4100にて、光の透過率及び反射率を測定した。そして、吸収率は、100−(透過率+反射率)の計算式より算出した。なお、測定光は、第二高屈折率層側から入射させた。
なお、反射率の測定値から、透明導電体の透明基板と大気との界面での反射(4%)を差し引いた値を、透明導電体の反射率とした。また、透過率についても、上記透明導電体の透明基板と大気との界面での反射を考慮し、透過率の測定値に4%足した値を透明導電体の透過率とした。
表1〜表4、及び図4〜28に示されるように、第一高屈折率層または第二高屈折率層が、ZnS及び高屈折率化合物の混合物からなるアモルファス層である実施例1〜25では、いずれも波長450〜800nmの光の透過率が86.9%以上であり、波長400〜1000nmの光の透過率も82.8%以上であった。これに対し、Ag膜をZnSのみ、もしくはZnS−SiOで挟み込んだ透明導電体では、波長450〜800nmの光の透過率が86.8%以下であり、波長400〜1000nmの光の透過率は80%未満であった(比較例1及び比較例7)。特にAg膜をZnS−SiOで挟み込んだ透明導電体(比較例7)では、図32に示されるように、長波長側の光の透過率が低下しやすかった。
一方、第一高屈折率層または第二高屈折率層が上記アモルファス層であると、透明導電体のフレキシブル性が良好であり、腐食耐性も良好であった(実施例1〜25)。これに対し、第一高屈折率層及び第二高屈折率層が、ZnSのみであると、フレキシブル性が低かった(比較例1及び2)。なお、蒸着法で透明金属膜を作製した比較例2では、連続膜が得られず、電気が導通しなかった。
また、第二高屈折率層がIZOやICO、ITO、a−GIOからなる膜では、透明金属膜が腐食した(比較例3〜6)。
本発明で得られる透明導電体は、湿熱環境下でも透明金属膜が腐食し難く、フレキシブル性が高く、さらに幅広い範囲の光の透過性が高い。したがって、各種方式のディスプレイをはじめ、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子など様々なオプトエレクトロニクスデバイスに好ましく用いられる。
1 透明基板
2 第一高屈折率層
3 透明金属膜
4 第二高屈折率層
100 透明導電体

Claims (3)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が高い誘電性材料または酸化物半導体材料を含む第一高屈折率層と、
    透明金属膜と、
    前記透明基板の波長570nmの光の屈折率より、波長570nmの光の屈折率が高い誘電性材料または酸化物半導体材料を含む第二高屈折率層と、
    をこの順に含む透明導電体であって、
    前記第一高屈折率層または前記第二高屈折率層のうち、少なくとも一方の層がZnSと、波長570nmの光の屈折率が1.5以上であり、かつ酸化物、フッ化物、及び窒化物からなる群から選ばれる高屈折率化合物との混合物を含むアモルファス層である、透明導電体。
  2. 前記高屈折率化合物が、TiO、ITO、ZnO、Nb、ZrO、CeO、Ta、Ti、Ti、Ti、TiO、SnO、LaTi、IZO、AZO、GZO、ATO、ICO、IGZO、Bi、GeO、WO、HfO、a−GIO、In、Y、MGOからなる群から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1に記載の透明導電体。
  3. 前記透明金属膜が、所定の形状にパターニングされた金属パターンである、請求項1または2に記載の透明導電体。
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