JP2015114979A - 電極パターン材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】歩留まりの低下が改善された電極パターン材料を提供する。【解決手段】長尺の支持体上に、複数の導通パターンと該導通パターンと接続した複数の周辺配線部を有する単位画像fと、隣り合う単位画像を接続不能とする非導電部cからなる繰り返し単位を、支持体の長尺方向に対して複数個有する電極パターン材料であって、該電極パターン材料が更に、単位画像と接続されず、支持体の長尺方向において連続した導通パターンを少なくとも1つ有する電極パターン材料。【選択図】図3

Description

本発明は、抵抗膜式タッチパネルや静電容量方式タッチパネルなどに用いられる電極パターン材料に関する。
パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ノートPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに入力手段としてタッチパネルが広く用いられている。
タッチパネルには、位置検出の方法により光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などがある。抵抗膜方式のタッチパネルは、光透過性導電材料と光透過性導電層付ガラスとがスペーサーを介して対向配置されており、光透過性導電材料に電流を流し光透過性導電層付ガラスに於ける電圧を計測するような構造となっている。一方、静電容量方式のタッチパネルは、光透過性支持体上に透明導電体層を有するものを基本的構成とし、可動部分がないことが特徴であり、高耐久性、高透過率を有するため、例えば車載用途等において適用されている。
タッチパネル用途の透明電極(光透過性導電材料)としては、一般にITOからなる光透過性導電膜が光透過性支持体上に形成されたものが使用されてきた。しかしながらITO導電膜は屈折率が大きく、光の表面反射が大きいため、全光線透過率が低下する問題や、可撓性が低いため屈曲した際にITO導電膜に亀裂が生じて電気抵抗値が高くなる問題があった。
ITOに代わる光透過性導電膜を有する光透過性導電材料として、基板上に薄い触媒層を形成し、その上にレジストパターンを形成した後、めっき法によりレジスト開口部に金属層を積層し、最後にレジスト層およびレジスト層で保護された下地金属を除去することにより、導電性パターンを形成するセミアディティブ方法が、例えば特開2007−287994号公報、特開2007−287953号公報などに開示されている。
また近年、銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法も提案されている。例えば特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報および特開2007−188655号公報等では、光透過性支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電性材料前駆体に、可溶性銀塩形成剤および還元剤をアルカリ液中で作用させて、金属銀パターンを形成させる技術が開示されている。この方式によるパターニングは均一な線幅を再現することができることに加え、銀は金属の中で最も導電性が高いため、他方式に比べ、より細い線幅で高い導電性を得ることができるので、全光線透過率が高く、かつ低抵抗な光透過性導電材料を得ることができる。また、さらにこの方法で得られた光透過性導電材料はITO導電膜よりも可撓性が高く折り曲げに強いという利点がある。
抵抗膜式タッチパネルや静電容量方式タッチパネルにおいて使用される光透過性導電材料は、ディスプレイ上にて手で操作される光透過性導電部と、該光透過性導電部で感知された電気信号を外部に取り出す周辺配線部を有する。該光透過性導電部としてITO導電膜を用いる場合、一般的にはITO導電膜を形成した後、更に銀ペーストなどを用いて周辺配線部を作製するなど、ITO導電膜を作製するのとは別の工程が必要となり、製造効率があまり良くなかった。一方、前述の銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法は、例えば特開2012−4042号公報に記載されているように、光透過性導電部である導通パターンと周辺配線部を同時に作製することが可能であり、非常に製造効率の良い方式である。また、特開2007−225884号公報に記載された連続露光装置や、特許4704757号公報に記載された処理装置を使用することにより、ロール状に巻き取られた長尺の支持体上に、導通パターンと周辺配線部を有する単位画像を数多く形成し、その後、ロール状に巻き取るという、所謂ロール・ツー・ロールの製造方法にて電極パターン材料を製造することができるため、生産性に優れる製造方法である。
しかしながら、長尺の支持体上に導通パターンと周辺配線部を有する単位画像を大量に製造する際、断線などに起因する歩留まりの低下が生じる場合があり、改善が求められていた。
一方、特開2008−147507号公報(特許文献1)および特開2009−058673号公報(特許文献2)等には、銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いロール状の導電性材料を製造する方法が開示されている。この技術では、金属銀からなる導通パターン上に電解めっきする金属を均一に乗せるために、導通パターンの周囲に設けられた導電性の枠に接する電解めっき用給電層が、支持体の長尺方向に沿って連続して設けられている。
特開2008−147507号公報 特開2009−058673号公報
本発明の目的は、歩留まりの低下が改善された電極パターン材料を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の発明によって達成される。
(1)長尺の支持体上に、複数の導通パターンと該導通パターンと接続した複数の周辺配線部を有する単位画像と、隣り合う単位画像を接続不能とする非導電部からなる繰り返し単位を、支持体の長尺方向に対して複数個有する電極パターン材料であって、該電極パターン材料が更に、単位画像と接続されず、支持体の長尺方向において連続した導通パターンを少なくとも1つ有する電極パターン材料。
(2)上記周辺配線部のラインアンドスペース幅が270μm以下である、上記(1)記載の電極パターン材料。
本発明により、歩留まりの低下が改善された電極パターン材料を提供することができる。
複数の導通パターンと、それらに接続した複数の周辺配線部を有する単位画像の一例 連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向両端部に有する電極パターン材料の一例 連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向両端部に有する電極パターン材料の別の一例 連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向片側端部に有する電極パターン材料の一例 長尺の支持体上に連続した導通パターンを有さない電極パターン材料の一例
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の電極パターン材料は、長尺の支持体上に、複数の導通パターンと、該導通パターンと接続した複数の周辺配線部を有する単位画像を有する。この様な単位画像は、長尺の電極パターン材料から必要部分のみが打ち抜かれ、例えば、抵抗膜式タッチパネルや静電容量方式タッチパネルで使用される透明電極パターンとして使用される。図1は複数の導通パターンと接続した複数の周辺配線部を有する単位画像の一例である。図1において単位画像fは、導通パターンaを複数個(図中では7個)有し、隣接する導通パターン間には導通はない。個々の導通パターンaは周辺配線部bに接続されており、隣接する周辺配線部間には導通はない。
周辺配線部bは複数の導通パターンaにおいて感知された電気信号を外部に取り出すための配線であり、通常このような配線はディスプレイ上にて目立たなくすることを目的に、また表示装置に対するディスプレイ部の割合を高めるため、可能な限りディスプレイの枠部分に集中するように配置される。周辺配線部のラインアンドスペース幅としては、500μm以下が好ましく、270μm以下がより好ましく、更には135μm以下がより好ましい。しかしながらその一方、周辺配線部のラインアンドスペース幅が狭い場合、長尺の支持体上に導通パターンと周辺配線部を有する単位画像を大量に有する電極パターン材料を製造する際に、断線などに起因する歩留まりの低下が生じやすくなる。したがって本発明はこの様な場合において、とりわけ有効に作用する。なおラインアンドスペース幅とはライン(配線)とスペース(非配線)の幅であり、例えばラインアンドスペース幅が500μm以下であるとは、ライン(配線)とスペース(非配線)の幅が、共に500μm以下であることを意味する。また本発明において上記の通り規定した周辺配線部のラインアンドスペース幅は、前記した単位画像が有する周辺配線部において、該配線が最も密に存在している箇所(例えば図1で丸で囲った箇所など)におけるラインアンドスペース幅である。
導通パターンaとしては、銀や銅などの金属を用いた金属メッシュパターンを有する導通パターンが好ましく例示され、周辺配線部bとしては銀や銅などの金属から形成される周辺配線部であることが好ましい。また銀は金属の中で最も導電性が高いためとりわけ好ましい。該金属メッシュパターンの形状としては、例えば正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形等の四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形等の(正)n角形、星形等を組み合わせた形状が挙げられ、またこれらの形状の単独の繰り返し、あるいは2種類以上の複数の形状の組み合わせが挙げられる。中でも正方形もしくは菱形であることが好ましい。また導通パターンは、線幅が20μm以下の金属メッシュパターンを有することが好ましく、より好ましくは10μm以下である。金属メッシュパターンの線幅は、得られる電極パターン材料の光透過性の観点からより狭いことが望ましいが、その一方では、長尺の支持体上に導通パターンと周辺配線部を有する単位画像を大量に製造する際に、断線などに起因する歩留まりの低下が生じやすくなる。したがって本発明はこの様な場合においても、有効に作用する。
上記した導通パターンaおよび周辺配線部bの形成方法としては、印刷方式、フォトリソグラフィー方式、銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法などを用いることができる。
印刷方式としては、特開昭55−91199号公報に開示されたような、金属銀インキやペーストをスクリーン印刷等の手段によって印刷した後、導電性を付与するために焼成する方法や、国際公開第04/39138号パンフレットに開示されたような、無電解めっき触媒を含有する樹脂塗料等を印刷した後、無電解銀めっきを施して導通パターンを付与する方法等を用いることができる。
フォトリソグラフィー方式には、均一な金属銀層を有する支持体上にフォトレジストを塗布し、露光、現像後、レジストが剥離された金属銀層をエッチング除去し導電性パターンを得るサブトラクティブ方式をとるもの、特開平11−170421号公報に開示されたような、無電解めっき触媒を含有するレジストを基板上に塗布し、露光、現像し未露光部のレジストを除去後、無電解銀めっきすることにより導通パターンを得るアディティブ方式をとるもの等を用いることができる。
銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法としては、国際公開第04/007810号パンフレット、特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報や特開2007−188655号公報に開示されたような銀塩拡散転写方式を用いたものおよび国際公開第2001/51276号パンフレットや特開2004−221564号公報に開示されたような化学現像銀を利用するものを用いることができる。
化学現像銀を用いる方式は、露光された部位のハロゲン化銀が現像液中に存在する現像主薬によって還元されてできる化学現像銀を触媒核として、無電解めっきを施すことによって導通パターンを作製するものである。
銀塩拡散転写方式を用いる方式は、支持体上に物理現像核層と称する、銀錯体が現像主薬によって還元されて金属銀となるための触媒核層、およびその上層にハロゲン化銀乳剤層を設けた材料を使うものである(ハロゲン化銀写真乳剤層は別の支持体に塗設されていても良い)。また、現像処理時には現像主薬の他にハロゲン化銀を溶解する化合物(ハロゲン化銀溶剤)を作用させる。この材料に露光および現像を行うと、ネガ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光部のハロゲン化銀は化学現像銀に変換されて、ハロゲン化銀乳剤層に留まる。一方、未露光部のハロゲン化銀は、上記現像液中に添加されたハロゲン化銀溶剤によって溶解されて銀錯体となり支持体上の物理現像核層まで移動・拡散し、そこで現像主薬により還元されることにより、導電性の金属銀が析出する。その後、露光部位にある化学現像銀を含む乳剤層をウォッシュオフすることにより除去し、導通パターンを作製するものである。
中でも銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法は、より高精細な導通パターンおよび周辺配線が形成可能であり、好ましい。
次に、本発明の電極パターン材料が有する、単位画像と接続されず、支持体の長尺方向において連続した導通パターンについて説明する。図2は連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向両端部に有する電極パターン材料の一例である。図3は連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向両端部に有する電極パターン材料の別の一例である。図4は連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向片側端部に有する電極パターン材料の一例である。
図2において、単位画像fと接続されない連続した導通パターンeは、支持体幅方向端部dに位置し、複数の単位画像fは、該連続した導通パターンeによって、図中の上下方向を挟まれるように配置される。また複数の単位画像fの間には、非導電性部cが存在することで、複数の単位画像fがそれぞれ独立するように配置される。図3では、複数の単位画像fを、単位画像と接続されない連続した導通パターンeが、図中の上下方向を挟むように位置し、かつ上下方向に位置する該連続した導通パターンeの間を更に連続した導通パターンeにて上下方向に結ぶことで、単位画像fの四方を連続した導通パターンeによって取り囲むように配置している。図4では、複数の単位画像fの図面下方向のみ、すなわち単位画像と接続されない連続した導通パターンeを長尺の支持体上の片側端部のみに配置している。連続した導通パターンeの好ましい配置は図2及び図3であり、図3がとりわけ好ましい。
本発明において、電極パターン材料が上記した連続した導通パターンeを有することで、断線などに起因する歩留まりの低下が改善できる理由は定かでは無いが、以下のように推測される。すなわち製造工程中に発生する静電気の抑制や製造工程に存在する搬送ロールのスリップによる擦れキズの抑制等の理由により、断線などに起因する歩留まりの低下が改善されると考えられる。
この様な理由から、単位画像と接続されない連続した導通パターンeの、連続した長さは、単位画像fと、隣り合う単位画像を接続不能とする非導電部cを1つの繰り返し単位とし、該連続した導通パターンeの長さが、前記繰り返し単位の長さの少なくとも5倍以上であることが好ましく、より好ましくは10倍以上である。この様にすることで、静電気や搬送ロールのスリップによるキズ等が原因と推測される、断線などに起因する歩留まりの低下を、十分に改善することが可能となる。
単位画像と接続されない連続した導通パターンeの形状は特に限定されず、例えば前記した単位画像fが有する導通パターンaと同様のメッシュパターンによって帯状となった形状であっても良いし、あるいはラインアンドスペース幅が500μm以下となるよう複数の細線によって帯状となった形状であっても良い。中でも幅が5mm以上、より好ましくは10mm以上の単独の線であることが好ましい。単位画像と接続されない連続した導通パターンeの線の形状は、波線形状、ジグザグ形状など特に限定されないが、描画のしやすさの点から直線状であることが好ましい。
単位画像と接続されない連続した導通パターンeの、支持体上の位置については任意であるが、支持体の端部に近い方、具体的には支持体の端部から50mm以内の範囲に該連続した導通パターンeが配置されることが好ましい。この値よりも支持体の幅方向中央側に位置した場合、単位画像面上をプロテクトフィルムで保護するときに、連続した導通パターン部において粘着力の低下が生じ、その箇所からプロテクトフィルムの意図しない剥離が生じる場合がある。
本発明の電極パターン材料が有する長尺の支持体は、長尺方向の長さが5m以上であることが好ましく、より好ましくは10m以上である。また長尺の支持体の幅としては、300mm以上であることが好ましく、より好ましくは500mm以上である。またこれら支持体は全光線透過率が60%以上であるものが好ましい。長尺の支持体は取扱い性が優れている点でフレキシブル性を有する樹脂フィルムが好適に用いられる。本発明において長尺の支持体として使用される樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等が例示され、厚さ50〜300μmの樹脂フィルムが好ましい。
次に、本発明において電極パターン材料を製造するにあたり、導通パターンaおよび周辺配線部bの形成方法として好ましく利用される、銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法を例に挙げ、その製造工程を説明する。
<露光工程>
最初に、導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層を露光する。露光方法として、所望のパターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて所望のパターンを走査露光する方法等がある。上記した透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法では、露光源として紫外灯、蛍光灯、水銀灯、発光ダイオードなどを用いることができる。上記したレーザー光で露光する方法においては、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードとも云う)を用いることができる。
本発明の電極パターン材料を得るためには、生産性の観点から、ロール状に巻き取られた長尺の支持体上に、導通パターンと周辺配線部を有する単位画像を数多く形成し、その後、ロール状に巻き取るという、所謂ロール・ツー・ロールの製造方法にて電極パターン材料を製造することが好ましく、そのために、例えば特開2007−225884号公報に記載された連続露光装置を用いることができる。
銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として用いる方法では、一度の露光によって、導通パターンと周辺配線部を有する単位画像と、該単位画像と接続されない連続した導通パターンを描画することが可能である。例えば透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法においては(銀塩写真感光材料がポジ型である場合においては)、透過原稿の単位画像部分と接していない箇所に、連続した遮光部を設けて露光することで、該単位画像と、該連続した導通パターンを同時に描画することが可能である。
<現像処理>
露光した導電性材料前駆体の現像処理について説明する。上記のようにして露光された導電性材料前駆体は、その後、現像処理される。現像処理により金属銀が析出する。その後、銀塩拡散転写方式においては、ハロゲン化銀乳剤層(黒化銀もこれに含まれる)及び中間層、保護層等は除去されて、パターン状の銀薄膜が支持体上に露出する。一方、国際公開第2001/51276号パンフレットや特開2004−221564号公報に開示される化学現像銀を用いる方法では、ハロゲン化銀溶剤を含有する定着液で処理され、支持体上のゼラチン層中にパターン状の金属銀が析出する。また何れの方法においても、その後、水洗・乾燥される。
本発明の電極パターン材料には、各単位画像における導電性のフレを解消する目的で、例えば特開2013−196779号報に記載されているような分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体にて処理を施しても良い。また経時による導電性の低下を改善する目的で、例えば特開2008−34366号公報に記載されているような、銀パターンのX線回折法での2θ=38.2°のピークの半値幅が0.41以下とする後処理(以下、後処理と称する)を施しても良い。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、無論この記述により本発明が制限されるものではない。
(実施例1)
長尺の支持体として、幅が500mm、長さが50mのポリエチレンテレフタレートフィルム(塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、全光線透過率は90%)を用いた。物理現像核層を塗布する前に、このフィルムにゼラチンを500mg/m含有する下引き層を塗布、乾燥し、一旦ロール状に巻き取った。
次に、硫化パラジウムゾル液を下記の様にして作製し、得られたゾルを用いて物理現像核液を作製した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40mL
蒸留水 1000mL
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核液組成/1mあたり>
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%のグルタルアルデヒド溶液 0.08mL
10質量%SP−200水溶液 0.5mg
(日本触媒(株)製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)
この物理現像核液を硫化パラジウムが固形分で0.4mg/mになるように、下引き層の上に塗布した。
続いて、上記物理現像核層を塗布した側と反対側の面に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1mあたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
Figure 2015114979
Figure 2015114979
続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、及び最外層を上記物理現像核層の上に塗布し、ロール状に巻き取った。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成/1mあたり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1mあたり>
ゼラチン 1.0g
ハロゲン化銀乳剤 6.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<最外層組成/1mあたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
このようにして得たロール状の導電性材料前駆体を、特開2007−225884号公報に記載の連続露光機で露光した。露光光源は三菱電機照明株式会社製直管蛍光ランプFL40SDを用いた。図1に示す本発明の単位画像(電極パターン)の透過原稿を透明円筒体の外周面に巻き付け、さらに露光時に導電性材料前駆体の幅方向両端部が接する透明円筒体外周面の幅方向両端部に幅が10mmの赤色テープを一周巻き付けた。
図1に示す単位画像の透過原稿において、導通パターンaは、線幅9μm、細線間隔300μmの正方形の金属メッシュパターンを有し、周辺配線部bは図中○で示した配線が最も密に存在している箇所におけるラインアンドスペース幅が180μmの細線からなる。
本発明の単位画像の導電部となるメッシュパターンの細線幅が透過原稿のメッシュパターン部の細線幅と同じになる露光量となるように連続露光機のラインスピードを調整し、本発明の単位画像が50個得られるように連続露光し、一旦巻き取った。
その後、露光した導電性材料前駆体を特開2006−190535号公報に記載の処理装置で処理した。現像槽に20℃の下記組成の拡散転写現像液を満たし、現像液に60秒間浸漬するように処理装置のラインスピードを調整した。水洗処理部、リンス部は水を投入し、水温を40℃に設定し、ハロゲン化銀乳剤層、中間層、最外層および裏塗り層を水洗除去し、乾燥処理した後に巻き取った。それぞれの単位画像は、図1に示す単位画像の透過原稿のメッシュパターン部の細線幅を再現しており、幅が10mmの連続した導通パターンを長尺の支持体上の幅方向両端部に有する電極パターン材料(図2)を得た。なお、単位画像と単位画像の間の距離(非導電部cの長さ)は200mmであり、前記導通パターンの導電性をテスターによって測定したところ500mm当たり30Ωであった。実施例2〜5も同様に測定したところ同じ値であった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 40g
ハイドロキノン 28g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 3g
亜硫酸カリウム 125g
N−メチルエタノールアミン 24g
臭化カリウム 2g
全量を水で1000mLとする。
pH=12.2に調整する。
上記のようにして得られた単位画像の全ての導通があるべき対応する電極端子間の電気抵抗をテスターで測定した(図1のb部)。得られた単位画像50個それぞれで測定し、全ての電極端子間で導通が得られたものを合格、1箇所以上導通が得られなかったものを不合格とした。1箇所でも導通がない箇所があるとタッチパネル用電極として機能しないからである。この結果を表1に示す。
(実施例2)
透明円筒体に設置した2本の赤色テープに対して、更に垂直方向に同じく10mm幅の赤色テープにて2本のテープを繋ぐ形で設置した。この垂直方向に赤色テープを繋いだ位置は、透明円筒体の外周面に巻き付けた図1に示す単位画像の透過原稿の端からの距離が100mmとなる位置である。その他は実施例1と同様にして図3に示した本発明の電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。この結果を表1に示す。
(実施例3)
露光時に導電性材料前駆体が接する透明円筒体外周面の外周面の幅方向片側の端部に、幅が10mmの赤色テープを透明円筒体の外周面に巻き付けた。その他は実施例1と同様にして、図4に示した本発明の電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。この結果を表1に示す。
(実施例4)
図1の単位画像の周辺配線部のラインアンドスペース幅(最も密な部分)が360μmである他は、実施例1と同様にして、図2に示した本発明の電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。この結果を表1に示す。
(実施例5)
図1の単位画像の周辺配線部のラインアンドスペース幅(最も密な部分)が90μmである他は、実施例1と同様にして、図2に示した本発明の電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。この結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、露光時に赤色テープは設置しなかった。その他は実施例1と同様にして、図5の電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。この結果を表1に示す。
(比較例2)
図5のパターンの周辺配線部のラインアンドスペース幅が360μmである他は、比較例1と同様に電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。この結果を表1に示す。
(比較例3)
図5のパターンの周辺配線部のラインアンドスペースが90μmである他は、比較例1と同様に電極パターン材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2015114979
表1の結果から、本発明の有効性が理解できる。
a.導通パターン
b.周辺配線部
c.非導電部
d.支持体幅方向端部
e.単位画像と接続されない連続した導通パターン
f.単位画像

Claims (2)

  1. 長尺の支持体上に、複数の導通パターンと該導通パターンと接続した複数の周辺配線部を有する単位画像と、隣り合う単位画像を接続不能とする非導電部からなる繰り返し単位を、支持体の長尺方向に対して複数個有する電極パターン材料であって、該電極パターン材料が更に、単位画像と接続されず、支持体の長尺方向において連続した導通パターンを少なくとも1つ有する電極パターン材料。
  2. 前記周辺配線部のラインアンドスペース幅が270μm以下である、前記請求項1記載の電極パターン材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018128877A (ja) * 2017-02-09 2018-08-16 三菱製紙株式会社 導電材料

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