JP2015114226A - 外観検査装置及び外観検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物について、異物及び汚れと、班錠剤等の欠けというような異なる対象に関する外観検査を同時且つ高精度に行うことができる外観検査装置及び外観検査方法を提供する。【解決手段】検査対象物Sに可視光を照射する可視光照明3と、前記検査対象物に不可視光を照射する不可視光照明4と、前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を取り込む撮像手段2と、前記カラー画像から前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出手段と、前記不可視光線画像と予め記録された基本不可視光線画像とを比較処理して前記検査対象物における欠けを検出する欠け検出手段と、を有し、前記カラー画像においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調し、前記不可視光線画像においては、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調することを特徴とする外観検査装置。【選択図】図1

Description

本発明は、斑錠剤、及び錠菓等に混入するおそれのある異物、並びにこれらの製品の汚れ及び欠けを確実に検査する外観検査装置及び外観検査方法に関する。
食品原料やその半製品への異物の混入を検査し、その異物の排除に用いられる異物検査装置は、専ら、その検査対象物の色に着目して異物検出を行っている。具体的には検査対象物を撮像して求められるカラー画像の色成分を求め、検査対象物が備える正常な色成分(第1の検査色情報)にその色成分が一致するか、或いは検査対象物に混入するおそれのある異物が持つ異常な色成分(第2の検査色情報)にその色成分が一致するかをそれぞれ判定することで異物検出を行っている。
ここで、上記第1の検査色情報は、予め異物を含むことのない正常な検査対象物のカラー画像を目視検査して、出現頻度の高い色成分を正常色としてできるだけ多く指定し、当該検査対象物が持つ正常色の色成分領域を設定することによって決定される。この際、出現頻度が高い正常色としての色成分であっても異物が持つおそれのある色成分については、その設定対象から除外することが必要となる。また、第2の検査色情報は、予め異物のカラー画像を目視検査して、出現頻度の高い色成分を異常色としてできるだけ多く指定し、当該異物が持つ異常色の色成分領域を設定することによって決定される。この際、出現頻度の高い異常色としての色成分であっても当該検査対象物が持つ正常色については、その設定対象から除外することが必要となる。
しかしながら、上述した第1の検査色情報及び第2の検査色情報を設定するには、異物を含むことのない正常な検査対象物のみのカラー画像を準備したり、異物のカラー画像を準備する必要がある上、その設定作業に多大な労力と手間が掛かることになる。また、検査対象物が有する色成分(正常色)のバラツキの範囲(分布傾向)と、異物が有する色成分(異常色)のバラツキの範囲との関係を正確に把握した上で、その設定作業を行うことが必要となり、検査を実施するまでの準備に多大な労力と手間が掛かることになる。
ここで、穀類等の食品原料やその半製品、更にはたばこ葉等は農産物であり、品種や産地、生産時期等に依存して多様な色成分を備えている。また、板ガム等の練り製品においても、砂糖等の添加物が固まりのまま残ることがあり、その色成分は一様ではない。そして検査対象物に混入するおそれのある異物の中には、検査対象物と似た色成分を持つものや、検査対象物としての正常な色成分の範囲に含まれる色成分を持つものもある。これ故、検査対象物に応じて第1の検査色情報および第2の検査色情報を精度良く設定することが非常に困難であり、ひいては高精度な異物検査を妨げる要因となっている。
このような問題を解決する方法として、特許文献1には、検査対象物を撮像したカラー画像における各色成分の出現頻度分布に基づいて異物検査のための検査色情報を簡易に設定し、異物検査を行うことができる異物検査装置が開示されている。
特開2003−207456号公報
しかしながら、刻印、印刷、及び割線等の凹部が付加された斑錠剤、並びに当該凹部及び模様が表面に施された錠菓については、引用文献1に記載の異物検査装置を用いたとしても、その外観に関する検査を良好に行うことができない。具体的には、引用文献1に記載の異物検査装置を用いて可視光を照射し、当該班錠剤における異物又は汚れ等を検出しようとすると、班錠剤等の表面の斑点模様と、刻印等の凹部の影とを良好に識別することができない。また、このような検査では、班錠剤等の斑点模様及び刻印等の影と、汚れ及び異物とを識別することもできない。更に、引用文献1に記載の異物検査装置を用いて可視光を照射して班錠剤の外観を確認しても、表面に形成された斑点模様のために刻印等を識別することが困難となり、更には刻印等と欠けとを識別することが極めて困難となる。
そして、班錠剤等の異物及び汚れと、班錠剤等の欠けというような異なる検査対象に係る処理を同時(すなわち、1つの検査フローにおいて)に処理することも出来ず、外観検査の手間及びコストが増大することになっていた。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物について、異物及び汚れと、班錠剤等の欠けというような異なる対象に関する外観検査を同時且つ高精度に行うことができる外観検査装置及び外観検査方法を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明に係る外観検査装置は、斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物の外観を検査する外観検査装置であって、前記検査対象物に可視光を照射する可視光照明と、前記検査対象物に不可視光を照射する不可視光照明と、前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を取り込む撮像手段と、予め前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて前記検査対象物の正常色の色成分領域を求める正常色領域検出手段と、前記正常色領域検出手段により検出された前記正常色の色成分領域以外の色成分領域を第1の検査色情報として設定する第1の検査色情報設定手段と、前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて所定の出現頻度範囲に含まれる色成分をまとめて、その色成分領域を第2の検査色情報として設定する第2の検査色情報設定手段と、前記撮像手段により求められた前記検査対象物の前記カラー画像を色選別して前記第1の検査色情報設定手段及び第2の検査色情報設定手段によりそれぞれ登録された前記第1の検査色情報及び第2の検査色情報に該当する特定の色成分の画像領域を求める色判別手段と、前記色判別手段により求められた前記特定の色成分の画像領域の大きさを判定して前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出手段と、前記不可視光線画像と予め記録された基本不可視光線画像とを比較処理して前記検査対象物における欠けを検出する欠け検出手段と、を有し、前記カラー画像においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調し、前記不可視光線画像においては、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調することを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、本発明に係る外観検査方法は、斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物の外観を検査する外観検査方法であって、前記検査対象物に可視光及び不可視光を照射し、前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を撮像する撮像工程と、予め前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて前記検査対象物の正常色の色成分領域を求め、前記正常色の色成分領域以外の色成分領域を第1の検査色情報として設定し、前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて所定の出現頻度範囲に含まれる色成分をまとめて、その色成分領域を第2の検査色情報として設定し、前記検査対象物の前記カラー画像を色選別して前記第1の検査色情報及び第2の検査色情報に該当する特定の色成分の画像領域を求め、前記特定の色成分の画像領域の大きさを判定して前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出工程と、前記不可視光線画像と予め記録された前記検査対象物の基本不可視光線画像とを比較し、前記検査対象物に含まれる欠けを検出する欠け検出工程と、を有し、前記撮像工程においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調して前記カラー画像を撮像し、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調して前記不可視光線画像を撮像することを特徴とする。
本発明に係る外観検査装置及び外観検査方法によれば、斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物について、異物及び汚れと、班錠剤等の欠けというような異なる対象に関する外観検査を同時且つ高精度に行うことができる外観検査装置及び外観検査方法を提供することにある。
実施例に係る外観検査装置の要部概略構成を示す図である。 図1における搬送経路に沿った外観検査装置の断面図である。 実施例に係る外観検査装置における画像処理装置の一部分の概略的な機能構成図である。 検査対象物を撮像して求められるカラー画像における各色成分の出現頻度分布と、出現頻度に基づいて定められる色成分領域との関係を示す図である。 RBの2次元色空間における正常色領域、異常色領域、および近似色領域の関係を示す図である。 実施例に係る外観検査フローを説明するためのフロー図である。 良品の班錠剤のカラー画像を示す模式図である。 良品の班錠剤の赤外線画像を示す模式図である。 異物が付着した班錠剤のカラー画像を示す模式図である。 異物が付着した班錠剤の赤外線画像を示す模式図である。 表面に欠けが存在する班錠剤のカラー画像を示す模式図である。 表面に欠けが存在する班錠剤の赤外線画像を示す模式図である。
以下、図面を参照し、本発明による外観検査装置及び外観検査方法の実施の形態について、実施例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、実施例の説明に用いる図面は、いずれも本発明による外観検査装置又はその構成部材を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、又は省略等を行っており、各構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。更に、実施例で用いる様々な数値は、いずれも一例を示すものであり、必要に応じて様々に変更することが可能である。
<実施例>
先ず、図1及び図2を参照しつつ、本実施例に係る外観検査装置10の構造について説明する。ここで、図1は、本実施例に係る外観検査装置の要部概略構成を示す図であり、図2は、図1における搬送経路に沿った外観検査装置の断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施例に係る外観検査装置10は、検査対象物の一例である班錠剤Sを一定方向に搬送するベルトコンベア1と、班錠剤Sを撮像してカラー画像及び赤外線画像を生成する撮像手段である赤外線カラーカメラ2と、班錠剤Sに可視光を照射する可視光照明3と、錠剤Sに赤外光を照射する赤外光照明4と、赤外線カラーカメラ2から供給されるカラー画像及び赤外線画像を処理する画像処理装置5と、を有している。本実施例においては、刻印からなる凹部が形成された班錠剤Sを検査対象物としているが、これに限られることなく、例えば、印刷若しくは割線からなる凹部が形成された班錠剤、又は刻印、印刷若しくは割線のいずれか2以上からなる凹部が形成された班錠剤であってもよい。また、これらの斑状剤に限定されることなく、刻印、印刷若しくは割線、又はこれらのいずれか2以上からなる凹部が形成され、且つ表面に模様が施された錠菓(ガムを含む)であってもよい。ここで、錠菓の模様とは、苺等の果実を粉砕して混入させることによって形成されたもの、又はその他の印刷処理よって形成されたものが考えられる。
このような班錠剤S(検査対象物)の外観を検査する外観検査装置10においては、班錠剤Sを搬送するベルトコンベア1からなる搬送ラインに組み込まれ、一定方向(搬送方向)に沿って移動することになる。そして、ベルトコンベア1上に載置されて搬送される班錠剤Sの外観(ベルトコンベア1に接触していない面である上側の表面、すなわち上面)をベルトコンベア1の上方から赤外線カラーカメラ2を用いて撮像し、そのカラー画像及び赤外線画像をコンピュータからなる画像処理装置5に取り込み、後述する画像処理を施すことで、班錠剤Sの外観検査をするように構成されている。
なお、班錠剤Sや上述した錠菓において、その両面(表面及び裏面)に刻印等からなる凹部が形成されている場合には、本実施例に係る外観検査装置10によって表面及び裏面のそれぞれについて外観検査を行うことになる。
ここで、赤外線カラーカメラ2による班錠剤Sの2種類の画像(カラー画像及び赤外線画像)は、ドーム状(樋状)に形成された可視光照明3の開口部3aを介して撮像される。また、開口部3aの平面形状は帯状(矩形状)であり、帯状の領域を1枚の画像として順次取り込むことにより、班錠剤Sの全体の画像が画像処理装置5において形成されることになる。そして、班錠剤Sのカラー画像については、例えばR(赤),G(緑),B(青)からなる3原色に分解された色信号として画像処理装置5に供給される。なお、本実施例の赤外線カラーカメラ2は、エリアスキャンカメラを想定しているが、ラインスキャンカメラとして機能する赤外線カラーカメラを用いてもよい。
本実施例においては、班錠剤Sのカラー画像を撮像する際に、班錠剤Sの刻印の影を出来る限り強調しないようにしている。このような撮像を実現するために、本実施例においては、可視光照明3をドーム状に形成し、班錠剤Sを全体的に均一に照射するようにし、且つ班錠剤Sの搬送方向に直交する位置(すなわち、班錠剤Sの真上)から班錠剤Sを撮像している。このような撮像によって、班錠剤Sのカラー画像においては、班錠剤Sの斑点模様、異物、及び汚れのみが強調されることとなり、班錠剤Sの異物及び汚れを正確に検出することが可能になる。
ここで、本実施例の班錠剤Sには刻印が形成されている場合を想定しているが、班錠剤Sの表面に割線やその他の凹凸形状が存在する場合には、本実施例と同様に、割線やその他の凹凸形状の影を出来る限り強調しないようにすることになる。なお、班錠剤Sの刻印の影を完全に無くすることはできないものの、光学理論上においては、ビームスプリッタ等を用い、当該ビームスプリッタと班錠剤Sとに亘る光学経路において、班錠剤Sに入射する可視光と班錠剤Sによって反射する反射光の光学経路を同一にすることが好ましい。具体的の光学設計の一例としては、班錠剤Sの真上から可視光を当該ビームスプリッタを透過させて照射し、班錠剤Sから反射した光を当該ビームスプリッタを用いて所定の方向に反射さて赤外線カラーカメラ2に導く方法がある。
また、本実施例においては、班錠剤Sの赤外線画像を撮像する際に、班錠剤Sの刻印の影を出来る限り強調するようにしている。このような撮像を実現するために、本実施例においては、班錠剤Sと赤外光照明4とを出来る限り近づけている。すなわち、ベルトコンベ1と赤外線照明4との距離が、班錠剤Sの厚み少し大きく程度が好ましく、班錠剤Sの厚みに応じてベルトコンベ1と赤外線照明4との距離を調整できるようにしてもよい。換言すれば、赤外線照明4は、可視光照明3よりも班錠剤Sに近接して設置されていることになる。このようにすることによって、班錠剤Sの赤外線画像においては、班錠剤Sの斑点模様が識別出来にくいモノクロ画像として表示され、班錠剤Sの表面の刻印、欠けが強調されることになり、班錠剤Sの表面における欠けを正確に検出することが可能になる。なお、班錠剤Sに割線やその他の凹凸形状が意図的に形成されている場合においも、当該割線やその他の凹凸形状が強調されることとなり、班錠剤Sの表面における欠けを正確に検出することができる。
更に、本実施例においては、ベルトコンベア1によって班錠剤Sを搬送する際に、班錠剤Sの向きが回転し、搬送される班錠剤Sごとに刻印の向きが相対的に異なる。このような場合に、一方向から赤外線を照射してしまうと、班錠剤Sごとに刻印の影の形状及び濃さ等が異なり、正確な刻印の検出が不可能になる。このため、本実施例においては、赤外光照明4を環状に形成し、班錠剤Sの向きが0度〜360度の範囲内で回転した場合においても、的確に刻印の影を形成し、刻印の検出を容易且つ正確に行うことができる。
次に、図3乃至図5を参照しつつ、画像処理装置5におけるカラー画像の処理について説明する。ここで、図3は、本実施例の画像検査装置におけるが画像処理装置の一部分の概略的な構成図である。また、図4は、検査対象物を撮像して求められるカラー画像における各色成分の出現頻度分布と、出現頻度に基づいて定められる色成分領域との関係を示す図である。更に、図5は、RBの2次元色空間における正常色領域、異常色領域、および近似色領域の関係を示す図である。
図3に示すようにコンピュータからなる画像処理装置5は、カラー画像を構成する複数の画素(絵素)毎にその色成分を求める色選別機能20を備える。特に、色選別機能20により選別した色成分を、RGBの各色成分をそれぞれ軸(パラメータ)とする3次元テーブル21に順次登録し、各色成分の登録回数を前記カラー画像を構成する全画素に亘ってそれぞれ計数してその出現頻度を求め、頻度分布テーブル22に登録してその出現頻度分布を求める頻度計数機能23を備える。
そして検査色設定手段24は、後述するように頻度分布テーブル22に登録した各色成分の出現頻度分布に基づいて班錠剤Sに混入した異物及び汚れを検出する為の検査色を求め、班錠剤Sが持つことのない色成分(異色成分)を示す検査色情報を第1の検査色テーブル25に、また班錠剤Sに混入する異物及び汚れが持つ色成分を示す検査色情報(近似色成分)を第2の検査色テーブル26a〜26nにそれぞれ登録する役割を担う。
即ち、検査色設定手段24は、異物及び汚れを含む班錠剤Sのカラー画像から求められる色成分の出現頻度の高い色成分のまとまりを、班錠剤Sが持つ正常色の色成分領域として求める正常色領域検出手段と、この正常色の色成分領域から外れた領域(補領域)の色成分を班錠剤Sが持つことのない色成分(異常色)を示す第1の検査色情報Aとして求め、この検査色情報Aを第1の検査色テーブル25に登録する第1の検査色情報設定手段を備える。
ここで、当該正常色領域検出手段は、班錠剤Sが本来備える斑点模様の各色を正常色として正常色の色成分領域に含めることは当然であるが、班錠剤Sの刻印である凹部の影も正常色の一部として正常色の色成分領域に含めることにする。このようにすることで、班錠剤Sの刻印である凹部の影をカラー画像において無くすことができなくても、当該影の影響を無くし、異物及び汚れを容易且つ正確に検出することができることになる。
また検査色設定手段24は、異物及び汚れを含む班錠剤Sのカラー画像を頻度分布テーブル22に登録した各色成分の出現頻度分布に基づいて、班錠剤Sが持つ色成分でもあり、また異物及び汚れが持つ色成分でもあるような曖昧な色成分(近似色)の領域を第2の検査色情報Bとして求めて第2の検査色テーブル26(26a〜26n)に登録する第2の検査色情報設定手段を備える。なお、第2の検査色情報Bについては、その色成分領域を互いに異ならせて複数設定することも可能である。この場合には各第2の検査色情報Ba〜Bnを、予め準備した複数の第2の検査色テーブル26a〜26nにそれぞれ登録するようにすれば良い。
このような第1の検査色テーブル25及び第2の検査色テーブル26a〜26nへの第1の検査色情報A及び第2の検査色情報Ba〜Bnの設定(登録)は、例えば外観検査装置10を立ち上げたときの準備処理(初期設定処理)として実行される。なお、複数種の検査対象物毎に異物検査をバッチ処理する場合には、各バッチ開始時に自動的に上記検査色情報A、Ba〜Bnの設定を行うようにすれば良い。
この際、上記各検査色テーブル25、26a〜26nには、各検査色情報A、Ba〜Bnが異物又は汚れとして存在するときの大きさ、つまり同じ色のまとまりとして上記各検査色情報A、Ba〜Bnを持つ画素が、それぞれ或る面積を持つ画素領域として存在するときの大きさの情報が、異物及び汚れの判定の為の閾値として同時に登録される。この大きさの情報(閾値)は、異物及び汚れに対する目視検査結果やその後の学習処理により最適設定される。
さて上述した如く第1の検査色テーブル25及び第2の検査色テーブル26a〜26nにそれぞれ検査色情報A、Ba〜Bnを設定したならば、外観検査装置10は赤外線カラーカメラ2にて順次撮像される班錠剤Sのカラー画像を用いて班錠剤Sに異物及び汚れが含まれているか否かの検査を実行する。この検査の実行は色比較機能27を用いて、色選別機能20にて求められる班錠剤Sのカラー画像の各色成分が前述した如く第1の検査色テーブル25及び第2の検査色テーブル26a〜26nにそれぞれ登録した検査色情報A、Ba〜Bnに該当するか否かを比較照合することによってなされる。そして各検査色情報A、Ba〜Bnに該当する色成分の画素(絵素)が検出されたとき、画素統合機能28を用いて同じ検査色情報(色成分領域)のグループに含まれる画素の互いに隣接する画素を1つのまとまりとして統合し、更に大きさ判定機能29を用いてその大きさ(面積)を判定することで、班錠剤Sに混入した異物及び汚れを検出している。
この異物及び汚れの検出は、画素統合機能28を用いて統合された画素の固まりの大きさ(面積)が、第1の検査色テーブル25及び第2の検査色テーブル26a〜26nに予め設定された所定の大きさ(閾値)を越えるか否かを判定することで、その大きさが異常であるか否か、即ち、正常な班錠剤Sが取り得る大きさの範囲からずれているか否かを判定することによりなされる。このような判定により、第1の検査色情報Aに含まれる班錠剤Sの正常色領域以外の色成分を持つものを異物及び汚れとして検出することのみならず、班錠剤Sの正常色領域に含まれる曖昧な色成分を持つような異物及び汚れについても、これを確実に検出することが可能となる。
ここで各検査色情報A、Ba〜Bnの設定と、これらの検査色情報Am、Ba〜Bnを用いた異物及び汚れの検出について今少し詳しく説明する。例えば班錠剤Sは加工品であり、概略的には同じような色成分を有するが一様ではなく、或る色成分範囲に亘って分布する。しかし何処までが班錠剤Sが持つ正常な色であるかを特定する境界、つまり色成分の範囲を正確に規定することは甚だ困難である。また、班錠剤Sに混入するおそれのある異物及び汚れの中には、例えば班錠剤Sの輸送に用いた容器に付着していたゴミのように、班錠剤Sと同じような色成分を持つものもある。
しかし、班錠剤Sにおける色成分の出現頻度は、例えば図4に模式的に示すように或る色成分を中心とした裾拡がりの分布を有する。また班錠剤Sに異物及び汚れが混入している場合であっても、上記色成分の出現頻度分布が大きく変わることはない。そこで、検査色設定手段24においては、各色成分の出現頻度に対して、例えばその出現頻度が[50画素(頻度、カウンタ値)]以上である等の閾値C1を設定し、この閾値C1を越える出現頻度の色成分の領域を正常な班錠剤Sが持つ正常色領域として設定している。つまり班錠剤Sを撮像したカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて、正常な班錠剤Sが確実に取り得る正常色の領域Tとして定義している。そして、この正常色領域T以外の色成分領域を、異物及び汚れとしての可能性のある異常色領域Fとして設定し、この異常色領域の情報を第1の検査色情報Aとして第1の色検査テーブル25に登録している。
このようにして定義(設定)される正常色領域Tおよび異常色領域Fは、例えばRB成分だけに着目した2次元テーブル上においては、例えば図5(a)に示すように、或るまとまりをなす1つの領域Tと、その補領域Fとしてそれぞれ表される。また、特に図示しないがRGBの3次元テーブル上においては、上記正常色領域Tは或るまとまりをなす立体的な1つの色成分領域として表される。
しかしながら、前述したように異物及び汚れが持つ色成分の中には、正常色領域Tに含まれるものもあり、また正常な班錠剤Sであっても、その色成分が異常色領域Fに含まれるものもある。そこで検査色設定手段24においては前述した色成分の出現頻度分布に着目し、2つの異なる出現頻度閾値C2、C3を設定し、その出現頻度閾値C2、C3範囲内に或る色成分を1つのグループとしてまとめて異物及び汚れとしての可能性のある色成分(近似色)として定義し、この情報を第2の検査色情報Bとして第2の検査色テーブル26a〜26nに登録している。
具体的には前述した正常色範囲を定義する頻度閾値C1を[50画素]とした場合、上記出現頻度閾値C2、C3を[40画素]、[60画素]としてそれぞれ設定し、これらの出現頻度範囲に含まれる色成分の全てを図5(b)に示すように異物及び汚れとしての可能性のある色成分(近似色)の領域Gとして定義している。なお、このようにして設定される色成分(近似色)領域Gに含まれる色成分の中には、その色相(色成分間の距離)が大きく離れ、似た色であるとは言い難いものもある。しかし上記領域Gは、一般的な色相間の近似の概念を離れて上述した如く求められる色成分の全てを1つのまとまり(グループ)をなす近似色成分(領域)として定義される。
またこのような近似色領域Gは、異物及び汚れが持つ色成分に応じて上述した出現頻度閾値C2、C3を変えることで、例えば出現頻度が[500画素]以上で[1000画素]以下の範囲の色成分領域としても設定することも可能である。従って班錠剤Sに混入するおそれのある異物及び汚れの色成分に応じて複数の近似色領域Gを定義すれば、異物及び汚れの色成分が正常な班錠剤Sの正常色範囲Tに含まれる場合であっても、その色成分を異物及び汚れの可能性のある情報として捉えることが可能となる。
かくして上述したように構成される外観検査装置によれば、正常な班錠剤Sが持つ正常色の範囲(色成分領域)を簡易に設定すると共に、異物及び汚れが持つ色の範囲(色成分領域)を簡易に設定することができる。特にこれらの色の範囲が互いに重なるような場合であっても、各色成分の出現頻度に基づいて異常色領域Fと近似色領域Gとをそれぞれ設定するので、これらの領域F、Gに含まれる色成分が検出されたとき、これを異物及び汚れの可能性ありとして判断(検出)することが可能となる。
その上で上記各領域F、Gにそれぞれ含まれる色成分を持つ画素を隣接する画素間で統合して同じ近似色の画素のまとまりを形成し、検出した各検査色情報A、Ba〜Bn毎にそのまとまり(画像領域)の大きさを判定するので、班錠剤Sに混入する或る程度の大きさを持つ異物及び汚れを確実に検出することが可能となる。しかも、その異物及び汚れの色が班錠剤Sの正常色の範囲に含まれる場合であっても、その色成分を班錠剤Sの色であるか、或いは異物及び汚れの色であるかを定義することなく、その異物及び汚れの存在を確実に検出することが可能となる。即ち、異物及び汚れとして可能性のある色成分を有する画素が、所定の大きさの画像領域のまとまり(面積)をなしているか否かに応じて、その色成分が異物及び汚れのものであるか否かを判定するので、班錠剤Sに混入した異物及び汚れを確実に検出することが可能となる。
なお、本実施例に係る外観検査装置10によれば、検査対象物が錠菓であり、砂糖等の食品添加物が固まりとして残っているような場合、これを異物及び汚れとして検出することができる。そして、班錠剤Sのカラー画像を得る際、ベルトコンベア1の表面がその背景画像として撮像されるような場合には、その背景画像の色成分を求め、その色成分を異物及び汚れの検出の画像処理対象から除去するようにしておけば良い。
また、カラー画像を色選別するに際しては、例えばRGBの各色成分をそれぞれ256階調に分解して、その色成分を求めるようにすれば良い。また色成分の出現頻度に対する閾値C1、C2、C3については、1枚のカラー画像の総画素数等や、異物及び汚れの含有率等に応じて設定すれば良いものである。
次に、画像処理装置5における赤外線画像の処理について説明する。本実施例において、画像処理装置5は、赤外線カラーカメラ2から供給される班錠剤Sの赤外線画像から、事前に登録されている正常な班錠剤の刻印状態(すなわち、基本赤外線画像)をパターンマッチグすることで、刻印以外の欠けを検出する。
より具体的には、先ず、画像処理装置5における赤外線画像における班錠剤Sの重心を検出する。次に、班錠剤Sの重心を回転中心として、班錠剤Sの赤外線画像を一定角度(例えば、1度)で回転させる。その後、回転後における班錠剤Sの赤外線画像と、画像処理装置5の記憶部に登録された正常な班錠剤の画像をマッチングし、班錠剤Sの赤外線画像と正常な班錠剤の基本赤外線画像との相関値を算出する。ここで、上述した回転及び相関値の算出を繰り返し、当該重心を中心として班錠剤Sの赤外線画像を一回転させ、各回転角度における相関値の中から、最大値を算出する。そして、上述したマッチングによって得られた相関値の最大値と、予め設定されている相関値の閾値とを比較し、閾値以上である場合には欠け等がないものと判断し、閾値未満である場合には欠け等がある不良品として判断される。
すなわち、画像処理装置5が欠け検出手段として機能することになる。より詳細には、基本赤外線画像が記録された記憶部、及び赤外線画像と基本赤外線画像とを比較する演算部とから欠け検出手段が構成されている。そして、当該記憶部及び演算部とは、画像処理装置5内に設けられていることになる。
なお、上述した班錠剤Sの赤外線画像の回転角度は、より小さくすることによって欠け等の有無を正確に判断することができる。しかしながら、回転角度を小さくしすぎると処理回数が増加するため、相関値の閾値を適宜設定した上で、当該閾値に応じて回転角度を適宜設定してもよい。具体的には、班錠剤Sの欠けの判定に影響がでない範囲において、相関値の閾値を出来る限り小さく設定し、当該低い閾値に対応させて当該回転角度を出来る限り大きく調整してもよい。
次に、図6を参照しつつ、本実施例に係る班錠剤の外観検査フローを説明する。ここで、図6は、本実施例に係る外観検査装置10を用いた外観検査フローを説明するためのフロー図である。
先ず、ベルトコンベア1によって搬送された班錠剤Sのカラー画像及び赤外線画像を赤外線カラーカメラ2によって撮像する(撮像工程:ステップS1)。次に、撮像した各画像から検査対象物である班錠剤Sのみ(すなわち、班錠剤領域)を切り出し、不要な領域(すなわち、ベルトコンベア1の領域)部分の画像を除去する(ステップS2)。
次に、切り出した赤外線画像を利用して、班錠剤Sの真円度及び直径を測定し、当該真円度及び直径が規格内であるか否かを判定する(外形検査工程:ステップS3)。具体的には、画像処理装置5に真円度及び直径を算出するためのプログラムがインストールされており、当該プログラムによって供給された赤外線画像から真円度及び直径が算出される。そして、画像処理装置5内の記憶部に格納された所定の真円度及び直径の規格値と当該算出値が比較され、規格外でれば不良品と判定され(ステップS4)、規格内であれば次なる検査工程へ進む。
なお、本実施例においては、班錠剤Sを検査対象物としていたため、真円度及び直径につても検査したが、検査対象物の表面形状が円形以外の形状である場合には、真円度及び直径以外についての検査を行うことになる。例えば、検査対象物が長方形であれば、長辺及び短辺についての検査を行うことになる。また、ステップS3については、カラー画像を使用して班錠剤Sの真円度及び直径の判定を行っても良い。
次に、真円度及び直径についての検査を通過した班錠剤Sについては、班錠剤Sのカラー画像を用いて、班錠剤Sの表面に異物及び汚れが存在するか否かを判定する(異物検出検査工程:ステップS5)。具体的な判定方法について、図3乃至図5を参照して説明しため、ここでは省略する。そして、異物及び汚れが存在すると判定された班錠剤Sについては、不良品と判定され(ステップS4)、異物及び汚れが存在しないと判定された班錠剤Sについては、次なる検査工程に進む。
次に、異物及び汚れが存在しないと判定された班錠剤Sについては、班錠剤Sの赤外線画像を用いて、班錠剤Sの表面に欠けが存在するか否かを判定する(欠け検出工程:ステップS6)。具体的な判定方法については、上述したため、ここでは省略する。そして、欠けが存在すると判定された班錠剤Sについては、不良品と判定され(ステップS4)、欠けが存在しないと判定された班錠剤Sについては外観検査を合格した良品として判定される(ステップS7)。
なお、本実施例においては、異物及び汚れの判定を行った後に欠けの判定を行っていたが、欠けの判定を行った後に異物及び汚れの判定をしてもよい。また、異物及び汚れの判定と欠けの判定を同時に行うようにしてもよい。
次に、本実施例に係る外観検査装置及び外観検査方法により、不良品の異物及び欠けがどのように検出されるについて、図7乃至図12を参照しつつ説明する。ここで、図7は良品の班錠剤Sのカラー画像を示す模式図であり、図8は良品の班錠剤Sの赤外線画像を示す模式図である。また、図9は異物が付着した班錠剤Sのカラー画像を示す模式図であり、図10は異物が付着した班錠剤Sの赤外線画像を示す模式図である。更に、図11は、表面に欠けが存在する班錠剤Sのカラー画像を示す模式図であり、図12は表面に欠けが存在する班錠剤Sの赤外線画像を示す模式図である。
図7においては、班錠剤Sの表面には斑点模様が存在していることが明確化されている。また、班錠剤Sの表面の中央部分には「A」というアルファベットが刻印されていることが明確ではないもの確認することができる。すなわち、カラー画像においては、班錠剤Sの表面における刻印等の凹部の影よりも斑点模様が強調されていることになる。なお、このように刻印が確認することができる理由としては、カラー画像において、班錠剤Sの刻印の影を完全に消すことができないためである。一方、図8においては、班錠剤Sの表面の斑点模様は確認することができないものの、中央部分に刻印された「A」というアルファベットは明確化されている。すなわち、赤外線画像においては、班錠剤Sの斑点模様よりも、刻印等の凹部の影が強調されていることになる。
次に、図9に示されているように、班錠剤Sの表面の中央部分に斑点模様の色とは異なる色が確認できる。ここで、図9はモノクロ図面であるため、斑点模様の色よりも濃い色が中央部分に表示されているが、実際のカラー画像においては、斑点模様の色とは異なる色が表示されることになる。そして、このような判定模様の色とは異なる色を検出することにより、班錠剤Sに異物が付着していることを容易且つ正確に検出することができる。一方、図10のような赤外線画像においては、斑点模様を確認できず、これと同様に異物及び汚れが存在するか否かを判定することができない。
次に、図11に示されているように、班錠剤Sの表面の中央部分の刻印はかろうじて確認することができるものの、欠けの存在については確認することができない。一方、図12のような赤外線画像においては、班錠剤Sの表面の中央部分の刻印部分に欠けが存在し、「A」というアルファベットが明確に認識できなくなっている。従って、図8(不良となる実際の赤外線画像)と図12(良品として登録された基本赤外線画像)とを比較することにより、班錠剤Sの欠けを容易且つ正確に検出することができる。
本実施例においては、班錠剤Sの刻印である凹部の影をカラー画像において出来る限り薄くすることにより、班錠剤Sの斑点模様、異物、及び汚れを識別しやすくし、班錠剤Sの異物及び汚れを容易且つ正確に検出することができる。また、本実施例においては、班錠剤Sの刻印である凹部の影を赤外線画像において出来る限り強調することにより、班錠剤Sの刻印である凹部及び欠けを識別しやすくし、班錠剤Sの欠けを容易且つ正確に検出することができる。そして、本実施例においては、当該カラー画像及び赤外線画像の撮像及びその検査を1つの検査フロー内にて実現しているため、班錠剤Sの異物、汚れ、及び欠けを同時に検出することができる。
以上のことから、本実施例に係る外観検査装置10及び外観検査方法によれば、班錠剤Sについて、異物及び汚れと、班錠剤等の欠けというような異なる対象に関する外観検査を同時且つ高精度に行うことができる。
なお、本実施例においては、可視光と赤外線を用いてカラー画像及び赤外線画像を撮像していたが、赤外線に代えて、紫外線又はその他の不可視光線を用い、紫外線画像又はその他の不可視光線画像を撮像してもよい。このような場合には、撮像手段は、紫外線画像又はその他の不可視光線画像を撮像することができるカメラとなる。ここで、カラー画像と不可視光線画像(赤外線画像、紫外線画像、その他の不可視光線画像)とを撮像するカメラをそれぞれ独立して設置するようにしてもよい。
<実施形態>
本発明の第1実施形態に係る外観検査装置としては、斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物の外観を検査する外観検査装置であって、前記検査対象物に可視光を照射する可視光照明と、前記検査対象物に不可視光を照射する不可視光照明と、前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を取り込む撮像手段と、予め前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて前記検査対象物の正常色の色成分領域を求める正常色領域検出手段と、前記正常色領域検出手段により検出された前記正常色の色成分領域以外の色成分領域を第1の検査色情報として設定する第1の検査色情報設定手段と、前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて所定の出現頻度範囲に含まれる色成分をまとめて、その色成分領域を第2の検査色情報として設定する第2の検査色情報設定手段と、前記撮像手段により求められた前記検査対象物の前記カラー画像を色選別して前記第1の検査色情報設定手段及び第2の検査色情報設定手段によりそれぞれ登録された前記第1の検査色情報及び第2の検査色情報に該当する特定の色成分の画像領域を求める色判別手段と、前記色判別手段により求められた前記特定の色成分の画像領域の大きさを判定して前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出手段と、前記不可視光線画像と予め記録された基本不可視光線画像とを比較処理して前記検査対象物における欠けを検出する欠け検出手段と、を有し、前記カラー画像においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調し、前記不可視光線画像においては、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調することを特徴とする。
本発明の第2実施形態に係る外観検査装置としては、第1実施形態に係る外観検査装置において、前記可視光照明と前記撮像手段とは、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調するように配置され、前記不可視光照明と前記撮像手段とは、前記斑点模様よりも前記凹部の影よりを強調するように配置されている。このようにすることによって、検査対象物のカラー画像によって異物及び汚れを容易且つ正確に検出することができることになり、更には検査対象物の赤外線画像によって欠けを容易且つ正確に検出することができる。
本発明の第3実施態様に係る外観検査装置としては、第1実施形態又は第2実施形態に係る外観検査装置において、前記不可視光照明が前記可視光照明よりも前記検査対象物に近接して配置されている。このようにすることにより、検査対象物の斑点模様、異物、及び汚れをより目立たなくし、一方で検査対象物の凹部及び欠けの影を強調することができ、欠けを容易且つ正確に検出することができる。
本発明の第4実施形態に係る外観検査装置としては、第1実施形態乃至第3実施形態のいずれかに係る外観検査装置において、前記可視光照明がドーム状に形成されている。このようにすることにより、検査対象物の凹部の影をカラー画像においてより薄くし、一方で検査対象物の斑点模様、異物、及び汚れをより目立たせることができ、異物及び汚れを容易且つ正確に検出することができることになる。
本発明の第5実施形態に係る外観検査装置としては、第1実施形態乃至第4実施形態のいずれかに係る外観検査装置において、前記不可視光照明が環状に形成されている。このようにすることにより、検査対象物の向きが回転した場合においても、的確に凹部及び欠けの影を形成し、凹部及び欠けを容易且つ正確に検出することができる。
本発明の第6実施形態に係る外観検査装置としては、第1実施形態乃至第5実施形態のいずれかに係る外観検査装置において、前記正常色領域検出手段が前記検査対象物の凹部の影を正常色の一部として前記正常色の色成分領域に含めている。このようにすることで、検査対象物の凹部の影をカラー画像において無くすことができなくても、当該凹部の影の影響を無くし、異物及び汚れを容易且つ正確に検出することができることになる。
本発明の第7実施形態に係る外観検査装置としては、第1実施形態乃至第6実施形態のいずれかに係る外観検査装置において、前記不可視光照明が紫外線又は赤外線を照射する。
本発明の第8実施形態に係る外観検査方法としては、斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物の外観を検査する外観検査方法であって、前記検査対象物に可視光及び不可視光を照射し、前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を撮像する撮像工程と、予め前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて前記検査対象物の正常色の色成分領域を求め、前記正常色の色成分領域以外の色成分領域を第1の検査色情報として設定し、前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて所定の出現頻度範囲に含まれる色成分をまとめて、その色成分領域を第2の検査色情報として設定し、前記検査対象物の前記カラー画像を色選別して前記第1の検査色情報及び第2の検査色情報に該当する特定の色成分の画像領域を求め、前記特定の色成分の画像領域の大きさを判定して前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出工程と、前記不可視光線画像と予め記録された前記検査対象物の基本不可視光線画像とを比較し、前記検査対象物に含まれる欠けを検出する欠け検出工程と、を有し、前記撮像工程においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調して前記カラー画像を撮像し、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調して前記不可視光線画像を撮像することを特徴とする。
1 ベルトコンベア
2 赤外線カラーカメラ(撮像手段)
3 可視光照明
3a 開口
4 赤外光照明
5 画像処理装置
10 外観検査装置
20 色選別機能
21 3次元テーブル
22 頻度分布テーブル
23 頻度計数機能
24 検査色設定手段
25 第1の検査色テーブル
26a〜26n 第2の検査色テーブル
27 色比較機能
28 画素統合機能
29 判定機能
S 班錠剤(検査対象物)

Claims (8)

  1. 斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物の外観を検査する外観検査装置であって、
    前記検査対象物に可視光を照射する可視光照明と、
    前記検査対象物に不可視光を照射する不可視光照明と、
    前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を取り込む撮像手段と、
    予め前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて前記検査対象物の正常色の色成分領域を求める正常色領域検出手段と、
    前記正常色領域検出手段により検出された前記正常色の色成分領域以外の色成分領域を第1の検査色情報として設定する第1の検査色情報設定手段と、
    前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて所定の出現頻度範囲に含まれる色成分をまとめて、その色成分領域を第2の検査色情報として設定する第2の検査色情報設定手段と、
    前記撮像手段により求められた前記検査対象物の前記カラー画像を色選別して前記第1の検査色情報設定手段及び第2の検査色情報設定手段によりそれぞれ登録された前記第1の検査色情報及び第2の検査色情報に該当する特定の色成分の画像領域を求める色判別手段と、
    前記色判別手段により求められた前記特定の色成分の画像領域の大きさを判定して前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出手段と、
    前記不可視光線画像と予め記録された基本不可視光線画像とを比較処理して前記検査対象物における欠けを検出する欠け検出手段と、を有し、
    前記カラー画像においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調し、前記不可視光線画像においては、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調することを特徴とする外観検査装置。
  2. 前記可視光照明と前記撮像手段とは、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調するように配置され、前記不可視光照明と前記撮像手段とは、前記斑点模様よりも前記凹部の影よりを強調するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  3. 前記不可視光照明は、前記可視光照明よりも前記検査対象物に近接して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の外観検査装置。
  4. 前記可視光照明は、ドーム状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  5. 前記不可視光照明は、環状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  6. 前記正常色領域検出手段は、前記検査対象物の凹部の影を正常色の一部として前記正常色の色成分領域に含めることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  7. 前記不可視光照明は、紫外線又は赤外線を照射することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  8. 斑点模様及び凹部を表面に備える検査対象物の外観を検査する外観検査方法であって、
    前記検査対象物に可視光及び不可視光を照射し、前記検査対象物のカラー画像及び不可視光線画像を撮像する撮像工程と、
    予め前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて前記検査対象物の正常色の色成分領域を求め、前記正常色の色成分領域以外の色成分領域を第1の検査色情報として設定し、前記検査対象物のカラー画像における各色成分の出現頻度に基づいて所定の出現頻度範囲に含まれる色成分をまとめて、その色成分領域を第2の検査色情報として設定し、前記検査対象物の前記カラー画像を色選別して前記第1の検査色情報及び第2の検査色情報に該当する特定の色成分の画像領域を求め、前記特定の色成分の画像領域の大きさを判定して前記検査対象物に含まれる異物及び汚れを検出する異物検出工程と、
    前記不可視光線画像と予め記録された前記検査対象物の基本不可視光線画像とを比較し、前記検査対象物に含まれる欠けを検出する欠け検出工程と、を有し、
    前記撮像工程においては、前記検査対象物の表面における前記凹部の影よりも前記斑点模様を強調して前記カラー画像を撮像し、前記斑点模様よりも前記凹部の影を強調して前記不可視光線画像を撮像することを特徴とする外観検査方法。
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