JP2015101761A - 積層体製造方法、積層体製造装置および積層体 - Google Patents

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嶋 達 司 中
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Abstract

【課題】低いシート抵抗値を示す透明導電層を備えた積層体を提供する。【解決手段】一側透明導電層17aは、第1金属酸化物層18aと、第1金属酸化物層18aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に形成された第2金属酸化物層19aと、含む。第1金属酸化物層18aは、第1流量F1で酸素ガスが供給される第1成膜室31において、スパッタリングによって形成される。第2金属酸化物層19aは、第2流量F2で酸素ガスが供給される第2成膜室33において、スパッタリングによって形成される。ここで、第1流量F1は第2流量F2よりも大きくなっている。【選択図】図7

Description

本発明は、導電性を有する金属酸化物からなる複数の層を含む透明導電層を基材フィルムの少なくとも一方の側に形成する積層体製造方法および積層体製造装置に関する。また本発明は、基材フィルムと透明導電層とを備える積層体に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、フィルムセンサ(タッチパネルセンサ)、フィルムセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置においては、フィルムセンサが表示装置の表示面上に配置されており、これによって、表示装置に対する極めて直接的な入力が可能になっている。フィルムセンサのうち表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、フィルムセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
フィルムセンサなどの電子部品は一般に、光学的な特性を実現するための層や、電気的な特性を実現するための層など、複数の層から構成されている。このような電子部品を作製するための方法として、基材フィルムや透明導電層などを含む積層体をはじめに準備し、次に、この積層体の任意の層をフォトリソグラフィー法などによってパターニングするという方法が知られている。
積層体を製造する方法の1つとして、はじめに基材フィルムを準備し、次に、スパッタリング法やEB蒸着法などの物理蒸着成膜法を用いて、基材フィルム上に透明導電層などを積層していく、という方法が知られている。例えば特許文献1において、スパッタリング法を用いてポリエステルフィルムの上に透明導電層などの複数の層を形成して、フィルムセンサを作製するための積層体を得ることが開示されている。
物理蒸着成膜法を用いて透明導電層を形成する場合、一般には、基材フィルムを搬送ドラムなどによって搬送しながら、基材フィルム上に透明導電層を形成していく。しかしながら、基材フィルムを搬送しながら成膜工程を実施する場合、1つのターゲットのみを用いた物理蒸着成膜によっては、所望の厚みを有する透明導電層を形成することが困難な場合がある。この場合、同一材料からなる複数のターゲットを基材フィルムの搬送方向に沿って順次配置し、これら複数のターゲットを用いて基材フィルム上に透明導電層を形成することが考えられる。例えば特許文献2,3において、2つのターゲットを用いることによってそれぞれ形成された第1の層および第2の層から透明導電層を構成することが開示されている。
特開平4−160624号公報 特開平5−290635号公報 特開2005−122947号公報
積層体の透明導電層をパターニングすることによって得られる透明導電パターンの電気的特性を高めるためには、透明導電層のシート抵抗の値が低くなっていることが好ましい。ところで、スパッタリングによって透明導電層を形成する場合、透明導電層の抵抗値は、スパッタリングの際にターゲット周辺に供給される酸素ガスの分圧が所定の値のときに極小値を示し、その前後においては分圧の増大または減少とともに抵抗値が増大することが知られている(例えば特許文献2の図3参照)。従って、スパッタリングによって透明導電層を形成する場合、予め酸素ガスの分圧の最適値を調べておき、得られた最適値に基づいて成膜工程を実施することが好ましい。
しかしながら、本件発明者が鋭意研究を重ねた結果、単層で構成された透明導電層に関して得られた酸素ガスの分圧の最適値を、複数の層から構成された透明導電層の成膜工程に適用したとしても、透明導電層全体の抵抗値が極小値を示さないことが知見された。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る積層体製造方法、積層体製造装置および積層体を提供することを目的とする。
本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の側に、金属酸化物から構成された透明導電層を形成する積層体製造方法において、前記透明導電層は、第1金属酸化物層と、前記第1金属酸化物層の面のうち前記基材フィルムから遠い側の面上に形成された第2金属酸化物層と、含み、前記積層体製造方法は、第1流量で酸素ガスが供給される第1成膜室において、スパッタリングによって前記第1金属酸化物層を形成する第1成膜工程と、第2流量で酸素ガスが供給される第2成膜室において、スパッタリングによって前記第2金属酸化物層を形成する第2成膜工程と、を備え、前記第1流量が、前記第2流量よりも大きい、積層体製造方法である。
本発明の積層体製造方法において、前記透明導電層と同一の厚みを有する金属酸化物からなる比較用透明導電層を前記第1成膜室におけるスパッタリングのみによって形成する際に前記比較用透明導電層のシート抵抗が極小値を示すよう調整された酸素ガスの流量を、単層用最適流量と称する場合、前記第1の流量は、前記単層用最適流量よりも大きくなっていてもよい。より具体的には、前記第1の流量は、前記単層用最適流量の1.1〜1.3倍の範囲内となっていてもよい。一方、前記第2の流量は、前記単層用最適流量の0.8〜1.0倍の範囲内となっていてもよい。
本発明の積層体製造方法において、前記透明導電層は、前記第2金属酸化物層の面のうち前記基材フィルムから遠い側の面上に形成された第3金属酸化物層をさらに含んでいてもよい。この場合、前記積層体製造方法は、第3流量で酸素ガスが供給される第3成膜室において、スパッタリングによって前記第3金属酸化物層を形成する第3成膜工程をさらに備えている。ここで、前記第3の流量は、前記単層用最適流量の0.8〜1.0倍の範囲内となっていてもよい。
本発明の積層体製造方法において、前記基材フィルムと前記透明導電層との間には、SiOの組成を有する酸化珪素を含む酸化珪素層が配置されていてもよい。前記SiOにおいて、xは好ましくは2よりも小さくなっている。また前記第1成膜工程においては、前記酸化珪素層の一方の側の面上に、前記第1金属酸化物層が形成される。
本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の側に、金属酸化物から構成された透明導電層を形成する積層体製造装置において、前記透明導電層は、第1金属酸化物層と、前記第1金属酸化物層の一方の側の面上に形成された第2金属酸化物層と、含み、前記積層体製造装置は、第1流量で酸素ガスを供給して、スパッタリングによって前記第1金属酸化物層を形成する第1成膜室と、第2流量で酸素ガスを供給して、スパッタリングによって前記第2金属酸化物層を形成する第2成膜室と、を備え、前記第1流量が、前記第2流量よりも大きい、積層体製造装置である。
本発明の積層体製造装置において、前記第1成膜室および前記第2成膜室は、アルゴンガスおよび水蒸気をさらに供給するよう構成されており、前記第1成膜室および前記第2成膜室の少なくとも一方において、アルゴンガスおよび水蒸気は、それぞれ別個の経路で供給されてもよい。
本発明の積層体製造装置において、前記第1成膜室および前記第2成膜室には、水蒸気を供給するための水蒸気供給口が設けられており、前記第1成膜室および前記第2成膜室の少なくとも一方において、前記水蒸気供給口は、スパッタリング用のターゲットと前記水蒸気供給口とを結ぶ線上に、前記ターゲットを収容する収容部が存在するよう、配置されていてもよい。
本発明によれば、第1金属酸化物層を形成する第1成膜工程における酸素ガスの第1流量が、第2金属酸化物層を形成する第2成膜工程における酸素ガスの第2流量よりも大きくなっている。このため、第1金属酸化物層および第2金属酸化物層を含む透明導電層のシート抵抗の値を、酸素ガスの流量に関して実現され得る極小値または極小値近傍の値にすることができる。
図1は、本発明の実施の形態における積層体製造装置を示す図。 図2は、図1に示す積層体製造装置の成膜装置を示す図。 図3は、図2に示す成膜装置の水蒸気供給部を示す図。 図4は、図2に示す成膜装置を用いることによって形成された透明導電層を含む積層体を示す断面図。 図5は、図4に示す積層体の変形例を示す断面図。 図6は、積層体の酸化珪素層を成膜する条件を説明するための図。 図7は、酸素ガスの流量と透明導電層のシート抵抗との関係を示す図。 図8は、図5に示す積層体をパターニングすることにより得られるタッチパネルセンサを示す平面図。 図9は、図8に示すタッチパネルセンサの線IX−IXに沿った断面図。
以下、図1乃至図9を参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図4を参照して、本実施の形態において製造される積層体10について説明する。
積層体
図4は、積層体10を示す断面図である。図4は、積層体10を示す断面図である。図4に示すように、積層体10は、基材フィルム12と、基材フィルム12の一方の側の面12a上に順に設けられた一側ハードコート層13a、一側高屈折率層14a、一側低屈折率層15aおよび一側酸化珪素層16aと、一側酸化珪素層16aの一方の側の面上に設けられ、金属酸化物から構成された一側透明導電層17aと、を含んでいる。以下、基材フィルム12、一側ハードコート層13a、一側高屈折率層14a、一側低屈折率層15a、一側酸化珪素層16aおよび一側透明導電層17aについてそれぞれ説明する。
なお本実施の形態において、「xxの一方の側」とは、xxを基準とした場合の、xxから所定の方向に向かう側を意味している。また図4および後述するその他の図においては、「一方」が上方向である例が示されている。従って、「基材フィルム12の一方の側の面12a上に設けられた一側ハードコート層13a」という記載は、一側ハードコート層13aが、基材フィルム12の面のうち図において上側に位置する面12aに設けられていることを意味している。また図4および後述するその他の図において、「他方」は、上方向の逆方向、すなわち下方向となっている。
また、基材フィルム12の一方の側の面12a上の空間において、「一方」とは、基材フィルム12から遠ざかる方向を意味している。従って、例えば「一側酸化珪素層16aの一方の側の面上に設けられた一側透明導電層17a」という記載は、一側透明導電層17aが、一側酸化珪素層16aの面のうち、基材フィルム12から遠い側の面の上に設けられていることを意味している。言い換えると、一側透明導電層17aが、一側酸化珪素層16aの面のうち、基材フィルム12側の面の逆側にある面の上に設けられていることを意味している。
(基材フィルム)
基材フィルム12としては、十分な透光性を有するフィルムが用いられる。基材フィルム12を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン・コポリマー(COC)、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、(ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが挙げられる。基材フィルム12の厚みは、例えば25〜200μmの範囲内となっている。
(ハードコート層)
一側ハードコート層13aは、擦り傷を防止するという目的や、層間の界面に低分子重合体(オリゴマー)が析出して白く濁ってみえることを防ぐという目的のために設けられる層である。一側ハードコート層13aとしては、例えばアクリル樹脂などが用いられる。なお図4に示すように、一側ハードコート層13aと同一の材料から構成された他側ハードコート層13bが、基材フィルム12の他方の面12b上にさらに設けられていてもよい。ハードコート層13a,13bの厚みは、例えば0.1〜10μmの範囲内となっている。
(高屈折率層および低屈折率層)
一側高屈折率層14aは、基材フィルム12を構成する材料(一側ハードコート層13aが設けられている場合は、一側ハードコート層13aを構成する材料)よりも高い屈折率を有する材料から構成される層である。一方、一側低屈折率層15aは、基材フィルム12を構成する材料(一側ハードコート層13aが設けられている場合は、一側ハードコート層13aを構成する材料)よりも低い屈折率を有する材料から構成される層である。これら一側高屈折率層14aおよび一側低屈折率層15aは、積層体10における光の透過率や反射率を調整するために基材フィルム12と一側透明導電層17aとの間に任意に設けられるものである。一側高屈折率層14aおよび一側低屈折率層15aは、後述するように積層体10の一側透明導電層17aがパターニングされてフィルムセンサの透明導電パターンとなる場合に、透明導電パターンが設けられている領域と設けられていない領域との間の光の透過率および反射率の差を小さくするためのインデックスマッチング層として機能することができる。
一側高屈折率層14aの材料としては、例えば酸化ニオブやジルコニウムなどの高屈折率材料が用いられる。高屈折率材料を用いて一側高屈折率層14aを構成する具体的な方法が特に限られることはない。例えば一側高屈折率層14aは、高屈折率材料単体によって構成される膜であってもよく、若しくは、有機樹脂と、有機樹脂内に分散された高屈折率材料の粒子と、から構成されていてもよい。
一側低屈折率層15aの材料としては、例えば酸化珪素やMgF(フッ化マグネシウム)などの低屈折率材料が用いられる。低屈折率材料を用いて一側低屈折率層15aを構成する具体的な方法が特に限られることはない。例えば一側低屈折率層15aは、低屈折率材料単体によって構成される膜であってもよく、若しくは、有機樹脂と、有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子と、から構成されていてもよい。例えば、有機樹脂および低屈折率材料の粒子を含む塗布液を、コーターを用いてコーティングすることによって、一側低屈折率層15aを形成することができる。
(酸化珪素層)
一側酸化珪素層16aは、酸化珪素の膜として形成される層である。一側酸化珪素層16aに含まれる酸化珪素の組成が特に限られることはなく、SiO(xは任意の数)の組成を有する様々な酸化珪素が用いられるが、例えばxは、化学量論的組成、すなわち2よりも小さくなっていてもよい。具体的には、xが約1.8となっていてもよい。xを2よりも小さくすることの利点としては、例えば、SiOが有するバリア性が、xが2となっている場合よりも向上することが知られている。また、SiOをスパッタリング法によって形成する場合、xを2よりも小さくすることにより、成膜速度が増大することも知られている。
一側酸化珪素層16aは、スパッタリング法や真空蒸着法などの物理的気相成長法によって形成される。このため、一側酸化珪素層16aの表面粗さは、コーティングによって形成される場合の一側低屈折率層15aの表面粗さよりも小さくなっている。従って、このような一側酸化珪素層16aを一側低屈折率層15aと一側透明導電層17aとの間に設けることにより、一側透明導電層17aをより安定に保持することができる。
一側酸化珪素層16aを構成する酸化珪素の屈折率は、PETやCOPから構成される基材フィルム12の屈折率よりも低い。すなわち、一側酸化珪素層16aの屈折率は、一側低屈折率層15aと同様に、基材フィルム12の屈折率よりも低くなっている。この場合、一側低屈折率層15aの屈折率と一側酸化珪素層16aの屈折率との間の差を十分に小さくすることにより、一側低屈折率層15aおよび一側酸化珪素層16aが、基材フィルム12よりも低い屈折率を有する層として光学的に一体的に機能することができる。なお一側ハードコート層13aが設けられている場合、一側酸化珪素層16aの屈折率は、一側低屈折率層15aの場合と同様に、一側ハードコート層13aの屈折率よりも低くなっていてもよい。
なお本実施の形態においては、上述の一側高屈折率層14a、一側低屈折率層15aおよび一側酸化珪素層16aが積層体10に含まれている例について説明するが、しかしながら、一側高屈折率層14a、一側低屈折率層15aおよび一側酸化珪素層16aは必ずしも設けられていなくてもよい。同様に、ハードコート層13a,13bも、必要に応じて任意に設けられる層である。従って、基材フィルム12の一方の側の面12aや一側ハードコート層13aの一方の側の面に直接的に接するよう一側透明導電層17aが設けられることもある。
(透明導電層)
本実施の形態において、一側透明導電層17aは、複数の金属酸化物層から構成されている。例えば図4に示すように、一側透明導電層17aは、一側酸化珪素層16aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に設けられた第1金属酸化物層18aと、第1金属酸化物層18aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に形成された第2金属酸化物層19aと、含んでいる。後述するように、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aは、スパッタリングによって各々を成膜する際に供給される酸素ガスの流量が異なるのみであり、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを構成する材料の種類は同一である。第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを構成する材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)などの、導電性および透光性を有する金属酸化物が用いられる。
第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aから構成された一側透明導電層17a全体の厚みは、積層体10から作製される透明電極または透明導電パターンにおける電気抵抗の仕様などに応じて適宜設定されるが、例えば18〜50nmの範囲内となっている。なお、一側透明導電層17a全体の厚みが所望の範囲内となっている限りにおいて、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19a各々の厚みが特に限られることはない。例えば、第1金属酸化物層18aの厚みと第2金属酸化物層19aの厚みとは、ほぼ同一になっていてもよく、若しくは異なっていてもよい。
後述するように、第1金属酸化物層18aを形成する第1成膜工程における酸素ガスの第1流量は、第2金属酸化物層19aを形成する第2成膜工程における酸素ガスの第2流量よりも大きくなっている。この結果として、第1金属酸化物層18aの酸素濃度が、第2金属酸化物層19aの酸素濃度よりも大きくなっていることもある。
〔積層体の変形例〕
なお図5に示すように、積層体10は、他側ハードコート層13bの他方の側に順に設けられた他側高屈折率層14b、他側低屈折率層15bおよび他側酸化珪素層16bと、金属酸化物から構成された他側透明導電層17bと、をさらに含んでいてもよい。ここで他側透明導電層17bは、一側透明導電層17aと同様に、他側酸化珪素層16bの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に設けられた第1金属酸化物層18bと、第1金属酸化物層18bの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に設けられた第2金属酸化物層19bと、を含んでいてもよい。他側高屈折率層14b、他側低屈折率層15b、他側酸化珪素層16b、第1金属酸化物層18bおよび第2金属酸化物層19bを構成する材料は、上述の一側高屈折率層14a、一側低屈折率層15a、一側酸化珪素層16a、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを構成する材料と同一であるので、詳細な説明を省略する。
次に図1乃至図3を参照して、上述の一側透明導電層17aを備えた積層体10を製造するための積層体製造装置1について説明する。はじめに図1を参照して、積層体製造装置1全体について説明する。なおここでは、中間積層体11に対して成膜処理を実施することによって積層体10を製造するための積層体製造装置1について説明する。中間積層体11は、図4に示す積層体10を製造する工程の途中で得られる中間生成物である。図4に示すように、中間積層体11は、基材フィルム12と、基材フィルム12の一方の側の面12a上に順に設けられた一側ハードコート層13a、一側高屈折率層14a、一側低屈折率層15aおよび一側酸化珪素層16aと、基材フィルム12の他方の側の面12b上に設けられた他側ハードコート層13bと、を含んでいる。
積層体製造装置
図1に示すように、積層体製造装置1は、中間積層体11を巻き出す巻出装置20と、中間積層体11上に第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを順次形成する設ける成膜装置30と、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aが設けられた中間積層体11を巻き取る巻取装置50と、を備えている。
(成膜装置)
成膜装置30について説明する。成膜装置30における成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリング、CVDやイオンプレーティングなど様々な方法が採用され得るが、ここでは、成膜方法としてスパッタリングが用いられる例について図2を参照して説明する。
図2に示すように、成膜装置30は、成膜処理が実施される成膜室36と、中間積層体11が巻き付けられて搬送される成膜用搬送ドラム38と、搬送される中間積層体11を案内するガイドローラー39と、成膜室36の内部の気体を外部に排出する成膜用真空排気機構37と、搬送されている中間積層体11に対向するよう設けられ、中間積層体11上に設けられる膜の原料となるターゲットと、を備えている。図2に示す例においては、ターゲットとして、第1金属酸化物層18aの原料となる第1ターゲット32、および、第2金属酸化物層19aの原料となる第2ターゲット34が設けられている。
図2に示すように、成膜装置30の成膜室36は、隔壁36aによって、第1ターゲット32を含む第1成膜室31と、第2ターゲット34を含む第2成膜室33と、その他の残余成膜室35と、に区画されている。また図2に示すように、成膜用真空排気機構37は、各成膜室31,33,35にそれぞれ接続され、各成膜室31,33,35の内部の気体を外部に排出する排気手段31a,33a,35aを含んでいる。またターゲット32,34の周囲にはそれぞれ、図2に示すように、アルゴンガスなどの不活性ガス、並びに、酸化導電物の原料となる酸素ガスを供給するガス供給管44と、水蒸気を供給する水蒸気供給管45とが設けられている。このような構成を採用することにより、成膜室31,33ごとに、真空度、酸素ガスの分圧、アルゴンガスの分圧、水蒸気の分圧などを調整することができる。
図3は、各成膜室31,33に水蒸気を供給するための水蒸気供給管45の構成の一例を示す図である。図3に示すように、水蒸気供給管45には、所定の蒸気圧で水蒸気が充填された供給タンク46が、バルブ47を介して接続されている。また水蒸気供給管45には複数の水蒸気供給口45aが形成されており、この水蒸気供給口45aから、対応する成膜室31,33に対して、所定の蒸気圧で水蒸気が供給される。なお水蒸気供給管45のうち水蒸気供給口45aが形成されている部分は、搬送ドラム38の軸方向にほぼ平行に延びている。
なお図3に示すように、対応する成膜室31,33の内部に設けられ、水蒸気分圧を測定する測定部49と、測定部49によって得られた測定結果に基づいてバルブ47を調整する制御部48と、がさらに設けられていてもよい。
次に、各ターゲット32,34の周囲の構成要素について説明する。図2に示すように、各ターゲット32,34は、バッキングプレート41に取り付けられている。バッキングプレート41は放電装置に接続されており、このバッキングプレート41を介して、放電装置からの放電電力がターゲット材32,34に印加される。バッキングプレート41は、例えば銅などの導電性材料から構成されている。バッキングプレート41およびバッキングプレート41に取り付けられたターゲットによって、真空成膜の際にカソードとなるカソードユニットが構成されている。
また図2に示すように、バッキングプレート41および対応するターゲット32,34は、真空成膜の際にアノードとなる、導電性を有する収容部42の内部に収容されていてもよい。この場合、バッキングプレート41と収容部42との間の導通を防ぐための絶縁材43が設けられている。
次に、各ターゲット32,34および収容部42と、ガス供給管44および水蒸気供給管45との間の位置関係について説明する。
図2に示すように、ガス供給管44は、好ましくは、搬送ドラム38と各ターゲット32,34との間に配置されている。これによって、ターゲット32,34と中間積層体11との間の空間に効率的に酸素ガスやアルゴンガスを供給することができ、このことによって、成膜を促進することができる。
一方、図2に示すように、水蒸気供給管45は、水蒸気供給管45の水蒸気供給口45aとターゲット32,34とを結ぶ線上に、ターゲット32,34を収容する収容部42が存在するよう、配置されている。これによって、水蒸気供給管45の水蒸気供給口45aから供給された水蒸気が過剰にターゲット32,34の周囲に供給されることを防ぐことができる。また、ターゲット32,34の周囲において水蒸気の濃度が局所的に高くなってしまうことを防ぐことができる。すなわち、各成膜室31,33における水蒸気の濃度分布を均一なものとすることができる。
以下、上述のように水蒸気を供給することの理由について説明する。従来から、ITOなどの金属酸化物の成膜工程においては、供給される水蒸気の分圧に応じて、得られる膜の結晶状態が変化することが知られている。例えば、水蒸気分圧が非常に小さい場合、微細な結晶粒からなる多結晶状態の膜が得られ、また、水蒸気分圧を大きくするにつれて、得られる結晶粒が大きくなることが知られている。また、このような結晶状態の相違に起因して、一般には、水蒸気分圧が高いほど、得られる膜の抵抗値が低くなることが知られている。
一方、本件発明者らが鋭意研究を重ねた結果、水蒸気分圧が高くなるにつれて、ターゲットの表面にノジュール(微細な突起物)が現れやすくなることを見出した。ノジュールは、スパッタリングの際にアークを発生させる原因となる。またアークが発生すると、ノジュールの破片などが成膜室の内部をパーティクルとして飛散し、これによって膜に欠陥が生じてしまうことがある。従って、欠陥の無い、または欠陥の少ない膜を得るためには、ノジュールの生成を抑制することが求められる。
また本件発明者らは、ターゲットと搬送ドラム38との間に水蒸気供給管45の水蒸気供給口45aが配置されている場合に、水蒸気供給口45aの近傍に位置するターゲットの表面にノジュールが現れやすいことを見出した。水蒸気供給口45aの近傍においては局所的に水蒸気分圧が高くなり、このために、水蒸気供給口45aの近傍に位置するターゲットの表面に多くのノジュールが現れていたと考えられる。ここで本実施の形態によれば、水蒸気供給管45は、水蒸気供給管45の水蒸気供給口45aとターゲット32,34とを結ぶ線上に、ターゲット32,34を収容する収容部42が存在するよう、配置されている。この場合、水蒸気供給口45aから供給された水蒸気は、直線的にターゲット32,34に向かうのではなく、収容部42に沿って迂回してからターゲット32,34に到達する。このため、ターゲット32,34の近傍に、十分に分散されて均一化された水蒸気の分布を形成することができる。すなわち、水蒸気供給口45a近傍における、高濃度の水蒸気の分布が、ターゲット32,34の表面の近傍まで続いてしまうことを防ぐことができる。このことにより、ターゲット32,34の表面にノジュールが現れることを抑制することができ、これによって、欠陥の少ない膜を得ることができる。
ところで上述のように、水蒸気分圧が高いほど、得られる膜の抵抗値を一般に低くすることができる。しかしながら、水蒸気分圧が高くなることは、ターゲットの表面にノジュールが現れやすくなり、この結果、膜に欠陥が生じやすくなることを意味している。このように水蒸気分圧に関して、膜の抵抗値と膜の欠陥の少なさとは、トレードオフの関係にある。一方、膜の抵抗値を小さくするための手段としては、水蒸気分圧を高くするという手段のみではなく、その他の手段も存在している。例えば後述するように、本件発明者らは、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを成膜する際の酸素の流量をそれぞれ別個に最適化することにより、一側透明導電層17aの抵抗を低くすることができることを見出した。このように、水蒸気分圧を高くする手段とは別の手段を用いて膜の抵抗を低くすることができる場合、水蒸気分圧に関して、膜の抵抗値を低くすることよりも膜の欠陥を少なくするという点を優先して水蒸気分圧を設定することが可能になる。すなわち、膜の欠陥が十分に少なくなるよう、水蒸気分圧を低く設定することができる。以下、このような思想に基づいて一側透明導電層17aを作製し、これによって一側透明導電層17aを備えた積層体10を製造する方法の一例について説明する。
ここでは、はじめに、上述の中間積層体11を製造する方法の一例について説明する。次に、中間積層体11を積層体製造装置1に供給して積層体10を製造する方法について説明する。その後、積層体10をパターニングすることにより得られるフィルムセンサ60について説明する。
中間積層体の製造方法
はじめに基材フィルム12を準備する。次に、アクリル樹脂を含む塗布液を、コーターを用いて基材フィルム12の両側にコーティングする。これによって、基材フィルム12の両側にハードコート層13a,13bが形成される。次に、有機樹脂および有機樹脂内に分散された高屈折率材料の粒子、例えばジルコニウムの粒子を含む塗布液を、コーターを用いて一側ハードコート層13aの一方の側の面上にコーティングする。これによって、一側ハードコート層13a上に一側高屈折率層14aが形成される。その後、有機樹脂および有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子、例えば酸化珪素の粒子を含む塗布液を、コーターを用いて一側高屈折率層14aの一方の側の面上にコーティングする。これによって、一側高屈折率層14a上に一側低屈折率層15aが形成される。その後、スパッタリング法などの真空成膜法を用いて、一側低屈折率層15a上に一側酸化珪素層16aを形成する。このようにして中間積層体11を得ることができる。
以下、図6を参照して、スパッタリング法によって一側酸化珪素層16aを形成するための、酸素ガスの流量の設定方法の一例について説明する。図6は、スパッタリングの際の酸素ガスの流量とスパッタ電圧との関係の一例を示すグラフである。酸化珪素層を形成するためのスパッタリングにおいては、珪素からなるターゲットが用いられる。この場合、スパッタリングのモードが、図6に示すようにM1,M2またはM3の3つのモードに分類される。
M1で表されるモードは、酸素ガスの流量が低く、スパッタ電圧が高い場合に現れるモードである。このモードにおいては、主に珪素から構成された膜が得られる。ここではこのモードを金属モードM1と称する。
M2で表されるモードは、金属モードM1の場合よりも酸素ガスの流量が高く、スパッタ電圧が低い場合に現れるモードである。このモードにおいては、主に化学量論的組成の酸化珪素(SiO)から構成された膜が得られる。ここではこのモードを酸化モードM2と称する。
M3で表されるモードは、金属モードM1と酸化モードM2との間に位置するモードである。このモードにおいては、主に化学量論的組成よりも酸素濃度が低い酸化珪素、すなわちSiO(xが2よりも小さい)から構成された膜が得られる。ここではこのモードを遷移モードM3と称する。なお図6に示すように、遷移モードM3においては、符号P1で表されている、酸素ガス流量を増大させる場合の経路と、符号P2で表されている、酸素ガス流量を減少させる場合の経路とが別個のものとなっている。すなわち、ヒステリシスが存在している。
本実施の形態において、好ましくは一側酸化珪素層16aは、上述の遷移モードM3におけるスパッタリングによって得られた酸化珪素から構成されている。このため、化学量論的組成の酸化珪素(SiO)から一側酸化珪素層16aが構成される場合に比べて、一側酸化珪素層16aのバリア性を高めることができる。また、一側酸化珪素層16aの成膜速度を増大させることができる。なお、遷移モードM3における成膜速度が、酸化モードM2の場合よりも大きくなることについては、様々な理由が考えられる。例えば、酸化モードM2においては、成膜工程の間に、酸化反応によって形成された酸化珪素がターゲットの表面に次第に存在するようになり、この結果、ターゲットから珪素が飛び出すことが阻害されるようになるが、遷移モードM3ではこのような阻害が生じにくい、という理由が考えられる。
遷移モードM3を利用した成膜工程を実現するための具体的な方法が特に限られることはない。例えば、スパッタ電圧をモニタしながら酸素ガスの流量を調整するというフィードバック制御が実施されてもよい。若しくは、形成される膜の発光スペクトルを測定し、そして、発光スペクトルが、SiO(xが2よりも小さい)に対応した発光スペクトルとなるよう酸素ガスの流量を調整するというフィードバック制御が実施されてもよい。
なお、一側酸化珪素層16aを形成するための真空成膜を実施するための装置は、上述の積層体製造装置1の中に、例えば上述の巻出装置20と成膜装置30との間に設けられたものであってもよく、または、積層体製造装置1からは分離されたものであってもよい。
積層体の製造方法
次に、積層体製造装置1を用いて中間積層体11の一方の側に第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを形成し、これによって図4に示す積層体10を得る方法について説明する。
はじめに、巻出装置20において、中間積層体11が巻回されたシャフト21を準備し、次に、成膜装置30に向けて中間積層体11を巻き出す。
(第1成膜工程)
次に、成膜装置30の第1成膜室31において、中間積層体11の一側酸化珪素層16aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に第1金属酸化物層18aを形成する第1成膜工程を実施する。第1成膜工程においては、はじめに排気手段31aによって第1成膜室31の内部の気体を外部に排出し、これによって、第1成膜室31内を真空状態とする。次に、ガス供給管44を介して第1成膜室31内にアルゴンガスおよび酸素ガスを導入し、また水蒸気供給管45を介して第1成膜室31内に水蒸気を導入する。第1成膜室31内の水蒸気分圧は、第1金属酸化物層18aの抵抗値を低くすることよりも第1金属酸化物層18aの欠陥を少なくするという点を優先して設定されてもよい。酸素ガスは、第1流量F1で第1成膜室31に供給される。その後、放電装置によって第1ターゲット32に放電電力を印加する。これによって生じるスパッタリング現象によって、ITOからなる厚みt1の第1金属酸化物層18aを得ることができる。
(第2成膜工程)
次に、成膜装置30の第2成膜室33において、第1金属酸化物層18aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に第2金属酸化物層19aを形成する第2成膜工程を実施する。第2成膜工程においては、はじめに排気手段33aによって第2成膜室33の内部の気体を外部に排出し、これによって、第2成膜室33内を真空状態とする。次に、ガス供給管44を介して第2成膜室33内にアルゴンガスおよび酸素ガスを導入し、また水蒸気供給管45を介して第2成膜室33内に水蒸気を導入する。第2成膜室33内の水蒸気分圧は、第1金属酸化物層18aの抵抗値を低くすることよりも第2金属酸化物層19aの欠陥を少なくするという点を優先して設定されてもよい。酸素ガスは、第2流量F2で第2成膜室33に供給される。その後、放電装置によって第2ターゲット34に放電電力を印加する。これによって生じるスパッタリング現象によって、ITOからなる厚みt2の第2金属酸化物層19aを第1金属酸化物層18a上に得ることができる。このようにして、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aからなる、t1+t2の厚みを有する一側透明導電層17aを得ることができる。
以下、第1成膜工程における酸素ガスの第1流量F1、および、第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2について、図7を参照して説明する。図7は、t1+t2の厚みを有するITOからなる膜(以下、比較用透明導電層とも称する)を第1成膜室31におけるスパッタリングのみによって形成する場合の、酸素ガスの流量と得られる膜のシート抵抗との関係を示す図である。図7に示すように、膜のシート抵抗の値は、酸素ガスの流量が所定の値のときに極小値になる。以下の説明において、比較用透明導電層のシート抵抗が極小値を示すよう調整された酸素ガスの流量を、単層用最適流量F0とも称する。なお比較用透明導電層の成膜工程においては、第1成膜室31におけるスパッタリングのみによってt1+t2の厚みを実現するため、搬送ドラム38の回転速度が本実施の形態の場合よりも小さくなっていてもよい。
本件発明者らが鋭意研究を重ねた結果、後述する実施例によって支持されるように、第1成膜工程における酸素ガスの第1流量F1を、第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2よりも大きくすることにより、一側透明導電層17a全体のシート抵抗を低くすることができること見出した。より具体的には、図7に示すように、第1成膜工程における酸素ガスの第1流量F1を、単層用最適流量F0よりも大きくし、かつ第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2を単層用最適流量F0とほぼ同一にした場合に、第1流量F1および第2流量F2の両方を単層用最適流量F0とほぼ同一にした場合よりも、一側透明導電層17a全体のシート抵抗を低くすることができること見出した。従来は、同一のターゲットを用いた成膜工程が複数の成膜室で実施される場合には各成膜室での成膜条件を同一に設定すること、例えば各成膜室での酸素ガスの流量を単層用最適流量F0に設定することが一般的であった。従って、本実施の形態による成膜工程は、従来技術からは容易に想到し得ないものであると言える。
第1流量F1を第2流量F2よりも大きくすることによって一側透明導電層17a全体のシート抵抗が低減されることの理由としては、様々なことが考えられる。
例えば本実施の形態においては、上述のように、第1金属酸化物層18aの下側(他方の側)には、化学量論的組成よりも濃度が低い酸化珪素から構成された一側酸化珪素層16aが設けられている。この場合、酸化珪素の組成を化学量論的組成に近づけようとする駆動力に基づいて、積層体10の製造工程の間に、またはその後に、第1金属酸化物層18a中の酸素が一側酸化珪素層16aに移動することが考えられる。すなわち、第1金属酸化物層18aにおいては、酸素ガスの流量から推測される酸素濃度よりも、実際に得られる第1金属酸化物層18aの酸素濃度が低くなることが考えられる。一方、本実施の形態による第1成膜工程においては、このような酸素濃度の低下を想定し、酸素濃度の低下を補償する分だけ、第1成膜工程時の酸素ガスの流量が増大されている、と言うことができる。このため、第1金属酸化物層18aのシート抵抗の極小値、ひいては一側透明導電層17a全体のシート抵抗の極小値を実現することができる。
なお、第1流量F1を第2流量F2よりも大きくすることによって一側透明導電層17a全体のシート抵抗値が低減されることの理由が、上記の理由に限定されることはない。
好ましくは、第1成膜工程における酸素ガスの第1流量F1は、単層用最適流量F0の1.1〜1.3倍の範囲内に設定される。また、第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2は、単層用最適流量F0の0.8〜1.0倍の範囲内に設定される。これによって、一側透明導電層17a全体のシート抵抗値をより効果的に低減することができる。
なお本実施の形態において、第1成膜室31の体積と第2成膜室33の体積とはほぼ同一になっている。従って、第1流量F1が第2流量F2よりも大きいということは、第1成膜室31における酸素分圧が第2成膜室33における酸素分圧よりも大きいということと同義である。
(巻取工程)
その後、巻取装置50において、中間積層体11と、中間積層体11上に形成された一側透明導電層17aと、を含む積層体10が、シャフト51によって巻き取られる。これによって、積層体10の巻回体が得られる
本実施の形態によれば、第1金属酸化物層18aを形成する第1成膜工程における酸素ガスの第1流量F1が、第2金属酸化物層19aを形成する第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2よりも大きくなっている。このため、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを含む一側透明導電層17aのシート抵抗の値を、酸素ガスの流量に関して実現され得る極小値または極小値近傍の値にすることができる。
また本実施の形態によれば、酸素ガスの流量を最適化することによって一側透明導電層17aのシート抵抗値を十分に小さくすることができるため、第1成膜工程および第2成膜工程における水蒸気分圧を従来よりも低くするという余裕が生じる。このため、第1ターゲット32および第2ターゲット34の表面にノジュールが現れることを抑制することができ、このことにより、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aに欠陥が生じることを抑制することができる。このため本実施の形態によれば、欠陥が生じることを抑制しながら、低いシート抵抗値を有する第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを得ることができる。
なお一側透明導電層17aの成膜工程の後、積層体10が巻取装置50によって巻き取られるまでの間に、積層体10の一側透明導電層17aをアニールするアニール工程をさらに実施してもよい。
フィルムセンサの製造方法
次に、積層体10の用途の一例として、積層体10をパターニングすることにより得られるフィルムセンサ(タッチパネルセンサ)60について説明する。フィルムセンサ60は、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどの表示パネルの観察者側に設けられ、人体などの被検出体の接触位置を検出するための透明導電パターンなどを含むセンサである。フィルムセンサ60としては、被検出体からの圧力に基づいてタッチ箇所を検出する抵抗膜方式のフィルムセンサや、人体などの被検出体からの静電気に基づいてタッチ箇所を検出する静電容量方式のフィルムセンサなど様々なタイプのものが知られているが、ここでは、積層体10をパターニングすることによって静電容量方式のフィルムセンサ60を形成する例について、図8および図9を参照して説明する。図8は、フィルムセンサ60を示す平面図であり、図9は、図8に示すフィルムセンサ60の線IX−IXに沿った断面図である。なお図8および図9においては、図5に示す、基材フィルム12の一方の側および他方の側に配置された透明導電層17a,17bを含む積層体10を用いることにより、フィルムセンサ60が作製されている。
図8に示すように、フィルムセンサ60は、指などの外部導体の接近に起因する静電容量の変化を検出するための透明導電パターン62a,62bを備えている。透明導電パターン62a,62bは、基材フィルム12の一方の側に配置され、図6の横方向に延びる一側透明導電パターン62aと、基材フィルム12の他方の側に配置され、図8の縦方向に延びる他側透明導電パターン62bと、からなっている。
図9に示すように、透明導電パターン62a,62bは、積層体10の透明導電層17a、17bをパターニングすることにより得られるものである。透明導電層17a,17bをパターニングする方法としては、例えばフォトリソグラフィー法が用いられる。なお図9に示すように、積層体10の酸化珪素層16a,16bは、透明導電パターン62a,62bに対応したパターンを有するようパターニングされていてもよい。
またフィルムセンサ60は、一側透明導電パターン62aに接続された一側取出パターン64aと、他側透明導電パターン62bに接続された他側取出パターン64bと、をさらに備えていてもよい。また、各取出パターン64a,64bに接続され、各透明導電パターン62a,62bからの信号を外部へ取り出すための端子部65a,65bがさらに設けられていてもよい。これら取出パターン64a,64bおよび端子部65a,65bは、タッチパネルセンサ60のうち表示パネルからの映像光が通過しない領域、いわゆる額縁領域に配置されている。このため、取出パターン64a,64bおよび端子部65a,65bを構成する材料が透明性を有する必要はない。従って、取出パターン64a,64bおよび端子部65a,65bは一般に、透明導電パターン62を構成する導電性酸化物よりも高い電気伝導率を有する金属層から構成される。
本実施の形態によれば、透明導電パターン62a,62bを構成する透明導電層17a,17bはそれぞれ、第1金属酸化物層18a,18bおよび第2金属酸化物層19a,19bを含んでいる。第1金属酸化物層18a,18bおよび第2金属酸化物層19a,19bは、透明導電層17a,17b全体のシート抵抗が極小値または極小値近傍の値となるよう、成膜工程の際の酸素ガスの流量を個別に最適化することによって得られた層である。従って、透明導電パターン62a,62bの厚みを十分に確保し、かつ透明導電パターン62a,62bの比抵抗の値を低減することができる。
なお上述の本実施の形態においては、一側透明導電層17aが、第1金属酸化物層18aと、第1金属酸化物層18aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に形成された第2金属酸化物層19aと、を含む例を示した。しかしながら、一側透明導電層17aに含まれる金属酸化物層の層数が2に限られることはなく、層数は3またはそれ以上であってもよい。例えば、図示はしないが、一側透明導電層17aは、第2金属酸化物層19aの面のうち基材フィルム12から遠い側の面上に形成された第3金属酸化物層をさらに含んでいてもよい。この場合、成膜装置30は、第3金属酸化物層の原料となる第3ターゲットを含む第3成膜室をさらに備えていてもよい。また上述の積層体の製造方法は、第3流量で酸素ガスが供給される第3成膜室において、スパッタリングによって第3金属酸化物層を形成する第3成膜工程をさらに備えていてもよい。なお第3金属酸化物層およびそれ以降の第4金属酸化物層や第5金属酸化物層をスパッタリングによって形成する場合の酸素流量は、上述の第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2と同様に、第1成膜工程における酸素ガスの第1流量F1よりも小さく設定される。より好ましくは、第3金属酸化物層およびそれ以降の第4金属酸化物層や第5金属酸化物層をスパッタリングによって形成する場合の酸素流量は、上述の第2成膜工程における酸素ガスの第2流量F2と同様に、単層用最適流量F0の0.8〜1.0倍の範囲内に設定される。これによって、一側透明導電層17a全体のシート抵抗を低くすることができる。
また上述の本実施の形態においては、膜の抵抗値を低くすることよりも膜の欠陥を少なくするという点を優先して水蒸気分圧が設定される例を示した。しかしながら、膜の抵抗値を低くすることを主眼において、水蒸気分圧を設定してもよい。例えば、膜の成膜速度を考慮して、成膜時の水蒸気分圧を設定してもよい。具体的には、ITO成膜時の水蒸気分圧/成膜速度が、2.0x10−6〜4.0x10−5[Pa・nm/min]の範囲内となるよう設定されてもよい。その他にも、ITO成膜時に基材フィルムから発生する水に起因する水蒸気分圧/成膜速度が、1.0x10−7〜2.0x10−5[Pa・nm/min]の範囲内となるよう設定されてもよい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
はじめに中間積層体11を準備した。次に第1成膜室31において、酸素ガスを6sccmで供給しながら、スパッタリングによって中間積層体11上に、ITOからなる第1金属酸化物層18aを形成した。その後、第2成膜室33において、酸素ガスを6sccmで供給しながら、スパッタリングによって第1金属酸化物層18a上に、ITOからなる第2金属酸化物層19aを形成した。第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを含む一側透明導電層17aの厚みは23nmであった。なお第1成膜室31および第2成膜室33における、酸素ガスの流量以外の主な成膜条件は以下の通りである。
・アルゴンガスの流量:500sccm
・成膜室の圧力:0.4Pa
・放電電力:2W/cm
・MR温度:160度
〔評価方法〕
得られた一側透明導電層17aのシート抵抗を測定した。結果、シート抵抗は147Ω/□であった。
(実施例2)
第1成膜室31および第2成膜室33に供給される酸素ガスの流量をそれぞれ7sccmおよび7sccmに設定したこと以外は、実施例1と同様にして、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを含む一側透明導電層17aを中間積層体11上に形成した。また、得られた一側透明導電層17aのシート抵抗を測定した。結果、シート抵抗は140Ω/□であった。
(実施例3)
第1成膜室31および第2成膜室33に供給される酸素ガスの流量をそれぞれ8sccmおよび6sccmに設定したこと以外は、実施例1と同様にして、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを含む一側透明導電層17aを中間積層体11上に形成した。また、得られた一側透明導電層17aのシート抵抗を測定した。結果、シート抵抗は135Ω/□であった。
(実施例4)
第1成膜室31および第2成膜室33に供給される酸素ガスの流量をそれぞれ8sccmおよび8sccmに設定したこと以外は、実施例1と同様にして、第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを含む一側透明導電層17aを中間積層体11上に形成した。また、得られた一側透明導電層17aのシート抵抗を測定した。結果、シート抵抗は141Ω/□であった。
(実施例5)
第1金属酸化物層18aおよび第2金属酸化物層19aを合計した厚みを有するITOからなる膜(上述の比較用透明導電層)を、第1成膜室31におけるスパッタリングのみによって中間積層体11上に形成した。この際、第1成膜室31の酸素ガスの流量を様々に設定し、そして、各条件下で得られた比較用透明導電層のシート抵抗を測定した。結果、第1成膜室31の酸素ガスの流量を7sccmにした場合に、比較用透明導電層のシート抵抗が極小値(140Ω/□)を示した。すなわち、上述の単層用最適流量は7sccmであった。
実施例3における一側透明導電層17aのシート抵抗の測定結果から分かるように、第1成膜室31に供給される酸素ガスの流量を、第2成膜室33に供給される酸素ガスの流量よりも大きくすることにより、一側透明導電層17a全体としてのシート抵抗値を小さくすることができた。なお実施例3において、第1成膜室31に供給される酸素ガスの流量は上述のとおり8sccmであり、この値は、単層用最適流量である7sccmの1.14倍である。すなわち、なお実施例3において、第1成膜室31に供給される酸素ガスの流量は、単層用最適流量よりも大きくなっていた。
1 積層体製造装置
10 積層体
11 中間積層体
12 基材フィルム
13a,13b ハードコート層
14a,14b 高屈折率層
15a,15b 低屈折率層
16a,16b 酸化珪素層
17a,17b 透明導電層
18a,18b 第1金属酸化物層
19a,19b 第2金属酸化物層
20 巻出装置
30 成膜装置
31 第1成膜室
31a 排気手段
32 第1ターゲット
33 第2成膜室
33a 排気手段
34 第2ターゲット
41 バッキングプレート
42 収容部
44 ガス供給管
45 水蒸気供給管
45a 水蒸気供給口
50 巻取装置
60 フィルムセンサ
62a,62b 透明導電パターン
64a,64b 取出パターン
65a,65b 端子部

Claims (8)

  1. 基材フィルムの少なくとも一方の側に、金属酸化物から構成された透明導電層を形成する積層体製造方法において、
    前記透明導電層は、第1金属酸化物層と、前記第1金属酸化物層の面のうち前記基材フィルムから遠い側の面上に形成された第2金属酸化物層と、含み、
    前記積層体製造方法は、
    第1流量で酸素ガスが供給される第1成膜室において、スパッタリングによって前記第1金属酸化物層を形成する第1成膜工程と、
    第2流量で酸素ガスが供給される第2成膜室において、スパッタリングによって前記第2金属酸化物層を形成する第2成膜工程と、を備え、
    前記第1流量が、前記第2流量よりも大きい、積層体製造方法。
  2. 前記透明導電層と同一の厚みを有する金属酸化物からなる比較用透明導電層を前記第1成膜室におけるスパッタリングのみによって形成する際に前記比較用透明導電層のシート抵抗が極小値を示すよう調整された酸素ガスの流量を、単層用最適流量と称する場合、前記第1の流量は、前記単層用最適流量よりも大きい、請求項1に記載の積層体製造方法。
  3. 前記第1の流量は、前記単層用最適流量の1.1〜1.3倍の範囲内となっており、
    前記第2の流量は、前記単層用最適流量の0.8〜1.0倍の範囲内となっている、請求項2に記載の積層体製造方法。
  4. 前記透明導電層は、前記第2金属酸化物層の面のうち前記基材フィルムから遠い側の面上に形成された第3金属酸化物層をさらに含み、
    前記積層体製造方法は、第3流量で酸素ガスが供給される第3成膜室において、スパッタリングによって前記第3金属酸化物層を形成する第3成膜工程をさらに備え、
    前記第3の流量は、前記単層用最適流量の0.8〜1.0倍の範囲内となっている、請求項3に記載の積層体製造方法。
  5. 前記基材フィルムと前記透明導電層との間には、SiOの組成を有する酸化珪素を含む酸化珪素層が配置されており、
    前記SiOにおいて、xは2よりも小さくなっており、
    前記第1成膜工程においては、前記酸化珪素層の一方の側の面上に、前記第1金属酸化物層が形成される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積層体製造方法。
  6. 基材フィルムの少なくとも一方の側に、金属酸化物から構成された透明導電層を形成する積層体製造装置において、
    前記透明導電層は、第1金属酸化物層と、前記第1金属酸化物層の面のうち前記基材フィルムから遠い側の面上に形成された第2金属酸化物層と、含み、
    前記積層体製造装置は、
    第1流量で酸素ガスを供給して、スパッタリングによって前記第1金属酸化物層を形成する第1成膜室と、
    第2流量で酸素ガスを供給して、スパッタリングによって前記第2金属酸化物層を形成する第2成膜室と、を備え、
    前記第1流量が、前記第2流量よりも大きい、積層体製造装置。
  7. 前記第1成膜室および前記第2成膜室は、アルゴンガスおよび水蒸気をさらに供給するよう構成されており、
    前記第1成膜室および前記第2成膜室の少なくとも一方において、アルゴンガスおよび水蒸気は、それぞれ別個の経路で供給される、請求項6に記載の積層体製造装置。
  8. 前記第1成膜室および前記第2成膜室には、水蒸気を供給するための水蒸気供給口が設けられており、
    前記第1成膜室および前記第2成膜室の少なくとも一方において、前記水蒸気供給口は、スパッタリング用のターゲットと前記水蒸気供給口とを結ぶ線上に、前記ターゲットを収容する収容部が存在するよう、配置されている、請求項7に記載の積層体製造装置。
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