JP2015100908A - 電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブレードが折れた場合に、折れ残りのブレードによる被加工部材の破損を防止する電動工具を提供する。【解決手段】 ジグソーは、モータの回転を往復動に変換してブレードを往復動させる変換機構と、モータを流れるモータ電流値を検出する電流検出器と、モータの駆動を制御する制御手段とを備える。制御手段は、モータの起動から所定時間の経過後にモータ電流値の検出を開始し、モータ電流値が、ブレードが被加工部材を切断せずに往復動するときにモータに流れる無負荷電流値以下に低下するときに、モータの回転速度を低下させて、ブレードのストローク数を減らす。【選択図】図2

Description

本発明は、電動工具に関し、特にブレード等の先端工具が往復動して被加工部材を切断する電動工具に関する。
従来、例えば電動工具としてのジグソーは、本体に駆動源であるモータを内蔵し、本体の上方にはハンドルが設けられ、ハンドルにはオン・オフを切り替えるスイッチと、モータの回転速度を調節するダイヤルとを有している。ダイヤルの近傍にはモータ制御装置が設けられている。また、本体には、モータの回転力を往復動に変換するための往復動機構が内蔵され、往復動機構にはプランジャが取り付けられてブレードを保持している。
上記構成のジグソーでは、作業者がハンドルを把持してスイッチをオンにすると、モータが回転し、この回転が往復動機構によって往復動機構の長手方向の往復動に変換され、プランジャとブレードとが往復動するようになっている。このブレードの往復動により、被加工部材を切断することができる。(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−241241号公報
従来のジグソーでは、切断の途中でブレードが折れた際に、急に往復動機構及びモータに作用していた負荷が消失するので、プランジャの往復速度が急上昇することがある。この場合、折れ残ったブレードの長さによっては被加工部材に対して上からの高速の叩き付けが発生して、被加工部材を破損させたり、更なるブレードの破損が発生し得るという問題があった。
そこで、本発明は、例えばブレードが折れた場合に、被加工部材の破損や折れ残りのブレード等のさらなる破損を防止する電動工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、モータと、前記モータの回転を往復動に変換して、前記往復動を被加工部材を切断する先端工具に伝達する変換機構と、前記モータを流れるモータ電流値を検出する電流検出手段と、前記モータの駆動を制御する制御手段と、を備えた電動工具であって、前記電流検出手段は、前記モータを起動させてから所定時間の経過後に前記モータ電流値の検出を開始し、前記制御手段は、前記モータ電流値が、前記先端工具が前記被加工部材を切断せずに往復動するときに前記モータに流れる無負荷電流値以下に低下したことを検出したとき、又は、前記モータ電流値が、所定時間内に所定値以上低下したことを検出したときに、前記モータの回転速度を低下させる電動工具を提供する。
上記構成によれば、電動工具の起動直後の不安定なモータ電流によるモータの回転速度の低下を防止することができる。また、先端工具による被加工部材の切断作業中に先端工具が破損すると、モータに対する切断負荷が瞬間的に減少するので、モータ電流が無負荷電流値以下に低下し、急峻なモータ電流値の減少が生じる。よって、この変化、モータ電流値の無負荷電流値以下の低下、モータ電流値の急峻な変化、或いは両方を検出することで、モータの回転速度を低下させるので、破損して残った先端工具が被加工部材に対して高速で衝突することを回避でき、被加工部材への予期せぬ損傷を防止することができる。
また、被加工部材を切り離した直後においても、モータ電流値は瞬間的に無負荷電流値に低下し、またその電流値の低下は急峻であるため、制御手段は、モータの回転数を低下させるので、被加工部材の切断を終えた電動工具の振動を抑制することができる。
一方、例えば、被加工部材に対し直線的な切断から曲げ切断などの加工の細かい作業へ移行するときの緩やかなモータ電流値の低下に対しては、モータ回転数が低下しないため、安定した切断作業を継続することができる。
好ましくは、前記電流検出手段が、前記モータ電流値の前記無負荷電流値からの増加を検出したときに、前記制御手段は、前記モータの回転速度を増加させる。当該構成により、先端工具を加工部材に当接させるとモータに作用する負荷が増大するので、モータ電流値が無負荷電流値から増加する。このモータ電流値の増加を検出すると、制御手段は、モータの回転速度を増加させる。従って、被加工部材を切り落とす度にモータの回転速度を低下させても、先端工具を被加工部材に当接させるだけで再びモータの回転速度を増大させることが可能となるため、例えばスイッチを再操作することなく切断作業を効率良く再開することができる。
好ましくは、前記先端工具をオービタル運動させる駆動機構をさらに有し、前記無負荷電流値又は所定値は、前記先端工具の単位時間あたりの往復動の回数及びオービタル運動の少なくとも一方に応じて変更可能である。当該構成により、被加工部材の材質及び加工の程度に応じて、往復動の回数及びオービタル運動などの加工条件を変更した作業に適応した制御が可能となる。
好ましくは、往復動する前記先端工具の位置を検出する検出手段をさらに有し、前記電流検出手段は、前記先端工具が下死点から上死点に移動する間のモータ電流値を検出する。実際に、先端工具が被加工部材を切断するのは、先端工具が下死点から上死点にまで移動する時である。従って、実際の切断作業が行われているときにモータ電流値を検出することによって、より正確にモータの回転速度を制御することができる。
好ましくは、前記先端工具はブレードである。従って、被加工部材の一部を切り落とすことができる。
本発明の電動工具によれば、先端工具の破損や被加工部材の切り落としによりモータ電流値の急峻な低下が生じた場合は、モータの回転数を低下させて、被加工部材の予期せぬ損傷を防止すると共に、電動工具の操作性を改善することができる。
本発明の実施の形態によるジグソーの内部構造を示す側面図である。 本発明によるジグソーでのブレードのストローク数の制御を説明するフローチャートである。 モータを流れるモータ電流値とブレードのストローク数との関係を示すタイムチャートである。 ブレードの位置を検出する検出手段を示す図である。 ブレードが下死点から上死点まで移動する間のブレードのストローク数の制御を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態によるジグソーを添付図面を参照して説明する。
ジグソー1は、ハウジング2、モータ3、ギアボックス4、運動変換機構5及びブレード6から主に構成されており、先端工具としてのブレード6により図示せぬ被切断材を切断する切断工具である。以下、モータ3に対して運動変換機構5が設けられている方向を前方向と定義し、逆を後方向と定義する。また、ギアボックス4からブレード6が延出している方向を下方向と定義し、逆を上方向と定義する。ブレード6の前側には、被切断材を切断する刃部6Aが設けられており、後から前に向かう方向が切断方向となる。
ハウジング2はアルミ等のフレームから構成され、ジグソー1の上部には作業者が把持するためのハンドル21が設けられている。ハウジング2は、側面視略U字状であり、ハンドル21の下部にモータ3が収容されている。ハウジング2の略U字状の開口部分には、当該開口部分を塞ぐようにギアボックス4が位置している。ハウジング2の後部には、後方に向けて延出する電源ケーブル26が設けられている。ハンドル21の前部には、作業者が操作するトリガ22Aを有しモータ3への電力供給を制御するトリガスイッチ22が設けられている。さらに、ハンドル21の前部には、ブレード6の単位時間あたりのストローク数(以下、ストローク数と称す)を調節するダイヤル23が設けられている。ダイヤル23の近傍には、制御手段としてのモータ制御部24が設けられて、モータ3の駆動を制御する。ダイヤル23の値は、ブレード6のストローク数に対応するので、ダイヤルの値が大きくなるにつれて、モータ制御部24は、ストローク数を増やすためにモータ3の回転速度を増加させる。
モータ3は、前後方向に延びる出力軸31及びファン32を主に備えている。出力軸31の前方向の先端部分には、ピニオンギヤ31Aが設けられている。ファン32は、ピニオンギヤ31Aの後方に設けられ、出力軸31に同軸固定されている。ファン32は、ハウジング2に形成された不図示のファン風導入口からファン風をハウジング2内に導入し、モータ3や運動変換機構5等の冷却を行う。
ギアボックス4は、アルミ等の鋼材を基材として構成されたベース41を備えている。また、ギアボックス4は、運動変換機構5を収容するとともに、モータ3の回転に連動してブレード6を回動させる所謂オービタル動作を実現するためのオービタル機構部9を備えている。
ベース41は、長手方向が切断方向と一致するように、ボルト42を介してハウジング2の底面側に固定されている。ベース41の反ハウジング2側には、被切断材と対向するベース面41Aが規定されている。
運動変換機構5は、変換機構として、ギヤ部51、ウェイト部52、係合ピン53及びプランジャ54から主に構成される。ギヤ部51は、ピニオンギヤ31Aと噛合し、ギアボックス4から前方に延出する支持軸50によって、ギアボックス4に回転可能に支承されている。ウェイト部52は、ギヤ部51の前方に配置され支持軸50に支持されている。ウェイト部52がプランジャ54と反対方向に動くことによりカウンターウェイトとしての役割を果たし、ジグソー1の動作時の振動を低減する。
係合ピン53は、ウェイト部52の前方に設けられ、ギヤ部51と共に支持軸50を中心に回転する。係合ピン53は、出力軸31と異軸かつ平行な状態で前方に向けて突出している。
プランジャ54は略円柱形状をなし、出力軸31と直交する方向(上下方向)に延び、ハウジング2に上下方向に往復動可能かつ回動可能に支持されている。詳細には、左右方向に延びる軸(回転軸44)を中心に回動可能である。プランジャ54は、ピン受け部54A及びブレード保持部54Bを備えている。
ピン受け部54Aは、プランジャ54の上下方向略中央部に設けられ、側面視略コ字状をなし、コ字状の開口が後方を向くように配置されている。ピン受け部54Aは、左右方向に延出していて、係合ピン53が挿入されている。係合ピン53は、ピン受け部54Aの溝内で、左右方向の動きは許容され、上下方向の動きが規制されているため、ピン受け部54Aは係合ピン53の動きに応じて上下動のみを行う。これにより、運動変換機構5は、出力軸31から出力された回転運動を上下動に変換することができる。ピン受け部54Aは、プランジャ54が回転軸44を中心に回転した場合であっても、係合ピン53を保持可能な程度の深さを備えている。
ブレード保持部54Bは、プランジャ54の下端部に設けられ、ブレード6を着脱可能に保持している。上面視において、プランジャ54の中心とブレード6の中心位置とは略一致している。
プランジャ54は、上下方向略中央部分において、プランジャガイド43によって上下方向に摺動可能に支持されている。プランジャガイド43は、その上部において、左右方向に延びる回転軸44を中心にギアボックス4に回動可能に支持されている。プランジャガイド43が回転軸44を中心に回動すると、プランジャ54及びブレード6も回転軸44を中心に回動する。これにより、プランジャ54及びブレード6が、オービタル機構部9のオービタル動作に追従することができる。
オービタル機構部9は、ローラホルダ91、ローラ92及び切替部93を主に備えている。ローラホルダ91は、図1に示されるように、側面視略L字状であって、支持部94を中心に回転可能にギアボックス4に支承されている。ローラ92は、ローラホルダ91の前端部に位置していて、ローラ92を回転可能に支承している。ローラ92は、半径方向内方に窪んだ溝が円周方向全周に亘って形成されていて、当該溝でブレード6の背面と当接している。切替部93を操作することにより、オービタル機構部9の動作量を調整することができる。オービタル機構部9の動作量は、図示せぬ切り換え部93の値を大きくなると、動作量が増えるようになっている。
次に、ジグソー1の動作について説明する。電源ケーブル26を図示せぬ商用電源に接続し、ハンドル2を把持し、トリガ22Aを押し込むことによりダイヤルの値に応じたモータ電流がモータ3に供給されて回転を開始する。モータ3の回転は、運動変換機構5によって往復動に変換され、プランジャ54及びブレード6に伝達され、ブレード6が上下動、すなわち往復動する。同時に、オービタル動作を設定した場合、ローラホルダ91が支持部94を中心に回動する。ローラ92がブレード6を押圧することにより、ブレード6も回転軸44を中心に回動する。ブレード6の上下動とローラホルダ91の回動とによって、ブレード6の先端部、すなわち刃部6Aが、略楕円形状の軌跡を描くように動作(オービタル動作)する。作業者がトリガ22Aを離すと、ジグソー1は停止する。
上記のジグソー1の動作は、モータ制御部24によって制御される。モータ制御部24は、モータ3を流れるモータ電流値を検出する図示せぬ電流検出回路を電流検出手段として含む。モータ制御部24は、トリガ22Aのオン・オフと、電流検出回路が検出するモータ電流値とによって、モータ3への通電及び回転を制御する。
詳細には、モータ制御部24は、ダイヤル23によって設定される、ブレード6のストローク数を一定とする定速制御を行う。すなわち、モータ制御部24は、モータ3の回転速度を一定に維持するようにモータ3を制御する。モータ制御部24は、選択されるダイヤル23の値に応じたストローク数でブレード6を往復動させるとともに、必要に応じて切替部93によって設定される動作量でブレード6を前後動させる。
定速制御では、モータ3の駆動中、ブレード6が被加工部材の切断を開始する前には、モータ3には、主にダイヤル23の値とオービタル運動の動作量とブレード6とに依存して確定する負荷(以下、初期負荷と称す)が作用し、当該負荷によりモータ3にはモータ電流Iが流れる。本実施の形態では、ダイヤル23の値とオービタル運動の動作量とに応じて、定速制御中にブレード6が被加工部材を切断せずに往復動するときにモータに流れるモータ電流Iを「無負荷電流値I」と称す。「無負荷電流値I」は、定速制御を行うときに、ダイヤル23の値及びオービタル動作の運動量に応じて決まるモータ電流値Iであり、一例を表1に示す。表1において、オービタル動作の運動量は数字で表し、数字が大きくなるにつれてオービタル動作の運動量は増えるものとする。
Figure 2015100908
従って、往復動するブレード6が被加工部材に当接して切断を開始すると、モータ3に作用する負荷が初期負荷より増大するためモータ3の回転速度は減少するが、モータ制御部24は、増大した負荷に対抗するために、モータ電流値をI(但しI>I)に増加させて回転速度を元の速度に戻す。このため、負荷の増大にも拘わらずストローク数は維持される。一般に、被加工部材の切断中は、被加工部材の切断に伴う負荷がモータ3の初期負荷に追加されるので、定速制御において、モータ電流値Iは、無負荷電流値Iよりも高くなる。なお、本願において、モータ電流値は、実効値をさす。
次に、被加工部材の切断が終わると、すなわち被加工部材を切り落とすと、モータ3に作用する負荷は減少して初期負荷に戻るので、モータ電流値Iは無負荷電流値Iに低下する。
また、トリガスイッチ22がオン状態の間は、電流検出回路は、所定のサンプリングタイミングΔtでモータ3を流れるモータ電流値Iを検出し、検出したモータ電流値Iをモータ制御部24内に設けられた内部メモリ(図示せず)に記憶する。
次に、モータ制御部24によるモータ3の制御の第1の実施例について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
トリガスイッチ22をオンにすると、モータ3にモータ電流Iが流れ始める(S10)。同時に、電流検出回路は、所定のサンプリングタイミングΔtでのモータ電流値Iの検出を開始する(S12)。なお、電流検出回路によるモータ電流値Iの検出は、トリガスイッチ22がオフにされるまで行われる。
次に、トリガスイッチ22のオンから時間tが経過するまで待機する(S14)。スイッチ22をオンにしてから時間tの期間は、モータ電流値Iの安定に要する時間である。モータ電流値Iの検出結果に応じたモータ制御が行われるのは、時間tの経過後である。
時間tの経過後(S14:YES)、ステップS16にて、モータ電流値Iを検出し、検出されたモータ電流値Iが無負荷電流値Iよりも大きいか否かを判断する。モータ電流値Iが無負荷電流値Iよりも大きければ(S16:YES)、ブレード6による被加工部材の切断が行われていると判断してステップS18に進む。一方、モータ電流値Iが無負荷電流値I以下であれば(S16:NO)、ブレード6による被加工部材の切断が行われていないと判断して切断作業が開始されるまで待機する。
ステップS18では、モータ電流値Iを検出し、検出されたモータ電流値Iが無負荷電流値I以下であるかどうかを判断する。モータ電流値Iが無負荷電流値Iより大きければ(S18:NO)、切断作業が適切に継続していると判断してステップS18に戻る。一方、モータ電流値Iが無負荷電流値I以下であれば(S18:YES)、ステップS20に進む。モータ電流値Iが無負荷電流値I以下になる場合とは、被加工部材の切断作業が終了してモータ電流値Iが無負荷電流値Iに戻る場合(以下、「切り落とし終了」と称す)と、ブレード6の破損が発生して破損の程度に応じてモータ3に作用する負荷が低減されたためにモータ電流値Iが無負荷電流値I未満に低下する場合(「ブレード破損」と称す)とのいずれかである。
モータ電流値Iの無負荷電流値I以下への低下が検出された場合、ステップS20では、ステップS18にて検出したモータ電流値Iと直前のタイミングで検出したモータ電流値との差分ΔIを算出し、差分ΔIが最小勾配値ΔI以上であるかいなかを判別する。なお、最小勾配値ΔIは、表2に示すように、ダイヤル23の値とオービタル運動の動作量に依存して設定される。
Figure 2015100908
差分ΔIが最小勾配値ΔI未満である場合(S20:NO)、モータ電流値Iの低下は切り落とし終了またはブレード破損のいずれでもないと判断して、ステップS18に戻る。一方、差分ΔIが最小勾配値ΔI以上である場合(S20:YES)、切り落とし終了またはブレード破損のいずれかが発生したと判断してステップS22に進む。
ステップS22では、モータの最低速回転数制御を行う。最低速回転数制御では、被加工部材の切断が終了、又はブレード6の破損が生じていると判断したため、ブレード6のストローク数を下げるために、モータ電流値Iを、モータ3の最低速回転を可能とするモータ最小電流値I(I<I)にまで低下させる。負荷が変化せずにモータ電流値Iがモータ最小電流値Iとなるために、モータ最小電流値Iに応じてモータ3の回転数は減少し、ストローク数も減少する。ブレード6のストローク数が小さいために、ブレード6が破損した場合では折れ残ったブレード6が不意に被加工部材に当接して被加工部材を損傷することを防止できる。また、被加工部材を切り落とした場合は、ブレード6のストロークに起因するジグソーそのものの振動を抑制することができる。
次に、ステップS24に進み、モータ電流値Iを検出し、検出されたモータ電流値Iが無負荷電流値Iを上回るか否かを判断する。モータ電流値Iが無負荷電流値Iを上回る場合(ステップS24:YES)、往復動するブレード6が被加工部材に当接して切断作業を再開したと判断して、モータの最低速回転数制御を解除することによってストローク数を元の数に戻し(ステップS26)、ステップS18に戻る。一方、モータ電流値Iが無負荷電流値Iを超えない場合(ステップS24:NO)、最低速回転数制御を継続する。
以上のモータ制御部24による制御を、作業者がトリガスイッチ22を離すまで行う。
図2に示すフローチャートに基づいてジグソーを動作させたときのモータ電流値Iの変化とストローク数とのタイムチャートの一実施例を図3に示す。本実施例では、ダイヤル23の値は5、オービタルの数値は3で、被加工部材を木材とする。
時刻tでトリガスイッチ22をオンにし、時刻tにモータ電流値Iは、無負荷電流値Iになる。時刻tに木材の切断を開始するので、モータ電流値IはI(I>I)に上昇する。時刻tから時刻tまで、任意にハンドル21を押して被加工部材に対する荷重を低下させるので、モータ電流値IはI(I>I>I)まで低下するが、ΔIが小さいため、モータの駆動は最低速回転数制御には移行せず、ストローク数は変化しない。
次に、時刻tから時刻tにかけて無負荷電流値Iまでモータ電流値Iが低下する。直前に検出したモータ電流値Iとの差分ΔIが所定の値ΔIより大きければ、最低速回転数制御に移行し、モータ電流値Iは、最小電流値Iまで低下される。時刻tで再び被加工部材の切断を開始するので、負荷によるモータ電流値Iの増加を検知して時刻tで最低速回転数制御を解除し、ストローク数を元に戻している。
上記実施の形態では、モータ3を起動させてから時間tの経過を待って検出されたモータ電流Iに基づく制御を開始しているので、モータ3の起動に起因するモータ電流Iの減少によるストローク数の低減を防止することができる。
また、モータ電流値Iの無負荷電流値I以下への低下と、そのときのモータ電流値の低下の差分との2つの現象の発生を判断して、ストローク数を低減させているので、被加工部材の材質の変化や、加工形状の複雑さに起因して緩やかなモータ電流値Iの低下が生じた場合に、ストローク数の低減を防止することができる。従って、被加工部材の切断を安定して継続することができる。
さらに、被加工部材の切り落としによりモータ電流値Iが無負荷電流値Iに低下した場合、被加工部材を切断しないブレード6の回転数が下がるので、ジグソー1の振動を抑制することができる。
また、最低速回転数制御においてモータ電流値Iの上昇を検出したときに、最低速回転数制御を解除しブレード6のストローク数を元に戻して切断作業を再開するので、被加工部材の切り落とし毎にトリガスイッチ22をオフにしなくても、ブレードのストローク数を下げることが可能である。さらに、被加工部材に低速で往復動するブレードを当接するだけで、トリガスイッチ22を再びオンとすることなく、切断作業を再開することができる。
次に、モータ制御部24によるモータ3の制御の第2の実施例について、図1、4及び5を参照して以下に説明する。
一般に、ジグソー1では、ブレード6が下死点から上死点に移動する間に、刃部6Aが被加工部材に食い込んで被加工部材を切断するようになっている。逆に、ブレード6が上死点から下死点に移動する間、刃部6Aは加工部材を切断しない。上記の第1の実施例では、ブレード6の往復動に伴い変化する位置とは無関係にモータ電流Iを制御したが、本実施例では、実際に切断作業が行われ得るブレード6の下死点から上死点に移動するまでのモータ電流Iを検出してモータ3を制御する。
図4に示すように、ジグソー1は、ハウジング2内に、ブレード6の位置を検出するための検出機構60を検出手段として有する。図4は、図1に示すIV−IV方向からみた運動変換機構5の上面図である。支持軸50の周囲に設けられたギア部51に磁石61a,61bが支持軸50に対し非対称に設けられている。一方、ギア部51に設けられた磁石61a,61bと対向する支持軸50を支持するベース面55には、磁石61a,61bの各々と反応するセンサ62a,62bが設けられている。センサ62a,62bは、ブレード6が往復動して上死点通過時には、センサ62aが磁石61aに対向して反応することにより上死点通過を検知するようになっている。一方、下死点通過時には、センサ62bが磁石61bに対向して反応することにより下死点通過を検知するようになっている。
電流検出回路は、所定のサンプリングタイミングΔtでモータ3を流れるモータ電流値Iを検出し、検出したモータ電流値Iをモータ制御部24内に設けられた内部メモリ(図示せず)に記憶する。また、モータ制御部24は、ブレード6が下死点から上死点まで移動する間に限り、モータ電流値Iの無負荷電流値以下の低下の有無と差分の計算とを行う。
以下、モータ制御部24によるモータ3の制御について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
トリガスイッチ22をオンにすると、モータ3にモータ電流Iが流れ始める(S30)。同時に、電流検出回路は、所定のサンプリングタイミングΔtでのモータ電流値Iの検出を開始する(S32)。なお、電流検出回路によるモータ電流値Iの検出は、トリガスイッチ22がオフにされるまで行われる。
次に、トリガスイッチ22のオンから時間tが経過するまで待機する(S34)。
時間tの経過後(S34:YES)、ステップS36にて、モータ電流値Iを検出し、検出されたモータ電流値Iが無負荷電流値Iよりも大きいか否かを判断する。モータ電流値Iが無負荷電流値Iよりも大きければ(S36:YES)、ブレード6による被加工部材の切断が行われていると判断してステップS38に進む。一方、モータ電流値Iが無負荷電流値I以下であれば(S36:NO)、ブレード6による被加工部材の切断が行われていないと判断して切断作業が開始されるまで待機する。
ステップS38では、ブレード6が下死点から上死点への移動中であるか否かを判断する。ブレード6が下死点から上死点へ移動している場合(ステップS38:YES)、刃部6Aによる切断が行われているとして、ステップS40に進む。ブレード6が下死点から上死点へ移動していない場合(ステップS38:NO)は、ステップS38に戻り、ブレード6が下死点から上死点へ移動するまで待機する。
ステップ40では、モータ電流値Iを検出し、検出されたモータ電流値Iが無負荷電流値I以下であるかどうかを判断する。モータ電流値Iが無負荷電流値Iより大きければ(S40:NO)、切断作業が適切に継続していると判断してステップS38に戻る。一方、モータ電流値Iが無負荷電流値I以下であれば(S40:YES)、ステップS42に進む。
モータ電流値Iの無負荷電流値I以下への低下が検出された場合(S40:YES)、ステップS42では、ステップS40にて検出したモータ電流値Iと直前のタイミングで検出したモータ電流値との差分ΔIを算出し、差分ΔIが最小勾配値ΔI以上であるかいなかを判別する。
差分ΔIが最小勾配値ΔI未満である場合(S42:NO)、モータ電流値Iの低下は切り落とし終了またはブレード破損のいずれでもないと判断して、ステップS38に戻る。一方、差分ΔIが最小勾配値ΔI以上である場合(S42:YES)、切り落とし終了またはブレード破損のいずれかが発生したと判断してステップS44に進む。
ステップS44では、モータの最低速回転数制御を行う。最低速回転数制御では、被加工部材の切断が終了、又はブレード6の破損が生じていると判断したため、ブレード6のストローク数を下げるために、モータ電流値Iを、モータ3の最低速回転を可能とするモータ最小電流値I(I<I)にまで低下させる。負荷が変化せずにモータ電流値Iがモータ最小電流値Iとなるために、モータ最小電流値Iに応じてモータ3の回転数は減少し、ストローク数も減少する。ブレード6のストローク数が小さいために、ブレード6が破損した場合では折れ残ったブレード6が不意に被加工部材に当接して被加工部材を損傷することを防止できる。また、被加工部材を切り落とした場合は、ブレード6のストロークに起因するジグソーそのものの振動を抑制することができる。
次に、ステップS46に進み、モータ電流値Iを検出し、検出されたモータ電流値Iが無負荷電流値Iを上回るか否かを判断する。モータ電流値Iが無負荷電流値Iを上回る場合(ステップS46:YES)、往復動するブレード6が被加工部材に当接して切断作業を開始したと判断して、モータの最低速回転数制御を解除することによってストローク数を元の数に戻し(ステップS48)、ステップS38に戻る。一方、モータ電流値Iが無負荷電流値Iを超えない場合(ステップS46:NO)、最低速回転数制御を継続する。
以上のモータ制御部24による制御を、作業者がトリガスイッチ22を離すまで行う。
上記の第2の実施例では、第1の実施例の効果に加え、ブレード6が実際の切断作業を行いうる下死点から上死点まで移動する間にモータ3に流れるモータ電流Iに基づいて、モータ電流値Iの急峻な低下を検出するようにしているので、より正確な制御を行うことができる。
なお、無負荷電流値I及びΔIの値は、上記の実施の形態においてしめすものに限定されず、ジグソー1の機械的な特性のみならず、被加工部材の材質や形状に応じて変更することもできる。
また、本実施の形態では、電動工具としてジグソーについて説明したがこれに限らず、先端工具を往復動させるセイバーソー(レシプロソー)等にも適用することができる。
また、先端工具は、ブレードに限定されず、往復動により被加工部材に対して加工を施す工具を備える電動工具に対しても本発明を適用できる。
上記実施の形態では、モータ電流値が、無負荷電流値以下に低下したことを検出したとき、及び、モータ電流値が、所定時間内に所定値以上低下したことを検出したときに、モータの回転速度を低下させることとしたが、いずれか一方の条件を検出したときに、モータの回転速度を低下させることとしても良い。
また、上記実施の形態では、作業者に対して制御手段による制御でモータの回転速度が変更になったことを認識させることができるように、上記条件を検出したときに、モータの回転速度を低下させることとしたが、上記条件を検出した時に、モータを停止することとしても良い。この構成の場合には、モータを停止させると共に、制御手段による制御でモータが停止したことを作業者に認識させるための、ライトなどの表示手段を設けるのが望ましい。なお、継続した作業を可能とし作業性を向上させるためには、上述のように上記条件を検出した時に、モータの回転速度を低下させながらも、切断作業の再開を検出した際にモータの回転速度を上昇させる構成とすることが望ましい。
また、モータをブラシレスモータとする場合、ブラシレスモータの制御を行うためにモータ回転子の位置検出を行う位置検出手段を用いて、制御手段がブレードの下死点及び上死点の位置を推測し、ブレードの下死点から上死点に移動するまでのモータ電流を検出して制御する構成とすることが望ましい。また、プランジャの位置やプランジャが下死点又は上死点に位置したことを検出するセンサを設けて、ブレードの下死点から上死点に移動するまでのモータ電流値を検出して制御する構成としても良い。
本発明は、被加工部材を加工する先端工具が往復動する適宜のタイプの電動工具に利用することができる。
1 ジグソー
3 モータ
5 運動変換機構
6 ブレード
24 モータ制御部

Claims (11)

  1. モータと、
    前記モータの回転を往復動に変換し、前記往復動を被加工部材を切断する先端工具に伝達する変換機構と、
    前記モータを流れるモータ電流値を検出する電流検出手段と、
    前記モータの駆動を制御する制御手段と、
    を備えた電動工具であって、
    前記電流検出手段は、前記モータを起動させてから所定時間の経過後に前記モータ電流値の検出を開始し、
    前記制御手段は、前記モータ電流値が、前記先端工具が前記被加工部材を切断せずに往復動するときに前記モータに流れる無負荷電流値以下に低下したことを検出したときに、前記モータの回転速度を低下させることを特徴とする電動工具。
  2. 前記電流検出手段が前記モータ電流値の前記無負荷電流値からの増加を検出したときに、前記制御手段は、前記モータの回転速度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記先端工具をオービタル運動させる駆動機構をさらに有し、
    前記無負荷電流値は、前記先端工具の単位時間あたりの往復動の回数及びオービタル運動の少なくとも一方に応じて設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 往復動する前記先端工具の位置を検出する検出手段をさらに有し、
    前記電流検出手段は、前記先端工具が下死点から上死点に移動する間のモータ電流値を検出することを特徴とする請求項1から3までのいずれか一に記載の電動工具。
  5. 前記先端工具はブレードであることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一に記載の電動工具。
  6. 前記制御手段は、前記モータ電流値が、前記無負荷電流値以下に低下したことを検出し、且つ所定時間内に所定値以上低下したことを検出したときに、前記モータの回転速度を低下させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一に記載の電動工具。
  7. モータと、
    前記モータの回転を往復動に変換し、前記往復動を被加工部材を切断する先端工具に伝達する変換機構と、
    前記モータを流れるモータ電流値を検出する電流検出手段と、
    前記モータの駆動を制御する制御手段と、
    を備えた電動工具であって、
    前記電流検出手段は、前記モータを起動させてから所定時間の経過後に前記モータ電流値の検出を開始し、
    前記制御手段は、前記モータ電流値が、所定時間内に所定値以上低下したことを検出したときに、前記モータの回転速度を低下させることを特徴とする電動工具。
  8. 前記電流検出手段が前記モータ電流値の所定値以上の増加を検出したときに、前記制御手段は、前記モータの回転速度を増加させることを特徴とする請求項7に記載の電動工具。
  9. 前記先端工具をオービタル運動させる駆動機構をさらに有し、
    前記所定値は、前記先端工具の単位時間あたりの往復動の回数及びオービタル運動の少なくとも一方に応じて設定されることを特徴とする請求項7に記載の電動工具。
  10. 往復動する前記先端工具の位置を検出する検出手段をさらに有し、
    前記電流検出手段は、前記先端工具が下死点から上死点に移動する間のモータ電流値を検出することを特徴とする請求項7から9までのいずれか一に記載の電動工具。
  11. 前記先端工具はブレードであることを特徴とする請求項7から10までのいずれか一に記載の電動工具。
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