JP2015091078A - 印刷装置、及び、印刷制御システム - Google Patents

Abstract

【課題】印刷装置と印刷制御装置とがネットワークを介して通信する印刷制御システムについて、印刷装置、及び、印刷制御システムを、装置間がネットワークを介して通信する構成に対応させる。
【解決手段】印刷装置１２は、印刷を行う印刷部１８と、印刷制御データに基づいて印刷部１８を制御する印刷制御部１７と、印刷制御データと異なるステータスデータを送受信して制御データに基づく処理を行うステータス管理部２１と、印刷制御部１７が送信する印刷結果データに印刷制御部１７の機能部識別情報を付加する通信制御部１５と、通信制御部１５で印刷制御部１７の機能部識別情報が付加された印刷データを送信する通信部１６と、を有する。
【選択図】図３

Description

本発明は、印刷装置、及び、印刷制御システムに関する。

従来、印刷制御装置の制御の下、印刷装置によって印刷媒体に印刷し、レシートを発行する印刷制御システムが知られている（例えば、特許文献１参照）。この種の印刷制御システムでは、印刷装置と、印刷制御装置とがネットワークを介して接続され、当該ネットワークを介して通信する。

特開２０１１−１０８０９７号公報

上述した印刷制御システムのように、印刷装置と印刷制御装置とがネットワークを介して通信するシステムを構築する場合、印刷装置、及び、システムを、印刷機能を有する印刷装置と印刷制御装置とがネットワークを介して通信する構成に対応させる必要がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、印刷装置と印刷制御装置とがネットワークを介して通信する印刷制御システムについて、印刷装置、及び、印刷制御システムを、装置間がネットワークを介して通信する構成に対応させることを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明の印刷装置は、印刷を行う印刷部と、印刷データの送受信を行い、前記印刷部を制御する印刷制御部と、前記印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく制御を行う機能部と、前記印刷制御部が送信する前記印刷データに、前記印刷制御部の識別情報を付加する通信制御部と、前記通信制御部で前記印刷制御部の識別情報が付加された前記印刷データを送信する通信部と、を有することを特徴とする。
本発明の構成によれば、印刷装置は、印刷データの送受信を行い、印刷部を制御する印刷制御部と、印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく処理を行う機能部とを有している。そして、印刷装置の通信制御部は、印刷制御部が送信する印刷データに、印刷制御部の識別情報を付加し、印刷装置の通信部は、識別情報が付加された印刷データを送信する。このため、ネットワークを介して印刷データを受信した印刷制御装置等の外部装置は、印刷データに付加された印刷制御部の識別情報に基づいて、受信した印刷データが、印刷装置が有する複数の機能部のうち、印刷制御部が送信したものであることを判別できる。そして、外部装置は、印刷データが印刷制御部が送信したものであることに基づいた対応する処理を実行できる。つまり、上記構成によれば、印刷制御システムに含まれる印刷装置を、当該印刷装置が印刷制御部、及び、印刷制御部と異なる機能の機能部の複数の機能部を有することに対応させ、また、印刷装置と、印刷制御装置等の外部装置とがネットワークを介して通信する構成に対応させることができる。

また、前記通信制御部は、前記機能部が送信する前記制御データに、前記機能部の識別情報を付加し、前記通信部は、前記機能部の識別情報が付加された前記制御データを送信する。
本発明の構成によれば、印刷装置からネットワークを介して制御データを受信した印刷制御装置等の外部装置は、制御データに付加された機能部の識別情報に基づいて、受信した制御データが、印刷装置が有する複数の機能部のうち、印刷制御部とは異なる機能に係る機能部が送信したものであることを判別できる。そして、外部装置は、制御データが印刷制御部とは異なる機能に係る機能部が送信したものであることに基づいた対応する処理を実行できる。

また、前記印刷装置の識別情報である印刷装置識別情報を記憶する記憶部を有し、前記通信制御部は、前記印刷制御部が送信する前記印刷データに印刷装置識別情報を付加し、前記通信部は、印刷装置識別情報が付加された前記印刷データを送信する。
本発明の構成によれば、印刷装置からネットワークを介して印刷装置識別情報、及び、印刷制御部の識別情報が付加された印刷データを受信した印刷制御装置等の外部装置は、これら識別情報に基づいて、印刷データを送信した印刷装置、及び、印刷データを送信した機能部が印刷制御部であること、を判別できる。そして、外部装置は、上記判別結果に応じて対応する処理を実行できる。

また、前記通信部は、非同期の双方向通信で前記印刷データ、及び前記制御データを送信する。
本発明の構成によれば、印刷装置は、必要に応じて、任意のタイミングで、印刷制御部が送信した印刷データを、非同期の双方向通信で印刷制御装置等の外部装置に送信して、外部装置に印刷データに基づく処理を実行させることができる。また、印刷装置は、必要に応じて、任意のタイミングで、非同期の双方向通信により外部装置との間で制御データを送受信して、対応する機能部により制御データに基づく対応する処理を実行できる。

また、本発明の印刷装置は、印刷を行う印刷部と、印刷データに識別情報を付加し、識別情報を付加した前記印刷データを送信する印刷制御部と、前記印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく処理を行う機能部と、前記印刷制御部で前記印刷制御部の識別情報が付加された前記印刷データを送信する通信部と、有することを特徴とする。
本発明の構成によれば、印刷装置は、印刷データの送受信を行い、印刷部を制御する印刷制御部と、印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく処理を行う機能部とを有している。そして、印刷装置の印刷制御部は、送信する印刷データに、印刷制御部の識別情報を付加し、印刷装置の通信部は、識別情報が付加された印刷データを送信する。このため、ネットワークを介して印刷データを受信した印刷制御装置等の外部装置は、印刷データに付加された印刷制御部の識別情報に基づいて、受信した印刷データが、印刷装置が有する複数の機能部のうち、印刷制御部が送信したものであることを判別できる。そして、外部装置は、印刷データが印刷制御部が送信したものであることに基づいた対応する処理を実行できる。つまり、上記構成によれば、印刷制御システムに含まれる印刷装置を、当該印刷装置が印刷制御部、及び、印刷制御部と異なる機能の機能部の複数の機能部を有することに対応させ、また、印刷装置と、印刷制御装置等の外部装置とがネットワークを介して通信する構成に対応させることができる。

また、前記機能部は、送信する前記制御データに前記機能部の識別情報を付加し、前記通信部は、前記機能部で前記機能部の識別情報が付加された前記制御データを送信する。
本発明の構成によれば、印刷装置からネットワークを介して制御データを受信した印刷制御装置等の外部装置は、制御データに付加された機能部の識別情報に基づいて、受信した制御データが、印刷装置が有する複数の機能部のうち、印刷制御部とは異なる機能に係る機能部が送信したものであることを判別できる。そして、外部装置は、制御データが印刷制御部とは異なる機能に係る機能部が送信したものであることに基づいた対応する処理を実行できる。

また、本発明の印刷制御システムは、印刷を行う印刷部、印刷データに基づいて前記印刷部を制御する印刷制御部、前記印刷データと異なる制御データを送受信して制御データに基づく処理を行う機能部、前記印刷制御部が送信する前記印刷データに前記印刷制御部の識別情報を付加する通信制御部、及び前記通信制御部で前記印刷制御部の識別情報が付加された前記印刷データを送信する通信部を有する印刷装置と、送信された前記印刷データに基づいて処理を行う印刷データ処理部、送信された前記制御データに基づいて処理を行う処理部、及び前記印刷データに付加された前記印刷制御部の識別情報に基づいて前記印刷データ処理部へ前記印刷データを送信する通信管理部を有する印刷制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、印刷装置は、印刷データの送受信を行い、印刷部を制御する印刷制御部と、印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく処理を行う機能部とを有している。そして、印刷装置の通信制御部は、印刷制御部が送信する印刷データに、印刷制御部の識別情報を付加し、印刷装置の通信部は、識別情報が付加された印刷データを送信する。印刷データを受信した印刷制御装置の通信管理部は、印刷データに付加された印刷制御部の識別情報に基づいて、受信した印刷データを、対応する印刷データ処理部に送信する。つまり、印刷装置が送信した印刷データは、印刷制御装置において印刷データ処理部に送信され、印刷データ処理部により対応する処理が実行される。つまり、上記構成によれば、印刷制御システムを、当該印刷装置が印刷制御部、及び、印刷制御部と異なる機能の機能部の複数の機能部を有することに対応させ、また、印刷装置と、印刷制御装置とがネットワークを介して通信する構成に対応させることができる。

また、前記印刷装置の前記通信制御部は、前記機能部が送信する前記制御データに、前記機能部の識別情報を付加し、前記印刷装置の前記通信部は、前記機能部の識別情報が付加された前記制御データを送信し、前記印刷制御装置の前記通信管理部は、前記制御データに付加された前記機能部の識別情報に基づいて前記機能部へ前記制御データを送信する。
本発明の構成によれば、印刷装置が送信した制御データは、印刷制御装置において機能部に送信され、機能部により対応する処理が実行される。

第１実施形態に係る制御システムの構成を示す図。 制御サーバーと、印刷装置と間に確立される通信経路を示す図。 制御サーバー、印刷装置の機能的構成を示すブロック図。 制御サーバー、印刷装置の動作を示すフローチャート。 制御サーバー、印刷装置の動作を示すフローチャート。 制御サーバー、印刷装置の動作を示すフローチャート。 制御サーバー、印刷装置の動作を示すフローチャート。 第２実施形態に係る制御サーバー、印刷装置の機能的構成を示すブロック図。

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
＜第１実施形態＞
図１は、本実施形態に係る制御システム１（印刷制御システム）の構成を示す図である。
図１に示すように、制御システム１は、制御サーバー１０（印刷制御装置）を備え、この制御サーバー１０にインターネット等のネットワークＧＮを介して複数の店舗システム１１が接続される。
店舗システム１１は、スーパーマーケットや、コンビニエンスストア、デパート、飲食店等の店舗に適用されたシステムである。店舗システム１１は、少なくとも、店舗に来店した顧客に対してレシートを発行する機能を備える。
店舗システム１１は、印刷媒体に印刷する印刷機能を有し、レシートを発行可能な１又は複数の印刷装置１２を備える。印刷装置１２は、店舗内に構築されたローカルエリアネットワークＬＮに接続される。このローカルエリアネットワークＬＮには、ネットワークルーターや、モデム等の通信機器を含んで構成されたネットワーク通信制御装置１３が接続される。印刷装置１２は、このネットワーク通信制御装置１３を介して、ネットワークＧＮにアクセスする。例えば、店舗システム１１Ａは、スーパーマーケットＳＭに適用されたシステムである。スーパーマーケットＳＭには、複数のレジカウンターＲＣが設けられ、各レジカウンターＲＣには、印刷装置１２が設けられる。店舗システム１１Ａに係る印刷装置１２は、ローカルエリアネットワークＬＮに接続され、ネットワーク通信制御装置１３を介して、ネットワークＧＮにアクセスする。
本実施形態に係る制御システム１では、店舗システム１１の印刷装置１２が、制御サーバー１０との間で通信経路を確立し、制御サーバー１０と、通信する。そして、印刷装置１２は、制御サーバー１０の制御の下、印刷に係る処理を実行する。

図２は、制御システム１における制御サーバー１０と、印刷装置１２との間に確立される通信経路を示す図である。
図２に示すように、制御システム１において、制御サーバー１０と、各店舗システム１１の印刷装置１２との間には、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔのＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴ（通信経路）が確立される。
なお、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔとは、ネットワークを介して接続されたサーバーと、クライアントとの間で、非同期な双方向通信を可能とする通信規格の１つである。ＷｅｂＳｏｃｋｅｔでは、サーバーとクライアントがＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立した後は、データの送受信を、当該コネクションによりプロトコルを用いて行う。このため、データの送信が発生する度に、コネクションを確立する必要がない。
また、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴとは、当該コネクションで接続された印刷装置１２と、制御サーバー１０との間で、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔのプロトコル、手続きに従ってデータを送受信する論理的な通信経路のことである。従って、印刷装置１２と、制御サーバー１０との間で、所定のハンドシェイクが行われ、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立した後は、印刷装置１２と、制御サーバー１０とは、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、非同期にデータを送受信できる。つまり、制御サーバー１０は、任意のタイミングで、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで印刷装置１２にデータを送信でき、また、印刷装置１２は、任意のタイミングで、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで制御サーバー１０にデータを送信できる。
また、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信とは、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより印刷装置１２と、制御サーバー１０との間で行われる、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔのプロトコル、手続きに従った非同期な双方向通信のことである。
制御サーバー１０、及び、印刷装置１２は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで、非同期で双方向通信する。すなわち、制御サーバー１０は、クライアントとしての印刷装置１２からリクエストを受けることなく、任意のタイミングで、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで印刷装置１２に対してデータをプッシュ送信できる。従って、制御サーバー１０は、任意のタイミングで、印刷装置１２を制御して、印刷媒体に印刷させることができる。同様に、印刷装置１２は、任意のタイミングで、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで制御サーバー１０に対してデータをプッシュ送信できる。

本実施形態において、制御サーバー１０は、いわゆるクラウドシステムにおけるクラウドサーバーである。すなわち、制御サーバー１０は、演算処理機能を有し、印刷装置１２の要求等をトリガーとして所定の演算処理を実行し、演算処理の結果に基づくデータを、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで印刷装置１２に送信する。
なお、図２では、制御サーバー１０を、１つのブロックによって表現しているが、これは、制御サーバー１０が単一のサーバー装置により構成されることを意味するものではない。例えば、制御サーバー１０は、複数のサーバー装置を含んで構成されたものであってもよく、所定のシステムの一部の機能により実現されるサーバーであってもよい。すなわち、後述する各種処理を実現可能な構成であれば、その形態を問わない。
また、本実施形態では、制御サーバー１０と、印刷装置１２との間で、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信を行う。しかしながら、これら装置が、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信に代えて、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信と同様な非同期な双方向通信を行う構成であってもよい。

このように、制御システム１は、印刷機能が実装された印刷装置１２が、複数台（例えば、１０００台）、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、制御サーバー１０との間で通信可能に接続された構成である。
このような構成のため、以下の効果を得ることができる。
すなわち、制御サーバー１０は、複数の店舗システム１１に接続された複数の印刷装置１２から受信したデータに基づく情報を収集し、管理、分析できる。このため、有益な情報を蓄積することができる。蓄積した情報は、いわゆるビッグデータとして活用可能である。
また、店舗システム１１の構築の簡易化、及び、低コスト化を図ることが可能となる。すなわち、制御システム１では、印刷装置１２がＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで制御サーバー１０に接続される。このため、制御サーバー１０が提供するサービスを利用して、制御サーバー１０の制御の下、印刷装置１２に各種処理を実行させることが可能である。従って、店舗システム１１を構築する管理者は、店舗システム１１の構築に際し、印刷装置１２を所望の場所に設置した上で、印刷装置１２をネットワークＧＮに接続する、という簡易な作業を行えばよい。これにより、制御サーバー１０が提供するサービスを利用して、印刷装置１２に所望の処理、例えば、レシートの発行に係る処理を実行させることが可能となる。
また、制御サーバー１０に、異なる店舗システム１１の印刷装置１２がＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで接続されるため、制御サーバー１０は、複数の店舗システム１１の複数の印刷装置１２を管理できる。また、制御サーバー１０は、複数の店舗システム１１の複数の印刷装置１２を動作させることが可能となる。

図３は、本実施形態に係る印刷装置１２、及び、制御サーバー１０の機能的構成を示すブロック図である。
図３に示すように、印刷装置１２は、通信制御部１５と、通信部１６と、印刷制御部１７と、印刷部１８と、ステータス管理部２１(機能部)と、ステータス監視機構２２と、印刷装置記憶部１９と、を備える。
通信制御部１５、通信部１６、印刷制御部１７、及び、ステータス管理部２１の機能については後述する。
印刷部１８は、印刷媒体に印刷する印刷機構、印刷媒体を搬送する搬送機構、印刷媒体を切断する切断機構等の印刷に係る機構、及び、各機構の制御に係る制御基板等を備える。
ステータス監視機構２２は、印刷装置１２のカバーの開閉状態を検出するセンサーや、エラーの発生の有無等、印刷装置１２の状態を検出するセンサー、機構等を備え、検出結果を、ステータス管理部２１に送信する。
印刷装置記憶部１９は、不揮発性メモリーを備え、各種データを記憶する。印刷装置記憶部１９には、通信先情報データ１９ａと、印刷装置識別情報データ１９ｂと、機能部管理データベース１９ｃと、が記憶されるが、これらデータについては後述する。
印刷装置１２は、印刷制御部１７、及び、ステータス管理部２１の２つの機能ブロックを備える。これら機能ブロックは、別の機能を有する機能ブロックである。

一方、図３に示すように、制御サーバー１０は、通信管理部２５と、接続部２６と、印刷データ処理部２７と、ステータス処理部２９（処理部）と、制御サーバー記憶部２８と、を備える。
通信管理部２５、接続部２６、印刷データ処理部２７、及び、ステータス処理部２９の機能については、後述する。
制御サーバー記憶部２８は、不揮発性メモリーを備え、各種データを記憶する。制御サーバー記憶部２８には、コネクション管理データベース２８ａと、処理部管理データベース２８ｂと、が記憶されるが、これについては後述する。
制御サーバー１０は、印刷データ処理部２７、及び、ステータス処理部２９の２つの機能ブロックを備える。これら機能ブロックは、別の機能を有する機能ブロックである。

なお、図３では、制御サーバー１０と、制御サーバー１０に接続された１つの印刷装置１２との関係を示す。制御サーバー１０に、複数の印刷装置１２が接続される場合は、制御サーバー１０は、複数の印刷装置１２に対応して複数のＷｅｂＳｏｃｋｅｔインターフェースを備え、各印刷装置１２との間でＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立し、各印刷装置１２とＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴでＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信する。

次に、印刷装置１２の電源投入時における、印刷装置１２、及び、制御サーバー１０の動作について説明する。
図４は、印刷装置１２に電源が投入された後の印刷装置１２、及び、制御サーバー１０の動作を示すフローチャートであり、（Ａ）は印刷装置１２の動作を、（Ｂ）は制御サーバー１０の動作を示す。
なお、図４のフローチャートの処理のトリガーは、電源投入時に限らない。例えば、印刷装置１２がネットワークＧＮに通信可能に接続された場合や、ユーザーから指示があった場合等であってもよい。
また、以下の説明では、印刷装置１２は、対応する店舗システム１１のローカルエリアネットワークＬＮに接続され、ネットワークＧＮにアクセス可能であるものとする。

また、以下の説明において、印刷装置１２が備える通信制御部１５、印刷制御部１７、ステータス管理部２１、及び、制御サーバー１０が備える通信管理部２５、印刷データ処理部２７、ステータス処理部２９の各機能ブロックの機能は、例えば、以下のようにして実現される。
すなわち、例えば、これら機能ブロックは、オブジェクトである。オブジェクトとは、オブジェクト指向プログラミングで生成されるインスタンス、すなわち、データ、及び、メソッドの集合として定義されたソフトウェアの機能ブロックである。そして、これら機能ブロックの機能は、各機能ブロックに実装されたメソッドが呼び出されることによって実現される。
また例えば、これら機能ブロックの機能は、アプリケーションがＣＰＵ等のハードウェア資源によって読み出され実行されることによって、実現される。１つのアプリケーションにより１つの機能ブロックの機能が実現される構成であってもよい。また、１つのアプリケーションにより複数の機能ブロックの機能が実現される構成であってもよい。また、複数のアプリケーションにより１つの機能ブロックの機能が実現される構成であってもよい。
すなわち、各機能ブロックは、各機能をブロックとして表現したものであり、特定のアプリケーションや、ハードウェア等を意味するものではない。

図４（Ａ）に示すように、印刷装置１２の電源が投入されると（ステップＳＸ１）、通信制御部１５は、印刷装置記憶部１９にアクセスし、印刷装置記憶部１９に記憶される通信先情報データ１９ａを取得する（ステップＳＡ１）。
通信先情報データ１９ａとは、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔのＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの確立する際に、アクセスする制御サーバー１０のアドレス（ドメイン名や、ＩＰアドレス、パス名等）を示すデータである。ここで、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔでは、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの確立に当たり、クライアント（本例では、印刷装置１２）は、サーバー（本例では、制御サーバー１０）に対して、ＨＴＴＰ（Hypertext Transfer Protocol）でハンドシェイクを行う。当該ハンドシェイクにおいて、クライアントは、サーバーにメッセージを送信するが、通信先情報データ１９ａは、メッセージを送信するアドレスを示すデータである。
次いで、通信制御部１５は、通信先情報データ１９ａが示すドメイン名に基づいて、制御サーバー１０の通信管理部２５と共に、通信部１６と接続部２６との間に、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立する（ステップＳＡ２、ステップＳＢ１）。つまり、本実施形態に係る印刷装置１２は、ユーザーによる指示や、制御サーバー１０からの要求を受けることなく、電源の投入をトリガーとしてＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立する。
なお、通信部１６、及び、接続部２６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔの規格、手続きに従ってデータの送受信を行うＷｅｂＳｏｃｋｅｔインターフェースである。これら機能ブロックは、例えば、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔのライブラリーを利用して生成される。
通信制御部１５は、通信部１６にデータを送信すれば、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信で、データの送信を実行できる。
すなわち、通信部１６は、通信制御部１５から受信したデータについて、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔに従った処理を行って、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔに従った手続きでＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴによりデータを送信する機能を有する。また、通信部１６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより受信したデータについて、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔに従った処理を行って、通信制御部１５に送信する機能を有する。接続部２６についても同様である。
ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの確立に伴って、印刷装置１２、及び、制御サーバー１０は、非同期で、双方向通信できる。つまり、制御サーバー１０は、クライアントとしての印刷装置１２からリクエストを受けることなく、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴによりＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信で印刷装置１２にデータをプッシュ送信できる。

次いで、印刷装置１２の通信制御部１５は、印刷装置記憶部１９にアクセスし、印刷装置記憶部１９に記憶される印刷装置識別情報データ１９ｂを取得する（ステップＳＡ３）。印刷装置識別情報データ１９ｂとは、印刷装置１２の識別情報（以下、「印刷装置識別情報」）を示すデータである。印刷装置識別情報は、例えば、印刷装置１２の製造段階で、印刷装置１２に割り当てられるシリアル番号である。
次いで、通信制御部１５は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで、印刷装置識別情報データ１９ｂを送信する（ステップＳＡ４）。
図４（Ｂ）に示すように、制御サーバー１０の通信管理部２５は、印刷装置識別情報データ１９ｂを受信する（ステップＳＢ２）。
次いで、通信管理部２５は、制御サーバー記憶部２８に記憶されたコネクション管理データベース２８ａにアクセスする（ステップＳＢ３）。コネクション管理データベース２８ａとは、確立しているＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴについて、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの識別情報であるコネクション識別情報と、上述した印刷装置識別情報とを対応付けて記憶するデータベースである。
次いで、通信管理部２５は、コネクション管理データベース２８ａに１件のレコードを生成する。そして、通信管理部２５は、生成したレコードにおいて、ステップＳＢ１で確立したＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴのコネクション識別情報と、ステップＳＢ２で受信した印刷装置識別情報データ１９ｂが示す印刷装置識別情報とを対応付けて記憶する（ステップＳＢ４）。なお、通信管理部２５は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴが確立したときに、既に確立しているＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴのコネクション識別情報と異なる値のコネクション識別情報を生成する。ステップＳＢ４の処理により、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴと、印刷装置１２との対応関係が管理される。
このように、ユーザーによる指示や、制御サーバー１０からの要求を受けることなく、電源の投入をトリガーとしてＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立する。このような構成のため、ユーザーは、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立するために、煩雑な作業を行う必要がない。また、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを確立するために、専門的な知識も必要ない。また、電源投入後、すぐに、印刷装置１２を、制御サーバー１０の制御の下で各種処理を実行できる状態とすることができる。

以上のようにして、通信部１６と、接続部２６との間で、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴが確立する。これに伴って、印刷装置１２の印刷制御部１７と、制御サーバー１０の印刷データ処理部２７との間で、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴに基づく第１機能部間通信経路ＫＴ１が確立する。第１機能部間通信経路ＫＴ１は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを含んで構成された論理的な通信経路である。印刷制御部１７と、印刷データ処理部２７とは、第１機能部間通信経路ＫＴ１により、非同期の双方向通信を行うことが可能である。第１機能部間通信経路ＫＴ１により行われる非同期の双方向通信については後に詳述する。
また、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの確立に伴って、印刷装置１２のステータス管理部２１と、制御サーバー１０のステータス処理部２９との間で、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴに基づく第２機能部間通信経路ＫＴ２が確立する。第２機能部間通信経路ＫＴ２は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴを含んで構成された論理的な通信経路である。ステータス管理部２１と、ステータス処理部２９とは、第２機能部間通信経路ＫＴ２により、非同期の双方向通信を行うことが可能である。第２機能部間通信経路ＫＴ２により行われる非同期の双方向通信については後に詳述する。
なお、以下の説明では、印刷装置１２の機能部と、制御サーバー１０の処理部（後述）との間でデータが送受信される論理的な通信経路を総称して「機能部間通信経路ＫＴ」という。

ところで、図３に示すように、制御サーバー１０は、印刷データ処理部２７、及び、ステータス処理部２９の２つの機能ブロックを備える。以下、印刷データ処理部２７、及び、ステータス処理部２９を区別せずに表現する場合、これら機能ブロックを総称して「処理部」と表現する。
また、印刷装置１２は、印刷制御部１７、及び、ステータス管理部２１の２つの機能ブロックを備える。以下、印刷制御部１７、及び、ステータス管理部２１を区別せずに表現する場合、これら機能ブロックを総称して「機能部」と表現する。
そして、本実施形態に係る制御システム１では、対応関係にある処理部と、機能部とが、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴに基づく機能部間通信経路ＫＴで、非同期な双方向通信を行う。
ここで、機能部と、処理部とが対応するとは、処理部が送信したデータを機能部が処理でき、逆に、機能部が送信したデータを処理部が処理できる関係にあることをいう。従って、処理部は、対応関係にある機能部に対してデータを送信して、当該機能部に、当該機能部の機能に基づく処理を行わせることができる。また、機能部は、対応関係にある処理部に対してデータを送信して、当該処理部に、当該処理部の機能に基づく処理を行わせることができる。本例では、印刷装置１２の印刷制御部１７と、制御サーバー１０の印刷データ処理部２７とが対応する。また、印刷装置１２のステータス管理部２１と、制御サーバー１０のステータス処理部２９とが対応する。
なお、１つの機能部に対して、１つの処理部が対応する構成のほか、複数の機能部に対して、１つの処理部が対応する構成でもよい。この構成の場合において、１の処理部に対応する複数の機能部は、異なる印刷装置１２の機能部であってもよく、また、同一の印刷装置１２の機能部であってもよい。
以下、処理部と、機能部との間で行われるＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴに基づく機能部間通信経路ＫＴによる非同期な双方向通信について、具体例を挙げて説明する。

まず、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの確立後における印刷データ処理部２７と、印刷制御部１７との通信について、印刷データ処理部２７が第１機能部間通信経路ＫＴ１でデータを送信し、印刷制御部１７が当該データに基づく処理を行った後、第１機能部間通信経路ＫＴ１でデータを送信する場合を例にして説明する。
図５、図６は、印刷装置１２により印刷媒体に印刷するときの制御サーバー１０、及び、印刷装置１２の動作を示すフローチャートであり、（Ａ）は制御サーバー１０の動作を、（Ｂ）は印刷装置１２の動作を示す。
図５（Ａ）に示すように、印刷データ処理部２７は、印刷装置１２の制御に係る印刷制御データ（印刷データ）を生成し、通信管理部２５に送信する（ステップＳＣ１）。印刷制御データは、印刷装置１２に印刷させる情報が記述されたＸＭＬ（Extensible Markup Language）ファイルである。印刷制御データには、ＸＭＬのフォーマットで、印刷装置１２に印刷させる情報、例えば、画像データや、画像の位置を示す情報等が記述される。
また、印刷制御データには、印刷させる印刷装置１２の印刷装置識別情報が付加される。印刷データ処理部２７は、制御サーバー１０に接続された印刷装置１２の印刷装置識別情報を管理し、印刷制御データに、印刷をさせる印刷装置１２の印刷装置識別情報を付加する。
印刷装置識別情報は、印刷制御データのヘッダー等の制御情報が記述される領域における所定の領域に記述されてもよく、また、印刷制御データ内の所定のタグに記述されてもよい。
通信管理部２５は、制御サーバー記憶部２８に記憶されたコネクション管理データベース２８ａにアクセスする（ステップＳＣ２）。

次いで、通信管理部２５は、受信した印刷制御データに付加された印刷装置識別情報をキーとして、コネクション管理データベース２８ａにおいて、当該識別情報と対応付けられたＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴのコネクション識別情報を取得する（ステップＳＣ３）。ここで取得されたコネクション識別情報は、印刷させる印刷装置１２との間で確立されたＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴのコネクション識別情報である。
次いで、通信管理部２５は、受信した印刷制御データに、印刷データ処理部２７の処理部識別情報を付加する（ステップＳＣ４）。処理部識別情報とは、制御サーバー１０が備える処理部の識別情報であり、各処理部に対して、異なる値の処理部識別情報が割り当てられる。従って、印刷データ処理部２７と、ステータス処理部２９とには、異なる値の処理部識別情報が割り当てられる。
通信管理部２５は、通信管理部２５に対してデータを送信可能な処理部の処理部識別情報を管理する。従って、通信管理部２５は、１の処理部からデータを受信した場合に、当該１の処理部の処理部識別情報を取得し、受信したデータに付加することができる。
次いで、通信管理部２５は、印刷制御データを、ステップＳＣ３で取得したコネクション識別情報に対応する接続部２６に送信する（ステップＳＣ５）。
次いで、接続部２６は、受信した印刷制御データを、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔ通信で、プッシュ送信する（ステップＳＣ６）。

図５（Ｂ）に示すように、通信部１６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔで、印刷制御データを受信する（ステップＳＤ１）。
次いで、通信部１６は、通信制御部１５に、印刷制御データを送信する（ステップＳＤ２）。
通信制御部１５は、印刷制御データに付加された処理部識別情報を取得する（ステップＳＤ３）。
次いで、通信制御部１５は、機能部管理データベース１９ｃを参照する（ステップＳＤ４）。
機能部管理データベース１９ｃとは、印刷装置１２が備える各機能部について、機能部の機能部識別情報と、対応する処理部の処理部識別情報と、を対応付けて記憶するデータベースである。
機能部識別情報とは、印刷装置１２が備える機能部を識別する識別情報であり、各機能部に対して、異なる値の機能部識別情報が割り当てられる。従って、印刷制御部１７と、ステータス管理部２１とには、異なる値の機能部識別情報が割り当てられる。本例では、機能部管理データベース１９ｃにおいて、印刷制御部１７の機能部識別情報と、印刷データ処理部２７の処理部識別情報とが対応付けて記憶される。また、機能部管理データベース１９ｃにおいて、ステータス管理部２１の機能部識別情報と、ステータス処理部２９の処理部識別情報とが対応付けて記憶される。
次いで、通信制御部１５は、ステップＳＤ３で取得した処理部識別情報をキーとして、機能部管理データベース１９ｃにおいて、当該識別情報と対応付けられた機能部識別情報を取得する（ステップＳＤ５）。ステップＳＤ５で通信制御部１５が取得した機能部識別情報が示す機能部は、通信制御部１５が受信した印刷制御データを生成した印刷データ処理部２７に対応する機能部である。つまり、ステップＳＤ５で通信制御部１５が取得した機能部識別情報は、データを送信する機能部を示す機能部識別情報である。

次いで、通信制御部１５は、ステップＳＤ５で取得した機能部識別情報が示す機能部（本例では、印刷制御部１７）に、印刷制御データを送信する（ステップＳＤ６）。なお、通信制御部１５は、機能部識別情報と、機能部との関係を管理する。
次いで、印刷制御部１７は、受信した印刷制御データを、印刷部１８のコマンド体系の制御コマンドに変換する（ステップＳＤ７）。つまり、印刷制御部１７は、ＸＭＬファイルである印刷制御データを、印刷部１８の制御基板が解釈可能なコマンドに変換する。
次いで、印刷制御部１７は、制御コマンドを、印刷部１８に送信する（ステップＳＤ８）。
次いで、印刷部１８は、制御コマンドに基づいて、印刷媒体への印刷を実行する（ステップＳＤ９）。
このように、本実施形態では、印刷データ処理部２７は、第１機能部間通信経路ＫＴ１により、印刷制御部１７にデータを送信可能である。
また、このように、本実施形態では、印刷装置１２に印刷を実行させる事象が発生した場合に、印刷装置１２からのリクエストを受けることなく、制御サーバー１０は、印刷装置１２に印刷させることができる。印刷装置１２に印刷を実行させる事象が発生した場合とは、例えば、ユーザーからの指示があった場合や、通信可能に接続された外部機器からの要求があった場合、事前に定義した条件が成立した場合等、である。
このため、印刷装置１２から制御サーバー１０に対して間欠的にリクエストを送り、印刷装置１２に印刷をさせたい場合に、当該リクエストに応じて印刷制御データを送信する構成とした場合と比較して、より迅速に印刷を開始させることができる。また、制御サーバー１０がリクエストに対する保留状態を作る構成とした場合と比較して、リソースの消費を抑制できる。
以上、印刷データ処理部２７から印刷制御部１７に対して、第１機能部間通信経路ＫＴ１によりデータを送信する場合の処理について説明したが、ステータス処理部２９からステータス管理部２１に対して第２機能部間通信経路ＫＴ２によりデータを送信する場合も同様の処理が行われる。

図６（Ｂ）に示すように、印刷装置１２の印刷制御部１７は、印刷部１８の印刷結果に基づいて印刷結果データ（印刷データ）を生成する（ステップＳＤ１０）。印刷結果データとは、印刷部１８による印刷が成功したこと、又は、失敗したこと、失敗した場合はその原因等を示すデータである。
次いで、印刷制御部１７は、生成した印刷結果データを、通信制御部１５に送信する（ステップＳＤ１１）。
通信制御部１５は、受信した印刷結果データに、印刷装置識別情報、及び、印刷制御部１７の機能部識別情報を付加する（ステップＳＤ１２）。
なお、ステップＳＤ１２において、通信制御部１５は、印刷装置記憶部１９に記憶された印刷装置識別情報データ１９ｂを参照し、当該データに基づいて、印刷結果データに印刷装置識別情報を付加する。また、通信制御部１５は、通信制御部１５に対してデータを送信可能な機能部の機能部識別情報を管理し、１の機能部からデータを受信した場合、当該１の機能部の機能部識別情報を取得できる。
次いで、通信制御部１５は、印刷結果データを、通信部１６に送信する（ステップＳＤ１３）。
通信部１６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、受信した印刷結果データを、制御サーバー１０にプッシュ送信する（ステップＳＥ６）。

図６（Ａ）に示すように、接続部２６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで、印刷結果データを受信する（ステップＳＣ７）。
次いで、接続部２６は、受信した印刷結果データを、通信管理部２５に送信する（ステップＳＣ８）。
通信管理部２５は、印刷結果データに付加された印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報を取得する（ステップＳＣ９）。
次いで、通信管理部２５は、制御サーバー記憶部２８に記憶された処理部管理データベース２８ｂを参照する（ステップＳＣ１０）。
処理部管理データベース２８ｂとは、制御サーバー１０が備える各処理部について、処理部の処理部識別情報と、印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報の組合せと、を対応づけて記憶するデータベースである。

次いで、通信管理部２５は、ステップＳＣ３で取得した印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報の組合せをキーとして、処理部管理データベース２８ｂにおいて、当該識別情報の組合せと対応付けられた処理部識別情報を取得する（ステップＳＣ１１）。ここで通信管理部２５が取得した処理部識別情報は、通信管理部２５が受信したデータを送信する処理部の処理部識別情報である。
次いで、通信管理部２５は、ステップＳＣ１１で取得した処理部識別情報が示す処理部（本例では、印刷データ処理部２７）に印刷結果データを送信する（ステップＳＣ１２）。なお、通信管理部２５は、データを送信可能な処理部について、処理部識別情報を管理する。
次いで、印刷データ処理部２７は、受信した印刷結果データに基づいて、対応する処理を実行する（ステップＳＣ１３）。例えば、印刷データ処理部２７は、印刷結果を示す情報を、表示パネルに表示する。

このように、本実施形態では、印刷制御部１７は、第１機能部間通信経路ＫＴ１により、印刷データ処理部２７にデータを送信可能である。
また、本実施形態では、印刷装置１２の通信制御部１５は、印刷制御部１７が生成した印刷結果データに、印刷制御部１７の機能部識別情報を付加し、制御サーバー１０に送信する。制御サーバー１０の通信制御部１５は、印刷結果データを受信すると、当該データに付加された機能部識別情報に基づいて、当該データを印刷データ処理部２７に送信する。このため、印刷結果データは、印刷データ処理部２７に送信され、印刷データ処理部２７により対応する処理が行われる。

次いで、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴの確立後に、制御サーバー１０のステータス処理部２９と、印刷装置１２のステータス管理部２１とが第２機能部間通信経路ＫＴ２により行う通信について、ステータス管理部２１がデータを送信する場合を例にして説明する。
図７は、印刷装置１２の状態に変化があった場合における印刷装置１２、及び、制御サーバー１０の動作を示すフローチャートであり、（Ａ）は印刷装置１２の動作を、（Ｂ）は制御サーバー１０の動作を示す。
図７（Ａ）に示すように、印刷装置１２のステータス管理部２１は、ステータス監視機構２２の検出値を監視し、印刷装置１２の状態に変化があったか否かを監視する（ステップＳＥ１）。ステップＳＥ１において、例えば、ステータス管理部２１は、印刷装置１２のカバーが開状態から閉状態に変移したこと、または、閉状態から開状態に変移したことを監視する。
印刷装置１２の状態に変化があったことを検出した場合（ステップＳＥ１：ＹＥＳ）、ステータス管理部２１は、変化後の状態を示す情報を示すステータスデータ（制御データ）を、所定のフォーマットで生成する（ステップＳＥ２）。
次いで、ステータス管理部２１は、生成したステータスデータを、通信制御部１５に送信する（ステップＳＥ３）。
次いで、通信制御部１５は、受信したステータスデータに、印刷装置識別情報、及び、ステータス管理部２１の機能部識別情報を付加する（ステップＳＥ４）。
なお、ステップＳＥ４において、通信制御部１５は、印刷装置記憶部１９に記憶された印刷装置識別情報データ１９ｂを参照し、当該データに基づいて、ステータスデータに印刷装置識別情報を付加する。また、通信制御部１５は、通信制御部１５にデータを送信可能な機能部の機能部識別情報を管理し、１の機能部からデータを受信した場合、当該１の機能部の機能部識別情報を取得可能である。
次いで、通信制御部１５は、ステータスデータを、通信部１６に送信する（ステップＳＥ５）。
次いで、通信部１６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、ステータスデータを制御サーバー１０に送信する（ステップＳＥ６）。

図７（Ｂ）に示すように、接続部２６は、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、ステータスデータを受信する（ステップＳＦ１）。
次いで、接続部２６は、受信したステータスデータを、通信管理部２５に送信する（ステップＳＦ２）。
通信管理部２５は、ステータスデータに付加された印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報を取得する（ステップＳＦ３）。
次いで、通信管理部２５は、制御サーバー記憶部２８に記憶された処理部管理データベース２８ｂを参照する（ステップＳＦ４）。
次いで、通信制御部１５は、ステップＳＦ３で取得した印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報の組合せをキーとして、処理部管理データベース２８ｂにおいて、当該識別情報の組合せと対応付けられた処理部識別情報を取得する（ステップＳＦ５）。ここで通信制御部１５が取得した処理部識別情報は、通信制御部１５が受信したデータを送信する処理部の処理部識別情報である。
次いで、通信管理部２５は、ステップＳＦ５で取得した処理部識別情報が示す処理部（本例では、ステータス処理部２９）にステータスデータを送信する（ステップＳＦ６）。なお、通信管理部２５は、データを送信可能な処理部について、処理部識別情報を管理する。
次いで、ステータス処理部２９は、受信したステータスデータに基づいて、対応する処理を実行する（ステップＳＦ７）。すなわち、ステータス処理部２９は、印刷データ制御データ（印刷データ）と異なる制御データを処理する。
このように、本実施形態では、ステータス管理部２１は、第２機能部間通信経路ＫＴ２により、ステータス処理部２９にデータを送信可能である。
また、このように、本実施形態では、制御サーバー１０の通信管理部２５は、印刷装置１２から受信したデータについて、当該データに含まれる印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報に基づいて、送信先の処理部を切り替える。このような構成のため、印刷装置１２の機能部が送信したデータは、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで、制御サーバー１０に送信され、制御サーバー１０において、対応する処理部に送信される。データを受信した処理部は、対応する処理を実行する。
また、このように、本実施形態では、印刷装置１２のステータス管理部２１は、印刷装置１２の状態の変化があったことをトリガーとして、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで、ステータス処理部２９にステータスデータを送信可能である。

以上説明したように、本実施形態に係る制御システム１（印刷制御システム）は、印刷装置１２と、制御サーバー１０（印刷制御装置）と、を備えている。
印刷装置１２は、印刷を行う印刷部１８と、印刷データ（印刷制御データ）に基づいて印刷部１８を制御する印刷制御部１７と、印刷制御データと異なる制御データ（ステータスデータ）を送受信して制御データに基づく処理を行う機能部（ステータス管理部２１）と、印刷制御部１７が送信する印刷データ（印刷結果データ）に印刷制御部１７の機能部識別情報を付加する通信制御部１５と、通信制御部１５で印刷制御部１７の機能部識別情報が付加された印刷データを送信する通信部１６と、を有する。また、制御サーバー１０は、印刷装置１２により送信された印刷データ（印刷結果データ）に基づいて処理を行う印刷データ処理部２７と、印刷装置１２により送信された制御データ（ステータスデータ）に基づいて処理を行う処理部（ステータス処理部２９）と、印刷データ（印刷結果データ）に付加された印刷制御部１７の機能部識別情報に基づいて印刷データ処理部２７へ印刷データ（印刷結果データ）を送信する通信管理部２５と、を有する。
この構成によれば、印刷結果データを受信した制御サーバー１０の通信管理部２５は、印刷結果データに付加された印刷制御部１７の機能部識別情報に基づいて、受信した印刷結果データを、対応する印刷データ処理部２７に送信する。つまり、印刷装置１２が送信した印刷結果データは、制御サーバー１０において、機能部識別情報に基づいて、印刷データ処理部２７に送信され、印刷データ処理部２７により対応する処理が実行される。つまり、上記構成によれば、制御システム１、及び、印刷装置１２を、印刷装置１２が印刷制御部１７、及び、印刷制御部１７と異なる機能の機能部（ステータス管理部２１）の複数の機能部を有することに対応させ、また、印刷装置１２と、制御サーバー１０とがネットワークを介して通信する構成に対応させることができる。

また、本発明では、印刷装置１２の通信制御部１５は、ステータス管理部２１（機能部）が送信するステータスデータ（制御データ）に、ステータス管理部２１の機能部識別情報を付加し、印刷装置１２の通信部１６は、機能部識別情報が付加されたステータスデータを送信し、制御サーバー１０の通信管理部２５は、ステータスデータに付加された機能部識別情報に基づいて、ステータス管理部２１へステータスデータを送信する。
この構成によれば、印刷装置１２が送信したステータスデータは、制御サーバー１０において対応するステータス管理部２１に送信され、ステータス管理部２１により対応する処理が実行される。

また、本発明では、印刷装置１２は、印刷装置識別情報データ１９ｂを記憶する印刷装置記憶部１９を備える。そして、印刷装置１２の通信制御部１５は、印刷制御部１７が送信する印刷結果データに印刷装置識別情報を付加し、通信部１６は、印刷装置識別情報が付加された印刷結果データを送信する。
この構成によれば、印刷装置１２からネットワークを介して印刷装置識別情報、及び、印刷制御部１７の機能部識別情報が付加された印刷結果データを受信した制御サーバー１０は、これら識別情報に基づいて、印刷結果データを送信した印刷装置１２、及び、印刷結果データを送信した機能部が印刷制御部１７であること、を判別できる。そして、制御サーバー１０は、上記判別結果に応じて対応する処理を実行できる。

また、印刷装置１２と、制御サーバー１０とは、非同期の双方向通信で通信する。
この構成によれば、印刷装置１２は、必要に応じて、任意のタイミングで、印刷制御部１７が送信した印刷結果データを、非同期の双方向通信で制御サーバー１０に送信して、制御サーバー１０に印刷結果データに基づく処理を実行させることができる。また、印刷装置１２は、必要に応じて、任意のタイミングで、非同期の双方向通信により制御サーバー１０との間で制御データを送受信して、対応する機能部により制御データに基づく対応する処理を実行できる。

＜第２実施形態＞
次いで、第２実施形態について説明する。
以下の説明では、第１実施形態で説明した構成要素に対応する構成要素については、第１実施形態における符号と同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図８は、本実施形態に係る印刷装置１２、及び、制御サーバー１０の機能的構成を示すブロック図である。
上述した第１実施形態では、機能部が送信したデータに、通信制御部１５が印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報を付加していた。一方で、本実施形態では、機能部が、データに印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報を付加する。そして、機能部は、通信部１６にデータを送信して、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴで、制御サーバー１０にデータを送信する。
具体例を挙げて説明すると、印刷制御部１７は、印刷結果データ等のデータを送信する場合、データに、印刷装置識別情報、及び、印刷制御部１７の機能部識別情報を付加する。次いで、印刷制御部１７は、これら識別情報が付加されたデータを、通信部１６に送信する。これにより、これら識別情報が付加されたデータが、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、制御サーバー１０に送信される。
同様に、ステータス管理部２１は、データを送信する場合、データに、印刷装置識別情報、及び、ステータス管理部２１の機能部識別情報を付加する。次いで、ステータス管理部２１は、これら識別情報が付加されたデータを、通信部１６に送信する。これにより、これら識別情報が付加されたデータが、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクションＣＴにより、制御サーバー１０に送信される。
制御サーバー１０の通信管理部２５は、上述した第１実施形態と同様、受信したデータに付加された印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報の組合せにより、当該データを送信する処理部を切り替える。
このように、印刷装置１２の機能部が、送信するデータに、印刷装置識別情報、及び、機能部識別情報を付加する構成であってもよい。なお、上述したように、制御サーバー１０に１台の印刷装置１２が接続される場合は、機能部が、データに、機能部識別情報を付加する構成であってもよい。

なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
上述した実施形態では、印刷装置１２は店舗に構築された店舗システム１１に設けられていた。しかしながら、印刷装置１２は、必ずしも、店舗システム１１に設けられたものでなくてもよい。例えば、他のシステムに設けられたものであってもよい。
また、上述した実施形態では、制御サーバー１０から、印刷装置１２に対して、ＸＭＬファイルの印刷制御データを送信していたが、印刷制御データのデータ形式はＸＭＬでなくともよい。例えば、他のマークアップ言語で生成されたデータであってもよく、また、印刷部１８のコマンド体系の制御コマンドであってもよい。
また、図３に示す各機能ブロックはハードウェアとソフトウェアにより任意に実現可能であり、特定のハードウェア構成を示唆するものではない。また、印刷装置１２の各機能を、当該装置に外部接続される別の装置に持たせるようにしてもよい。また、印刷装置１２は、外部接続される記憶媒体に記憶させたプログラムを実行することにより、各種処理を実行してもよい。

１…制御システム（印刷制御システム）、１０…制御サーバー（印刷制御装置）、１２…印刷装置、１５…通信制御部、１６…通信部、１７…印刷制御部、１８…印刷部、２１…ステータス管理部（機能部）、２５…通信管理部、２７…印刷データ処理部、２９…ステータス処理部（処理部）、ＣＴ…ＷｅｂＳｏｃｋｅｔコネクション（通信経路）。

Claims (8)

1. 印刷を行う印刷部と、
   印刷データの送受信を行い、前記印刷部を制御する印刷制御部と、
   前記印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく制御を行う機能部と、
   前記印刷制御部が送信する前記印刷データに、前記印刷制御部の識別情報を付加する通信制御部と、
   前記通信制御部で前記印刷制御部の識別情報が付加された前記印刷データを送信する通信部と、
   を有することを特徴とする印刷装置。
2. 前記通信制御部は、前記機能部が送信する前記制御データに、前記機能部の識別情報を付加し、
   前記通信部は、前記機能部の識別情報が付加された前記制御データを送信する請求項１に記載の印刷装置。
3. 前記印刷装置の識別情報である印刷装置識別情報を記憶する記憶部を有し、
   前記通信制御部は、前記印刷制御部が送信する前記印刷データに印刷装置識別情報を付加し、
   前記通信部は、印刷装置識別情報が付加された前記印刷データを送信する請求項１または２に記載の印刷装置。
4. 前記通信部は、非同期の双方向通信で前記印刷データ、及び前記制御データを送信する請求項１乃至３のいずれか１項に記載の印刷装置。
5. 印刷を行う印刷部と、
   印刷データに識別情報を付加し、識別情報を付加した前記印刷データを送信する印刷制御部と、
   前記印刷データと異なる制御データの送受信を行い、制御データに基づく処理を行う機能部と、
   前記印刷制御部で前記印刷制御部の識別情報が付加された前記印刷データを送信する通信部と、有することを特徴とする印刷装置。
6. 前記機能部は、送信する前記制御データに前記機能部の識別情報を付加し、
   前記通信部は、前記機能部で前記機能部の識別情報が付加された前記制御データを送信する請求項５に記載の印刷装置。
7. 印刷を行う印刷部、印刷データに基づいて前記印刷部を制御する印刷制御部、前記印刷データと異なる制御データを送受信して制御データに基づく処理を行う機能部、前記印刷制御部が送信する前記印刷データに前記印刷制御部の識別情報を付加する通信制御部、及び前記通信制御部で前記印刷制御部の識別情報が付加された前記印刷データを送信する通信部を有する印刷装置と、
   送信された前記印刷データに基づいて処理を行う印刷データ処理部、送信された前記制御データに基づいて処理を行う処理部、及び前記印刷データに付加された前記印刷制御部の識別情報に基づいて前記印刷データ処理部へ前記印刷データを送信する通信管理部を有する印刷制御装置と、
   を備えることを特徴とする印刷制御システム。
8. 前記印刷装置の前記通信制御部は、前記機能部が送信する前記制御データに、前記機能部の識別情報を付加し、
   前記印刷装置の前記通信部は、前記機能部の識別情報が付加された前記制御データを送信し、
   前記印刷制御装置の前記通信管理部は、前記制御データに付加された前記機能部の識別情報に基づいて前記機能部へ前記制御データを送信する請求項７に記載の印刷制御システム。

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