JP2015089928A - 紫外線硬化型組成物および記録物 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、これらの方法では、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった問題があった。
他方、顔料または染料を含む組成物を、インクジェット法等の方法により、記録媒体に付与する記録方法が用いられている。このような方法では、微細なパターンの形成や、曲面部への記録にも好適に適用できるという点で優れている。また、近年、耐擦性、耐水性、耐溶剤性等を特に優れたものとするため等に、紫外線を照射すると硬化する組成物(紫外線硬化型組成物)が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
本発明の紫外線硬化型組成物は、重合性化合物と、金属粉末と、フッ素含有粉末とを含み、
前記金属粉末は、構成粒子としてフッ素系表面処理剤で表面処理されたものを含むものであり、
前記フッ素含有粉末の含有率が0.010質量%以上5.0質量%以下であることを特徴とする。
これにより、保存安定性に優れ、光沢感、耐擦性に優れたパターン(印刷部)の形成に好適に用いることのできる紫外線硬化型組成物を提供することができる。
これにより、紫外線硬化型組成物の保存安定性、および紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の耐擦性を、より高いレベルで両立することができる。
本発明の紫外線硬化型組成物では、前記フッ素含有粉末の構成粒子は、フッ素系高分子で構成された粒子、フッ素系表面処理剤で処理された無機微粒子のうち少なくとも一方を含むものであることが好ましい。
これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の耐擦性を特に優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の耐擦性を特に優れたものとすることができる。
本発明の紫外線硬化型組成物では、前記無機微粒子の構成材料は、シリカ、アルミナおよびチタニアよりなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
これにより、フッ素含有粉末の構成粒子の硬度をより高いものとすることができるとともに、フッ素系表面処理剤で処理を行いやすく、より高い緻密度での表面処理が可能となるため、紫外線硬化型組成物中のフッ素含有粉末の含有率をさらに低いものとした場合であっても、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の耐擦性、耐久性を十分に優れたものとすることができる。また、フッ素含有粉末の透明性を特に高いものとすることができるため、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の美的外観をより確実に優れたものとすることができる。
これにより、金属粉末とフッ素含有粉末の両者の表面特性(界面エネルギー、帯電状態等)が類似することにより、紫外線硬化型組成物中における分散の安定性が特に優れたものとなり、より長期にわたって粘度や粒度の増加を効果的により抑制することができる。
これにより、金属粉末の構成粒子の表面自由エネルギーをより効果的に低下させることができ、重合性化合物との間での界面エネルギーの差をより大きいものとし、疎水性相互作用がより強く働くこととなり、記録物の表面に、金属粉末をより効果的に配列させることができる。その結果、記録物の光沢感を特に優れたものとすることができる。
Alは、本来、各種金属材料の中でも特に優れた光沢感を呈するものであるが、紫外線硬化型組成物に、Alで構成された粒子を適用しようとした場合に、紫外線硬化型組成物の保存安定性は特に低いものとなり、ゲル化による粘度上昇による吐出安定性の低下等の問題が特に顕著に発生することを本発明者は見出していた。これに対し、本発明では、表面がAlで構成された粒子を用いた場合であっても、上記のような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、本発明に係る金属粉末が、少なくとも表面が主としてAlで構成された母粒子がフッ素系表面処理剤で表面処理されたものであることにより、本発明の効果は特に顕著に発揮される。
これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の光沢感、耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
本発明の紫外線硬化型組成物では、前記金属粉末の構成粒子の平均厚さが、10nm以上100nm以下であることが好ましい。
これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の光沢感、耐擦性等をさらに優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の光沢感、高級感をさらに優れたものとすることができる。また、紫外線硬化型組成物の保存安定性、吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型組成物の保存安定性を特に優れたものとすることができるとともに、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性を特に優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の光沢感、高級感をさらに優れたものとすることができる。また、紫外線硬化型組成物の保存安定性、吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
これにより、紫外線硬化型組成物の保存安定性、吐出安定性を優れたものとしつつ、インクジェット法による吐出後の紫外線硬化型組成物の反応性を特に優れたものとし、記録物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、形成されるパターンの耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
本発明の記録物は、本発明の紫外線硬化型組成物を記録媒体上に付与し、その後、紫外線を照射することにより製造されたことを特徴とする。
これにより、光沢感、耐擦性に優れたパターンを有する記録物を提供することができる。
《紫外線硬化型組成物》
まず、本発明の紫外線硬化型組成物について説明する。
本発明の紫外線硬化型組成物は、紫外線の照射により重合する重合性化合物と、金属粉末とを含むものである。
しかし、これらの方法では、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった問題があった。
他方、顔料または染料を含む組成物を、インクジェット法等の方法により、記録媒体に付与する記録方法が用いられている。このような方法では、微細なパターンの形成や、曲面部への記録にも好適に適用できるという点で優れている。また、近年、耐擦性、耐水性、耐溶剤性等を特に優れたものとするため等に、紫外線を照射すると硬化する組成物(紫外線硬化型組成物)が用いられている。
上述したように、本発明の紫外線硬化型組成物は、フッ素系表面処理剤で表面処理された粒子を含む金属粉末を含むものである。
(母粒子)
まず、金属粉末を構成する粒子の母粒子(フッ素系表面処理剤による表面処理を受ける粒子)について説明する。
また、母粒子を構成する金属材料としては、単体としての金属や各種合金等を用いることができるが、母粒子は、少なくとも表面付近が主としてAlで構成されたものであるのが好ましい。Alは、本来、各種金属材料の中でも特に優れた光沢感を呈するものであるが、紫外線硬化型組成物に、Alで構成された粒子を適用しようとした場合に、紫外線硬化型組成物の保存安定性は特に低いものとなり、ゲル化による粘度上昇による吐出安定性の低下等の問題が特に顕著に発生することを本発明者は見出していた。これに対し、本発明では、表面がAlで構成された粒子を用いた場合であっても、上記のような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、本発明に係る金属粉末が、少なくとも表面が主としてAlで構成された母粒子がフッ素系表面処理剤で表面処理されたものであることにより、本発明の効果は特に顕著に発揮される。
また、前記粉砕は、液体中において、前記膜に超音波振動を付与することにより行われるものであるのが好ましい。これにより、上述したような粒径の母粒子を容易かつ確実に得ることができるとともに、各粒子間での大きさ、形状、特性のばらつきの発生を抑制することができる。
上述したように、本発明に係る金属粉末は、フッ素系表面処理剤で表面処理されたものである。
フッ素系表面処理剤としては、分子内に少なくとも1個のフッ素原子を有する化合物で、母粒子にフッ素原子を導入することができる化合物を用いることができる。
また、リン酸エステルの表面処理剤は酸に強いため、フッ素系リン酸エステルを用いた場合、酸性の環境下においても、紫外線硬化型組成物を用いて製造された記録物が優れた耐久性、耐候性を示す。
フッ素系シラン化合物としては、分子内に少なくとも1個のフッ素原子を有するシラン化合物を用いることができる。
R1SiX1 aR2 (3−a) (4)
(式(4)中、R1は、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された炭化水素基を表し、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、aは、1以上3以下の整数である。)
これにより、紫外線硬化型組成物の保存安定性を特に優れたものとし、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性を特に優れたものとすることができる。
シラン、1,3−(クロロジメチルシリルメチル)ヘプタコサン、((クロロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、2−シアノエチルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルジメチルエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン等のシラン化合物が有する水素原子の一部または全部をフッ素原子で置換した構造を有する化合物を挙げることができる。
また、フッ素系シラン化合物(フッ素系表面処理剤)は、パーフルオロアルキル構造(CnF2n+1)を有するものであるのが好ましい。これにより、紫外線硬化型組成物の保存安定性をさらに優れたものとし、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の印刷部の光沢感、耐擦性をさらに優れたものとすることができる。
CnF2n+1(CH2)mSiX1 aR2 (3−a) (5)
(式(5)中、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、nは、1以上14以下の整数であり、mは、2以上6以下の整数であり、aは、1以上3以下の整数である。)
また、フッ素系シラン化合物としては、上述したパーフルオロアルキル構造(CnF2n+1)の代わりにパーフルオロアルキルエーテル構造(CnF2n+1O)を有するものを用いることもできる。
CpF2p+1O(CpF2pO)r(CH2)mSiX1 aR2 (3−a) (6)
(式(6)中、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、pは1以上4以下の整数であり、rは1以上10以下の整数であり、mは、2以上6以下の整数であり、aは、1以上3以下の整数である。)
特に、フッ素系リン酸エステルは、下記式(3)で表される化学構造を有するものであるのが好ましい。
PORn(OH)3−n (3)
(式(3)中、Rは、CF3(CF2)m−、CF3(CF2)m(CH2)l−、CF3(CF2)m(CH2O)l−、CF3(CF2)m(CH2CH2O)l−、CF3(CF2)mO−、または、CF3(CF2)m(CH2)lO−であり、nは1以上3以下の整数であり、mは2以上18以下の整数であり、lは1以上18以下の整数である。)
式(3)中、mは、3以上14以下の整数であるのが好ましく、4以上12以下の整数であるのがより好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。
また、式(3)中、lは、1以上14以下の整数であるのが好ましく、1以上10以下の整数であるのがより好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。
RfNCO (2)
(式(2)中、Rfは、CF3(CF2)m−、または、CF3(CF2)m(CH2)l−であり、mは2以上18以下の整数であり、lは1以上18以下の整数である。)
また、式(2)中、lは、1以上14以下の整数であるのが好ましく、1以上10以下の整数であるのがより好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。
上記のようなフッ素系表面処理剤は、母粒子に直接処理するものであってもよいが、前記母粒子に対して酸または塩基を処理させた後に、当該母粒子に対してフッ素系表面処理剤による処理を行うのが好ましい。これにより、母粒子表面に、フッ素系表面処理剤による化学的な結合による修飾をより確実に行うことができ、上述したような本発明による効果をより効果的に発揮させることができる。酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸、炭酸、蟻酸、安息香酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、亜硫酸、次亜硫酸、亜硝酸、次亜硝酸、亜リン酸、次亜リン酸等のプロトン酸を用いることができる。中でも、塩酸、リン酸、酢酸が好適である。一方、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を用いることができる。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好適である。
同一の粒子に対し、複数種の表面処理を施す場合、各表面処理剤に対応する複数の工程に分けて表面処理を行ってもよいし、同一工程で、複数種の表面処理剤による表面処理を行ってもよい。
本発明の紫外線硬化型組成物を構成する金属粉末は、少なくとも、フッ素系表面処理剤で表面処理されたものであればよく、さらに、フッ素系表面処理剤以外の表面処理剤(他の表面処理剤)で表面処理されていてもよい。
他の表面処理剤としては、例えば、リン酸アルキルエステル、シラン化合物(フッ素系シラン化合物を除く)、脂肪酸(フッ素系脂肪酸を除く)、イソシアネート化合物(フッ素系イソシアネートを除く)等が挙げられる。
金属粉末を構成する粒子が鱗片状をなすものである場合、粒子の平均厚さは、10nm以上100nm以下であるのが好ましく、20nm以上80nm以下であるのがより好ましい。これにより、上述したような粒子が鱗片状であることによる効果がより顕著に発揮される。
紫外線硬化型組成物中における金属粉末(フッ素系表面処理剤で表面処理されたもの)の含有率は、0.9質量%以上29質量%以下であるのが好ましく、1.3質量%以上19.3質量%以下であるのが好ましい。
上述したように、本発明の紫外線硬化型組成物は、フッ素含有粉末を含むものである。なお、本発明において、フッ素含有粉末とは、その構成粒子の少なくとも表面を含む領域が、フッ素を含む材料で構成されたものであり、前述した金属粉末以外の成分のことをいう。
なお、金属粉末を含まない以外は同様の組成を有する紫外線硬化型組成物を硬化させてなる厚さ100μmの硬化物の厚さ方向の可視光の透過率(波長:600nmの光の透過率)は、85%以上であるのが好ましく、90%以上であるのがより好ましい。これにより、重合性化合物を硬化させるための光をフッ素含有粉末が透過しやすいため、記録物を形成するときに紫外線硬化型組成物の硬化が内部まで均等に進みやすくなり、本発明の紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
また、フッ素含有粉末が構成粒子としてフッ素系表面処理剤で処理された無機微粒子を含むものである場合、以下のような効果が得られる。すなわち、無機微粒子は、特に硬度が高く、熱による延びや紫外線に対して耐久性が特に高いため、より長期にわたって耐擦性を好適に保持することができる。
また、フッ素系脂肪酸を用いた場合、炭酸カルシウム、チタニアとの反応性が高いためこれら無機材料で構成された無機微粒子がフッ素系表面処理剤としてのフッ素系脂肪酸で処理されてなるフッ素含有粉末の構成粒子を紫外線硬化型組成物中に、より安定的に分散させることができる。
また、フッ素系イソシアネートを用いた場合、母粒子(無機微粒子)と表面処理剤との結合力を特に強いものとすることができる。
フッ素含有粉末を構成する粒子は、球状、紡錘形状、針状(棒状)、鱗片状等、いかなる形状のものであってもよいが、球状をなすものであるのが好ましい。これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の耐擦性を特に優れたものとすることができる。また、フッ素含有粉末を構成する粒子が紡錘状、棒状である場合、フッ素含有粉末を構成する粒子の比表面積が大きくなるため、記録媒体上に付与された紫外線硬化型組成物において、浮かび上がりやすくなり、印刷部の外表面付近により好適に配列させることができ、比較的少ない含有率であっても、耐擦性を優れたものにすることができる。また、フッ素含有粉末を構成する粒子が紡錘状である場合、紡錘状の長軸方向を表面と平衡にして配向し接触することで面積が高まったり、記録物の中に深く入り込んだ状態で硬化・固定化されるため、記録物の耐擦性がより強まるという効果も得られる。
紫外線硬化型組成物中における金属粉末の含有率をXM[質量%]、フッ素含有粉末の含有率をXF[質量%]としたとき、0.05≦XF/XM≦1.0の関係を満足するのが好ましく、0.1≦XF/XM≦0.8の関係を満足するのがより好ましい。これにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物において、光沢感と耐擦性とをより高いレベルで両立することができる。
重合性化合物は、紫外線の照射により重合し、硬化する成分である。このような成分を含むことにより、紫外線硬化型組成物を用いて製造される記録物の耐擦性、耐水性、耐溶剤性等を優れたものとすることができる。
重合性化合物は、液状をなすものであり、紫外線硬化型組成物において、金属粉末およびフッ素含有粉末を分散する分散媒として機能するものであるのが好ましい。これにより、別途、記録物の製造過程において除去される(蒸発する)分散媒を用いる必要がなく、記録物の製造においても、分散媒を除去する工程を設ける必要がないため、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。また、分散媒として一般に有機溶媒として用いられているものを使用する必要がないため、揮発性有機化合物(VOC)の問題の発生を防止することができる。また、重合性化合物を含むことにより、様々な記録媒体(基材)に対する、紫外線硬化型組成物を用いて形成される印刷部の密着性を優れたものとすることができる。すなわち、重合性化合物を含むことにより、紫外線硬化型組成物は、メディア対応性に優れたものとなる。
また、紫外線硬化型組成物を硬化させて形成される印刷部の耐擦性の更なる向上を図る観点からは、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、アダマンチルアクリレート、γ−ブチロラクトンアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、イソボルニルアクリレート、および、アクリロイルモルホリンよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものであるのが好ましく、γ−ブチロラクトンアクリレート、および/または、N−ビニルカプロラクタムを含むものであるのがより好ましい。
紫外線硬化型組成物は、脂環構造を有するモノマーとして、脂環構造中にヘテロ原子を含む単官能モノマー(芳香族性を示さない複素環を有する単官能モノマー)を含むものであるのが好ましい。これにより、金属粉末およびフッ素含有粉末の分散安定性を特に優れたものとし、長期にわたって特に優れた吐出安定性が得られる。特に、紫外線硬化型組成物が分散剤を含まないものであっても、上記のような優れた効果が得られる。このような単官能モノマーとしては、例えば、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、メバロン酸ラクトン (メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このようなモノマー(脂環構造を有さないモノマー)としては、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、および、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、PO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、EO変性2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、EO変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール300ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール400ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール600ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリンPO付加トリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、3−(メタ)アクリロイロキシプロピルアクリレート、w−カルボキシ(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ/ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられるが、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピルアクリレート、および、4−ヒドロキシブチルアクリレートよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものであるのが好ましい。脂環構造を有するモノマーに加えて、このような脂環構造を有さないモノマーを含むことにより、紫外線硬化型組成物の保存安定性、吐出安定性を優れたものとしつつ、インクジェット法による吐出後の紫外線硬化型組成物の反応性を特に優れたものとし、記録物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、形成されるパターンの耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
また、フェノキシエチルアクリレート、および/または、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピルアクリレートを含むものである場合、紫外線硬化型組成物を硬化させて形成される印刷部の可撓性をさらに優れたものとすることができる。
紫外線硬化型組成物中における脂環構造を有するモノマー以外のモノマーの含有率は、5質量%以上50質量%以下であるのが好ましく、10質量%以上40質量%以下であるのがより好ましい。これにより、紫外線硬化型組成物の硬化速度、可撓性、硬化時における収縮率等の調整がさらに容易になる。なお、紫外線硬化型組成物は、脂環構造を有さないモノマーとして2種以上の化合物を含むものであってもよい。この場合、これらの含有率の総和が前記範囲内の値であるのが好ましい。
また、本発明の紫外線硬化型組成物は、下記式(8)で示される部分構造を有する物質Aを含むものであるのが好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物は、分散剤を含むものであってもよい。これにより、紫外線硬化型組成物中における金属粉末、フッ素含有粉末の分散安定性をさらに優れたものとすることができ、紫外線硬化型組成物の保存安定性をより優れたものとすることができる。
なお、塩基性高分子分散剤は、塩基性を示し、重合体構造を有するものであればよく、具体的な分子量は限定されない。
塩基性高分子分散剤のアミン価は、特に限定されないが、3mgKOH/g以上80mgKOH/g以下であるのが好ましく、10mgKOH/g以上70mgKOH/g以下であるのがより好ましい。
本発明の紫外線硬化型組成物は、上述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、光重合開始剤、スリップ剤(レベリング剤)、溶剤、重合促進剤、重合禁止剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、着色剤、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、増感剤(増感色素)等が挙げられる。
これらの中でも、重合性化合物への溶解性および硬化性の観点から、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物から選択される少なくとも1種が好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物を併用することがより好ましい。
紫外線硬化型組成物がスリップ剤を含むものであると、レベリング作用により記録物の表面が平滑になり、耐擦性が向上する。
振動式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定される、本発明の紫外線硬化型組成物の室温(20℃)での粘度は、20mPa・s以下であるのが好ましく、3mPa・s以上15mPa・s以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット法による液滴吐出を好適に行うことができる。
次に、本発明の記録物について説明する。
本発明の記録物は、上述したような紫外線硬化型組成物を記録媒体上に付与し、その後、紫外線を照射することにより製造されたものである。このような記録物は、光沢感、耐擦性に優れたパターン(印刷部)を有するものである。
インクジェット法による紫外線硬化型組成物の吐出は、公知の液滴吐出装置を用いて行うことができる。
インクジェット法により吐出された紫外線硬化型組成物は、紫外線の照射により硬化する。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[1]記録物製造用組成物の製造
(実施例1)
まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(表面粗さRaが0.02μm以下)を用意した。
次に、シリコーンオイルを塗布した面側に、蒸着法により、Alで構成された膜を形成した。
次に、Alの膜が形成されたポリエチレンテレフタレート製のフィルム(基材)を、ジエチレングリコールジエチルエーテル:99質量部にフッ素系表面処理剤としてのCF3(CF2)5(CH2)2O(P)(OH)2:1質量部を溶解してなる液体中に入れ、55℃にて27kHzの超音波振動を3時間付与した。これにより、Al製の母粒子にCF3(CF2)5(CH2)2O(P)(OH)2による表面処理が施された鱗片状の粒子からなる金属粉末の分散液が得られた。
このようにして得られた金属粉末の平均粒径は0.9μm、最大粒子径は2.0μm、平均厚さは、60nmであった。
金属粉末の構成粒子およびフッ素含有粉末の構成粒子を、表1に示すような構成にするとともに、記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)の調製に用いる原料の種類・比率を変更することにより、表2、表3に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)を製造した。
フッ素含有粒子を含まない組成とした以外は、前記実施例1と同様にして記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)を製造した。
(比較例2)
フッ素系表面処理剤による表面処理を施していないAl製の粒子を金属粉末として用いた以外は、前記実施例1と同様にして記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)を製造した。
金属粉末として、ガスアトマイズ法を用いて製造された球形状のAl粉末(フッ素系表面処理剤による表面処理を施していないもの)を用いた以外は、前記比較例2と同様にして記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)を製造した。
(比較例4)
フッ素系表面処理剤としてのCF3(CF2)7(CH2)2NCOの代わりに、フッ素系表面処理剤ではないCH3(CH2)7O−PO(OH)2を用いて表面処理を行い金属粉末を得た以外は、前記実施例1と同様にして記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)を製造した。
記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)の調製に用いる原料の種類・比率を変更することにより、表3に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして記録物製造用組成物(紫外線硬化型組成物)を製造した。
(比較例7)
前記実施例1と同様にして得られた鱗片状の金属粉末と、ポリテトラフルオロエチレンで構成され球状の粒子からなるフッ素含有粉末(平均粒径:0.3μm、最大粒子径:0.5μm)と、1,2−ヘキサンジオールと、トリメチロールプロパンと、サーフィノール465(日信化学工業社製)と、トリエタノールアミンと、グリセリンと、ポリフロー401(日信化学工業社製)と、イオン交換水とを混合することにより、記録物製造用組成物を製造した。すなわち、本比較例の記録物製造用組成物は、紫外線の照射により硬化する重合性化合物を含まないものである。
前記各実施例および比較例の記録物製造用組成物を用いて、下記に示すような試験による評価を行った。
まず、チャンバー(サーマルチャンバー)内に設置した液滴吐出装置および前記各実施例および比較例の記録物製造用組成物を用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、25℃、50%RHの環境下で、各記録物製造用組成物について、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、2000000発(2000000滴)の液滴の連続吐出を行った。その後、液滴吐出装置の運転を停止し、液滴吐出装置の流路に各記録物製造用組成物が充填された状態で、25℃、50%RHの環境下に、360時間放置した。
B:ズレ量dの平均値が0.07μm以上0.14μm未満。
C:ズレ量dの平均値が0.14μm以上0.17μm未満。
D:ズレ量dの平均値が0.17μm以上0.21μm未満。
E:ズレ量dの平均値が0.21μm以上。
チャンバー(サーマルチャンバー)内に設置した液滴吐出装置および前記各実施例および比較例の記録物製造用組成物を用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、25℃、50%RHの環境下で、各記録物製造用組成物について、液滴吐出ヘッドの全ノズルから、ピエゾ素子の振動数(周波数)を変化させつつ、液滴吐出を行った。各周波数での液滴吐出時間は20分間とした。20分間の吐出後時点で未吐出のノズル数が全ノズル数の1%未満の周波数までを実使用可能な最高周波数として、実使用可能な周波数範囲を以下の4段階の基準に従い、評価した。この値が大きいほど周波数特性に優れていると言える。
A:15kHz以上。
B:11kHz以上15kHz未満。
C:5kHz以上11kHz未満。
D:5kHz未満。
[4.1]分散性
前記各実施例および比較例の記録物製造用組成物について、40℃の環境下に、60日間放置した後、ろ過精度3μmのカプセルフィルタ(ヤマシンフィルタ社製)にて1L通液した際の通液前後の濃度を測定し、分散不足による粗大粒子をフィルタろ過することによるロスを濃度の減少率で求め、以下の基準に従い、評価した。
A:インク濃度減少率が5%未満。
B:インク濃度減少率が5%以上10%未満。
C:インク濃度減少率が10%以上20%未満。
D:インク濃度減少率が20%以上40%未満。
前記各実施例および比較例の記録物製造用組成物について、40℃の環境下に、60日間放置した後、振動式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定された前記各実施例の記録物製造用組成物の20℃における粘度を測定し、製造直後からの粘度の上昇率を求め、以下の基準に従い、評価した。
B:粘度の上昇率が5%以上10%未満。
C:粘度の上昇率が10%以上18%未満。
D:粘度の上昇率が18%以上23%未満。
E:粘度の上昇率が23%以上、または、異物の発生が認められる。
前記各実施例および比較例の記録物製造用組成物について、エプソン製インクジェットプリンター;PM800Cへ導入し、記録媒体として三菱樹脂(株)製、ダイアホイル G440E(厚さ38μm)を用いて、インク量wet 9g/m2にて、ベタ印刷を行い、印刷後、ただちにLED−UVランプ;フォセオン社製 RX firefly(ギャップ6mm ピーク波長395nm 1000mW/cm2)を用いて紫外線の照射を行い、記録物製造用組成物が硬化したか否かを確認し、以下の5段階の基準に従い、評価した。硬化したか否かは、綿棒にて表面をこすって、未硬化のインク組成物が付着しないか否かで判断した。なお、下記A〜Eの照射量に該当するかどうかは、ランプを何秒照射したかによって算出できる。
B:200mJ/cm2以上350mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
C:350mJ/cm2以上500mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
D:500mJ/cm2以上1000mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
E:1000mJ/cm2以上の紫外線照射量にて硬化する。もしくはまったく硬化
しない。
各実施例および比較例の記録物製造用組成物を用いて、それぞれ、以下のようにして、記録物としてのインテリアパネルを製造した。
まず、記録物製造用組成物をインクジェット装置に投入した。
その後、ポリカーボネート(旭硝子社製、カーボグラス ポリッシュ 2mm厚)を用いて成形した曲面部を有する基材(記録媒体)上に、所定のパターンで、記録物製造用組成物を吐出した。
上記のような方法を用いて、各実施例および比較例の記録物製造用組成物を用いて、それぞれ、10個のインテリアパネル(記録物)を製造した。
上記のようにして得られた各記録物について、以下のような評価を行った。
[7.1]記録物の外観評価
前記各実施例および比較例で製造した各記録物を目視により観察し、以下の7段階の基準に従い、評価した。
B:高級感に溢れる光沢感を有し、非常に優れた外観を有している。
C:高級感のある光沢感を有し、優れた外観を有している。
D:高級感のある光沢感を有し、良好な外観を有している。
E:光沢感に劣り、外観がやや不良。
F:光沢感に劣り、外観が不良。
G:光沢感に劣り、外観が極めて不良。
前記各実施例および比較例で製造した各記録物のパターン形成部について、光沢度計(MINOLTA MULTI GLOSS 268)を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、以下の基準に従い評価した。
A:光沢度が350以上。
B:光沢度が250以上350未満。
C:光沢度が150以上250未満。
D:光沢度が150未満。
前記各実施例および比較例に係る記録物について、記録物の製造から48時間経過した時点で、JIS L0849に準じ、学振式堅牢度試験機において500gの荷重を載せて布擦りを30回行い、上記[7.2]で述べたのと同様の方法により、布擦り後の記録物についても光沢度(煽り角度60°)を測定し、布擦り前後での光沢度の低下率を求め、以下の基準に従い評価した。
B:光沢度の低下率が10%以上20%未満。
C:光沢度の低下率が20%以上30%未満。
D:光沢度の低下率が30%以上50%未満。
E:光沢度の低下率が50%以上。
Claims (15)
- 重合性化合物と、金属粉末と、フッ素含有粉末とを含み、
前記金属粉末は、構成粒子としてフッ素系表面処理剤で表面処理されたものを含むものであり、
前記フッ素含有粉末の含有率が0.010質量%以上5.0質量%以下であることを特徴とする紫外線硬化型組成物。 - 前記フッ素含有粉末の平均粒径が、10nm以上300nm以下である請求項1に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記フッ素含有粉末の構成粒子は、フッ素系高分子で構成された粒子、フッ素系表面処理剤で処理された無機微粒子のうち少なくとも一方を含むものである請求項1または2に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記無機微粒子は、少なくとも表面が酸化物を有する材料で構成されたものである請求項3に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記無機微粒子の構成材料は、シリカ、アルミナおよびチタニアよりなる群から選択される1種または2種以上である請求項3または4に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記無機微粒子の表面処理に用いられたフッ素系表面処理剤と、前記金属粉末の構成粒子の表面処理に用いられたフッ素系表面処理剤とが、同一種の表面処理剤である請求項3ないし5のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記フッ素系表面処理剤は、フッ素系シラン化合物、フッ素系リン酸エステル、フッ素系脂肪酸およびフッ素系イソシアネートからなる群から選択される1種または2種以上である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記金属粉末は、構成粒子として、少なくとも表面が主としてAlで構成された母粒子が前記フッ素系表面処理剤で表面処理されたものを含むものである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記金属粉末の構成粒子は、鱗片状をなすものである請求項1ないし8のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記金属粉末の構成粒子の平均厚さが、10nm以上100nm以下である請求項9に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記金属粉末の平均粒径が、500nm以上3.0μm以下であり、最大粒子径が、5μm以下である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記重合性化合物として、脂環構造を有するモノマーを含む請求項1ないし11のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記脂環構造を有するモノマーは、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、アダマンチルアクリレート、γ−ブチロラクトンアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ペンタメチルピペリジルアクリレート、テトラメチルピペリジルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチル アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル アクリレート、メバロン酸ラクトン アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリルアクリレート、シクロヘキサンスピロ−2−(1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート、および、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレートよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものである請求項12に記載の紫外線硬化型組成物。
- 前記脂環構造を有するモノマー以外の重合性化合物として、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピルアクリレート、および、4−ヒドロキシブチルアクリレートよりなる群から選択される1種または2種以上を含むものである請求項12または13に記載の紫外線硬化型組成物。
- 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の紫外線硬化型組成物を記録媒体上に付与し、その後、紫外線を照射することにより製造されたことを特徴とする記録物。
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