JP2015089861A - 薄板ガラスおよび薄板ガラスの製造方法 - Google Patents

薄板ガラスおよび薄板ガラスの製造方法 Download PDF

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【課題】薄板ガラスに対して、識別用のマークを簡単且つ確実に形成する。【解決手段】識別用のマークを有する薄板ガラス1である。薄板ガラス1の端面2には、マークとしての凹条溝3が辺方向に沿って延設されている。【選択図】図1

Description

本発明は、識別用のマークを有する薄板ガラスの改良技術に関する。
周知のように、薄板ガラスは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイの基板や、カバー部材などとして、種々の分野で利用されている。
この種の薄板ガラスには、製品種別やロット等を区別するために、強化ガラスに識別用のマークを形成する必要が生じる場合がある。
薄板ではない一般的な板ガラスにマークを形成する方法として、例えば、特許文献1には、板ガラスの端面に複数のドット状の凹部からなるコードパターン(薄板ガラスの板厚方向と辺方向の2方向に広がりをもつ2次元コード)を形成し、そのコードパターンをマークとして利用することが開示されている。
特開2011−70214号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように、2次元のコードパターンを形成する場合には、コードパターンを形成するために、端面の板厚方向にも十分な面積が必要であるが、薄板ガラスでは板厚方向の面積の確保ができず、適用が困難となる。
そこで、薄板ガラスの端面の板厚に応じて、コードパターンを構成する各ドット状の凹部を微小化して、コードパターンの面積を小さくすることも考えられるが、加工が困難になるばかりでなく、読み取り精度が低下するため、実用的ではない。
ここで、薄板ガラスは、上述のようにディスプレイに用いられる場合もあるため、薄板ガラスの表裏面の平面部分にマークを形成することは好ましくない。ディスプレイ用途の場合、薄板ガラスの表裏面の平面部分にマークがあると、マークで光が妨げられ、視認性の低下などのディスプレイの性能低下を招くためである。
本発明は、上記の実情に鑑み、薄板ガラスに対して、識別用のマークを簡単且つ確実に形成することを課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、識別用のマークを有する薄板ガラスであって、前記マークが、端面に辺方向に沿って延設された凹条溝で形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、マークとしての凹条溝が薄板ガラスの端面の辺方向に延びるため、板厚が薄くなっても、その形成領域を容易に確保できる。したがって、薄板ガラスに対して、マークを簡単且つ確実に形成することが可能となる。ここで、凹条溝は辺方向のある程度の範囲で少なくとも連続するため、マークの視認性が向上し、読み取り精度が低下するなどの不具合も防止することができる。
上記の構成において、前記凹条溝を通る前記端面の縦断面形状が、板厚方向の中心を境界として板厚方向に非対称であってもよい。
このようにすれば、端面の非対称性を利用して、薄板ガラスの表裏面を判別することができる。通常、ディスプレイ用途などの薄板ガラスでは、一方側の面が製品品質の保証された有効面とされるため、表裏面の判別ができるという点は有用である。
上記の構成において、前記凹条溝が、前記端面に並列に複数配列されていてもよい。
このようにすれば、凹条溝の本数などによっても、薄板ガラスを識別することが可能となる。
上記の構成において、前記凹条溝が、辺方向に沿って断続的に形成されていてもよい。
このようにすれば、凹条溝が途切れる箇所の個数などによっても、薄板ガラスを識別することが可能となる。
上記の構成において、前記凹条溝が、前記端面の辺方向の一端から他端まで連続的に形成されていてもよい。
このようにすれば、薄板ガラスの一辺のいずれの位置からでもマークの存在を確認でき、便利である。
上記の構成において、前記端面を含む端部の板厚は、前記端面に近づくに連れて薄くなるようにしてもよい。
このようにすれば、端部の形状変化によって、マークが形成されている辺(端面)を早期に発見することができる。
上記の構成において、前記薄板ガラスは、化学強化ガラスであってもよい。
上記の構成において、前記薄板ガラスの板厚が、0.05mm〜1.5mmであることが好ましく、また、前記凹条溝の深さが、0.05μm〜1.0mmであることが好ましい。
上記課題を解決するために創案された本発明は、識別用のマークを有する薄板ガラスの製造方法であって、薄板ガラスの端面に対してレーザー光を照射し、前記端面に辺方向に沿って前記マークとしての凹条溝を延設することを特徴とする。
このような構成によれば、既に説明した識別用のマークを、薄板ガラスの端面に後加工により簡単に形成することができる。
上記課題を解決するために創案された本発明は、識別用のマークを有する薄板ガラスの製造方法であって、薄板ガラスの表面に対してレーザー光を照射して溶断し、溶断と同時に、溶断により形成された端面に辺方向に沿って前記マークとしての凹条溝を延設することを特徴とする。
このような構成によれば、既に説明した識別用のマークを、溶断と同時に、薄板ガラスの溶断により形成された端面(切断端面)に形成することができる。
上記の構成において、前記薄板ガラスを、前記凹条溝を形成する前に化学強化してもよいし、前記凹条溝を形成した後に化学強化してもよい。
以上のように本発明によれば、識別用のマークが薄板ガラスの端面の辺方向に延びるため、板厚が薄くなっても、マークの形成領域を容易に確保することができる。したがって、薄板ガラスに対して、識別用のマークを簡単且つ確実に形成することができる。
本発明の実施形態に係る薄板ガラスの一部を示す斜視図である。 図1のX−X断面図である。 (a)〜(e)は、本実施形態に係る薄板ガラスの変形例を示す断面図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの変形例を示す断面図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー加工によって形成する方法を説明するための斜視図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー加工によって形成する方法の他の一例を説明するための斜視図である。 (a)は、本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー溶断によって形成する方法を説明するための断面図であって、(b)はその平面図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー溶断によって形成する過程を示す断面図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー溶断によって形成する過程を示す断面図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー溶断によって形成する過程を示す断面図である。 本実施形態に係る薄板ガラスの凹条溝をレーザー溶断によって形成する過程を示す断面図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る薄板ガラスの他の用途を説明するための断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る薄板ガラス1は、識別用のマークとして、端面2に辺方向に沿って延設された一本の凹条溝3を備えている。この実施形態では、凹条溝3が、端面2の辺方向(図中の矢印X方向)の一端から他端まで連続している。
なお、凹条溝3は、辺方向に断続的に設けられていてもよい。また、凹条溝3は、薄板ガラス1の一辺のみに形成されていてもよいが、複数辺又は全周囲に形成されていてもよい。
図2に示すように、凹条溝3は、断面視で略円弧状をなし、薄板ガラス1の板厚方向のほぼ中心位置に設けられている。凹条溝3の板厚方向の両側には、凹条溝3が形成されていない端面部分4a,4bが設けられている。
薄板ガラス1の板厚W1は、0.1mm〜2.0mmであることが好ましく、0.2mm〜1.5mmであることがより好ましい。凹条溝3の深さW2は、薄板ガラス1の板厚の0.1%〜70%であることが好ましく、具体的には、例えば、0.05μm〜1.0mmであることが好ましく、0.1μm〜500μmであることがより好ましい。凹条溝3の幅(板厚方向の寸法)W3は、薄板ガラス1の板厚の0.1%〜90%であることが好ましく、具体的には、例えば、5.0μm〜1.0mmであることが好ましい。
凹条溝3を含む端面2の形状としては、その他にも種々の形態を採用し得る。例えば、図3(a)に示すように、凹条溝3が、表裏面のいずれか一方の面に偏って形成されていてもよい。
また、図3(b)に示すように、凹条溝3の板厚方向の両側に位置する端面部分4a,4bが同一平面上に位置せず、一方側の端部部分4bが他方側の端面部分4aよりも内側に窪んでいてもよい。これら端部部分4a,4b間の面方向(表裏面に沿う方向)のずれ量W4は、0.1μm〜1.0mmであることが好ましく、1μm〜500μmであることがより好ましい。
図3(a),(b)の場合、薄板ガラス1の凹条溝3を含む端面2は、板厚方向の中心線Yを境界として、板厚方向(上下方向)で非対称となる。このようにすれば、凹条溝3によって、薄板ガラス1の表裏面を区別することができる。
また、図3(c)に示すように、端面2の上下の角部が丸みを帯びていてもよい。図示例では、凹条溝3を含む端面2全体が、滑らかな湾曲面で構成されている。
また、図3(d)に示すように、辺方向に延在する凹条溝3が、端面2に並列に複数配列(図示例では2列)されていてもよい。
また、図3(e)に示すように、凹条溝3の板厚方向の両側に位置する端面部分4a,4bが板厚方向の中心側に撓んだ形状を呈していてもよい。
また、図4に示すように、薄板ガラス1は、強化ガラスであってもよい。この場合、薄板ガラス1の板厚方向における表面側及び裏面側には、圧縮応力(図中の矢印B)が印加された圧縮応力層5が形成されている。さらに、両側の圧縮応力層5の間には、引張応力(図中の矢印C)が印加された引張応力層6が形成されている。このような強化ガラスは、未強化の通常のガラス板と比較して、表層部に作用する引張応力に対して、破壊強度が大幅に高められる。なお、図3(a)〜(e)に示した形態においても、同様に、薄板ガラス1を強化ガラスとしてもよい。
薄板ガラス1の強化方法としては、例えば、イオン交換法(化学強化法)や風冷強化法が採用される。前者を採用する場合には、薄板ガラス1のガラス組成として、質量%で、SiO 50〜80%、Al 5〜25%、B 0〜15%、NaO 1〜20%、KO 0〜10%を含有することが好ましい。上記のようにガラス組成範囲を規制すれば、イオン交換性能と耐失透性を高いレベルで両立し易くなるためである。
薄板ガラス1が強化ガラスである場合には、凹条溝3は引張応力層6に対応する位置の端面2に形成されていてもよい。薄板ガラス1の端面2であれば、引張応力層6に対応する位置であっても、作用する引張応力は小さくなっており、凹条溝3を形成してもそれだけで破壊に至る可能性が低いためである。
なお、強化ガラスの場合、薄板ガラス1の内部に作用する応力の関係から、端面2に凹条溝3を形成すると、図3(e)に示したように、凹条溝3の板厚方向の両側に位置する端面部分4a,4bが板厚方向の中心側に引き寄せられるように変形する場合がある。
次に、以上のように構成された薄板ガラスの製造方法を説明する。
まず、薄板ガラス1を、オーバーフローダウンドロー法や、フロート法などの公知の方法で成形する。
次に、図5に示すように、成形された薄板ガラス1の端面2に一列の凹条溝3を形成する場合には、図外のレーザー照射器から薄板ガラス1の端面2にレーザー光Lを照射しながら、照射位置を薄板ガラス1の辺方向に走査する。レーザー光Lの照射によって、薄板ガラス1の端面2の一部が溶融及び除去されることにより、端面2の板厚方向中間部に、辺方向に沿って一列の凹条溝3が形成される。なお、薄板ガラス1とレーザー光Lの間に相対移動があれば、いずれを移動させてもよい。
また、図6に示すように、成形された薄板ガラス1の端面2に複数列の凹条溝3を形成する場合には、図外の一又は複数のレーザー照射器から複数のレーザー光Lを薄板ガラス1の端面2に照射しながら、それぞれの照射位置を薄板ガラス1の辺方向に走査する。単一のレーザー照射器を用いる場合には、レーザー照射器から出射されたレーザー光Lを、その光路上でハーフミラーなどを用いて複数のレーザー光に分光する。そして、複数のレーザー光Lの照射によって、薄板ガラス1の端面2の一部が溶融・除去されることにより、端面2の板厚方向中間部に、辺方向に沿って複数列の凹条溝3が形成される。ここで、レーザー光Lの照射エネルギーによる薄板ガラス1への悪影響を防止するために、複数のレーザー光Lの照射位置は、薄板ガラス1の辺方向にずらすことができる。その辺方向のずれ量ΔZは、例えば、0.5mm〜50mmとすることができる。なお、薄板ガラス1とレーザー光Lの間に相対移動があれば、いずれを移動させてもよい。
更に、図7(a),(b)に示すように、成形された薄板ガラス1をレーザー溶断しても、薄板ガラス1の溶断された端面2に凹条溝3を形成することができる。詳細には、同図(a)に示すように、レーザー照射器11から薄板ガラス1の表面に上方から略鉛直にレーザー光Lを照射する。レーザー光Lの照射によって溶融した溶融ガラス部Mに対し、アシストガス噴射ノズル12からアシストガスGを噴射し、溶融ガラス部Mを飛散させて除去する。そして、同図(b)に示すように、レーザー照射器11とアシストガス噴射ノズル12を、切断予定線Eに沿って図中の矢印方向に移動させることで、薄板ガラス1を切断予定線Eに沿ってフルカットする。この際、アシストガス噴射ノズル12が配置された側の薄板ガラス1の溶断された端面2は、溶断時の熱により丸みを帯び、例えば、図3(c)に示したような形状、すなわち、端面2の板厚方向の中間部に凹条溝3を有し、端面2の上下の角部が丸みを帯びた形状とすることができる。なお、薄板ガラス1とレーザー光Lの間に相対移動があれば、いずれを移動させてもよい。
ここで、アシストガス噴射ノズル12の薄板ガラス1の表面に対する傾斜角度αは、例えば、20°〜65°であることが好ましい。アシストガスGの噴射圧は、0.01MPa〜0.5MPaであることが好ましい。
図8〜図11に基づいて、レーザー溶断によって、薄板ガラス1に凹条溝3が形成される原理を詳細に説明する。なお、薄板ガラス1は、レーザー光Lの照射部(切断線予定線Z)を境界として、アシストガスGの噴射元側となる製品部1aと噴射先側となる非製品部1bとに切断するものとする。
図8に示すように、アシストガスGを噴射しながら、薄板ガラス1の照射部に向かってレーザー光Lを照射すると、その照射熱によってガラスが溶融して溶融ガラス部M(図中のクロスハッチングを付した部分)が形成される。
図9に示すように、溶融ガラス部Mの表面側の一部が、アシストガスGによって製品部1a側から非製品部1b側の方向に肉寄せされ且つ溶融ガラス部Mの残りの一部が同方向に飛散することで、凹部Hが形成される。そして、凹部HにおけるアシストガスGが行き当たる非製品部1b側の溶断面S2は、溶融ガラス部Mの一部が肉寄せされることに起因して、アシストガスGの噴射方向の傾きαと逆向きに傾斜する。
図10に示すように、製品部1a側から非製品部1b側に斜め方向に流れるアシストガスGの噴流は、この傾斜した非製品部1b側の溶断面S2と衝突することで、薄板ガラス1の厚み方向の中央部付近において湾曲し、その流れの方向が、傾斜した溶断面S2に沿って非製品部1b側から製品部1a側の方向に変化する。
その後、アシストガスGの噴流は、図11に示すように、製品部1a側の溶断面S1と衝突して吹き返されることにより、その流れの方向が、製品部1a側から非製品部1b側の方向に再び変化する。したがって、このようにアシストガスGの流れが、薄板ガラス1の厚み方向の中央部付近で変化を伴いながら、薄板ガラス1の表面側から裏面側に亘って蛇行するように誘導されるため、製品部1a側の溶断面S1に、溶断と同時に、凹条溝3が形成される。
なお、以上の製造方法において、薄板ガラス1を強化処理する場合には、凹条溝3を形成する前に薄板ガラス1を強化してもよいし、凹条溝3を形成した後に薄板ガラス1を強化してもよい。強化方法としては、イオン交換法を用いるのが好ましい。
薄板ガラスとして、日本電気硝子株式会社製のOA−10G(無アルカリガラス)で、板厚が0.5mmのものを用意した。この薄板ガラスの端面にフェムト秒レーザー(パルス幅:800fs,周波数:2kHz,出力:1W)を、辺方向に沿って走査速度10mm/sで照射することで、薄板ガラスの端面に凹条溝を形成した。凹条溝の深さは1μm程度となり、凹条溝の幅は15μmとなった。
薄板ガラスとして、日本電気硝子株式会社製のT2X−1(化学強化ガラス)で、板厚が0.55mmのものを用意した。この薄板ガラスのCS(圧縮応力値)は800MPaであり、そのDOL(圧縮応力層の深さ)は40μmである。この薄板ガラスの端面にCOレーザー(パルス幅:100μs,周波数:100Hz,出力:1W)を、辺方向に沿って走査速度5mm/sで照射することで、薄板ガラスの端面に凹条溝を形成した。凹条溝の深さは10μm程度となり、凹条溝の幅は150μmとなった。
薄板ガラスとして、日本電気硝子株式会社製のT2X−0(化学強化ガラス)で、板厚が0.2mmのものを用意した。この薄板ガラスのCSは600MPaであり、そのDOLは18μmである。この薄板ガラスの表面に上方から略鉛直にCOレーザー(パルス幅:1μs,周波数:10kHz,出力:30W)を、切断予定線に沿って走査速度100mm/sで照射することで溶断した。この際、アシストガスの噴射圧は10MPaとし、薄板ガラスの表面に対する傾斜角度は30°とした。これにより、薄板ガラスの溶断端面に凹条溝を形成した。凹条溝の深さは10μm程度となり、凹条溝の幅は70μmとなった。また、凹条溝3の板厚方向の両側に位置する端面部分が同一平面上に位置せず、一方側の端部部分が他方側の端面部分よりも内側に窪んだ。その端部部分間の面方向のずれ量は3μmとなった。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の形態で実施することができる。例えば、薄板ガラス1の表裏面が平面状である場合を説明したが、表裏面は曲面状であってもよい。
また、薄板ガラス1は、平面視で矩形状である場合を説明したが、円形や多角形など、矩形以外の他の形状であってもよい。
また、薄板ガラス1の端面2に凹条溝3を形成する加工方法として、レーザー加工を用いる場合を説明したが、ホイール研削などの機械加工を用いてもよい。
また、図12(a),(b)に示すように、薄板ガラス1の端面2に凹条溝3を形成した後、その端面2を樹脂7でコーティングしてもよい。このようにすれば、凹条溝3に樹脂7が充填されるので、樹脂7と薄板ガラス1の接着力が向上し、薄板ガラス1の端面2を確実に保護することが可能となる。なお、同図(a)に示すように、薄板ガラス1の端面2を超えて表裏面の一部と端面2を包むように樹脂7をコーティングしてもよいが、同図(b)に示すように、薄板ガラス1の端面2のみを樹脂7でコーティングしてもよい。
1 薄板ガラス
2 端面
3 凹条溝
5 圧縮応力層
6 引張応力層
7 樹脂
11 レーザー照射器
12 アシストガス噴射ノズル
L レーザー光

Claims (13)

  1. 識別用のマークを有する薄板ガラスであって、
    前記マークが、端面に辺方向に沿って延設された凹条溝で形成されていることを特徴とする薄板ガラス。
  2. 前記凹条溝を通る前記端面の縦断面形状が、板厚方向の中心を境界として板厚方向に非対称であることを特徴とする請求項1に記載の薄板ガラス。
  3. 前記凹条溝が、前記端面に並列に複数配列されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄板ガラス。
  4. 前記凹条溝が、辺方向に沿って断続的に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄板ガラス。
  5. 前記凹条溝が、前記端面の辺方向の一端から他端まで連続的に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄板ガラス。
  6. 前記端面を含む端部の板厚が、前記端面に近づくに連れて薄くなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄板ガラス。
  7. 化学強化ガラスであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の薄板ガラス。
  8. 板厚が0.05mm〜1.5mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄板ガラス。
  9. 前記凹条溝の深さが、0.05μm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の薄板ガラス。
  10. 識別用のマークを有する薄板ガラスの製造方法であって、
    薄板ガラスの端面に対してレーザー光を照射し、前記端面に辺方向に沿って前記マークとしての凹条溝を延設することを特徴とする薄板ガラスの製造方法。
  11. 識別用のマークを有する薄板ガラスの製造方法であって、
    薄板ガラスの表面に対してレーザー光を照射して溶断し、溶断と同時に、溶断により形成された端面に辺方向に沿って前記マークとしての凹条溝を延設することを特徴とする薄板ガラスの製造方法。
  12. 前記薄板ガラスが、前記凹条溝を形成する前に、化学強化されることを特徴とする請求項10又は11に記載の薄板ガラスの製造方法。
  13. 前記薄板ガラスが、前記凹条溝を形成した後に、化学強化されることを特徴とする請求項10又は11に記載の薄板ガラスの製造方法。
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