JP2015087038A - 熱交換器及び冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産効率が高い熱交換器等を得る。
【解決手段】互いに離間して配置され、管内を流体が通過する一対のヘッダ集合管21と、一対のヘッダ集合管21の間に並列に配置され、一対のヘッダ集合管21にそれぞれ両端が接続されて内部を流体が通過する複数の扁平管23と、一対のヘッダ集合管21内を複数の空間に分割し、複数の扁平管を、通過する流体の温度が異なる複数のグループに分ける仕切板25と、熱交換器20からの流出側となる流体が流れるグループの扁平管23と、扁平管23と隣り合う別のグループの扁平管23との間に形成する非設置空間24Aと、非設置空間24Aを形成した扁平管23間以外の隣り合う扁平管23の間で、両扁平管23と接合して設置される複数のフィン24とを備えるものである。
【選択図】図2
【解決手段】互いに離間して配置され、管内を流体が通過する一対のヘッダ集合管21と、一対のヘッダ集合管21の間に並列に配置され、一対のヘッダ集合管21にそれぞれ両端が接続されて内部を流体が通過する複数の扁平管23と、一対のヘッダ集合管21内を複数の空間に分割し、複数の扁平管を、通過する流体の温度が異なる複数のグループに分ける仕切板25と、熱交換器20からの流出側となる流体が流れるグループの扁平管23と、扁平管23と隣り合う別のグループの扁平管23との間に形成する非設置空間24Aと、非設置空間24Aを形成した扁平管23間以外の隣り合う扁平管23の間で、両扁平管23と接合して設置される複数のフィン24とを備えるものである。
【選択図】図2
Description
本発明は一対のヘッダ集合管の間に複数の伝熱管を接続して構成する熱交換器等に関するものである。
従来、一対のヘッダ集合管、扁平管及びフィンを備えたPFC(パラレルフロー型)熱交換器が知られている。このような熱交換器において、例えば、内部に流体(以下、冷媒とする)の流路を有する複数の扁平管が互いに所定の間隔をおいて並べられ、一対のヘッダ集合管と接続している。ヘッダ集合管は、冷媒を複数の扁平管に分配し、また、扁平管を通過した冷媒を合流させる管である。隣り合う扁平管の間は、伝熱面積を拡大するためのフィンが設置されて複数の通風路に区画されている。そして、熱交換器では、フィンを通過する空気と扁平管内を流れる冷媒とが熱交換する。
上記のような熱交換器では、内部において、上流側を流れる冷媒と下流側を流れる冷媒との間に温度差が生じる。また、例えば、熱交換器を凝縮器として使用する場合、熱交換器の上流側は高温高圧のガス冷媒であり、下流側は過冷却された液冷媒となるため、上流側と下流側とで相変化も起きる。
また、このような熱交換器において、例えば、ヘッダ集合管の内部を仕切板等で分割することで、熱交換器内に冷媒の流れる方向が異なる扁平管のグループが複数形成され、一対のヘッダ集合管の間で折り返して冷媒を流しながら熱交換を行うようにしたものがある。このとき、各扁平管のグループ(領域)によって、温度の異なる冷媒が流れる。例えば、領域の境目(境界)で隣り合う扁平管の間にフィンを設置すると、両扁平管を流れる温度の異なる流体がフィンを介して熱交換してしまう。例えば、熱交換器内の下流域において、完全に液体状になる過冷却域に達した冷媒に、上流側の領域を流れる冷媒からの熱が移動すると、過冷却域の冷媒が再度気液二相状態に戻ってしまうことでロスが発生してしまうことがあった。このように熱交換器の性能が低下するという問題があった。
上記のような、温度の異なる領域における熱移動の問題を回避する熱交換器として、異なる温度の冷媒が流れる二つの扁平管のどちらか一方の扁平管とフィンとをロウ付けしないようにした熱交換器が開示されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記のような熱交換器では、ロウ付けを行っていないフィンと扁平管とが接触する可能性がある。例えば、ロウ付け工程時等において、ロウ付けを行わないフィンと扁平管との接触を回避しようとすると、非接触部分前後の扁平管間での間隔を変更する、形状を変更したフィンを特別に用意する等しなければならず、生産能力(生産効率)が低くなってしまう。
そこで、本発明は、上記の問題を解決するため、より確実に熱移動を回避することができる熱交換器及び冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明に係る熱交換器は、流入した流体を熱交換して流出させる熱交換器において、互いに離間して配置され、管内を流体が通過する一対のヘッダ集合管と、一対のヘッダ集合管の間に並列に配置され、一対のヘッダ集合管にそれぞれ両端が接続されて内部を流体が通過する複数の伝熱管と、一対のヘッダ集合管内を複数の空間に分割し、複数の伝熱管を、通過する流体の温度が異なる複数のグループに分ける仕切板と、熱交換器からの流出側となる流体が流れるグループの伝熱管と、伝熱管と隣り合う別のグループの伝熱管との間に形成する非設置空間と、非設置空間を形成した伝熱管間以外の隣り合う伝熱管の間で、両伝熱管と接合して設置される複数のフィンとを備えるものである。
本発明においては、流出側となる流体が流れるグループの伝熱管と、伝熱管と隣り合う別のグループの伝熱管との間に非設置空間を形成することで、温度が異なる伝熱管での熱移動をより確実に防ぐことができる。
以下、発明の実施の形態に係る熱交換器等について図面等を参照しながら説明する。以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。特に構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、他の実施の形態に記載した構成要素を別の実施の形態に適用することができる。また、図における上方を「上側」とし、下方を「下側」として説明する。そして、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る熱交換器を有する冷凍サイクル装置の構成を示す図である。図1では冷凍サイクル装置の代表例として空気調和機1について説明する。図1に示すように、本実施の形態における空気調和機1は、室外ユニット2及び室内ユニット3を備えている。そして、室外ユニット2と室内ユニット3とを配管で接続することによって、冷媒を循環し、冷凍サイクルを利用した対象空間の空気調和を行う冷媒回路を構成している。
図1は本発明の実施の形態1に係る熱交換器を有する冷凍サイクル装置の構成を示す図である。図1では冷凍サイクル装置の代表例として空気調和機1について説明する。図1に示すように、本実施の形態における空気調和機1は、室外ユニット2及び室内ユニット3を備えている。そして、室外ユニット2と室内ユニット3とを配管で接続することによって、冷媒を循環し、冷凍サイクルを利用した対象空間の空気調和を行う冷媒回路を構成している。
本実施の形態の室外ユニット2は、圧縮機10、四方切換弁50、熱交換器20及び膨張弁40を有している。圧縮機10は、低温低圧の冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温高圧の状態にして吐出する。特に限定するものではないが、例えば容量制御可能なインバータ圧縮機等で圧縮機10を構成するとよい。冷媒流路切替装置となる四方切換弁50は、冷房運転モード時における冷媒の流れと暖房運転モード時における冷媒の流れとを切り換える弁である。減圧装置(絞り装置)となる膨張弁40は、冷媒を減圧して膨張させる。
室外側熱交換器となる熱交換器20は、冷媒と室外の空気(外気)との熱交換を行う。例えば、暖房運転時においては蒸発器として機能し、室内ユニット3から流入した低圧の冷媒と外気との熱交換を行い、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、冷房運転時においては放熱器(凝縮器を含む。以下同じ)として機能し、圧縮機10において圧縮された冷媒と外気との熱交換を行い、冷媒を放熱又は凝縮させる。ここで、本実施の形態の熱交換器20は、アルミニウム、アルミニウム合金等、アルミニウムを含む材料を有するパラレルフロー型(PFC)熱交換器である。熱交換器20の構造については後述する。
また、本実施の形態の室内ユニット3は、室内熱交換器30を有している。室内熱交換器30は、冷媒と空調対象空間の空気(室内空気)との熱交換を行う。例えば、暖房運転時においては放熱器として機能し、室外ユニット2側から流入した冷媒と室内空気との熱交換を行う。このとき、室内熱交換器30は冷媒を放熱又は凝縮させて、室外ユニット2側に流出させる。一方、冷房運転時においては蒸発器として機能し、例えば膨張弁40を通過した冷媒と室内空気との熱交換を行う。このとき、室内熱交換器30は冷媒に室内空気の熱を奪わせて蒸発させて気化させ、室外ユニット2側に流出させる。
次に、本実施の形態の空気調和機1の動作について、冷媒の流れに基づいて説明する。まず冷房運転について説明する。圧縮機10により圧縮されて吐出した高温、高圧のガス冷媒は、四方切換弁50を通過し、熱交換器20に流入する。そして、熱交換器20内を通過して、室外の空気と熱交換することで凝縮、液化した冷媒(液冷媒)は、膨張弁40へ流入する。膨張弁40で減圧されて気液二相状態となった冷媒は室外ユニット2から流出する。
室外ユニット2を流出した気液二相冷媒は、配管を通過して室内ユニット3に流入し、室内熱交換器30を通過する。そして、例えば室内空間の空気と熱交換することで蒸発、ガス化した冷媒(ガス冷媒)は、室内ユニット3から流出する。
室内ユニット3から流出したガス冷媒は配管を通過して室外ユニット2に流入する。そして、四方切換弁50を通過して再度圧縮機10に吸入される。以上のようにして空気調和装置の冷媒が循環し、空気調和(冷房)を行う。
次に暖房運転について冷媒の流れに基づいて説明する。圧縮機10により圧縮されて吐出した高温、高圧のガス冷媒は、四方切換弁50を通過して室外ユニット2から流出する。室外ユニット2を流出したガス冷媒は、配管を通過して室内ユニット3に流入する。そして、室内熱交換器30を通過中に、例えば室内空間の空気と熱交換することで凝縮、液化した冷媒は室内ユニット3から流出する。
室内ユニット3から流出した冷媒は配管を通過して室外ユニット2に流入する。そして、膨張弁40で減圧されて気液二相状態となった冷媒は熱交換器20に流入する。そして、熱交換器20内を通過して、室外の空気と熱交換することで蒸発、ガス化した冷媒(ガス冷媒)は、四方切換弁50を通過して再度圧縮機10に吸入される。以上のようにして空気調和装置の冷媒が循環し、空気調和(暖房)を行う。
図2は本発明の実施の形態1に係る熱交換器20の構成を示す図である。ここで、図2において、上側から下側に向かう方向が重力方向(鉛直方向)となるものとする。また、第1ヘッダ集合管21A及び第2ヘッダ集合管21Bは、管内の構成を示すため断面としている。熱交換器20は、第1ヘッダ集合管21A、第2ヘッダ集合管21B、複数の扁平管23、複数のフィン24、仕切板25並びに外部接続配管26及び27を有している。
本実施の形態の熱交換器20において、前述したように、少なくとも第1ヘッダ集合管21A、第2ヘッダ集合管21B、扁平管23及びフィン24は、いずれもアルミニウムを含む材料の部材である。そして、第1ヘッダ集合管21A又は第2ヘッダ集合管21Bと扁平管23とが接触する箇所及び扁平管23とフィン24とが接触する箇所は、ロウ付けによって互いに接合されている。同じ材料で構成した部材を熱交換器20とすることで、耐防食性等を高めることができる。また、アルミニウムを含む材料とすることで、軽量の熱交換器20、空気調和機1(室外ユニット2)を得ることができる。
図3は扁平管23の管内構造を示す図である。扁平管23は、例えば断面外形が扁平形状、楔型形状等となっている伝熱管である。そして、扁平管23は、扁平形状の長軸の方向が熱交換器20に流入出する空気の流れる方向(管内を流れる冷媒の流路方向とは直交する方向)に沿って、間隔を空けて複数列並べられる。扁平管23内には、図3に示すように、例えば隔壁によって区分された複数の冷媒流路23Aが形成されている。ここで、本実施の形態では伝熱管を扁平管23としているが、他の形状の伝熱管においても適用可能である。
扁平管23の両端には第1ヘッダ集合管21A及び第2ヘッダ集合管21Bが付設される。第1ヘッダ集合管21A及び第2ヘッダ集合管21Bは、円筒状又は長円筒状の一対の管(筒)である。図2では、第1ヘッダ集合管21Aは右側に位置し、第2ヘッダ集合管21Bは左側に位置している。第1ヘッダ集合管21A及び第2ヘッダ集合管21Bは、伝熱管である扁平管23に冷媒を分配し、また、扁平管23を通過した冷媒を集める管(筒)である。ヘッダ集合管21及び22は、扁平管23の端部を内部に挿入させるための貫通穴(図示せず)を有している。
第1ヘッダ集合管21Aは、熱交換器20が凝縮器として機能する際、圧縮機10から気体状の冷媒(ガス冷媒)が流入する外部接続配管26及び熱交換器20から液冷媒が流出する外部接続配管27を有している。ここでは、ガス冷媒と液冷媒との密度の違い(重さの違い)等を考慮し、熱交換器20内での冷媒が円滑に流れるように、上側に位置する外部接続配管26からガス冷媒が流入するようにし、下側に位置する外部接続配管27から液冷媒が流出するようにする。ただし、この流れに限定するものではなく、熱交換器20の配置状況に応じて適宜変更等することができる。また、本実施の形態では、第1ヘッダ集合管21Aが外部接続配管26及び27を有することで、一般的に、室外ユニット2内において、冷媒回路を構成する配管の取り回しを容易に行うことができる。ただし、これに限定するものではなく、配管接続状況によっては、第2ヘッダ集合管21Bに外部接続配管26又は27を設けるようにしてもよい。ここで、以下、特に第1ヘッダ集合管21Aと第2ヘッダ集合管21Bとを区別する必要がない場合には、ヘッダ集合管21として説明する。
また、ヘッダ集合管21は管内に仕切板25を有している。仕切板25は、管の形状に合わせた形状(例えば長円板状)である。仕切板25は、管内を仕切って、ヘッダ集合管21内を、上下方向に複数の空間に分割する。そして、これにより、複数の扁平管23は、後述するように複数のグループ(組)に分かれることになる。本実施の形態では、第1ヘッダ集合管21Aは管内に2つの仕切板25を有している。そして、外部接続配管26から流入するガス冷媒を複数の扁平管23に分配する空間、複数の扁平管23を通過した冷媒を合流させて折り返し、他の複数の扁平管23に分配する空間及び複数の扁平管23を通過した液冷媒を合流させて外部接続配管27から流出させる空間の3つの空間に分割する。また、第2ヘッダ集合管21Bは管内に1つの仕切板25を有している。そして、複数の扁平管23を通過した冷媒を合流させて折り返し、他の複数の扁平管23に分配する2つの空間に分割する。このように、本実施の形態では、第1ヘッダ集合管21Aが外部接続配管26又は27を有しているため、第1ヘッダ集合管21Aの仕切板25の個数(内部空間分割数)は、第2ヘッダ集合管21Bの仕切板25の個数(内部空間分割数)より1個多くなる。ここで、本実施の形態では、第2ヘッダ集合管21B側においても冷媒が折り返されているため、仕切板25を有しているが、折り返しを必要としない場合には、設ける必要はない。
図4は本発明の実施の形態1に係る熱交換器20内の冷媒の流れを示す図である。上述したように、仕切板25で管内を複数の空間に分割することで、複数の扁平管23が複数のグループに分かれ、各グループにおいては、流れる冷媒の温度(状態、流れ方向)が異なる。これにより、熱交換器20内は複数の領域(下段からSn、Sn−1、Sn−2、…、S1とする)に分けることができる。本実施の形態ではn=4となる。したがって、熱交換器20内で3回折り返され、4つの冷媒の流れ(4パス)が形成される。パス数が多くなるほど、冷媒が熱交換器20内を通過する距離が長くなる。過冷却された冷媒を確実に流出させるために、3パス以上(同じ方向から流入出させる場合には4パス以上)の冷媒の流れとなるように構成するとよい。
ここで、図4に示すように、各領域を構成する扁平管23の数は、それぞれ同数でなくてもよい。ここでは、熱交換器20から流出する冷媒の流速を速くする等のため、領域S4を構成する扁平管23の数が最も少なく、領域S3、領域S2、領域S1の順に多くなっている。仕切板25の位置により任意に設定することができる。
また、熱交換器20は、扁平管23と扁平管23との間に、例えば凹凸状(コルゲート)、波状(ウェーブ)等の形状のフィン24を有している。扁平管23の間にフィン24を設け、伝熱面積を拡げることで冷媒と空気との熱交換の効率を高めることができる。
そして、本実施の形態では、図2に示すように、外部接続配管27から流出しようとする冷媒(最下流のパスを流れる冷媒)が流れる領域S4と領域S4と隣り合う領域S3との境目(境界)における2つの扁平管23の間に、フィン24等、2つの扁平管23を熱的につなぐ物を設置しない空間を形成する。この空間を非設置空間24Aとする。非設置空間24Aを形成するのは、空気との熱交換により、過冷却されて外部接続配管27から流出しようとする領域S4の冷媒に、フィン24を介して領域S3の冷媒の熱が移動して再度加熱されることで、過冷却が不十分な冷媒が流出する、相変化が生じてガス冷媒が発生する等、熱交換器20全体として熱交換効率が悪くなってしまうのを空間を形成することで強制的に抑えるためである。この構成は、熱交換器20を製造する際、領域S3と領域S4との境目となる2つの扁平管23の間に、フィン24等を設置せず非設置空間24Aとすることで容易に実現することができる。ここで、非設置空間24Aの大きさ(扁平管23間の間隔)は2つの扁平管23での熱移動が生じない限りにおいて任意とすることができる。ただ、熱交換器20を生産する際、間隔を変更しようとすると特別な設定等が必要となる可能性がある。生産効率等を考慮すると、フィン24が取り付けられる他の扁平管23間の間隔と同じにするとよい。
例えば、フィン24を介した領域間の熱移動は、領域S1と領域S2との境目及び領域S2と領域S3との境目におけるフィン24においても生じる。しかし、これらの領域では、冷媒は気液二相状態であり、領域間における冷媒の温度差が小さい。また、次のパスにおいて空気との熱交換により凝縮等をすることが可能である。このため、フィン24を介した熱移動による損失よりも、フィン24を設けて伝熱面積を拡大することによる放熱の効果の方が大きい。そこで、本実施の形態の熱交換器20では、領域S3と領域S4との境目となる扁平管23の間だけは、少なくともフィン24等を取り付けず、非設置空間24Aとする。ただ、これに限定するものではない。例えば、前述したように、フィン24を介した熱移動による損失の方が、フィン24の伝熱面積拡大による放熱の効果より小さい場合には、他の領域の境目においても、フィン24等を取り付けないようにしてもよい。
以上のように、実施の形態1によれば、複数の扁平管23において、温度が異なる冷媒が通過する熱交換器20において、温度が異なる冷媒がそれぞれ流れる両扁平管23の間を、フィン24等を設置しない非設置空間24Aとすることで、2つの扁平管23の間をより確実に熱的に分断し、フィン24等を介した熱移動を抑えることができる。特に、熱交換器20内において最下流となる冷媒が流れる領域と、それよりも上流側の冷媒が流れる領域との境目となる扁平管23の間に非設置空間24Aを形成することで、冷媒を加熱等せずに熱交換器20を流出させることができ、熱交換性能を高くすることができる。このため、熱交換器20を凝縮器として利用するときには、過冷却された冷媒が再度加熱されることなく、十分過冷却された冷媒を流出させることができる。そして、このような熱交換器20の生産にあたり、非設置空間24Aを形成しようとする扁平管23の間にフィン24を取り付けないようにするだけで実現できるので、生産効率を高くすることができる。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係る熱交換器20の構成を示す図である。上記の実施の形態1においては、PFC熱交換器だけで熱交換器20を構成した。本実施の形態の熱交換器20は、熱交換器20において、冷媒の流出側に近い、最下流となる流路を、クロスフィンアンドチューブ型熱交換器28で構成するようにしたものである。熱交換器20を凝縮器として利用する場合には、クロスフィンアンドチューブ型熱交換器28には液冷媒が流れる。
図5は本発明の実施の形態2に係る熱交換器20の構成を示す図である。上記の実施の形態1においては、PFC熱交換器だけで熱交換器20を構成した。本実施の形態の熱交換器20は、熱交換器20において、冷媒の流出側に近い、最下流となる流路を、クロスフィンアンドチューブ型熱交換器28で構成するようにしたものである。熱交換器20を凝縮器として利用する場合には、クロスフィンアンドチューブ型熱交換器28には液冷媒が流れる。
図5において、図2と同じ符号を付しているものについては、実施の形態1で説明したことと同様の動作、機能等を果たすものである。図5において、クロスフィンアンドチューブ型熱交換器28は、例えば銅製の伝熱管28Aとアルミニウムを含む材料のフィン28Bとを有する。所定の間隔で複数並べたフィン28Bに対して、各フィン28Bに設けた貫通穴(図示せず)を貫通するように、伝熱管28Aを設ける。例えば伝熱管28Aをヘアピン状に曲げ加工する、複数の伝熱管28AをUベンド等で接続する等を行って1つの流路を形成し、外部接続配管27につなげる。流路が1つであるので分配ロスは発生しない。ここで、図5では、PFC熱交換器について、実施の形態1と同様に、仕切板25を有し、複数の領域に分けているが、場合によっては、仕切板25を設けなくてもよい。
また、熱交換器20において、PFC熱交換器の部分とクロスフィンアンドチューブ型熱交換器28とは熱的に分断された構成であるため、熱交換器20において異なる温度の冷媒間における熱移動が生じない。ここで、図5では、熱交換器20において、クロスフィンアンドチューブ型熱交換器28はPFC熱交換器の下部の位置に設置しているが、設置位置に限定するものではない。冷媒の流れに下流側であれば、例えば、PFC熱交換器の上部の位置に設置する等してもよい。
実施の形態3.
上記の実施の形態1及び2では、熱交換器20を基本的に凝縮器に利用することについて説明した。熱交換器20は、凝縮器として利用した場合に特に効果が大きいが、利用について特に限定するものではなく、例えば実施の形態1で説明した空気調和機1の場合には、冷媒の流れる方向を切り換えることで熱交換器20を蒸発器として利用することができる。
上記の実施の形態1及び2では、熱交換器20を基本的に凝縮器に利用することについて説明した。熱交換器20は、凝縮器として利用した場合に特に効果が大きいが、利用について特に限定するものではなく、例えば実施の形態1で説明した空気調和機1の場合には、冷媒の流れる方向を切り換えることで熱交換器20を蒸発器として利用することができる。
また、上記の実施の形態1及び2では、熱交換器20内を通過する流体を冷媒としたが、他の流体にも適用することができる。
上記した実施の形態1の冷凍サイクル装置は、冷凍装置、空気調和装置、給湯装置等、冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用する装置に適用することができる。
1 空気調和機、2 室外ユニット、3 室内ユニット、10 圧縮機、20 熱交換器、21 ヘッダ集合管、21A 第1ヘッダ集合管、21B 第2ヘッダ集合管、23 扁平管、23A 冷媒流路、24 フィン、24A 非設置空間、25 仕切板、26,27 外部接続配管、28 クロスフィンアンドチューブ型熱交換器、28A 伝熱管、28B フィン、30 室内熱交換器、40 膨張弁、50 四方切換弁。
Claims (5)
- 流入した流体を熱交換して流出させる熱交換器において、
互いに離間して配置され、管内を流体が通過する一対のヘッダ集合管と、
該一対のヘッダ集合管の間に並列に配置され、前記一対のヘッダ集合管にそれぞれ両端が接続されて内部を流体が通過する複数の伝熱管と、
前記一対のヘッダ集合管内を複数の空間に分割し、前記複数の伝熱管を、通過する流体の温度が異なる複数のグループに分ける仕切板と、
前記熱交換器からの流出側となる流体が流れるグループの前記伝熱管と、該伝熱管と隣り合う別のグループの伝熱管との間に形成する非設置空間と、
該非設置空間を形成した伝熱管間以外の隣り合う伝熱管の間で、両伝熱管と接合して設置される複数のフィンと
を備えることを特徴とする熱交換器。 - 前記伝熱管は、扁平管であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記複数の伝熱管を、3以上のグループに分けることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
- 流入した流体を熱交換して流出させる熱交換器において、
互いに離間して配置され、管内を流体が通過する一対のヘッダ集合管及び該一対のヘッダ集合管の間に並列に配置され、前記一対のヘッダ集合管にそれぞれ両端が接続されて内部を流体が通過する複数の扁平管を有するパラレルフロー型熱交換器と、
該パラレルフロー型熱交換器の下流側において配管接続し、伝熱管に対してフィンを任意の間隔で挿入して固定し、前記伝熱管内を通過する冷媒と前記フィン間を通過する空気との熱交換を行うフィンアンドチューブ熱交換器と
を備えることを特徴とする熱交換器。 - 冷媒を圧縮する圧縮機と、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱交換器を有し、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、
該凝縮器によって凝縮された前記冷媒を減圧させる絞り手段と、
該絞り手段によって減圧された前記冷媒を熱交換により蒸発させて被冷却流体を冷却する蒸発器と
を配管接続して前記冷媒を循環させる冷媒回路を構成する冷凍サイクル装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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