JP2015085317A - 接着剤塗布装置、接着剤塗布方法、表示装置用部材の製造装置及び表示装置用部材の製造方法 - Google Patents

接着剤塗布装置、接着剤塗布方法、表示装置用部材の製造装置及び表示装置用部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークに塗布された接着剤の部分的な仮硬化状態の変動を抑制し、貼り合わせ品質の低下を防止できる接着剤塗布技術及び表示装置用部材の製造技術を提供する。
【解決手段】表示装置を構成するカバーパネルであるワークSに対して、UV光の照射により硬化する接着剤Rを塗布する接着剤塗布装置1であって、ワークSに対して相対移動させながら、接着剤RをワークSに塗布する塗布部10と、塗布部10とワークSとの相対速度の変化に応じて、ワークSに塗布された接着剤Rに対する単位面積当たりの照射量が一定となるように、UV光を照射する照射部11とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば、表示装置を構成する一対のワークを貼り合わせるために、ワークに接着剤を塗布する技術に改良を施した接着剤塗布技術及び表示装置用部材の製造技術に関する。
一般的に、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを代表とする平板状の表示装置(フラットパネルディスプレイ)は、表示モジュール、操作用のタッチパネル、表面を保護する保護パネル(カバーパネル)等を積層することにより構成されている。これらの表示モジュール、タッチパネル、カバーパネル等(以下、ワークと呼ぶ)は、フラットパネルディスプレイの筐体に組み込まれる。表示モジュールは、偏光板等を含む表示パネル、駆動回路、プリント基板(タブ)等、複数の部材を備え、多層に構成されている。カバーパネルは、タッチパネルと別体のもの、タッチパネルが組み込まれた複合パネルとして構成されたものもある。
かかるワークの貼り合わせには、接着シートを用いる方法と樹脂の接着剤を用いる方法がある。接着シートは、接着剤に比べて比較的高価であり、剥離紙の剥離等の工程が必要となる。このため、近年のコスト削減の要求などから、接着剤を用いた貼り合わせが主流となってきている。
また、積層される各ワークの間に空気の層が入ると、外光反射により、ディスプレイの表示面の視認性が低下する。これに対処するため、各ワークを貼り合せる際に、接着剤によって各ワークの間(ギャップ)を埋めることにより、接着層を形成することが行われている。
かかる接着層は、各ワークの間のスペーサとして、ワークを保護する機能を有する。また、ディスプレイの大型化などから、ワークも大面積となり、変形が生じやすい。このため、変形を吸収してワークを保護するために、接着層に要求される厚みが増える傾向にある。たとえば、数100μm厚が要求されるようになってきている。
かかる厚みを確保すると、必要な接着剤の量が増える。すると、ワークに塗布された接着剤が流動して、ワークからはみ出しやすくなる。そこで、ワークの表面全面に接着剤を塗布し、塗布形状が崩れないように即座に仮硬化を行っていた(特許文献1参照)。
つまり、スリット型のノズルから、UV硬化樹脂の接着剤をワークの塗布面に塗布しながら、ノズルとワークとを相対移動させることにより、ワークの塗布面の全体に接着剤を塗布する。このとき、ノズルの直後近傍に追従して、照射部によりUV光を照射することにより、接着剤を仮硬化させて流動を抑制していた。
特開2012−71281号公報
上記のような従来技術では、接着剤の塗布厚を均一とするために、ノズルとワークとの相対移動の速度を一定とすることが望ましい。そして、塗布の効率を高めるためには、この一定の速度は、比較的高速であることが必要となる。
しかしながら、ワークに対する塗布の開始端から終了端までを、一定の高速度とすると、開始端と終了端の接着剤の形状が安定しない。そこで、これに対処するため、塗布の開始端と終了端では、ノズルとワークの相対速度を変えて、塗布端の接着剤の形状を歪みのない、直線状となるようにしていた。たとえば、開始端から徐々に加速して行き、所定の高速度に達したら、その速度を維持しながら塗布を継続し、終了端の手前で減速して、終了端で停止することが行われていた。
このように、ノズルとワークの相対速度が加速及び減速する場合、ノズルとともにワークに対して相対移動していた照射部も加速及び減速することになる。すると、照射部による接着剤の単位面積当たりのUV光の照射エネルギー量が変化して、仮硬化状態に変動が生じてしまう。このように、仮硬化状態が変動すると、塗布の平坦度、塗布厚の均一度、貼り合わせ時の接着性などが部分的に変わってしまい、表示装置用部材の貼り合わせ品質に影響を与えることになる。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、ワークに塗布された接着剤の部分的な仮硬化状態の変動を抑制し、貼り合わせ品質の低下を防止できる接着剤塗布装置及び接着剤塗布方法を提供し、さらに、高い貼り合せ品質の表示装置用部材を製造する製造装置及び製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、表示装置を構成する一対のワークの少なくとも一方に対して、エネルギーの照射により硬化する接着剤を塗布する接着剤塗布装置において、ワークに対して相対移動させながら、接着剤をワークに塗布する塗布部と、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、前記ワークに塗布された接着剤に対する単位面積当たりの照射エネルギー量が一定となるように、エネルギーを照射する照射部と、を有することを特徴とする。
前記照射部は、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、前記塗布部とは独立して前記ワークに対する相対移動の速度が変化してもよい。
前記照射部は、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、前記塗布部と一定間隔を維持して前記ワークに対する相対移動をする状態と、前記塗布部とは独立して前記ワークに対する相対移動をする状態とが切り替わってもよい。
前記塗布部と前記ワークの相対移動の速度が、前記ワークの塗布の終端近傍において減速すると、前記照射部は、減速前の相対速度を維持する加速度で移動し、前記塗布部と前記ワークの相対移動の速度が、前記ワークの塗布の終端近傍において加速すると、加速前の相対速度を維持する減速度で移動してもよい。
ワークを載置して、塗布部及び照射部に対して移動するステージを有してもよい。
前記塗布部は、接着剤を連続した直線状の吐出口から吐き出すスリットを有するノズルを有してもよい。
前記塗布部は、前記塗布部が開始端に達した時に照射を開始してもよい。
前記塗布部は、前記ワークとの相対移動の速度に応じて、接着剤の塗布量を変化させてもよい。
前記塗布部は、前記ワークとの相対移動の速度が加速するに従って接着剤の塗布量を増加させ、前記ワークとの相対移動の速度が一定になると接着剤の塗布量を一定とし、前記ワークとの相対移動の速度が減速するに従って接着剤の塗布量を減少させてもよい。
前記照射部は、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、エネルギー照射量を変化させてもよい。
前記ワークは、表示装置を構成するカバーパネル、タッチパネル又はカバーパネルとタッチパネルの複合パネルであってもよい。
なお、上記の各態様は、接着剤塗布方法の発明としても捉えることができる。また、上記の接着剤塗布装置を有する表示装置用部材の製造装置、接着剤塗布方法を含む表示装置用部材の製造方法も本発明の一態様である。
以上、説明したように、本発明によれば、ワークに塗布された接着剤の部分的な仮硬化状態の変動を抑制し、貼り合わせ品質の低下を防止できる。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 実施形態における塗布部、照射部と仮硬化状態を示す斜視図である。 実施形態における各部の動作を示すタイムチャートである。 実施形態における塗布開始から塗布終了端手前までの動作を示す説明図である。 実施形態における塗布終了端から照射終了までの動作を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示装置用部材の製造装置の概略構成図である。 貼合装置の概略構成及び動作を示す図である。 硬化装置の概略構成図である。 搬送装置の概略構成図である。 (A)は、接着層を形成した液晶パネルの上面図である。(B)は接着層を形成した液晶パネルの側面図である。(C)は、カバーパネルの底面図である。(D)は、カバーパネルの側面図である。 本発明のその他の実施形態に係る搬送装置の概略構成図である。
本発明の実施の形態(以下、実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
まず、本実施形態の接着剤塗布装置1(以下、本装置と呼ぶ)の構成を、図1及び図2を参照して説明する。貼り合わせの対象となるワークSは、表示装置を構成するワークSとする。たとえば、液晶表示装置を構成する液晶モジュールとカバーパネルは、ワークSとすることができる。
接着剤塗布装置1におけるワークSは、塗布面を上に向けて支持部Jに支持される。支持部Jは、ワークSが載置されるステージKを有する。このステージKは、駆動機構Mによって、水平方向に往復移動可能に設けられている。駆動機構Mとしては、たとえば、駆動源によって回転するボールねじとすることが考えられる。ただし、ワークSを水平方向に往復移動可能な装置であれば、どのような装置であってもよい。駆動機構MにおけるステージKの移動の開始、停止及び速度は、制御装置Pによって制御される。
また、接着剤塗布装置1は、塗布部10、照射部11を有する。塗布部10は、たとえば、タンクTに収容された接着剤Rを、流通経路である配管及び供給量を調節するバルブを介して、ポンプにより送り出すことによりワークSに供給するスリットを備えたスリットコータである。
スリットは、ワークSの塗布面に平行で、ワークSの相対移動の方向に直交する方向に細長く延びた開口であり、その長手方向の長さが、ワークSの幅と同等若しくは僅かに短くなっている。塗布部10の先端部分は、このようなスリットをワークSに対向する位置に備えたノズルを形成している。
また、塗布部10は、たとえば、駆動機構(図示せず)によって、ワークSの塗布面に対して直交する方向に昇降するように設けられている。ノズルからの接着剤Rの吐出量は、制御装置Pのバルブ制御及びポンプ制御によって調節される。
なお、接着剤Rは、外部からエネルギーの照射により硬化する樹脂であればよい。たとえば、紫外線(UV)硬化樹脂や熱硬化樹脂が考えられる。本実施形態では、紫外線(UV)硬化樹脂を用いて説明する。使用される接着剤Rの粘度は、特に限定はされない。但し、仮硬化による流動の抑制の必要性が高い粘度としては、2千〜数万cpsが想定され、比較的粘度の低い2千〜5千cpsが好ましい。
照射部11は、接着剤Rに対して仮硬化のためのエネルギーを照射する処理部である。この照射部11は、たとえば、接着剤RがUV硬化樹脂である場合、UV光源からのUV光を、ワークSに塗布された接着剤Rに照射する。この照射部11においては、たとえば、複数のLED等のUV光源が、ワークSの塗布面に平行であって、ワークSの相対移動の方向に直交する方向に等間隔で配置されている。なお、接着剤Rが熱硬化樹脂の場合は、照射部11は、熱源からの熱エネルギーを照射することになる。この場合の照射部11は、たとえば、複数のLED等のIr光源が、ワークSの塗布面に平行であって、ワークSの相対移動の方向に直交する方向に等間隔で配置される。
照射部11による照射は、接着剤Rが仮硬化状態となるように行われる。仮硬化とは、完全には至らない硬化状態となることをいう。たとえば、完全硬化に必要なエネルギー量より少ないエネルギー量を照射することで接着剤Rを仮硬化状態にできる。例えば、弱い強度で照射することや短い時間で照射することにより、接着剤Rを仮硬化状態とすることができる。また、ある種のUV硬化樹脂では、大気中でUV照射すると、酸素阻害等により接着剤Rの表面の硬化が進まないタイプの仮硬化状態となる。なお、照射部11による照射のON、OFF、照射エネルギーの強度は、制御装置Pによって制御される。
また、照射部11は、たとえば、塗布部10との水平方向の間隔が一定に維持される状態と、駆動機構(図示せず)によってワークSの相対移動の方向に塗布部10とは独立して移動する状態と、を切り替え可能に設けられている。なお、照射部11の移動の開始、停止及び速度は、制御装置Pによって制御される。
制御装置Pは、ワークSに塗布された接着剤Rの塗布厚が全面に亘って均一となり、接着剤Rに対する単位面積当たりのエネルギー照射量が一定となるように、ステージKの移動、塗布部10の昇降及び接着剤Rの吐出量、照射部11の移動を制御する。制御装置Pは、例えば、専用の電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって実現できる。この制御装置の制御による各部の動作の詳細は、本実施形態の作用として後述する。
[作用]
以上のような構成を有する本実施形態の作用を、図1及び図2の説明図、図3のタイムチャート、図4及び図5の状態遷移図を参照して説明する。なお、図4及び図5におけるステージK、ワークS、塗布部10、照射部11の位置及び大きさ等は、説明のための便宜的な表現に過ぎない。
[概要]
まず、図1に示すように、塗布部10と照射部11の直下を、ワークSを載置したステージKが、駆動機構Mによって水平方向(図中、矢印が示す右から左)に移動する。塗布部10と照射部11のステージKに対する相対移動は、ワークSに対する相対移動と同義である。
接着剤Rの塗布は、ワークSの一辺の端部(図中、左端)から始まり、これに対向する一辺の端部(図中、右端)で終了する。この塗布が開始する開始端側を、塗布上流側とし、塗布が終了する終了端側を塗布下流側とする。そして、図2に示すように、塗布部10の塗布上流側に配置された照射部11が、その直下の塗布部分に仮硬化のためのエネルギー、たとえばUV光を照射することにより、接着剤Rを仮硬化状態とする。
照射部11は、塗布部10から独立して移動可能であるので、適切なタイミングで、塗布部10のステージKに対する相対移動とは独立して、ステージKに対して相対移動する。つまり、塗布部10のワークSに対する相対移動の速度の変化に応じて、照射部11のステージKに対する相対移動の速度を変えることにより、接着剤Rに対する単位面積当たりの照射エネルギー量を一定とする。
(タイムチャート)
次に、接着剤塗布装置1における各部の動作タイミングを、図3のタイムチャートを参照して説明する。図3の横軸は時間である。図3の縦軸は、(a)はステージKの移動速度、(b)は塗布部10からの接着剤Rの吐出量、(c)は塗布部10の高さ、(d)は照射部11による発光のON・OFF、(e)は照射部11の移動速度である。以下、(a)〜(e)を詳説する。
(a)ステージの移動速度
時点Aは塗布の開始を示す。時点Bから時点Cは、ステージKが定常速度となっている時間を示す。定常速度は、塗布部10による単位時間当たりの接着剤Rの吐出量が一定量の場合に、ワークSに均一な厚さで接着剤Rが塗布される一定の速度である。この定常速度は、接着剤Rの粘度、吐出量、所望の塗布厚等によって相違する。
時点AからステージKの速度が加速して行き、時点Bで定常速度に達する。ステージKは、そのまま定常速度を維持し、塗布終了の時点Dの手前の時点Cから減速を開始し、時点Dで停止する。その後、ステージKは、塗布部10をステージK上から退避させて、照射部11が接着剤Rの塗布終端に来るように、時点Eから再び移動を開始して、短時間加速した後、減速して時点Fで停止する。
(b)塗布部からの接着剤の吐出量
時点Aで、塗布部10のノズルから接着剤Rの吐出が開始する。塗布部10は、時点Aから、ステージKの加速に応じて、ワークSの単位面積当たりの塗布量が一定となるように、吐出量を増加させて行く。時点Bから時点Cまでは、ステージKは定常速度を維持しているため、塗布部10の吐出量も一定とする。これにより、ワークSの単位面積当たりの塗布量が一定となる。時点Cから、ステージKの減速に応じて、ワークSの単位面積当たりの塗布量が一定となるように、塗布部10は吐出量を減少させて行く。そして、時点Dで吐出を停止する。吐出停止時には、供給時とは逆にポンプを動作させることにより、接着剤Rの液垂れを防止できる。
上記の吐出量は、時点Aから時点Dまでの全てにおいて、所望の一定の塗布厚さになるように決定される。つまり、ステージKの加減速があっても、定常速度の区間と同じ塗布厚さとなるように、吐出量を変化させる。
なお、(b)は、塗布部10からの接着剤Rの吐出量の変化を示すものであり、接着剤Rの供給、供給停止のためのポンプ及びバルブ等の制御タイミングとは必ずしも一致しない。つまり、ポンプ及びバルブ等の制御タイミングと、結果的に生じる吐出量の変化とそのタイミングにはタイムラグが生じるため、このタイムラグを考慮して、吐出量が(b)になるように、ポンプ及びバルブ等が制御される。
(c)塗布部の高さ
塗布部10は、初期状態では、ワークSから離れた待機位置の高さ(待機高さ)にある。接着剤Rの塗布を開始するには、塗布部10は、ワークSに接近して、ノズルからワークSの所望の位置への塗布が可能な高さ(塗布高さ)まで下降する必要がある。
つまり、時点Aより前に、塗布部10は待機高さから塗布高さまでの下降を開始する。そして、塗布部10が塗布高さに達した時点Aで、接着剤Rの吐出を開始する。なお、図3では、塗布高さへの到達のタイミングは、時点Aと同じになっているが、時点Aよりも前であれば問題はない。
時点DでステージKが停止した時、塗布部10はワークSの終端に位置する。上記の接着剤Rの吐出量の制御で述べたように、停止と同時に吐出も終了する。そして、塗布部10は、待機高さへ上昇する。これにより、ワークS側の接着剤Rとノズル側の接着剤Rが切れる。待機高さは、このように接着剤Rが切れるために十分な高さとする。なお、上記の説明の各動作のタイミングは、一例である。塗布部10の上下動作と吐出動作は、必ずしもステージKの移動とタイミングを合わせる必要はない。
(d)照射部の照射
時点BでステージKの移動速度が定常速度となった場合、照射部11によるエネルギー照射、つまり、UV光の照射を開始する。この照射開始タイミングは、必ずしも時点Bとは限らない。塗布部10の塗布位置から照射部11までの距離、ステージKの速度等に応じて、接着剤Rの塗布の開始端から照射できるタイミングであればよい。そして、照射部11は、時点Dで塗布が終了しても照射を継続し、照射部11が塗布の終了端に達する時点Fにおいて、照射を終了する。
(e)照射部の移動速度
照射部11は、時点Cまでは塗布部10に対しては移動せず、塗布部10との一定間隔を維持したまま、ステージKに対して相対移動している。そして、時点Cで、塗布部10に対するステージKの速度が減速し始めると、照射部11が塗布方向に加速を始める。ここで、ステージKの減速度(マイナスの加速度)と照射部11の加速度とは、符号を除いた絶対値が同じ値となるように設定されている。このため、ワークSに対する照射部11の相対移動の速度は、定常速度が維持される。
そして、ステージKは時点Dで停止するが、この時、照射部11は、まだ接着剤Rの塗布終了端には達していない。したがって、塗布終了端に達する距離の分に相当する時間は、照射部11は移動を継続する。この間も、照射部11は、ステージKとの相対移動の速度が定常速度を維持するように動作する。つまり、照射部11は、ステージKが停止中には、定常速度で移動する。
ステージKが、照射部11が接着剤Rの塗布終端に来るように時点Eから移動を開始して、短時間に加速した後、減速して時点Fで停止したときには、これに合わせて、時点Eから減速を開始して、その後加速して時点Fから定常速度に戻る。この照射部11の短時間の減速度及び加速度も、ステージKの加速度及び減速度と絶対値が同じ値となるように設定されているので、相対移動の速度は定常速度に維持される。さらに、照射部11は、時点Fで照射終了後、時点Gに減速を開始して、時点Hで停止する。
(塗布工程)
次に、上記のようなタイムチャートに従った本実施形態の塗布工程を、図4、図5を参照して説明する。なお、以下の説明の(1)〜(8)は、図4及び図5の(1)〜(8)にそれぞれ対応する。
(1)ステージKが塗布開始位置に移動することにより、待機高さにある塗布部10の吐出口が、ワークSの塗布開始端の直上の位置に来る。そして、塗布部10が、塗布高さへの下降を開始する。
(2)塗布部10が塗布高さまで達して停止した後、塗布部10からの接着剤Rの吐出を開始すると、接着剤RがワークSに供給される。これと同時に、ステージKが塗布方向への移動を開始するので、ワークSの表面への接着剤Rの塗布が開始する(図3:時点A)。この時点Aから、ステージKは加速し、塗布部10は接着剤Rの吐出量を徐々に増やしていく。
(3)ステージKの移動により、ワークSに塗布された接着剤Rの塗布開始端が、照射部11の直上に到達すると、照射部11は、UV光の発光を開始する(図3:時点B)。この時点Bから、ステージKは加速を止めて一定の定常速度となり、塗布部10の接着剤Rの吐出量も増加を止めて一定となる。ワークS(接着剤Rも同様)に対する照射部11の相対移動の速度も、UV光の照射の開始から定常速度になる。
(4)ステージKは、塗布部10がワークSの塗布終端に到達する手前から(図3:時点C)、減速を開始する。この減速にしたがって、塗布部10は、接着剤Rの吐出量を徐々に減少させていく。
また、この時点Cから、照射部11は、塗布部10とは独立に、塗布方向への移動を開始し、その速度を加速していく。ステージKの減速度と照射部11の加速度とは、絶対値が同じなので、ワークSに対する照射部11の相対移動は、定常速度が維持される。
(5)塗布部10が、ワークSの塗布終端の直上に到達すると、ステージKは一旦停止する(図3:時点D)。この時、塗布部10は、接着剤Rの吐出を停止する。照射部11は移動を継続するが、その移動速度は定常速度と同じになる。従って、照射部11の接着剤Rに対する相対移動は、定常速度のままである。
(6)このように塗布部10に対して、ステージKが停止した状態で、塗布部10は上昇して待機高さで停止する。既に、塗布部10は接着剤Rの吐出を停止していているので、塗布部10が待機高さに達するまでの間のいずれかの時点で、ワークS側とノズル側の接着剤Rが切れる。この間も、照射部11は定常速度で移動し続けている。
(7)接着剤Rが確実に切れたタイミングで、ステージKは再び移動を開始する(図3:時点E)。この移動距離は、照射部11が塗布端へ到達できる距離である。この間のステージKの移動速度は、短時間の加速後に減速に転じて停止する(図3:時点F)。照射部11は、この移動速度に合わせて減速後、加速して、ステージKの停止時点で定常速度に戻る。この減速度と加速度も、ステージKの加速度と減速度と絶対値が同じであるため、照射部11の接着剤Rに対する定常速度が維持される。照射部11が塗布端に達した時点で、照射部11は照射を停止する(図3:時点F)。
(8)照射部11は減速を開始して(図3:時点G)、その後、停止する(図3:時点H)。
以上のように接着剤Rが塗布されたワークSは、搬送装置によって搬出され、貼合装置において、真空中で押圧装置によって他のワークが押し付けられる等により、貼り合せが行われる。さらに、貼り合せ後のワークSは、搬送装置によって、UV光の照射により接着剤Rを本硬化させる硬化装置へと移動される。
[効果]
(1)本実施形態は、表示装置を構成する一対のワークSの少なくとも一方に対して、エネルギーの照射により硬化する接着剤Rを塗布する接着剤塗布装置1において、ワークSに対して相対移動させながら、接着剤RをワークSに塗布する塗布部10と、塗布部10とワークSとの相対移動の速度の変化に応じて、ワークSに塗布された接着剤Rに対する単位面積当たりの照射エネルギー量が一定となるように、エネルギーを照射する照射部11と、を有する。
以上のような本実施形態によれば、ワークSに塗布された接着剤Rに対する照射部11の相対速度が、常に定常速度に維持される。このため、接着剤Rに対する単位面積当たりのUV光の照射エネルギー量が一定となるので、仮硬化状態の不均一は発生しない。これにより、接着剤Rの流動が防止されるとともに、クッション性および接着性は維持されるので、貼り合わせ時の歪み等もなく、均一な接着層を形成でき、また接着性も損なわれない。
(2)照射部11は、塗布部10とワークSとの相対移動の速度の変化に応じて、塗布部10とは独立してワークSに対する相対移動の速度が変化する。このため、塗布開始端及び塗布終了端の接着剤Rの歪みを防止しつつ、塗布終了端において接着剤Rを切るために昇降動作が必要となる塗布部10から独立して、かかる昇降動作が不要な照射部11の移動速度を変化させるので、簡易な構成で、ワークSに塗布された接着剤Rに対する塗布部10の動作にかかわらず、照射部11の接着剤Rに対する相対速度を定常速度に維持することが可能となる。
(3)照射部11は、塗布部10とワークSとの相対移動の速度の変化に応じて、塗布部10と一定間隔を維持してワークSに対する相対移動をする状態と、塗布部10とは独立してワークSに対する相対移動をする状態とが切り替わる。このため、照射部11が、塗布部10と一定間隔で相対的に停止している状態と、塗布部10から独立して移動する状態とを切り替えるだけで、照射部11の接着剤Rに対する相対速度を定常速度で維持することを確実に実現できる。
(4)塗布部10とワークSの相対移動の速度が、ワークSの塗布の終端近傍において減速すると、照射部11は、減速前の相対速度を維持する加速度で移動し、塗布部10とワークSの相対移動の速度が、ワークSの塗布の終端近傍において加速すると、加速前の相対速度を維持する減速度で移動する。このため、塗布終端近傍における塗布部10の相対移動速度の減速、さらに短時間の加速及び減速があっても、照射部11の加速及び減速によって、容易に照射部11の接着剤Rに対する相対速度の定常速度での維持が可能となる。
(5)ワークSを載置して、塗布部10及び照射部11に対して移動するステージKを有する。このため、ステージK側の移動によって塗布を行うので、昇降する塗布部10と塗布方向に加減速動作を行う照射部11とを独立に駆動する構成に、さらに塗布方向に移動する構成を組み込む場合に比べて、構成を簡略化できる。
(6)塗布部10は、接着剤Rを連続した直線状の吐出口から吐き出すスリットを有するノズルを有する。このように、塗布部10として、直線状の吐出口から吐き出すスリットを有するノズルを用いているので、塗布方向に直交する方向の厚みを容易に均一にすることができ、さらには、移動による面状の塗布も厚みを均一にすることができる。
(7)照射部11が塗布開始端に達した時に照射を開始することにより、開始端においては、照射部11を独立して駆動させる必要はなく、制御を簡素化できる。
(8)塗布部10は、ワークSとの相対速度に応じて、接着剤Rの塗布量を変化させるので、均一な厚みの塗布が可能となる。
(9)塗布部10は、ワークSとの相対移動の速度が加速するに従って接着剤Rの塗布量を増加させ、ワークSとの相対移動の速度が一定になると接着剤Rの塗布量を一定とし、ワークSとの相対移動が減速するに従って接着剤Rの塗布量を減少させる。例えば、塗布部10が、塗布開始端からワークSが加速すると接着剤Rの吐出量(塗布量)を増加させ、ワークSの速度が一定になると吐出量を一定とし、ワークSが減速すると吐出量を減少させる。このため、塗布開始端から塗布終了端まで、ワークSの全面に亘って接着剤Rの厚みを均一にできる。
[第2の実施形態]
本実施形態を、上記の図1〜図5に加えて、図6〜図10を参照して説明する。
[ワーク]
本実施形態は、表示装置用部材の積層体を製造する表示装置用部材の製造装置である。表示装置用部材には、表示パネルとカバーパネルを積層した部材のように表示機能を備えた部材も、カバーパネルとタッチパネルを積層した部材のようにその部材だけでは表示機能を備えていない部材も含まれる。すなわち、積層の対象となるワークは、表示パネル、タッチパネル、カバーパネル、バックライトやその導光板等の様々なものがあるが、本実施形態では、表示パネルとカバーパネルとを接着剤を介して貼り合わせることにより、表示装置用部材を構成する例を説明する。
表示パネルは、液晶パネルや有機ELパネル等の様々な種類があり、その形状も様々であるが、ここでは一例として図10(A)で示すような、矩形状の液晶パネルS1を使用する例を説明する。接着剤は、液晶パネルS1とカバーパネルS2のいずれに塗布しても良く、あるいは両方に塗布しても良い。本実施形態では、図10(B)に示すように、液晶パネルS1の表面に接着剤を所定の厚みで塗布して、接着層R1を形成する例を説明する。接着剤は、液晶パネルS1の全面に行き渡るように塗布するが、貼り合せの際に接着剤が両パネルの間からはみ出すことを防止するため、液晶パネルS1の外縁をわずかに残すように塗布は行われる。すなわち、接着層R1は液晶パネルS1と同じ矩形状であり、液晶パネルS1より若干小さい大きさである。
カバーパネルも様々な種類や形状があるが、本実施形態では、図10(C)及び(D)に示すように、液晶パネルS1より大きな、矩形状のカバーパネルS2を用いる。このカバーパネルS2の底面側には、外縁を縁取るように所定幅の印刷枠Oが形成されている。すなわち、下面から見て、カバーパネルS2には印刷枠Oに囲まれた内枠Nが形成されている。図10の例では、内枠Nは矩形状で四隅に丸みがついているが、図示の例に限られず、五角形や六角形等の他の多角形状であっても良く、四隅は上面視で直角となっていても良い。なお、図10(D)に示すように、内枠Nの四隅は断面視では略直角となっている。内枠Nの大きさは、液晶パネルS1よりも若干小さくなっている。上述した接着層R1は、この内枠Nと同じ形状及び大きさになるように塗布される。
液晶パネルS1の接着剤が塗布された面とカバーパネルS2の印刷枠Oが形成された面とを貼り合せることで、表示装置用部材が構成される。貼り合せる際には、液晶パネルS1に塗布された接着剤の外縁が、カバーパネルS2の内枠Nの線に重なるように積層する。液晶パネルS1はカバーパネルS2の内枠Nよりも若干大きいため、液晶パネルS1の外縁は印刷枠O上に積層される。これによって、できあがった積層体を上から見た際に、液晶パネルS1の外縁は印刷枠Oに隠されて見えなくなっており、良好な外観を得ることができる。
[表示装置用部材の製造装置]
本実施形態における表示装置用部材の製造装置は、上述した液晶パネルS1への接着剤の塗布と、液晶パネルS1及びカバーパネルS2の貼り合せを行うことで、表示装置用部材を製造する。図6に示すように、表示装置用部材の製造装置100は、接着剤塗布装置1、貼合装置2、硬化装置3、搬送装置4及び制御装置7を備えている。
液晶パネルS1、カバーパネルS2は、ローダ200によって表示装置用部材の製造装置100に搬入され、搬送装置4で搬送される。搬送装置4に沿って接着剤塗布装置1、貼合装置2及び硬化装置3が配置されている。不図示のピックアップ手段によって、液晶パネルS1、カバーパネルS2は搬送装置4からピックアップされ、不図示の搬入口を介して各装置への搬入及び搬出がなされる。各装置での工程を経て、表示装置用部材Lが製造され、アンローダ300によって表示装置用部材の製造装置100から搬出される。以下に、各装置の構成及び作用を詳述する。
[接着剤塗布装置]
接着剤塗布装置1は、上記の第1の実施形態と同様の装置である。本実施形態では、上述したように液晶パネルS1の表面に接着剤Rを塗布する例について説明するが、ワークS2に塗布を行っても良く、あるいは両パネルに塗布を行っても良い。
[貼合装置]
貼合装置2は、表示装置用部材の製造装置100の貼合部として、液晶パネルS1とカバーパネルS2を積層して貼り合せる。
図7(A)に示すように、貼合装置2は、チャンバ21内に下側プレート22と上側プレート23を対向配置した構成となっている。チャンバ21は上下動が可能であり、上方に移動すると下側プレート22と上側プレート23が外部に開放され液晶パネルS1とカバーパネルS2が搬入可能となる。下方に移動すると下側プレート22と上側プレート23はチャンバ21内に収容され、チャンバ21内部に密閉空間が形成される。チャンバ21は不図示の排気手段によって内部圧力を調整可能となっている。つまり、液晶パネルS1とカバーパネルS2が搬入されると、チャンバ21が下降して内部が密閉された上で減圧され、減圧雰囲気下で貼り合せが行われるようになっている。
本実施形態では、一例として、下側プレート22に、接着剤Rが塗布された液晶パネルS1が支持され、上側プレート23にカバーパネルS2が保持される場合を説明する。
上側プレート23の保持機構として、たとえば、静電チャック、メカチャック、真空チャック、粘着チャック等、現在又は将来において利用可能なあらゆる保持機構が適用可能である。複数の種類のチャックを併用することも可能である。上側プレート23には、駆動機構25が備えられている。この駆動機構25によって、上側プレート23は水平方向及び上下方向に移動可能になっている。
上側プレート23が水平方向に移動することによって、液晶パネルS1とカバーパネルS2との位置合わせが行われる。さらに、図7(B)に示すように、上側プレート23が下方向に移動し、保持したカバーパネルS2を下側プレート22に支持された液晶パネルS1に押し付けて積層する。液晶パネルS1とカバーパネルS2は、液晶パネルS1の表面に塗布された接着剤Rを介して貼り合わされ、積層体S10が形成される。
なお、下側プレート22は、支持された液晶パネルS1の位置がずれないように、上側プレート23と同様の保持機構を備えていてもよい。
[硬化装置]
硬化装置3は、表示装置用部材の製造装置100の硬化部として、液晶パネルS1とカバーパネルS2を接着している接着層R1を硬化する。図8(A)(B)に示すように、硬化装置3は、積層体S10が載置される載置台31と、載置台31上に配置された照射ユニット33を備える。
照射ユニット33は、硬化エネルギー、例えば、UV光を発することができる1つまたは複数のランプやLED等から構成されている。照射ユニット33の照射は、接着層R1を硬化するのに必要な量のエネルギーを照射することができるように調節されている。このエネルギーの量は、照射の強度と時間により調整される。例えば、接着剤塗布装置1において仮硬化された接着層R1を完全に硬化するのに必要なUV光を照射することができるように、照射の強度と時間を調整することができる。もちろん、仮硬化を伴わない接着層R1を完全に硬化する場合も同様である。
[搬送装置]
搬送装置4は、表示装置用部材の製造装置100の搬送部を構成する。搬送装置4は、液晶パネルS1とカバーパネルS2を、上述した接着剤塗布装置1、貼合装置2及び硬化装置3の各部へ搬送する搬送部とその駆動機構から構成される。搬送部としては、たとえば、ターンテーブル、コンベア、レール上に走行可能に設けられたピックアップ手段等が考えられるが、上記の各装置の間で液晶パネルS1とカバーパネルS2を搬送可能なものであれば、どのような装置であってもよい。
本実施形態では、図9に示すように、搬送部としてコンベア40を用いる例を説明する。液晶パネルS1及びカバーパネルS2は、このコンベア40の面に載置され、搬送される。接着剤塗布装置1、貼合装置2及び硬化装置3はこのコンベア40に沿って配置されており、不図示のピックアップ手段によって、コンベア40から各装置へパネルの搬入及び搬出が可能となっている。
ここで、説明の便宜上、コンベア40によって両パネルが搬送される方向を「搬送方向」とし、コンベア40上において搬送方向に直交する方向を「横断方向」とする。コンベア40の搬送方向におけるローダ200側を「上流側」とし、アンローダ300側を「下流側」とする。コンベア40の横断方向における、接着剤塗布装置1、貼合装置2及び硬化装置3に近い側を「奥側」とし、遠い側を「手前側」とする。
搬送装置4には、撮像部5が、横断方向に隣接するように設けられている。撮像部5は、コンベア40上の、接着剤塗布装置1と貼合装置2との間に配置されている。撮像部5は不図示の駆動機構に連結されている。この駆動機構によって、撮像部5は少なくとも横断方向への移動が可能となっている。
コンベア40の搬送方向への移動と、撮像部5の横断方向への移動の組み合わせによって、コンベア40上を搬送される液晶パネルS1及びカバーパネルS2の所望の部分を撮像が可能になる。撮像部5の具体的な動作については、作用の項において詳述する。
[制御装置]
制御装置7は、表示装置用部材の製造装置100の動作を制御する装置である。制御装置7は、各部を構成する装置の動作の制御や、液晶パネルS1及びカバーパネルS2の搬送タイミングの制御、さらには各装置の動作に必要な検出処理や算出処理等を行う。なお、制御装置7は、上記の第1の実施形態の制御装置Pの機能も有している。
本実施形態において、制御装置7は特に、撮像部5において取得した画像を用いて位置検出処理を行う。さらに、位置検出処理で検出された位置情報を用いて、貼合部における位置合わせ動作の制御を行う。制御装置7はまた、記憶部を備えており、記憶部には上述した処理のために必要な基準値等が格納されている。制御装置7の上述した処理の具体的な内容についても、作用の項において詳述する。
制御装置7は、例えば、専用の電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって実現できる。なお、制御装置7にスイッチ、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力装置を接続し、オペレータが制御装置7を操作できるようにしても良い。また、装置やパネルの状態を確認するためのディスプレイ、ランプ、メータ等の出力装置を接続しても良い。
[作用]
以上のような構成を有する本実施形態の作用を、図6〜図10を参照して説明する。なお、各装置や液晶パネルS1及びカバーパネルS2の位置及び大きさ等は、説明のための便宜的な表現に過ぎない。
まず、図6に示すように、液晶パネルS1及びカバーパネルS2が、ローダ200によって表示装置用部材の製造装置100に搬入され、搬送装置4のコンベア40上を搬送される。それぞれのパネルは、貼り合せ面となる面が上側になるように搬送される。すなわち、本実施形態では、液晶パネルS1は接着層R1が形成される面が上側に向くように載置され、カバーパネルS2は印刷枠Oが形成された面が上側に向くようにコンベア40に載置される。
[接着剤塗布処理]
コンベア40上を搬送された液晶パネルS1は不図示のピックアップ手段によりピックアップされ、接着剤塗布装置1のステージK上に載置される(図4(1)参照)。そして、上記の第1の実施形態と同様に、接着剤Rの塗布が行われる。以下、液晶パネルS1上に塗布され、仮硬化された接着剤Rの層を接着層R1と呼ぶ。
[撮像処理、位置検出処理]
接着層R1が形成された液晶パネルS1は、不図示のピックアップ手段によって接着剤塗布装置1から搬出され、再び搬送装置4のコンベア40上に載置され、カバーパネルS2と合流する。図9に示すように、液晶パネルS1とカバーパネルS2は、コンベア40の横断方向に隣接して、かつ略平行に並ぶように載置される。図面では、液晶パネルS1がコンベア40手前側、カバーパネルS2がコンベア40の奥側に載置される例を図示しているが、載置位置はこれに限られず、液晶パネルS1がコンベア40奥側、カバーパネルS2がコンベア40手前側に載置しても良い。液晶パネルS1とカバーパネルS2はコンベア40上を搬送され、撮像部5の下まで移動する。
ここで、撮像部5による撮像処理、制御装置7による位置検出処理が行われる。撮像処理及び位置検出処理は、後述する貼合処理の両パネルの位置合わせに使用するデータを取得するために行う。上述したように、液晶パネルS1とカバーパネルS2は、液晶パネルS1に形成された接着層R1の外縁が、カバーパネルS2の内枠Nの線に重なるように積層される。すなわち、液晶パネルS1上に形成された接着層R1の四隅とカバーパネルS2の内枠Nの四隅(以下、単に「カバーパネルS2の四隅」ともいう)とを合わせるように貼り合せを行う。両パネルの四隅の位置にズレがある場合は、貼り合せの前にそのズレを補正する必要がある。そのため、撮像処理で液晶パネルS1及びカバーパネルS2の内枠Nの四隅の撮像を行い、位置検出処理で両パネルの四隅の座標を特定する。
撮像処理、位置検出処理はそれぞれ別個に行っても良いが、コンベア40の搬送方向への移動と撮像部5の横断方向への移動を組み合わせて、同時進行的に行うことができる。
例えば、まず、液晶パネルS1及びカバーパネルS2を載置したコンベア40の搬送方向に移動させ、パネルの上流側に位置する端部(以降、前端という)が撮像部5の下になる位置に停止させる。次に、撮像部5を装置手前側から奥側へ横断方向に移動させ、各隅の位置で停止して各隅を含む画像を取得する。なお、コンベア40及び撮像部5の移動量及び停止位置は、パネルの寸法等に合わせて予め定めておき、制御装置7の記憶部に格納しておくことができる。
制御装置7は、撮像部5が各隅の画像を取得するごとに、位置検出処理を行う。位置検出は、公知の方法を用いることができる。例えば、液晶パネルS1については、画像を解析してパネルの輪郭を検出し、パネル二辺の交点を中心とした所定範囲を隅として特定し、その座標を求める。カバーパネルS2については、同様に画像を解析して内枠Nの輪郭を検出し、内枠Nの枠線二辺の交点を中心とした所定範囲を隅として特定し、その座標を求める。
前端側の各隅に対して上述の処理が完了したら、コンベア40を搬送方向に移動して、液晶パネルS1及びカバーパネルS2の下流側に位置する端部(以降、後端という)が撮像部5の下になる位置に停止させる。そして、装置奥側から手前側へ撮像部5を横断方向に移動しながら後端側の各隅を撮像する。
なお、上述した各隅の処理の順序は一例であり、順序は適宜変更することができる。また、コンベア40の移動や撮像部5の移動も相対的なもので良く、例えば撮像部5を横断方向だけでなく搬送方向や搬送方向の逆方向に移動させて処理を行うようにしても良い。
[貼合処理]
液晶パネルS1及びカバーパネルS2の全ての四隅の撮像処理及び位置検出処理が完了すると、液晶パネルS1及びカバーパネルS2はコンベア40上を搬送され、不図示のピックアップ手段によって貼合装置2に搬入される。このとき、上述の位置検出処理で検出された各隅の座標が維持されるように、搬入が行われる。
図7(A)に示すように、貼合装置2において、接着層R1が形成された液晶パネルS1が下側プレート22に載置される。このとき、接着層R1が形成された表面が上を向くように載置される。カバーパネルS2は貼り合せる面が下を向くように反転されて、上側プレート23に受け渡されて保持機構により保持される。両パネルは、搬送装置4において検出された位置情報を保つように受け渡しされる。
このとき、チャンバ21は上方に移動しているため、下側プレート22と上側プレート23は開放されている。両パネルの搬送が完了するとチャンバ21は下方に位置するように駆動され、下側プレート22と上側プレート23をチャンバ21の内部に収容する。チャンバ21内部には密閉空間が形成され、図示しない排気手段によって密閉空間内が減圧される。
液晶パネルS1及びカバーパネルS2は、上述したように、それぞれの四隅を合わせるように積層されるが、それぞれの四隅の位置にずれが生じている可能性もあるため、貼り合せの前に、液晶パネルS1及びカバーパネルS2の位置補正を行う。位置補正は、搬送装置4の位置検出処理で検出された各隅の座標に基づいて行われる。位置補正は公知の方法を用いることができるが、例えば、制御装置7の記憶部に各隅の位置基準値を予め格納しておき、その位置基準値と検出した各隅の座標との差分から位置補正量を算出することができる。
算出された位置補正量に基づいて、上側プレート23をx,y,θ方向に動かすことで、液晶パネルS1及びカバーパネルS2の位置ずれを補正する。なお、ここでは上側プレート23を動かして位置補正を行う例を説明したが、下側プレート22の方、あるいは上側及び下側プレート22,23の両方を動かして位置補正を行っても良い。
位置ずれが補正された後、図7(B)に示すように、上側プレート23が下側プレート22に向かって下降し、上側プレート23に保持されているカバーパネルS2を、下側プレート22に支持されている液晶パネルS1に押し付ける。液晶パネルS1表面に形成された接着層R1は、液晶パネルS1を介して下側プレート22に押圧され、両パネルに密着することにより、両パネルを貼り合せる。
液晶パネルS1とカバーパネルS2の貼り合せが完了すると、減圧状態が解除され、チャンバ21を上方に移動し、密閉空間が開放される。積層体S10は、貼合装置2から搬出され、再び搬送装置4で搬送される。続いて、不図示のピックアップ手段によって硬化装置3へ搬入される。なお、貼合装置2から硬化装置3への搬送の過程で、積層体S10を一定時間、大気中で放置しても良い。この放置時間において、積層体S10が大気圧によって押圧されて安定する。また、接着層R1にボイドが残留していても、十分な時間放置することによって、ボイドも低減させることができる。
[硬化処理]
硬化装置3においては、図8に示すように、積層体S10は載置台31に載置され、照射ユニット33によって、仮硬化された接着層R1が完全に硬化するのに必要な強度のUV光が照射され、接着層R1の本硬化が完了する。
[効果]
(1)本実施形態は、上記の第1の実施形態の接着剤塗布装置1と、一対のワークSである液晶パネルS1及びカバーパネルS2を、接着層R1を介して貼り合わせる貼合装置2と、貼合装置2により貼り合わせた液晶パネルS1及びカバーパネルS2間の接着剤を完全硬化させる硬化装置3と、を有する。これによって、接着層R1が均一な表示装置用部材を製造することができる。
(2)表示装置用部材の製造装置100は、液晶パネルS1及びカバーパネルS2を接着剤塗布装置1と貼合装置2との間で搬送する搬送装置4を更に備え、撮像部5は、この搬送装置4に設けられている。貼合装置2は、撮像部5が撮像した液晶パネルS1及びカバーパネルS2の画像に基づいて、液晶パネルS1及びカバーパネルS2の位置合わせを行う。すなわち、撮像部5で撮像した画像は、貼り合せの際の位置合わせに利用され、正確な貼り合わせができる。
[他の実施形態]
(1)接着剤Rは、貼り合わせのために必要な面状に塗布されればよい。たとえば、ワークSの片面の全体に行き渡るように塗布してもよいし、一部に塗布されていない領域があってもよい。また、必ずしも、接着剤Rが面の縁に完全に達していなければならないわけではない。接着剤Rが縁に達していない部分があってもよい。
(2)貼り合せ対象となるワークSは、カバーパネルと表示モジュールのように、表示装置を構成するワークSであって、片面に接着剤Rを面状に塗布して貼り合わせるものであれば、その大きさ、形状、材質等は問わない。表示装置としても、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等、貼り合わされる平板状のワークSを有し、現在又は将来において利用可能な表示装置を広く含む。
(3)接着剤Rが塗布されるワークSは、表示装置の表示モジュールであってもよいし、カバーパネル、タッチパネル又はタッチパネルを含むカバーパネル(複合パネル)であってもよい。但し、偏光板等を含む表示パネル、駆動回路、プリント基板(タブ)等、複数の部材を備え、多層に構成された表示モジュールは、歪みも大きく、その歪みの固体差も大きい。カバーパネルのみ、タッチパネルのみ又は複合パネルのように、シンプルな構成のものの方が、歪みが少なく、接着剤Rを均一に塗布しやすい。なお、表示モジュールにバックライトの導光板等を貼り合わせる場合にも、導光板もワークSとして捉えることができる。接着剤Rは、表示モジュール、導光板のいずれに塗布してもよいが、この場合にも、シンプルな構成の導光板側に塗布することが好ましい。
(4)貼り合わされるワークSの双方に接着剤Rを塗布してもよい。双方のワークSに接着剤Rを塗布する場合、一方のワークSの接着剤Rのみ仮硬化させても、双方のワークSの接着剤Rを仮硬化させてもよい。
(5)ステージKによりワークS側を移動させるのではなく、塗布部10及び照射部11側を移動させることにより、塗布を行なってもよい。この場合も、塗布部10の加速時及び減速時には、照射部11は塗布部10とは独立して減速及び加速することにより、上記と同様の定常速度の維持が可能となる。
(6)照射部11は、ステージKと塗布部10との相対移動の速度が、塗布開始端から加速して定常速度になるまでの間に、照射を開始してもよい。この場合、照射部11の速度は、ステージKとの相対移動の速度が定常速度となるように設定する。
(7)照射部11は、エネルギー照射量を変化させることにより、接着剤Rの単位面積当たりの照射エネルギー量を一定とすることもできる。つまり、塗布部10とワークSとの相対移動の速度が加速して行くときには、照射エネルギー量を徐々に増加させ、相対移動の速度が一定の時は照射エネルギー量を一定として、相対移動の速度が減速していくときには、照射エネルギー量を徐々に減少させていく。これにより、照射部11を塗布部10から独立に移動可能に構成する必要がなくなるので、装置構成をさらに簡略化できる。
このような照射エネルギー量の変化は、照射部11の各光源の発光強度、発光させる光源数を変化させることにより実現できる。例えば、照射部11における長手方向に配置された複数の光源の発光の有無若しくは発光強度を制御する。また、照射部11を、昇降機構によって昇降可能に設け、この昇降によって、照射部11の照射強度、照射幅等を調整することによっても、実現可能である。
(8)照射部11の構成も、複数の光源を配列したものには限定されない。別に構成された光源からの光を、光ファイバーによって導くことにより、その先端を照射部11として構成してもよい。また、照射部11として、塗布部10のスリットと平行な線状に照射させる光学部材を備えていてもよい。光学部材としては、たとえば、集光レンズ、スリット等が適用可能である。照射強度は、光源の強度調整による他、かかる光学部材によっても調整可能である。照射幅等も、かかる光学部材によって調整可能である。また、照射範囲を選択的に変更できるシャッター、マスク等の遮蔽部を備えてもよい。
(9)照射部11を、エネルギーをスポット的に照射する装置として、この照射部11を、走査機構により、塗布部10のスリットと平行(塗布方向に直交する方向)若しくはこれに近似した方向に走査する構成とすることもできる。この場合も、塗布部10とワークSとの相対移動が加速する時には照射部11の走査速度を減速して、相対移動の速度が一定の時には走査速度を一定として、相対移動が減速する時には走査速度を加速する。これにより、照射箇所については、単位面積当たりの照射エネルギーが一定となるようにすることができる。
また、塗布部10とワークSとの相対移動が加速する時には照射部11の照射強度を増加させて、相対移動の速度が一定の時には照射強度を一定として、相対移動が減速する時には照射強度を低下させる。これにより、照射箇所について、単位面積当たりの照射エネルギーが一定となるようにすることもできる。
(10)照射部11と、塗布部10との間隔は、粘度、温度により接着剤Rに崩れが生じる前に、照射が開始できる間隔であればよい。なお、照射エネルギーが塗布部10の先端の接着剤Rを硬化させることを排除するために、遮蔽板等のカバー部材を設けることも可能である。
(11)ステージK上へのワークSの支持は、バキュームチャック、静電チャック等により吸着させることにより、安定化させることができる。
(12)接着剤Rの塗布部10の構成、塗布方法は、ワークの片面に面状に行き渡るように塗布できればよい。塗布部10が接着剤Rを、多数の線状に塗布するものであってもよい。この場合、独立したディスペンサを多数連ねたものでもよい。その他、ローラによって塗布する装置、スキージによって塗布する装置等、種々の装置が適用可能である。
(13)使用する接着剤Rの種類は、紫外線硬化型の樹脂には限定されない。電磁波や熱の照射により硬化する樹脂が一般的であるが、現在又は将来において利用可能なあらゆる接着剤であって、エネルギーの照射により硬化するものに適用可能である。この場合、接着剤の種類に応じて、照射部を、種々の赤外線、放射線等の照射装置、加熱装置、乾燥装置等に変えることになる。
(14)上述の実施形態では、液晶パネルS1及びカバーパネルS2を搬送する搬送部としてコンベア40を備えた搬送装置4の例を説明したが、これに限られない。搬送部は、例えば、図11に示すように、上下に平行に配置された二本のアーム41a,41bを備えた保持手段41を、レール42上を走行可能に配置したものとしても良い。
液晶パネルS1及びカバーパネルS2は、二本のアーム41a,41bのそれぞれに保持され、対向する形でレール上を搬送される。撮像部5は、レール上の二本のアーム41a,41bの間に位置するように配置される。この場合、撮像部5は、例えば上下両側にカメラを備えたものとすることができる。これによって、上下のパネルを同時に撮像することができる。
(15)表示装置用部材の製造装置100は接着剤塗布装置1、貼合装置2及び硬化装置3の前後又はその間に別の工程を行う装置を備えても良い。例えば、完成した液晶表示パネルを梱包するテーピングユニット等を備えても良い。また、接着剤の種類によって硬化処理が不要な場合や、硬化処理を別体の装置で行う場合等には、硬化装置3の無い表示装置用部材の製造装置100としても良い。
(16)上述の実施形態では、液晶パネルS1及びカバーパネルS2を貼り合せ対象となるワークの一例として説明したが、表示装置を構成する積層体となる部材であって、片面に接着剤Rを面状に塗布して貼り合わせるものであれば、種類、大きさ、形状、材質等は問わない。つまり、偏光板等を含む表示パネル、操作用のタッチパネル、表面を保護するカバーパネルS2、平板状のバックライトやバックライトの導光板等、これらの少なくとも2種を貼合して表示装置用部材Lを構成するものであればよい。表示装置としても、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等、貼り合わされる平板状のワークを有し、現在又は将来において利用可能な表示装置を広く含む。
(17)互いに貼り合わされる一対のワークは、1枚であっても、複数枚の積層体であってもよい。表示パネル、駆動回路、プリント基板を貼合した積層体に、さらに、タッチパネル、保護パネル又は複合パネルを貼合する等であってもよい。すなわち、表示装置用部材Lとして積層されるワークの積層数は、特定の数には限定されない。
(18)上述の実施形態では、矩形状のワークの貼り合せであったため、接着層R1を矩形状に塗布したが、ワークの形状に合わせて、接着層R1は円形状や多角形状に形成しても良い。
(19)貼合装置20のチャンバ21内部を減圧して真空下で貼り合せを行ったが、大気下で貼り合せを行っても良い。これらの場合は、仮硬化や密閉し減圧する空間を形成するために必要な手段を設けなくて済むので、より低コストに装置を構成でき、低コストで表示パネルを製造できる。
1 接着剤塗布装置
2 貼合装置
3 硬化装置
4 搬送装置
5 撮像部
7 制御装置
10 塗布部
11 照射部
21 チャンバ
22 下側プレート
23 上側プレート
25 駆動機構
31 載置台
33 照射ユニット
40 コンベア
41 保持手段
41a、41b アーム
42 レール
51a カメラ本体
51b レンズ鏡筒
61,62 ディスペンサ
100 表示装置用部材の製造装置
200 ローダ
300 アンローダ
S ワーク
S1 液晶パネル
S2 カバーパネル
S10 積層体
J 支持部
K ステージ
M 駆動機構
O 印刷枠
N 内枠
L 表示装置用部材
R 接着剤
R1 接着層
T タンク
P 制御装置

Claims (14)

  1. 表示装置を構成する一対のワークの少なくとも一方に対して、エネルギーの照射により硬化する接着剤を塗布する接着剤塗布装置において、
    ワークに対して相対移動させながら、接着剤をワークに塗布する塗布部と、
    前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、前記ワークに塗布された接着剤に対する単位面積当たりの照射エネルギー量が一定となるように、エネルギーを照射する照射部と、
    を有することを特徴とする接着剤塗布装置。
  2. 前記照射部は、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、前記塗布部とは独立して前記ワークに対する相対移動の速度が変化することを特徴とする請求項1記載の接着剤塗布装置。
  3. 前記照射部は、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、
    前記塗布部と一定間隔を維持して前記ワークに対する相対移動をする状態と、
    前記塗布部とは独立して前記ワークに対する相対移動をする状態とが切り替わることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の接着剤塗布装置。
  4. 前記塗布部と前記ワークの相対移動の速度が、前記ワークの塗布の終端近傍において減速すると、前記照射部は、減速前の相対速度を維持する加速度で移動し、前記塗布部と前記ワークの相対移動の速度が、前記ワークの塗布の終端近傍において加速すると、加速前の相対速度を維持する減速度で移動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  5. ワークを載置して、塗布部及び照射部に対して移動するステージを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  6. 前記塗布部は、接着剤を連続した直線状の吐出口から吐き出すスリットを有するノズルを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  7. 前記照射部は、前記塗布部が開始端に達した時に照射を開始することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  8. 前記塗布部は、前記ワークとの相対移動の速度に応じて、接着剤の塗布量を変化させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  9. 前記塗布部は、前記ワークとの相対移動の速度が加速するに従って接着剤の塗布量を増加させ、前記ワークとの相対移動の速度が一定になると接着剤の塗布量を一定とし、前記ワークとの相対移動が減速するに従って接着剤の塗布量を減少させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  10. 前記照射部は、前記塗布部と前記ワークとの相対移動の速度の変化に応じて、エネルギー照射量を変化させることを特徴とする請求項1記載の接着剤塗布装置。
  11. 前記ワークは、表示装置を構成するカバーパネル、タッチパネル又はカバーパネルとタッチパネルの複合パネルであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置。
  12. 表示装置を構成する一対のワークの少なくとも一方に対して、エネルギーの照射により硬化する接着剤を塗布する接着剤塗布方法において、
    塗布部が、ワークに対して相対移動しながら、接着剤をワークに塗布し、
    照射部が、塗布部とワークとの相対速度の変化に応じて、ワークに塗布された接着剤に対する単位面積当たりの照射エネルギー量が一定となるように、エネルギーを照射することを特徴とする接着剤塗布方法。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の接着剤塗布装置と、
    前記一対のワークを、前記接着剤を介して貼り合わせる貼合部と、
    前記貼合部により貼り合わせた前記一対のワーク間の接着剤を完全硬化させる硬化部と、
    を有することを特徴とする表示装置用部材の製造装置。
  14. 請求項12記載の接着剤塗布方法により、少なくとも一方に接着剤が塗布された一対のワークを、貼合部が、前記接着剤を介して貼り合わせ、
    硬化部が、前記貼合部により貼り合わせた前記一対のワーク間の接着剤を完全硬化させるエネルギーを照射することで、接着剤を硬化させることを特徴とする表示装置用部材の製造方法。
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