JP2015084388A - 搭載部品収納治具、マルチ部品実装装置およびマルチ部品実装方法 - Google Patents

搭載部品収納治具、マルチ部品実装装置およびマルチ部品実装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多数チップの一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品や基板側の凹凸共に容易に適応する。【解決手段】所定の基板5上に搭載する複数の搭載部品(例えば複数のチップ部品21,22)を所定位置に配置するための搭載部品収納治具としてのチップ収納治具であって、チップ部品毎に位置決めが為される複数の部品収納ポケット33が配列され、複数の部品収納ポケット33内の底面部に段差吸収部材としての所定厚さの弾性体シート32が配置されている。このように、チップ部品21,22毎の直下に段差吸収部材としての弾性体シート32が配置されているため、多数のチップ部品21,22の一括搭載に対して、厚さや外形が異なるチップ部品21,22や基板5側の凹凸共に容易に吸収して適応する。【選択図】図1

Description

本発明は、所定の基板上に複数のチップ部品などの部品を一括接合するマルチチップ実装装置などのマルチ部品実装装置およびこれを用いたマルチチップ実装方法などのマルチ部品実装方法、これに用いるチップ部品などの搭載部品を位置決め収容する搭載部品収納治具に関する。
従来のチップ部品のフリップチップ実装方法としては、トレイまたはシート上に貼り付けられてトレイまたはシートと共に供給されたチップ部品を1個づつ、基板位置に合わせて接合するチップ実装装置が一般的である。
多量生産の場合、個片実装だと能力面から、多数台の設備を並べる必要がある。特に、近年の極小サイズ、多数チップの実装を要求される場合、実装設備を多数並べる必要があり、設備コストおよびクリーンルーム占有面積が問題となる。
さらに、基板上へ異種チップを混載する場合においても同様に、チップ実装設備を多数並べる必要が生じる。さらに、接合材料に熱硬化性ペーストを使用した場合、仮硬化に時間を要するため、チップの基板上への1個づつの接合ではチップ1個当りのタクトタイムが長くなるなどの課題が生じる。このような課題への対策として、複数のチップ部品を一括実装すればよいが、搭載精度などに問題が生じる。
このような搭載精度などの問題を解決するために、チップ部品の一括実装に関して特許文献1,2が提案されている。
図9は、特許文献1に開示されている従来のチップトレイの斜視図である。図10は、図9のチップ挿入穴の拡大斜視図である。
図9において、従来のチップトレイ100は、板状のカバープレート101に複数のチップ挿入穴102がマトリクス状に並んで配置されている。また、カバープレート101の4つの角部にそれぞれカバープレート接着位置決め穴103が配置されている。さらに、カバープレート101の対角位置に一対のカバープレートポスト穴104が配置されている。チップ挿入穴102毎に、チップX軸押さえばね105およびチップY軸押さえばね106が一方の角部に対して接近離間可能に配置されている。
さらに、図10に示すように、チップ挿入穴102毎に、チップX軸押さえばね105およびチップY軸押さえばね106が、カバープレート101の直下の可動プレートのばね穴107から内側に突出して配置されている。カバープレートポスト穴104にピンを挿入することによりチップ挿入穴102内でチップX軸押さえばね105およびチップY軸押さえばね106を引っ込んだ状態にでき、チップ部品をチップ挿入穴102内に配置後、そのピンをカバープレートポスト穴104から抜き取ることにより、チップ挿入穴102内のチップ部品をチップX軸押さえばね105およびチップY軸押さえばね106で一方の角部側に押圧してチップ挿入穴102内の片隅にチップ部品を移動させてその片隅でチップ部品を位置決めすることができる。
このように、チップ部品をチップ挿入穴102内に入れた後に、チップX軸押さえばね105およびチップY軸押さえばね106でチップ挿入穴102内の片隅に押さえ込むため、チップ挿入穴102内でチップ部品の位置が精度よく安定して固定される。
図11は、特許文献2に開示されている従来のチップトレイの要部縦断面図である。
図11において、従来のチップトレイ200は、基体201上で、位置決めブロック202に対して半導体チップ203を間に挟んで弾性的に押圧して、半導体チップ203を所定位置に位置決めした状態で保持する押圧機構204が設けられている。
押圧機構204は、コイルスプリング205によって付勢された押圧用部材206によって半導体チップ203の角部を位置決めブロック202に向かって押圧するよう構成されている。
半導体チップ203はこの導電性ゴムプレート207の上部に載置される。この導電性ゴムプレート207は、半導体チップ203の下面側に設けられた電極203aと接触し、この電極203aを電気的に半導体チップ203の周囲まで引き出して上側から図示しない検査端子により電気的な導通を得るためのものである。
また、導電性ゴムプレート207の下側には、金属プレート208が配置されており、導電性ゴムプレート207上に載置される半導体チップ203の高さを金属プレート208により調節している。
特許第4403458号 特許第2747449号
特許文献1に開示されている上記従来の多数チップの一括搭載方法では、チップX軸押さえばね105およびチップY軸押さえばね106によるチップ部品の位置合わせ機構を有したチップトレイ100が開示されているものの、異種チップが混在する基板への一括接合を安定に実現するためには、厚さや外形が異なるチップ部品に適応させる必要があるが、これらの適応に関しては開示されていない。
特許文献2に開示されている上記従来のチップ高さの調整方法として、チップ部品の下面に着脱自在な金属プレート208を設ける技術が開示されているものの、上記従来のチップ高さの調整方法では、チップ高さが異なるチップ部品に応じて厚さ調整のために金属プレート208を入れ替える必要があることと、チップ部品を実装する場合に、基板側の凹凸には金属プレート208では対応できないという問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、多数チップの一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品などの搭載部品や基板側の凹凸にもに容易に適応できるマルチ部品実装装置およびこれを用いたマルチ部品実装方法、これに用いる搭載部品収納治具を提供することを目的とする。
本発明の搭載部品収納治具は、所定の基板上に搭載する複数の搭載部品を所定位置に配置するための搭載部品収納治具であって、該搭載部品毎に位置決めが為される複数の部品収納ポケットが配列され、該複数の部品収納ポケット内の底面部に段差吸収部材が配置されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のチップ搭載部品収納治具において、厚さが異なる前記複数の搭載部品に対して、前記段差吸収部材の硬度を複数に異ならせて前記基板に該複数の搭載部品を同圧で一括接合するように構成している。
さらに、好ましくは、本発明の搭載部品収納治具における搭載部品の配置が、接合時の基板との熱膨張率差を補正した配置となっている。
さらに、好ましくは、本発明の搭載部品収納治具において、外形および厚さの異なる複数の搭載部品を収納してそれぞれに対して前記位置決めが為されている。
さらに、好ましくは、本発明の搭載部品収納治具における搭載部品の配置が前記基板の部品搭載位置に対応して前記位置決めが為されている。
さらに、好ましくは、本発明の搭載部品収納治具において、前記部品収納ポケット毎に段差吸収部材を設けているかまたは、複数の部品収納ポケットに対して複数の搭載部品の直下に1枚の段差吸収部材を設けている。
本発明のマルチ部品実装装置は、基板上に複数の搭載部品を一括搭載するマルチ部品実装装置において、該複数の搭載部品を位置決め収納する本発明の上記搭載部品収納治具を所定位置にセット可能とする位置決め部と、該位置決め部にセットされた該搭載部品収納治具に対応する位置に該基板を供給する基板供給部と、該基板供給部に供給された該基板の部品搭載位置上に該搭載部品収納治具の複数の搭載部品を一括接合する接合部とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のマルチ部品実装装置において、前記基板供給部に供給された基板と前記搭載部品収納治具とを位置合わせする位置合わせ部を更に有し、該位置合わせ部は、該基板のアライメントマークと前記搭載部品収納治具のアライメントマークとを合せて、前記接合部が前記複数の搭載部品を該基板の部品搭載位置上に熱押圧して一括接合する。
本発明のマルチ部品実装方法は、本発明の上記マルチ部品実装装置を用いて、前記基板上に前記複数の搭載部品を一括搭載するマルチ部品実装方法であって、前記段差吸収部材により前記複数の搭載部品の厚さの差を吸収して、前記接合部が該複数の搭載部品を該基板の部品搭載位置上に一括接合するかまたは、該接合部が該複数の搭載部品上に該基板の部品搭載位置を一括接合するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
要するに、本発明のマルチ部品実装方法は、本発明の上記マルチ部品実装装置を用いて、前記基板上に前記複数の搭載部品を一括搭載するマルチ部品実装方法であって、前記段差吸収部材により前記複数の搭載部品の厚さの差を吸収して、前記接合部が該複数の搭載部品と該基板の部品搭載位置を一括接合するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、所定の基板上に搭載する複数の搭載部品を所定位置に配置するための搭載部品収納治具であって、搭載部品毎に位置決めが為される複数の部品収納ポケットが配列され、複数の部品収納ポケットの底面部に段差吸収部材が配置されている。
これによって、搭載部品毎に位置決めされる複数の部品収納ポケットの底面部に段差吸収部材が配置されているため、多数チップなどの複数部品の一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品などの搭載部品の段差や基板側の凹凸共に容易に吸収して適応可能とする。
以上により、本発明によれば、搭載部品毎に位置決めされる複数の部品収納ポケットの底面部に段差吸収部材が配置されているため、多数チップなどの複数部品の一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品などの搭載部品や基板側の凹凸共に容易に吸収して適応させることができる。
本発明の実施形態1に係るマルチチップ実装装置を模式的に示す要部構成図である。 図1のチップ収納治具としてのチップ収納トレイを具体的に示す平面図である。 図2のチップ収納トレイのAA’線縦断面図である。 図1のマルチチップ実装装置の動作を説明するための一括接合フローである。 図1のチップ収納治具としてのチップ収納トレイの基板接合時を説明するための概略構成図である。 本発明のマルチチップ実装装置に用いる本実施形態2に係るチップ収納トレイを具体的に示す平面図である。 図6のチップ収納トレイ31AのBB’線縦断面図である。 本発明のマルチチップ実装装置の本実施形態3に係るチップ収納トレイの基板接合時を説明するための概略構成図である。 特許文献1に開示されている従来のチップトレイの斜視図である。 図9のチップ挿入穴の拡大斜視図である。 特許文献2に開示されている従来のチップトレイの要部縦断面図である。
以下に、本発明の搭載部品収納治具、これを用いるマルチ部品実装装置およびマルチ部品実装方法を、チップ収納治具、これを用いるマルチチップ実装装置およびマルチチップ実装方法の実施形態1〜4に適用した場合について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。また、一括搭載するチップ部品の個数も実際の個数(例えば20個でもよいし、LEDなど小さいチップ部品では例えば100個など)と一致していなくてもよく、図示および説明の便宜を考慮した個数としたものであり、図示する構成に限定されるものではない。さらに、本発明のマルチチップ実装装置に用いるチップ収納治具およびマルチチップ実装方法の実施形態1〜4は、本願請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、本願請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を更に組み合わせて得られる実施形態や各実施形態の組み合わせについても本発明の技術的範囲に含まれる。
図1は、本発明の実施形態1に係るマルチチップ実装装置を模式的に示す要部構成図である。
図1において、本実施形態1のマルチ部品実装装置としてのマルチチップ実装装置1は、複数の搭載部品としての複数のチップ部品2(例えば平面視サイズが大小の平面視4角形の複数個)を高精度に位置決め収納する搭載部品収納治具としてのチップ収納治具3と、チップ収納治具3を所定位置にセットして位置決めする位置決め部4と、チップ収納治具3の上方に基板5を供給する基板供給部6と、基板供給部6に設けられた基板5とチップ収納治具3との間を出退自在に設けられ、チップ部品2に対する基板供給部6上の基板5の位置を3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θを位置調整して、チップ収納治具3に対して基板5を位置決めする位置合わせ部7と、位置合わせ部7によるチップ収納治具3に対する基板5の位置合わせ後、チップ供給治具3に収納されて位置決めされた複数のチップ部品2に基板5を熱加圧して一括接合する接合部8とを有し、基板5上に対してフリップチップなどの複数のチップ部品2を一括搭載するようになっている。
複数の搭載部品(実装部品)としてのチップ部品2は、平面視サイズが比較的大きいLSI素子や平面視サイズが比較的小さいLED素子であってもよいし、パワーデバイス部品であってもよいし、ディスクリート部品であってもよい。
チップ収納治具3としてのチップ収納トレイは、チップ部品の外形(例えば平面視4角形)に対して2方向から押圧手段で押圧してポケット一角部にチップ部品の角部を移動させて位置決めを行っている。ポケット一角部にチップ部品を位置決めする押圧手段としては、後述する部品収納ポケット33毎(チップ部品2毎)に設けられ、板ばね手段や圧縮ばね手段、弾性体手段、空気圧発生手段、振動手段など各種の押圧部材が考えられる。後述する複数の部品収納ポケット33に対してレバーなどを動かすことにより一括して、ポケット一角部にチップ部品を位置決めする押圧手段を構成することもできる。
基板供給部6は、基板5をリング61に貼った比較的伸縮自在な粘着シート62の中央部に貼り付けている。
位置合わせ部7は、上下両面を撮影可能なカメラ装置が配置された部材を、基板供給部6に設けられた上側の基板5と下側のチップ収納治具3との間に配置するかまたは、その間から退避する。本来同じ位置に配置された基板5とチップ収納治具3の各アライメントマークを撮像する。この撮像した各アライメントマークを画像認識してそれらが上下で一致するように、基板5の位置をリング61と共に3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θを調整して基板5を位置決めする。
接合部8は、ヒータ部(例えば摂氏200度)と、その下に基板5をチップ部品2に熱加圧する押圧手段(押圧力0.2メガパスカル、約2kg/cm)と、ヒータ部および押圧手段を下降または上昇させる駆動部とを有している。
LEDモジュールの場合は、マルチチップ実装装置1はチップ実装工程で用いられ、その後、樹脂封止工程および個片化工程などを経てLEDモジュールが製造される。
図2は、図1のチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31を具体的に示す平面図である。図3は、図2のチップ収納トレイ31のAA’線縦断面図である。
図2および図3に示すように、チップ収納トレイ31には、複数(ここでは10個)の部品収納ポケット33が設けられている。部品収納ポケット33の個々のチップ収納面(底面)に弾性体シート32からなる段差吸収部材が収容されている。基板5への接合位置に合わせた部品収納ポケット33内の弾性体シート32上の位置に、外形および厚さが異なるチップ部品21,22を位置決めして収容している。要するに、チップ部品21,22の配置が基板5の部品搭載位置に対応して位置決めが為されている。
また、チップ収納トレイ31の部品収納ポケット33内に収容されたチップ部品21または22の外形(平面視4角形)に対して2方向から押圧手段で押圧して一角部にチップ部品21または22の角部を移動させて位置決めを行うようになっている。
チップ部品21,22に対する部品収納ポケット33の位置決めの位置は、基板5とチップ収納トレイ31の材質に起因する熱膨張率による加熱接合時の位置ズレ量を考慮して補正した位置にチップ部品21,22を配置する構造になっている。要するに、チップ収納トレイ31におけるチップ部品21,22の配置が、接合時の基板5との熱膨張率差を補正した配置となっている。
チップ収納トレイ31において、部品収納ポケット33の底面には弾性体シート32からなる段差吸収部材が配置されており、チップ部品21,22の高さが異なっても、基板5への実装時には弾性体シート32の弾性によりその段差が吸収されて基板5上への一括実装を可能にしている。
また、弾性体シート32の更なる効果として、基板5側の凹凸もチップ側にて吸収できる効果を有する。即ち、チップ部品21,22の厚さの違いや基板5に凹凸が存在しても、チップ部品21,22の厚さの違いや基板5の凹凸を吸収して一括接合できるものである。
本実施形態1では、弾性体シート32の材質は硬度50°の例えばシリコーンゴムとし、厚さは1mmとしたが、硬度は5°から80°程度まで対応可能であり、厚さも製品(部品)の仕様に応じた厚さとすれば良いことは言うまでもない。
基板5は、ポリイミド製のテープ基材に銅配線からなる基板であり、場所により多少の段差を有するが、チップ収納治具3の弾性体シート32によりその段差を吸収可能としている。
上記構成により、以下、その動作を説明する。
図4は、図1のマルチチップ実装装置1の動作を説明するための一括接合フローである。図5は、図1のチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31の基板接合を説明するための概略構成図である。
図4に示すように、まず、ステップS1でチップ収納トレイ31の各部品収納ポケット33毎の弾性体シート32上にチップ部品21,22のいずれかをセットする。このとき、チップ部品21,22を一方の角部側に押し付けて固定する。このチップ収納治具3内のチップ部品21,22の位置決めの押し当て構造は、ばねや弾性体などによる押し当て構造が考えられるが、本実施形態1では弾性体による押し当て構造にて行う。
このように、チップ部品21,22は、チップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31の基準面(一角部)への押し当て構造とすることにより、±10μm程度の高精度に基板5とチップ部品21,22との位置合わせが可能となる。このため、チップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31と基板5との各アライメントマークを位置合わせ部7が3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θを位置調整して位置を精密に合わせて、一括でマルチチップ実装を行うことができる。
次に、ステップS2でチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31を位置決め部4の凹部内に嵌合させたりピンに通したりして装置とチップ収納トレイ31Bを位置決めする。
さらに、ステップS3で複数種類(ここでは2種類)の外形および厚さの異なるチップ部品21,22を基板レイアウトに合わせたチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31の複数の部品収納ポケット33内へセットしたチップ部品21,22の電極上へ電気的接続用の金属ペースト(金ペーストや銀ペーストなど)やACFなどを塗布する。金属ペーストの塗布としては、ディスペンスでもよいし、印刷でもよいし、その他の方法でもよい。
続いて、ステップS4で基板5を基板供給部6のリング61に貼られた粘着シート62上に基板5をセットする。
その後、ステップS5で図5に示すように位置合わせ部7がチップ収納治具3に対して基板5を互いに接合位置が合うように位置決めする。即ち、基板供給部6に設けられた基板5とチップ収納治具3との位置関係を位置合わせ部7の画像認識により一致させるように3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θの位置調整を行って位置決めする。
さらに、ステップS6で図5に示すようにヒータを含む接合部8を降下させて基板5とチップ部品21,22の各端子とを加圧・加熱(摂氏200度、0.2メガパスカルまたは2kg/cm)して一括接合する。
このとき、弾性体シート32の弾性により、高さが異なるチップ部品21,22に段差があっても、その段差が吸収されて基板5上への複数のチップ部品21,22の一括実装を同時に可能としている。
この際、接合時の加熱を考慮して、接合時の位置関係は、予めチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31の設計値として、基板5の主材料であるポリイミドおよび銅、さらに、チップ収納トレイ31の主材料であるステンレスの線膨張係数を加味して製作されている。
さらに、ステップS7でヒータを含む接合部8を粘着シート62上の基板5と共に上昇させて、基板5の所定箇所のチップ搭載位置に各チップ部品21,22の各端子を接続固定した状態で、粘着シート62上の基板5および各チップ部品21,22から接合部8が離れて上昇する。
その後、ステップS8で基板供給部6のリング61に貼られた粘着シート62上の、多数のチップ部品21,22が一括搭載された基板5を、リング61および粘着シート62と共に取り出した後に回収する。
以上により、本実施形態1によれば、所定の基板5上に搭載する複数の搭載部品(例えば複数のチップ部品21,22)を所定位置に配置するための搭載部品収納治具としてのチップ収納治具であって、チップ部品毎に位置決めが為される複数の部品収納ポケット33が配列され、複数の部品収納ポケット33内の底面部に段差吸収部材としての所定厚さの弾性体シート32が配置されている。
このように、チップ部品21,22毎の直下に段差吸収部材としての弾性体シート32が配置されているため、多数のチップ部品21,22の一括搭載に対して、厚さや外形が異なるチップ部品21,22や基板5側の凹凸共に容易に吸収して適応することができる。
本実施形態1のチップ収納トレイ31を用いて、基板5に搭載する異なる複数のチップ部品21,22を一括接合可能とするため、1台の設備で基板5への部品搭載が実現できて、設備投資の低減、クリーンルーム内占有面積の低減、さらには接合時間の低減が実現可能なマルチチップ実装装置1を提供することができる。
なお、本実施形態1では、基板供給部6に設けられた基板5とチップ収納治具3との間に位置合わせ部7を設け、位置合わせ部7は、チップ部品2に対する基板供給部5上の基板5の位置を3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θを位置調整して位置決めするように構成したが、これに限らず、チップ位置決め治具3としてのチップ収納トレイ31の外周部を、位置決め部4の基準面に合わせ、高精度に加工することにより±100μm程度の精度であれば、チップ収納トレイ31と基板5とのアライメント機構(位置合わせ部7)も不要となり、メカ的な位置合わせのみでも、安価なマルチチップ実装装置1Aが実現可能である。
(実施形態2)
上記実施形態1では、チップ部品2毎に弾性体シート32をその直下に設けた場合について説明したが、本実施形態2では、安定した弾性機能を得るように複数のチップ部品2の直下に1枚の弾性体シート35を設けた場合について説明する。要するに、上記実施形態1では、部品収納ポケット33毎に弾性体シート32を設けているのに対して、本実施形態2では、複数の部品収納ポケット34に対して複数のチップ部品2の直下に1枚の弾性体シート35を設けている。
図6は、本発明のマルチチップ実装装置1に用いる本実施形態2に係るチップ収納トレイ31Aを具体的に示す平面図である。図7は、図6のチップ収納トレイ31AのBB’線縦断面図である。なお、図6および図7では、図1〜5と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付して説明する。
図6および図7に示すように、マルチチップ実装装置1に用いる本実施形態2のチップ収納トレイ31Aの複数(ここでは3列で15個)の全凹部領域の底面上に1枚の弾性体シート35からなるシート状の段差吸収部材が収容されている。その弾性体シート35上から、複数の窓部が例えばマトリクス状に形成された窓枠部31aが配置されて固定(外周部が嵌合)されている。窓枠部31aは、複数の窓部(4角形)に対応して複数の部品収納ポケット34が例えばマトリクス状に設けられている。基板5へのチップ部品21,22の接合位置に合わせた窓部の位置(角部)に対してチップ部品21,22の外形および厚さに応じた複数(ここでは15個)の窓部(4角形)により複数の平面視4角形で凹部の部品収納ポケット34が設けられている。
チップ部品21,22に対する部品収納ポケット34の位置決めの位置(部品収納ポケット34の角部)は、基板5とチップ収納トレイ31Aの材質に起因する熱膨張率による加熱接合時の位置ズレ量を考慮して予め補正した位置にチップ部品21,22を配置する構造になっている。要するに、チップ収納トレイ31Aにおけるチップ部品21,22の配置が、接合時の基板5との熱膨張率差を補正した配置となっている。
チップ収納トレイ31Aにおいて、部品収納ポケット34の底面には弾性体シート35からなる1枚もののシート状の段差吸収部材が配置されており、チップ部品21,22の高さが異なっても、基板5への実装時に弾性体シート35の弾性によりチップ部品21,22の段差が吸収されて同基板5上への一括実装を可能としている。チップ部品21,22に段差があっても均等な押圧力でチップ部品21,22の各電極に基板5を熱加圧して安定した一括接合をすることができる。
また、弾性体シート35の更なる効果として、弾性体シート35の弾性により基板5側の凹凸もチップ搭載側(弾性体シート35側)にて吸収できる効果も有する。即ち、チップ部品21,22の厚さの違いや基板5に凹凸が存在しても、チップ部品21,22の厚さの違いや基板5の凹凸を弾性体シート35の弾性により良好に吸収してチップ部品21,22の基板5上への一括接合を安定的に行うことができる。
本実施形態2では、弾性体シート35の材質は硬度50°の例えばシリコーンゴムとし、厚さは1mmとしたが、硬度は5°から80°程度まで対応可能であり、厚さも製品(部品)の仕様に応じた厚さとすればよいことは言うまでもない。
基板5は、ポリイミド製のテープ基材に銅配線からなる基板であり、場所により多少の段差を有するが、チップ収納治具3の弾性体シート35によりその段差を吸収可能としている。
以上により、本実施形態2によれば、搭載部品毎に位置決めされる複数の部品収納ポケット34の底面部の全領域を覆う1枚ものの弾性体シート35が段差吸収部材として配置されているため、多数チップの一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品21,22や基板5側の凹凸に対して共に容易に適応することができる。
本実施形態2のチップ収納トレイ31Aを用いて、基板5へ搭載する高さが異なる複数のチップ部品21,22を一括接合可能とするため、1台の設備で基板5への複数のチップ部品21,22の搭載が実現できて、設備投資の低減、クリーンルーム内占有面積の低減、接合時間の低減が実現可能なマルチチップ実装装置1または1Aを提供することができる。
なお、上記実施形態1では、チップ部品毎(部品収納ポケット33毎)に1枚の弾性体シート32をその直下に設けた場合について説明し、本実施形態2では、安定した弾性機能を得るように複数のチップ部品21、22(複数の部品収納ポケット34)の直下に1枚の弾性体シート35を設けた場合について説明したが、これらに限らず、1枚の弾性体シート32、35をそれぞれ複数枚重ねて構成してもよい。例えば材質硬度の高い1枚と、これに積層される材質硬度の低い1枚とで弾性体シートを構成してもよい。
(実施形態3)
上記実施形態1では、チップ部品毎(部品収納ポケット33毎)に弾性体シート32をその直下に設けた場合について説明し、上記実施形態2では、安定した弾性機能を得るように複数のチップ部品21,22(複数の部品収納ポケット34)の直下に1枚の弾性体シート35を設けた場合について説明したが、本実施形態3では、段差吸収距離が大きい場合であって、チップ部品毎に弾性体シートとその下のばね材(板ばねや圧縮ばねがあるが、ここでは圧縮ばねを用いている)との組み合わせでチップ部品の段差などを吸収する場合について説明する。
図8は、本発明のマルチチップ実装装置1の本実施形態3に係るチップ収納トレイ31Bの基板接合時を説明するための概略構成図である。なお、図8では、図1〜5と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付して説明する。
図8に示すように、マルチチップ実装装置1に用いる本実施形態3のチップ収納トレイ31Bにマトリクス状に配列された複数(ここでは2列で10個)の部品収納ポケット38が設けられている。部品収納ポケット38毎の個々のチップ収納面上に弾性体シート36とその下のばね37との上下の組み合わせからなる段差吸収部材が収容されている。
基板5への接合位置に合わせた位置に、チップ部品21,22の外形および厚さに応じた複数の部品収納ポケット38がそれぞれ設けられている。要するに、チップ収納トレイ31Bにおけるチップ部品21,22の配置が基板5の部品搭載位置に対応して位置決めが為されている。
チップ部品21,22に対する各部品収納ポケット38毎の位置決めの位置(角部)は、基板5とチップ収納トレイ31Bの材質に起因する熱膨張率による加熱接合時の位置ズレ量を考慮して補正した位置にチップ部品21,22を配置する構造になっている。要するに、チップ収納トレイ31Bにおけるチップ部品21,22の配置が、接合時の基板5との熱膨張率差を補正した配置となっている。
チップ収納トレイ31Bにおいて、チップ部品毎の部品収納ポケット38の底面には弾性体シート36とその下のばね37との上下の組み合わせからなる段差吸収部材が配置されている。チップ部品21,22の高さが異なっても、基板5への実装時には弾性体シート36の弾性とばね37のばね性との組み合わせにより、チップ部品21,22の段差が吸収されて、基板5上への複数のチップ部品21,22の一括実装を同時に可能としている。
また、弾性体シート36とその下のばね37との組み合わせの更なる効果として、基板5側の凹凸もチップ側(弾性体シート36とばね37側)にてチップ部品21,22の段差を吸収できる効果も有する。即ち、チップ部品21,22の厚さの違いや基板5に凹凸が共に存在しても、弾性体シート36とばね37の弾性によりチップ部品21,22の厚さの違いや基板5の凹凸を共に吸収して、基板5の所定位置に対して複数のチップ部品21,22を精度良く同時に一括接合できるものである。
本実施形態3では、弾性体シート36の材質は硬度50°の例えばシリコーンゴムとし、厚さは1mmとしたが、硬度は5°から80°程度まで対応可能であり、厚さも製品の仕様に応じた厚さとすればよいことは言うまでもない。その弾性体シート36の下方位置にばね37を所定間隔で配置すればよい。ばね37は厚み方向に伸縮自在なケース内に配置されていてもよい。
基板5は、ポリイミド製のテープ基材に銅配線からなる基板であり、場所により多少の段差を有するが、チップ収納トレイ31Bの各弾性体シート36およびばね37の組み合わせによりそのチップ部品21,22の段差を吸収可能としている。
上記構成により、以下、本実施形態3のチップ収納トレイ31Bを用いたマルチチップ実装装置1の動作を説明する。
図4を用いて説明すると、まず、ステップS1でチップ収納トレイ31Bの各部品収納ポケット38毎の弾性体シート36上に高さが異なるチップ部品21,22のいずれかをセットする。このとき、チップ部品21,22を一方の角部側にそれぞれ押し付けて固定する。このとき、チップ収納トレイ31Bのチップ部品21,22の平面視位置決めの押し当て構造は、ばね材や弾性体による押し当て構造が考えられるが、本実施形態3においても弾性体による2方向の押し当て構造にて行う。
このように、チップ部品21,22は、チップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31Bの基準面(一方角部)への押し当て構造とすることにより、±10μm程度の高精度に基板5とチップ部品21,22との平面視位置合わせが可能となる。このため、チップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31Bと基板5との各アライメントマークを位置合わせ部7が3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θを位置調整して一致させて一括でマルチチップ実装を同時に行う。
次に、ステップS2でチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31Bを位置決め部4の凹部に嵌合させたりピンに通したりして装置とチップ収納トレイ31Bを位置決めする。
さらに、ステップS3で2種類の外形および厚さの異なるチップ部品21,22を基板レイアウトに合わせたチップ収納治具3としてのチップ収納トレイ31Bの部品収納ポケット38内にセットしたチップ部品21,22の電極上へ電気的接続用の金属ペースト(金ペーストや銀ペーストなど)やACFなどを塗布する。金属ペーストの塗布としては、ディスペンスでもよいし、印刷でもよいし、その他の方法でもよい。
続いて、ステップS4で基板5を基板供給部6のリング61に貼られた粘着シート62上に基板5をセットする。
その後、ステップS5で図8に示すように基板5とその下方のチップ収納トレイ31Bとの位置関係を決める。位置合わせ部7により基板供給部6に設けられた基板5のチップ搭載位置とチップ収納トレイ31Bの各チップ位置とが一致するように、基板供給部6が基板5の位置を3次元座標(X,Y,Z)および回転角度θの位置調整を行って精度良く上下で対応するように位置決めする。
さらに、ステップS6で図1に示すようにヒータを含む接合部8を基板5と共に降下させて基板5のチップ搭載位置と各チップ部品21,22の各端子とを加圧・加熱(摂氏200度、0.2メガパスカルまたは2kg/cm)して同時に一括して接合する。
このとき、弾性体シート32の弾性とばね37の弾性との組み合わせにより、高さの異なるチップ部品21,22の段差が吸収されて基板5上への複数のチップ部品21,22の一括実装を同時に行うことができる。
この際、接合時の加熱を考慮して、接合時の位置関係は、予めチップ収納治具3の設計値として、基板5の主材料であるポリイミドおよび銅、チップ収納トレイ31Bの主材料であるステンレスの線膨張係数を加味して製作されている。
さらに、ステップS7でヒータを含む接合部8を粘着シート62上の基板5と共に上昇させて、基板5の所定箇所のチップ搭載位置に各チップ部品21,22の各端子を接続固定した状態で、粘着シート62上の基板5および各チップ部品21,22から接合部8が離れて上昇する。
その後、ステップS8で基板供給部6のリング61に貼られた粘着シート62上の、多数のチップ部品21,22が一括搭載された基板5を、リング61および粘着シート62と共に取り出した後に回収する。
以上により、本実施形態3によれば、搭載部品毎に位置決めされる複数の部品収納ポケット36の底面部に段差吸収部材として弾性体シート36とばね37が配置されているため、多数のチップ部品21,22の一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品21,22や基板5側の凹凸に対して共に容易に適応することができる。この場合、弾性体シート36とばね37により段差吸収距離を稼ぐことができる。
本実施形態3のチップ収納トレイ31Bを用いて、基板5へ搭載する高さが異なる複数のチップ部品21,22を一括接合可能とするため、1台の設備で基板5への複数のチップ部品21,22の搭載が実現できて、設備投資の低減、クリーンルーム内占有面積の低減、接合時間の低減が実現可能なマルチチップ実装装置1または1Aを提供することができる。
なお、本実施形態3では、弾性体シート35の弾性とばね37のばね性との組み合わせによりチップ部品21,22の段差を吸収して基板5上への複数のチップ部品21,22の一括実装を実現する場合について説明したが、これに限らず、弾性体シート32とばね37の代わりに、またはばね37の代わりに、厚み方向に伸縮自在なケース(中空シートなど)内に空気を封入したエアークッションを用いてもよい。エアー圧力を変えることで、高さの異なるチップ部品21,22の実装圧力を同一圧力とすることもできる。
なお、本実施形態1〜3で用いる例えばLSI素子やLED素子のチップ部品2などではその段差としては20μm〜1mmであるが、ディスクリート部品であれば1mmを超える段差のものも有り得る。1mmオーダの段差吸収であれば弾性体シート32、35で吸収できるものの、それ以上のオーダの段差吸収であれば弾性体シート36とばね37またはエアークッションを組み合わせて段差吸収距離を稼ぐことが必要である。基板5に複数の実装部品(チップ部品)を安定化して一括接合するために、段差吸収距離を稼ぐ必要があるが、弾性体シートの厚さを厚くしたり、弾性体シートを二重、三重にしたり、弾性体シートの硬度を軟らかくしたり、さらに、弾性体シート36とばね37またはエアークッションを組み合わせたりすることができる。
なお、本実施形態1〜3で用いる弾性体シート32、35、36は、材質がシリコンゴムなどであるから、実装部品(チップ部品)を一度位置決めすれば実装部品(チップ部品)は動きにくいというメリットがある。したがって、実装部品(チップ部品)の位置を一度合わせてやればずれにくく継続して押圧する必要はない。例えば、実装部品(チップ部品)の位置決め解除(押圧解除)をした後に基板5に複数の実装部品(チップ部品)を一括接合しても、実装部品(チップ部品)の位置がずれにくく、基板5と複数の実装部品(チップ部品)の一括接合後に装置が開放しても複数の実装部品(チップ部品)に基板5からの剥離圧力が加わらない。現在、基板5はリング61に貼った伸縮自在な粘着シート62に貼り付けているため、位置合わせ後に、接合部8の押圧部が降下して基板5を押し下げて基板5を複数の実装部品(チップ部品)に熱加圧することで一括接合する。その後、接合部8の押圧部が上がると、粘着テープ62の収縮力により基板5が引っ張り上げられる。このとき、複数の実装部品(チップ部品)も基板5と共に上昇する。位置合わせのために複数の実装部品(チップ部品)に負荷がかかっていると、これが剥離負荷として作用する。したがって、負荷がかかっていないフリーな状態で基板5と共に複数の実装部品(チップ部品)を持ち上げるのがよい。
(実施形態4)
上記実施形態1〜3では、基板5に複数の実装部品(チップ部品)を同圧で一括接合するために、弾性が同じ段差吸収部材を用いてその弾性により部品段差を吸収するように構成する場合について説明したが、本実施形態4では、厚い実装部品(チップ部品)と薄い実装部品(チップ部品)に対して、弾性体シート32または36の硬度を異ならせて基板5に複数の実装部品(チップ部品)を同圧で安定的に一括接合する場合について説明する。本実施形態4では、部品厚さに応じて弾性体シートの硬度を設定している。
図5に示すように、基板5に複数の実装部品(チップ部品)を同圧で安定的に一括接合するために、チップ収納トレイ31Cにおいて、厚い実装部品(チップ部品21)に対しては、段差吸収距離を稼ぐために硬度の軟らかい弾性体シート32を用い、薄い実装部品(チップ部品22)に対しては、段差吸収距離を稼ぐ必要がないために硬度の硬い弾性体シート32aを用いる。
また、図8に示すように、基板5に複数の実装部品(チップ部品)を同圧で安定的に一括接合するために、チップ収納トレイ31Dとして、厚い実装部品(チップ部品21)に対しては、段差吸収距離を稼ぐために硬度の軟らかい弾性体シート36を用い、薄い実装部品(チップ部品22)に対しては、段差吸収距離を稼ぐ必要がないために硬度の硬い弾性体シート36aを用いる。または、チップ収納トレイ31Dとして、厚い実装部品(チップ部品21)に対しては、段差吸収距離を稼ぐためにばね性の軟らかいばね37を用い、薄い実装部品(チップ部品22)に対しては、段差吸収距離を稼ぐ必要がないためにばね性の硬いばね37aを用いてもよい。または、チップ収納トレイ31Dとして、厚い実装部品(チップ部品21)に対しては、段差吸収距離を稼ぐために硬度の軟らかい弾性体シート36およびばね性の軟らかいばね37を用い、薄い実装部品(チップ部品22)に対しては、段差吸収距離を稼ぐ必要がないために硬度の硬い弾性体シート36aおよびばね性の硬いばね37aを用いてもよい。
この場合にも、チップ部品21,22に対する各部品収納ポケット33または38毎の位置決めの位置(角部)は、基板5とチップ収納トレイ31Cまたは31Dの材質に起因する熱膨張率による加熱接合時の位置ズレ量を考慮して補正した位置にチップ部品21,22を配置する構造になっている。要するに、チップ収納トレイ31Cまたは31Dにおけるチップ部品21,22の配置が、接合時の基板5との熱膨張率差を補正した配置となっている。
以上により、本実施形態4によれば、搭載部品毎に位置決めされる複数の部品収納ポケット33、36の底面部に段差吸収部材として、多数のチップ部品21,22の厚さに応じて、弾性の異なる弾性体シート32、32aまたは、弾性の異なる弾性体シート36、36aとばね37,37aが配置されているため、多数のチップ部品21,22の一括搭載において、厚さや外形が異なるチップ部品21,22や基板5側の凹凸に対して共に、より容易かつより正確に適応させることができる。
本実施形態4のチップ収納トレイ31Cまたは31Dを用いて、基板5へ搭載する高さが異なる複数のチップ部品21,22を同圧で一括接合可能とするため、1台の設備で基板5への複数のチップ部品21,22の搭載が実現できて、設備投資の低減、クリーンルーム内占有面積の低減、接合時間の低減が実現可能なマルチチップ実装装置1または1Aを提供することができる。
なお、本実施形態4では、厚い搭載部品(例えばチップ部品21)と薄い搭載部品(例えばチップ部品22)の厚さの異なる2種類に対して、段差吸収部材として、弾性体シート32,32aの硬度または、弾性体シート36,36aおよびばね37,37aの各組み合わせの硬度を異ならせて基板5の実装位置に複数の搭載部品(実装部品;チップ部品)を同圧で安定的に一括接合する場合について説明したが、これに限らず、複数種類の厚さの実装部品(チップ部品)に対して、弾性体シートの硬度または、弾性体シートおよびばねの組み合わせの硬度を複数に異ならせて基板5に複数の実装部品(例えばチップ部品21,22)を同圧で安定的に一括接合するように構成することもできる。
要するに、本発明の搭載部品収納治具では、複数に厚さが異なる複数の搭載部品に対して、段差吸収部材の硬度を複数に異ならせて基板5に複数の搭載部品を同圧で安定的に一括接合するように構成する。
なお、上記実施形態1〜4において、本発明のマルチ部品実装方法は、マルチ部品実装装置1または1Aを用いて、基板5上に複数の搭載部品(例えばチップ部品21,22)を一括搭載するマルチ部品実装方法であって、段差吸収部材として、弾性体シート32,32aの弾性または、弾性体シート36,36aおよびばね37,37aの各組み合わせの弾性により複数の搭載部品(例えばチップ部品21,22)の厚さの差(段差)を吸収して、接合部8が複数の搭載部品(例えばチップ部品21,22)を基板5の部品搭載位置上に一括接合するかまたは、接合部8が複数の搭載部品(例えばチップ部品21,22)上に基板5の部品搭載位置を一括接合するものである。要するに、接合部8が複数の搭載部品(例えばチップ部品21,22)と基板5の部品搭載位置を一括接合するものである。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜4を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜4に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜4の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、所定の基板上に複数のチップ部品などの部品を一括接合するマルチチップ実装装置などのマルチ部品実装装置およびこれを用いたマルチチップ実装方法などのマルチ部品実装方法、これに用いるチップ部品などの搭載部品を位置決め収容する搭載部品収納治具の分野において、搭載部品毎に位置決めされる複数の部品収納ポケットの底面部に段差吸収部材が配置されているため、多数チップの一括搭載で、厚さや外形が異なるチップ部品や基板側の凹凸共に容易に適応することができる。
1、1A マルチチップ実装装置(マルチ部品実装装置)
2,21,22 チップ部品(搭載部品;実装部品)
3 チップ収納治具(搭載部品収納治具)
31、31A〜31D チップ収納トレイ
31a 窓枠部
32、32a、35、36、36a 弾性体シート(段差吸収部材)
33、34,38 部品収納ポケット(凹部)
37,37a ばね(段差吸収部材)
4 位置決め部
5 基板
6 基板供給部
61 リング
62 粘着シート
7 位置合わせ部
8 接合部

Claims (5)

  1. 所定の基板上に搭載する複数の搭載部品を所定位置に配置するための搭載部品収納治具であって、該搭載部品毎に位置決めが為される複数の部品収納ポケットが配列され、該複数の部品収納ポケット内の底面部に段差吸収部材が配置されている搭載部品収納治具。
  2. 請求項1に記載の搭載部品収納治具において、厚さが異なる前記複数の搭載部品に対して、前記段差吸収部材の硬度を複数に異ならせて前記基板に該複数の搭載部品を同圧で安定的に一括接合するように構成している搭載部品収納治具。
  3. 請求項1または2に記載の搭載部品収納治具において、前記搭載部品の配置が、接合時の基板との熱膨張率差を補正した配置となっている搭載部品収納治具。
  4. 基板上に複数の搭載部品を一括搭載するマルチ部品実装装置において、該複数の搭載部品を位置決め収納する請求項1〜3のいずれかに記載の搭載部品収納治具を所定位置にセット可能とする位置決め部と、該位置決め部にセットされた該搭載部品収納治具に対応する位置に該基板を供給する基板供給部と、該基板供給部に供給された該基板の部品搭載位置上に該搭載部品収納治具の複数の搭載部品を一括接合する接合部とを有するマルチ部品実装装置。
  5. 請求項4に記載のマルチ部品実装装置を用いて、前記基板上に前記複数の搭載部品を一括搭載するマルチ部品実装方法であって、前記段差吸収部材により前記複数の搭載部品の厚さの差を吸収して、前記接合部が該複数の搭載部品と該基板の部品搭載位置を一括接合するマルチ部品実装方法。
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