JP2015083220A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Takeshi Seto
毅 瀬戸
和夫 河角
Kazuo Kawasumi
和夫 河角
康善 濱
Yasuyoshi Hama
康善 濱
小島 英揮
Hideki Kojima
英揮 小島
泰弘 小野
Yasuhiro Ono
泰弘 小野
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Abstract

【課題】噴射対象物と噴射先端との接触状態に応じて流体の噴射動作を制御するのに好適な流体噴射装置、流体噴射装置の駆動方法及び手術用器具を提供する。【解決手段】流体噴射装置1を、容積が変更可能な流体室501と、流体室501の容積を変更する容積変更部405と、流体室501からの脈動を先端のノズル211の流体噴射開口部212に伝達する接続流路管200と、流体を供給するポンプ20と、ノズル211を第1の接触部50aとした第1の電極50と、噴射対象物に貼付可能な第2の接触部51aを有する第2の電極51と、第1及び第2の電極50及び51の通電状態を判定する通電判定部30bと、容積変更部405を駆動する駆動部30とを含む構成とした。そして、駆動部30は、通電状態のときに、容積変更部405を動作可能に制御し、通電していない状態のときに、容積変更部405を動作しないように制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、流体を高速で噴射する流体噴射装置に係り、特に、噴射対象物と噴射先端との接触状態に応じて流体の噴射動作を制御するのに好適な流体噴射装置、流体噴射装置の駆動方法及び手術用器具に関する。
従来、生体組織を切開または切除する流体噴射装置として、本発明者らによる流体噴射装置がある(特許文献1を参照)。
かかる流体噴射装置は、容積が変更可能な流体室と、流体室に連通する入口流路及び出口流路と、駆動信号の供給に応じて流体室の容積を変更する容積変更部とを備える脈動発生部と、出口流路に一方の端部が連通され、他方の端部が出口流路の直径よりも縮小された流体噴射開口部(ノズル)が設けられた接続流路と、接続流路が穿設され流体室から流動される流体の脈動を流体噴射開口部に伝達し得る剛性を有する接続流路管と、入口流路に流体を供給する圧力発生部とを備え、圧力発生部により一定圧力で入口流路に流体を供給すると共に、容積変更部によって流体室の容積を変更して脈動を発生し流体の吐出動作を行う。
この流体噴射装置の流体室はその容積を変更しない場合、圧力発生部からの供給圧力と流路抵抗の釣り合った状態で流体が流れている。この状態ではノズルからの流体の吐出は連続的で、その速度が遅いために組織の切除能力はほとんどない。
一方、流体室を急激に縮小すると、流体室の圧力が上昇する。そのとき、入口流路から流体が流体室へ流入する流量の減少量よりも、出口流路から吐出される流体の増加量のほうが大きいため、接続流路に脈動流が発生する。この吐出の際の圧力変動が、接続流路管内を伝播して、先端のノズルの流体噴射開口部から高速で流体が噴射される。
この動作を繰り返すことで高速のパルス・ジェットによる流体の吐出が可能となる。流体室の縮小拡大動作を圧電素子で行うことによって、数[msec]以下での起動停止が可能である。
このことは、本出願人らによる圧力発生部が不要である別の発明(特許文献2を参照)の流体噴射装置においても同様である。
特開2008−82202号公報 特開2005−152127号公報
しかしながら、上記従来の流体噴射装置を、例えば、ウォーターメスとして手術に適用した場合に、手術は、ノズルがほとんど患部に密着した状態で行われる。そのため、高圧で流体を噴射中にノズルが患部から離れると、流体噴射による液滴の飛散が発生し、それとともに切除されたがん細胞等の組織片が辺りに飛び散ったりする恐れがあった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、噴射対象物と噴射先端との接触状態に応じて流体の噴射動作を制御するのに好適な流体噴射装置、流体噴射装置の駆動方法及び手術用器具を提供することを目的としている。
〔形態1〕
上記目的を達成するために、形態1の流体噴射装置は、容積が変更可能な流体室と、
前記流体室に連通する入口流路及び出口流路と、
前記流体室の容積を変更する容積変更手段と、
前記入口流路に流体を供給する流体供給手段と、
前記出口流路の前記流体室と連通する側の端部とは反対側の端部に設けられた流体噴射開口部と、
前記流体噴射開口部又はその近傍の部材に設けられた電源の付与部となる導電性の第1の接触部を有する所定極性の第1の電極と、
電源の付与部となる導電性の第2の接触部を有する、前記第1の電極と対となる前記所定極性とは異なる極性の第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極とが通電しているか否かを判定する通電判定手段と、
前記通電判定手段の判定結果に基づき、前記容積変更手段の動作を制御する動作制御手段と、を備える。
このような構成であれば、例えば、人体などの電流を流すことが可能な流体の噴射対象物に第2の接触部を接触させた状態で、流体噴射開口部又はその近傍の部材を同じ噴射対象物又はその近傍の液体などの、噴射対象物と導通可能な物体に接触させると、流体噴射開口部又はその近傍の部材に設けられた第1の接触部が噴射対象物又はこれと導通可能な物体に接触する。これにより、噴射対象物又は、噴射対象物及びこれと導通可能な物体を介して第1の電極と第2の電極とが通電し、通電判定手段において、通電しているという判定がなされる。
一方、第1の接触部又は第2の接触部の少なくとも一方が噴射対象物又はこれと導通可能な物体から離れると、第1の電極と第2の電極とが通電しなくなり、通電判定手段において、通電していないという判定がなされる。
つまり、第2の接触部が噴射対象物に接触している状態で、流体噴射開口部又はその近傍の部材が、噴射対象物又はこれと導通可能な物体に接触している場合は、第1の電極と第2の電極とが通電し、噴射対象物又はこれと導通可能な物体に接触していない場合は、第1の電極と第2の電極とが通電しない。
動作制御手段は、通電判定手段において通電していると判定されると、この判定結果に基づき、例えば、容積変更手段が容積の変更動作を行えるようにその動作を制御することが可能である。
また、動作制御手段は、通電判定手段において通電していないと判定されると、この判定結果に基づき、例えば、容積変更手段が容積の変更動作を行えないようにその動作を制御したり、流体の噴射力が弱まるようにその動作を制御したりすることが可能である。
従って、第1の電極と第2の電極とが通電していないときに、噴射動作をさせないようにしたり、噴射力を弱めるようにしたりできるので、流体噴射開口部又はその近傍の部材が、利用者(例えば、施術者)の操作ミス等によって、噴射対象物又はこれと導通可能な物体から離れたときに、思わぬ方向への流体の噴射や、それによる切除された物質の飛散などが生じるのを防ぐことができる。
〔形態2〕
更に、形態2の流体噴射装置は、形態1の流体噴射装置において、前記第2の電極は、自己を前記流体の噴射対象物に前記第2の接触部が接触するように取り付け可能な取付手段を備える。
このような構成であれば、第2の電極を取付手段によって、例えば、人体などの電流が流れる噴射対象物に第2の接触部が接触するように取り付けることができる。そして、第2の電極を取り付けた状態で、流体噴射開口部又はその近傍の部材を、噴射対象物又はその近傍の導通可能な物体に接触させることで、噴射対象物(及び導通可能な物体)を介して第1の電極と第2の電極とを通電させることができ、第1の電極を噴射対象物又はこれと導通可能な物体から離す(接触させない)ことで、第1の電極と第2の電極とを通電させないようにすることができる。
〔形態3〕
更に、形態3の流体噴射装置は、形態1又は2の流体噴射装置において、前記流体噴射開口部又はその近傍の部材を導電性を有する部材で形成し、該流体噴射開口部又はその近傍の部材を前記第1の接触部として前記第1の電極を構成した。
このような構成であれば、装置を構成する元々の部品によって第1の接触部を構成することができるので、新たに第1の接触部を設けることなく比較的低コストで第1の電極を構成することができる。
〔形態4〕
更に、形態4の流体噴射装置は、形態1の流体噴射装置において、前記第1の電極及び前記第2の電極の一方を前記流体噴射開口部に設け、他方を前記近傍の部材に設けた。
このような構成であれば、流体噴射開口部及びその近傍の部材を、例えば、人体などの電流が流れる噴射対象物に接触させることで、人体を介して第1の電極と第2の電極とを通電させることができ、流体噴射開口部及びその近傍の部材を人体から離すことで、第1の電極と第2の電極とを通電させないようにすることができる。
これにより、使用前に第2の電極を噴射対象物に取り付けるなどの手間を省くことができ、使い勝手を向上することができる。
〔形態5〕
更に、形態5の流体噴射装置は、形態4の流体噴射装置において、前記流体噴射開口部及びその近傍の部材を導電性を有する部材で形成し、該流体噴射開口部及びその近傍の部材の一方を前記第1の接触部として前記第1の電極を構成し、他方を前記第2の接触部として前記第2の電極を構成した。
このような構成であれば、装置を構成する元々の部品によって第1の接触部及び第2の接触部を構成することができるので、新たに第1の接触部及び第2の接触部を設けることなく比較的低コストで第1の電極及び第2の電極を構成することができる。
〔形態6〕
更に、形態6の流体噴射装置は、形態1の流体噴射装置において、前記第1の接触部及び前記第2の接触部を前記近傍の部材に設けた。
このような構成であれば、流体噴射開口部の近傍の部材を、例えば、人体などの電流が流れる噴射対象物に接触させることで、人体を介して第1の電極と第2の電極とを通電させることができ、流体噴射開口部の近傍の部材を人体から離すことで、第1の電極と第2の電極とを通電させないようにすることができる。
これにより、使用前に第2の電極を噴射対象物に取り付けるなどの手間を省くことができるので、使い勝手を向上することができる。
更に、近傍の部材のみに第1の接触部及び第2の接触部を設けるので、流体噴射開口部及びその近傍の部材の双方に設けた場合と比較して低コストで第1の電極及び第2の電極を構成することができる。
〔形態7〕
更に、形態7の流体噴射装置は、形態6の流体噴射装置において、前記近傍の部材を導電性を有する部材で形成し、前記第1の接触部及び前記第2の接触部を、前記第1の接触部及び前記第2の接触部が前記噴射対象物に接触していないときに前記第1の電極及び前記第2の電極が通電しないように絶縁体を介して前記近傍の部材に配設した。
このような構成であれば、流体噴射開口部の近傍の部材を構成する元々の部品に対して絶縁加工を施すことで、第1の接触部及び第2の接触部を構成することができる。
これにより、使用前に第2の電極を噴射対象物に取り付けるなどの手間を省くことができるので、使い勝手を向上することができる。
〔形態8〕
更に、形態8の流体噴射装置は、形態1又は2の流体噴射装置において、前記第1の電極及び前記第2の電極間に高周波電流を印加する高周波電流印加手段と、
前記高周波電流印加手段で高周波電流を印加するときに、前記第1の電極及び前記第2の電極を、前記通電判定手段から電気的に切り離すと共に前記高周波電流印加手段に電気的に接続する切替手段と、を備える。
このような構成であれば、高周波電流印加手段によって第1の電極及び第2の電極間に高周波電流を印加することができるので、流体噴射によるウォーターメスとしての機能に加えて、電気メスとしての機能を発揮させることができる。
これにより、例えば、手術中に思わぬ出血が生じたときに電気メスによって血液を凝固させて止血するなどの措置を行うことができる。
〔形態9〕
更に、形態9の流体噴射装置は、形態1乃至8のいずれか1の流体噴射装置において、前記流体噴射開口部の近傍に位置するように設けられた前記近傍の部材となる吸引用の開口部と吸引した物体の通路とを有する吸引管と、
前記吸引管の開口部近傍の物体を吸引する吸引力を付与する吸引力付与手段と、を備える。
このような構成であれば、吸引力付与手段によって吸引力が付与されると、流体噴射開口部から噴射した流体や、流体の噴射により切除又は除去された物体(例えば、組織片など)を吸引することができる。
これによって、例えば、本形態の流体噴射装置をウォーターメスとして手術に用いた場合に、切除した生体組織片や吐出した流体を吸引することができるので、良好な視野を確保しながら手術を行うことができる。
また、吸引管を導電性を有する部材で構成し、吸引管の開口部を第1の接触部にして第1の電極を設けることで、吸引管の通路部を介して流れる電流を流体室近傍まで送ることができるので、第1の電極を構成するのに必要な配線を簡素化することができる。
〔形態10〕
更に、形態10の流体噴射装置は、形態1乃至9のいずれか1の流体噴射装置において、前記出口流路に一方の端部が連通され、他方の端部に前記流体噴射開口部が設けられた、前記流体室から流動される流体の脈動を他方の端部に伝達する接続流路管を備える。
このような構成であれば、流体室から流体噴射開口部までの距離を長くすることができるので、例えば、本形態の流体噴射装置をウォーターメスとして手術に用いた場合に、脳手術等の術部が奥まった場所にある様々な手術において適用可能となる。
〔形態11〕
更に、形態11の流体噴射装置は、形態9の流体噴射装置において、前記接続流路管を導電性を有する部材で形成した。
このような構成であれば、流体噴射開口部に第1の接触部を有するように第1の電極を設けたときに、第1の接触部を介して流れる電流を接続流路管を介して流体室近傍まで送ることができるので、第1の電極を構成するのに必要な配線を簡素化することができる。
〔形態12〕
更に、形態12の流体噴射装置は、形態1乃至12のいずれか1の流体噴射装置において、前記流体供給手段は、前記流体を流体室に供給する圧力を発生する圧力発生部を有する。
このような構成であれば、圧力発生部により一定圧力で入口流路に流体を供給することができるため、容積変更手段の駆動を停止した状態においても入口流路及び流体室に流体を供給することができる。
これによって、呼び水動作を必要とせず、初期動作を開始することができる。
ここで、圧力発生部としては、例えば、一定圧力で流体を吐出するポンプを採用することができる。
〔形態13〕
更に、形態13の流体噴射装置は、形態1乃至12のいずれか1の流体噴射装置において、前記動作制御手段は、前記通電判定手段で通電していると判定されているときに前記容積変更手段の動作を許可し、前記通電判定手段で通電していないと判定されているときに前記容積変更手段の動作を禁止するように制御する。
このような構成であれば、第1の電極と第2の電極とが通電しているときに、流体の噴射を行わせることができ、第1の電極と第2の電極とが通電していないときに、噴射動作をさせないようにすることができる。
従って、流体噴射開口部又はその近傍の部材が、噴射対象物又はこれと導通可能な物体から離れたときに、思わぬ方向への高圧力の流体の噴射や、それによって切除又は除去された物質の飛散などが生じるのを防ぐことができる。
〔形態14〕
一方、上記目的を達成するために、形態14の流体噴射装置の駆動方法は、容積が変更可能な流体室と、前記流体室に連通する入口流路及び出口流路と、前記流体室の容積を変更する容積変更手段と、前記入口流路に流体を供給する流体供給手段と、前記出口流路の前記流体室と連通する側の端部とは反対側の端部に設けられた流体噴射開口部と、流体の噴射対象物と接触する導電性の第1の接触部を前記流体噴射開口部又はその近傍の部材に有するように設けられた第1の電極と、前記流体の噴射対象物と接触する導電性の第2の接触部を有する前記第1の電極とは極性の異なる第2の電極と、通電判定手段と、動作制御手段と、を備えた流体噴射装置の駆動方法であって、
前記通電判定手段に、前記第1の電極と前記第2の電極とが通電しているか否かを判定させる通電判定ステップと、
前記動作制御手段に、前記通電判定ステップの判定結果に基づき、前記容積変更手段の動作を制御させる動作制御ステップと、を含む。
これにより、上記形態1の流体噴射装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態15〕
また、上記目的を達成するために、形態15の手術用器具は、流体の噴射によって患部の治療的措置を支援する手術用器具であって、
形態1乃至形態13のいずれか1に記載の流体噴射装置を備える。
このような構成であれば、上記形態1乃至13のいずれか1の流体噴射装置による流体の噴射によって、腫瘍などの患部の切除などの治癒的措置の支援を行うことが可能である。
本発明に係る流体噴射装置1の概略構成を示す説明図である。 本発明に係る脈動発生部100の構造を示す断面図である。 流体噴射装置1の流体噴射部分の分解図である。 入口流路503の形態を示す平面図である。 駆動部30の詳細な構成を示すブロック図である。 第1の電極50の構成を説明する説明図である。 第1の電極50の電極線及び駆動信号の供給線の配線構成を示す図である。 電気メスの駆動スイッチがオフ状態で、第1の電極50及び第2の電極51の接続先が通電判定部30bとなっている状態におけるフローチャートである。 駆動信号供給部30fにおける駆動信号供給処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る流体噴射装置3の概略構成を示す説明図である。 (a)は、第1の電極50及び第2の電極52の構成を説明する説明図であり、(b)は、(a)におけるB−B’断面図である。 (a)は、第1の電極及び第2の電極の第1の構成を説明するための断面図であり、(b)は、第1の電極及び第2の電極の第2の構成を説明するための断面図である。 (a)は、第1の電極及び第2の電極の第3の構成を説明するための断面図であり、(b)は、ノズル211、接続流路管200及び吸引管700の(a)に示すC−C’方向の断面図である。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図9は、本発明に係る流体噴射装置、流体噴射装置の駆動方法及び手術用器具の第1の実施の形態を示す図である。
なお、本発明による流体噴射装置は、インク等を用いた描画、細密な物体及び構造物の洗浄、物体の切断や切除、手術用メス等様々に採用可能であるが、以下に説明する実施の形態では、生体組織を切開または切除することに好適な流体噴射装置を例示して説明する。従って、実施の形態にて用いる流体は、水、生理食塩水、薬液等である。
まず、本発明に係る流体噴射装置の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に係る流体噴射装置1の概略構成を示す説明図である。
流体噴射装置1は、図1に示すように、基本構成として、流体を収容する流体容器10と、圧力発生部としてのポンプ20と、ポンプ20から供給される流体を脈動流動する脈動発生部100と、脈動発生部100を駆動する駆動部30と、第1の電極50と、第2の電極51とを含んで構成されている。
更に、脈動発生部100には、細いパイプ状の接続流路管200が接続され、接続流路管200の先端部には接続流路管200の流路径よりも小さい径のノズル211が挿着されている。
接続流路管200は、導電性の部材から構成されており、外周を絶縁体によってコーティングされている。
ノズル211は、導電性の部材から構成されており、正電極となる第1の電極50の第1の接触部としての役割を果たす。また、ノズル211は、挿着部を介して接続流路管200と導通する。第1の電極50の詳細な構成については後述する。
脈動発生部100からは、第1の電極50を構成する、第1の接触部となるノズル211と接続流路管200を介して導通する電極線と、容積変更部405(図2参照)に駆動信号を供給する供給線とをひとまとめにしたケーブル45が伸びており、該ケーブル45の各線は、駆動部30のそれぞれ対応する構成部と電気的に接続されている。
負電極となる第2の電極51は、第2の接触部51aと、ケーブル51bとを含んで構成されている。
第2の接触部51aは、人体などの流体の噴射対象物に、ケーブル51bと電気的に接続された導電部分が接触するように貼り付けることができる粘着性の貼付部を有している。
ケーブル51bは、一端が第2の接触部51aと導電部に電気的に接続され、他端が駆動部30に電気的に接続されている。
次に、図1及び図2に基づき、流体噴射装置1における流体の流動を簡単に説明する。
ここで、図2は、本発明に係る脈動発生部100の構造を示す断面図である。なお、図2において、左右方向が上下方向に対応する。また、図2は、後述する図4におけるA−A'断面図である。
流体容器10に収容された流体は、接続チューブ15を介してポンプ20によって吸引され、一定の圧力で接続チューブ25を介して脈動発生部100に供給される。脈動発生部100には流体室501と、この流体室501の容積を駆動部30からの駆動信号に応じて変更する容積変更部405とを備えており、この容積変更部405を駆動して脈動を発生し、接続流路管200、ノズル211を通して流体を高速で噴射する。脈動発生部100の詳しい説明については後述する。
なお、圧力発生部としてはポンプ20に限らず、輸液バッグをスタンド等によって脈動発生部100よりも高い位置に保持するようにしてもよい。従って、ポンプ20は不要となり、構成を簡素化することができる他、消毒等が容易になる利点がある。
ポンプ20の吐出圧力は概ね3気圧(0.3MPa)以下に設定する。また、輸液バッグを用いる場合には、脈動発生部100と輸液バッグの液上面との高度差が圧力となる。輸液バックを用いるときには0.1〜0.15気圧(0.01〜0.15MPa)程度になるように高度差を設定することが望ましい。
なお、この流体噴射装置1を用いて手術をする際には、術者が把持する部位は脈動発生部100である。従って、脈動発生部100までの接続チューブ25はできるだけ柔軟であることが好ましい。そのためには、柔軟で薄いチューブで、流体を脈動発生部100に送液可能な範囲で低圧にすることが好ましい。
また、特に、脳手術のときのように、機器の故障が重大な事故を引き起こす恐れがある場合には、接続チューブ25の切断等において高圧な流体が噴出することは避けなければならず、このことからも低圧にしておくことが要求される。
次に、図2〜図4に基づき、脈動発生部100の構造について説明する。
ここで、図3は、流体噴射装置1の流体噴射部分の分解図であり、図4は、入口流路503の形態を示す平面図であり、上ケース500を下ケース301との接合面側から視認した状態を表している。
脈動発生部100は、図2〜図4に示すように、4隅に螺子穴500aの穿設された上ケース500と、4隅に螺子穴301a(図示は省略)の穿設された下ケース301とを備えている。そして、これら上ケース500と下ケース301とがそれぞれ対向する面において、螺子穴500a及び301aが対向するように接合され、4本の固定螺子600(図示は一部省略)を螺子穴500a及び301aに螺合することによって上ケース500と下ケース301とが螺着されている。
下ケース301は、鍔部を有する中空筒状の部材であって、一方の端部は底板311で密閉されている。この下ケース301の内部空間に、容積変更部405を構成する部材の1つである圧電素子401が配設されている。
この圧電素子401は、積層型圧電素子であってアクチュエータを構成している。圧電素子401の一方の端部は上板411を介してダイアフラム400に、他方の端部は底板311の上面312に固着されている。
また、ダイアフラム400は、円盤状の金属薄板からなり、下ケース301の上面側に形成された円環状の凹部303内において周縁部が凹部303の底面に密着固着されている。ダイアフラム400の上面には、中心部に円形の開口部を有する円盤状の金属薄板からなる補強板410が積層配設される。
この構成により、駆動部30によって、圧電素子401に駆動信号を入力(動作電圧を印加)することで、圧電素子401が伸張、収縮し、その伸長時の上方向の力及び収縮時の下方向の力が上板411を上下方向に移動させる。そして、上板411が移動することでダイアフラム400が変形し、流体室501の容積を変更する。
つまり、圧電素子401、上板411、ダイアフラム400及び補強板410から容積変更部405が構成されている。
上ケース500は、下ケース301と対向する面の中心部に円形の凹部が形成され、この凹部とダイアフラム400とから構成され、内部に流体が充填された状態の回転体形状が流体室501となる。つまり、流体室501は、上ケース500の凹部の封止面505と内周側壁501aとダイアフラム400によって囲まれた空間となる。流体室501の略中央部には出口流路511が穿設されている。
出口流路511は、流体室501から上ケース500の一方の端面から突設された出口流路管510の端部まで貫通されている。出口流路511の流体室501の封止面505との接続部は、流体抵抗を減ずるために滑らかに丸められている。
なお、以上説明した流体室501の形状は、本実施形態では、両端が封止された略円筒形状としているが、側面視して円錐形や台形、あるいは半球形状等でもよく限定されない。例えば、出口流路511と封止面505との接続部を漏斗のような形状にすれば、後述する流体室501内の気泡を排出しやすくなる。
出口流路管510には接続流路管200が接続されている。接続流路管200には接続流路201が穿設されており、接続流路201の直径は出口流路511の直径より大きい。また、接続流路管200の管部の厚さは、流体の圧力脈動を吸収しない剛性を有する範囲に形成されている。
接続流路管200の先端部には、ノズル211が挿着されている。このノズル211には流体噴射開口部212が穿設されている。流体噴射開口部212の直径は、接続流路201の直径より小さい。
上ケース500の側面には、ポンプ20から流体を供給する接続チューブ25を挿着する入口流路管502が突設されており、入口流路管502に入口流路側の接続流路504が穿たれている。この接続流路504は入口流路503に連通されている。入口流路503は、流体室501の封止面505の周縁部に溝状に形成され、流体室501に連通している。
上ケース500と下ケース301との接合面において、ダイアフラム400の外周方向の離間した位置には、下ケース301側にパッキンボックス304、上ケース500側にパッキンボックス506が形成されており、パッキンボックス304,506にて形成される空間にリング状のパッキン450が装着されている。
ここで、上ケース500と下ケース301とを組立てたとき、ダイアフラム400の周縁部と補強板410の周縁部とは、上ケース500の封止面505の周縁部と下ケース301の凹部303の底面によって密接されている。この際、パッキン450は上ケース500と下ケース301によって押圧されて、流体室501からの流体漏洩を防止している。
流体室501内は、流体吐出の際に例えば30気圧(3MPa)以上の高圧状態となり、ダイアフラム400、補強板410、上ケース500、下ケース301それぞれの接合部において流体が僅かに漏洩することが考えられるが、パッキン450によって漏洩を阻止している。
図2に示すようにパッキン450を配設すると、流体室501から高圧で漏洩してくる流体の圧力によってパッキン450が圧縮され、パッキンボックス304,506内の壁にさらに強く押圧されるので、流体の漏洩を一層確実に阻止することができる。このことから、駆動時において流体室501内の高い圧力上昇を維持することができる。
続いて、上ケース500に形成される入口流路503についてさらに詳しく説明する。
入口流路503は、図4に示すように、上ケース500の封止面505の周縁部に形成された溝部と封止面505に押圧固定される補強板410によって形成される。
入口流路503は、一方の端部が流体室501に連通し、他方の端部が接続流路504に連通している。入口流路503と接続流路504との接続部には、流体溜り507が形成されている。そして、流体溜り507と入口流路503との接続部は滑らかに丸めることによって流体抵抗を減じている。
また、入口流路503は、流体室501の内周側壁501aに対して略接線方向に向かって連通している。ポンプ20から一定の圧力で供給される流体は、内周側壁501aに沿って(図中、矢印で示す方向に)流動して流体室501に旋回流を発生する。旋回流の遠心力により、流体室501内に含まれる低密度の気泡は旋回流の中心部に集中する。
そして、中心部に集められた気泡は、出口流路511から排除される。このことから、出口流路511は旋回流の中心近傍、つまり回転形状体の軸中心部に設けられることがより好ましい。図4の例では、入口流路503は平面形状が渦巻状に湾曲されている。入口流路503は、直線で流体室501に連通させてもよいが、狭いスペースの中で所望のイナータンスを得るために、入口流路503の流路長を長くする必要性から湾曲させている。
なお、図2に示したように、ダイアフラム400と入口流路503が形成されている封止面505の周縁部との間には、補強板410が配設されている。補強板410を設ける意味は、ダイアフラム400の耐久性を向上することである。入口流路503の流体室501との接続部には切欠き状の接続開口部509が形成されるので、ダイアフラム400が高い周波数で駆動されたときに、接続開口部509近傍において応力集中が生じて疲労破壊を発生することが考えられる。そこで、切欠き部がない連続した開口部を有している補強板410を配設することで、ダイアフラム400に応力集中が発生しないようにしている。
また、以上説明した流体噴射装置1においては、上ケース500の外周隅部に、4箇所の螺子穴500aが開設されており、この螺子穴位置において、上ケース500と下ケース301とを螺合接合するようにしたがこの構成に限らない。例えば、図示は省略するが、補強板410とダイアフラム400とを接合し、一体に積層固着することができる。固着手段としては、接着剤を用いる貼着としても、固層拡散接合、溶接等を採用することが可能であるが、補強板410とダイアフラム400とが、接合面において密着されていることがより好ましい。
また、以上説明した流体噴射装置1においては、出口流路511とノズル211とを接続流路管200を介して接続する構成としているが、この構成に限らず、接続流路管200を用いずに、出口流路管510の流体室501とは反対側の端部にノズル211を挿着することも可能である。この場合は、より簡素な構成が可能になる。
また、手術に用いる場合には、接続流路管200を用いてハンドピースと流体噴射開口部212までの距離が適度に長くなるように構成にしたほうが好適である。
次に、本実施形態の脈動発生部100の流体吐出の原理について説明する。
本実施形態の脈動発生部100の流体吐出は、入口流路側のイナータンスL1(合成イナータンスL1と呼ぶことがある)と出口流路側のイナータンスL2(合成イナータンスL2と呼ぶことがある)との差によって行われる。
まず、イナータンスについて説明する。
イナータンスLは、流体の密度をρ、流路の断面積をS、流路の長さをhとしたとき、L=ρ×h/Sで表される。流路の圧力差をΔP、流路を流れる流体の流量をQとした場合に、イナータンスLを用いて流路内の運動方程式を変形することで、ΔP=L×dQ/dtという関係が導き出される。
つまり、イナータンスLは、流量の時間変化に与える影響度合いを示しており、イナータンスLが大きいほど流量の時間変化が少なく、イナータンスLが小さいほど流量の時間変化が大きくなる。
また、複数の流路の並列接続や、複数の形状が異なる流路の直列接続に関する合成イナータンスは、個々の流路のイナータンスを電気回路におけるインダクタンスの並列接続、または直列接続と同様に合成して算出することができる。
なお、入口流路側のイナータンスL1は、接続流路504が入口流路503に対して直径が十分大きく設定されているので、イナータンスL1は、入口流路503のイナータンスのみ算出すればよい。また、ポンプ20と入口流路を接続する接続チューブは柔軟性を有するため、イナータンスL1の算出から除かれる。
また、出口流路側のイナータンスL2は、接続流路201の直径が出口流路よりもはるかに大きく、接続流路管200の管部(管壁)の厚さが薄い場合イナータンスL2への影響は軽微である。従って、出口流路側のイナータンスL2は出口流路511のイナータンスに置き換えてもよい。
接続流路管200の管壁の厚さが厚い場合には、イナータンスL2は、出口流路511、接続流路201及びノズル211の合成イナータンスとなる。
そして、本実施形態では、入口流路側のイナータンスL1が出口流路側のイナータンスL2よりも大きくなるように、入口流路503の流路長及び断面積、出口流路511の流路長及び断面積を設定している。
次に、図5に基づき、駆動部30の詳細な構成を説明する。
ここで、図5は、駆動部30の詳細な構成を示すブロック図である。
駆動部30は、図5に示すように、動作制御部30aと、通電判定部30bと、高周波電流印加部30cと、接続切替部30dと、データ記憶部30eと、駆動信号供給部30fと、同期信号発生部30gとを含んで構成されている。
動作制御部30aは、流体噴射装置1の入力装置(不図示)からの操作入力に応じて、各構成部に動作指令を与える役割を担うもので、高周波電流印加部30cの電流印加処理、接続切替部30dの切替処理、駆動信号供給部30fの駆動信号の供給処理などの各種動作処理を制御する機能を有している。
具体的に、動作制御部30aは、ウォーター・パルス・メスの駆動スイッチ(不図示)がオンの状態からオフの状態になったときに、駆動信号供給部30fに対して駆動信号の供給を停止するように停止指令を出力する。これによって、駆動信号供給部30fによる駆動信号の供給が停止する。
そして、ウォーター・パルス・メスの駆動スイッチがオフの状態のときに、電気メスの駆動スイッチ(不図示)がオンになると、接続切替部30dに対して、第1の電極50及び第2の電極51の接続先を、通電判定部30bから高周波電流印加部30cに切り替えるように制御信号を出力する。なお、第1の電極50及び第2の電極51の接続先が始めから高周波電流印加部30cになっているときは、この動作は省略される。
更に、高周波電流印加部30cに接続先が切り替えられると、高周波電流印加部30cに対して、高周波電流の印加指令を出力する。これにより、高周波電流印加部30cから第1の電極50及び第2の電極51間に高周波電流が印加される。つまり、ノズル211を人体に近づけることで、その先端からアークが発生し、電気メスとして機能する。
また、電気メスの駆動スイッチがオンの状態からオフの状態になると、高周波電流印加部30cに対して、停止指令を出力する。これにより、高周波電流印加部30cから第1の電極50及び第2の電極51間に対する高周波電流の印加が停止される。
そして、電気メスの駆動スイッチがオフの状態のときに、ウォーター・パルス・メスの駆動スイッチ(不図示)がオンになると、接続切替部30dに対して、第1の電極50及び第2の電極51の接続先を、高周波電流印加部30cから通電判定部30bに切り替えるように制御信号を出力する。なお、第1の電極50及び第2の電極51の接続先が始めから通電判定部30bになっているときは、この動作は省略される。
更に、通電判定部30bに接続先が切り替えられると、通電判定部30bの判定結果に基づき、駆動信号供給部30fに対して、駆動信号の供給指令又を停止指令を出力する。これにより、通電判定部30bの判定結果に基づく指令信号が、駆動信号供給部30fに対して出力される。
通電判定部30bは、微弱な印加電圧及び印加電流を出力する電源と通電検出用の負荷とを含み、接続切替部30dを介して、電源の高電位側端子と第1の電極50とが電気的に接続され、電源の低電位側端子と第2の電極50とが電気的に接続されている。なお、電源は、直流電源及び交流電源のいずれでもよい。
更に、通電判定部30bは、通電検出用の負荷を流れる電流又は負荷にかかる電圧を検出することによって、第1の電極と第2の電極との通電状態を検出し、この検出結果から、第1の電極50と第2の電極50とが通電しているか否かを判定する。そして、通電していると判定したときは通電していることを示す信号(例えば、ハイレベルの信号)を動作制御部30aに出力し、通電していないと判定したときは通電していないことを示す信号(例えば、ローレベルの信号)を動作制御部30aに出力する。
高周波電流印加部30cは、動作制御部30aからの動作指令に応じて、接続切替部30dを介して、第1の電極50及び第2の電極51間に高周波電流を印加する。これによって、第1の電極50がアクティブ電極となり、第2の電極51が帰還電極となって、第1の電極50を構成するノズル211からアークが発生し、電気メスとしての機能を発揮させる。
接続切替部30dは、動作制御部30aからの制御信号に基づき、第1の電極50及び第2の電極51と通電判定部30bとの電気的な接続と、第1の電極50及び第2の電極51と高周波電流印加部30cとの電気的な接続とを切り替える。
接続の切替は、機械的なスイッチを用いてもよいし、パワートランジスタなどのスイッチング素子を用いてもよい。
データ記憶部30eは、設定される噴射強さに対応する、周期や振幅の異なる複数種類の信号波形の波形情報、それ他各構成部の処理に用いるデータなどを記憶する記憶媒体を含んで構成され、各構成部からの読み出し要求に応じて記憶媒体に記憶されたデータを読み出し、各構成部からの書き込み要求に応じて記憶媒体にデータを書き込む機能を有している。
駆動信号供給部30fは、動作制御部30aから駆動信号の供給指令に応じて、同期信号発生部30gからの同期信号に同期させて、駆動信号を容積変更部405の圧電素子401に供給する機能を有している。
具体的に、供給指令に含まれる波形指定情報に基づき、該当する波形情報(デジタルの波形データ)をデータ記憶部30eから読み出し、該読み出した波形情報をDA変換してアナログの駆動信号を生成し、該生成した駆動信号を同期信号に同期させて圧電素子401に供給する。なお、波形指定情報は、噴射強さに応じた信号波形に付された識別情報などとなる。
更に、動作制御部30aから駆動信号の停止指令に応じて、駆動信号の供給を停止する機能を有している。本実施の形態では、駆動信号の供給途中で動作制御部30aから停止指令が入力されたときは、供給途中の1周期の波形を最後まで圧電素子401に供給してから駆動信号の供給を停止するようになっている。
同期信号発生部30gは、セラミック振動子、水晶振動子などの発振子、カウンタ(又はPLL回路)などを含み、発振子から出力される信号を基準クロック信号clkとして、該clkから同期信号を生成する機能を有している。そして、基準クロック信号及び同期信号を駆動信号供給部30fに供給する。
なお、駆動部30は、上記各構成部の機能をソフトウェアを用いて実現するため、および上記各機能の実現に必要なハードウェアを制御するソフトウェアを実行するためのコンピュータシステムを備えている。このコンピュータシステムのハードウェア構成は、図示しないが、プロセッサ(Processer)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)とを有し、これらの間を各種内外バスで接続した構成となっている。
更に、バスには、IEEE1394、USB、パラレルポート等の入出力インターフェース(I/F)を介して、例えば、CRTまたはLCDモニター等の表示装置、操作パネル、マウス、キーボード等の入力装置が接続されている。
そして、電源を投入すると、ROM等に記憶されたシステムプログラムが、ROMに予め記憶された上記各部の機能を実現するための各種専用のコンピュータプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムに記述された命令に従ってプロセッサが各種リソースを駆使して所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各機能を実現するようになっている。
次に、図6〜図7に基づき、第1の電極50の詳細な構成を説明する。
ここで、図6は、第1の電極50の構成を説明する説明図であり、図7は、第1の電極50の電極線及び駆動信号の供給線の配線構成を示す図である。
図6及び図7に示すように、第1の電極50は、第1の接触部50aとなるノズル211と、脈動発生部100までの導電路50bとなる接続流路管200と、脈動発生部100の内部に配線された電極線50cとを含んで構成される。
電極線50cは耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が導電路50bに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。
電極線50cは、図7に示すように、脈動発生部100の内部に形成された通路を通って配線されている。同様に、圧電素子401の高電位側に接続された供給線PZT(+)と、圧電素子401の低電位側に接続された供給線PZT(−)は耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、脈動発生部100の内部に形成された通路を通って配線されている。
これら電極線50c、供給線PZT(+)及びPZT(−)の配線通路は出口付近で合流しており、電極線50c、供給線PZT(+)及びPZT(−)は、ケーブル45としてひとまとめにされる。
先述したように、ノズル211は導電性の部材から形成され、接続流路管200も導電性の部材から形成されているので、第1の接触部50a、導電路50b及び電極線50cは導通する。
従って、第2の電極51の第2の接触部51aを人体に接触させた状態で、ノズル211(第1の接触部50a)を人体における噴射対象部又はそれと接触する導電体(液体など)に接触させると、第1の電極50と第2の電極51とが通電する。
一方、先述したように、接続流路管200の外周を絶縁コーティングしているため、接続流路管200の外周が、人体における噴射対象部又はそれと接触する導電体に接触しても第1の電極と第2の電極とは通電しない。
次に、図8に基づき、動作制御部30aにおける駆動信号供給部30fの動作制御処理の流れを説明する。
ここで、図8は、動作制御部30aにおける駆動信号供給部30fの動作制御処理を示すフローチャートである。但し、図8は、電気メスの駆動スイッチがオフ状態で、第1の電極50及び第2の電極51の接続先が通電判定部30bとなっている状態におけるフローチャートである。
プロセッサによって専用のプログラムが実行され、駆動信号供給部30fの動作制御処理が開始されると、図8に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、動作制御部30aにおいて、ウォーター・パルス・メス(以下、WPSと称す)の駆動スイッチがオンになったか否かを判定し、オンになったと判定した場合(Yes)は、ステップS102に移行し、そうでない場合(No)は、オンになるまで判定処理を繰り返す。
ステップS102に移行した場合は、動作制御部30aにおいて、通電判定部30bからの判定信号に基づき、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態か否かを判定し、通電状態である(判定信号がハイレベル)である場合(Yes)は、ステップS104に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS110に移行する。
つまり、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態では無い場合は、駆動スイッチがオンにされても、駆動信号の供給指令を駆動信号供給部30fに出力しないようにする。
ステップS104に移行した場合は、動作制御部30aにおいて、駆動信号供給部30fに対して、駆動信号の供給指令を出力して、ステップS106に移行する。
ステップS106では、動作制御部30aにおいて、駆動スイッチがオフになったか否かを判定し、オフになったと判定した場合(Yes)は、ステップS108に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS102に移行する。
ステップS108に移行した場合は、動作制御部30aにおいて、駆動信号供給部30fに対して、駆動信号の供給停止指令を出力して、ステップS100に移行する。
一方、ステップS102において、通電状態ではなくステップS110に移行した場合は、動作制御部30aにおいて、駆動信号の供給を停止させる供給停止指令を、駆動信号供給部30fに出力して、ステップS100に移行する。なお、通電状態ではないと判定されたときに、駆動信号の供給が行われていないときは、供給停止指令を出力せずにステップS100に移行するように構成してもよい。
次に、図9に基づき、駆動信号供給部30fにおける駆動信号供給処理の流れを説明する。
ここで、図9は、駆動信号供給部30fにおける駆動信号供給処理を示すフローチャートである。
プロセッサにより専用のプログラムが実行され、駆動信号供給処理が開始されると、図9に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、駆動信号供給部30fにおいて、動作制御部30aからの駆動指令が入力されたか否かを判定し、入力されたと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行し、そうでない場合(No)は、入力されるまで判定処理を繰り返す。
ステップS202に移行した場合は、駆動信号供給部30fにおいて、駆動指令に含まれる指定波形の識別情報に基づき、圧電素子401の駆動に用いる波形種類の波形データをデータ記憶部30eから読み出して、ステップS204に移行する。
ステップS204では、駆動信号供給部30fにおいて、ステップS202で読み出した波形データのデジタルの波形信号をアナログの波形信号にDA変換して、ステップS206に移行する。
ステップS206では、駆動信号供給部30fにおいて、同期信号発生部30gからの同期信号に同期して、ステップS204でDA変換して得られたアナログの信号波形からなる駆動信号を、圧電素子401に出力して、ステップS208に移行する。
ステップS208では、駆動信号供給部30fにおいて、動作制御部30aから停止指令が入力されたか否かを判定し、入力されたと判定した場合(Yes)は、ステップS210に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS204の駆動信号の出力処理を続行する。
ステップS210に移行した場合は、駆動信号供給部30fにおいて、1周期分の信号を全て出力後に、駆動信号の供給を停止して、ステップS200に移行する。
次に、本実施の形態の流体噴射装置1の具体的な動作を説明する。
まず、流体噴射装置1を駆動する前に、第2の電極51を人体の腕などに貼り付ける。その後、流体噴射装置1の電源をオンにすると初期化動作が行われる。このとき、WPSの駆動スイッチ及び電気メスの駆動スイッチの少なくとも一方がオンになっていると、流体噴射装置1は、不図示のスピーカから警告音を鳴らしたり、表示装置に警告メッセージを表示したり、不図示のランプを点灯させたりなどして、スイッチをオフにするように利用者に促す。
一方、WPSの駆動スイッチ及び電気メスの駆動スイッチがオフのときは、初期化の後に駆動待機状態へと移行する。なお、第1の電極50及び第2の電極51は、通電判定部30bに接続されていることとする。
この状態において、WPSの駆動スイッチがオンにされると(ステップS100の「Yes」の分岐)、動作制御部30aは、通電判定部30bからの判定信号に基づき、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態であるか否かを判定する(ステップS102)。
このとき、ノズル211が患部などに接触していないときは、通電状態にないので(ステップS102の「No」の分岐)、判定処理を繰り返す。
一方、施術者の手によって、ノズル211が、患部やその周辺の液体などの第2の電極51と導通可能な物体に接触すると、患部などを介して第1の電極50及び第2の電極51が通電し、通電判定部30bからは通電していることを示す判定信号(ハイレベル)が動作制御部30aに出力される。これにより、動作制御部30aは、第1の電極50及び第2の電極51が通電状態にあると判定し(ステップS102の「Yes」の分岐)、駆動信号供給部30fに、駆動信号の供給指令を出力する(ステップS104)。
一方、駆動信号供給部30fは、駆動信号の供給指令を受けると(ステップS200の「Yes」の分岐)、供給指令に含まれる波形情報の識別情報に基づき、該当の波形情報をデータ記憶部30eからRAMなどのワークメモリに読み出す(ステップS202)。
次に、ワークメモリに読み出した波形データをDA変換し、アナログの駆動信号を生成する(ステップS204)。
次に、同期信号発生部30gからの同期信号に同期して、生成したアナログの駆動信号を圧電素子401に出力する(ステップS206)。
ここで、駆動信号の供給前は、ポンプ20によって入口流路503には、常に一定圧力の液圧で流体が供給されている。その結果、圧電素子401が動作を行わない場合、ポンプ20の吐出力と入口流路側全体の流体抵抗値の差とによって流体は流体室501内に流動する。
ここで、圧電素子401に駆動信号が入力され、急激に圧電素子401が伸張したとすると、流体室501内の圧力は、入口流路側及び出口流路側のイナータンスL1,L2が十分な大きさを有していれば急速に上昇して数十気圧に達する。
この圧力は、入口流路503に加えられていたポンプ20による圧力よりはるかに大きいため、入口流路側から流体室501内への流体の流入はその圧力によって減少し、出口流路511からの流出は増加する。
しかし、入口流路503のイナータンスL1は、出口流路511のイナータンスL2よりも大きいため、入口流路503から流体が流体室501へ流入する流量の減少量よりも、出口流路から吐出される流体の増加量のほうが大きいため、接続流路201にパルス状の流体吐出、つまり、脈動流が発生する。この吐出の際の圧力変動が、接続流路管200内を伝播して、先端のノズル211の流体噴射開口部212から流体が噴射される。
ここで、ノズル211の流体噴射開口部212の直径は、出口流路511の直径よりも小さいので、流体は、高速のパルス状の液滴として噴射される。
一方、流体室501内は、入口流路503からの流体流入量の減少と出口流路511からの流体流出の増加との相互作用で、圧力上昇直後に真空状態となる。
そして、伸長状態にある圧電素子401は駆動波形の立ち下がり波形形状に応じた速度で収縮していき、最終的に流体の流れは、駆動信号を供給する前の定常状態へと復帰する。
なお、流体室501が、略回転体形状を有し、入口流路503を備えていることと、出口流路511が略回転体形状の回転軸近傍に開設されていることから、流体室501内において旋回流が発生し、流体内に含まれる気泡(真空泡及びガス泡)は速やかに出口流路511から外部に排出される。
駆動信号を連続で圧電素子401に供給することで、ノズル211からの脈動流を継続して噴射することができる。
このように、連続して駆動信号を供給し脈動流を継続して噴射しているときに、施術者が脈動発生部100を動かして、ノズル211が患部又はその周辺の液体から離れると、通電判定部30bから、通電していないことを示す判定信号(ローレベル)が動作制御部30aに出力される。
これにより、動作制御部30aは、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態にないと判定し(ステップS102の「No」の分岐)、駆動信号供給部30fに、供給停止指令を出力する(ステップS110)。
駆動信号供給部30fは、動作制御部30aから供給停止指令が入力されると(ステップS208の「Yes」の分岐)、現在供給中の駆動信号を、1周期分すべて供給してから、駆動信号の供給を停止する(ステップS210)。
また、WPSの駆動スイッチがオンの状態で、再びノズル211が患部やその周辺の液体に接触すると、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態となって(ステップS102の「Yes」の分岐)、駆動信号の供給指令が駆動信号供給部30fに出力される。これによって、圧電素子401に駆動信号が供給され、脈動流の噴射が再開される。
この状態において、施術者によってWPSの駆動スイッチがオフにされると、動作制御部30aは、駆動スイッチがオフになったと判定して(ステップS106の「Yes」の分岐)、駆動信号供給部30fに供給停止指令を出力する(ステップS108)。
これによって、駆動信号供給部30fは、現在供給中の駆動信号を、1周期分すべて供給してから、駆動信号の供給を停止する(ステップS210)。駆動信号の供給が停止されると、脈動流の噴射も停止する。
一方、WPSの駆動スイッチがオフの状態のときに、電気メスの駆動スイッチがオンになると、動作制御部30aは、接続切替部30dに対して、第1の電極50及び第2の電極51の接続先を、通電判定部30bから高周波電流印加部30cに切り替える制御信号を出力する。
これによって、第1の電極50及び第2の電極51の接続先が、高周波電流印加部30cへと切り替えられる。
高周波電流印加部30cに接続先が切り替えられると、動作制御部30aは、高周波電流印加部30cに対して、高周波電流の印加指令を出力する。これにより、高周波電流印加部30cから第1の電極50及び第2の電極51間に高周波電流が印加される。
これによって、ノズル211を第2の電極が貼り付けられた人体の患部に近づけることで、ノズル211の先端からアークが発生し、流体噴射装置1は電気メスとして機能し、患部を切除したり、組織を凝固させて止血したりするなどの措置が可能となる。
以上、本実施の形態の流体噴射装置1は、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態のときに、WPSの駆動スイッチがオンにされると、流体の噴射動作を行うように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。一方、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態では無いときは、WPSの駆動スイッチがオンにされても、流体の噴射動作を行わないように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。
更に、流体の噴射動作中に、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態では無くなったときに、流体の噴射動作を停止するように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。
これによって、第1の電極50と第2の電極51とが通電していないときに、噴射動作をさせないようにできるので、ノズル211が、患部やその周辺の液体などから離れたときに、思わぬ方向へ(例えば、手術室内にいる人や切除したくない部位などに向けて)の高圧力の脈動流の噴射や、思わぬ方向又は位置からの噴射による切除された組織片の飛散などが生じるのを防ぐことができる。
更に、本実施の形態の流体噴射装置3は、ノズル211及び接続流路管200を導電性の部材から形成し、第1の電極50をノズル211、接続流路管200及び電極線50cから構成したので、流体噴射装置1を構成する元々の部材を利用していることから、別途設ける構成と比較して低コストで第1の電極50を構成することができる。
更に、本実施の形態の流体噴射装置1は、高周波電流印加部30cによって、第1の電極50及び第2の電極51間に高周波電流を印加してノズル211の先端にアークを発生し、流体噴射装置1を電気メスとして機能させることができる。
上記第1の実施の形態において、ノズル211及び流体噴射開口部212は、形態1、3、10及び14のいずれか1に記載の流体噴射開口部に対応し、容積変更部405及び駆動信号供給部30fは、形態1、13及び14のいずれか1に記載の容積変更手段に対応し、流体容器10及びポンプ20は、形態1、12及び14のいずれか1に記載の流体供給手段に対応し、動作制御部30aは、形態1、13及び14のいずれか1に記載の動作制御手段に対応し、通電判定部30bは、形態1、8、13及び14のいずれか1に記載の通電判定手段に対応し、高周波電流印加部30cは、形態8に記載の高周波電流印加手段に対応し、接続切替部30dは、形態8に記載の切替手段に対応する。
〔第2の実施の形態〕
以下、本発明の第2の実施の形態を図面に基づき説明する。図10〜図11は、本発明に係る流体噴射装置、流体噴射装置の駆動方法及び手術用器具の第2の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態と比較して、接続流路管200を覆うように設けられた、ノズル211の近傍の物体を吸引するための吸引管及びポンプなどを備え、第2の電極を構成する第2の接触部が吸引管の開口部に設けられている点が異なる。従って、他の構成部については、上記第1の実施と同様となるので、以下、異なる部分を詳細に説明し、重複する部分は適宜説明を省略する。
まず、本実施の形態に係る流体噴射装置の構成を図10に基づき説明する。図10は、本実施の形態に係る流体噴射装置3の概略構成を示す説明図である。
流体噴射装置3は、図10に示すように、基本構成として、流体を収容する流体容器10と、圧力発生部としてのポンプ20と、吸引物を収容する吸引容器70と、吸引力付与手段としての吸引ポンプ60と、ポンプ20から供給される流体を脈動流動する脈動発生部100と、脈動発生部100を駆動する駆動部30と、第1の電極50と、第2の電極52とを含んで構成されている。
脈動発生部100には、細いパイプ状の接続流路管200が接続され、接続流路管200の先端部には接続流路管200の流路径よりも小さい径のノズル211が挿着されている。
更に、脈動発生部100には、接続流路管200を内包する、該接続流路管200の径よりも大きい径のパイプ状の吸引管700が接続されている。
吸引管700の内周面と接続流路管200の外周面との間には、両者の径の大きさの相違によって、吐出された液体や組織片などの吸引物の通路が形成される。
吸引管700の脈動発生部100側には、吸引物を吸引容器70へと送り出すための出口流路管702が突設されており、吸引物は、出口流路管702に接続された接続チューブ65を介して吸引ポンプ60によって吸引され、接続チューブ75を介して吸引容器70に放出される。
接続流路管200及び吸引管700は、導電性の部材から構成されており、吸引管700は、その先端部(開口端面を含む任意の範囲)を除き外周を絶縁体によってコーティングされている。
ノズル211は、導電性の部材から構成されており、正電極となる第1の電極50の第1の接触部としての役割を果たす。また、ノズル211は、挿着部を介して接続流路管200と導通する。
吸引管700の先端部(絶縁コーティングされていない部分)は、負電極となる第2の電極52の第2の接触部としての役割を果たす。第2の電極52の詳細な構成は後述する。
脈動発生部100からは、第1の電極50を構成する、第1の接触部となるノズル211と接続流路管200を介して導通する電極線50cと、第2の電極を構成する、第2の接触部を先端部に有する吸引管700と導通する電極線52bと、容積変更部405に駆動信号を供給する供給線PZT(+),PZT(−)とをひとまとめにしたケーブル47が伸びており、該ケーブル47の各線は、駆動部30のそれぞれ対応する構成部と電気的に接続されている。
次に、図11に基づき、第1の電極50及び第2の電極52の詳細な構成を説明する。
ここで、図11(a)は、第1の電極50及び第2の電極52の構成を説明する説明図であり、(b)は、(a)におけるB−B’断面図である。
図11(a)及び(b)に示すように、第1の電極50は、第1の接触部50aとなるノズル211と、脈動発生部100までの導電路50bとなる接続流路管200と、脈動発生部100の内部に配線された電極線50cとを含んで構成される。
第2の電極52は、先端部が第2の接触部52aとなり、本体部が脈動発生部100までの導電路となる吸引管700と、脈動発生部100の内部に配線された電極線52bとを含んで構成される。
電極線50cは耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が導電路50bに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。
電極線52bは耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が吸引管700に電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。
電極線50c及び52bは、脈動発生部100の内部に形成された通路(図示省略)を通って配線されている。同様に、圧電素子401の高電位側に接続された供給線PZT(+)と、圧電素子401の低電位側に接続された供給線PZT(−)は耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、脈動発生部100の内部に形成された通路(図示省略)を通って配線されている。
これら電極線50c、電極線52b、供給線PZT(+)及びPZT(−)の配線通路は出口付近で合流しており、電極線50c、電極線52b、供給線PZT(+)及びPZT(−)は、ケーブル47としてひとまとめにされる。
先述したように、ノズル211は導電性の部材から形成され、接続流路管200も導電性の部材から形成されているので、第1の接触部50a、導電路50b及び電極線50cは導通する。
更に、吸引管700は導電性の部材から形成されているので、第2の接触部52a及び電極線52bは導通する。
上記構成によって、ノズル211(第1の接触部50a)及び吸引管700の先端部(第2の接触部52a)の両方を、人体における噴射対象部(患部)又はそれと接触する導電体(液体など)に接触させると、第1の電極50と第2の電極51とが通電する。
第1の電極50と第2の電極51とが通電状態の場合は、通電判定部30bの判定信号がハイレベルとなり、動作制御部30aは、この状態において、WPSの駆動スイッチがオンになると、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給指令を出力する。
これによって、容積変更部405の圧電素子401が駆動して、高圧力の流体(脈動流)の噴射が行われる。
一方、上記構成によって、ノズル211(第1の接触部50a)及び吸引管700の先端部(第2の接触部52a)が、人体における噴射対象部(患部)又はそれと接触する導電体(液体など)から離れると、第1の電極50と第2の電極51とが通電しなくなる。
第1の電極50と第2の電極51とが通電状態ではない場合は、通電判定部30bの判定信号がローレベルとなり、動作制御部30aは、この状態において、WPSの駆動スイッチがオンになっても、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給指令を出力しない。また、駆動スイッチがオンの状態であった場合は、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給停止指令を出力する。
以上、本実施の形態の流体噴射装置3は、第1の電極50と第2の電極52とが通電状態のときに、WPSの駆動スイッチがオンにされると、流体の噴射動作を行うように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。一方、第1の電極50と第2の電極52とが通電状態では無いときは、WPSの駆動スイッチがオンにされても、流体の噴射動作を行わないように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。
更に、流体の噴射動作中に、第1の電極50と第2の電極51とが通電状態では無くなったときに、流体の噴射動作を停止するように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。
これによって、第1の電極50と第2の電極51とが通電していないときに、噴射動作をさせないようにできるので、ノズル211が、患部やその周辺の液体などから離れたときに、思わぬ方向へ(例えば、手術室内にいる人や切除したくない部位などに向けて)の高圧力の脈動流の噴射や、思わぬ方向又は位置からの高圧力の噴射による切除された組織片の飛散などが生じるのを防ぐことができる。
更に、本実施の形態の流体噴射装置3は、ノズル211、接続流路管200及び吸引管700を導電性の部材から形成し、第1の電極50をノズル211、接続流路管200及び電極線50cから構成し、第2の電極52を吸引管700及び電極線52bから構成したので、流体噴射装置3を構成する元々の部材を利用していることから、別途設ける構成と比較して低コストで第1の電極50及び第2の電極52を構成することができる。
上記第2の実施の形態において、ノズル211及び流体噴射開口部212は、形態1、3、4、5、9、10及び14のいずれか1に記載の流体噴射開口部に対応し、容積変更部405及び駆動信号供給部30fは、形態1、13及び14のいずれか1に記載の容積変更手段に対応し、流体容器10及びポンプ20は、形態1、12及び14のいずれか1に記載の流体供給手段に対応し、吸引容器70及びポンプ60は、形態9に記載の吸引力付与手段に対応し、動作制御部30aは、形態1、13及び14のいずれか1に記載の動作制御手段に対応し、通電判定部30bは、形態1、8、13及び14のいずれか1に記載の通電判定手段に対応し、高周波電流印加部30cは、形態8に記載の高周波電流印加手段に対応し、接続切替部30dは、形態8に記載の切替手段に対応する。
〔第2の実施の形態の変形例〕
以下、本発明の第2の実施の形態の変形例を図面に基づき説明する。図12〜図13は、本発明に係る流体噴射装置、流体噴射装置の駆動方法及び手術用器具の第2の実施の形態の変形例を示す図である。
本実施の形態は、上記第2の実施の形態と比較して、吸引管700に第1の電極の第1の接触部及び第2の電極部の第2の接触部を設けた点が異なる。従って、他の構成部については、上記第2の実施と同様となるので、以下、異なる部分を詳細に説明し、重複する部分は適宜説明を省略する。
まず、図12に基づき、本変形例の第1の電極及び第2の電極の第1及び第2の構成を説明する。図12(a)は、本変形例における第1の電極及び第2の電極の第1の構成を説明するためのノズル211、接続流路管200及び吸引管700の断面図であり、(b)は、第1の電極及び第2の電極の第2の構成を説明するためのノズル211、接続流路管200及び吸引管700の断面図である。
最初に、図12(a)に基づき、本変形例における第1の電極及び第2の電極の第1の構成を説明する。
図12(a)に示すように、正極となる第1の電極53は、導電性の部材から形成された吸引管700の先端部に形成された第1の接触部53aと、脈動発生部100の内部に配線され、吸引管700の後端部に電気的に接続された電極線53bとを含んで構成される。
負極となる第2の電極54は、吸引管700の先端部に形成された第1の接触部54aと、脈動発生部100の内部に配線され、吸引管700の後端部に電気的に接続された電極線54bとを含んで構成される。
吸引管700は、第1の電極53の導電路となる第1管壁部700aと、第2の電極54の導電路となる第2管壁部700bと、円筒形状の絶縁体55とを含んで構成されており、絶縁体55によって、第1管壁部700aと第2管壁部700bとが絶縁されている。
電極線53bは、耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が第1管壁部700aに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。従って、第1の接触部53a及び電極線53bは導通する。
電極線54bは、耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が第2管壁部700bに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。従って、第2の接触部54a及び電極線54bは導通する。
また、電極線53b及び54bは、脈動発生部100の内部に形成された通路(図示省略)を通って配線されている。同様に、圧電素子401の高電位側に接続された供給線PZT(+)と、圧電素子401の低電位側に接続された供給線PZT(−)は耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、脈動発生部100の内部に形成された通路(図示省略)を通って配線されている。
そして、脈動発生部100からは、電極線53bと、電極線54bと、供給線PZT(+)及び供給線PZT(−)とをひとまとめにしたケーブル47が伸びており、該ケーブル47の前記各線は、駆動部30のそれぞれ対応する構成部と電気的に接続されている。
次に、図12(b)に基づき、本変形例における第1の電極及び第2の電極の第2の構成を説明する。
図12(b)に示すように、正極となる第1の電極53は、導電性の部材から形成された吸引管700の先端部に形成された第1の接触部53aと、第1の接触部53aに電気的に接続された電極線53bとを含んで構成される。
負極となる第2の電極54は、吸引管700の先端部に形成された第1の接触部54aと、脈動発生部100の内部に配線され、吸引管700の後端部に電気的に接続された電極線54bとを含んで構成される。
吸引管700は、第1の電極53の第1の接触部53aとなる第1管壁部700aと、第2の電極54の導電路となる第2管壁部700bと、円筒形状の絶縁体55とを含んで構成されており、絶縁体55によって、第1管壁部700aと第2管壁部700bとが絶縁されている。
電極線53bは、耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が第1の接触部53aに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。従って、第1の接触部53a及び電極線53bは導通する。
電極線54bは、耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が第2管壁部700bに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。従って、第2の接触部54a及び電極線54bは導通する。
また、電極線54bは、脈動発生部100の内部に形成された通路(図示省略)を通って配線されており、脈動発生部100からは、電極線54b、供給線PZT(+)及び供給線PZT(−)をひとまとめにしたケーブル47が伸びており、該ケーブル47の前記各線は、駆動部30のそれぞれ対応する構成部と電気的に接続されている。
なお、電極線53bは、吸引管700の外周面に這わせて固定するなど、手術中に邪魔にならないように配設される。
上記第1及び第2の構成によって、吸引管700の先端部に形成された第1の接触部53a及び第2の接触部54aの両方を、人体における噴射対象部(患部)又はそれと接触する導電体(液体など)に接触させると、第1の電極53と第2の電極54とが通電する。
第1の電極53と第2の電極54とが通電状態の場合は、通電判定部30bの判定信号がハイレベルとなり、動作制御部30aは、この状態において、WPSの駆動スイッチがオンになると、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給指令を出力する。
これによって、容積変更部405の圧電素子401が駆動して、高圧力の流体(脈動流)の噴射が行われる。
一方、第1の接触部53a及び第2の接触部54aの少なくとも一方が、人体における噴射対象部(患部)又はそれと接触する導電体(液体など)から離れると、第1の電極53と第2の電極54とが通電しなくなる。
第1の電極53と第2の電極54とが通電状態ではない場合は、通電判定部30bの判定信号がローレベルとなり、動作制御部30aは、この状態において、WPSの駆動スイッチがオンになっても、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給指令を出力しない。また、駆動スイッチがオンの状態であった場合は、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給停止指令を出力する。
次に、図13に基づき、本変形例の第1の電極及び第2の電極の第3の構成を説明する。図13(a)は、本変形例における第1の電極及び第2の電極の第3の構成を説明するための断面図であり、(b)は、流体噴射装置3における、ノズル211、接続流路管200及び吸引管700の(a)に示すC−C’方向の断面図である。
図13(a)及び(b)に示すように、吸引管700は、絶縁体で形成された、それぞれ径の異なる円筒形状の第1、第2及び第3の絶縁管壁部55a、55b及び55cと、第1及び第2の絶縁管壁部55a及び55bの間に導電体によって同心に形成された円筒形状の第1の導電管壁部700c(55aの径>700cの径>55bの径)と、第2及
び第3の絶縁管壁部55b及び55cの間に、導電体によって同心に形成された円筒形状の第2の導電管壁部700d(55bの径>700dの径>55cの径)と、を含んで構
成される。
つまり、第1の絶縁管壁部55aの径R1と、第2の絶縁管壁部55bの径R2と、第3の絶縁管壁部55cの径R3と、第1の導電管壁部700cの径R4と、第2の導電管壁部700dの径R5とは、「R1>R4>R2>R5A>R3」の関係となる。
正極となる第1の電極56は、吸引管700を構成する第1の導電管壁部700cの先端部に形成された第1の接触部56aと、第1の導電管壁部700cの本体部から構成される導電路56bと、脈動発生部100の内部に配線され、第1の導電管壁部700cの後端部に電気的に接続された電極線56cとを含んで構成される。
負極となる第2の電極54は、吸引管700を構成する第2の導電管壁部700dの先端部に形成された第2の接触部57aと、第2の導電管壁部700dの本体部から構成される導電路57bと、脈動発生部100の内部に配線され、第2の導電管壁部700dの後端部に電気的に接続された電極線57cとを含んで構成される。
電極線56cは、耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が第1の導電管壁部700cに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。従って、第1の接触部56a及び電極線56cは導電路56bを介して導通する。
電極線57cは、耐熱性を有する絶縁被膜で覆われており、一端が第2の導電管壁部700dに電気的に接続され、他端が接続切替部30dのスイッチに電気的に接続されている。従って、第2の接触部57a及び電極線57cは導電路57bを介して導通する。
また、電極線56c及び57cは、脈動発生部100の内部に形成された通路(図示省略)を通って配線されており、脈動発生部100からは、電極線56c、電極線57c、供給線PZT(+)及び供給線PZT(−)をひとまとめにしたケーブル47が伸びており、該ケーブル47の前記各線は、駆動部30のそれぞれ対応する構成部と電気的に接続されている。
上記第3の構成によって、第1の導電管壁部700cの先端部に形成された第1の接触部56aと、第2の導電管壁部700dの先端部に形成された第2の接触部57aとの両方を、人体における噴射対象部(患部)又はそれと接触する導電体(液体など)に接触させると、第1の電極56と第2の電極57とが通電する。
第1の電極56と第2の電極57とが通電状態の場合は、通電判定部30bの判定信号がハイレベルとなり、動作制御部30aは、この状態において、WPSの駆動スイッチがオンになると、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給指令を出力する。
これによって、容積変更部405の圧電素子401が駆動して、高圧力の流体(脈動流)の噴射が行われる。
一方、第1の接触部56a及び第2の接触部57aの少なくとも一方が、人体における噴射対象部(患部)又はそれと接触する導電体(液体など)から離れると、第1の電極56と第2の電極57とが通電しなくなる。
第1の電極56と第2の電極57とが通電状態ではない場合は、通電判定部30bの判定信号がローレベルとなり、動作制御部30aは、この状態において、WPSの駆動スイッチがオンになっても、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給指令を出力しない。また、駆動スイッチがオンの状態であった場合は、駆動信号供給部30fに駆動信号の供給停止指令を出力する。
以上、本変形例の上記第1〜第3の構成例を適用した流体噴射装置3は、第1の電極53及び第2の電極54(または第1の電極56及び第2の電極57)が通電状態のときに、WPSの駆動スイッチがオンにされると、流体の噴射動作を行うように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。一方、第1の電極53及び第2の電極54(または第1の電極56及び第2の電極57)が通電状態では無いときは、WPSの駆動スイッチがオンにされても、流体の噴射動作を行わないように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。
更に、流体の噴射動作中に、第1の電極53及び第2の電極54(または第1の電極56及び第2の電極57)が通電状態では無くなったときに、流体の噴射動作を停止するように駆動信号供給部30f及び容積変更部405の動作を制御する。
これによって、第1の電極53及び第2の電極54(または第1の電極56及び第2の電極57)が通電していないときに、噴射動作をさせないようにできるので、吸引管700の先端部(及びノズル211)が、患部やその周辺の液体などから離れたときに、思わぬ方向へ(例えば、手術室内にいる人や切除したくない部位などに向けて)の高圧力の脈動流の噴射や、思わぬ方向又は位置からの高圧力の噴射による切除された組織片の飛散などが生じるのを防ぐことができる。
更に、本変形例の上記第1〜第3の構成は、第1の電極53(又は56)及び第2の電極54(又は57)の第1の接触部53a(又は56a)及び第2の接触部53a(又は57a)を、両方とも吸引管700に設ける構成としたので、ノズル211及び接続流路管200は従来のものをそのまま利用することができる。
なお、上記第1〜第2の実施の形態及び上記変形例において、高周波電流印加部30c及び接続切替部30dによって、流体噴射装置1又は3を電気メスとしても機能する構成としたが、この構成に限らず、ウォーター・パルス・メスとしての機能だけを持たせる構成としてもよい。その場合は、高周波電流印加部30c及び接続切替部30dが不要となる。
また、上記第1〜第2の実施の形態及び上記変形例において、第1の電極を正極とし、第2の電極を負極としたが、逆の極性としてもよい。
また、上記第1の実施の形態において、第1の電極50をノズル211が第1の接触部50aとなるように構成し、第2の電極51の第2の接触部51aを、人体などの噴射対象物に貼り付ける構成としたが、この構成に限らず、上記第2の実施の形態の変形例のような構成で、ノズル211及び接続流路管200に対して、第1の接触部50a及び第2の接触部51aの両方を形成する構成としてもよい。
また、上記第1〜第2の実施の形態及び上記変形例は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記第1〜第2の実施の形態及び上記変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
1…流体噴射装置、2…流体噴射部、20…圧力発生部としてのポンプ、30…駆動部、50,53,56…第1の電極、50a,53a,56a…第1の接触部、51,52,54,57…第2の電極、51a,52a,54a,57a…第2の接触部、60…吸引ポンプ、30a…動作制御部、30b…通電判定部、30c…高周波電流印加部、30d…接続切替部、30e…データ記憶部、30f…駆動信号供給部、100…脈動発生部、200…接続流路管、201…接続流路、400…ダイアフラム、401…圧電素子、501…流体室、211…ノズル、212…流体噴射開口部、503…入口流路、511…出口流路。

Claims (4)

  1. 流体を加圧する流体室と、
    前記流体室に連通する出口流路と、
    前記出口流路と連通し、第一の直径の外周面を有する接続管であって、流体を噴射するための流体噴射開口部を含む接続管と、
    前記第一の直径より大きな第二の直径の内周面を有する吸引管であって、吸引開口部を含む先端部を有し、前記外周面と前記内周面との間に吸引経路を形成した吸引管と、
    前記吸引管に吸引力を付与する吸引力付与手段と、
    前記吸引管の前記先端部に設けられた第1の接触部を有する第1の電極と、
    前記吸引管の前記先端部において前記第1の接触部との間に絶縁体を有する位置に設けられた第2の接触部を有する第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波電流を印加する高周波電流印加手段と、
    を備えたことを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置であって、
    ケ)前記流体噴射開口部は、前記吸引開口部より突出していることを特徴とする流体噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体噴射装置であって、
    前記吸引管は、前記第2の電極を除いた外周が絶縁体で被覆されていることを特徴とする流体噴射装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の流体噴射装置を用いた手術器具。
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