JP2015082951A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本明細書は、半導体素子と冷却器とコンデンサ素子を備える電力変換装置に関し、コンデンサ素子の放熱効率を高める技術を提供する。【解決手段】本明細書が開示する電力変換装置2は、半導体素子と、半導体素子を冷却する冷却器12と、半導体素子と接続されているコンデンサ5と、それらを収容するケース3を備えている。ケース3は、半導体素子と冷却器を収容する冷却器収容空間Sp2とコンデンサ素子を収容するコンデンサ収容空間Sp1を区切る隔壁4を有している。コンデンサ5は、コンデンサ収容空間Sp1を画定する壁面であって隔壁4以外の壁面に絶縁スペーサ9を介して固定されており、コンデンサ収容空間Sp1を画定する壁面とコンデンサ5の間の空隙に樹脂7が充填されている。【選択図】図3
Description
本発明は、電圧コンバータやインバータなどの電力変換装置に関する。
電力変換装置は様々な場所で使われている。近年、ハイブリッド車が普及してきているが、ハイブリッド車(及び燃料電池車を含む電気自動車)もバッテリの直流電力を走行モータ駆動用の交流に変換する電力変換装置を搭載している。典型的な電力変換装置はパワートランジスタと呼ばれる半導体素子のスイッチングによって電力を変換する。半導体素子のスイッチングによる電流の脈動を抑制するため、あるいは、電圧変換回路の一部品として、電力変換装置はコンデンサ素子を備えることが多い。扱う電力が大きくなると、半導体素子もコンデンサ素子も発熱量が多くなる。それゆえ、大電力を扱う電力変換装置は、半導体素子等を冷却する冷却器も備える。大電力を扱う電力変換装置の典型がハイブリッド車や電気自動車の走行モータに電力を供給する車載インバータである。
そのような車載の電力変換装置の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の電力変換装置は、そのケースの収容空間が、半導体素子と冷却器を収容する冷却器収容空間とコンデンサ素子を収容するコンデンサ収容空間に分かれている。コンデンサ素子は、コンデンサ専用のケース(コンデンサケース)に収容され、そのコンデンサケースがコンデンサ収容空間に収容されている。即ち、コンデンサ素子は二重のケースに収容されている。
なお、特許文献1の技術では、コンデンサ素子は、封止部材によってコンデンサケース内に封止されている。コンデンサ素子の封止とは、例えば特許文献2に開示されているように、ケース内面とコンデンサ素子の間の空隙に樹脂を充填することで達成される。
特許文献1のようにコンデンサ素子を二重に収容するとコンデンサ素子の熱を放出し難くなる。本明細書は、半導体素子と冷却器とコンデンサ素子を備える電力変換装置に関し、コンデンサ素子の放熱効率を高める技術を提供する。
本明細書が開示する電力変換装置は、半導体素子と、半導体素子を冷却する冷却器と、半導体素子と接続されているコンデンサ素子と、半導体素子と冷却器とコンデンサ素子を収容する金属製のケースを備える。ケースは、半導体素子と冷却器を収容する冷却器収容空間と、コンデンサ素子を収容するコンデンサ収容空間を区切る隔壁を有している。この電力変換装置では、コンデンサ素子がコンデンサ収容空間を画定する壁面であって上記隔壁以外の壁面に絶縁スペーサを介して固定されており、コンデンサ収容空間を画定する壁面とコンデンサ素子の間の空隙に樹脂が充填されている。樹脂は、当初は流動性を有しているが、充填された後に固化するタイプのものが良い。即ち、コンデンサ素子周囲の樹脂は、前述したポッティングによるものが良い。なお、「コンデンサ収容空間を画定する壁面」には、コンデンサ収容空間の底部も含む。
上記の電力変換装置では、コンデンサ素子は一重のケース(電力変換装置のケース)に直接に収容されおり、しかもそのケース内壁面とコンデンサ素子の間に樹脂が充填されているので、コンデンサ素子からケースへ放熱性がよい。なお、コンデンサ素子を金属製のケースに収容するので絶縁対策が必要であるが、上記の電力変換装置では、絶縁スペーサを介してコンデンサ素子がケースに固定されており、コンデンサ素子が直接に金属ケースに接触したまま樹脂が充填されてしまうことはない。なお、絶縁スペーサは、典型的には樹脂で作られている。また、絶縁スペーサには、コンデンサ素子と嵌合する窪み、或いは、コンデンサ素子を位置決めするリブが設けられているとよい。
さらに、コンデンサ素子の電極が、絶縁スペーサに対向していることが好ましい。絶縁スペーサと対向している箇所以外では、コンデンサ素子が揺れることが起こり得るが、コンデンサ素子を固定している絶縁スペーサとの対向面は、ケースに接触することはない。絶縁スペーサとの対向面にコンデンサの電極を配置することでコンデンサ素子とケースとの間の絶縁性を確実に確保することができる。
一方、コンデンサ収容空間を画定する壁面に窪みを設けるとよい。さらに、その窪みに充填樹脂を入り込ませるとよい。アンカー効果により充填樹脂がコンデンサ収容空間から浮き上がることが防止される。なお、窪みの代わりに突部を設けても同様の効果が得られるが、突部を設けるには突部先端とコンデンサ素子の間に隙間を確保するためにコンデンサ収容空間を大きくしなければならず、空間効率が悪くなる。窪みを採用することによってコンデンサ収容空間の空間を効率よく利用することができる。
コンデンサ素子の冷却効果をさらに高める改良として、半導体素子とコンデンサ素子を接続するバスバを隔壁に沿って配索することが好適である。バスバとは、内部抵抗を減らすための導電部材であり、典型的には細長金属板状(あるいは棒状)の部材である。バスバには銅が使われることが多く、銅は熱伝導率が高い。そのようなバスバを隔壁に沿って配索することで、コンデンサ素子の熱がバスバを伝い、さらに隣接する隔壁に伝達され、ケース全体に拡がることになる。即ちバスバを上記のごとく配索することによってコンデンサ素子の放熱性を高めることができる。また、コンデンサ素子のバスバを金属ケースの隔壁に並走させることで、バスバに流れる電流から生じる磁界の一部をバスバと平行な上記隔壁で吸収することができ、インダクタンスを低減できる。その結果、損失を低減することができる。
本明細書が開示する技術によれば、半導体素子と冷却器とコンデンサ素子を備える電力変換装置において、コンデンサ素子の放熱効率を高めることができる。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
図面を参照して実施例の電力変換装置を説明する。実施例の電力変換装置は、ハイブリッド車に搭載され、バッテリの直流電力を交流に変換し、走行用モータに供給するデバイスである。まず、電力変換装置を含むハイブリッド車の電力系を説明する。
図1にハイブリッド車30の電力系のブロック図を示す。メインバッテリ31がシステムメインリレー32を介して電力変換装置2に接続されている。電力変換装置2は、メインバッテリ31の電力を昇圧する昇圧回路33と、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路35が直列に接続された構成を有している。インバータ回路35の出力が電力変換装置2の出力に相当し、モータ37に供給される。モータ37の出力トルクとエンジン36の出力トルクは動力分配機構38で合成あるいは分配されて車軸39に伝達される。
電力変換装置2の回路構成を概説する。昇圧回路33は、2個のパワートランジスタ21a、22aの直列接続回路と、一端がその直列接続回路の中点に接続しており、他端は昇圧回路33の入力端に接続しているリアクトル16と、昇圧回路33の入力端に並列に接続されているフィルタコンデンサ5aで構成されている。各パワートランジスタにはダイオードが逆並列に接続されている。インバータ回路35は、2個のパワートランジスタ21b、22bの直列接続回路が3セット並列に接続されている。なお、図1ではいくつかのパワートランジスタへの符号は省略している。3セットの直列接続回路の中点から交流が出力される。各パワートランジスタ21a、21b、22a、22bには、ダイオードが逆並列に接続されている。昇圧回路33に含まれるパワートランジスタとインバータ回路に含まれるパワートランジスタはコントローラ34からPWM信号を受けて作動する。昇圧回路33とインバータ回路35の構造は良く知られているので詳しい説明は省略する。
昇圧回路33とインバータ回路35の各素子は、走行用モータ37に供給する大電流が流れるため発熱量が多い。発熱量の大きい素子の典型は、図1に示したパワートランジスタ21a、21b、22a、22b、フィルタコンデンサ5a、平滑化コンデンサ5b、リアクトル16である。なお、昇圧回路33とインバータ回路35はいずれも、2個のパワートランジスタの直列接続回路を含んでいる。インバータ回路35は、直列接続回路を3セット備えている。直列接続回路の高電位側のパワートランジスタ21a、21bは上アームトランジスタと呼ばれ、低電位側のパワートランジスタ22a、22bは下アームトランジスタと呼ばれる。以下では、上アームトランジスタを符号21で総称し、下アームトランジスタを符号22で総称する。
昇圧回路33とインバータ回路35の間に、平滑化コンデンサ5bが並列に接続されている。平滑化コンデンサ5bは、インバータ回路35に入力される電流の脈動を抑制する。図1によく示されているように、電力変換装置2は、上アームトランジスタ21と下アームトランジスタ22の直列接続回路を複数有しているが、いずれの直列接続回路も、フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bと並列に接続されている。
電力変換装置2のケース内部のハードウエアレイアウトを説明する。図2は、電力変換装置2の上面図である(カバーの図示は省略している)。また、図3は、図2のIII−III線における断面図である。
電力変換装置2のケース3の内部は、3つの空間に区画されている。夫々、コンデンサ収容空間Sp1、冷却器収容空間Sp2、及び、基板収容空間Sp3)である。基板収容空間Sp3については図3を参照されたい。なお、ケース3は、アルミニウム製である。
冷却器収容空間Sp2には、積層ユニット10とリアクトル16が格納される。積層ユニット10は、平板型の複数の冷却器12と平板型の複数の半導体モジュール20を交互に積層したデバイスである。積層ユニット10の積層方向の一端はケース3の側壁内面に当接しており、他端は板バネ15で押さえ付けられている。板バネ15をはさんで積層ユニット10の反対側にリアクトル16が配置されている。
半導体モジュール20について説明する。各半導体モジュール20には2個のパワートランジスタが封止されている(図3参照)。2個のパワートランジスタは、樹脂パッケージ23により封止されている。その2個のパワートランジスタは、上アームトランジスタ21と下アームトランジスタ22であり、それらは樹脂パッケージ23の内部で直列に接続されている。なお、図示を省略しているが、半導体モジュール20には、各パワートランジスタに逆並列に接続されるダイオードも封止されている。ダイオードは、図3においてパワートランジスタ21、22の後側に位置している。即ち、一つの半導体モジュール20が一つの直列接続回路に相当する。
図3に示されているように、樹脂パッケージ23の上端から3個の端子20a、20b、及び、20cが伸びている。端子20aは、パワートランジスタの直列接続回路の高電位側端子に相当し、端子20bは、その低電位側端子に相当する。また、端子20cは、直列接続回路の中点に相当する。端子20a、20b、及び、20cには夫々バスバが接続されるが、図2ではバスバの図示を省略している。図3では、端子20a、20bとフィルタコンデンサ5aを接続するバスバ8a、8bが描かれている。それらのバスバについては後に説明する。なお、上アームトランジスタ21と下アームトランジスタ22の直列接続回路とフィルタコンデンサ5a、及び、平滑化コンデンサ5bが並列に接続されている点は、図1の回路図にも示されている。
また、樹脂パッケージ23の下端からは、各パワートランジスタ21、22のゲートに通じるゲート端子21d、22dが伸びている。ゲート端子21d、22dは、冷却器収容空間Sp2から基板収容空間Sp3へと伸びており、基板収容空間Sp3に格納されているコントローラ34(図1参照、コントローラ34は図2、図3では図示を省略している)に接続している。
積層ユニット10を構成する複数の冷却器12には、冷媒供給管13と冷媒排出管14が貫通しており、冷媒供給管13と冷媒排出管14はケース3の外へと伸びている。各冷却器12の内部は空洞であり、冷媒供給管13を通じて外部から供給された冷媒は冷却器12の内部を通り、冷媒排出管14を通じて外部へ排出される。積層ユニット10の一方の端の冷却器12はケース3と接しており、各冷却器12は、その両側に接している半導体パッケージ内のパワートランジスタ21、22を冷却するとともに、金属製のケース3を介してリアクトル16とフィルタコンデンサ5a、平滑化コンデンサ5bを冷却する。
コンデンサ収容空間Sp1と冷却器収容空間Sp2は隔壁4で仕切られている。隔壁4は、ケース3の一部である。コンデンサ収容空間Sp1には、フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bが収容される。フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bは、樹脂製の絶縁スペーサ9に固定され、その絶縁スペーサ9がコンデンサ収容空間Sp1の底面3bに固定される。別言すれば、フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bは、絶縁スペーサ9を介してコンデンサ収容空間Sp1の底面3bに固定される。図4に絶縁スペーサ9の斜視図を示す。絶縁スペーサ9は、トレイ形状であり、フィルタコンデンサ5aを嵌め込む窪み9aと、平滑化コンデンサ5bを嵌め込む窪み9bが設けられている。また、窪み9a、9bを囲むようにリブ9cが設けられている。フィルタコンデンサ5a(平滑化コンデンサ5b)は、窪み9a(窪み9b)に嵌め込まれ、さらに不図示のネジで固定される。また、絶縁スペーサ9をコンデンサ収容空間Sp1に設置する際、リブ9cがコンデンサ収容空間Sp1の底部の周囲と嵌合し、フィルタコンデンサ5a、平滑化コンデンサ5bとともに絶縁スペーサ9が位置決めされる。こうして、フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bが確実に位置決めされるので、それらのコンデンサが金属製のケース3に接触してしまうことが防止される。なお、コンデンサ収容空間Sp1の底面3bは、コンデンサ収容空間Sp1を画定する壁面のうち、隔壁4以外の壁面に相当する。
図2と図3に戻って説明を続ける。フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bは絶縁スペーサ9によって位置決めされており、金属製のケース3には直接には接触しない。また、コンデンサ収容空間Sp1の内部空間であってフィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bの周囲の空間にはポッティング樹脂7が充填されている。ポッティング樹脂7は絶縁体である。フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bの上面(図中のZ軸方向の上面)もポッティング樹脂7で覆われており、フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bは、ポッティング樹脂7で封止されている。ポッティング樹脂7は、最初は流動性を有する樹脂を上記した空間に流し込み、その後固化させたものである。即ち、ポッティング樹脂7は、ポッティング加工により充填される。フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bが絶縁スペーサ9とポッティング樹脂7で封止されることで、それらコンデンサの絶縁が確保される。コンデンサ収容空間Sp1を画定する壁面(コンデンサ収容空間Sp1を画定するケース3の側壁内面と、隔壁4の側面)には、窪み3a、4aが設けられている。ポッティング加工の際、流動性の樹脂は窪み3a、4bにも流れ込む。窪み3a、4aで樹脂が固化することによって、アンカー効果が生じ、固化したポッティング樹脂7がコンデンサ収容空間Sp1から浮き上がることが防止される。
フィルタコンデンサ5aは、絶縁スペーサ9と対向する面に正負の電極6を備えている。その電極6と、半導体モジュール20の端子20a、20b(パワートランジスタの端子)をバスバ8a、8bが繋いでいる(図3参照)。なお、図2ではバスバの図示は省略している。バスバ8a、8bは、大電流を低抵抗で伝達するための導電部材であり、細長の銅板で作られている。バスバ8a、8bは、絶縁スペーサ9に対向している電極6から、ポッティング樹脂7の内部を通り、隔壁4に沿って上方へと伸びており、ポッティング樹脂7から外部へ出たところで半導体モジュール20に向けて折れ曲がっている。バスバ8a、8bは、金属製の隔壁4に沿って平行に配索されており、フィルタコンデンサ5aが発する熱の一部はバスバ8a、8bに伝わり、さらに近接する隔壁4に伝わり、ケース3の全体へと拡散していく。図示を省略しているが、平滑化コンデンサ5bの電極も絶縁スペーサ9と対向する面に設けられており、その電極と半導体モジュール20の端子がバスバで接続されている。そのバスバも、バスバ8a、8bと同様に、隔壁4に沿って配索されている。
実施例の電力変換装置2の利点のいくつかを以下に列挙する。なお、以下では、フィルタコンデンサ5aと平滑化コンデンサ5bをコンデンサ5と総称する。電力変換装置2では、コンデンサ5がポッティング樹脂7を介して電力変換装置の金属製のケース3に接している。コンデンサ5が発した熱は、ポッティング樹脂7を通じてケース3に伝達される。他方、ケース3には積層ユニット10の冷却器12が接しており、ケース3に伝達された熱は冷却器12を流れる冷媒により、外部へと放出される。コンデンサ5からケース3への熱伝達効率を高めるため、コンデンサ収容空間Sp1を画定する壁面とコンデンサ5との隙間はできるだけ短くされる。そうするとコンデンサ5が金属製のケース3と接触する虞があるが、電力変換装置2では、コンデンサ5を保持する窪みを有する絶縁スペーサ9がコンデンサ5を正確に位置決めするので、コンデンサ5がケース3と接触することが防止される。なお、コンデンサ5の電極が絶縁スペーサ9と対向する位置に設けられている点も、コンデンサ5の電極がケース3に接触することを防止している。
コンデンサ5の発する熱はポッティング樹脂7を介してケース3に伝達するが、コンデンサ5の電極6に接続しているバスバ8a、8bが隔壁4に沿って配索されていることも、コンデンサ5の放熱に寄与する。また、コンデンサ5に接続しているバスバ8a、8bを金属製のケース3の隔壁4に並走させることで、バスバ8a、8bに流れる電流から生じる磁界の一部を隔壁4で吸収することができ、インダクタンスを低減できる。その結果、損失を低減することができる。
また、コンデンサ収容空間Sp1を画定する壁面には窪み3a、4aが設けられており、この窪みにポッティング樹脂7が入り込むことでアンカー効果が生じ、ポッティング樹脂7がコンデンサ収容空間Sp1から浮き出てしまうことを防止する。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。パワートランジスタ21、22が、半導体素子の一例に相当する。フィルタコンデンサ5a、平滑化コンデンサ5bがコンデンサ素子の一例に相当する。
コンデンサ素子の放熱効率を高めることのさらなる利点を説明する。大容量のコンデンサ素子としては、フィルム型のコンデンサ素子が適している。フィルム型のコンデンサ素子では、容量が同じ場合、フィルム膜厚が薄いほど、コンデンサ素子のサイズを小さくすることができる。しかし、フィルム膜厚を薄くすると蒸着膜間の距離が狭まり、耐電圧性能が下がってしまう。耐電圧性能は、温度が高いほど低下する。それゆえ、コンデンサ素子の放熱効率を高めることは、コンデンサ素子の環境温度範囲の上限を下げることにつながる。環境温度範囲の上限が下がれば、要求される高温特性の要求が緩和されるので、即ち、高温下における耐電圧性能の要求も緩和されるので、フィルム膜厚を薄くすることができ、結果、コンデンサ素子を小型化することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電力変換装置
3:ケース
3a:窪み
3b:底面
4:隔壁
5a:フィルタコンデンサ(コンデンサ素子)
5b:平滑化コンデンサ(コンデンサ素子)
6:電極
7:ポッティング樹脂
8a、8b:バスバ
9:絶縁スペーサ
9a、9b:窪み
9c:リブ
10:積層ユニット
12:冷却器
13:冷媒供給管
14:冷媒排出管
15:板バネ
16:リアクトル
20:半導体モジュール
21、22:パワートランジスタ(半導体素子)
23:樹脂パッケージ
30:ハイブリッド車
33:昇圧回路
34:コントローラ
35:インバータ回路
36:エンジン
37:モータ
Sp1:コンデンサ収容空間
Sp2:冷却器収容空間
Sp3:基板収容空間
3:ケース
3a:窪み
3b:底面
4:隔壁
5a:フィルタコンデンサ(コンデンサ素子)
5b:平滑化コンデンサ(コンデンサ素子)
6:電極
7:ポッティング樹脂
8a、8b:バスバ
9:絶縁スペーサ
9a、9b:窪み
9c:リブ
10:積層ユニット
12:冷却器
13:冷媒供給管
14:冷媒排出管
15:板バネ
16:リアクトル
20:半導体モジュール
21、22:パワートランジスタ(半導体素子)
23:樹脂パッケージ
30:ハイブリッド車
33:昇圧回路
34:コントローラ
35:インバータ回路
36:エンジン
37:モータ
Sp1:コンデンサ収容空間
Sp2:冷却器収容空間
Sp3:基板収容空間
Claims (5)
- 半導体素子と、
前記半導体素子を冷却する冷却器と、
前記半導体素子と接続されているコンデンサ素子と、
前記半導体素子と前記冷却器と前記コンデンサ素子を収容する金属製のケースであって、前記半導体素子と前記冷却器を収容する冷却器収容空間と前記コンデンサ素子を収容するコンデンサ収容空間を区切る隔壁が設けられているケースと、
を備えており、
前記コンデンサ素子が、前記コンデンサ収容空間を画定する壁面であって前記隔壁以外の壁面に絶縁スペーサを介して固定されており、
前記コンデンサ収容空間を画定する壁面と前記コンデンサ素子の間の空隙に樹脂が充填されている、
ことを特徴とする電力変換装置。 - 前記コンデンサ素子の電極が、前記絶縁スペーサに対向していることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記絶縁スペーサに、前記コンデンサ素子と嵌合する窪み、或いは、前記コンデンサ素子を位置決めするリブが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
- 前記コンデンサ収容空間を画定する壁面に窪みが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記半導体素子と前記コンデンサ素子を接続するバスバが前記隔壁に沿って配索されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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