JP2015079151A - 楽曲判別装置、楽曲判別装置の判別方法、プログラム - Google Patents

楽曲判別装置、楽曲判別装置の判別方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】楽曲中の楽器音の種類(バスドラム、スネアドラム、ハイハットなど)とリズムパターン、並びにその発音位置を容易且つ正確に判別可能な楽曲判別装置、楽曲判別装置の判別方法、プログラムを提供する。
【解決手段】本発明の楽曲判別装置1は、楽曲の音声信号を取得する音声信号取得部31と、楽曲の小節位置情報を取得する小節位置情報取得部32と、小節位置情報に基づいて、楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラムを算出するスペクトログラム算出部33と、複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、任意のリズムパターンとを照合することにより、楽曲のリズムパターンを判別するリズムパターン・非リズムパターン判別部34と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、楽曲中の楽器音を判別する楽曲判別装置、楽曲判別装置の判別方法、プログラムに関する。
従来、この種の技術として、特許文献1および特許文献2が知られている。特許文献1は、音声信号を解析し、拍位置および楽器音の存在確率を検出する。また、特許文献2は、楽器の発音を検出し、その周期性からリズムパターンを判定する。また、特許文献2には、打楽器のリズムパターンを判定し、その結果を用いて楽曲のジャンル分類を行うことも開示されている。
特開2010−134231号公報 特許第4926044号公報
ところが、特許文献1の技術は、時系列にラベル付けされたログスペクトルを予め用意し、当該ログスペクトルを所定時間単位で切り出した部分ログスペクトルを用いて楽器音毎に存在確率の時系列分布を求め、当該時系列分布に基づいて音素材を切り出すなどの複雑な処理を必要とする。また、特許文献2の技術は、1つの楽曲中の全ての音源は、同じ周期長を有していることを前提とし、2つの音源のエントリタイムのシーケンスを用いて周期長を求めている。このため、周期長の算出結果に誤差が生じた場合、リズムパターンを正確に判別できないといった不具合がある。
本発明は、上記の問題点に鑑み、楽曲中の楽器音の種類(バスドラム、スネアドラム、ハイハットなど)とリズムパターン、並びにその発音位置を容易且つ正確に判別可能な楽曲判別装置、楽曲判別装置の判別方法、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の楽曲判別装置は、楽曲の小節位置情報を取得する取得部と、小節位置情報に基づいて、楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラムを算出する算出部と、複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、任意のリズムパターンとを照合することにより、楽曲のリズムパターンを判別する判別部と、を備えたことを特徴とする。
上記の楽曲判別装置において、判別部は、複数の小節を対象として、任意のリズムパターンに基づく各発音位置を起点とする各周波数スペクトログラムの共通成分を抽出し、複数の小節以外の小節において、共通成分を含む割合を検証することにより、楽曲のリズムパターンが任意のリズムパターンと一致するか否かを判別することを特徴とする。
上記の楽曲判別装置において、判別部は、楽曲のリズムパターンが任意のリズムパターンと一致しない場合、任意のリズムパターンを変更しながら、複数回検証を繰り返すことを特徴とする。
上記の楽曲判別装置において、判別部により、楽曲のリズムパターンが任意のリズムパターンと一致すると判別された場合、当該一致したリズムパターンに基づいて、任意の楽器の発音位置を示す発音位置情報を生成する生成部をさらに備えたことを特徴とする。
上記の楽曲判別装置において、判別部は、バスドラム、スネアドラム、ハイハットの3つの打楽器について判別を行い、生成部は、1の楽曲に対し、3つの打楽器について、それぞれ発音位置情報を生成することを特徴とする。
上記の楽曲判別装置において、判別部は、複数の周波数スペクトログラムから、3つの打楽器それぞれの共通成分のさらに共通成分を排除した残データに基づいて、一致したリズムパターンから外れる非リズムパターンを検出し、生成部は、一致したリズムパターンおよび非リズムパターンに基づいて、3つの楽器の発音位置情報を生成することを特徴とする。
上記の楽曲判別装置において、複数の小節は、楽曲の8小節のうち、2小節目から5小節目までの4小節であり、複数の小節以外の小節は、6小節目から7小節目までの2小節であることを特徴とする。
本発明の楽曲判別装置の判別方法は、楽曲の小節位置情報を取得する取得ステップと、小節位置情報に基づいて、楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラムを算出する算出ステップと、複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、任意のリズムパターンとを照合することにより、楽曲のリズムパターンを判別する判別ステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の楽曲判別装置の判別方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る楽曲判別装置の機能ブロック図である。 (a)は、楽曲判別処理を示すフローチャートであり、(b)は、バスドラムパターン判別処理を示すフローチャートである。 (a)は、4つ打ちパターン検証処理を示すフローチャートであり、(b)は、非4つ打ちパターン(1)検証処理を示すフローチャートである。 「楽曲A」に対する、4つ打ちパターンの判定数値例を示すグラフである。 「楽曲B」に対する、4つ打ちパターンの判定数値例を示すグラフである。 「楽曲C」に対する、4つ打ちパターンの判定数値例を示すグラフである。 「楽曲C」に対する、非4つ打ちパターン(1)の判定数値例を示すグラフである。
以下、添付の図面を参照し、本発明の一実施形態に係る楽曲判別装置、楽曲判別装置の判別方法、プログラムについて説明する。本発明は、楽曲中の特定の楽器のリズムパターンを判別することを特徴とする。そこで、本実施形態では、3種類の打楽器(バスドラム、スネアドラム、ハイハット)のリズムパターンを判別する場合について例示する。
図1は、楽曲判別装置1の機能構成を示すブロック図である。楽曲判別装置1は、主な機能構成として、音声信号取得部31、小節位置情報取得部32、スペクトログラム算出部33、リズムパターン・非リズムパターン判別部34および発音位置情報生成部35を備えている。なお、楽曲判別装置1は、DJ機器、音声編集機器、オーディオプレーヤー、パーソナルコンピューター、タブレット端末など、各種電子機器に適用可能である。つまり、各部31〜35を、これらの電子機器の一機能として組み込んでも良い。
音声信号取得部31は、任意の楽曲の音声信号を取得する。また、小節位置情報取得部32は、任意の楽曲の小節位置を表す小節位置情報を取得する。すなわち、任意の楽曲は、予め解析処理が行われており、小節位置が既知であることを前提とする。なお、音声信号および小節位置情報のソース源は、各種電子機器(オーディオプレーヤー、パーソナルコンピューター、タブレット端末など)、各種記憶媒体、ネットワーク(インターネットなど)上のサーバーなどが考えられる。また、音声信号と小節位置情報は、異なるソース源から取得しても良い。その他、楽曲判別装置1内で楽曲解析処理を行い、小節位置情報を生成する構成としても良い。
スペクトログラム算出部33は、楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラム(以下、単に「スペクトログラム」と称する)を算出する。具体的には、楽曲を周波数成分ごとの振幅に変換する周波数変換処理(FFT,Fast Fourier Transform)を、楽曲の異なる位置で複数回実行することにより、複数のスペクトログラムを算出する。なお、スペクトログラムとは、時間、周波数、振幅(信号成分の強さ)の3次元で表される情報である。
リズムパターン・非リズムパターン判別部34は、スペクトログラム算出部33により算出した複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、各打楽器(バスドラム、スネアドラム、ハイハット)で想定される任意のリズムパターンとを照合することにより、楽曲のリズムパターンを判別する。具体的には、楽曲の8小節のうち一部の小節を対象として、予め用意された任意のリズムパターンに基づく各発音位置を起点とする各スペクトログラムの共通成分(以下、「共通スペクトログラム」と称する)を抽出し、上記一部の小節以外の小節において、共通スペクトログラムを含む割合が大きい場合、任意のリズムパターンを楽曲のリズムパターンとして判定する。また、リズムパターン・非リズムパターン判別部34は、各打楽器の共通スペクトログラムを直交化することにより、任意のリズムパターンから外れる非リズムパターンの検出も行う。詳細については、後述する。
発音位置情報生成部35は、リズムパターン・非リズムパターン判別部34により判定・検出された、楽曲のリズムパターンおよび非リズムパターンに基づいて、各打楽器の発音位置を示す発音位置情報を生成する。当該発音位置情報は、これをもとに各打楽器音を分離する打楽器音分離技術、打楽器音MIDI(登録商標)情報を生成する楽曲MIDI化技術、楽曲を解析・加工(リミックスなど)するアプリケーション、楽曲を再生・ミキシングするDJ機器などに利用される。
次に、図2および図3を参照し、楽曲判別装置1の処理の流れについて説明する。図2(a)は、楽曲判別装置1のメイン処理である楽曲判別処理を示すフローチャートである。楽曲判別装置1は、周波数変換処理により複数のスペクトログラムを算出した後(S01,スペクトログラム算出部33)、バスドラム、スネアドラム、ハイハットの順にリズムパターンを判別する(S02〜S04,リズムパターン・非リズムパターン判別部34)。その後、これら3つの打楽器の共通成分を直交化して(S05)、非リズムパターンを検出し(S06)、S02〜S04およびS06の結果に基づいて、発音位置情報を生成する(S07,発音位置情報生成部35)。なお、S05,S06については、後述する。
図2(b)は、図2(a)のS02に相当するバスドラムパターン判別処理を示すフローチャートである。バスドラムパターン判別処理では、判別対象となる楽曲中のバスドラムのリズムが、バスドラムのリズムパターンとして最も多いと考えられる4つ打ちパターンに該当するか否かを検証する(S11)。また、検証の結果、4つ打ちパターンでなかった場合は(S11:No)、非4つ打ちパターン(1)に該当するか否かを検証する(S12)。その結果、非4つ打ちパターン(1)でなかった場合は(S12:No)、さらに非4つ打ちパターン(2)に該当するか否かを検証する(S13)。このような検証を、n回(nは、2以上の整数)繰り返し(S14)、処理を終了する。
なお、想定したn個のリズムパターンのいずれかに該当すると判定した場合は、そのリズムパターンに基づいて、発音位置情報が生成される(図2(a)のS07参照)。また、n個のリズムパターンのいずれにも該当しない場合は、処理している楽曲中にバスドラムは存在しないと判断する。
なお、特に図示しないが、図2(b)に示したバスドラムパターン判別処理は、スネアドラムおよびハイハットについても、同様のリズムパターン判別処理が実行される(図2(a)のS03,S04参照)。例えば、スネアドラムの場合、リズムパターン判別処理の最初の工程で、2拍目と4拍目に発音されるリズムパターン(4拍子の場合)を用いて検証を行うことが好ましい。また、ハイハットの場合、リズムパターン判別処理の最初の工程で、裏拍(拍と拍の間)に発音されるリズムパターンを用いて検証を行うことが好ましい。
また、バスドラムのリズムパターン判別結果に応じて、スネアドラムおよびハイハットの検証を行う検証パターンの種類や数を変更しても良い。同様に、スネアドラムのリズムパターン判別結果に応じて、ハイハットの検証パターンの種類や数を変更しても良い。さらに、スネアドラムとハイハットのリズムパターン判別処理の順序を入れ替えても良い。
図3(a)は、図2(b)のS11に相当する4つ打ちパターン検証処理を示すフローチャートである。4つ打ちパターン検証処理では、楽曲の8小節のうち、2〜5小節の4小節から、各拍位置(1拍目〜4拍目)の共通スペクトログラムを演算する(S21)。次に、6〜7の2小節を対象として、各拍位置におけるバスドラムの存在確率を演算する(S22)。ここで、「各拍位置におけるバスドラムの存在確率」とは、各拍位置におけるスペクトログラムの共通スペクトログラムを含む割合を指す。
続いて、6〜7の2小節を対象として、各非拍位置(1小節を16分割した16分音符位置における1,4,8,12番目以外の位置)におけるバスドラムの存在確率を演算する(S23)。そして、S22で演算した拍位置におけるバスドラムの存在確率の最小値が、S23で演算した非拍位置におけるバスドラムの存在確率の最大値よりも大きい場合(S24:Yes)、楽曲のリズムパターンが4つ打ちパターンに該当すると判定する(S25)。また、S24:Noの場合は、図3(b)に示す、非4つ打ちパターン(1)検証処理に進む。
なお、1小節目と8小節目を、共通スペクトログラムの演算やリズムパターンの検証から外すのは、1小節目は、シンバルやホワイトノイズが含まれることが多く、8小節目は、リズムパターンから外れている(パターン位置抜けまたはパターン外鳴り)が多いため、正確な演算・判定結果が得られにくいためである。
図3(b)に示すように、非4つ打ちパターン(1)検証処理では、図3(a)に示した4つ打ちパターン検証処理と略同様の流れとなっている(S31〜S35が、それぞれS21〜S25に相当する)。但し、4つ打ちパターン検証処理では、拍位置におけるバスドラムの存在確率を演算していたが、非4つ打ちパターン(1)検証処理では、非4つ打ちパターン(1)として規定される各パターン位置におけるバスドラムの存在確率を演算する点が異なる。また、非4つ打ちパターン(1)検証処理では、S32で演算したパターン位置におけるバスドラムの存在確率の最小値が、S33で演算した非パターン位置におけるバスドラムの存在確率の平均値よりも大きい場合(S34:Yes)、楽曲のリズムパターンが非4つ打ちパターン(1)に該当すると判定する(S35)。また、S34:Noの場合は、非4つ打ちパターン(2)判別処理(図2(b)のS13参照)に進む。
ここで、図2(a)のフローチャートに戻り、S05,S06について説明する。上述のとおり、図2(a)のS02〜S04に示したリズムパターン判別処理では、3つの打楽器について、それぞれ共通スペクトログラムが演算される(図3(a)のS21,図3(b)のS31参照)。図2(a)のS05の直交化処理では、これら3つの打楽器それぞれの共通スペクトログラムのさらに共通成分を排除する。これにより、例えばバスドラムとスネアドラムが同時に鳴る位置では、スネアドラムだけのスペクトログラムが得られる。つまり、S05の直交化処理は、非リズムパターンを検出するS06の前処理として行われる。また、S06では、例えばバスドラムの場合、直交化処理後のバスドラムのスペクトログラムを用いて、共通スペクトログラムとの照合(バスドラム存在確率の演算・検証)を行うことにより、非リズムパターンを検出する。
なお、例えばバスドラムパターン判別処理によりn種類のリズムパターンとの検証を行った結果、いずれにも該当しない場合(図2(b)のS14:Noの場合)、バスドラムの共通スペクトログラムは生成されないため、S05の直交化処理では、スネアドラムとハイハットの共通スペクトログラムの共通成分を排除する。また、3つの打楽器のうち2以上の打楽器について、共通スペクトログラムが生成されなかった場合、S05は省略される。
次に、図4〜図7の具体例を参照し、リズムパターン判定処理(バスドラム)について、さらに説明する。図4は、「楽曲A」の4つ打ちパターン判定数値例を示すグラフである。同図において、横軸は16分音符位置を示し、縦軸はバスドラム存在確率(0〜1)を示している。
また、符号51の枠は、拍位置共通スペクトルの演算範囲を示している。上述のとおり、2〜5小節の各拍位置から共通スペクトルを演算しているため、符号51の枠内では、各拍位置のバスドラム存在確率が全て「1」となっている。また、符号52の枠は、リズムパターンの検証範囲を示し、符号53の丸印は、その範囲内における拍位置確率最小値(バスドラムの存在確率の最小値)を示している。また、符号54の枠は、非拍位置確率の分布範囲を示し、符号55の丸印は、その範囲内における非拍位置確率最大値(バスドラムの存在確率の最大値)を示している。当該符号55の値は、4拍の裏拍(タム)の発音位置と考えられる。これらに示すように、同図の例では、拍位置におけるバスドラム存在確率がいずれもほぼ「1」となっている。また、拍位置におけるバスドラム存在確率と、非拍位置におけるバスドラム存在確率との間に明確な差がある。よって、「楽曲A」のバスドラムパターンは、4つ打ちパターンと判定できる。
続いて、図5は、「楽曲B」の4つ打ちパターン判定数値例を示すグラフである。符号51、符号52、符号54の枠は、図4と同様に、拍位置共通スペクトルの演算範囲、リズムパターンの検証範囲、非拍位置確率の分布範囲を示している。また、符号57の枠は、8小節目における拍位置確率の分布範囲を示している。このように、8小節目が4つ打ちパターンとなっていない楽曲であっても、本実施形態における楽曲判別処理では、4つ打ちパターンと判定する。なお、8小節目のリズムパターン(バスドラムの発音位置)については、非リズムパターンとして検出する(図2(a)のS06参照)。
続いて、図6は、「楽曲C」の4つ打ちパターン判定数値例を示すグラフである。符号51の枠は、図4等と同様に、拍位置共通スペクトルの演算範囲を示している。また、符号59の枠は、リズムパターンの検証範囲を示している。符号59に示すように、同図の例では、拍位置におけるバスドラム存在確率と、非拍位置におけるバスドラム存在確率との間に明確な差がない。また、特に図示しないが、拍位置におけるバスドラムの存在確率の最小値が、非拍位置におけるバスドラムの存在確率の最大値よりも大きい。したがって、「楽曲C」のバスドラムパターンは、4つ打ちパターンではないと判定する。
続いて、図7は、「楽曲C」の非4つ打ちパターン(1)判定数値例を示すグラフである。符号61の枠は、パターン位置共通スペクトルの演算対象範囲を示している。すなわち、2〜5小節における非4つ打ちパターン(1)のパターン位置である。上述のとおり、これら各パターン位置から共通スペクトルを演算しているため、符号61の枠内では、各パターン位置のバスドラム存在確率が全て「1」となっている。また、符号62の枠は、検証対象範囲を示している。すなわち、6〜7小節における非4つ打ちパターン(1)のパターン位置である。また、符号63の丸印は、非パターン位置且つバスドラムが鳴っている位置を示している。これらに示すように、非パターン位置でもバスドラム存在確率が高いものが多いが、バスドラムによる発音位置とその他の打楽器の発音位置(例えば、符号64の枠内)とは、バスドラム判定用の所定の閾値により、明確に区別することができる。これらパターン位置以外のバスドラムの発音位置については、非リズムパターンとして検出する(図2(a)のS06参照)。また、符号65の枠に示すように、8小節目についても、非リズムパターンとして検出する。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラムを算出し、3つの打楽器について、複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、予め用意された打楽器別の任意のリズムパターンとを照合することにより、各打楽器のリズムパターンを判定するため、楽曲中の打楽器音の種類とその発音位置を容易且つ正確に判別することができる。また、予め用意した任意のリズムパターンとの照合を行うため、判別結果として、リズムの乱れが生じにくい。
また、本実施形態では、楽曲の8小節のうち、2小節目から5小節目までの4小節を対象として、任意のリズムパターンに基づく各発音位置を起点とする各周波数スペクトログラムの共通成分(共通スペクトログラム)を抽出し、6小節目から7小節目までの2小節において、その共通成分を含む割合を検証している。つまり、シンバルやホワイトノイズが多い1小節目と、リズムパターンから外れることが多い8小節目を除外して、共通スペクトログラムの抽出および検証を行うことにより、任意のリズムパターンとの検証を正確に行うことができる。
また、時間、周波数、振幅の3次元で表される周波数スペクトログラムを用いて任意のリズムパターンとの照合を行うことで、例えば周波数スペクトログラムを2値化し、2次元図形として形状判定を行うことにより打楽器種類を判別するような従来の技術と比較して、より精度良く打楽器種類を判別することができる。
なお、以下の変形例を採用可能である。例えば、上記の実施形態では、小節位置が既知の楽曲を取得することを前提としたが、ユーザーが小節位置を手入力しても良い。この場合、楽曲判別装置1または楽曲判別装置1に接続されたコントローラーに操作部が設けられ、小節位置情報取得部32は、操作部による小節位置の入力結果に基づく小節位置情報を取得する。
また、上記の実施形態では、楽器音の存在確率を、1小節を16分割した16分音符単位で検証したが、検証単位(分割数)は任意である。また、楽曲に応じて(小節位置情報をはじめ、楽曲ジャンル、楽曲BPM(Beats Per Minute)、リズムなどの楽曲付随情報に応じて)、検証単位を可変しても良い。さらに、各打楽器のリズムパターンを検証する検証パターン(任意のリズムパターン)の種類や数についても、楽曲に応じて可変しても良い。
また、上記の実施形態では、例えばバスドラムの4つ打ちパターン検証処理(図3(a)参照)において、S22で演算した拍位置におけるバスドラムの存在確率の最小値が、S23で演算した非拍位置におけるバスドラムの存在確率の最大値よりも大きい場合(S24:Yes)、楽曲のリズムパターンが4つ打ちパターンに該当すると判定したが、拍位置におけるバスドラム存在確率(平均値、最小値など)と、非拍位置におけるバスドラム存在確率(平均値、最大値など)との間に、所定の閾値以上の差がある場合、楽曲のリズムパターンが4つ打ちパターンに該当すると判定しても良い。
また、非拍位置におけるバスドラム存在確率に関わらず、拍位置におけるバスドラムの存在確率のみで、リズムパターンの検証を行っても良い。例えば、拍位置におけるバスドラムの存在確率(平均値、最小値など)が所定の閾値より大きい場合、4つ打ちパターンに該当すると判定しても良い。また、6小節目から7小節目までに存在する8箇所の拍位置のうち、所定の数以上の拍位置において、バスドラムの存在確率が所定の閾値より大きい場合、4つ打ちパターンに該当すると判定しても良い。
また、上記の実施形態では、各打楽器の共通スペクトログラムを、全周波数帯域を対象として算出したが、対象となる周波数帯域を打楽器ごとに可変しても良い。また、存在確率の演算(図3(a)のS22,図3(b)のS32参照)では、打楽器ごとに定められた周波数帯域の共通スペクトログラムを用い、3打楽器共通成分直交化(図2(a)のS05参照)では、全周波数帯域の共通スペクトログラムを用いる構成としても良い。
また、上記の実施形態では、3つの打楽器(バスドラム、スネアドラム、ハイハット)の発音位置を示す発音位置情報を生成したが、これらの打楽器以外の打楽器にも、本実施形態に示した判別方法を適用可能である。また、打楽器以外のリズム楽器、またはリズム楽器以外の楽器(但し、規則性のあるリズムを演奏するもの)にも、本実施形態に示した判別方法を適用可能である。
また、上記の実施形態では、4拍子の楽曲を前提としたが、各打楽器のリズムパターンを検証する検証パターンを増やすことにより、3拍子など他のリズムの楽曲にも、本実施形態に示した判別方法を適用可能である。但し、解析処理により、楽曲のリズムが既知の場合は、そのリズム解析情報に応じて、検証パターンの順序を入れ替えることが好ましい。これにより、より迅速且つ正確に、各打楽器のリズムパターンを判別することができる。
また、上記の各実施形態に示した楽曲判別装置1における各部および各機能をプログラム(アプリケーション)として提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターを、楽曲判別装置1の各部として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。その他、楽曲判別装置1を、ネットワーク上のサーバー(クラウドコンピューティング)で実現するなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
1:楽曲判別装置 31:音声信号取得部 32:小節位置情報取得部 33:スペクトログラム算出部 34:リズムパターン・非リズムパターン判別部 35:発音位置情報生成部

Claims (9)

  1. 楽曲の小節位置情報を取得する取得部と、
    前記小節位置情報に基づいて、前記楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラムを算出する算出部と、
    前記複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、任意のリズムパターンとを照合することにより、前記楽曲のリズムパターンを判別する判別部と、を備えたことを特徴とする楽曲判別装置。
  2. 前記判別部は、複数の小節を対象として、前記任意のリズムパターンに基づく各発音位置を起点とする各周波数スペクトログラムの共通成分を抽出し、前記複数の小節以外の小節において、前記共通成分を含む割合を検証することにより、前記楽曲のリズムパターンが前記任意のリズムパターンと一致するか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の楽曲判別装置。
  3. 前記判別部は、前記楽曲のリズムパターンが前記任意のリズムパターンと一致しない場合、前記任意のリズムパターンを変更しながら、複数回検証を繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の楽曲判別装置。
  4. 前記判別部により、前記楽曲のリズムパターンが前記任意のリズムパターンと一致すると判別された場合、当該一致したリズムパターンに基づいて、任意の楽器の発音位置を示す発音位置情報を生成する生成部をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の楽曲判別装置。
  5. 前記判別部は、バスドラム、スネアドラム、ハイハットの3つの打楽器について判別を行い、
    前記生成部は、1の楽曲に対し、前記3つの打楽器について、それぞれ前記発音位置情報を生成することを特徴とする請求項4に記載の楽曲判別装置。
  6. 前記判別部は、前記複数の周波数スペクトログラムから、前記3つの打楽器それぞれの前記共通成分のさらに共通成分を排除した残データに基づいて、前記一致したリズムパターンから外れる非リズムパターンを検出し、
    前記生成部は、前記一致したリズムパターンおよび前記非リズムパターンに基づいて、前記3つの楽器の前記発音位置情報を生成することを特徴とする請求項5に記載の楽曲判別装置。
  7. 前記複数の小節は、前記楽曲の8小節のうち、2小節目から5小節目までの4小節であり、前記複数の小節以外の小節は、6小節目から7小節目までの2小節であることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の楽曲判別装置。
  8. 楽曲の小節位置情報を取得する取得ステップと、
    前記小節位置情報に基づいて、前記楽曲の小節位置を等分割した複数の周波数スペクトログラムを算出する算出ステップと、
    前記複数の周波数スペクトログラムの共通成分が出現するパターンと、任意のリズムパターンとを照合することにより、前記楽曲のリズムパターンを判別する判別ステップと、を実行することを特徴とする楽曲判別装置の判別方法。
  9. コンピューターに、請求項8の楽曲判別装置の判別方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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