JP2015075334A - ミュオン軌跡検出器及びミュオン軌跡検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高放射線環境下で安定的な動作を実現するミュオン軌跡検出器及びミュオン軌跡検出方法を提供する。
【解決手段】ミュオン軌跡検出器10は、宇宙線ミュオンの通過が検出された際に電気信号を出力するドリフトチューブ11を配列し、少なくとも3層に配置させたドリフトチューブ検出器12と、一定時間内に電気信号が出力されたドリフトチューブ11の中から一直線上に位置するものを選別するドリフトチューブ選別手段15と、選別されたそれぞれのドリフトチューブ11に対応する電気信号の立ち上がり時間に基づいてドリフトチューブ11内における宇宙線ミュオンの通過位置を計算する通過位置計算手段19と、計算された通過位置を用いて宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出するミュオン軌跡導出手段20と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本実施形態は、宇宙線ミュオンの飛行軌跡を検出する技術に関する。
地震や津波により過酷事故が発生した原子力発電所など、高い放射線のため立ち入りが困難な構造物において、内部の様子を把握することが重要な課題となる。
構造物内部を把握する従来の方法として、地表に到達する宇宙線ミュオンを観測して内部を透視する技術が知られている。この技術は、例えば火山またはピラミッドなどの大型で内部への立ち入りが困難なものに対して好適に利用されてきた。
ミュオンを観測して構造物の内部状態を透視する方法として、ミュオンの粒子束の減衰を測定する透過法およびミュオンのクーロン多重散乱角を測定する散乱法などが知られている。また、散乱法においては、クーロン多重散乱による軌跡のずれを測定する変位法も知られている。
このミュオンを観測して内部状態を透視する技術を、高放射線環境下の構造物にも適用することが提案されている(例えば、非特許文献1)。ミュオンによる透視技術を過酷事故が発生した原子力発電所に適用することで、建屋外から圧力容器内の燃料棒集合体、溶融燃料の形状または質量のような具体的な情報が正確に把握されることが期待される。これらの具体的な情報を正確に把握することで、原子炉解体期間の大幅な短縮が見込め、解体費用と作業員の被曝量を低減することが可能となる。
ミュオンによる透視技術では、透視の対象となる構造物にミュオン軌跡検出器が外設される。そして、この検出器によりミュオンの飛行軌跡を検出して、軌跡を解析することで構造物内部のイメージングが行われる。
ミュオン軌跡検出器は、ドリフトガスが封入されたドリフトチューブの配列を多層にして構成している。
ドリフトチューブは、その中心に陽極ワイヤが張られており、ミュオンの通過によって封入されたドリフトガスが電離されて電子が発生する。発生した電子が陽極ワイヤに到達することでミュオンの通過が検出される。そして、電子が陽極ワイヤに到達するまでのドリフト時間からミュオンの通過位置を求めることができる。
そして、ミュオン軌跡検出器は、ミュオンが通過したドリフトチューブそれぞれの通過位置からミュオンの飛行軌跡を検出することができる。
なお、アルミ製のドリフトチューブで構成されるミュオン軌跡検出器の場合、空間分解能と角度分解能は典型的には0.5mm及び2mrad(全値半幅)程度で、ミュオンの検出効率は100%近い。
H.Miyadera,etal.,AIP Advances 3,052133(2013).
しかしながら、過酷事故が発生した原子力発電所のような高放射線環境下では、高いガンマ線量により、ドリフトチューブの壁面の原子とガンマ線との間のコンプトン散乱による誤検出が増加する。ガンマ線とのコンプトン散乱で発生した電子が、陽極ワイヤに到達してミュオンの通過として検出されてしまうからである。
本来、ドリフトチューブはガンマ線に対する感度が低く、ガンマ線に由来する電子の発生は無視することができる。しかし、ガンマ線量が高い場合、ガンマ線とドリフトチューブの壁面の原子とのコンプトン散乱の発生数も増加し、ガンマ線起因による検出が増加する。
このため、高放射線環境下では、ドリフトチューブのガンマ線起因による検出により、解析対象となるデータ量が増大し、ミュオン軌跡検出器を安定的に動作させることが困難であった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、高放射線環境下で安定的な動作を実現するミュオン軌跡検出器及びミュオン軌跡検出方法を提供することを目的とする。
本実施形態のミュオン軌跡検出器は、宇宙線ミュオンの通過が検出された際に電気信号を出力するドリフトチューブを配列し、少なくとも3層に配置させたドリフトチューブ検出器と、一定時間内に前記電気信号が出力された前記ドリフトチューブの中から一直線上に位置するものを選別するドリフトチューブ選別手段と、選別されたそれぞれの前記ドリフトチューブに対応する前記電気信号の立ち上がり時間に基づいて前記ドリフトチューブ内における前記宇宙線ミュオンの通過位置を計算する通過位置計算手段と、計算された前記通過位置を用いて前記宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出するミュオン軌跡導出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、高放射線環境下で安定的な動作を実現するミュオン軌跡検出器及びミュオン軌跡検出方法が提供される。
本実施形態に係るミュオン軌跡検出器の構成図。 本実施形態に適用されるドリフトチューブの断面図。 (A)、(B)ドリフトチューブの配置例を示す図。 配列の方向を交差させた場合におけるドリフトチューブの配置例を示す図。 (A)本実施形態に適用される多閾値ディスクリミネータの回路図、(B)多閾値ディスクリミネータによる波高が異なる電気信号のパルス変換を示す図。 ガンマ線起因により電気信号が出力されたドリフトチューブを除外して、ミュオンの軌跡を導出する方法を説明する図。 交差するドリフトチューブの位置情報により伝搬遅延を計算する方法を説明する図。 本実施形態に係るミュオン軌跡検出器の動作を示すフローチャート。 本実施形態に係るミュオン軌跡検出器を原子炉に適用した場合の一例を示す図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態に係るミュオン軌跡検出器10は、宇宙線ミュオンの通過が検出された際に電気信号を出力するドリフトチューブ11を配列し、少なくとも3層に配置させたドリフトチューブ検出器12と、一定時間内に電気信号が出力されたドリフトチューブ11の中から一直線上に位置するものを選別するドリフトチューブ選別手段15と、選別されたそれぞれのドリフトチューブ11に対応する電気信号の立ち上がり時間に基づいてドリフトチューブ11内における宇宙線ミュオンの通過位置を計算する通過位置計算手段19と、計算された通過位置を用いて宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出するミュオン軌跡導出手段20と、を備える。
ミュオン軌跡検出器10は、配列したドリフトチューブ11を多層に構成したドリフトチューブ検出器12、PADボード21(電子回路)、FPGAボード22(電子回路)、解析コンピュータ23を備えている。
図2は、ドリフトチューブ11の断面図を示している。
ドリフトチューブ11は、アルミニウム製の円筒管であり、円筒管の中心に高電圧を印加した陽極ワイヤ24が張られている。そして、ドリフトチューブ11内には、希ガスを主成分とするドリフトガス25が封入されている。
ミュオンが、ドリフトチューブ11内を通過すると、ドリフトガス25が電離されてイオンと電子に分離する。この電子が陽極ワイヤ24に到達すると、ドリフトチューブ11から電気信号が出力されて、ドリフトチューブ11におけるミュオン通過が検出される。
そして、電子が陽極ワイヤ24に到達するまでのドリフト時間により、ドリフトチューブ11内におけるミュオンの通過位置(陽極ワイヤ24からの距離)を求めることができる。この電子のドリフト時間は、ドリフトチューブ11から出力される電気信号の立ち上がり時間を示している。
高放射線環境下では、ドリフトチューブ11内で電離されたイオンの作る空間電化効果により電子のドリフト時間が変化するため、位置分解能が劣化する。
空間電化効果による位置分解能の劣化は、ドリフトチューブ11内に封入されるドリフトガス25を電子のドリフト時間が電場に依存しないリニアガスにすることで抑制することができる。
リニアガスは、主成分である希ガスに窒素、メタン、エタン、二酸化炭素、四フッ化メタンのうち2種類以上を添加することで生成することができる。特に、高放射線環境下での経時劣化を防ぐには、非炭化水素系ガスの添加が望ましい。
図3(A)、(B)は、ドリフトチューブ11の配置例を示している。ドリフトチューブ検出器12では、ドリフトチューブ11におけるミュオンの通過位置からミュオンの軌跡を導出するため、少なくとも3層でドリフトチューブ11が配置される。
図3(A)では、相互に接するように同方向に配列した複数のドリフトチューブ11が、平行に3層で配置されている。
また、図3(B)では、中心位置をずらして近接させた2層のドリフトチューブ11を1組とし、3組を平行にしてあわせて6層のドリフトチューブ11で配置されている。これにより、ドリフトチューブ11の故障等によるミュオンの検出漏れが防止される。
図4は、ドリフトチューブ11を交差させた場合の配置例を示している。
配列の方向を直交させたドリフトチューブ11を2層ずつ交互に積み重ねて、あわせて12層のドリフトチューブ11で配置されている。これにより、ミュオンの軌跡が3次元的に導出される。
図1に戻って説明を続ける。
PADボード21は、ドリフトチューブ11に直結しており、前置増幅器13、多閾値ディスクリミネータ14を備えている。
前置増幅器13は、ドリフトチューブ11から出力された電気信号を増幅して、多閾値ディスクリミネータ14に出力する。
多閾値ディスクリミネータ14は、設定された少なくとも2つの閾値を用いて、前置増幅器13を介して増幅された電気信号をパルス信号に変換するものである。
図5(A)は、本実施形態に適用される多閾値ディスクリミネータ14を示している。
この多閾値ディスクリミネータ14では、3つの閾値Th1〜Th3が設定されている。そして、論理回路で出力が1本の信号線に統合されており、電気信号sを入力して、一本のパルス信号に変換する。パルス信号の一連の立ち上がり及び立ち下がり時間を順次読み取ることで、閾値Th1〜Th3のそれぞれを通過する時間が特定可能となる。
通常、多閾値のディスクリミネータでは、設定する閾値の数に対応して伝送数が増加する。このように、論理回路により出力を1本に統合することにより、伝送線が増加することはないため、ミュオン軌跡検出器10の装置構成を簡略化できるとともに製作コストを抑制することができる。
図5(B)は、多閾値ディスクリミネータ14により波高が異なる電気信号s(s1、s2)をパルス信号に変換した場合を示している。なお、電気信号s1、s2は、電気信号sの立ち上がり時間tは同一であるが、ドリフトチューブ11へのミュオン入射角度の違い等により波高に差異が出ているものとする。
電気信号s1では、閾値Th1〜Th3を通過する時間は、それぞれt〜tとなる。同様に、電気信号s2では、閾値Th1〜Th3を通過する時間は、それぞれt’〜t’となる。
高放射線環境下で、放射線計数率が高くなると、ドリフトチューブ11から出力される電気信号sのベースラインが不安定となり、電気信号sの立ち上がり時間tに揺らぎが生じる。また、波高が異なる電気信号s1、s2では、波高の違いによるタイムウォーク(読み取り誤差)が生じてしまう。このため、直接的に電気信号sの立ち上がり時間tを読み取ることは困難となる。
そこで、解析コンピュータ23の補正手段17(図1)は、多閾値ディスクリミネータ14により変換されたパルス信号が、閾値のそれぞれを通過した時間情報に基づいて電気信号の立ち上がり時間を補正する。
具体的に、電気信号s1については、閾値Th1〜Th3を通過する時間情報t〜tを用いて最小二乗法等の波形フィティングを実行して、電気信号の立ち上がり時間tを補正する。同様に、電気信号s2については、閾値Th1〜Th3を通過する時間情報t’〜t’を用いて電気信号の立ち上がり時間tを補正する。
このように、パルス信号の時間情報に基づき補正を行うことで、時間分解能を数nsレベルまで改善でき、電気信号の立ち上がり時間を高い精度で求めることができる。また、波高の違いによるタイムウォークの補正も可能となる。これにより、ドリフトチューブ11におけるミュオン通過位置を高い精度で計算することができる。
さらに、パルス信号の時間情報は、波高・波形の推定にも使うことができる。長期間にわたり波高推定を行うことで個々のドリフトチューブ11のゲインの経時変化や、波形推定によるミュオン通過位置の概算に利用することが可能となる。
図1に戻って説明を続ける。
FPGAボード22は、ドリフトチューブ選別手段15、時間デジタル変換手段16を備えている。
ドリフトチューブ選別手段15は、一定時間内に電気信号が出力されたドリフトチューブ11の中から一直線上に位置するものを選別する。
ガンマ線はドリフトチューブ11を単発でヒットさせるのに対し、ミュオンは多層のドリフトチューブ11を貫通する。この両者の性質の違いを利用して、ガンマ線起因のバックグランドを除去する。
具体的には、一定時間内に電気信号が出力された多数のドリフトチューブ11について位置関係を調べ、一直線上にあるドリフトチューブ11のみを選別する。そして、一直線上にないドリフトチューブ11は、ガンマ線起因により電気信号が出力されたドリフトチューブ11として除外する。
なお、一直線上にあるドリフトチューブ11の選別方法として、予め一直線となるドリフトチューブ11のパターンを全て記憶しておき、このパターンに合致するドリフトチューブ11を探索する方法等が考えられる。
このように、ガンマ線起因のバックグランドを除去することで、軌跡解析の対象となるデータ量を低減させることができるため、ミュオン軌跡検出器10を安定的に動作させることができる。
さらに、ドリフトチューブ11のデッドタイムや検出効率を考慮して、例えば一定時間内に6層中4本以上が一直線上に並んでいる、と緩和した条件を課すことでミュオンの検出効率を落とさずにガンマ線起因のバックグランドを除去できる。
また、一定時間、言い換えると同時計数を行う時間については、最大ドリフト時間(壁面から陽極ワイヤ24までの電子のドリフト時間、典型的には10−6(s))にタイムウォーク(読み取り誤差)を加えた時間とするのが最適である。
時間デジタル変換手段16は、ドリフトチューブ選別手段15で選別されたドリフトチューブ11のパルス信号の時間情報をデジタル化して、解析コンピュータ23に転送する。
解析コンピュータ23は、補正手段17、伝搬遅延補正手段18、通過位置計算手段19、ミュオン軌跡導出手段20、を備えている。なお、伝搬遅延補正手段18については後述する。
補正手段17は、選別されたドリフトチューブ11のパルス信号の時間情報を入力する。そして、各ドリフトチューブ11について、パルス信号が閾値のそれぞれを通過した時間情報に基づいて電気信号の立ち上がり時間を補正する。
通過位置計算手段19は、選別されたドリフトチューブ11に対応する電気信号の立ち上がり時間を入力する。そして、各ドリフトチューブ11について、電気信号の立ち上がり時間からドリフトチューブ11におけるミュオンの通過位置を計算する。
ミュオン軌跡導出手段20は、各ドリフトチューブ11について計算された通過位置を用いて宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出する。
図6は、ガンマ線起因によるバックグランドを除去し、ミュオンの軌跡導出する方法を説明する図である。
同時計数時に電気信号が出力されたドリフトチューブ11の中から一直線上にあるドリフトチューブ11を選別する。そして、一直線上にないドリフトチューブ11はガンマ線起因によるバックグランドとして除外する。
一直線上にある各ドリフトチューブ11について、電気信号の立ち上がり時間からミュオンの通過位置(陽極ワイヤ24からの距離)を計算する。そして、各ドリフトチューブ11における通過位置の共通接線を引くことでミュオンの飛行軌跡を導出することができる。
次に、伝搬遅延補正手段18(図1)について説明する。なお、伝搬遅延補正手段18は、図4に示すように配列の方向を交差させたドリフトチューブ11を交互に積み重ねて多層に配置した場合に適用される。
原子炉のように大きな建造物をミュオンで透視するには、統計量を稼ぐために数10m規模の大型なミュオン軌跡検出器10が必要となる。この場合、ドリフトチューブ11として、3m以上の長さが必要となるため、陽極ワイヤ24(図2)中を伝達する電気信号の伝搬遅延が無視できなくなる。この伝搬遅延は、電気信号の立ち上がり時間に付加されるため、ミュオンの通過位置の計算に影響を与える。
伝搬遅延補正手段18は、互いに交差するドリフトチューブ11の位置情報を用いて電気信号の伝搬時間の遅れを計算し、電気信号の立ち上がり時間を補正するものである。
図7を用いて、伝搬遅延を計算する方法を具体的に説明する。
x面に垂直なドリフトチューブ11aに、ミュオンが通過した場合について検討する。
このとき、ミュオンはドリフトチューブ11aの深い位置を通過するため、電気信号の伝搬遅延が発生する。
y面に垂直なドリフトチューブ11bは、ドリフトチューブ11aと交差する関係にあり、ドリフトチューブ11aの直前にミュオンが通過している。このドリフトチューブ11bの位置情報からドリフトチューブ11aでミュオンが通過した位置が判明する。
伝搬遅延補正手段18は、ドリフトチューブ11bの位置情報を用いて電気信号の伝搬時間の遅れを計算して、電気信号の立ち上がり時間を補正する。なお、ドリフトチューブ11cの位置情報を用いて補正しても良い。これにより、ドリフトチューブ径の伝搬時間(典型的には0.3ns以下)の精度で伝搬遅延を補正することができる。
図8は、ミュオン軌跡検出器10の動作を示すフローチャートである(適宜、図1参照)。
まず、ドリフトチューブ11から発生した電気信号は、前置増幅器13を介して増幅されて多閾値ディスクリミネータ14に入力される(S10)。
そして、多閾値ディスクリミネータ14は、電気信号をパルス信号に変換する(S11)。
ドリフトチューブ選別手段15は、一定時間内(同時計数時)に電気信号が出力されたドリフトチューブ11の中から一直線上に位置するものを選別する(S12)。一直線上に無いドリフトチューブ11は、ガンマ線起因のイベントとして除去する(S15)。
時間デジタル変換手段16は、選別されたドリフトチューブ11のパルス信号の時間情報をデジタル変換して、解析コンピュータ23にデータ転送する(S13、S14)。
解析コンピュータ23では、ドリフトチューブ11のx面・y面のイベントを時間情報に基づきグループ化する(S16)。
そして、補正手段17は、選別されたドリフトチューブ11について、パルス信号が閾値のそれぞれを通過した時間情報に基づいて電気信号の立ち上がり時間を補正する(S17)。
さらに、伝搬遅延補正手段18は、互いに交差するドリフトチューブ11の位置情報を用いて電気信号の伝搬時間の遅れを計算し、電気信号の立ち上がり時間を補正する(S18)。
通過位置計算手段19は、選別されたドリフトチューブ11のそれぞれについて、補正された電気信号の立ち上がり時間に基づいてドリフトチューブ11内でのミュオンの通過位置を計算する(S19)。
ミュオン軌跡導出手段20は、計算された通過位置を用いて宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出する(S20)。最後に、解析コンピュータ23は、導出したミュオンの飛行軌跡を画像化する(S21)。
以上述べたミュオン軌跡検出器によれば、一定時間内に電気信号が出力されたドリフトチューブの中から一直線上に位置するものを選別するドリフトチューブ選別手段を備えることにより、高放射線環境下で安定的な動作を実現することが可能となる。
図9は、本実施形態のミュオン軌跡検出器10を原子炉26に適用した場合の一例を示している。
原子炉建屋正面と、原子炉建屋に隣接するタービン建屋内にそれぞれミュオン軌跡検出器10a、10bを設置する。
このように、2基のミュオン軌跡検出器10(10a,10b)で原子炉26を挟むことで、原子炉26を通過する際のミュオンフラックスの減衰、ミュオンの散乱角、及びミュオン軌跡の変位を正確に求めることができ、原子炉26の内部構造をイメージング可能となる。なお、ミュオンフラックスの減衰を利用する透過法については、1基のミュオン軌跡検出器10のみで行うこともできるが、その場合は空間分解能が1桁劣化する。
また、本実施形態のミュオン軌跡検出器10は、通常環境下においても、乾式キャスク、車両、コンテナ、船舶、橋脚、高架道路など、少なくとも2種類以上の異質物から構成される複合構造物の内部構造推定に利用できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10(10a、10b) ミュオン軌跡検出器
11(11a、11b、11c) ドリフトチューブ
12 ドリフトチューブ検出器
13 前置増幅器
14 多閾値ディスクリミネータ
15 ドリフトチューブ選別手段
16 時間デジタル変換手段
17 補正手段
18 伝搬遅延補正手段
19 通過位置計算手段
20 ミュオン軌跡導出手段
21 PADボード
22 FPGAボード
23 解析コンピュータ
24 陽極ワイヤ
25 ドリフトガス
26 原子炉
s(s1、s2) 電気信号

Claims (6)

  1. 宇宙線ミュオンの通過が検出された際に電気信号を出力するドリフトチューブを配列し、少なくとも3層に配置させたドリフトチューブ検出器と、
    一定時間内に前記電気信号が出力された前記ドリフトチューブの中から一直線上に位置するものを選別するドリフトチューブ選別手段と、
    選別されたそれぞれの前記ドリフトチューブに対応する前記電気信号の立ち上がり時間に基づいて前記ドリフトチューブ内における前記宇宙線ミュオンの通過位置を計算する通過位置計算手段と、
    計算された前記通過位置を用いて前記宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出するミュオン軌跡導出手段と、を備えることを特徴とするミュオン軌跡検出器。
  2. 設定された少なくとも2つの閾値を用いて、前記ドリフトチューブから出力された前記電気信号をパルス信号に変換して出力する多閾値ディスクリミネータと、
    前記パルス信号が前記閾値のそれぞれを通過した時間に基づいて前記電気信号の立ち上がり時間を補正する補正手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のミュオン軌跡検出器。
  3. 前記多閾値ディスクリミネータは、出力が論理回路で1本の信号線に統合されて、一連の立ち上がり及び立ち下がり時間を順次読み取ることで、前記閾値それぞれを通過する時間が特定可能なパルス信号を出力することを特徴とする請求項2に記載のミュオン軌跡検出器。
  4. 前記ドリフトチューブ検出器は、前記配列の方向を交差させた前記ドリフトチューブを交互に積み重ねて多層に配置させ、
    互いに交差する前記ドリフトチューブの位置情報を用いて前記電気信号の伝搬時間の遅れを計算し、前記電気信号の立ち上がり時間を補正する伝搬遅延補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のミュオン軌跡検出器。
  5. 前記ドリフトチューブの内部に封入されるドリフトガスは、希ガスを主成分として、窒素、メタン、エタン、二酸化炭素及び四フッ化メタンのうち少なくとも2種類のガスを添加したリニアガスとすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のミュオン軌跡検出器。
  6. 宇宙線ミュオンの通過が検出された際に電気信号を出力するドリフトチューブを配列し、少なくとも3層に配置させたドリフトチューブ検出器を用いて、
    一定時間内に前記電気信号が出力された前記ドリフトチューブの中から一直線上に位置するものを選別するステップと、
    選別されたそれぞれの前記ドリフトチューブに対応する前記電気信号の立ち上がり時間に基づいて前記ドリフトチューブ内における前記宇宙線ミュオンの通過位置を計算するステップと、
    計算された前記通過位置を用いて前記宇宙線ミュオンの飛行軌跡を導出するステップと、を含むことを特徴とするミュオン軌跡検出方法。
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