JP2015070005A - 太陽電池用集電シート - Google Patents

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Abstract

【課題】バックコンタクト型の太陽電池素子に接合される太陽電池用集電シートであって、金属バリア層を有することにより優れた耐候性を有する太陽電池用集電シートについて、製造工程中におけるカール変形を抑制することを課題とする。
【解決手段】太陽電池モジュールにおける内部配線用としてバックコンタクト型の太陽電池素子の裏面側に配置される太陽電池用集電シートを、耐候性積層体21と、耐候性積層体21の表面に形成される配線部221と非配線部222とからなる回路22と、回路22上に形成される絶縁充填層23と、を備え、耐候性積層体21は、延伸樹脂からなり、その表面に回路22が形成されている基材層211、金属バリア層212、延伸樹脂からなる耐候層213、が順次積層されてなり、金属バリア層212を構成する金属の線膨張係数が25×E-6/℃未満である太陽電池用集電シート2とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、バックコンタクト型の太陽電池素子から電気を取り出す太陽電池用集電シートに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。一般に、太陽電池を構成する太陽電池モジュールは、受光面側から、透明前面基板、表面側封止材シート、太陽電池素子、裏面側封止材シート、及び裏面保護シートが順に積層された構成であり、太陽光が上記太陽電池素子に入射することにより発電する機能を有している。
太陽電池モジュールの内部で発電を行う太陽電池素子は、通常、太陽電池モジュールの内部に複数枚設けられ、これらが直並列接続されることにより必要な電圧及び電流を得られるように構成されている。複数の太陽電池素子を太陽電池モジュールの内部で配線するために、例えば、回路になる金属箔を基材である樹脂シートの表面に積層させた太陽電池用集電シートが使用されている(特許文献1参照)。
ところで、太陽電池素子は、太陽光を受光する受光面と、その裏側に位置する非受光面とを含む。そして、受光面における太陽光線の受光効率を高めるために、受光面には電極を配置せず、非受光面に異なる極性を有する複数の電極を配置したバックコンタクト型の太陽電池素子が知られている。
バックコンタクト形の太陽電池素子には種々の方式がある。受光面と非受光面とを貫通する複数のスルーホールを有する半導体基板を備え、非受光面に極性が異なる複数の電極が設けられたメタルラップスルー(MWT)方式、或いはエミッタラップスルー(EWT)方式の太陽電池素子がある他、スルーホールを有しない構造の太陽電池素子もある。
ここで、太陽電池モジュールには、長期間にわたる過酷な状況での使用に耐えうる高い耐候性が求められる。よって、太陽電池用モジュールの最外層下層側に配置されることとなる裏面保護シートと、上記の集電シートとを、モジュール化前に予め強固に一体化して、裏面保護層一体型の集電シートとすることにより、太陽電池モジュールの耐候性を高めて同時に生産性も向上させることができる。そのため、上記構成からなる裏面保護層一体型の集電シートの開発も進んでいる。
特開2007−081237号公報
しかしながら、上記の裏面保護層一体型の集電シートは、例えば作業工程において、ロール・トゥ・ロールの状態から枚葉状態となって、ロール状態におけるテンションから解放された場合に、金属箔からなる回路部分と樹脂シートからなる裏面保護層部分の収縮率の差異に起因して、銅箔面側の中央部が盛り上がる方向で凸状にカール変形し、集電シートに求められる平面性が損なわれてしまうことが問題となっていた。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、バックコンタクト型の太陽電池素子に接合される裏面保護層一体型の太陽電池用集電シートについて、上記に記載した製造工程中におけるカール変形を抑制することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、従来の裏面保護層一体型の太陽電池用集電シートにおける基材層と、いわゆる裏面保護層との間に、所定の線膨張係数を有する金属からなる金属バリア層を更に配置してなる耐候性積層体を形成し、この耐候性積層体の表面に集電用の回路を形成することにより、極めて耐候性に優れ、且つ、上記のカール変形を十分に抑制することのできる太陽電池用集電シートを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) 太陽電池モジュールにおける内部配線用としてバックコンタクト型の太陽電池素子の裏面側に配置される太陽電池用集電シートであって、耐候性積層体と、前記耐候性積層体の表面に形成される配線部と非配線部とからなる回路と、前記回路上に形成される絶縁充填層と、を備え、前記耐候性積層体は、延伸樹脂からなりその表面に前記回路が形成されている基材層と、金属バリア層と、延伸樹脂からなる耐候層とが順次積層されてなり、前記金属バリア層を構成する金属の線膨張係数が25×E−6/℃未満である太陽電池用集電シート。
(2) 前記耐候層を形成する延伸樹脂が耐加水分解性PETである(1)に記載の太陽電池用集電シート。
(3) 前記金属がアルミニウムである(1)又は(2)に記載の太陽電池用集電シート。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の太陽電池用集電シートが、バックコンタクト型の太陽電池素子の非受光面側に積層されてなる接合部材を備える太陽電池モジュールであって、前記太陽電池用集電シートが、前記太陽電池モジュールの非受光面側の最外層に積層されている太陽電池モジュール。
本発明によれば、バックコンタクト型の太陽電池素子に接合される太陽電池用集電シートであって、従来の裏面保護層一体型の太陽電池用集電シートと同等以上の優れた耐候性を備え、且つ、上述したカール変形を十分に抑制することのできる太陽電池用集電シートを提供することができる。
スルーホールを有するバックコンタクト型の太陽電池素子を模式的に表した斜視図である。 太陽電池素子と本発明の太陽電池用集電シートの接合部材を模式的に表した斜視図である。 図2の接合部材を太陽電池素子と太陽電池用集電シートに分離した状態における図2のX―Xに沿う断面図である。
以下、本発明の太陽電池用集電シートを好ましく用いることができるバックコンタクト型の太陽電池素子について簡単に説明し、次に、本発明の太陽電池用集電シートの詳細について説明する。
<バックコンタクト型の太陽電池素子>
まず、図1を参照しながら本発明の太陽電池用集電シートを好ましく用いることができる、スルーホールを有するバックコンタクト型の太陽電池素子1について説明する。図1は、太陽電池素子1を模式的に表した斜視図である。
太陽電池素子1は、上下に積層されるN極の受光面側素子11とP極の非受光面側素子12とからなり、受光面側素子11と非受光面側素子を貫通する複数のスルーホール13と、受光面側素子11からスルーホール13を経て非受光面側に形成される負電極である第1電極41と、非受光面側素子上に形成される正電極である第2電極42とからなる電極4を備える。
尚、本明細書においては、受光面側素子がN極であり、非受光面側素子がP極である太陽電池素子1、即ち、第1電極41が負電極であり第2電極42が正電極である太陽電池素子1を実施例として例示する。但し、太陽電池素子の構成はこれに限られるものではない。例えば、図1と異なり受光面側がP極である太陽電池素子の場合には、第1電極41と第2電極42の正負の極性が逆転する。本発明の太陽電池用集電シート2は、そのような構成の太陽電池素子にも用いることができる。
スルーホール13を有するバックコンタクト型の太陽電池素子の具体例としては、メタルラップスルー(MWT)方式、エミッタラップスルー(EWT)方式の太陽電池素子が挙げられる。MWT方式の太陽電池素子とは、太陽電池素子1の、スルーホール13内に銀ペースト14等の金属を充填し、金属を通して受光面で集めた電力を非受光面側の第1電極41(負電極)より取り出す構造の太陽電池素子を言う。EWT方式の太陽電池素子とは、太陽電池素子1のスルーホール13の内壁に拡散層を設け、拡散層を通して受光面で集めた電力を非受光面側の第1電極41(負電極)より取り出す構造の太陽電池素子を言う。
尚、太陽電池用集電シート2を用いることができる太陽電池素子は、必ずしも上記のようなスルーホール13を有する太陽電池素子には限られない。本発明の太陽電池用集電シート2は、非受光面に異なる極性を有する複数の電極を配置したバックコンタクト型の太陽電池素子であれば、スルーホール13を有さない構成の太陽電池素子に用いた場合であっても、上述の短絡を防止しつつ外部衝撃を緩和できる集電シートとして好ましく用いることができる。一例として、「interdigitated back−contact(IBC)方式」の太陽電池素子についても、本発明の太陽電池用集電シート2を好ましく用いることができる。ここで、IBC方式の太陽電池素子とは、太陽電池素子の裏面に、くし型形状のp型、n型の拡散層を形成し、そのp、n領域から、電気を取り出す構造の太陽電池素子を言う。
尚、太陽電池用集電シート2は、上記のバックコンタクト型の太陽電池素子のうちでも、特にメタルラップスルー(MWT)方式の太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールにおける集電シートとして好ましく用いることができるものである。以下、実施例においては、太陽電池用集電シート2をメタルラップスルー(MWT)方式の太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールに用いる場合を例として説明する。
<太陽電池用集電シート>
図2から図3を参照しながら、本発明の製造方法によって製造することができる太陽電池用集電シート2について説明する。図2は、スルーホール13を有するバックコンタクト型の太陽電池素子1と本発明の太陽電池用集電シート2の接合部材3を模式的に表した斜視図である。図3は図2の接合部材3を太陽電池素子と太陽電池用集電シートに分離した状態を示す図であり、図2におけるX―Xに沿う断面図である。
太陽電池用集電シート2は、耐候性積層体21と、回路22と、絶縁充填層23と、を備える。耐候性積層体21は、基材層211、金属バリア層212、耐候層213が、この順序で積層されてなる積層体である。基材層211側の表面には、金属からなる配線部221と、非配線部222からなる回路22が形成されている。そして、回路22を覆って絶縁充填層23が形成されている。又、絶縁充填層23の上部表面から、絶縁充填層23を通じて、回路22の上部表面まで貫通する導通凹部24が形成されている。
耐候性積層体21は、シート状に成型された樹脂及び、金属箔を積層してなる積層体である。ここで、シート状とはフィルム状を含む概念であり、本発明において両者に差はない。耐候性積層体21は、従来の太陽電池モジュールにおいて、いわゆる封止材シートが果たしていたクッション性能と、いわゆる裏面保護シートが果たしていたバリア性能との両性能を、太陽電池モジュールにおいて求められる高い水準で併せ備えるものである。
基材層211は、耐候性積層体21における太陽電池素子1との接合面側となる側の最外層に積層される層である。基材層211の材料樹脂としては、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の延伸樹脂を用いることができる。尚、樹脂のガラス転移温度(Tg)が110℃程度以下であることが好ましい。又、基材層211の厚さは25μm〜250μm程度であることが好ましい。基材層211を上記の延伸樹脂とすることによって、基材層の強度や寸法安定性を向上させることができる。
金属バリア層212は、耐候性積層体21において、上記の基材層211と、下記の耐候層213との間に積層される層である。金属バリア層212を形成する金属は、線膨張係数が25×E−6/℃未満であり、十分な水蒸気バリア性を備える金属であれば特に限定はされない。但し、本願発明の効果を発揮するための機能と、製造コストのバランスに秀でるアルミニウムを特に好ましく用いることができる。又、金属バリア層212の厚さは充分な水蒸気バリア性を備え得る範囲であれば、これも特に限定されないが、厚さ7μm〜20μm程度の厚さであることが好ましい。
本発明の太陽電池用集電シート2において、金属バリア層212は、水蒸気バリア層としての機能に加えて、カール変形を抑制する機能を発揮する。金属バリア層212を形成する金属の線形膨張係数を25×E−6/℃未満とすることにより、金属バリア層212の上下両面に密着積層されているその他の樹脂基材の熱収縮を、金属バリア層212が機械的に抑制することができるからである。これにより、太陽電池用集電シート2の層間の熱収縮率の差異に起因して起こるカール変形を防止することができる。
ここで、耐候性積層体21においては、材料総コストを抑えるために、一般的には基材層211を耐候層213よりも相対的に厚くする。よって、上記の太陽電池用集電シート2におけるカール変形の抑制効果は、相対的により厚く、故に、相対的により大きく収縮する基材層211を、その直下に積層される線膨張係数の小さい金属バリア層212で物理的に支持することによる効果である部分が大きいものと考えられる。
耐候層213は、耐候性積層体21における太陽電池素子1との接合面側と反対側の最外層側に積層される層である。耐候層213は耐候性、耐熱性、耐光性等に優れたものであることが求められる。耐候層213の厚さは、充分な耐候性や耐光性を備え得る範囲であれば、特に限定されないが、一例として、10〜400μmが挙げられる。
耐候層213の材料樹脂としては、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の延伸樹脂を用いることができる。そして、より好ましくは、耐加水分解性PETを用いることができる。尚、樹脂のガラス転移温度(Tg)は、110℃程度以下であることが好ましい。耐候層213を上記の延伸樹脂とすることによって、基材層の強度や寸法安定性を向上させることができる。
以上の基材層211、金属バリア層212、耐候層213を積層してなる耐候性積層体21の厚さは、太陽電池用集電シート2に要求される強度や薄さ等に応じて適宜設定すればよい。耐候性積層体21の厚さは特に限定されないが、一例として200μm〜400μmが挙げられる。200μm未満であると、充分に衝撃を緩和することができず、又、絶縁性を高める効果も不十分となるので好ましくなく、400μmを超えてもそれ以上の効果が得られず、むしろ導通凹部24のパターン形成が困難となり、又、不経済であるので好ましくない。
回路22は、所望の配線形状となるように太陽電池用集電シート2の表面に形成された電気配線である。回路22の配線部221は、例えば導電性を備える金属からなる層である。配線部221を構成するための導電性を備える金属としては、銅、アルミニウム等が例示されるが、より導電率が高い銅箔を特に好ましく用いることができる。回路22を耐候性積層体21の表面に形成するためには、耐候性積層体21の表面に銅箔等の金属箔を接合させ、その後、エッチング処理等によりその金属箔をパターニングする方法が例示される。回路22の厚さは、太陽電池用集電シート2に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。回路22の厚さは、特に限定されないが、一例として10〜50μmが挙げられる。
図3に示すように、絶縁充填層23は、回路22の配線部221及び非配線部222のうち導通凹部24を除いた部分の上面に形成される。一般に太陽電池用集電シート2においては、絶縁充填層23に、超絶縁計(日置電機株式会社製:型番SM−8215)を用いて、JIS C6481で測定した体積抵抗値が10Ω以上、好ましくは1011Ω以上であることが求められる。
絶縁充填層23を形成するための充填剤としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の絶縁性樹脂を用いることができる。中でも、アクリル系樹脂等をベース樹脂とする紫外線硬化性樹脂を、特に好ましく用いることができる。絶縁充填層23の厚さは5μm以上25μm以下が好ましい。必要な絶縁性を得る観点から5μm以上であることが必要であり、一方、25μmを超えてもそれ以上の絶縁効果が得られず、むしろ導通凹部24のパターン形成が困難となるため好ましくない。
図3に示すように、導通凹部24は、太陽電池素子1と太陽電池用集電シート2の接合時において、太陽電池素子1の第1電極41の直下に形成される第1導通凹部241と、太陽電池素子1の第2電極42の直下に形成される第2導通凹部242とからなる。第1導通凹部241と第2導通凹部242の空間部分には、銀粒子とエポキシ樹脂とを混合した導電性材料が充填されている。
従来公知の一般的な太陽電池終電シートにおいては、この絶縁充填層23上には、更にエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、アイオノマー、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレン等のオレフィン系封止材層が積層されていることが一般的である。しかし、本発明の太陽電池用集電シート2においては、このように別途封止材層を設ける必要はない。上述の通り、耐候性積層体21が、十分な衝撃緩和性を備えるためである。
<太陽電池用集電シートの製造方法>
本発明に係る太陽電池用集電シートは、耐候性積層体形成工程と、回路形成工程と、絶縁層形成工程とを、必須の工程とする製造方法である。これらの工程を、それぞれ以下に示す通りに行うことにより、極めて平面性に優れた裏面保護層一体型の太陽電池用集電シートを製造することができる。
[耐候性積層体形成工程]
まず、耐候性積層体21を形成するために、基材層211、金属バリア層212、耐候層213となる樹脂シート及び金属箔を、ドライラミネート法等によって積層し一体化する。
[回路形成工程]
次に、耐候性積層体21の基材層211の表面側に銅等の金属からなる導電層を形成する。導電層を形成する方法としては、接着剤によって基材層211の表面に接着する方法、基材層211の表面に銅箔を蒸着させる方法等が例示されるが、コストの面からは、銅箔を接着剤によって基材層211の表面に接着する方法が有利である。中でも、ウレタン系、ポリカーボネート系、エポキシ系等の接着剤を使用したドライラミネート法によって銅箔を基材層211の表面に接着する方法が好ましい。
次に、所望の回路22の形状にパターニングされたエッチングマスク(図示せず)を上記の積層シートの表面に作製した後でエッチング処理を行うことにより、エッチングマスクに覆われていない箇所における導電層を除去する。上記のエッチングマスクを形成する方法は特に限定されず、例えば、フォトレジスト又はドライフィルムをフォトマスクを通して感光させた後で現像することにより積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよいし、インクジェットプリンター等の印刷技術により積層シートの表面にエッチングマスクを形成してもよい。エッチングマスクは、後に説明する剥離工程において、アルカリ性の剥離液で剥離できることが必要である。このような観点からは、フォトレジスト又はドライフィルムを使用してエッチングマスクを作製することが好ましい。
次に、エッチング処理を行う。この処理は、エッチングマスクに覆われていない箇所における導電層を浸漬液により除去する処理である。この処理を経ることにより、導電層のうち、配線部221となる箇所以外の部分が除去されるので、耐候性積層体21の表面には、所望とする配線部221の形状に導電層が残ることになる。
次に、アルカリ性の剥離液を使用して、エッチングマスクを除去する剥離処理を行う。この処理により、エッチングマスクが配線部221の表面から除去される。上記のアルカリ性の剥離液としては、例えば、所定濃度の苛性ソーダの水溶液が挙げられる。
[絶縁充填層形成工程]
絶縁充填層形成工程は、例えば、紫外線硬化性の絶縁性樹脂を回路22の配線部221及び非配線部222のうち導通凹部24を除いた部分を覆って塗布し、硬化させることによって行う。
<太陽電池モジュールの製造方法>
次に本発明の一実施形態である太陽電池用集電シート2と太陽電池素子1を接合した接合部材3とを備える太陽電池モジュールの製造方法について説明する。太陽電池モジュールは、太陽電池用集電シート2に、太陽電池素子1、表面側封止材シート、透明前面基板を順次積層し一体化することにより、製造することができる。これらの一般的な層構成に加えて、更に、意匠性、及び発電効率を向上させるための機能を備える他の層を積層したものであってもよい。
太陽電池用集電シート2、太陽電池素子1及び他の部材の一体化の工程の前に、まず太陽電池用集電シート2の導通凹部24に導電性材料を充填する。この導電性材料は、例えば銀とエポキシを混合した導電性ペーストが例示できる。これにより、導通凹部24は、配線部221が底面で露出するように形成されているため、導電性材料と配線部221とが導通する。より具体的には3において、配線部221とP極に接続される第1導通凹部241と、配線部221とN極に接続される第2導通凹部242とが、それぞれ絶縁充填層23によって別個に導通される。
一方の太陽電池素子1側は、図3に示すMWT方式の太陽電池素子か或いは、EWT方式の太陽電池素子等のバックコンタクト型の太陽電池素子が用いられる。MWT方式の太陽電池素子の場合はスルーホール13には、銀ペーストが充填されている。
次に太陽電池用集電シート2、太陽電池素子1、及び、図示しない透明前面基板等の他の部材を積層して一体化する。この一体化の方法としては真空熱ラミネート加工により一体化する方法が挙げられる。上記方法を用いた際のラミネート温度は、130℃〜190℃の範囲内とすることが好ましい。又、ラミネート時間は、5〜60分の範囲内が好ましく、特に8〜40分の範囲内が好ましい。
この一体化の過程において、太陽電池用集電シート2の耐候性積層体21は、太陽電池モジュールとして他の部材と強固に一体化されているため、各材料樹脂のTg以上で加熱しても熱による収縮、変形の問題が生じない。
以上、実施形態を示して本発明を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において、適宜変更を加えて実施することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例、比較例>
(実施例)
まず初めに、以下に示す方法で、実施例の太陽電池用集電シート材料を作製するために、以下の工程をロール・トゥ・ロールで行った。耐候性積層体の構成は、基材層に厚さ250μmのPETフィルム(PET/メリネックスS、帝人デュポン株式会社製)を用い、金属バリア層として厚さ20μmのアルミニウム箔を用い、耐候層として、厚さ50μmの耐加水分解性PET(HR−PET/VW、帝人デュポンフィルム株式会社製)をそれぞれ用いた。そしてそれらをドライラミネート法によって一体化して形成した耐候性積層体の基材層の表面にやはりドライラミネート法によって厚さ35μmの銅箔を接着してなる接合体を形成した。
尚、上記のアルミニウム箔の線膨張係数を熱機械分析(TMA)で測定したところ、同アルミニウム箔の線膨張係数は、23.9×E−6/℃であった。
上記の接合体を1000mm×1000mmの枚葉状態に裁断後、上記銅箔面上に、スクリーン印刷により、絶縁充填材層を形成するための絶縁性樹脂として、紫外線硬化型絶縁性インキ(硬化に必要な紫外線の積算光量が、1000mJ/cmのタイプ)を膜厚15μmとなるように塗布し、製造例1の太陽電池用集電シート材料を形成した。
(比較例)
アルミニウム箔によって構成する金属バリア層に替えて、基材層と耐候層との間に無機バリア層として、シリカ蒸着フィルムを積層したことの他は、実施例と同様の材料、製造条件で比較例の太陽電池用集電シート材料を作成した。
[カール抑制効果の測定と評価]
実施例、比較例の各太陽電池用集電シートについて、以下の方法で、カール変形の発生の程度を測定し、それぞれの製造方法におけるカール発生の抑止効果について評価した。
(カール抑制効果の測定方法)
実施例、比較例の各太陽電池用集電シートを水平面に静置した状態で、太陽電池用集電シートの各側辺の当該水平面からの乖離距離の平均値を測定した。又、その他、各樹脂シートへのダメージの有無を目視により観察した。
上記測定結果につき、以下の評価基準で評価した。
(カール抑制防止効果の評価基準)
A:上記平均値が0mmを超えて、5mm以下であるものを、極めて好ましいものとして評価した。
B:上記平均値が5mmを超えて、15mm以下であるものを、好ましいものとして評価した。
C:上記平均値が15mmを超えて、25mm以下のものを、好ましくないものとして評価した。
D:上記平均値が40mm超えるものを、極めて好ましくないものとして評価した。
実施例の太陽電池用集電シートにおいては、上記測定結果は、2mmであり、上記評価結果は「A」であった。比較例については、上記測定結果は、23mmであり、上記評価結果は「C」であった。
[水蒸気バリア性の測定と評価]
実施例の太陽電池用集電シートについて、以下の方法で、水蒸気バリア性を測定し、本発明の太陽電池用集電シートの水蒸気バリア性の効果について検証した。
(水蒸気バリア性の測定方法)
実施例の集電シートにから金属回路層を除いた耐候性積層体を試料として、JIS K 7129(プラスチック−フィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法))に基づき、「株式会社日立ハイテクノロジーズ製 MOCON水蒸気透過率測定装置PERMATRAN−W 3/33」を使用して水蒸気バリア性の測定を行った。
(水蒸気バリア性の評価)
アルミ性のバリア層を備え従来品中最も高い水蒸気バリア性を有するタイプの裏面保護シート(大日本印刷(株)社製)の水蒸気バリア性が、概ね0.01g/m・day程度であるのに対して、本発明の太陽電池用集電シートは、少なくとも、それと同等以上の水蒸気バリア性を備えるものとなることが確認された。
上記評価結果から分る通り、本発明の太陽電池用集電シートは、従来公知の一般的太陽電池用集電シートと同等以上の耐候性を備えるものでありながら、カール発生を効果的に抑止できる太陽電池用集電シートであることが分る。
1 太陽電池素子
13 スルーホール
2 太陽電池用集電シート
21 耐候性積層体
211 基材層
212 金属バリア層
213 耐候層
22 回路
23 絶縁充填層
24 導通凹部
3 接合部材
4 電極

Claims (4)

  1. 太陽電池モジュールにおける内部配線用としてバックコンタクト型の太陽電池素子の裏面側に配置される太陽電池用集電シートであって、
    耐候性積層体と、
    前記耐候性積層体の表面に形成される配線部と非配線部とからなる回路と、
    前記回路上に形成される絶縁充填層と、を備え、
    前記耐候性積層体は、延伸樹脂からなりその表面に前記回路が形成されている基材層、金属バリア層、延伸樹脂からなる耐候層、が順次積層されてなり、
    前記金属バリア層を構成する金属の線膨張係数が25×E-6/℃未満である太陽電池用集電シート。
  2. 前記耐候層を形成する延伸樹脂が耐加水分解性PETである請求項1に記載の太陽電池用集電シート。
  3. 前記金属がアルミニウムである請求項1又は2に記載の太陽電池用集電シート。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池用集電シートが、バックコンタクト型の太陽電池素子の非受光面側に積層されてなる接合部材を備える太陽電池モジュールであって、
    前記太陽電池用集電シートが、前記太陽電池モジュールの非受光面側の最外層に積層されている太陽電池モジュール。
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