以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。説明の便宜上、各実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。なお、図面における長さ、大きさ、および幅などの寸法関係ならびに形状は、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の寸法および形状を表してはいない。
なお、後述する各実施形態では、通信ネットワークを介したメッセージの投稿および閲覧を可能にするサービスとして、SNSを例に挙げて説明する。しかしながら、通信ネットワークを介したメッセージの投稿および閲覧が可能であれば、上記サービスはSNSに限定されるものではない。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態において、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(返答メッセージ投稿システムの概要)
まず、本発明の一実施形態に係る返答メッセージ投稿システムの概要を図2に基づいて説明する。図2は、返答メッセージ投稿システム100の概要を示す図である。
図2に示すように、本発明の実施形態における返答メッセージ投稿システム100は、少なくとも、サーバ1(自動投稿装置)、SNSサーバ10、および掃除ロボット20を含む。また、SNSサーバ10が提供するSNSには、各ユーザの所持する携帯端末30a、30b、および30cにてアクセスし、書き込み(メッセージの投稿)、閲覧などを行うことができる。なお、以降、携帯端末30a、30b、および30cを総称して、「携帯端末30」と記載することもある。また、掃除ロボット20とは、家庭内機器が無線通信可能に接続されている。なお、同図では家庭内機器として、空調装置41、照明装置42、空気清浄機43を示しているが、家庭内機器の種類および数は特に限定されない。
また、図2の例では、サーバ1および家庭内機器と通信可能に接続される機器として、掃除ロボット20を例に挙げて説明しているが、上記機器は掃除ロボットに限定されるものではない。すなわち、サーバおよび家庭内機器と通信する機能を有する機器(家電)であれば、どのようなものであってもよい。
サーバ1は、掃除ロボット20のユーザのユーザ情報と、SNSサーバ10が提供するSNSにおいて当該ユーザを一意に識別する情報(ユーザID)とを対応付けて記憶している。具体的には、上記ユーザ情報は、サーバ1に登録されたグループを構成するユーザのユーザ情報であり、例えば、掃除ロボット20を所持する家族のメンバーの情報が登録される。なお、上記ユーザ情報は、ユーザを一意に識別することができる情報であればよい。また、本実施形態では、SNSにおいてユーザを一意に識別する情報をユーザIDとして説明するが、当該情報はユーザを一意に識別し、かつ、サーバ1がSNSサーバ10から取得可能な情報であればよく、ユーザIDに限定されるものではない。
サーバ1は、ユーザIDに基づいて、SNSにおいて当該ユーザ(例えばお父さん)が投稿したメッセージを特定する。そして、登録されている他のユーザ(例えばお母さんや子供など)から、当該メッセージに対する返答を示す返答メッセージが、メッセージを特定してから所定の時間投稿されなかった場合、サーバ1は、掃除ロボット20を擬人化したキャラクタとして、メッセージを投稿したユーザに対して返答メッセージを投稿する。これにより、メッセージを投稿したユーザが、投稿したメッセージに対する返答がないことで気を悪くする、といった状況を防ぐことができる。
SNSサーバ10は、携帯端末30に対するSNSのコンテンツの提供、および、メッセージの投稿の管理等の、SNSに関する処理全般を行う。なお、上記SNSの形態は特に限定されるものではない。例えば、特定のユーザと1対1でメッセージのやり取りをするものであってもよいし、特定のメンバーのみが登録されたグループ(例えば「家族」)内でメッセージのやり取りをするものであってもよいし、不特定多数のユーザが、あるユーザが投稿したメッセージを閲覧できるものであってもよい。
掃除ロボット20は、自動で床の掃除を行う自走式の掃除機である。また、掃除ロボット20は、掃除のための機能の他にも、動作ログの記憶機能、充電残量の検出および出力機能、画像撮影機能、音声認識機能、音声出力機能などを備えていてもよい。また、上述したように、掃除ロボット20は、家庭内機器と無線通信可能に接続されており、家庭内機器の情報(例えば、空調装置41が動作しているか、動作している場合設定温度は何度であるか、など)を取得することができる。なお、掃除ロボット20は、家庭内機器に制御信号を送信して、家庭内機器を操作する機能を有していてもよい。さらに、掃除ロボット20は、温度を検知する温度センサ、周囲の明るさを検知する照度センサなどの各種センサを備えていてもよい。
また、掃除ロボット20は、サーバ1と無線通信可能に接続されている。これにより、掃除ロボット20は、サーバ1に対して、掃除ロボット20自体の情報(現在の状態、例えば、掃除中であるのか、待機中であるのかを示す情報など)である機器内部情報、並びに、各種センサで取得した周囲の環境の情報(温度、明るさなど)および上記家庭内機器の情報(家庭内機器の現在の状態を示す情報)等の周辺状態を示す情報である機器外部情報を、サーバ1に送信することができる。
携帯端末30は、SNSの閲覧、および、SNSへのメッセージの投稿を行うための装置である。図2では、携帯端末30がスマートフォンである例を示しているが、SNSの閲覧、および、SNSへのメッセージの投稿を行うことができるものであれば、スマートフォンに限られるものではない。
空調装置41は、冷暖房などの空調を行う装置であり、いわゆるエアコンである。
照明装置42は、LEDなどの光源を備えた照明装置である。
空気清浄機43は、微粒子や臭気の除去などの空調を行う装置である。
(SNSの表示画面例)
次に、図3を参照して、携帯端末30およびサーバ1によるSNSへのメッセージの投稿について説明する。図3は、SNSのコンテンツを携帯端末30で表示した際の画面例を示す図である。なお、図3では、投稿されるメッセージがテキストデータである例について説明するが、投稿されるメッセージはこの例に限定されるものではない。
図3の(a)では、SNSに投稿されたメッセージ301が表示されている。また、メッセージ301には、そのメッセージの投稿者を示すアイコンが表示されている。すなわち、メッセージ301の投稿者は父(お父さん)である。
ここで、メッセージ301が投稿されたことをサーバ1が特定してから所定の時間が経過するまでに、メッセージ301に対する返答を示す返答メッセージ(図3の例では、返答を示すテキストデータ)が投稿されていない場合、サーバ1は、掃除ロボット20の代理としてメッセージ301に対する返答メッセージを投稿する。図3の(b)では、メッセージ301に対する返答メッセージ302が投稿されている。これにより、メッセージを投稿したユーザが、投稿したメッセージに対する返答がないことで気を悪くする、といった状況を防ぐことができる。
なお、サーバ1が投稿する返答メッセージは、返答メッセージ302のような例に限定されるものではない。例えば、図3の(c)に示すように、返答メッセージは、家庭内機器の状態に関連する内容を含む、返答メッセージ303であってもよい。その他にも、掃除ロボット20の状態や、掃除ロボット20の周囲の環境に関連する内容を含むものであってもよい。なお、家庭内機器の状態などの情報は、上述したように、掃除ロボット20からサーバ1に送信される情報(機器内部情報および機器外部情報)である。
また、図3の(c)に示すような返答メッセージ303に対して、例えば、ユーザがエアコンを動作させる指示を含む返答メッセージを投稿した場合、掃除ロボット20がエアコン(空調装置41)を動作させてもよい。この場合、サーバ1から掃除ロボット20に対して、空調装置41を動作させるための指示が送信され、当該指示を受信した掃除ロボット20は、空調装置41を動作させる。
(サーバ1の構成)
次に、図1を参照して、サーバ1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るサーバ1の要部構成を示すブロック図である。なお、以降、最初にメッセージを投稿したユーザをユーザA、その他のユーザ(例えば、返答メッセージを投稿したユーザ)をユーザBと呼称し、区別する場合がある。
図1に示すように、サーバ1は少なくとも、通信部11、制御部12、タイマ13、および記憶部14を含んでいる。
通信部11は、サーバ1が外部と通信するための通信デバイスである。具体的には、後述する投稿特定部21、機器情報取得部23、返答生成部25が、SNSサーバ10および掃除ロボット20と各種情報を送受信するために用いられる。
制御部12は、サーバ1が備える各部を統括制御するものである。制御部12は少なくとも、投稿特定部21(投稿特定手段)、返答判定部22(返答判定手段)、機器情報取得部23(機器情報取得手段)、返答生成決定部24(返答生成決定手段)、返答生成部25(返答生成手段)を備えている。
投稿特定部21は、通信部11を介して、ユーザの投稿したメッセージを特定するものである。具体的には、投稿特定部21は、掃除ロボット20のユーザAによるメッセージの投稿、すなわち、SNSにおいて当該ユーザ(ユーザA)を一意に識別するための情報(ユーザID)と対応付けられている投稿を特定する。さらに具体的には、投稿特定部21は、記憶部14に予め記憶されている掃除ロボット20のユーザを一意に識別するための情報(不図示)と対応付けられている上記ユーザIDを用いて、SNS上でのメッセージの投稿から、掃除ロボット20のユーザによるメッセージの投稿を特定する。
投稿特定部21は、掃除ロボット20のユーザAによるメッセージの投稿を特定すると、返答判定部22に対して、ユーザAによるメッセージの投稿を特定したことを示すメッセージ特定情報を供給する。また、投稿特定部21は、当該メッセージを示す情報であるメッセージ情報(メッセージに付随する情報)を返答生成決定部24に供給する。ここで、メッセージ情報とは、投稿されたメッセージの投稿時刻、場所、投稿したユーザ、メッセージの種類、メッセージの内容などを含む情報である。
また、投稿特定部21は、返答判定部22から所定の時間が経過したことを示す情報を供給されていない場合、特定したメッセージ、すなわち、ユーザAによって投稿されたメッセージに対して、返答メッセージが投稿されたことを特定する。そして、投稿特定部21は、返答判定部22に返答メッセージの投稿を特定したことを示す返答メッセージ特定情報を供給する。
なお、上記ユーザ情報と上記SNSにおけるユーザIDとの対応付けは、投稿特定部21が保持していてもよいし、後述する記憶部14に記憶されていてもよい。後者の場合、投稿特定部21は、記憶部14からユーザIDを読み出して使用することで、SNSにおいて、掃除ロボット20のユーザ(ユーザA)のメッセージの投稿を特定する。
返答判定部22は、掃除ロボット20のユーザAによって投稿されたメッセージに対する返答を示す返答メッセージが、所定の時間内に投稿されたか否かを判定するものである。具体的には、返答判定部22は、投稿特定部21からメッセージ特定情報を供給されると、タイマ13を用いた時間の計測を開始し、時間の経過を監視する。そして、返答判定部22は、タイマ13が所定の時間を計測した時点で、他のユーザ(ユーザB)から上記メッセージに対する返答メッセージの投稿がなかった場合、すなわち、投稿特定部21から返答メッセージ特定情報を供給されなかった場合、その旨を示す情報を返答生成決定部24に供給する。また、投稿特定部21に、所定の時間を計測したことを示す情報を供給する。一方、所定の時間を超えるまでに、上記他のユーザ(ユーザB)から返答メッセージの投稿があった場合、すなわち、投稿特定部21から返答メッセージ特定情報を供給された場合、返答判定部22はタイマ13による時間の計測を中止し、処理を終了する。
上記所定の時間は、サーバ1にて決定してもよいし、ユーザが自由に設定できるものであってもよいし、サーバ1にて設定された複数の時間の候補から、ユーザが選択できるものであってもよい。なお、上記所定の時間を示す時間情報は、返答判定部22が保持していてもよいし、後述する記憶部14に記憶されていてもよい。後者の場合、返答判定部22は、上記メッセージ特定情報を供給された時点で、上記時間情報を読み出せばよい。
機器情報取得部23は、通信部11を介して、掃除ロボット20から送信された情報を取得するものである。具体的には、機器情報取得部23は、掃除ロボット20から送信された、掃除ロボット20自体の情報(現在の状態など)である機器内部情報、並びに、各種センサで取得した周囲の環境の情報(温度、明るさなど)および上記家庭内機器の情報である機器外部情報などを、通信部11を介して取得する。そして、機器情報取得部23は、取得した情報を返答生成決定部24および返答生成部25に供給する。
返答生成決定部24は、上記返答メッセージを生成する条件を満たしているか否かを判定し、返答メッセージを生成するか否かを決定するものである。具体的には、返答生成決定部24は、返答判定部22から、「所定時間内に他のユーザからの返答メッセージが投稿されなかった」旨を示す情報を供給されると、投稿特定部21から供給されたメッセージ情報(返答生成要否情報)、および、機器情報取得部23から供給された機器内部情報(返答生成要否情報)および機器外部情報(返答生成要否情報)に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定する。さらに具体的には、返答生成決定部24は、後述する記憶部14に記憶された条件設定31を参照して、上記メッセージ情報、上記機器内部情報、または上記機器外部情報と対応付けられた、返答メッセージを生成するか否かの情報を読み出す。その結果、「返答メッセージを生成する」ことを決定した場合、返答生成決定部24は、返答メッセージの生成を返答生成部25に指示する。一方、「返答メッセージを生成しない」ことを決定した場合、返答生成決定部24は、処理を終了する。なお、条件設定31の具体例については後述する。
なお、返答判定部22が所定の時間を計測するまでに他のユーザから返答メッセージの投稿がなかったとき、常に返答メッセージを生成する構成の場合は、返答生成決定部24を備えない構成であってもよい。返答生成決定部24を備えない構成の場合、返答判定部22は、他のユーザ(ユーザB)から所定時間内の返答メッセージの投稿が無かったとき、返答メッセージの生成を返答生成部25に指示する。
返答生成部25は、返答メッセージを生成し、SNSに投稿するものである。具体的には、返答生成部25は、返答生成決定部24から返答メッセージの生成を指示されると、後述する記憶部14に記憶されている返答文情報32を読み出し、返答メッセージ(例えばテキストデータ)を生成する。そして、返答生成部25は、生成した返答メッセージを、通信部11を介してSNSサーバ10に送信する。
また、返答生成部25が読み出す情報は、テキストデータに限定されない。例えば、画像、動画、音声などであってもよい。さらに、返答生成部25は、投稿特定部21から供給されたメッセージ情報を解析(例えば、テキストデータを解析)し、メッセージに適した(例えば、テキストデータの内容に応じた)返答文情報32を読み出してもよい。さらに、ユーザが投稿したメッセージが画像(写真)や動画である場合は、当該画像や写真のメタ情報(作成者、作成場所など)からキーワードを抽出することで、当該メッセージに適した返答文情報32を読み出してもよい。また、ユーザが投稿したメッセージが音声である場合は、音声認識を行いテキストデータに変換した後に、当該テキストデータを解析することで、当該メッセージに適した返答文情報32を読み出してもよい。
なお、返答生成部25は、読み出した返答文情報32をそのまま返答メッセージとしてSNSサーバ10に送信するのではなく、読み出した返答文情報32から返答メッセージを作成して、SNSサーバ10に送信してもよい。
タイマ13は、時間の経過を計測するためのデバイスである。タイマ13は、返答判定部22からの指示に基づいて、時間経過の計測を開始、または中止する。なお、タイマ13は、所定の時間を計測した時点で時間経過の計測を自動的に中止するものであってもよい。
記憶部14は、サーバ1内で使用する各種情報を記憶する記憶装置であり、少なくとも条件設定31、返答文情報32を記憶している。
条件設定31は、上述したメッセージ情報、機器内部情報、および機器外部情報と、返答文メッセージを作成するか否かを示す情報とを対応付けたものであり、例えば、テーブル形式のデータ構造で実現される。なお、記憶部14は、条件設定31として単一のデータを記憶してもよいし、複数のデータを記憶してもよい。また、条件設定31の具体例については後述する。
返答文情報32は、返答生成部25が生成する返答メッセージに使用されるものであり、例えばテキストデータである。テキストデータの一例としては、図3の(b)に示す、「わかった。待ってるよ!」という内容のテキストデータが挙げられる。
なお、記憶部14には、複数の返答文情報32が記憶されていてもよい。そして、返答生成部25は、上記複数の返答文情報32から、投稿特定部21から供給されたメッセージ情報、並びに、機器情報取得部23から供給された機器内部情報および機器外部情報のうち少なくとも1つに基づいて、複数の返答文情報32から適切なものを選択し、読み出してもよい。例えば、機器情報取得部23から、空調装置41か動作していないことを示す情報が供給された場合、空調装置41を起動するか否かをユーザに質問する返答文情報32を選択し、読み出してもよい。この場合、SNSに投稿される返答メッセージは、例えば、図3の(c)のような返答メッセージとなる。また、返答文情報32は、テキストデータに限定されるものではない。つまり、返答文情報32はテキストデータ以外の情報、例えば、画像、動画、音声などであってもよい。
(条件設定31の具体例)
次に、図4および図5を参照して、条件設定31の具体例について説明する。図4および図5は、記憶部14に記憶される条件設定31のデータ構造および具体例を示す図である。なお、図4および図5に示すデータ構造は一例であって、データ構造がテーブル形式に限定されるものではない。
図4の(a)は、メッセージの投稿時間に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。「投稿時間」のカラムには、ユーザによって投稿されたメッセージの投稿時間(時間範囲)を示す情報が格納される。また、「返答行う(○)/行わない(×)」のカラムには、返答メッセージを生成するか否かを示す情報が格納される。図4および図5の例では、「○」の印にて返答メッセージを生成することを示し、「×」の印にて返答メッセージを生成しないことを示す。すなわち、図4の(a)の場合、例えば、午前7時から午後6時の間に投稿されたメッセージについては、所定時間以内に他のユーザから返答メッセージの投稿がなかった場合、返答生成決定部24は返答生成部25に返答メッセージを生成させる。一方、午後6時から午後7時の間に投稿されたメッセージについては、所定時間以内に他のユーザから返答メッセージの投稿がなかったとしても、返答生成決定部24は、返答生成部25に対して返答メッセージを生成することを指示せず、処理を終了する。
図4の(b)は、メッセージの投稿が行われた場所に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。「投稿場所」のカラムには、メッセージが投稿されたときのユーザの場所を示す情報が格納される。なお、図4の(b)には、「自宅」、「会社」などの文字列が記載されているが、実際は、文字列が示す場所をGPS(不図示)で測定した位置情報が格納されてもよい。また、例えば、「自宅」、「会社」などの投稿が行われる頻度が高いと考えられる場所については、ユーザが予め位置情報を格納しておく構成であってもよい。つまり、返答生成決定部24は、メッセージ情報から位置情報を抽出し、図4の(b)に示す条件設定31を参照することで、返答メッセージを生成するか否かを決定する。
図4の(c)は、メッセージの投稿を行ったユーザに基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。「SNSメンバー」のカラムには、メッセージを投稿したユーザを示す情報が格納される。なお、図4の(c)には、「父」、「母」などの文字列が記載されているが、実際は、文字列が示すユーザの、SNSにおけるユーザIDが格納されてもよい。つまり、返答生成決定部24は、メッセージ情報からユーザIDを抽出し、図4の(c)に示す条件設定31を参照することで、返答メッセージを生成するか否かを決定する。
図4の(d)は、投稿されたメッセージの種類に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。「メッセージタイプ」のカラムには、返答メッセージの種類を示す情報が格納される。なお、図4の(d)には、「テキスト、写真、シール」などの文字列が記載されているが、実際は、各メッセージに固有の拡張子の情報が格納されてもよい。つまり、返答生成決定部24は、メッセージ情報から当該メッセージの拡張子の情報を抽出し、図4の(d)に示す条件設定31を参照することで、返答メッセージを生成するか否かを決定する。
図4の(e)は、投稿されたメッセージに対して、既読のフラグが付されたか否かに基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。SNSによっては、当該メッセージを他のユーザが確認した時点で、当該メッセージに対して他のユーザが確認した旨を示す情報(既読フラグ)が付されることがある。この場合、当該SNSのコンテンツを携帯端末300で閲覧していれば、他のユーザが当該メッセージを確認したか否かが、メッセージを投稿したユーザにも分かるようになっていることが多い(例えば、当該メッセージに「既読」の文字が付される)。よって、既読となったメッセージについては、他のユーザが確認済みのため、サーバ1が返答メッセージを生成する必要はないと考えられる。
「既読判定」のカラムには、当該メッセージが既読か否か、すなわち他のユーザが当該メッセージを確認したか否かを示す情報が格納される。例えば、投稿特定部21は、SNSにおいて、ユーザが投稿したメッセージが「既読」となった場合に、その旨を示す情報を、追加のメッセージ情報として返答生成決定部24に供給する。返答生成決定部24は、供給された情報に基づいて、図4の(e)に示す条件設定31を参照することで、返答メッセージを生成するか否かを決定する。
図4の(f)は、掃除ロボット20の状態に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。「家電の内部状態」のカラムには、掃除ロボット20の状態を示す情報が格納されている。このテーブルを参照するための情報は、掃除ロボット20からサーバ1に送信される情報であり、機器情報取得部23から、返答生成決定部24に供給される。返答生成決定部24は、機器情報取得部23から供給された情報に基づいて、図4の(f)に示す条件設定31を参照することで、返答メッセージを生成するか否かを決定する。
図4の(g)は、掃除ロボット20の周囲の環境の情報、または、家庭内機器の情報に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するためのテーブルである。「家電の外部状態」のカラムには、掃除ロボット20の周囲の環境を示す情報、また、図示していないが、家庭内機器の状態を示す情報(動作の有無、設定など)が格納されている。このテーブルを参照するための情報は、掃除ロボット20からサーバ1に送信される情報であり、機器情報取得部23から、返答生成決定部24に供給される。返答生成決定部24は、機器情報取得部23から供給された情報に基づいて、図4の(g)に示す条件設定31を参照することで、返答メッセージを生成するか否かを決定する。
なお、記憶部14は、図4の(a)〜(g)に示す条件設定31のうち、必要な条件設定31を記憶しておけばよい。すなわち、記憶部14は、図4の(a)〜(g)に示すすべての条件設定31を記憶している必要はない。なお、複数の条件設定31が記憶されている場合は、記憶されているすべての条件設定31において「返答メッセージを生成する」ことを決定した場合に、返答生成決定部24が返答生成部25に、返答メッセージを生成することを指示してもよい。また、条件設定31は、図4の(a)〜(g)の例に限定されるものではない。
さらに、条件設定31は、ユーザが新たに作成することができてもよいし、既存の条件設定31をユーザが修正することができてもよい。また、サーバ1(返答生成決定部24)が定期的(例えば一日ごと)に条件設定31を修正してもよい。この場合、例えばサーバ1は修正用の設定(不図示)を記憶部14に記憶しておき、当該設定に基づいて条件設定31を修正してもよい。
また、記憶部14に記憶されている条件設定31は、図5に示すような、複数の条件を組み合わせたものであってもよい。これにより、図5の例に示すように、メッセージを投稿するユーザ(SNSメンバー)ごとに、返答メッセージを生成するメッセージの種類(メッセージタイプ)を変更することができる。例えば、メッセージを投稿したユーザAが「父」の場合は、テキスト、写真、およびシールを投稿し、かつ、所定時間内に他のユーザ(ユーザB)からの返信メッセージが投稿されなかった場合に、サーバ1が返答メッセージを生成する。また、メッセージを投稿したユーザAが「母」の場合は、シールを投稿し、かつ、所定時間内に他のユーザ(ユーザB)からの返信メッセージが投稿されなかった場合のみ、サーバ1が返答メッセージを生成する。以上より、複数の条件を組み合わせた条件設定31とすることで、より詳細な条件を設定することができる。なお、図5に示したテーブルは一例であり、条件の組み合わせは「SNSメンバー」と「メッセージタイプ」の組み合わせに限定されるものではない。
(サーバ1における処理の流れ)
次に、図6を参照して、サーバ1における処理の流れについて説明する。図6の(a)は、サーバ1における処理の流れを示すフローチャートであり、図6の(b)は、図6の(a)に示す処理のうち、時間計測処理の流れを示すフローチャートである。
まず、投稿特定部21が、所定のユーザの投稿を特定したとき(S1でYES、投稿特定ステップ)、具体的には、投稿特定部21が、SNSにおいて、掃除ロボット20のユーザ(ユーザA)によるメッセージの投稿、すなわち、SNSにおける当該ユーザのユーザIDと対応付けられている投稿を特定したとき、投稿特定部21は、SNSサーバ10から当該メッセージのメッセージ情報を取得し、返答判定部22に、ユーザAによるメッセージの投稿を特定したことを示すメッセージ特定情報を供給する。さらに、返答生成決定部24に、メッセージ情報を供給する。
続いて、返答判定部22は時間計測処理を実行する(S2、返答判定ステップ)。具体的には、返答判定部22は、投稿特定部21から上記メッセージ特定情報を供給されると、タイマ13を用いて時間計測を開始する(S11)。ここで、タイマ13が所定の時間を計測するまでに、投稿特定部21が投稿への返信があったことを特定したとき(S12でYES)、すなわち、投稿特定部21が、返答メッセージの投稿を特定したことを示す返答メッセージ特定情報を供給したとき、返答判定部22は、タイマ13による時間計測を中止し、時間計測処理を終了する。
一方、タイマ13が所定の時間を計測するまでに投稿への返信がなく(S12でNO)、そのまま所定の時間が計測されたとき(S13でYES)、すなわち、タイマ13によって所定の時間が計測された時点で、返答判定部22に上記返答メッセージ特定情報が供給されていないとき、返答判定部22は、その旨を示す情報を返答生成決定部24に供給する。また、返答判定部22は、投稿特定部21に、所定の時間を計測したことを示す情報を供給する。そして、図6の(a)に示す処理に戻る。
続いて、投稿特定部21から供給された、ユーザAが投稿したメッセージのメッセージ情報、並びに、機器情報取得部23から供給された、機器内部情報および機器外部情報のうち少なくとも1つが、返答生成の条件を満たしているとき(S3でYES)、返答生成決定部24は、返答メッセージの生成を、返答生成部25に指示する。具体的には、「所定時間内に他のユーザからの返答メッセージが投稿されなかった」旨を示す情報を供給された返答生成決定部24が、投稿特定部21および機器情報取得部23から供給された各種情報に基づいて、記憶部14に記憶された条件設定31を参照する。その結果、「返答メッセージを生成する」ことを決定したとき、返答メッセージの生成を、返答生成部25に指示する。
続いて、返答生成部25は、返答を生成する(S4、返答生成ステップ)。具体的には、返答生成部25は、返答生成決定部24からの指示を受けると、記憶部14に記憶されている返答文情報32を読み出し、返答メッセージを生成する。例えば、返答メッセージとして、図3の(b)に示すようなテキストデータ「わかった。待ってるよ!」を生成する。そして、返答生成部25は、返答をSNSに投稿する(S5)。すなわち、返答生成部25は、生成した返答メッセージをSNSサーバ10に送信する。以上で、サーバ1における処理は終了する。
なお、ユーザAが投稿したメッセージに対して、所定時間が計測されるまでにユーザBからの返答メッセージが投稿されなかったとき、常にサーバ1が返答メッセージを生成する構成、すなわち、返答生成決定部24における条件判定を行わない構成の場合、ステップS3は省略される。このとき、ステップS13において、返答判定部22は、タイマ13が所定の時間を計測したとき、返答メッセージの生成を、返答生成部25に指示する。
(実施形態1に係る発明の作用効果)
以上より、本実施形態に係るサーバ1は、ユーザ(ユーザA)が投稿したメッセージに対して、所定の時間が計測されるまでに他のユーザ(ユーザB)からの返答メッセージが投稿されなかった場合に、記憶されている条件設定31に基づいて返答メッセージを生成するか否かを決定する。そして、返答メッセージを生成することを決定した場合、ユーザAが投稿したメッセージへの返答メッセージを生成し、当該返答メッセージを、掃除ロボット20の投稿としてSNSサーバ10に送信する。
これにより、ユーザAが投稿したメッセージに対して返答メッセージが投稿されることになるので、メッセージを投稿したユーザが、返答がないことで気を悪くする、といった状況を防ぐことができる。
また、ユーザAによるメッセージが投稿された後、所定の時間が経過してから、サーバ1による返答メッセージが投稿されるので、ユーザAが他のユーザ(ユーザB)と会話中でないタイミングで、返答メッセージを投稿することができる。よって、ユーザ同士のコミュニケーションを遮ることなく、ユーザが投稿したメッセージに対する返答メッセージを投稿することができる。
さらに、記憶されている条件設定31に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定するので、他のユーザからの返答メッセージが投稿されない可能性の高いメッセージすべてに、掃除ロボット20としての返答メッセージが投稿されるという状況を防ぐことができる。これにより、ユーザがSNSを利用する際の利便性を向上させることができるとともに、ユーザと機器との疑似的なコミュニケーションのリアリティを高めることができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7〜図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、ユーザAによって投稿されたメッセージ(画像)が、SNSサーバ10において、当該画像を一意に識別するための情報である内容識別情報(シールID)と対応付けられている(本実施形態では、当該画像を「シール」と呼称する)場合について説明する。具体的には、ユーザAによってシールが投稿され、所定の時間が経過するまでに、他のユーザ(ユーザB)から当該シールに対する返答メッセージが投稿されない場合に、サーバが返答メッセージとしてシールを投稿する構成について説明する。
さらに具体的には、ユーザAは携帯端末30を用いてSNSサーバ10にアクセスし、携帯端末30を操作して投稿するシールを選択する。このとき、携帯端末30から、選択されたシールのシールIDがSNSサーバ10に送信される。その結果、選択されたシールがメッセージとしてSNSに投稿される。なお、本実施形態では、シールがSNSサーバ10に保存されている例について説明する。すなわち、携帯端末30およびサーバ1からは、シールIDがSNSサーバ10に送信される。そして、送信されたシールIDに対応づけられているシールを、SNSサーバ10がSNSのコンテンツ(タイムライン)に表示する。ただし、シールの投稿の流れは上記の例に限定されるものではなく、例えば、携帯端末30およびサーバ1にシールが保存されており、携帯端末30およびサーバ1からシール自体がSNSサーバ10に送信される構成であってもよい。
(サーバ2の構成)
まず、図7を参照してサーバ2の構成について説明する。図7は、本実施形態に係るサーバ2の要部構成を示すブロック図である。
投稿特定部21は、実施形態1で説明した機能に加え、ユーザAによって投稿されたメッセージがシールであるか否かを特定する。具体的には、SNSサーバ10から、当該メッセージに使用されたシールの上記シールIDを取得する。その後、返答判定部22にユーザAによるメッセージの投稿を特定したことを示すメッセージ特定情報および上記シールIDを供給する。また、投稿特定部21は、返答生成部25に対しても、シールIDを供給する。一方、当該メッセージがシールでない、すなわち、ユーザAが投稿したメッセージからシールIDを取得できない場合、処理を終了する。
返答判定部22は、実施形態1で説明した機能に加え、投稿特定部21から上記メッセージ特定情報を供給されたとき、記憶部14から後述するシール情報33を読み出す。そして、投稿特定部21から供給されたシールIDから、タイマ13を用いて時間を計測する際の所定の時間(判定時間)を決定する。そして、返答判定部22は、タイマ13が、決定した判定時間を計測するまでに、ユーザAによって投稿されたメッセージに対して、他のユーザから返答メッセージが投稿されたか否かを判定する。
なお、上記所定の時間は、実施形態1と同様に、メッセージとして投稿されたシールに関わらず、一定の値であってもよい。この場合、返答判定部22の機能は、実施形態1で説明した機能と同様である。
返答生成部25は、返答生成決定部24から返答メッセージの生成を指示されたとき、記憶部14から後述するシール情報33を読み出す。そして、投稿特定部21から供給されたシールIDから、返答メッセージとして用いるシールを決定する。そして、返答生成部25は、決定したシールを、返答メッセージとしてSNSサーバ10に送信する。
(シール情報33の具体例)
次に、図8を参照して、シール情報33の具体例について説明する。図8は、記憶部14に記憶されるシール情報33のデータ構造および具体例を示す図である。なお、図8に示すデータ構造は一例であって、データ構造がテーブル形式に限定されるものではない。
「投稿されたシール」のカラムには、主にユーザAによって投稿される可能性が高いシールの情報が格納されている。すなわち、当該カラムには、ユーザAが他のユーザとのコミュニケーションを始める際に使用する可能性が高いシールの情報が格納されている。また、「返答で使うシール」(返答メッセージ情報)のカラムには、「投稿されたシール」に格納されたシールの情報に対して、適切な返答と考えられるシールの情報が格納されている。すなわち、「投稿されたシール」のカラムに格納されているシールに関する各種情報と、「返答で使うシール」のカラムに格納されているシールに関する各種情報とは、コミュニケーションが成立するような組み合わせとなっている。
また、「シールID」のカラムには、シールを一意に識別するための情報である内容識別情報が格納されている。図8の例では、アルファベットおよび数字を用いた文字列が内容識別情報、すなわちシールIDとして格納されているが、シールIDはシールを一意に識別することができればよく、図8の例に限定されるものではない。また、「シールとシールの意味」のカラムには、メッセージとして投稿されるシールの画像データと、当該シールを視認したユーザに対して伝達されるメッセージ(シールの意味)を示す情報とが格納される。なお、図8の例では、シールに記載された文字列とシールの意味とが一致しているが、「シールとシールの意味」に格納される情報は図8の例に限定されない。すなわち、シールが文字列を含まない画像データであり、当該画像データとともに当該画像データの意味を示す情報が格納されていてもよい。
「判定時間」のカラムには、ユーザAによってシールが投稿されてから、他のユーザ(ユーザB)が返答メッセージを投稿したか否かを判定するために使用する、判定時間(所定の時間)を示す情報(判定時間情報)が格納されている。つまり、それぞれのシールIDに対応付けられている判定時間はそれぞれ異なっていてもよい。これにより、ユーザAが投稿したシールの種類に応じて、サーバ2が返答で使うシールを投稿するまでの時間が異なることとなる。よって、サーバ2は、ユーザが当該シールを投稿した状況に応じたタイミングで、返答メッセージとしてのシールを投稿することができる。また、判定時間をシールに応じて異ならせることによって、ユーザと掃除ロボット20とのコミュニケーションのリアリティを高めることができる。
例えば、「ただいま」を表すシールが投稿された場合は、即座に「おかえり」を表すシールが投稿されることが望ましい。よって、当該「ただいま」を表すシールに対応付けられた判定時間は2分である。これはつまり、ユーザAが「ただいま」を表すシールを投稿した後、返答判定部22が時間計測を開始してから2分以内に、他のユーザが返答メッセージを投稿せず、かつ、返答メッセージを生成する条件を満たしている場合に、サーバ1が「おかえり」を表すシールを投稿することを示している。よって、あたかもユーザ同士がSNS上でコミュニケーションをとっているかのような、ユーザと掃除ロボット20とのコミュニケーションを実現することができる。
なお、図8に示したシールおよび判定時間は一例であり、図8の例に限定されるものではない。例えば、各「投稿されるシール」には、図8の例とは別の「返答で使うシール」が対応付けられていてもよいし、図8の例とは別の判定時間が対応付けられていてもよい。また、シール情報33は、ユーザが新たなシールを追加できる構成であってもよいし、ユーザが既存の対応付けを変更することができてもよい。これにより、ユーザは自身に合ったタイミングで、適切なシールをサーバ1に投稿させることができる。
さらに、記憶部14は、シール情報33として、上記「シールとシールの意味」に格納される情報を有さなくてもよい。すなわち、シール情報33は、少なくとも「投稿されたシール」のシールID、「返答で使うシール」のシールID、および判定時間情報が対応付けられていればよい。
(サーバ2における処理の流れ)
次に、図9を参照して、サーバ2における処理の流れについて説明する。図9の(a)は、サーバ2における処理の流れを示すフローチャートであり、図9の(b)は、図9の(a)に示す処理のうち、時間計測処理の流れを示すフローチャートである。
まず、所定のユーザの投稿がシールを使用しているとき(S21でYES)、具体的には、投稿特定部21が、メッセージに使用されたシールのシールIDを取得したとき、投稿特定部21は、SNSサーバ10から当該メッセージのメッセージ情報およびシールIDを取得し、返答判定部22に、上記メッセージ特定情報およびシールIDを供給する。さらに、返答生成決定部24にメッセージ情報を供給し、返答生成部25にシールIDを供給する。
続いて、返答判定部22は時間計測処理を実行する(S22、返答判定ステップ)。具体的には、返答判定部22は、投稿特定部21から上記メッセージ特定情報およびシールIDの供給を受けると、記憶部14からシール情報33を読み出し、当該シールIDから判定時間を決定する(S31)。そして、返答判定部22は、タイマ13を用いて時間計測を開始する(S32)。ここで、タイマ13が決定した時間を計測するまでに、投稿特定部21が投稿への返信があったことを特定したとき(S33でYES)、すなわち、投稿特定部21が、返答メッセージの投稿を特定したことを示す返答メッセージ特定情報を供給したとき、返答判定部22は、タイマ13による時間計測を中止し、時間計測処理を終了する。
一方、タイマ13が、返答判定部22が決定した時間を計測するまでに投稿への返信がなく(S33でNO)、そのまま決定した時間が計測されたとき(S34でYES)、すなわち、タイマ13によって所定の時間が計測された時点で、返答判定部22に上記返答メッセージ特定情報が供給されていないとき、返答判定部22は、その旨を示す情報を返答生成決定部24に供給する。また、返答判定部22は、投稿特定部21に、決定した時間を計測したことを示す情報を供給する。そして、図9の(a)に示す処理に戻る。
続いて、投稿特定部21から供給された、ユーザAが投稿したメッセージのメッセージ情報、並びに、機器情報取得部23から供給された、機器内部情報および機器外部情報のうち少なくとも1つが、返答生成の条件を満たしているとき(S23でYES)、返答生成決定部24は、返答メッセージの生成を、返答生成部25に指示する。具体的には、「所定時間内に他のユーザからの返答メッセージが投稿されなかった」旨を示す情報を供給された返答生成決定部24が、投稿特定部21および機器情報取得部23から供給された各種情報に基づいて、記憶部14に記憶された条件設定31を参照する。その結果、「返答メッセージを生成する」ことを決定したとき、返答メッセージの生成を、返答生成部25に指示する。
続いて、返答生成部25は、返答用のシールを特定し、返答を生成する(S24、返答生成ステップ)。具体的には、返答生成部25は、返答生成決定部24からの指示を受けると、記憶部14に記憶されているシール情報33を読み出し、投稿特定部21から供給された、ユーザAが投稿したシールのシールIDから、「返答で使うシール」を決定する。図8の例で説明すれば、供給されたシールIDが「T1」だった場合、シールIDが「R1」のシールを「返答で使うシール」として決定する。そして、返答生成部25は、返答をSNSへ投稿する(S25)。具体的には、決定した「返答で使うシール」のシールIDを返答メッセージとしてSNSサーバ10に送信する。以上で、サーバ2における処理は終了する。
なお、ユーザAが投稿したシールに対して、返答判定部22が決定した時間が計測されるまでにユーザBからの返答メッセージが投稿されなかったとき、常にサーバ1が返答で使うシールを決定する構成、すなわち、返答生成決定部24における条件判定を行わない構成の場合、ステップS23は省略される。このとき、ステップS34において、返答判定部22は、決定した時間がタイマ13によって計測されたとき、返答メッセージの生成を、返答生成部25に指示する。
(実施形態2に係る発明の作用効果)
以上より、本実施形態に係るサーバ2は、ユーザ(ユーザA)がメッセージとしてシールを投稿したとき、当該シールを一意に識別するための情報(シールID)をSNSサーバ10から取得する。そして、取得したシールIDに基づいて、ユーザAによってシールが投稿されてから、他のユーザ(ユーザB)が返答メッセージを投稿したか否かを判定するために使用する時間(判定時間)を決定し、時間を計測する。続いて、上記決定した時間が計測されるまでに他のユーザ(ユーザB)からの返答メッセージが投稿されなかった場合に、記憶されている条件設定31に基づいて返答メッセージを生成するか否かを決定する。最後に、返答メッセージを生成することを決定した場合、SNSサーバ10から取得したシールIDに基づいて、返答メッセージとして使用するシールのシールIDを決定し、当該シールIDをSNSサーバ10に送信する。この結果、SNSにおける掃除ロボット20の投稿として、ユーザAに対する返答メッセージ(シール)が投稿される。
これにより、ユーザがシールを使用して投稿した場合のみ、サーバ2が返答メッセージ(シール)を投稿するための処理を行うので、実施形態1のサーバ1に比べて、サーバが返答メッセージを投稿する可能性のあるユーザの投稿を、より限定することができる。よって、ユーザがSNSを利用する際の利便性を、より向上させることができる。
また、取得したシールIDに基づいて、判定時間が決定されるので、ユーザが投稿したシールに応じて、判定時間が異なることとなる。これにより、サーバ2は、ユーザが当該シールを投稿した状況に応じたタイミングで、返答メッセージとしてのシールを投稿することができる。また、判定時間をシールに応じて異ならせることによって、ユーザと掃除ロボット20との疑似的なコミュニケーションのリアリティを高めることができる。
さらに、返答メッセージを生成するとき、記憶部14に記憶されたシール情報33から、該当するシールを決定し、当該シールをSNSサーバ10に送信するだけでよいので、サーバ2における処理負荷を軽減することができる。
〔実施形態3〕
サーバ1およびサーバ2の制御ブロック(特に投稿特定部21、返答判定部22、機器情報取得部23、返答生成決定部24、および返答生成部25)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、サーバ1およびサーバ2は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る自動投稿装置(サーバ1、サーバ2)は、通信ネットワークを介したメッセージの投稿および閲覧を可能にするサービスにおいて、上記メッセージを投稿する自動投稿装置であって、上記サービスにおいて投稿されたユーザによるメッセージに対する返答メッセージが、当該メッセージが投稿された時から所定時間内に投稿されたか否かを判定する返答判定手段(返答判定部22)と、上記返答判定手段が、上記返答メッセージが投稿されていないと判定したとき、上記返答メッセージを生成し投稿する返答生成手段(返答生成部25)と、を備える。
上記の構成によれば、SNSなどの、通信ネットワークを介したメッセージの投稿および閲覧を可能にするサービスにおいて、メッセージがユーザによって投稿された時から所定の時間の計測を開始する。そして、所定の時間が計測されるまでに、当該メッセージに対する返答メッセージが投稿されていない場合は、返答メッセージを生成し投稿する。
すなわち、投稿される返答メッセージは、少なくともユーザの投稿したメッセージに対して、所定の時間が経過するまでに返答メッセージが投稿されない場合にのみ投稿される。換言すれば、ユーザの投稿したメッセージに対して、所定の時間が経過するまでに他のユーザが返答メッセージを投稿して、ユーザ同士のコミュニケーションが始まった場合は、返答メッセージは投稿されない。
よって、通信ネットワークを介したユーザ同士のコミュニケーションを遮ることなく、ユーザと疑似的なコミュニケーションを図ることのできる自動投稿装置を実現することができる。
また、所定の時間が経過するまでに他のユーザからの返答メッセージが無い場合は、自動投稿装置が返答メッセージを投稿するので、メッセージを投稿したユーザが、当該メッセージに対する返答がないことで気を悪くしたり、情報を得られなかったりすることを防ぐことができる。
本発明の態様2に係る自動投稿装置は、上記態様1において、上記返答メッセージを生成するか否かを決定するための返答生成要否情報を用いて、上記返答メッセージを生成するか否かを決定する返答生成決定手段をさらに備え、上記返答生成手段は、上記返答判定手段が、上記返答メッセージが投稿されていないと判定し、かつ、上記返答生成決定手段が上記返答メッセージを生成すると決定した場合に、上記返答メッセージを生成するものであってもよい。
上記の構成によれば、ユーザの投稿したメッセージに対する返答メッセージが、所定の時間が経過するまでに投稿されなかった場合に、さらに、返答生成要否情報に基づいて、返答メッセージを生成するか否かを決定する。そして、返答メッセージを生成すると決定した場合に、返答メッセージを生成する。
すなわち、所定の時間が経過するまでに返答メッセージが投稿されなかったメッセージすべてについて、返答メッセージを生成するのではなく、その中で所定の条件を満たすメッセージのみに対して、返答メッセージを生成する。
これにより、返答メッセージを生成し投稿する場合と、生成せず投稿しない場合とを混在させることができ、ユーザと機器との疑似的なコミュニケーションのリアリティを高めることができる。
一般に、ユーザが投稿するメッセージには、他のユーザからの返答メッセージが投稿されない可能性が高いものも多い。これらのメッセージすべてに返答メッセージが投稿されると、ユーザが投稿したメッセージのほぼ全てに、返答メッセージが投稿されることとなり、ユーザがサービスを利用する際の利便性が低下するおそれがある。
上記の構成のように、所定の時間内に返答メッセージが投稿されていない、かつ、返答生成要否情報に基づいて返答メッセージを生成すると決定されたもののみに対して、返答メッセージを投稿することで、ユーザがサービスを利用する際の利便性を向上させることができる。
本発明の態様3に係る自動投稿装置は、上記態様2において、上記返答生成決定手段は、上記メッセージに付随する情報を上記返答生成要否情報として用いるものであってもよい。
返答生成要否情報として、メッセージに付随する情報を用いることができる。メッセージに付随する情報としては、具体的には、投稿されたメッセージの投稿時刻、場所、投稿したユーザ、メッセージの種類、メッセージの内容などが挙げられる。これらの情報を用いることにより、メッセージに対応した返答メッセージを生成し、投稿することが可能となり、コミュニケーションのリアリティをより高めることができる。
本発明の態様4に係る自動投稿装置は、上記態様2または3において、上記自動投稿装置は、上記サービスにおける投稿を、或る機器(掃除ロボット20)が実行しているように行うものであり、上記機器の状態を示す機器内部情報、および、上記機器の周辺状態を示す機器外部情報の少なくとも一方を上記機器から取得する機器情報取得手段(機器情報取得部23)をさらに備え、上記返答生成決定手段は、上記機器情報取得手段が取得した上記機器内部情報および上記機器外部情報の少なくとも一方を、上記返答生成要否情報として用いるものであってもよい。
返答生成要否情報の一例として、機器の状態を示す機器内部情報が挙げられる。この機器内部情報は、具体的には、機器の現在の状態を示す情報である。また、返答生成要否情報のさらに別の一例として、機器の周辺状態を示す情報である機器外部情報が挙げられる。この機器外部情報は、具体的には、機器が取得した周囲の環境の情報(例えば、温度、明るさなど)や、上記機器と通信可能に接続されている別の機器の状態を示す情報である。
これにより、機器の状態や機器の取得した情報に基づいて、返答メッセージを生成し投稿するか否かを決定することができる。よって、例えば自動投稿装置が機器の代理として返答メッセージを投稿する場合、メッセージの送り手に関する情報に基づいて、返答メッセージを投稿するか否かを決定することができ、ユーザと機器との疑似的なコミュニケーションのリアリティを、より高めることができる。
本発明の態様5に係る自動投稿装置は、上記態様4において、上記返答生成手段は、上記機器情報取得手段が上記機器外部情報を取得した場合、該機器外部情報と対応した上記返答メッセージを生成するものであってもよい。
上記の構成によれば、取得した機器外部情報に応じた返答メッセージを生成し、投稿することができるので、取得した機器外部情報に対応させて返答メッセージの内容を異ならせることができる。これにより、ユーザと機器との疑似的なコミュニケーションのリアリティを、より高めることができる。
本発明の態様6に係る自動投稿装置は、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記メッセージは、該メッセージの内容を識別するための内容識別情報を含み、上記メッセージに対する上記返答メッセージの内容を、該メッセージの上記内容識別情報と対応付けて記憶する記憶部をさらに備え、上記返答生成手段は、上記メッセージに含まれる上記内容識別情報と対応付けられて上記記憶部に記憶されている上記返答メッセージを取得し、投稿するものであってもよい。
上記の構成によれば、記憶部において、メッセージに含まれる内容識別情報と返答メッセージとが対応付けて記憶されている。そして、投稿されたメッセージに含まれる内容識別情報を用いて、内容識別情報に対応付けられた返答メッセージを用いることができる。
これにより、記憶部から該当する返答メッセージを読み出すのみで返答メッセージを生成することができ、自動投稿装置における処理負荷を軽減することができる。
本発明の態様7に係る自動投稿装置は、上記態様6において、上記所定時間は、上記内容識別情報毎に対応づけられていてもよい。
上記の構成によれば、所定時間が内容識別情報毎に対応づけられているので、投稿されたメッセージの内容識別情報に応じて、返答メッセージが投稿されたか否かを判定するための時間を異ならせることができる。よって、ユーザによって投稿されたメッセージの内容に合わせてタイミングで、返答メッセージを投稿することが可能となる。これにより、ユーザと機器との疑似的なコミュニケーションのリアリティを、より高めることができる。
本発明の態様8に係る自動投稿装置の制御方法は、通信ネットワークを介したメッセージの投稿および閲覧を可能にするサービスにおいて、上記メッセージを投稿する自動投稿装置の制御方法であって、上記サービスにおいて投稿されたユーザによるメッセージに対する返答メッセージが、当該メッセージが投稿された時から所定時間内に投稿されたか否かを判定する返答判定ステップ(S2、S22)と、上記返答判定ステップで、上記返答メッセージが投稿されていないと判定したとき、上記返答メッセージを生成し、投稿する返答生成ステップ(S4、S24)と、を含むことを特徴としている。
上記の構成による作用効果は、上述した態様1と同じである。
本発明の各態様に係る自動投稿装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記自動投稿装置が備える各手段として動作させることにより上記自動投稿装置をコンピュータにて実現させる自動投稿装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。