JP2015063220A - 走行支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行中にアイドルストップ制御を行う車両の燃費悪化と乗り心地の低下の両方を防止できる走行支援装置を得ること。【解決手段】本発明の走行支援装置5は、走行中に自車のエンジンを一時的に停止させるアイドルストップ制御を行うものであり、先行車を検知する先行車検知手段と、先行車の挙動を予測する先行車挙動予測手段と、自車位置情報と地図情報に基づいて自車が走行中の走行区間を判定する走行区間判定手段と、走行区間におけるアイドルストップ制御の過去の履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、先行車挙動予測手段により予測された予測内容と、履歴情報取得手段により取得した履歴情報に基づいてアイドルストップ制御の実施の許可又は禁止を判定する可否判定手段を有する。【選択図】図10
Description
本発明は、走行中に自車の運転・走行状態が所定の条件を満たすとき、車載エンジンを一時的に停止させるアイドルストップ制御を行う車両の走行支援装置に関する。
近年、車両制御の分野においては、燃費向上や排出ガス削減を主目的として、例えば走行中にエンジンを一時的に停止させ、その後再始動させるアイドルストップ制御を行うことが普及してきている。
従来の走行中のアイドルストップ制御は、通常、運転者がブレーキペダルを踏込み、かつ、自車両の速度が所定速度以下(低速)になったとき、エンジンを停止させ、運転者がブレーキペダルを離したとき、エンジンを再始動するようになっている。
特許文献1には、走行中に車両の運転・走行状態が所定の条件を満たすとき、エンジンを一時的に停止させ、前記条件を満たさなくなったとき、車両の運動エネルギーを利用してエンジンを再始動させる制御が開示されている。
しかしながら、アイドルストップ制御によってエンジンを停止させても、例えば減速していた先行車が再加速を動き始めた場合等には、すぐにエンジンの再始動が必要となる。このような場合、アイドルストップ制御においてエンジンが停止した状態を所定時間以上継続させることができず、結果としてアイドルストップ制御をしなかった方が燃費がよく、アイドルストップ制御による燃費向上の効果が得られない。また、エンジンが再始動するまでは車両を加速させることができないので、レスポンスが鈍くなり乗員の乗り心地を損なうおそれもある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、走行中にアイドルストップ制御を行う車両の燃費悪化と乗り心地の低下の両方を防止できる走行支援装置を提供することである。
上記課題を解決する本発明の車両の走行支援装置は、所定のアイドルストップ条件に基づいて走行中に自車のエンジンを一時的に停止させるアイドルストップ制御を行う車両の走行支援装置であって、先行車を検知する先行車検知手段と、前記先行車の挙動を予測する先行車挙動予測手段と、自車位置情報と地図情報に基づいて自車が走行中の走行区間を判定する走行区間判定手段と、前記走行区間における前記アイドルストップ制御の過去の履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、前記先行車挙動予測手段により予測された予測内容と、前記履歴情報取得手段により取得した履歴情報に基づいて前記アイドルストップ制御の実施の許可又は禁止を判定する可否判定手段と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、アイドルストップ制御によりエンジンを停止してから所定時間が経過する前に再始動されるアイドルストップ失敗の発生率を低くすることができ、車両の燃費悪化と乗り心地の低下の両方を防止することができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施の形態]
図1は、本発明に係る車両の走行支援装置の一実施例を、それが適用された車両と共に示す概略構成図、図2は、図1に示される車両の走行支援装置の主要部を示す機能ブロック図である。
図1は、本発明に係る車両の走行支援装置の一実施例を、それが適用された車両と共に示す概略構成図、図2は、図1に示される車両の走行支援装置の主要部を示す機能ブロック図である。
図示例の車両1は、走行用動力源としての、例えば筒内噴射式ガソリンエンジン10、該エンジン10に接離可能な自動変速機12、プロペラシャフト13、ディファレンシャルギア14、ドライブシャフト15、4つの車輪16及び液圧式ブレーキ18を備えた一般的な構成の後輪駆動車である。
車両1には、これに搭載配備された装置、アクチュエータ、機器類の統合制御を司る、本発明の走行支援装置5の主要部を構成する車両統合制御ユニット20、エンジン制御を司るエンジン制御ユニット30、変速機制御を司る変速機制御ユニット40等の、マイクロコンピュータを内蔵した制御ユニットが所定部位に配置されている。
各制御ユニット及び後述するセンサ類を含む装置、アクチュエータ、機器類は、車内LAN(CAN)を通じて信号・データの授受を行えるようになっている。
車両1の前部には、ステレオカメラ17が配備されている。このステレオカメラ17は、マイクロコンピュータを内蔵した制御ユニット部分を持っており、制御ユニット部分は、撮影された映像に基づいて、先行車の自車との相対速度、自車の前方の先行車、障害物、対向車等と自車との距離(車間距離等)、先行車の車体の下端の路面からの高さなどを算出し、それを車両統合制御ユニット20に供給する。
車両統合制御ユニット20には、各車輪16の回転速度を検出する4つの車輪速センサ21、アクセルペダル25の開度(踏込量)を検出するアクセルペダルセンサ26、ブレーキペダル27の踏込量を検出するブレーキセンサ28、自車の勾配を検出するジャイロセンサ19、カーナビゲーションシステム60等からの信号も供給される。
なお、図示の車両1は、本発明を適用可能な車両の一例であり、本発明を適用可能な車両の構成を限定するものではない。
例えば、前記自動変速機12に代えて無段変速機(CVT)を採用した車両でもよいし、外界認識センサとして、ステレオカメラ17に代えてレーザーレーダーやミリ波レーダー,モノカメラなどのうちの一つないし複数の組み合わせを用いて前記相対速度、車間距離等を求めるようにしてもよい。
また、ブレーキペダル27の踏込量は、前記ブレーキセンサ28の他に、ブレーキ18の制御系のブレーキ液圧を検出する液圧センサ(図示せず)によっても検出するようになっている。
前記エンジン制御ユニット30には、前記車両統合制御ユニット20や変速機制御ユニット40等の制御ユニットからの信号・データの他に、エンジン10に配備されたセンサ類から、エンジン10の運転状態(エンジン回転数、吸入空気量、スロットル開度、筒内圧力等)を表わす、あるいはそれらを求める際の基礎となる様々な信号が供給され、エンジン制御ユニット30は、それらの信号に基づいて、後述する図2に示される如くに、燃料噴射弁31、点火コイルや点火プラグ等からなる点火ユニット33、電制スロットル弁34等に向けて所定の制御信号を供給して、燃料噴射(量)制御、点火(時期)制御、スロットル開度制御等を実行する。
走行支援装置5は、先行車追従走行時において、自車の運動エネルギー、先行車の速度、及び先行車との車間距離に基づいて、将来自車に必要とされる運動エネルギーを予測し、この予測された運動エネルギーと現在の運動エネルギーとに基づいて、自車が先行車に惰性走行で追従し得るだけの運動エネルギー(追従用運動エネルギー)が十分にあるか否かを判定し、追従用運動エネルギーが十分にあると判定され、かつ、自車の運転・走行状態が他のアイドルストップ条件を満たしているとき、走行中にエンジンを一時的に停止させるアイドルストップを行うようになっている。
次に、上記追従用運動エネルギーが十分にあるか不足しているかの判定について、図3、図4を用いて説明する.
図3は、自車及び先行車が平坦路を走行中の状態を示し、図3(A)は、時間t=0のときの自車と先行車の関係を表し、図3(B)は自車が時間t=0、座標P(0,0)から惰性走行で座標P(L,0)に到達するときの予想を表し、そのときの時間がt=T(秒)である。図3(A)、(B)(及び後述の図4)において、
v1:現在の自車速度
V1:現在の先行車速度
L:現在の車間距離
v2:T秒後の自車速度
である。
v1:現在の自車速度
V1:現在の先行車速度
L:現在の車間距離
v2:T秒後の自車速度
である。
なお、図2に示される如くに、自車速度は4つの車輪速センサ21からの信号等に基づいて算出され、先行車速度は自車速度とステレオカメラ17からから得られる相対速度とに基づいて算出される。
図3(A)、(B)から、自車が惰性走行で先行車に追従するには、下記の式(1)の関係が成立すればよいことがわかる。
v2 > V1・・・・・・・(1)
v2 > V1・・・・・・・(1)
式(1)からは、mを自車重量、Aを予測減速度とすれば、次式(2)が導き出せる。
なお、自車重量mは、内部処理により固定値に今回の乗車運転時における積載重量を加算した重量として算出され、予測減速度Aは、惰性走行時であるので自車速度の変化率に基づいて算出でき、例えば、0.1[G]のように表わされる。
式(2)の左辺第一項は、現在の自車の運動エネルギーであり、左辺第二項は自車が先行車の現在位置である座標P(L,0)を通過する際に最低限必要な運動エネルギーである。言い換えれば、左辺第二項は自車が先行車速度で走行すると仮定した場合の予測運動エネルギーである。したがって、左辺は、自車の運動エネルギーと自車が先行車速度で走行すると仮定した場合の運動エネルギーとの差分である余剰運動エネルギーを表している。
また、式(2)の右辺は、車両1が現在位置である座標P(0,0)から先行車の現在位置である座標P(L,0)に到達するまでの間、エンジンを停止した惰性走行を行う場合の自車の損失運動エネルギーである。
従って、式(2)は自車の余剰運動エネルギーが損失運動エネルギーより大きい関係を示しており、式(2)が成立すれば、前記追従用運動エネルギーが十分にあると言え、自車は惰性走行で座標P(L,0)をV1以上の速度で通過できる。
一方、図4(A)、(B)に上り坂走行時の様子が示されているように、前記式(1)は走行抵抗と勾配を加味すると、式(3)のような関係式で表すこともできる。
なお、図4において、
h:先行車の相対高さ
である。先行車の相対高さhは、先行車の勾配と車間距離Lに基づいて算出される。先行車の勾配は、図2に示される如くに、例えば、自車速度とエンジントルク、ステレオカメラ17から得られる先行車両の車体の下端の高さ位置、ジャイロセンサ19から得られる自車勾配等に基づいて算出(推定)される。
h:先行車の相対高さ
である。先行車の相対高さhは、先行車の勾配と車間距離Lに基づいて算出される。先行車の勾配は、図2に示される如くに、例えば、自車速度とエンジントルク、ステレオカメラ17から得られる先行車両の車体の下端の高さ位置、ジャイロセンサ19から得られる自車勾配等に基づいて算出(推定)される。
また、式(3)において、
a(t):時間tにおける走行抵抗
v(t):時間tにおける自車速度
g:重力加速度
である。
a(t):時間tにおける走行抵抗
v(t):時間tにおける自車速度
g:重力加速度
である。
式(3)の左辺は、式(2)と同じで、現在の自車の運動エネルギーであり、左辺第二項は自車が先行車の現在位置である座標P(L,H)を通過する際に最低限必要な運動エネルギーである。言い換えれば、左辺第二項は自車が先行車速度で走行すると仮定した場合の予測運動エネルギーである。したがって、左辺は、自車の運動エネルギーと自車が先行車速度で走行すると仮定した場合の運動エネルギーとの差分である余剰運動エネルギーを表している。
また、右辺第一項は座標P(0,0)から座標P(L,H)までエンジンを停止した惰性走行を行う場合の走行抵抗で損失するエネルギーであり、式(2)の右辺に相当する。右辺第二項は座標P(L,H)の相対的な位置エネルギーである。つまり、式(3)の右辺は、自車が座標P(0,0)から座標P(L,H)に到達するために必要な損失エネルギーを示している。
従って、式(3)は自車の余剰運動エネルギーが損失運動エネルギーより大きい関係を示しており、式(3)が成立すれば、前記追従用運動エネルギーが十分にあると言え、自車は惰性走行で座標P(L,H)をV1以上の速度で通過できる。
次に、本実施例の走行支援装置5が実行する先行車追従走行時のアイドルストップ制御を詳細に説明する。
本実施例の走行支援装置5は、主要部として車両制御ユニット20を備える。車両制御ユニット20は、図2に機能ブロック図で示されているように、余剰運動エネルギー算出手段51と、損失運動エネルギー算出手段52と、追従用運動エネルギー有無判定手段53と、アイドルストップ可否判定手段55(可否判定手段)と、を備える。
余剰運動エネルギー算出手段51は、自車重量m及び自車速度vに基づいて、自車の運動エネルギーと自車が先行車速度Vで走行すると仮定した場合の自車予測運動エネルギーとの差分である余剰運動エネルギーを算出する。
損失運動エネルギー算出手段52は、自車重量m、自車の予測減速度Aもしくは走行抵抗、先行車との車間距離L、及び先行車の相対高さhに基づいて、自車の損失運動エネルギーを算出する。
追従用運動エネルギー有無判定手段53は、前記余剰運動エネルギーと損失運動エネルギーとに基づいて、自車が先行車に惰性走行で追従し得るだけの運動エネルギー(追従用運動エネルギー)が十分にあるか不足しているかを判定する。ここでは、余剰運動エネルギーが損失運動エネルギーより大であれば、追従用運動エネルギーが十分にあると判定し、余剰運動エネルギーが損失運動エネルギーより小であれば、追従用運動エネルギーが不足していると判定する。
アイドルストップ可否判定手段55は、
(a)追従用運動エネルギーが十分にあると判定され、かつ、他のアイドルストップ条件を満たしているとき、エンジン停止指令をエンジン制御ユニット30に出力する。他のアイドルストップ条件とは、例えば、自車の運転・走行状態としてアクセルペダル24が踏み込まれていないこと、自車の走行区間が、走行中のアイドルストップ制御の実施が禁止されているアイドルストップ禁止区間ではないこと、現在位置がアイドルストップ継続区間でかつ履歴情報によりアイドルストップ制御の実施が許可されていることが含まれている。
(b)アイドルストップ(エンジン停止)中に、追従用運動エネルギーが不足していると判定されたとき、エンジン再始動指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(c)エンジン停止中に、アクセルペダル24の踏込みが検知されたとき、エンジン再始動指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(d)低速走行時においてブレーキペダル27の踏込みが検知されている間は、追従用運動エネルギーが不足していると判定された場合でも、エンジン停止指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(e)高速走行時において追従用運動エネルギーが十分にあると判定された場合は、ブレーキペダルの踏込み如何に拘わらず、高速走行時におけるアイドルストップ条件(例えば、アクセルペダル24が踏込まれていないこと等)を満たしている限り、エンジン停止指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(a)追従用運動エネルギーが十分にあると判定され、かつ、他のアイドルストップ条件を満たしているとき、エンジン停止指令をエンジン制御ユニット30に出力する。他のアイドルストップ条件とは、例えば、自車の運転・走行状態としてアクセルペダル24が踏み込まれていないこと、自車の走行区間が、走行中のアイドルストップ制御の実施が禁止されているアイドルストップ禁止区間ではないこと、現在位置がアイドルストップ継続区間でかつ履歴情報によりアイドルストップ制御の実施が許可されていることが含まれている。
(b)アイドルストップ(エンジン停止)中に、追従用運動エネルギーが不足していると判定されたとき、エンジン再始動指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(c)エンジン停止中に、アクセルペダル24の踏込みが検知されたとき、エンジン再始動指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(d)低速走行時においてブレーキペダル27の踏込みが検知されている間は、追従用運動エネルギーが不足していると判定された場合でも、エンジン停止指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
(e)高速走行時において追従用運動エネルギーが十分にあると判定された場合は、ブレーキペダルの踏込み如何に拘わらず、高速走行時におけるアイドルストップ条件(例えば、アクセルペダル24が踏込まれていないこと等)を満たしている限り、エンジン停止指令をエンジン制御ユニット30に出力する。
エンジン制御ユニット30は、アイドルストップ可否判定手段55からエンジン停止指令が届くと、燃料噴射弁31への燃料噴射(駆動)パルス信号の供給を停止し、さらに点火ユニット33への点火信号の供給も停止する。これにより、エンジンが停止する。また、エンジン制御ユニット30は、アイドルストップ可否判定手段55からエンジン再始動指令が届くと、燃料噴射弁31への燃料噴射(駆動)パルス信号の供給を再開し、さらに点火ユニット33への点火信号の供給も再開する。これにより、エンジンが再始動する。
さらに加えて、アイドルストップ可否判定手段55は、エンジン制御ユニット30にエンジン停止指令を出力するときには、それと同時に、変速機制御ユニット40にエンジン遮断指令を出力し、エンジン再始動指令を出力するときには、それと同時に、変速機制御ユニット40にエンジン接続指令を出力する。これにより、エンジン停止時にはエンジン10と変速機12とが機械的に切り離され、エンジンブレーキがかからなくなるので、走行抵抗が減じられる。また、エンジン再始動以後にはエンジン10と変速機12とが接続され、通常の動力伝達が行われる。
図5は、本実施の形態における走行支援装置による制御ルーチンの処理内容を説明するフローチャートである。
まず、ステップS101では、先行車を検知する処理が行われる(先行車検知手段)。先行車の検知は、ステレオカメラ17で撮像された画像に基づいて行われ、例えばパターンマッチングにより先行車を検知し、視差により先行車との車間距離を算出し、自車との相対速度から先行車速度と加減速度を算出する。
次に、ステップS102では、先行車検知結果に基づいて先行車の挙動を予測する処理が行われる(先行車挙動予測手段)。例えば、先行車の車速と減速度に基づいて先行車が止まると予測し、先行車が所定速度以下となるまでの先行車停止予測時間を算出する。
そして、ステップS103では、自車位置と地図情報に基づいて自車が走行中の走行区間を判定する処理が行われる(走行区間判定手段)。走行区間は、燃費悪化防止のために設定されるアイドルストップ継続区間と、乗り心地低下防止のために設定されるアイドルストップ禁止区間とを含む。
アイドルストップ継続区間とアイドルストップ禁止区間は、用途が分かれており、アイドルストップ継続区間は、燃費悪化防止のため、アイドルストップ禁止区間は、乗り心地低下防止のために設定されている。
図6は、地図情報の内容を説明するための地図の概略図である。地図情報は、例えばカーナビゲーションシステム60が有している。図6に直線で示される部分は道路Rであり、図6に(a)、(b)で示すように、アイドルストップ継続区間が設定され、図6に(c)、(d)で示すように、アイドルストップ禁止区間が設定されている。
アイドルストップ継続区間には、アイドルストップ制御の履歴情報が関連付けされて記憶されており、自車位置情報に基づいて読み出すことができるようになっている。履歴情報は、過去に自車が実際に行ったアイドルストップ制御の制御結果を含み、また、他車による制御結果を含むものであってもよい。自車が実際に行った制御結果は、新たな履歴情報として、例えば車両1が備える履歴情報記憶手段57よりカーナビ60内のデータベースに記憶され、履歴情報取得手段56によってカーナビ60内のデータベースから読み出される。
自車もしくは他車の履歴情報は、カーナビ60内のデータベースに記憶する構成としてもよいし、例えば通信網を介して接続された情報センターのデータベースに記憶されており、履歴情報取得手段56からのリクエストに応じてデータベースから読み出されて情報センターから自車に供給される構成としてもよい。
アイドルストップ禁止区間は、例えば右左折時における交差点の中などアイドルストップ制御によりエンジンが停止されると、レスポンスが悪くなり、乗り心地を悪化させるおそれがある場所として設定され、アイドルストップ制御の実施が禁止される。アイドルストップ禁止区間は、履歴情報を持たず、予め運転者等の乗員によって設定される。そして、時間帯を設定し、その時間帯ではアイドルストップ制御の実施を禁止してもよい。
次いで、ステップS104では、自車が走行中の走行区間におけるアイドルストップ制御の履歴情報を取得する処理が行われる(履歴情報取得手段)。履歴情報には、(1)継続平均時間、(2)失敗率、(3)制御率、(4)信頼度の時間毎の情報が含まれている。例えば図6の(a)については、継続平均時間:3秒、失敗率60%、制御率:5%、信頼度:30%であると設定され、図6の(b)については、継続平均時間:6秒、失敗率40%、制御率:10%、信頼度20%であると設定されている。
アイドルストップ継続区間の定め方としては、アイドルストップ制御が開始した位置からアイドルストップ制御が終了した位置としてもよい。また、アイドルストップ継続区間が交差点周辺に複数区間まばらに設置されるようなケースにおいては、交差点からある程度離れている遠い区間を開始位置とし、交差点に一番近い区間を終了区間として一括し、一つの新たなアイドルストップ継続区間として設定してもよい。なお、新たにアイドルストップ継続区間と設定する箇所は、交差点だけに限らず、カーブや勾配などのアイドルストップ制御が失敗する頻度の高い道路形状としてもよい。
(1)継続平均時間は、車両のアイドルストップ継続時間の総計をアイドルストップ制御の実施数で除算して求めた区間継続時間平均値(μ)によって表される。図7は、図6の(a)における時間毎の区間継続時間平均値を示すグラフである。区間継続時間平均値(μ)は、自車が走行した所定区間の所定時刻に対して、「所定区間におけるアイドルストップ継続時間の総計÷所定区間におけるアイドルストップの実施数」を計算することによって算出される。
(2)失敗率は、アイドルストップ制御を実施した回数に対して、何回アイドルストップ失敗となったかを表すものである。すなわち、走行区間においてアイドルストップ制御を実施した結果、アイドルストップ失敗となった割合である。失敗率は、以下の計算式によって算出される。
失敗率(%)=(所定区間におけるアイドルストップの失敗数÷所定区間におけるアイドルストップの実施数)×100
アイドルストップ失敗とは、アイドルストップ継続時間が基準時間未満の場合と定義される。アイドルストップ失敗を判断する基準時間は、エンジン再始動時の燃料噴射が関係しており、エンジンの種類にも依存する。
図8は、エンジン再始動時の燃料消費量を示すグラフであり、排気量2000ccのエンジンを、オートマチックトランスミッションのレンジがNレンジで無負荷の状態で再始動させたときの単位時間当たりの燃料消費量の推移を示したものである。アイドル時の燃料消費量は、0.221cc/secであり、エンジン再始動に伴う燃料増加量は1.05ccである。したがって、燃料消費量増加分に見合うアイドルストップ継続時間の最短時間は、1.05÷0.221=5(sec)により、5秒となり、アイドルストップの成功と失敗を判断するための基準時間を5秒とすることができる。すなわち、アイドルストップ継続時間が5秒以上の場合にはアイドルストップ成功であり、5秒未満の場合にはアイドルストップ失敗となる。
(3)制御率は、走行区間の走行回数に対して、どの程度、アイドルストップ制御を実施したかを表すものであり、走行区間においてアイドルストップ制御を実施した割合である。制御率は、以下の計算式によって算出される。
制御率(%)=(走行区間におけるアイドルストップの実施数÷ある時刻の区間の走行回数の総計)×100
なお、走行区間の走行回数とは、ある時刻の区間に自車が何回走行したかを示す。要するに、制御率は、走った回数の何割アイドルストップ制御を実施したかを表す。
(4)信頼度は、履歴情報を自車が利用する上でどの程度、履歴情報を信頼してもよいかを表す指標である。図9は、アイドルストップ継続時間の正規分布図である。信頼度は、下記の計算式により、アイドルストップ継続時間の標準偏差を求める。
標準偏差(σ)=√(((走行区間におけるアイドルストップ継続時間−走行区間におけるアイドルストップ継続平均時間)2)の総和÷走行区間におけるアイドルストップの実施数)
この標準偏差を信頼度の値として扱い、閾値を超えないものに対してアイドルストップ制御を許可するという方法が考えられる。継続時間のバラツキが大きいほど値は大きくなるため、バラツキが少ないほど履歴情報を信頼する。また、以下、正規分布に対して、図9に示すように、信頼度95%の信頼区間に従い、以下の計算により求めた値を信頼度の値として扱うこともできる。
信頼区間最小値=区間継続時間平均(μ)−(1.96×標準偏差(σ))÷√走行区間におけるアイドルストップの実施数
信頼区間とは、走行区間でアイドルストップ制御を実施したケースの95%が以下の区間継続時間に収まるという意味である。
区間継続時間平均値(μ)−(1.96×標準偏差(σ))÷√区間におけるアイドルストップの実施数から区間継続時間平均値(μ)+(1.96×標準偏差(σ))÷√区間におけるアイドルストップ
よって、信頼区間最小値を用いて、ある閾値を超えていれば、燃費を悪化させるほどの短いアイドルストップ継続時間にはならないという考え方である。
ステップS105では、ステップS102の先行車挙動予測処理により予測された先行車挙動の予測内容と、ステップS104の履歴情報取得処理により取得した履歴情報に基づいてアイドルストップ制御の実施の可否を判定する処理が行われる。
したがって、アイドルストップ制御を実施した場合に、アイドルストップ成功を増やし、アイドルストップ失敗を減らすことができ、車両の燃費悪化と乗り心地の低下の両方を防止することができる。
次に、車両統合制御ユニット20が実行する走行時(先行車追従走行時)アイドルストップ制御ルーチンの処理内容及びその手順の一例を、図10のフローチャートを参照しながら説明する。このルーチンは、所定時間(周期)毎に繰り返し実行される。
図10は、図5に示す処理の内容をさらに具体的に説明するものである。
まず、ステップS111〜ステップS113で自車の現在位置が先行車追従走行時のアイドルストップを禁止するアイドルストップ禁止区間でないことの確認が行われる。次いで、ステップS114〜ステップS116で先行車の挙動として先行車の停止が予測され且つ自車の追従用運動エネルギーが十分にあることの確認が行われ、自車の状態が走行中のアイドルストップ制御が可能な状態にあるか否かが判断される。そして、ステップS117〜S120では、走行区間におけるアイドルストップ制御の履歴情報に基づいてアイドルストップ制御の実施の可否を判定する処理がなされる。
まず、ステップS111〜ステップS113で自車の現在位置が先行車追従走行時のアイドルストップを禁止するアイドルストップ禁止区間でないことの確認が行われる。次いで、ステップS114〜ステップS116で先行車の挙動として先行車の停止が予測され且つ自車の追従用運動エネルギーが十分にあることの確認が行われ、自車の状態が走行中のアイドルストップ制御が可能な状態にあるか否かが判断される。そして、ステップS117〜S120では、走行区間におけるアイドルストップ制御の履歴情報に基づいてアイドルストップ制御の実施の可否を判定する処理がなされる。
ステップS111では、自車位置周辺でアイドルストップ禁止区間リストを取得する。アイドルストップ禁止区間リストとは、図6に示す禁止区間(c)(d)等の複数の禁止区間をリスト化したものである。自車の位置情報と地図情報は、カーナビゲーションシステム60、あるいは、通信網を介して接続された情報センターから取得する。アイドルストップ禁止区間は、リストとして地図情報に関連付けされた形でカーナビゲーションシステム60のデータベースや情報センターのデータベースに記憶されており、自車の位置情報に基づいて読み出される。アイドルストップ禁止区間リストは、自車の特性に応じてアイドルストップによる乗心地の効果がよいかに合わせてアイドルストップ禁止区間を情報センターに問い合わせてもよい。
ステップS112では、自車の位置情報と地図情報から自車が次に通過する区間を算出し、対応するアイドルストップ禁止区間リストを取得する。そして、ステップS113で自車の現在位置がアイドルストップ禁止区間でないかが判断され、アイドルストップ禁止区間ではない(ステップS113でYes)場合には、ステップS114で先行車を検知したか否かが判断される。そして、先行車を検知した(ステップS114でYes)場合には、先行車の停止が予測され且つ自車の追従用運動エネルギーが十分にあるかを判断すべく、ステップS115以降に移行する。また、アイドルストップ禁止区間である(ステップS113でNo)場合、あるいは、先行車を検知しなかった(ステップS114でNo)場合には、アイドルストップの実施を禁止すべくステップS120に移行する。
ステップS115では、先行車の停止予測時間と、先行車が停止するまでの自車の追従用運動エネルギーが十分にあるかを算出する処理が行われる。先行車の停止予測時間は、先行車の車速と減速度に基づいて行われ、先行車の車速が所定速度以下となるまでの時間とされる。
ステップS116では、自車がアイドルストップ制御を行うことが可能な状態にあるか否かが判断され、具体的には、先行車の停止が予測され、かつ、自車の追従用運動エネルギーが十分にある、という条件を満たしているか否かにより判断される。先行車の停止予測は、ステップS115で算出した停止予測時間に基づいて判断される。
そして、この条件を満たしていると判断された(ステップS116でYes)場合には、アイドルストップ制御の履歴情報に基づいてアイドルストップ制御の可否を判断すべくステップS117に移行する。一方、先行車の停止が予測され、かつ、自車の追従用運動エネルギーが十分にあるという条件を満たしていないと判断された(ステップS116でNo)場合には、アイドルストップの実施を禁止すべくステップS120に移行する。
ステップS117では、アイドルストップ制御の履歴情報に基づきアイドルストップ制御の実施を許可するか否かを評価する処理が行われる。アイドルストップ継続区間は、時間毎の履歴情報を有している。自車は、アイドルストップ制御を実施する際に、走行するアイドルストップ継続区間に対応する現時刻に最も近い時間帯のアイドルストップ制御の履歴情報を読み出して自車ロジックで使う。
ステップS118では、ステップS117の評価結果に基づいてアイドルストップ制御の実施の可否を判定する処理が行われる。より燃費効率を高めるためにアイドルストップ制御を実施するか否かを判断するための付加情報として、例えば自車の排気量等の車種情報、運転者の情報、昼夜などの時間帯の情報、天候の情報を用いてもよい。
そして、履歴情報が一定条件を満たしている(ステップS118でYes)場合には、ステップS119に移行して、アイドルストップ制御の実施が許可される(ステップS118でYes)。一方、履歴情報が一定条件を満たしていない場合(ステップS118でNo)には、ステップS120に移行して、アイドルストップ制御の実施が禁止される。
図11は、アイドルストップ制御の実施結果登録方法の一例を示すフローチャートである。
アイドルストップ制御が実施されると、その実施結果、すなわち、アイドルストップ成功かアイドルストップ失敗かを履歴情報に登録する処理が行われる。まず、ステップS201では、アイドルストップ継続時間がカウントされ、ステップS202でアイドルストップ制御を解除するか否かの判定がされる。アイドルストップ制御は、例えばアクセルペダルを踏み込む操作が行われた等、所定の条件を満たさなくなったときに解除される。
そして、ステップS203でアイドルストップ制御の解除と判定された場合には、ステップS204に移行し、アイドルストップ制御を解除する処理がなされる。一方、ステップS203でアイドルストップ制御を解除すると判定されなかった場合には、ステップS201に戻り、再びアイドルストップ継続時間のカウントが行われる。
ステップS204でアイドルストップ制御が解除されると、アイドルストップ継続時間が基準時間よりも短いか否かが判断される。そして、基準時間よりも短い場合には、ステップS206に移行してアイドルストップ失敗と判断され、ステップS207で失敗情報の送信が行われる。失敗情報には、アイドルストップ失敗となった自車位置、アイドルストップ継続時間等が含まれる。一方、アイドルストップ継続時間が基準時間以上の場合には、ステップS208に移行してアイドルストップ成功と判断され、ステップS209で成功情報の送信が行われる。成功情報には、アイドルストップ成功となった自車位置、アイドルストップ継続時間等が含まれる。失敗情報と成功情報は、自車の記憶手段や情報サーバに送信され、履歴情報の更新に用いられる。
図12〜図14は、履歴情報が履歴条件を備えているか否かを判定する方法の一例を示すフローチャートである。ここでの履歴条件を備えているとは、アイドルストップ制御を実施か否かを履歴情報を用いて判断してもよいかの条件を満たすことを意味する。
図12に示す例の場合、ステップS301では、アイドルストップ制御の実施回数が所定の基準回数以上か否かが判定され、アイドルストップを実施した履歴情報がある程度蓄積されているか否かが判定される。そして、基準回数以上である場合には、履歴情報ある程度蓄積されているとして、ステップS302の制御率の判定に進む。
そして、ステップS302では、制御率が基準以上か否かが判定される。ここでは、走行回数のうち、どの程度アイドルストップ制御を実施しているかが判定され、毎度アイドルストップ制御を実施できていれば、制御率が基準以上であると判定されて、ステップS303の失敗率の判定に進む。ステップS303では、失敗率が基準以下か否かが判定され、所定以下である場合(よほど失敗していない場合)には、信頼度を判定するステップS304に進む。
ステップS304では、区間標準偏差が基準以下か否かが判定され、基準以下の場合に信頼度が高い(信頼度が基準以上)と判定される。これは、アイドルストップ継続時間のバラツキが大きいほど、区間標準偏差の値が大きくなり、バラツキが小さいほど信頼度が高くなるからである。
そして、ステップS305に移行して、アイドルストップ制御を実施するための履歴条件を備えていると判断される。また、実施数が少ない場合や制御率が所定よりも少ない場合にも、履歴条件を備えていると判断される。一方、失敗率や区間標準偏差が基準よりも高い場合には、アイドルストップ制御を実施するための履歴条件を備えていないと判断される。
図13に示す例の場合、ステップS314の信頼度を判定する方法が図12に示す例と異なっている。ステップS314では、信頼区間最小値が所定値以上か否かが判定され、所定値以上の場合に信頼度が高いと判定される。
図14に示す例は、失敗率を使用せず、燃費を算出して評価を行っている。ステップS301、S302は、図12に示す例と同じであり、ステップS323で、区間標準偏差が所定値以下か否かが判定される。そして、区間標準偏差が所定値以下である場合は、アイドルストップ継続時間のバラツキが少ないので、信頼度が高いと判断して、ステップS324以降に進む。
そして、ステップS324で成功時の燃料削減量を算出し、ステップS325で失敗時の燃料悪化量を算出する。燃料削減量と燃料悪化量は下記の計算式によって算出される。
そして、ステップS326で燃料削減量と失敗時の燃料悪化量とを比較し、削減量の方が大きければ、ステップS327に移行して、アイドルストップ制御を実施するための履歴条件を備えていると判断される。また、削減量の方が小さければ、ステップS328に移行して、アイドルストップ制御を実施するための履歴条件を備えていないと判断される。
図15は、履歴情報の更新方法を説明するフローチャートである。
自車が走行区間を走行し終えた時点で、アイドルストップ制御の履歴情報を更新する処理が行われる。但し、これは対象区間でアイドルストップ制御を実施した場合に限られる。
自車が走行区間を走行し終えた時点で、アイドルストップ制御の履歴情報を更新する処理が行われる。但し、これは対象区間でアイドルストップ制御を実施した場合に限られる。
まず、ステップS401で自車が走行区間を走り終えたと判断されると、ステップS402でアイドルストップ継続時間の平均値が算出され、ステップS403で制御率が算出される。そして、ステップS404で走行区間における失敗率が算出され、ステップS405で信頼度が算出される。そして、ステップS406では、ステップS402〜S405で算出された各情報が地図情報にマッピングされて地図の走行区間に関連付けされる。
図16は、アイドルストップ制御の可否判定がなされる状況の具体例を説明する図である。図16(A)は、自車位置のXkm四方の地図情報を模式的に示す図であり、図16(B)〜図16(E)は、図16(A)の(1)〜(4)における各ケースを拡大して示したものである。
(1)のケースの場合、従来のように、先行車の検知だけでアイドルストップ制御を実施してしまうと、交差点の中でエンジンが停止し、先行車自身が停車したいわけでもないのに減速してしまい、自車の加速感度が悪くなるおそれがある。これに対して、本実施例では、T字路交差点の中にアイドルストップ禁止区間C1を設定しているので、T字路を自車が側道から主道路に右折しながら進入する際に、先行車両が存在しても、アイドルストップ制御によるエンジンの停止がなく、交差点の中で自車の加速感度が損なわれるのを防ぐことができる。
(2)のケースの場合、カーブで先の見通しが悪い場所があり、その先の右折路を先行車が右折するために減速すると、従来、自車ではアイドルストップ制御が行われていた。しかしながら、先行車がすぐに右折してしまうと、自車はすぐにアイドルストップ制御を解除してエンジンを再始動しなければならず、アイドルストップ失敗となるおそれがあった。そして、(3)のケースの場合、上り坂で先行車が減速するがその後に加速すると、従来は先行車の速度低下により自車のアイドルストップ制御が実施されてエンジンが停止し、すぐにアイドルストップ制御が解除されてエンジンが再始動され、アイドルストップ失敗となるおそれがあった。また、(4)のケースの場合、渋滞により先行車両への接近と離間とが繰り返し行われると、従来はアイドルストップ制御によるエンジン停止と、アイドルストップ制御の解除によるエンジン再始動とが短時間で繰り返し行われ、アイドルストップ失敗となるおそれがあった。
これに対して、本実施例では、(2)〜(4)の場所にアイドルストップ継続区間C2が設定されているので、アイドルストップ制御の実施が禁止され、アイドルストップ失敗となるのを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 車両
5 走行支援装置
20 車両統合制御ユニット
17 ステレオカメラ(先行車検知手段)
53 追従用運動エネルギー有無判定手段(先行車挙動予測手段)
55 アイドルストップ可否判定手段(可否判定手段)
60 カーナビゲーションシステム(走行区間判定手段)
5 走行支援装置
20 車両統合制御ユニット
17 ステレオカメラ(先行車検知手段)
53 追従用運動エネルギー有無判定手段(先行車挙動予測手段)
55 アイドルストップ可否判定手段(可否判定手段)
60 カーナビゲーションシステム(走行区間判定手段)
Claims (6)
- 所定のアイドルストップ条件に基づいて走行中に自車のエンジンを一時的に停止させるアイドルストップ制御を行う車両の走行支援装置であって、
先行車を検知する先行車検知手段と、
前記先行車の挙動を予測する先行車挙動予測手段と、
自車位置情報と地図情報に基づいて自車が走行中の走行区間を判定する走行区間判定手段と、
前記走行区間における前記アイドルストップ制御の過去の履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記先行車挙動予測手段により予測された予測内容と、前記履歴情報取得手段により取得した履歴情報に基づいて前記アイドルストップ制御の実施の許可又は禁止を判定する可否判定手段と、
を有することを特徴とする走行支援装置。 - 前記可否判定手段は、前記先行車挙動予測手段により先行車の停止が予測され、かつ、前記履歴情報が予め設定された履歴条件を備えている場合に、前記アイドルストップ制御の実施を許可と判定することを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。
- 前記履歴情報には、前記走行区間においてアイドルストップ制御を実施した実施回数の情報と、前記走行区間においてアイドルストップ制御を実施した割合である制御率の情報と、前記走行区間においてアイドルストップ制御を実施した結果、アイドルストップ継続時間が基準時間未満となるアイドルストップ失敗となった割合である失敗率の情報と、前記走行区間におけるアイドルストップ制御の信頼度の情報が含まれており、
前記可否判定手段は、前記走行区間におけるアイドルストップ制御の実施回数が基準回数以上でかつ前記制御率が基準以上でかつ前記失敗率が基準よりも高くかつ前記信頼度が基準以上のときは前記履歴条件を備えていると判定し、前記失敗率が基準よりも高いとき、もしくは、前記信頼度が基準に満たないときは、前記履歴条件を備えていないと判定することを特徴とする請求項2に記載の走行支援装置。 - 前記可否判定手段は、前記実施回数が基準回数未満のとき、もしくは、前記制御率が基準未満のときに、前記履歴条件を備えていると判定することを特徴とする請求項3に記載の走行支援装置。
- 前記走行区間においてアイドルストップ制御を実施した結果、アイドルストップ継続時間が予め設定された基準時間以上となるアイドルストップ成功か、または、アイドルストップ継続時間が基準時間未満となるアイドルストップ失敗かを判定する制御結果判定手段と、
該制御結果判定手段の判定結果を用いて前記履歴情報を更新する履歴情報更新手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。 - 前記履歴情報取得手段は、前記自車が有する履歴情報記憶手段、または、通信網を介して接続された情報センターの少なくとも一方から前記履歴情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。
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JP2013198164A JP2015063220A (ja) | 2013-09-25 | 2013-09-25 | 走行支援装置 |
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JP2013198164A JP2015063220A (ja) | 2013-09-25 | 2013-09-25 | 走行支援装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2013
- 2013-09-25 JP JP2013198164A patent/JP2015063220A/ja active Pending
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