JP2015058001A - 培地情報登録システム、検査システム、衛生管理システム、及び、プログラム - Google Patents

培地情報登録システム、検査システム、衛生管理システム、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フィルム型培地と所定の容器内の培地が混合されて画像解析及び所定の検査を実行する場合であっても、ユーザの煩雑な作業を防止し、的確に画像解析及び所定の検査を実行することが可能な情報提供システム等を提供すること。【解決手段】衛生管理システムSは、寒天培地60Bについて、フィルム型培地60Aについて撮像されて形成された培地ID66を有する培地画像と同一のフォーマットを有する寒天培地画像を生成し、生成した寒天培地画像及びフィルム型培地画像を画一的に所定の検査を実行するための構成を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、食品用の衛生管理システム等に関する。
近年、ファーストフードその他の外食産業の成長や手軽な加工食品の増加により、他人が調理した食品を食する機会が著しく増加している。その一方で、加工食材や加工食品等の食品に毒物又は微生物等の危険なものが混入すると、人体に直接影響を与えるため、加工食品を取り扱う場合には、原材料の安全性だけでなく、製造工程の衛生面を厳しく管理し、食品の生産加工の全般に渡る食品の安全性が求められている。
特に、各地で発生して問題となっている食中毒事件を発端に、食品の一層の安全性を図ることが命題となっており、食品衛生法を遵守するだけでなく、「HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point) System」や「FSSC(Food Safety System Certification)22000」を導入する企業も増加している。
このような加工食品に混入する微生物を検出するシステムとしては、フィルム型培地を用いるとともに、当該フィルム型培地において培養された検体に発生するコロニーを画像によってカウントするものが知られている(例えば、特許文献1)。
一方、このような微生物を含む細胞の検出するシステムにおいても、培地の培養容器に検体又は培養を行うための培養条件などを読み書きさせるために、ICタグなどの通信手段を設け、容器内の細胞に関する情報を登録することができる技術も知られている(例えば、特許文献2)。
特開2011−212013号公報 特開2011−45259号公報
しかしながら、特許文献2に記載のシステムにあっては、シャーレを用いた寒天培地などの容器内の培地を画像化し、所定の画像解析を実行することによって、培地に培養されたコロニーの有無やその数等の所定の検査を実行するにあたり、単に容器内の培地を画像化しただけでは、当該画像化された培地を他の培地と区別することが難しい。
また、特許文献2に記載のシステムにあっては、フィルム型培地と容器内の培地に対して混合して画像解析を実行することによって所定の検査を実行する場合には、培地画像等の画像領域構成の統一を図るなど、所定の画像処理を実行する必要があるが、それについては言及がなく、フィルム型培地と容器内の培地が混合された場合には、的確に画像解析して所定の検査を実行することは難しい。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、フィルム型培地と容器内の培地が混合されて画像解析及び所定の検査を実行する場合であっても、ユーザの煩雑な作業を防止し、的確に画像解析及び所定の検査を実行することが可能な情報提供システム等を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明に係る情報提供システム等は、所定の容器内に検体が載置された培地を撮像することによって画像化された容器型培地画像を容器型培地画像データとして取得する第1画像データ取得手段と、前記培地が撮像される際に当該培地を他の培地と識別するための培地識別情報を取得する培地識別情報取得手段と、前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像上における予め定められた画像領域に、前記取得された培地識別情報の画像を合成し、合成画像を生成する合成手段と、前記合成された合成画像の画像解析を実行し、前記取得された培地識別情報に基づいて、当該合成画像に画像化されている培地に対する所定の検査を実行する検査手段と、前記所定の検査の結果を含む前記培地に関する情報を培地情報としてデータベースに登録する登録手段と、を備える構成を有している。
この構成により、本発明に係る情報提供システム等は、寒天培地等の培地を収容する容器の種別又はフィルム型培地等の他の構成を有する培地を含めて培地自体の種別に拠らず、培地画像と特定情報画像を取得することができれば、如何なる容器及び如何なる培地であっても所定の検査の実行及びその結果の登録を実行することができるとともに、培地画像の視認による管理も容易にすることができる。
したがって、本発明に係る情報提供システム等は、培地管理による作業者や管理者の煩雑さを解消すること、及び、的確にかつ容易に検査及びその結果の登録を実行することができる。
本発明に係る衛生管理システムの一実施形態の構成を示す構成図である。 一実施形態の衛生管理システムに用いるフィルム型培地の一例である。 一実施形態の衛生管理システムに用いる寒天培地の一例である。 一実施形態の衛生管理システムにおいて寒天培地を撮像する際に用いるアダプタの一例である。 一実施形態の衛生管理システムにおいてフィルム型培地について所定の検査及び培地情報の登録を行う際に用いる作業指示書の一例である。 一実施形態の衛生管理システムに用いる携帯用通信端末装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態の衛生管理システムに用いるサーバ装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態の携帯用通信端末装置における第1培地情報登録処理の動作を示すフローチャートである。 一実施形態の携帯用通信端末装置における第2培地情報登録処理の動作を示すフローチャートである。 一実施形態のサーバ装置における第1培地情報登録処理及び第2培地情報登録処理を含む培地情報登録処理の動作を示すフローチャートである。 一実施形態の衛生管理システムに用いる寒天培地を撮像する際に用いるアダプタのその他の例(その1)である。 一実施形態の衛生管理システムに用いる寒天培地を撮像する際に用いるアダプタのその他の例(その2)である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、食品の製造ライン又は検査ライン(以下、「作業ライン」という。)におけるフィルム型培地及び寒天培地を混在して用いた衛生管理システムに対して、本発明に係る情報提供システム、プログラム、及び、衛生管理システムを適用した場合の実施形態である。ただし、本発明は、その技術的思想を含む範囲内で以下の実施形態に限定されない。また、以下の実施形態においては、所定の容器内に検体が載置された培地として寒天培地を用いて説明する。
[1]衛生管理システム
まず、図1を用いて本実施形態の衛生管理システムSについて説明する。なお、図1は、本実施形態の衛生管理システムSの構成を示す構成図である。
本実施形態の衛生管理システムSは、フィルム型の培地(すなわち、フィルム型培地)60A及びシャーレなどの所定の容器に収容された寒天培地(以下、単に「寒天培地」という。)60Bの各培地に関する情報(以下、「培地情報」という。)を登録しつつ、登録した培地情報のデータ管理することによって、食品の製造上又は検査上の衛生状態を検査するためのシステムである。
特に、本実施形態の衛生管理システムSは、加工中又は加工後の食品を製造する製造工程又は当該食品を検査する検査工程を有する作業ライン80において、製造中又は製造後の食品を検体として抽出し、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bで検体に発生した一般性菌又は大腸菌等の予め特定した菌を培養させた際の培養状況(すなわち、培地情報)を、検体が抽出された作業に関する情報(以下、「作業情報」という。)に対応付けてデータ管理するためのシステムであって、フィルム型培地60A及び寒天培地60Bを混在させて運用可能なシステムである。
そして、衛生管理システムSは、寒天培地60Bについて、フィルム型培地60Aについて撮像されて形成された培地ID66を有する培地画像(以下、「フィルム型培地画像」という。)と同一の画像フォーマットを有する培地画像(以下、「容器型培地画像」及び「寒天培地画像」という。)を生成し、生成した寒天培地画像及びフィルム型培地画像を画一的に所定の検査を実行するようになっている。
このような構成を実現するために、本実施形態の衛生管理システムSは、図1に示すように、各フィルム型培地60Aに関する培地情報を登録する際に用いる複数の携帯用通信端末装置10と、当該衛生管理システムSを管理する管理者端末装置20と、ネットワーク30と、データベース400を有し、かつ、携帯用通信端末装置10又は管理者端末装置20と連動し、培地情報の登録管理を含む各種の処理を実行するサーバ装置40と、を有している。
なお、本実施形態の作業情報は、製造工程又は検査工程に係わる各種の情報の他に、検体として製造工程又は検査工程から抽出された食品及び当該検体の培養に関する情報を含み、作業毎に、固有の識別情報(以下、「作業ID」という。)71を用いてデータベース400に登録されるようになっている。具体的には、各作業情報には、
(1)作業ID71と、
(2)検体を抽出すべき作業ライン80の識別情報(以下、「ラインID」という。)又は作業ライン80が複数の工程を有している場合には、ラインID及び工程の識別情報(以下、「工程ID」という。)71bと、
(3)検体としての食品の製品名、ロットの識別情報(以下、「ロットID」という。)及びロット名と、
(4)作業開始時刻及び終了時刻を示す作業日時と、
(5)作業者の識別情報(以下、「作業者ID(社員ID)」という。)及び作業者名と、
が含まれる。そして、作業情報の各情報は、種別毎にかつ作業毎にデータベース400に登録されている。
携帯用通信端末装置10は、例えば、通信機能を有するデジタルカメラ、タブレット型情報端末装置、スマートフォン又は携帯用電話機等、静止画像等の撮像機能又は録画機能(以下、単に「カメラ機能」という。)を有し、かつ、作業者によって携帯可能な通信端末装置である。
特に、携帯用通信端末装置10は、カメラ機能によって、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bを画像化して培地画像のデータ(以下、単にまとめて「培地画像データ」ともいう。)を生成すること、及び、作業指示書70を画像化して指示書画像データを生成することが可能な構成を有している。そして、携帯用通信端末装置10は、作業ID71と、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bの培地画像データと、当該培地画像データのメタデータと、必要な場合には指示書画像データと、を培地情報として、サーバ装置40のデータベース400に登録することが可能な構成を有している。
一方、携帯用通信端末装置10は、培地情報をサーバ装置40に送信する際には、BLUETOOTH(登録商標)、ワイヤレスLAN(WLAN:Wireless Local Area Network)又はワイヤレスPAN(WPAN:Wireless Personal Area Network)等の近距離無線用の通信規格を用いて直接若しくはアクセスポイント50を介してサーバ装置40に送信し、又は、図示しない移動基地局を介して公衆電話回線網を用いてサーバ装置40に送信する構成を有している。
そして、携帯用通信端末装置10は、XML(eXtensible Markup Language)等のマークアップ言語によって構築されたブラウザ機能を有し、当該ブラウザ機能を用いて作業者の操作入力指示及び操作確認を実行するとともに、当該ブラウザ機能を介して培地情報をサーバ装置40に送信するようになっている。
管理者端末装置20は、例えば、タブレット型情報端末装置、スマートフォン、パーソナルコンピュータ又はワークステーション等の情報通信端末装置である。
また、管理者端末装置20は、管理者の識別情報(以下、「管理者ID」という。)と管理者のパスワード及び作業者IDを管理し、サーバ装置40へのアクセス権限の管理、携帯用通信端末装置10の端末IDの管理、及び、登録された培地情報の修正その他の管理を行うことができる制御装置として機能する。
そして、管理者端末装置20は、携帯用通信端末装置10と同様に、マークアップ言語によって構築されたブラウザ機能を有し、当該ブラウザ機能を用いてサーバ装置40とのデータの授受、報告書の閲覧等を実行することができる構成を有している。
なお、管理者端末装置20は、同一ロット内において、工程を実行する機械の故障その他によって各作業が中断した場合、又は、作業者における培地情報の登録ミス等が発生した場合に、培地情報その他の情報を修正することができる構成を有している。
ネットワーク30は、例えば、携帯電話網を含む公衆電話回線網(以下、「長距離通信ネットワーク」という)、近距離無線ネットワーク等のIP(Internet Protocol)ネットワーク、又は、その双方が相互接続されて構成されている。ただし、当該ネットワーク30の構成は、これに限られない。
サーバ装置40は、携帯用通信端末装置10又は管理者端末装置20と連動し、培地情報のデータ処理及びその登録を実行するために用いられるとともに、培地画像に基づいて所定の検査を実行するためのサーバ装置である。
具体的には、サーバ装置40は、フィルム型培地60A及び寒天培地60Bを同一のシステムによって検査及び登録を行うために、寒天培地60Bに対して以下の処理を実行するようになっている。
すなわち、サーバ装置40は、
(1)寒天培地60Bを撮像することによって画像化された寒天培地画像を培地画像データ(以下、「寒天培地画像データ」ともいう。)として取得し、
(2)寒天培地60Bに形成された記憶媒体(後述のICタグT10)から情報を読み出すことによって、作業者によって入力することによって、又は、寒天培地60Bを撮像する際に同時に画像化することによって、寒天培地60Bが撮像される際に当該寒天培地60Bについてフィルム型培地60Aを含めて他の培地と識別するための培地ID66を取得し、
(3)取得した寒天培地画像データの寒天培地画像上における予め定められた画像領域に、(2)の処理によって取得した培地ID66の画像を合成して合成画像を生成し、
(4)合成した合成画像の画像解析を実行しつつ、取得した培地ID66に基づいて、当該合成画像に画像化されている寒天培地60Bに対する所定の検査を実行し、
(5)所定の検査の結果を含む寒天培地60Bに関する情報を培地情報としてデータベース400に登録する、
構成を有している。
特に、サーバ装置40は、培地ID66が一部に画像化されたフィルム型培地60の培地画像を示すフィルム型培地画像を培地画像データ(以下、「フィルム型培地画像データ」ともいう。)として取得するようになっており、(3)の処理では、フィルム型培地画像と同一の形式を有する合成画像を生成し、(4)の処理では、生成した合成画像及び取得したフィルム型培地画像を画一的に検査し、(5)の処理では、画一的に検査した合成画像及びフィルム型培地画像に基づく培地情報を画一的にデータベース400に登録する、構成を有している。
また、サーバ装置40は、取得した寒天培地画像データの寒天培地画像について画像解析を実行するとともに、寒天培地60Bを用いた作業内容及び培地に関する情報(以下、「培地関連情報」という)を特定し、特定した培地関連情報に基づいて合成画像における画像解析を実行する構成を有している。
なお、本実施形態の培地関連情報には、
(A)撮像時間又は撮像場所等の寒天培地60Bを撮像する際の撮像条件を示す撮像情報、
(B)検体種別等の寒天培地60Bにおける検体を特定する検体情報、
(C)希釈液、希釈倍率又は培養開始からの培養時間(すなわち、培養検査時刻)等の当該検体の培養条件を示す培養条件情報、及び、
(D)当該検体が抽出された作業を特定するための特定情報(すなわち、作業ID71)
が含まれる。また、培地関連情報は上記のいずれかの1以上の情報を含めばよい。ただし、本実施形態においては、(A)〜(D)のすべての情報を含むものとして説明する。
このような構成を有することによって、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、寒天培地60Bの容器の種別又は当該寒天培地60Bやフィルム型培地60Aの培地の種別に拠らず、培地画像と特定情報画像を取得することができれば、如何なる容器及び如何なる培地であっても所定の検査の実行及びその結果の登録を実行することができるとともに、培地画像の視認による管理も容易にすることができるので、培地管理による作業者や管理者の煩雑さを解消すること、及び、的確にかつ容易に検査及びその結果の登録を実行することができるようになっている。
また、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、フィルム型培地60Aや寒天培地60Bが混在した培地画像を取得した場合であっても、培地画像と培地ID66と有する統一的な画像フォーマットを用いて培地画像の検査及びそれに基づく培地情報の登録を実行することができるので、システムの汎用性を向上させることができるとともに、寒天培地60B等の所定の容器内に検体が載置された培地についても培地ID66によってデータ管理を行うことによって、培地画像における取り違えなどのミスを防止することができるようになっている。
すなわち、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、培地ID66を付与することが難しい寒天培地60B等の所定の容器内に検体が載置された培地に対して画像解析を行う際に、重要な培地IDを培地画像の培地画像データから取得すること、及び、培地画像を視認することによって、培地ID66を容易に視認することができるので、培地画像における取り違えなどのミスを防止し、かつ、容器の種別や培地の種別に拠らず、培地画像と特定情報画像を取得することができれば、如何なる容器及び培地であっても所定の検査を実行することができるようになっている。
なお、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、フィルム型培地60Aや寒天培地60Bに関する培地情報を電子化することができるので、画像化された培地画像を用いることによって無駄に培地を消費すること無く、かつ、省資源化を図ることができるようになっている。
[2]培地及び培地画像データ
[2.1]フィルム型培地及びフィルム型培地画像データ
次に、図2を用いて本実施形態のフィルム型培地60Aについて説明する。なお、図2は、本実施形態に用いるフィルム型培地60Aの一例である。
(フィルム型培地)
本実施形態に用いるフィルム型培地60Aは、フィルム又はシ−ト状の乾燥培地によって作業ライン80の各工程から検出した検体としての食品に発生した菌を培養するための培地である。例えば、フィルム型培地60Aは、一般生菌、大腸菌群及び黄色ブドウ球菌を培養する培地として用いられる。なお、カビや酵母、リステリア菌、水質用微生物、乳酸菌、タンパク質等の各種の菌、物質又は微生物を培養する培地として用いてもよい。
また、フィルム型培地60Aは、例えば、図2に示すように、フィルムによって形成される基材シート61と、基材シート61の中心を基準に当該基材シート61上に形成される円形の枠(以下、「円形枠」という。)62と、当該枠内に設けられる菌を培養する培養層63と、当該培養層63を被覆するカバーシート64と、基材シート61の右上に形成された培地ID66と、を有している。
例えば、培地ID66は、2次元バーコード等の英数字が復号されたバーコード又は英数字そのもので形成されており、フィルム型培地60Aの撮像時に一緒に画像化され、バーコード認識機能又はOCR(Optical Character Recognition)機能などの画像解析機能を用いて、携帯用通信端末装置10又はサーバ装置40において取得される。
基材シート61は、フィルム状又はシート状の基材であれば特に限定されず、例えば、プラスチックフィルムや紙等を用いることができる。プラスチックフィルムの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂フィルムを好ましく挙げることができる。ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン系の合成紙等が好ましく挙げることができる。なお、ポリプロピレン系合成紙は、ポリプロピレンを主原料とするフィルム合成紙である。
なお、フィルム型培地60Aは、培地ID66を記憶させたICタグを有し、携帯用通信端末装置10が有する近距離無線通信インターフェース140(例えば、ICタグリーダ)によって当該携帯用通信端末装置10に培地ID66を取得させてもよい。
(フィルム型培地画像データ)
本実施形態のフィルム型培地60Aの培地画像データは、例えば、図2に示すフィルム型培地60Aがそのまま画像化され、培養層63を中心とした培地画像と、培地ID66の特定情報画像とが、単一の画像内に形成されたデータである。すなわち、フィルム型培地60Aの培地画像データは、単一の画像内に培地画像と特定情報画像となる培地ID66が含まれる培地画像データである。
[2.2]寒天培地及び寒天培地画像データ
次に、図3及び図4を用いて本実施形態の寒天培地60Bについて説明する。なお、図3は、本実施形態に用いる寒天培地60Bの一例であり、平面図(A)及び側面からの斜視図(B)である。また、図4は、本実施形態において寒天培地を撮像する際に用いるアダプタ600の一例である。
(寒天培地)
本実施形態に用いる寒天培地60Bは、寒天から形成される固形培地又は半流動培地によって作業ライン80の各工程から検出した検体としての食品に発生した菌を培養するための培地である。例えば、寒天培地60Bは、フィルム型培地60Aと同様に、一般生菌、大腸菌群及び黄色ブドウ球菌を培養する培地として用いられる。なお、カビや酵母、リステリア菌、水質用微生物、乳酸菌、タンパク質等の各種の菌、物質又は微生物を培養する培地として用いてもよい。
また、寒天培地60Bは、例えば、図3(A)及び(B)に示すように、検体が載置され、菌を培養するための寒天68と、寒天68を収容する培地用容器69と、によって形成されている。
寒天68は、例えば、ペプトン、エキス及び無機塩類等の栄養素と、糖類、pH指示薬及び酵素基質等の鑑別剤と、界面活性剤、有機酸、色素、無機塩類及び胆汁酸等の選択剤と、寒天と、精製水等の水とから形成され、培養する菌種によって各成分が選択されて形成される。
培地用容器69は、円形その他の所定の形状を有するとともに、例えば、浅型の透明なガラスによって形成されたシャーレ等の容器である。また、培地用容器69は、培地ID66が記憶されたICタグT10が所定の場所(例えば、図3(B)に示すような側面)に貼り付けられており、寒天培地60Bが撮像される際に携帯用通信端末装置10によって読み出される。
また、ICタグT10から読み出された培地ID66は、フィルム型培地60Aの培地ID66と同様に、英数字によって形成されており、それ自体でフィルム型培地60Aの培地ID66と異なる種別であることを示す構成を有している。例えば、本実施形態の寒天培地60Bの培地ID66は、英数字又はテキストによって形成された英数字の最後に「S」を有して形成され、当該「S」を有していないフィルム型培地60Aと差別化されるようになっている。
なお、寒天培地60Bの培地ID66は、当該寒天培地60Bが撮像される際に、ICタグT10より読み出されるようになっているが、作業者によって携帯用通信端末装置10の操作により入力されてもよいし、培地ID66がテキスト又は2次元バーコード等の画像化可能な情報が記録された所定の用紙を撮像することによって取得されてもよい。
(寒天培地画像データ)
本実施形態の寒天培地60Bの寒天培地画像データは、アダプタ600に載置された寒天培地60Bが当該アダプタ600とともに撮像されることによって形成されたデータであり、培養条件によって定まる載置エリアに載置された寒天68を中心とした寒天培地画像と、作業ID71と、が単一の画像内に形成されたデータである。すなわち、寒天培地画像データは、単一の画像内に寒天培地60Bの寒天培地画像と作業ID71が含まれる培地画像データである。
特に、本実施形態の寒天培地60Bにおいては、予め定められた形式を有するアダプタ600を用いて培地画像データが生成される。
(アダプタ)
本実施形態のアダプタ600は、例えば、図4に示すように、寒天培地60Bが載置される載置エリア610と、作業ID71の特定情報が形成された特定情報形成エリア620と、を有し、寒天培地60Bが載置された状態で撮像されることによって、培地画像と特定情報画像とを有する培地画像データを生成するための台紙又は液晶ディスプレイや有機ELを備える表示装置等のデバイスである。
載置エリア610は、寒天培地60Bを載置させるためのエリアとともに、培地関連情報に含まれる撮像情報、検体情報及び培養条件情報等の情報を視認させるための情報(テキスト)が形成されている。
例えば、載置エリア610には、図4に示すように、培養開始時、培養開始時刻から24時間経過後、同48時間経過後などの寒天培地60Bの培養開始からの培養時間(又は培養検査時刻)毎に、かつ、一般性菌(AC)の検出又は大腸菌(CC)の検出などの検査種別(検出する菌種)を示す培地関連情報76が形成又は表示されている。
なお、携帯用通信端末装置10は、上記の実施形態と同様に、上記のアダプタ600に載置された寒天培地60Bを撮像することによって、当該アダプタ600が画像化されたアダプタ600の画像(以下、「アダプタ画像」)を生成し、当該アダプタ画像を寒天培地画像データとして培地情報に含めてサーバ装置40に送信するようになっている。
特定情報形成エリア620には、2次元バーコード、英数字等のテキスト又はその双方によって、作業指示書として他の作業指示書と識別するための指示書ID71a又は作業に含まれる複数の工程ID71bなどの作業ID71と、作業情報75と、が形成又は表示されている。そして、少なくとも作業ID71は、培地画像が撮像される際に単一の画像内に同時に画像化されるように形成又は表示されている。
特に、作業情報75としては、同一条件によって製造又は検査された食品群毎、すなわち、ロット毎に、一以上の製造工程又は検査工程の作業名称及びその内容と、使用する作業ライン80と、製造又は検査される食品(加工食品)名称、数量その他の情報と、を含む作業指示書を構成する各種の作業情報が形成されている。
なお、作業ID71は、寒天培地60Bの登録が実行される際に当該寒天培地60Bと同様に画像化され、携帯用通信端末装置10又はサーバ装置40において解析することによって認識される。
また、本実施形態の特定情報形成エリア620には、作業ID71に代えて又は作業ID71とともに培地ID66が形成されていてもよく、この場合には培地用容器69には、ICタグT10は不要である。
[3]作業指示書
次に、図5を用いて本実施形態の作業指示書70について説明する。なお、図5は、本実施形態において、フィルム型培地60Aについて所定の検査及び培地情報の登録を行う際に用いる作業指示書70の一例である。
本実施形態の作業指示書70は、作業ID71とともに、同一条件によって製造又は検査された食品群毎、すなわち、ロット毎に、一以上の製造工程又は検査工程の作業名称、及びその内容と、使用する作業ライン80と、製造又は検査される食品(加工食品)名称、数量その他の情報とを含む作業情報75が記載された指示書である。
特に、本実施形態の作業指示書70は、作業ID71として、右上に印刷その他の方法によって形成された指示書ID71aと、所定の領域に印刷その他の方法によって形成された複数の工程ID71bと、を有している。
また、指示書ID71a及び各工程ID71bは、作業ID71として用いられ、例えば、2次元バーコード等のバーコード又は英数字で形成されている。そして、指示書ID71a及び各工程ID71bは、フィルム型培地60Aの登録が実行される際に当該フィルム型培地60Aと同様に画像化され、携帯用通信端末装置10又はサーバ装置40において解析することによって認識される。
なお、作業指示書70は、フィルム型培地60Aと同様に、指示書ID71a又は工程ID71bの作業ID71を記憶させたICタグを有し、タグリーダなどの携帯用通信端末装置10が有するインターフェース(近距離無線通信インターフェース140)によって当該携帯用通信端末装置10に作業ID71を取得させてもよい。また、以下の説明においては、特別に言及しない場合には、作業ID71とは、指示書ID71a又は工程ID71bを示す。
[4]携帯用通信端末装置
次に、図6を用いて本実施形態の携帯用通信端末装置10の構成について説明する。なお、図6は、本実施形態の携帯用通信端末装置10の構成を示すブロック図である。
本実施形態の携帯用通信端末装置10は、各種のプログラムが実行される際に用いられるメモリ機能を有するデータ記憶部100と、撮像機能を有し、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bの培地画像データを生成する培地画像データ生成部110と、サーバ装置40と連動して培地情報をサーバ装置40に初期登録及び培養直後を含む培養後登録する処理(以下、「培地情報登録処理」という。)その他の処理を実行するアプリケーション制御部120と、を備えている。
また、携帯用通信端末装置10は、サーバ装置40及び他の通信装置と通信を行うネットワーク通信部130と、ICタグT10その他の通信用のインターフェースとデータの授受を行う近距離無線通信インターフェース140と、現在位置を検出する現在位置検出部150と、表示部160と、表示部160を制御する表示制御部161と、ユーザの操作を入力するための操作部170と、タイマー180と、装置全体を制御する携帯端末管理制御部190と、を有している。
そして、携帯用通信端末装置10は、例えば、電話機能及び電子メール等のメール機能を有する場合には、マイク、スピーカ及び電子メールの送受信機能等の種々の必要な部材を有している。さらに、上述の各部は、バス11によって互いに接続され、データの授受が実行される。
データ記憶部100は、各種のアプリケーションプログラムが記憶されるアプリケーション記憶部101と、培地画像データ生成部110によって撮像されて生成された培地画像データが記憶される培地画像データ記憶部102と、携帯用通信端末装置10の管理及び制御に関するプログラム、並びに、各プログラムの実行中にワークエリアとして用いられるとともに、携帯用通信端末装置10で実行される各処理において用いられるデータが記憶されるROM/RAM103と、を有している。
特に、アプリケーション記憶部101には、培地画像データ生成部110、操作部170、表示制御部161及び培地画像データ記憶部102と連動しつつ、アプリケーション制御部120によって実行されるアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」という。)が記録されている。また、アプリケーション記憶部101には、上述のブラウジング機能を実現するためのブラウザ用のプログラムも記録されている。
培地画像データ記憶部102には、撮像したフィルム型培地画像データ、寒天培地画像データ及び指示書画像データと、各画像データを管理するための画像IDと、撮像時刻等の各培地画像データに対応する各種のメタデータと、作業ID71と、培地ID66と、各種のフラグ情報と、が対応付けられて記憶される。なお、画像IDとは、各携帯用通信端末装置10において適宜付与される任意の識別情報である。
培地画像データ生成部110は、光学システムと、当該光学システムから入力された光学画像を電気信号に変換するCCDIセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)と、CCDIセンサにおいて生成された電気信号に基づいて培地画像データを生成する生成部と、を有する。
特に、培地画像データ生成部110は、フィルム型培地60Aを画像化する際には、当該フィルム型培地60Aの画像化に先立って、作業指示書70を撮像しつつ、当該撮像された作業指示書70を画像化し、指示書培地画像データを生成する。そして、培地画像データ生成部110は、検体に発生した菌が培養される、又は、培養されたフィルム型培地60Aを撮像した際に、当該撮像されたフィルム型培地60Aを画像化し、当該フィルム型培地60Aの培地画像データを生成する
また、培地画像データ生成部110は、寒天培地60Bを画像化する際には、載置エリア610に載置された寒天培地60Bとともに、特定情報形成エリア620を含むアダプタ600の全体を画像化し、寒天培地60Bを画像化した寒天培地画像及び特定情報形成エリア620を画像化した双方の画像を有するアダプタ画像のデータ(すなわち、寒天培地画像データ)を生成する。
アプリケーション制御部120は、所定のアプリによって培地情報登録処理を実現する。具体的には、アプリケーション制御部120は、アプリケーション記憶部101に記録された培地登録アプリを実行し、培地画像データ生成部110を制御して撮像されたフィルム型培地60A又はアダプタ600に載置された寒天培地60Bの培地画像データ及び必要の場合には指示書画像データを取得して培地画像データ記憶部102に記憶する。
特に、アプリケーション制御部120は、フィルム型培地60Aの場合には、画像化されたフィルム型培地画像データから培地ID66を取得し、当該取得した培地ID66とともに、フィルム型培地画像データと当該フィルム型培地画像データに関するメタデータと各種のフラグ情報を培地情報として培地画像データ記憶部102に記憶する。
また、アプリケーション制御部120は、指示書培地画像データから作業ID71を取得し、当該取得した作業ID71を該当する培地情報とともに培地画像データ記憶部102に記憶する。
なお、アプリケーション制御部120は、通信回線を介して他の通信装置又はデータベース400と連動してバーコード認識又はOCR認識を実行し、培地ID66を取得してもよい。
一方、アプリケーション制御部120は、寒天培地60Bの場合には、操作部170、表示制御部161及び近距離無線通信インターフェース140と連動して培地用容器69のICタグT10から培地ID66を取得し、培地ID66とともに、寒天培地画像データと当該寒天培地画像データに関するメタデータと各種のフラグ情報を培地情報として培地画像データ記憶部102に記憶する。なお、アプリケーション制御部120は、このときに、アダプタ画像から作業ID71を取得してもよい。
他方、アプリケーション制御部120は、フィルム型培地画像データ又は寒天培地画像データの撮像後、又は、所定のタイミングによって、検体の培養開始時に、培地情報をサーバ装置40に登録する初期登録及び当該検体の培養開始後に培地情報を登録する培養後登録を実行する。特に、アプリケーション制御部120は、作業者の指示に基づいて、初期登録か又は培養後登録かを特定し、いずれかの登録かを示す情報(フラグ情報)を培地情報に含めてサーバ装置40に送信する。
また、アプリケーション制御部120は、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bを撮像した際に、タイマー180から現在時刻を取得し、当該現在時刻を撮像時刻として所定の画像IDとともにフィルム型培地画像データ又は寒天培地画像データのメタデータとして培地画像データ記憶部102に記憶し、サーバ装置40に培地情報を送信する際に一緒に送信する。
なお、アプリケーション制御部120は、実装上、携帯端末管理制御部190を構成するCPU(中央処理装置)が、アプリを実行した際の機能として実現されるものであってもよい。
ネットワーク通信部130は、アプリケーション制御部120及び携帯端末管理制御部190の制御の下、ネットワーク30に接続されるサーバ装置40との通信回線を構築し、培地画像データ等の種々のデータの授受を行う。
近距離無線通信インターフェース140は、アプリケーション制御部120及び携帯端末管理制御部190の制御の下、ICタグを用いた近距離無線通信を行う。
現在位置検出部150は、アプリケーション制御部120又は携帯端末管理制御部190の制御の下、ネットワーク30を介してGPS(Global Positioning System)衛星の位置を認識しつつ、当該GPS衛星から送信された衛星信号(GPS信号)を検出する。
そして、現在位置検出部150は、当該検出されたGPS信号に基づいて携帯用通信端末装置10の現在位置の緯度及び経度によって示される座標値を算出(すなわち、検出)する。また、この現在位置検出部150は、この算出された座標値を位置情報としてアプリケーション制御部120に提供する。特に、現在位置検出部150は、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bが撮像される際にGPS信号に自機の現在位置を認識し、アプリケーション制御部120に提供する。
なお、携帯用通信端末装置10が、電話機能や近距離無線機能を有している場合には、電話や近距離無線に用いる電波を電話基地局等において受信した方角と電波強度に基づいて当該携帯用通信端末装置10の現在位置を算出(検出)してもよい。
表示部160は、所定のサイズ(例えば、5インチ、W480×H960ピクセル)の画像表示領域を有し、液晶素子又はEL(Electro Luminescence)素子のパネルによって構成され、表示制御部161において生成された表示データに基づいて所定の画像を表示するようになっている。特に、本実施形態では、表示部160は、培地登録アプリが実行されている際に、操作部170と連動しつつ、各種の表示及び撮像されて画像化されたフィルム型培地60A又は寒天培地60Bと、必要によっては作業画像と、を表示する。
表示制御部161は、アプリケーション制御部120又は携帯端末管理制御部190の制御の下、表示部160に所定の画像を描画させるために必要な描画データを生成し、生成した描画データを当該表示部160に出力するようになっている。
操作部170は、各種の確認ボタン、各操作指令を入力する操作ボタン、テンキー等の多数のキー及び表示部160上に設けられたタッチセンサにより構成され、各操作を行う際に用いられるようになっている。具体的には、操作部170は、培地登録アプリの起動時に上述の各種の処理を実行するための操作を行う際に用いられるようになっている。
なお、本実施形態においては、操作部170は、培地ID66を直接手入力する際に用いることも可能である。
タイマー180は、培地画像データ生成部110がフィルム型培地60Aを撮像するときの日付及び時刻をアプリケーション制御部120に提供する。
携帯端末管理制御部190は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成されるとともに、キー入力ポート、表示制御ポート等の各種入出力ポートを含み、携帯用通信端末装置10の全般的な機能及び情報提供プログラムを実行するための全般的な機能を総括的に制御するようになっている。
[5]サーバ装置
[5.1]構成
次に、図7を用いて本実施形態のサーバ装置40の構成について説明する。なお、図7は、本実施形態のサーバ装置40の構成を示す構成図である。
本実施形態のサーバ装置40は、図7に示すように、作業情報及び培地情報等の各種の情報が記憶されるデータベース400と、携帯用通信端末装置10及び管理者端末装置20と通信を行う通信制御部410と、培地情報登録処理等の各種の処理を実行するデータ処理部420と、サーバ装置40の各部を制御するサーバ管理制御部430と、各部の制御に用いるROM/RAM440と、時刻管理を行うために用いるタイマー450と、を有する。なお、上述の各部は、バス41によって相互に接続され、各構成要素間におけるデータの転送が実行される。
通信制御部410は、所定のネットワークインターフェースであり、携帯用通信端末装置10又は管理者端末装置20と通信回線を構築し、携帯用通信端末装置10又は管理者端末装置20と種々のデータの授受を行う。
データベース400は、HDDにより構成され、培地情報データベース(以下、「培地情報DB」と略す。)401、ライン情報データベース(以下、「ライン情報DB」と略す。)402、ロット情報データベース(以下、「ロット情報DB」と略す。)403、及び、作業管理データベース(以下、「作業管理DB」と略す。)404を有する。
培地情報DB401は、各作業ライン80の工程毎に抽出され、かつ、携帯用通信端末装置10によって撮像されて取得した検体のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bに関する培地情報が作業ID71毎に、登録時に培地ID66を付与しつつ、格納されるデータベースである。例えば、培地情報DB401には、
(1)培地ID66(フィルム型培地60A又は寒天培地60Bの種別を含む)
(2)作業ID71
(3)撮像された培地画像データ
(4)撮像時刻(培養開始時刻又は培養検査時刻)
(5)フラグ情報を含むその他の情報
(6)コロニー数
(7)培地判定結果
(8)サイズ(ピクセル数)、重心位置、各ピクセルの特徴量など検出された各コロニーに関する情報(以下、「コロニー情報」という。)
(9)コロニー検出時に用いたプロファイル情報の種別(プロファイルID)
の9つデータが対応付けて記録される。
なお、各培地情報における、コロニー情報、コロニー数及び培地判定としては、データ処理部420によって判定された結果が記憶される。また、各培地情報におけるコロニー情報、コロニー数及び培地判定は、培地情報が登録される際に登録されてもよいし、当該培地情報の登録タイミングと異なる所定のタイミングで登録されてもよい。
また、抽出すべき検体が、同一のロットにおいて、常に同一の作業ライン80の同一の工程から抽出する場合には、作業ID71は、ロットIDであればよく、抽出すべき検体が、同一のロットであっても異なる作業ライン80又は異なる工程から抽出する場合には、ラインID又は工程ID71bとなる。
さらに、同一のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bの培地情報の撮像時刻が複数登録される場合には(すなわち、培養時間が複数の場合には)、同一の培地ID66において、培養時間毎に培地画像、撮像時刻、コロニー数、培地判定の各培地情報が記憶される。
ライン情報DB402は、各作業ライン80に関するライン情報がラインID毎に格納されるデータベースである。例えば、ライン情報DB402には、
(1)ラインID
(2)作業ライン80が有する工程の工程ID71b及びその種別
の2つデータが対応付けて記録される。なお、工程種別としては、材料投入、調合、充填、ボイル、包装、及び、梱包等の各工程を特定する名称が用いられる。
ロット情報DB403は、各ロットに関するロット情報がロットID毎に格納されるデータベースである。例えば、ロット情報DB403には、
(1)ロットID
(2)ロットの製造又は検査に用いる作業ラインのラインID
(3)ロットの作業開始時刻
(4)ロットの作業終了時刻
(5)ロットの作業を実行する作業者の作業班
(6)ロットによって製造される各商品に用いられる原材料
(7)原材料の納入業者又は原産地
の7つデータが対応付けて記録される。
作業管理DB404は、作業内容に関する各種の情報(すなわち、培地関連情報)が格納されるデータベースである。例えば、作業管理DB404には、
(1)作業ID71
(2)検体を抽出すべき作業ラインのラインID(又はラインID及び工程ID71b)
(3)検体(食品)の種別(製品名、ロットID及び/又はロット名)
(4)検査種別(一般性菌又は大腸菌など検出する菌種)及びフィルム型培地60A又は寒天培地60B上に発生する際の色(発色)情報(RGB階調値又はその範囲)
(5)培養条件(希釈倍率、希釈液の種別、培養温度及び培養湿度)
(6)培養開始時刻(予定)
(7)培養開始から所定の時間経過後までの培養時間(又は培養検査時刻)
(8)培養場所(例えば、インキュベータ番号及びインキュベータ内の段数等の位置)
(9)ゴミなどの余分な固形物を除去するために検体を抽出した際にフィルタを使用した否か(以下、単に「フィルタ使用の有無」という。)を示す情報(以下、「フィルタ情報」という。)
(10)作業日時(作業開始時刻及び終了時刻)
(11)作業者ID(及び/又は作業者名)
の11つデータが対応付けて記録される。
なお、培養時間(培養検査時刻)には、単一の時間(検体における菌の培養を終了させる終了時刻)だけが設定されてもよいし、培養開始時刻から法定された又は所定の時間経過後、例えば、培養開始時刻から24時間経過後、48時間経過後又は72時間経過後等の複数の時間(検査時刻)が設定されてもよい。
データ処理部420は、ROM/RAM440に記録されているアプリケーションに応じて各種のデータ処理を実行する。特に、データ処理部420は、所定のプログラムを実行することによって、
(1)通信制御部410の動作管理と、
(2)各携帯用通信端末装置10と連動して実行する培地情報登録処理と、
(3)培地情報登録処理時に寒天培地60Bに関して合成画像を生成し、フィルム型培地60Aと同一のフォーマットを形成する寒天培地画像生成処理と、
(4)培地情報登録処理時に取得した培地ID66及び作業ID71に基づいて培地画像に画像化されたフィルム型培地60A及び寒天培地60Bについて所定の検査を行う検査処理と、
(6)検査結果を所定の報告書形式で出力する報告処理と、
(7)データベース400の管理及び制御と、
を行う。
具体的には、データ処理部420は、通信制御部410の動作管理、寒天培地画像生成処理を含む培地情報登録処理及びデータベース400の管理とその制御を実行する登録処理部421と、フィルム型培地60A及び寒天培地60Bから各培地におけるコロニーの検出を含む所定の検査を実行するコロニー検出判定部423及びロット判定処理部424と、報告処理を実行する報告処理部425と、を含む。
なお、例えば、本実施形態の登録処理部421は、本発明に係る第1画像データ取得手段、第2画像データ取得手段、培地識別情報取得手段、合成手段、登録手段及び特定手段を構成し、コロニー検出判定部423は、本発明の検査手段を構成する。また、本実施形態の登録処理部421、コロニー検出判定部423、ロット判定処理部424及び報告処理部425の詳細については後述する。
サーバ管理制御部430は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成され、プログラムを実行することによって、サーバ装置40の各部を統合制御する。具体的には、サーバ管理制御部430は、ユーザの操作による携帯用通信端末装置10からのログイン要求に基づいて各ユーザのログイン処理、及び、その他の各種の制御を行う。
ROM/RAM440には、サーバ装置40の駆動に必要な各種のプログラムが記録されている。特に、ROM/RAM440には、所定の検査を実行する際に用いられる各種のデータ及び判定基準の情報(以下、「培地判定基準情報」ともいう。)等のそれぞれの情報が記憶される。また、ROM/RAM440は、各プログラムの実行中にワークエリアとして用いられる。
タイマー450は、培地情報登録処理及びロット判定処理を実行する際に必要な時刻を管理するために用いられる。
[5.2]登録処理部
[5.2.1]概要
次に、本実施形態のサーバ装置40における登録処理部421の詳細について説明する。
本実施形態の登録処理部421は、携帯用通信端末装置10連動し、当該携帯用通信端末装置10から送信された培地情報を取得しつつ、取得した培地情報を培地情報DB401に登録する培地情報登録処理を実行する。
特に、登録処理部421は、培地情報に含まれる培地ID66に基づいて、培地情報の登録の対象となる培地がフィルム型培地60Aか寒天培地60Bかの種別の判定(以下、「培地種別判定」という。)を実行しつつ、培地情報の登録の対象となる培地がフィルム型培地60Aの場合には、第1培地情報登録処理を実行し、当該培地情報の登録の対象となる培地が寒天培地60Bの場合には、第2培地情報登録処理を実行する。
そして、登録処理部421は、第1培地情報登録処理、又は、第2培地情報登録処理を実行する際に、それぞれ、培地情報に含まれるフラグ情報に基づいて、初期登録か又は培養後登録かを判定しつつ、その判定結果に基づいて該当する培地情報を登録する。
なお、登録処理部421は、第1培地情報登録処理、又は、第2培地情報登録処理を実行する際には、後述する所定の検査によって検出されたコロニーやコロニー数等についても培地情報として登録するようになっている。
[5.2.2]培地種別判定
登録処理部421は、培地情報に含まれる培地ID66を解析し、培地ID66の形式によって培地情報の登録の対象となる培地がフィルム型培地60Aであるか寒天培地60Bであるか培地の種別を判定する。
例えば、登録処理部421は、
(1)フィルム型培地60Aの桁数が「5桁」であって寒天培地60Bの桁数が「6桁」の場合など0の培地情報に含まれる培地ID66の英数字列の文字数(桁数)の違い、
(2)寒天培地60Bの培地ID66の先頭若しくは末尾の英数字がシャーレを示す「S」を有しているか否かなどの特別な英数字の有無
(3)下3桁の数字列が「101」の場合にフィルム型培地60Aであり、当該下3桁の数字列が「100」以下の場合に寒天培地60Bであるなどの、英数字列に含まれる複数の文字若しくは数字の範囲、
のいずれかよって培地種別判定を実行する。
[5.2.3]第1培地情報登録処理
(初期登録)
登録処理部421は、第1培地情報登録処理を実行する際に、初期登録を示すフラグ情報が携帯用通信端末装置10から送信された培地情報に含まれている場合には、初期登録に基づく第1培地情報登録処理を実行する。
具体的には、登録処理部421は、培地種別判定において通信制御部410介して取得した培地情報がフィルム型培地60Aの培地情報であると判定し、かつ、当該培地情報に含まれるフラグ情報において初期登録であると判定すると、培地情報に含まれる作業ID71を特定する。
また、登録処理部421は、特定した作業ID71に基づいて、作業管理DB404を検索し、該当する作業情報を特定しつつ、当該特定した作業情報に対応付けて、取得した培地ID66、フィルム型培地画像データ及び撮像時刻を培地情報DB401に登録する。
特に、登録処理部421は、取得した作業ID71に基づいて検体を抽出した作業ライン80が含まれるロットID、当該作業ライン80のラインID、当該検体を抽出した工程ID71bを特定するとともに、当該特定したロットID、ラインID及び工程ID71bに対応付けて、培地情報に含まれる培地ID66、フィルム型培地画像データ及び撮像時刻を培地情報DB401に登録する。
なお、登録処理部421は、撮像時刻を培養開始時刻として培地情報DB401に登録する。また、培養開始時刻は、当該時刻に培地情報登録処理を実行することを前提に撮像時刻に代えて予め設定された時刻を用いてもよい。
(培養後登録)
登録処理部421は、第1培地情報登録処理を実行する際に、培養後登録を示すフラグ情報が携帯用通信端末装置10から送信された培地情報に含まれている場合には、培養後登録に基づく第1培地情報登録処理を実行する。
具体的には、登録処理部421は、培地種別判定において通信制御部410介して取得した培地情報がフィルム型培地60Aの培地情報であると判定し、かつ、当該培地情報に含まれるフラグ情報において培養後登録であると判定すると、培地情報に含まれる作業ID71を特定する。
また、登録処理部421は、初期登録と同様に、取得した作業ID71に基づいて、ライン情報DB402、ロット情報DB403及び作業管理DB404を検索し、検体を抽出した作業ライン80の作業情報を特定しつつ、当該特定した作業情報に対応付けて、培地情報に含まれる培地ID66及び培地画像データを培地情報DB401に登録する。
そして、登録処理部421は、培養開始時刻と撮像時刻とに基づいて培養時間を特定し、特定した培養時間と作業ID71及び培地ID66とに対応付けて培地情報DB401に登録する。なお、培養時間に代えて撮像時刻を培養検査時刻とし、登録処理部421は、当該培養検査時刻に対応付けて培地情報を培地情報DB401に登録してもよい。
一方、登録処理部421は、コロニー検出判定部423に、取得した培地情報に基づいて、コロニー検出判定処理を実行させることによって、コロニーの検出、検出したコロニーの数(コロニー数)及びコロニー判定の判定結果を取得し、取得した各情報を培地情報として特定した作業ID71及び培地ID66に対応付けて培地情報DB401に登録する。
なお、登録処理部421は、受信した培地画像データをそのまま培地情報として培地情報DB401に登録してもよいし、コロニー数を検出した際に生成された(すなわち、再描画された)フィルム型培地画像データをも培地情報に登録してもよい。
[5.2.4]第2培地情報登録処理
(合成画像の生成)
登録処理部421は、第2培地情報登録処理を実行する際に、初期登録及び培養後登録の実行に先立って、携帯用通信端末装置10から送信された培地情報に基づいて、培地画像上の予め定められた画像領域に培地ID66の画像が合成された寒天培地画像を有する合成画像であって、フィルム型培地画像データと同一のフォーマットを有する画像を生成する。
特に、登録処理部421は、図3に例示するように、載置エリア610上に形成される寒天培地画像と特定情報形成エリア620において作業ID71が画像化された画像(以下、「培地関連情報画像」ともいう。)とが同時に撮像された単一のアダプタ画像によって構成される寒天培地画像データを取得する。そして、登録処理部421は、アダプタ画像について画像解析を実行し載置エリア610の画像部分を寒天培地画像として特定する。
また、登録処理部421は、取得した寒天培地画像上における予め定められた画像領域に、取得した培地ID66を画像化して合成し、合成画像を生成する。例えば、登録処理部421は、図2に示すように、培地ID66が一部に画像化されたフィルム型培地60Aのフィルム型培地画像と同一の形式を有する合成画像を生成する。
例えば、登録処理部421は、図2に示すフィルム型培地60Aが画像化された場合と同様に、中央に寒天培地画像を配置し、かつ、右上に2次元バーコード化された培地ID66を配置した合成画像を生成する。
なお、登録処理部421は、寒天培地画像を特定する際に、当該寒天培地画像と単一の画像内における予め定められた領域(すなわち、特定情報形成エリア620)の画像部分を作業ID71の画像(例えば、2次元バーコード)として特定し、作業ID71の画像から当該作業ID71を取得する。
(初期登録)
登録処理部421は、合成画像を生成すると、初期登録を示すフラグ情報が携帯用通信端末装置10から送信された培地情報に含まれている場合には、合成画像及び作業ID71を用いて初期登録に基づく第2培地情報登録処理を実行する。
具体的には、登録処理部421は、合成画像を生成し、当該培地情報に含まれるフラグ情報において初期登録であると判定すると、特定した作業ID71に基づいて、作業管理DB404を検索し、該当する作業情報を特定しつつ、当該特定した作業情報に対応付けて、取得した培地ID66、合成画像のデータ(以下、「合成画像データ」という。)及び撮像時刻を培地情報DB401に登録する。
特に、登録処理部421は、取得した作業ID71に基づいて検体を抽出した作業ライン80が含まれるロットID、当該作業ライン80のラインID、当該検体を抽出した工程ID71bを特定するとともに、当該特定したロットID、ラインID及び工程ID71bに対応付けて、培地情報に含まれる培地ID66、合成画像データ及び撮像時刻を培地情報DB401に登録する。
なお、登録処理部421は、撮像時刻を培養開始時刻として培地情報DB401に登録する。また、培養開始時刻は、当該時刻に培地情報登録処理を実行することを前提に撮像時刻に代えて予め設定された時刻を用いてもよい。
(培養後登録)
登録処理部421は、合成画像を生成し、培養後登録を示すフラグ情報が携帯用通信端末装置10から送信された培地情報に含まれている場合には、合成画像及び作業ID71を用いて培養後登録に基づく第2培地情報登録処理を実行する。
具体的には、登録処理部421は、合成画像を生成し、当該培地情報に含まれるフラグ情報において培養後登録であると判定すると、特定した作業ID71に基づいて、作業管理DB404を検索し、該当する作業情報を特定しつつ、当該特定した作業情報に対応付けて、取得した培地ID66、合成画像データ及び撮像時刻を培地情報DB401に登録する。
特に、登録処理部421は、第2培地情報登録処理時の初期登録と同様に、取得した作業ID71に基づいて検体を抽出した作業ライン80が含まれるロットID、当該作業ライン80のラインID、当該検体を抽出した工程ID71bを特定するとともに、当該特定したロットID、ラインID及び工程ID71bに対応付けて、培地情報に含まれる培地ID66、合成画像データ及び撮像時刻を培地情報DB401に登録する。
なお、登録処理部421は、撮像時刻を培養開始時刻として培地情報DB401に登録する。また、培養開始時刻は、当該時刻に培地情報登録処理を実行することを前提に撮像時刻に代えて予め設定された時刻を用いてもよい。
他方、登録処理部421は、第1培地情報登録処理時の培養後登録と同様に、コロニー検出判定部423に、取得した培地情報に基づいて、コロニー検出判定処理を実行させることによって、コロニーの検出、検出したコロニーの数(コロニー数)及びコロニー判定の判定結果を取得し、取得した各情報を培地情報として特定した作業ID71及び培地ID66に対応付けて培地情報DB401に登録する。
なお、登録処理部421は、受信した培地画像データをそのまま培地情報として培地情報DB401に登録してもよいし、コロニー数を検出した際に生成された(すなわち、再描画された)寒天培地画像データをも培地情報に登録してもよい。
[5.3]コロニー検出判定部
次に、本実施形態のサーバ装置40におけるコロニー検出判定部423の詳細について説明する。
本実施形態のコロニー検出判定部423は、所定の検査として、フィルム型培地60A又は寒天番地60Bの種別に関係なく、
(1)培養が開始されたフィルム型培地60A又は寒天番地60Bに対して、各培地に培養されたコロニーの検出、
(2)当該検出したコロニーの数、及び、
(3)当該コロニーの数に基づいて培地に載置された検体が正常か否かを判定する培地判定、
を実行する。
(コロニーの検出及びコロニー数の検出)
コロニー検出判定部423は、登録処理部421の制御の下、培地情報の培地情報DB401への登録時又は所定のタイミングにおいて、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bに培養されたコロニーの検出、及び、当該検出したコロニー数の検出を実行し、登録処理部421に提供する。
具体的には、コロニー検出判定部423は、フィルム型培地画像又は合成画像の各画素値が所定の値以上である画素(ピクセル)を検出する。例えば、コロニー検出判定部423は、R、G、Bの各副画素(サブピクセル)において、予め設定された最大の画素値と最小の画素値を読み出し、それぞれの副画素が読み出したそれぞれの画素値の範囲に含まれる画素(ピクセル)を検出する。なお、R、G、Bの各副画素(サブピクセル)における最大の画素値と最小の画素値は、例えば、管理者によって予め定められてもよいし、菌種及び希釈倍率によって予め定められてもよい。
また、コロニー検出判定部423は、ノイズを低減させるための画像フィルタ処理を実行する。例えば、コロニー検出判定部423は、検出した画素(以下、「検出画素」という。)に対して当該検出画素に隣接して他の検出画素が存在する場合に、検出画素に隣接する全ての画素を検出画素に置き換える膨張処理、及び、検出画素に隣接して非検出した画素が存在する場合に当該検出画素に隣接する画素を全て非検出画素に置き換える収縮処理を実行する。
そして、コロニー検出判定部423は、画像フィルタ処理を実行して検出画素と認識した画素に対して隣接する検出画素を連結するラベリングを実行するとともに、連結した検出画素群を一のオブジェクト、すなわち、コロニーとして認識しつつ、認識した各コロニーの重心を算出してその座標数をコロニー数として検出する。また、コロニー検出判定部423は、当該検出したコロニー数を登録処理部421に提供する。
なお、コロニー検出判定部423は、検出したコロニー数と各コロニーの座標値に基づいて、培地画像データを再描画し、再描画した培地画像データを登録処理部421に提供してもよい。
(検体の合否判定)
コロニー検出判定部423は、フィルム型培地60A又は寒天培地60Bの検体が異常であるか正常であるかの培地判定(すなわち、検体の合否判定)を実行する。例えば、登録処理部421は、検体から検出すべき菌種によって予め設定された菌数の閾値値(すなわち、判定基準)に基づいて、各検体の合否を判定し、その結果を登録処理部421に提供する。
特に、本実施形態においては、菌種や希釈倍率に基づいて判定基準は異なるので、登録処理部421は、検体を培養する際の基準及び菌種に基づいて培地判定基準情報をROM/RAM440から読み出して培地判定を実行する。
各判定基準情報は、培地ID66に対応付けて特定されるようになっている。すなわち、検体から検出する菌種毎にフィルム型培地60の種類が異なるので、培地ID66を特定すれば、検出すべき菌種を特定することができる。したがって、本実施形態においては、予め希釈倍率を定めておくことによって、培地ID66に基づいて特定される判定基準情報を読み出すことができるようになっている。
また、本実施形態において、工程判定、ライン判定、及び、ロット判定において各フィルム型培地60の合否判定を用いるので、これらの各判定と対応付けて培地判定が実行される。なお、工程判定、ライン判定、及び、ロット判定において各フィルム型培地60の合否判定の手法については後述する。
[5.4]ロット判定処理部
次に、本実施形態のサーバ装置40におけるロット判定処理部424の詳細について説明する。
本実施形態のロット判定処理部424は、管理者端末装置20に入力された管理者の指示に基づいて、指定されたロット、作業ライン80又は工程における衛生管理に関するデータ解析(すなわち、合否判定)を実行する。
具体的には、ロット判定処理部424は、各ロットについて、該当するロットに用いられる作業ライン80のライン情報と、該当する作業ライン80に対応付けられて登録された培地情報(少なくともコロニー数)と、に基づいて、同一条件によって製造又は検査された食品群が所定の条件を具備しているか否かを判定する。
また、ロット判定処理部424は、ロット判定が指示されると、該当するロットに含まれる作業ライン80及び当該作業ライン80に属する工程が衛生管理上において異常であるか正常であるかの作業ライン80のライン判定(すなわち、衛生管理上の合否の判定)及び各工程の工程判定(すなわち、衛生管理上の合否の判定)を実行し、工程判定及びライン判定を用いてロット判定を実行する。
特に、ロット判定処理部424は、ロット判定が指示された際に、例えば、培養開始後から24時間、48時間等の所定の培養時間検査時刻を経過した培地情報におけるフィルム型培地60A又は寒天培地60Bのコロニー数や検体の合否判定の培地情報に基づいて当該工程の衛生管理上の合否を判定し、該当する作業ライン80に含まれる工程の合否判定に基づいて当該作業ライン80の衛生管理上の合否を判定し、該当するロットに含まれる作業ライン80の合否判定に基づいて当該ロットの衛生管理上の合否を判定する。
なお、本実施形態のロット判定処理部424は、ロット判定だけでなく、工程判定又はライン判定のみをデータ解析として実行してもよい。
(工程判定)
ロット判定処理部424は、同一タイミングの培養開始時刻、同一タイミングの培養時間(培養検査時刻)、同一の培養時間、予め設定された第1時刻から第2時刻までの時間内の時刻を有する培養開始時刻又は、予め設定された第1時刻から第2時刻までの時間内の時刻に培養時間が到来するなど、培養開始時刻又は培養時間が所定の条件を有し、かつ、同一のロットの同一の工程に対応付けて登録された複数のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bの培地情報に基づいて、各工程判定を実行する。すなわち、ロット判定処理部424は、複数のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bの各培地判定の結果に基づく、総合判定によって各工程判定を実行する。
具体的には、ロット判定処理部424は、該当するフィルム型培地60A又は寒天培地60Bの培地判定結果(すなわち、工程判定を実行すべき工程の工程ID71bを有する培地情報に登録されたすべての培地判定結果)を取得するとともに、判定結果の合否の数が所定の条件を具備している場合には、判定すべき工程の工程判定を合格と判定し、当該条件を具備していない場合には、判定すべき工程の工程判定を不合格と判定する。
例えば、ロット判定処理部424は、該当する工程における個々のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bにおいて、合格のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bが所定の割合(60%)以上の場合、全てのフィルム型培地60A又は寒天培地60Bが該当する条件(コロニー数が一定数以下)を具備している場合、又は、各フィルム型培地60A又は寒天培地60Bのコロニー数が該当する条件(単一のフィルム型培地60A又は寒天培地60Bの平均コロニー数が一定数以下)を具備している場合に、該当する工程を合格と判定する。
なお、本実施形態のロット判定処理部424は、検体の種別、検出する菌種等によって条件を変更することが可能となっており、管理者によって設定可能、又は、プログラムの一部として提供される。
(ライン判定)
ロット判定処理部424は、所定のタイミングで判定され、かつ、該当するライン情報に対応付けて登録された複数の工程の衛生管理上の合否判定に基づいて、各作業ライン80のライン判定を実行する。すなわち、ロット判定処理部424は、所定のタイミングで判定された同一ロットの複数の工程の各判定結果に基づく、総合判定によってライン判定を実行する。
具体的には、ロット判定処理部424は、同タイミング又は所定の条件を具備するタイミングに判定され、かつ、上述のように、ライン判定を実行すべき作業ライン80のラインIDを有する工程の工程判定の判定結果を取得するとともに、判定結果の合否の数が所定の条件を具備している場合には、判定すべき作業ライン80のライン判定を合格と判定し、当該条件を不具備の場合には、判定すべき作業ライン80のライン判定を不合格と判定する。
例えば、3つの工程が判定すべき作業ライン80のラインIDを有している場合であって、第1工程が「合格」、第2工程が「合格」及び第3工程が「不合格」で、所定の条件が「60%」の合格した工程から作業ライン80が構成されている場合には、ロット判定処理部424は、判定すべき作業ライン80のライン判定を合格と判定する。
(ロット判定)
ロット判定処理部424は、所定のタイミングで判定され、かつ、該当するロット情報に対応付けて登録された複数の作業ライン80の衛生管理上の合否判定に基づいて、各ロットのロット判定を実行する。すなわち、ロット判定処理部424は、複数の作業ライン80の各判定結果に基づく総合判定によってロット判定を実行する。
具体的には、ロット判定処理部424は、ロット判定を実行すべきロットのロットIDを有する作業ライン80における合否判定に基づいて、ロット判定を実行する。
例えば、ロット判定処理部424は、ロットIDを有する作業ライン80の60%においてライン判定が合格の場合に、判定すべきロットのロット判定を合格とし、3つの作業ライン80が判定すべきロットのロットIDを有している場合を想定する。この場合において、第1作業ライン80が「合格」、第2作業ライン80が「合格」及び第3作業ライン80が「不合格」の場合には、ロット判定処理部424は、判定すべきロットのロット判定を合格と判定する。
なお、ロットの作業時間が長時間に及ぶ場合には、所定の時間(例えば8時間又は12時間)毎に時間を区切ってロットの判定を実行してもよい。この場合には、作業が中断している間のロット判定を実行する場合には、ダミーの結果を用いてもよいし、作業中断中として判定してもよい。
(その他)
ロット判定処理部424は、報告処理部425と連動して、このとき、管理者端末装置20の指示に基づいて、法定された衛生管理の報告用に、一の培地ID66における各培地情報を個々に閲覧可能にさせてもよい。
また、ロット判定処理部424は、培地情報、ライン情報、ロット情報又は作業管理情報の検索機能を有していてもよい。具体的には、ロット判定処理部424は、ロットID(指示書ID71a)、作業ラインID、工程ID71b、作業ID71、培養開始時刻、ロットの作業日時、培地ID66、検体の種別などを検索キーとしてデータベース400を検索し、報告処理部425と連動し、該当する培地情報や各種の情報を管理者に閲覧可能なデータを生成してもよい。
なお、報告処理部425は、管理者端末装置20を介して受信した管理者の指示に基づいて、検索によって特定された培地情報(培地画像データ、培地の種別、コロニー数及び培地判定結果)、工程情報、ライン情報、又は、ロットに関する情報を所定の報告形式で提供することも可能である。すなわち、報告処理部425は、法定の検査報告その他の場合においてその証拠又は報告書として種々の情報を提供することができるように構成されている。
[5.5]報告処理部
次に、本実施形態のサーバ装置40における報告処理部425の詳細について説明する。
報告処理部425は、管理者端末装置20に入力された管理者の指示及び所定の報告書形式を有するテンプレートデータに基づいて、指定されたロット、作業ライン80又は工程における衛生管理に関するデータ解析の解析結果(すなわち、合否判定の判定結果)を報告書データとして生成し、生成した報告書データを、通信制御部410を介して管理者に閲覧可能に管理者端末装置20に提供する。
具体的には、報告処理部425は、培地画像データ、培地種別、コロニー数又は培地判定結果等、培地情報、ライン情報及びロット情報から必要な情報を抽出するとともに、抽出した情報とロット判定処理部424によって得られた解析結果に基づいて、テンプレートデータに各情報を割り当てつつ、報告書データを生成する。
なお、報告処理部425は、上述したように、種々の解析又は検索に応じて所定の報告書データ又は閲覧データを生成し、管理者端末装置20に提供することができるように構成されている。すなわち、報告処理部425は、受信した管理者の指示に基づいて、検索によって特定された培地情報、工程情報、ライン情報、又は、ロットに関する情報を所定の報告形式で提供することも可能であるとともに、法定の検査報告その他の場合においてその証拠又は報告書として種々の情報を提供することができるように構成されている。
[6]衛生管理システムの動作処理
[6.1]第1培地情報登録処理(携帯用通信端末装置)
次に、図8を用いて本実施形態の携帯用通信端末装置10においてフィルム型培地60Aを用いた第1培地情報登録処理の動作について説明する。なお、図8は、本実施形態の携帯用通信端末装置10においてフィルム型培地60Aを用いた第1培地情報登録処理動作を示すフローチャートである。
本動作においては、ライン情報DB402及びロット情報DB403には、既に作業指示書70に対応付けられた該当するロット情報及びライン情報が記憶されているものとする。
また、フィルム型培地60A及び作業指示書70には、2次元バーコードによって培地ID66又は作業ID71(具体的には指示書ID71a)が付されているものとする。
さらに、本動作においては、各フィルム型培地60Aにおけるコロニーの検出及びコロニー数の検出は、培地情報のデータベース400への登録時に実行されるものとし、携帯用通信端末装置10においては培地画像を撮像するためのRGBの階調値又は輝度値に対するキャリブレーションが実行されているものとする。
まず、携帯用通信端末装置10において、アプリケーション制御部120は、操作部170を介して第1培地情報登録処理を実行するための培地登録アプリの起動指示を検出すると(ステップS101)、アプリケーション記憶部101から培地登録アプリを読み出して第1培地情報登録処理を起動する(ステップS102)。このとき、アプリケーション制御部120は、携帯端末管理制御部190の制御下、ワークメモリの初期化その他の必要な処理を実行する。
次いで、アプリケーション制御部120は、表示制御部161と連動し、フィルム型培地60Aの初期登録であるか、又は、培養開始から所定の時間経過した培養後登録であるか選択させるための画像を表示部160に表示させてその入力を待機する(ステップS103)。
次いで、アプリケーション制御部120は、操作部170による選択指示の入力を検出すると(ステップS104)、初期登録か培養後登録かを判断し、フラグ情報にその結果を設定する(ステップS105)。
次いで、アプリケーション制御部120は、フィルム型培地60Aの撮像を促す画面を表示部160に表示させるとともに、操作部170と連動し、培地画像データ生成部110による撮像を待機する(ステップS106)。なお、このとき、アプリケーション制御部120は、取得すべき培地画像の位置合わせするために所定の画像を表示部160に重畳表示させる。
次いで、アプリケーション制御部120は、培地画像データ生成部110、表示制御部161及び操作部170と連動しつつ、培地画像データ生成部110による撮像を検出すると(ステップS107)、培地画像データ生成部110によって培地ID66とともに画像化されたフィルム型培地画像データを取得し、培地画像データ記憶部102に所定の画像IDを付与しつつ記憶する(ステップS108)。
次いで、アプリケーション制御部120は、タイマー180より現在時刻をフィルム型培地画像データの撮像時刻として取得し、当該フィルム型培地画像データに対応付けてメタデータとして培地画像データ記憶部102に記憶する(ステップS109)。
次いで、アプリケーション制御部120は、取得した画像化されたフィルム型培地画像データの所定の領域に形成された2次元バーコードを解析して培地ID66を取得し、当該培地画像データに対応付けて培地画像データ記憶部102に記憶する(ステップS110)。
次いで、アプリケーション制御部120は、表示制御部161と連動して指示書ID71a及び工程ID71bとともに指示書培地画像データを取得するための画面を表示部160に表示させ、指示書培地画像データの取得を待機する(ステップS111)。
次いで、アプリケーション制御部120は、培地画像データ生成部110、表示制御部161及び操作部170と連動しつつ、培地画像データ生成部110による撮像を検出すると(ステップS112)、作業ID71が画像化された指示書培地画像データを取得し、ステップS108によって取得したフィルム型培地画像データに対応付けて培地画像データ記憶部102に記憶する(ステップS113)。
なお、アプリケーション制御部120は、工程ID71bを作業ID71として取得する場合、又は、複数の工程ID71bから一の工程ID71bを取得する場合には、表示制御部161及び操作部170と連動しつつ、ユーザに取得すべき工程ID71bを選択させる表示をし、該当する工程ID71bを取得する。
次いで、アプリケーション制御部120は、画像化された指示書培地画像データの所定の領域に形成された2次元バーコードを解析して作業ID71を取得し、当該指示書培地画像データに対応付けて培地画像データ記憶部102に記憶する(ステップS114)。
次いで、アプリケーション制御部120は、タイマー180より現在時刻をフィルム型培地画像データの撮像時刻として取得し、表示制御部161及び操作部170と連動して作業者に、取得した指示書培地画像データ、作業ID71、フィルム型培地画像データ、培地ID66、及び、撮像時刻を確認させる(ステップS115)。
なお、アプリケーション制御部120は、取得した培地情報の作業者による確認時に、作業者の指示に基づいて、フィルム型培地画像の再取得を行っていてもよい。また、このとき、アプリケーション制御部120は、表示制御部161及び操作部170と連動して作業者によってフィルム型培地画像データの補正を行うことができるようにしてもよい。
次いで、アプリケーション制御部120は、作業者の指示に基づいて、端末IDと作業ID71とともに、取得したフィルム型培地画像データとそのメタデータ、及び、初期登録か培養後登録かを示すフラグ情報を培地情報として、ネットワーク通信部130を介してサーバ装置40に送信し(ステップS116)、携帯用通信端末装置10の第1培地情報登録処理を終了する。
このとき、ネットワーク通信部130は、培地情報を送信する際に、端末IDや入力されたID及びパスワードに基づいてサーバ装置40へのアクセスをするためのログインを実行し、ログイン完了後にサーバ装置40との通信回線を確立し、培地情報を送信する。
[6.2]第2培地情報登録処理(携帯用通信端末装置)
次に、図9を用いて本実施形態の携帯用通信端末装置10においてフィルム型培地60Aを用いた第2培地情報登録処理の動作について説明する。なお、図9は、本実施形態の携帯用通信端末装置10において寒天培地60Bを用いた第2培地情報登録処理動作を示すフローチャートである。
本動作においては、第1培地情報登録処理と同様に、ライン情報DB402及びロット情報DB403には、既に作業指示書70に対応付けられた該当するロット情報及びライン情報が記憶されているものとする。
また、本動作においては寒天培地60Bに形成されたICタグT10に培地ID66が記憶されているとともに、寒天培地60Bの撮像時にアダプタ600を用いるものとし、アダプタ600の特定情報形成エリア620には、作業ID71(具体的には指示書ID71a)が形成されているものとする。
さらに、本動作においては、各寒天培地60Bにおけるコロニーの検出及びコロニー数の検出は、第1培地情報登録処理と同様に、培地情報のデータベース400への登録時に実行されるものとし、携帯用通信端末装置10においては培地画像を撮像するためのRGBの階調値又は輝度値に対するキャリブレーションが実行されているものとする。
まず、携帯用通信端末装置10において、アプリケーション制御部120は、操作部170を介して第2培地情報登録処理を実行するための培地登録アプリの起動指示を検出すると(ステップS201)、アプリケーション記憶部101から培地登録アプリを読み出して第2培地情報登録処理を起動する(ステップS202)。このとき、アプリケーション制御部120は、携帯端末管理制御部190の制御下、ワークメモリの初期化その他の必要な処理を実行する。
次いで、アプリケーション制御部120は、表示制御部161と連動し、寒天培地60Bの初期登録であるか、又は、培養開始から所定の時間経過した培養後登録であるか選択させるための画像を表示部160に表示させてその入力を待機する(ステップS203)。
次いで、アプリケーション制御部120は、操作部170による選択指示の入力を検出すると(ステップS204)、初期登録か培養後登録かを判断し、フラグ情報にその結果を設定する(ステップS205)。
次いで、アプリケーション制御部120は、アダプタ600を用いて寒天培地60Bの撮像を促す画面を表示部160に表示させるとともに、操作部170と連動し、培地画像データ生成部110による撮像を待機する(ステップS206)。なお、このとき、アプリケーション制御部120は、撮像するアダプタ600及び当該アダプタ600上に載置された寒天培地60Bの位置合わせするために所定の画像を表示部160に重畳表示させる。
次いで、アプリケーション制御部120は、培地画像データ生成部110、表示制御部161及び操作部170と連動しつつ、培地画像データ生成部110による撮像を検出すると(ステップS207)、培地画像データ生成部110によって画像化されたアダプタ画像データ(すなわち、寒天培地画像データ)を取得し、培地画像データ記憶部102に所定の画像IDを付与しつつ記憶する(ステップS208)。
次いで、アプリケーション制御部120は、タイマー180より現在時刻を寒天培地画像データの撮像時刻として取得し、当該寒天培地画像データに対応付けてメタデータとして培地画像データ記憶部102に記憶する(ステップS209)。
次いで、アプリケーション制御部120は、近距離無線通信インターフェース140と連動し、寒天培地60Bに形成されたICタグT10から培地ID66を読み出して取得し、当該寒天培地画像データに対応付けて培地画像データ記憶部102に記憶する(ステップS210)。
次いで、アプリケーション制御部120は、タイマー180より現在時刻を寒天培地画像データの撮像時刻として取得し、表示制御部161及び操作部170と連動して作業者に、寒天培地画像データ、培地ID66、及び、撮像時刻を確認させる(ステップS215)。
なお、アプリケーション制御部120は、取得した培地情報の作業者による確認時に、作業者の指示に基づいて、アダプタ画像の再取得を行っていてもよい。また、このとき、アプリケーション制御部120は、表示制御部161及び操作部170と連動して作業者によって寒天培地画像データの補正を行うことができるようにしてもよい。
次いで、アプリケーション制御部120は、作業者の指示に基づいて、端末IDとともに、取得した寒天培地画像データとそのメタデータ、及び、初期登録か培養後登録かを示すフラグ情報を培地情報として、ネットワーク通信部130を介してサーバ装置40に送信し(ステップS216)、携帯用通信端末装置10の第2培地情報登録処理を終了する。
このとき、ネットワーク通信部130は、培地情報を送信する際に、端末IDや入力されたID及びパスワードに基づいてサーバ装置40へのアクセスをするためのログインを実行し、ログイン完了後にサーバ装置40との通信回線を確立し、培地情報を送信する。
[6.3]培地情報登録処理(サーバ装置)
次に、図10を用いて本実施形態のサーバ装置40において第1培地情報登録処理及び第2培地情報登録処理を含む培地情報登録処理の動作について説明する。なお、図10は、本実施形態のサーバ装置40において第1培地情報登録処理及び第2培地情報登録処理を含む培地情報登録処理の動作を示すフローチャートである。
本動作は、携帯用通信端末装置10によって実行された第1培地情報登録処理又は第2培地登録処理と連動して実行される処理であり、サーバ装置40は、携帯用通信端末装置10から送信された培地情報を培地情報DB401に登録するための処理である。
まず、サーバ装置40においては、通信制御部410が携帯用通信端末装置10から送信された培地情報を受信すると(ステップS300)、登録処理部421は、培地情報に含まれる培地ID66を解析し、培地ID66に含まれる培地種別を示す情報に基づいて、第1培地情報登録処理(フィルム型培地60Aにおける培地情報登録処理)を実行するか、第2培地情報登録処理(寒天培地60Bにおける培地情報登録処理)を実行するかを判定する(ステップS301)。
このとき、登録処理部421は、第1培地情報登録処理を実行すると判定した場合には、ステップS311の処理に移行し、第2培地情報登録処理を実行すると判定した場合には、ステップS331の処理に移行する。
次いで、登録処理部421は、第1培地情報登録処理を実行すると判定した場合には、受信した培地情報に含まれるフラグ情報に基づいて、初期登録か培養後登録であるかを判定する(ステップS311)。
このとき、登録処理部421は、初期登録と判定した場合には、ステップS312の処理に移行し、初期登録でないと判定した場合には、すなわち、培養後登録と判定した場合には、ステップS314の処理に移行する。
次いで、登録処理部421は、初期登録と判定した場合には、培地情報に含まれる作業ID71を抽出して特定する(ステップS312)。
次いで、登録処理部421は、特定した作業ID71に基づいて培地情報を培地情報DB401に登録し(ステップS313)、本動作を終了する。なお、培養開始時刻は作業管理DB404に予め記憶されているが、登録処理部421は、ステップS313の処理において、受信した培地情報に含まれる撮像時刻を培養開始時刻として作業管理DB404に登録してもよい。
一方、登録処理部421は、培養後登録と判定した場合には、培地情報に含まれる作業ID71を抽出して特定し(ステップS314)、培地情報に含まれる撮像時刻に基づいて培地情報を登録する培養時間を特定する(ステップS315)。
なお、このとき、登録処理部421は、携帯用通信端末装置10と連動して培地情報を登録する培養時間を指定させて登録してもよいし、受信した培地情報に含まれる撮像時及び培養開始時刻に基づいて培地時間を特定して登録してもよい。また、登録処理部421は、既に実行された培養時間における培地登録を管理し、培地情報を受信したタイミング及び既に培地情報の登録に用いた撮像時刻に基づいて、培養時間を特定してもよい。すなわち、登録処理部421は、培地情報の登録を実行する毎に実行フラグを書き換え、当該フラグの情報を参照しつつ、受信した撮像時刻と比較して、培養時間を特定してもよい。
次いで、登録処理部421は、コロニー検出判定部423に、取得した培地ID66及び取得した作業ID71などの培地情報に基づいて、作業情報を用いてコロニーを検出するためのプロファイルを特定させる(ステップS316)。
次いで、コロニー検出判定部423は、特定させたプロファイルに基づいて、受信した培地情報に含まれるフィルム型培地画像データのフィルム型培地画像又は生成された合成画像(すなわち、寒天培地画像)に対して画像解析を実行し、培地画像を構成する各ピクセルの特徴量(輝度値)を抽出させるとともに(ステップS317)、フィルム型培地画像又は合成画像を構成する各ピクセルの特徴量に基づいて画像化された検体に発生したコロニーを検出しつつ、その数を検出させる(ステップS318)。
次いで、コロニー検出判定部423は、特定されたプロファイルに基づいて、検出したコロニー数が所定の条件を具備するか否かを判定する(ステップS319)。すなわち、コロニー検出判定部423は、所定の条件を具備する場合には、合格(正常)と判定し、所定の条件を不具備な場合には、不合格(異常)と判定する。
なお、コロニー検出判定部423は、携帯用通信端末装置10と連動し、検出したコロニー数及び合否判定の結果を当該携帯用通信端末装置10の表示部160に表示させ、ユーザに閲覧及び確認させるようにしてもよい。
次いで、登録処理部421は、フィルム型培地画像データ又は合成画像データ、認識した培地ID66、判定された合否、検出されたコロニー数及び培地情報に含まれる撮像時刻を培養開始時刻とした培養開始時刻情報を、取得した作業ID71対応付けて培地情報DB401に登録し(ステップS320)、本動作を終了する。
なお、登録処理部421は、ライン情報及び登録すべき情報を携帯用通信端末装置10の表示部160に表示させ、当該携帯用通信端末装置10を介して入力されたユーザ指示に基づいて、培地情報等の登録をするようにしてもよい。
また、携帯用通信端末装置10からフィルム型培地画像データが送信され、サーバ装置40によって各培地画像データを解析することによって培地ID66を認識する場合には、登録処理部421は、ステップS301の処理において、受信したフィルム型培地画像データのそれぞれの所定の領域上に画像化された培地ID66を解析して当該培地ID66を認識して取得するようになる。同様に、指示書画像データにおける作業ID71についても、サーバ装置40において認識させる。
さらに、上述の動作は、携帯用通信端末装置10によって培地情報を取得した際に実行しているが、携帯用通信端末装置10によって取得した培地情報が培地情報DB401に記録され、その後に実行されてもよい。
他方、登録処理部421は、ステップS301の処理において、第2培地情報登録処理を実行すると判定した場合には、受信した培地情報に含まれる寒天培地画像データ(すなわち、アダプタ画像)について画像解析を実行し、寒天培地画像を特定するとともに(ステップS321)、当該寒天培地画像と単一の画像内における予め定められた領域(すなわち、特定情報形成エリア620)の画像部分を作業ID71の画像として特定し、作業ID71の画像から当該作業ID71を取得する(ステップS322)。
次いで、登録処理部421は、受信した培地情報に含まれる培地ID66を取得しつつ、培地ID66が一部に画像化されたフィルム型培地60Aのフィルム型培地画像と同一の形式を有する合成画像を生成する(ステップS323)。
次いで、登録処理部421は、受信した培地情報に含まれるフラグ情報に基づいて、初期登録か培養後登録であるかを判定する(ステップS324)。このとき、登録処理部421は、初期登録と判定した場合には、ステップS313の処理に移行するとともに、初期登録でないと判定した場合には、すなわち、培養後登録と判定した場合には、ステップS315の処理に移行し、フィルム型培地60Aと同様の処理を実行する。
[7]その他の実施形態
[7.1]概要
次に、図11を用いてその他の実施形態について説明する。
当該実施形態は、上記の実施形態のアダプタにおいて、寒天培地が載置される載置エリアが1カ所である点に代えて、作業情報、又は、培養条件等の培地関連情報が個々に対応付けられた複数の載置エリアを有している点、及び、各載置エリアと寒天培地が画像化されているアダプタ内の位置に基づいて当該寒天培地に関する検査を行う点に特徴があり、その他の構成は上記の実施形態と同一である。
特に、当該実施形態においては、寒天培地の画像データである寒天培地画像データについて画像解析して合成画像を生成する際に、アダプタ画像内における寒天培地が画像化されている位置に基づいて、作業情報又は検査に関する情報等の培地関連情報を取得し、当該取得した情報に基づいて所定の検査を実行する点に特徴がある。
このような構成を有することによって、当該実施形態の衛生管理システムSにおいては、載置される載置エリアの位置に意味を持たせることによって、培地関連情報をも取得することができるので、データベースに予め記憶させることなく、簡易な構成及び処理によって培地情報を電子化して登録することができるようになっている。
なお、当該実施形態においては、培地関連情報としては、検出すべき菌種(すなわち、検査種別)及び検査する際の培養開始時刻からの経過時間(すなわち、培養時間)を用いて説明する。また、上記の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
[7.2]アダプタ
次に、図11及び図12を用いて当該実施形態のアダプタ700について説明する。なお、図11及び図12は、当該実施形態におけるアダプタ700の構成を示すその他の例である。
当該実施形態のアダプタ700は、図11に示すように、寒天培地60Bが載置される複数の載置エリア710と、作業ID71の特定情報が形成された特定情報形成エリア620と、を有し、寒天培地60Bが載置された状態で撮像されることによって、培地画像と特定情報画像とを有する培地画像データを生成するための台紙等のボード又は液晶や有機ELを有する表示装置等のデバイスである。
特に、当該実施形態のアダプタ700は、サーバ装置40における培地情報登録処理時の画像解析と連動することによって、寒天培地60Bが載置された各載置エリア710に対応付けられた培地関連情報を提供するために用いられる。
また、当該実施形態においては、各載置エリア710は、培地関連情報に含まれる撮像情報、検体情報及び培養条件情報毎に、これらの情報を視認させるための情報(テキスト)とともに形成されている。
例えば、本実施形態においては、各載置エリア710は、図11に示すように、培養開始時、培養開始時刻から24時間経過後、同48時間経過後などの寒天培地60Bの培養開始からの培養時間毎に、かつ、一般性菌(AC)の検出又は大腸菌(CC)の検出などの検査種別(検出する菌種)毎に、それぞれ形成又は表示されている。
また、各載置エリア710には、培養時間及び検査種別について視認可能なテキストが形成又は表示されており、当該テキストは、寒天培地60Bを載置する際に作業者が認識可能に、かつ、寒天培地60Bを画像化する際に同時に画像化可能に形成又は表示されている。
なお、携帯用通信端末装置10は、上記の実施形態と同様に、上記のアダプタ700に載置された寒天培地60Bを撮像することによって、当該アダプタ700が画像化されたアダプタ画像を生成し、当該アダプタ画像を寒天培地画像データとして培地情報に含めてサーバ装置40に送信するようになっている。
また、アダプタ700は、図12に示すように、寒天培地60Bを載置する複数の載置エリア710が設けられている点に代えて、載置エリア710とは別に、検査種別及び培養時間の各項目をチェックするチェック領域730を有していてもよい。この場合には、チェック領域730は、載置領域後述する合成画像が生成される際に、チェックされたチェック項目が画像認識可能に形成される。
[7.3]サーバ装置
当該実施形態のサーバ装置40は、上記の実施形態と同様に、データベース400と、通信制御部410と、データ処理部420と、サーバ管理制御部430と、ROM/RAM440と、タイマー450と、を有する。
また、データベース400は、上記の実施形態と同様に、培地情報DB401、ライン情報DB402、ロット情報DB403、及び、作業管理DB404を有する。ただし、当該実施形態の作業管理DB404には、アダプタ700によって取得可能な培地関連情報(すなわち、検査種別及び培養時間)については記憶されていない。
さらに、データ処理部420においては、登録処理部421は、検査種別及び培養時間とアダプタ画像上における寒天培地60Bが画像化されている座標位置とが対応付けられたテーブルを有し、第2培地情報登録処理時の合成画像が生成される際に、アダプタ画像上における寒天培地60Bが画像化されている座標位置に基づいて、検査種別及び培養時間を特定する。
このような構成を有することによって、当該実施形態の衛生管理システムSにおいては、培地関連情報を、寒天培地60Bを画像化する際に取得することができるので、データベース400に予め記憶させることなく、簡易な構成及び処理によって培地情報を電子化して登録することができる。
なお、検査対象となる寒天培地60Bの数が少ない場合には、又は、作業指示の数が少ない場合(作業の種類が少なく発行される作業指示書が少ない場合)には、各載置エリア710が培地ID66又は作業ID71に対応付けられてもよい。
この場合には、登録処理部421は、培地ID66又は作業ID71とアダプタ画像上における寒天培地60Bが画像化されている座標位置とが対応付けられたテーブルを有し、第2培地情報登録処理時の合成画像が生成される際に、アダプタ画像上における寒天培地60Bが画像化されている座標位置に基づいて、培地ID66又は作業ID71を特定する。そして、この場合には、アダプタ700から作業IDの部分を省略すること、又は、ICタグを不要にすることができるので、簡易な構成の寒天培地60B又はアダプタ700を用いることができる。
[8]変形例
[8.1]変形例1
本変形例は、第2培地情報登録処理において寒天培地60Bを画像化する際に、台紙やタブレットなどの表示装置その他の現実空間に提供さたれアダプタ700を用いる点に代えて、携帯用通信端末装置10に撮像する際に、撮像する画面上に作業者に視認可能であって寒天培地60Bとともに画像化可能な電子的なアダプタ(以下、「画像アダプタ」という。)を用いてもよい。
すなわち、携帯用通信端末装置10によって寒天培地60Bを撮像する際に、当該携帯用通信端末装置10の表示部160に撮像エリアとともに画像アダプタを表示し、撮像されたエリア(すなわち、寒天培地60B)とともに画像化してもよい。
この場合には、サーバ装置40においては、登録処理部421は、上述のその他の実施形態と同様に、第2培地情報登録処理時の合成画像が生成される際に、アダプタ画像上における寒天培地60Bが画像化されている座標位置と所定のテーブルに基づいて、検査種別及び培養時間を特定する。
また、この場合には、アダプタを用意する必要がないので、簡易な構成によって寒天培地60Bの培地画像を取得すること、及び、検査に必要な情報を取得することができる。したがって、この場合には、さらに、寒天培地60Bの培地情報の電子化においてシステムの汎用性を向上させることができる。
さらに、この場合には、作業ID71は、フィルム型培地60Aを撮像する場合と同様に、作業指示書70を用いて取得してもよいし、画像アダプタに組み込まれていてもよい。
[8.2]変形例2
本実施形態において、タブレット型情報端末装置、スマートフォン又は携帯用電話機等の携帯用通信端末装置10を用いて培地情報登録処理を実行している点に代えて、ラップトップ型又はデスクトップ型のパーソナルコンピュータと、デジタルカメラ又はスマートフォン等の画像入力装置と、によって当該培地情報登録処理を実現してもよい。
この場合には、パーソナルコンピュータと画像入力装置とを所定の通信規格によって接続し、パーソナルコンピュータと画像入力装置とを一体的に用いて当該培地情報登録処理を実現してもよいし、メモリカードその他の物理的なメモリに画像入力装置によって先に取得したフィルム型培地データ及び指示書画像データ、又は、寒天培地画像データを記憶させ、当該記憶させた各培地画像データをパーソナルコンピュータによって取り込みつつ、当該培地情報登録処理を実現してもよい。
また、この場合には、サーバ装置40の機能をパーソナルコンピュータに持たせて上記の各種の処理を実行してもよい。
[8.3]変形例3
本実施形態においては、携帯用通信端末装置10、管理者端末装置20、サーバ装置40が同一敷地内で設置又は使用されてもよいし、それぞれが国外などの遠隔地に設置され、又は、遠隔地にて使用されて上述の各処理が実行されてもよい。ただし、携帯用通信端末装置10は、同一ロットにおいて使用させることが前提となる。
[8.4]変形例4
本実施形態において、培地画像データ生成部110によってフィルム型培地60A又は寒天培地60Bを撮像して培地ID66を取得する点に代えて、作業者の操作入力によって培地ID66を入力させるようにしてもよい。
この場合には、アプリケーション制御部120は、表示制御部161及び操作部170と連動し、作業者に培地ID66を、操作部170を用いて直接手入力させる。
また、アプリケーション制御部120は、クリック又はタッチ選択等によって、プルダウンメニュー等の表示項目を選択させるように表示制御部161及び操作部170を制御させて、作業者に培地ID66を入力させる。
[8.5]変形例5
本実施形態においては、単一のサーバ装置40によって各種の処理を実行しているが、複数のサーバ装置40から構成されるサーバシステムによって各種の処理を実行するようにしてもよい。
[8.6]変形例6
本実施形態においては、アダプタ600及び700には特定情報形成エリア620が形成されており、作業ID71が形成されているが、載置エリア610及び710のみ形成させ、携帯用通信端末装置10から送信された培地情報に含まれる、撮像時刻又は撮像された位置(GPSに基づいて特定された位置、又は、無線若しくは優先のIDアドレスに基づいて特定された位置)に基づいて、登録処理部421が作業管理DB404に記憶された情報から作業ID71を特定してもよい。
この場合には、作業管理DB404には、上記のデータの他に撮像場所の位置情報も予め登録しておく必要があるとともに、携帯用通信端末装置10は、寒天培地60Bを撮像する際に現在位置の情報を取得する。そして、登録処理部421は、培地情報に含まれる撮像時刻と現在位置の情報に基づいて、撮像時刻±30分の範囲で培養時間が到来し、かつ、記憶されている位置情報と取得した現在位置が一致(所定の半径以内を含む)する作業ID71を特定する。そして、登録処理部421は、特定した作業ID71に基づいて、上記の第2培地情報登録処理を実行することとなる。
なお、登録処理部421は、培地情報に含まれる撮像時刻と現在位置の情報に基づいて、複数の作業IDを特定した場合には、携帯用通信端末装置10を介して作業者に選択させるようになっている。
以上、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、寒天培地60Bの容器の種別又は当該寒天培地60Bやフィルム型培地60Aの培地の種別に拠らず、培地画像と特定情報画像を取得することができれば、如何なる容器及び如何なる培地であっても所定の検査の実行及びその結果の登録を実行することができるとともに、培地画像の視認による管理も容易にすることができるので、培地管理による作業者や管理者の煩雑さを解消すること、及び、的確にかつ容易に検査及びその結果の登録を実行することができる。
また、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、フィルム型培地60Aや寒天培地60Bが混在した培地画像を取得した場合であっても、培地画像と培地ID66と有する統一的な画像フォーマットを用いて培地画像の検査及びそれに基づく培地情報の登録を実行することができるので、システムの汎用性を向上させることができるとともに、寒天培地60B等の所定の容器内に検体が載置された培地についても培地ID66によってデータ管理を行うことによって、培地画像における取り違えなどのミスを防止することができる。
すなわち、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、培地ID66を付与することが難しい寒天培地60B等の所定の容器内に検体が載置された培地に対して画像解析を行う際に、重要な培地IDを培地画像の培地画像データから取得すること、及び、培地画像を視認することによって、培地ID66を容易に視認することができるので、培地画像における取り違えなどのミスを防止し、かつ、容器の種別や培地の種別に拠らず、培地画像と特定情報画像を取得することができれば、如何なる容器及び培地であっても所定の検査を実行することができる。
なお、本実施形態の衛生管理システムSにおいては、フィルム型培地60Aや寒天培地60Bに関する培地情報を電子化することができるので、画像化された培地画像を用いることによって無駄に培地を消費すること無く、かつ、省資源化を図ることができる。
S … 衛生管理システム
T10 … ICタグ
10 … 携帯用通信端末装置
20 … 管理者端末装置
30 … ネットワーク
40 … サーバ装置
60A … フィルム型培地
60B … 寒天培地
66 … 培地ID
70 … 作業指示書
71 … 作業ID
80 … 作業ライン
100 … データ記憶部
101 … アプリケーション記憶部
102 … 培地画像データ記憶部
110 … 培地画像データ生成部
120 … アプリケーション制御部
130 … ネットワーク通信部
140 … 近距離無線通信インターフェース
150 … 現在位置検出部
160 … 表示部
170 … 操作部
180 … タイマー
190 … 携帯端末管理制御部
400 … データベース
401 … 培地情報DB
402 … ライン情報DB
403 … ロット情報DB
404 … 作業管理DB
410 … 通信制御部
420 … データ処理部
421 … 登録処理部
423 … コロニー検出判定部
424 … ロット判定処理部
425 … 報告処理部
430 … サーバ管理制御部
600、700 … アダプタ
610、710 …載置エリア
620 … 特定情報形成エリア

Claims (13)

  1. 所定の容器内に検体が載置された培地を撮像することによって画像化された容器型培地画像を容器型培地画像データとして取得する第1画像データ取得手段と、
    前記培地が撮像される際に当該培地を他の培地と識別するための培地識別情報を取得する培地識別情報取得手段と、
    前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像上における予め定められた画像領域に、前記取得された培地識別情報の画像を合成し、合成画像を生成する合成手段と、
    前記合成された合成画像の画像解析を実行し、前記取得された培地識別情報に基づいて、当該合成画像に画像化されている培地に対する所定の検査を実行する検査手段と、
    前記所定の検査の結果を含む前記培地に関する情報を培地情報としてデータベースに登録する登録手段と、
    を備えることを特徴とする培地情報登録システム。
  2. 請求項1に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記培地識別情報が一部に画像化されたフィルム型培地の培地画像を示すフィルム型培地画像をフィルム型培地画像データとして取得する第2画像データ取得手段を更に備え、
    前記合成手段が、前記フィルム型培地画像と同一の形式を有する前記合成画像を生成し、
    前記検査手段が、前記生成された合成画像及び前記取得されたフィルム型培地画像を画一的に検査し、
    前記登録手段が、前記画一的に検査された合成画像及びフィルム型培地画像に基づく培地情報を画一的に前記データベースに登録する、培地情報登録システム。
  3. 請求項1又は2に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像について画像解析を実行し、当該培地に関する培地関連情報を特定する特定手段を更に備え、
    前記検査手段が、前記特定された培地関連情報に基づいて前記合成画像における画像解析を実行する、培地情報登録システム。
  4. 請求項3に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記第1画像データ取得手段が、前記培地画像と前記培地関連情報が画像化された培地関連情報画像とが同時に撮像された単一の画像によって構成される容器型画像データを取得し、
    前記特定手段が、前記単一の画像内における予め定められた領域に形成された培地画像及び培地関連情報画像の少なくともいずれか一方の画像について画像解析を実行し、前記培地関連情報を特定する、培地情報登録システム。
  5. 請求項3又は4に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記特定手段が、前記取得された容器型画像データによって構成される画像内における前記容器型培地画像の配置位置に基づいて、前記培地関連情報を特定する、培地情報登録システム。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記培地関連情報には、前記培地を撮像する際の撮像条件を示す撮像情報、前記培地における検体を特定する検体情報、当該検体の培養条件を示す培養条件情報、及び、当該検体が抽出された作業を特定する特定情報のうち1又は2以上の情報が含まれる、培地情報登録システム。
  7. 請求項6に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記培養条件情報には、前記検体が前記培地に載置された時刻からの経過時間、及び、前記所定の検査の種別の少なくともいずれか一方の情報が含まれる、培地情報登録システム。
  8. 請求項3〜7のいずれか1項に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記検査手段が、前記特定された培地関連情報に基づいて、当該培地関連情報に対応づけてデータベースに予め記憶されている前記検査に必要な情報を取得し、当該取得した情報に基づいて、前記合成画像における画像解析を実行する、培地情報登録システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の培地情報登録システムにおいて、
    前記検査手段が、前記所定の検査として、
    (1)前記培地上のコロニーの検出、
    (2)当該検出したコロニーの数、及び、
    (3)当該コロニーの数に基づいて前記培地に載置された検体が正常か否かを判定する培地判定、
    のうち1又は2以上の検査を実行する、培地情報登録システム。
  10. コンピュータを、
    所定の容器内に検体が載置された培地を撮像することによって画像化された容器型培地画像を容器型培地画像データとして取得する第1画像データ取得手段、
    前記培地が撮像される際に当該培地を他の培地と識別するための培地識別情報を取得する培地識別情報取得手段、
    前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像上における予め定められた画像領域に、前記取得された培地識別情報の画像を合成し、合成画像を生成する合成手段、
    前記合成された合成画像の画像解析を実行し、前記取得された培地識別情報に基づいて、当該合成画像に画像化されている培地に対する所定の検査を実行する検査手段、及び、
    前記所定の検査の結果を含む前記培地に関する情報を培地情報としてデータベースに登録する登録手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  11. 所定の容器内に検体が載置された培地を撮像することによって画像化された容器型培地画像を容器型培地画像データとして取得する第1画像データ取得手段と、
    前記培地が撮像される際に当該培地を他の培地と識別するための培地識別情報を取得する培地識別情報取得手段と、
    前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像上における予め定められた画像領域に、前記取得された培地識別情報の画像を合成し、合成画像を生成する合成手段と、
    前記合成された合成画像の画像解析を実行し、前記取得された培地識別情報に基づいて、当該合成画像に画像化されている培地に対する所定の検査を実行する検査手段と、
    を備えることを特徴とする検査システム。
  12. コンピュータを、
    所定の容器内に検体が載置された培地を撮像することによって画像化された容器型培地画像を容器型培地画像データとして取得する第1画像データ取得手段、
    前記培地が撮像される際に当該培地を他の培地と識別するための培地識別情報を取得する培地識別情報取得手段、
    前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像上における予め定められた画像領域に、前記取得された培地識別情報の画像を合成し、合成画像を生成する合成手段、及び、
    前記合成された合成画像の画像解析を実行し、前記取得された培地識別情報に基づいて、当該合成画像に画像化されている培地に対する所定の検査を実行する検査手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  13. 培地を用いて、商品に対して所定の作業を実行する対象物の衛生状態を管理する衛生管理システムであって、
    前記対象物から抽出された商品の少なくとも一部が検体として載置された前記培地について画像化した培地画像を画像データとして生成する通信端末装置と、
    前記画像データの培地画像を解析して前記培地に発生したコロニー及び当該コロニー数を検出し、検出結果を培地情報としてデータベースに登録するサーバ装置と、
    を備え、
    前記サーバ装置が、
    所定の容器内に検体が載置された培地を撮像することによって画像化された容器型培地画像を容器型培地画像データとして取得する第1画像データ取得手段と、
    前記培地が撮像される際に当該培地を他の培地と識別するための培地識別情報を取得する培地識別情報取得手段と、
    前記取得された容器型培地画像データの容器型培地画像上における予め定められた画像領域に、前記取得された培地識別情報の画像を合成し、合成画像を生成する合成手段と、
    前記合成された合成画像の画像解析を実行し、前記取得された培地識別情報に基づいて、当該合成画像に画像化されている培地に対する所定の検査を実行する検査手段と、
    前記所定の検査の結果を含む前記培地に関する情報を前記培地情報として前記データベースに登録する登録手段と、
    を備えることを特徴とする衛生管理システム。
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