JP2015054810A - ハニカム構造体の製造方法、及び、ハニカム構造体 - Google Patents

ハニカム構造体の製造方法、及び、ハニカム構造体 Download PDF

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一彰 ▲榊▼原
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寿紀 伊藤
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Abstract

【課題】複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着する際に、接着材層にクラック等が発生しにくく、耐久性に優れたハニカム構造体の製造方法の提供。
【解決手段】流路となる複数のセル111を区画形成するセル隔壁113と外周壁114とを備えた複数のハニカム焼成体110を接着材ペーストを介して結束する結束工程と、接着材ペーストを乾燥固化して、複数のハニカム焼成体が接着材層を介して結束するセラミックブロックを作製する乾燥固化工程と、補修材ペーストで前記接着材層の窪み部101a、101bを補修する補修工程とを含むハニカム構造体の製造方法であって、補修材ペーストは、平均粒子径80〜300μmの無機バルーンを含有し、接着材ペーストは、無機バルーンを含有しないか、又は、補修材ペーストに含有される無機バルーンよりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハニカム構造体の製造方法、及び、ハニカム構造体に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、スス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が含まれており、近年、このPMが環境又は人体に害を及ぼすことが問題となっている。また、排ガス中には、CO、HC又はNOx等の有害なガス成分も含まれていることから、この有害なガス成分が環境又は人体に及ぼす影響についても懸念されている。
そこで、内燃機関と連結されることにより排ガス中のPMを捕集したり、排ガスに含まれるCO、HC又はNOx等の排ガス中の有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、コージェライトや炭化ケイ素等の多孔質セラミックからなるハニカム構造体が種々提案されている。
これらハニカム構造体のなかで、多数のセルがセル隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状の多孔質セラミックからなるハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束され、上記セルを隔てるセル隔壁のいずれか一方の端部が目封じされ、フィルタとして機能するハニカム構造体が提案されている。
このような構成のハニカム構造体において、接着材層に注目すると、特許文献1には、ハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の接合面が、少なくとも流路入口端面外周部及び/又は流路出口端面外周部に接続する端部を含んで、未接合部を有するハニカム構造体が開示されている。また、このハニカム構造体では、大きな熱応力が加わった場合のクラックの発生を防止するために、接合面の全体が接着材層で接着されておらず、未接合部が形成されていることが開示されている。
特許文献2には、ハニカム焼成体同士を接着する接着材層は、少なくとも無機繊維、無機バインダ、有機バインダ及び無機粒子からなり、かつ、三次元的に交錯する無機繊維と無機粒子とを、上記無機バインダ及び有機バインダを介して互いに結合してなる弾性質素材からなるハニカムフィルタが開示されている。このような構成のハニカム構造体では、接着材層が上記構成の弾性質素材からなるので、大きな熱応力が加わった場合であっても、クラックの発生を防止することができることが開示されている。
さらに、特許文献3には、上記接着材層の熱膨張率αと、ハニカム焼成体の熱膨張率αとが、0.01<(α−α)(絶対値)/α<1.0の関係を有するハニカムフィルタが開示されており、このハニカム構造体では、局部的な燃焼等に起因する局部的な温度変化が生じた場合であっても、発生する熱応力を緩和させることができ、クラックが発生しにくく、強度及び耐久性に優れることが開示されている。
国際公開2001/93984号パンフレット 国際公開2001/23069号パンフレット 国際公開2003/067041号パンフレット
特許文献1に記載のハニカム構造体では、未接合部の少なくとも一部に、耐熱無機材料を主成分とする充填部材が配設されていることが好ましいとしている。そして、充填部材を配設する場合は、充填部材を、少なくとも未接合部により形成される空隙が流路入口端面に露出する部分全てを閉鎖するように、未接合部の一部に配設することが好ましいことが記載されている。
特許文献1では、意図的に残した大きな容積の未接合部の全部又は一部を充填部材により充填しているが、ハニカム焼成体の側面の全体に塗布した接着材層の端面部分に窪みが発生することは記載されておらず、窪みを補修することも記載されていない。
特許文献2及び特許文献3には、接着材層を形成することは記載されているが、接着材層の端面部分に窪みが発生することは記載されておらず、窪みを補修することも記載されていない。
特許文献1〜3に記載のように、複数のハニカム焼成体を接着材を介して接着することにより、複数のハニカム焼成体が結束された構造のハニカム構造体を製造することはよく知られている。しかし、ハニカム構造体を構成する個々のハニカム焼成体の側面に形成された接着材層を乾燥させると、端面部分に窪みが形成され易いことは開示されていない。
ハニカム構造体の端面にこのような窪みが存在すると、ハニカム構造体を排ガス浄化装置に取り付け、ハニカム構造体が排ガスに晒された際、その窪みのなかに、排ガス中に存在するPMや触媒等が付着、堆積することがある。ハニカムフィルタでは、ハニカム焼成体のセルの内部にPMが多量に堆積して背圧が上昇した場合には、セル内部のPMを燃焼させて除去する再生処理を行うが、この再生処理を行った際に、窪みに堆積したPMも燃焼するため、接着材層が急激に温度上昇し、接着材層にクラックが発生してしまい、スス等のPMが規制値以上に外部に漏れてしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着された構成のハニカム構造体において、接着材層にクラック等が発生しにくく、耐久性に優れたハニカム構造体及び該ハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明で用いる補修材ペーストは、補修後、乾燥しても所定の体積を維持することができ、窪みが発生しにくい。このため、窪みにPMが堆積し、再生時に堆積したPMの燃焼により接着材層にクラックが発生してしまうことを防止することができるハニカム構造体及び該ハニカム構造体の製造方法を提供することが可能となる。
上記目的を達成するために、本発明のハニカム構造体の製造方法は、流体の流路となる複数のセルを区画形成するセル隔壁と、外周に形成された外周壁とを備えた複数のハニカム焼成体を接着材ペーストを介して結束する結束工程と、上記接着材ペーストを乾燥固化することにより、上記複数のハニカム焼成体が接着材層を介して結束されてなるセラミックブロックを作製する乾燥固化工程と、補修材ペーストで上記接着材層の窪み部を補修する補修工程とを含むハニカム構造体の製造方法であって、上記補修材ペーストは、無機バルーンを含有し、かつ、無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmであり、
上記接着材ペーストは、無機バルーンを含有しないか、又は、上記補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有することを特徴とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、上記したように、上記結束工程における接着材ペーストは、無機バルーンを含有しないか、又は、上記補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有している。
このように接着材ペーストと補修材ペーストとの組成を異ならせたのは、以下のような理由による。すなわち、接着材ペーストは、ハニカム焼成体同士をしっかりと接着する必要があり、このため、無機ファイバ、無機粒子、無機バインダ等の接着強度を維持するための構造材料を所定以上含む必要がある。しかし、そのような構成の接着材層では、水等の分散媒等が乾燥により蒸発する際、無機ファイバ等のアスペクト比が大きい材料が所定方向に配向又は凝集し易く、それに起因して接着材層が収縮し易く、窪み部が発生し易い。
一方、補修材ペーストには、そのような強度維持の必要性は低いので、単位容積当たりの重量が小さく、嵩高い無機バルーンを用いることができる。無機バルーンは、比較的球状に近いので、水分が減少しても一定の方向に配向しにくく、収縮しにくい。従って、上記補修材ペーストは、補修後、乾燥しても所定の体積を維持することができ、窪み部が発生しにくい。このため、窪み部にPMが堆積し、再生時に堆積したPMの燃焼により接着材層にクラックが発生してしまうことを防止することができる。
上記ハニカム構造体の製造方法において、上記補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmである。
補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径が80〜300μmであり、粒子が大きいので、均一に分散し易く、乾燥でより収縮しにくく、窪み部が発生しにくい。
上記ハニカム構造体の製造方法において、上記補修材ペーストは、上記無機バルーンを40〜70体積%含有することが望ましい。
補修材ペーストに含有される無機バルーンが40〜70体積%であると、無機バルーンの占める体積が大きいため、より収縮しにくく、窪み部が発生しにくい。
また、上記ハニカム構造体の製造方法において、上記接着材ペーストに上記無機バルーンが含有される場合には、無機バルーンの粒子径は、75μm以下が望ましい。また、無機バルーンの含有量は5.0体積%以下とすることが望ましい。接着材ペーストによっては、無機バルーンがまったく含有されていなくてもよい。
また、上記ハニカム構造体の製造方法において、上記補修材ペーストに含有される無機バルーンは、フライアッシュバルーン、パーライトバルーン、アルミナバルーン及びシラスバルーンからなる群より選ばれる1種以上であることが望ましい。
上述した種類のバルーンは、塗布後、収縮しにくいという特性を有するとともに、いずれもシリカとアルミナの含有率が高いため、耐熱性に優れ、ハニカム構造体が高温に晒されても、溶融等が発生しにくい。
また、上記ハニカム構造体の製造方法において、さらに、上記補修工程の後、上記セラミックブロックの外周面に外周コート層を形成する外周コート層形成工程を含むことが望ましい。
外周コート層を形成することにより、外周コート層がハニカム構造体の機械的に補強する効果を有するため、ハニカム構造体の機械的特性が改善される。
本発明のハニカム構造体は、流体の流路となる複数のセルを区画形成するセル隔壁と、外周に形成された外周壁とを備えた複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着されてなるセラミックブロックを備え、補修材で上記接着材層の窪み部が補修されているハニカム構造体であって、上記補修材は、無機バルーンを含有し、かつ、無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmであり、
上記接着材層は、無機バルーンを含有しないか、又は、上記補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有することを特徴とする。
上記構成のハニカム構造体では、補修材は、無機バルーンを含有し、かつ、無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmであるため、乾燥時に収縮しにくく、形成された補修材層に窪み部が発生しにくいため、窪み部に起因するPMの堆積やPMの堆積に起因する接着材層のクラック等の発生を防止することができる。
上記ハニカム構造体において、上記補修材は、上記無機バルーンを40〜70体積%含有することが望ましい。
補修材ペーストに含有される無機バルーンが40〜70体積%であると、無機バルーンの占める体積が大きいため、他の材料に起因する収縮が少なく、その結果、より収縮しにくく、窪み部が発生しにくい。
上記ハニカム構造体において、上記接着材層に上記無機バルーンが含有される場合には、無機バルーンの粒子径は、75μm以下が望ましい。また、無機バルーンの含有量は5.0体積%以下とすることが望ましい。接着材ペーストによっては、無機バルーンがまったく含有されていなくてもよい。
上記ハニカム構造体において、上記補修材に含有される無機バルーンは、フライアッシュバルーン、パーライトバルーン、アルミナバルーン及びシラスバルーンからなる群より選ばれる1種以上であることが望ましい。
上述した種類のバルーンは、塗布後、収縮しにくいという特性を有するとともに、いずれもシリカとアルミナの含有率が高いため、耐熱性に優れ、ハニカム構造体が高温に晒されても、溶融等が発生しにくい。
図1は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。 図2(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。 図3(a)は、図1に示したハニカム構造体のA−A線断面における部分Xの拡大断面図であり、図3(b)は、上記ハニカム構造体の補修材を用いた補修材層を形成する前の部分Yにおける拡大斜視図である。 図4は、接着材ペーストを用いてハニカム焼成体の集合体を作製する様子を示した断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る排ガス浄化装置の一例を模式的に示す断面図である。
(実施形態)
以下、本発明のハニカム構造体の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。
図2(a)は、本発明のハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム焼成体のA−A線断面図である。
図3(a)は、図1に示したハニカム構造体のA−A線断面における部分Xの拡大断面図であり、図3(b)は、上記ハニカム構造体の補修材を用いた補修材層を形成する前の部分Yにおける拡大斜視図である。
図1に示すハニカム構造体100では、図2(a)及び図2(b)に示すような形状のハニカム焼成体110が接着材層101を介して複数個結束されてセラミックブロック103を構成し、さらに、このセラミックブロック103の外周に外周コート層102が形成されている。なお、ハニカム構造体100を構成するハニカム焼成体110は、その一部が切削加工により削除されたものも存在する。
図2(a)及び図2(b)に示すハニカム焼成体110には、多数のセル111がセル隔壁113を隔てて長手方向(図2(a)中、aの方向)に並設され、外周には、外周壁が形成されており、セル111のいずれかの端部が封止材112で目封止されている。従って、一方の端面が開口したセル111に流入した排ガスGは、必ずセル111を隔てる多孔質のセル隔壁113を通過した後、他方の端面が開口した他のセル111から流出するようになっている。従って、セル隔壁113がPM等を捕集するためのフィルタとして機能する。
次に、本発明の実施形態に係るハニカム構造体100を構成する接着材層101及び補修材層104について説明する。
本発明の実施形態に係るハニカム構造体100では、個々のハニカム焼成体110の間に、これらハニカム焼成体110を接着する接着材層101が形成されているが、図3(a)及び図3(b)に示すように、この接着材層101は、セル111が露出しているハニカム焼成体110の端面110aに比べて内側に窪んでおり、窪み部101aが形成されている。特に、図3(b)に示すように、端面110a側から端面視した際に、接着材層101が交差する交差部分では、他の部分と比べて窪み部101bの深さが深くなっている。
本発明の実施形態に係るハニカム構造体100では、図3(a)及び(b)に示すように、このような窪み部101a、101bを有する接着材層101の窪み部101a、101bに補修材が充填されて補修され、補修材層104が形成され、補修材層104の表面がハニカム焼成体110の端面110aとほぼ同じレベルとなっている。
また、接着材層101が交差する交差部分の窪み部101bにも補修材層104が形成され、その表面がハニカム焼成体110の端面110aとほぼ同じレベルとなっている。
なお、窪み部101a、101bの深さは、最大でも5mm程度である。
補修材層104を構成する補修材は、無機バルーンを含有している。
補修材に含有される無機バルーンの種類としては、特に限定されるものではないが、例えば、フライアッシュバルーン、パーライトバルーン、アルミナバルーン及びシラスバルーンからなる群より選ばれる1種以上であることが望ましく、フライアッシュバルーン、パーライトバルーンであることがより望ましい。これらは、粒子径状が球形に近いので、補修材に含有させると、凝集しにくく、乾燥後の収縮を引き起こしにくいからである。
フライアッシュバルーンは、シリカ・アルミナを主成分とする中空体形状の粒子であり、球形に近い形状のものが知られている。上記フライアッシュバルーンは、球形に近いものが望ましい。
また、パーライトバルーンは真珠岩や黒曜石などの原料粒子を900〜1300℃の高温で加熱して含有水分を発泡させて中空体形状にしたものであり、シリカ・アルミナを主成分とし、やはり球形に近い形状のものが知られている。上記パーライトバルーンは、球形に近いものが望ましい。
上記補修材に含まれる上記無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmである。上記無機バルーンの平均粒子径が80μm未満であると、凝集し易くなり、補修材を作製した際にも均一に分散しにくく、乾燥時に凝集して補修材全体が収縮し易くなる。一方、上記無機バルーンの平均粒子径が300μmを超えると、無機バルーンのなかの比重が軽くなりすぎるため、補修材ペースト中で浮き易くなり、やはり補修材ペーストを調製する際、均一に分散させるのが難しくなる。このように、無機バルーンが凝集すると、無機バルーンが存在しない部分が乾燥時に収縮しやすくなるため、補修材の全体でも収縮し易くなる。
無機バルーンの平均粒子径は、レーザ回析・散乱法を用いた粒度分布測定によって求められる。
上記無機バルーンは、上記補修材に40〜70体積%含有されていることが望ましい。上記無機バルーンの割合が40体積%未満では、無機バルーンの体積割合が小さすぎるため、無機バルーンによる収縮抑制の効果が小さくなってしまい、収縮し易くなる。一方、上記無機バルーンの割合が70体積%を超えると、無機バルーンの体積割合が大きすぎるため、充填性に優れた補修材ペーストを調製しにくく、良好に充填するのが難しくなる。
上記補修材には、無機粒子が含まれていてもよい。
上記無機粒子としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック等のセラミック粒子が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケイ素粒子が望ましい。
補修材中の無機粒子の含有量は、10〜60体積%が望ましい。上記無機粒子の含有量が10体積%未満では、熱伝導率の低下を招き、熱応力が作用した際、クラックが発生し易くなり、一方、60体積%を超えると、乾燥工程において、補修材ペーストの乾燥中に収縮が発生し易くなる。
無機粒子の平均粒子径の下限は、0.01μmが望ましく、0.1μmがより望ましい。無機粒子の平均粒子径の上限は、5μmが望ましく、1μmがより望ましい。無機粒子の粒子径が0.01μm未満では、コストが高くなることがあり、一方、無機粒子の粒子径が5μmを超えると、無機バルーンと均一に混合することが難しくなり、組成に偏りが生じ、乾燥時に収縮し易くなる。
無機粒子の平均粒子径は、レーザ回析・散乱法を用いた粒度分布測定によって求められる。
上記補修材には、保水剤が含まれていてもよい。
上記保水剤としては、補修材ペースト中の水分が接着材層やハニカム焼成体に吸収され、急速に乾燥することを防止することができるものであれば、特に限定されるものでないが、吸水性ポリマー、モンモリロナイト、バーミキュライト、サポナイト等が挙げられる。吸水性ポリマーとしては、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
補修材がこのような保水剤を含んでいると、乾燥の際、徐々に水分が抜けていくので、補修材が収縮しにくくなる。
補修材中の保水剤の含有量は、0.5〜5.0体積%が望ましい。上記保水剤の含有量が0.5体積%未満では、補修材ペーストの乾燥工程において、乾燥が急激に進行し、クラック等が発生し易くなり、一方、5.0体積%を超えると、補修材ペーストの乾燥がなかなか進行せず、乾燥に長時間を要する。
一方、接着材層101を構成する接着材は、無機バルーンを含有しないか、又は、前記補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有している。
接着材をこのような構成としたのは、接着材層101は、ハニカム焼成体110の側面(端面以外の面)に形成され、ハニカム焼成体110同士を強固に接着するとともに、接着材層自体もクラックを防止するために機械的強度が高い必要があるため、無機繊維、無機粒子に比べて機械的強度が小さい無機バルーンを含有しないか、又は、上記補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有しているのである。無機バルーンに関しては、平均粒子径が小さい方が、内部の気孔が小さいので、機械的特性に優れる。
上記補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径が、80〜300μmであるが、上記接着材に含有される無機バルーンの平均粒子径は、上記した補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さいか、又は、無機バルーンを含有しない。
上記接着材に無機バルーンが含有されている場合、無機バルーンの含有量は、5.0体積%以下が好ましい。無機バルーンの種類に関し、上記した補修材に含まれる無機バルーンと同様の種類のものを使用することが望ましい。また、接着材によっては、無機バルーンを全く含有しなくてもよい。
上記接着材には、無機粒子が含まれていてもよい。
上記接着材に含まれる無機粒子の種類は、上記した補修材に含まれる無機粒子の種類と同様のものを使用することが望ましい。
無機粒子の平均粒子径の下限は、0.01μmが望ましく、0.1μmがより望ましい。無機粒子の平均粒子径の上限は、100μmが望ましく、15μmがより望ましく、10μmがさらに望ましい。無機粒子の粒子径が0.01μm未満では、コストが高くなることがあり、一方、無機粒子の粒子径が100μmを超えると、充填率が悪くなり接着力及び熱伝導性の低下を招くことがある。無機粒子の平均粒子径は、レーザ回析・散乱法を用いた粒度分布測定によって求められる。上記接着材中の無機粒子の含有量は、10〜90体積%が望ましい。
上記接着材は、無機繊維を含んでいてもよい。
無機繊維としては、例えば、シリカ−アルミナファイバー、ムライトファイバー、アルミナファイバー、シリカファイバー等のセラミックファイバー等を挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。無機繊維のなかでは、アルミナファイバが望ましい。
上記無機繊維のアスペクト比(繊維長/繊維径)は、3〜30であることが望ましい。無機繊維が上記したアスペクト比を有することにより、接着材層の機械的強度がより向上し、接着材層にクラックが発生した場合であってもクラックの進展をより確実に食い止めることができる。無機繊維の繊維長、繊維径は、レーザ回析・散乱法を用いた粒度分布測定によって求められる。
アルミナファイバは、アルミナ(Al)のみを含んでもよいし、アルミナの他にシリカ(SiO)を含んでいてもよい。
具体的には、上記アルミナファイバの組成比は、重量比で、Al:SiO=65:35〜99:1であることが望ましく、Al:SiO=70:30〜99:1であることがより望ましく、Al:SiO=72:28〜98:2であることがさらに望ましい。
接着材に含まれる無機繊維の含有量の下限は、固形分で、5.0体積%が望ましく、10体積%がより望ましい。一方、上記無機繊維の含有量の上限は、固形分で、50体積%が望ましく、30体積%がより望ましい。
また、上記無機繊維のショット含有率の下限は、1体積%が望ましく、上記無機繊維のショット含有率の上限は、10体積%が望ましく、5体積%がより望ましく、3体積%がさらに望ましい。
上記接着材は、さらに無機バインダの固化物を含んでいてもよい。
上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル等の固化物を挙げることができる。これらは1種類で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記無機バインダは、接着材層を乾燥又は焼成させた際に水溶液中に懸濁した微小な酸化物が固化したシリカ、アルミナ、チタニア等であり、接着材層に含まれる無機繊維、無機粒子等を接着する役割を果たす。また、上記無機バインダは、接着材層とハニカム焼成体とを接着する役割も果たす。上記無機バインダのなかでは、シリカゾル又はアルミナゾルの固化物が望ましい。
上記固化物とは、接着材ペースト層を形成した後、接着材ペースト層を乾燥又はそれよりも高い温度で加熱することにより形成されたほぼ水分を含まないシリカ、アルミナ、チタニア等をいう。ただし、これらの固化物はOH基や結晶水等を含むものであってもよい。
接着材に含まれる無機バインダの固形物の含有量の下限は、1体積%が望ましく、5体積%がさらに望ましい。一方、上記無機バインダの固形物の含有量の上限は、30体積%が望ましく、15体積%がより望ましく、9体積%がさらに望ましい。上記無機バインダの固形物の含有量が1体積%未満では、接着強度の低下を招くことがあり、一方、上記無機バインダの固形物の含有量が30体積%を超えると、熱伝導率の低下を招くことがある。
接着材層101の厚さは、0.3〜3.0mmであることが望ましい。
次に、本発明の実施形態に係るハニカム構造体100を構成するハニカム焼成体110について説明する。
ハニカム焼成体110の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック等が挙げられる。これらのなかでは、耐熱性が大きく、機械的特性に優れ、かつ、熱伝導率も大きい炭化ケイ素が望ましい。また、ハニカム焼成体110は、炭化ケイ素を60重量%以上、金属ケイ素を40重量%以下含み、炭化ケイ素粒子が金属ケイ素等により接着されたものであってもよく、ほぼ炭化ケイ素のみからなるものであってもよい。
ハニカム焼成体110は、骨材としての多数の上記したセラミック粒子が相互間に多数の細孔を保有した状態で結合するか、又は、複数のセラミック粒子がその内部に気孔を保有した状態で結合することによって構成されている。
ハニカム焼成体110の気孔率は特に限定されないが、40〜70vol%程度であることが望ましい。気孔率が40vol%未満であると、ハニカム構造体100が目詰まりを起こし易く、一方、気孔率が70vol%を超えると、ハニカム焼成体110の強度が低下して破壊され易くなる。なお、上記気孔率、気孔径は、例えば、水銀圧入法により測定することができる。
また、ハニカム焼成体110の平均気孔径は5〜100μmであることが望ましい。平均気孔径が5μm未満であると、PMが容易に目詰まりを起こし易い。一方、平均気孔径が100μmを超えると、PMが気孔を通り抜け易くなり、該PMを捕集する能力が低下し、フィルタとしての機能が低下することになる。
本発明のハニカム焼成体110のセル隔壁113の厚さは、特に限定されないが、0.1〜0.4mmが望ましい。
ハニカム焼成体110のセル隔壁113の厚さが0.1mm未満であると、ハニカム構造を支持するセル隔壁の厚さが薄くなり、ハニカム焼成体110の強度を保つことができなくなるおそれがあり、一方、ハニカム焼成体110のセル隔壁113の厚さが0.4mmを超えると、ハニカム構造体100の圧力損失の上昇を引き起こす場合があるからである。
また、本発明のハニカム構造体100を構成するハニカム焼成体110が有する外周壁102の厚さは、特に限定されるものではないが、ハニカム焼成体110のセル隔壁113の厚さと同様に0.1〜0.4mmであることが望ましい。
また、ハニカム焼成体110の長手方向に垂直な断面におけるセル密度(単位面積当たりのセルの個数)は特に限定されないが、望ましい下限は、31.0個/cm(200個/in)、望ましい上限は、93.0個/cm(600個/in)、より望ましい下限は、38.8個/cm(250個/in)、より望ましい上限は、77.5個/cm(500個/in)である。
本発明の実施形態に係るハニカム構造体100では、接着材層101がハニカム焼成体110との界面でハニカム焼成体110の内部に入り込み、上記無機バインダ等を介して接着材層101とハニカム焼成体110とが接着されており、外周に外周コート層102が形成されている。
外周コート層102を構成する材料、上記材料の重量割合等は、接着材層101と同様であってもよい。外周コート層102の厚さは、0.1〜3mmであることが望ましい。
ハニカム構造体100の側面に溝が露出しておらず、側面全体に外壁が形成された複数種類のハニカム焼成体を組み合わせて構成されている場合には、外周コート層を必要としない場合もある。
本発明のハニカム構造体は、セルの端部が封止されていなくてもよい。このようなハニカム構造体は、触媒担持体として好適に使用することができる。
また、ハニカム焼成体の形状は、特に限定されるものではないが、ハニカム焼成体同士を結束させてハニカム構造体を作製する際に結束しやすい形状であることが望ましく、その断面形状としては、正方形、長方形、六角形、扇状等が挙げられる。
また、本発明のハニカム構造体の形状は、円柱形状に限定されるものでなく、例えば、楕円柱形状、角柱形状等の任意の形状であっても良い。
ハニカム構造体には、排ガスを浄化するための触媒を担持させてもよく、担持させる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属が望ましく、このなかでは、白金がより望ましい。また、その他の触媒として、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属を用いることもできる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
次に、本発明の実施形態に係るハニカム構造体の製造方法について説明する。
以下の説明では、その一例として、ハニカム焼成体を構成するセラミックが炭化ケイ素からなる場合について説明するが、ハニカム焼成体の材料は、炭化ケイ素に限定されるものではない。
(1)本実施形態のハニカム構造体の製造方法では、まず、セラミック粉末とバインダとを含む湿潤混合物を押出成形することによってハニカム成形体を作製する成形工程を行う。具体的には、まず、セラミック粉末として平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末と、有機バインダと液状の可塑剤と潤滑剤と分散媒液とを混合することにより、ハニカム成形体製造用の湿潤混合物を調製する。続いて、上記湿潤混合物を押出成形機に投入し、押出成形することにより所定形状のハニカム成形体を作製する。
ハニカム成形体の原料である湿潤混合物には、ハニカム構造体の主成分となるセラミック粉末のほか、上記したように、有機バインダ、可塑剤、潤滑剤、分散媒液等が含まれていてもよい。
上記有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらのなかでは、メチルセルロースが望ましい。有機バインダの配合量は、通常、セラミック粉末100重量部に対して、1〜10重量部が望ましい。
上記可塑剤としては、特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。また、潤滑剤は特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、混合原料粉末に含まれていなくてもよい。
上記分散媒液としては、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
さらに、湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
さらに、湿潤混合物には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等が挙げられる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
(2)次に、ハニカム成形体を所定の長さに切断し、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させた後、所定のセルに封止材となる封止材ペーストを充填して上記セルを目封じする封止工程を行う。ここで、封止材ペーストとしては、上記セラミック原料(湿潤混合物)を用いることができる。
上記切断工程、上記乾燥工程、上記封止工程の条件は、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。
セルを目封止する封止材ペーストとしては特に限定されないが、後工程を経て製造される封止材の気孔率が30〜75%となるものが望ましく、例えば、湿潤混合物と同様のものを用いることができる。
(3)その後、ハニカム成形体中の有機物を脱脂炉中で加熱、分解する脱脂工程を行い、焼成炉に搬送し、焼成工程を行ってハニカム焼成体を作製する。脱脂工程及び焼成工程の条件としては、従来からハニカム焼成体を作製する際に用いられている条件を適用することができる。例えば、脱脂工程では、ハニカム成形体を、酸素含有雰囲気下において、300〜650℃で加熱する。また、焼成工程では、非酸化性雰囲気下において、2000〜2200℃で加熱することにより、ハニカム成形体中の炭化ケイ素粒子を焼結させる。
以上の工程によって、所定形状のハニカム焼成体を製造することができる。
(4)続いて、上記接着材ペーストを用い、複数のハニカム焼成体を接着材ペーストを介して結束する結束工程を行う。
図4は、上記結束工程において、上記接着材ペーストを用いてハニカム焼成体の集合体を作製する様子を示した断面図である。
接着材ペースト層を形成する方法は、特に限定されるものでないが、例えば、図4に示すように、断面がV字形状に構成された台400の上に上記台のV字形状に沿ってハニカム焼成体110(図2参照)を載置し、ハニカム焼成体110の上側を向いた2つの端面(110c及び110d)に、接着材ペーストをスキージ等を用いることにより塗布して、所定の厚さの接着材ペースト層130を形成する。
次に、接着材ペースト層130の上に他のハニカム焼成体110を載置する。そして、上記他のハニカム焼成体110の上側を向いた側面にさらに接着材ペーストを塗布して接着材ペースト層130を形成し、接着材ペースト層130の上にさらに別のハニカム焼成体110を載置する工程を繰り返すことによって、所定の数のハニカム焼成体の間に接着材ペースト層が形成されてなるハニカム集合体を作製する。
上記接着材ペーストは、無機バルーンを含有しないか、又は、前記補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有する。上記事項については、上記した本発明の実施形態に係るハニカム構造体の説明において説明したので、ここではその説明を省略する。
接着材ペーストは、上記した補修材ペースト層を構成する無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有するほか、上述したように、無機粒子、無機繊維、無機バインダを含有していてもよい。無機粒子、無機繊維及び無機バインダについては、接着材の説明の部分で説明したので、ここでは、その説明を省略する。
また、上記接着材ペーストは、有機バインダを含んでいてもよいが、車両用排気ガスフィルタとして使用した場合には、高温となるため、分解消失しやすく、接着強度の変動の原因となるため、なるべく少ない量が含有されていることが望ましい。
上記有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
接着材ペースト中の上記有機バインダの含有量の下限は、0.1体積%が望ましく、0.2体積%がより望ましく、0.4体積%がさらに望ましい。一方、上記有機バインダの含有量の上限は、5.0体積%が望ましく、1.0体積%がより望ましく、0.6体積%がさらに望ましい。上記有機バインダの含有量が0.1体積%未満では、接着材層のマイグレーションを抑制するのが難しくなり、一方、5.0体積%を超えると、接着材層が高温にさらされた場合に、有機バインダが焼失し、接着強度が低下し易い。
また、接着材ペーストを調製する際には、分散媒液を使用してもよく、分散媒液としては、例えば、水、アセトン等の有機溶媒、メタノール等のアルコールが挙げられる。
上記した各原料を混合する後、得られる接着材ペーストが一定の粘度となるように、分散媒等を加えて粘度を調節した後使用する。この接着材ペーストの粘度は、15〜25Pa・s(1.5万〜2.5万cps(cP))が望ましい。
上記結束工程では、各セルの所定の端部が封止されたハニカム焼成体の所定の側面に、接着材ペーストを塗布して接着材ペースト層を形成し、この接着材ペースト層の上に、順次他のハニカム焼成体を積層する工程を繰り返してハニカムブロックを作製しているが、以下のような工程で、ハニカムブロックを作製してもよい。
すなわち、所定数の種々の形状のハニカム焼成体の両端部を所定の位置で支持、固定することにより、ハニカム焼成体が所定の間隔で組み合わされて円柱等の所定形状の集合体となったものを作製する。上記集合体は、所定形状の容器の内部に収容されていることが望ましく、所定形状の容器は、集合体とほぼ同じ容積、形状であることが望ましい。
次に、ハニカム焼成体同士の間に形成された空間に、上記容器に形成された注入口を介して接着材ペーストを注入することにより、ハニカム焼成体の間に接着材ペースト層を形成する。
上記した方法を採用して、複数のハニカム焼成体を接着材ペーストを介して結束した後、乾燥固化工程を行い、前記接着材ペーストを乾燥固化することにより、前記複数のハニカム焼成体が接着材層を介して結束されてなるセラミックブロックを作製する。
具体的には、複数のハニカム焼成体を接着材ペーストを介して結束した後、前記接着材ペーストを乾燥固化することにより、前記複数のハニカム焼成体が接着材層を介して結束されてなる大きな四角柱形状のハニカム焼成体の集合体を作製する。
(5)この後、ダイヤモンドカッター等を用いて切削加工を行うことにより、円柱や堕円柱形状のセラミックブロックを作製する。
(6)この後、乾燥により接着材層101に形成された窪み部101a、101bを、補修材ペーストで補修する補修工程を行う。この補修工程で用いる補修材ペーストは、無機バルーンを含有している。
補修材ペーストに含まれる無機バルーンの種類、無機バルーンの平均粒子径については、本発明の実施形態に係るハニカム構造体の項で説明したので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、補修材ペーストで補修する補修工程は、切削加工前に行ってもよい。
また、本発明の実施形態に係るハニカム構造体の項で説明したように、上記補修材ペーストには、無機粒子や保水剤が含まれていてもよい。無機粒子の種類や平均粒子径については、本発明の実施形態に係るハニカム構造体の項で説明したので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、上記補修材ペーストは、必要に応じて、有機バインダを含んでもよい。
上記有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
補修材ペースト中の上記有機バインダの含有量の下限は、固形分で、0.1体積%が望ましく、0.2体積%がより望ましく、0.4体積%がさらに望ましい。一方、上記有機バインダの含有量の上限は、固形分で、5.0体積%が望ましく、1.0体積%がより望ましく、0.6体積%がさらに望ましい。上記有機バインダの含有量が0.1体積%未満では、補修材ペーストがペースト状になりにくく、一方、5.0体積%を超えると、補修材ペーストの塗布性で問題となる。
また、補修材ペーストを調製する際には、分散媒液を使用してもよく、分散媒液としては、例えば、水、アセトン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
補修材ペーストの粘度は、30〜80Pa・sが好ましい。
(7)上記工程の後、ハニカムブロックの外周に、コート材ペーストを塗布し、乾燥、固化して外周コート層を形成する外周コート層形成工程を行う。コート材ペーストとしては、上記接着材ペーストと同様の又は異なるペーストを使用することができる。
外周コート層形成工程は、補修材ペーストによる補修工程の前に行ってもよい。
上記した製造方法では、乾燥後に形成されたハニカム焼成体間の窪み部に、補修材を充填したが、図4に示す結束工程、すなわちハニカム焼成体の側面に接着材ペーストを塗布する工程で、端部の近傍(例えば、端部から10mmの距離)には、接着材ペーストを塗布せず、端部から10mmの距離には、補修材ペーストを塗布し、ハニカム焼成体を、接着材ペースト及び補修材ペーストを介して結束し、乾燥させることにより、ハニカム集合体を作製してもよい。
この場合、端部近傍には、補修材層が形成されているので、窪み部は形成されにくくなる。
次に、本発明の実施形態に係る排ガス浄化装置について説明する。
本発明の実施形態に係る排ガス浄化装置には、上述した本発明の実施形態に係るハニカム構造体が用いられている。
図5は、本発明の実施形態に係る排ガス浄化装置の一例を模式的に示す断面図である。
図5に示す排ガス浄化装置200は、ガス入口側221及びガス出口側222を備えた金属ケーシング220と、金属ケーシング220内に収容されたハニカムフィルタ120とを備えている。
図5に示す排ガス浄化装置200では、ハニカムフィルタ120として、図1に示したハニカム構造体100と同様の構成のものが用いられている。
そして、図2(a)及び図2(b)に示したハニカム焼成体110と同様に、ハニカムフィルタ120を構成するハニカム焼成体20のセル21のいずれかの端部は、封止材24で目封じされている。
また、ハニカムフィルタ120と金属ケーシング220との間には、保持シール材230が配設されており、保持シール材230によりハニカムフィルタ120が保持されている。
保持シール材230は、ハニカムフィルタ120の周囲全体に巻き付けられている。
保持シール材は、主にアルミナ等の無機繊維からなる平面視略矩形状のマット状の部材である。
さらに、金属ケーシング220のガス入口側221には、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出された排ガスを排ガス浄化装置200内に導入するための導入管が接続される。一方、金属ケーシング220のガス出口側222には、排ガス浄化装置200内を通過した排ガスを外部に排出する排出管が接続される。
上記のようなハニカムフィルタ120を備えた排ガス浄化装置200を用いて排ガスを浄化する本発明の実施形態に係る排ガス浄化方法について、図5を参照して以下に説明する。
図5に示したように、内燃機関から排出された排ガス(図5中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、金属ケーシング220のガス入口側221から排ガス浄化装置200に流入する。その後、排ガスGは、ハニカム焼成体20の一方の端面25側からハニカムフィルタ120に流入する。具体的には、排ガスGは、ハニカム焼成体20の一方の端面25が開口したセル21に流入する。
そして、排ガスGは、セル21を隔てるセル隔壁22を通過する。この際、排ガスG中のPMはセル隔壁22で捕集され、排ガスGが浄化される。
浄化された排ガスGは、ハニカム焼成体20の他方の端面26が開口したセル21に流入し、ハニカムフィルタ120の外に排出される。そして、排ガスGは、金属ケーシング220のガス出口側222から排ガス浄化装置200の外に排出される。
上記方法によりススを含むPMを捕集すると、ハニカムフィルタ120のセル隔壁22にPMが堆積し、圧力損失が上昇するため、所定量のPMが堆積すると、PM中のススを燃焼させて除去する再生処理を行う必要がある。
もしも、用いるハニカムフィルタ120の接着材層101に、窪み部101a、101bが形成され、補修材により補修されていない場合には、排ガスが金属ケーシング220に流入すると、PMが窪み部101a、101bに堆積されるため、上記再生処理を行う際、窪み部101a、101bに堆積したPMも燃焼し、接着材層が急激に温度上昇し、接着材層にクラックが発生してしまい、スス等のPMが規制値以上に外部に漏れてしまうことが想定される。
しかしながら、本発明の実施形態に係るハニカム構造体を用いたハニカムフィルタ120では、接着材層101の窪み部101a、101bに補修材が充填され、補修されているため、窪み部101a、101bにPMが堆積し、再生時に堆積したPMの燃焼により接着材層にクラックが発生し、スス等のPMが規制値以上に外部に漏れることを防止することができる。
以下、本実施形態のハニカム構造体及びハニカム構造体の製造方法の作用効果について列挙する。
(1)本実施形態のハニカム構造体では、該ハニカム構造体を構成する接着材層の窪み部が補修材により補修されており、該補修材は、無機バルーンを含有し、かつ、平均粒子径が80〜300μmであり、接着材は、無機バルーンを含有しないか、又は、上記補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有しているので、無機バルーンを含有する補修材ペーストは乾燥時に収縮しにくく、形成された補修材層に窪み部が発生しにくい。その結果、窪み部に起因するPMの堆積やPMの堆積に起因する接着材層のクラック等の発生を防止することができる。
(2)本実施形態のハニカム構造体において、補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径が80〜300μmであると、無機バルーンの粒子径が大きいため、凝集しにくく、その結果、乾燥でより収縮しにくく、窪み部が発生しにくい。
(3)本実施形態のハニカム構造体において、補修材ペーストに含有される無機バルーンが40〜70体積%であると、無機バルーンの占める体積が大きいため、他の材料に言起因する収縮が少なく、その結果、より収縮しにくく、窪み部が発生しにくい。
(4)本実施形態のハニカム構造体において、上記補修材に含有される無機バルーンが、フライアッシュバルーン、パーライトバルーン、アルミナバルーン及びシラスバルーンからなる群より選ばれる1種以上であると、上記無機バルーンは球形に近いため、これらの無機バルーンを含む補修材ペーストは、塗布後、配向しにくく、収縮しにくいという特性を有する。さらに、これらの無機バルーンは、いずれもシリカとアルミナの含有率が高いため、耐熱性に優れ、ハニカム構造体が高温に晒されても、溶融等が発生しにくい。
(5)本実施形態のハニカム構造体の製造方法では、上記補修材ペーストは、無機バルーンを含有し、かつ、機バルーンの平均粒子径が80〜300μmであり、上記接着材ペーストは、無機バルーンを含有しないか、又は、上記補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有しており、補修材ペーストは、強度維持の必要性は低いので、単位容積当たりの重量が小さく、嵩高い無機バルーンを用いることができる。無機バルーンは、比較的球状に近いので、水分が減少しても一定の方向に配向しにくく、収縮しにくい。従って、補修材ペーストは、補修後、乾燥しても所定の体積を維持することができ、窪み部が発生しにくい。このため、窪み部にPMが堆積し、再生時に堆積したPMの燃焼により接着材層にクラックが発生してしまうことを防止することができる。
(実施例1)
以下、本発明の実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(ハニカム焼成体の作製工程)
平均粒子径22μmを有する炭化ケイ素の粗粉末52.8重量%と、平均粒子径0.05μmの炭化ケイ素の微粉末22.6重量%とを乾式混合し、得られた混合物に対して、造孔材としてアクリル樹脂(平均粒子径40μm)1.9重量%、有機バインダ(メチルセルロース)4.6重量%、成形助剤(オレイン酸)2.8重量%、潤滑剤(日油社製 ユニルーブ)0.8重量%、グリセリン1.3重量%、及び、水13.2重量%を加えて混練して混合組成物を得た後、押出成形する押出成形工程を行い、図2(a)に示した形状と略同様の形状であって、セルの目封じをしていない生のハニカム成形体を作製した。
次いで、マイクロ波乾燥機を用いて上記生のハニカム成形体を乾燥させ、ハニカム成形体の乾燥体とした後、上記生成形体と同様の組成のペーストを所定のセルに充填し、再び乾燥機を用いて乾燥させた。
ハニカム成形体の乾燥体を400℃で脱脂する脱脂工程を行い、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間の条件で焼成工程を行い、気孔率が45%、平均気孔径が15μm、大きさが34.3mm×34.3mm×150.5mm、セルの数(セル密度)が300個/inch、セル隔壁の厚さが0.35mmの炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を製造した。
(接着材ペーストの調製工程)
接着材ペーストとして、平均繊維長60μmのアルミナファイバ(SiO:20wt%、Al:80wt%のムライト繊維)23.4体積%、平均粒子径0.5μmの炭化ケイ素粒子17.1体積%、シリカゾル(固形分濃度:30重量%)35.3体積%、カルボキシメチルセルロース0.4体積%、ポリビニルアルコール2.3体積%、及び、水19.7体積%を混合、混練して接着材ペーストを調製した。
(結束工程及び乾燥固化工程)
図4に示すような断面がV字形状に構成された台400の上に、台400のV字形状に沿ってハニカム焼成体を載置し、上記組成の接着材ペーストをハニカム焼成体110の上側を向いた側面にスキージを用いて塗布して接着材ペースト層130を形成した。そして、この接着材ペースト層の上に順次他のハニカム焼成体110を積層する工程を繰り返して、16個のハニカム焼成体110が接着材ペースト層を介して接着されたものを作製し、180℃、20分で接着材ペースト層を乾燥固化させることにより、接着材層101の厚さが1mmで角柱状のハニカム集合体を作製した。
(外周加工工程)
次に、セラミックブロックの外周をダイヤモンドカッターを用いて円柱状に研削し、セラミックブロック103を作製した。
(補修工程)
この後、セラミックブロック103を観察したところ、端面部分において、ハニカム焼成体の間に窪み部が観察されたので、補修材ペーストを用いて窪み部に補修材ペーストを充填し、補修した。
このときの補修材ペーストは、炭化ケイ素の微粉末(平均粒子径:0.05μm)、無機バルーンとしてフライアッシュバルーン(平均粒子径:80μm)及びパーライトバルーン(平均粒子径:80μm)、保水剤及び水を混合、混練したものであり、粘度は、55Pa・sであった。
この後、120℃で補修材ペーストを乾燥させた。
(外周コート層形成工程)
続いて、上記接着材ペーストと同じ材料からなる外周コート材ペーストを用いて、セラミックブロックの外周部に厚さ0.2mmの外周コート材ペースト層を形成した。そして、この外周コート材ペースト層を120℃で1時間乾燥し、外周に外周コート層102が形成された直径143.8mm×長さ150.5mmの円柱状のハニカム構造体(ハニカムフィルタ)の製造を完了した。
補修材ペーストの組成を下記の表1に示す。なお、表1において、表1に示す成分以外にその合計量が100体積%となるように、水が添加されている。
乾燥後の補修材層を観察したところ、補修材層の表面は、端面のレベルとほぼ同じであり、特に窪み部は観察されなかった。
(実施例2〜5)
実施例1と同様にハニカム焼成体の作製工程、接着材ペーストの調製工程、結束工程、乾燥固化工程、及び、外周加工工程を行った後、補修工程を行い、表1に示す組成に水を加えて補修材ペーストを調製し、接着材層の窪み部を充填し、実施例1と同様に乾燥を行った。そして、この後、外周コート層を形成し、ハニカム構造体の製造を終了した。補修材ペーストの粘度は、いずれの場合も、55Pa・sに調節した。
(比較例1)
比較例1では、補修工程で、補修材ペーストとして、無機バルーンの代わりに表1に示すガラスファイバ(日本電気ガラス社製 GCF(結晶化ガラスフェルール)、平均繊維径2μm、平均繊維長20μm)を用いたほかは、実施例1と同様に、ハニカム焼成体の作製工程、接着材ペーストの調製工程、結束工程、乾燥固化工程、外周加工工程、補修工程、及び、外周コート層形成工程を行った。上記補修工程では、表1に示す組成に水を加えて補修材ペーストを調製し、接着材層の窪み部を充填し、実施例1と同様に乾燥を行った。
ハニカム構造体(ハニカムフィルタ)の評価
(1)補修材層の窪み部の深さの測定
実施例1〜5及び比較例1に係るハニカム構造体に関し、ノギスを用い、補修材層の窪み部のハニカム焼成体の端面からの深さ(窪み量)を測定した。その結果を表1に示す。
なお、補修材の窪み量が−1.0mm未満であれば、外観上でも問題がないし、ハニカム構造体としての機能においても問題がないことが事前に確認されている。そのため、補修材の窪み量が−1.0mm未満という結果であれば、問題なしと判断することができる。
Figure 2015054810
上記表1に示した結果より明らかなように、本発明の補修材ペースト(実施例1〜5)は、無機バルーンを含有しているので、この補修材ペーストを用いて補修したハニカム構造体の補修材部分は乾燥により収縮せず、端面のハニカム焼成体の間に窪みはほぼ観察されず、良好に補修がなされていることが判明した。
これに対し、比較例1のように、無機バルーンを含有しない補修材ペーストを使用したものや、補修材ペーストを使用していないものは、乾燥により収縮が発生し、窪みが形成されてしまうことが判明した。
20、110 ハニカム焼成体
21、111 セル
24、112 封止材
22、113 セル隔壁
25、26、110a、110b 端面
100 ハニカム構造体
101 接着材層
101a、101b 窪み部
102 外周コート層
103 セラミックブロック
104 補修材層
114 外周壁
120 ハニカムフィルタ
130 接着材ペースト層
200 排ガス浄化装置
220 金属ケーシング
221 ガス入口側
222 ガス出口側
230 保持シール材

Claims (7)

  1. 流体の流路となる複数のセルを区画形成するセル隔壁と、外周に形成された外周壁とを備えた複数のハニカム焼成体を接着材ペーストを介して結束する結束工程と、
    前記接着材ペーストを乾燥固化することにより、前記複数のハニカム焼成体が接着材層を介して結束されてなるセラミックブロックを作製する乾燥固化工程と、
    補修材ペーストで前記接着材層の窪み部を補修する補修工程とを含むハニカム構造体の製造方法であって、
    前記補修材ペーストは、無機バルーンを含有し、かつ、無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmであり、
    前記接着材ペーストは、無機バルーンを含有しないか、又は、前記補修材ペーストに含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記補修材ペーストは、前記無機バルーンを40〜70体積%含有する請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記補修材ペーストに含有される無機バルーンは、フライアッシュバルーン、パーライトバルーン、アルミナバルーン及びシラスバルーンからなる群より選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  4. さらに、前記補修工程の後、前記セラミックブロックの外周面に外周コート層を形成する外周コート層形成工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  5. 流体の流路となる複数のセルを区画形成するセル隔壁と、外周に形成された外周壁とを備えた複数のハニカム焼成体が接着材層を介して接着されてなるセラミックブロックを備え、
    補修材で前記接着材層の窪み部が補修されているハニカム構造体であって、
    前記補修材は、無機バルーンを含有し、かつ、無機バルーンの平均粒子径は、80〜300μmであり、
    前記接着材層は、無機バルーンを含有しないか、又は、前記補修材に含有される無機バルーンの平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する無機バルーンを含有することを特徴とするハニカム構造体。
  6. 前記補修材は、前記無機バルーンを40〜70体積%含有する請求項5に記載のハニカム構造体。
  7. 前記補修材に含有される無機バルーンは、フライアッシュバルーン、パーライトバルーン、アルミナバルーン及びシラスバルーンからなる群より選ばれる1種以上である請求項5又は6に記載のハニカム構造体。
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