JP2015054278A - 水処理装置 - Google Patents

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成人 足立
松村 昌義
Masayoshi Matsumura
昌義 松村
貴之 福田
Takayuki Fukuda
貴之 福田
宏一郎 橋本
Koichiro Hashimoto
宏一郎 橋本
吉川 英一郎
Eiichiro Yoshikawa
英一郎 吉川
裕 成川
Yutaka Narukawa
成川  裕
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Abstract

【課題】ヒドロキシラジカルにより被処理水を効率的に処理すること。【解決手段】被処理水を処理する水処理装置であって、被処理水が流れる流路(30)と、流路(30)に導入される気体に放電反応を生じさせる放電手段(50)と、前記気体が流路(30)に導入されることにより形成される気泡(B)を微細化する微細化手段(60)と、微細化手段(60)によって微細化された微小気泡(b)を撹拌する撹拌手段(70)と、を備えること。【選択図】図1

Description

本発明は、各種水を処理するための水処理装置に関するものである。
従来、オゾンによってバラスト水等の被処理水を処理する水処理装置が知られている。このような水処理装置では、被処理水の処理効率を向上ないし安定化させるために様々な開発が行われている。
例えば、特許文献1には、配水管と、配水管に流入した被処理水に旋回流を形成するスクリュープロペラと、被処理水中にオゾンを注入するためのオゾン注入管と、配水管の内面に装着された乱流発生手段とを備える水処理装置が開示されている。スクリュープロペラにより形成された旋回流中にオゾン注入管からオゾンが注入される。乱流発生手段は、オゾン注入管の先端よりも下流側に設けられている。このため、オゾン注入管から被処理水中に供給されたオゾンの気泡は、まず旋回流によって撹拌され、その後、乱流発生手段に衝突することによって微細化される。この微細化された気泡が被処理水中に溶解することによって被処理水の処理(被処理水の殺菌や微生物の殺滅等)が効率よく行われる。
特開2006−239601号公報
特許文献1の水処理装置では、微細化されたオゾンの気泡によって被処理水が効果的に処理されている。
ここで、被処理水の処理効率をさらに向上させるべく、オゾンに替えて、オゾンの酸化エネルギーよりも大きな酸化エネルギーを有するヒドロキシラジカルを用いて被処理水を処理することが考えられる。
しかしながら、ヒドロキシラジカルの反応速度はオゾンのそれに比べて非常に速いため、上記特許文献1の装置において、被処理水中にヒドロキシラジカルを含んだ気泡が注入された場合、当該気泡が旋回流によって撹拌されている途中ないし乱流発生手段によって微細化される前にヒドロキシラジカルの大半が消滅することが想定される。
本発明の目的は、ヒドロキシラジカルにより被処理水を効率的に処理することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、被処理水を処理する水処理装置であって、被処理水が流れる流路と、前記流路に導入される気体に放電反応を生じさせる放電手段と、前記気体が前記流路に導入されることにより形成される気泡を微細化する微細化手段と、前記微細化手段によって微細化された微小気泡を撹拌する撹拌手段と、を備える水処理装置を提供する。
本発明では、被処理水中に導入される気体に放電反応が生じることによって生成されるヒドロキシラジカル(・OH)のうち前記気泡の表面に存在するものが被処理水と接触することによって当該被処理水が処理される。そして、本発明では、気泡がまず微細化手段によって微細化され、その後、撹拌手段によって撹拌される。つまり、反応速度の速いヒドロキシラジカルが消滅する前に当該ヒドロキシラジカルを含む気泡が複数の微小気泡となってその総表面積を大幅に増大させ、その複数の微小気泡が撹拌される。よって、ヒドロキシラジカルに接触する被処理水の量が飛躍的に増えるので、ヒドロキシラジカルによる効果的な被処理水の処理が可能となる。
具体的に、前記微細化手段は、前記気泡を分断するカッター部を有する分断器を含んでもよい。
この態様では、簡単な構成で微小気泡が得られる。
あるいは、前記微細化手段は、前記気泡を含む前記被処理水を加圧した後に減圧する加圧減圧器を含んでもよい。
この態様でも、簡単な構成で微小気泡が得られる。
また、本発明において、前記流路は、前記微細化手段が設けられる筒状の上流部と、前記撹拌手段が設けられる筒状の処理槽を含む下流部とを有し、前記処理槽における当該処理槽の軸方向と直交する面の断面積は前記上流部のそれよりも大きいことが好ましい。
このようにすれば、微細化手段が設けられている上流部から撹拌手段が設けられている下流部の処理槽に被処理水が至ったときに当該被処理水の流速が低下する。そして、その流速の低下した処理槽において複数の微小気泡が撹拌されるので、当該微小気泡の処理槽での滞在時間が長くなる。処理槽においてヒドロキシラジカルに接触する被処理水の量がさらに増え、処理槽を通過する被処理水が一層効率よく処理される。
また、本発明において、前記放電手段は、一対の電極と、前記一対の電極間に電圧を印加する電源とを有し、前記一対の電極の間の間隙を含み、前記流路へ前記気体を導入する通路と、前記通路に配置され、前記流路から前記放電手段へ向かう前記被処理水の流入を阻止する弁と、をさらに備えることが好ましい。
このようにすれば、放電効率の低下が防止される。
また、本発明において、前記流路の少なくとも内表面が前記放電反応により前記気泡に生じるヒドロキシラジカルの酸化エネルギーよりも大きな結合解離エネルギーを有する物質にて形成されることが好ましい。
このようにすれば、ヒドロキシラジカルが流路の内面と反応しないので、換言すれば、ヒドロキシラジカルの酸化エネルギーが流路の内面の酸化に利用されることなく被処理水の処理に利用されるので、流路の内面の腐食ないし劣化の抑制と被処理水の処理効率の向上との双方が達成される。
以上のように、本発明によれば、ヒドロキシラジカルにより被処理水を効率的に処理することができる。
本発明の第一実施形態の水処理装置の構成の概略を示す図である。 気泡の分割数と当該気泡の表面積との関係を示すグラフである。 図1の水処理装置の駆動動作を示すフローチャートである。 図1の水処理装置の変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態の水処理装置の構成の概略を示す図である。 図5の水処理装置の駆動動作の一部を示すフローチャートである。 図5の水処理装置の変形例を示す図である。 流路を上方から見た図である。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態の水処理装置20について、図1を参照しながら説明する。この水処理装置20は、船舶のバラスト水、各種工場や事業所での排水、上下水の処理場の水、飲料水等の被処理水の殺菌や、被処理水中の微生物等の殺滅などを行うために用いられる装置である。
図1に示されるように、水処理装置20は、被処理水が流れる流路30と、気泡を流路30内に供給する気泡供給手段40と、放電手段50と、気泡Bを微細化する微細化手段60と、微細化手段60により微細化された微小気泡bを撹拌する撹拌手段70とを備えている。なお、図1の右側が流路30の上流側であり、図1の左側が流路30の下流側である。
流路30は、上流部32と、上流部32よりも下流側に位置する下流部34とを有している。
上流部32は、円筒状の配管である。上流部32は、その軸が水平となる姿勢で配置されている。ただし、上流部32の姿勢はこれに限られない。
下流部34は、円筒状の処理槽34aを含んでいる。ただし、処理槽34aは、筒状であれば円筒状に限られない。処理槽34aは、その軸が上流部32の軸と直交する姿勢(鉛直方向と平行となる姿勢)で配置されている。処理槽34aの下部に上流部32が接続されている。このため、上流部32から処理槽34aに流入した被処理水は当該処理槽34a内を下方から上方へ向かって流れる。処理槽34aにおける当該処理槽34aの軸方向と直交する面の断面積(本実施形態では処理槽34aの内径でもよい)は、上流部32のそれよりも大きくなるように設定されている。このため、処理槽34a内の被処理水の流速は、上流部32内のそれよりも小さくなる。
流路30のうちの上流部32にはポンプ38が設けられる。ポンプ38は、被処理水を上流部32から下流部34へ送出する。
気泡供給手段40は、流路30に気泡を供給するため供給管42と、供給管42に設けられたポンプ44と、供給管42に設けられた開閉弁46とを有している。
供給管42は、絶縁材料からなる。供給管42は、複数(図1では2つ)の筒部42aと、各筒部42a内の空間を合流させる合流部42bとを有している。合流部42bは、その一端が各筒部42aの下流側(図1の下側)の端部に接続されており、その他端が上流部32に接続されている。つまり、各筒部42a内及び合流部42b内に形成された通路を通って上流部32内の被処理水中に気泡Bが供給される。
ポンプ44は、酸素を含有する気体(例えば空気)を通路を通じて上流部32内に送り込む。本実施形態では、ポンプ44は、各筒部42aに設けられている。
開閉弁46は、供給管42の合流部42bに設けられている。開閉弁46は、開弁時に気体の通過を許容する一方で閉弁時に被処理水の通過を阻止する。
なお、供給管42は合流部42bを有しているので、筒部42aの数にかかわらず合流部42bに単一の開閉弁46が設けられる。
放電手段50は、一対の電極52と、電源54とを有する。
一対の電極52は、互いに離間した状態で対向する棒状ないし板状の対向電極からなる。一対の電極52は、各筒部42aの内周面、すなわち、前記通路を挟む位置に固定されている。つまり、ポンプ44から一対の電極52間を通って上流部32内に気泡Bが供給される。本実施形態では、一対の電極52は、各筒部42aの下流側(図1の下側)の端部に設けられている。なお、一対の電極52は、一方が円筒状の電極であり、他方が筒状の電極内に当該筒状の電極から離間する状態で配置された棒状の電極であってもよい。この場合、筒状の電極が筒部42aの内周面に固定される。
電源54は、一対の電極52間に供給される気体にプラズマ放電反応を生じさせる直流電圧を、配線を介して当該一対の電極52に印加する。なお、一対の電極52に印加される電圧は、パルス電圧であってもよい。
微細化手段60は、上流部32内に設けられる。より具体的には、微細化手段60は、上流部32のうち合流部42bが接続されている部位よりも下流側に設けられる。本実施形態の微細化手段60は、駆動軸62と、駆動軸62に固定されたカッター部64と、を有する分断器である。
駆動軸62は、上流部32を貫通する第一軸部62aと、図示しないギアを介して第一軸部62aに接続された第二軸部62bとを有している。第一軸部62aは、流路30外に設けられた電動機65に接続され、これによって回転駆動される。第一軸部62aの駆動力は、ギアを介して第二軸部62bに伝達される。第二軸部62bは、上流部32の軸方向(被処理水の流れ方向)と平行な水平方向に延びる姿勢で配置されている。
カッター部64は、第二軸部62bに固定されている。カッター部64は、第二軸部62bと直交する方向に長く、かつ、その先端に向かうにしたがって次第に厚さが小さくなる形状を有する。カッター部64は、駆動軸62の回転に伴って気泡Bを分断する。これにより、気泡Bは、当該気泡Bの径よりも小さな径を有する複数の微小気泡bとなる。この結果、気泡の合計表面積が増大する。
ここで、図2を参照しながら、気泡の分割数とその合計表面積との関係について説明する。図2に示されるように、気泡の分割数が増えるにしたがって気泡の合計表面積が増大する。ただし、気泡の合計体積は一定である。例えば、気泡の径が10分の1となるように当該気泡を1000分割すると、気泡の合計表面積はその分割前の10倍となる。
図1に示されるように、撹拌手段70は、流路30のうちの処理槽34a内に設けられる。撹拌手段70は、駆動軸72と、駆動軸72に固定された撹拌翼74とを有する。
駆動軸72は、下流部34を貫通している。駆動軸72は、流路30外に設けられた電動機75に接続され、これによって回転駆動される。駆動軸72は、処理槽34aの軸方向と平行な鉛直方向に延びる姿勢で配置されている。
撹拌翼74は、駆動軸72の下端部から上端部近傍に至る範囲に設けられている。撹拌翼74は、駆動軸72の回転に伴って処理槽34a内に下方から上方に向かう旋回流が形成されるように被処理水を撹拌する。これにより、複数の微小気泡bは、処理槽34a内を周方向に旋回しながら徐々に浮上する。この結果、複数の微小気泡bは、処理槽34a内に拡散する。
図1に示されるように、本実施形態の水処理装置20は、第一センサ82と、第二センサ84と、制御部86とをさらに備えている。
第一センサ82は、供給管42のうちの開閉弁46が設けられた部位よりも上流側(一対の電極52が設けられている側)の管内の圧力、すなわち、気体の圧力を検知するセンサである。
第二センサ84は、流路30内の圧力、すなわち、被処理水の圧力を検知するセンサである。
制御部86は、各センサ82,84の検出値に応じて開閉弁46の開閉を制御する。具体的に、図3を参照しながら、制御部86の制御内容を含めた本水処理装置20の駆動動作を被処理水を処理するメカニズムと合わせて説明する。
まず、開閉弁46を閉じた状態とする(ステップST10)。
そして、ポンプ44によって一対の電極52間に酸素を含有する気体を供給する(ステップST11)。この状態で一対の電極52間に電圧を印加する(ステップST12)。そうすると、一対の電極52間の気体にプラズマ放電反応が生じる。具体的には、気体に含まれる酸素が電子(e)の供給を受け、以下の反応式(1)のように反応して酸素ラジカル(・O)が生成される。
+2e→2・O+2e・・・(1)
なお、ステップST11及びステップST12は、上記と逆の順で実行されても、あるいは、同時に実行されてもよい。
その後、ポンプ38を駆動し(ステップST13)、流路30内に被処理水を送り込む。続いて、微細化手段60及び撹拌手段70を駆動する(ステップST14)。なお、ステップST13及びステップST14は、上記と逆の順で実行されても、あるいは、同時に実行されてもよい。
この状態において、制御部86は、第一センサ82の値が第二センサ84の値よりも大きいか否かを判断する(ステップST15)。その結果、第一センサ82の値が第二センサ84の値よりも大きければ、開閉弁46を開く(ステップST16)。
そうすると、酸素ラジカルを含んだ気泡Bが上流部32内に供給される。このとき、酸素ラジカルは、以下の反応式(2)に示すように、被処理水の水分(HO)と反応してヒドロキシラジカル(・OH)を発生させる。
・O+HO→2・OH・・・(2)
上記反応式(2)の反応により生成されたヒドロキシラジカルは、活性酸素と呼ばれる分子種のうちで最も反応性が高く、最も強い酸化力を有しているため、殺菌及び微生物等の殺滅に非常に高い効力を発揮する。このヒドロキシラジカルは、気泡Bの表面にも存在する。つまり、気泡Bの表面に存在するヒドロキシラジカルが被処理水と接触することにより、当該被処理水が処理される。
この気泡Bは、上流部32内に設けられた分断器のカッター部64で分断されることにより複数の微小気泡bとなる。その後、処理槽34aの下部に至った複数の微小気泡bは、撹拌手段70によって処理槽34a内に形成される旋回流中に拡散されながら処理槽34a内を徐々に浮上する。よって、処理槽34a内を流れる被処理水は複数の微小気泡bと接触するので、各微小気泡bの表面に存在するヒドロキシラジカルによって効果的に処理される。
その後、第一センサ82の値が第二センサ84の値よりも小さくなれば、制御部86は開閉弁46を閉じる(ステップST17)。このようにすれば、被処理水が流路30から供給管42内へ流入して一対の電極52間へ至ることが防止される。よって、放電手段50への不具合の発生が防止される。具体的には、一対の電極52間に被処理水が流入することによって一対の電極52間のインピーダンスが高くなり、当該一対の電極52間を通過する気体にプラズマ放電反応が生じにくくなることや、一対の電極52が被処理水(バラスト水等)に浸ることによって当該一対の電極52が腐食すること等が防止される。
なお、上記反応式(1)の放電反応時には、紫外線も発生する。また、反応式(1)で示される反応時に生成された酸素ラジカルが周囲の酸素と反応することによってオゾン(O3)が生成される。さらに、例えば、酸素ラジカルと水とが反応することによって過酸化水素(H2O2)が生成されることもある。これらはいずれも、殺菌効果及び微生物等の殺滅効果を有する。よって、被処理水は、ヒドロキシラジカルに加え、紫外線、オゾン及び過酸化水素によっても処理される。
ここで、図4に示されるように、流路30の少なくとも内表面30aは、気泡B及び微小気泡bの表面に存在するヒドロキシラジカルの酸化エネルギー(120.6kcal/mol)よりも大きな結合解離エネルギーを有する物質にて形成されることが好ましい。このような物質としては、例えば酸化チタン(TiO)や酸化ケイ素(SiO)が挙げられる。酸化チタンの結合解離エネルギーは145kcal/molであり、酸化ケイ素のそれは150kcal/molである。なお、流路30自体を上記物質で構成してもよいし、流路30の内周面に上記物質からなる被覆層を設け、この被覆層が内表面30aを構成するようにしてもよい。
このようにすれば、ヒドロキシラジカルが流路30の内面を構成する物質と反応しない。換言すれば、ヒドロキシラジカルの酸化エネルギーが流路30の内面を構成する物質の酸化に利用されることなく被処理水の処理に利用される。このため、流路30の内面の腐食ないし劣化の抑制と被処理水の処理効率の向上との双方が達成される。
なお、合流部42bのうち開閉弁46が設けられた部位よりも下流側の部位の内表面(被処理水が接触する面)も、上記物質で形成されることが好ましい。このことは、以下の実施形態についても同様である。
以上に説明したように、本実施形態の水処理装置20によれば、被処理水中に供給された気泡の表面に存在するヒドロキシラジカル(・OH)が被処理水と接触することによって当該被処理水が処理される。そして、本水処理装置20では、気泡Bがまず微細化手段60によって微細化され、その後、撹拌手段70によって撹拌される。つまり、反応速度の速いヒドロキシラジカルが消滅する前に当該ヒドロキシラジカルを含む気泡Bが複数の微小気泡bとなってその総表面積を大幅に増大させ、その複数の微小気泡bが撹拌される。よって、ヒドロキシラジカルに接触する被処理水の量が飛躍的に増えるので、ヒドロキシラジカルによる効果的な被処理水の処理が可能となる。
また、本実施形態の微細化手段60は、気泡Bを分断するカッター部64を有する分断器であるので、簡単に気泡Bを複数の微小気泡bとすることができる。さらに、カッター部64は、その先端に向かうにしたがって次第に厚さが小さくなる形状を有するので、回転時に被処理水から受ける抵抗が低減される。よって、駆動軸62の駆動エネルギーが低減される。
また、本実施形態では、上流部32の内径よりも処理槽34aの内径の方が大きいので、上流部32から処理槽34aに被処理水が至ったときに当該被処理水の流速が低下する。そして、その流速の低下した処理槽34aにおいて複数の微小気泡bが撹拌されるので、当該微小気泡bの処理槽34aでの滞在時間が長くなる。処理槽34aにおいてヒドロキシラジカルに接触する被処理水の量がさらに増え、処理槽34aを通過する被処理水が一層効率よく処理される。
なお、本実施形態では、供給管42が二本の筒部42aを有する例が示されているが、供給管42は、単一の筒部42aを有していてもよいし、三本以上の筒部42aを有していてもよい。ポンプ44及び放電手段50の数は、筒部42aの本数に応じた数とされる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図5を参照しながら説明する。なお、この第二実施形態では、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第一実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態の微細化手段60は、上流部32において被処理水を加圧した後に減圧する加圧減圧器である。加圧減圧器は、回転軸66a回りに回転駆動される本体66と、本体66の外周に設けられた複数の羽根68と、加圧された被処理水を減圧する減圧部69とを有する。
本体66は、その回転軸66aが被処理水の流れる方向と直交する方向となる姿勢で配置されている。
上流部32は、本体66及び複数の羽根68を収容する収容部32aと、収容部32aに被処理水を導入する導入部32bと、収容部32aと処理槽34aとを連結する連結部32cとを有する。
収容部32aは、本体66及び複数の羽根68の外径よりも一回り大きな内径を有している。収容部32aの回転軸66aと直交する方向の断面は、円形となっている。
導入部32bは、収容部32aの上部と接続されている。この導入部32bに合流部42bが接続されている。
連結部32cは、筒状であり、収容部32aの上部のうち導入部32bと収容部32aとの接続部よりも下流側の部位と処理槽34aの下部とを連結する形状を有している。収容部32a内で加圧された被処理水は、収容部32aと連結部32cとの境界近傍ないし連結部32cで減圧される。つまり、本実施形態では、上流部32の収容部32aと連結部32cとの境界近傍ないし連結部32cが加圧減圧器60の減圧部69を構成している。導入部32bから収容部32aに導入された気泡Bは、減圧部69で微細化されることにより複数の微小気泡bとなって処理槽34aへ導入される。連結部32cにおける当該連結部32cの軸方向と直交する面の断面積は、処理槽34aのそれよりも小さくなるように設定されている。このため、処理槽34a内の被処理水の流速は、上流部32内のそれよりも小さくなる。
次に、図6を参照しながら、本実施形態の水処理装置20の駆動動作を説明する。図6では、第一実施形態と異なる部分のみが表示されている。
ステップST10〜ステップST12については、第一実施形態と同様である。
本実施形態では、ステップST12の後、微細化手段60及び撹拌手段70を駆動する(ステップST14)。本実施形態の微細化手段60は収容部32a内の被処理水を連結部32cを介して処理槽34aへ送るポンプとしての機能をも有しているため、当該微細化手段60が駆動されると被処理水が導入部32bから収容部32aへ流れる。よって、上流部32に設けられるポンプ38は省略されている。このため、ステップST13も省略されている。
微細化手段60の本体66が駆動されて被処理水が流れると、当該被処理水は収容部32aに導入された直後から加圧され始め、その後、減圧部69である収容部32aと連結部32cとの境界近傍ないし連結部32cで減圧される。このとき、収容部32aに供給された気泡Bが複数の微小気泡bとなる。その後、各微小気泡bは、処理槽34aの下部に導入される。
以上のように、本実施形態の水処理装置20においても、気泡Bがまず微細化手段60によって微細化され、その後、撹拌手段70によって撹拌される。よって、ヒドロキシラジカルに接触する被処理水の量が飛躍的に増えるので、ヒドロキシラジカルによる効果的な被処理水の処理が可能となる。
また、本実施形態では、気泡Bを加圧した後に減圧するという簡単な構成で気泡Bを複数の微小気泡bとすることができる。
また、本実施形態では、図7に示されるように、合流部42bは、気泡Bを直接収容部32aに供給する形状であってもよい。このようにすれば、被処理水中に気泡Bが供給されてから当該気泡Bが微小気泡bとなるまでの時間が短縮される。よって、気泡Bが複数の微小気泡bとなる前におけるヒドロキシラジカルの消滅が抑制されるので、被処理水の処理効率が向上する。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記各実施形態では、図8の流路30の平面図に示されるように、上流部32の内側面の一部が処理槽34aの内周面に滑らかに接続されてもよい。これにより、上流部32内の被処理水が撹拌翼74により形成される旋回流に沿うように処理槽34aへと流入する。このようにすれば、処理槽34a内により強い旋回流が形成される。なお、図8では、微細化手段60及び撹拌手段70の図示は省略されている。
また、上記各実施形態では、処理槽34aの軸が鉛直方向に延びる例が示されたが、処理槽34aは、その軸が水平となる姿勢で配置されてもよい。
また、開閉弁46は、一対の電極52間を通過した気体の流路30への通過を許容するとともに流路30から一対の電極52間への被処理水の流入を阻止する逆止弁であってもよい。この場合、各センサ82,84及び制御部86は省略される。また、開閉弁46の省略も可能である。
20 水処理装置
30 流路
30a 内表面
32 上流部
34 下流部
34a 処理槽
40 気泡供給手段
42 供給管
44 ポンプ
46 開閉弁
50 放電手段
52 一対の電極
54 電源
60 微細化手段
62 駆動軸
64 カッター部
66 本体
68 羽根
70 撹拌手段
72 駆動軸
74 撹拌翼
82 第一センサ
84 第二センサ
86 制御部
B 気泡
b 微小気泡

Claims (6)

  1. 被処理水を処理する水処理装置であって、
    被処理水が流れる流路と、
    前記流路に導入される気体に放電反応を生じさせる放電手段と、
    前記気体が前記流路に導入されることにより形成される気泡を微細化する微細化手段と、
    前記微細化手段によって微細化された微小気泡を撹拌する撹拌手段と、を備える水処理装置。
  2. 請求項1に記載の水処理装置において、
    前記微細化手段は、前記気泡を分断するカッター部を有する分断器を含む、水処理装置。
  3. 請求項1に記載の水処理装置において、
    前記微細化手段は、前記気泡を含む前記被処理水を加圧した後に減圧する加圧減圧器を含む、水処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の水処理装置において、
    前記流路は、前記微細化手段が設けられる筒状の上流部と、前記撹拌手段が設けられる筒状の処理槽を含む下流部とを有し、
    前記処理槽における当該処理槽の軸方向と直交する面の断面積は前記上流部のそれよりも大きい、水処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の水処理装置において、
    前記放電手段は、一対の電極と、前記一対の電極間に電圧を印加する電源とを有し、
    前記一対の電極の間の間隙を含み、前記流路へ前記気体を導入する通路と、前記通路に配置され、前記流路から前記放電手段へ向かう前記被処理水の流入を阻止する弁と、
    をさらに備える水処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の水処理装置において、
    前記流路の少なくとも内表面が前記放電反応により前記気泡に生じるヒドロキシラジカルの酸化エネルギーよりも大きな結合解離エネルギーを有する物質にて形成される、水処理装置。
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