JP2015052445A - 熱交換器 - Google Patents

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正憲 神藤
Masanori Shindo
正憲 神藤
好男 織谷
Yoshio Oritani
好男 織谷
康介 森本
Kosuke Morimoto
康介 森本
智彦 坂巻
Tomohiko Sakamaki
智彦 坂巻
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Abstract

【課題】扁平管とヘッダ集合管とを備えた熱交換器において、蒸発器として機能する運転時に、ヘッダ集合管の上側ヘッダ部の底部に冷凍機油が溜まり込むことを抑制する。【解決手段】熱交換器(23)において、ヘッダ集合部(60)の上側ヘッダ部(61)の上記複数のヘッダ空間(61a〜61c)のうち上記ガス冷媒配管(57)に冷媒を流出させる複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)のうち、少なくとも最下段の流出用ヘッダ空間(61a)とその上方に位置する流出用ヘッダ空間(61b)とを、上記ガス冷媒配管(57)側の空間を残して仕切り板(61d)が配置される。また、一端が上記ガス冷媒配管(57)に開口するガス導入通路(66)が配置され、その他端は上記仕切り板(61d)で仕切られた最下段の流出用ヘッダ空間(61a)の下部に開口する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の扁平管と一対のヘッダ集合管とを備え、冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続されて冷媒と空気を熱交換させる熱交換器に関する。
従来より、複数の扁平管と一対のヘッダ集合管とを備えた熱交換器が知られている。例えば特許文献1や特許文献2には、この種の熱交換器が開示されている。これら各特許文献の熱交換器では、熱交換器の左端と右端にヘッダ集合管が1本ずつ立設され、第1のヘッダ集合管から第2のヘッダ集合管に亘って複数の扁平管が配置されている。そして、これら各特許文献の熱交換器は、扁平管の内部を流れる流体を、扁平管の外部を流れる空気と熱交換させる。また、この種の熱交換器は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続され、蒸発器又は凝縮器として機能する。
特開2005−003223号公報 特開2006−105545号公報
ところで、蒸発器として機能する熱交換器には、空気中の水分が霜となって付着する場合がある。熱交換器に付着した霜は、空気と冷媒の熱交換を阻害する。そのため、熱交換器は、そこに付着した霜を高圧ガス冷媒によって融かすように、凝縮器として機能させて、除霜動作を行う。その際、熱交換器の構造によっては、熱交換器に付着した全ての霜を融かすのに多大な時間を要するおそれがある。ここでは、その問題点について、図6を参照しながら説明する。
図6に示す熱交換器(900)は、多数の扁平管と、各扁平管に接続する1つのヘッダ集合管(903,906)と、フィンとを備えている。尚、図6において、扁平管とフィンの図示は省略する。
熱交換器(900)は、3つの熱交換領域(901a〜901c)を有する上側熱交換部(901)と3つの熱交換領域(902a〜902c)を有する下側熱交換部(902)とに区分されている。第1ヘッダ集合部(903)には、上側熱交換部(901)の各熱交換領域(901a〜901c)の扁平管の一端が接続される上側ヘッダ部(904)と、下側熱交換部(902)の各熱交換領域(902a〜902c)の扁平管の一端が接続される下側ヘッダ部(905)とが形成される。第2ヘッダ集合部(906)には、上側熱交換部(901)の各熱交換領域(901a〜901c)の扁平管の他端が接続される3つの主部分空間(907a,907b,907c)を有する上側ヘッダ部(907)と、下側熱交換部(902)の各熱交換領域(902a〜902c)の扁平管の他端が接続される3つの補助部分空間(908a,908b,908c)を有する下側ヘッダ部(908)とが形成される。また、この熱交換器(900)では、上側熱交換部(901)の第1熱交換領域(901a)が下側熱交換部(902)の第3熱交換領域(902c)と直列に接続され、上側熱交換部(901)の第2熱交換領域(901b)が下側熱交換部(902)の第1熱交換領域(902a)と直列に接続され、上側熱交換部(901)の第3熱交換領域(901c)が下側熱交換部(902)の第2熱交換領域(902b)と直列に接続される。
熱交換器(900)が蒸発器として機能する場合、第1ヘッダ集合部(903)の下側ヘッダ部(905)へ流入した冷媒は、下側熱交換部(902)の熱交換領域(902a〜902c)を流通し、その後、第2ヘッダ集合部(906)の下側ヘッダ部(908)から上側ヘッダ部(907)を経て上側熱交換部(901)の各熱交換領域(901a〜901c)に流入し、更に第1ヘッダ集合部(903)の上側ヘッダ部(904)に流れ込む。そして、下側熱交換部(902)の熱交換領域(902a〜902c)と上側熱交換部(901)の熱交換領域(901a〜901c)を順に通過する間に空気から吸熱して蒸発する。熱交換器(900)がこのような蒸発器として機能する間には、熱交換器(900)の表面に霜が付着する場合がある。
除霜動作が開始されると、冷媒流れが上記とは逆方向となり、圧縮機から吐出された高温高圧のガス冷媒が第1ヘッダ集合部(903)の上側ヘッダ部(904)へ流入し、次いで上側熱交換部(901)の熱交換領域(901a〜901c)の扁平管へ流入する。この扁平管へ流入したガス冷媒は、霜に対して放熱して凝縮し、このガス冷媒の放熱によって熱交換器(900)に付着した霜は暖められて融解する。
しかしながら、熱交換器を有する冷凍装置では、圧縮機を潤滑する冷凍機油が冷媒中に含まれて冷媒回路を循環している。この構成上、本願発明者等は、次の問題点があることが判った。
すなわち、冷媒中に含まれる冷凍機油は、その性質として、液冷媒中には溶け込み易いが、ガス冷媒中には溶け込み難い。このため、熱交換器(900)が蒸発器として機能している際に、第2ヘッダ集合部(906)の上側ヘッダ部(907)から上側熱交換部(901)の各熱交換領域(901a〜901c)に流入した液冷媒が第1ヘッダ集合部(903)に向かう過程で、空気から吸熱してガス冷媒になる量が多くなるに従い冷媒中の冷凍機油がそれら熱交換領域(901a〜901c)に溜まり込む量も多くなる。更に、第1ヘッダ集合部(903)の上側ヘッダ部(904)に流入したガス冷媒が冷媒配管(909)から下流側に流出する際にも、このガス冷媒中の冷凍機油はその上側ヘッダ部(904)の底部に溜まり込む。特に、上側熱交換部(901)内で上部に位置する熱交換領域(901c)及び真ん中に位置する熱交換領域(901b)を流通したガス冷媒中の冷凍機油が上側ヘッダ部(904)に流れ込んだ後、底部に向って流れ落ちるため、第1ヘッダ集合部(903)の上側ヘッダ部(904)の底部には多くの冷凍機油が溜まり込むことになる。
このような状況で除霜動作を開始すると、ガス冷媒が冷媒配管(909)から第1ヘッダ集合部(903)の上側ヘッダ部(904)に流れ込んでも、そのガス冷媒は上側ヘッダ部(904)の底部に溜まり込んだ冷凍機油が抵抗となって、上側熱交換部(901)の下部に位置する熱交換領域(901a)には流れ難く、ガス冷媒の多くが上部及び真ん中に位置する熱交換領域(901b)、(901c)に流れ込む。その結果、下部に位置する熱交換領域(901a)での除霜が進行せず、上部及び真ん中に位置する熱交換領域(901b)、(901c)での除霜が完了しても、下部に位置する熱交換領域(901a)の除霜が完了するまで除霜動作は完了せず、除霜運転時間が長くなる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、扁平管とヘッダ集合部とを備えた熱交換器において、その除霜運転時間を短縮することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、上記第1ヘッダ集合部の上側ヘッダ部の底部への冷凍機油の溜まり込みを抑制する。
具体的に、第1の発明の熱交換器は、内部に冷媒通路が形成された複数の扁平管(33)が上下に区分された上側熱交換部(51)及び下側熱交換部(52)と、上記両熱交換部(51),(52)の端部が接続される上側ヘッダ部(61)及び下側ヘッダ部(62)を有するヘッダ集合部(60)と、蒸発器としての運転時に上記ヘッダ集合部(60)の上側ヘッダ部(61)から流出する冷媒を流すガス冷媒配管(57)とを備え、上記上側熱交換部(51)及び下側熱交換部(52)は、各々、上下に複数の熱交換領域(51a〜51c)、(52a〜52c)に分割されると共に、上記ヘッダ集合部(60)の上側ヘッダ部(61)は、上記上側熱交換部(51)の複数の熱交換領域(51a〜51c)に対応する複数のヘッダ空間(61a〜61c)を有する熱交換器であって、上記ヘッダ集合部(61)の上側ヘッダ部(61)の上記複数のヘッダ空間(61a〜61c)のうち上記ガス冷媒配管(57)に冷媒を流出させる複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)には、その複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)全体の上下方向の中央部よりも上方の位置にて上記ガス冷媒配管(57)が接続され、上記ヘッダ集合部(61)の上側ヘッダ部(61)には、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)のうち少なくとも最下段の流出用ヘッダ空間(61a)とその上方に位置する流出用ヘッダ空間(61b)とを、上記流出用ヘッダ空間(61a),(61b)の上記ガス冷媒配管(57)側の空間を残して仕切る仕切り板(61d,61e)が配置されると共に、一端が上記ガス冷媒配管(57)に開口し、他端が、少なくとも、上記仕切り板(61d)で仕切られた最下段の流出用ヘッダ空間(61a)の下部に開口するガス導入通路(66)が配置されることを特徴とする。
上記第1の発明の熱交換器では、ヘッダ集合部の上側ヘッダ部内には、ガス冷媒配管(57)に冷媒を流出させる複数の流出用ヘッダ空間のうち、最下段の流出用ヘッダ空間とその上方に位置する流出用ヘッダ空間との間に一部空間を残して仕切り板が配置されている。従って、本熱交換器が蒸発器として機能している際には、上側熱交換部の各熱交換領域からヘッダ集合部の上側ヘッダ部に流入したガス冷媒中の冷凍機油は、その上側ヘッダ部の底部に溜まり込もうとするが、最下段の流出用ヘッダ空間よりも上方の流出用ヘッダ空間に流入したガス冷媒中の冷凍機油は、上記仕切り板に邪魔されて、上側ヘッダ部の下部に位置する最下段の流出用ヘッダ空間に流れ込む量が制限される。その結果、ヘッダ集合部の上側ヘッダ部では、冷凍機油の溜まり込みが上側ヘッダ部の底部に偏らず、上側ヘッダ部内でその底部と仕切り板の上方とに分散するので、本熱交換器の除霜運転時には、上側熱交換部の各熱交換領域相互間の除霜の進行の程度の差が小さく、従来よりも早期に除霜運転が完了する。
第2の発明は、上記熱交換器において、上記仕切り板(61d,61e)は、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)同士を、その各流出用ヘッダ空間(61a〜61c)の上記ガス冷媒配管(57)側の空間を残して仕切る2枚以上の仕切り板(61d,61e)であり、上記2枚以上の仕切り板(61d,61e)は、各々、上記ガス冷媒配管側の端部に上下方向に延びる縦て板(64a〜64c)を有し、上記ガス導入通路(66)は、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)内の上記ガス冷媒配管(57)側の空間に形成され、該ガス導入通路(66)の一端が上記ガス冷媒配管(57)に開口し、その他端が、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)の上記上側熱交換部(51)側の各空間に開口することを特徴とする。
上記第2の発明の熱交換器では、蒸発器としての運転時に冷凍機油がヘッダ集合部の上側ヘッダ部内で複数の流出用ヘッダ空間内に各々溜まり込んでも、凝縮器として機能する除霜運転時には、その各流出用ヘッダ空間別に開口するガス導入通路を経て各々ガス冷媒が供給されるので、上側熱交換部の各熱交換領域での除霜の進行の程度が同一になるので、その除霜運転がより一層早期に完了する。
上記第1の発明の熱交換器によれば、ヘッダ集合部の上側ヘッダ部の底部への冷凍機油の溜まり込みを抑制したので、除霜運転を従来よりも早期に完了させることができる。
第2の発明によれば、ヘッダ集合部の上側ヘッダ部内で分散して溜まり込んだ冷凍機油に対して各々ガス冷媒を直接に供給したので、冷凍機油の回収を早めると共に、上側熱交換部の各熱交換領域へのガス冷媒の供給量を均一にでき、除霜運転をより一層早期に完了させることができる。
図1は実施形態の室外熱交換器を備えた空気調和機の概略構成を示す冷媒回路図である。 図2は同室外熱交換器の概略構成を示す正面図である。 図3は同室外熱交換器の正面を示す一部断面図である。 図4は図3のA−A断面の一部を拡大して示す室外熱交換器の断面図である。 図5は同室外熱交換器の正面の一部を拡大して示す断面図である。 図6は従来の熱交換器の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、又はその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(実施形態)
本発明の実施形態について説明する。本実施形態の熱交換器は、空気調和機(10)に設けられた室外熱交換器(23)である。以下では、先ず空気調和機(10)について説明し、その後に室外熱交換器(23)について詳細に説明する。
−空気調和機−
空気調和機(10)について、図1を参照しながら説明する。
〈空気調和機の構成〉
空気調和機(10)は、室外ユニット(11)及び室内ユニット(12)を備えている。室外ユニット(11)と室内ユニット(12)は、液側連絡配管(13)及びガス側連絡配管(14)を介して互いに接続されている。空気調和機(10)では、室外ユニット(11)、室内ユニット(12)、液側連絡配管(13)及びガス側連絡配管(14)によって、冷媒回路(20)が形成されている。
冷媒回路(20)には、圧縮機(21)と、四方切換弁(22)と、室外熱交換器(23)と、膨張弁(24)と、室内熱交換器(25)とが設けられている。圧縮機(21)、四方切換弁(22)、室外熱交換器(23)、及び膨張弁(24)は、室外ユニット(11)に収容されている。室外ユニット(11)には、室外熱交換器(23)へ室外空気を供給するための室外ファン(15)が設けられている。一方、室内熱交換器(25)は、室内ユニット(12)に収容されている。室内ユニット(12)には、室内熱交換器(25)へ室内空気を供給するための室内ファン(16)が設けられている。
冷媒回路(20)は、冷媒が充填された閉回路である。冷媒回路(20)において、圧縮機(21)は、その吐出管が四方切換弁(22)の第1のポートに、その吸入管が四方切換弁(22)の第2のポートに、各々接続されている。また、冷媒回路(20)では、四方切換弁(22)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に、室外熱交換器(23)と、膨張弁(24)と、室内熱交換器(25)とが配置されている。
圧縮機(21)は、スクロール型又はロータリ型の全密閉型圧縮機である。四方切換弁(22)は、第1のポートが第3のポートと連通し且つ第2のポートが第4のポートと連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートが第4のポートと連通し且つ第2のポートが第3のポートと連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。膨張弁(24)は、いわゆる電子膨張弁である。
室外熱交換器(23)は、室外空気を冷媒と熱交換させる。室外熱交換器(23)については後述する。一方、室内熱交換器(25)は、室内空気を冷媒と熱交換させる。室内熱交換器(25)は、円管である伝熱管を備えたいわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器によって構成されている。
〈空気調和機の運転動作〉
空気調和機(10)は、冷房運転と暖房運転と除霜運転を選択的に行う。
冷房運転中及び暖房運転中の空気調和機(10)では、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が作動する。室外ファン(15)は室外熱交換器(23)へ室外空気を供給し、室内ファン(16)は室内熱交換器(25)へ室内空気を供給する。
冷房運転中の冷媒回路(20)では、四方切換弁(22)を第1状態に設定した状態で、冷凍サイクルが行われる。この状態では、室外熱交換器(23)、膨張弁(24)、室内熱交換器(25)の順に冷媒が循環し、室外熱交換器(23)が凝縮器として機能し、室内熱交換器(25)が蒸発器として機能する。室外熱交換器(23)では、圧縮機(21)から流入したガス冷媒が室外空気へ放熱して凝縮し、凝縮後の冷媒が膨張弁(24)へ向けて流出してゆく。室内ユニット(12)は、室内熱交換器(25)において冷却された空気を室内へ吹き出す。
暖房運転中の冷媒回路(20)では、四方切換弁(22)を第2状態に設定した状態で、冷凍サイクルが行われる。この状態では、室内熱交換器(25)、膨張弁(24)、室外熱交換器(23)の順に冷媒が循環し、室内熱交換器(25)が凝縮器として機能し、室外熱交換器(23)が蒸発器として機能する。室外熱交換器(23)には、膨張弁(24)を通過する際に膨張して気液二相状態となった冷媒が流入する。室外熱交換器(23)へ流入した冷媒は、室外空気から吸熱して蒸発し、その後に圧縮機(21)へ向けて流出してゆく。室内ユニット(12)は、室内熱交換器(25)において加熱された空気を室内へ吹き出す。
室外熱交換器(23)が蒸発器として機能する暖房運転中には、室外空気中の水分が霜となって室外熱交換器(23)の表面に付着する場合がある。室外熱交換器(23)に霜が付着すると、冷媒と室外空気の熱交換が霜によって阻害され、空気調和機(10)の暖房能力が低下する。そこで、空気調和機(10)は、室外熱交換器(23)にある程度以上の霜が付着していることを示す除霜開始条件が成立すると、暖房運転を一時的に休止して除霜運転を行う。
除霜運転中の空気調和機(10)では、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が停止する。除霜運転中の冷媒回路(20)では、四方切換弁(22)が第1状態に設定され、圧縮機(21)が作動する。また、除霜運転中は、圧縮機(21)の回転速度が下限値に設定される。除霜運転中の冷媒回路(20)では、冷房運転中と同様に冷媒が循環する。つまり、室外熱交換器(23)へは、圧縮機(21)から吐出された高温高圧のガス冷媒が供給される。室外熱交換器(23)に付着した霜は、このガス冷媒によって暖められて融解する。室外熱交換器(23)を通過した冷媒は、膨張弁(24)と室内熱交換器(25)を順に通過し、その後に圧縮機(21)へ吸い込まれて圧縮される。
−室外熱交換器−
室外熱交換器(23)について、図2〜図4を適宜参照しながら説明する。尚、以下の説明に示す主熱交換領域(51a〜51c)及び補助熱交換部(52a〜52c)の数は、何れも単なる一例である。
〈室外熱交換器の構成〉
図2及び図3に示すように、室外熱交換器(23)は、1つの第1ヘッダ集合管(ヘッダ集合部)(60)と、1つの第2ヘッダ集合管 (70)と、多数の扁平管(33)と、多数のフィン(36)とを備えている。第1ヘッダ集合管(60)、第2ヘッダ集合管(70)、扁平管(33)及びフィン(35)は、何れもアルミニウム合金製の部材であって、互いにロウ付けによって接合されている。
尚、詳しくは後述するが、室外熱交換器(23)は、上側熱交換部としての主熱交換部(51)と下側熱交換部としての補助熱交換部(52)に区分されている。この室外熱交換器(23)では、一部の扁平管(33b)が補助熱交換部(52)を構成し、残りの扁平管(33a)が主熱交換部(51)を構成している。
第1ヘッダ集合管(60)と第2ヘッダ集合管(70)は、何れも両端が閉塞された細長い円筒状に形成されている。図2及び図3において、第1ヘッダ集合管(60)は室外熱交換器(23)の左端に、第2ヘッダ集合管(70)は室外熱交換器(23)の右端に、各々起立した状態で設置されている。
図4に示すように、扁平管(33)は、その断面形状が扁平な長円形となった伝熱管である。図3に示すように、室外熱交換器(23)において、複数の扁平管(33)は、その伸長方向が左右方向となり、各々の平坦な側面が対向する状態で配置されている。また、複数の扁平管(33)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置され、互いに実質的に平行となっている。各扁平管(33)は、その一端が第1ヘッダ集合管(60)に挿入され、その他端が第2ヘッダ集合管(70)に挿入されている。
図4に示すように、各扁平管(33)には、複数の流体通路(34)が形成されている。各流体通路(34)は、扁平管(33)の伸長方向に延びる通路である。各扁平管(33)において、複数の流体通路(34)は、扁平管(33)の幅方向(即ち、長手方向と直交する方向)に一列に並んでいる。各扁平管(33)に形成された複数の流体通路(34)は、各々の一端が第1ヘッダ集合管(60)の内部空間に連通し、各々の他端が第2ヘッダ集合管(70)の内部空間に連通している。室外熱交換器(23)へ供給された冷媒は、扁平管(33)の流体通路(34)を流れる間に空気と熱交換する。
図4に示すように、フィン(36)は、金属板をプレス加工することによって形成された縦長の板状フィンである。フィン(36)には、フィン(36)の前縁(即ち、風上側の縁部)からフィン(36)の幅方向に延びる細長い切り欠き部(45)が、多数形成されている。フィン(36)では、多数の切り欠き部(45)が、フィン(36)の長手方向(上下方向)に一定の間隔で形成されている。切り欠き部(45)の風下寄りの部分は、管挿入部(46)を構成している。管挿入部(46)は、上下方向の幅が扁平管(33)の厚さと実質的に等しく、長さが扁平管(33)の幅と実質的に等しい。扁平管(33)は、フィン(36)の管挿入部(46)に挿入され、管挿入部(46)の周縁部とロウ付けによって接合される。また、フィン(36)には、伝熱を促進するためのルーバー(40)が形成されている。そして、複数のフィン(36)は、扁平管(33)の伸長方向に配列されることで、隣り合う扁平管(33)の間を空気が流れる複数の通風路(38)に区画している。
図2及び図3に示すように、室外熱交換器(23)は、上下に2つの熱交換部(51,52)に区分されている。室外熱交換器(23)では、上側の熱交換部が主熱交換部(51)となり、下側の熱交換部が補助熱交換部(52)となっている。
各熱交換部(51,52)は、上下に3つずつの熱交換領域(51a〜51c,52a〜52c)に区分されている。つまり、室外熱交換器(23)では、主熱交換部(51)と補助熱交換部(52)の各々が、複数且つ互いに同数の熱交換領域(51a〜51c,52a〜52c)に区分されている。尚、各熱交換部(51,52)に形成される熱交換領域(51a〜51c,52a〜52c)の数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
主熱交換部(51)には、下から上に向かって順に、第1主熱交換領域(51a)と、第2主熱交換領域(51b)と、第3主熱交換領域(51c)とが形成されている。
補助熱交換部(52)には、下から上に向かって順に、第1補助熱交換領域(52a)と、第2補助熱交換領域(52b)と、第3補助熱交換領域(52c)とが形成されている。
図2及び図3に示すように、第1ヘッダ集合管(60)の内部空間は、仕切り板(39a)によって上下に仕切られている。第1ヘッダ集合管(60)では、仕切り板(39a)の上側の空間が上側ヘッダ部(61)となり、仕切り板(39a)の下側の空間が下側ヘッダ部(62)となっている。
上側ヘッダ部(61)は、主熱交換部(51)に対応した連通空間を構成している。上側ヘッダ部(61)は、主熱交換部(51)を構成する扁平管(33a)の全てと連通する単一の空間である。つまり、上側ヘッダ部(61)は、各主熱交換領域(51a〜51c)の扁平管(33a)と連通している。
そして、本発明の特徴的な構成として、図2、図3及び図5に示すように、上記第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)は、第1主熱交換領域(51a)に対応した第1部分空間(第1ヘッダ空間)(61a)と、第2主熱交換領域(51b)に対応した第2部分空間(第2ヘッダ空間)(61b)と、第3主熱交換領域(51c)に対応した第3部分空間(第3ヘッダ空間)(61c)とを有する。
また、図2、図3及び図5に示すように、上記第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)には、ガス側接続管(ガス冷媒配管)(57)が接続されている。このガス側接続管(57)の一端は、第1ヘッダ集合管(60)における上側ヘッダ部(61)の上下方向の中央部又はその上方の位置(同図ではほぼ中央部)に接続され、該ガス側接続管(57)の他端は、室外熱交換器(23)と四方切換弁(22)の第3のポートを繋ぐ銅製の配管(18)に、継手(図示せず)を介して接続されている。尚、上記ガス側接続管(57)は、円管状に形成されたアルミニウム合金製の部材である。
そして、上記第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)の第1〜第3の部分空間(61a)〜(61c)は、上側熱交換部(51)の各熱交換領域(51a)〜(51c)からこれ等の部分空間(61a)〜(61c)に流れ込んだ冷媒を基本的には上記ガス側接続管(57)に流出させる冷媒流出用の部分空間(冷媒流出用のヘッダ空間)として機能する。
上記第1ヘッダ集合管(60)は、図2及び図3に示すように、厚さ(t)の部分空間に加えて、厚さ(t)の拡張空間(65)が形成されている。
そして、上記上記第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)の第1〜第3の部分空間(61a)〜(61c)(冷媒流出用のヘッダ空間)には、主熱交換部(51)側において、第1主熱交換領域(51a)に対応した第1部分空間(61a)と第2主熱交換領域(51b)に対応した第2部分空間(61b)とを仕切る長さ(t)の第1仕切り板(61d)が配置されると共に、第2主熱交換領域(51b)に対応した第2部分空間(61b)と第3主熱交換領域(51c)に対応した第3部分空間(61c)とを仕切る長さ(t)の第2仕切り板(61e)が配置される。
更に、上記第1仕切り板(61d)には、第1ヘッダ集合管(60)の厚さ方向の中央部位にて第2部分空間(61b)の方向へ延びる縦て板(64a)が接続される。同様に、上記第2仕切り板(61e)には、第1ヘッダ集合管(60)の厚さ方向の中央部位にて第2部分空間(61b)の方向と第3部分空間(61c)の方向へ延びる縦て板(64b)が接続される。また、第1ヘッダ集合管(60)の上端部には、第3主熱交換領域(51c)に対応した第3部分空間(61c)内に延びる縦て板(64c)が接続されている。
そして、上側ヘッダ部(61)内の上記3つの縦て板(64a)〜(64c)と第1ヘッダ集合管(60)の側壁とで区画されたヘッダ拡張部分(65)は、ガス導入通路(66)を構成し、上記ガス側接続管(57)の開口部分がこのガス導入通路(66)の一端に連通している。また、このガス導入通路(66)の他端は、第1ヘッダ集合管(60)の第1〜第3の部分空間(冷媒流出用ヘッダ空間)(61a)〜(61c)に連通している。
一方、下側ヘッダ部(62)は、補助熱交換部(52)に対応した補助連通空間を構成している。下側ヘッダ部(62)は、補助熱交換領域(52a〜52c)と同数(本実施形態では3つ)の連通室(62a〜62c)に区画されている。最も下方に位置する第1連通室(62a)は、第1補助熱交換領域(52a)を構成する全ての扁平管(33b)と連通する。第1連通室(62a)の上方に位置する第2連通室(62b)は、第2補助熱交換領域(52b)を構成する全ての扁平管(33b)と連通する。最も上方に位置する第3連通室(62c)は、第3補助熱交換領域(52c)を構成する全ての扁平管(33b)と連通する。
また、下側ヘッダ部(62)には、上側横仕切り板(80)と、下側横仕切り板(85)と、縦仕切り板(90)とが配置されていて、これ等の3つの仕切り板(80)、(85)、(90)により、上記3つの連通室(62a)〜(62c)と混合室(63)とが形成されている。上記混合室(63)は、詳示しないが、上記3つの仕切り板(80)、(85)、(90)に形成した連通用貫通孔を介して上記3つの連通室(62a)〜(62c)に連通している。また、上記混合室(63)には、後述するように、液側接続管(55)の一端が開口している。
上記第1ヘッダ集合管(60)の下側ヘッダ部(62)には、液側接続管(55)が設けられている。液側接続管(55)の一端は、第1ヘッダ集合管(60)の下部に接続され、下側ヘッダ部(62)の混合室(63)に連通している。液側接続管(55)の他端は、室外熱交換器(23)と膨張弁(24)を繋ぐ銅製の配管(17)に、継手(図示せず)を介して接続されている。液側接続管(55)は、第1ヘッダ集合管(60)とロウ付けによって接合されている。
第2ヘッダ集合管(70)の内部空間は、主熱交換部(51)に対応した上側ヘッダ部としての主連通空間(71)と、補助熱交換部(52)に対応した下側ヘッダ部としての補助連通空間(72)とに区分されている。
主連通空間(71)は、2枚の仕切り板(39c)によって上下に仕切られている。この仕切り板(39c)は、主連通空間(71)を、主熱交換領域(51a〜51c)と同数(本実施形態では3つ)の部分空間(71a〜71c)に区画している。最も下方に位置する第1部分空間(71a)は、第1主熱交換領域(51a)を構成する全ての扁平管(33a)と連通する。第1部分空間(71a)の上方に位置する第2部分空間(71b)は、第2主熱交換領域(51b)を構成する全ての扁平管(33a)と連通する。最も上方に位置する第3部分空間(71c)は、第3主熱交換領域(51c)を構成する全ての扁平管(33a)と連通する。
補助連通空間(72)は、2枚の仕切り板(39d)によって上下に仕切られている。この仕切り板(39d)は、補助連通空間(72)を、補助熱交換領域(52a〜52c)と同数(本実施形態では3つ)の部分空間(72a〜72c)に区画している。最も下方に位置する第4部分空間(72a)は、第1補助熱交換領域(52a)を構成する全ての扁平管(33b)と連通する。第4部分空間(72a)の上方に位置する第5部分空間(72b)は、第2補助熱交換領域(52b)を構成する全ての扁平管(33b)と連通する。最も上方に位置する第6部分空間(72c)は、第3補助熱交換領域(52c)を構成する全ての扁平管(33b)と連通する。
第2ヘッダ集合管(70)には、2本の接続用配管(76,77)が取り付けられている。第1接続用配管(76)は、その一端が第2主熱交換領域(51b)に対応する第2部分空間(71b)に接続され、その他端が第1補助熱交換領域(52a)に対応する第4部分空間(72a)に接続される。第2接続用配管(77)は、その一端が第3主熱交換領域(51c)に対応する第3部分空間(71c)に接続され、その他端が第2補助熱交換領域(52b)に対応する第5部分空間(72b)に接続される。また、第2ヘッダ集合管(70)では、第3補助熱交換領域(52c)に対応する第6部分空間(72c)と、第1主熱交換領域(51a)に対応する第1部分空間(71a)とが、互いに連続した1つの空間を形成している。
このように、本実施形態の室外熱交換器(23)では、第1主熱交換領域(51a)と第3補助熱交換領域(52c)が直列に接続され、第2主熱交換領域(51b)と第1補助熱交換領域(52a)が直列に接続され、第3主熱交換領域(51c)と第2補助熱交換領域(52b)が直列に接続されている。つまり、本実施形態の室外熱交換器(23)では、第1補助熱交換領域(52a)が第2主熱交換領域(51b)に対応し、第2補助熱交換領域(52b)が第3主熱交換領域(51c)に対応し、第3補助熱交換領域(52c)が第1主熱交換領域(51a)に対応する。
〈室外熱交換器における冷媒の流れ/凝縮器の場合〉
空気調和機(10)の冷房運転中には、室外熱交換器(23)が凝縮器として機能する。冷房運転中における室外熱交換器(23)での冷媒の流れを説明する。
室外熱交換器(23)には、圧縮機(21)から吐出されたガス冷媒が供給される。圧縮機(21)から送られたガス冷媒は、ガス側接続管(57)及びガス導入管(58)を通って第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)へ流入した後、主熱交換部(51)の各扁平管(33a)へ分配される。主熱交換部(51)の各主熱交換領域(51a〜51c)において、扁平管(33a)の流体通路(34)へ流入した冷媒は、流体通路(34)を流れる間に室外空気へ放熱して凝縮し、その後に第2ヘッダ集合管(70)の対応する各部分空間(71a〜71c)へ流入する。
主連通空間(71)の各部分空間(71a〜71c)へ流入した冷媒は、補助連通空間(72)の対応する部分空間(72a〜72c)へ送られる。具体的に、主連通空間(71)の第1部分空間(71a)へ流入した冷媒は、下方へ流れ落ちて補助連通空間(72)の第6部分空間(72c)へ流れ込む。主連通空間(71)の第2部分空間(71b)へ流入した冷媒は、第1接続用配管(76)を通って補助連通空間(72)の第4部分空間(72a)へ流入する。主連通空間(71)の第3部分空間(71c)へ流入した冷媒は、第2接続用配管(77)を通って補助連通空間(72)の第5部分空間(72b)へ流入する。
補助連通空間(72)の各部分空間(72a〜72c)へ流入した冷媒は、対応する補助熱交換領域(52a〜52c)の各扁平管(33b)へ分配される。各扁平管(33b)の流体通路(34)を流れる冷媒は、室外空気へ放熱して過冷却液となり、その後に第1ヘッダ集合管(60)の下側ヘッダ部(62)の対応する連通室(62a〜62c)へ流入する。その後、冷媒は、混合室(63)を経て液側接続管(55)へ流れ込み、室外熱交換器(23)から流出して行く。
〈室外熱交換器における冷媒の流れ/蒸発器の場合〉
空気調和機(10)の暖房運転中には、室外熱交換器(23)が蒸発器として機能する。暖房運転中における室外熱交換器(23)での冷媒の流れを説明する。
室外熱交換器(23)には、膨張弁(24)を通過する際に膨張して気液二相状態となった冷媒が供給される。膨張弁(24)を通過した冷媒は、液側接続管(55)を通って第1ヘッダ集合管(60)の下側ヘッダ部(62)内の混合室(63)へ流入する。その際、混合室(63)では、流入した気液二相状態の冷媒が縦仕切り板(90)に衝突し、その冷媒中のガス冷媒と液冷媒が混合される。この混合された液冷媒は、混合室(63)から下側ヘッダ部(62)内の各連通室(62a〜62c)へ分配される。
第1ヘッダ集合管(60)の下側ヘッダ部(62)内の各連通室(62a〜62c)へ流入した冷媒は、対応する補助熱交換領域(52a〜52c)の各扁平管(33b)へ分配される。各扁平管(33b)の流体通路(34)へ流入した冷媒は、流体通路(34)を流れる間に室外空気から吸熱し、一部の液冷媒が蒸発する。扁平管(33b)の流体通路(34)を通過した冷媒は、第2ヘッダ集合管(70)の補助連通空間(72)の対応する部分空間(72a〜72c)へ流入する。
補助連通空間(72)の各部分空間(72a〜72c)へ流入した冷媒は、主連通空間(71)の対応する部分空間(71a〜71c)へ送られる。具体的に、補助連通空間(72)の第4部分空間(72a)へ流入した冷媒は、第1接続用配管(76)を通って主連通空間(71)の第2部分空間(71b)へ流入する。補助連通空間(72)の第5部分空間(72b)へ流入した冷媒は、第2接続用配管(77)を通って主連通空間(71)の第3部分空間(71c)へ流入する。補助連通空間(72)の第6部分空間(72c)へ流入した冷媒は、上方へ向かって流れて主連通空間(71)の第1部分空間(71a)へ流入する。
主連通空間(71)の各部分空間(71a〜71c)へ流入した冷媒は、上側熱交換部(61)の対応する第1〜第3の主熱交換領域(51a〜51c)の各扁平管(33a)へ分配される。各扁平管(33a)の流体通路(34)を流れる冷媒は、室外空気から吸熱して蒸発し、実質的にガス単相状態となった後に、第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)へ流入する。その後、上側ヘッダ部(61)の第1、第2及び第3部分空間(流出用ヘッダ空間)(61a)、(61b)、(61c)に流入した冷媒は、ガス導入通路(66)に集合し、その中央部からガス側接続管(57)を通って室外熱交換器(23)から流出して行く。
その際、上側熱交換部(61)の第1〜第3の主熱交換領域(51a〜51c)の各扁平管(33a)へ分配された冷媒に含まれる冷凍機油の一部は、第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)側へ移動するに従い、対応する主熱交換領域(51a〜51c)の各扁平管(33a)内部に溜まり込むと共に、残りの冷凍機油は第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)に流出する。この上側ヘッダ部(61)内において、上側熱交換部(51)の第1主熱交換領域(51a)から第1部分空間(61a)に流入したガス冷媒中の冷凍機油は、第1部分空間 (61a)の底部、すなわち、上側ヘッダ部(61)と下側ヘッダ部(62)とを仕切る仕切り板(39a)上に溜まり込む。同様に、第2主熱交換領域(51b)から第1ヘッダ集合管(60)の第2部分空間(61b)に流入したガス冷媒中の冷凍機油は、第1仕切り板(61d)と第1縦て板(64a)とで囲まれた第2部分空間(61b)の底部に溜まり込み、第3主熱交換領域(51c)から第1ヘッダ集合管(60)の第3部分空間(61c)に流入したガス冷媒中の冷凍機油は、第2仕切り板(61e)と第2縦て板(64b)とで囲まれた第3部分空間(61c)の底部の空間に溜まり込む。このように、第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)内では、冷凍機油が第1〜第3の主熱交換領域(51a)〜(51c)に対応した第1〜第3部分空間(61a)〜(61c)の各底部に分散して溜まり込むことになり、最下段の第1部分空間(61a)の底部にのみ冷凍機油が極度に溜まり込むことが抑制される。
〈室外熱交換器における冷媒の流れ/除霜動作中の場合〉
空気調和機(10)は、暖房運転中に所定の除霜開始条件が成立すると、暖房運転を一時的に休止して除霜運転を行う。空気調和機(10)の除霜運転中には、室外熱交換器(23)が除霜動作を行う。
空気調和機(10)の除霜運転が開始されると、圧縮機(21)から吐出された高温高圧のガス冷媒が、ガス側接続管(57)及びガス導入通路(66)を通って第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)へ流入する。上側ヘッダ部(61)から主熱交換領域(51a〜51c)の扁平管(33a)へ流入したガス冷媒は、霜に対して放熱して凝縮する。室外熱交換器(23)に付着した霜は、ガス冷媒によって暖められて融解する。
その際、ガス側接続管(57)から第1ヘッダ集合管(60)のガス導入通路(66)に流入したガス冷媒の一部は、縦て板(64a)の側方を通って第1部分空間(61a)に流入し、この第1部分空間(61a)の底部に溜まり込んだ冷凍機油を集中的に押し出しつつ、上側熱交換部(61)の第1の主熱交換領域(51a)の各扁平管(33a)へ分配され、これ等の扁平管(33a)に溜まり込んだ冷凍機油を第2ヘッダ集合管(70)側に押し出す。同様に、ガス導入通路(66)に流入したガス冷媒の他の一部は、2つの第2縦て板(64a)、(64b)の間の空間を経て第2部分空間(61b)に流入した後、この第2部分空間(61b)の底部に溜まり込んだ冷凍機油を集中的に押し出しつつ、上側熱交換部(61)の第2の主熱交換領域(51b)の各扁平管(33a)へ分配され、これ等の扁平管(33a)に溜まり込んだ冷凍機油を第2ヘッダ集合管(70)側に押し出すと共に、ガス導入通路(66)に流入したガス冷媒の残りは、2つの縦て板(64b)、(64c)の間の空間を経て第3部分空間(61c)に流入した後、この第3部分空間(61c)の底部に溜まり込んだ冷凍機油を集中的に押し出しつつ、上側熱交換部(61)の第3の主熱交換領域(51c)の各扁平管(33a)へ分配され、これ等の扁平管(33a)に溜まり込んだ冷凍機油を第2ヘッダ集合管(70)側に押し出す。
<本実施形態の効果>
従って、本実施形態では、空気調和機(10)の室外熱交換器(23)が蒸発器として機能している暖房運転中は、圧縮機(21)からのガス冷媒中に含まれる冷凍機油は、第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)内に溜まり込むが、上側ヘッダ部(61)の最下段の第1部分空間(61a)の底部と、中段の第2部分空間(61b)の底部と、上段の第3部分空間(61c)の底部とに分散して溜まり込む。従って、その後に行われる除霜運転時には、従来のように第1部分空間(61a)の底部のみに集中的に溜まり込む場合に比して、上側熱交換部(51)の第1〜第3の主熱交換領域(51a)〜(51c)の扁平管(33a)に流入するガス冷媒の流量差が小さくなる。その結果、この第1〜第3の主熱交換領域(51a)〜(51c)での除霜の進行の程度差も小さくなって、従来のように第1の主熱交換領域(51a)の除霜のみに長時間を要することがなく、除霜運転を従来に比して早期に完了させることが可能である。
しかも、除霜運転時には、ガス側接続管(57)を通って第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)内へ流入したガス冷媒は、ガス導入通路(66)から第1〜第3部分空間(61a)〜(61c)に分流して、それら部分空間(61a)〜(61c)の各底部に分散して溜まった冷凍機油の多くを早期に上側熱交換部(51)の第1〜第3の主熱交換領域(51a)〜(51c)側に押し出すが、上記第1〜第3部分空間(61a)〜(61c)の各底部に溜まった冷凍機油の量の差は小さいので、これ等の部分空間(61a)〜(61c)でのガス冷媒の流通抵抗が均一化されて、第1〜第3の主熱交換領域(51a)〜(51c)に流れるガス冷媒の流通量が相互にほぼ均等になる。従って、第1〜第3の主熱交換領域(51a)〜(51c)での除霜が同程度に進行するので、これ等主熱交換領域(51a)〜(51c)間での除霜の完了の時間差が短縮されて、それら主熱交換領域(51a)〜(51c)での除霜の終了がほぼ同時となり、除霜運転が早期に完了する。
しかも、ガス導入通路(66)は、第1ヘッダ集合管(60)の内部に形成されているので、ガス導入通路を外部に配置する場合に比して、ガス導入通路(66)周りの配管接続を簡易にすることが可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、第1ヘッダ集合管(60)の上側ヘッダ部(61)内において、第2のヘッダ部(61b)と第3のヘッダ部(61c)との間に仕切り板(61e)を配置したが、この仕切り板(61e)は必須ではなく、要は、上側ヘッダ部(61)の最下段のヘッダ部(61a)の底部のみに冷凍機油が溜まり込まないように、少なくとも最下段の第1ヘッダ部(61a)とその上方の第2ヘッダ部(61b)との間に仕切り板(61d)を配置すれば良い。
また、上記実施形態では、上側熱交換部(51)を3つの主熱交換領域(51a)〜(51c)に分割し、下側熱交換部(52)も3つの補助熱交換領域(52a)〜(52c)に分割したが、本発明はこれに限定されず、2つ又は4つ以上に分割しても良いのは勿論である。この場合であっても、仕切り板(61d)は、上側熱交換部(51)の最下段に位置する熱交換領域とその上方の熱交換領域との境界に配置する。
更に、上記実施形態では、下側熱交換部(52)の3つの補助熱交換領域(52a)〜(52c)と上側熱交換部(51)の3つの主熱交換領域(51a)〜(51c)との対応関係について、第1補助熱交換領域(52a)を第2主熱交換領域(51b)に、第2補助熱交換領域(52b)を第3主熱交換領域(51c)に、第3補助熱交換領域(52c)を第1主熱交換領域(51a)に各々対応させたが、この対応関係に限らず、種々対応付けた場合にも本発明を適用可能である。また、上記実施形態では、第2ヘッダ集合管(70)の補助連通空間(72)の第3部分空間(72c)を第2ヘッダ集合管(70)内部において主連通空間(71)の第1部分空間(71a)に連通させる構成を採用したが、この両部分空間(72c)、(71a)を接続用配管を介して接続しても良いのは言うまでもない。
加えて、上記実施形態では、例えば蒸発器として機能する運転時に、液側接続管(55)から第1ヘッダ集合管(60)の下側ヘッダ部(62)を経て補助熱交換部(52)の3つの補助熱交換領域(52a〜52c)に流入した冷媒を、図2右方に流して第2ヘッダ集合管(70)に流し込んだ後、この第2ヘッダ集合管(70)で冷媒流通方向を左方に折り返して主熱交換部(51)の3つの主熱交換領域(51a〜51c)に流通させて、ガス側接続管(57)に流出させる1回折り返し型の構成を採用したが、本発明はこの構成に限定されず、冷媒流通方向が例えば複数回折り返す型の構成などを採用しても良い。例えば、主熱交換部及び補助熱交換部を各々2つずつ設けて、蒸発器として機能する運転時に第1の補助熱交換部から第2ヘッダ集合管(70)に流し込んだ冷媒を該第2ヘッダ集合管(70)で折り返して第1の主熱交換部を経て第1ヘッダ集合管(60)に流し込み、その後、更に該第1ヘッダ集合管(60)で折り返して第2の補助熱交換部を経て第2ヘッダ集合管(60)に流し込み、該第2ヘッダ集合管(60)で折り返して第2の主熱交換部に流し込む構成を採用しても良い。
加えて、上記実施形態では、液側接続管(55)及びガス側接続管(57)を第1ヘッダ集合管(60)に接続する構成を採用したが、その他、例えば、補助熱交換部(52)を設けず、複数の主熱交換領域(51a〜51c)を有する主熱交換部(51)のみを設けると共に、この主熱交換部(51)の一端に第1ヘッダ集合管を介して液側接続管(55)を接続する一方、他端に第2ヘッダ集合管を介してガス側接続管(57)を接続する構成とする場合にも、熱交換器が蒸発器として機能する運転時には、液側接続管(55)から第1ヘッダ集合管を介して主熱交換部(51)の複数の主熱交換領域(51a〜51c)を流れた冷媒中の潤滑油が、第2ヘッダ集合管の複数の部分空間のうち、主熱交換部(51)の最下段の熱交換領域(51a)に対応する部分空間の底部に溜まり込む課題が生じるため、上記第2ヘッダ集合管の最下段の部分空間をその上方の部分空間と一部空間を残して仕切る仕切り板を配置すると共に、上記第2ヘッダ集合管内に上記仕切り板で一部空間を残して仕切られた部分空間に開口するガス導入通路を配置して、その最下段の部分空間の底部への潤滑油の溜まり込み量を少なく制限することができる。
以上説明したように、本発明は、扁平管とヘッダ集合管とを備えて冷媒を空気と熱交換させる熱交換器に適用して、有用である。
20 冷媒回路
23 室外熱交換器
33 扁平管
36 フィン
51 主熱交換部(上側熱交換部)
51a 第1主熱交換領域
51b 第2主熱交換領域
51c 第3主熱交換領域
52 補助熱交換部(下側熱交換部)
52a 第1補助熱交換領域
52b 第2補助熱交換領域
52c 第3補助熱交換領域
57 ガス側接続管(ガス冷媒配管)
60 第1ヘッダ集合管(ヘッダ集合部)
70 第2ヘッダ集合管
61 上側ヘッダ部
61a 第1部分空間(流出用ヘッダ空間)
61b 第2部分空間(流出用ヘッダ空間)
61c 第3部分空間(流出用ヘッダ空間)
61d、61e 仕切り板
62 下側ヘッダ部
64a、64b、64c 縦て板
66 ガス導入通路
71 主連通空間(上側ヘッダ部)
72 補助連通空間(下側ヘッダ部)

Claims (2)

  1. 内部に冷媒通路が形成された複数の扁平管(33)が上下に区分された上側熱交換部(51)及び下側熱交換部(52)と、上記両熱交換部(51),(52)の端部が接続される上側ヘッダ部(61)及び下側ヘッダ部(62)を有するヘッダ集合部(60)と、蒸発器としての運転時に上記ヘッダ集合部(60)の上側ヘッダ部(61)から流出する冷媒を流すガス冷媒配管(57)とを備え、
    上記上側熱交換部(51)及び下側熱交換部(52)は、各々、上下に複数の熱交換領域(51a〜51c)、(52a〜52c)に分割されると共に、上記ヘッダ集合部(60)の上側ヘッダ部(61)は、上記上側熱交換部(51)の複数の熱交換領域(51a〜51c)に対応する複数のヘッダ空間(61a〜61c)を有する熱交換器であって、
    上記ヘッダ集合部(61)の上側ヘッダ部(61)の上記複数のヘッダ空間(61a〜61c)のうち上記ガス冷媒配管(57)に冷媒を流出させる複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)には、その複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)全体の上下方向の中央部よりも上方の位置にて上記ガス冷媒配管(57)が接続され、
    上記ヘッダ集合部(61)の上側ヘッダ部(61)には、
    上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)のうち少なくとも最下段の流出用ヘッダ空間(61a)とその上方に位置する流出用ヘッダ空間(61b)とを、上記流出用ヘッダ空間(61a),(61b)の上記ガス冷媒配管(57)側の空間を残して仕切る仕切り板(61d,61e)が配置されると共に、
    一端が上記ガス冷媒配管(57)に開口し、他端が、少なくとも、上記仕切り板(61d)で仕切られた最下段の流出用ヘッダ空間(61a)の下部に開口するガス導入通路(66)が配置される
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 上記請求項1記載の熱交換器において、
    上記仕切り板(61d,61e)は、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)同士を、その各流出用ヘッダ空間(61a〜61c)の上記ガス冷媒配管(57)側の空間を残して仕切る2枚以上の仕切り板(61d,61e)であり、
    上記2枚以上の仕切り板(61d,61e)は、各々、上記ガス冷媒配管側の端部に上下方向に延びる縦て板(64a〜64c)を有し、
    上記ガス導入通路(66)は、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)内の上記ガス冷媒配管(57)側の空間に形成され、該ガス導入通路(66)の一端が上記ガス冷媒配管(57)に開口し、その他端が、上記複数の流出用ヘッダ空間(61a〜61c)の上記上側熱交換部(51)側の各空間に開口する
    ことを特徴とする熱交換器。
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