JP2015044754A - 3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの製造方法 - Google Patents

3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの製造方法 Download PDF

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【課題】オレフィン重合用固体触媒の製造に用いられる3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの新規な製造方法の提供。【解決手段】以下式(1)(式中R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体を塩基の存在下で反応させる。【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィン重合用固体触媒の製造に用いられる3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの新規な製造方法に関するものである。
3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルは、十分に高い重合活性を示し、且つ、低分子量成分や無定形成分の含量の少ない重合体を与えるオレフィン重合用固体触媒を製造する際に用いられる内部電子供与体として知られている化合物である。(例えば特許文献1)しかしながら、この3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの工業的な製造法を記載した文献は知られておらず、例えば非特許文献1の記載を参考に、tert−ブチル酢酸アルキルをリチウムジイソプロピルアミドやリチウム1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラジドなどの強塩基によってエステルエノラートを発生させた後、ハロゲン化メチルエチルエーテルと反応させ3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを製造する方法が考えられる。
しかしながら上記の方法は、入手性に劣る高価な塩基を使用する点、原料であるtert−ブチル酢酸アルキルの自己縮合反応を抑制させる為、約−78℃という低温で反応を行う必要がある点から工業的に有利な製造方法とは言えず、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの工業的製造方法の開発が望まれていた。
特開2013−082812号公報
実験化学講座第5版、16巻「有機化合物の合成IV」49頁(2005年)、丸善出版株式会社
本発明の目的は、オレフィン重合用固体触媒の製造に用いられる3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを、一般的に入手可能な原料から、かつ、特殊な冷却装置が必要な約−78℃といった低温条件を必要としない製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下式(3)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物とハロゲン化メチルエチルエーテルとを特定条件で反応させて得られる以下式(1)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される新規化合物を、アルカリ金属アルコキシド及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で反応させることにより、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを製造できることを見出した。具体的には以下の発明を含む。
<1>
下記式(1)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物をアルカリ金属アルコキシド及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で反応させることを特徴とする以下式(2)
Figure 2015044754
(式中Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表される3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの製造方法。
<2>
下記式(1)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物。
<3>
ジメチルアセトアミド及び水素化ナトリウム存在下、下記式(3)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物とハロゲン化メチルエチルエーテルとを反応させることを特徴とする<1>記載の化合物の製造方法。
本発明によれば、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを一般的に入手可能な原料から、かつ、低温条件を必要とせず製造可能となると同時に、本方法で用いられる新規な化合物が製造可能となる。
以下、本発明をその実施の形態とともに記載する。
以下式(1)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物(以下、2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体と称することがある)は、オレフィン重合用固体触媒の製造に用いられる3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを製造するための、新規な化合物である。この2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体のアルキル基であるR及びRは炭素数1〜4のアルキル基である必要がある。本化合物は後述する方法で製造されるが、その際の原料であるマロン酸ジエステルの入手性から、RとRは同一であることが好ましい。また、後述する本化合物から3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを製造する際の反応性から、R及びRはメチル基またはエチル基であることが好ましく、更にR及びRがメチル基であることがより好ましい。
続いて上記式(1)で表される、2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体の製造方法について詳述する。2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体は、ジメチルアセトアミド及び水素化ナトリウム存在下、下記式(3)
Figure 2015044754
(式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物とハロゲン化メチルエチルエーテルとを反応させることによって製造される。上記式(3)で表される化合物は、ルイス酸存在下、対応するアルキル基を有するマロン酸ジエステルとtert−ブチルクロライドを反応させることにより容易に製造することが可能である。
上記反応を実施する際、一般的に溶媒存在下、塩基を触媒として使用し反応を行うことが知られている。この際、一般的には溶媒としてジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン等が使用可能であることが知られ、また、塩基としては一般的に水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等、アルカリ金属水酸化物や、水素化ナトリウムや水素化カリウム等、アルカリ金属水素化物や、ナトリウムメトキシドやカリウムエトキシド等、アルカリ金属のアルコール塩が使用可能であることが知られている。しかしながら本反応においては、溶媒としてジメチルアセトアミドを、塩基として水素化ナトリウムを使用する場合においてのみ特異的に良好に反応が進行する。これら溶媒や塩基の使用量は特に限定されないが、ジメチルアセトアミドの使用量としては式(3)で表される化合物1重量部に対し通常1〜20重量倍使用し、好ましくは5〜11重量倍使用する。また、水素化ナトリウムは式(3)で表される化合物1モルに対し1〜4倍モル使用し、好ましくは1〜2倍モル使用する。ジメチルアセドアミドの使用量が20倍より多いと、反応を阻害することはないが経済的に好ましくなく、少ない場合は撹拌阻害を生じる恐れがある。水素化ナトリウムの使用量が4倍より多い場合、余剰の塩基が反応後の後処理を煩雑にする恐れがあり、1倍より少ない場合は反応未達となる恐れがある。
上記反応で使用するハロゲン化メチルエチルエーテルのハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素原子が例示されるが、入手性の観点から塩素、臭素原子が好ましく、更に塩素原子が好ましい。また、ハロゲン化メチルエチルエーテルの使用量は特に限定されないが、通常、式(3)で表される化合物1モルに対し1〜4倍モル使用し、好ましくは1〜2倍モル使用する。2倍より多い場合、高価なハロゲン化物が未反応のまま残存するため経済的に好ましくなく、1倍より少ない場合は反応未達となる恐れがある。
上記反応は通常、式(3)で表される化合物と塩基触媒を溶媒中で混合した中にハロゲン化メチルエチルエーテルを添加し、10〜40℃で1〜24時間反応させることによって得られる。得られた2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体は中和処理後に有機溶剤による抽出処理等常法により取り出すことも可能であるが、取り出すことなく、後述する3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの製造に供することも可能である。
続いて、2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体をアルカリ金属アルコキシド及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で反応させることにより、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを得る工程について詳述する。
本反応は2−エトキシメチルマロン酸ジエステルの片方のエステル基を加水分解した後、加水分解されたカルボン酸部位を脱炭酸させることにより所望の3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを得るものである。
本反応で使用するアルカリ金属アルコキシドとして例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドが例示される。これらアルカリ金属アルコキシドは、固体状のものでも、アルコール溶液であっても良い。アルコール溶液の場合、アルカリ金属アルコキシドの濃度は5%以上であることが好ましい。また、本反応で使用するアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが例示される。アルカリ金属水酸化物は固体状のものでも水溶液であっても良いが、水溶液中のアルカリ金属水酸化物の濃度は6重量%以上であることが好ましい。これら列挙したアルカリ金属アルコキシドやアルカリ金属水酸化物の中でも、本反応はエステル基の加水分解工程を含むにも関わらず、固体状(水溶液でない)水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが副生成物抑制の観点から好ましい。
上記に列挙したアルカリ金属アルコキシド及びアルカリ金属水酸化物はそれぞれ単独で使用しても良いし、必要に応じ2種以上混合して使用することも出来る。これらの使用量は2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体1モルに対し通常1〜10倍モル使用し、好ましくは5〜10倍モル使用する。1倍より少ない場合、反応未達となる恐れがある。
本反応は通常、炭素数1〜4のアルコール、具体的にはメタノールやエタノール、プロパノール、ブタノール等の溶媒存在下で実施する。これら溶媒の内、メタノール、エタノールが好ましい。これら溶媒の使用量は2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体1重量倍に対し通常5〜30倍使用し、好ましくは10〜20倍使用する。
本反応は2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体と塩基を溶媒中で混合後、50〜120℃、好ましくは70〜90℃で1〜96時間反応させることにより、所望の3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを得ることが出来る。こうして得られた3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルは、蒸留等常法により精製し、オレフィン重合用固体触媒の製造等に用いることが可能となる。
また、本反応で得られる上記式(2)で表される3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルは、使用する2−エトキシメチルマロン酸ジエステルや溶媒によって、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルのアルキル基(R)が単一ではなく、異なるアルキル基を有する3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの混合物(例えば3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸メチルと3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸エチルの混合物)として得られる場合がある。これら混合物であってもオレフィン重合用固体触媒として好適に使用可能であるが、特定のアルキル基を有する3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを所望する場合は、上記反応で3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキル混合物を得た後、公知のエステル交換反応等を適用させることによって所望のアルキル基を有する3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルへと変換することが可能である。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔1〕GC純度
例中、純度、各化合物の生成率および各原料の残存量はガスクロマトグラフィーを用い下記条件で測定した面積百分率値である。
ガスクロマトグラフィー測定条件:
使用機器 :島津製作所社製 ガスクロマトグラフ GC−2010
カラム :キャピラリーカラムDB−5:内径0.25mm×長さ30m×膜圧0.25μm
max.temp.325℃
カラム温度:50℃→300℃
気化室温度:250℃
検出器温度:300℃
検出器 :FID
キャリアー:N(40ml/min)
燃焼ガス :水素(40ml/min), 空気(400ml/min)
注入量 :5μL
〔2〕NMR
H−NMR及び13C−NMRは、内標準としてテトラメチルシランを用い、溶媒としてCDClを用いて、JEOL−ESC400によって記録した。
〔1〕上記式(3)で表される化合物の製造例
<参考例1>
攪拌器、冷却器及び温度計を備えた300mlのガラス製反応容器にマロン酸ジメチルエステル20gを50〜60℃に加温し、t−ブチルクロリド70gと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体触媒40gを添加し原料消失を確認するまで7.5時間保温撹拌した。
保温攪拌後、1N塩酸水200gを加えて未反応の触媒をクエンチし、トルエン100gを加えて目的物を油層に抽出した。次いで1N苛性水200gで中和し、水洗を繰り返した後溶媒を減圧留去することで(4)
Figure 2015044754
で表される化合物12.2g(収率43%)を得た。
<参考例2>
マロン酸ジメチルエステルの代わりにマロン酸ジエチルエステルを用いる以外は参考例1と同様に実施し以下式(5)
Figure 2015044754
で表される化合物4.8g(収率70%)を得た。
〔2〕2−エトキシメチルマロン酸ジエステルの製造例
<実施例1>
攪拌器、冷却器及び温度計を備えた300mlのガラス製反応容器に参考例1で得られた式(4)で表される化合物12.2g、水素化ナトリウム3.12g、ジメチルアセトアミド120gを投入した。25℃で1時間混合した後、5℃まで冷却し0〜10℃でエトキシメチルクロリド7.4gを30分で滴下し、その後25℃まで昇温後、同温度で原料が消失するまで約1時間撹拌した。
反応後に1N塩酸水120gで中和後、トルエン50gを投入し目的物を有機層に抽出した。次いで1N苛性水120gで中和し、水洗を繰り返した後溶媒を減圧留去することで以下式(6)
Figure 2015044754
で表される2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体8.1g(収率51%)を得た。上記式(6)で表される2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体のH−NMR及び13C−NMRの分析値はそれぞれ次のとおりである。
H−NMR(400MHz、δ値(ppm、TMS基準)、CDCl
3.87(s,2H),3.71(s,6H),3.48−3.43(q,J=6.8Hz,2H),1.15−1.11(m,12H),
13C−NMR(100MHz、δ値(ppm、CDCl基準)、CDCl
170.3,70.8,66.9,51.8,27.7,14.9
<実施例2>
ガラス製の試験管に撹拌子と参考例2で得られた式(5)で表される化合物0.5g、水素化ナトリウム0.11g、ジメチルアセトアミド5gを25℃で加えて同温で1時間混合した後、5℃まで冷却し0〜5℃でエトキシメチルクロリド0.26gを滴下した。その後25℃まで昇温し、同温度で原料が消失するまで約1時間撹拌し、反応後に1N塩酸水10gで中和し、トルエン10gで目的物を有機層に抽出した。次いで、1N苛性水10gで中和した後に水洗を繰り返し、溶媒を減圧留去することで以下式(7)
Figure 2015044754
で表される化合物0.46g(収率73%)を得た。式(7)で表される2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体のH−NMR及び13C−NMRの分析値はそれぞれ次のとおりである。
H−NMR(400MHz、δ値(ppm、TMS基準)、CDCl
4.21−4.16(q,J=7.2Hz,4H),3.87(s,2H),3.48−3.43(q,J=6.4Hz,2H),1.28−1.24(t,J=7.6Hz,6H),
1.15(s,9H)
13C−NMR(100MHz、δ値(ppm、CDCl基準)、CDCl
169.8,70.9,66.9,60.6,35.8,28.2,27.8,14.9,14.1
<比較例1>
塩基としてナトリウムエトキシド、溶媒としてエタノールを用いた以外は実施例2と同様の方法で行なったところ、反応は進行せず、原料である参考例2で得られた式(5)で表される化合物が回収された。
<比較例2>
溶媒としてテトラヒドロフランを用いた以外は実施例2と同様の方法で行なったところ、反応は進行せず、原料である参考例2で得られた式(5)で表される化合物が回収された。
<比較例3>
溶媒としてジメチルホルムアミドを用いた以外は、実施例2と同様の方法で行なったところ副反応が進行し、目的物は全く得られなかった。
〔3〕3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの製造例
<実施例3>
攪拌器、冷却器及び温度計を備えた300mlのガラス製反応容器に実施例1で得られた2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体(6)5g、塩基として固体の水酸化カリウム4.5g、エタノール50gを投入し80℃まで昇温後、75℃〜77℃で還流させながら6.5時間反応させた後、得られた反応マスをガスクロマトグラフを用いて分析した所、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルが生成率67%で得られた。結果を表1に示す。
<実施例4〜13><比較例4〜12>
表1に示す通り、2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体や塩基種または酸種、溶媒種、反応温度、反応時間を変更する以外は実施例3と同様の方法で3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを製造した。結果を表1に示す。
以下表においてアルキル基とは2−エトキシメチルマロン酸ジエステル誘導体のアルキル基(上記式(1)におけるR及びR)を表し、生成率は3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキル(上記式(2)におけるR)の各生成率及び合計生成率を表す。また、塩基種の欄において(s)は塩基が固体であること表し、BTEAHとはベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシドを、PTSとはパラトルエンスルホン酸を表す。


Figure 2015044754
<実施例14>(3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの単離)
実施例3で得られた3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルを含む反応マスにトルエン50gを加えて有機物を抽出し、1N苛性30gで洗浄後、1N塩酸水40gで中和、水洗後に溶媒を留去した結果、3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸エチルと3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸メチルの混合物2.3g(収率54%)を得た。

Claims (3)

  1. 下記式(1)
    Figure 2015044754
    (式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い)
    で表される化合物をアルカリ金属アルコキシド及びアルカリ金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基の存在下で反応させることを特徴とする以下式(2)
    Figure 2015044754
    (式中Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    で表される3−エトキシ−2−tert−ブチルプロピオン酸アルキルの製造方法。
  2. 下記式(1)
    Figure 2015044754
    (式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
    で表される化合物。
  3. ジメチルアセトアミド及び水素化ナトリウム存在下、下記式(3)
    Figure 2015044754

    (式中R、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一であっても異なっていても良い。)
    で表される化合物とハロゲン化メチルエチルエーテルとを反応させることを特徴とする請求項2記載の化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108203419A (zh) * 2016-12-19 2018-06-26 浙江京新药业股份有限公司 布瓦西坦中间体的制备方法

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