以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図であり、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン」、「バナナ」、「白ブドウ」、「黒ブドウ」、「イチゴ」、「ブランク1(白の星印)」、「ブランク2(黒の星印)」、「黒7」、「白7」、「BAR」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図4参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施の形態では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。発光装置56a、56bは、赤外線の発光素子(たとえば、LED)を複数備えている。受光装置57a、57bは、赤外線の受光素子(たとえば、フォトトランジスター)を複数備えている。
発光装置56aと受光装置57aとは、液晶表示器51の表示面を挟んで、水平方向に対に設置されている。発光装置56aと受光装置57aとは、発光装置56aが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57aが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。同様に、発光装置56bと受光装置57bとは、液晶表示器51の表示領域を挟んで、垂直方向に対に設置されている。発光装置56bと受光装置57bとは、発光装置56bが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57bが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。
本実施例では、発光装置56a、56bから赤外線を放射することにより、液晶表示器51の表示面に沿って赤外線のグリッドが形成される。そして、表示面に対して遊技者によりタッチ操作が行なわれると、受光装置57a、57bは、赤外線の遮光を検出し、この検出された受光素子が配置されている位置を特定するための信号を、後述するタッチパネルコントローラ99に出力する。タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定することができるようになっており、これらによってタッチパネルが形成されている。
タッチパネルを構成する発光装置56a、56bは、液晶表示器51の表示面の左辺および下辺に設置され、受光装置57a、57bは、液晶表示器51の表示面の右辺および上辺に設置されている。タッチパネルは、発光装置56a、56bおよび受光装置57a、57bにより囲まれた領域内のタッチ操作を検出し、タッチ操作された位置を特定することができるようになっている。
また、前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施の形態では後述の通常遊技状態、準備モード、およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては3、ボーナスにおいては2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中、レギュラーボーナス中、および後述するRT中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわちV字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち逆V字型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、の4種類が入賞ラインとして定められており、通常遊技状態、準備モード、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスにおいては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L4の全てが有効となる。なお、入賞ラインは、L1〜L4に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨るライン、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨るライン、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨るラインなどを含むものであってもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L4上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L4上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、メインCPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。なお、演出中継基板80を備えていないものであってもよい。すなわち、演出中継基板80を介さずに、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されるように構成されているものであってもよい。
演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する受光装置57a、57bが接続されており、これら接続された受光装置57a、57bの検出信号がタッチパネルコントローラ99に入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する発光装置56a、56bが接続されており、発光装置56a、56bは、演出制御基板90に搭載された後述のタッチパネルコントローラ99による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、受光装置56b、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定する処理などを行なうタッチパネルコントローラ99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、タッチパネルコントローラ99からの出力情報を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブCPU91aは、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号の入力に基づいてメイン制御部41からのコマンドを取得し、受信用バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、一定間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ、後述する一般遊技状態(RT)の種類を特定するためのRTフラグやRTの残りゲーム数等、が格納されるワークである。
一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)、後述する次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、が格納されるワークである。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、RTフラグおよびRT残りゲーム数が格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、初期遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、RTフラグおよびRT残りゲーム数が格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナスをBBと示し、ビッグボーナス中に提供されるレギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
図5(a)は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図5(b)は、予め定められた特殊出目の図柄組合せおよび特殊出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6に示すように、メイン制御部41により、ボーナス終了後に制御される準備モード、所定条件が成立(後述する準備モードあるいはRT2において特殊出目停止、あるいは通常遊技状態において32ゲーム消化)することにより制御されるRT1、RT1において所定の有利条件が成立(後述する昇格リプレイ入賞)することにより制御されるRT2、RT1やRT2などの有利な状態において所定の終了条件が成立(後述する転落リプレイ入賞)することにより制御される通常遊技状態、ボーナス内部当選したときに制御される内部中RT、およびボーナス入賞により制御されるボーナスのうち、いずれかに制御される。RT1およびRT2は、各々、後述するように再遊技役の当選率が極めて高確率となる点において、準備モードおよび通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態といえる。なお、RT1およびRT2を、RT、有利な状態などという場合もある。
また、本実施の形態におけるスロットマシンは、上記のように、メイン制御部41により、遊技状態を準備モード、RT1、RT2、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスに制御可能となる。
図5(a)を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜5(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)の5種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB5は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス1(以下、RB1と称する)に毎ゲーム制御されるボーナスに移行される。また、BB4〜BB5のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス2(以下、RB2と称する)に毎ゲーム制御されるボーナスに移行される。
遊技状態がボーナスにある間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、RBの種類に対応するレギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始される毎に対応するレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定される。
BB1〜BB3のいずれかの入賞に起因して発生したボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB4またはBB5の入賞に起因して発生したボーナスは、73枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
図6に示すように、BB1〜BB5のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。
また、ビッグボーナスが入賞したとき、ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。また、図6に示すように、ビッグボーナスが終了した後は、準備モードに遊技状態が制御される。なお、準備モードについては、後述するRT1やRT2とリプレイ当選確率が異なることからRT4ともいう。
後述する内部抽選においてBB1〜BB5のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB5を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「BAR」)は、各々、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、ブドウ1〜ブドウ8、バナナブドウ1〜バナナブドウ12、メロン、イチゴ1、イチゴ2、1枚役1、1枚役2が含まれる。
小役のうちメロンは、入賞ラインのいずれかに「メロン−メロン−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると3枚メダルが払い出される。メロンは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。メロンを構成する図柄(「メロン」)は、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
次に、小役のうちイチゴ1は、入賞ラインのいずれかに「イチゴ−バナナ−バナナ」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。小役のうちイチゴ2は、リール2Cについて入賞ラインのいずれかに「イチゴ」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。なお、イチゴ2が入賞した場合には、入賞ラインL1〜L4のすべてにおいて入賞となるため、4枚のメダルが払出される。
次に、小役のうち1枚役1は、入賞ラインのいずれかに「ブランク2−ブランク2−BAR」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。なお、本実施の形態においては、後述するように、メロン、イチゴ1、イチゴ2、1枚役1が当選したことを条件として、ポイントが付与される。
小役のうち1枚役2は、入賞ラインのいずれかに「BAR−白7−白7」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。1枚役2は、後述するようにRB1中のみ当選可能に設定されている。なお、本実施の形態においては、後述するように、1枚役2が当選したときには、必ずポイントが付与されるとともにナビストックが付与される。
次に、ブドウ1〜8について説明する。ブドウ1は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−黒ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ2は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−黒ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ3は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−黒ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ4は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−白ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ5は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−白ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ6は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−黒ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ7は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−白ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウ8は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−白ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、ブドウ1〜8各々を構成する図柄は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてブドウ1〜8のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているブドウに入賞することはない。
しかしながら、ブドウ1〜ブドウ8は、後述するように、同時に抽選対象役として読み出されて、同時に当選する。また、「黒ブドウ」および「白ブドウ」のいずれかが、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。また、上記のように、ブドウ1〜8は、「黒ブドウ」および「白ブドウ」から構成され得る8通りすべての組合せである。このため、ブドウ1〜ブドウ8に当選しているときには、原則として、いずれかのブドウを入賞させることができる。
次に、バナナブドウ1〜12について説明する。バナナブドウ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−黒ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ2は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−黒ブドウ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ3は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−バナナ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ4は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−白ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ5は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−白ブドウーバナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ6は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−バナナ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ7は、入賞ラインのいずれかに「バナナー黒ブドウ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ8は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−白ブドウ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ9は、入賞ラインのいずれかに「黒ブドウ−バナナ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ10は、入賞ラインのいずれかに「バナナー白ブドウ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ11は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウー黒ブドウ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。バナナブドウ12は、入賞ラインのいずれかに「白ブドウ−バナナ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、バナナブドウ1〜12各々を構成する図柄のうち「バナナ」は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているが、「黒ブドウ」および「白ブドウ」各々は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されておらず、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてバナナブドウ1〜12のいずれかに当選していても、当選しているバナナブドウの「黒ブドウ」および「白ブドウ」に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているバナナブドウに入賞することはない。
ブドウ1〜8、およびバナナブドウ1〜12のうちいずれかが入賞した場合には、9枚のメダルが払い出される。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ1、転落リプレイ2、制御用リプレイ1、制御用リプレイ2が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
通常リプレイは、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプレイを構成する図柄(「バナナ」)は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイは、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。昇格リプレイを構成する図柄(「バナナ」、「メロン」)は、左リール2L、右リール2R各々において7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、RT1において昇格リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、昇格リプレイは、準備モードにおける内部抽選においては当選しないように設定されており、RT1における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、準備モードにおいては昇格リプレイに入賞しない。また、通常遊技状態において昇格リプレイに入賞してもRT2に制御されない。その結果、準備モードや通常遊技状態からRT2に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT2に制御されるように構成されている。
なお、RT1以外の遊技状態(たとえば、準備モード)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)で昇格リプレイについて抽選して当選し得るようにし、RT1以外の遊技状態からもRT2に制御されるように構成してもよい。
転落リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−黒ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。転落リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−白ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。転落リプレイ1および転落リプレイ2各々を構成する図柄のうち、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているが、右リール2Rの図柄(「黒ブドウ」「白ブドウ」)は、7コマ以内に配置されていない。
しかしながら、後述するように、転落リプレイ1と転落リプレイ2とは、同時に当選するため、ストップスイッチ8Rの操作タイミングに関わらず、転落リプレイ1および転落リプレイ2のうちいずれかの右リール2Rを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、転落リプレイ1および転落リプレイ2は、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、RT1において転落リプレイに入賞した後は、通常遊技状態に制御される。なお、通常遊技状態は、後述するRT1やRT2とリプレイ当選確率が異なることからRT3ともいう。後述するように、転落リプレイは、準備モードやRT2における内部抽選においては当選しないように設定されており、RT1における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、準備モードにおいて転落リプレイに入賞しないため、準備モードやRT2から通常遊技状態に制御されないように構成されており、RT1からのみ転落リプレイ入賞により通常遊技状態に制御されるように構成されている。
なお、RT1以外の遊技状態(たとえば、準備モード、RT2)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)で転落リプレイについて抽選して当選し得るようにし、RT1以外の遊技状態からも通常遊技状態に制御されるように構成してもよい。より具体的には、RT2であるときにも、所定確率で転落リプレイについて抽選して当選し得るようにし、RT2からも通常遊技状態に制御されるように構成してもよい。
本実施の形態においては、図6で示すように、RT1において転落リプレイ入賞して通常遊技状態に制御された後、当該通常遊技状態において32ゲーム消化することにより、再びRT1に制御される。
制御用リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−白7−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。制御用リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−ブランク2−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。制御用リプレイ1および制御用リプレイ2各々を構成する図柄のうち、リール2L、2Rの図柄(「バナナ」)は、各リールにおいて7コマ以内に配置されているが、中リール2Cの図柄(「白7」「ブランク2」)は、5コマ以内に配置されていない。このため、内部抽選において制御用リプレイに当選していても、ストップスイッチ8Cを適正なタイミングで操作しなければ、制御用リプレイに入賞しない。しかし、後述するように、制御用リプレイ1と制御用リプレイ2とは、昇格リプレイや転落リプレイと同時に当選するため、ストップスイッチ8Cの操作タイミングに関わらず、昇格リプレイや転落リプレイを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、制御用リプレイ1および制御用リプレイ2は、原則として、当選しても入賞させることができないが、同時に当選するリプレイのいずれかを入賞させることができる役といえる。
次に、図5(b)を参照して、特殊出目について説明する。特殊出目は、「バナナーメロンー黒ブドウ」など、図5(b)に示す16種類の図柄組合せを含む。本実施の形態において特殊出目を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させるリール制御は、いずれの遊技状態においても、ブドウ1〜8のいずれかに当選しているときであって当該当選しているブドウを取りこぼし、かつ当該ブドウと同時にバナナブドウが当選していたときには当該バナナブドウを取りこぼしたときに行なわれる。その結果、ブドウ1〜8のいずれかに当選しているときであって、当該当選しているブドウを構成する図柄を入賞ラインL1〜L4のいずれにも停止させることができない場合で、かつバナナブドウに同時当選している場合で当該当選しているバナナブドウを構成する図柄を入賞ラインL1〜L4のいずれにも停止させることができない場合には、特殊出目を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させることができる。
図6に示すように、準備モードあるいはRT2において特殊出目が停止した後は、RT1に制御される。RT1は、ボーナスに当選するか、昇格リプレイに入賞するか、転落リプレイに入賞するまで継続して制御される。なお、準備モードあるいはRT2以外の遊技状態において特殊出目が停止されたとしても、RT1に制御されない。また、RT1において特殊出目が停止されたとしても、当該RT1への制御が維持される。
次に、図7を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、遊技状態がいずれであるかによって抽選対象役の組合せが異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図7においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図7においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。また、図7の○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行なわれる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「2775」が設定されている抽選対象役(図7の通常遊技状態などにおける左押しブドウ1)の当選確率は、2775/65536となる。
遊技状態が通常遊技状態であるときには、BB1、BB2、BB3、BB4、BB5、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
なお、小役群の各役とは、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、および1枚役1の各々をいう。また、転落リプレイは、転落リプレイ1、および転落リプレイ2の各々をいう。よって、たとえば、BB1+小役群の各役とは、BB1+通常リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+転落リプレイ1、BB1+転落リプレイ2、BB1+メロン、BB1+イチゴ1、BB1+イチゴ1+イチゴ2、BB1+イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、およびBB1+1枚役1各々の組合せが読み出されて内部抽選が行なわれることを示す。
また、左押しブドウ1とは、ブドウ+バナナブドウ2+バナナブドウ9をいう。左押しブドウ2とは、ブドウ+バナナブドウ5+バナナブドウ12をいう。中押しブドウ1とは、ブドウ+バナナブドウ4+バナナブドウ8をいう。中押しブドウ2とは、ブドウ+バナナブドウ7+バナナブドウ11をいう。右押しブドウ1とは、ブドウ+バナナブドウ1+バナナブドウ3をいう。右押しブドウ2とは、ブドウ+バナナブドウ10+バナナブドウ6をいう。左、中、右押しブドウ1および2におけるブドウは、ブドウ1+ブドウ2+ブドウ3+…+ブドウ8をいう。よって、たとえば、左押しブドウ1とは、ブドウ1〜8、バナナブドウ2、およびバナナブドウ9が読み出されて内部抽選が行なわれることを示す。
遊技状態が準備モードであるときには、BB1、BB2、BB3、BB4、BB5、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2、通常リプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT1であるときには、BB1、BB2、BB3、BB4、BB5、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2、通常リプレイ、左押しリプ、中押しリプ、右押しリプが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
なお、左押しリプとは、通常リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイをいう。中押しリプとは、通常リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイ+制御用リプレイ1をいう。右押しリプとは、通常リプレイ+昇格リプレイ+転落リプレイ+制御用リプレイ2をいう。左、中、右押しリプにおける転落リプレイは、転落リプレイ1+転落リプレイ2をいう。よって、たとえば、左押しリプとは、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ1、および転落リプレイ2が読み出されて内部抽選が行なわれることを示す。
遊技状態がRT2であるときには、BB1、BB2、BB3、BB4、BB5、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2、通常リプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が内部中RTであるときには、BB1+小役群の各役、BB2+小役群の各役、BB3+小役群の各役、BB4+小役群の各役、BB5+小役群の各役、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1、ブドウ、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、右押しブドウ2、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ、左押しリプ、中押しリプ、右押しリプが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。なお、内部中RTにおいては、BBが小役群と同時に読み出されて当選したとしても、当該内部中RTへの制御の契機となったBBの当選フラグが維持される。
遊技状態がRB1であるときには、メロン、イチゴ1、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1、1枚役2、全小役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。全小役とは、ブドウ1〜8+バナナブドウ1〜12+メロン+イチゴ1+イチゴ2+1枚役1をいう。また、遊技状態がRB2であるときには、全小役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として読み出される。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、ボーナスと小役群の各役とが同時に当選し得るが、当該小役群のうちでボーナスと同時当選する確率は、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1が最も高く、次にイチゴ1+イチゴ2、イチゴ1、メロン…の順となるように判定値数が設定されている。
次に、図7の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役当選確率を比較する。通常遊技状態であるときには、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「7435」が、昇格リプレイが読み出されるときの判定値数として「500」が、転落リプレイ(転落リプレイ1+転落リプレイ2)が読み出されるときの判定値数として「1000」が、設定されている。このため、本実施の形態においては、通常遊技状態において昇格リプレイや転落リプレイに当選し、入賞し得る。しかし、図6で示したように、通常遊技状態は、ボーナス当選あるいは所定回数ゲーム消化によって終了するため、昇格リプレイや転落リプレイに入賞したことによってはRTに制御されず当該通常遊技状態が維持される。
準備モードであるときには、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「8935」が、設定されている。本実施の形態における準備モードにおける通常リプレイの判定値数として、通常遊技状態であるときの通常リプレイ、昇格リプレイ、および転落リプレイの合計判定値数が設定されている。よって、準備モードにおいては、通常遊技状態と、リプレイ当選確率が同じになるように設定されている。
なお、本実施の形態における準備モードでは、昇格リプレイや転落リプレイが抽選対象役として読み出されず当選しない例について説明したが、これに限らず、昇格リプレイや転落リプレイが抽選対象役として読み出されて、所定確率で当選し、入賞し得るように構成してもよい。このように構成した場合、たとえば、準備モードにおいて、昇格リプレイに入賞したときにはRT2に制御するようにしてもよく、転落リプレイに入賞したときには通常遊技状態に制御するようにしてもよい。
RT1であるときには、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「2768」が、左押しリプが読み出されるときの判定値数として「10000」が、中押しリプが読み出されるときの判定値数として「10000」が、右押しリプが読み出されるときの判定値数として「10000」が、設定されている。
本実施の形態におけるRT1におけるリプレイの合計判定値数として、「32768」が設定されており、RT1における昇格リプレイの合計判定値数として「30000」が設定されており、RT1における転落リプレイの合計判定値数として「30000」が設定されている。
RT2であるときには、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「47000」が設定されている。
以上より、RT1、RT2、RT3ともいう通常遊技状態、およびRT4ともいう準備モード各々における、いずれかのリプレイに当選する確率は、上記割り当てられた判定値数の合計から、以下のようになる。
通常遊技状態であるときのリプレイ当選確率・・・ 8935/65536
準備モードであるときのリプレイ当選確率・・・・ 8935/65536
RT1であるときのリプレイ当選確率・・・・・・32768/65536
RT2であるときのリプレイ当選確率・・・・・・47000/65536
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、RT1およびRT2であるときに高くなり、通常遊技状態および準備モードであるときに低くなるように設定されている。このため、RT1およびRT2は、通常遊技状態あるいは準備モードであるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。また、RT1よりもRT2であるときの方が、いずれかのリプレイに当選する確率が高くなるように設定されている。
次に、RT1において、通常遊技状態へ移行させる転落リプレイの当選確率に着目する。転落リプレイに当選する確率は、上記割り当てられた判定値数の合計から、以下のようになる。
RT1であるときの転落リプレイ当選確率・・・・・・30000/65536
RT2であるときの転落リプレイ当選確率・・・・・・ 0/65536
これらより、本実施の形態においては、転落リプレイに当選する確率が、RT1であるときよりも、RT2であるときの方が低くなるように設定されている。すなわち、RT1であるときよりも、RT2であるときの方が、RTが維持される確率が高まり、通常遊技状態に転落しない。また、前述したように、RT1よりもRT2であるときの方が、いずれかのリプレイに当選する確率が高くなるように設定されている。このため、RT1であるときよりもRT2であるときの方が、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ1、メロン、ブドウ1など)に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。
たとえば、特別役と払出枚数が賭数3より多いブドウとが当選しているときには、特別役入賞前にブドウ入賞により6枚純増するリール制御が優先的に行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
なお、リール制御において特別役よりも小役を優先的に入賞ライン上に揃えるリール制御が行なわれる例について説明したが、すべての小役について特別役よりも優先的に揃えるものに限らず、たとえば小役のうち賭数以上のメダルが払い出される小役(賭数が3の場合、3以上メダルが払い出される小役、たとえば入賞によりメダルを9枚払い出すブドウなど、以下、通常小役ともいう)のみについて優先的に揃えるリール制御を行ない、賭数よりも少ないメダルが払い出される小役(賭数が3の場合、3未満のメダルが払い出される小役、たとえばイチゴ1など、以下、特定小役ともいう)については、特別役を優先的に入賞ライン上に揃えるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、入賞させたとしても賭数よりも少ない払出しか得られず遊技者にとって不利益となる小役についてまで優先的に揃えるリール制御が行なわれることを防止することができる。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合(BB1+通常リプレイなど)には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、左押しリプなど)には、図8(a)に示すように、同時当選した再遊技役の種類および最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール、中リール、右リールのいずれであるか、に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図8(a)は、転落リプレイと他のリプレイとが重複当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、左押しリプが当選し、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、昇格リプレイを構成する図柄は、左リール2Lおよび右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、左押しリプに当選している場合で左リール2Lを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
また、左押しリプが当選し、中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイ1または転落リプレイ2の組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、転落リプレイ1および転落リプレイ2各々単独では、右リール2Rの図柄(「黒ブドウ」「白ブドウ」)が7コマ以内に配置されていないために、ストップスイッチ8Rの操作タイミングによって取りこぼす。しかし、転落リプレイ1と転落リプレイ2とが同時に当選するため、ストップスイッチ8Rの操作タイミングに関わらず、右リール2Rの図柄(「黒ブドウ」「白ブドウ」)を入賞ライン上に停止させることができ、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
また、左押しリプが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、通常リプレイを構成する図柄は、左リール2Lおよび右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、左押しリプに当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
このように、左押しリプに当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させたときに昇格リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれ、中リール2Cを第1停止させたときに転落リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれ、右リール2Rを第1停止させたときに通常リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれる。
また、中押しリプに当選したときも同様に、左リール2Lを第1停止させたときに通常リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれ、中リール2Cを第1停止させたときに昇格リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれ、右リール2Rを第1停止させたときに転落リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれる。
また、右押しリプに当選したときも同様に、左リール2Lを第1停止させたときに転落リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれ、中リール2Cを第1停止させたときに通常リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれ、右リール2Rを第1停止させたときに昇格リプレイを入賞させるようにリール制御が行なわれる。
このように本実施の形態では、左押しリプが当選したか、中押しリプが当選したか、右押しリプが当選したかによって、転落リプレイ入賞を回避して昇格リプレイ入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、たとえばRT1からRT2に昇格させるための操作手順(昇格手順)を異ならせることができる。また、左押しリプが当選したか、中押しリプが当選したか、右押しリプが当選したかによって、通常リプレイ入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、たとえばRT1を維持させるための操作手順を異ならせることができる。
また、上記のようにリール制御が行なわれる場合において、転落リプレイ当選時に転落リプレイに入賞する確率は、1/3となる。また、前述したように、RT1あるいはRT2における転落リプレイに当選する確率は、RT1であるときに30000/65536となり、RT2であるときに0/65536となる。これらより、RT1あるいはRT2において、演出状態が後述するATモードでないときに転落リプレイに入賞して通常遊技状態に転落する確率は、以下のようになる。
RT1であるときの転落確率・・30000/65536×(1/3)≒ 1/6.5
RT2であるときの転落確率・・ 0/65536×(1/3)≒0
これらより、本実施の形態においては、演出状態が後述するATモードでないときに、RT1では約4ゲームに1回、転落リプレイに入賞することになる。
また、RT1において、演出状態が後述するATモードでないときに昇格リプレイに入賞してRT2に昇格する確率は、30000/65536×(1/3)≒ 1/6.5となり、ATモードでないRT1では約7ゲームに1回、昇格リプレイに入賞することになる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合(イチゴ1+イチゴ2、ブドウ1〜8すべてなど)には、払出枚数が多い小役が払出枚数の少ない小役よりも優先的に入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれる。
複数種類の小役が同時に当選している場合として、ブドウ(ブドウ1〜8)、左押しブドウ1、左押しブドウ2、中押しブドウ1、中押しブドウ2、右押しブドウ1、および右押しブドウ2のいずれかに当選している場合には、図8(b)に示すように、同時当選したブドウおよびバナナブドウの種類および最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール、中リール、右リールのいずれであるか、に応じて、ブドウを入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図8(b)は、ブドウに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、バナナブドウが同時に当選することなくブドウに当選している場合には、第1停止させたリールの種類、およびストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、ブドウ1〜8のいずれかが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。図3に示すように、ブドウ1〜8各々を構成する図柄は、左リール2Lおよび右リール2Rにおいて7コマ以内の間隔で配置され、中リール2Cにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L4が設定されているため、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、ブドウ1〜8のいずれかが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
また、左押しブドウ1が当選し、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したブドウのうちブドウ1〜8のいずれかを入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
一方、左押しブドウ1が当選し、中リール2Cまたは右リール2Rを第1停止させた場合には、当選したバナナブドウ2またはバナナブドウ9のうちいずれかを入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、バナナブドウ2を構成する図柄は、左リール2Lおよび中リール2C各々の図柄(「黒ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。また、バナナブドウ9を構成する図柄は、左リール2Lおよび右リール2R各々の図柄(「黒ブドウ」、「白ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L〜8R各々が、当選したバナナブドウ2またはバナナブドウ9のうちいずれかに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応するバナナブドウ2または9に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、図5(b)で示した特殊出目のいずれかが導出され得る。
また、左押しブドウ2が当選し、左リール2Lを第1停止させた場合には、当選したブドウのうちブドウ1〜8のいずれかを入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
一方、左押しブドウ2が当選し、中リール2Cまたは右リール2Rを第1停止させた場合には、当選したバナナブドウ5またはバナナブドウ12のうちいずれかを入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、バナナブドウ5を構成する図柄は、左リール2Lおよび中リール2C各々の図柄(「白ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。また、バナナブドウ12を構成する図柄は、左リール2Lおよび右リール2R各々の図柄(「白ブドウ」、「黒ブドウ」)が7コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L〜8R各々が、当選したバナナブドウ5またはバナナブドウ12のうちいずれかに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応するバナナブドウ5または12に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、図5(b)で示した特殊出目のいずれかが導出され得る。
このように、左押しブドウ1あるいは左押しブドウ2に当選したときにおいては、左リール2Lを第1停止させたときに確実にブドウ1〜8のいずれかを入賞させるようにリール制御が行なわれ、左リール2L以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているバナナブドウを入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、特殊出目を導出させるようにリール制御が行なわれる。
また、中押しブドウ1あるいは中押しブドウ2に当選したときにおいては、中リール2Cを第1停止させたときに確実にブドウ1〜8のいずれかを入賞させるようにリール制御が行なわれ、中リール2C以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているバナナブドウを入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、特殊出目を導出させるようにリール制御が行なわれる。
また、右押しブドウ1あるいは右押しブドウ2に当選したときにおいては、右リール2Rを第1停止させたときに確実にブドウ1〜8のいずれかを入賞させるようにリール制御が行なわれ、右リール2R以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているバナナブドウを入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、特殊出目を導出させるようにリール制御が行なわれる。
このように本実施の形態では、左押しブドウ1あるいは2が当選したか、中押しブドウ1あるいは2が当選したか、右押しブドウ1あるいは2が当選したかによって、ブドウ1〜8を確実に入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、入賞させるための操作手順(入賞用操作手順)であり、かつ特殊出目の導出を回避するための操作手順を異ならせることができる。
次に、イチゴ1に当選している場合のリール制御について説明する。イチゴ1は、図7で示したように、単独で当選する場合、イチゴ2と同時当選する場合、イチゴ2+1枚役1と同時当選する場合が生じ、各々、図8(c)に示すようにリール制御が行なわれる。
まず、イチゴ1に単独で当選しているときには、イチゴ1を構成する図柄である「イチゴーバナナーバナナ」を入賞ラインのいずれかに優先的に引き込むリール制御が行なわれる。図3に示すように、イチゴ1を構成する図柄のうち、中リール2Cおよび右リール2R各々の図柄である「バナナ」は、5コマあるいは7コマ以内の間隔で配置されているが、左リール2Lの図柄である「イチゴ」は、7コマ以内の間隔で配置されていないため、ストップスイッチ8Lの停止操作タイミングに応じて入賞するようにリール制御が行なわれる。
次に、イチゴ1+イチゴ2に当選しているときには、左リール2Lの「イチゴ」と、中リール2Cの「イチゴ」と、を入賞ラインのいずれかに優先的に引き込むリール制御が行なわれる。なお、中リール2Cの「イチゴ」を入賞ライン上に引き込むことができない場合、すなわちイチゴ2を取りこぼす場合には、イチゴ1を入賞させるリール制御が行なわれる。これにより、引き込み可能な限り、左リール2Lと中リール2Cとで「イチゴ」を入賞ライン上に揃えて停止させることができる。なお、右リール2Rについては、「バナナ」を入賞ライン上に引き込むリール制御が行なわれ、「イチゴ」については少なくとも入賞ラインに引き込まないようにリール制御が行なわれる。すなわち、イチゴ1+イチゴ2に当選しているときには、「イチゴ」が、左リール2Lおよび中リール2Cに揃って停止され得るが、さらに右リール2Rにまで揃って停止されないようにリール制御が行なわれる。
イチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選しているときには、左リール2Lの「イチゴ」と、中リール2Cの「イチゴ」と、右リール2Rの「イチゴ」とを入賞ラインのいずれかに優先的に引き込むリール制御が行なわれる。これにより、引き込み可能な限り、左リール2L、中リール2C、右リール2Rとで「イチゴ」を入賞ライン上に揃えて停止させることができる。すなわち、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選しているときには、「イチゴ」が、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において揃って停止され得るようにリール制御が行なわれる。なお、中リール2Cの「イチゴ」を入賞ライン上に引き込むことができない場合、すなわちイチゴ2を取りこぼす場合には、イチゴ1を入賞させるリール制御が行なわれる。さらに、イチゴ1を入賞させることができない場合には、引き込み可能な限り1枚役1を構成する図柄を引き込むリール制御が行なわれる。
前述したように、イチゴ1やイチゴ2は、ボーナスと同時当選する確率が小役群の中で高く、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1が最も高く、次にイチゴ1+イチゴ2、イチゴ1の順となるように判定値数が設定されている。また、イチゴ1やイチゴ2に当選しているときには、図8(c)で示したリール制御が行なわれる。このため、「イチゴ」の図柄が入賞ライン上に多く出現する程、ボーナス当選していることに対する期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選処理を行なう。抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。また、抽選処理では、BB1〜BB5のいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5(a)で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB5のうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、入賞判定処理において、RT1であるときに転落リプレイに入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、後述するようにRTフラグの値にRT3(通常遊技状態)の値を設定など)が行なわれる。また、RT1中であるときに昇格リプレイに入賞したと判断されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、後述するようにRTフラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。また、準備モードあるいはRT2中であるときにいずれの入賞も発生しておらずかつ特殊出目が入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止していると判断されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、後述するようにRTフラグの値にRT1の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理、通常遊技状態中において32ゲーム消化することにより通常遊技状態終了条件が成立したか否かを判定するための通常遊技状態終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、準備モードに制御するための処理(たとえば、後述するように遊技状態フラグの値に一般遊技状態の値を設定するとともに、RTフラグの値にRT4(準備モード)の値を設定するなど)が行なわれる。また、通常遊技状態終了判定処理において、通常遊技状態終了条件が成立したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、後述するようにRTフラグの値にRT1の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(遊技状態フラグ、RTフラグ、およびRTの残りゲーム数から特定される状態)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、準備モード、RT1、RT2、通常遊技状態、内部中RT、ボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
ここで、遊技状態フラグおよびRTフラグについて説明する。メイン制御部41のRAM41cには、遊技状態(一般遊技状態、内部中RT、ボーナス)を特定可能な遊技状態フラグが格納される領域と、一般遊技状態であるRTの種類を特定可能なRTフラグが格納される領域と、が割り当てられている。一般遊技状態であるRTとしては、RT1、RT2、通常遊技状態、および準備モードを含む。遊技状態フラグは、4ビットのデータであり、0000が一般遊技状態を示し、0001が内部中RTを示し、1100がBBを示す。RTフラグは、4ビットのデータであり、0000がRT1を示し、0001がRT2を示し、0010がRT3(通常遊技状態)を示し、0011がRT4(準備モード)を示す。また、RAM41cには、RTフラグの格納領域とともにRT残りゲーム数を格納可能な領域が1バイト分割り当てられており、RTが終了するまでの残りゲーム数が格納される。なお、ゲーム数の消化で終了しないRT1、2、4の場合には、RT残りゲーム数として0が設定される。また、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0000の場合は、一般遊技状態かつRT1であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0001の場合は、一般遊技状態かつRT2であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0010の場合は、一般遊技状態かつRT3(通常遊技状態)であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0011の場合は、一般遊技状態かつRT4(準備モード)であることを示し、遊技状態フラグの値が0001、RTフラグの値が0000の場合は、内部中RTであることを示し、遊技状態フラグの値が1100、RTフラグの値が0000の場合は、BBであることを示す。
前述したように一般遊技状態におけるRT3(通常遊技状態)は、RT1において転落リプレイが入賞したときに移行する。この際、図9に示すように、遊技状態フラグの値は、一般遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT3を示す0010に更新され、RT残りゲーム数として32が設定される。そして、一般遊技状態におけるRT3は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施例では32G)消化してRT残りゲーム数が0となることでRT1に移行するか、特別役が当選して内部中RTに移行することで終了する。
内部中RTは、一般遊技状態において特別役が当選したときに移行する。この際、図10に示すように、遊技状態フラグの値は、内部中RTを示す0001に更新され、RTフラグの値が、RT1を示す0000に更新され、RT残りゲーム数としてゲーム数も0に更新される。そして、内部中RTは、内部中RTに移行してからのゲーム数に関わらず、内部中RTに移行する契機となった特別役が入賞してBBに移行することで終了する。
BBは、内部中RTにおいて特別役が入賞したときに移行する。この際、図10に示すように、遊技状態フラグの値は、BBを示す1100に更新され、RTフラグの値は、RT1を示す0000から変わらず、RT残りゲーム数も0から変わらない。そして、BBは、BBに移行してからのゲーム数に関わらず、BBに払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
また、遊技状態フラグは、RAM41cの領域のうち設定変更時に初期化される一般ワークに割り当てられる一方で、RTフラグ及びRT残りゲーム数は、RAM41cの領域のうち設定変更時に初期化されない重要ワークに割り当てられている。
このため、一般遊技状態(RT1、RT2、RT3(通常遊技状態)、RT4(準備モード)において設定変更された場合には、図11に示すように、遊技状態フラグは初期化されて一般遊技状態を示す0000に更新されるが、RTフラグの値やRT残りゲーム数の値は、設定変更前のまま維持されるので、一般遊技状態において設定変更された場合には、設定変更前のRTの種類及び残りRTゲーム数が設定変更後も引き継がれることとなる。
また、遊技状態が一般遊技状態から内部中RTに移行した場合には、RTフラグの値がRT1を示す0000に更新され、その後、移行したBBが終了するまで、RTフラグの値がRT1を示す0000のまま維持されるようになっている。
このため、内部中RTにおいて設定変更された場合には、図12に示すように、遊技状態フラグは初期化されて一般遊技状態を示す0000に更新され、RTフラグの値は維持されるものの、必ずRT1を示す0000が設定されているので、内部中RTにおいて設定変更された場合には、必ず一般遊技状態のRT1の状態となる。
また、BBにおいて設定変更された場合も同様で、図13に示すように、遊技状態フラグは初期化されて一般遊技状態を示す0000に更新され、RTフラグの値は維持されるものの、必ずRT1を示す0000が設定されているので、BBにおいて設定変更された場合にも、必ず一般遊技状態のRT1の状態となる。
設定変更しても、その変更前の遊技状態を維持できるスロットマシンであっても、ボーナスなどの極端に有利な遊技状態などは、開店前には初期化するのが一般的である。このため、従来のスロットマシンでは、設定変更により遊技者にとって極端に有利な特定の遊技状態を終了させるものの、設定変更前が特定の遊技状態であるか否かを特定するために、特定の遊技状態を示すデータは維持し、設定変更後、特定の遊技状態を示すデータが設定されている場合には、特定の遊技状態を示すデータをその時点で初期化するとともに、遊技状態を改めて設定するようになっており、特定の遊技状態において設定変更した場合に、その変更後、遊技状態を初期化するために、変更後に初期化されるデータ、すなわち設定変更後は必要としないデータまで維持しておく必要があった。
これに対して本実施の形態におけるスロットマシンでは、設定変更がされた場合に、RTフラグ及びRT残りゲーム数については変更前のデータが維持される一方で、遊技状態フラグについては、設定変更前の値が初期化され、一般遊技状態を示す値に更新されるので、RTフラグにより特定される内部抽選の確率とその残りゲーム数のみ、設定変更後も引き継ぐことが可能となり、遊技状態フラグにより特定される内部抽選の確率については、設定変更により初期化することが可能となる。そして、遊技状態フラグとして特定の遊技状態を示す値(内部中RTまたはBBを示す値)が設定された場合には、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化され、遊技状態フラグとして特定の遊技状態を示す値が設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行なうようになっており、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更された場合には、設定変更後、遊技状態フラグも、RTフラグ及びRT残りゲーム数も初期化された状態とすることが可能となるため、RTフラグ及びRT残りゲーム数のみ設定変更後も変更前のものが維持されるものにおいて、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態で設定変更された場合には、従来のように設定変更後、その変更後は用いられることのないデータ、すなわち必要のなくなるデータを保持することなく、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態とすることができる。
また、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更された場合には、設定変更後、遊技状態フラグ、RTフラグに加え、RT残りゲーム数も初期化された状態とすることが可能となるため、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更した場合に、当該遊技状態フラグが設定されてからのゲーム数に関わらず、設定変更後は、同一の状態、すなわち遊技状態フラグ、RTフラグ、RT残りゲーム数の全てが初期化された状態となるので、設定変更の時期によって遊技者に対して不公平となることがないため、ゲームの公正さを担保することができる。
また、前述した内部抽選処理では、まず遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態以外の遊技状態を示す場合のみ、RTフラグを参照して抽選テーブルを選択するとともに、遊技状態フラグが特定の遊技状態を示す場合には、RTフラグを参照せずに特定の遊技状態に用いる抽選テーブル(図9の遊技状態に対応する判定値数など)を選択して抽選を行なうようになっている。このため、RTフラグを参照したうえで、遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態を示す遊技状態フラグであると判定された場合には、遊技状態フラグに対応する抽選テーブルが選択され、RTフラグを参照する処理が無駄になるが、本実施例のように、まず遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態以外の遊技状態を示す場合のみ、RTフラグを参照して抽選テーブルを選択することで、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている場合において抽選テーブルに影響しないRTフラグを参照する処理を省くことができる。
なお、内部抽選処理を行なうにあたり、まず遊技状態フラグを参照し、遊技状態フラグが特定の遊技状態以外の遊技状態を示す場合のみ、RTフラグを参照して抽選テーブルを選択するとともに、遊技状態フラグが特定の遊技状態を示す場合には、RTフラグを参照せずに特定の遊技状態に用いる抽選テーブルを選択して抽選を行なう構成、すなわち遊技状態フラグを優先して参照し、必要な場合のみRTフラグを参照する構成であるが、遊技状態フラグの値と、RTフラグの値と、の双方を用いて内部抽選に用いる抽選テーブルが特定される構成としてもよい。
また、本実施例では、特定の遊技状態として内部中RT、すなわち特別役が当選している状態を示す遊技状態フラグが設定された場合に、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化され、内部中RTを示す遊技状態フラグが設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行なうので、特別役が当選している状態では、設定変更するのみで、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態となるので、特別役の当選が持ち越されたまま遊技店が閉店した場合には、特別役が当選している状態を初期化し、かつRTフラグやRT残りゲーム数も初期化したい場合に、ただ設定変更するだけの作業で済むため、翌朝の開店までに遊技者を迎える準備として特別役の当選が持ち越された状態を終了させるための作業を効率的に行なうことができる。
また、本実施例では、特定の遊技状態としてBB、すなわち遊技者にとって有利なボーナス中を示す遊技状態フラグが設定された場合にも、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化された状態が維持され、BBを示す遊技状態フラグが設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行なうので、BBでは、設定変更するのみで、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態となるので、BB中に遊技店が閉店した場合には、BBを初期化し、かつRTフラグやRT残りゲーム数も初期化する場合に、ただ設定変更するだけの作業で済むため、翌朝の開店までに遊技者を迎える準備としてBBを終了させるための作業を効率的に行なうことができる。
また、本実施例では、BB終了時、すなわち特定の遊技状態の終了時に、RTフラグを初期化時のRTフラグ、すなわちRT1を示すRTフラグとは異なるRT4(準備モード)を示すRTフラグが設定されるようになっており、特定の遊技状態において設定変更するか、特定の遊技状態の終了後に、設定変更するか、に応じて異なるRTフラグの状態を設定することが可能となる。すなわち特定の遊技状態において閉店した場合には、特定の遊技状態のまま設定変更するか、特定の遊技状態を終了させてから設定変更するか、を遊技店側で選択することにより、開店時においてRTの状態をRT1とするか、RT4とするか、選択することが可能となる。
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
本実施の形態におけるスロットマシンでは、RT中において特定の当選状況となったときに、サブ制御部91により、当該当選状況に対応する情報を報知するナビ演出を実行するためのナビ演出実行処理が行なわれる。ナビ演出実行処理が行なわれることにより、RT中における演出状態に応じて、たとえば、転落リプレイと他のリプレイとが同時に当選しているとき(左押しリプ当選時など)や、ブドウ1〜8とバナナブドウとが同時に当選しているとき(左押しブドウ当選時など)など、特定の当選状況となったときに、当該当選状況の種類に対応するナビ演出が実行される。
本実施の形態におけるナビ演出としては、遊技者にとって有利となる図柄組合せ(たとえば、昇格リプレイ・通常リプレイ、ブドウ1〜8)を導出させるための有利操作手順を特定可能に報知する完全ナビ演出、遊技者が有利操作手順で操作する可能性を高めるために有利操作手順以外の操作手順を特定可能に報知して操作手順を絞り込ませる一部ナビ演出が設けられている。
より具体的に、たとえば左押しリプに当選したときには、左リールを第1停止させることにより有利となる図柄組合せとして昇格リプレイを入賞させることができるため、完全ナビ演出として「第1に左!」といったメッセージが、一部ナビ演出として「右ではないぞ!」あるいは「中ではないぞ!」といった操作手順の選択肢を2択に絞り込むメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、中押しブドウ1に当選したときには、中リールを第1停止させることにより有利となる図柄組合せとしてブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させることができるため、完全ナビ演出として「第1に中!」といったメッセージが、一部ナビ演出として「左ではないぞ!」あるいは「右ではないぞ!」といったようい操作手順の選択肢を2択に絞り込むメッセージが、液晶表示器51に表示される。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
また、RT中における演出状態としては、アシストタイムモード(ATモード)、チャンスゾーンモード(CZモード)、デンジャラスモード(DZモード)、およびノーマルモードが設けられている。所定の抽選条件が成立したときに、サブ制御部91により実行される演出状態抽選により、RT中における演出状態は決定される。また、サブ制御部91により実行される演出状態制御処理により、RT1に制御されるときに、決定されている演出状態に制御される。以下、演出状態について、図14(a)を参照して説明する。図14(a)は、サブ制御部91により制御されるRT中の演出状態の遷移を説明するための図である。
[ATモードについて]
ATモードは、特定の当選状況となったときに必ず完全ナビ演出を実行する演出状態をいう。ATモードは、図14(a)に示すように、所定期間として50ゲームに亘り制御される。ATモードは、ナビストック数を上限として、付与されているナビストック数を1消費する毎に繰り返し制御可能となる。ナビストックは、後述するように、演出状態抽選でATモードに当選したときにランダムに決定されて付与される。
ATモードにおいて所定期間経過したときで、ナビストック数が1以上であるときに、当該ATモードに引き続きATモードに制御するか否か、すなわち継続させるか否かを抽選する継続抽選がサブ制御部91により行なわれる。
継続抽選の結果にしたがって、継続させると決定されたときには、図14(a)に示すように、ナビストック数を1消費して、ATモードに継続して制御させる。なお、ATモードへの制御を開始するタイミングは、次のゲームが開始されるときであってもよく、あるいは一旦演出状態をDZモードに制御させた後、転落リプレイに当選したゲームが開始されるときであってもよい。
一方、継続させないと決定されたときには、図14(a)に示すように、演出状態がDZモードに制御される。なお、継続抽選において継続させないと決定されたときには、ATモードへの制御を再開する再開タイミングが決定され、当該再開タイミングに到達したときにATモードに制御される。再開タイミングは、たとえば、通常遊技状態に一旦制御された後再びRT1に制御されるタイミング、2回通常遊技状態に制御された後再びRT1に制御されるタイミング、ボーナス当選して終了したタイミングなど、複数タイミングのうちいずれかあるいは抽選で決定されたタイミングであってもよい。
ATモードにおいて所定期間経過したときで、ナビストック数が0であるときには、演出状態をDZモードに制御される。このため、ATモードからDZモードに制御されたときに、ナビストックが残存しているか否かを特定不能にすることにより、ナビストックが残存しており再びATモードに制御されることに対する期待感を持続させることができる。
[CZモード、DZモード、ノーマルモードについて]
CZモードは、特定の当選状況となったときに、所定の実行割合にしたがってナビ演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定されたときに一部ナビ演出を実行し、実行しないと決定されたときに特定の当選状況のうちのいずれかとなっている旨のみを報知する演出状態をいう。実行割合は、後述するように、演出状態抽選でCZモードに決定されたときに複数種類から決定される。
DZモードは、特定の当選状況となったときに、特定の当選状況のいずれかとなっている旨のみを報知する演出状態をいう。ノーマルモードは、特定の当選状況となったときにおいて当該当選状況に起因して何らの報知も行なわない演出状態をいう。
RTに制御されるときであって、ノーマルモード、DZモード、およびCZモードのいずれかの演出状態に制御されているときであっても、図14(a)に示すように、転落リプレイ入賞させることなく所定回数として10ゲーム消化したときに、サブ制御部91により実行される演出状態制御処理により、ATモードに制御される。なお、ATモードに制御するタイミングは、次のゲームが開始されるときであってもよく、あるいは転落リプレイに当選したゲームが開始されるときであってもよい。
ここで、演出状態の有利度合いについて検討する。RT中において、ノーマルモード、DZモード、およびCZモードのいずれかに演出状態が制御されているときには、一部ナビ演出が実行されるかナビ演出が実行されない。このため、転落リプレイ入賞を意図的に回避することができない。一方、RT中に、ATモードに演出状態が制御されているときには、完全ナビ演出が必ず実行される。このため、転落リプレイ入賞を意図的に回避することができる。よって、ATモードは、ノーマルモード、DZモード、およびCZモードよりも遊技者にとって有利度合いが高い演出状態であるといえる。
また、ノーマルモード、DZモード、およびCZモードのうち、CZモードに決定されているときには、決定された実行割合にしたがって一部ナビ演出が実行される。このため、ノーマルモードあるいはDZモードであるときと比較し、転落リプレイ入賞を回避するための操作手順が2択に絞り込まれるため、その分転落リプレイ入賞を回避する可能性が高まる。その結果、CZモードは、ノーマルモードやDZモードよりも遊技者にとって有利度合いが高い演出状態であるといえる。
また、CZモードであっても、一部ナビ演出の実行割合が高い程、転落リプレイ入賞を回避する可能性が高まる。その結果、同じCZモードであっても、実行割合が高い方が、遊技者にとって有利度合いが高い演出状態であるといえる。
また、RT1に制御されるときに、ノーマルモード、DZモード、およびCZモードのいずれかに決定されているときであって、所定回数ゲーム消化するまでの間に、昇格リプレイ入賞したときには、RT1と比較して転落リプレイの当選確率が低いRT2に制御される。
このように、本実施の形態においては、演出状態がノーマルモード、DZモード、およびCZモードのいずれかに制御されており、完全ナビ演出が実行されないときであっても、演出状態がCZモードであるか否か、CZモードにおける実行割合、および転落リプレイが入賞しないRT2に制御されているか否かに応じて、所定回数ゲーム消化する間に転落リプレイ入賞する度合いを変化させることができる。
前述したように、ATモード以外のモード(ノーマルモード、DZモード)であるときのRT1の転落確率(RT1転落確率:約1/6.5)から、RT1であるときに転落リプレイ入賞させることなく10ゲーム消化できる確率は、(1ー1/6.5)10≒18.8%となる。これにより、ATモード以外のモードであるときにおいて、RT2であるか否かによって所定回数ゲーム消化してATモードに制御される可能性を大きく異ならせることができ、メリハリを付けることができる。
なお、RT1およびRT2における転落リプレイの当選確率は、図7で示した確率に限らず、RT2であるか否かによって所定回数ゲーム消化してATモードに制御される可能性を異ならせることができる確率に設定されているものであればよく、RT2において転落リプレイを所定確率で当選させるようにしてもよい。
たとえば、所定回数ゲーム消化してATモードに制御される可能性が、RT2であるときの方がRT1であるときよりも、たとえば2倍以上高くなるように、RT1およびRT2における転落リプレイの当選確率が設定されているものであってもよい。ATモード以外のモードであるときにおいて、RT2であるか否かによって所定回数ゲーム消化してATモードに制御される可能性が大きくする程、RT1とRT2とでより一層メリハリを大きく付けることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、転落リプレイの1ゲーム当りの当選確率が、RT1において50%以上となるように、RT2において50%未満となるように、各々転落リプレイの当選確率が設定されているものであってもよい。
また、転落リプレイの1ゲーム当りの入賞確率が、RT1において50%以上となるように設定されており、RT2において50%未満となるように設定されているものであってもよい。すなわち、転落リプレイの当選確率および転落リプレイ当選時においてリール制御により転落リプレイが入賞ライン上に引き込まれる引き込み率から算出される転落リプレイの入賞確率が、RT1において50%以上となるように、RT2において50%未満となるように、転落リプレイの当選確率および転落リプレイの引き込み率が設定されているものであってもよい。
また、所定回数ゲーム消化する間に転落リプレイ入賞して通常遊技状態に転落する転落確率が、RT1において50%以上となるように、RT2において50%未満となるように、所定回数のゲーム数と転落リプレイの入賞確率とが設定されているものであってもよい。
また、本実施の形態においては、RTにおいて所定回数ゲーム消化された後は、ATモードに制御され、転落リプレイを回避しつつ、RT2に制御されていないときには昇格リプレイ入賞させてRT2に制御される。このようなRT2でありかつATモードに制御されているときに所定期間が経過してATモードが終了してDZモードに制御されたときであっても、特殊出目が導出されるまで転落リプレイ当選確率が低いRT2が維持される。このため、所定回数ゲーム消化する間に転落リプレイ入賞せずに、再びATモードに制御されることに対する期待感を持続させることができる。
なお、本実施の形態においては、RTに制御されるときであって演出状態がノーマルモードに制御されているときであっても、図14(a)に示すように、転落リプレイ入賞させることなく所定回数として10ゲーム消化したときに、サブ制御部91により実行される演出状態制御処理により、ATモードに制御される例について説明した。しかし、これに限らず、RTに制御されるときであって演出状態がノーマルモードであるときには、転落リプレイ入賞させることなく所定回数として10ゲーム消化したときであっても、ATモードに制御されないように構成してもよい。この場合、演出状態として、ノーマルモードよりもDZモードの方が、所定回数として10ゲーム消化したときにATモードに制御される点で、遊技者にとって有利度合いが高い演出状態であるといえる。
演出状態抽選では、遊技の進行に応じて付与されるポイントの量に応じて、ポイントの量が多いほど遊技者にとって有利度合いが高い演出状態に高い割合で決定される。本実施の形態におけるスロットマシンにおいては、RT中において、演出状態抽選により決定された演出状態に制御し、当該演出状態に応じて前述したナビ演出が実行される。
ここで、演出状態抽選において参照されるポイントに関連して、サブ制御部91により実行される処理について説明する。ポイントに関連して、サブ制御部91により、確率状態を制御するための確率状態制御処理や、ポイントを付与・管理するとともに報知するためのポイント関連処理が行なわれる。
図14(b)は、サブ制御部91により制御される確率状態の遷移を説明するための図である。サブ制御部91により確率状態制御処理が実行されることにより、図14に示すように、ボーナス終了あるいは所定の高確率状態抽選で当選したことを条件として高確率状態に制御され、当該高確率状態において所定の低確率状態抽選で当選するかボーナス当選することを条件として低確率状態に制御される。所定の高確率状態抽選および所定の低確率状態抽選は、各々、たとえば、左押しブドウ1、2、中押しブドウ1、2、右押しブドウ1、2のうちいずれかに当選したときに実行されて、ブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させるための押し順(たとえば、左押しブドウ1の場合は左リール2Lを第1停止させる操作手順)で停止操作されることにより、高確率状態抽選で当選となり、ブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させるための押し順で停止操作されなかったことにより、低確率状態抽選で当選となる。
また、サブ制御部91により確率状態制御処理が実行されることにより、高確率状態であるときにBBに当選したときには低確率状態に制御され、BBが終了した後は低確率状態から高確率状態に制御される。BBが終了したことにより制御される高確率状態については、50ゲーム消化するか、ボーナス当選するか、低確率状態抽選で当選するまで継続して制御される。
本実施の形態においては、たとえば、キャラクタXを液晶表示器51に表示させるか否かの抽選処理が、確率状態の種類に応じた割合で行なわれる。たとえば、キャラクタXは、低確率状態であるときよりも高確率状態であるときの方が高い割合で、表示させると決定されるように抽選処理が行なわれる。
次に、ポイント関連処理について説明する。図15は、サブ制御部91により実行されるポイント関連処理を説明するためのフローチャートである。
まず、S1においては、所定のポイント付与条件が成立しているか否かが判定される。図16(a)は、ボーナス以外でかつ確率状態が高確率状態であるときに成立し得るポイント付与条件を説明するための図であり、図16(b)は、ボーナス中において成立し得るポイント付与条件を説明するための図である。
まず、図16(a)を参照して、ボーナス以外でかつ高確率状態であるときには、メロン、イチゴ1、およびイチゴ2の少なくともいずれかに当選することあるいはイチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選することを条件として成立する。より具体的には、ボーナス以外でかつ高確率状態である場合にメロン、イチゴ1、およびイチゴ2の少なくともいずれかに当選したときには、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いた所定の抽選で当選することを条件として、ポイント付与条件が成立する。当該所定の抽選で当選する確率は、たとえば、遊技状態が通常遊技状態であるときに25%に設定されており、遊技状態が通常遊技状態以外であるときに50%に設定されている。すなわち、高確率状態であるときにメロン、イチゴ1、およびイチゴ2の少なくともいずれかに当選したときであっても、遊技状態が通常遊技状態以外であるときの方が通常遊技状態であるときよりも高い割合でポイント付与条件が成立する。よって、ポイント付与条件が成立しやすい点において、通常遊技状態であるときよりも、通常遊技状態以外のたとえば準備モードやRTなどであるときの方が、遊技者にとって有利であるといえる。
なお、ボーナス以外でかつ高確率状態であるときにメロン、イチゴ1、およびイチゴ2の少なくともいずれかに当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、所定の報知抽選の結果に応じて報知され得る。
また、ボーナス以外で高確率状態である場合にイチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選したときには、必ずポイント付与条件が成立する。このため、ボーナス以外で高確率状態である場合にイチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように少なくとも所定数(たとえば1)のポイントが付与された旨、報知される。
次に、図16(b)を参照して、ボーナス中においては、いずれかの小役が単独で当選すること、あるいは1枚役2に当選することを条件として成立する。なお、図7で示したように、小役が単独で当選し得るボーナス、1枚役2に当選し得るボーナスは、RB1中のみとなる。
RB1中であるときにいずれかの小役が単独で当選したときには、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いた所定の抽選で当選することを条件として、ポイント付与条件が成立する。当該所定の抽選で当選する確率は、たとえば50%に設定されている。
なお、RB1中にいずれかの小役が単独で当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、所定の報知抽選の結果に応じて報知され得る。
また、RB1中であるときに1枚役2に当選したときには、必ずポイント付与条件が成立する。RB1中であるときに1枚役2に当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、少なくとも所定数(たとえば1)のポイントが付与された旨、報知される。
なお、当選により必ずポイント付与条件が成立する場合には、所定数のポイントが付与された旨を報知されるものに限らず、後述するS2において決定される付与ポイントを正確に報知するものであってもよい。
図15に戻り、S1において、図16に示した状態に応じたポイント付与条件が成立したと判定されなかったときには、そのままポイント関連処理を終了する。一方、S1においてポイント付与条件が成立していると判定されたときには、S2において、遊技者に付与し得る付与ポイントが設定される。
図17は、S2において付与ポイントを決定するためのテーブルを説明するための図である。ボーナス以外であるときにポイント付与条件が成立したときには、図17のボーナス以外の欄に示されるように、付与ポイントとして、50%の割合で1ポイントに決定され、20%の割合で2ポイントに決定され、20%の割合で3ポイントに決定され、10%の割合で5ポイントに決定される。
ボーナス中であるときにポイント付与条件が成立したときには、図17のボーナス中の欄に示されるように、付与ポイントとして、85%の割合で1ポイントに決定され、10%の割合で2ポイントに決定され、4%の割合で3ポイントに決定され、1%の割合で5ポイントに決定される。
このように、ポイント付与条件がボーナス中に成立したときよりも、ボーナス以外で成立したときの方が、高い割合で、より多いポイントが付与ポイントとして決定される。
なお、ポイント付与条件が成立したときの遊技状態に応じて異なる割合で付与ポイントが決定されるように構成してもよい。より具体的には、ポイント付与条件が成立したときの遊技状態に応じたテーブルを参照して、付与ポイントが決定されるように構成してもよい。これにより、より多いポイントが付与されることに対する期待感を、ポイント付与条件が成立したときの遊技状態によって異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ポイント付与条件が成立する契機となった入賞役の種類に応じて異なる割合で付与ポイントが決定されるように構成してもよい。より具体的には、ポイント付与条件が成立する契機となった入賞役の種類に応じたテーブルを参照して、付与ポイントが決定されるように構成してもよい。これにより、より多いポイントが付与されることに対する期待感を、ポイント付与条件が成立する契機となった入賞役の種類によって異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図15のS2においては、図17に示すテーブルを参照して付与ポイントを決定し、該決定された付与ポイントを特定するための付与ポイント情報をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cの付与ポイント情報に基づき、今回のポイント付与条件が成立したことに起因する付与ポイントを特定する。
なお、本実施の形態においては、S1においてポイント付与条件が成立しているか否かを判定し、成立しているときにS2において付与ポイントを決定する例について説明したが、ポイントを付与するか否かおよび付与ポイントの決定に関しては、これに限らず、1回の抽選でポイントを付与するか否かおよび付与ポイントが決定されるように構成してもよい。例えば、ボーナス以外で高確率状態であり、通常遊技状態中にメロン当選したときに、ポイント0〜5のうちいずれにするかを決定するように構成してもよい。この場合、ポイント0に決定されたときには、ポイントが付与されないことになる。
S3においては、ポイント付与の契機となった今回のポイント付与条件が、所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったか否かが判定される。すなわち、今回のポイント付与条件が、図16(a)に示すボーナス以外でかつ高確率状態であるときにイチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選することにより成立した条件、あるいは図16(b)に示すボーナス中であるときに1枚役2に当選することにより成立した条件のいずれかであるかが判定される。
S3において、ポイント付与条件が所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったと判定されたときには、所定数のポイントが付与された旨を報知するために後述するS8へ移行される。本実施の形態においては、たとえば報知ポイントとしてポイント「1」に決定される。
一方、S3において、ポイント付与条件が所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったと判定されなかったときには、ポイントが付与された旨を報知するか否かの決定および報知する場合のポイント数の決定を行なう報知抽選するためにS4へ移行される。
S4においては、差数対応報知抽選が行なわれる。差数対応報知抽選とは、実際に付与されたポイントの総数と、報知されたポイントの総数との差数に応じて、今回ポイント付与条件が成立してS2において設定された付与ポイントを報知するか否かの抽選、S2において設定された付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選、およびS2において設定された付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイント低いポイントを報知するかの抽選を含む。なお、差数は、S4において、後述する付与ポイント総数(S10で更新)と報知ポイント総数(S9で更新)とから算出される。具体的に、差数は、付与ポイント総数から報知ポイント総数を差し引いた値である。
図18は、差数対応報知抽選を行なうためのテーブルを説明するための図である。本実施の形態における差数対応報知抽選では、まず、図18(a)の差数対応テーブルAを参照して、差数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。
差数が「0」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、30%の割合で報知するに決定され、70%の割合で報知しないに決定される。差数が「1」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、40%の割合で報知するに決定され、60%の割合で報知しないに決定される。
差数が「2」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、50%の割合で報知するに決定され、50%の割合で報知しないに決定される。差数が「3以上」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、70%の割合で報知するに決定され、30%の割合で報知しないに決定される。
このように、図18(a)の差数対応テーブルAは、ポイントが付与された旨を、差数が小さい程、高い割合で報知しないに決定され、差数が大きい程、高い割合で報知するに決定される。これにより、すでに差数が大きいときに、さらに報知されないことにより差数が大きくなり過ぎることを防止することができる。
図18(a)の差数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図18(b)の差数対応テーブルBを参照して、S2において設定された付与ポイントおよび差数に応じて、当該付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選および当該付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイントを報知するか報知する報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。正確に報知しない場合には、付与ポイントよりも遊技者にとって演出状態抽選において有利度合いが低くなるポイント、すなわち付与ポイントよりも少ないポイントから報知ポイントが決定される。
付与ポイントが「1」である場合には、差数に関わらず、報知ポイントとして、100%の割合でポイント「1」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、70%の割合でポイント「2」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、20%の割合でポイント「1」に決定され、80%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、20%の割合でポイント「2」に決定され、70%の割合でポイント「3」に決定される。付与ポイントが「3」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「2」に決定され、90%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「2」に決定され、20%の割合でポイント「3」に決定され、70%の割合でポイント「5」に決定される。付与ポイントが「5」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「3」に決定され、90%の割合でポイント「5」に決定される。
このように、図18(b)の差数対応テーブルBは、差数が小さい程、高い割合で付与ポイントよりもより少ないポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定され、差数が大きい程、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定される。また、付与ポイントが多い程、高い割合で正確に報知される。これにより、すでに差数が大きいときや、付与ポイントが多く差数を生じさせやすい場合に、さらに少ないポイントが報知されてしまうことにより差数が大きくなり過ぎることを防止することができる。
本実施の形態における差数対応報知抽選では、図18(a)および(b)のテーブルを用いて報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、図18(a)のテーブルのみを用いて差数に応じて報知するか否かのみを決定し、報知すると決定されたときにはS2において設定された付与ポイントを正確に報知するように構成してもよい。また、図18(b)のテーブルのみを用いて差数に応じて報知ポイントを決定するように構成してもよい。
図15に戻り、S5においては、S4の差数対応報知抽選によりポイントが付与された旨を報知すると決定されたか否かが判定される。報知すると決定されたときには、S4において決定されたポイントが付与された旨を報知するために後述するS8へ移行される。一方、S5において報知すると決定されなかったときには、S6へ移行される。
S6においては、総数対応報知抽選が行なわれる。総数対応報知抽選とは、付与ポイント総数(ボーナス以外においては通常付与ポイント総数、ボーナス中においてはボーナス中付与ポイント総数)に応じて、今回ポイント付与条件が成立してS2において設定された付与ポイントを報知するか否かの抽選、S2において設定された付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選、およびS2において設定された付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイント低いポイントを報知するかの抽選を含む。正確に報知しない場合には、後述する演出状態抽選などにおいて実際の付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが低くなるポイント、すなわち付与ポイントよりも少ないポイントから報知ポイントが決定される。なお、実際に付与されたポイントの総数は、後述する付与ポイント総数から特定される。
図19は、総数対応報知抽選を行なうためのテーブルを説明するための図である。本実施の形態における総数対応報知抽選では、まず、図19(a)の総数対応テーブルAを参照して、実際に付与されたポイントの総数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「0〜2」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「0〜1」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、80%の割合で報知するに決定され、20%の割合で報知しないに決定される。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「3〜5」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「2〜3」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、50%の割合で報知するに決定され、50%の割合で報知しないに決定される。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「6〜10」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「4〜5」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、10%の割合で報知するに決定され、90%の割合で報知しないに決定される。
このように、図19(a)の総数対応テーブルAは、ポイントが付与された旨を、付与されたポイントの総数が少ない程、高い割合で報知するに決定され、付与されたポイントの総数が多い程、高い割合で報知しないに決定される。これにより、少ないポイントしか付与されていないときに、高い割合で報知することにより、少ないポイントについては付与されていることを遊技者に認識させ安心させることができる。一方、多いポイントが付与されているときに、高い割合で報知されないことにより、報知ポイントから遊技者が認識しているポイントよりも実際には多いポイントが付与されている可能性を高めることができ、期待感をより持続させることができる。
図19(a)の総数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図19(b)の総数対応テーブルBを参照して、S2において設定された付与ポイントおよびすでに付与されたポイントの総数に応じて、当該付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選および当該付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイントを報知するか報知する報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。
付与ポイントが「1」である場合には、付与されたポイントの総数に関わらず、報知ポイントとして、100%の割合でポイント「1」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、70%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、50%の割合でポイント「1」に決定され、50%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、90%の割合でポイント「1」に決定され、10%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、20%の割合でポイント「2」に決定され、70%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、20%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、50%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、50%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、20%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「3」に決定され、90%の割合でポイント「5」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、10%の割合でポイント「2」に決定され、30%の割合でポイント「3」に決定され、50%の割合でポイント「5」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、30%の割合でポイント「3」に決定され、10%の割合でポイント「5」に決定される。
このように、図19(b)の総数対応テーブルBは、付与されたポイントの総数が少ない程、高い割合で付与ポイントあるいは付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように、付与されたポイントの総数が多い程、高い割合で付与ポイントよりもより少ないポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定される。これにより、少ないポイントしか付与されていないときに、高い割合で正確に報知することにより、少ないポイントについては付与されていることを遊技者に認識させ安心させることができる。一方、多いポイントが付与されているときに、高い割合で付与ポイントよりも少ないポイントが報知されることにより、報知ポイントから遊技者が認識しているポイントよりも実際には多いポイントが付与されている可能性を高めることができ、期待感をより持続させることができる。
本実施の形態における総数対応報知抽選では、図19(a)および(b)のテーブルを用いて報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、図19(a)のテーブルのみを用いて総数に応じて報知するか否かのみを決定し、報知すると決定されたときにはS2において設定された付与ポイントを正確に報知するように構成してもよい。また、図19(b)のテーブルのみを用いて総数に応じて報知ポイントを決定するように構成してもよい。
また、本実施の形態における報知抽選として、差数対応報知抽選および総数対応報知抽選を行なう例について説明したが、これに限らず、いずれか一方のみを行なうように構成してもよい。また、差数対応報知抽選を行なった後に総数対応報知抽選を行なう例について説明したが、総数対応報知抽選を行なった後に差数対応報知抽選を行なうように構成してもよい。
また、本実施の形態における報知抽選では、差数や総数に応じて、報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、報知抽選では、差数や総数に関わらず、S2で設定される付与ポイントに応じて、報知するか否か、および報知ポイントを決定するように構成してもよい。
図15に戻り、S7においては、S6の総数対応報知抽選によりポイントが付与された旨を報知すると決定されたか否かが判定される。報知すると決定されたときには、S6において決定されたポイントが付与された旨を報知するために後述するS8へ移行される。一方、S7において報知すると決定されなかったときには、ポイントが付与された旨を報知するための処理を行なうことなく、S10へ移行される。
S8においては、ポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出を実行するための報知処理が行なわれる。報知処理においては、S3においてYESと判定されたときには、ポイント付与演出として、たとえばポイント「1」が付与された旨を特定可能な情報を報知(当該ゲーム開始時または終了時において「ポイント1獲得!!」といったメッセージを表示)するための処理が行なわれる。また、報知処理においては、ポイント付与演出として、S4またはS6において決定されたポイントが付与された旨を特定可能な情報を報知(たとえば、ポイント「2」が付与された旨を報知する場合には、当該ゲーム開始時または終了時において「ポイント2獲得!!」といったメッセージを表示)するための処理が行なわれる。
なお、ポイント付与演出は、上記態様で実行されるものに限らず、付与されたポイント数に応じた態様で実行される演出であれば、どのような態様で実行されるものであってもよい。
S9においては、S8の処理により遊技者に報知されたポイントの総数である報知ポイント総数を特定するための報知ポイント総数情報を更新する。なお、S8において報知されるポイント付与演出としては、報知ポイント総数を特定するための情報(たとえば、「獲得ポイント総数5!!」といったメッセージを表示)を報知してもよい。
報知ポイント総数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、S8においてポイントが付与された旨が報知される毎に当該ポイント分加算更新される。なお、当該報知ポイント総数情報は、ボーナス当選すること、あるいは演出状態をATモードに制御する決定がされることによりリセットされる。
S10においては、S2の処理により実際に付与されたポイントの総数である付与ポイント総数を特定するための付与ポイント総数情報を更新する。付与ポイント総数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、S2において付与ポイントが設定され報知抽選などが行なわれた後に当該付与ポイント分加算更新される。
本実施の形態における付与ポイント総数情報は、ボーナス当選して演出状態抽選が行なわれたこと、あるいは演出状態をATモードに制御する決定がされたことによりリセットされる。なお、付与ポイント総数情報は、ボーナス当選して演出状態抽選が行なわれたこと、あるいは演出状態をATモードに制御する決定がされたことによりリセットされるものに限らず、ボーナス当選して演出状態抽選が行なわれた後、あるいは演出状態をATモードに制御する決定がされた後においても当該付与ポイント総数のうち所定数のポイント(たとえば、2ポイント)を持ち越すようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、付与ポイント総数の上限として、ボーナス中以外においては「10」が、ボーナス中においては「5」が、各々予め設定されている。このため、S2において設定された付与ポイントを、今回のポイント付与条件が成立するまでの付与ポイント総数に加算すると、前述した上限値を超える場合には、付与ポイント総数として上限値が設定される。これに伴い、報知ポイント総数についても、上限として、ボーナス中以外においては「10」が、ボーナス中においては「5」が、各々予め設定されている。このため、S8においては、報知抽選などで決定されたポイントを報知すると、報知ポイント総数との関係から、前述した上限値を超える場合には、上限値になるポイントが付与された旨が報知される。
なお、報知ポイント総数がすでに上限値である場合には、ポイントが付与されなかったときと同様に報知されない。よって、S2において付与ポイントが設定された後において、報知ポイント総数がすでに上限値である場合にはそのままポイント関連処理を終了させ、報知ポイント総数が上限値に満たない場合にのみS3へ移行するように構成してもよい。
以上のように、本実施の形態においては、ポイント付与条件が成立したときに、差数や実際に付与されているポイントの総数に応じて、報知するか否かおよび報知する場合の報知ポイントが決定され、当該決定結果にしたがって報知される。また、報知ポイントは、実際に付与された付与ポイントよりも、遊技者にとって演出状態抽選において有利度合いが低くなるポイントから報知ポイントが決定される。このため、報知ポイントから遊技者が認識するポイントは、実際に付与されたポイントの総数以下となる。その結果、実際に付与されているポイントの総数が報知ポイントから特定されるポイントの総数よりも多いかもしれないと遊技者に期待感を抱かせることができ、報知ポイントから特定されるポイントの総数よりも遊技者にとって演出状態抽選において有利な演出状態に決定されることに対し大きな期待感を抱かせることができる。
本実施の形態におけるスロットマシンでは、上記のようにして付与された付与ポイント総数に応じて、サブ制御部91により演出状態制御処理が行なわれる。演出状態制御処理では、所定の抽選条件が成立したときに演出状態抽選を行なうための演出状態抽選処理、ATモードに制御する期間を特定するためのナビストック数を抽選するナビストック数抽選処理、CZモードにおいて一部ナビ演出が実行される実行割合を抽選するための実行割合抽選処理、ATモードに継続して制御させるか否かを抽選するための継続抽選処理(これらの抽選を、以下では各種抽選ともいう)が行なわれる。
演出状態抽選処理では、図20〜図22に示すテーブルのうち成立した抽選条件に応じたテーブルを用いて、付与ポイント総数に応じた当選率に従って、複数種類の演出状態のうちから一の演出状態が抽選により決定される。
所定の抽選条件は、ボーナスに当選したとき、ボーナス中に特定の役に当選したとき、ボーナス以外の遊技状態中に特定の役に当選したときに成立する。以下、図20〜図22を参照して、演出状態抽選について具体的に説明する。
図20は、ボーナス当選したときの演出状態抽選に用いる抽選用テーブルを説明するための図である。なお、図20に示すテーブルを用いた演出状態抽選において決定される演出状態は、当該当選したボーナスが終了して準備モードから移行されるRT1が開始されたときの演出状態である。
図20(a)は、ボーナス単独、ボーナス+メロン、ボーナス+イチゴ1、ボーナス+1枚役1のいずれかに当選したときに用いられる抽選用テーブルである。なお、図20(a)で示すボーナス単独とは、小役と同時当選していないことを示し、リプレイと同時当選している場合を含む概念をいう。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、94%の割合でノーマルモードに決定され、1%の割合でDZモードに決定され、2%の割合でCZモードに決定され、3%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、92%の割合でノーマルモードに決定され、1%の割合でDZモードに決定され、2%の割合でCZモードに決定され、5%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、83%の割合でノーマルモードに決定され、2%の割合でDZモードに決定され、5%の割合でCZモードに決定され、10%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、70%の割合でノーマルモードに決定され5%の割合でDZモードに決定され、10%の割合でCZモードに決定され、15%の割合でATモードに決定される。
図20(b)は、ボーナス+イチゴ1+イチゴ2に当選したときに用いられる抽選用テーブルである。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、70%の割合でノーマルモードに決定され、5%の割合でDZモードに決定され、10%の割合でCZモードに決定され、15%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、55%の割合でノーマルモードに決定され、10%の割合でDZモードに決定され、15%の割合でCZモードに決定され、20%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、50%の割合でノーマルモードに決定され、10%の割合でDZモードに決定され、15%の割合でCZモードに決定され、25%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、40%の割合でノーマルモードに決定され、10%の割合でDZモードに決定され、20%の割合でCZモードに決定され、30%の割合でATモードに決定される。
図20(c)は、ボーナス+イチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選したときに用いられる抽選用テーブルである。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、55%の割合でノーマルモードに決定され、10%の割合でDZモードに決定され、15%の割合でCZモードに決定され、20%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、30%の割合でノーマルモードに決定され、15%の割合でDZモードに決定され、25%の割合でCZモードに決定され、30%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、10%の割合でノーマルモードに決定され、20%の割合でDZモードに決定され、30%の割合でCZモードに決定され、40%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、20%の割合でDZモードに決定され、30%の割合でCZモードに決定され、50%の割合でATモードに決定され、ノーマルモードは決定されない。
以上のように、ボーナス当選したときの演出状態抽選では、付与ポイント総数が多いほど遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されている。また、抽選用テーブルとして、図20(a)で示すテーブルが参照されたときよりも、図20(b)で示すテーブルが参照されたときの方が、遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されており、かつ図20(b)で示すテーブルが参照されたときよりも、図20(c)で示すテーブルが参照されたときの方が、遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されている。なお、図20(b)および(c)は、図8(c)で示したように、イチゴが入賞ライン上に揃って停止表示され得る当選状況のときに参照されるテーブルである。このため、イチゴが入賞ライン上に多く揃うほど、遊技者にとって有利な演出状態に決定されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
図21は、ボーナス中に特定の役に当選したときの演出状態抽選に用いる抽選用テーブルを説明するための図である。なお、図21に示すテーブルを用いた演出状態抽選においては、ボーナス当選時などにおいて既に決定されている演出状態よりも遊技者にとって1ランク有利となる演出状態あるいはATモードに変化させることが決定される。1ランク有利となる演出状態とは、図14(a)に示すように、既に決定されている演出状態が、ノーマルモードであるときにはDZモードが該当し、DZモードであるときにはCZモードが該当し、CZモードであるときにはATモードが該当する。なお、図21に示すテーブルを用いた演出状態抽選において決定・更新される演出状態は、当該ボーナスが終了して準備モードから移行されるRT1が開始されたときの演出状態である。
図21(a)は、ボーナス中にイチゴ1に単独で当選したときに用いられる抽選用テーブルである。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、94%の割合で変化なしに決定され、3%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、3%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、92%の割合で変化なしに決定され、3%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、5%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、83%の割合で変化なしに決定され、7%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、10%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、70%の割合で変化なしに決定され、15%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、15%の割合でATモードに決定される。
図21(b)は、ボーナス中にメロン、イチゴ1+イチゴ2、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1、1枚役1のうち単独で当選したときに用いられる抽選用テーブルである。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、70%の割合で変化なしに決定され、15%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、15%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、55%の割合で変化なしに決定され、25%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、20%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、50%の割合で変化なしに決定され、25%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、25%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、40%の割合で変化なしに決定され、30%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、30%の割合でATモードに決定される。
図21(c)は、ボーナス中に1枚役2に当選したときに用いられる抽選用テーブルである。付与ポイント総数に関わらず、100%の割合でATモードに決定される。
以上のように、ボーナス中に特定の入賞役に当選したとき(1枚役2当選時を除く)の演出状態抽選では、付与ポイント総数が多いほど遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されている。また、抽選用テーブルとして、図21(a)で示すテーブルが参照されたときよりも、図21(b)で示すテーブルが参照されたときの方が、遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されており、かつ図21(b)で示すテーブルが参照されたときよりも、図21(c)で示すテーブルが参照されたときの方が、遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されている。また、本実施の形態では、既に決定されている演出状態よりも不利な演出状態にランクダウンしないように抽選される。このため、ボーナス中に遊技者にとって不利な抽選が行なわれているかもしれない不安感を与えてしまう不都合の発生を未然に防止することができる。
図22は、ボーナス以外の遊技状態中に特定の役に当選したときの演出状態抽選に用いる抽選用テーブルを説明するための図である。図22に示すテーブルを用いた演出状態抽選においては、既に決定されている演出状態よりも遊技者にとって1ランク有利となる演出状態あるいはATモードに変化させることが決定される。また、図22に示すテーブルを用いた演出状態抽選において決定・更新される演出状態は、新たにRT1が開始されたときの演出状態である。すなわち、RTであるときには当該RTが終了して、通常遊技状態に一旦制御された後、新たにRT1が開始されるときの演出状態をいい、RT以外の遊技状態であるときには、当該遊技状態が終了した後新たにRT1が開始されるときの演出状態をいう。
なお、RT中であるときには、図22に示すテーブルを用いた演出状態抽選において決定された演出状態に、即制御するようにしてもよい。即制御するとは、新たにRT1に制御させることなく制御するものであればよく、たとえば、当該決定されたゲームから制御するものであってもよく、次のゲームから制御するものであってもよく、ゲーム数抽選を行なって当選したゲーム数消化したときに制御するものであってもよい。これにより、演出状態抽選により遊技者にとって有利度合いが高くなる抽選結果を即反映させることができ、遊技者にとっての有利度合いをより一層高めることができる。
図22(a)は、メロン、イチゴ1に単独で当選したときに用いられる抽選用テーブルである。なお、付与ポイント数に対応する当選率は、図21(a)と同じであるため説明を省略する。
図22(b)は、イチゴ1+イチゴ2、1枚役1に当選したときに用いられる抽選用テーブルである。なお、付与ポイント数に対応する当選率は、図21(b)と同じであるため説明を省略する。
図22(c)は、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1に当選したときに用いられる抽選用テーブルである。付与ポイント総数が0〜2であるときには、55%の割合で変化なしに決定され、25%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、20%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、30%の割合で変化なしに決定され、40%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、30%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、10%の割合で変化なしに決定され、50%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、40%の割合でATモードに決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、50%の割合で1ランク上の演出状態に決定され、50%の割合でATモードに決定される。
以上のように、ボーナス以外の遊技状態中に特定の入賞役に当選したときの演出状態抽選では、付与ポイント総数が多いほど遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されている。また、抽選用テーブルとして、図22(a)で示すテーブルが参照されたときよりも、図22(b)で示すテーブルが参照されたときの方が、遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されており、かつ図22(b)で示すテーブルが参照されたときよりも、図22(c)で示すテーブルが参照されたときの方が、遊技者にとって有利な演出状態に決定されるように当選率が設定されている。また、本実施の形態では、既に決定されている演出状態よりも不利な演出状態にランクダウンしないように抽選される。このため、ボーナス以外の遊技状態中に遊技者にとって不利な抽選が行なわれているかもしれない不安感を与えてしまう不都合の発生を未然に防止することができる。
図20〜図22を参照して説明した演出状態抽選において、ATモードに決定されたとき、あるいはRTにおける演出状態がATモード以外であるときに転落リプレイ入賞することなく所定回数ゲーム消化されたときには、当該ATモードに制御する期間を特定するためのナビストック数を抽選するナビストック数抽選処理がサブ制御部91により実行される。
図23は、ATモード決定時におけるナビストック数を決定するための回数決定用テーブルを説明するための図である。ナビストック数についても、付与ポイント総数に応じて遊技者にとっての有利度合いが異なるように決定される。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、ナビストック数として、90%の割合で「1」に決定され、5%の割合で「3」に決定され、2%の割合で「5」に決定され、2%の割合で「10」に決定され、1%の割合で「20」に決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、ナビストック数として、60%の割合で「1」に決定され、20%の割合で「3」に決定され、15%の割合で「5」に決定され、3%の割合で「10」に決定され、2%の割合で「20」に決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、ナビストック数として、42%の割合で「1」に決定され、30%の割合で「3」に決定され、20%の割合で「5」に決定され、5%の割合で「10」に決定され、3%の割合で「20」に決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、ナビストック数として、40%の割合で「3」に決定され、30%の割合で「5」に決定され、15%の割合で「10」に決定され、15%の割合で「20」に決定され、「1」には決定されない。
以上のように、ナビストック数抽選では、付与ポイント総数が多いほど遊技者にとって有利な回数(多い回数)に決定されるように当選率が設定されている。また、付与ポイント総数が10であるときには、ナビストック数として必ず「3」以上に決定される。
なお、既にATモードに制御することが決定されているときあるいはATモードに制御されているときに、さらに演出状態抽選においてATモードに決定されたときには、当該決定に起因してナビストック数抽選を行ない、抽選結果に応じたナビストック数を、既に決定されていたATモードのナビストック数に加算する、すなわちナビストック数が上乗せされる。
図20〜図22を参照して説明した演出状態抽選において、CZモードに決定されたときには、一部ナビ演出が実行される実行割合を抽選するための実行割合抽選処理がサブ制御部91により実行される。
図24は、CZモード決定時における一部ナビ演出を実行する実行割合を決定するための実行割合決定用テーブルを説明するための図である。実行割合についても、付与ポイント総数に応じて遊技者にとっての有利度合いが異なるように決定される。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、10%の割合で「実行割合:10%」に決定され、20%の割合で「実行割合:50%」に決定され、30%の割合で「実行割合:80%」に決定され、40%の割合で「実行割合:100%」に決定される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、実行割合として、5%の割合で「実行割合:10%」に決定され、15%の割合で「実行割合:50%」に決定され、20%の割合で「実行割合:80%」に決定され、60%の割合で「実行割合:100%」に決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、実行割合として、5%の割合で「実行割合:10%」に決定され、5%の割合で「実行割合:50%」に決定され、10%の割合で「実行割合:80%」に決定され、80%の割合で「実行割合:100%」に決定される。
付与ポイント総数が10であるときには、実行割合として、100%の割合で「実行割合:100%」に決定される。
以上のように、実行割合抽選では、付与ポイント総数が多いほど遊技者にとって有利な実行割合に決定されるように当選率が設定されている。また、付与ポイント総数が10であるときには、実行割合として「100%」に決定される。
また、ATモードにおいて45ゲーム消化したときであって、ナビストック数が1以上残存している場合には、ナビストックを1消費してATモードに継続して制御させるか否かを抽選するための継続抽選処理がサブ制御部91により実行される。
図25は、継続抽選においてATモードを継続させるか否かを決定するための継続決定用テーブルを説明するための図である。継続抽選においても、付与ポイント総数に応じて遊技者にとっての有利度合いが異なるように決定される。
付与ポイント総数が0〜2であるときには、60%の割合で「継続成功」に決定され、40%の割合で「継続失敗」に決定される。「継続成功」に決定された場合にATモードが継続され、「継続失敗」に決定されたときには、ATモードを終了させてDZモードに制御した後、RTから通常遊技状態に転落することなく所定回数ゲーム消化したとき、あるいはATモードを再開するタイミングに到達したときに、ATモードが再開される。
付与ポイント総数が3〜5であるときには、75%の割合で「継続成功」に決定され、25%の割合で「継続失敗」に決定される。
付与ポイント総数が6〜9であるときには、90%の割合で「継続成功」に決定され、10%の割合で「継続失敗」に決定される。付与ポイント総数が10であるときには、100%の割合で「継続成功」に決定され、「継続失敗」となることがない。
以上のように、継続抽選では、付与ポイント総数が多いほど「継続成功」に決定されるように当選率が設定されている。また、付与ポイント総数が10であるときには、100%の割合で「継続成功」に決定され、「継続失敗」となることがない。
また、ATモード中において特別条件が成立したときには、ATモードに制御されるゲーム数に所定ゲーム数加算(上乗せ)するか否かを抽選するための上乗せ抽選処理がサブ制御部91により実行される。特別条件は、予め定められた条件であればよく、たとえばイチゴ1+イチゴ2など、イチゴ1を含む抽選対象役に当選することにより成立する。また、上乗せ抽選処理は、特別条件成立時のATモードの残りゲーム数、および継続抽選で継続成功に決定されているか否かに応じて、異なる割合にしたがって、上乗せされるゲーム数が決定される。
たとえば、ATモードの残りゲーム数が6ゲーム以上であるときに特別条件が成立したときの上乗せ抽選処理では、50%の確率で上乗せすると決定されて、10ゲームが加算される。また、ATモードの残りゲーム数が5ゲーム以下であるときに特別条件が成立したときであって、継続抽選で継続成功に決定されているときの上乗せ抽選処理では、50%の確率で上乗せすると決定されて、10ゲームが、継続することが決定されている次のATモードのゲーム数に加算される。これにより、次のATモードのゲーム数が、60ゲームとなる。
一方、ATモードの残りゲーム数が5ゲーム以下であるときに特別条件が成立したときであって、継続抽選で継続失敗に決定されているときの上乗せ抽選処理では、10%の確率で上乗せすると決定されて、ナビストックを消費することなく、50ゲームに亘りATモードに制御される。
このように、ATモードの残りゲーム数が、5ゲーム以下であって、継続失敗に決定されているときに、特別条件が成立したときには、ナビストックを1消費してATモードに制御されるゲーム数と同じゲーム数に亘りATモードに制御されることとなり、遊技者に対する期待感を煽ることができる。なお、ATモードの残りゲーム数が5ゲーム以下であって、継続失敗に決定されているときに、特別条件が成立したときにATモードに制御されるゲーム数は、ナビストックを1消費してATモードに制御されるゲーム数以上であればよく、たとえば60ゲームなどであってもよい。
また、このように構成しても、特別条件が成立することにより上乗せされるゲーム数の期待値は、当該特別条件が成立したタイミングや、継続抽選の結果に関わらず、同じゲーム数、すなわち5ゲームとなるように設定されているため、特別条件が成立したタイミングなどによって射幸性が高まり過ぎてしまう不都合の発生を防止することができ、公平性を担保することができる。
次に、ミッション演出について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、ミッション関連処理を行なうことによりミッション演出を実行する。ミッション演出とは、ゲームの進行に応じて液晶表示器51に達成すべきミッション内容を提示し、ゲームの進行に応じて、当該ミッション内容が達成されることにより、特典が付与されることを報知する一連の演出をいう。ミッション演出としては、提示されるミッション内容、および実行されるゲーム数などが異なる複数種類のミッション演出が設けられている。特典としては、前述したナビストックやポイントが付与されることをいう。
図26は、サブ制御部91により実行される演出制御処理に含まれるミッション関連処理を説明するためのフローチャートである。ミッション関連処理は、演出状態がATモード中でないときであって、RT1またはRT2に制御されているときのゲームが開始されるときに実行される。
まず、SM01では、現在、ミッション演出を実行中か否かが判定される。ミッション演出が実行されていないと判定されたときには、SM02においてミッション演出を実行するか否かのミッション演出抽選を行なう。ミッション演出抽選では、所定の割合(たとえば、5%)に従って当選するように設定されている。
SM03では、ミッション演出抽選で当選したか否かが判定される。ミッション演出抽選で当選しなかったときには、そのまま、ミッション関連処理を終了する。一方、ミッション演出抽選で当選したときには、SM04において実行するミッション演出を決定するためのミッション演出決定が行なわれる。
ミッション演出決定では、予め複数種類定められたミッション演出のうち、現在の遊技状態あるいは確率状態においてミッション達成となる達成割合が高いミッション演出のうちから、抽選で決定される。
ここで、図27を用いてミッション演出の種類について説明する。図27は、複数種類のミッション演出を説明するための図である。本実施の形態では、ミッション演出の種類として、ミッション演出1〜3が定められている。
ミッション演出1は、ミッション内容として、「15ゲーム以内にリプレイを10回出せ!」といったメッセージを表示するミッション演出である。ミッション演出2は、ミッション内容として、「10ゲーム以内にはずれを4回出せ!」といったメッセージを表示するミッション演出である。ミッション演出3は、ミッション内容として、「5ゲーム以内にキャラクタXを出せ!」といったメッセージを表示するミッション演出である。
次に、ミッション演出の種類毎に、達成割合が高い遊技状態あるいは確率状態について説明する。まず、リプレイ当選確率は、図7で説明したように、RT1であるときよりもRT2であるときの方が高く設定されている。このため、リプレイ出現に関わるミッション演出1の達成割合が高い遊技状態は、RT2であるといえる。
また、内部抽選においてはずれとなる確率は、RT2であるときよりもRT1であるときの方が高く設定されている。図7で説明したように、リプレイ当選確率がRT2よりもRT1の方が低く設定されているためである。このため、はずれに関わるミッション演出2の達成割合が高い遊技状態は、RT1であるといえる。
また、キャラクタXの出現確率は、図14(b)で説明したように、確率状態が、低確率状態であるときよりも高確率状態であるときの方が高く設定されている。このため、キャラクタX出現に関わるミッション演出3の達成割合が高い確率状態は、高確率状態であるといえる。
図26のSM04では、確率状態が低確率状態であって、遊技状態がRT2であるときには当該RT2において達成割合が高くなるミッション演出1に決定し、遊技状態がRT1であるときには当該RT1において達成割合が高くなるミッション演出2に決定する。
一方、確率状態が高確率状態であるときには、達成割合が高くなる2つのミッション演出のうちから、抽選で決定される。具体的に、確率状態が高確率状態であって遊技状態がRT2であるときには、ミッション演出1および3のうちから、抽選でいずれかのミッション演出に決定される。また、確率状態が低確率状態であって遊技状態がRT1であるときには、ミッション演出2および3のうちから、抽選でいずれかのミッション演出に決定される。なお、SM04で決定されたミッション演出は、当該決定が行なわれたゲームから実行される。
一方、SM01において、すでにミッション演出を実行していると判定されたときには、SM05において、現在の遊技状態が、実行中のミッション演出についての達成割合が高い遊技状態あるいは確率状態(以下、まとめて有利状態ともいう)であるか否かが判定される。たとえば、ミッション演出1を実行中であるときには、遊技状態がRT2であるか否かが判定される。
SM05において、有利状態であると判定されたときには、達成割合が高い状態が維持されているため、SM08に移行される。一方、SM05において、有利状態でないと判定されたときには、SM06において、有利状態への移行契機となる当選状況となったか否か、すなわち達成割合が高い状態に再び制御させるチャンスであるか否かが判定される。
たとえば、ミッション演出1を実行中においてRT1に制御されているときには、RT2への移行契機、すなわち昇格リプレイに当選しているか否かが判定される。また、RT1への移行契機は、図6で示したように、特殊出目を導出可能となる左押しブドウ1および2、中押しブドウ1および2、右押しブドウ1および2のいずれかに当選することをいう。また、高確率状態への移行契機は、図14(b)で示したように、左押しブドウ1および2、中押しブドウ1および2、右押しブドウ1および2のいずれかに当選することをいう。
SM06において、有利状態への移行契機となる当選状況でないと判定されたときには、SM08に移行される。一方、SM06において、有利状態への移行契機となる当選状況であると判定されたとき、すなわち達成割合が高確率となる状態へ再び制御させるチャンスであるときには、SM07において、有利状態に移行させるための操作手順が報知される。
たとえば、有利状態がRT1であるときには、ブドウおよびバナナブドウを取りこぼして特殊出目を導出させるための操作手順が報知され、有利状態がRT2であるときには、昇格リプレイを入賞させるための操作手順が報知され、有利状態が高確率状態であるときには、ブドウ1〜8のいずれかを確実に入賞させるための操作手順が報知される。これにより、ミッション演出中において対応する有利状態が終了して達成割合が低下しているときであっても、SM07において再び有利状態に移行させるための操作手順が報知され、当該報知にしたがった操作手順で停止操作することにより、再び有利状態に移行させることができ、実行中のミッション演出の達成割合を向上させることができる。
なお、ミッション関連処理では、ミッション演出2または3を実行しているときであってRT1に制御されているときにおいて、転落リプレイを含む左押しリプ、中押しリプ、右押しリプのいずれかに当選したときには、当該RT1を維持させるための通常リプレイを入賞させるための操作手順が報知される。なお、ミッション演出1を実行しているときであってRT1に制御されているときにおいて、転落リプレイを含む左押しリプ、中押しリプ、右押しリプのいずれかに当選したときには、SM07において昇格リプレイを入賞させるための操作手順が報知される。これにより、ミッション演出が実行されているときにおいて、通常遊技状態に制御されることを防止することができる。
なお、ミッション関連演出処理では、ミッション演出を実行しているときであって、有利状態に制御されているとき(SM05でYESと判定されたとき)において、当該有利状態から別の状態に移行させる移行契機が成立しているときには、当該有利状態を維持するための操作手順を所定確率(たとえば、20%)で報知するようにしてもよい。これにより、ミッション演出の達成割合をより一層向上させることができる。
また、ミッション演出実行中においては、仮に有利状態を終了させてしまったとしても、再び有利状態に移行できるチャンスであるときには、有利状態に移行させるための操作手順が報知される。このようなミッション演出実行中において、前述したナビ演出を平行して実行すると、遊技者の混乱を招く虞がある。このため、ミッション演出が開始されてから終了するまでの間においては、前述したナビ演出実行処理によるナビ演出の実行を規制するようにしてもよい。
図26に戻り、SM08においては、ミッション内容にしたがったゲーム数を消化したか、あるいはミッション演出を達成することにより、ミッション演出が終了したか否かが判定される。なお、ミッション関連処理では、ミッション演出を実行するゲーム数や、実行中のミッション演出の達成に関わるリプレイ入賞回数、はずれ回数、キャラクタX出現などについて、所定のカウンタを用いて計数したり所定のフラグを設定するための処理が行なわれる。当該カウンタやフラグに基づき、ミッション演出が終了したか否かを判定する。
終了していないと判定されたときには、そのままミッション関連処理を終了する。一方、終了していると判定されたときには、ミッションを達成したか否かが判定される。ミッションを達成していないと判定されたときには、ミッション関連処理を終了する。なお、ミッションを達成していないと判定されたときには、ミッション未達成演出(たとえば、「残念」といったメッセージを表示するなど)を実行する。
ミッションを達成していると判定されたときには、SM10においてミッション達成に起因して、遊技者に付与する特典を抽選で決定するための特典抽選を行なう。ここで、図28を用いて、特典抽選を説明する。
図28は、特典抽選に用いる特定抽選用テーブルを説明するための図である。特典抽選は、達成したミッション演出の種類に応じて定められた振分率にしたがって、付与する特典が決定される。
ミッション演出1を達成したときには、70%の確率でナビストックを、30%の確率でポイントを、特典として付与する決定がなされる。ミッション演出2を達成したときには、50%の確率でナビストックを、50%の確率でポイントを、特典として付与する決定がなされる。ミッション演出3を達成したときには、30%の確率でナビストックを、70%の確率でポイントを、特典として付与する決定がなされる。
SM10において、特典としてナビストックに決定されたときには、所定の割合にしたがって、付与するナビストック数を決定する。たとえば、図23で示した、ATモード決定時における回数決定用テーブルで例示した振分率にしたがって、付与するナビストック数を決定する。なお、ナビストックを獲得したときには、次のゲームからATモードに制御される。
また、SM10において、特典としてポイントに決定されたときには、所定の割合にしたがって、付与するポイント数を決定する。たとえば、図17に示した、付与ポイント決定用の振分率にしたがって、付与するポイント数を決定する。
なお、ミッション達成により付与される特典は、遊技者にとって価値のある事物であれば、ナビストックやポイントに限るものではなく、たとえば、演出状態をランクアップさせるものなどであってもよい。
図26に戻り、SM11においては、SM10で決定した特典を報知して、ミッション関連処理を終了する。特典報知に関して、たとえば、ナビストックを1獲得したときには、「ナビストック1獲得!」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出を行なう。また、ポイントを1獲得したときには、「ポイント1獲得!」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出を行なう。なお、ミッション演出や特典報知は、液晶表示器51で行なうものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行するものであってもよい。
なお、ミッション関連処理は、ATモード中でないときに実行される令について説明したが、これに限らず、ATモード中においても実行してもよい。この場合、ミッション演出実行中においては、ATモードにおけるナビ演出の実行を規制するようにしてもよい。
また、ミッション演出3については、メイン制御部41側で制御される遊技状態と関係なく制御される確率状態によって、達成割合を異ならせることができる。このため、ミッション関連処理は、RT1やRT2であるときに実行するものに限らず、その他の遊技状態であるときにも実行するようにしてもよい。この場合、RT1やRT2以外の遊技状態であるときにミッション演出を実行すると決定されたときには、ミッション演出3を実行するようにしてもよい。
次に、遊技状態演出について説明する。また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、通常遊技状態および準備モードであるときには、非ATであることを特定可能な通常演出(たとえば、液晶表示器51に「通常中!」といったメッセージを表示など)が行なわれる。また、RT1、RT2、内部中RTであるときであって、演出状態がノーマルモードであるときにも、前述した通常演出が行なわれる。このため、ノーマルモードであるときには、ボーナス以外の遊技状態において、共通の遊技状態演出が実行される。その結果、いずれの遊技状態に制御されているかを遊技状態演出から特定し難くすることができる。
また、RTであるときであって、演出状態がDZモードであるときには、DZ用演出が行なわれる。また、RTであるときであって、演出状態がCZモードであるときには、CZ用演出が行なわれる。
CZ用演出としては、複数種類の演出が設けられている。演出状態抽選においてCZモードに決定されたときに、同じく決定される実行割合に応じて、複数種類の演出から一の演出が選択される。演出の選択においては、たとえば、「実行割合:10%」に対しては、高い割合で演出Aが選択され、「実行割合:50%」に対しては、高い割合で演出Bが選択され、「実行割合:80%」に対しては、高い割合で演出Cが選択され、「実行割合:100%」に対しては、高い割合で演出Dが選択される。これにより、CZ用演出の種類から決定された実行割合を予測することができ遊技の興趣を向上させることができる。たとえば、CZ用演出として演出Aが実行されたときには、当該演出から実行割合が「10%」かもしれないといったように予測することができる。
また、RTであるときであって、演出状態がATモードであるときには、AT用演出が行なわれる。ここで、図29〜図31を用いて、AT用演出の一例について説明する。図29〜図31は、AT用演出の一例を説明するための図である。ここでは、AT用演出は、液晶表示器51の所定表示領域において実行される例について説明する。
図29は、ATモードの残りゲーム数が6ゲーム以上存在する場合に、イチゴ当選することにより10ゲーム上乗せされたときのAT用演出を説明する。図29(a)は、ATモードが開始されたときのAT用演出を示している。AT用演出として、所定表示領域内において、所定のキャラクタが草原を歩くような演出が行なわれるとともに、所定表示領域の右上において、ATモードの残りゲーム数が表示される。なお、本実施の形態におけるATモード中においては、後述するように、残りゲーム数が5ゲームとなったときに連続演出が開始されるため、そのゲーム数を差し引いたゲーム数である45ゲームが表示される。このゲーム数は、ゲームが消化される毎に1ずつ減算表示される。
図29(b)は、15ゲーム消化したときのAT用演出を示している。所定表示領域の右上において、残り30ゲームであることが表示されている。また、図29(b)では、当該ゲームの内部抽選においてイチゴに当選して、上乗せ契機となる特別条件が成立している例を示している。特別条件が成立することにより、前述した上乗せ抽選処理が行なわれる。ここでは、上乗せ抽選処理によって10ゲーム加算に当選したとする。
図29(c)は、上乗せ抽選の結果、残りゲーム数に10ゲーム加算表示されたときのAT用演出を示している。上乗せ抽選により10ゲーム加算されたときには、図29(c)に示すように、キャラクタがVサインをする動作表示が行なわれるとともに、残りゲーム数に10ゲーム加算されて、残り40ゲームであることが表示されている。
次に、図30および図31を用いて、ATゲームの残りゲーム数が5ゲームとなり、連続演出が実行されたときのAT用演出を説明する。なお、図30では、連続演出実行中に特別条件が成立しなかったときの例を示す。また、図31では、連続演出実行中に特別条件が成立したときの例を示す。
まず、図30を参照し、図30(a)では、残り0ゲームであることが表示されている。すなわち、ATモードの残りゲーム数が当該ゲームを含めて6ゲームであることが示されている。
図30(b)では、次のゲームが開始されて連続演出が開始されたときの表示状態を示している。この状態でATモードの残りゲーム数が当該ゲームを含めて5ゲームとなる。
連続演出は、所定期間(5ゲーム)にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてATモードが継続するか否かを報知する演出である。これにより、所定期間に亘って、ATモードが継続することを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。本実施の形態における連続演出は、「バトル開始!」といったメッセージが表示されるとともに、剣を持った味方キャラクタと、槍を持った敵キャラクタとが表示されて開始され、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う演出を行なった後、たとえば味方キャラクタが勝利することによりATモードが継続することを報知し、味方キャラクタが敗北することによりATモードが継続しないことを報知する。
図30(c)および(d)は、継続抽選で継続失敗に決定されており、ATモードが継続しないときに行なわれる連続演出を示している。図30(c)で示されるように、敵キャラクタからの攻撃を受けて、図30(d)で示されるように、味方キャラクタが倒れるとともに「LOSE」といったメッセージが表示されて、敗北したことが報知されている。これにより、ATモードが継続しないことを遊技者に報知することができる。
図30(e)は、AT用演出が終了した後の演出を示している。図30(e)では、AT用演出が終了した後の演出例として、残りゲームが表示されず、キャラクタのみによる演出が行なわれている。これにより、ATモードでないことを遊技者に報知することができる。
図30(f)および(g)は、継続抽選で継続成功に決定されており、ATモードが継続するときに行なわれる連続演出を示している。図30(f)で示されるように、敵キャラクタに攻撃を与えて、図30(g)で示されるように、敵キャラクタが倒れるとともに「WIN +1set」といったメッセージが表示されて、勝利したことおよびATモードが継続することが報知されている。これにより、ATモードが継続することを遊技者に明確に報知することができる。また、継続することに伴い、図30(h)に示すように、キャラクタがVサインをする動作表示が行なわれるとともに、残り45ゲームであることが表示される。
次に、図31を参照し、図31(a)では、残り0ゲームであることが表示されている。図31(b)では、次のゲームが開始されて連続演出が開始されたときの表示状態を示している。なお、図31(b)では、当該ゲーム以降の連続演出中のゲームの内部抽選においてイチゴに当選して特別条件が成立している例を示している。
特別条件が成立することにより、前述した上乗せ抽選処理が行なわれる。上乗せ抽選処理では、前述したように、すでに継続抽選で継続成功が決定されているときに当選すると、10ゲーム加算され、継続抽選で継続失敗が決定されているときに当選すると、50ゲーム加算されることになる。また、ゲーム数が加算されることに起因して、ATモードが継続するときに行なわれる連続演出、すなわち味方キャラクタが勝利する連続演出に書き換えられる。
このため、図31(c)および(d)に示されるように、敵キャラクタに攻撃を与えて、敵キャラクタが倒れるとともに「WIN +1set」といったメッセージが表示されて、勝利したことおよびATモードが継続することが報知される。これにより、連続演出が終了する。
図31(e)は、連続演出中においてイチゴ当選して特別条件が成立したことに伴って特別演出が実行されている表示状態を示している。連続演出中に、特別条件が成立して、上乗せされることが決定されたときには、当該連続演出が終了した後に、特別演出が実行される。図31(e)では、「上乗せだ!」といったメッセージが表示されている。なお、図31(e)の特別演出については、特別条件が成立したときに必ず実行するものであってもよく、特別条件が成立したときに所定確率にしたがって実行するものであってもよく、特別条件が成立したときであっても実行しないものであってもよい。
図31(f)は、継続抽選で継続失敗が決定されているときに、特別条件が成立して上乗せ当選することにより50ゲーム加算されたときの表示状態を示している。図31(f)に示すように、キャラクタがVサインをする動作表示が行なわれるとともに、残り45ゲームであることが表示される。
図31(g)は、継続抽選で継続成功が決定されているときに、特別条件が成立して上乗せ当選することにより10ゲーム加算されたときの表示状態を示している。図31(g)に示すように、キャラクタがVサインをする動作表示が行なわれるとともに、残り55ゲームであることが表示される。
なお、連続演出中に特別条件が成立して上乗せ当選したときに実行される特別演出は、継続抽選で継続成功と決定されているときと、継続失敗と決定されているときとで、異なる態様で実行するようにしてもよい。たとえば、継続抽選で継続成功と決定されていたときには、「10ゲーム上乗せだ!」といったメッセージを表示するのに対し、継続失敗と決定されていたときには、「50ゲーム上乗せだ!」といったメッセージを表示するようにしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態によれば、図26で示したように、ミッション演出を実行し、当該ミッション演出を達成するとナビストックやポイントが付与される。このようなミッション演出の達成割合は、当該ミッション演出が実行されているときにメイン制御部41によって制御されている遊技状態や、サブ制御部91によって制御される確率状態によって変化する。すなわち、ミッション演出1の達成割合は、遊技状態がRT2であるときに高くなり、ミッション演出2の達成割合は、遊技状態がRT1であるときに高くなり、ミッション演出3の達成割合は、確率状態が高確率状態であるときに高くなる。また、ミッション演出が実行されているときであっても、操作手順に応じてRT2からRT1に、RT1からRT2に、高確率状態から低確率状態に、低確率状態から高確率状態に制御される。このため、一旦ミッション演出が実行された後においても、ミッション演出を達成してナビストックやポイントなどの特典が付与されることに対する期待感を変化させることができる。その結果、ミッション演出実行中における遊技の興趣を向上させることができる。
また、ミッション演出実行中でかつ当該ミッション演出の達成割合が低い遊技状態あるいは確率状態に制御されている場合でも、図26のSM07で示したように、ミッション演出の達成割合が高い有利状態に制御させる操作手順を特定するための情報が報知される。このため、遊技者が当該操作手順にしたがって操作することにより意図的に当該ミッション演出の達成割合が高い有利状態に制御させることができる。その結果、ミッション演出の達成割合が低い遊技状態あるいは確率状態に制御されているときであっても有利状態に制御されることに対する期待感を抱かせることができる。
(2) 前述した実施の形態によれば、図26のSM04で示したように、ミッション演出を開始するときには、そのときの遊技状態あるいは確率状態に応じて達成割合が高くなるミッション演出が選択されて実行される。その結果、ミッション演出が開始されたときには、当該ミッション演出の達成割合が高いため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態によれば、ミッション演出1、2は、リプレイやはずれに関連して達成する演出である。このリプレイやはずれは、RT1とRT2とで内部抽選における抽選確率が異なる。このため、ミッション演出1あるいは2が実行中であるときに、リプレイやはずれの頻度から、現在有利状態であるか否かを遊技者に対して認識させやすくすることができる。
(4) 前述した実施の形態によれば、図9〜図13を参照して説明したように、設定変更がされた場合に、RTフラグ及びRT残りゲーム数については変更前のデータが維持される一方で、遊技状態フラグについては、設定変更前の値が初期化され、一般遊技状態を示す値に更新されるので、RTフラグにより特定される内部抽選の確率とその残りゲーム数のみ、設定変更後も引き継ぐことが可能となり、遊技状態フラグにより特定される内部抽選の確率については、設定変更により初期化することが可能となる。そして、遊技状態フラグとして特定の遊技状態を示す値(内部中RTまたはBBを示す値)が設定された場合には、RTフラグ及びRT残りゲーム数が初期化され、遊技状態フラグとして特定の遊技状態を示す値が設定された場合には、内部抽選においてRTフラグから特定される抽選テーブルを用いずに、遊技状態フラグから特定される抽選テーブルのみを用いて抽選を行なうようになっており、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態において設定変更された場合には、設定変更後、遊技状態フラグも、RTフラグ及びRT残りゲーム数も初期化された状態とすることが可能となるため、RTフラグ及びRT残りゲーム数のみ設定変更後も変更前のものが維持されるものにおいて、特定の遊技状態を示す遊技状態フラグが設定されている状態で設定変更された場合には、従来のように設定変更後、その変更後は用いられることのないデータ、すなわち必要のなくなるデータを保持することなく、遊技状態フラグもRTフラグも初期化された状態とすることができる。
(5) 前述した実施の形態によれば、ATモードにおける残りゲーム数が5ゲームとなるまでにおいて、特別条件が成立することにより、ゲーム数が上乗せされ、図29(c)で示したように、残りゲーム数が加算表示されることに対する期待感を抱かせることができる。また、ATモードにおける残りゲーム数が5ゲームとなったときには、図30(b)などで説明した連続演出が実行されることによって、ATモードが継続するか否かを煽ることができる。さらに、ATモードにおける残りゲーム数が5ゲームとなってから当該5ゲーム消化するまでに特別条件が成立することに対する期待感を抱かせることができるとともに、図31(e)で示したように、連続演出が終了した後に特別条件の成立に応じて特別演出が実行されるため、特定演出を阻害することなく特別条件成立によって、ATモードに制御するゲーム数が上乗せされたことを報知することができる。また、このように特定演出が終了した後に特別演出が実行された場合には、上乗せされるゲーム数が、ナビストックを1消費したときと同じ50ゲームであるため、ATモードにおける残りゲーム数が5ゲームとなってから特別条件が成立したにも関わらず少ないゲーム数しか上乗せされないものと比較して、遊技者に満足感を与えることができる。
(6−1) 前述した実施の形態においては、演出状態抽選、ナビストック数抽選、実行割合抽選、および継続抽選などは、付与ポイント総数に応じて、当該付与ポイント総数が多い程、高い割合で遊技者にとって有利度合いが高くなるように定められた当選率にしたがって抽選される。よって、遊技者はより多くのポイントが付与されることに期待感を抱かせることができる。
また、前述した実施の形態では、図15に示すポイント関連処理において、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたことを条件として、S8においてポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出を行なうための報知処理が行なわれる。この報知処理では、図15のS3〜S6の処理結果に基づき、図15のS2で設定された付与ポイントを正確に報知するポイント付与演出か、あるいは図15のS2で設定された付与ポイントよりも少ないポイントを報知するポイント付与演出が実行される。また、図15に示すポイント関連処理では、ポイント付与条件が成立してポイントが付与された場合であっても、図15のS4またはS6の報知抽選において報知しないに決定されたときには、ポイント付与演出が実行されず、ポイントが付与された旨が全く報知されない。このため、実行されたポイント付与演出から特定されるポイント総数よりも多いポイントが実際には付与されているかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
その結果、ポイント付与演出から特定されるポイント総数よりも、遊技者にとって有利度合いが高いポイント総数であるかもしれないといった期待感を抱かせることができる。また、ポイント付与演出から特定されるポイント総数が比較的少ないときであっても、当該ポイント総数よりも多いポイントが実際には付与されているかもしれないため、期待感を持続させることができる。
また、図15に示すポイント関連処理においては、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたことを条件として、図15のS2で設定された付与ポイントに対するポイント付与演出が行なわれる。このため、前述した期待感をポイント付与演出が実行される毎に段階的に高めることができる。また、付与されたポイント総数を遊技者が予想するために、実行されたポイント付与演出から特定されるポイントを遊技者自身が累積加算して記憶するといった面白みを付加することができる。
(6−2) ポイント関連処理のS4における差数対応報知抽選では、図18(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、すでに実行されたポイント付与演出から特定される報知ポイント総数と実際に付与されている付与ポイント総数との差数に応じた確率で決定される。さらに、差数対応報知抽選では、差数が小さいときよりも差数が大きいときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。これにより、差数が大きくなり過ぎてしまうこと、およびポイント付与演出から特定されるポイントの信頼性が低くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
(6−3) ポイント関連処理のS6における総数対応報知抽選では、図19(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、実際に付与されている付与ポイント総数に応じた確率で決定される。さらに、総数対応報知抽選では、付与ポイント総数が多いときよりも付与ポイント総数が少ないときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。一方、付与ポイント総数が少ないとき程、遊技者はポイントが報知されたか否かに対する注目度合いが高い。よって、ポイント付与演出に対する遊技者の注目度合いが高い段階においては、付与されたポイントに相当する期待感および安心感を高い割合で遊技者に抱かせることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、RT中においてCZモードに制御されているときに、実行割合に応じた割合にしたがって複数種類のうちから選択されたCZ用演出が実行される。このため、CZ用演出の種類から実行割合を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
[ミッション演出について]
前述した実施の形態では、ミッション演出として、複数ゲーム消化する間にミッション内容を達成するか否かを煽る演出を例示したが、これに限らず、1ゲームでミッション内容を達成するか否かを煽る演出であってもよい。また、複数種類定められており、そのうちから一のミッション演出を実行する例について説明したが、これに限らず、一のミッション演出のみ定められており、ミッション演出を実行すると決定された場合には、当該一のミッション演出を実行するようにしてもよい。
[特典について]
前述した実施の形態においては、特典として、ナビストックやポイントなど、メダルの払出率に直接影響を及ぼす価値である例を説明した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的には、確率状態が高確率状態であるか否かを示唆するための示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別ボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
[ミッション内容について]
前述した実施の形態では、ミッション内容が、メイン制御部41のみの決定・制御によって達成される例(ミッション演出1、2のミッション内容など)、サブ制御部91のみの決定・制御によって達成される例(ミッション演出3のミッション内容)を説明した。しかし、ミッション内容は、サブ制御部91のみの決定・制御によって付与されるものであってもよい。たとえば、メイン制御部41およびサブ制御部91双方の決定・制御によって達成するものであってもよい。
[図26のSM04について]
前述した実施の形態における図26のSM04では、現在の遊技状態あるいは確率状態においてミッション達成となる達成割合が高いミッション演出を開始することにより、ミッション演出が開始されたときにミッション達成割合が高くなるようにする例について説明した。しかし、実行するミッション演出を決定して、当該ミッション演出の達成割合が高い有利状態となったときに、当該ミッション演出を開始することにより、ミッション演出が開始されたときにミッション達成割合が高くなるようにしてもよい。また、ミッション演出が開始されたときにミッション達成割合が低くなるようにしてもよい。
[達成割合報知について]
ミッション演出実行中において、現在制御されている遊技状態が達成割合の高い有利状態であるか否かを特定可能に報知する報知演出を実行してもよい。これにより、報知演出に基づいて、達成割合の高低を容易に把握することができる。
[その他の変形例について]
(1) 前述した実施の形態においては、準備モードからRT1に制御された後、該RT1において昇格リプレイ入賞することによりRT2に制御される例について説明したが、準備モードから所定の昇格条件(たとえば、昇格リプレイ入賞)が成立することによりRT2に制御された後、RT2において特殊出目が導出されることによりRT1に制御されるように構成し、準備モードから直接RT1に制御されないように構成(たとえば、準備モードにおいてブドウが必ず昇格リプレイと同時当選するように内部抽選を行なうなど)してもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、RT1に制御されるときに決定されている演出状態がATモード以外に、CZモード、DZモード、およびノーマルモードのいずれかに制御される例について説明した。しかし、RT1に制御されるときには、必ずCZモードに制御するように構成してもよい。この場合であっても、一部ナビ演出を実行する実行割合が複数種類のうちから選択されるため、RT1に制御されてから転落リプレイ入賞を発生させることなく所定数ゲーム消化してATモードに制御されることに対する期待感を変化させることができる。
(3) 前述した実施の形態におけるDZモードにおいては、特定の当選状況のうちのいずれかとなっている旨のみを報知する演出状態である例について説明した。しかし、これに限らず、DZモードにおいては、CZモードと同様に、特定の当選状況となったときに、所定の実行割合にしたがってナビ演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定されたときに一部ナビ演出を実行し、実行しないと決定されたときに特定の当選状況のうちのいずれかとなっている旨のみを報知する演出状態としてもよい。この場合、CZモードと、DZモードとで、遊技者にとって有利度合いが高い実行割合が選択される確率が異なるように構成してもよい。たとえば、DZモードよりも、CZモードであるときの方が、高い確率で、遊技者にとって有利度合いが高い実行割合が選択されるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図20で示したように、ボーナス当選すると、当該ボーナス終了後におけるRTの演出状態が、ボーナス当選時の当選状況に応じた割合で抽選される例について説明した。しかし、当該ボーナス終了後におけるRTの演出状態を、ボーナス当選時の当選状況のみならず、ボーナス当選時の演出状態や遊技状態に応じた割合で抽選されるように構成してもよい。たとえば、ボーナス当選時の演出状態がATモードであるときの方がATモードでないときよりも高い割合で、ATモードに決定されるようにしてもよい。また、ボーナス当選時の遊技状態がRTであるときの方がRTでないときよりも高い割合で、ATモードに決定されるようにしてもよい。このように構成した場合には、遊技者にとって有利な演出状態あるいは遊技状態であるときほど、ボーナス終了後において遊技者にとって有利度合いが高い演出状態に制御される割合が高くなり、遊技の興趣を向上させることができる。なお、ボーナス当選時の演出状態がATモードであるときには、ボーナス終了後においても必ずATモードに制御するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態において、ATモードであるときには、特定の当選状況となったときに100%完全ナビ演出を実行する例について説明した。しかし、ATモードにおいて完全ナビ演出を実行する実行割合は、100%に限らず、たとえばCZモードよりも高い実行割合でありCZモードなど他の演出状態よりも遊技者にとって有利度合いが高くなるものであればよい。
(6) 前述した実施の形態においては、BB1〜BB3であるときにRB1に制御し、BB4または5であるときにRB2に制御する例について説明したが、BBの種類に関わらず、同じRBに制御するように構成してもよい。たとえば、BBの種類に関わらずRB1に制御するように構成してもよい。この場合、BBに制御されると、必ずポイントが付与され得るボーナスに制御されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、ATモードでないときであっても、RTにおいて転落リプレイ入賞させずに所定数ゲーム消化することによりATモードに制御され、所定数ゲームとして10を例示した。しかし、所定数ゲームとしては、10に限らず、どのようなゲーム数であってもよい。また、所定数ゲームとしては、一定のものに限らず、たとえば、制御されている演出状態に応じて異なる割合にしたがって複数種類のゲーム数(たとえば、3、10、15など)から抽選されるものであってもよい。また、所定数ゲームとしては、たとえば、付与されているポイントに応じて異なる割合にしたがって複数種類のゲーム数(たとえば、3、10、15など)から抽選されるものであってもよい。これにより、ATモードに制御されるまでの所定数ゲームが変化するため、遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、演出状態抽選においてATモードに決定されるか、転落リプレイ入賞させずに所定数ゲーム消化することにより、ATモードに制御される例について説明した。しかし、ATモードへは、特別な条件が成立したことによっても制御されるようにしてもよい。特別な条件としては、たとえば、ボーナス終了後に特定ゲーム数(たとえば3ゲーム)消化するまでに再びボーナス当選したこと、ATモードに制御されることなく上限ゲーム数消化したこと、などにより成立するものであってもよい。これにより、特別な条件が成立したときの特典としてATモードに制御されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(9) 前述した実施の形態における演出状態抽選などの各種抽選は、各々、図20〜図25で示したように、付与ポイント総数に応じた当選率にしたがって抽選される例について説明した。しかし、各種抽選は、付与ポイント総数に限らず、たとえば、設定されている設定値、抽選時の演出状態、抽選時の遊技状態などに応じた当選率にしたがって抽選されるように構成してもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、一部ナビ演出として、転落リプレイ入賞を回避するための回避手順以外の手順を報知することにより、操作手順を2択に絞り込ませる例について説明した。しかし、一部ナビ演出は、これに限らず、たとえば、転落リプレイ入賞を回避するための回避手順に、第1停止リールのみならず、第2停止リールも関与している場合には、第1停止リールのみを報知し、第2停止するときの選択肢を2択にするものであってもよい。また、転落リプレイ入賞を回避するための回避手順に、押し順と停止タイミングとが関与している場合には、いずれか一方のみ(たとえば押し順のみ)を報知するものであってもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、図15のS4やS6における報知抽選において、S2で設定された付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが低い、すなわち付与ポイント以下のポイントが報知ポイントとして決定される例について説明した。しかし、図15のS4やS6における報知抽選において決定される報知ポイントは、報知後においても報知ポイント総数が実際に付与されている付与ポイント総数以上とならないポイントから決定されるものであれば、S2で設定された付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが高い、すなわち付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定されるように構成してもよい。
図32は、報知抽選において用いられるテーブルの一例であって、差数対応報知抽選において付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定され得るテーブルを説明するための図である。
この変形例における差数対応報知抽選でも、図32(a)の差数対応テーブルAを参照して、差数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。図32(a)の差数対応テーブルAは、図18(a)のテーブルと同じであるため説明を省略する。
図32(a)の差数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図32(b)の差数対応テーブルBを参照して、S2において設定された付与ポイントおよび差数に応じて、報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。
付与ポイントが「1」である場合で、差数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、100%の割合で今回の報知ポイントを報知した後の報知ポイント総数と今回付与された付与ポイントが加算された付与ポイント総数との差数である報知後差数が「0」となるポイントに決定される。具体的に、報知ポイントは、(差数−報知後差数+付与ポイント)となる。この場合において、差数が「1」であるとすると、報知ポイントは、(1−0+1)=ポイント「2」に決定される。このように、付与ポイントよりも多いポイントが報知される。
付与ポイントが「1」である場合で、差数が「2〜3」である場合には、報知後差数が、15%の割合で「0」に決定され、25%の割合で「1」に決定され、60%の割合で「2」に決定される。
付与ポイントが「1」である場合で、差数が「4」である場合には、報知後差数が、10%の割合で「1」に決定され、20%の割合で「2」に決定され、30%の割合で「3」に決定され、40%の割合で「4」に決定される。
以下、同様に、付与ポイントおよび差数から特定される振分率にしたがって、報知後差数が決定され、(差数−報知後差数+付与ポイント)を算出することにより報知ポイントが決定される。
たとえば、付与ポイントが「3」であり、差数が「3」である場合で、報知後差数として「1」が決定されたときには、報知ポイントとして、(3−1+3)=ポイント「5」に決定される。
以上のように、付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定され得るテーブルを用いて報知抽選した場合には、たとえば差数が大きくなり過ぎたときであっても、付与ポイントよりも遊技者にとっての有利度合いが高いポイントを報知ポイントとして報知することにより、差数を小さくすることができる。このため、報知ポイント総数の信頼性を向上させやすくすることができる。
(12) 前述した実施の形態におけるスロットマシンが流通する業界においては、出荷前段階において第三者機関による検査(型式試験)が義務づけられており、当該型式試験において所定の基準を満たしていると判定された機種のみ遊技場への出荷が許されるといった特別な事情を有している。また、近年においては、射倖性が高まり過ぎないようにするために、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定した試験を行なえるようにすることが求められている。
そこで、前述した実施の形態におけるスロットマシンにおいては、このような特別な事情およびニーズを考慮して、“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”を出力するための“出力手段”をさらに備えるものであってもよい。以下、図33を参照して、遊技制御基板、演出制御基板、および入出力基板を“出力手段”の一例として説明し、推奨操作手順情報を“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”の一例として説明する。図33は、型式試験を行なうための試験装置1200と試験に用いる試験用情報を入出力するための入出力基板1100が搭載されたスロットマシンの制御回路の一例を示すブロック図である。
スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、図33に示すように、ゲーム開始および当選状況を特定するための当選状況情報、リールモータ32L〜32R各々の回転位置(たとえば、所定位置のステップ番号、下段に位置している図柄の領域番号など)を特定するための回転位置情報、ナビ演出の有無などを考慮して実際に遊技者によって操作されることが予測される推奨操作手順を特定するための推奨操作手順情報が含まれる。なお、スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、入賞が発生したことおよびその種類を特定するための入賞情報やメダルが払い出されたことを特定するための払出情報など、その他の情報が含まれる。
また、試験装置1200からスロットマシン1に入力される試験用情報には、図33に示すように、ゲームを開始するために賭数設定やリール回転などゲームを開始させるためのゲーム開始情報、リールを停止させるなどゲームを終了させるためのゲーム終了情報が含まれる。
スロットマシン1に搭載された入出力基板1100には、遊技制御基板40と電気的に接続するためのコネクタ1101と、演出制御基板90と電気的に接続するためのコネクタ1102と、試験装置1200と電気的に接続するためのコネクタ1103とが設けられている。前述した型式試験は、入出力基板100と試験装置1200とがコネクタにより接続された状態で、各種情報を入出力させることにより行なわれる。以下、型式試験が行なわれる際の各種情報の流れおよび動作について、具体的に説明する。
まず、試験装置1200は、スロットマシン1においてゲームを開始させるために、ゲーム開始情報を出力する。当該ゲーム開始情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲームを開始させるための処理(BET処理において賭数設定、抽選処理、リール回転処理など)を行なう。
そして、遊技制御基板40のメイン制御部41は、ゲーム開始時に当選状況情報を生成して出力する。当該当選状況情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、ゲームが開始されたこと、および当選状況を特定することができる。
また、遊技制御基板40のメイン制御部41は、リール回転に応じて回転位置情報を生成して出力する。当該回転位置情報は、たとえばリールモータ32L〜32R各々の168ステップのうち所定位置に存在するステップを特定するための情報であって、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、リール2L〜2R各々について現在の回転位置を特定することができる。
また、演出制御基板90のサブ制御部91は、当選状況等に応じて推奨操作手順情報を生成して出力する。当該推奨操作手順情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、推奨操作手順を特定することができる。
試験装置1200は、回転位置情報から特定されるリール2L〜2Rの現在の回転位置に基づき、推奨操作手順情報から特定される推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させるためのゲーム終了情報を生成して出力する。当該ゲーム終了情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲーム終了情報にしたがってリール2L〜2R各々を停止させ、ゲームを終了させるための処理(リール回転処理、入賞判定処理、払出処理など)を行なう。これにより、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができる。
以上のように、入出力基板1100を介して、スロットマシン1と試験装置1200との間で情報の入出力が繰り返し行なわれ、自動的にゲームを繰り返し行なうことができる。その結果、自動的にスロットマシン1についての型式試験を行なうことができる。
推奨操作手順は、前述したように、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができるようにするための情報であればよい。たとえば、推奨操作手順は、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出(たとえば、ナビ演出等)によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための操作手順であり、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときには所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。
具体的に、推奨操作手順とは、たとえば転落リプレイ当選時のナビ演出が実行されるときには実際に停止させようとする図柄組合せが同時当選している通常リプレイであるため、当該通常リプレイを導出させるための操作手順をいう。これにより、試験装置1200では、回転位置情報から特定されるリール2L〜2R各々の現在の回転位置が推奨操作手順情報から特定されるリール2L〜2R各々の位置となったときに、対応するリールを停止させるためのゲーム終了情報を出力する。その結果、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができ、スロットマシン1において当選している通常リプレイ入賞を発生させることができる。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる。
また、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、所定の操作手順(操作手順によって取りこぼしが発生する所定の小役を含む場合において当該所定の小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。たとえば、ボーナスの当選の有無を認識していない遊技者は、通常、所定の小役を極力入賞可能とさせるように停止操作することが考えられる。なぜなら、当選している所定の小役を取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。すなわち、所定の小役を入賞可能とさせるように停止操作することにより、所定の小役を入賞させないように停止操作した場合と比較して、たとえば、所定の小役に当選しているときには確実に入賞させることができ、また所定の小役に当選しておらず他の小役(たとえば、取りこぼしなしの小役)に当選していたときには当該当選している小役を引き込むことができ、取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。これにより、たとえば所定の小役を入賞させることができない操作手順と比較して、所定の小役を入賞させる操作手順で停止操作することにより、小役を取りこぼしてしまう可能性を低減させることができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)であってもよい。なぜなら、遊技演出が行なわれていないときに、遊技者は、ゲームの進行を迅速にすることを考慮して、目押しをせずにゲームを進行することが考えられるためである。この場合の推奨操作手順情報とは、リール2L〜2R各々について領域番号1〜21を特定可能な情報をいう。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときであっても、遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定していわゆるAT中でないときについても試験を行なうことができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときに出力する推奨操作手順情報は、所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)を特定するための第1情報と、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)を特定するための第2情報とを出力するように構成してもよい。これにより、試験装置1200においては、必要に応じて第1情報または第2情報を用いて当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができ、実際に遊技者によって遊技された場合により近い状態で当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができる。
サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、左リール2Lについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、中リール2Cについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、右リール2Rについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、推奨操作手順が、リール停止順序をも含む場合には、サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、第1停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、第2停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、第3停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置に加えてリール停止順序を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、型式試験が終了した後においては、前述したコネクタ1103を介して不正な情報を入力するような不正行為が行なわれることが考えられる。これを回避するために、たとえば、コネクタ1103は、入出力基板1100から取り外し可能に設け、出荷段階においては、コネクタ1103を取り外すことができるように構成されていてもよい。また、出荷段階においては、入出力基板1100を搭載させずに出荷するように構成してもよい。これにより、不正な情報を入力するような不正行為を未然に防止することができる。
(13) 前述した実施の形態における総数対応報知抽選では、図15のS10で更新される付与ポイント総数に応じて抽選を行なう例について説明した。しかし、総数対応報知抽選は、図15のS9で更新される報知ポイント総数に応じて抽選を行なうように構成してもよい。この場合における総数対応報知抽選では、図19(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、それまでに報知された報知ポイント総数に応じた確率で決定される。さらに、この場合における総数対応報知抽選では、報知ポイント総数が多いときよりも報知ポイント総数が少ないときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。一方、報知ポイント総数が少ないとき程、遊技者はポイントが報知されたか否かに対する注目度合いが高い。よって、ポイント付与演出に対する遊技者の注目度合いが高い段階においては、付与されたポイントに相当する期待感および安心感を高い割合で遊技者に抱かせることができる。
(14) 前述した実施の形態におけるポイント関連処理において、S10において更新される付与ポイント総数が上限である場合であっても、S9において更新される報知ポイント総数が上限でない場合には、S3以降の処理が実行されるように構成してもよい。これにより、付与ポイント総数が上限となった後であっても、報知ポイント総数が上限に達していないときには、付与ポイント総数が上限となる前と同じ制御が行なわれる。その結果、付与ポイント総数が上限となった後にポイント付与演出が実行されないといった不都合の発生を防止することができる。なお、報知ポイント総数が上限となった場合には、ポイント関連処理を実行しないように構成してもよい。これにより、無駄な処理が行なわれることを防止することができる。
(15) 前述した実施の形態におけるRT1を終了させる契機となる入賞役として再遊技役である転落リプレイが設定されている例について説明した。しかし、RT1を終了させる契機となる入賞役は、再遊技役に限らず、所定の小役、入賞により次の1ゲームをボーナスに制御するシングルボーナスなどであってもよい。
(16) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(17) 前述した実施の形態においては、付与ポイント数が減算されない例について説明したが、所定の減算条件(たとえば、特定の入賞役に当選)したことを条件として、付与ポイント数から所定数減算するように構成してもよい。この場合、減算されたポイント数として、実際に減算されたポイント数を報知するか、実際に減算されたポイント数よりも多いポイント数を報知するように構成してもよい。実際に減算されたポイント数を報知するか、実際に減算されたポイント数よりも多いポイント数を報知するかについては、付与ポイント、差数、付与ポイント数、報知ポイント数のうち少なくともいずれかに応じて異なる確率で決定するように構成してもよい。このように構成した場合には、ポイントが付与された後も、ポイントが減算されることに対する緊張感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(18) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(19) 前述した実施の形態においては、RT中における演出状態がATモード以外の状態からATモードに制御されたときであっても、終了条件(所定期間経過、ナビストック数=0、継続失敗など)が成立することにより、当該ATモードを終了させて、DZモードに制御される例について説明した。すなわち、ナビ演出が行なわれないあるいはナビ演出が低確率で行なわれる演出状態から、ナビ演出が高確率で行なわれる演出状態に制御されたときであっても、再びナビ演出が低確率で行なわれる演出状態に制御され得る例について説明した。しかし、ナビ演出が行なわれないあるいはナビ演出が低確率で行なわれる演出状態から、ナビ演出が高確率で行なわれる演出状態に制御されると、たとえば、ボーナス当選または入賞するか、転落リプレイ入賞するまで、当該ナビ演出が高確率で行なわれる演出状態への制御を継続するものであってもよい。この場合であっても、RT中における演出状態がATモード以外の状態において、当該RTがRT1であるかRT2であるかに応じて、転落リプレイ入賞することなく所定数ゲーム消化できる度合いを変化させることができるとともに、RT中における演出状態がATモードに制御されることに対する期待感を向上させることができる。
(20) 前述した実施の形態においては、付与ポイントが、各種抽選に用いられる例について説明した。しかし、付与ポイントは、演出状態に関わらず、ナビ演出を実行するために用いられるものであってもよい。たとえば、演出状態抽選においてATモードに決定されず、RT中の演出状態がATモード以外のモードであるときであっても、付与ポイントに応じて、完全ナビ演出を実行するように構成してもよい。また、演出状態抽選においてATモードやCZモード以外のモードに決定されて制御されたときであっても、付与ポイントに応じて、一部ナビ演出を実行するように構成してもよい。この場合、さらに、付与ポイントに応じて、完全ナビ演出を実行するか、一部ナビ演出を実行するかを決定するように構成してもよい。これにより、ポイントの価値が高まり、ポイントが付与されることに対する期待感を向上させることができる。
なお、ナビ演出は、ポイントに応じた回数だけ実行するようにしてもよく(ポイント1に対してナビ演出1回実行)、ポイントに応じたゲーム数消化する間に転落リプレイなどに当選したときにナビ演出を実行するようにしてもよく(ポイント1に対して3ゲームに亘りナビ演出実行可能)、また、付与ポイントの量に応じた割合にしたがって転落リプレイなどに当選する毎にナビ演出を実行するか否かの抽選を行ない当選したときにナビ演出を実行する(付与ポイント総数が多い程、高い割合でナビ演出抽選に用いる確率として高い確率を決定する)ようにしてもよい。
(21) 設定されている設定値によって転落リプレイ当選確率が異なるように、転落リプレイに対応する判定値数を設定値毎に異ならせてもよい。この場合、たとえば、設定値が高い程、転落リプレイ当選確率が低くなるように設定してもよい。また、設定されている設定値によって昇格リプレイ当選確率が異なるように、昇格リプレイに対応する判定値数を設定値毎に異ならせてもよい。この場合、たとえば、設定値が高い程、昇格リプレイ当選確率が高くなるように設定してもよい。これにより、RT中でかつATモード以外の演出状態において、設定されている設定値に応じて、転落リプレイ入賞することなく10ゲーム消化できる度合いや、昇格リプレイ入賞してRT2に移行される度合いを変化させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(22) 前述した実施の形態においては、図8(a)で示したように、転落リプレイの回避手順が、停止操作の押し順である例について説明したが、これに限らず、たとえば、転落リプレイとして転落リプレイ1(白7−バナナーバナナ)、転落リプレイ2(黒7−バナナーバナナ)、転落リプレイ3(BAR−バナナーバナナ)が設けられており、内部抽選において転落リプレイ以外のリプレイと、転落リプレイ1〜3の各々とが同時に当選し得るように構成されている場合には、同時当選している転落リプレイを構成する左図柄を入賞ライン上に停止させないようなタイミングで停止操作する手順が転落リプレイの回避手順となる。また、転落リプレイの回避手順は、押し順だけのものや、停止操作タイミングだけのものに限らず、押し順+停止操作タイミングとなるものであってもよい。
(23) 前述した実施の形態においては、RT中においてATモード以外のモードにおいて所定期間として10ゲーム消化することにより、ATモードに制御される例について説明した。しかし、所定期間としては、予め定められた回数分ゲーム消化する期間に限らず、複数種類の回数から乱数などを用いてランダムに抽選で決定された回数分ゲームを消化する期間、転落リプレイに当選して入賞させることなく回避できた回数が所定回数に到達するまでの期間、転落リプレイに入賞することなく特定の入賞役(たとえばイチゴ1など)に当選した回数が所定回数に到達するまでの期間などであってもよい。
(24) 前述した実施の形態においては、ブドウ当選時における取りこぼし出目である特殊出目が導出されることにより、RT2からRT1に転落する例について説明したが、RT2からRT1への転落契機はこれに限るものではない。たとえば、特定の小役(たとえばメロン)に入賞することや、転落リプレイ当選時において転落リプレイ入賞を回避したときに発生する昇格リプレイや通常リプレイ入賞することであってもよい。これにより、特定の小役入賞や、転落リプレイを回避できる代わりに、RT1に制御されてしまうという面白みを付加することができる。
(25) 前述した実施の形態においては、昇格リプレイ入賞することにより、RT1からRT2に昇格する例について説明したが、RT1からRT2への昇格契機はこれに限るものではない。たとえば、イチゴ1+イチゴ2に当選時においてイチゴ入賞を回避したときにのみ発生する所定のはずれ図柄の組合せが導出することであってもよい。これにより、イチゴを取りこぼす代わりに、RT2に制御されるという面白みを付加することができる。
(26) 前述した実施の形態においては、RT中、ATモードにおいて特定期間として50ゲーム消化することにより、1のナビストックに対するATモードを終了させる例について説明した。しかし、特定期間としては、予め定められた回数分ゲーム消化する期間に限らず、複数種類の回数から乱数などを用いてランダムに抽選で決定された回数分ゲームを消化する期間、転落リプレイに当選して完全ナビ演出が実行された回数が所定回数に到達するまでの期間、特定の入賞役(たとえばイチゴ1など)に当選した回数が所定回数に到達するまでの期間などであってもよい。
(27) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。